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【安価・コンマ】孕ませハーレム子孫繁栄!

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264 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 12:38:07.70 ID:+XXjN1Rc0
 >>262
 基本的に無い。
 ただし、入れたきゃ相応の行動、安価をするがええ。
 しっかりキャラメイクしたキャラ以外のキャラ(例を上げればシスター)とかも、行動によっちゃ……やで。
265 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 12:38:55.12 ID:+XXjN1Rc0
 >>263
 すまん、境遇は書いて欲しいで。
 後4人。
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 12:44:20.74 ID:I7F4b9Ah0
【名前】ミシュラ
【性別】女
【種族】夢魔
【見た目】ボロ布フードをかぶりあまり顔や肌が見えないようにしている。12歳とは思えぬ乳とエロ尻。
巻き角が生えストレートの紫髪で可愛らしい顔
【年齢】12
【境遇】夢魔だがエッチがクソ雑魚のため同族から追い出され捨てられさ迷ってるところを拾われた。
同年代の同じ孤児の男の子から性を貰っていることを申し訳なく思っている
【備考】夢の中でもエッチがくそ雑魚のためフェラや手コキのみですませている
【その他設定】夢の中の出来事はダイレクトに現実の自分にも影響がある

267 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 12:48:48.05 ID:sKTYfeTtO

シェリー
人間
黒髪 めがね 垂れ目 低身長 むちむちぼいん
17
>>263
では境遇など追加
元はお嬢様だが家が没落し奴隷商人に身売りされるも荷馬車が謎の襲撃を受け転倒、その隙に逃走しシスターに匿われる
幼い頃から読書家で勉強が好き
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 12:56:58.69 ID:VthGlGzeo
回答ありがとうございます


ローガ
多腕族(3本腕、右2本)
銀短髪、褐色肌、未熟ながら引き締まった体躯
10
腕の数が揃ってないので捨てられていた(書き置きがあった)
ガキ大将くん、自分の境遇も悲観していない。そもそも他の多腕族に会ったことがない
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 12:58:14.42 ID:L5devo320
性別 女性
名前 サーリア
種族 精霊
見た目 緑色のポニーテール。身長157cm。野山を走り回ったり農作業に従事しているため、細身だがしっかりした体格。スタイル良し
年齢 15
境遇 深い森の中の精霊が住む郷の王女だったが、幼い頃に魔族に郷を襲われ、付き人に連れられてかろうじて逃れ、紆余曲折あり、この孤児院にたどり着いた
その他設定 心優しく、好奇心旺盛で明るい性格。弓と料理はかなりの腕前
精霊の王女として十分過ぎる、膨大な魔力を持つ。その魔力は彼女がいることで孤児院の周りでは作物がとても良く育ち、シスターや子供達の体調や魔力にも良い影響を与えるほど
270 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 12:59:36.93 ID:+XXjN1Rc0
 >>266-268
 ありがとやで〜。
 あと2人。
271 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 13:00:33.09 ID:+XXjN1Rc0
 ミス、あと1人。
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 13:08:22.71 ID:RK84eJ4b0
性別 女
名前 ルーシェ
種族 人魚
見た目 青色のロングストレート髪とすらりとしたしなやかな体形。下半身は魚のそれだが魔法で人間の足に変えることも可能
年齢 14
境遇 人魚の肉を食べると不老不死になれるという迷信を信じた人間の手によって故郷が荒らされここまで逃げ延びてきた
その他設定 本来は多少内気だが無口というほどではないが、魔法で人間体になっているときは代償として一切喋れなくなる
273 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 15:18:51.45 ID:+XXjN1Rc0
 俺はとりあえず教会の敷地内を散策することにした。
 敷地の形は割と綺麗な丸で、広さは良くある広めの校庭くらいだ。
 敷地内には、教会の他に畑があり、そこで野菜などを栽培しているようだ。
 まずはキッチンにでも行ってみるか……
 俺はソファーを立ち上がり、伸びをした。
 その時、誰かが廊下から俺がいるリビングを覗いているのに気づいた。
 それは、低身長で黒髪の、メガネの少女だった。
 高校生くらいか?
 しかし低身長ながら、スタイルがとても良く、むちむちのボインだった。
 まあ、もちろん性的な目では見ない。
 そんな目で見たら、失礼だからな。


