鷹富士茄子「茄子と蕩過幸姦(とうかこうかん)」

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86 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/01(金) 22:25:50.37 ID:7MNWakRb0

「あっ、ひゃう、すごっ、いい……!あんっ、あはぁ、ひっ、ひうっ、あふ、ああぁぁん……!!」


腰を叩きつける度に、彼女の全身が躍動して果実のような乳房が誘うように揺れた。

両腕で寄せられた福果が揺蕩うごとに射精欲がじわじわと押し寄せるのを感じる。

匂い立つ淫臭としとどに濡れた陰唇から零れる愛蜜。

これらが強烈に脳を熔かし彼を現の世界から惑わしていた。


「あ、んはぁ、ねえ……ぎゅっ……ひて……ほしいでしゅ」


いじらしい彼女の言葉。

本当に彼女が欲しいものは快楽ではなく温もりなのだ。

腕を離すと全身を密着させるように抱きしめてやる。

彼女の熱と柔らかさが全身に浸透する感覚に脳が痺れた。

茄子も背中に腕を回して彼の重さを一身に受け止め、芯が疼いた。

触れ合う体温が互いの肉体を飴のように溶かしていく。

抽挿するたびに彼女の白い脚が揚羽蝶のように優雅に揺れた。
87 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/01(金) 22:26:43.84 ID:7MNWakRb0

「くっ……もう……射精るっ……!」

「んっ、ひぅ、だひて、だひてくらさい……!ひっ、なかにぃ……いっぱい、おくに……いちばん、おくぅ……!きてぇ……!」


びゅるるるるるるっ!!!


強く抱きしめられ、脚を絡まされ、背中に爪を突き立てられ傷つきながら、彼女の一番奥の、最も深いところで射精する。

何者にも代え難い多幸感に包まれる。

声にならない嬌声を上げ、全身を痙攣させる彼女。

何度も吐き出したはずなのに射精が一向に収まる気配はない。

痙攣を繰り返し、絶頂を迎え膣肉を収縮させる彼女の蜜壷の中にありったけの精を吐き出した。
88 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/01(金) 22:30:06.38 ID:7MNWakRb0

「はっ、あふぁ……ふ……あ……」


蕩けた表情でぐったりと脱力している彼女を腕枕に寝かせて息をつく。

彼女とのセックスは最高だ。

そして彼女と一緒に過ごす日々は最幸だ。

こんな幸せな日々がずっと続けばいいと心から願わずにはいられなかった。


「ふふっ、私もですよ♪」


放心状態から戻ってきた茄子がニッコリと微笑んだ。

快楽に蕩けた顔も好きだが、やはりこの笑顔が一番素敵だと思う。

でもナチュラルに人の思考を読むのはやめてほしい。

それとも口に出ていたのだろうか?
89 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/01(金) 22:31:04.50 ID:7MNWakRb0

「ずっと前からそう願っていましたから……♪」


「ずっと前から」という意味深な言葉にキョトンとするプロデューサー。

神秘的な微笑みをたたえながら彼の唇に口付けた。

性交中の艶かしいものではなく、可愛らしい少女のようなキス。

アラサーの身でありながら、年甲斐もなくときめいてしまった。


「あのさ……どのタイミングで渡そうか迷ってたんだけど……」


ベッドの脇にある引き出しから掌サイズの小箱を取り出す。

照れ臭そうに頭を掻きつつ、茄子に小箱を差し出した。
90 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/01(金) 22:32:22.29 ID:7MNWakRb0

「誕生日プレゼント……当日忙しくて渡せなかったから」

「これ、指輪……」

「俺は茄子のこと愛してるから……その、将来的には一緒になりたいと考えてる。今はまだアイドルやっていてほしいけど……」


さっきまでの威勢はどこへ行ってしまったのか?

顔を真っ赤にして緊張で目が泳ぎまくっているプロデューサー。


「幸運は独りだけ……でも幸せは二人で作れるものなんですよね♪ありがとうございます、これからも末永く幸せにしてくださいね♪」


彼女は瞳にうっすらと涙を浮かべながら頬を染めてはにかんだ。

プロデューサーと茄子の糖過幸感。

甘すぎるほど幸せな日々はいつまでも続くのだろう。
91 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/01(金) 23:04:46.35 ID:7MNWakRb0

以上です。

思ったより時間がかかってしまいましたが本編は終わりです。

お付き合いいただきありがとうございます。

セーラー服茄子さんを見てオマケを思いついたので、来週中までに書けそうならこちらに投下しようと思います。

ダメそうだったら一端HTML依頼して別スレ立てます。
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/01(金) 23:19:24.10 ID:4/h7QuGN0
ハラショー
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/02(土) 00:41:10.90 ID:t+sLFc9pO
おつ
94 : ◆OBrG.Nd2vU :2019/02/03(日) 22:09:37.70 ID:dE2wBvb+0

