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【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【十八輪目】

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53 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/23(土) 00:40:18.73 ID:FZ0bXaH00
2
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/23(土) 04:57:56.45 ID:A7olUqPaO
ここで乙かな?
久遠さんが久々に先輩っぽさを見せてる気がする
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/23(土) 12:27:37.30 ID:WKVkTbBhO
乙
樹ちゃんもケアしておかないとな
56 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/23(土) 21:14:10.64 ID:+3BhqJl6o

では少しだけ
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/23(土) 21:31:48.99 ID:Awqb0D3fO
やったぜ
58 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/23(土) 21:55:19.15 ID:+3BhqJl6o

天乃「さぁ? どうかしら?」

樹「………」

天乃「ふふふっ」

樹「そういう、態度だから。友奈さんまで手を出すようになっちゃうんですよ」

友奈の場合は、興味はあっても手を出していいのか迷う

だから、誘われてしまえばその奥手だった分

全力で取り組んでしまうし、やりすぎてしまう

そして、東郷たちは

きっと余裕そうな表情を、崩してみたくなる

いや、崩す自信があるから、やってやろうと意気込む

特に東郷と沙織の二人はそれを楽しむタイプだ

樹「……そういえば、久遠先輩の母乳は飲んだほうが良いって話でしたよね」

天乃「まだ、九尾には確認してないんだけど」

樹「力があるのは事実。久遠先輩はそういってましたよね?」

天乃「ええ、言ったわ」

樹「なら、確認するまでもないんじゃないですか?」
59 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/23(土) 22:49:03.93 ID:+3BhqJl6o

天乃「……あら、その気になられても、今は相手できないわよ?」

樹「何言ってるんですか?」

樹はくすくすと笑う天乃の視線を自分へと留めるように、

天乃の頬に手を当てて、向けさせる

樹「友奈さん達の代わりに責めろっていたのは久遠先輩じゃないですか」

天乃「似たようなことは言ったけど、今すぐだなんて言ってないわ」

樹「誘ったのは、久遠先輩ですよね?」

天乃「……もしかして、本気で言ってる?」

樹「さっきと、逆ですね」

樹は本気かウソかわかりにくい笑顔を浮かべながら、

横たわる天乃に跨るようにして、ベッドへと上がっていく

降りた髪の影のできた表情は

どこか、恐ろしさも感じられるような気がした

天乃「樹……?」

樹「久遠先輩……」

だが、樹は淫らな雰囲気などまったく感じさせずに、

天乃の体へと折り重なっていく

身体の触れる割合が大きくなっていっても、

下心のある触れ方はしない
60 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/23(土) 23:29:08.79 ID:+3BhqJl6o

樹「少しだけ、こうしててもいいですか?」

天乃「少しだなんていわなくてもいいわよ」

エッチなことをする体力こそないが

こうして抱いてあげることくらいはできる

抱かれておくこともできる

大切な姉が重傷を負っても

樹は大丈夫だと気丈さを見せた

ここでまた、泣いているわけにはいかないのだと強さを見せた

でも、限度はある

強いからと言って弱さがないわけではない

完全になくなるわけではない

天乃「……大丈夫」

樹「………」

天乃「風には、貴女がいるんだもの」

自分の頼れる存在が急にいなくなってしまうこと

その絶望感を、痛みを

彼女は誰よりも知っていることだろう

だから、その生きたいという意志はとても強い

生か死か

それの最終決定が己の意志にあるのだとしたら、風が死ぬことはない
61 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 00:06:56.36 ID:KQkorgkIo

天乃「でしょう? 風」

樹を抱きながら、問いかける

風に届かないことは分かり切っているけれど

問わずにはいられなくて、苦笑する

思えば最初ハ仲がいいとは言えなかったシ

天乃。と、呼んでくれるような仲でさえなかった

それが今では、付き合っていて名前も呼んでくれている

信頼もしあっている

天乃「樹、頑張りすぎたらダメよ」

樹「分かってます」

天乃「そっか……」

樹「頑張りすぎた人を、知ってますから」

自分なら大丈夫、心配いらない

そう言い聞かせて擦り切れるまで頑張ろうとした人を知っている

だからこうして、少しでも甘える

頑張りすぎないように、壊れないように

そう思って、樹は少しだけ強く天乃に縋った
62 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 00:19:47.54 ID:KQkorgkIo

√ 12月16日目 夜(病院) ※火曜日


01〜10 樹(継続)
11〜20 
21〜30 九尾
31〜40 
41〜50 悪いことは続くもの
51〜60 風
61〜70 
71〜80 沙織
81〜90 
91〜00 東郷

↓1のコンマ
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 00:23:44.54 ID:ehY7qT2zO
あ
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 00:25:33.90 ID:HYKTJ4peO
風先輩…!
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 00:54:35.50 ID:S1vESvP+O
悪いことが続かなくてよかったよこれ
66 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 00:57:30.36 ID:KQkorgkIo

ではここまでとさせていただきます
明日はできれば昼頃から
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 01:04:33.08 ID:HYKTJ4peO
乙
あの大事故から一日経たずに風先輩復活の兆しが見えそうでなんとかなりそうだな
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 01:08:38.12 ID:S1vESvP+O
乙
まあなんとか風が復活してくれればこの重苦しい空気もなんとかなるな
69 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 14:44:32.05 ID:KQkorgkIo

では少しずつ
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 14:59:58.21 ID:dJTwcwgKO
あいよ
71 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 15:18:08.78 ID:KQkorgkIo

