【ガルパンSS】沙織「名探偵ニシズミ?」

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1 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:00:06.64 ID:F0u0Ad7/0
みほ「....」

沙織「....」

みほ「....沙織さん」

沙織「....」

みほ「私はあの時、どうすればよかったのかな」

沙織「....」

沙織「....そ」

みほ「ごめんなさい、意地悪な質問でした」

沙織「....」

みほ「今更何を言ったって過去は変えられない」

沙織「....うん」

みほ「どこで道を誤ったんだろう」

沙織「....」

みほ「どうして止められなかったんだろう」

沙織「....」

みほ「あの痛ましい事件を」
2 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:00:54.60 ID:F0u0Ad7/0
〜一週間前〜

みほ「じゃあみんな、また来週」

沙織「またね〜」

華「それでは」ペコリ

優花里「!」ビシッ

麻子「じゃ」
3 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:01:42.47 ID:F0u0Ad7/0
テクテク

みほ「はぁ〜今日も疲れた....」ガチャリ

優花里「お帰りなさいませ西住殿」ニコニコ

みほ「優花里さん....」ハァ

みほ「みんなと別れた後こっそり先回りして」

みほ「勝手に鍵をピッキングして部屋に上がるのやめてって言ったでしょ?」

優花里「お風呂沸いてますよ」

みほ「勝手にお風呂沸かすのもやめて!」

優花里「洗濯物取り込んでおきました」

優花里「明日の制服にはアイロンかけてそこに置いてあります」

優花里「あと郵便受けに手紙が入っていたのでそれも同じところに」

みほ「」
4 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:02:15.37 ID:F0u0Ad7/0
みほ「さっきまで一緒だったのにどうやったらそんなにできるの....」

優花里「じゃあ私はこれで失礼します!」

優花里「おやすみなさいであります!」

みほ「まだ寝る時間じゃないんだけど....」

カチャ カチャ ガチャリ

みほ「ピッキングで鍵締めないで!」

みほ「はぁ....」ポス

みほ「優花里さんのストーカーっぷりも困っちゃうなぁ....」カサ

みほ「?」

みほ「優花里さんの言ってた手紙ってこれかな?」

みほ「えーっと....差出人は....書いてない?」

みほ「....」

みほ「なんだろう?」

ビリビリ

みほ「....」ジー

みほ「....これは!?」
5 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:02:44.41 ID:F0u0Ad7/0
〜翌日〜

みほ「ってことが昨日あってね」

麻子「それがわざわざ休日の朝早くに呼び出した理由と関係あるのか」

華「麻子さんはさっきまで私の背中で寝ていたじゃないですか」

優花里「西住殿のためならたとえ火の中水の中です!」

沙織「....」

沙織「ごめんみぽりん、さっきの話色々聞きたいことが多すぎて本命の話題がどれなのかわからないんだけど」

みほ「最後に出てきた手紙のことなんだけど....」

沙織「(ゆかりんのことじゃないだ)」

みほ「話すより読んでもらった方が早いかな」ガサゴソ

沙織「?」
6 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:03:10.68 ID:F0u0Ad7/0
麻子「なになに....」

華「『西住ちゃんたちにはさー、普段から迷惑かけてるしこういうの用意しちゃったよー』」

華「『無人島でのバカンスにごしょうたぁ〜い』」

優花里「『かいちょーより』?」

みほ「この手紙と一緒に飛行機のチケットと、ある無人島へのフェリーのチケットが5枚ずつ入ってて....」

沙織「えー!?バカンス!それ本当!?」

沙織「南の島でバカンスだなんてきゃー!ついに私にも夢のか、彼氏がっ!?」

麻子「いや無人島って書いてるだろ」

華「そもそも今ってバカンスの時期でもないような」

優花里「でもなんだか、この捻った感じが会長っぽい気もしますね」

みほ「それはそうなんだけど....」
7 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:03:36.65 ID:F0u0Ad7/0
みほ「これ、信じて大丈夫なのかな....」

沙織「適当感からみて間違いなく会長からじゃないの?」

みほ「....ちょっと失礼かもしれないんだけど」

みほ「会長さんが素直に私たちの労をねぎらうなんてことあるのかなって....」

華「言われてみれば....」

麻子「そもそも労をねぎらうといっても中途半端な時期だな」

麻子「大きな大会の直後というわけじゃない」

優花里「さすがにこんなに大がかりなことやっておいて罠ってこともないんじゃないですか?」

沙織「そうだよね!チケットだってもう用意してあるんだし!」

みほ「う、うーん....」

みほ「じゃあ一応行ってみる?」

沙織「さんせいさんせーい!」
8 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:04:08.15 ID:F0u0Ad7/0
華「ではこれから荷造りを済ませたうえでもう一度集合ということで」

みほ「それなら大丈夫」

みほ「優花里さんっ」パチン

優花里「こちらに」ピラーッ

沙織「わわわわたしの下着ぃぃぃ!?!?!?」

華「私の褌も!」

麻子「西住さんも秋山さんを使いこなしてるな」

みほ「じゃあ用意もできたし行こっか」

4人「おー!」
9 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:04:37.13 ID:F0u0Ad7/0
〜数時間後〜

