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【バンドリ】燐子「異世界で冒険……?」【安価】
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216 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/08/30(金) 04:58:04.46 ID:6wEZS/2C0
ココロ「――入るわね」
声が聞こえた瞬間、わたしはハッとする。前の世界と印象は違うけれど、この声に聞き覚えがあった。
直後、目に映るのはドアから入ってきた人物。キラキラと眩しい腰ほどまである金髪。その輝きに負けないほど輝いたクリクリとした大きな目。まだ幼さを感じさせる、人形のように整った顔立ちに大人っぽい笑みを浮かべ――どことなく、色っぽい感じ。
私の知っているの彼女より一回りニ回り落ち着いた雰囲気の彼女は、この世界では結構な身分なのだろう。しっかりした素材の服と、きらびやかな装飾品が目を引く。
コルセットの付いた白のミニワンピース、その上から赤いマントを羽織り、頭にはちょこんと乗った王冠。マントのせいかそのイメージは薄まるけれど露出が多めで、肩も胸元も大きく出しており、コルセットで彼女の大きめな胸が強調されてつい目がいってしまう。
脚には長めのソックスにスカートから伸びる紐。健康的で柔らかそうな脚にぴったり張り付いたそれら。
少女らしい可愛い服装にちらちらと散りばめられた女性の要素。思わず見惚れてしまうほど、彼女に似合っていた。
ドアを閉め、部屋に入ってきたのは弦巻こころ。
この世界ではツルマキ・ココロ。わたしの友人の一人だ。雰囲気から察するに、おそらく記憶が無いのだろう。
217 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/08/30(金) 04:58:35.43 ID:6wEZS/2C0
リンコ「あ、あの……っ」
初めてのお客様がまさかの知り合い。それも再会がまだの、前の世界での友人。頭が追いつかずあたふたしていると、ツルマキさんは優しげな微笑を浮かべたままわたしへと近づいてくる。
ココロ「久しぶりねっ、リンコ」
そして聞き覚えのある口調で言い、わたしのことを抱き締めてきた。間近で香るツルマキさんのにおい。お互い薄い服から伝わる体温と感触に、わたしは反射的に身体を強張らせる。
ココロ「リンコがこのお店で働くって聞いて、お城からすぐ飛び出してきちゃったわ!」
リンコ「お、おしろ……っ?」
裏返った声で復唱。
お城。王冠。服装。それらの要素から考えるに……まさか、王様!? ――前の世界での印象と比べてあんまり違和感がないのがすごい。
ココロ「今日は一緒に呑んでくれるってことよね?」
リンコ「はい……そ、そうです……っ」
抱き締めたまま、わたしの肩に頭を乗せて間近で上目遣い。うう、かわいい……。ドギマギしながら答えていると、彼女の手が私の背中を撫でた。
色々耐えているところにくすぐったい刺激。びくっと身体を跳ねさせるわたしへ、ツルマキさんは謝って離れる。すごく嬉しそうな顔をして。
なんでだろう。こんなにかわいいのに……何か邪なものを感じる。何故かわたしの本能が警鐘を鳴らしているような。
218 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/08/30(金) 04:59:08.09 ID:6wEZS/2C0
ココロ「これがメニューね? それじゃあ、とりあえずこれを貰おうかしら」
わたしの近くに座り、ニコニコと笑いながら注文をはじめるツルマキさん。そこにはついさっき抱いた違和感は無く、わたしのよく知るツルマキさん、といった様子。
ホッと安心しながらわたしは部屋のドアを開け、外に待機していた従業員に注文を告げる。
すぐに品物はカートに載せられて届き、わたしはそれを中へ。ソファの横につけた。
ココロ「さ、リンコ。隣に座って?」
リンコ「はい……」
ツルマキさんの瞳に見つめられ、ちょっと顔が赤くなるのを感じるわたし。こんなに意識してしまうのは、わたしにあれが生えているから……?
言われるまま隣へ。カートからお酒とグラス二つを下ろしてテーブルに置く。
このお酒……ワインだ。それもメニューの中でも結構お高いものをボトルで。
ココロ「私が入れるわね」
リンコ「ど、どうも……」
面識があるみたいだから遠慮はしないでおこう。てきぱきと慣れた手際でワインを二つのグラスへ入れていくツルマキさん。
それを眺めながら、わたしはふと先程の言葉を思い返す。
219 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/08/30(金) 04:59:59.81 ID:6wEZS/2C0
『リンコがこのお店で働くって聞いて』。
……。あれ? つまりツルマキさん、わたしとそういうことがしたかったということ……?
ツルマキさんとわたしの関係性が気になってきた。でも今ここにユキナさん、アコちゃんはいない。会話や対応から考察していくしかないだろう。
多分、女王様相手に恋人云々は無いと思う。でもそれなりに親しくて、一緒に呑みたいと思っていてくれてたり……は、わざわざこのお店に来る理由にはならないだろう。
や、やっぱり……エッチなことを……?
ココロ「はい、注いだわよ。 ……どうしたのかしら? リンコ。ジッと見つめて」
リンコ「っ。……な、なんでも……ないです。ありがとうございます……」
グラスを差し出され、ハッと我に帰る。
いけない。つい良からぬ妄想をしてしまう。改めて考えればあのツルマキさんが、記憶がないとはいえ風俗を利用しようと喜々として訪れる筈がない。
忘れるようにしよう。すぐ間近にいる友人をそんな目で見てしまいそうだから。
220 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/08/30(金) 05:00:30.72 ID:6wEZS/2C0
ココロ「それじゃあ、早速――かんぱーい!」
リンコ「か、乾杯……」
テンション高めにグラスを合わせるわたしとツルマキさん。チラチラと彼女の呑む姿を確認しながら、わたしも真似て一口。
思ったより渋みも無く、甘さとアルコールの味が程よく主張してくる。ぶどうの香りが強く、味はぶどうジュースを大人の味に寄らせた様な感じ。飲み込む喉を中心に身体が温かくなっていくのを感じた。
リンコ「……美味しいです」
ココロ「あらリンコ、結構呑めそうじゃない。このチョコもどうぞ。一緒に食べると美味しいわよ」
リンコ「はい……いただきます……」
ワインと一緒にテーブルへ下ろしたチョコレートを一枚頬張る。それを食べてから再びワインを。ビターなチョコにワインの甘み。若干くどかったワインの味が緩和されたような……。
初めてだというのに呑み過ぎてしまいそう。気をつけないと。
↓1 リンコが酔うとどうなるか
↓2 ココロが――同上
笑い上戸だったり、積極的になったり、脱いだり――暴力的なものなどは最安価。
コンマで二桁で同時にお酒への耐性を判定
221 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/08/30(金) 07:15:02.86 ID:cr0GPm5QO
眠気が強くなって、ぼーっとなる
222 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/08/30(金) 07:20:56.77 ID:25+t8XHd0
無口だが普段以上に積極的になって脱ぐ
223 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/09/01(日) 07:09:12.51 ID:lV/IBH7T0
【リンコ 86 酒豪さん 眠気でぼんやり
ココロ 77 かなり強い 無口、積極的で脱ぎ癖
ゾロ目のボーナスはあと一回ほどゾロ目が出たら何かを考えておきます】
リンコ「……」
二杯目に口をつけても、あまり体調に変化はない。ただ少し身体が熱いくらいで『酔い』というものは感じなかった。もしかしたらもう酔っているのかもしれない。経験がないから分かっていないだけで。
ココロ「でもびっくりしたわ! いきなりリンコが働くって聞いたんだもの」
リンコ「それは、誰から……?」
ココロ「モカよ。彼女とはよく会うの」
まぁ、知ってる人がアオバさんくらいだからそうなるよね。グイグイとお酒を飲んでいくわたし達。ツルマキさんは本当に楽しそうだ。元の世界でもそうだったけれど、わたしといてこんなに楽しそうにされると少し不思議に思ってしまう。
ココロ「うちも働き手が欲しいし、仕事のない女の子に仕事を与えられるもの」
リンコ「なるほど……」
身寄りの無い子に仕事を。世界が変わって記憶が無くても、ツルマキさんはツルマキさんらしい。
幸せと笑顔を人々に与える。ハロハピらしさが感じられてわたしは少し安心する……のも束の間、ツルマキさんは見たことない緩んだ表情で笑う。
224 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/09/01(日) 07:09:47.43 ID:lV/IBH7T0
ココロ「あとはかわいい女の子を集めたいからかしら! おかげでハーレムもほぼ完成形ね!」
リンコ「っ!? けほっ、こほ……」
予想外な単語が飛び出し、ワインを口にしていたわたしは咳き込む。
ハーレム……? あ、あれ? なんだかツルマキさんがここへ駆けつけたこととか、一瞬感じた違和感の意味ってまさか――
ココロ「大丈夫? リンコ。急いで飲むと危ないわよ」
リンコ「あ、はい……ありがとうございます……」
そうじゃないです、とは言えず。ニコニコと笑いながらわたしの口を拭いてくれる彼女へお礼を告げる。
ツルマキさんが『わたしが驚いた』と思っていないことから察するに、以前わたしもハーレムの話を聞いていたのだろう。下手に追求すると『言ってなかったかしら?』と問われる可能性が高い。
ツルマキさんは鋭い人だから、そういうことはできるだけ避けないと。
リンコ「は、ハーレム……ですか……」
ココロ「ええ。リンコもどう? 休日だけでもあたしのものにならない?」
リンコ「えっ……?」
目の前、ハンカチを持ったツルマキさんはわたしをジッと見つめて小首を傾げる。
ストレートすぎる告白にわたしは目をぱちくりさせた。
225 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/09/01(日) 07:10:45.04 ID:lV/IBH7T0
ココロ「リンコの体質は理解してるわ。女の子しかいないし、リンコにもお得なはずよ! ね、ね! どうっ?」
そしてすごいグイグイくる……。しおらしい雰囲気から一変して目をキラキラ輝かせるツルマキさん。ハンカチをテーブルに置いて、わたしの肩に手を。
この世界のツルマキさんは女の子好きで、欲望に正直みたい。
リンコ「少し、考えさせてください……」
ココロ「っ! 本当にっ? やったわ!」
ワクワク、なんて音が聞こえてきそうな表情でツルマキさんが手を離す。そしてお祝いと言わんばかりにワインをぐいっと飲んだ。
嗚呼……多分、前のわたしはとりつく島もない状態だったんだ。
ココロ「リンコ、もう一つ追加で注文よ!」
リンコ「は、はい……分かりました……」
どうしよう。とても断りますとは言えない雰囲気に……。
ひとまず従って注文を従業員さんに通す。それから再びお酒を持って席へ。
ココロ「リンコもぐいぐい飲んでっ」
リンコ「えっ……あ、はい……」
いつの間にかツルマキさんは酔っていたみたいだ。空けたワインの半分をグラスに豪快に入れ、もう半分をわたしのグラスへ。
ほんのりと赤くなったツルマキさんにグラスを押し付けられ、わたしも彼女にペースを合わせて飲んでいく。
226 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/09/01(日) 07:11:14.88 ID:lV/IBH7T0
