【艦これ】衣笠「指輪の行方」

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39 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/16(水) 10:29:45.55 ID:kyUFN2Zio
>>38
>>1をよく読め
40 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 11:44:10.93 ID:piY5bNVL0
>>37〜39
専用ブラウザ以外からスレを立てようとするとRのほうに立ってしまうみたいなんですよね(このスレも専用ブラウザを使わずVIPに立てようとした)
41 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 11:57:26.10 ID:piY5bNVL0
途中送信してしまった
「家族で笑ってディスプレイを囲んでお茶が飲めないSS」を期待した方には申し訳ないと思いつつ、スレの立て直しはせず書き進めるつもりですのでご理解いただければ幸いです。
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2019/01/16(水) 12:00:23.31 ID:qgxRGxtA0
ええんやで(ニッコリ)
結構面白いし、R版だからってエロ必須って訳やないし
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/16(水) 15:02:17.78 ID:KNE2OmAjO
家族で笑ってエロSSを囲んでお茶を飲むんやろなあ
44 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:42:05.89 ID:piY5bNVL0
ではではこの調子で続けさせていただきます。
この先もどうぞお楽しみください。
45 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:43:14.86 ID:piY5bNVL0

衣笠(どうしよ……聞いちゃう?「指輪、誰に渡すの?」って)

衣笠(……聞いちゃおっか。さっきの言い方からしてもう決まってるんだし、聞いても聞かないでも一緒よね)

衣笠(それなら早めに知る方が痛みも少ないし……)

衣笠(……よしっ)

衣笠「ねえねえ、提督」

提督「ん?」

衣笠「指輪、誰に渡すか決めてるの?」

提督「」キョトン

衣笠「えっなにその顔」

46 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:44:13.22 ID:piY5bNVL0

提督「何って、お前気づいてなかったの?」

衣笠「えっ!何で気づいてると思ってたの!?」

提督「いやいや、これだけ僕の近くにいたんだから気づくだろ」

衣笠「気づくわけないでしょ!?だって、提督誰が好きとか誰がかわいいとか全然言わないじゃん!」

提督「ぷっ、あはははは。そうか、衣笠からはそう見えてたのか」ゲラゲラ

衣笠「ちょっ、そんな笑うことないでしょ!?」

提督「いやいや、これは笑わないの無理だって」ゲラゲラ

衣笠「えっちょっ、もーーー!」

47 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:45:23.65 ID:piY5bNVL0

提督「あー疲れた」

衣笠「自分でツボってただけでしょ」

提督「衣笠が変なことを言うのが悪い」

衣笠「はいはい」

衣笠(こっちは真面目に聞いてるのに……)

衣笠(ま、こういうやりとりも嫌いじゃないけどね)クスッ

48 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:46:25.96 ID:piY5bNVL0

衣笠「で?提督は誰に指輪渡すの?」

提督「じゃあ、ちゃんと言うか」クルッ

衣笠(あ。提督がほんとのこと言う時の顔になった)













提督「君だよ、衣笠」














衣笠「え?」

49 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:47:31.20 ID:piY5bNVL0

衣笠「えっえっ待って待って待って」

提督「お、おう。待つよ」

衣笠「えっほんとに私?」

提督「ほんとに君だよ?」

衣笠「金剛さんや榛名さんじゃなくて?」

提督「うん」

衣笠「古鷹とか青葉の間違いでもなく?」

提督「そうだよ」

50 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:48:29.40 ID:piY5bNVL0

提督「なんでそんな疑心暗鬼になってんの?」

衣笠「だって、普通好きな人の前だと緊張するとか見栄張るとか、セクハラとかいたずらして気を引こうとするとかあるんじゃないの?」

提督「普通はな。でも僕は、好きな人の前ではむしろ自然体になれるタイプなんだよね」

衣笠「えー。そんなの気づくわけないってー」

提督「それは悪かったな」ハハハ

51 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:49:16.46 ID:piY5bNVL0

提督「で?」

衣笠「ん?なに?」

提督「衣笠は指輪もらってくれるの?」

衣笠「え?うん、もちろん」

提督「」パチクリ

衣笠「待って、なんでまたそんな顔するの?」

52 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:49:54.08 ID:piY5bNVL0

提督「一応確認するけど、僕は衣笠に好きだからっていう理由で指輪を贈ろうとしているんだよ?」

衣笠「う、うん。それは分かってる」

提督「つまり恋人とかパートナーみたいな関係になってほしいっていう願望も入ってるんだけど、それも受け入れてくれるってこと?」

衣笠「逆に聞くけど、提督は本当にその相手が私でいいの?」

提督「うん。さっきから言ってるけど、衣笠のこと好きだし」

衣笠「///じゃあ、私は喜んでもらうよ?」

提督「?」

衣笠「?」

53 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:50:57.38 ID:piY5bNVL0

提督「もしかして、衣笠って僕のこと好きだった?」

衣笠「えっ!気づいてなかったの!?」

提督「だって普通は好きな人の前だと緊張したり仮面かぶったりするんじゃないのか?衣笠もそう言ってただろ?」

衣笠「普通はそうだけど、私は提督の前だとむしろ自然体になれるし、そこを好きになったんだけど」

提督「完全に逆だと思ってたよ」

衣笠「提督のこと何とも思ってないから自然体にしてるって?」

提督「うん」

54 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:51:36.15 ID:piY5bNVL0

衣笠「でもさ、提督のこと好きでもなかったらわざわざ今執務室に来ないと思わない?」

提督「確かに何で来てくれたんだろうとは思ったけど」

衣笠「鈍いなあ」

提督「否定できないけど衣笠には言われたくないなあ」

衣笠「うぐっ。そう言われると何も言えない……」

提督「……ふふっ。これもこれでいいか、似た者同士で」ニッ

衣笠「……それもそうね」フフッ

55 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:52:11.48 ID:piY5bNVL0

提督「そうと決まれば」スクッ

衣笠「!」ガタッ

衣笠「ゆ、指輪?」ソワソワ

提督「うん。もう99になってるし、これ以上先送りにする理由はないよ」ガラッ

提督「ただ、その前に書類だな」

衣笠「そうだった」

56 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:52:56.92 ID:piY5bNVL0

提督「」カリカリ

提督「よし。衣笠も署名してくれ」

衣笠「オッケー」

衣笠「」カリカリ

衣笠「これでいいのよね?」

提督「ああ」

57 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:53:32.41 ID:piY5bNVL0

提督「それじゃ、左手を」

衣笠「う、うん」スッ

スッ

衣笠「はああ……」キラキラ

衣笠(これがケッコン指輪……)

提督「そういうわけで、改めて、これからよろしく」スッ

衣笠「う、うん。よろしくね」

ギュッ ←両手握手

衣笠「……何か、あんまり実感ないね」

提督「だな」

58 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:54:11.50 ID:piY5bNVL0

提督「じゃあ実感ありそうなことする?」

衣笠「実感ありそうなこと!?///」

衣笠(なになに!?キスとかハグとか、それとも……あわわわ)