√ 12月16日目 夜(病院) ※火曜日


夜になって、風が目を覚ましたという一報が精霊を経由して、伝わってきた

目を覚ましただけで怪我は治っておらず

まだ話すことはままならないけれど

でも、そのまま亡くなってしまうなんてことは無かったという安堵があった

もちろん、まだ予断を許さない

祟りがここで何らかのミスを引き起こさせることで

復活の希望から急転直下させてくることもあり得るのだから

天乃「でも、一先ずは安心して良いわね」

東郷「そうですね……とりあえずは山場を越えたと考えていいと思います」

友奈「どうしよう? 誰か行ったほうが良いよね?」

天乃「一人ではいかせられないわよ?」

複数人いても容赦のない祟り

それに怯えて外出制限するなんてことは止めたけれど

だからと言って、単独行動まで許すわけにはいかない

夏凜「風のことだし、樹は行くべきだと思うけど」

樹「それなら、久遠先輩も候補にするべきだと思います」
72 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 16:02:13.53 ID:KQkorgkIo

沙織「流石に自力で動けない久遠さんを連れ出すのは危険だよ」

園子「天さんには力があるから。だね?」

樹「園子さんの言う通りです」

天乃が絶対に襲われないという保証はないが

今ここにいるメンバーでもっとも襲われない可能性があるのが、天乃の精霊と天乃自身だ

そして、天乃が想定通りであるのならば

たとえ母乳を与えなくても

その力で、風に手を出せなくする程度の抑止力になる可能性がある

樹「可能性ばかりで不安はあるけど、でも、何もしないよりはいいと思います」

夏凜「行動しようがしまいが事態は動くか……」

天乃「少なくとも、じっとしていては好転することはあり得ないんでしょうね」

沙織「だからって……」

東郷「そうですね。では、私もここはあえて、伊集院先輩の側につかせて貰うわ」

友奈「東郷さん?」

東郷「夏凜ちゃん、樹ちゃん、友奈ちゃん、そのっちは久遠先輩を連れ出すということで良い?」

夏凜「んな議論なんてしてる余裕あるの?」

園子「メリットとデメリットを把握しておくことは重要だと思う」

夏凜「風のところには千景がいるんだっけ?」

天乃「球子も一緒よ」

夏凜「なら、少しは平気ね」
73 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 17:02:11.90 ID:KQkorgkIo

天乃「私はどうしたらいい?」

沙織「久遠さんは犬吠埼さんに会いたい? 会いたくない?」

樹「……久遠先輩がどっちかですね」

天乃が行きたいと言えば、話す必要があるだろう

だが、行きたくない―行かない―そういうのなら、

この天乃を連れていくことのメリットデメリットの話はいったん置いておくことが出来る

天乃「そういわれると困るのだけど」

夏凜「アンタはまぁ、そうでしょうね」

天乃「………」

もう夜だし、風も目を覚ましたばかりだ

明日にしよう。と、

少しだけ延期させることもできると言えばできる

もっとも、ただの先延ばしだが。

その間に夏凜達と話してもいいだろう


1、行く
2、行かない
3、連れて行ってもらうのよ? メリットがあるのなら、連れて行って頂戴
4、風もまだ休む必要があるだろうし、明日にしましょう?

↓2
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 17:03:38.55 ID:dJTwcwgKO
1
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 17:17:20.88 ID:tC5qokNu0
1
76 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 18:11:46.24 ID:KQkorgkIo

天乃「お世話にならないといけない立場で言うべきか分からないけれど、行きたいわ」

東郷「お世話になっているのは私達も一緒なので、気にしないでください」

夏凜「なら、天乃を連れて行きましょ」

沙織「でも久遠さんは自力で動けないんだよ? 何かがあったとき、危険じゃないかな?」

樹「そこは、同行する人でサポートするべきです」

友奈「何かがあるかもしれない。だからって、何もしないのはダメだと思います」

沙織はそれでも納得がいかない。というような表情を浮かべる

何かがあるかもしれないということにおびえてるだけで良いわけではない

それは沙織も分かっていることだろう

だが、自力で動ける―受け身も取れる―はずの風と樹が大怪我をした

風に至っては、精霊に守られてなお。だ

そんなことがもしも起きたら?

その最悪は、最悪ということでは言い表せないほどの惨劇となる

少なくとも、天乃は……

東郷「そうね友奈ちゃん。畏れていてはいけないわ。でも、恐れから目を背ける蛮勇であっていいわけでもない」
77 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 19:10:00.54 ID:KQkorgkIo

東郷「樹ちゃん、久遠先輩はエレベーターで連れて行くしかないわ。それがどういうことか分かってる?」

樹「……はい」

厳しいけれど、そうだ

エレベーターが使えないならエスカレーターを使おう

それもダメなら天乃を抱えて階段を降りよう

そんなことをしようものなら悪化してしまう

どうしても移動にはエレベーターが必要になるが

そこでもしも

周囲を巻き込む風のような事故が起きたら

まず、助からないだろう

樹「でも、久遠先輩を連れて行くことが出来ればお姉ちゃんを助けられます」

沙織「絶対に助けられるという保証もない」

夏凜「天乃の力があれば、祟りの影響を最小限に抑えられる可能性はあるんじゃない?」

東郷「どうしてそう言えるの?」

夏凜「天乃の力が祟りを抑えられるなら、力を完全に制御しきれず漏れてる今はその周囲も救われるはず」

東郷「……歌野さん達の力は久遠先輩の力。それに守られている病室では被害が軽微」

天乃の周囲にいるだけで、それと同等の効果が得られる可能性はある

もちろん、血を与えられるなどと言った直接的なことに比べれば

抑止力としての効果はそこまで得られないかもしれないが
78 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 19:33:04.03 ID:KQkorgkIo