リンコ「……」チョコチョコ
休日だけ……ハーレムに……。
何度か反芻し考え、頭をぶんぶんと振る。
わたしは勇者。世界を救って元の世界に戻らないといけない。休日はないのだ。
そう。性にうつつを抜かすことも……
リンコ「……」ボーッ
リンコ「――っ」ハッ
あれ……? もしかして酔ってきたのかな……? 頭がぼうっとして眠くなってきた。頭の回転が遅くなってるのを自分でも感じる。ふわふわとした感覚が少し気持ちいいかもしれない。
ココロ「……流石に4本目は来るわね」
リンコ「……へっ?」
よ、4本目? 考えることに集中してそんなに空けてたの? ツルマキさんの言葉で僅かに我に帰る。テーブルを見ると――4本以上瓶が転がってるような。
まさかツルマキさんも相当酔ってるじゃ……と思い視線を向ける。
227 :
◆g5daB11lKU
[saga]:2019/09/01(日) 07:12:14.74 ID:lV/IBH7T0
リンコ「――ツ、ツルマキさん……っ」
ココロ「……?」
するとそこにはマントを脱ぎ、コルセットをゆるめボタンを限界まで外したツルマキさんがいた。
上気した顔で首を傾げる彼女。幼い顔立ちに反し出るところは出たスタイルに、少し脚を動かせば下着が見えてしまいそうなスカート、そこから覗く脚。
無意識に凝視してしまうわたしへ、ツルマキさんはススッと身体を寄せる。
ココロ「リンコ……考えくれた?」
リンコ「あ、あの……その……っ」
ツルマキさんがわたしの腕を抱き締め、囁いてくる。普段と違う吐息混じりの短い言葉に背筋がぞくぞくと震えた。薄い服越しに触れる彼女の胸が、わたしの思考力を更に奪う。
お酒の席で間違いが……なんてよく聞くけれど、これは納得ができる。頭が真っ白になるのを感じながらわたしは口を開いた。
1 「休日だけなら……」
2 「ツルマキさんとだけが……いいです……」
3 「……zzz」スピー
↓1〜 一つ選択 先に2票入ったもので決定
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/09/01(日) 07:53:26.51 ID:QsD6qS6XO
1
229 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/09/01(日) 08:05:36.18 ID:ZyI+mWr60
1
更新早くてうれしい…
ゾロ目難しく考えずに今回の場合は、ココロの酒への強さ154(2倍)とかでもいいですよ。
230 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/09/02(月) 07:33:34.75 ID:fjM80Ii40
【3選択】
リンコ「休日だけなら……」
自然とわたしはそう口にしていた。前の世界のわたしの対応を守って断ろうとすらしていたのに。でもその答えを導いたのは自分でも簡単に分かる。何故なら――
ココロ「本当……? すごく嬉しいわ」ムギュ
リンコ「え、えへへ……」
ツルマキさんの、恐らくは天然の誘惑にデレデレだったから。
アコちゃんとの初経験を終え、わたしは女の子を意識し過ぎていた。今日だってユキナさんを観察してしまったし、ツルマキさんのことだって……。
例えるなら今のわたしは、性に興味を持ち始めた未経験の男の子レベル。際どい姿を見ているだけでもドキドキしてしまうのに、こうしてトロンとした目で抱きつかれてはコロッといってしまうのが道理なのだ。
かといって彼女の身体に手を回す度胸も、口説こうとする勇気もない。こういうの……童貞、なんて言われるのかも。女性との経験はあるけど。
231 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/09/02(月) 07:34:41.37 ID:fjM80Ii40
ココロ「……それなら、練習しましょ?」
リンコ「――えっ? んむ……っ」
腕を抱き締めたまま、不意にツルマキさんが手を伸ばす。彼女はそのままわたしに体重を預け、伸ばした手でわたしの頭を自分へと寄せる。そして口づけをした。
腕に感じる体温と感触が強まり、眠気が急速に冷めていく。
ココロ「ちゅ、んん……っ、ん」
ツルマキさんの舌がわたしの口内へ。口にしたもののせいか、彼女のキスの味はとても甘くアルコールの香りが理性を溶かす。
彼女の求めるようなキスに応え、わたしも彼女の口へ舌を。アコちゃんとした時のことを思い出して、優しく丁寧に刺激する。
ツルマキさんはぴくっと反応し、わたしの腕に身体を擦りつけるように動きはじめる。胸が、彼女の肌が腕を撫でる感触に興奮は高まり、わたしのそれが服の下から分かるほど起き上がった。
232 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/09/02(月) 07:35:35.41 ID:fjM80Ii40
ココロ「ぷぁっ……はぁ、ん……♡」
一度口を離して間近で舌先を合わせる。もどかしい気持ちよさに頭を一杯にしていると、ツルマキさんが視線を下に向けニヤッと笑った。
リンコ「――ひうっ」
そのすぐ後、わたしのものへ快感が走る。見ればツルマキさんが手で裏筋を上下に撫でていた。
ココロ「すごく硬い……。練習をはじめるわね、リンコ。横になって」
あ、練習ってツルマキさんが……?
言われるままソファーに仰向けに。横の手すりに背中を預け、ツルマキさんはわたしの脚の間へ。ツルマキさんの前に硬くなりきったわたしのものが。彼女はそれを好奇心が抑えられないといった目で見つめ、スカートをわたしの捲った。
ココロ「本に出てくる通りね……硬くて……ちゅ。不思議な味」
女の子が好きで、男性のものは未体験。だから練習なのだろう。でもツルマキさんは躊躇なく顔を近づけ、先端へ口をつける。少量出ていた先走りを口に含み、真面目な顔でそんなことを呟いた。
233 :
◆g5daB11lKU
[saga sage]:2019/09/02(月) 07:36:32.87 ID:fjM80Ii40
ココロ「でも魔力が美味しいわ。リンコも可愛いし……」
リンコ「あぅっ……ぁ、ツルマキさ――っ」
髪をかきあげ、ツルマキさんがわたしのものを舌で舐める。テラテラとしたツルマキさんの舌がわたしのものを下から上になぞる。それだけで腰がぴくぴく跳ねてしまい、キスとは違う強烈な快楽が与えられる。
リンコ「はぁー……っ、んうっ、ぁ」
ココロ「……♡」
奉仕している間もツルマキさんはわたしの顔から目を離さず、わたしの感じている表情を見て楽しんでいるようだった。その上わたしの反応からあれこれ試行錯誤しているみたいで、段々と攻め方が変わってくる。
女の子との性経験の豊富さ故か、それともさっき口にした本のせいか。どちらにせよあっという間に限界まで上りつめてしまう。
ココロ「これはどうかしら……ちゅっ、ちゅる……」
リンコ「あぅ、気持ち――いっ、んっ」
根元は手で扱き、先端にキスを。時折舌で先を舐め回し……絶え間なく与えられる強弱のある刺激。緩急のある口と手による奉仕にわたしはうわ言みたいに呟く。
余裕はなく、もういつでもいってしまいそうだ。
234 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/09/02(月) 07:37:13.65 ID:fjM80Ii40
ココロ「イキそう? それなら……」
パッと口と手を離すツルマキさん。魔力に当てられているのか若干息が荒い。彼女は手で身体を持ち上げ、わたしのお尻を膝の上に。そして、ボタンを外してはだけた胸の間にわたしのものを挟んだ。
唾液で湿った自身へすべすべしたツルマキさんの肌が密着する。それだけでも気持ちいいのに、指で形を変えるほど柔らかく弾力のある膨らみに挟まれて感覚的にも視覚的にも興奮が煽られる。
リンコ「そっ、れは……ぁ、ううっ……っ」
ココロ「すごい反応ね。……ふふっ、リンコのちょうだい?」
ツプッ、とツルマキさんの口へ先端が包まれる。そのまま舌で先端を舐め回し、胸を左右から手で押し付け――
リンコ「あっ、あっ――で、出るっ……出ちゃ、あぅっ」
我慢できる筈がなかった。
ぞくぞくと身体が震え、頭が快楽で一杯になる。体勢を変えてから数秒で果て、ツルマキさんの口へ精を放つ。一度、二度男性器が震え射精し、その間も彼女に搾りとるように胸で圧迫されて三、四度とツルマキさんの口を汚してしまった。
235 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/09/02(月) 07:37:57.73 ID:fjM80Ii40
リンコ「ぁ……あぁ……っ」
精液があそこを通る度、まるで力を抜かれたみたいに脱力感が襲い同時に頭が真っ白になりそうなほど強い快感が走る。
ココロ「ん……っ。ぷは――いっぱい出たわね、リンコ」
出したものを全て飲み干し、うっとりとした表情のツルマキさん。口の端から漏れていた白濁を指で掬い、それも美味しそうに口にする。
ココロ「不味いって聞いたけど、そんなことないわね。リンコのはすっごく美味しいわ」
リンコ「そ、それは……よかった、です……」
絶頂の余韻が引かず、お酒のせいもあって余計意識がぼんやりしてしまう。このままソファーに横になって眠ってしまいそうだ。
ココロ「リンコ? まだ本番が残ってるわよ?」
リンコ「……ぇ?」
うとうとし始めたわたしの前にツルマキさんの手が。予想外に強い力で強引にわたしを起こし、ソファーから床に立たせる。
236 :
◆g5daB11lKU
[saga sage]:2019/09/02(月) 07:38:42.40 ID:fjM80Ii40
リンコ「えっと……ツルマキさん……?」
ココロ「ほら……今度はリンコから来て?」
戸惑うわたしを前に、ツルマキさんが服を脱いでソファーへとうつ伏せに寝る。セクシーな黒のガーターベルト。そのラインに彩られた脚に、形のいいお尻。黒い下着を指でずらし、その下にある濡れた秘部を見せつけてくる。
精液の魔力にあてられたのか、見れば下着もびしょびしょで既に準備は万端なようだ。
一度果てたわたしの男性器はすぐに元気を取り戻し、わたしは操られているかのようにふらふらとソファーの上へ。
アコちゃんの時は動く余裕もなかった、なんて頭になく、今のわたしはツルマキさんの中へ挿れることしか考えていなかった。
リンコ「ツルマキさん……っ」
ココロ「あっ♡ リンコのが当たってるわ」
先っぽを当てがい、ツルマキさんの横に手をついて背中に上から覆いかぶさるように挿入。お酒のせいか中の体温は熱いほど高く、今にも溶けてしまいそうだ。
237 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2019/09/02(月) 07:39:23.99 ID:fjM80Ii40
ココロ「熱くて大きいのが――ふぁっ♡ 入って……っ」
リンコ「……っ、んぁ。はぁ……熱い……っ」
身体を反らせて悦ぶツルマキさんを抱き締め、押さえつけるように中へ。ツルマキさんの中は入り口がキツく、中は襞が絡みつくように優しく刺激してくる。
全て入りきった頃にはやっぱり余裕が皆無。腰に当たるお尻の感触にすら射精してしまいそうになってしまうわたしが、挿入の快感に耐えられる筈がない。
リンコ「っ――ツルマキさん……ごめんなさ――っ!」
ココロ「えっ? あ、中で――んあぁっ!」
ツルマキさんを抱き締め、さっきイッたばかりのわたしは再び達してしまう。中で精を放つ強い快感に思考力はなくなり、射精の度腰を突き出し、無意識に奥へと射精しようと身体が動く。
ココロ「あっ♡ も、もう出っ――ぁ、あーっ……♡」
ツルマキさんもその動きに合わせて甘い声を上げる。ギュッとソファーの手すりを握り、びくびくと身体を震わせて中がキツく締め上げてくる。
聞いたことのない声を上げ、精を受け入れる彼女。秘所からは蜜が溢れ射精が終わる頃には全身をぐったりさせていた。
ツルマキさんもイッたのかな……?