提督「……ぷっ。分かった分かった。そういうのは後でな」

衣笠「えっ」

提督「まだ心の準備できてなさそうだし」

衣笠「それはそう、だけど……」

衣笠(でもちょっとしてもらいたかったかも……)

提督「それにここ執務室だからな」カタスクメ

衣笠「それもそうよね」

59 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:55:34.47 ID:piY5bNVL0

衣笠「……ねえ、提督」

提督「ん?」

衣笠「提督、ほんとに衣笠のこと好き?」

提督「好きだよ。まだ信じてもらえないかな」

衣笠「だって私、戦艦や他の重巡の娘たちみたいにスタイル良くないし、空母の人たちみたいな大人っぽい魅力もなければ軽巡とか駆逐艦の娘たちみたいな愛嬌もないし、どこを好きになってくれたのかなーって」

提督「」パチクリ

衣笠「あ。またそんな顔するー」

提督「いや、衣笠はそのあたり全部持ってるのに何言ってんの」

衣笠「うそお」

提督「うそお、じゃないよ」

60 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:56:08.47 ID:piY5bNVL0

衣笠「じゃあ……じゃあ、証明してみてよ」

提督「僕の気持ちを証明すればいいのか?」ズイッ

衣笠(て、提督顔近い!!///)

衣笠「あわわわ……////」

提督「……あははっ。かわいいなあ、衣笠は」ニコッ

衣笠「か、かわいくなんかないって////」プイッ

提督「かわいいよ。少なくとも僕の目にはね」

衣笠「提督の目、大丈夫?」

提督「大丈夫だ、問題ない」

衣笠「そのネタ、もう古いよ?」

提督「通じてるからいいんだよ」

衣笠「たたたたしかに」

61 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:56:52.41 ID:piY5bNVL0

提督「それはそうとさ、フォトブックちょっと見せてもらってもいい?」

衣笠「え?うん。提督見てなかったの?」

提督「部屋にいる時間だけで全員分用意するのに必死で見てる余裕なんてなかったから」

衣笠「うわあ……お疲れさま」

提督「ま、部屋に戻ったら青葉がくれたデータもあるからゆっくり見られるんだけどな」

62 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:57:37.84 ID:piY5bNVL0

提督「衣笠も後で一緒に見る?」

衣笠「提督の部屋行っていいの?」

提督「もちろん」

衣笠「……それは、私が秘書艦だから?」

提督「いや、僕の好きな娘だからだね」

衣笠「じゃあ、行く……///」

提督「決まりだな」

衣笠「でも今は、これ一緒に見よっ」

提督「ああ」

63 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:58:17.07 ID:piY5bNVL0

提督「お。そろそろ夕食の時間だな」

衣笠「ほんとだ、もうこんな時間」

提督「食堂行くか」

衣笠「うん」

64 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 20:59:27.15 ID:piY5bNVL0

テクテク ピタ←食堂の前

提督「あー……」

衣笠「どうしたの?」

提督「いや、みんなにどういう顔で会おうかと思って」

衣笠「いつも通りでいいんじゃない?まだみんなには何も言ってないんだし」

提督「それもそうだな。しかしいつ言ったものか」

衣笠「……青葉あたりに話してばらしてもらう?」

提督「……それがいいかもな」

提督「とりあえず、今は晩ご飯だ」

衣笠「だね」

65 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:00:09.30 ID:piY5bNVL0

ガチャ

パパン!パンパパンパン!!

提督「うおっ!」

衣笠「きゃっ!えっ?」

吹雪「司令官!衣笠さん!」

「「「「ケッコンおめでとうございまーす!」」」」

ヒューヒュー オメデトー ワー パチパチ

衣笠「え……ええ!??」

衣笠(何で!?どうしてみんな知ってるの!?)

66 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:01:16.22 ID:piY5bNVL0

提督「これは……あ!」

衣笠「もしかして!」

提衣「「あ〜お〜ば〜〜〜〜〜〜〜!!」」

青葉「はい!何でしょうか!」

衣笠「監視カメラの映像、配信したでしょ!」

提督「もしかして記録用の音声もか?」

青葉「二人とも大正解です!さすがですね〜」

夕張「私と明石も加担しましたよ!」グッ

提督「あちゃー……これは不覚だったな」

衣笠「姉妹艦なのに全然警戒してなかった……」

青葉「でもそのおかげでこうやってお祝いの準備できているんですからいいじゃないですか」

提督「それは……まあ、そうかもしれんが」

67 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:02:30.43 ID:piY5bNVL0

衣笠「でも提督が誰に指輪を渡すかなんて全然言っていなかったのに……」

加古「何言ってんの。提督見てたら衣笠に渡すことぐらい全員分かってたぞ?」

衣笠「えっ!?」

古鷹「それと衣笠が絶対受け入れるってこともね」ニコニコ

衣笠「そ、それは……////」

衣笠「でも、比叡さんだってアピールしたいって」

比叡「アピールしたかったのは本当だけど、どっちかっていうと自分の気持ちを整理するためなのよね」

金剛「私たちみんながテートクと衣笠のケッコンを気持ちよくお祝いできるように、ネ?」ウインク

衣笠「金剛さん……」

提督(最初からそういう魂胆だったのか。うちの金剛型は気が利きすぎて困る)

68 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:03:45.99 ID:piY5bNVL0

霧島「さ。話も分かってもらえたことだし、披露宴始めますよ」

提督「ぶっ」

衣笠「ひ、披露宴???」

霧島「結婚式の後は披露宴をやるものでしょう?」

提督「別に式も挙げてないし披露宴やる必要あるか?」

金剛「わたしたちがやりたいからno problemネ」グッ

提督「ああ、そういうこと」

衣笠「身も蓋もなかったね」

69 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:04:36.06 ID:piY5bNVL0

大淀「お二人の席はご用意してあります。こちらへ」

提督「あ、ああ……うん。行こうか」スッ

衣笠「うん……え?」

提督「右手置いて」肘トントン

衣笠「!は、はーい……///」スッ

キャー イイネー アツアツー

大淀「みなさん拍手でお迎えを!」

ワー パチパチパチ

衣笠(うわあああ恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!ほんとに顔から火が出そうなんだけど!!///)

70 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:06:20.73 ID:piY5bNVL0

大淀「では、まずは新郎新婦の紹介をしていただきます」

提督「そこからやるのか」

大淀「せっかくですから」

衣笠「実際の披露宴はそうなの?」

提督「うん。本来は新郎か新婦を知らない出席者に向けてやるもののはずだから、うちではやる必要ないんだけどな」

71 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:07:15.94 ID:piY5bNVL0

大淀「まず新郎の紹介を吹雪さん、お願いします」

吹雪「はいっ」

テクテク

吹雪「あ、あー。大丈夫ですか?」

大淀「」コク

吹雪「それじゃ、司令官、衣笠さん、ケッコンおめでとうございます。司令官の紹介は一番お付き合いが長いということで、私吹雪がさせていただきます」

吹雪「最初に司令官に会った時の印象なんですけど……明るくて面白くてよく笑うお兄さんって感じでした。今とあんまり変わりませんね」

アハハ ヤッパリソウナンダ ネー

吹雪「それで私も自然体でいることができたから、この鎮守府は今みたいな明るい雰囲気になったんじゃないかなと思います」

吹雪「それから、多分司令官と遊んだことない人ってこの鎮守府にいないと思うんですよね。それぐらい夕食後の時間や休日は私たちといろいろな形で関わってくれているのはみなさん知っていると思います」