俺「どうか、したのか?」


 なるべく怖がらせないように、俺はそう話しかけた。


メガネっ娘「あ……あの……ありがとうございます……」


俺「…………?」


 何に感謝をしているんだ……?
 俺がそう思っていると、慌てたようにその少女は物陰から出てきて、頭を下げた。
274 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 15:24:40.28 ID:+XXjN1Rc0
 念のため。




 採用されたのは「メガネっ娘:シェリー」「夢魔:ミシュラ」「多腕族:ローガ」「精霊王:サーリア」「人魚:ルーシェ」


 やで。
275 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 15:33:16.98 ID:+XXjN1Rc0
メガネっ娘「あ、すいません……! 私、シェリーって言います!」


 シェリーって言うのか。
 日本人に近い顔だな。
 シェリーはばっと顔を上げた。


メガネっ娘「あの、あの、あれです、あの、あれ、あの……ありがとうって言うのは、フィーちゃんを助けてくれて、です!」


俺「>>下」
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 15:37:21.98 ID:GuCzDFX6O
『気にしないでくれ』って言って子供にするみたいに頭を撫でる
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 15:39:27.66 ID:65WoJr8E0
お礼というのは言葉だけでは不十分なのだよ?特にそれが大きな事であれば尚更ね
278 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 15:48:36.37 ID:+XXjN1Rc0
 >>277
 欲望が露骨っ。
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 15:49:35.01 ID:mNsHKvQjo
はっちゃけ過ぎるとシスターにパイルバンカーされそう
280 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 16:10:55.66 ID:+XXjN1Rc0
俺「気にしないでくれ」


メガネっ娘「あうっ!?」


 俺は子供にするみたいにシェリーの頭を撫でた。
 シェリーはビクッと一回震えたが、その後は「ぁぁぅぅぅ………」と言いながら、気持ち良さそうにしばらく俺に撫でられ続けた。


俺「……………」


メガネっ娘「ぁぁぅ……ぁぅうぅ………………はっ!?」


 ハッと、細めていた目を開け、シェリーが驚いた声を上げた。


メガネっ娘「あ、ちょっ………や、やめてくださひっ……!」


俺「おっと………済まない」


 俺は撫でる手を止めた。


メガネっ娘「な、撫でるのは、べ、別に良いですけど………と、取りあえずありがとうございましたっ!」


 そう言ってシェリーは走って行ってしまった。
 …………完全に親戚の子の感覚で撫でてしまった。
 まあ、良いか。
281 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 16:20:46.73 ID:+XXjN1Rc0
 この世界に方角という概念があるかどうかは知らないし、あったとしても分からない。
 だから分かりやすいように以後は教会のエントランス、敷地の鉄格子の門方面を南、反対を北と仮定して説明する。
282 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 16:57:20.54 ID:+XXjN1Rc0
 まず、教会の東方面にあるキッチン。
 シチューの良い香りが漂って来ている、と言うことは誰かが夕食の下準備でもしているのか?
 俺はキッチンを除いて見た。
 そこには緑色の髪をした少女がシチューの仕込みをしていた。
 細身だが体格がしっかりしていて、スタイルが良い。
 ………というか髪の隙間から四、五本双葉がピコッと上に伸びている。
 なんだあれ。


緑髪「あ……キジュは………」


 俺がシチューの匂いに釣られてキッチンの中に入ると、少女は俺に気づき、俺の方を向いた。
 …………キジュ?


緑髪「シスターが話していたナカダさんですね?」


俺「ああ、うん」


 少女はシチューを混ぜるおたまから手を離した。
 ………なぜかおたまはまだくるくる回っている。
 双葉の少女は俺に頭を下げた。


緑髪「ホンジュは、サーリアと言います。シスターから話は聞きました。本当にありがとうございます」


 …………ホンジュ?


