中野四葉「まにまにりぽーと」

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204 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:24:18.59 ID:fRM7kkD70
「じゃあ次は体の方を……」
「それは完全にアウトなやつだろ……」
「そ、そういうところから慣れていければなと思いまして」
「言いながら石鹸泡立てんな。そういうのは本職の人に任せとけ」
「ほんしょく……?」
「忘れろ」

 失言だった。だが相変わらず四葉はせっせと泡を立てていて、それをどうするかに悩んでいるようだ。
 
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:24:52.60 ID:fRM7kkD70
「……そうだ」
「絶対ろくでもない思い付きしたろ」
「あわあわの私が上杉さんに抱き着けば……」
「やめろ。そういうのは玄人のお姉さんたちに任せとけ」
「くろうと……?」
「忘れろ」

 失言が止まらない。しかし、彼女の発想は非常に危険だ。少なくとも知り合いとの間でやることじゃない。

「おい」
「や、やるだけやってみましょうよ」
「待て。待って」
「素肌が触れあうと、気持ちいいですし」
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:25:19.73 ID:fRM7kkD70
 ちょっと目を離した間に泡まみれになった彼女が、俺の体を抱きしめてくる。完全に絵面が終わってるだろこれ。
 確かに人間の体は良く出来ていて、素肌と素肌が触れあうとなんとも言えない多幸感に満たされる。しかもそれを潤滑に進める泡が仲介するのだから、気持ち良くないわけはないのだが。

「あっ、これはヤバいやつですね」
「急に我に返るなよ。どうすんだこれ……」
「か、体動いちゃいます。勝手に」
「完全に体を綺麗にする目的から外れてるだろ……」
「そういう上杉さんも、さっきから私のお尻……」
「…………」
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:25:47.46 ID:fRM7kkD70
 手に馴染むもち肌は姉妹共通らしい。しかし、意図していたわけでもないのにこの動き。数か月間返上していたお猿さんの称号を取り返すときなのかもしれない。

「なんだかいけないことをしてるみたいで……」
「してるだろ実際」

 口ではそう言いながらも、ちゃっかり体は動いていた。四葉の背や腕に泡を塗り込みながら、こっそりと彼女の柔肌を堪能している。こうなればもう、変態の誹りは免れまい。やっぱりお猿さんは健在だったようで、自分の進歩のなさに愕然となる。
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:26:13.89 ID:fRM7kkD70
「あの、大丈夫ですか?」
「何も大丈夫じゃないけど」
「いえ、さっきからその、おへそのあたりに熱いものが……」
「だから大丈夫じゃないんだよ……」
「…………さ、触っても?」
「こんなとこ来てる時点で腹は決まってんだから一々確認しないでくれ……」

 「私の体で興奮してますね?」と詰め寄られているみたいで、なんとも気恥ずかしい。実際にそうなのがまたなんとも。
 四葉はちょっとだけ名残惜しそうな顔で俺から離れて、もう手がつけられないくらいに膨れ上がった俺の下半身をまじまじと眺める。そしてそれから、右手でつーっと裏筋を撫でた。泡で滑りが良くなっているせいで、まったく知らない感覚が俺に襲い掛かってくる。
 その快感に、堪え性もなく顔を歪めてしまった。彼女はそれに気を良くしてか、今度はその小さな手のひら全体で包むようにして、俺を擦りあげてきた。その力加減がまた絶妙で、口から情けない声が漏れてしまう。
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:26:43.26 ID:fRM7kkD70
「気持ちいいですか?」
「必死に耐えてんだから気ぃ散らさせんな」
「で、出そうですか?」
「恥ずかしいなら言葉責めはやめとけっての……」
「はぅ」

 ぎこちなさに耐えかねて、デコピンを叩き込んだ。似合わないことをされると、背中が痒くなってくる。
 こちらはどう避けようとしても常に目に入ってくる四葉の健康的な肢体を前に思考が過熱しているから、正直それだけで十分なのだ。変化をつける必要性が感じられない。