ウンウン ソウダネー

吹雪「その理由が気になって、吹雪型のみんなで司令官と遊んでいるときに質問したんですけど、そしたら私たちのことをちゃんと知るためにいっぱい遊んでくれていたんだそうです。いつも執務で忙しいのに本当にありがとうございます」ペコリ

提督「」ペコリ

72 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:08:28.09 ID:piY5bNVL0

吹雪「あと、作戦会議の時の司令官は本当にかっこいいです。一回それを司令官に言ったら『じゃあ今度からもっとだらけようかな』って言われちゃったんですけど、次の時もやっぱりかっこよかったです。真剣なときの姿ってかっこいいですよね!まだ見てない人にはぜひ見てほしいです」

吹雪「ちなみにですね。具体的にどのぐらいかっこいいかというと、衣笠さんが選ぶ司令官の好きな瞬間ランキングのトップ3にランクインするぐらいだそうです」

衣笠「ちょ、それ言っちゃうの!?////」カァァァ

アハハハ デモワカルー

衣笠「もう……////」シュゥゥ

提督(真っ赤になっちゃって……可愛いなあほんとうに)

吹雪「えへへ……それじゃ、短いですけど司令官の紹介を終わります」

パチパチパチ

73 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:10:18.65 ID:piY5bNVL0

大淀「吹雪さんありがとうございました。続いて新婦の紹介を青葉さんにしていただきます」

青葉「はーい」

テクテク

青葉「はいっ。というわけで司令官、衣笠、ケッコンおめでとうございます!衣笠の紹介は唯一の姉妹艦ということで、不肖この青葉が担当させていただきますっ」

青葉「みんな準備でお腹減ってるでしょうし、多分衣笠のキャラもみんな分かってると思うのでー……」

ノデー?

青葉「衣笠が選ぶ司令官の好きな瞬間ランキングトップ3、あと二つ発表しちゃいます!」

パチパチ イエーイ マッテマシタァ!

衣笠「青葉ーーーー!////」

74 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:12:18.95 ID:piY5bNVL0

青葉「一つ目はさっき吹雪ちゃんが言ったことですね。二つ目はババ抜きとかで最後の二人になって、一騎打ちに勝った時です」

アハハハ ピンポイントデスネー

青葉「んで三つ目は、ちょっと力の抜けた笑顔で「ありがとう」って言われた時だそうです」

ヘー アー ワカルワカル

衣笠(ほっ……)

青葉「これ多分秘書艦やったことある人はどんな感じか分かると思うんですよね。お茶とかお菓子出すとよくそう言ってくれますから」

ウンウン ソウネー

75 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:14:20.33 ID:piY5bNVL0

青葉「ただ、これってそのうち見慣れるはずなんですよ。特に衣笠はこの鎮守府で秘書艦やってる日数断トツ多いから余計慣れてるはずなんですよね」

青葉「にも関わらずこれがランクインするあたり、いかに衣笠が司令官に惚れてるか分かるってものですよねえ〜?」ニヤニヤ

ヒューヒュー ガヤガヤ

衣笠「も〜〜〜!後で覚えておきなさいよっ/////」カァァァ

提督(さすがにこれは僕も恥ずかしいな……///)

青葉「衣笠のことだから司令官の前だと自然体で全然気持ちに気づいてなかったかもしれませんけど、秘書艦した日は司令官の話ばっかりする程度には司令官にベタ惚れですから、ぜひぜひ私の可愛い妹を幸せにしてやってください」

提督「」コク

青葉「それじゃ、これで新婦の紹介は終わりです。ありがとうございましたっ」

パチパチパチ

76 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:15:16.92 ID:piY5bNVL0

大淀「青葉さんありがとうございました」

大淀「では乾杯に移りたいと思います。皆さん、お手元に飲み物をご用意ください。」

ガヤガヤザワザワ

間宮「提督、衣笠さん、どうぞ」

提督「ああ、ありがとう」

衣笠「ありがとう」

大淀「皆さま飲み物はお持ちでしょうか?」

ハーイ

大淀「乾杯の挨拶は金剛さんにお願いします」

金剛「Okay.」

テクテク

77 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:16:04.94 ID:piY5bNVL0

金剛「はい。改めて、テートク、衣笠、ケッコンおめでとうございマス」

金剛「乾杯の前に、なぜ私たちの手で披露宴をやることにしたのかだけ話させてクダサイ」

金剛「最近の披露宴は一般的に結婚式とセットで、入籍してから夫婦が企画するそうデース。つまり本当に結婚した直後ではないんデス」

金剛「でも、鎮守府を取り仕切るテートクと秘書艦にそんな余裕はありマセン。それに、私たちが企画してドッキリで披露宴をやったほうが、二人にびっくりしてもらいながらもより喜んでもらえるはずデス」

提督「確かに」

衣笠「それは否定できないよね」

78 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:16:55.20 ID:piY5bNVL0

金剛「そして!」

ソシテー⁉

金剛「ケッコン直後にやることで幸せ絶頂かつ初々しい二人を思いっきりからかえマース!」

イエーイ!!! ソウダー! オネエサマサッスガー!

衣笠「金剛さん!!////」

提督「それが本命かー!」

金剛「これは私たちを置いて幸せになった二人へお祝いついでの復讐デース!今日だけは私たちの冷やかしにしっかり付き合ってもらうネ!」ビシッ

ソウダソウダー ワイワイ

衣笠「やられたー……////」

提督「はいはい。分かったよ」

金剛「ありがとうございマス。それじゃ改めて、テートクと衣笠のケッコンを祝してー……乾杯!」

カンパイ!!!

79 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:18:39.37 ID:piY5bNVL0

3時間後

大淀「では最後に新郎新婦の挨拶……の前にー」

マエニー?

大淀「提督」

提督「はい」

大淀「結婚式で必ずやること、何かお忘れではありませんか?」

提督「誓いの言葉か?」

大淀「近いですが違いますね」

提督「じゃあ三三九度だな」

大淀「日本式に逃げましたね。違います」

提督「ということはキリスト教式だろうから……あれだ。賛美歌」

大淀「違います。提督はお分かりのはずですからそろそろ観念してください」

提督「はあ……なるほど最後にそれを持ってきたか」

大淀「指輪を渡す際にしていなかったのですから、せめてここではやっていただきましょう」

提督「そうなっちゃうのかあ」

80 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:19:17.45 ID:piY5bNVL0

衣笠「な、なにやるの……?」

提督「……誓いのキス」

衣笠「キ、キスぅ!?!??//////」

提督「」コク

大淀「はい正解です。先ほど提督と衣笠さんは執務室だということを理由にキスどころかハグもしませんでしたね。せっかくですので私たちの前でやっていただきます」

イエーイ!

