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【安価】奴隷を買って好きにいじれ(2)
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52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 08:29:46.23 ID:WqH5kEYR0
まあ体は「大人」になったとしても、かといって無理して大人ぶらなくてもいい
ルイはルイのままで成長してくれればいいんだよ
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 08:31:13.45 ID:1/ZQzoZvo
恥ずかしいと思ったりしないのか
54 :
オパビー
[saga]:2019/03/31(日) 13:07:34.55 ID:mKKvzeD00
私「まあ身体は『大人』になったとしても、無理に大人ぶらなくて良いぞ」
私がそう言うと、ルイは頷いた。
私「ルイはルイのまま成長してくれれば良いんだよ」
ルイ「私は私のまま………分かった」
ルイは羽をぱたつかせた。
ルイ「ところでこの卵、どうする?」
ルイが卵を口で咥え、私の前に来た。
卵か。
無精卵だからもちろん孵化はしない。
それゆえに放っておけば腐ってしまう。
私「ルイはどうしたいと思っている?」
ルイ「うーん。初めてのことだからよく分からないんだけど………このままだと死んじゃうんだよね」
私「卵がか? そうだな」
私が頷くと、ルイは少し悲しそうな顔をした。
ルイ「可哀想だけど、このまま殺しちゃうのはもっと可哀想………食べよう」
やはりルイは賢明だった。
可哀想だと言って卵をそのまま暖め続け、腐らせるよりはずっと良い考えだ。
私はルイの頭を撫でた。
私「感謝して食べるんだぞ」
私がそう言うと、ルイはくるくると喉を鳴らした。
ルイはそのまましばらく考えるように首を傾げ、私に言った。
ルイ「ユタ。一緒に食べよ?」
私「ああ。わかった」
どう食すか>>下
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 13:28:47.63 ID:IXH1xS+Po
ファイアドラゴンのたまごって食べ物としてもなかなかやばそう…
マヨネーズで少しずつ消費
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 13:29:14.69 ID:IXH1xS+Po
マヨネーズにつけるんじゃなくてマヨネーズにするのね
57 :
オパビー
:2019/03/31(日) 13:29:47.06 ID:mKKvzeD00
>>55
少しずつってどういうことや?
58 :
オパビー
:2019/03/31(日) 13:35:03.48 ID:mKKvzeD00
>>56
理解。
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 13:35:28.66 ID:IXH1xS+Po
一度に1個の量食べると体に危険な気がする
60 :
オパビー
:2019/03/31(日) 14:17:03.48 ID:mKKvzeD00
コトン
私は小瓶を机に置いた。
私「ファイアドラゴンマヨネーズの出来上がりだ」
ルイ「なんで調味料にしたの………」
私「一回で食べきるよりは少しずつ食べた方が毎回感謝できるだろ?」
ルイ「そうだね」
私「早速一回味見してみよう」
私がサンジェルマンに頼むと、サンジェルマンはすぐにスティック状にしたキュウリを持ってきた。
私とルイは一本ずつそこから取り、マヨネーズに付けた。
ルイが生んだ卵は白身が無く、全て黄身だった。
そのおかげか、マヨネーズも通常の物よりは黄色い物になっている。
私&ルイ「「いただきます」」
カリッ、と二人でみずみずしいキュウリをかじった。
私「…………」ポリポリ
ルイ「…………」ポリポリ
私とルイは同時に顔を見合わせた。
私「旨い!」
ルイ「おいしい!」
まろやかな舌触り、鳥類のそれとはまた違う味わいとコク。
本当に旨い。
そしてキュウリも旨い!
私とルイはあっという間にキュウリを食べきってしまった。
私「マヨネーズは正解だったな」
ルイ「うん。ごちそうさまでした………」
ルイは残った卵の殻に手を合わせた。
マヨネーズはまだ残っている。
あまり保つものでは無いから早めに消費しよう。
61 :
オパビー
[saga]:2019/03/31(日) 14:23:18.69 ID:mKKvzeD00
一週間後。
空になった小瓶にルイが手を合わせる。
ルイ「ごちそうさまでした」
私はルイに聞く。
私「ルイ。これからも、自分が産んだ卵を食べ続けるか? もしストレスになるのなら、食すのを止めよう」
ルイはそれを聞くと、フルフルと首を振った。
ルイ「ううん。食べる。食べ続けたい。食べなかったら、卵に失礼だから………それに………」
私「それに?」
ルイは舌をペロリと出した。
ルイ「おいしかったし………ね」
私はルイの頭を撫で、笑った。
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 14:52:12.29 ID:MXCPaHkVo
まあ無精卵だしね
63 :
オパビー
[saga]:2019/03/31(日) 14:59:40.38 ID:mKKvzeD00
また数ヶ月後。
季節は冬。
私は龍棟ではない宮殿でほっこりと暖まっていた。
ルイ「ファイア!」
ボッ
ルイがそう叫ぶと、暖炉に火がついた。
サンジェルマン「ルイ様素晴らしいです。まさかここまで火を操れるようになるとは」
私「努力の賜物、だよな」
ルイ「えっへん!」
私とサンジェルマンがそうほめると、ルイは胸を張った。
ルイ「もう、ユタを傷つけたくないもん」
私「……ああ。よく頑張った」
ルイは私を見据えてそう言った。
今でも私の体には深い火傷の痕が残っている。
ルイはまだこの傷痕の事を気にしているようだ。
サンジェルマンが私の前にホットココアを差し出す。
サンジェルマン「ああ、ソラ様にヤミ様。あまり台所は弄らないでくださいませ」
ソラ&ヤミ「「はーい」」
ちなみにトキはまた出張中の為、ソラとヤミがルイと遊びに来ているのだ。
私「元気の良い子達だ」
私はホットココアを啜った。
私「ぶふぁあっ!?」
64 :
オパビー
:2019/03/31(日) 15:15:32.79 ID:mKKvzeD00
私は喉を抑え咳き込む。
私「ま………まさかっ………!」
サンジェルマン「ユ、ユタ様! まさか毒がっ………!」
サンジェルマンが心配して私に駆け寄る。
サンジェルマンの肩の向こう側のソファの裏から、ルイと子供達が笑いながら顔を覗かせているのが見えた。
ソラ「ぶ、ぶふぁあっ!? だって………くっくっく」
ヤミ「ん、んふふふっ、あはははっ」
ルイ「あ、あはっ、あはははは!」
なんと、なんと古典的な………
古典も古典。
台所の塩と砂糖を入れ替えるという悪戯!
私「また君たちかああああっ!」
私は立ち上がり、ソファの周りを回りながら子供達を追いかける。
ソラ「あははははははっ!」
ヤミ「きゃー!」
ルイ「あははははっ、あ、捕まった。ちょっ、二人とも助けっ」
私「くすぐりの刑っ!」
ルイ「あはははははははっ! やめっ、助けてえええっ!」
私はルイを呼吸困難になるまでくすぐった。
全くルイは………
火を自由に操れるようになったは良いが、トキの子供達の影響を受けて酷く悪戯好きになってしまったようだ。
この前も私が風呂に入ったときにシャワーから赤い水が出るように細工されていた。
一瞬血だと思って本当に驚いたんだからな!