「う、上杉さん」
「なに」
「せっかくぬるぬるなんで、胸でしてみます……?」
「…………お願いするけども」

 大質量に圧迫されるのはさぞや気持ちのいいことだろうと思う。ぜひとも試してみたいし知ってみたい。なれど、どうしても見た目がマニアっぽくなってしまうのが難点だった。俺は四葉にお金を払ったっけ。
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:27:10.47 ID:fRM7kkD70
「どくどくしてて別の生き物みたい」

 自分の意思で制御できないことが多すぎるからその感想になんの間違いもなかった。四葉は不慣れな様子で自分の胸を持ち上げてから、その谷間に俺を誘導する。

「……これだと顔にかかっちゃいますね」
「想像しちまうから言うな」
「…………かけたかったりしますか?」
「しねえよ。俺を何だと思ってんだ」
「わ、私はちょっとだけかけられたいって思ったり」
「するなよ。しても言うな」

 会話中に、もう動きは起こっていた。上半身を全て使うようにして俺を扱きながら、四葉は時折熱い吐息を吐いている。
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:27:52.11 ID:fRM7kkD70
「……ちょっ、もっとゆっくり」
「これ、私も気持ちよくって……」

 俺は直立状態なので、押し寄せる快感に何度か膝を折りそうになる。転ばないようにと彼女の肩を掴んでいるせいで、密着度が余計に上がっている気がした。
 慣れてきた彼女が緩急なんかつけるせいで、いよいよ軽口を叩く余裕すら消え失せる。どうしようもない射精感がせり上がってきて、思考全てが白に染まった。

「…………ぁ」

 何度も何度も激しく脈を打ちながら、ためこんでいたものを盛大に吐き出した。ここ最近ご無沙汰だったというのも相まって、冗談みたいな量が出る。それらは彼女の胸と、そしてお望みどおりに口の周りへ飛び散っていた。

「…………にがいれふ」

 なぜ舐めたと問いただす前に笑ってしまった。とにかく、さっさと体を洗い流さないと。
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:28:23.39 ID:fRM7kkD70
「湯船、広いですね」
「それが分かってるならなぜこのスタイルなんだ……」
「正面からだと恥ずかしいので」

 せっかく湯を張ったので、二人そろって湯船に浸かった。彼女の言の通り足を悠々と伸ばせるくらいにバスタブは広いのに、なんでか四葉は俺の胸板に背を預ける格好で座っている。角度のせいで、妙に色っぽいうなじが目についた。

「そんなもんか?」
「ひゃっ、なんでお腹つまむんですか?!」
「つい」
「つい?!」
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:28:59.28 ID:fRM7kkD70
 手持無沙汰なので、なんとなくの行動だった。日頃から運動している成果なのか、腹回りはかなり引き締まった印象を受ける。俺も見習いたいくらいだ。

「じゃあ、私も失礼して」
「内腿撫でんな。ぞくぞくする」
「……上杉さんもいかがですか?」
「……いや、それは」

 絶対にそのままエスカレートしてしまう自負があった。体勢的にも、とある部位を非常にいじりやすくなっている。

「い、いかがですか……?」
「誘導すんなよ……」
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:29:30.62 ID:fRM7kkD70
 手で手を招かれて、彼女の左の太ももに触れる。やはりこちらも引き締まっているが、それ以上に柔らかさが目立った。男女で人体の組成がここまで変わるものなのかと驚嘆するのはいつもの流れだからもうやらないが、それにしたって興奮するものは興奮するのだ。
 さわさわとその周辺をいじくりまわしながら、こっそりと手を上へ上へと持ってくる。なんとなくサケの遡上を彷彿とさせる動きに、我ながら何をしているんだろうなあと呆れた。で、両者の間にあった暗黙の了解を守りながら、偶然触ってしまった風を装いつつ、彼女の秘部を一撫でする。