東郷「久遠先輩のいるエレベーターを領域とすれば……」

沙織「確かに、犬吠埼さんにやったほどのことは出来ないかもしれないね」

あれほどのことを起こすには

祟りの力を最大限―であってほしい―使わなければならないはず

だとしたら、天乃の力に妨害されれば不可能

よって、多大な被害を出す事故は防げる

そして、それが事実ならば

天乃を風の病室に連れて行くことは大正解だ

みんなの病室と風の病室二つの病室を領域とするには、

歌野達の力の消耗が激しすぎるため、どちらかが手薄になる

天乃のがいるだけで病室全体とは言えなくとも、二人分の被害を軽減できるなら

連れて行ったほうが良い

少なくとも、今の風をそのままにしておくのは無しだ

夏凜「どうする? 天乃を連れて行くメリットは大きいと思うけど?」

沙織「……それでも、個人的なことを言わせて貰えば、嫌だね」

風を見捨てたいわけではない

だが、どちらかを危険に晒せという状況を考えれば

沙織は即断で天乃を危険に晒さない方を選ぶ

沙織「薄情だね……うん、分かってるけどね……でも、メリットは理解してるから、良いよ。久遠さんを連れて行こう」
79 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 20:00:49.96 ID:KQkorgkIo

沙織は自己完結させて、天乃へと目を向ける

心配と不安を感じさせる瞳

でも口元は笑みを浮かべていて、仕方がないね。と、言う

東郷「伊集院先輩も納得してくださったことですし、久遠先輩」

天乃「……うん」

樹「眠くないですか? 大丈夫ですか?」

天乃「ええ、大丈夫よ」

少し眠気は感じるものの今すぐ眠りたいほどではない

今行くことが、風の為になる

だったら、行かないという選択はない

天乃「悪いけれどお願いね」

樹「任せてください」

天乃「それと、夏凜もね?」

夏凜「ん……? あぁ、そっか無理だったわね」

歌野達はこの病室の守護、千景と球子は風の病室

若葉は力の消耗によって休養中

精霊で出てこれるのはいない

夏凜「分かった任せなさい。何があっても守ってやるわ」

天乃「なにもないために、私が行くんだけどね」

夏凜の宣言に、天乃は悪戯っぽく笑って返した
80 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 20:10:46.97 ID:KQkorgkIo

√ 12月16日目 夜(病院) ※火曜日


01〜10 
11〜20 
21〜30 九尾
31〜40 
41〜50 
51〜60 大赦
61〜70 
71〜80 
81〜90 千景
91〜00 

↓1のコンマ
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 20:14:50.20 ID:GmDYV+EEO
ほい
82 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 20:44:56.77 ID:KQkorgkIo

風のいる集中治療室は薄暗かった

外からの光が入ってこない、電気がつかない

だからではなく、風の弱った目に強い光が入らないようにするためだ

目を逸らすこと、首傾ける事

何もできないのが、今の風だった

天乃「……生きてて、良かったわ」

風「…………」

樹から聞いてはいたが、実際に見てその重みを感じる

骨折しているからだろう、固定された両足と両腕

包帯から少しはみ出て見える縫い糸

打撲によって色の変わった肌

半開きの瞳に、動かすことのできない口

きっと呼吸をする事さえ、辛いのだろう

酸素マスクが曇るたびに、辛そうな表情が見える

樹「お姉ちゃん……良かった」

風「っ……」

樹「無理に、喋らなくていいから」

動かない手を優しく握る

握らなくていい、答えなくていい

でも、体温がしっかりと伝わってきてくれればそれでよかった
83 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 21:27:01.44 ID:KQkorgkIo

樹「お姉ちゃん、心配しないで」

風「…………」

樹「お姉ちゃんの言いたいことは分かるよ」

自分がこんな目に遭ったのだ

心配するななんて無理な話

出歩くことすら危ないことだ、大人しくしてて欲しい

そう言いたいのも分かる話

けれど、大丈夫だと樹は言う

心配していると知りながら、笑顔を見せる

それは天乃がみんなにしていたのと似ているようで違う

樹「私はもう、昔の私じゃないから。夏凜さん達も、いてくれるから」

夏凜「あんたはゆっくり休んでなさい、風」

天乃「私は……ふふっ、メンタルケアは任せなさいな」

夏凜「天乃は何でもさせてくれるらしいし、そこは信じていいわ」

天乃「えっ?」

夏凜「何がえ? なのよあんた」

どうせ何も言わなくても受け入れるくせに。と

夏凜は部屋の空気を払拭するように苦笑する

夏凜「だから、心配しなくていいわよ」
84 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 22:17:06.83 ID:KQkorgkIo

風「…………」

樹「それで、久遠先輩の力があれば祟りによる影響を軽減できるって話があってね」

暫くお姉ちゃんの傍に居て貰うことにしたんだ。と、樹は今後の方針を伝える

少なくとも、風の怪我が治るまでは傍に居るほうが良い

祟りのせいで医療ミス……だなんてことがあってはいけない

樹「えっと……手を出したくなるかもしれないけど、我慢してね?」

風「…………」

天乃「そんなことないって言ってない?」

夏凜「何言ってんの? って感じだと思うけど」

ほんとは分かってるでしょ。と

夏凜の呆れた声を背後に受けて、

天乃は「さぁね」と苦笑する

まだ辛さは残っているが、風の精神面に問題はなさそうに感じたからだ

これなら、後は表面的な怪我の問題だけになる

天乃「頑張りましょう、風」

風「…………」

天乃「私が傍に居るから。ね」
85 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 22:21:54.15 ID:KQkorgkIo

1日のまとめ

・   乃木園子:交流有(祟り、行く)
・   犬吠埼風:交流有(事故、病室)
・   犬吠埼樹:交流有(祟り、行く、さぁ? どうかしら)
・   結城友奈:交流有(祟り、行く)
・   東郷美森:交流有(祟り、行く)
・   三好夏凜:交流有(あかちゃん、母乳、祟り、行く)
・   乃木若葉:交流無()
・   土居球子:交流無()
・   白鳥歌野:交流無()
・   藤森水都:交流無()
・     郡千景:交流無()
・ 伊集院沙織:交流有(祟り、行く)
・      九尾:交流無()
・      神樹:交流無()