思ったより早く書けたのでオマケを投下します。

これが本当のラストです。

セーラー服茄子さんいいよね♪

よろしくお願いします。
95 : ◆OBrG.Nd2vU :2019/02/03(日) 22:11:58.99 ID:dE2wBvb+0

ベッドの上で性交を終えた二人が並んで座って身体を擦らせてじゃれ合っている。

こういうイチャイチャもセックスの醍醐味だ。


「プロデューサー、ごめんなさい。背中に傷をつけちゃって……」


プロデューサーの両肩甲骨の下に綺麗に真っ直ぐな引っ掻き傷が三本ずつ。

性行為の最中に茄子が夢中になって抱きついたのでつけてしまったのだろう。

ほんの少しだが血が滲んでいる。


「痛くないですか?」

「言われてみればちょっとヒリヒリするけど大したことはない……ひゃあっ!?」

「んちゅ、ちゅぷ……っふぅ。滲みるんじゃないですか?」


茄子が背中の傷を丁寧に舐めていた。

傷口が少し滲みるが、それ以上に何とも言えない快感が背筋を駆け上っていく。

ほのかな温もりを与える茄子の唾液が傷口を通して蜂蜜のような甘さを体内に浸透させる。

血の流れが下半身に集中していく。

これでは治療というより痴陵である。
96 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:13:38.57 ID:dE2wBvb+0

「綺麗に両端に三本ずつ……まるで羽根みたいですね」


唾液を塗した傷をそっと指でなぞった。

チクリとした痛みを感じた。

確かに羽に見えなくもない。

それほどに鮮やかな傷だった。


「また背中に傷つけてしまいましたね……」


何か懐かしいことを思い出すみたいな顔をする茄子。

「また」と言ったが茄子に背中を傷つけられたことなんかあっただろうか?

プロデューサーは出会ってから今までのことを思い返す。

こんなに激しくしたのは今夜が初めてだし、仕事中やプライベートでもそんなことはなかったはずだが……。

まあいいか。
97 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:14:53.80 ID:dE2wBvb+0

「傷つけたのは鷹の爪かな……看護婦さん、こっちの腫れているのも治療してもらえませんか?」


彼女の姓になぞらえた軽口を叩きながら、驚異的に勃起したペニスを指で示す。

今日何度目かの射精を終えたばかりだというのに、天を衝く勢いでいきり勃っている。


「あら〜♪それじゃあ治してあげなくちゃですね〜♪んちゅ…ちゅ、れろ……」


発情しきったメスの顔に戻った茄子は横からそっと肉棒に手を添えて裏筋に艶かしく舌を這わせ始めた。

挑発するように欲棒を舐る女神の痴態を眺めながら、肌触りの素晴らしい桃尻を撫で回す。

結局この後、朝を迎えるまで何度も何度も愛し合った。
98 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:16:21.22 ID:dE2wBvb+0

「さ、さすがに疲れた……」

「うふっ、『突かれた』のは私のほうですよ?」


彼を膝枕をしながら舌を出して、いたずらっぽく微笑む茄子。

その笑顔に頬は緩むが、膝の上に乗っていない首から下は疲労のせいで寝そべるソファーの上から全く動かない。

日が昇るまで愛し合った後、昼前に目が覚めたプロデューサーは隣で眠っている茄子にムラムラして馬乗りになってパイズリで一発抜いた。

汗ばんで程よく湿り気を帯びた乳房は、挟んだ肉棒が往復するたびに芳醇さを増し、汗とカウパーとが混じり合い天然のローションが快楽を煽った。

一方的な性衝動はあっという間に果てたが、収まることを知らずに次は膣内へと目標へ移す。

前夜から、というより早朝からと言ったほうが正確だが、膣内に残った愛欲の証たる精液のおかげで肉棒はスムーズに眠る膣内への侵入に成功し、情欲の赴くままに腰を振る。

睡姦という特殊なシチュエーションに掻き立てられたせいもあって、これまたあっという間に射精してしまった。
99 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:18:40.93 ID:dE2wBvb+0

そして、覚醒して淫乱スイッチの入った茄子に脚を持ち上げられながら犯されるような騎乗位でさらに搾り取られたのだ。

この時点で肉棒が痛みを若干覚えていた。

遅すぎるくらいだ。

それでも一緒に浴室で洗いっこなどするものだから、またまたムラムラしてバックで挿入。

アナルに指を突っ込みながら抽挿を繰り返し、一緒に絶頂を迎えた。

泡まみれの乳房や尻がどうしても魅惑的過ぎたのだ。

朝まで幾度となく交わり、その数時間後に起床してから既に四回も射精している。

昨夜帰宅してから数えれば両手の指では足りないほど射精しまくっているのだ。

流石に二人は反省して、少し遅めの昼食を済ませ、今はリビングでのんびりしている。

茄子に膝枕してもらいながら、録画したバラエティ番組を観ていた。

先日茄子が『ニューウェーブ』の三人と共演した番組で、受験生を応援する内容だが、なぜか番組内で学力テストを行っている。

合格ハチマキを頭に巻いて濃紺のセーラー服を着た茄子が真剣な表情で答案に向かっている場面が映し出されているところだ。
100 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:20:03.44 ID:dE2wBvb+0

「結構ガチだったよなコレ……」

「そうですね。私はともかく、『ニューウェーブ』の子たちは今年本格的に受験ですし、頑張ってましたね〜♪」


画面の中とは対照的な柔和な表情で頷く茄子。


「あいつらの志望校は来月だったか。泉と亜子はともかく、さくらは心配だなぁ」

「大丈夫ですよ〜彼女も頑張り屋さんですから〜♪」

「それもそうだな……」


そう言いながらプロデューサーの興味は『ニューウェーブ』の受験から別のことに移っていた。


(茄子のセーラー服姿いいなーっ♪)


どうしようもない男である。
101 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:21:26.08 ID:dE2wBvb+0

「セーラー服いいなーとか考えてます?」


スケベな考えが顔に出ていたのだろうか?