「ひゃぃぅ」
「どうやって発音した今の」
「あ、あの、恥ずかしいので口押さえててもいいですか……?」
「お前の好きにすればいいと思うが……」
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:30:03.69 ID:fRM7kkD70
 正直、普段は聞くことの出来ない声を脳に刻んでおきたいという思いはある。かつてはそれが暴走して、某次女さんにずいぶんと恥ずかしいお願いをしたこともあった。
 だが、俺も脱童貞して久しい。そういうがつがつした価値観からは抜け出すタイミングなのかもしれない。
 
 いきなり奥までつっこむわけにもいかないだろうから、入り口のまわりを揉みこむようにして丁寧に撫でるところから始めた。水の中なのに彼女が濡れているのが感じられて、四葉みたいな元気っ子もこうなるのかと悟りを開く。なお、俺の下半身状況はとてもじゃないが悟りを開いた人間のそれではない。
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:30:42.83 ID:fRM7kkD70
「……んんぅ……ぁぅっ……」
「余計エロいからやっぱダメ」

 想像以上に早いギブアップ。くぐもった声は密室内で良く反響して、下手な言葉責めよりもよっぽど俺に突き刺さった。こうなるくらいなら普通に喘いでいてもらったほうがなんぼかマシだ。

「じゃ、じゃあ、キスしてもらっても?」
「どこからその接続詞を召喚した」
「今のままだと下ばっかりに意識が向かって大変なんですよぅ」
「良いだろそれで。ほぐすためにやってんだから」
「……あと、あんまりえっちな姿をお見せするのがどうにも」
「気にしねえよそんなの……」

 むしろ、男性心理からすれば積極的にお見せしてもらいたいくらいだ。その方がこちらも割り切りやすくていい。
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:31:13.87 ID:fRM7kkD70
「……ほれ、こっち向け」

 だけど、キスしながらの行為も乙なものに思えたので、彼女の動きを促す。腰を捻ったせいかは知らないが指先に伝わる感触が変わって、こういうやり方もあるのかという新たな知見を得た。

「……んっ」

 唇を触れ合わせたタイミングで、彼女の狭い膣口を分け広げる。瞬間的にびくりと体が震えたようだったが、痛みはなかったのか、その後は体の力を抜いて、一切の結末を俺に委ねてきた。

「……ん、む……」
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:31:40.58 ID:fRM7kkD70
 手を余らせておくのはどうかと思い、彼女の乳房を揉みしだくことにした。手に収まらないサイズの果実はずっしりと重くて、見た目に反さず異様な柔らかさを誇っている。ついさっきこれに搾り取られたばかりだからどこかに畏怖の感情が残っていて、敬意を示すみたいに、全体を余すことなく揉みほぐす。性感帯を同時に何か所からも刺激されている四葉はもうわけが分からないようで、頼りない力で俺の舌技に応え、あとは時折甘い声を漏らすのみ。
 その仕草に愛おしさのようなものを感じてしまった俺は本当に末期なのだが、今はその感情を捨て置く。しばらくそれを繰り返しているうちに、彼女の全身が大きく脈を打って、その後脱力した。指先からは、ひくつく感覚が伝わってきている。

「…………お上手ですね」
「特別なことは何も」
「お上手ですね」
「うっ」
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:32:08.93 ID:fRM7kkD70
 どうやら未経験でないことは察されてしまったようで、刺すような視線から逃れるために、下半身のもっとも敏感であろう部分を刺激した。手法が最低すぎる。

「そ、そこはダメです」
「言ったらもっと攻められるのに」
「あ、だ、ダメですってばぁ……」

 集中的にいじくりまわしていると、再びの痙攣。どうやら本当にここが弱いらしい。強い人間がいるかどうかは謎だが。そもそも強いってなんだ。

「お湯が汚れちゃいます……」
「気にすることじゃないと思うが」

 それからしばらく、お互いの弱点をいじりあいながら湯船に浸かり続けた。ふやけたりのぼせたりしそうだったが、果たしてそれがお湯だけのせいだったのかは定かではない。
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:32:45.29 ID:fRM7kkD70
 空気を揺らす低温が室内に響いている。音源はおれの手の中にある家電で、その効果を享受しているのは目の前に座った四葉だった。