俺「>>下」
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 16:58:50.02 ID:er7f8+zgO
いや、たいしたことはしてないよ。引き付けて逃げるので精一杯だったからね
284 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 17:35:21.42 ID:+XXjN1Rc0
俺「いや、大したことはしてないよ。情けない事だけど、引き付けて、逃げるので精一杯だったからね」


緑髪「いえ、ご謙遜を。ニャンガルキャットを振り切るなんて、よほどの腕の立つジュでなければ出来ません。フィーちゃんを救ってくれて、ありがとうございました」


 …………ジュ?
 なんか、頭の双葉がピクピク動いてる……
 なんだろう、すっごい気になる。


俺「ところで、失礼なんだけど……その、ジュって、何?」


 俺がそう聞くと、双葉の少女は「あっ」と言って顔を上げた。


緑髪「すいません、失礼しました……ちょっと独特ですが、私の種族の呼び方なんです。ジュが「人」で、ホンジュが「私」、キジュが「あなた」、タジュが「三人称」の単数、ジュリンが「あなた達」などの複数詞です」


 ………ジュって、もしかして「樹」?
 樹、本樹、貴樹、他樹、樹林………
 なんで日本語……
 ま、いいか。


俺「今夜は、シチューかい?」


緑髪「そうです。全部、ここで作った野菜なんですよ」


 ちょっと見えた庭の畑で作ったやつか。


俺「美味しそうだな」


緑髪「無事にシスターとニャンガルキャットの討伐を済ませたら食べれるので、頑張ってください」


俺「無事にって……がんばるよ」


緑髪「はい!」


 とりあえず俺は、キッチンを後にした。
285 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 18:01:29.19 ID:+XXjN1Rc0
 次に、教会の北の礼拝堂。
 ちょっと小さいが、よくインターネットとかで見た教会その物だった。
 ステンドグラスの貼られた窓から、色とりどりの日光が差し込んでいる。
 ちょっと目に痛いな。
 パイプオルガンは無いが、荘厳な雰囲気がとても良い。
 そうやって異世界の教会の雰囲気を楽しんでいた時だった。


??「貴方は……」


俺「うお!?」


 なんでさっきまで気づかなかったのか、礼拝堂の真ん中にフードを被った少女が座り込んでいた。


フード「………貴方、シスターが言っていたナカダって奴ね………ふうん………」


 その少女は立ち上がり、俺を品定めするように眺めた。
 少女はお世辞にも綺麗ではない長い黒いローブを着ており、肌がほとんど見えていない。
 俺からは鼻から下しか見えない。
 フードの端から覗く紫色の髪が怪しく光っている。
 しかし、そんな長いローブを着ながら、彼女の体型はある程度把握出来た。
 幼い声と背丈からは想像も出来ないほどの大きい胸。
 爆乳かな。


フード「私は、ミシュラ。あなた、割とイイ男じゃない……まあ、良いわ。フィーちゃんを助けてくれて、ありがとう。心から、礼を言うわ」


俺「>>下」
286 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 18:02:28.15 ID:+XXjN1Rc0
 緑髪→双葉


 安価下。
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 18:05:06.94 ID:l28BjKgP0
「おっぱい揉みてぇ…」(いやいやたいしたことはしてないよ)
288 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 18:25:52.82 ID:+XXjN1Rc0
俺「おっぱい揉みてぇ……」


フード「え?」


 しまった。
 異世界に来て命の危機に晒されたりした為か、欲求が溜まって口が滑ってしまった。


俺「あ、いや、その………」


フード「…………ふーん。男って結局、みんなそう………だけど残念だったわね。私の胸はもう、1人の男に捧げているの」


 彼氏持ち………っていうか捧げてる!?
 こんな歳でもうそういう事しているのか……
 最近の子は元気だなぁ……
 良く考えたら俺も最近の子の部類に入るか。


俺「いや……ただ、口が滑っただけだ。すまない、そんなつもりは、無かったんだ……」


フード「ふーん、へー、そー………」


 ぐいぐいとフードの少女が俺に迫る。


フード「シスターに言いつけようかしら?」


俺「ごめんなさい本当にそれだけはやめてください殺されます」


フード「フフフ……まあ、シスターならやりかねないわね………良いわ、言わないであげる。その代わり、ここにいる間は私の言うことを聞いてもらうわよ」


俺「………はい」


 マジか〜っ………
 なんか、変なところで主導権握られてしまった………


フード「フフフ………」


 少女はそう笑った。
289 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 18:28:29.69 ID:+XXjN1Rc0
 すまんが、設定により、ミシュラのエロ安価は無いで。
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 18:29:15.62 ID:MFL4Ztvd0
※こいつはクソザコである