238 :
◆g5daB11lKU
[saga sage]:2019/09/02(月) 07:40:52.06 ID:fjM80Ii40
リンコ「はっ……ぁ。……大丈夫ですか? ツルマキさん……」
ココロ「……ぁ。大丈夫、よ。予想以上に気持ちよくて、あたしもすぐイッちゃったわ……」
荒い呼吸のツルマキさんが、余韻混じりのふにゃっとした声で答える。
多分、いや絶対に魔力のせい。中で出されて絶頂って、中毒性とか無いといいけど……。心配になってしまう。
ココロ「……続けて、リンコ」
リンコ「……えっ? でも連続は……」
ココロ「リンコにもっと気持ちよくしてもらいたいの……ダメかしら?」
リンコ「……は、はい……っ。頑張ります……」
肩越しに振り向いて上目遣いにおねだりしてくるツルマキさん。彼女の身体を気遣おうとする不安感はすっ飛んで、即答するとわたしは胸を押し付けた体勢のまま腰を引く。
239 :
◆g5daB11lKU
[saga sage]:2019/09/02(月) 07:41:55.88 ID:fjM80Ii40
リンコ「ん、ぅ……っ」
愛液と精液が絡み、刺激を増した中の感触。射精直後というのに数分も持たなそうな快楽に、声が漏れてしまう。
それでもできるだけは耐えなければ。歯をくいしばり、引いた腰を打ち付ける。卑猥な水音がはっきり立ち、ツルマキさんが嬌声を上げた。
ココロ「リンコの――っ、柔らかいおっぱいと、硬いおちんちん――あぁっ♡ おかしくなりそうっ♡」
リンコ「わたしも……です……っ」
何度も腰の動きを繰り返し、その度に気が遠くなるほどの気持ちよさがわたしの頭を揺さぶる。それでも身体は止まらずに、ツルマキさんを貪欲に求め続けた。
アコちゃんにされてる時は自分から動くなんてできないと思ったのに、意外と本能に任せていれば何とかなるのかもしれない。
どんどん近づいていく絶頂に、大きくなるツルマキさんの反応。女の子を犯している感覚に私の頭から理性は消え去る。
ただ中に、ツルマキさんに出したい。気持ちよくなりたい。
テクニックなんて頭になくただひたすら自分が気持ちよくなるために相手を貪る。そんな行為でもツルマキさんは強く感じてくれているようで、寝たまま自分の胸を愛撫し熱に浮かされるように激しい喘ぎ声と共に身体を捩らせる。
240 :
◆g5daB11lKU
[saga sage]:2019/09/02(月) 07:42:38.11 ID:fjM80Ii40
リンコ「あっ、ん――っ、また出ます……うっ」
ココロ「んあぁっ♡ 出してっ、中に――」
リンコ「は、いっ――イクッ――あ、んぅっ!」
今度は数分は耐えられただろうか。密着したまま腰を押し付け、中へ二度目の精を吐き出す。我慢して長く快感をためていたせいか、目の前がチカチカとするかのような感覚と共に白濁が出されツルマキさんの中を埋めていく。
ココロ「熱っ――ぁ、はぅん……♡ ん、ぅ……」
リンコ「はーっ……ぁ、うぁ……」
恍惚とした声でツルマキさんさんは射精に身体を震わせ、そして脱力させる。少しして、ようやく余韻の引いたわたしが身体を起こし中から男性器を抜くと、白濁が溢れ彼女の秘部を淫靡に彩った。
行為を終えて冷静になってくると……大変なことをしてしまったような気しかしない。勇者と女王が肉体関係というのは。
ココロ「……お疲れ様、リンコ。こっちに来て」
けれど彼女に手招きされて、わたしは思考をあっさり放棄してしまう。誘われるまま腕の中へ。すると彼女の胸に顔を寄せるように優しく抱き締められる。
241 :
◆g5daB11lKU
[saga]:2019/09/02(月) 07:43:57.84 ID:fjM80Ii40
ココロ「すごく素敵だったわ。大好きな人とこんなことができるなんて、リンコの体質に感謝……しな……」
リンコ「……ツルマキさん?」
胸の感触と、石鹸と女の子の甘い香りにどぎまぎしていると不意にツルマキさんの言葉が途切れた。
頑張って顔を上げツルマキさんの様子を見ると、すやすやと眠っていた。酔った上でこの過激な運動だ。眠ってしまっても無理はない。
わたしもかなり眠く――
ユキナ「リンコ!」ガチャ!
ユキナ「ここにツルマキさんが来ても話に……乗ら――」
ユキナ「……」
ユキナ「……リンコ」ヒクイコエ
――眠気が、一気に冷めた。
【書き溜めここまでですーまた続きは早ければ今日に】
242 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/09/02(月) 08:23:26.15 ID:AZggDJ6TO
乙
243 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2019/09/15(日) 08:48:37.45 ID:S3VdoMqNO
保守
244 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2019/09/24(火) 07:46:14.51 ID:iyFSyYae0
保守
245 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/09/26(木) 16:06:46.10 ID:MBxhvoYd0
よく見たら異世界の出来事は募集継続ってかいてあったので…
リンコたちを案内したモカのメイド
モカの商会に務めるメイド。異世界のモカの幼馴染(アフグロのポジ)で家が貧乏だったためにモカが特別に雇った。
公私混同はしないタイプのため、公の場ではモカに仕える忠実なメイドである。
モカの護衛も兼ねているので戦闘力もそれなりにある。少なくともリンコとユキナが気がついた距離なら無効化できる可能性が高い。
最近、モカの様子が変わった(別の世界の記憶が入った)事に気がついているが、そのうち話してくれるだろうと信頼して待っている
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2019/10/01(火) 21:52:08.91 ID:ZkGvZD0NO
待ってます 保守
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2019/11/02(土) 16:27:23.78 ID:Iuw77wGg0
保守
248 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2019/12/02(月) 15:49:09.06 ID:XtRW8c2K0
まってます
249 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/12/07(土) 22:37:00.84 ID:Auh9N7vu0
本当に待ってるのならsage進行のスレを上げるのはやめようね
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/01/02(木) 08:47:06.36 ID:hKMr03eR0
(待ってます…)
251 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:36:25.20 ID:ERGvPv7R0
それから20分ほどして。
場所は同じく、わたしの仕事場。
ユキナ「ツルマキさん……来たとは聞いたけれど、まさかこんなに進展が早いだなんて」
事後から後始末、わたしとツルマキさんの身体を綺麗にして彼女をベッドに寝かせ……再びソファーに。
わたしの向かいには同じくように座ったユキナさんが。落ち着いたところで、彼女は話をはじめた。
何故彼女がわたしの所へ来たのか。その理由はツルマキさんの『リンコ』への対応にあるらしい。
ツルマキさんは彼女自身が言っていた通りハーレムを作っていて、わたしのことも前からずっと誘っていた。ユキナさんはそんな彼女のことを敵視していて、母親――じゃなくて、家族のわたしを守るために頑張ってくれていたようだ。
前のわたしもその話に乗らないようにしていたらしい。
そこをわたしがあっさり陥落したものだから、ユキナさんは驚いたのだろう。
252 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:37:02.35 ID:ERGvPv7R0
リンコ「……ごめんなさい、ユキナさん。まさか……そんな事情があるなんて……」
ユキナ「……謝らなくてもいいわ。説明も何もしなかったもの」
ため息を一つ。銀色の髪を手で撫で、複雑そうな視線を眠るツルマキさんへと向ける。
ユキナ「ただ彼女、ツルマキさんはリンコにリサ、マルヤマさんにアコにまで関係を知っている上で誘いをかけていたから……」
リンコ「……」
それだけ聞くと節操がなさすぎる……。ユキナさんが敵視するのもよく分かる。コロッと落ちたわたしが言うのもなんだけれど。
ユキナ「心配だけれど、今はそうした方がいいかもしれないわね。ツルマキさんと繋がるには」
リンコ「……どういうことですか?」
ユキナ「元の世界の知り合いがこの世界にいて、ロゼリアは勇者とその仲間。無関係とは思えないでしょう?」
リンコ「なるほど……」
確かにそうだ。その上楽器が鍵を握っているのだから、尚更。
ツルマキさんから視線を離し、ユキナさんはわたしを見る。真剣な目だ。それだけ元の世界に戻ることを必死に考えているのだろう。
253 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:37:34.86 ID:ERGvPv7R0
ユキナ「何か分かるかもしれないし、いつでも会える状態が理想ね。記憶を得たり、取り戻してくれれば協力も期待できるわ」
リンコ「そう……ですね……。まだ分からないことが、多いですけど……」
それでも、選択肢を増やしておくというのは重要だ。
ユキナ「そういう点では今回のハーレム入りは歓迎するべき、なのかもしれないわ。アコやマルヤマさんが何て言うか分からないけれど」
リンコ「……。あの、ユキナさん」
スッと手を顔くらいの高さに挙げる。
さっきからちょこちょこ出てくる名前。元の世界では仲が良かった友達――丸山彩さん。彼女の名が出てくるタイミングがタイミングなだけに、わたしとの関係性が気になる。
リンコ「マルヤマさんも……この世界にいるんですか……?」
ユキナ「……ええ。リンコの第二のパートナー、ということになっているわ」
リンコ「だ、第二……!?」
この世界のパートナー、ということは二人目の恋人。あのアイドルのマルヤマさんが、わたしとそういう関係に? ……そ、想像がつかない……。
254 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:38:07.35 ID:ERGvPv7R0
ユキナ「まぁ、その……アコが来るまでは一緒に暮らしていて、わたしもお世話になったわ。今は住み込みで錬金術士として修行してて、元の世界の記憶はないみたいね」
リンコ「そ、そうなんですか……。あの……この世界で複数の恋人は普通……なんですか……?」
ユキナ「珍しいだけで、嫌悪や疑問はないわね。アコもマルヤマさんと元の世界みたいに仲良くしていたわ」
そ、そうなんだ……。安心するようなしないような。この世界のわたし、本当にみんなから好かれててすごいなぁ……。
リンコ「……あと、ユキナさんは……誰からツルマキさんが来ることを……?」
ユキナ「あぁ、リサよ。私のところにはリサが来たの」
腕を組みつつ微笑して、さらっと答えるユキナさん。わたしの脳内に一瞬、ユキナさんとイマイさんの絡みが妄想されるが――多分話したりお酒を飲んだだけだろう。
255 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:38:43.08 ID:ERGvPv7R0
ユキナ「慌てて入ってきてツルマキさんがリンコのところへ向かってる、って伝えてきたわ。あとわたしに説教を少し」
リンコ「イマイさんがツルマキさんのことを……」
ユキナ「アオバさんから招待ついでに聞いたらしいわね」
招待……?
アオバさん、もしかしてわたし達のために知り合いに声をかけてくれたのかな?
……でも、どうしてイマイさんはわたしのところへ直接来なかったんだろう。ユキナさんのことも心配だろうけど、わたしの所に向かってるって断言するくらいなのだから。それで警告するだけで、ここには来ないなんてイマイさんらしくは……。
少し気にかかるけど――全ては仕事を選び、そして選択をしたわたしの責任。イマイさんに疑問を抱くのはやめよう。
256 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:39:57.45 ID:ERGvPv7R0
リンコ「……ユキナさんは、大丈夫でしたか? イマイさん以外の、お客さんは……」
ユキナ「いたけれど、アオバさんの言う通り話すだけだったわ。勿論、リサの時も」
リンコ「そ、そうですか……」
良かった。アオバさんの言ってたことは正しかったみたい。わたしがああなったのも、ツルマキさんが来たからなのだろう。
ホッと安心。でもわたしの向かい、ユキナさんは逆に申し訳なくなってしまったようで、眉をハの字にさせてシュンとする。
ユキナ「……リンコにだけ身体をはらせてしまったわね。ごめんなさい」
リンコ「そんな……っ、謝ることなんて……」
アオバさんを頼ったのはユキナさんだけど、そこから先は全部が全部わたしが選んだこと。手をしゃかしゃかと振り、わたしは否定する。
アオバさんの言う通りにお酒を呑んで、話して、それで終わりということもできたのだ。それをわたしがツルマキさんとあんな……気持ち良い……ムフフな……。
リンコ「……結果的には……得しかしてないような気がしますから……」
あんな経験できたのにお金を払わず、むしろ貰える。プラスと考えてしまうのは異常、なのかな?