「上杉さん、ドライヤー慣れてますね」
「妹がいるからな」

 濡れたままには出来ないので、据え付けられたドライヤーで乾かしていた。四葉たっての希望で、俺がわしゃわしゃと未だ水気を含んだ髪を梳いている。
 これまた備え付けのガウンを着ているので裸ではないが、もうこの服の下がどうなっているかを知っているので、今更感が酷い。
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:33:11.18 ID:fRM7kkD70
「まあ、こんなもんだろ」

 どの状態が完成形かはよく分からないが、びしょ濡れは脱したので終わりということにする。四葉も文句がないようなので、きっとこれで大丈夫に違いない。

「…………と、言うわけでだ」

 四葉のガウンの結び紐をしゅるしゅると外す。彼女も髪を乾かし終わればどうなるかは理解できていたようで、されるがままになっていた。
 再び裸に剥き終えて、俺も羽織っていたものを脱ぐ。これからやることを想像してしまって、風呂上がりに一度落ち着いたはずの陰茎がもう一度暴走を始めていた。
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:33:47.66 ID:fRM7kkD70
「濡れすぎだろ……」
「実は、乾かしてる間もずっとさっきのこと思い出してて……」

 指を差し入れて、具合を確認する。このくらいになっていると、もう前戯の必要性は薄いかもしれない。
 
「ここに、入るんだなあって」
「言葉にしなくていいから……」

 そのままゆっくり押し倒す。これはもう流れで行ってしまう展開だと、ベッドサイドにあった小さな包みを破り、中からゴム製品を取り出す。これを使うのが初めてって、よく考えたらとんでもないことかもしれない。
 で、それを着用するために下半身に手を伸ばしたところ。
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:34:15.29 ID:fRM7kkD70
「え、なになに?」
「…………です」
「なんだって?」
「要らないです……」

 四葉にぐいっと押しのけられてしまった。どう考えても要らなくはないので、彼女の真意が計れない。

「要るだろ」
「もしもの時はもしもの時で」
「だから要るんだって」
「……私としては、どうにかしてそのもしもを引き当てたいのですが」

 四葉の狂気にあてられていると、隙を盗んで手に持っていたゴムが投げ捨てられてしまった。万一傷ついていると困るので、あれはもう使えない。
 それならばと予備の方に手を伸ばしたら。
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:34:49.01 ID:fRM7kkD70
「…………」
「隠すな」
「…………」
「あー……」

 ゴム風船みたいに引っ張られて、使い物にならなくされた。やることが大胆過ぎて呆れを通り越した尊敬がやって来る。

「ふふ、これでどうです?」
「フロントに補充してもらうけど」
「…………だめ」
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:35:36.89 ID:fRM7kkD70
 思い切り抱きしめられて、全ての行動を封殺された。こうなると俺には何も出来ない。女子相手に力で負けるとか、割と悲しい話だと思うのだが。

「このまましないと、だめです」
「…………その執念はどこから来るんだよ」
「せっかくの初めてなので、どうか」
「…………力抜け」

 涙目の懇願にあっさり折れてしまう自分の弱さを盛大に呪う。今度藁人形でも仕入れてくることにしよう。
 
「あ、う、嬉しい、です」
「そうやって乱すのやめてくれ本当に……」
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:36:07.24 ID:fRM7kkD70
 手で補助して狙いを定め、先端をゆっくり挿し入れた。彼女の膣内は俺を受け入れてか大きくうねって、肉ひだの一つ一つが執念深く俺の亀頭に絡みついてくる。