衣笠「えええ!??///」カァァァ

81 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:20:11.76 ID:piY5bNVL0

提督「やらないとダメか?」

大淀「ダメです。指輪を誰に渡すかとっくに決めているくせに指輪を渡せないみんなも特別なんだアピールするずるい提督と、そんな提督に選んでもらえるのは明らかだった、というか既に選ばれているも同然だったのに全然認識していなかった衣笠さんには、このぐらいの恥ずかしさは味わっていただかないと不公平です」

アハハハ オオヨドイイワヨー! ソウダソウダー

提督「なるほど。そう言えばそういう趣旨だったな」

大淀「そういう趣旨ですよ」ニッコリ

衣笠「あわわわ……/////」フルフル

提督(まあ手で隠すなり顔の角度調節して見えないようにするなり、やりようはあるか)

大淀「あ。キスの瞬間が私たちに見えないように手で隠したり顔の角度を調節したりするのはやめてくださいね」クイッ

提督「なんでばれたんだ」

大淀「計算通りですっ」キリッ

82 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:21:11.92 ID:piY5bNVL0

提督「仕方ないな。衣笠、大人しく誓いのキスしようか」ポンッ

衣笠「諦めよすぎないっ!?」

提督「だってキスしないと解放してくれなさそうだし」

衣笠「それはそうだけど……」

衣笠「……分かった///」キュッ

オー!?

提督「力を抜いて」ヒソヒソ

衣笠「う、うん……///」






チュッ





ワー ヒューヒュー

提督「これがファーストキスだけど、良かったか?」ヒソヒソ

衣笠「うん……ありがとね////」

提督(やばい今の衣笠めっちゃかわいい抱きたい)

83 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:22:43.85 ID:piY5bNVL0

大淀「ありがとうございます。では新郎新婦から一言挨拶していただきます」

提督「あ、ああ。挨拶ね。分かったよ」

提督「みんなお疲れさま。そしていろいろとありがとう。もう一体何が今日のメインイベントだったか忘れそうだぞ」

アハハ タシカニー

提督「とりあえず一つ聞きたいが、この披露宴ドッキリの取りまとめは誰だ?」

長門「」スッ

陸奥「はーい」スッ

大和「はい」スッ

武蔵「」スッ

提督「そうなのか。こっちもてっきり金剛たちの悪ノリかと思ったんだが」

アハハ

金剛「悪ノリとは失礼ネ」

比叡「発案したのは私たちですけど、そうすると手が回らなくなったり情報が漏れたりするリスクがあったので」

長門「私たちが引き受けたというわけだ」

提督「なるほど。忙しい中ありがとう。恥ずかしかったけど楽しませてもらったよ」

84 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:23:18.76 ID:piY5bNVL0

提督「それから大淀も、需要をきっちりわきまえた完璧な司会お疲れさま」

大淀「ありがとうございます」ペコリ

パチパチパチ

提督「他の鎮守府の大淀は冗談が通じないとか頭が固いとかいう話ばっかり聞くのに、なんでうちはこうなったかな」

大淀「提督は一度鏡を確認なさるとよろしいかと」

提督「知ってたよ。とにかく今日はみんなありがとう。いろんな意味で忘れられない一日になったよ。また明日からもよろしく頼む」

パチパチパチパチ

85 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:25:11.68 ID:piY5bNVL0

大淀「提督ありがとうございます。では続いて衣笠さん……話せそうですか?」

衣笠「話さないとだめ?///」

大淀「話せそうですね!お願いします」

衣笠「え、ええと……///」

衣笠「……きょ、今日はほんとにありがとうございました」

衣笠「確認だけど、あのフォトブックは提督と青葉と明石さんのドッキリだったのよね?」

提督「うん」

衣笠「それで、この披露宴ドッキリは提督と私以外全員、ですよね?」

金剛「Yes!」

衣笠「それで、提督は指輪を私に渡すことは前から……?」

提督「決めてたね」

衣笠「それを私以外はみんな知っていた……?」

大淀「そういうことですね」

衣笠「何も知らなかったの私だけって……恥ずかしい……////」

アハハ

86 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:26:09.09 ID:piY5bNVL0

衣笠「い、いいもーん!今だけでも提督のこと独り占めするもんねー!///」

オオー???

衣笠「……や、やっぱり今の無しで////」

アハハハ マッカニナッテルー カワイー

大淀「衣笠さん。今幸せですか?」

衣笠「///」コクコク

大淀「だそうです!」

イエーイ オメデトー

衣笠「うん……ありがと……////」

87 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/16(水) 21:27:51.16 ID:piY5bNVL0

大淀「ありがとうございました。では、新郎新婦のお見送りをしたいと思います。皆さん花道の位置へ移動をお願いします」

ハーイ モ-オワリカー ガヤガヤ

大淀「ちなみに提督」

提督「ん?」

大淀「今夜のご予定は?」

提督「ノーコメントで」ニヤリ

大淀「では私たちで勝手に想像させていただきましょう」

大淀「花道ができましたね。では、新郎新婦の退場です。皆さま、拍手とフラワーシャワーを!」

パチパチパチパチ オメデトーゴザイマース ワーワー

88 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/17(木) 00:09:36.61 ID:3D0/q7Yu0

提督「お疲れ」

衣笠「うん……お疲れさま……///」

提督「あはは。衣笠は大変だったな」

衣笠「本当だよもー。みんなしてからかうんだから……///」

提督「ずっと顔真っ赤でかわいかったよ」

衣笠「もう!提督まで!///」

衣笠(でも提督にかわいいって言ってもらえること全然なかったからちょっと嬉しいな……///)

89 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/17(木) 00:10:16.45 ID:3D0/q7Yu0

ガチャ

提督「さ、入って」

衣笠「おじゃましまーす……」

提督「ちょっと一服したいし、紅茶でも入れるかな。衣笠も飲む?」

衣笠「あー……じゃあもらおっかな」

提督「ん」

90 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/17(木) 00:11:15.31 ID:3D0/q7Yu0

提督「はい」トン

衣笠「ありがとね」

提督「どういたしまして」

提督「それと、こっちが青葉から送られてきた写真だ」シュッシュッ←タブレット操作してる

衣笠「うわー、すごい数」

提督「全員分だからね」

衣笠「にしてもツーショットだけでこんなにあるんだ」

提督「何かにつけて撮ってきたからだろうな。とはいえこんな形で役に立つとは思わなかったよ」

91 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/17(木) 00:11:49.07 ID:3D0/q7Yu0

提督「結局使わなかった写真もあるけど見る?」

衣笠「見る見る。どんなの?」

提督「例えばこれだな」

衣笠「ぶふぉっ」

衣笠「な、なんで私提督にもたれかかって寝てるの!?///」

提督「最初の大規模作戦の打ち上げの時だよ。疲れて途中で寝てしまったの覚えてないか?」

衣笠「最初の……あーそういやそうだったっけ」

92 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/17(木) 00:12:40.64 ID:3D0/q7Yu0