ルイ「許してえ! あはははは!」
私「よし、許してやろう」
ルイ「ぜえ、ぜえ…………あはは………ぜえ」
私はすっくと立ち上がり、ソファの裏に隠れるソラとヤミに首を向けた。
私「次はどっちの番だ?」
ソラ「やべ、逃げろっ」
ヤミ「きゃー!」
そんな中、サンジェルマンが私と子供達を見て、呆れたようにため息をついていた。
65 :
オパビー
[saga]:2019/03/31(日) 15:51:04.73 ID:mKKvzeD00
季節は巡り、また春。
サンジェルマンが唐突な話を持ち出してきた。
私「見合い話?」
サンジェルマン「ええ。ぜひユタ様と会わせてみたい、と国王様が」
私「父上か………」
サンジェルマンが頷いた。
サンジェルマン「なお国王様はもし気に入らなければ蹴っても構わない、との事です」
私「ああ………分かったが、せめて相手がどんな人物かだけ教えてくれるか?」
サンジェルマン「ええ、分かりました」
そう言ってサンジェルマンは結婚相手の写真を持ち出した。
性別 女
名前>>下1
種族>>下2
職業・身分>>下3
身体的特徴>>下4
性格・趣味>>下5と下6
年齢>>下7
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 16:21:32.06 ID:8zVVhfOc0
パトリシア
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 16:23:11.46 ID:1/ZQzoZvo
おう急にキャラ設定の安価とか考えてなかったから思いつかん
と思ったら名前きたな
種族はハーフリングで
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 16:39:29.47 ID:vKRD875u0
植民地の王族
ハーフリングの家系
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 16:45:47.66 ID:gy5DS7DDO
褐色肌
白髪ロング
背中に植民地の守護鳥にあたるフェニックスのタトゥーが刻まれている
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 16:56:48.12 ID:ZwE8X/T9o
現実主義者で毒舌
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 16:59:11.31 ID:j7A7MvNJ0
内気で引っ込み思案
絵を描くことが趣味
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 17:18:28.93 ID:4WUxf5Mb0
17
73 :
オパビー
[saga]:2019/03/31(日) 20:55:21.26 ID:+VUmp8At0
私は写真を覗き込んだ。
そこには褐色の肌を持ち、雪のように真っ白な長い髪を垂らした少女がいた。
私「まさか………この子か?」
サンジェルマン「ええ、そうです。美しいでしょう?」
いや、美しいのだが………少し幼すぎではないか?
写真の中の少女は、どう見ても12歳を越えているとは思えない出で立ちだった。
私がそう思っていると、サンジェルマンが私の考えを見据えたように言った。
サンジェルマン「幼いとお思いでしょう。ですが実はそのお方はハーフリングなのですよ」
私「ハーフリング…………」
私と同じと言うことか。
私「地位は?」
サンジェルマン「アフリカの一つの植民地を支配する大英帝国の王族の一派でございます。肌色と毛色は一族のものです」
私「王族か………確かに妃として不足は無い」
私がそう言うと、サンジェルマンは嬉しそうに言った。
サンジェルマン「そうでしょう。それに今年で17になったという若さですので、子も無事になせると思います」
私「へえ、17……17!?」
私はもう一度写真を見た。
明らかに見た目の年齢が私を越えている。
やはり私はハーフリングの中でも特に若く見えるのだろうか………
私「とりあえず会ってみない事には何も言えないな。見合いはいつだ」
サンジェルマン「今日です」
私「今日!? ずいぶんと急いだものだな」
サンジェルマン「連絡が遅れてしまったようで。お呼びしますね」
サンジェルマンはそう言って部屋を退出した。
まさか今からなのか。
それにもう来ているのか!!?
私は部屋着を着替えたり服装を整えたりとあたふたする事になった。
74 :
オパビー
[saga]:2019/03/31(日) 23:14:04.41 ID:+VUmp8At0
〜〜〜
私「………………」
パトリシア姫「…………………」
本当に当日だったらしい。
サンジェルマンが戻ってきたと思えば、直ぐに広い商談室へと誘導された。
なんでこんなにスケジュールがタイトというか早いんだ………
私「………………」
パトリシア姫「………………」
はあ………
この部屋には私とパトリシア姫の二人きり。
王族の見合いはもとよりこういう作法らしく、サンジェルマンや護衛はもちろん、ルイすら入室は許されない状態だ。
私「………………」
パトリシア姫「………………」
実際パトリシア姫は写真で見るよりも美しかった。
茶褐色の肌に真っ白な髪、まつげ、眉毛。
腹を見せるような服をきており、へそや唇、ハーフリングの長い耳に金細工のピアスが付けられている。
何故か手には紙を何枚も束ねたようなスケッチブックを持ち、それを胸辺りで抱き抱えている。
目は不安に満ち、一カ所に留まっていない。
恐らく私も同じ状態だろう。
私「………………」
パトリシア姫「………………」
き、気まずい。
始まりの挨拶以来いっさい会話がなされていないではないか。
何か………何か言わねば…………
私「>>下」
75 :
オパビー
:2019/03/31(日) 23:25:14.63 ID:+VUmp8At0
忘れてたやがホットココアはルイが温めたものやで。
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/03/31(日) 23:39:28.60 ID:1/ZQzoZvo
はるばる来た苦労を労わせてほしい
そっちの国の様子は?
77 :
オパビー
[saga]:2019/04/01(月) 05:40:45.25 ID:LWvocUXk0
なおパトリシア姫(き)と読む。
私「……あ」
パトリシア姫「あの」
私「あ、いえ。どうぞ」
パトリシア姫「であっ、そ、そちらから…………」
私「……………」
被った。
であっ、ってなんだ。
私「えーっとその…………はるばる来た苦労を労わせてほしい。そっちの国の様子は?」
よしなんとか言えた。
パトリシア姫は何度かもじもじしてから、私の目を見た。
そしてスケッチブックで口元を隠しながら小さな声で話し出した。
パトリシア姫「は……………わ、私の国は非常に豊かです…………こ、せ、先住民も、他の植民地よりは幸せな暮らしをしていると、じじじ自負しております」
あまり人と話すのが得意ではないと見た。
私もだが。
パトリシア姫「そそ、そちらの大英帝国は、どどうですか」
私「ああ…………その……大英帝国は開拓と発明の国だと自慢できる国だ。日々もの凄い勢いで新しいものや土地が開拓されている。それに、平和だ」
パトリシア姫「そそそそうですか…………」
パトリシア姫はスイーッと私から目を背けた。
瞳がプルプルと震えている。
そして会話が止まった。
なんでもっと長引くような話し方を出来なかったのだろうか………
まあいい。
次の話題を探してみよう。
こんな事になるなら会話術の本も読んでおくべきだった………
私「>>下」
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/01(月) 07:02:50.73 ID:ZMcaf6ygo
子供は好きか
私は子供に見えるか
79 :
令和
[saga]:2019/04/01(月) 12:32:59.76 ID:LWvocUXk0
私「……………子供は、好きか?」
パトリシア姫「え、あ、はははい………す好きです」
パトリシア姫はスケッチブックで口元を隠しながら嬉しそうに話した。
私はそのパトリシア姫に聞いた。
私「私は、その………子供に見えるか?」
私がそう聞くと、パトリシア姫は私の身体を下から上まで見ながら言った。
パトリシア姫「そそ、そうですね……子供に見えます。背も小さいですし、ささ最初に写真を見せられた時は冗談でしょと思いました……」
少し言い過ぎではないか。
パトリシア姫「ででですが、同じハーフリングだと聞いて安心しました。それでも普通よりは小さいのですが………じ、実際に会ってみると、そそ想像以上に、はは話し方とかが子供っぽくはないなって…………」
子供っぽくは無い、か。
それに対してパトリシア姫は案外子供らしい仕草などをしている。
毒舌、というか少し歯に衣着せぬ物言いだがな。
私「>>下」
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/01(月) 12:42:03.00 ID:qgjqY9YL0
ま、まあ外見だけで人は判断できないからな…
と言うわけでお互い内面のことも知ろうか?