「……っ!」
「こら、爪立てんな」

 恐怖感があるのか、彼女の爪が俺の背中に食い込む。これは痣になるなと覚悟しながら、出来る限り優しく口づけて、彼女の警戒を解こうと努めた。

「あ……奥、すご……」
「頭空っぽにしとけバカ」
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:36:36.50 ID:fRM7kkD70
 ゆっくり、ゆっくり、時間をかけて、彼女の中に自分自身を埋め込んでいく。焦らされているようで歯がゆいが、ここで派手に動いたら四葉のトラウマになる可能性もあるし。
 それで言えば、俺の存在そのものが彼女たちに対する害悪なのは間違いがなかった。かつて二乃が言った、『俺の存在が彼女を腐らせる』主旨の発言は、大正解だったわけだ。
 彼女の先見の明にひれ伏しながらも、そもそもこんなことになった原因はお前にもあるのだと責任転嫁する。そうでもしないと、この場で正気を失ってしまいそうだった。
 現在進行形で理性と情欲との綱引きが行われていて、今はまだ理性が保てているから彼女への思いやりが残っているが、いざここで押し負けでもすれば、すぐにでも前後運動を開始してしまいそうだ。このもどかしさは疑うこともない毒で、早く自由に快楽を貪りたい。その思いは確かにあって、だからそれを殺すのに苦労した。
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:37:22.84 ID:fRM7kkD70
「…………はぁ、んっ……」

 一度のピストンに十秒くらいかけながら、彼女の体を慣らしていく。意志と肉体が方向性の違いで乖離しかけていて、もうどうにもなりそうにない。
 
「……悪い、四葉。もう加減出来ないかも」
「ど、どうぞ。上杉さんが気持ちよくなってくれるなら、私はそれで……」
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:38:11.26 ID:fRM7kkD70
 ここに来てそれは卑怯としか言えなかった。おかげで、せっかくセーブしていた感情があふれ出して、もう思いやりも何もかも捨て去り、ただただ己の快楽だけを追求するかのように、腰がひとりでに動き出す。
 四葉の声色が、大きく変わるのが分かった。先ほどまでは控えめに喘いでいたのに、勢いづいてからは、声帯が暴れているみたいに、甘い叫び声をあげている。
 そんなものを聞かされて我慢できるほど、人間が出来てはいなかった。
 その結果、二人の肉体が一体化してしまうのではないかと危惧される勢いで、何度も何度も激しく体を打ち付ける。彼女からあふれた愛液がシーツを濡らすようになるレベルで、止まらずに体を合わせ続ける。
 背中に食い込む爪の感触はいっそうリアルになって、それが唯一俺を現実につなぎ留める楔の役目を果たした。そうでもないと夢世界を飛び回っているみたいで、まるで現世を生きている実感がなかった。

 そんな俺の虚をつくタイミングで、彼女の膣が思い切り締まった。限界間近だったことも相まって、堪らず彼女の中に幾億の精子を放流することになる。何度も腰はガタついて、一滴残さず解き放ってしまおうと必死だった。
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:38:44.07 ID:fRM7kkD70
 一通りの反応が終わってから、いそいそと陰茎を抜き去る。そうすることによって堰が破られるみたいに俺が出したばかりの精液が漏れ出して、両者の体液が混じり合った淫靡な香りが充満した。

「……も、もう一回、いかがですか?」
「…………っ」

 空気感にあてられてしまった彼女のラブコールに、一度は萎れた体がにわかに沸き立った。これ以上精子がこぼれないようにと再度その穴を塞いで、テクニックの欠片も感じさせないような荒々しい動きで、彼女の全てを犯し尽くしていく。
 
 射精して、射精して、また射精して。それからはもう抜くこともなく、体位を変えながら何度も何度も混じり合った。性欲モンスターの俺と体力のある四葉の組み合わせだから、なかなか終わりは訪れず、どちらかが疲れて眠ってしまうまで、ずっとずっと、お互いの肉体を食みあっていた。