目をしばしばさせて焦るプロデューサー。


「ふふっ、そのうちセーラー服でデキますよ♪」


意味深な笑みを浮かべながら、優しく頭を撫でる。

あの衣装買い取っていて、もしかして今夜?などと邪な考えが頭を巡る。


「そういえばあのセーラー服、私が通っていた地元の高校のとそっくりなんですよ♪懐かしかったです〜♪」


茄子の高校はセーラー服だったのか。

初耳の情報に心が躍る。

そういえば出会う以前の話はあまり詳しく話してもらったことがなかった。

色々知っているようでいろいろ知らないことも多い。
102 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:22:08.73 ID:dE2wBvb+0

「初めての時のこととか思い出しちゃって……十八歳の誕生日に教室で……ふふっ♪」


……ん?

「初めての時」って何だろう?

何の初めてなのかな?

「ふふっ♪」って何?

ふ、不純なことじゃあないよね?

視界がぼやけているのは眠気のせいか、それともショックのせいなのかはわからない。

プロデューサーの混濁した意識はやがて深い深い闇の底へと落ちていった。
103 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:23:36.86 ID:dE2wBvb+0

「ブェーハーッハッハッハッハッハ!!」


癇に障る笑い声で目が覚めた。

気がつくとここは木々が生い茂る森の中。

眼前には轟音で滝が流れている。

自宅で、茄子の膝の上で寝ていたはずなのにここは一体どこだ?


「ブハハハハハ!気がついたようだな」


声の主である男は滝が流れる崖の上に立っていた。

ダビデ像のように無駄な脂肪のない、よく鍛えられた美しい肉体の持ち主だった。

なぜそんなことがわかったかというと男がほぼ全裸だったからだ。

ほぼというのは木漏れ日が上手い具合に局部を隠すように差し込んでいるため、ハッキリと確認できないからである。

別にハッキリさせたくもないが。
104 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:24:54.23 ID:dE2wBvb+0

「私は神だァ!!」


何言ってんだ?

そう口に出そうとしたが声が出ない。

それどころか口を動かすことすらできない。

体のどの部分も動かすことができない。

ただ直立して崖の頂に君臨する男を直視するのみだ。


「人間ごときに聖域内での行動を許可するつもりはない。君は黙って私の言葉に耳を傾け、私の美しい姿に目を奪われればいい」


神と名乗る男は高らかに宣言した。

何とも人を苛立たせる男だ。

上から見下ろされているからというだけではないだろう。

明らかにこちらを侮蔑しているとわかるトーンで男は話を続ける。
105 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:26:16.72 ID:dE2wBvb+0

「幸運な君に、神の恵みを与えよう」


歯を剥き出しにして、狂気じみた笑みを浮かべながら言った。


「ちょっとした時間旅行をプレゼントだ。君が今、一番行きたい時間へ行くがいい」


指揮棒を振るような優雅な腕の動き。

プロデューサーの周囲が淡い光に包まれる。


「ひとつだけ警告だ。『命を運ぶ』と書いて『運命』と読む。『運命』を変えるつもりなら命を賭けなくてはならない。『必死』だ。『必ず死ぬ』……そのことをよく覚えておくといい」


一瞬の浮翌遊感。

視界は一点の曇りもない白へと染まった。
106 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:27:38.46 ID:dE2wBvb+0

「ちょっとお兄さん!お兄さん起きてください!!」


目を開けると壮年の宮司と思しき男性が困った顔でこちらを見下ろしていた。

どうやら地面に寝転がっているようだ。

背中にひんやりとした土の感触がする。


「目が覚めましたか?困りますよ!正月早々、昼間からこんなところで酔っ払って寝られたら!!」


ここはどっかの神社か?

辺りを見回すと振袖を着た参拝客らがこちらを不審そうに見ている。

慌てて着ているものを確認すると、いつものスーツにコートである。

部屋着でなくて安心した。

すぐさま起き上がって宮司に詫びを入れると状況を確認するために周辺を探索した。

間違いなく過去に来ているようだ。

正月ということもあって今が西暦何年かは嫌でも目に付いたからすぐわかる。

三年前の一月一日、鷹富士茄子の十八歳の誕生日に来ているのだ。

そしてここは―
107 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:29:22.62 ID:dE2wBvb+0