とりあえず好きなこととか趣味を語ろうか
81 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 00:15:40.39 ID:nQ0tp4l90
私「ま、まあ、外見だけで人は判断出来ないからな………」
私はチラとパトリシア姫を見た。
清楚で静かに見えるパトリシア姫も実際の内面は分からない。
人の内面と言うのは例え兄弟でも分からないと言うしな。
まずは話してみるのが吉だろう。
私「と言うわけで………お互い内面のことも知ろうか? とりあえず好きなこととか趣味を語ろう」
パトリシア姫「わわわわかりました………」
まずは私からだ。
私「私は………昔から本を読むのが好きだった。このハーフリングの身体で外に出て、可愛いと言われるのが嫌だったんだ。そうやって本を読んでいく内に、使うこともない知識と知恵だけが蓄積してきたんだ」
サンジェルマンと私の間で日常的に行われる問答は、サンジェルマン本人が提案した物で、知識のアウトプットを目的としている。
サンジェルマンがそうやって知識を蓄えることの楽しさを作り出してくれていなければ、私はただ何の目的もなく、ただ自然に塵が蓄積していく水たまりのように知識を蓄えてきただろう。
今は違う。
知識を蓄えることが楽しい。
まだ私には経験が足りない。
いつか世界に旅立ち、自分の知識が通用するかを確かめてみたい。
そう思っている。
82 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 09:15:12.48 ID:nQ0tp4l90
パトリシア姫「ほほ本を読むのがお好きなのですか………良いことだとおお思います………」
パトリシア姫はこくこくと頷き、部屋の一角にある本棚に目を向けた。
パトリシア姫「あ、あれもユタ王子の本ですか? ああああの分厚い本も、もしかして全部読まれて……」
私「ああ、そうだ。勿論全部読破している」
パトリシア姫「へええ………」
私がそう言うとパトリシア姫は好奇心旺盛の表情で本棚を見つめていた。
まるで新しいものを知ってはしゃぐ子供のような表情だった。
私「パトリシア姫。良ければあなたの趣味をお聞きしてもよいか」
パトリシア姫「わわわ私ですか」
パトリシア姫はそう言うと、恥ずかしそうにはにかんだ。
そして私にスケッチブックを差し出した。
パトリシア姫「ええええっと……………たたたたいへんお恥ずかしいことなななのですが、私絵を描くことが好きでして………」
ほう、絵を描くことが。
私は身を乗り出した。
パトリシア姫「ととと特に動物画がお気に入りです………さささ差し支えなければ見ていただければ…………」
私「わかった。見てみるとしよう」
私はパトリシア姫からスケッチブックを受け取り、開いた。
するとそこには恐ろしいほど精巧なトゲナシトゲアリベヒモスの鉛筆デッサンがあった。
私は思わず目を見張った。
表情やシワ、光沢までを完璧に描いている。
私「これは…………すごい」
パトリシア姫「あ、あああありがとうございます………」
照れや恥ずかしさからか顔を赤らめながらパトリシア姫は私に頭を下げた。
私はそのまま紙をめくる。
ヤマビロガニ、サクマツノゼミ、ヘンチクアリ、モフモフモクモア、様々な生物が絵の具やデッサンなど様々な描き方でまるで図鑑のような完成度で羅列していた。
素晴らしいの一言だった。
しばらくめくると、私は知らない生物にたどり着いた。
龍のような鱗をもちつつその翼は羽毛で覆われており、美しい額の一本角がよく目立つ。
しばらく考察してみたが、どうしてもこの生物の事は思い出せない。
私「これは………?」
パトリシア姫「あ、ええええっと、それは創作の生物で、ほほほほんとうには存在しないんです」
創作の生物だと。
私「素晴らしい!」
パトリシア姫「っ……………!?」
私は思わず叫んでしまった。
私「これは、素晴らしいパトリシア姫。本当に実在する生物かと思ってしまった。そう信じ込ませるほどの画力と才能、実に素晴らしい!」
パトリシア姫はいくらかもじもじもじもじした後、小さく、消え入りそうな声で言った。
パトリシア姫「あ…………ぁぁ、ありがとうございます…………」
不意に、パトリシア姫の目から涙がこぼれた。
私「パトリシア姫? ど、どうした?」
パトリシア姫は手の甲で目を抑えながらぽつりぽつりと語り出す。
83 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 09:24:37.27 ID:nQ0tp4l90
パトリシア姫「………いいいい今まで、だだだだれにもそんな事言われたことなくて………おおおお父様はこんな絵をかかか描いてる暇があったら勤勉にはは励めって。だだだだからももももしかしたらわわわ私にはええ絵のさささ才能がなな無いんじゃないかっておお思い始めて。ささ最近は全然筆が進まなくて…………でででもユユユユタ王子に褒めて貰えて…………ううう嬉しかったんです」
そんな馬鹿な。
パトリシア姫は絵の才能だけでこの先生きていける筈だ。
それをこんな絵など…………
いや、王には王なりの考えがあるのかもしれない。
真っ向から否定は出来ないな。
私は改めてスケッチブックを見る。
一角の美しい幻獣は、走っている姿をそのまま紙に閉じ込めたと言われても不思議ではないほどの躍動感を持ち、今にも飛び出して来そうだった。
こんな絵、ではない。
素晴らしい絵だ。
私はしくしくと泣くパトリシア姫に言った。
私「>>下」
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/02(火) 09:40:53.66 ID:+rP6uOkDO
そう泣かないでくれ
僕は君の泣き顔より笑顔を見てみたい
85 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 09:51:21.38 ID:nQ0tp4l90
私「そう、泣かないでくれ。私はあなたの泣き顔より笑顔が見たい」
パトリシア姫「………ぐすっ………………ひぐっ……………」
パトリシア姫は涙を拭ききると、下唇を噛み、ピタッと泣き声を止めた。
私「私はとても素晴らしいと思う。たとえ一国の王が認めなくとも、私は認める」
パトリシア姫はこくこくと頷いた。
パトリシア姫「あああ………ぁ、ありがとうございます…………」
私「………………」
私はスケッチブックをめくる。
どのページを見てもため息が出るほど素晴らしい………
パトリシア姫「あああの…………ユユユユタ王子…………」
私がスケッチブックの中程まで読み進めた頃、パトリシア姫が私に話しかけた。
私「なんだ?」
パトリシア姫「よよよ、良ければなんですが、ああああとでルイ様をデッサンさせてもらえますか? りゅりゅりゅ龍というのはあああまりみる機会が少なくて……そそそそれに小さい龍は初めて見ましたから」
なるほど、そう言った願いか。
私「良いと思うぞ。ルイが嫌と言わなければだが………」
パトリシア姫はぱあと顔を輝かせた。
パトリシア姫「ありがとうございます!」
それは紛れもない笑顔だった。
計らずともパトリシア姫の笑顔がみれて、私は少し嬉しい気持ちになった。
86 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 10:10:52.53 ID:nQ0tp4l90
いくつか話をしながら、そろそろスケッチブックが終わりに近づいて来た時のこと。
私「………………?」
私はスケッチブックの間に薄い冊子のような物が挟まっているのを見つけた。
直感的に嫌な予感がし、さりげなくスケッチブックの角度を少し傾けパトリシア姫から見えないようにした。
そしてその冊子を見た。
表紙には多少リアルからデフォルメされたイラストチックな雄のライオンと恐らく雄の狼が笑いあっており、題名には『獅子と狼の[ピーーーー]』とポップな字体で書かれていた。
このイラストはパトリシア姫が描いた物だろう。
タッチが完全に一致していた。
恐ろしく精巧なデッサンとパース。
まさかこれは…………
私は1ページ目を開いた。
獅子が猟師に撃たれる。
獅子は命からがら逃げる
猟師が追う。
獅子が狼を見つける。
獅子は狼を食べようとする。
狼は獅子の身体の心配をする。
獅子は狼を食べる気を無くす。
狼は獅子を洞窟に匿う。
薄暗闇の中、獅子と狼は[ピーーーー]
私は本を閉じた。
ガッツリだった。
修正も隠しもされていない、ガッツリだった。
恐ろしく精巧でパース狂い無しの画力でガッツリだった。
しかも雄と雄だった。
しかも人化も何もされていない獣100%だった。
しかもページ数を見るにあと20ページ以上続くらしい。
しかもページ裏を見ると発行所などが書かれているということはある程度の部数刷られていると言うことだ。
しかも作者の名前がパトリッシュ☆リンリンだった。
私はパトリシア姫を見た。
微笑んで、紅茶を飲んで、今はリラックスしているようだ。
いや…………
なんだこれ………
私「………………」
パトリシア姫「………ユユユユタ王子? どど、どうかされました?」
これは…………
どうするべきなのだ!?