257 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:40:32.45 ID:ERGvPv7R0
ユキナ「そ、そう……。意外と女の子好きなのね、リンコ」
ユキナさん、若干引いていらっしゃる。
ユキナ「でもそれなら良かったわ。……さて、そろそろバイトも上がりね」
リンコ「え……? もうそんな時間……あ、本当ですね……」
ポケットから懐中時計を取り出し、ユキナさんが時刻を確認。わたしもそれを覗きこむと、そろそろお店の人に言われた時間を過ぎるところだった。
結局ツルマキさんにしか接客しなかったけど……これでどれだけのお給料が貰えることやら。
ユキナ「ツルマキさんはこのままにして……帰るわよ、リンコ」
リンコ「は、はい……」
このお店はしっかりしてるから大丈夫だろう。ぐっすり眠っているツルマキさんを置いて、わたしたちは部屋を出た。その後は再び身体を洗い、着替えて、仕事の報酬を受け取り――お礼をするべくアオバさんの事務所に向かうことになった。
258 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:41:19.70 ID:ERGvPv7R0
そして再びアオバさんの事務所。その、彼女の自室。
紹介してもらった時と同じシチュエーションでソファーに座り、お話モード。時刻は夜ということもあり、忙しなかった事務所内も幾分か落ち着いた雰囲気。
アオバ「へぇー、それでそんなに稼いじゃったんですかー、リンコさん」
リンコ「少し、複雑ですけど……」
仕事の話を終え、アオバさんがふむふむと頷く。
あの後、従業員の人にツルマキさんとのことを割と細かく説明し、お給料を貰った。お酒もそうだけれどツルマキさんとの行為はかなり高額なようで、彼女が誘ったこともありびっくりするくらいの報酬が支払われることに。
結果が袋一杯の硬貨。楽器はこれでいくつ買えるのだろうか。
259 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:42:12.28 ID:ERGvPv7R0
アオバ「当然の報酬ですよー。でもこころちゃんが真っ先に来るなんて、ちょっと意外だったかなぁ」
ユキナ「この世界でも元の世界でもそうなると思うけど……。それで、どうして複数人に招待を出したりしたのかしら?」
ユキナさんの目が鋭くなる。この世界のツルマキさんのことを彼女はあまりよく思っていない。ツルマキさんの性格のこともアオバさんは知っていた筈で、その上で招待をした。更にはイマイさんにも声がかかっていて、その他にも招待がいっている可能性も。
責めるような口調になるのも仕方がない。わたしもアコちゃんやロゼリアのメンバー、友達にそれをされたらどう思うことか。
暫しの間。バツが悪そうに苦笑したアオバさんは、ペコリと頭を下げてまずは謝罪。それから顔を上げ、ちょっとだけ真面目な表情を。
アオバ「それはー……みんなに平等にチャンスがあっていいんじゃないかなぁと思って」
……チャンス? 場違いに思われる単語が飛び出し、わたしは首を傾げた。わたしと話すだけでお店にお金を取られるのに、とても好機とは思えない。
260 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:42:43.06 ID:ERGvPv7R0
ユキナ「……そんなところだと思ったわ」
思えない、のだけどユキナさんは納得したようだ。肩を竦めてため息を吐く。
アオバ「ランは来ないだろうから誘ってないんですけど……それでも、元は膠着状態だったのに、ここでは既に関係が出来上がってるなんてアレですからー」
リンコ「……?」
ユキナ「分かったわ。理由があるならいいの。私達は仕事を紹介してもらった立場だから」
……よ、よく分からないけど、丸く収まりそうだからそれでいいのかな。わたしはあんまり嫌な気にはなってないから。
アオバ「でも……おたえちゃんとカノン先輩は行方が分からなくて、誘えなかったのがモカちゃん心残り……」
ユキナ「……仕方ないことよ」
ユキナさんが首を横に振る。少しだけ、苦しそうな顔をして。
ユキナ「――今日はありがとう、アオバさん。お世話になったわ」
アオバ「いえいえー。また良かったら来てくださいね、二人共」
ぺこりと会釈程度に頭を下げ、ソファーを立つユキナさんに続いて立ち上がる。なんだかんだとあっという間に一日が終わってしまった。みんな、遺跡探索の準備は終わっただろうか。
261 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:43:15.04 ID:ERGvPv7R0
ユキナ「どっと疲れるわね。大したことはしてない筈なのに」
リンコ「初めての仕事で……それも、あんなお仕事ですから……仕方ないです」
廊下に出て、出口へ向かう。夜だというのに事務所は明るく、天井から吊るされた照明が蝋燭の炎よりも眩しい光を放っている。仕組みは分からないが、お金がかかっていそうだ。
まだまだ物珍しい光景に、わたしは話しながら視線を忙しなく動かす。そしてふと、ユキナさんの横顔が寂しげな表情をしていることに気づく。
心配になってジッと見つめていると、ユキナさんはそれに気づいたみたいで視線を合わせる。
ユキナ「分かっていたけれど、この世界は格差が大きいわね。どうしようもない理不尽で家族を故郷を失って、人に捕まって……。その上種族による差も大きいわ」
リンコ「そう……ですね……」
ここの人達はまだアオバさんに再起の機会を与えられているものの、他の悪い人に攫われればどうなるか。考えたくもない話である。
少なくとも、今回のわたし達みたいな話してるだけでもいい女性相手の仕事なんてできないだろう。
262 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:43:43.06 ID:ERGvPv7R0
ユキナ「改めて、感謝してるわ、リンコ。身寄りのなかった私を家族にしてくれて」
私を見つめ返し、ユキナさんが微笑む。ユキナさんもここにいる、他の場所にもいる奴隷の人達と同じような境遇……だったのだろう。それをわたしが一緒に暮らすようユキナさんを保護して、生活を始めた。
だから、ここやさっきの仕事場で見かけた奴隷の子達と自分とを重ねてしまったのだろう。
ユキナ「なんて言われても、リンコは困るだけよね」
リンコ「……あ、いえ……嬉しいです……」
あたふたしながら答えると、ユキナさんはフッと楽しそうに笑う。
母親、娘、前の世界の記憶。色々あってユキナさんとは距離感があったような気がしたけど、それも少し縮まったのかな?
事務所を出て門をくぐり街へ。外はすっかり暗くなっていて、人気もなくなっていた。大通りに近いこの事務所の周りはまだ明るいけれど、裏道は暗く物騒な雰囲気が強い。
263 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:44:21.96 ID:ERGvPv7R0
ユキナ「思ったより時間がかかったわね。楽器はまた今度にして、今日は真っ直ぐ帰りましょう」
リンコ「はい……」
頷いて、視線を裏道から大通りへ。そこを真っ直ぐ進んで、街外れの方に行けばすぐ家に――
リンコ「――ユキナさんっ!」
不意に近づいてくる黒い何か。大通りからわたし達のいる道へ走り込んできた人影に、月明かりを反射して鈍く輝く物を見つけ無意識に叫ぶ。
その人影は真っ直ぐユキナさんへと向かっていた。
ユキナ「――!」
わたしが普段出さないボリューム。故にユキナさんは反射的に反応することができたようで、驚いた表情のまま本能的に近づいてきた影を避けようと身体を反らす。
そのすぐ横を白い刃が貫いた。ユキナさんが動いていなければ、彼女の首を突き刺していただろう。
明らかに命を狙った襲撃。こんな街中で、まさか魔王軍……?
264 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:44:54.29 ID:ERGvPv7R0
リンコ「ユ、ユキナさん……大丈夫ですか……?」
ユキナ「ええ。助かったわ、リンコ」
不意打ち前と変わらないトーンで言い、ユキナさんは蹴りを放つ。と同時に腰の短剣を引き抜き、蹴り飛ばした襲撃者へと突きで追撃。が、蹴りでよろけた彼が大きく後ろへ下がったことにより、武器は空振り。
サラッと行われる反撃に、わたしは何の反応もできず見守ってしまう。
ユキナ「離れてて」
リンコ「は、はい……」
吟遊詩人である筈のユキナさんの近接戦闘に反応できなかった。戦闘は明日訓練しようとみんな言っていたけど、わたしは本当に戦えるのだろうか。なんて危惧を抱きつつユキナさんの後ろへ。
魔法使いが後ろに。ユキナさんはそれを守る位置に。単独の襲撃者にとって一番避けるべき状況となり、彼は怯んだ様子を見せる。
襲撃者は黒いローブにすっぽりと身体を包んだ、見るからに怪しい雰囲気の人物であった。ちらと見えた武器を握っている手元も隠れており、性別や顔はおろか戦闘の意志の有無も分からない。
265 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:45:20.66 ID:ERGvPv7R0
ユキナ「あなた、魔王軍? こんな街中で――」
言っている途中で襲撃者が動き出した。素早い動き。でも直線的で、落ち着いて見ていれば十分対応できそうな気がした。
ユキナさんの対応も落ち着いたものだった。振ってきた腕を、ローブで見えないというのにあっさり掴み、引き、彼の武器を手ごと壁に叩きつける。痛そうな音と金属音。地面に彼が握っていたであろうナイフが転がり落ちる。それを確認し、背中に肘打ち。
わたしの知るユキナさんと対象的な動きに感心すると同時に、短剣を使う素振りがないことにホッとするわたしである。無防備な背中に腕ではなく、刃を突き立てることもできたであろうから。
ユキナ「答えないなら、眠ってもらうことになるわよ」
??「ぐっ……」
跪く彼へ静かに圧をかけるユキナさん。この世界では分からないけど、NFOなら吟遊詩人はサポート職。そんな彼女に格闘戦で圧倒されているのだ。勝ち目がないことは本人もよく分かっているだろう。
しかし意外にも襲撃者は引く様子を見せない。むしろユキナさんをフードの下から睨み、更に強い殺気を覗かせる。
266 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:45:55.14 ID:ERGvPv7R0
??「お前が……お前が、私の故郷を……」
女性の声だった。怨嗟の込められた声にユキナさんが一歩後退る。
故郷……? その先はわたしには聞こえなかったけど、尋常ではない空気だ。人違いだとは思えないし、闇討ちをしかけてきたのだ。それ相応の理由があるはず。
そうなると、ユキナさんが彼女の故郷に何かをした? いや、そんなことは断じてないだろう。
襲われるような悪行をユキナさんがするわけ――
??「この、魔族が……」
ユキナ「……」
忌々しげに口にした襲撃者は立ち上がり、舌打ちと共に去っていく。彼女の敵意はユキナさんへと明確に向けられていた。ユキナさんの表情は背中しか見えないから知れないけれど、どんな顔をしているか……。
少なくとも、元の世界では殺意で不意打ちなんてされることはごく限られた状況だろうし、身体のことは勿論、心のことも心配だ。
それと、魔族とは何なのだろう。多分語感的に魔物、魔のもの――その血が入った人のことか。でもユキナさんが? 誤解だとしたらそれも問題だ。
267 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:46:24.40 ID:ERGvPv7R0
リンコ「……。行きましたね……」
色々気になる点はあるが、今は戦いが激化しなくて済んで一安心だ。
ユキナ「――そうね。とりあえずは無事で良か――」
ユキナさんがわたしへと振り向いて、胸を撫で下ろし……硬直する。そのまま真顔でババッと手を動かして自分のポケットを確認。
リンコ「ユキナさん……?」
ユキナ「やられたわ……」
リンコ「やられ……? ――あっ」
少し前、事務所でユキナさんが預かってくれた、報酬の入った金貨袋を思い出す。まさか……。
ユキナ「盗まれたわ。まんまと」
リンコ「そ、そんな……」
今日一日の頑張り――正確にはツルマキさんの豪遊の代金が……たった数分で……!
ユキナ「……。こっちは大丈夫よ」
落ち込むわたしの前、ひょいと金貨袋を取り出す。あ、あれ? これが盗られていないということは、他に?