「茄子と俺が初めて出会った場所……」


アイドルのスカウトのため全国をフラフラしていたプロデューサーは偶然立ち寄ったこの場所で彼女と出会った。

その時は何事もなく別れたが、その後色々と気になる出来事があり、再び彼女に会いにこの場所へやってきてスカウトしたのだ。

運命を感じずにはいられなかった。


「カコぉ、あんた何で制服なのよぉ?正月はいつも振袖だったでしょぉ?」

「制服着るのもあとちょっとだから名残惜しいんですよ〜♪」


「カコ」という名前と、鈴の音のような癒しの声に反応して振り向く。

そこには友人らしき振袖女子たちと談笑するJK茄子の姿があった。

ダッフルコートを羽織っており全貌はハッキリしないがどうやら制服姿のようだ。

三年前だからか、ほんの少しだけ幼さを感じさせるが、それでも鷹富士茄子本人だとひと目でわかった。

相変わらず美しい女性である。
108 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:30:42.32 ID:dE2wBvb+0

「私これから用事があるので先に失礼しますね♪また学校で〜」


友人たちと別れ、足早にその場を後にする過去の茄子。

プロデューサーは一瞬迷ったが、こっそりと尾行することにした。

意識が現実から離れる前の一言が引っかかっていたからだ。


『初めての時のこととか思い出しちゃって……十八歳の誕生日に教室で……ふふっ♪』


これから何かが起こるのだ。

それを見届けなければならない。

おそらく自分にとって良いことではないだろうが気になって仕方がないからだ。

あの癇に障る笑い方をする神を名乗る男が何の目的でこの時代のこの場所に自分を送り込んだかは不明だが、今のところ自分の思うように行動するしかない。

尾行を開始して十数分、茄子の通っていた高校に到着した。

もしやここで恋人と逢引するのか?

モヤモヤした気分になる。

そういえば通常なら年末年始に校舎は閉鎖されているはずだがどうやって侵入するのだろう。

慎重に様子を見ていると茄子は塀を乗り越え普通に通用口から校舎内に入っていった。

パッと見、それほど新しい校舎ではなさそうだが、セキュリティとか大丈夫なのかこの学校。

とりあえずプロデューサーも同じように校舎内に侵入する。
109 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:31:46.45 ID:dE2wBvb+0

「どこ行ったんだ?」


見失ってしまった。

面倒だが全部の教室を虱潰しに探すしかあるまい。

そう観念した矢先の出来事だった。

上の階から悲鳴が聞こえた。

慌てて階段を駆け登る。

何度もハッスルしたばかりで三十路近くの肉体にはダッシュはなかなか堪える。

階段を登りきってすぐ突き当たりの教室。

プロデューサーは茄子がキャップを目深に被りスタジャンを着た不審な男に押し倒されている現場を目撃する。

どう見ても婦女暴行の一歩手前だ。

茄子は「初めて」をこんな形で奪われたというのか。

これが過去に定められた運命だというのか。

そんなことは認められない。

プロデューサーとして、何より男として愛する者の人生に陰を落とす事などあってはならないのだ。
110 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:38:33.42 ID:dE2wBvb+0

『ひとつだけ警告だ。『命を運ぶ』と書いて『運命』と読む。『運命』を変えるつもりなら命を賭けなくてはならない。『必死』だ。『必ず死ぬ』……そのことを覚えておくといい』


自称神の言葉が脳裏によぎった。

しかしプロデューサーには何の迷いもなかった。

どんなことがあっても守ると誓ったのだ。

それがたとえ過去の出来事であっても変わりはない。

自分が『必ず死ぬ』としても例外ではない。

それに本来無人の校舎に助けが現れるなどありえないことだが、茄子ほどの幸運の持ち主ならば未来から助けが来るくらいあってもおかしくはないのだ。

これが正しい選択なのだ。

教室全体が震えるほどの怒号。

鬼の形相のプロデューサーが不審者に迫る。

誰もいないはずの校舎に人がいて、さらに憤怒の表情で迫ってきたのだ。

不審者は素早く茄子から離れると、情けない悲鳴を上げながら窓から飛び出して逃走した。

ここは二階なので死ぬことはないだろうが、なかなか思い切った行動だ。

無事に着地した不審者は脱兎のごとく駆け出して敷地内を後にした。
111 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:39:38.25 ID:dE2wBvb+0

「あの…危ないところを助けていただきありがとうございます」


心細そうな顔をしたJK茄子が頭を下げた。

濃紺のセーラー服姿。

確かにあのバラエティ番組の衣装とよく酷似したデザインだ。

濃紺色でもたわわな膨らみを隠すことはできていない。

さらにミニスカートから覗かせる白い脚線が必要以上に眩しかった。


「怖かったろう?もう大丈夫だからな?」


そっと抱きしめて、頭をポンポンと叩く。

プライベートで茄子が不安がったりしている時によくこういう風にしているのだ。

だがあくまでアイドルになってからの鷹富士茄子にである。

JK鷹富士茄子がそんなことを知る由もない。
112 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:41:06.72 ID:dE2wBvb+0

「あの……」

「あっ!いやっ!あの、その、これはだね。邪な気持ちがあるとかじゃなくて、不安がっている茄子にやっているからつい癖で……!いや茄子にって言っても過去の茄子じゃなくて今の茄子であって、いや今は君が今の茄子か?あれこんがらがってきたぞ」