華「これはフェリーというより....」

麻子「どちらかというと漁船だな」

沙織「バカンスっぽくなーい!」

優花里「まあこの揺れは戦車に通じるものがあって心地よいじゃないですか〜」

みほ「あはは、三半規管は鍛えられるかも」

船長「しかしお嬢ちゃんたちも変わってるねぇ、あんな何もない島に行くなんて」

みほ「そうなんですか?」

船長「そうだねえ、あの島は貸別荘があるくらいで他は広い砂浜くらいしかないから」

船長「夏にそこを借りた客を乗せてくくらいでな」

船長「もうそろそろ冬になろうって時に行く人なんて初めてかもしれないなぁ」

華「(大丈夫なんでしょうか....)」コソコソ

麻子「(不安だ....)」コソコソ
10 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:05:04.24 ID:F0u0Ad7/0
船長「あんたたち送るのを頼まれた時も『変なチケットを持った5人組が来たら迎えに来てくれ』なんて言うし」

優花里「このチケットオリジナルだったんですね〜」

沙織「なんで無駄に凝ってるだろ....」

船長「なんて言ってたら見えてきたな」

船長「あれがあんたたちの行く『黒髑髏骸骨躯極悪非道煉獄地獄島』だ」

沙織「なんて!?」

麻子「『黒髑髏骸骨躯極悪非道煉獄地獄島』か、初めて聞く名前だ」

華「さすが麻子さん」

沙織「え?なんかとんでもなく殺伐とした名前が聞こえたんだけど!?」

優花里「地名の由来なんて様々ですからね〜」

沙織「そういうので片づけられるレベルを軽く超えてない!?」

みほ「あー楽しみ〜」

沙織「最初は一番乗り気じゃなかったのによく楽しめるねみぽりん!?」

船長「よーし到着」

みほ「ありがとうございました」ペコ

船長「いやいや、お代はもらってるからお安い御用よ」

船長「じゃあ3日後に迎えに来るからな!」
11 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:05:34.77 ID:F0u0Ad7/0
ブーン

5人「....」

華「会長さん、いませんね」

麻子「ん、何か建物が見えないか」

優花里「あそこにいるんですかね?」

みほ「ここにいてもしょうがないし行ってみよっか」ニコ

沙織「う、うん....」

テクテク

優花里「これが船長さんの言ってた別荘、でしょうか?」

麻子「別荘というか大きなお屋敷だな」

沙織「立派だけど古めかしくてなんか怖いよ〜....」

みほ「会長〜!」ガチャガチャ

華「さすがみほさん、知らない場所でも一切躊躇いがありません!」

優花里「会長〜!!」ピンポンピンポンピンポン
12 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:06:28.27 ID:F0u0Ad7/0
ガチャリ

杏「おーやっときた」

柚子「みんな遅かったね」

みほ「みなさん、今日は招待してくれて」

桃「主賓を待たせるとはどういうことだお前ら!!!」ガミガミ

みほ「え?」

杏「?」
13 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:06:56.25 ID:F0u0Ad7/0
みほ「会長さんたちも私たちと同じような手紙をもらいここに来た、ということですか?」

杏「そうなんだよね〜」

杏「最後のところが『あんこうチームより』ってなってたくらいかな違いは」

みほ「....」

みほ「なるほど....」

みほ「つまり私たちは、謎の人物によってこの島に集められたんですね....」

沙織「みみみみぽりんヤバいよ....」

沙織「これ絶対殺人事件が起きるやつだよ....」

麻子「落ち着け沙織」
14 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:07:25.30 ID:F0u0Ad7/0
優花里「そうですよ!いくら名前が黒髑髏骸骨躯極悪非道煉獄地獄島で」

優花里「本土からかなり離れたところにある無人島で」

優花里「謎の人物から謎のお屋敷に集められ」

優花里「迎えが来るのは3日後で」

優花里「電波がないから助けを呼べないからってそんなわけないじゃないですか!」

沙織「デカ盛りグルメかな?」

華「デ、デカ盛り!?どこですか沙織さん!!!」ダラダラ

沙織「ちょっと華!例え!例えだからよだれ引っ込めて!」フキフキ

柚子「でも、秋山さんの言う通りよね....」

杏「だね〜」

桃「か、かいちょぉぉぉぉ....」

杏「....」
15 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2018/10/20(土) 00:07:56.84 ID:F0u0Ad7/0
杏「とりあえず私たちはこのお屋敷で数日間暮らして助けを待つしかない、だよね」

杏「西住ちゃん?」

みほ「それしかありませんね....」

柚子「さっき冷蔵庫を確認したら食料は問題ないどころか1か月分はあったわ」

柚子「もちろん五十鈴さん用に専用の冷蔵庫ももう一つ」

麻子「至れり尽くせりだな」

みほ「そう、ですね....」
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