12月16日目 終了時点

乃木園子との絆  99(高い)
犬吠埼風との絆  120(かなり高い)
犬吠埼樹との絆  107(とても高い)
結城友奈との絆  134(かなり高い)
東郷美森との絆  138(かなり高い)
三好夏凜との絆  164(最高値)
乃木若葉との絆  107(かなり高い)
土居球子との絆  54(中々良い)
白鳥歌野との絆  52(中々良い)
藤森水都との絆  44(中々良い)
  郡千景との絆  54(中々良い)
   沙織との絆  140(かなり高い)
   九尾との絆  77(高い)
    神樹との絆   ??(低い)
86 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 22:41:26.97 ID:KQkorgkIo

√ 12月31日目 夜(病院) ※水曜日


01〜10 
11〜20 復帰
21〜30 
31〜40 
41〜50 悪いこと
51〜60 
61〜70 
71〜80 
81〜90 復帰
91〜00 

↓1のコンマ

※空欄:風は回復しているが、戦闘復帰は不可
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 22:47:52.54 ID:Hb43eipfO
あ
88 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/24(日) 23:00:06.90 ID:KQkorgkIo

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から


日付は飛んで12月最終日
その後に、1月
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 23:03:51.78 ID:Hb43eipfO
乙
これまた急に時間が進んだなー
久遠さんの種を使うタイミングは何時になるんだろう?
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 23:29:28.34 ID:Luv7ZX7xO
乙
細かくやってたら死人出るからね仕方ないね
いやマジで
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/25(月) 01:09:16.57 ID:ZneFJD7C0
乙
わるいこと怖いよー
92 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/26(火) 20:21:08.02 ID:/72BgDQMo

では少しずつ
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/26(火) 20:42:40.44 ID:8PaMi8ajO
来てたか
94 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/26(火) 21:19:13.24 ID:/72BgDQMo

√ 12月31日目 朝(病院) ※水曜日


風が大きな事故に遭ってから約半月

気が付けば年末だった

あれ以降、祟りによる被害は小さくなっている

もちろん、天の神が温情を与えてくれているわけではなく、

病室の結界と、天乃の抵抗力

それに守られていること

そしてなにより、登校を諦めたからだ

エレベーターが落ちるのだから車の一つや二つは衝突してくるだろう

天乃の母乳との関係を聞いた際に、

九尾がおまけのように言ったその言葉が切っ掛けだった

風「そろそろ、通常の病室に戻れそう」

天乃「大分話せるようにもなったものね」

風「ん……まぁ、まだ……」

言葉が止まる

困ったように眉を顰めた風は、何とか動かせる右手で顎のあたりに触れる

風「長く話そうとすると、骨が痛いけど」
95 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/26(火) 21:54:13.16 ID:/72BgDQMo

天乃「痛む程度で済むようになってよかったじゃない」

風「痛いって言える程度にまで来たのは良かったけどね……」

喜んでいいのか何なのか

ため息もつけずに顔半分を覆う包帯をなぞる

ちゃんと治っている

けれど、とても遅い

半月経ってもまだ満足に動けない

いや、それほど重かったのか

風「……正直、最初のころは全く分かってなかったのよ」

天乃「………」

風「身体が動かないとか、目が見えないとか、口が動かないとかもうめちゃくちゃで」

樹たちの言葉も、はっきりと聞こえていたわけではない

でも、危ないことをしようとしているような気がして、心配だった

風「揺れて、若葉が叫んで、犬神が出てきて……それで、アレ? ってなった」

天乃「記憶までなくならなくて本当に良かったわね」

あのダメージなら、物理的に記憶が消されてしまう可能性だってあった

祟りによる影響でそこまで重度であってもおかしくなかったけれど、

幸いにも記憶は無事だった

それは、素直に喜ぶべきだろう
96 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/26(火) 22:19:45.33 ID:/72BgDQMo

風「クリスマスは結局潰れちゃったし、この分だと初詣も無理よねぇ」

天乃「……うん」

風「神樹様の神社でも、5人分の祟りが集まってきたらさすがに辛いだろうし」

天乃「私のところなら平気かもね」

久遠家の力に満ち満ちている天乃の神社

そこならば、祟りに対して抵抗があるはず

建物が崩れたりすることはないだろうし、

天乃たちが被害に遭うこともないかもしれない

天乃「あるいは、私の母乳をみんなに飲んでもらうか」

風「神樹様の種を使ってからって話なんでしょ?」

天乃「ええ。でも、今日は調子が良いのよ」

風「だからって無理をしたらダメなんじゃないの?」

天乃「無理まではしないわ。でも、このままいくなら、夜にでも使おうかなって考えてるの」

神樹様の種

体内のパワーバランスを整えるために大赦から奪ったキーアイテム

それゆえに天乃の体調も良くなければいけない
97 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/26(火) 23:03:01.32 ID:/72BgDQMo

年末ということもあり、

人々の神樹様への信仰心がより強固なものとなったことで

天の神による影響が最小限に抑え込まれている

神樹様の力が強くなるものの、

神樹様と天の神

両方からの干渉がなくなる分、扱いやすい

力を整えるには好条件だ

天乃「……きっと、これから大変なことが起こると思う」

風「…………」

天乃「でも、私はきっと戦いに出る事は出来ない」

ここまで衰えてしまった以上、

特別な力だけで補うなんてことは難しい

だからこそ。と、天乃は言う

天乃「私は、出来る限りのことをしたいのよ。今このチャンスを、逃したくない」

神樹様の種を取り込み、

穢れの力と勇者の力を整えて、自分自身の崩壊を防ぐとともに

みんなへの力の供給ができるようにする


1、そうしたら、風を一番最初に相手してあげるからね
2、貴方こそ、無理はしないでね
3、でも……覚悟は、しておかないとね
4、そろそろ、負け続けはごめんでしょう?