>>下
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/02(火) 10:18:18.41 ID:jKliysX6o
誤魔化す
だが明らかに挙動不審に
88 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 10:33:23.55 ID:nQ0tp4l90
バレ安価。
下一桁6以下:バレる
下一桁7以上:セーフ
89 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 10:34:15.17 ID:nQ0tp4l90
コンマだ。
バレルーレット>>下
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/02(火) 10:35:09.55 ID:+rP6uOkDO
はい
91 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 10:56:03.33 ID:nQ0tp4l90
誤魔化そう。
私は何も見なかった。
私はスケッチブックを閉じ、パトリシア姫に言う。
私「なななななんでもないぞ」
パトリシア姫「?」
下手くそか。
緊張のしすぎでパトリシア姫のようなしゃべり方になってしまった。
パトリシア姫は不思議そうな表情で私が手に持っているスケッチブックを見た。
そして、スケッチブックの端から、ほんの少し、スケッチブックとは紙質の違う紙が飛び出ているのに目を止めた。
しまった。
パトリシア姫「………………ま、ま、まさか……………」
パトリシア姫がまるで薄く張った氷を摘まむように、私のスケッチブックを掴み、私の手の中からゆうっくりと引き抜いた。
そして、それを呪いの書でも開くように、開けた。
パトリシア姫「……………………………」
パタン
パトリシア姫「ふぅ……………」
静かだ。
パトリシア姫は、静かに私の目を見つめる。
そ、そんなに見つめないでくれ。
本当に。
私「…………………」
パトリシア姫「…………………」
徐々に、その顔が崩れ、じわじわと目に涙が浮かぶ。
パトリシア姫「…………………殺してください」
一言そう言って、パトリシア姫は俯いた。
パトリシア姫「ぅぅぅ……………ぅぅっ……………」
あー……………
誰かこの状況を説明してくれ。
とにかく………………
なにか……………
いわねば…………………
私「>>下」
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/02(火) 11:02:27.04 ID:+rP6uOkDO
た、他人に押し付けない限り、趣味に貴賤はないから…
93 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 11:57:07.25 ID:nQ0tp4l90
私「た、他人に押しつけない限り趣味に貴賤はないから………その………」
私がそう言うと、パトリシア姫が口を開いた。
パトリシア姫「おおおお願いです…………ななななんでもしますから口外しないでください…………」
顔をあげ、私に迫りガッと肩を掴む。
パトリシア姫「お願いですから私が獣姦BL同人誌を作ってしかもそれを販売してることは口外しないでくださいっ! ………………ぇぇっ、ぅぇえええっ……………」
言い切った後、パトリシア姫はまた顔を歪め泣き出した。
これは…………どこから突っ込めばいいんだ。
〜〜〜
しばらくして、パトリシア姫が泣き止んだ。
ビーッとハンカチで鼻をかむ。
パトリシア姫「ごごごごごめんなさい………とと取り乱してしまって……………」
私「いや………あれは取り乱しても仕方が無いと思うぞ」
パトリシア姫「うううう…………」
自分が描いているとってもニッチなエロ本を見合いの席で相手方に見られるなんて事はそうそう無いだろうからな。
想像し難い状況だが、実際に起こっている以上仕方がない………
パトリシア姫「ユユユユタ王子。ひひひ秘密にしてください。おおお願いします」
パトリシア姫がスケッチブックを抱えたまま頭を下げた。
私「>>下」
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/02(火) 12:23:32.90 ID:Ziw0kqOBo
口外しないようにしよう
これは私以外は誰も知らないのか
95 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 12:31:45.38 ID:nQ0tp4l90
私「口外しないようにしよう」
私がそう言うと、パトリシア姫は感謝の意を込め無言でコクコクと頷いた。
私「これは、私以外は誰も知らないのか?」
私がそう言うと、パトリシア姫は一度鼻を啜ったのち答えた。
パトリシア姫「ははははい。パパパパパトリッシュ☆リンリンの名はああある程度知られていますが、そそそれが私だと言うことはだだ誰も知りません」
私「そうか」
私が初めて秘密がバレてしまった人物という訳だな。
絶対に約束は守ってやろう。
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/02(火) 12:33:34.71 ID:jKliysX6o
王室御用達獣姦BL同人誌は草
97 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 12:40:54.90 ID:nQ0tp4l90
その時、カーン………カーン…………という鐘の音が鳴らされた。
それと同時に商談室の扉が開く。
サンジェルマン「お見合い終了でございます。パトリシア姫、迎えの方が来ているのでお引き取り願います」
サンジェルマンがそう言うとパトリシア姫は急いでスケッチブックを机の上から取り、頷いた。
パトリシア姫は私に向くと頭を下げた。
パトリシア姫「きょきょきょ今日は本当にありがとうございました。ままままた明日お会いしましょう」
私「ああ、また明日パトリシア姫」
パトリシア姫「でで、では」
そう言ってパトリシア姫は部屋を出て行った。
見合いの日程は一週間。
あと6日パトリシア姫とは見合いをする事になる。
そして最終日に結婚するか否かを決めるのだ。
まだ結論を急く必要はない。
あと6日もあるのだから、ゆっくり決めていこう。
〜〜〜
パトリシア姫がホテルに帰って行った後、サンジェルマンが私に聞いた。
サンジェルマン「で、どうでしたかな? パトリシア姫は」
私「ううむ………」
まだ1日目では分からないが…………
同人誌を描いているという事実がインパクトが強すぎた。
とりあえず今日1日見合いをしてみて、パトリシア姫と結婚しても良いかどうか…………
私「>>下」
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/02(火) 12:57:24.27 ID:+rP6uOkDO
結婚するかどうかはともかく彼女とはもっと交流を深めたい
99 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 13:37:38.61 ID:nQ0tp4l90
私「結婚するかどうかはともかく、彼女とはもっと交流を深めたい」
サンジェルマン「ほお」
サンジェルマンは口ひげを撫でながら興味深そうに言った。
サンジェルマン「前向きに検討する、と受け取っても?」
私「んー、まあそう考えてもらって構わない。パトリシア姫といると楽しいからな」
サンジェルマン「分かりました」
結婚するかしないか。
サンジェルマンのどんな問答よりも難しい問題を、私は今目の前に叩きつけられている…………
100 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 13:42:10.68 ID:nQ0tp4l90
〜〜〜
ルイ「ねーユタ〜。お昼何してたの? お話?」
私「ああ、ルイか」
私が龍棟に入ると、天井付近のリングでバランスをとっていたルイが降りてきた。
無知の目で私を覗いてくる。
ルイ「あの女の子とお茶会してたら私も行きたかったな〜」
そうかルイは何も知らないのか。
どうやってお見合いをしていたという事を説明しようか。
結婚の概念はまだ教えていないからな…………
>>下
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/02(火) 14:57:36.21 ID:Ziw0kqOBo
彼女が私と家族になるかもしれない
102 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 15:42:37.68 ID:nQ0tp4l90
私「お見合いをしていたんだ」
ルイ「おみあい?」
ルイが首を傾げる。
まあ分からないだろうな。
私はルイの頭を撫でた。
私「簡単に言えば、彼女が私と家族になるかもしれないという事だ」
ルイ「かぞ、く?」
私「ああそうだ」
ルイは少し考え込む。
ルイ「そうなったら、ユタとその女の子が一緒に暮らすってこと?」
私「そうだ」
ルイ「一緒に寝るってこと?」
私「……………そうだ」
一瞬驚いたが、純粋に同じベッドで寝るという事だろう。
ルイ「そう…………なんだ」
ルイがなぜか悲しそうな顔をした。
私「どうした?」
私がそう顔をのぞき込むと、ルイは何かを振り払うように宙返りした。
ルイ「ううん! 何でもない! そんな事よりゆた
103 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 18:41:38.44 ID:nQ0tp4l90
ミス
ルイ「ううん! 何でもない! そんな事よりユタ! 今日も遊ぼー!」
パタタッとルイが龍棟の中を飛び回る。
私「ああ、分かった。いっくぞー!」
まあルイが何でもないというなら心配はいらないだろう。
それに今日はラクレシアが来る日だ。
一年を通して私とラクレシアも親しくなった。
今日は何をして遊ぼうか。
104 :
オパビー
[saga]:2019/04/02(火) 23:22:21.41 ID:nQ0tp4l90
あれから、6日が経った。
パトリシア姫「きょ、今日が最後ですね………」
初日よりはリラックスしたパトリシア姫が私に言った。
私「そうだな」
私は窓から外を見る。
時刻はそろそろ夕刻。
決断の時、だ。
この一週間の間に私とパトリシア姫は様々な事を知り合った。
休日の過ごし方や、ルイのこと。
外出をして公園に出かけた時もあった。
私が公園の草花や鳥の名をパトリシア姫に聞かれるがままに答えると、彼女はとても興味深そうに頷いていた。
うんちくを最後まで聞いてもくれた。
一緒に昼食を作ったりもした。
パトリシア姫はあまり料理が得意では無いようだが、一緒に料理をしていると楽しい。
ところで、この一週間、ルイの期限が悪かったのは私と遊ぶ時間が少なくなったからかもしれない。
そう思って私はルイと毎日遊ぶ時間を増やしてみたりもしたのだが、未だ期限は微妙に悪い。
ココアなども温めてくれなくなった。
寂しいな。
さて。
決断の時が来る前に、最後に一つだけパトリシア姫に言いたい事がある。
私は口を開いた。
私「>>下」
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/02(火) 23:38:59.55 ID:rw7KoG6j0
この一週間、私にとっては楽しいものだったが、パトリシアはどうだったかな?