って事でいいんだよね?
291 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 18:38:41.82 ID:+XXjN1Rc0
 >>290
 いや。
 ヘラの加護のせいやで。
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 18:40:36.41 ID:MFL4Ztvd0
あ、いやそういうのではなく
>フード「フフフ………」
> 少女はそう笑った。
>※ただしこいつはクソザコである
という感じ?
293 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 18:41:43.02 ID:+XXjN1Rc0
 >>292
 すまん、分からん。
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 18:43:31.57 ID:MFL4Ztvd0
タダの酔っぱらいのネタなので気にしないでくらさい
295 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 18:49:18.93 ID:+XXjN1Rc0
 >>294
 ほい。
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 18:52:55.37 ID:65WoJr8E0
>>277ブッ込んでやれば良かった?
297 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 21:59:32.50 ID:+XXjN1Rc0
俺「あの少女には逆らわないでおこう……バレたら死ぬ………」


 俺はそう思いながら、庭に出た。
 一応子供達のプライベートスペース以外は見回り終わったから次は外を見てみようと思ったんだ。
 すると、教会の東らへんで木刀を振るっている上裸の少年を見つけた。
 銀色の短髪に、褐色の肌の少年だ。
 うわあ、めっちゃ身体締まってる。


銀髪褐色「フンッ……フンッ……!」


 両手で木刀を振り、右手でダンベルを握っている。
 …………ん?
 腕が、三本ある。


銀髪褐色「フンッ………お……」


 その少年が俺に気付いた。
 もう一本の腕は、肩のちょっと下の位置にもう一個肩のようなものから生えている。


銀髪褐色「おう、お前がシスターが言っていたナカダって奴か! なんだそのだらっしない身体は。運動しろよ!」


俺「唐突にダメージ喰らわせてくるな」


 その少年は二本の右手で親指を立てながら俺に強烈なダメージを与えた。
 運動するか………


銀髪褐色「筋肉は裏切らねえからな! 筋トレは良いぞ!」


俺「うん」


 どっかで聞いた事あるぞそのキャッチワード。


銀髪褐色「まあ、それは置いといて。フィーちゃんを助けてくれて、マジでありがとうな! 感謝してるぜ!」


俺「>>下」
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 22:06:55.19 ID:xSKEJcbrO
フードの子の彼氏って君のこと?
299 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/19(日) 23:20:34.44 ID:+XXjN1Rc0
俺「どう致しまして」


銀髪褐色「あっはっは! 筋肉ねえ割にやるな! 俺の名前はローガ! よろしくな!」


俺「ああ、よろしく」


銀髪褐色「ん? もしかしてこの腕が珍しいのか?」


 少年は俺が三本目の腕を気にしているのを察したのか、そう言った。


銀髪褐色「いいだろ! 一本多いの! 鍛える達成感も一本分多いんだぜ!」


俺「ああ。良いな」


 多分、そう言う種族なのだろう。
 少年は誇らしそうに三本の手でピースを作った。


俺「………ん?」


 その時、俺は少年の銀髪に別の色の髪が混じっているのを見つけた。
 綺麗に光っている紫色の髪だ。
 なんか、すごくさっき見たような気がするんだが。
 それに、良く見れば褐色の肌にキスマークが付いている。


俺「もしかしてだけど……フードの子の彼氏って、君?」


銀髪褐色「なっ!?」


 俺がそう指摘すると、褐色の少年はわかりやすく同様し、ダンベルを落とした。
 そして視線を右上に反らしながら、腕を三本綺麗に前に組む。


銀髪褐色「………そ、それがなんかお前に関係あんのかよ……///」


 おぅおぅ、頬を赤らめちゃってさあ、ヒューヒュー。
 青春かおい。
 いや、よくよく考えたら俺こんな事言えねえや。
 彼女をめっちゃ邪な目で見てたからな………
 気まずいな。
 とりあえずは、この場を離れよう。


俺「いやあ、ちょっと気になっちゃって」


銀髪褐色「べ、べべべっ、別に良いだろっ! よそもんのお前に言われる筋合いはねーよっ////!」


俺「じゃ、俺はここら辺で。お幸せに〜」


銀髪「あ、おい! お前っ/////!!」


 俺は急いでその場を離れた。
300 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/20(月) 07:15:32.33 ID:5NB4N6ji0
 その後、魔法的な力が働いていそうな四季とりどりの野菜が豊富に実る畑を見終わった後、最後に俺が見て行ったのは、西側にあるちょっとした小池だ。
 いや、綺麗ではあるが、流れが無いから定義上は沼か。
 まあ語感上池と呼んでおこう。
 俺はその池を覗き込み、魚などをボーっと観察していた時だった。