嫌そうではないが少し不思議そうな顔をされ、慌ててJK茄子から離れて、よくわからない身振り手振りを交えて現状を説明するプロデューサー。

とても信じ難い内容だが、それでも誠意だけは伝えねばならない気持ちが大きかった。

その必死でおかしな様子にJK茄子は思わず噴き出してしまう。


「ふふふっ、ごめんなさい。なんかおかしくて……。」

「はあ……」

「あなたは未来から来たんですね」

「はいっ!えっ!?信じてくれるのか!?」

「……夢でお告げがあったんです」


JK茄子が言うには去年の初夢で笑い声が癇に障る慇懃無礼な神が現れ、茄子にこう告げたというのだ。
113 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:42:00.85 ID:dE2wBvb+0

『ブェーハーッハッハッハッハッハ!!鷹富士茄子ォ!十八歳の誕生日に学校の教室でェ!君を危機から救うためにある男が未来からやってくるゥ!!その男が君の運命の男だァ!!』


癇に障る高笑いまで完全再現したモノマネで茄子は説明してくれた。

マッチポンプじゃねえか。

そうツッコミたくなったが、危機から救うことができたのは事実なのでそこは感謝しておこう。

それにしてもよくそんな怪しげな夢を信じて正月早々学校の教室まで来たものだ。

そう思ったが、鷹富士茄子にとって夢の中の出来事はそう馬鹿にできたものでないことも知っていた。

彼女が生まれる前夜、両親は揃って同じ夢を見たという。

『黄金色の富士山と虹色の雲を背景に真っ白い大蛇が天に昇っていく』。

そんな縁起の良すぎる夢だったそうだ。

生まれる前からこんなレベルだ。

多少ブッ飛んだ夢でも信じてみたくなるのは無理のない話だ。
114 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:43:30.20 ID:dE2wBvb+0

「あの……ご相談なんですが……こんなこと急に言い出して、はしたない女だと思って欲しくはないんですけど……抱いて頂けませんか?」

「………………え?」


体をもじもじさせて落ち着かない様子の茄子。

顔を真っ赤にして上目遣いで言葉を続ける。


「刹那的な行動だと思われても仕方ないんですけど……あなたと何年後に出会うかわかりませんし、それを下手に聞いて未来が変わるのもマズイと思うんです。でも待ち遠しいし、少しでも繋がりが欲しいといいますか、正直……一目惚れなんです!!」


少女の必死な訴えにプロデューサーは黙考した。

ここで彼女を抱いていいものかどうか。

JK茄子が去年見た初夢のことを考えると、プロデューサーが過去に介入するのは既定路線のようだ。

アイドルになった二十一歳の茄子が意識を失う直前に呟いた「初めて」の時が「十八歳の誕生日」が事実なら自分がここで抱かないことで逆に未来が変わってしまうのではないだろうか?

「抱いてくれ」と言うくらいだから現在JK茄子にはおそらく恋人はいないはずだ。

恋人が居るのにそんなことを彼女が言うとは思えない。

そして何よりも―
115 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:44:46.86 ID:dE2wBvb+0

「それ……苦しいでしょう?」


スラックスの下でイチモツがはちきれんばかりに膨れ上がって山を作っていた。

男の本能というものは度し難いものである。

これから女神になる少女の誘惑に耐えられないのだから。


「愛してるよ茄子。実感湧かないかもしれないけど……」


不思議な感覚だ。

過去の彼女は自分が知る彼女ではない。

同一人物ではあるが知らない女と言っても過言ではない。

彼女の方はもっと不思議に感じていることだろう。

それでも自分たちは自分たちの意志で体を重ねる。

彼女の肩をソっと抱いて唇を重ねた。

びっくりさせないように先っぽから少しずつ探るように舌を絡ませる。

ぎこちない舌使いに初々しさを感じずにはいられない。

茄子の瞳が徐々に蕩けていくのが見て取れた。
116 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:45:33.07 ID:dE2wBvb+0

「これが……大人のキスなんですね♪なんだか頭がふわふわします。もっと……してください」


少し慣れてきたのか茄子の方からより深く舌を口腔に差し込んできた。

蜜唾を絡める水音がいつも以上に頭蓋に響く。

暖房の効いていない教室内は寒く、吐息が白く可視化していやらしさを醸し出す手伝いをしていた。

初めてキスするみたいにドキドキしている。

実際茄子は初めてだろうが、そうでないはずの自分までもだ。

キスしながら首筋を優しく撫でると、茄子の肩がビクンと震えた。

ここも教えてあげなくてはなるまい。

唇を離すと首筋に舌を這わせて愛撫する。

少女特有の乳臭さが残る白い肌に跡が残るほど吸い付きたい衝動に駆られるが我慢する。
117 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:46:26.32 ID:dE2wBvb+0