231 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:39:13.96 ID:fRM7kkD70
 朝日が眩しい。結局一泊してしまって、朝帰りになっている。日中も動いたのに夜まで暴れたので疲労が思っていた以上に濃かったらしく、二人そろって熟睡してしまった。

「なあ四葉」
「なんでしょう上杉さん」
「お前、姉妹が朝帰りした時のこと危惧してたろ」
「はい」
「それを率先して実行するって、なかなかすごい皮肉じゃないかと思うんだが……」

 疑われるのは間違いなしで、というかほぼ完全に見抜かれる。調子に乗ったせいで四葉の胸元に内出血痕を残しまくってしまったので、問い詰められたら確実におしまい。そもそも嘘が下手な四葉のことだから、隠し通すのは不可能な話だった。
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:39:47.12 ID:fRM7kkD70
「……やっちゃいましたね」
「今気づいたのかよ……」
「後先を考えてなくて……」

 俺も便乗したので好き勝手は言えない。だが結局、自分で自分の首を絞める結果になってしまったわけだ。ことごとく成長がない。本当にこれが知的生命体としての在り方なのだろうか。

「でも、全然後悔してはいないから不思議です」
「お前なあ……」

 朝のラブホ街で腕組みはいくらなんでもあからさま過ぎる。昨晩何があったか自白しているのと変わらない。
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:40:22.36 ID:fRM7kkD70
「……で、上杉さん?」
「なに」
「結局のところ、誰を選ぶ予定ですか?」
「…………この状況で聞くかよ」
「私ですか?」
「圧」

 すげえぐいぐい来る。あんなことをした後だから、これくらいはなんてことないってか。

「……というのは冗談です。気長にお返事お待ちしてますから」
「助かる」
「それが良いお返事なら嬉しいです」
「圧」

 やっぱりプレッシャーをかけられている。これから四葉も牽制合戦に加わると思うと、そろそろ本格的に胃に穴が空いてしまうかもしれない。
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:41:07.45 ID:fRM7kkD70
「……一日一回まででしたっけ?」
「圧」
「帰るまでに絶対どこかで使うので、気を抜いちゃダメですからね?」
「手厳しいなおい……」

 四葉の頭が、俺の肩にことんと乗った。この甘ったるいだけの日々がいつまでも続かないことは分かっているが、せめて今だけは、心の中を空っぽにしても許してもらえるだろうか。

 そんなこんなで、今回も俺は意志薄弱。せっかく数か月に渡って積み上げたものを自分の手でぶっ壊して、また一からのやり直し。

 やっぱりどうにも、家庭教師業務の明日は見えてこなかった。
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/02/06(水) 16:42:40.79 ID:fRM7kkD70
おしまい。想定文字数15000で蓋を開ければ40000弱。誰か俺を止めてくれ。
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage ]:2019/02/06(水) 17:31:55.08 ID:nR9tPFXj0
乙です
推しへの愛を抑えられないなら文量が増えるのは仕方ないと思うの
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/06(水) 18:04:19.74 ID:OD8LOgOro
おつやで
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/06(水) 18:15:00.24 ID:xH9W6ivh0
乙、(長くても)いいんやで
四葉は大天使やな
五つ子の中で一番思考が乙女な気がする
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/02/06(水) 19:12:34.26 ID:k4AzNVyY0
乙です。シリーズの作品毎回読むごとにその子が一番好きになっちゃう……四葉ちゃんかんわいい……
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/06(水) 20:18:41.48 ID:75cSUofO0
乙です
これで五分の四こと80%だね(にっこり)
作品群見てここに流れて来たけど貴方が天才って奴か…
シリーズ読む度に皆の可愛いさと魅力が天元突破していくの凄い
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/06(水) 20:23:29.48 ID:yymOnD/ao

いやほんとにめちゃくちゃかわいいわ 圧
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/02/06(水) 21:36:47.47 ID:z7PNxui20