提督「で、僕にもたれかかって寝てたから起きるまでそのままに」

衣笠「待って待って。その間ずっと提督私のこと支えてたの?」

提督「うん。つっても座ってただけだけど」

衣笠「重くなかった?」

提督「全然」

衣笠「他の娘と話とかしなくてよかったの?」

提督「話したい娘は向こうから来てくれたから大丈夫だよ」

93 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/17(木) 00:13:37.32 ID:3D0/q7Yu0

衣笠「……提督、冷やかされたりしなかった??」

提督「されたけど?」

衣笠「されたのお!?」

提督「そりゃもう、「あつあつですねー♪」とか「ねえねえ。今どんな気持ち?どんな気持ち??」とか散々ね」

衣笠「うわあ……///」

提督「青葉にも50枚ぐらい撮られたしなあ」

衣笠「青葉〜〜〜〜〜〜!!!////」

94 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/17(木) 00:14:23.21 ID:3D0/q7Yu0

衣笠「その50枚って消させたの?提督のことだから消させてないよね?」

提督「青葉にもらったから全部ここにあるぞ」シュシュシュ

衣笠「わーわーわーーー///」バタバタ

提督「見ないのか?」ニヤニヤ

衣笠「恥ずかしくて見れるわけないじゃん!///」

提督「そうか」

衣笠「逆に何で提督は普通に見れるの?」

提督「僕の落ち度じゃないからかな」アハハ

衣笠「ぐぬぬ……///」

95 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/17(木) 00:15:25.86 ID:3D0/q7Yu0

衣笠「こんなことやらかしてたなんて全然知らなかった……///」

提督「だろうな。みんなも次の日にはだいぶ忘れてたし」

衣笠「提督よく覚えてたね」

提督「そりゃ好きな相手が自分にもたれかかって寝てくれるなんてこと、忘れるわけないだろ」

衣笠「ぶっ//」

衣笠「まあ……確かに、提督が私にもたれかかって寝るなんてことあったら絶対忘れないと思うけど///」

提督「だろ?」

衣笠「でも提督ガード固いから絶対そんなことないでしょ」

提督「そんなに固いとは思わないけど、みんなに迷惑をかけないようには意識しているかな」

衣笠「それをガード固いって言うんだって」

衣笠(まあ、そういうところも好きだけど……//)

衣笠(……あっ、今のも言ったほうがよかったのかな……)

96 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/17(木) 00:16:07.67 ID:3D0/q7Yu0

衣笠「……ねえ」

提督「うん?」

衣笠「提督はさ、私がもっと好きって気持ち見せたほうがいいと思う?」

提督「それはつまり、その気持ちを見せるつもりがあるってことだな」

衣笠「ま、まあ、そうかな///」

提督「じゃあ見せてほしいなーどんな風に見せてくれるか気になるなー」ニヤニヤ

衣笠「もー!絶対そう言うと思ったー////」

提督「で?見せてくれるの?」

衣笠「うう……///」

97 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/17(木) 00:18:10.17 ID:3D0/q7Yu0

衣笠「じゃあ、ちょっと向こう向いてて」

提督「こうか?」

衣笠「うん」

衣笠(やるしかない……よしっ)




ムギュッ

提督「うおっ」




衣笠「提督……愛してるっ///」ササヤキ

提督「」ズキューン

98 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/17(木) 00:19:13.06 ID:3D0/q7Yu0

衣笠「こ……これでいい?///」

提督「ああ……最高だよ……」キラキラ

衣笠「そ、そっか……///」

衣笠(喜んでもらえたならよかった、かな///)



衣笠(っていうか、流れで抱き着いちゃったけど、提督の背中って気持ちいいのね)スリスリ

衣笠(……何か言われるまでこのままでいちゃおっと///)ムギュギュッ










提督(衣笠、まだ離れないのか。この体勢そんなに気に入ったのかな)

提督(背中に思いっきりおっぱい押し付けられてるし、嬉しいどころか我慢するのが大変なんだが……)

提督(……いいや。衣笠が離れる気ないならこのままでいてもらおうっと)

99 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/17(木) 03:15:53.44 ID:4V/nPrR/O
素敵やん
100 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:05:50.70 ID:7Y99RVek0

青葉「この後司令官と衣笠がどうなったのか?それはみなさんのご想像にお任せします♪」

加古「ただ、まだ話は終わらないんだよなあ」

古鷹「ここからはこれまで起こったことの裏話、つまり私たちの視点からの物語をお話ししたいと思います」

青葉「メインで登場するのは金剛型四姉妹のみなさんですけどね」

古鷹「鎮守府の面々がどういう雰囲気でこの日を迎えたのか、その一端でも伝われば幸いです。私たち三人もちょっとだけ登場しますよ」

青葉「というわけで、もう少しだけお付き合いくださいっ」

加古(もう少しだけ(もう少しだけとは言ってない)だけどな)

古鷹(分かってても言わないの)