↓2
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/26(火) 23:04:33.34 ID:8PaMi8ajO
4
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/26(火) 23:06:32.21 ID:P2BxFeUn0
3
100 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/26(火) 23:20:17.34 ID:/72BgDQMo

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から



東郷「久遠先輩、もし最後の戦いがあっても出たらダメですよ?」

天乃「大丈夫、私にはそんな力ないから」

九尾「じゃがお主、満開は使えるじゃろう?」

九尾「もっとも、それはやはり……代償を伴うがのう」

友奈「なら、絶対にダメです」

九尾「そううまくゆけばよいがな」
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/26(火) 23:30:44.16 ID:P2BxFeUn0
乙
久遠さん、種をもってしても戦えないのか…?
その分サポートに回るようだけど風先輩も大ケガで動けないし大きな戦闘が起こったら心配だなぁ
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/26(火) 23:46:36.14 ID:KaVd/pnrO
乙
久遠さんはみんなの心の柱だからしょうがない
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/27(水) 08:01:43.41 ID:St0/Fxd7O
乙
戦いの後でもいいから色々あって潰れたイベント(文化祭やクリスマスとか)の埋め合わせもしたいな
104 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/27(水) 20:58:55.91 ID:t2UEmLqyo

では少しずつ
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/27(水) 21:07:08.80 ID:ZrD7W5juO
かもん
106 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/27(水) 21:33:16.04 ID:t2UEmLqyo

天乃「でも……覚悟は、しておかないとね」

風「覚悟?」

天乃「そう。私も貴女も命運を分ける戦いには間に合わないかもしれない」

風「………」

今日来るか、明日来るか

それとも、来月? 再来月?

天乃「私は力を取り戻したから戦います。とはいかないし、貴女だって体が治ってすぐに動くわけにはいかないでしょう?」

風「それは、ね」

精霊の力すら乗り越えてくるほどの天の神の力

それが呪詛としてではなく戦いに用いられたら

衰えた神樹様の力による補助など意味をなさないだろう

天乃「祟りによる影響は、私達で何とかできる。でも、手の届かない場所ではどうにもならない」

風「っ」

願うしかない、祈るしかない

それは、神の不条理に対して最も無力である

ゆえに……

天乃「覚悟をしないといけないのよ」

風「諦める気?」

天乃「ふふっ……まさか」
107 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/27(水) 21:52:14.97 ID:t2UEmLqyo

天乃「諦めることに、覚悟はいらないわ」

諦めないからこそ人は祈る、願う

そして、諦めない人々

その待ち人たちにこそ、覚悟が必要なのだ

天乃「貴女は覚悟をする側になるか、させる側になるか……どっちかしらね」

風「前は、覚悟をする側だった」

沢山の覚悟をしていた

樹の将来を背負う覚悟

世界の未来を担う覚悟

みんなを巻き込むという覚悟

だが、気付けばそのどれもが自分の手元にはない

風「その全部は、天乃がしてくれてるのよね」

樹のこと、みんなのこと、世界のこと

世界を左右する力を持ち、世界を守る勇者達を救う力を持ち、

樹だけでなく、みんなの生涯の伴侶となっている

風「……背負わせすぎ、のような気もするのよねぇ」

天乃「諦めるの?」

風「そろそろ、卒業の季節だから」
108 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/27(水) 22:19:46.14 ID:t2UEmLqyo

風「あたしたちは退くことも考えないといけないのかもしれないって思うのよね」

ここまでボロボロになってしまった今、復帰は難しい

ならば、足手纏いになるよりも座して待つべきなのかもしれないと。

中学からの卒業、勇者部からの引退

退かなければならないことがあるから、

今から待つ側に回ってしまうのもありなのではと思う

風「出来るなら……っていう気持ちもあるのよ? でも、天乃が言うように厳しい」

話すことさえ難儀する現状

戦いに行くなどと言ったところで、ドクターストップはもちろんのこと

戦力が欲しいであろう樹たちにでさえ、止められるような状態だ

風「だったら、お姉ちゃんが頑張るから。じゃなくて、頑張って。って、見送るべきだと思うのよ」

天乃「なるほどね」

風「天乃もいるし」

天乃「私、介護はする方じゃなくてされる方だから。ごめんね」

冗談で返した天乃は小さく笑って、困った表情の風へと目を向ける

ボロボロの体は、引退させるべき状態

だが、本人の心はまだまだ戦う意志を見せている

それは天乃も……同じだ

天乃「待つか待たせるか。まだ、貴女があなたが決めるには早いわよ」

諦めずに祈りましょう

諦めずに待ちましょう

来るべき戦いの日に、万全の状態であれることを。

天乃はそう、諭した
109 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/27(水) 22:27:10.69 ID:t2UEmLqyo

√ 12月31日目 昼(病院) ※水曜日


01〜10 東郷
11〜20 
21〜30 夏凜
31〜40 
41〜50 
51〜60 樹
61〜70 九尾
71〜80 
81〜90 大赦
91〜00 

↓1のコンマ
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/27(水) 22:28:15.77 ID:ZrD7W5juO
あ
111 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/27(水) 22:47:14.04 ID:t2UEmLqyo

√ 12月31日目 昼(病院) ※水曜日


体調を崩したときの看護師たちの慌ただしさはなく、

友奈たちほかの勇者部メンバーの姿もない、静かな病室

平和だと言えるのかもしれないが、

風の体が体なだけに、

平和と言っていいのだろうかと、天乃は逡巡して息を吐く

風はそんな悩みなど抱いていない

動くことが出来ないし、自力での読書も難しい

楽しく雑談と言うのも一筋縄にはいかなくて

ただただ、退屈そうに目を瞑っている

天乃「…………」

風「……天乃は、好きにしてていいのよ?」

天乃「んー……」

ぼーっとしてると風は申し訳なさそうに声をかけてくる

祟りの影響を抑えるために風の病室に同伴している天乃は、

それがなければみんなと一緒の病室だったのだ

話すことも難しい自分が一緒では、退屈でも話すことさえできないのではと、気遣っているのだろう

天乃「と言ってもね。ほら、私もこんな状態だからどうにもならないのよね」

両足はもともと動かないし、両腕、両手の力は並以下。

本を持とうものなら、ものの十数分で痛みが来る

残念ながら、好きにしていてもいいと言われても何もできないのである
112 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/27(水) 23:28:52.17 ID:t2UEmLqyo