安心すると同時に、お金以上に大切な物が盗られた可能性も浮かびまだ気が抜けない。
268 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:47:02.88 ID:ERGvPv7R0
リンコ「……何を盗られたんですか……?」
ユキナ「……」
金貨袋をしまい、再確認。けれどもやはり見つからないようで嘆息をもらす。
悲しみや戸惑い、色々な感情の混じった表情で数秒考え込み、言い辛そうに口を開く。
ユキナ「……形見よ。両親の」
リンコ「……!」
ユキナさんの亡くなったご両親の形見。それがどれだけ大切な物なのか分からないけれど、彼女の様子を見ればお金より大事なことは察することができた。
リンコ「追いましょう……今なら……」
ユキナ「……気にしないで。もう見失ったし、顔も見ていないもの」
リンコ「でも……っ」
でも。その先を言えずわたしは口を閉じる。見失った上に顔も見ていないし、彼女を追う手がかりも無い。そんな状況でこの時刻。目撃者もいないし、追跡は不可能だろう。
269 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:47:36.52 ID:ERGvPv7R0
ユキナ「怪我が無くて良かったわ。さあ帰るわよ、リンコ」
リンコ「……は、はい」
くるっと背を向け、何事もなかったかのように歩き出すユキナさん。形見のこと、気にしていない筈がないのに何故あんなにも簡単に諦めてしまうのだろうか。
ユキナさんとちょっとは仲良くなれたかと思ったその日の帰り道。それから会話は無く、わたし達は静かに家路へとついた。
『ユキナ編一話終了。選択肢の結果を集計。ユキナの好感度が1上がりました』
270 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:48:09.66 ID:ERGvPv7R0
『メインルート、一段階進行します』
ユキナさんとのバイトから翌朝。
あれからいつも通りの様子のユキナさんと、イマイさん、アコちゃんと夕食をとり、お風呂に行って就寝。何事もなく一日が終わった。
唯一、ツルマキさんとのことをアコちゃんに報告したら、むくれたアコちゃんに手と口で立て続けに容赦なく搾られた……くらいかな。やっぱり無許可でハーレム入りはまずかったみたい。
リンコ「……」ポヤー
リサ「リンコ? 大丈夫? ぼんやりしてるけど」
リンコ「……あ、はい……。大丈夫、です……」
自宅のリビング。朝食を食べながら物思いに耽っていたわたしは、イマイさんの声で我に帰った。
いつの間にか朝食をあらかた食べ終わっており、今はホットミルクをちょびちょび飲んでいたようだ。
ユキナ「……。アコ。夜にはしゃぎすぎじゃないかしら?」
そんなわたしの表情をチラッと見たユキナさんが、ほんのり赤くなりながら注意する。多分、また声が聞こえていたのだろう。ぼんやりの原因もそれだと思われたみたいだ。
271 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:48:56.63 ID:ERGvPv7R0
アコ「そ、そうですかっ? アコ、そんなことないと思いますけど。ねぇ、りんりん?」
照れながら否定しようとするアコちゃん。
はしゃぎすぎ、という点については若干否定できない部分があるんだけど……この場でそんなことは言えず、わたしはコクコクと頷く。
するとイマイさんがにやけて、わたしへ耳打ちを。
リサ「おー、アコは昨晩のじゃ足りないと。魔力がつくもの食べないとね☆ リンコっ」
リンコ「……えっ、あの……」アタフタ
アコ「ちょっとリサ姉っ」
わざとみんなへ聞こえるボリュームで言い、イマイさんは嬉しそうに笑う。この世界のイマイさんは、わたしとアコちゃんが仲良くしてるのが嬉しいみたい。それをからかうのもまた、楽しいのだろう。
なごやかな朝食風景。話が一段落したところで、タイミングよく玄関のドアがノックされる。
リサ「ん? サヨかな」
出てくるねー、とイマイさんが小走りでドアへ。彼女が玄関を開くと、家へ入ってきたのは予想通りヒカワさん。
きっちりした騎士姿でイマイさんへ頭を下げ、中のわたしちと視線が合うと会釈をする。
272 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:49:40.67 ID:ERGvPv7R0
サヨ「おはようございます。来るのが少し早かったですね」
ユキナ「おはよう。ちょうどいい時間よ。気にしないで」
皆、それぞれ挨拶を交わし席へ。
今日ヒカワさんがやって来たのは理由がある。遺跡へ遠出するにあたって、避けられないこと――戦闘。
記憶がある他の人はともかく、わたしは戦闘の経験なんて無い。だから今日は戦闘の訓練をしようと事前に決めていたのだ。
リサ「今日はありがとね、サヨ。わざわざ預言者の騎士様に訓練つけてもらえるなんて、中々貴重だよね」
サヨ「いえ。眉唾ものかもしれませんが、基礎はしっかり固めておいた方がいいですから」
チラ、とサヨさんの視線がわたしを捉える。それにわたしは頷くだけで返した。
イマイさんに記憶のことがバレないように、なんとか一人でも戦えるくらいにはならないと。今日はそのためにみんなが作ってくれた絶好の機会なのだ。頑張ろう。
ユキナ「――そうね。みんな、朝食を食べ終えたら準備して。すぐ街の外へ向かうわよ」
街の外……。わたしは正真正銘、この街を出るのは初めてだ。モンスターも出るらしいから気をつけよう。
緊張するわたしと対照的に、みんなの様子は落ち着いたもの。この世界の冒険者、特に勇者のパーティにとって今回の移動なんて近所のお店に行くくらい気軽なものなのだろう。
そう考えると、わたしはいつみんなに追いつけるのか……少し、不安になった。
273 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:50:12.61 ID:ERGvPv7R0
朝食の残りを片付け、支度を終えるとわたし達は街の外へ。そして歩くこと数十分。街を囲む塀から出入りできる門の一つへと到着した。
どうやって作ったのか想像すらもできない巨大な扉。その前に立つ門番の兵士とヒカワさんが一言二言話すと、その扉が開く。
外に広がっていたのは一面の草原。遠くに見える山々。森。街の中も自然が多かったけれど、外は更に緑一色だ。穏やかな風景はゲーム序盤のフィールドといった印象。流石に街の近くには魔物の姿も無いようで、ちょっと安心。
リンコ「広いね……アコちゃん……」
アコ「うんっ。旅立ちの村の外を思い出すよね、りんりん」
アコちゃんも同じようなことを思うらしい。クスッと笑い合い、みんなの背中についていく。草原の向こう、ちょっと離れた位置に見えるのは大きな森。今日はあそこで泊まり込みで訓練をする予定だ。
キャンプ地として有名らしく、魔物の危険もほとんどなく色々と設備も整っているとのこと。街と違い気兼ねなく剣や魔法を振るうスペースもあり、まさに訓練するにはうってつけの場所だろう。
274 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:50:46.37 ID:ERGvPv7R0
ユキナ「みんな、警戒を怠らないように」
リサ「はーい☆ サヨ、頼りにしてるね」
サヨ「はい。先頭は任せてください」
サヨさんを先頭。その左右斜め後ろにユキナさんとイマイさん。更に二人の後方にわたしとアコちゃん。何も言わずとも自然とその並びになり、移動がはじまる。
……考えてみると、後衛が多めなメンバーだ。これがRPGならヒカワさん以外の一人を前衛物理職に変えたいところ。あ、でもアコちゃんはわたしが格闘でも戦えるって言ってたから、魔法剣士的なポジションなのかな……?
それで強かったらしいから、勇者のわたしは余程の実力者なのだろう。おそらくは昨晩のユキナさんよりも遥かに強いレベルで。
ますます、追いつけるのか不安に――
リサ「リンコ、大丈夫? なんか緊張してない?」
リンコ「――えっ。あ、だ……大丈夫です……。ありがとうございます……イマイさん」
いつの間にか振り向いたイマイさんがわたしのことを心配そうに見ていた。ネガティブな思考を繰り広げていた頭を振り、わたしは彼女へ笑みを返す。
リサ「そっ、そう? ならいいけどね」
微妙に赤くなったイマイさん。薄い黒色の瞳を揺らし、わたしから目線を逸らす。それを誤魔化すように空笑いし自身のフードの下から流れる前髪をちょこちょこ弄ると、彼女は前へ顔を戻す。
若干挙動不審だけど、わたしに気を遣ってくれたみたい。
275 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:51:24.92 ID:ERGvPv7R0
サヨ「……みなさん、前方に魔物が」
ほっこりする気持ちは、足を止めたヒカワさんの言葉によって緊張感へと変わる。目を凝らして見てみれば前方、こちらへと向かってきている何かが見える。
ユキナ「――草原ウサギね。リンコ、勇者の出番よ」
リンコ「……は、はい」
いわゆる序盤のモンスターなのだろう。みんな警戒して構えをとるものの、武器を手にする様子がない。そこで、完全未経験なわたしの出番と。
サヨ「シロガネさん。魔法ではなく剣でお願いします」
リサ「気をつけてねー、リンコ」
リンコ「……はい」コクリ
わたしが失態を晒した場合の保険として渡された剣。腰に差したそれをチラリと横目で確認し、わたしは頷く。
普段使わない武器を使用する縛り。イマイさんがいる場で初心者だから敵を譲るだなんて言えないから――と、サヨさんが考えてきてくれた作戦だ。
276 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:51:59.76 ID:ERGvPv7R0
アコ「頑張って、りんりん!」
リンコ「うん……やってみる……」
今後のためにも、嘘を守り抜くためにも、強くならないと。アコちゃんへ頷いてヒカワさんの前に。
遠くにいたはずのモンスターは、すぐ私の目にはっきりとその姿が見える距離に。
草原ウサギ。その名の通り、どう見てもウサギな可愛らしいモンスターであった。モフモフしてて可愛らしくて、倒すのを躊躇してしまいそうだ。……わたしの腰の高さくらいの身長と、大きな鋭いツノが無ければ。
リンコ「……」スゥ
大きく、ゆっくりと呼吸。『リンコ』のお陰か敵を前にしているというに、不思議と緊張はない。
剣の柄を掴む。全力でこちらへと向かってくるモンスターを見据え、わたしは剣を抜いた。
こちらを仕留めようとする殺意が込められた敵の目。それをしっかり見つめ返し、構える。
接近。ウサギが地面を思い切り蹴り、飛び上がる。なんとかしなければ。そう思った直後、反射で身体が動き出した。
277 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:52:35.40 ID:ERGvPv7R0
リンコ「――っ」
息を吐くと同時に剣を横に一振り。抜いた時にも思ったけど、振ろうとしても重さが殆ど感じられない。左から右へ素早く振られたそれはツノへと当たり、わたしに向かっていた先端を反らす。
初撃はそれだけ。力を横へと流されたモンスター。その前方に剣の刃を置き、返す刀で踏み込みながら剣を前方へ押し出すように振るう。
見た目通りウサギの身体は柔らかい。それでも前の世界とは比較にならない腕力で、わたしはあっさりとモンスターを両断してしまう。
出血もなく肉体の断面は真っ黒。ハリボテのような姿に違和感を抱くと、地面に落ちたウサギはすぐに煙になって消えた。後に残ったのはツノが一本だけ。
これがモンスター……。まるで作り物みたいだ。
リンコ「……」
ヒュッと剣を払い鞘へ。敵とはいえ生き物を一匹葬ったというのに罪悪感はこれっぽっちしかない。
リンコ「終わり……ました……」
振り向く。するとわたしをキラキラした目で見るイマイさん、アコちゃんや驚いた表情のユキナさんとヒカワさんが目に入った。
278 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/01/05(日) 10:53:07.52 ID:ERGvPv7R0
サヨ「勇者は武器の扱いも上手いと聞きましたが……。これは中々」
『前の世界とのギャップが』と、小さな声で付け足すヒカワさん。他の三人と違って、この世界でのわたしを詳しく知らないからだろう。キビキビ動いて武器を振り回すわたしに違和感しかないみたいだ。
実際動いていたわたしもそうなのだから、他人から見たら凄まじいギャップだろう。
ユキナ「よくやったわね、リンコ。剣は久しぶりなのに流石ね」
リサ「いやー、かっこいいね♪ 剣も本格的に練習したら?」
アコ「魔法と剣……光と闇を操る……ドーンッといいとこ取りなかっこよさだね、りんりん!」
リンコ関連の記憶がある三人にも、今のわたしの動きは新鮮味があったらしい。恥ずかしいくらいにべた褒めしてくれる。
昨晩ユキナさんの戦いを見ていた時は不安だったけど、これならわたしもそれなりに戦えるのかな……?
279 :
◆g5daB11lKU
[saga]:2020/01/05(日) 10:53:48.47 ID:ERGvPv7R0
サヨ「……そろそろ目的地ですね。みなさん、行きましょう」
再びヒカワさんを前に移動が再開。
彼女の言う通り、前方に見えていた建物が大きくなってきた。川と森と木造の家々。山の麓、緑が広がる森の中に人の手で拓かれたであろう場所が見える。
あそこが……。
本当にキャンプ場みたいでワクワクしてしまう。
――あ。そういえばサヨさん、助っ人を呼んだって言ってたよね。誰だったかな……?
↓1〜2 キャンプ場イベントの同行者を指名
(1レス1キャラずつで計2名。
魔王軍、日菜、こころ、は選択肢から除きます)
【遅れて申し訳ないっす!】
280 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/01/05(日) 11:11:28.51 ID:+xdSudP00
蘭
281 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/01/05(日) 11:13:05.64 ID:Vy3SrlckO
待ってました
香澄
282 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/02/04(火) 21:44:44.42 ID:Z3XXF5Ng0
乙です
次回も楽しみにしてます
283 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/03/03(火) 23:03:55.92 ID:X6KDYlC+0
待ってます
284 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2020/03/22(日) 22:32:27.20 ID:kI5F86fKO
お待ちしています
285 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2020/03/30(月) 15:28:20.97 ID:QGOosSVh0
a
286 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/05/02(土) 12:53:42.28 ID:o+yaRELy0
永遠に待ってます
287 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/05/05(火) 18:52:33.91 ID:bU7wii6H0
確か、ミタケさんとトヤマさんだった……よね?