101 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:06:52.62 ID:7Y99RVek0

榛名「お姉さま。聞きました?」

金剛「聞いたヨ。ついに私たちの鎮守府にもこの時が来たようネ」

榛名「ええ」

比叡「でも、私たちにはあんまり関係nゲフンゲフン」

霧島「さすがにそれを言っては身も蓋もありませんよ……」

金剛「ま、比叡の言う通りネ。テートクは衣笠に指輪を渡すデショ?」

榛名「そう考えて間違いないと思います。多少残念ですが……」

霧島「お姉さまも榛名も納得しているならいいんですけどね」

102 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:08:01.46 ID:7Y99RVek0

比叡「そういう霧島だって、司令のことは好きでしょ?」

霧島「そそそ、それはそうですが」

金剛「ならそれをテートクに言わないのはもったいないとしか言えないヨ?」

霧島「もっともですけど、いつ言うんですか。こんなタイミングで言ったら司令を悩ませるだけですよ」

比叡「どこかで言うタイミング作れたらなー」

榛名「提督にお願いして時間を取ってもらいますか?」

霧島「でも私は指輪をもらいたいわけではありませんから」

金剛「本当ニ?」

霧島「……訂正しましょう。司令を衣笠から奪ってまで指輪をもらいたいわけではありません」

金剛「正直でよろしい」

103 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:09:08.99 ID:7Y99RVek0

霧島「そういうわけで、一人だけ時間を作ってもらうのは申し訳なくて私はできません」

榛名「それに、霧島が想いを告白するなら私もきちんと告白したいです」

金剛「そうですヨネー」

比叡「じゃあいっそ全員分の告白タイム作っちゃいます?」

榛名「全員分ですか??」

比叡「うん」

金剛「榛名や霧島でさえまだ未練が残ってるんだから、他にもテートクと衣笠のケッコンを素直にお祝いできない子はたくさんいるでしょうしネ」

霧島「未練とまで言われるのは不本意ですが、同感ですね」

榛名「では提督にお願いして、全員の告白タイムをセッティングしていただきますか?」

比叡「それが一番すっきり収まりそうじゃない?」

金剛「決まりネ!早速テートクのところに行きマショウ!」ガタッ

比叡「はい!」ガタッ

榛名「い、今ですか??」

霧島「まあ善は急げと言うし、後は歩きながら話しましょう」

104 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:09:54.70 ID:7Y99RVek0

放送終了後

金剛「これでヨシ」

榛名「早速準備しますか?」

金剛「そうネ。でも、」

比叡「でも?」

金剛「どうせ衣笠に渡すのが分かっているなら、お祝いの準備をしてもいいんじゃナイ?」

榛名「お祝いですか」

比叡「いいですね!」

霧島「披露宴と言ったところですか。しかし、そこまで私たちだけでやる余裕ありますか?」

榛名「ちょっと厳しいわよね」

金剛「そうなのよネー。誰かちょうどいい人が……」

105 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:10:36.83 ID:7Y99RVek0

長門「お。ちょうどいたぞ」

金剛「!」

陸奥「あら。ちょっと話したいことがあるんだけど」

金剛「Oh!実は私たちもネ」

カクカクシカジカ

陸奥「私たちもそう思っていたところよ。金剛たちがそっちをやるなら、こっちは大和と武蔵あたりを巻き込もうかしらね」

長門「そうだな。私たちに任せてもらおう」

榛名「ありがとうございます」

陸奥「あ。そういうことなら、衣笠以外の六戦隊は貸してもらうわね」

霧島「問題ないけど、何をするつもり?」

陸奥「うふふ。話が決まったら教えてあげるわ」

長門「行くか」

陸奥「そうね。じゃあまた」

金剛「そっちも楽しみにしてるヨ」

陸奥「任せておいて」

106 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:11:27.93 ID:7Y99RVek0

一週間後

長門「進捗はどうだ?」

金剛「順調ネ。決めるべきことはだいたい決まって、後はテートクとみんなに伝えるぐらいカナ」

長門「さすがに早いな」

金剛「意外とやること少なかったからネ。そっちは?」

長門「目途はついたと言っていいだろう。金剛たちと話した日のうちには会場と食事の用意を取りまとめる者も決まったし、六戦隊の衣笠以外三人も快諾してくれたよ」

長門「昨日聞いた限りでは既に詳細も決まって実施準備段階に入っている。六戦隊も明石と夕張を加えて明日試験をするそうだ。司会原稿も大和と大淀が書き進めている」

金剛「Good. いい感じネ」

長門「ああ。不安の種は会場設営の事前準備が間に合うかと、機器に不具合がないかあたりだが」

金剛「それはみんなを信じるしかないネ」

長門「そうだな。まあ、うちなら何とかなるだろう」

金剛「うんうん」

107 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:11:56.16 ID:7Y99RVek0

20日 食堂にて

金剛「戻ったヨー」

榛名「おかえりなさい」

霧島「もう全員行きましたか?司令のところに行ってない人はいませんね?」

ザワザワ

比叡「いなさそうね」

金剛「ではこれでテートクへのアピール大作戦は終了デース!みなさーん、お疲れさまデシタ!」

オツカレサマデシター アリガトウゴザイマスー

108 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:13:19.33 ID:7Y99RVek0

衣笠「さてと」スッ

青葉「お。どこ行くの?」

衣笠「執務室に決まってるでしょ。秘書艦なんだし、全員終わったなら戻らなきゃ」

青葉「そうだよねー」ニヤニヤ

衣笠「な、何?」

青葉「何でもないって。いってらっしゃーい」

衣笠「いってきまーす」

ギィ……ガチャ

「「「……」」」

109 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:14:49.90 ID:7Y99RVek0

赤城「衣笠、視界から消えました」

長門「よし!作戦開始!」

夕張「行きますか!」ガタッ

明石「行きましょう!」ガタッ

青葉「準備はできてるはずです!よろしくお願いします!」

夕張「任せて!じゃ!」ダッ

バタン

鈴谷「それじゃ、プロジェクターの準備だね」

青葉「うん。ちゃっちゃとやっちゃいましょう」

ガヤガヤ

110 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:15:34.33 ID:7Y99RVek0

プルルルルルル

加古「食堂でーす。どうぞー」

明石『監視カメラメンテナンスルームです。プロジェクターの準備状況はどうですか?』

加古「あと一分ぐらいかな」

明石『了解でーす。こっちは後三十秒ぐらいで回せますよー』

加古「あいよー。準備でき次第映像回してー」

明石『はーい』

111 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:16:51.27 ID:7Y99RVek0

古鷹「……接続よし。プロジェクター起動っと」

青葉「……!映像来ました!」

加古「映像来たよー」

明石『乱れ、コマ落ち、ノイズ等ありませんか?』

加古「映像乱れ無し。オールクリアだね」

明石『オールクリア了解です。では音声もいきますよー』

提督『……衣笠もいろいろ調整してくれてありがとう』

榛名「来ました!」

衣笠『いいのいいの。衣笠さんにお任せ。でしょ?』

提督『ははっ。そうだな』

112 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:17:29.67 ID:7Y99RVek0

提督『みんなは部屋に帰った?』

衣笠『ううん。みんな食堂でフォトブック見ながらいろいろ話してたよ』

提督『そうか。わざわざ来てもらって悪いね』

衣笠『秘書艦だもん。気にしない気にしない』

提督『まったく、我ながらいい秘書艦を持ったもんだ』ニコッ

衣笠『でしょでしょ?』ニコッ

鈴谷「衣笠嬉しそー」

青葉「こういう時のガッサほんと良い顔するんですよねー」

113 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:18:37.70 ID:7Y99RVek0

提督『さてと、』

マイクオン

夕張『あっ放送入る』

明石『マイク……オフ。よし』

提督『司令官だ。全員その場で聞いてほしい』←放送

提督『今日は本当にいい日だった。みんなの思いを聞けたのはもちろん、私も今まで言っていなかったことや言えていなかったことを伝えられて、またみんなとの距離が少し近くなったように感じている』

提督『この企画を主導してくれた金剛、比叡、榛名、霧島、調整のために動いてくれた衣笠と大淀、それから私の勝手なわがままに快く付き合ってくれた青葉と明石にはここで改めて感謝したい。ありがとう』

パチパチパチ

金剛「いやーそれほどでもないネ」テレテレ

霧島(お姉さまも司令に褒められると弱いのよね。全くあの人は)ヤレヤレ

114 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:19:30.80 ID:7Y99RVek0

提督『……なお、指輪については今日のうちに誰に渡すか明言させてもらう。もちろん拒否権はあるが、私の諦めが悪い性格はよく知っていると思うので大人しく受け取ってもらえるとありがたい』

足柄「回りくどい言い方ね〜」

鈴谷「素直に好きだからって言えばいいじゃん」

熊野(鈴谷が言えることではないでしょうに)

提督『皆の努力で戦況が好転しているとはいえ、まだ戦いの終わりは見えない。それでも、私はここで君たちといられて幸せだと、心から思う。これからもよろしく頼む。以上だ』