君はまだ若いし、今回の見合い話だって国や家族に気を使って無理をしていたのではなかったのか不安だったんだ
106 :
オパビー
[saga]:2019/04/03(水) 11:22:56.43 ID:eZ8Dx9vE0
私「この一週間………私にとっては楽しいものだったが、パトリシア姫にとってはどうであったか? 君はまだ若いし、今回の見合い話だって、国や家族に気を使って無理をしていたのではなかったのか………不安だったんだ」
私はそうパトリシア姫に言った。
パトリシア姫「えっと………」
パトリシア姫は何度か考えながらもじもじと身体をよじらせた。
パトリシア姫「たた楽しかったです」
ほんの少し頬を紅潮させながら話し始めた。
パトリシア姫「たた確かに、お見合い話は国から進められた物で、最初は気が乗らなかったのですが………そそれでもこの7日間は楽しかったです。ささ最初に同人誌の事がバレて、ちょっと気まずい空気になってしまいましたが………絵を誉めてくれて、嬉しかったです。いい一緒にイングランド料理作ったり、別の日に作ったサンドイッチを持って、公園でピクニックしたり…………本当の夫婦みたいに………」
最後の方はもじょもじょとはにかみながら、パトリシア姫は言った。
ここまで言われて気づかない私ではない。
薄々気付いてはいたのだが、数日前からパトリシア姫は私に気がある。
朝会った時、まるで会うのが楽しみだったような顔をする。
パトリシア姫「だだから………その………楽しかったんです。凄く。だだから、その…………け、結婚してみても、いい良いかなと………わわ、私的には………おお思っている……んです…………よ?」
カーン………カーン………
ちょうど、そのタイミングで、パトリシア姫がそう言ったタイミングで鐘が鳴った。
107 :
オパビー
[saga]:2019/04/03(水) 11:43:23.66 ID:eZ8Dx9vE0
サンジェルマン「終了、です」
サンジェルマンが扉を開けた。
〜〜〜
サンジェルマン「最後にこの後、数人の証人を集めた上で婚約を決めます」
私「とうとう、か………」
最後の決断、だ。
パトリシア姫を妃として迎え入れるか、否か。
>>下
108 :
オパビー
[saga]:2019/04/03(水) 11:44:01.33 ID:eZ8Dx9vE0
また理由も>>下
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/03(水) 12:37:58.50 ID:GsOblHzio
迎え入れ
彼女ほどの相手から結婚してもいいなんて言われて断るなんて男が廃る
それにいままで彼女の様に自然に私に接してくれた異性はとても少なかったし
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/03(水) 13:22:49.08 ID:QOoh9vJlo
さてどうなるか…
111 :
オパビー
[saga]:2019/04/03(水) 13:54:26.82 ID:eZ8Dx9vE0
〜商談室〜
パトリシア姫「け、結論は、出ましたか?」
パトリシア姫がスケッチブックを抱きかかえながら言う。
私は頷いた。
私「私は結婚したいと思っている」
パトリシア姫が驚いたような顔をした。
それから、口元を緩ませ、によによした。
私「貴女ほどの女性から結婚しても良いと言われて、断るなんて男が廃る。それに、今まで貴女のように自然に私に接してくれる異性はとても少なかった。だから………」
私は息を吸った。
私「結婚してくれ」
パトリシア姫は口元を緩ませながら、返事をした。
パトリシア姫「はい…………♥」
私「ああ…………」
かくして、私とパトリシア姫は婚約した。
ハーフリングの夫婦、か。
子供も背が低いのだろうか。
私は将来築かれるであろう家庭に思いをはせた。
私「………………………ん?」
今、商談室の扉の隙間から何かが覗いていたような………
サンジェルマン「ユタ様、どうかされましたか?」
私「ん? ああ、いや、何でもない」
……………気のせいだな。
112 :
オパビー
[saga]:2019/04/03(水) 14:48:38.66 ID:eZ8Dx9vE0
次の日。
一度正確な手続きを済ませるため、パトリシア姫との同居はまだだ。
数日すれば同居する事が出来る。
それまではしばらくの辛抱だ。
私は本を読む手を止め、席を立った。
そろそろルイと遊ぶか。
その時、サンジェルマンが血相を変えて駆け込んできた。
サンジェルマン「ユタ様!」
私「どうした?」
サンジェルマン「ルイ様が…………!」
……………ルイが?
113 :
オパビー
[saga]:2019/04/03(水) 15:59:57.89 ID:eZ8Dx9vE0
私「うっ!」
私が龍棟に駆けつけ門を開けると、中は溢れんばかりの灼熱の空気と蒸気に満たされていた。
蒸気は人工の川が蒸発したものだろう。
これだけ水蒸気があるということはそれだけ強力な熱源が………!
私「どうしてこうなった!」
サンジェルマン「わかりません!」
私「クソッ……………!」
蒸気が邪魔で見えない。
それに熱い。
恐らく熱源はルイ。
だが、どうしてだ。
熱の操り方はマスターした筈だ。
ちょっとやそっとでは暴走などしないはず………
つまりルイの身にただならぬ何かがあったに違いない。
私「ルイ!」
私は熱波の吹き荒れる中に向かってルイの名を呼んだ。
微かに、蒸気の中に影が見える。
門を開けていたからか、蒸気が少し薄くなったようだ。
ルイ「…………………ユタ」
微かに、ルイの声がした。
私は呼びかけ続ける。
私「ルイ! 静まれ! 気を落ち着かせろ!」
ルイ「ユタ……………」
ルイの影が、起き上がった。
フッ………
私の声に答えるように熱波が消え、むわっとした空気が入り口から逃げていく。
蒸気が薄れ、奥からルイが歩いてくる。
鱗に大粒の雫をいくつも滴らせながら、ルイは私の前に姿を表した。
だが、その体は、また一回り大きくなっていた。
私「ルイ…………」
ルイ「ごめんなさい…………力が…………抑えられなかった。なんか、いくらでも身体の奥から熱が湧き出てきて、訳が………分からなくなっちゃったの……………」
ボロボロと、ルイが涙を流す。
原因は不明だが、ルイ本人でさえ抑えられないほど力が暴走したようだ。
それと同時に体も大きくなった。
なぜだ………?
ルイが少し大きくなった鼻先を私にすり寄せる。
ルイ「ごめんなさい…………」
悪いことをしてしまった子供のように、ルイが誤る。
私「>>下」
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/03(水) 16:13:02.09 ID:OpyVWzNP0
もしかして昨日の気配はルイなのか?原因は私がパトリシアと結婚するからなのか?
……こんな状態になるまで悲しむということはそういうことなのか?
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/03(水) 16:17:55.55 ID:QOoh9vJlo
怪我がなくて良かった(できれば子供を愛おしむように抱きしめる)
単純な感情の動きだとしたら何なんだろうか?