「あ、あっ、きゃふ、んっ、ふぅ……首、こんなに気持ち……いいなんて、知りませんでした……」

「茄子はココ弱いから……」

「さ、さすが未来人ですね……♪私の知らない弱点まで知ってるなんて……んっ…ふあっ……!」


襟口を少しはだけさせて鎖骨のくぼみに唇で吸いつつ、相変わらずの大質量を誇る乳房を揉む。

ブラジャーの硬さがもどかしいが、重さを十分に楽しむことができる。

とはいえ、ブラジャーがない方がやはり揉み心地がいいので、彼女の許可を得て外そうと思った矢先であった。

セーラー服の下からするりと白いブラジャーを抜き取った茄子の左手。


「直に触って欲しいです……」


年末に資料室で迫られた時にブラジャーを素早く外したエピソードを思い出した。

こういう変わらぬスケベさには感動すら覚えた。
118 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:47:39.84 ID:dE2wBvb+0

望み通りにセーラー服の裾を捲りあげ、主張の激しい果実を露わにする。

濃紺のセーラー服と白い乳房のコントラストが情欲を煽っている。

キメ細かな福果はピンクの先端をぷくりと勃起させて男を誘っていた。

新鮮な果実を味わうように乳首をしゃぶったり、つついたりしながら捏ね回す。

若々しく張りのある乳房はずっと触っていても飽きないだろう。

三年後の茄子も同じ感触であるのは日々の弛まぬ努力あってこそなのだろう。


「くっ、あは、ふぅ、あんっ、そこぉ、あっ……」


茄子は乳房を愛撫されて熱の篭った声を漏らしている。

スカートの下に手を伸ばすと、下着は既に湿り気を帯びており、クチュクチュと微かな水音を響かせていた。

下着の中に指を滑り込ませて、陰唇を擦るとドバドバと愛蜜が溢れてくる。

これほど濡れているのなら大丈夫だろうと、指をナカに侵入させて膣壁を擦り上げて刺激した。
119 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:48:36.60 ID:dE2wBvb+0

「あっ、やっ、んふぁあああっ……!!」


つま先から全身に電流が駆け登ったように身を震わせて嬌声をあげる。


「はぁ、はぁ、こんな、しらない……じぶんで、するのと、ぜんぜん、ちが……あっ、はっ、んっ、ふぅ、あんっ、はぅ……」

「自分で触ったりするのか?」


クリトリスへの刺激を加えつつ、耳元でいやらしい質問をしてやる。

茄子はピクリと肩を震わせて伏し目がちに答える。


「んくっ、はっ、たまに……じぶんの、ゆ、ゆびでいりぐちを……こすったりして」

「……こんな風に?」

「ああっ……!そ、そんな……はげしっ、あんっ、はぅ、ふっ、あはぁぁぁっ!!」


入口周りで指を激しく滑らせる。

いやらしい喘ぎ声と共に愛液が飛沫をあげ、床を汚した。

快楽で足元をふらつかせる茄子を椅子に座らせてやる。

椅子の冷たさに微かに声を漏らした。
120 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:49:28.99 ID:dE2wBvb+0

「こんなに濡らして茄子はえっちだね」

「あふ……そ、そんな……こと……」


愛蜜に塗れてテラテラと光る指を見せつけて情動を煽る。

羞恥に頬を染めながらも光った指から目を逸らせないでいるのは、根っからのスケベだからだろう。

仕込み甲斐がある少女である。

プロデューサーはスラックスと下着を脱いで、天を向く逞しい剛直を誇らしげに露わにした。

少女の痴態を目の当たりにしたおかげで、先走りの汁が亀頭をつやつやに濡らしている。

茄子が息を飲み込む音が鮮明に聞こえた。


「これが……おちんちん……んちゅ、ちゅ」

「おおっ!」


茄子は迷いなくカウパーがこぼれ落ちそうだった鈴口にキスをした。
121 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:51:03.84 ID:dE2wBvb+0

「んちゅるっ……ごめんなさい。こぼれそうだったからつい……」

「……そういうとこだよ」


気を取り直して肉棒を握らせる。

どうやら経験はないが本やら映像やらでそれなりにお勉強はしたらしい。

ぎこちない手つきで竿を上下させながら、先端をチロチロと舐めて気持ちよくしようと努力する。

どこをどうされるのが気持ちいいのか上目遣いで訊ねてくるので、その都度的確に教えていった。

正直、いつも茄子が与えてくれるような快感はなかったが、その懸命な様子が健気で愛おしくて、新鮮だ。

茄子と初めてした時は、もう既に自分の弱点を知り尽くされているかのような超絶テクの持ち主だったのである。

ここまで考えて、あることに気付いた。

そんなこと当たり前だ。

なぜなら今、自分が過去の茄子に弱点を教え込んでいるんだから。

茄子と初めて交わった時の疑問が解消された瞬間であった。

そりゃあ知ってるわけだ。

キスの仕方も、自分のツボも。
122 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:53:08.70 ID:dE2wBvb+0

「んはっ、ぴちゅ、ちゅるふ、ちゅ、れろ、んちゅぅ……!」


飲み込みの早さは、流石は多芸の才女といったところで、どんどん上手になっていく。

上唇にカリを引っ掻けるように舐って、舌先で裏筋の弾力を刺激する。

早くも彼のツボを掴んだ様子だ。

プロデューサーもだんだんと精液が昇ってくるのを自覚し始めた。


「茄子気持ちよかったよ。そろそろ挿入れたい……」

「……はいっ、キてください」


机の上をベッド代わりに茄子の細い体を乗せる。

ショーツを脱がして、脚を開かせるとその体は若干震えていた。

寒さのせいだけではない。

やはり初めてのことで挿入恐怖というものがあるのだろう。

未来では女神と持て囃されることになる彼女ではあるが、この時代ではただの少女だ。

表面上はトロトロに濡れた秘所も中は異物の侵入を拒むようにキツキツになって緊張していた。

その瞳にも不安の色が隠せないでいる。
123 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:54:34.94 ID:dE2wBvb+0