マイクオフ

パチパチパチパチ

115 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:20:41.43 ID:7Y99RVek0

明石『よし。マイクオン』

提督『ふー……』

衣笠『重ね重ねだけど、お疲れさま』

提督『重ね重ねありがとう』カタスクメ

衣笠『お茶でも飲む?』

提督『そうだね。ちょっと一服しようか』

衣笠『うん。ちょっと待ってて』



コポコポ



衣笠『はい。お待たせ』トン

提督『ありがとう』

蒼龍「まだかなまだかな」ワクワク

飛龍「そろそろやってほしいよね」ワクワク

116 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:21:50.57 ID:7Y99RVek0

ズー

提督『あー……落ち着くー』

衣笠『おじいちゃんじゃないんだから』ププッ

提督『でもお茶飲んでると、日本人の心を取り戻す感じしない?』

加古「しないしない」

衣笠『それはちょっと分かるかも』

青葉「これですからね〜」ニヤニヤ

提督『だろ?』

衣笠『他の娘に言っても絶対分かんないと思うけどね』

提督『やっぱそうかー』

日向「まあ、そうなるな」

117 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:25:02.67 ID:7Y99RVek0

衣笠『』モジモジ

吹雪「衣笠さん、何か考えてますね」

古鷹「これは衣笠から切り出すかな」

衣笠『ねえねえ、提督』

提督『ん?』

衣笠『指輪、誰に渡すか決めてるの?』

「「「おおっ!」」」

榛名「いきましたね!」

熊野「いよいよですわね」
118 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:27:32.00 ID:7Y99RVek0