五人合わせて100%にはいつなりますか?(圧)
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/02/06(水) 23:07:14.98 ID:lveas+VPO
姉妹それぞれの特徴を本当によく掴んでいらして読みやすいです
五月とそういう関係になる展開が思い浮かばないので、今から楽しみです(圧)
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/06(水) 23:41:57.05 ID:mxxB1TWZ0
おつおつ

五月の騎乗位が見たいです(圧)
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/07(木) 00:53:35.28 ID:SK5/GAZKo
そうだつさばいぶ2
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2019/02/07(木) 10:41:46.71 ID:HEQ5SSBAO
中野二乃「こんすいれいぷ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1543718702/

中野三玖「だっかんじぇらしー」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1544619044/

中野一花「うらはらちぇいす」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1546867467/

中野一花&二乃&三玖「そうだつさばいぶ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1547984505/
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2019/02/07(木) 11:21:30.50 ID:GKagvkPgO
中野一花&二乃&三玖&四葉「そうだつさばいぶ2」になると?

>>240>>242
売り文句はかわいさ500%だから全員犯った後さらに四巡するのかな?
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2019/02/07(木) 13:38:22.29 ID:78IgIqWyO
>>243
お姉ちゃん達は性的な意味で食べに来て食べられたのに一人だけ食人的な意味で食べに来る五月?

五月「くうふくかにばる」

こうですか?わかりません><
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/02/09(土) 14:10:05.81 ID:kX7cAdeb0
楽しみで楽しみでしょうがない
続編はよはよ
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/18(月) 01:22:41.52 ID:OVd5krJ7o
めちゃめちゃ文章良くてスラスラ読めた
続き待ってる
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/06/16(日) 15:24:39.45 ID:Xt1ZfmXIO


パパパパーン パパパパーン

結びの伝説 2000日目

神父「汝、健やかなる時も病める時も妻を愛し、妻に寄り添うことを誓いますか」

風太郎「はい」

神父「汝、健やかなる時も病める時も夫を愛し、夫に寄り添うことを誓いますか」

「はい」

神父「それでは誓いのキスを」

……

風太郎「いい式だったな」

お互いの両親へ挨拶を済ませ、私達はホテルの一室に泊まることになった。

風太郎「似合ってたぞ、花嫁衣装」

「はぁっ……はぁっ……早くっ」

風太郎「誰が見ても貞淑な花嫁だ。美人で気立てが良くて完璧。周りもみんな俺の事羨ましがってたなぁ」

「はぁっ…あっ…」

式中ずっとおまんことアナルにバイブを仕込まれていたせいで、私はすっかり出来上がっていた。

彼は部屋に入るなり、私にウェディングドレスを着させた。

公の場で愛を誓い合った日の夜。

女の1番の幸せを味わった思い出のウェディングドレスさえ、彼は徹底的に汚すつもりだ。

風太郎「ほら、もう一度誓えよ」

私は頭を床に擦り付け、ドレス姿で土下座した。

一花「私は、健やかなる時も病める時も、喜びの時も、悲しみの時も、富める時も貧しき時も」

一花「一生、貴方の性奴隷であることを誓います」

一花「一生、私を躾けてください、ご主人様っ」

床に頭を擦り付けながら、私は左手の薬指に嵌められた性奴隷である証を見つめ、エクスタシーを感じていた。

今夜もめちゃくちゃにしてください、旦那様。


HAPPY END!!
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2021/05/26(水) 12:02:18.07 ID:8yXQS3JiO
中野二乃「こんすいれいぷ」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1543718702/
中野三玖「だっかんじぇらしー」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1544619044/
中野一花「うらはらちぇいす」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1546867467/
中野一花&二乃&三玖「そうだつさばいぶ」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1547984505/
中野四葉「まにまにりぽーと」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1548764087/
中野五月「あいまいでぃすたんす」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1550748399/
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2024/01/17(水) 19:54:43.78 ID:6uu0ngD80
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