風「あたしのこと、好きにしていい。とかは?」

天乃「貴女のベッドに行くだけでも一苦労よ」

怪我をしている部分や、

触れてはいけないような部分に触れないようにするなら最難関の冒険になってしまう

風は自分のことを好きにしてくれと言う考えを持っているのかもしれないが天乃にはそれが出来ない

風だけでなくみんながその気持ちがある

でも、出来ない

天乃「貴女からきてくれないと、体を持て余しちゃうかもしれないわ」

風「本来の病室で言えないくせに」

天乃「言ったら壊れちゃうもの」

風「ベッドが?」

天乃「私が」

沙織や東郷は聞き逃さない

友奈や樹も便乗する

夏凜と若葉はどうだろうか

二人は陰ながら見守りつつ、みんなの手が退いたら……いや

口は禍の元だと言いながら迫ってくるかもしれない

天乃「流石にね。一日でみんなの相手は無理よ」

風「ネットだと、出来るっぽいけど」

天乃「止めてよ、怖いわ」
113 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/27(水) 23:41:33.74 ID:t2UEmLqyo

一体どうやっているのかと考えるだけでも恐ろしい

ひと段落した会話、回る思考

考えるのを中断した天乃はふと息を吐いて枕に沈む頭の重みを感じ取る

平和だ

退屈であり、暇であり、何もない

だからこそ日常であり、平和だと言える

天乃「……」

何度目かの、平和というものの考えの確認を行う

他愛もない会話の種すらも尽きる凶作状態

辟易しそうなほどの退屈さ

でも、それが良いと天乃は思う

穏やか過ぎて、鳥の囀りさえも大音量な静けさ

それこそが、平和というものなのだから

天乃「……のんびり、お茶でもしたいわね。出来るなら」

風「それを言うなら炬燵にミカンでしょ」

天乃「あー……布団の中が基本だから忘れてたわ」

風「あっ」

天乃「えっ?」

風「年末で思い出したけどうどん……年越しうどん……」

天乃「今年は諦めましょ」

風「うぐぐぐっ」

悔しそうな声を漏らす風の傍ら

天乃は「もしかしたらお夜食にあるかもね」と、僅かな希望を持たせて苦笑する

上手く噛めない風の為に、飲み込んでも平気なように調整して持ってきてくれるかもしれない



1、精霊組
2、イベント判定
3、来年、みんなが元気になってから色々しましょ

↓2
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/27(水) 23:45:26.49 ID:ZrD7W5juO
2
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/27(水) 23:46:15.82 ID:v8/5reSx0
3
116 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/28(木) 00:01:26.70 ID:wB+TWvdJo

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から



樹「………」ペラッ

樹(吊られた男の逆位置……)

樹(あまり良くない、けど。だからこそ取り乱さない。冷静にいこう)

樹(一人じゃない、みんながいるから)
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/28(木) 00:35:08.49 ID:4/LGGWP9O
乙
卒業か…後輩たちを信じて待つしかないな
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/28(木) 09:09:28.48 ID:qo6ZNtIeO
乙
このだらけた会話こそ日常なんよな…
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/28(木) 12:29:44.87 ID:EN15njsfO
思えば後半からはずっと入院生活だったもんな久遠さんたち…
ちゃんと残り少ない学生生活を満喫してから卒業させてやりたいな
120 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/28(木) 21:39:50.62 ID:wB+TWvdJo

では少しだけ
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/28(木) 21:41:47.67 ID:OMZD349cO
いえす
122 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/28(木) 22:06:19.38 ID:wB+TWvdJo

天乃「来年、みんなが元気になってから色々しましょ」

風「来年の年越しうどんはもう高校生の年越しうどんになっちゃうぅ」

天乃「……なれれば。ね」

風「やめろぉっ……っいたた……」

試験勉強なんて余裕がないまま年末を迎えてしまった風は、

数か月後の自分の結果を思い浮かべて、痛む喉にもがく

卒業はできるけれど、入学できるかは分からない

大赦が勇者としての働きを踏まえて、

補助―勇者としてあるまじき不正―してくれるかもしれないが

流石に、風もそんなことは望まない

かといって高校での浪人なんて、さすがにやっていられない

天乃「私も勉強は少し置いていかれちゃってる感じはあるし、一緒に勉強する?」

風「天乃は置いていかれてないでしょ……十分すぎるほど勉強してたじゃない」

天乃「つわりが出始めてからは全然よ。少しは頑張ったけれど、ね」

ちゃんと勉強している人に比べれば遅れている

もっとも、天乃には子供もいるため

勉強ができるとしても、進学するかは別だけれど
123 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/28(木) 22:23:47.68 ID:wB+TWvdJo

天乃「そうねぇ……留年するのはどう?」

風「いやいやいや」

天乃「夏凜達と同級生よ?」

風「それ嬉しいの天乃だけだから……」

もう一年、みんなと一緒

それだけ考えれば悪いことばかりじゃないけど。

そんなことを考えつつも、風は「やっぱなし」と断じる

勇者部の活動を通して有名になってしまっている風が留年でもしたら?