116 :
オパビー
[saga]:2019/04/04(木) 07:50:10.62 ID:luw5Wave0
私「怪我が無くて、良かった………」
私はルイを子を愛おしむように抱擁した。
ルイの身体はまだ熱かった。
腕の中で、ルイが花鼻を啜った。
なぜ、ルイはこんなにも力を制御出来なかったのだろう。
確か、元々ルイの力が爆発する原因はルイが悲しんだ時のはずだ。
つまり、ルイは何かを悲しんでいた………
それも、我を忘れ龍棟の中を熱気で溢れさせる程に。
私ははたとその可能性に気がついた。
なぜ、ルイは悲しんでいたのか。
私「サンジェルマン、外してくれ」
サンジェルマン「は。かしこまりました」
ルイと二人きりで話をするために、私はサンジェルマンを外させた。
サンジェルマンの姿が見えなくなった頃、私は腕の中のルイに話しかけた。
私「ルイ」
もしかしたら、違うかもしれない。
それでも、関係性は十分に見える。
私「もしかして昨日、商談室を覗いていたのは、ルイだったのか?」
ルイがはっとしたような顔で私を見上げた。
私「原因は、私がパトリシア姫と結婚するからなのか?」
私は霧が晴れた龍棟内に目を向ける。
龍棟の中心の床が焦げている。
池の水は蒸発し、そこら中が結露している。
私「…………こんな状態になるまで悲しむという事は、そういうことなのか?」
ルイがうつむき、私の腹に額を押し付けながら言う。
ルイ「………わかんないよ……………わかんない………」
ルイはボロボロと涙を流しながら、顔を歪ませた。
ルイ「パトリシアって子がユタと家族になるって聞いて、一週間二人がおみあいしてる間ずっと悲しかった。ユタが遊んでくれてる間も、悲しかった………いつもは、楽しい筈だったのに…………」
ルイが私の顔を見上げる。
ルイ「これまでと同じように、遊べなくなっちゃう………ユタが、私じゃなくてパトリシアって子を大事にする………」
ルイの体が熱くなる。
これでも抑えてはいる方だろう。
昔なら、既に私は消し炭になっている筈だ。
ルイ「もう、嫌。捨てられたくない。ユタ。私だけを大事にしてよ。今まで一緒に暮らしてきたのに、私よりパトリシアって子を大事にするの。だって、私家族じゃないもん。パトリシアって子がユタの家族になる。でも私は………ペットだもん。私はペットだもん!」
ペット。
その言葉は、どこで知ったんだ。
そうか最近文字も読めるようになったんだったな。
それでどこかで読んだのだろう。
確かに世間からみれば私が飼い主でルイがペットだ。
でも、違う。
ペットじゃない。
ルイは………
ルイは>>下
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/04(木) 07:59:57.79 ID:uLnc6Mumo
結婚は出来ないかもしれない、だからせめてもと子供のように思ってた
それはパトリシアと結婚しても変わらなく家族になれると思ってた
もしもルイが家族でなく恋人としての愛を求めているとしたらとても困惑している、もう少し話したい
118 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/04(木) 08:08:58.23 ID:eAcMbr+L0
そういう方向性行くのか
パトリシアもいいキャラしてるしね…
119 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/04(木) 08:17:11.77 ID:uLnc6Mumo
いや、ここまで人間らしく成長するともう子供としてしか見れんくなってきた
その感情を乗り越えて結ばれるのはもっと尊い(これが最後の選択だったらごめん)
(最初の小さくて喋れない状態と異種族愛ならそれもそれで背徳性高くて有りだったけど)
120 :
オパビー
[saga]:2019/04/04(木) 11:52:23.93 ID:luw5Wave0
私は、少し前までは結婚する気などさらさら無かった。
だからせめてもと思い、まだ幼かったルイを買い子供のように育てた。
ペットではなく、まるで本当の子供のように、家族として一緒に暮らしてきた。
それはパトリシア姫と結婚をしても変わらないと思っていた。
それは、違った。
寝床は離れ、一緒にいる時間も短くなる。
それだけの、僅かな違いだ。
しかし、それはルイにとって僅かでは無く、耐え難いものだった。
ルイにとって、私の本当の家族が出来るということは、ルイが私の家族ではないという事を突きつけられているように感じた。
違う。
ルイは家族だ。
少なくとも、私はそう思っている。
甥や姪と一緒に遊ぶルイを見て、私はまるで本当の子供のように思っていた。
成長する姿を喜ばしく感じた。
本当の、私の子供のように。
それでも………
それでも、もしルイが言う『大事にする』と言うことが、家族としてではなく恋人としての愛を求めているとしたら………
私は、どうすれば良い………
どれだけ蓄えた知識も役に立ちはしない。
私は自身の無力さを知った。
もう少し………ルイの話が聞きたい。
121 :
オパビー
[saga]:2019/04/04(木) 15:08:12.45 ID:luw5Wave0
私「………違う。ルイはペットじゃない。家族だ」
ルイの鱗一枚一枚がフライパンのように熱い。
それでも、私は抱きしめる。
私「トキとソラとヤミと一緒の、家族なんだよ。ペットじゃない………分かってくれ………」
ルイ「ユ………タァ……ひぐっ………」
ルイの鱗が冷えていく。
気が落ち着いてきたようだ。
私「>>下」
122 :
オパビー
[saga]:2019/04/04(木) 15:18:32.59 ID:luw5Wave0
因みに別に「ペットは家族」と言ってる人を否定している訳じゃないで。
ルイが「私はペットだから家族じゃない」と言っているのを否定しているんやで。
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/04(木) 15:37:49.63 ID:8ez/5+d00
パトリシアと3人で話し合おう。
もしかしたら3人ともさっきのルイみたいに心が傷つく結果になるかもしれない。でも自分の気持ちを隠さず素直に話せるのが「家族」だと思うから。
124 :
オパビー
[saga]:2019/04/04(木) 17:00:00.92 ID:luw5Wave0
私「ルイ。ルイが言う大事にしてというのは………どういう意味なんだ? 家族として愛して欲しいのか、それとも、パトリシア姫と同じように、恋人や、夫婦、つまりは子供を作るパートナーとして愛して欲しいのか? ……………正直に、言ってくれ」
今まで私は子供としてルイと接してきた。
元々言葉を話せなかったルイは沢山のことを学び、成長した。
その中で、複雑な感情もいくつも生まれただろう。
私が感じている「愛」は父性であり、当然ルイからは親を慕う「愛」があると考えていた。
それは違うかもしれない。
家族であったとしても、血のつながりは無い。
だから、ルイの本能が目覚めたかもしれない。
動物のつがいの間に生まれる………自然な「性欲」と言う名の「愛」と一緒に。
…………しかし、これはただの私の妄想かもしれない。
ルイがただ私を親として見ている可能性の方が………
ルイ「……………………」
ルイがゆっくりと口を開いた。
ルイ「…………私ね…………ずっと、思ってたんだ…………」
ルイが私から離れ、話し出す。
ルイ「私が産む卵から、ユタの赤ちゃんが生まれたら…………どれだけ、良いかな………って」
ルイの潤んだ瞳が私に向けられる。
その目が、その言葉が、私に向けられている「愛」の全てを物語っていた。
私は小さいため息を吐いた。
私「………明日、パトリシア姫と3人で話し合おう。もしかしたら、3人ともさっきのルイみたいに心が傷つく結果になるかもしれない。でも………自分の気持ちを隠さず素直に話せるのが…………本当の『家族』だと思うから」
ルイが涙を流しながら頷いた。
その話し合いの結果がどこに落ち着くかは分からない。
しかし、傷一つ無く終える、と言うのは、どうにも厳しそうだ…………
二人を幸せにするために………私はボロボロになる覚悟を決めた。
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/04(木) 17:56:46.86 ID:uLnc6Mumo
内容今までにないくらい重いな!