そんな彼女に彼は残った衣類を脱ぎ捨て、何も言わずにキスをした。

ほっそりとした手を握って自分の体温を伝えてやる。

大丈夫、安心して。

静寂のメッセージを受け取り、茄子の緊張しきった肉体が徐々に緩んでいくのを感じた。


「挿入れるよ」

「あっ……きゃ……あぁぁぁぁぁぁっ……!!」


両手を握り締めながらゆっくりと肉棒を膣内に沈めていく。

途中で妨げる壁を一気に貫くと彼女が軽く呻いた。

根元近くまで肉棒を収めると彼女をギュッと抱きしめた。
124 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:56:28.47 ID:dE2wBvb+0

「はぁ…全部入ったよ。大丈夫?」

「っぁ……あっ、はい……す、すこし、くるしいですけど……あなたのカタチがはっきり……わかります。んっ、なぜでしょう?はじめて……あったはずなのに……こんなにうれしいなんて……ヘンですね♪」


涙を滲ませながらも、屈託のない、人を元気にしてくれる笑顔。

ああ、そうだ。この笑顔なんだ。

三年後でも変わらないこの笑顔。

自分はこの笑顔と共に生きて、守っていきたいんだ。


「俺も嬉しいんだ……すごく」

「……ぁ……あの、うごいても……ら、だいじょうぶですから……きもちよく……なりましょう♪」


その言葉を受け、ゆっくりと腰を引き抽挿を開始する。

破瓜の血はそれほど出ていないようだが、それでも処女膜が破れたばかりで痛むに違いない。

彼女を気遣うように慎重に腰を動かす。

しかし、彼女の膣肉は精液を絞り取ろうと執拗に蠢動し、貪欲に締め上げて肉棒を責め立てる。

初めて交わった時も締めつけはすごかったが、初めて男を受け入れた蜜壷はそれ以上である。
125 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:57:51.43 ID:dE2wBvb+0

どうしようもなく腰を振りたい衝動に駆られる。

理性では彼女が慣れるまで我慢したいのだ。

抑えきれない情動に衝き動かされるのを懸命に堪える。

そんな葛藤を見透かしたように茄子は蠱惑的な笑みを浮かべてこう囁いた。


「私を気遣ってくれているんですね。でも私はあなたをもっと知りたいんです。優しいだけじゃないあなたを教えてください……」


先程まで瞳に涙を滲ませて健気に笑っていた少女が、男を激情へと誘う女に変わった。

そんな気がした。

若者の、特に女性の成長スピードは速い。

その事実を目の当たりにしてプロデューサーは息を呑んだ。


「痛みがひどかったらすぐに止めるから……言うんだぞ」

「はいっ♪」


抽挿スピードのギアを上げる。

ベッド代わりの机がガタガタと乱暴な音を立てた。

最奥を穿つたびに、肩で息をしながら甘く喘ぐ茄子。

彼女の脳髄は淫靡な痺れに支配されつつあった。
126 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:58:55.14 ID:dE2wBvb+0

「ぁ……あんっ、くふぅ、はぁぁんっ……うんっ、やっ、んあっ……ひっ、いい……きもちいい」


彼の首に手を回し、懸命に腰を揺すって快楽を求めている。

不安そうだった瞳は艶やかな熱を帯びて潤んでいた。


「もうっ…くっ……射精そうだっ……!」

「んはぁ、ひっ、きょう…だいじょうぶれすから……ナカ…ナカに……くださいっ……!」

「いや…でも……」

「あんっ、はっ、みらいからきたなら……ぁ……どうなるか……んあっ、わかるんでしょう?」


そういえばそうだ。

二十歳でアイドルになるのだから、ここで妊娠することはありえない。

彼女に覆いかぶさるように抱きしめると一気にスパートをかけて腰を打ち付け始めた。

濃紺のセーラー服から零れる豊乳が彼の胸板に押しつぶされて形を変える。
127 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 22:59:45.37 ID:dE2wBvb+0

唇を重ねて、舌を絡めて、互いの蜜唾を貪るように飲ませ合う。

茄子は腕を背中に回し、彼から離れないように懸命にしがみついていた。

彼女の指が、爪が、背中についた羽根のような傷跡に引っ掻かり、再び肌に血を滲ませる。

冷え切った教室内で重なり合い熱くなった二人の体から湯気が立っていた。

淫らな臭いを可視化したような白い蒸気は絶頂へと高まる二人を温める結界のようにも思えた。


「んちゅぱ、んふぅ、ちゅぅ、あんっ、あはぁ、また……ナカで……お、おおきくぅ……!なんか…キちゃう!キちゃいますぅ……!」

「茄子好きだ……好きだ……大好きだ……!」


切羽詰った様子で愛の言葉を耳元で囁くプロデューサー。

茄子にしてみれば、初めて出会った男のはずだ。

だが彼の言葉や行動には相応の重さが感じられた。

彼の名前も知らないのに、きっとこの先に一生囁かれることを確信できる。

私はきっとこの人を好きになる。
128 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 23:00:57.74 ID:dE2wBvb+0