ミタケさんはユキナさんとの関係性をヒカワさんが危惧して誘って――トヤマさんは、偶々会ったから声をかけた、のだとか。
なんでもこの世界のトヤマさんはセタさんと旅をしているらしく、一度別れると次何処で会えるかが分からない。そのためわたし達を覚えてもらえるよう交流を、あわよくば記憶を取り戻してもらって協力をこぎつけるのが狙いらしい。
ユキナ「……ここが私達のロッジね」
さて。あれから結構歩いて、受付を済ませたわたし達は森の中に建つ数軒のロッジの前にいた。
森といってもこの一帯はきちんと人の手で整備されているようだ。川が近くを流れており、その隣には釜などが置かれた調理場らしき屋根だけの小屋が。モンスターがいないのは勿論、木で道を舗装してあって周囲には雑草すらも見当たらない。ここだけ現代のキャンプ場のようだ。
アコ「おおーっ。三軒ありますけど、全部ですか?」
サヨ「ええ。ロゼリアと助っ人で計七人。ロッジに三人、または二人で三軒借りれば十分なはずよ」
リサ「うんうん。……一応聞くけどさー、部屋割って決めてる?」
サヨ「部屋割り?」
288 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/05/05(火) 18:53:09.96 ID:bU7wii6H0
きょとんとした顔でサヨさんが復唱。合流したばかりで、この世界でのわたしの体質が完全に頭に入っていない彼女。勇者は両性かもしれないけれど、元の世界の『燐子』は違う。
そこに温度差があったみたいで、サヨさんは部屋割りをはっきり決めていなかったようだ。
サヨ「――あっ。あの、すみません。シロガネさんのこと、気を遣うのを忘れていましたね」
シロガネ「いえ……謝らなくても……。わたしが……気を遣わせちゃってるだけなので……」
リサ「サヨもリンコも気にし過ぎだって。たった一晩のことなんだから」
アコ「だよね、リサ姉。むしろ今まで交流が無い組み合わせの方がいいかも」
ユキナ「私は……できれば、助っ人の二人とは違う場所がいいわ」
みんなそれぞれなリアクション。
こういう時のまとめ役、イマイさんは困ったように笑って一歩前へ。
リサ「じゃあその助っ人さんも入れて相談しよっか。クジでもいいかもね」
サヨ「そうですね。全員が揃ってからで」
ひとまず話はまとまり、わたし達は適当にロッジの一軒の中へ。わたしの家とはまた違う木の香りを感じつつドアをくぐると、賑やかな声が聞こえてきた。ここのロッジで当たりみたいだ。
289 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/05/05(火) 18:53:45.75 ID:bU7wii6H0
カスミ「へぇー、ランちゃんも歌が好きなの? 私も私も!」
ラン「好きっていうか、歌に適性があったから使ってるだけっていうか……。あと近い。少し離れて」
カスミ「えーっ? そうかな?」
ロッジのリビング。大きなソファーの中央で、二人が仲良さげに話していた。会話の内容は元の世界の出会ったばかりの頃を彷彿とさせるけれど、服装は大きく異なる。
ミタケさんは前に会った時と同じ服。白くて綺麗な脚が映える黒のショートパンツ。肩、脇、胸元も大胆に露出している、袖がセパレートで分かれたオフショルダーのシャツ。
腰に剣の鞘を取り付けるホルダーを巻いており、頭には花の――この世界にも蘭があるのかな? 蘭と思われる花のデザインの髪飾りを付けている。
ミタケさんらしい服装だけど、戦いに関しては身軽すぎて心配になってしまう。
290 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/05/05(火) 18:54:29.89 ID:bU7wii6H0
トヤマさんのファッションもまた特徴的だ。
フリフリフワフワな――例えるなら、パステルパレットのアイドル衣装みたいな服。白を基調にしたフリルが付いている服に、リボンや柄で赤のアクセント。白のニーソックスに白い靴。前の世界と違って髪を下ろしていて、ちょっと大人びた印象だ。
ぱっと見、旅には向かない愛らしい服装。その上から何故か全身をすっぽり覆うローブを身に着けているのだから、謎が謎を呼ぶ。
今は座っているから中が見えているけど……普段は見せたくないのだろうか。
リサ「どーもー。遅れてごめんね」
ラン「――あ、リサさん。これで全員集合ですか」
サヨ「そうですね。お二人とも今回はありがとうございます」
荷物を玄関の横へ下ろして、わたし達は二人の向かいに座る。何時間も歩いてきた疲れはやっぱりあったみたいで、座った瞬間身体がずいぶんと楽になったような気がした。
――さて。これで一泊二日の修行を行うメンバーが揃った。まず挨拶かな? と周りの様子を窺っているとトヤマさんが口を開いた。
291 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/05/05(火) 18:54:59.55 ID:bU7wii6H0
カスミ「……はじめまして、皆さん。私はトヤマカスミ。かの有名な英雄の娘と勇者、その仲間……こうして伝説のような方々のお姿を拝見できること、力になれること、とても嬉しく思います」キラキラ
全員『……』
まず記憶がある四人は思ったことだろう。誰だコレ、と。
姿勢を正し服を見せないようローブを直したトヤマさんは、ニコリと笑って胸の前で指先を合わせる。す、すごい。しおらしいトヤマさんの破壊力がこうも大きいとは。なんだか輝いて見える。
サヨ「……トヤマさん、完全に記憶が無いですね」
ユキナ「みたいね。光って見えるわ」
アコ「び、美少女オーラ全開ですね」
みんな同じことを思っていたのか、こそこそと内緒話。
元の世界とは真逆とも言える自己紹介。その違和感は、大きな身振り手振りと元気な声で喋るユキナさんを想像してもらえればよく分かると思う。
カスミ「……?」クビカシゲ
リサ「ちょっとみんな。ほら、早く自己紹介返す」
ユキナ「――あっ、ごめんなさい。そうね、まず私から……」
トヤマさんの変わり様に驚くのは、前の世界の記憶がある人だけ。記憶の無い三人に怪しまれては色々面倒だ。咳払いをするとユキナさんは至って平静に自己紹介をはじめた。
ユキナさん、イマイさん、ヒカワさん、一人一人順番に終え、最後にわたし。当然問題は何も起こらなかったのだけど……。
292 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/05/05(火) 18:55:42.62 ID:bU7wii6H0
カスミ「ではこの方が勇者と……」
わたしの自己紹介が終わると、トヤマさんがキラキラとした目を向けてきた。仲間を見つけたみたいな嬉しそうな表情に、覚えのないわたしは戸惑ってしまう。
リンコ「は、はい……」
カスミ「うんうん、なるほどなるほど……噂通りの……」
興味津々な顔でこくこくと何度も頷くトヤマさん。ミタケさんとの会話もそうだし、好奇心、というか根っこの部分は全然変わっていないみたいで良かった。何が噂通りなのかは激しく気になるけど……。
ラン「……」ジーッ
リンコ「……?」
トヤマさんに凝視され、困って視線を泳がせていると、ふとミタケさんの様子に気づく。わたしをジッと見ていた彼女は、トヤマさんへ視線を動かし微笑を浮かべる。
微かな、色んな感情とも取れる表情だけれど、前の世界のミタケさんと同じなら――それは多分、『納得』の感情。トヤマさんの言葉に何か納得したことがあるらしい。
トヤマさんのローブを見ていたから……彼女がそれを着ている理由が分かった、とか? 他にローブで気づくこともないだろうから。
なんだろう……すごく気になる。
293 :
◆g5daB11lKU
[saga]:2020/05/05(火) 18:56:15.73 ID:bU7wii6H0
サヨ「……では、早速修行を始めましょうか」
ユキナ「そうね。時間が惜しいわ」
自己紹介を終えてすぐ二人が立ち上がる。ぼーっと思考を繰り広げていたわたしもつられてソファーから腰を上げた。
ラン「――それで、内容は決まってるんですか?」
サヨ「一応は。二人一組で、三組に分かれて、回復が得意なイマイさんとトヤマさんの片方は三組のサポートに回ってもらいます。修行の内容は相談して決めてください」
これは事前に聞いた通り。この初日の修行のチーム分けで、わたしは魔法の使い方を習得する。
そして2日目は助っ人も含めてわたしの技術面を強化。
身体能力、魔力しかないわたしが戦えるようにする。それがこの合宿の目的である。
リサ「てことで、早速チーム決めしよっか」
疑われずに魔法を教えてもらうなら、記憶のあるロゼリアの誰かがいいと思うけど……誰と組もうかな……。
↓1 誰とチームを組む?
(選んだ人物の好感度上昇。好感度が8以上のヒロインの場合、コンマ75以上で……)
294 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/05/05(火) 19:43:29.77 ID:y+WUax4+0
カスミ
295 :
◆g5daB11lKU
[saga]:2020/05/05(火) 20:48:30.08 ID:bU7wii6H0
『カスミと組む』
ゾロ目なのでボーナスを。
現メンバーで高好感度のキャラ(アコ、リサ、サヨ、ラン)から一人選択。そのキャラとのR-18なシーンが発生します。
さっきの安価で起こる可能性のあったイベントで、魔力のコントロールをうまくできなかった反動で発情状態のリンコをなんとか治めるようなシチュエーションです。希望シチュとかプレイ内容があれば、私ができる範囲で採用していきます
↓1 四人の中からキャラを一人指名
↓1〜3くらい 希望シチュなどなど
296 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/05/05(火) 20:51:53.60 ID:vT1/uRr2O
ラン
297 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/05/05(火) 21:00:20.34 ID:YuCMnKXUO
シックスナインでお互いの秘所を舐め合う
298 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/05/05(火) 21:06:55.76 ID:y+WUax4+0
ちんぐり返し騎乗位でランに発情魔翌力と精液を搾り取られるリンコ
299 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/06/14(日) 22:28:27.38 ID:SmicfBDd0
待ってる
300 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2020/06/29(月) 23:30:30.06 ID:rEmzGMdhO
保守
301 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/08/02(日) 22:42:34.96 ID:DYma8eiS0
待ってます
302 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2020/08/05(水) 16:25:43.29 ID:h290u4Cu0
待ってる
303 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/08/05(水) 16:47:10.96 ID:h290u4Cu0
お、上がってる!