それを考えてしまうと、とてもではないが無理だ

風「あぁもう……バーテックスのせいだわ」

天乃「それはそうなんだけど、あれはもう自然災害みたいなものだから」

風「はぁ」

天乃「他の人に被害が出ないだけマシ。そう考えておきましょ」

風「そうねぇ」

ポジティブに考えるなら

そう思いつつ、風は抑えきれない絶望を感じて

頭の中に学んだ公式を羅列していく

羅列して――消えていく

風「……本格的に、やばい」
124 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/28(木) 22:39:01.75 ID:wB+TWvdJo

天乃「園子も勉強できるし、教えて貰ったら?」

風「3年の勉強も?」

天乃「ええ。出来ると思うわよ」

学校に行くことが出来なかったから

出歩くこともままならなかったから

出来ることと言えば勉強くらい

だから、やってしまったのだと園子は笑って言っていた

天乃「私でもいいわよ? 出来る事には限りがあるけどね」

風「………」

天乃「風?」

目を向けたままじっと固まった風は、

ゆっくりと目を逸らす

きっと、体を動かしたかったのだろう

腕がむなしく震えた

風「天乃は、ご褒美担当よねぇ、やっぱり」

天乃「ご褒美……?」

風「そっ、一日自由にしていいとか」

天乃「別にいいわよ? そのくらい」
125 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/28(木) 23:10:09.57 ID:wB+TWvdJo

恋人なのだからむしろ断る理由がない

けれど、風は「そうだけどさ」とつぶやく

風「そういうシチュエーションとか、面白そうじゃない?」

天乃「シチュエーションって、貴女も物好きね」

風「勇者部の脚本家よ? 当たり前じゃない」

雰囲気とか、シチュエーションとか

そういうものが好きなんだと、風は微笑む

風「それに、デートを勝ち取ったって、なんかよくない?」

天乃「その気持ちは分からなくもないわね」

努力して、勝ち得た結果

それが心から望んでいるものなら、とても喜ばしいことだろう

だからと、天乃は苦笑する

悪だくみを感じる、笑み

天乃「なら、しばらく私にはお触り厳禁ね」

風「えっ」

天乃「ふふふっ」

風「それは……無理」

我慢に我慢を重ねての、我慢

それはさすがに無理だと、風はシチュエーションを投げ出した
126 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/28(木) 23:16:06.09 ID:wB+TWvdJo

√ 12月31日目 夕(病院) ※水曜日


01〜10 大赦
11〜20 
21〜30 
31〜40 千景
41〜50 
51〜60 
61〜70 九尾
71〜80 
81〜90 若葉
91〜00 天の神も努力する

↓1のコンマ
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/28(木) 23:20:01.29 ID:OMZD349cO
あ
128 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/28(木) 23:31:26.93 ID:wB+TWvdJo

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から


東郷「久遠先輩を一日自由にできる券」

東郷「これがあるかないかで大きく変わる」

東郷「そう……久遠先輩を征服しているかのような高揚感が得られるのよ!」

沙織「ベッドの上ではいつも征服してるけどね」


樹「先輩が、とてもエッチなのですがどうしたらいいのでしょうか」

友奈「申し訳ございませんが、お客様のご質問は法令に基づきお答えすることが出来ません」

樹「クレーム入れますね」
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/28(木) 23:36:24.35 ID:OMZD349cO
乙
オマケがツッコミ不在で混沌としてる…w
あと久遠さんはお触り厳禁にしても結局押し切られそう
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/29(金) 01:02:30.26 ID:WPbiVY3xO
乙
一週間で毎日予定が埋まる久遠さん
131 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/29(金) 22:52:09.89 ID:lylkFuYSo

すみませんが、本日はお休みとさせていただきます
明日はできれば少し早い時間から
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/29(金) 23:06:54.13 ID:3cHd2CCpO
乙です
連絡あった方がやっぱりありがたい
133 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/30(土) 18:17:16.76 ID:VwMmOtaqo

では少しずつ
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/30(土) 18:18:25.42 ID:z45npBhCO
やったぜ!
135 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/30(土) 18:41:32.03 ID:VwMmOtaqo

√ 12月31日目 夕(病院) ※水曜日


風「そういえば……天乃って進路希望出したんだっけ?」

天乃「……出してない」

出せなかった。が、正しい答えだろうか

登校していた風達に任せてもよかったのだが

ちゃんと、答えを出すまで考える時間がなかった

ただ、どこの高校に行きたいかという進路ならともかく、

子供がいる上での将来

考えるのは簡単じゃなかったのだ

天乃「あくまで希望調査だから、出さなくても大丈夫だったとは思うけど……」

風「先生としては、天乃の進路希望よりも、また学校に来てくれることに期待してたのかもね」

天乃「クラスのみんなもね」

待ってたのよね。と天乃は申し訳なさそうに答える

実はクリスマスなどにも面会に来たのだが、

機密かつ、状況が状況なだけに会うわけにはいかず

顔を見せることは叶わなかった

風「せめて、卒業式くらいは参加したいわね」

天乃「」風はできるでしょ

風「あたしが。じゃなくて、天乃と……だから」
136 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/30(土) 19:11:59.05 ID:VwMmOtaqo

風「天乃だけじゃなくて、沙織も、みんなも」

天乃「そうね……多分、卒業式には出られると思うわ」

卒業式までには天乃の体の問題も解決させられるだろう

別の狙いがあったとはいえ、

神樹様の種を盗り返さずにいてくれるのは感謝すべきだ

天乃「みんなに何もなければ」

風「天乃が回復するなら、大丈夫じゃない?」

祟りによる影響は軽減できる

もちろん、軽減するだけで解決にはならないため

ちゃんと対応すべきだけれど卒業式への参加に支障はないはずだ

だが……きっとそんな生易しくはない

天の神はきっと攻めてくる

捧げものを強奪した挙句、それによる祟りを打ち消す

いい加減にしろ。と、お怒りになっていることだろう

むしろ、犬吠埼姉妹の大怪我もその怒りが要因なのかもしれない

そう考えながら風へと目を向けると、風も目を向けていて

痛まないように、笑みを浮かべて見せる

風「今日は体の調子がよさそうでよかった」

天乃「うん。このままいくといいんだけど……」
137 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/30(土) 19:34:51.06 ID:VwMmOtaqo