でもエッチなのとは別の方向性で、続きの展開がすごい楽しみ
こんな展開もできる1の技量がすごいわ
126 :
オパビー
[saga]:2019/04/05(金) 07:39:01.75 ID:LwUzInMY0
その夜。
私はルイと一緒に、いつも通り寝た。
他意はない。
もう一度言う他意はない。
それよりもルイはセックスの事を知らない。
だからただ一緒に寝ただけだ。
大丈夫だ、いつも通りだ。
胸が高鳴っているが他意はない。
少し意識しただけだ。
他意は、無い。
安らかな寝顔で寝息を立てるルイの横で(因みにルイのサイズは小さめの中型犬ほど)私は考えを巡らせた。
パトリシア姫とルイの事だ。
まずパトリシア。
まだ結婚こそしていないものの、彼女は既に私の事を配偶者として見ている。
端的に言えば好いている。
順調に物事が運べば行われる一週間後の結婚式から後は、正式な夫婦になる。
趣味を共有する事ができ、また同じハーフリングとしての親近感もある。
妃としては何一つ申し分はない。
次にルイ。
私と暮らした時間は一年と少し……
確かに、最初の方は私の中にも少しだけルイのことを「ペット」と思っていた考えがあったかもしれない。
でも、ルイが言葉を話すようになり、どんどん物事を理解するようになるにつれ、その意識は小さくなってきた。
本当の家族のように、子供のように思えてきた。
独身である私にとって、それはなんとも奇妙な感覚だった。
かわいらしい、それでいてわんぱくで、いたずら好きで、決して扱いやすくはない。
でも、それはいかにも心地良かった。
本当の子供が出来たようで嬉しかった。
それなのに………
私を異性として「愛」していると。
ルイは、そう言った。
私は、どうすれば良いんだ………
私は隣に眠るルイの頭を撫でた。
全ては、明日決する。
「家族」、そして「愛」。
その2つの流れが織りなす混沌の渦の中心にいるのは私だ。
パトリシア姫、ルイ。
教えてくれ……………
どうすれば、幸せになれるんだ……………
目を覚ませば、夜が明けていた。
127 :
オパビー
[saga]:2019/04/05(金) 07:44:11.45 ID:LwUzInMY0
〜商談室〜
私はルイの隣に座り、パトリシア姫と向き合っている。
緊急招集として、パトリシア姫を呼び出したのだ。
パトリシア姫「ユユタ王子。どうされたのですか? そそそれになんだかルイ様が一回り大きくなったような………?」
パトリシア姫がルイを見ながら言った。
ルイは頭を垂れ、パトリシア姫の視線を避けるようにうつむいている。
まあこの際ルイが大きくなった事は置いておいて………
単刀直入に言ってしまおう。
私は、口を開いた。
私「>>下」
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/05(金) 09:39:06.51 ID:azqKTe30o
ルイにもパトリシアにもお互い伝わってないことが多い
でも全て出して本音で話し合いたい
129 :
オパビー
[saga]:2019/04/05(金) 10:27:13.79 ID:LwUzInMY0
私「ルイにもパトリシア姫にも、お互い伝わっていないことが多い。そしてその事はお互いにとって良いこととは限らない。でも、全てを出して本音で話し合いたいんだ」
パトリシア姫は不思議そうに首を傾げた。
何も知らないのだから当然の反応だろう。
私「パトリシア姫、私の妃になる前に、貴女にまずは知ってもらわなければいけないことがある」
パトリシア姫「…………はい」
パトリシア姫は神妙な顔で頷いた。
私はルイを示した。
私「ここにいるルイ……ルイはファイアドラゴンであり、今まで一緒に暮らしてきた家族だ」
パトリシア姫は頷く。
この1週間でルイとパトリシア姫は何度か会っている。
私からパトリシア姫にはルイの事を教えているし、直接本人同士も話したり遊んだりしているため互いのことは知っている筈だ。
それでも、今から私が話すことを、パトリシア姫は受け止めてくれるだろうか。
私がルイに視線を送ると、ルイは静かに頷いた。
私は覚悟を決めた。
私「>>下」
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/05(金) 10:32:10.27 ID:cxwdES6DO
情けない男だと思うだろうが、私に二人の内どちらかを手放すなんて今さら出来ない
だから頼む、二人とも私の妻になってくれ
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/05(金) 10:36:40.85 ID:cxwdES6DO
すみません
>>130
はルイが自分のことを子供が欲しい位愛していることをパトリシア姫に伝えた上ででした
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/05(金) 10:39:45.11 ID:nj2c/DboO
えぇ…
王族ならそういう文化もありみたいな感じにするんか?
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/05(金) 10:41:37.40 ID:cPQL5MsEo
パトリシアはよくわからんがルイは独占欲強そうだったからどう説得できるか…
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/05(金) 10:43:42.74 ID:/O6g8TE6o
子どもとしてしか見れなくて悩んでたのに心境変わり過ぎな気も
ユタなら自分の気持ちに無理してでも最大に妥協できるとこを見つけ出そうとしそうだしそんな感じなのか?
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/05(金) 10:48:32.06 ID:/O6g8TE6o
意外とこのスレ見てる人いるんだな
安価の内容(ユタの発言)自体は取った人のものだから、ケチはつけないでほしい
解釈がどうなるかの問題
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/05(金) 10:50:17.84 ID:cxwdES6DO
>>130
も
>>131
も取消します
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/05(金) 10:58:02.23 ID:/O6g8TE6o
いや優柔不断たげど変なとこだけ決断しちゃうのとか思い描いてた主人公像とそこまで変わらないしいいと思う
せめて取り消した理由を書いて…それでまた安価考えるから
138 :
オパビー
[saga]:2019/04/05(金) 11:02:23.02 ID:LwUzInMY0
まあハガネもヒヒガネも一夫多妻やしな。
再安価やで。
139 :
オパビー
[saga]:2019/04/05(金) 11:17:42.17 ID:LwUzInMY0
……それにしても元々のユタの性格の弱気で周りに流されやすいって言うのをワイが全く使えてない気がするで。
すまん。
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/05(金) 12:37:23.76 ID:/O6g8TE6o
じゃあ弱気っぽく
昨日のルイとの経緯を話した上で
ルイを結婚相手として見るのは不可能ではないとは思ったが、気持ちを完全に向けるのはまだ難しい
でも今まで育ててきた相手としても、自分を好いていることにしてもルイの気持ちはとても大事にしたい
パトリシアが好きなのも私の本心だ
いっそ二人を娶ることまでも考えた、二人とも幸せにできる自信はないのに
元はといえば結婚に関して避けたり流されるままで何も考えていなかったのが悪い、どうすればいい…
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/05(金) 13:13:41.56 ID:/O6g8TE6o
今思ったがルイが感情爆発させて暴走するのとかはちょっと見たいかも
子供として扱われるのを嫌ってるのに子供っぽいところがあるというユタの成長にもなれば
142 :
オパビー
[saga]:2019/04/06(土) 00:28:30.71 ID:kwqLAtPM0
私「昨日、私とパトリシア姫が婚約を終えた後、龍棟でルイが力を暴走させていたんだ。龍棟内を熱波で満たし、私が行くまで、ずっと暴走し続けていたんだ」
初耳だったパトリシア姫が驚いたような顔をした。
ルイが顔をふせる。
私「前にも話した通り、まだ幼かった頃のルイは悲しくなるとすぐにファイアドラゴンの力を爆発させていた。この火傷も、その爆発した力に晒されて負った物だ。しかし、訓練を続ける内に、ルイはその力を制御する事が出来るようになった。ここ最近は一切力を暴走させていなかったんだ。それなのに昨日、ルイは暴走させてしまった。力を制御できなくなるほどの悲しみが、ルイの力を爆発させたんだ」