…と思ったらsage忘れだった申し訳ない
304 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/04(金) 06:55:20.60 ID:4Vmphw8O0
待ってます
305 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/12(土) 23:39:22.01 ID:GfYgW3020
まってます
306 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/10/01(木) 12:38:52.60 ID:Mo2QML35O
選択 『ラン』
シチュの方も把握しました
彼女、トヤマさんなら前のわたしのことも人づてでしか聞いていないだろうから、大丈夫……だよね? それにトヤマさん自身のことも知っておきたい。今回の合宿で協力をこぎつけられなければ、彼女はまた旅に出てしまうことになるのだからせめて顔を覚えてもらわないと。
リンコ「あの……わたし、トヤマさんと……組みます」
ユキナ「……大丈夫なの? 無難にサヨやアコにしておけば……」
サヨ「いえ、いい選択かもしれません」
アコ「サヨさん、どういうことですか?」
イマイさんと話しているトヤマさん、ミタケさんと少し離れ、わたし達は作戦会議。心配そうにするアコちゃんとユキナさんに対し、ヒカワさんは感心した様子で頷く。
サヨ「トヤマさんなら前のシロガネさんのことも知らないでしょうし、イマイさん、ミタケさんと比べればやりやすい筈です。
それに……勇者という肩書きに反応していましたし、私達のことを印象付けたりするにはシロガネさんが一番だと思います」
ユキナ「なるほど、確かにそうね。加えて、前の世界の記憶がどうすれば手に入るのかも分からないから――」
アコ「勇者のりんりんに任せた方が良さそう、ってことですね!」
……確かに。わたしが勇者だと聞いた時の反応が頭から抜けていた。これで余計にトヤマさんと組む理由が増えたというわけだ。
顎に指を当て思案顔をしていたユキナさんは、一度コクリと頷き視線をわたしへ向ける。
307 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/10/01(木) 12:39:28.80 ID:Mo2QML35O
ユキナ「リンコ、任せていいかしら」
リンコ「はい……頑張ります……」
ユキナさんに何かを任せられる。プレッシャーでもあるけれど、喜びの方が大きくて。わたしは握りこぶしに力を込めて首を縦に振る。そこへイマイさんがミタケさん、トヤマさんを連れてタイミングよくやって来た。
リサ「4人とも、話し合い終わった? こっちはランが――」
ラン「シロカネさん、あたしが調子見てあげますよ」
リサ「あはは。ランがリンコとやりたいってさ」
ラン「別にやりたいってわけでは。……まぁ、いいですけど」
ツンとした態度でそっぽを向くミタケさん。そんな彼女にイマイさんはどこか嬉しげだ。
わたしを指名……。ミタケさんはわたしに疑いを持ってそうだし、今は避けてたきたいところ。やはりここは話し合った通り……。
ユキナ「それについてだけど、ごめんなさい。リンコはトヤマさんと組んでもらうことにしたわ」
リサ「あ、そうなの? まぁリンコは魔法使い寄りだし、そっちの方がいいのかも。ランもそれでいい?」
ラン「……まあ」
不服そうだけど、ミタケさんも了承。そっぽ向いたまま頷き、ちらりとわたしを見る。
ラン「調子、取り戻してくださいよ、シロカネさん」
紫色の瞳にまっすぐ見つめられ、痛いところを突かれたわたしはドキッとしてしまう。うう……やっぱり不審に思われてるみたい……。
308 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/10/01(木) 12:39:57.69 ID:Mo2QML35O
リンコ「えっと……メテオはしないように……努力します」
ラン「……そういうことにしておきます」
助け舟を待つのは疑いを深めるだけ。頭をフル回転させてなんとかわたしが答えると、ミタケさんは肩を竦めた。
あえて見逃されたような台詞である。これはますます、今回の合宿で感覚を掴まなければならなくなってしまった。元から命懸けの戦いではあるのだけど、こうして疑いを向けられるとどうしても焦ってしまう。
息苦しさを感じ、深く呼吸をするわたし。すると、隣にいたアコちゃんがわたしの手を握る。
アコ「りんりん、落ち着いて。大丈夫だよ、前のりんりんと今のりんりん、見た目も性格もすごくそっくりだし」
リンコ「うん……。ありがとう、アコちゃん……」
わたしの気持ちに気づいての励まし。アコちゃんの笑顔を見ていると、やっぱり落ち着く。柔らかい髪の毛を撫でてお礼を告げると、彼女はくすぐったそうに笑う。
ラン「……仲、いいですよね」
アコ「ふふーん、りんりんのパートナーだからね!」
ラン「え? すごい年の差……」
アコ「そ、そんなに開いてないから!」
多分身長で見られてるのかな……。二人のやり取りを眺め、微笑ましさに笑顔を浮かべる。
さっきまで感じていた不安はもう無くなっていた。アコちゃんはやっぱり頼りになるなぁ。
309 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/10/01(木) 12:40:30.70 ID:Mo2QML35O
○
カスミ「えっと、私を選んでくれてありがとう、リンコさん」
それからロッジを出て、川を超えた先。みんなと別れ、わたし達のチームはキャンプ場の一番奥へ向かうことになった。魔法も使うだろうし、せっかくの機会だ。スペースは広めの方がいいだろう。
リンコ「いえ……こちらこそ、協力してもらって……」
カスミ「あぁ、それはいいんです! あの勇者様に会えてすっごく嬉しいですから!」
気が抜けているのか、それとも意図的なのか、トヤマさんの淑やかオーラはその輝きを潜め、今は前の世界とほぼ同じ状態。私の前、背中からも分かるくらいはしゃいだ歩き方で、ぴょこぴょこ跳ねる。
リンコ「『あの』……というと……?」
カスミ「――えっ? それはそのー、世界を救っている偉い人に会えて、ってことで」
なんだか歯切れが悪い。様子の変わり様に首を傾げていると、前を行く彼女が不意に立ち止まる。よく見ればいつの間にか目的地に到着していた。
くるっと振り向いたトヤマさんは、頬をほんのり赤くさせて決心したかのような表情で口を開く。
310 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/10/01(木) 12:41:01.56 ID:Mo2QML35O
カスミ「それと、生えてる女の人に会えたから、つい嬉しくて……」
リンコ「生え……? ――えっ!?」
一瞬何のことか分からなかったけど、表情から察した。
つまりトヤマさんもわたしに付いているアレが生えているのだろう。
なるほど、わたしが勇者と聞いた時の反応はそれが理由か。勇者にアレがあるのは有名、みたい。……街の人たちはそんな素振りは見せないんだけど、恥ずかしい。
……ということは、まさか。
リンコ「……セタさんは、パートナー……ですか?」
カスミ「……」コクリ
一緒に旅をしているトヤマさんとセタさんが肉体関係を……。ウシゴメさんやウエハラさんが聞いたら卒倒しそう……。
リンコ「……」
トヤマさんとセタさんの絡み……。いけない、想像したら反応しちゃいそう。
カスミ「だからそういうことも相談したりできたら嬉しいなぁ、って」
リンコ「な、なるほど……そういうことなら……」
この世界ではわたしとトヤマさんのような人は少数派なのだろう。わたしも転生初日は混乱したし、相談したい気持ちはよく分かる。
わたしも今現在ですらアコちゃん、ツルマキさん、マルヤマさんと関係を持っているし、続いていくだろうから、そっち関連の情報が欲しいところ。拒む理由はない。
311 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/10/01(木) 12:41:37.42 ID:Mo2QML35O
カスミ「本当ですかっ? わー、嬉しいなぁ!」
打ち解ける、印象付けることは成功、とみていいかな。ニコニコと笑うトヤマさんは可愛らしくはしゃいで、ストレートに嬉しさを口にする。こういうところ、アコちゃんに似てるなぁ。
カスミ「――っと、着きましたね。この辺りでどうです?」
リンコ「……大丈夫、そうです」
ヒカワさんに聞いた道を進んでいくと、開けた場所に出る。そこは周りを森で囲まれた、円形の広場みたいになっていた。ここでなら存分に特訓できることだろう。
とりあえず中心へ。トヤマさんと少し距離を開いて向き合い、わたしは口を開く。
リンコ「あの……トヤマさんは……魔法を使うとき、どうしています……?」
カスミ「えっ?」
リンコ「い、一応……参考に……」
カスミ「んーと……あ、そうだっ。詠唱も魔力の込め方も大事ですけど、やっぱり魔法はイメージですね」
リンコ「イメージ……」
イメージ。勿論大切なことなのだろうけど、いまいちピンとこなかった。メテオを発動した時はイメージなんて全然していなかったから。
カスミ「どんな魔法を発動させるのか、どんな効果を発揮させるのか、どんな力加減でどう動かすのか。その具体的なイメージが魔法のクオリティに関わりますから。
詠唱もそのイメージの補助を果たしていて、力加減に効果、魔力の動かし方――簡単に言えば、一つのイメージを普遍化させたものです」
……なるほど。つまり詠唱は答えの決まっている方程式のようなもので、プログラミングされたものを実行しているにすぎない、と。大まかに言えばそうなのだろう。
そしてその実行にはマシンの力――唱える人のスペックと、コードを打ち込む人の力量と必要なものと不要なものを見極める柔軟さが大きくかかわる。
さらにいえば、イメージと実力さえあれば詠唱無しでもあらゆる魔法を創り出し、唱えることができるのだろう。
312 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/10/01(木) 12:42:16.38 ID:Mo2QML35O
わたしが『メテオ』という響きだけで、それを唱えてしまったように。
カスミ「――って、感じですね。どうですっ?」
リンコ「すごく……分かりやすかったです……」
分かりやすい説明に、普遍化、なんて前の世界のトヤマさんから出てくるとは思えない言葉。記憶の有る無しをまじまじと感じるけれど、この説明は有り難かった。
詠唱は魔法の安定性を高める。そしてイメージさえ掴めていれば詠唱無しでも発動できる。
シラサギさんやイマイさんには聞けなかった、初歩中の初歩……の理論なのだろう。
うん……このことを知った今なら、もっとうまく魔法を扱えそう。
カスミ「よかったー。私、感覚的なところが多くて。リンコさんに伝わったなら安心です!」
リンコ「ありがとうございました……。えっと……」
カスミ「修行、ですよね。何します?」
魔法を使う練習をしたい、と率直に言えば怪しまれてしまうかもしれないから……なんとか、わたしの状況がバレないような言い回しで……。
リンコ「……お互いに魔法の質を確かめませんか? 何事も基礎が大切ですから……唱えて、確認を」
カスミ「……」
リンコ「……」ダラダラ
黙り込むトヤマさんに、冷や汗をかくわたし。さ、流石に魔法が得意な勇者が言うようなことじゃなかったかな……? 気まずい沈黙は数秒続き、
カスミ「なるほど! いいですね!」
ぱあっと明るい笑顔を浮かべるトヤマさんに、胸を撫で下ろす。微塵も怪しむ様子が無いところに、元の世界の面影を感じてしまう。
313 :
◆g5daB11lKU
[saga]:2020/10/01(木) 12:44:15.56 ID:Mo2QML35O
カスミ「分かりましたっ。それじゃあ順番に」
リンコ「はい……。わたしはこの参考書から、魔法を選びますね……」
事前にヒカワさんから渡されていた本を、持ってきていた鞄から取り出す。
各属性の初級中級上級――幅広い魔法について記された物で、詠唱や効果その他細かいこともよく分かる優れもの、らしい。物凄く分厚くて、わたしの鞄の中をほぼ占領してしまっているのだけど。
カスミ「はいっ。私も見せてもらっていいですか?」
リンコ「……はい」
本を開いて、練習によさそうな魔法を探す。
異世界のわたしはユキナさんやアコちゃんの話によると、ほぼ属性を問わずに攻撃、補助と幅広い魔法を唱えられ、特に得意だったのが火の魔法だったらしい。
唯一苦手なのが回復系統の魔法。元々才能の要素が大きい分野なのもあって、わたしは簡単な怪我を時間をかけて回復する程度しか使えなかった、とか。
けれど唱えられる魔法の属性が1、2種類なのがこの世界の一般的な魔法使い。それを考えるとちょっと回復ができないだけで、属性を選ばず魔法を唱えられた勇者は別格の存在と言えるだろう。
わたしに別格と呼ばれるだけの実力があるといいけれど……。
リンコ「えっと……とりあえず手始めに……」
1 攻撃魔法
2 補助魔法
3 いかがわしい魔法
↓1、2、3 なんの魔法を練習する? 一つ選択
(初期リンコの習得する魔法となります。攻撃魔法が選ばれなかった場合は、一つ自動的に覚えます。魔法名や効果も記載可)
【遅れてまことにすみません!
今回の更新分はここまでです】
314 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/10/01(木) 15:29:22.55 ID:te4rJVMw0
2 ドラゴンクレスト
対象に魔翌力で作り出した竜を象る兜を装備させる。この兜を装備しているものは攻撃翌力と防御力が上がる。ただし、軽度のバーサク状態になる。
一度魔法掛けると術者が倒れても魔翌力に込めた分は持続するほか、対象者が魔翌力を注ぐことで効果を延長できる。
315 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/10/01(木) 16:44:00.46 ID:dsXWajZqO
乙
待ってました
316 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/10/01(木) 21:38:18.74 ID:d6brKttrO
乙
317 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/10/01(木) 22:49:23.28 ID:DlzbD0sQ0
【ありがとうございます。
魔法、一つ採用です。
>>313
の魔法練習に関する安価はまだ2つ募集してますので、是非とも】
318 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/10/01(木) 23:35:11.12 ID:VJbMZuYf0
1 ダークストーム
闇の風を巻き起こし相手を切り裂く
対人間様の魔法で魔物や魔族への効果は薄い
319 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/10/01(木) 23:41:38.96 ID:pXK7Appq0
2(3?) ギャンブルヒール
大回復をする。運が悪いと爆発したり発情したりする
320 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/10/01(木) 23:45:55.58 ID:BEtRcpNzO
3 クンタクルミレワ
対象 自分自身
効果 胸から母乳が出る 母乳には魔翌力が含まれており魔翌力が多いほど質の良い母乳になる 当然母乳になった分の魔翌力は減る
321 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/10/01(木) 23:55:13.81 ID:DlzbD0sQ0
【魔法どもです。はみ出たものも全て採用しますねー
続きを書き始めるので、明日以降投稿になるかと】
322 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/10/18(日) 19:30:40.61 ID:sgJ/BIEyO
次はいつかな?