風「あんまり弱気になったらだめよ?」

天乃「ええ……」

病は気から

よく言われていることだ

でも……と天乃は眉を顰める

調子がいいときほど怖いものはない

動いた布団の隙間から入り込む冷たい空気が、

嫌に、不穏に感じてしまう

身体が弱くなったのと同時に、心も弱くなった

頑張れているのは、みんなのおかげだ

天乃は布団の中で自分の手を握る

年明けから、色々と変わっていくことがある

風が言ったように3年生は卒業しなければならないし、

出産を終えた天乃も、いつまでも入院というわけにもいかなくなる

もちろん、祟りの影響を考えれば入院を続けることもできるだろうけれど……



1、精霊組
2、イベント判定
3、ねぇ、風はそろそろ家に帰りたいって思う?
4、足、治ると良いなぁ


↓2
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/30(土) 19:52:54.18 ID:z45npBhCO
1
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/30(土) 19:54:35.20 ID:MYLE9qXF0
4
140 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/30(土) 21:03:37.82 ID:VwMmOtaqo

天乃「……足、治ると良いなぁ」

風「神樹様の種を使えば、治るんだっけ?」

天乃「運が良ければ治るかもしれない」

風達の体は一度、満開による影響でその機能を喪失したが、

神樹様の力によって、取り戻した

だから天乃も神樹様の種を使えば、

そういった現象が起こる可能性はあるのだ

残念ながらみんなと違って神樹様の力を用いた満開ではないこと

穢れの影響によって、神樹様の力の大半が打ち消されるため、

体内のパワーバランスを整えることしかできない可能性の方が高い

天乃「勇者の力を使うなら、常に動かせるみたいだけどね」

風「そういえば、戦ってるときはさすがに歩いてたわよね。東郷はなんか、違ってたけど」

天乃「東郷とはタイプが違うから」

風「その東郷も今では歩けるのよねぇ……しかも、天乃を襲う勢いで」

天乃「あの勤勉さはありがたいけど、ちょっと怖いところもあるわ」

動けなかった東郷、園子

二人が自分の足でしっかりと動けるようになってくれたのは、嬉しい

でも、羨ましくもある

小さい。と、言われてしまいそうなことではあるけれど

誰か別の人も同じ状況であるのは、少しだけ心に余裕を持たせてくれるのだ
141 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/30(土) 21:41:33.78 ID:VwMmOtaqo

風「歩けるようになったら、もうされるがままにならなくて済むんじゃない?」

天乃「エッチなことで優位に立てるとは思ってないわ」

風「何諦めてんのよ」

天乃「友奈にも勝てないし」

風「あぁ……」

天乃「納得しないでよっ」

友奈どころか樹にも勝てない

と言うより、二人が非常に積極的になってしまう

そうさせる天乃は周りが求めない限り、

永久的に責められる側になることだろう

いや、もしかしたら別の誰かの技術を駆使して反抗してくるかもしれない

そう考える風の一方で

天乃は布団の中でモジモジと動いて、顔を赤くする

天乃「結構……恥ずかしい」

風「……無理ね」

天乃「えっ?」

風「いや、うん……頑張って」

風は考えを拭い去って、目を瞑る

経産婦とは思えないほどの、無垢さ

これでは友奈たちには一生勝てない

それが、天乃のいいところでもあるのだけど
142 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/30(土) 22:41:21.64 ID:VwMmOtaqo

風「足だけじゃなく、味覚も戻らないとね」

天乃「東郷の牡丹餅も食べてみたいわ」

風「美味しいわよ、本当にね」

天乃「うん」

友奈たちの反応からして、

間違いない味であることは分かっている

ちょっぴり見た目の悪い樹の手料理も、風の手料理も

友奈の作ったお菓子だって

みんなで行ったつるやだって

まだちゃんと味わえていない

だから、治って欲しいと頷く

天乃「牡丹餅のことでは、東郷たちに悪いことしちゃったしね」

風「あれは……まぁ、仕方がなかったでしょ」

天乃「勇者のことは伏せたままでも話すことは出来た。それをしなかったのは、私よ」

風「それでも、悪くない。それに今更謝ったら何言われるかわかったもんじゃないわよ?」
143 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/30(土) 22:57:27.88 ID:VwMmOtaqo

風は茶化すような声色で苦笑して

確かに、今のみんなに下手に出たら何をされるか分からないと天乃も笑う

特に、沙織だ

東郷は言動の端々にえっちな思考が見え隠れしているが、それ以上に顕著だ

そして、それに負けじと友奈たちも頑張ろうとするため、

最終的には大変なことになってしまう

天乃「一日中エッチさせられるのはさすがに嫌だわ」

風「でも、それで疲れ切ってる天乃も見てみたいと思ったりしなかったりするのよねぇ」

天乃「本気……?」

風「半分くらいは」

天乃「もう風とはしない」

風「えっ」

きっぱりと言い切って天乃は風へと背中を向ける

もちろん、そんなことはないのだけれど

淫らな考えを持ちすぎている罰だと

背中に届く言葉を、跳ね除け続けた
144 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/30(土) 22:59:48.45 ID:VwMmOtaqo


√ 12月31日目 夜(病院) ※水曜日

01〜10 
11〜20 大赦
21〜30 
31〜40 悪いこと
41〜50 九尾
51〜60 
61〜70 
71〜80 千景 
81〜90 
91〜00 悪いこと

↓1のコンマ


※空欄は全員
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/30(土) 23:02:22.98 ID:WPzRNSh50
や
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/30(土) 23:03:33.38 ID:WPzRNSh50
あっ…ごめんなさい!!!
147 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/30(土) 23:04:33.95 ID:VwMmOtaqo

悪いことの程度

1〜0

↓1コンマ
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/30(土) 23:05:52.62 ID:xstIIGKCO
あ
149 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/30(土) 23:15:53.60 ID:VwMmOtaqo

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば少し早い時間から


程度は2・・・軽め
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/30(土) 23:23:19.90 ID:MYLE9qXF0
乙
またしても天の神の妨害か
幸い軽めとのことだが種を使う時に影響がなければいいけど…
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/30(土) 23:39:33.38 ID:z45npBhCO
乙
五体満足な久遠さん早くみたいなぁ
152 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/31(日) 20:07:36.33 ID:87vSXNV8o

では少しだけ
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