パトリシア姫「悲しみ…………」
私は一息ついてから、核心を話した。
私「その悲しみを作った原因は………私だった」
パトリシア姫「王子が………?」
私「……………あの日、ルイは覗いていたんだ。私とパトリシア姫が婚約するところを。それが、ルイを暴走させる要因だった」
私は頭を抱えた。
私「本人から聞いて、私は初めて知ったんだ。ルイは、私のことを『愛』していたんだ。『家族』ではなく、異性として。…………男女の関係として」
パトリシア姫が小さく息を飲む音が聞こえた。
今頃口元を押さえているだろう。
私「ルイは私がパトリシア姫と結婚をして、自分を愛さなくなってしまうと考えたんだ。それで、力が暴走してしまうほどに、悲しくなってしまったんだ…………」
圧倒的無力感が私を襲い、頬を涙が伝う。
どうして、今までルイの気持ちに気づいてやれなかったのか。
どうしてもっと気づけるように寄り添ってやらなかったのか。
私「私は昨日一晩考えたんだ。どうしたら、二人を幸せに出来るかって。パトリシア姫、婚約者である貴女を前にしてこんな事を言うのは適切では無いと思うが、私はルイを結婚相手として見るのも不可能では無いと思った」
ルイ「えっ……?」
ルイが不意を突かれたような顔をして私の横顔を見た。
私「流石に、気持ちを完全に向けるのはまだ難しい。でも、それでも、今まで育ててきた相手としても、私を好いていることにしても、ルイの気持ちはとても大事にしたいんだ」
私は顔を上げ、パトリシア姫を見た。
パトリシア姫は表情が無かった。
怒っても、泣いても、喜んでも、悲しんでもいなかった。
ただ、耳を立て、私の話を静かに聞いていた。
私「………最低だと思って貰って良い。私が、『パトリシア』を好きなのも私の本心だ。情けない男だと思うだろうが、今更二人のうちどちらかを手放すなんて………そんな覚悟は私には無いんだ」
優柔不断。
私を四文字で表すのならば、その言葉が一番だろう。
私は、息を吸った。
私「いっそ、二人を娶る事も考えた。それで私が2人を幸せに出来る自信は無いのに。元はと言えば結婚という物を理由を付けて避けたりしたり、決断を周囲の考えに流されるままで、自分では何も考えていなかった私が悪い。どうすれば…………いいんだ…………」
しばしの沈黙を破り、パトリシアが口を開いた。
パトリシア「どうすればいい、ですか」
パトリシアは私の言葉を繰り返し、私の目を見た。
その瞳の中に、私は怒りの灯火がメラメラと燃えているのを幻視した。
パトリシア「…………最低ですね」
143 :
オパビー
[saga]:2019/04/06(土) 09:45:16.51 ID:kwqLAtPM0
そうか。
私は、最低か………
パトリシアが机を叩き、立ち上がり、私を見下しながら言った。
パトリシア「意気地なし、腰抜け、弱虫、小心者!」
人が変わったように、パトリシアはそう私に怒鳴った。
単語一つ一つが私の胸に刺さる。
パトリシア「……………」
パトリシアは息を切らしながら、再び席に着いた。
そして、しばらくしてぽつりと呟いた。
パトリシア「…………………娶っちゃえばいいのに」
私は耳を疑った。
私「………え?」
パトリシア「そんなに大事なら娶っちゃえばいいじゃないですか」
さも当たり前のように、パトリシアはそう言った。
変わらず流暢な言葉でパトリシアが続ける。
パトリシア「ルイ様。貴女はユタ王子の事が好きなんですよね」
あっけにとられていたルイがこくこくと頷く。
パトリシア「だったら結婚してください。ユタ王子が貴女だけの物になる事は叶わないけど、それが一番幸せでしょう」
つまり、2人とも妃として迎えろと?
願ってもいない提案だが………
私「い、良いのか? そうするとパトリシアと接する時間が半分に………」
パトリシアは手を私の手に重ねた。
パトリシア「良いんです。愛は半分にはなりません。むしろ養って増えるものです」
パトリシアは微笑んだ顔を少し険しくして、ルイに向かった。
パトリシア「ルイ様」
ルイ「は、はいっ」
緊張しきった子供のように、ルイが返事をした。
パトリシアはルイの目をまっすぐに見て言った。
パトリシア「…………良いですね?」
パトリシアと一緒に、私の妃になる。
ルイが望んだように、ルイだけを愛するわけではない。
それでも、良いのか、と。
ルイ「………ぅっ、ううっ」
ボロボロと涙を溢れさせ、ルイがコクコクと頷いた。
その涙は、願い通りにならなかった悲しみの涙というより、パトリシアに認められたという安堵の涙に見えた。
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/06(土) 10:22:40.67 ID:/HI1MrSRo
パトリシアがルイとユタを説得してくれるとは
一夫多妻なら妻同士の関係は同じ人を愛する友人やライバルでなく、家族としての関係だって理想の一つだよな
考えさせられる
145 :
オパビー
[saga]:2019/04/06(土) 10:43:04.76 ID:kwqLAtPM0
パトリシア「では…………」
ルイの覚悟を確認したパトリシアは、私の方を向いた。
そして何かのスイッチが切り替わったように、真面目な顔から打って変わってもじょもじょとしながら聞いた。
パトリシア「そそそそその、えええええええっと、わわわ私達を妃にして貰えますか………?」
ルイも私の方を向く。
その目は潤んでいた。
汚れを知らぬ、ルビーのような純なる瞳。
………必ず幸せにする。
私はそんな覚悟を再びしかと胸に抱いた。
私「>>下」
146 :
オパビー
[saga]:2019/04/06(土) 10:54:10.49 ID:kwqLAtPM0
普通は決して対立しあう事のない家族の愛やからな。
まとめるのが難しかったやで。
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/06(土) 11:01:31.82 ID:/HI1MrSRo
(ユタも泣きながら)
二人を妃として迎え入れさせてくれ
ずっと二人を愛す。皆で家族としてこれから一生生きていこう
148 :
オパビー
[saga]:2019/04/06(土) 12:09:37.83 ID:kwqLAtPM0
私「………分かった」
私は頷いた。
私「二人を、妃として迎え入れさせてくれ」
言った。
言い切った。
安堵から自然と、涙が溢れ出る。
涙が、止まらない………っ!
私「ずっと、ずっと二人を愛す。皆で、家族としてこれから、ひぐっ、一生生きていこう……………っ!」
ルイ「ユタァァァ………!」
ルイが顔を涙でくしゃくしゃに濡らしながら、抱きついてきた。
私は抱き返した。
ほんのりと暖かいウロコが心地よい。
これで、本当の、本当に家族だ。
私がそう思っていると、ルイの肩越しにパトリシアが微笑んでいるのが見えた。
パトリシア「ユユタ王子。こここで私は失礼しても宜しいですか?」
私はルイの背中をトントンと叩きながら答えた。
私「ああ、いいぞ………すまなかったな、わざわざ招集して」
パトリシアは頷いた。
パトリシア「とところで、わわ私達の結婚式まであと一週間なのですが………」
私「いや、流石にルイと同時というのは難しいだろう。ルイとの結婚式はまず父上に報告しなければいけない。それからしばらくしてからだろう」
私がそう言うと、パトリシアは首を振った。
パトリシア「いえ、そそのことではなく………」
パトリシアは髪を手で避け、私の耳元で言った。
パトリシア「………我慢出来なければ、フライングしても宜しいんですよ?」
熱い吐息を孕んだ息が、耳を優しくなで、ゾクゾクと震えが走った。
フライングと言う言葉が、何を意味するかは分かる。
私は胸に顔をうずめるルイを見下ろした。
大きさ的にギリギリ行け…………
何を考えてるんだ私は!
いや、しかし…………
私「か、考えておく」
パトリシアはうふふと笑い、恥ずかしそうに呟いた。
パトリシア「で、では………いいいつでもお呼びください、ね?」
パトリシアは消極的なのか積極的なのか………判断しかねるな………
149 :
オパビー
[saga]:2019/04/06(土) 12:12:28.31 ID:kwqLAtPM0
結婚式まであと一週間。
何があったか、もしくは何か行動を起こしたか>>下
因みに重大イベントが結婚式直前にあるで。
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/06(土) 12:28:43.96 ID:CUJd043Ro
ラクレシアさんがやってきて結婚前のルイに色々教える
そしてまだ子供として見ている感情が勝ってる状態のユタ、ルイに逆レイプされる
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2019/04/06(土) 12:29:38.03 ID:gyeCM3EFO
ルイの胸が膨らみ始める
そして真夜中に一緒に寝ていると、股がムズムズすると相談される
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