提督『』キョトン

衣笠『えっなにその顔』

提督『何って、お前気づいてなかったの?』

鈴谷「そりゃそうなるっしょ」

衣笠『えっ!何で気づいてると思ってたの!?』

提督『いやいや、これだけ僕の近くにいたんだから気づくだろ』

衣笠『気づくわけないでしょ!?だって、提督誰が好きとか誰がかわいいとか全然言わないじゃん!』

蒼龍「これはまあ一理あるかな」

飛龍「びっくりするぐらいそういうこと言わないもんね」

119 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:28:43.24 ID:7Y99RVek0

提督『ぷっ、あはははは。そうか、衣笠からはそう見えてたのか』ゲラゲラ

衣笠『ちょっ、そんな笑うことないでしょ!?』

提督『いやいや、これは笑わないの無理だって』ゲラゲラ

衣笠『えっちょっ、もーーー!』

比叡「あーあー司令あんなに笑っちゃって」クスクス

金剛「でもこれは笑う気持ちも分かるネ」クスクス

鈴谷「大丈夫?衣笠さんの中で提督の評価下がらない?」

青葉「大丈夫ですっ」グッ

古鷹「ああいうやりとりも結構楽しんでるからね」

120 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:29:58.51 ID:7Y99RVek0

提督『あー疲れた』

衣笠『自分でツボってただけでしょ』

提督『衣笠が変なことを言うのが悪い』

衣笠『はいはい』

衣笠『』クスッ

古鷹「ほら。ちょっと楽しそうにしてるでしょ」

鈴谷「ほんとだ」

衣笠『で?提督は誰に指輪渡すの?』

熊野「めげずにいきましたわね」

提督『じゃあ、ちゃんと言うか』クルッ

長門「お」

武蔵「いよいよか?」

121 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:31:37.35 ID:7Y99RVek0

提督『君だよ、衣笠』

「「「おおーーー!!」」」

大和「きました!」

榛名「ついに告白です!!」












衣笠『え?』

「「「ええー!?」」」

鈴谷「「え?」じゃないでしょー!」

122 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:32:37.22 ID:7Y99RVek0

衣笠『えっえっ待って待って待って』

提督『お、おう。待つよ』

衣笠『えっほんとに私?』

提督『ほんとに君だよ?』

加賀「よほど信じられないようね」

瑞鶴「どれだけ好かれてる自覚なかったの」

123 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:34:15.65 ID:7Y99RVek0

衣笠『金剛さんや榛名さんじゃなくて?』

提督『うん』

金剛「絶対あり得ないデース!」

榛名「ちょっと悔しいですけど絶対に違います!」

衣笠『古鷹とか青葉の間違いでもなく?』

提督『そうだよ』

加古「何言ってんの」

古鷹「そんな間違いするわけないでしょ」

124 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:36:01.62 ID:7Y99RVek0

提督『なんでそんな疑心暗鬼になってんの?』

衣笠『だって、普通好きな人の前だと緊張するとか見栄張るとか、セクハラとかいたずらして気を引こうとするとかあるんじゃないの?』

「「「ああー」」」

白雪「固定観念が邪魔しちゃったんですね」

吹雪「でもそれって……」

提督『普通はな。でも僕は、好きな人の前ではむしろ自然体になれるタイプなんだよね』

衣笠『えー。そんなの気づくわけないってー』

提督『それは悪かったな』ハハハ

飛龍「外野から見てたらかなり分かりやすいんだけどな」

蒼龍「提督って割と誰にでもフランクだけど、衣笠と話す時が一番砕けてるもんね」

125 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:38:22.09 ID:7Y99RVek0

提督『で?』

衣笠『ん?なに?』

提督『衣笠は指輪もらってくれるの?』

鈴谷「こんな一大事なのにノリが軽いなあ」

衣笠『え?うん、もちろん』

加古「衣笠も軽いんだよなあ」

熊野「ぬるっと承諾しましたわね」

提督『』パチクリ

衣笠『待って、なんでまたそんな顔するの?』

陸奥「これ提督も衣笠と同じパターンなの?」

吹雪「そんな気しかしないです……」

126 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:40:43.37 ID:7Y99RVek0

提督『一応確認するけど、僕は衣笠に好きだからっていう理由で指輪を贈ろうとしているんだよ?』

衣笠『う、うん。それは分かってる』

提督『つまり恋人とかパートナーみたいな関係になってほしいっていう願望も入ってるんだけど、それも受け入れてくれるってこと?』

比叡「司令もはっきり言いますねー」ニヤニヤ

青葉「はっきり言わないと衣笠に伝わりませんからね」

衣笠『逆に聞くけど、提督は本当にその相手が私でいいの?』

提督『うん。さっきから言ってるけど、衣笠のこと好きだし』

衣笠『///じゃあ、私は喜んでもらうよ?』

提督『?』

衣笠『?』

「「「「二人とも鈍いなあ……」」」」

127 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:42:20.76 ID:7Y99RVek0

提督『もしかして、衣笠って僕のこと好きだった?』

衣笠『えっ!気づいてなかったの!?』

提督『だって普通は好きな人の前だと緊張したり仮面かぶったりするんじゃないのか?衣笠もそう言ってただろ?』

深雪「だよなー」

初雪「似た者同士すぎる……」

衣笠『普通はそうだけど、私は提督の前だとむしろ自然体になれるし、そこを好きになったんだけど』

提督『完全に逆だと思ってたよ』

衣笠『提督のこと何とも思ってないから自然体にしてるって?』

提督『うん』

蒼龍「なんで提督って自分はそうじゃないのに衣笠のことはこう思ってたの?」

青葉「多分ですけど、自分の感覚がたいていの人と違うっていう自覚があるからじゃないですかね」

飛龍「ああ、だからこんなことに……」

128 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:43:21.40 ID:7Y99RVek0

衣笠『でもさ、提督のこと好きでもなかったらわざわざ今執務室に来ないと思わない?』

鈴谷「だよねー」

提督『確かに何で来てくれたんだろうとは思ったけど』

瑞鶴「鈍いなあ」

衣笠『鈍いなあ』

古鷹「衣笠は提督のこと言えないからね」

提督『否定できないけど衣笠には言われたくないなあ』

比叡「ですよねー」

衣笠『うぐっ。そう言われると何も言えない……』

提督『……ふふっ。これもこれでいいか、似た者同士で』ニッ

衣笠『……それもそうね』フフッ

青葉「おっ!ようやくのイチャイチャですよ!」

古鷹「ここまで長かったね」

129 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:44:26.51 ID:7Y99RVek0

提督『そうと決まれば』スクッ

衣笠『!』ガタッ

衣笠『ゆ、指輪?』ソワソワ

「「「!!」」」ガタッ

提督『うん。もう99になってるし、これ以上先送りにする理由はないよ』ガラッ

陸奥「いよいよなのね」

翔鶴「いよいよですね」

提督『ただ、その前に書類だな』

衣笠『そうだった』

瑞鶴「そんなのあるんだ」

蒼龍「全然知らなかったね」

飛龍「でも衣笠は知ってたみたいじゃない?」

古鷹「多分提督と一緒に確認したんでしょうね」

鈴谷「ほんと特別扱いだよねー」

130 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:45:12.86 ID:7Y99RVek0

提督『』カリカリ

提督『よし。衣笠も署名してくれ』

衣笠『オッケー』

衣笠『』カリカリ

衣笠『これでいいのよね?』

提督『ああ』

大和「これがケッコン……」

陸奥「言っちゃなんだけど、あんまりムードないのね」

長門「気持ちは分かるが、上が決めた制度である以上致し方ないだろう」

131 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:47:01.78 ID:7Y99RVek0

提督『それじゃ、左手を』

衣笠『う、うん』スッ

スッ

衣笠『はああ……』キラキラ

「「「おおー」」」パチパチパチ

提督『そういうわけで、改めて、これからよろしく』スッ

衣笠『う、うん。よろしくねっ』

ギュッ ←両手握手

「「「ええー!?」」」

金剛「そこはhugしてkissデショ!」

青葉「まあ今されてもカメラで撮れないのであれですけど」

132 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:48:03.90 ID:7Y99RVek0

衣笠『……何か、あんまり実感ないね』

提督『だな』

瑞鶴「そりゃそうよ」

提督『じゃあ実感ありそうなことする?』

「「「おおっ!?」」」

衣笠『実感ありそうなこと!?///』

古鷹「焦ってる焦ってる」ニヤニヤ

青葉「あー我が妹ながら可愛いですねえ!今すぐにでも撮りに行きたいですっ!」バンバン

加古「撮りに行ったところで撮らせてくれないだろうけどな」

133 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:48:58.51 ID:7Y99RVek0

提督『……ぷっ。分かった分かった。そういうのは後でな』

「「「えー???」」」

衣笠『えっ』

提督『まだ心の準備できてなさそうだし』

武蔵「これは間違いないな」

衣笠『それはそう、だけど……』

飛龍「それでもやってほしかったんだ」

鈴谷「そりゃやってほしいよね」

134 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:50:01.09 ID:7Y99RVek0

提督『それにここ執務室だからな』カタスクメ

衣笠『それもそうよね』

瑞鶴「あ。これもう執務室では何もない流れだ」

金剛「面白くないネー」

霧島「はっ!では披露宴の時に誓いのキスをしてもらいましょう!」キラーン

比叡「霧島ナイス!」

大淀「司会台本に追記しておきます!」

大和「盛り上がるから最後のほうに取っておきましょう」

大淀「そうですね。新郎新婦挨拶の前にねじ込みます」メモメモ

135 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:50:52.62 ID:7Y99RVek0

衣笠『……ねえ、提督』

提督『ん?』

衣笠『提督、ほんとに衣笠のこと好き?』

加古「まだ言ってるよこの人」

翔鶴「そんなに信じられないのかしら」

提督『好きだよ。まだ信じてもらえないかな』

衣笠『だって私、戦艦や他の重巡の娘たちみたいにスタイル良くないし、空母の人たちみたいな大人っぽい魅力もなければ軽巡とか駆逐艦の娘たちみたいな愛嬌もないし、どこを好きになってくれたのかなーって』

「「「え???」」」

鈴谷「いやいや、衣笠さんめちゃくちゃスタイルいいじゃん」

古鷹「愛嬌だって十分すぎるぐらいあるし」

吹雪「大人っぽくてかっこいいときもありますよね」

熊野「計算高いのもどうかと思いますけど、さすがに自分の魅力を意識していなさすぎですわね」

136 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:52:47.58 ID:7Y99RVek0

提督『』パチクリ

衣笠『あ。またそんな顔するー』

提督『いや、衣笠はそのあたり全部持ってるのに何言ってんの』

加古「提督にも言われてるし」

武蔵「当然の結果だな」

衣笠『うそお』

提督『うそお、じゃないよ』

137 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:54:00.20 ID:7Y99RVek0

衣笠『じゃあ……じゃあ、証明してみてよ』

瑞鶴「んな無茶な」

蒼龍「でもこういう無茶言っちゃうのって、恋する乙女っぽくてかわいいよね」ニヤニヤ

提督『僕の気持ちを証明すればいいのか?』ズイッ

「「「おおっ!?」」」

鈴谷「さっきの撤回する感じ!?」

飛龍「いい感じですよ提督!」ワクワク

金剛「そのままkissデース!」ワクワク

衣笠『あわわわ……////』

138 : ◆bcQPzU7u4E [saga]:2019/01/18(金) 00:56:02.54 ID:7Y99RVek0

提督『……あははっ。かわいいなあ、衣笠は』ニコッ

「「「おおお!?!??」」」

比叡「ししし司令が「かわいい」なんて言いましたよぉ!?」

霧島「キスしないかわりに予想外の言葉が飛び出しましたね」

陸奥「誰か提督に「かわいい」とか「きれい」って言われたことある子いる!?」

飛龍「噂すら聞いたことないよね!?」

金剛「大型艦は無理でも駆逐艦たちならどうネ!?」

吹雪「特型はいません!」

陽炎「陽炎型もなしです!」

睦月「睦月型も誰もないにゃし!」

鈴谷「睦月型の子たちにすら言ってないの!?」

熊野「それは誰も言われてないと考えておかしくありませんわね……」

加賀「恐ろしいガードの固さね」

飛龍「もしかして衣笠に言うまで誰にも言わないようにしてたとか?」

古鷹「確証はありませんけど、提督ならありうる話ですね」

蒼龍「じゃあこれからは私たちにもチャンスあるってこと?」

青葉「かもしれませんね!これは要取材案件ですっ!」

瑞鶴「青葉がんば!」

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