323 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/11/01(日) 18:00:19.15 ID:5Pqq2w920
待ってマース
324 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/11/18(水) 03:57:43.11 ID:YLWrvyHK0
習得魔法更新
ドラゴンクレスト
>>314
ダークストーム
>>318
ギャンブルヒール
>>319
クンタクルミレワ
>>320
メテオ
リンコ「手始めに……これを……」
ドラゴンクレスト。火属性補助魔法の上級と記されている魔法だ。これを唱えられるなら、わたしもそれなりな実力を持っているということ。逆に言えば、以前の勇者ならこれくらいは簡単に唱えられていた筈だ。
カスミ「おぉー。これを手始め、なんて。流石リンコ先輩」
リンコ「相手がいる時しか練習できませんから……」
本の説明をしっかり読んで、詠唱の呪文を覚える。これでイメージも発動の手順もしっかり記憶できた。後は細かなコントロールだけ。
リンコ「……トヤマさん、いきますよ……?」
カスミ「はい! 一応武器を置いといて……離れて……よし。大丈夫ですよ!」
凶暴化する可能性を考慮したのだろう。武器の杖や荷物を置いて、それらから距離を取るトヤマさん。元気よく手を振る彼女へ頷いて、わたしは詠唱をはじめる。
リンコ「――」ブツブツ
集中、イメージ……。本に載っていた魔法の効果を詠唱に乗せて再現する……。
呪文によって魔力が身体から抜かれていくのが分かる。それがわたしの前で練られ、形になり、そして――
325 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/11/18(水) 03:58:20.58 ID:YLWrvyHK0
リンコ「……ドラゴンクレスト!」
完成する。わたしは叫び、手を前方のトヤマさんへとかざす。すると光が収束し、フードを外した彼女の頭の上に竜の頭部を模した兜が現れる。
赤く輝く、半透明のそれはまさしく本で見た通り……いや、ちょっと細かいところに模様が入ってたりするかな……? デザインが微妙に違うのは、わたしのイメージが影響しているのだろう。
カスミ「おお! すごいです、リンコ先輩! 魔力がぐおーっと」
効果も上々なようだ。ぴょんぴょんとテンション高めに跳ねる彼女を見て、ひとまず安心する。
攻撃魔力と防御の向上。魔法使いにはうってつけの補助魔法だろう。
カスミ「――ただ、やっぱり暴れたくなりますね」
勿論、便利で強力な魔法には代価も存在する。笑顔のまま若干の狂気を目に滲ませ、トヤマさんは手にしている杖をブンブンと振り回す。
強化と少しの暴走効果。魔法を唱える程度には頭が働くけれど、理性が薄まるらしい。
カスミ「と、とりあえず木に魔法を試し打ち……あ」
杖をピタッと止めたトヤマさんが危ないセリフを口にした瞬間、タイミングよく頭上の兜が消える。……魔力を少なめにしておいてよかった。
326 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/11/18(水) 03:59:15.83 ID:YLWrvyHK0
リンコ「成功、したみたいですけど……トヤマさん、大丈夫ですか……?」
カスミ「はい! ちょっと暴走しちゃいましたね」
フードを被り、恥ずかしそうにトヤマさんが笑う。本の通りの効果がしっかり現れ、消えた。これなら使用しても問題ないだろう。
使うタイミングを間違えたりしたら、大変なことになりそうだから、そこは気をつけておこう。
カスミ「じゃあ次……あ。リクエストいいですか?」
再び本を開き集合するわたし達。次はトヤマさんの番。本を彼女に差し出そうとすると、彼女は右手をピンと挙げた。
リンコ「リクエスト……?」
カスミ「せっかくなんで、魔法が得意な勇者様の腕前を見てみたいです!」
リンコ「それでいいなら……わたしは構いませんけど……」
むしろ魔法に慣れていないわたしには助かる話。1つ目は無事成功させたことだし、ここでレパートリーを少しでも増やしておきたいところだ。
わたしが答えると、トヤマさんは張り切った様子で渡された本をパラパラと開く。そしてとあるページで手を止めた。
カスミ「それじゃあ……闇の魔法をお願いします! 私、闇の魔法って唱えられなくて。見てみたいんです」
リンコ「はい……やってみます」
唱える前にその頁へしっかり目を通す。
ダークストーム。闇の風を巻き起こして相手を切り裂く中級闇魔法。その起源は魔物が使っていた魔法のようで、それを人間も唱えられるようアレンジしたものらしい。
人間に効果が高い反面、魔物や魔族への効果は薄い。わたしが覚えても、これを使うタイミングがあるのかは分からない。が、何事も挑戦。やってみて損はない筈。
327 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/11/18(水) 03:59:47.59 ID:YLWrvyHK0
リンコ「……いきます」
トヤマさんから離れ、詠唱を始める。
闇の旋風……アコちゃんが好きそうな魔法。人を切り裂く闇の力――悪人を無力化させるくらいの力加減で、やりすぎずに……。
リンコ「ダークストーム!」
杖を前に。直後、わたしの前方に小規模の風が吹く。吹き荒ぶ紫色の旋風は空を裂き、地面に痕を残して消滅する。
人に当たった時どうなるか。それは分からないけれど、とりあえずは成功していそうだ。
リンコ「……どうですか?」
カスミ「――すっごいです! リンコ先輩って闇の魔法もいつも唱えてるんですかっ?」
リンコ「そんなことは……ないですけど……」
キラキラと紫色の瞳を輝かせて、素早くわたしの前へやって来るトヤマさん。
予想外に大げさなくらい褒められ、わたしは戸惑ってしまう。トヤマさんの魔法のレベルによるけど、彼女から見てわたしの魔法は絶賛するくらいの腕前、なのかな。
初めて唱えた魔法で、おそらく経験者のトヤマさんに褒められた。わたしにも少しは魔法の才能があるのだと思ってもいいのだろう。
……わたし、ではなくて『勇者のリンコ』の才能をそのまま引き継いでいるだけなのかもしれないけど。
328 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/11/18(水) 04:00:21.09 ID:YLWrvyHK0
カスミ「……勇者様? どうしました?」
リンコ「あ……なんでも、ないです……」
カスミ「そうですか? んーと……次はどの魔法にしてもらおうかなー」
あ、次もわたしなんだ……。
リンコ「それなら……これ、唱えてみたいです……」
本をめくり、とある回復魔法を指差す。
勇者が苦手としていた回復魔法。けれどこのギャンブルヒールならば、簡単な難易度で大きな回復を期待できる。確率で小規模な爆発をしたり、発情したりとデメリットはあるのだけど。
それでも、成功するまで唱えられる余裕があるなら有用な魔法だと思うのだ。
カスミ「ギャンブルヒール……? 面白そうですね!」
リンコ「はい……。唱えられれば、回復が使えますから……」
カスミ「回復かぁ。光属性と水属性くらいでしか唱えられませんからね。リンコ先輩はその属性が唱えられなかったり?」
リンコ「いえ……。回復が苦手なだけで……」
カスミ「じゃあイメージの方ですね。よし、練習しましょう!」
本を鞄に。また彼女は少し離れて、ばっちこいと手を広げる。爆発したり発情したりする危険性を考えてるのかな……? 少し心配になるけど……。
329 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/11/18(水) 04:00:53.89 ID:YLWrvyHK0
リンコ「えいっ……! ギャンブルヒール……!」
遠慮せずトヤマさんの胸を借りることに。詠唱自体は問題なく、本のように光が放たれトヤマさんの周囲を回り、消える。
本によるとこの後、3通りの効果からランダムに魔法が発動するようだ。
リンコ「……」
発動する……ようだけど、シーンと静寂が数秒続く。緊張した面持ちのトヤマさんは棒立ちのままで、少ししてゆっくり首を傾げた。
カスミ「あのー……もしかして成功ですか?」
リンコ「……みたいです」
おそらく、回復が発動したから何も無いのだろう。なんだかハズレみたいなリアクションをしてしまうわたし達。すると突然、トヤマさんがバッと手を広げた。
何も言わずとも分かる。彼女が何を求めているのか。わたしは一度コクリと頷いて、杖をかざした。
リンコ「えいっ」ハツドウ
途端、ボンッと小さな破裂音。前をしっかり見ていたわたしには、何が起こったのか分かった。トヤマさんの前方、風船が割れたような小規模な爆発が起こり、彼女の身体を少量の魔力が叩きつけたのだ。
威力はゲーム序盤の雑魚敵――スライムの体当たりくらいだろうけど、音に驚いたところを魔力に叩かれたトヤマさんは綺麗に後ろ向きに倒れた。
カスミ「ナ、ナイス爆発……先輩」ヘヘヘ
何が彼女をここまでさせたのか……よく分からない。
330 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/11/18(水) 04:01:21.46 ID:YLWrvyHK0
○
また本を開いてしばらく。とあるページでトヤマさんが大きな声を上げた。
カスミ「あっ! 私これがいいと思います!」
またわたしへのリクエスト……。けれど後輩の望みを聞くのも、やぶさかではない。キラキラした目で彼女が指差す魔法を見てみる。 『クンタクルミレワ』。
対象は自分自身で、唱えた者の胸から母乳が出るようになるらしい。その母乳には魔力が込められており、身体に宿る魔力の量が多いほど質のよいものになるようだ。
元は孤児の世話であったり、母乳のでない母親が赤子を育てるため開発された魔法なのだが、今は性生活の充実に利用されることが多く――
リンコ「……」
よく見るとこの辺りのページ、それ系の魔法が多かった。避妊だったり、お尻の洗浄だったり、感度云々、真面目な文章なのに内容が完全に十八禁である。
リンコ「……あの、この手の魔法って……普通に、使われてたり……?」
カスミ「風俗でも、普通の家庭でも使ってますよ? ……リンコ先輩はアコと使わないんですか?」
ワクワク。そんな擬音が出てきそうな表情で、トヤマさんが詰め寄る。この世界のトヤマさんはその手の話に興味津々みたい。前の世界じゃ話題に上がることもなかったのに。
リンコ「えっと……あまり……」
カスミ「お、おぉー……子作りしちゃってるんですね……」
リンコ「っ!?」
一方わたしはその話題にあまり耐性が無いみたいだ。知る顔から出てきた聞き慣れない台詞に、顔が赤くなるのが分かった。
子作り……それはそうなんだけど、実際言われると罪悪感が……。って、今のセリフは元の世界に置き換えるとゴムを使ってない宣言みたいなもの……? き、気をつけないと。
331 :
◆g5daB11lKU
[sage saga]:2020/11/18(水) 04:02:28.46 ID:YLWrvyHK0
リンコ「そ、それはともかく……っ。どうしてこの魔法を……?」
カスミ「え? それはですね」
あっさりと、苦し紛れの誤魔化しに乗ってくれるトヤマさん。彼女はにっこりと笑って言う。
カスミ「リンコ先輩から母乳が出たら……最強じゃないですか?」
リンコ「……」
何一つ理解はできなかった。
何も答えず真顔でいるわたしを見て、大体察したのだろう。トヤマさんは続ける。
カスミ「じゃあパートナーの……アコの母乳と聞いて、どうです?」
リンコ「……!!」
脳内にピシャーンと電流のようにイメージが走る。小柄でまだまだあどけないアコちゃんの、ぷっくらとした膨らみから流れる白濁液。それを見て恥じらうアコちゃんに、わたしを誘うように微笑むアコちゃんに、母性全開で微笑みアコちゃんにエトセトラ……。
そのワードを聞いた途端に、妄想が頭の中にあふれる。な、なるほど……母乳なんて考えたこともないけれど、なんかイイ……ような気が……。
リンコ「でも……わたしが対象で需要が……」
カスミ「いいえ……アコもリンコ先輩と同じように思ってるんですよ!」バーン
リンコ「……そ、そうなんですか……?」
アコちゃんも? そ、そうなのかな……?
でもわたしとアコちゃんはパートナー。恋人みたいなものだし、そういう興味があるのは当然のこと……なのかもしれない。あれだけエッチなことに積極的なアコちゃんを知っていると否定はできない。
リンコ「……分かりました。やってみます……」
カスミ「はいっ。――あ、唱えてみるだけでいいですからね」
リンコ「……はい」
目を閉じて集中。これまでの魔法よりも難易度は低いから、いつも通りやれば問題なく唱えられるだろう。短めの詠唱を終え、わたしは自分の身体にかすかな違和感を覚える。
↓1 リンコのソレの効果は……。 一つ選択
1 普通においしいだけ
2 魔力も傷も回復するエリクサー的な
3 催淫、感度上昇
332 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/11/18(水) 10:20:35.82 ID:ry2GS70v0
3
333 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/12/08(火) 14:17:29.43 ID:youM5v510
お待ちしてます
334 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2021/05/27(木) 08:21:07.01 ID:oznZPDcfO
待ってます
335 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2021/12/12(日) 17:43:08.19 ID:3tqupDL4O
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