「くぅっ……!射精るぅぅぅぅぅっ!!」

「あぁぁぁぁぁっ……!んっ、あっ、ふぁぁんっ、あつぃ、びゅーびゅーってぇ……」


煮えたぎったように熱い白濁が子宮口を貫き、茄子の思考を純白に染め上げた。

二人の体が一瞬、熔解して混ざり合ったような錯覚に陥る。

それほどまでに深く繋がれたセックスだった。

痙攣した膣内は肉棒をキツく咥え込んで離そうとしない。

別れを惜しむように決して離そうとしない。


「ふぅ、ふぅ……あの……背中、ごめんなさい……」

「ん?ああ、いやこれは元々……」


途中まで言いかけて、彼女の瞳に涙が零れているのを見てハッとした。

何となく別れを予感したからだろう。

悲しげな表情だった。


「あなたのことを……もっと知りたいです」

「俺もだよ……出会う以前の君をもっと知りたい。でもそれは無理なんだろうなぁ」


プロデューサーの体が青白く発光し始めた。

ここへ飛ばされる前に感じたのと同じ浮翌遊感。

視界がまた白に染まる……。


「そう遠くない未来で……また会おう」
129 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 23:02:26.17 ID:dE2wBvb+0

チッチッチッチッ……。

秒針が時を刻む音が耳に響く。

薄ぼんやりしていた視界が鮮明になっていく。

夕焼けに染まる愛しい人の安らかな寝顔。

どうやら膝枕したまま、二人共眠っていたらしい。


「夢か……」


時間にして二時間ほどだろうか、夕陽が差し込む窓のカーテンを閉めるべく彼女の膝から起き上がる。

それと同時に彼女も目を覚ましたようだ。


「ん〜少し寝ちゃったみたいですね……」


背筋を伸ばして身体をほぐす茄子。

体勢が悪かったのか首周りがしんどそうな様子だ。

しきりに首を左右に回している。
130 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 23:04:11.69 ID:dE2wBvb+0

「二時間くらいだな……膝大丈夫か?ずっと枕にされてて痺れたろ?」

「……それがそうでもないんですよね。ずっと乗っけてた感じしないんですよ〜プロデューサー、私が寝てる間にどこかに行きました?」

「……いや、行ってないはずだ」

「「はず」って……?」


背中にチクリと刺すような痛みが走る。

大切な時間を思い出させるような甘い刺。

いつもより真剣な様子で茄子に歩み寄ったプロデューサーは、いきなり彼女を力強く抱きしめた。


「え……?あの、ちょっと、プロデューサー?」

「『そう遠くない未来』……それが今だ」

「それって……」

言葉を遮るような情熱的なキス。

つい数時間前も重ねたはずの唇なのに懐かしい味がした。

数年ぶりに再会した恋人のような濃幸さだ。
131 : ◆OBrG.Nd2vU [sage]:2019/02/03(日) 23:06:56.98 ID:dE2wBvb+0

「茄子は現在、未来、そして過去もプロデューサーのモノですよ……」


少女のように純粋な微笑み。

三年前の、十八歳の彼女が確かにそこにいた。


「また出会ったらお伝えしようと思っていたんです。私はきっと……お告げがなくてもプロデューサーを愛していました。ずっとずっと好きです。過去も、今も、そしてこれからの未来も……」

「それは俺も一緒だよ。愛してるよ茄子」


再び互いの熱を確かめ合うように唇を重ねた。


『ブェーハーッハッハッハッハッハ!!神の祝福を与えよう!!』


そんな耳障りで不愉快極まりない高笑いがムードをぶち壊すように脳内に響いた気がしたが全力でスルーした。

そのせいで神にそっぽを向かれたとしても構うことはない。

自分には愛する女神様が幸せな一生を共にしてくれるのだから―
132 : ◆OBrG.Nd2vU :2019/02/03(日) 23:12:08.49 ID:dE2wBvb+0

今度こそ以上です。

お付き合いありがとうございました。

書いてる途中でモバで茄子さんが上位報酬でセーラー服姿を披露してくれて書かねばと思いました。

そうだ!茄子さんの過去へ行こう!というわけでこんなオマケとなりました。

鷹富士茄子(31)が過去のプロデューサー(19)の筆おろしとかも今後書いてみたいです。

133 : ◆OBrG.Nd2vU :2019/02/03(日) 23:18:57.79 ID:dE2wBvb+0

それと過去にこんなSSも書いたので宜しければどうぞ↓

道明寺歌鈴「歌鈴初めの姫始め」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1546273560/

HTML申請してきます。
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/04(月) 03:01:54.75 ID:4FubUeIw0
待ってた
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/04(月) 22:28:55.41 ID:TXiyEWtto
よおかった
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