人魚「………………」


俺「うぉあう!?」


 いつのまにか、水面下から少女が俺の事を見つめていた事に驚き、俺は尻餅をついた。
 少女はスーっと水しぶきの一つも立てずに水面から胸のあたりまで上がって来た。
 と言っても、しっかり水着のような胸当てはしているが。
 流れる清流のような青いストレートの髪を持ち、体格はスラリとしている。
 そして何より、下半身が魚で、首から肩にかけた側面に、エラのような切り込みがいくつもある。
 人魚だ。
 その人魚の少女は尻餅を付いている俺に向かって話しかけて来た。


人魚「…………オドロカシてゴメね。アナタ、シスターがイッテたオデブさんネ? ワタシは、ルーシェってイウノ………フィーちゃをタスケてクレテ……ホントに、アリガぶくぶくぶくぶくぶくぶく」


 どうやら、ちょっとシャイな性格のようで、途中からズブズブと池の沈んでいっている。
 もう頭のてっぺんまで沈んでいる。
 おーい、戻ってこーい。


俺「>>下」
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 07:23:06.93 ID:GqH+06XDO
「戻らないと山葵つけて食べるぞ」
302 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/20(月) 07:28:16.91 ID:5NB4N6ji0
 >>301
 流石に再安価でええか、これは。
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 07:35:38.37 ID:zYOp0fxko
(手を伸ばしても届かなくなったので)どういたしまして…
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 20:15:59.75 ID:Vw6IZCzro
>>302
ええで
305 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/20(月) 20:29:08.10 ID:5NB4N6ji0
 手が届かなくなってしまったため、俺はルーシェの頭を撫でようとしていた手を静かに引いた。
 シェリーみたいに撫でたかった……


俺「どういたしまして………あと俺の事はおデブじゃなくてナカダって呼んでくれ」


人魚「がぼ、ごがぼがぼ………ぷはっ、ウン、ワカタ、ナカダ」


 やっぱり痩せよう……


人魚「ちょとマッテね………オチカヅキのシルシにオミアゲあげる」


 そう言ってルーシェは後ろに反り返り、トプンと水中に姿を消した。
 なんだ……?
 それよりも、この池割と深いな。
 落ちないようにしないと。
 彼女の影は何かを探すようにスイスイと水底を動き回っている。
 そして、ガッ、と何かを捕まえるような仕草をしたのが見えた。
 魚がお土産かな?
 ザバッ、と少女が水面から浮き出て来た。


人魚「タコ」


 なんで池にタコが。
 それに目が四つあるし多分それタコじゃなーい。
 人魚の少女の口に咥えられた色鮮やかなタコはグネグネと必死に抵抗し、なんとか逃げようともがいている。
 やんわりと断ろう。


俺「いや、いいよ。そんなの貰っちゃ悪いし、食べ方も分からないから……」


人魚「エ? コウヤッテ………あしをカミチギルんだヨ」


 ニチチチッ


タコ「ぴぎいいいい!」


俺「実践しなくて良いから。あとそれ鳴くんだ。逃してあげなさい」


人魚「ハーイ……きゃ!」


 人魚の少女がそう言って手を離すと、タコは足に歯型をつけられたお返しにとこれまた色鮮やかな極彩色の墨を少女に吹き付けてから素早く去って行った。
 髪から身体から粘度の高い液体に包まれた少女は、鬱陶しいように髪を手でとかしながら言った。


人魚「うえ、ベトベト………これオユでアラワナキャおちないノニ……」


俺「ごめん、なんか俺のせいで………」


人魚「ウウン、イイノ。オフロはいらなキャ……」


 そう言って人魚の少女は身体をよじらせ器用に陸に上がった。
 陸に出ても大丈夫なのか? と一瞬思ったが、それは心配無いようだ。
 少女の魚のような下半身は溶けるようにして形を変え、人間の足になったのだ。
 長めの腰布を巻いていたためすっぽんぽんでは無いが、少女が立ち上がった時によろめき、転んだ事で見えてはいけないところまで全て見えてしまった。
 アイムノットロリコンアイムノットロリコン………!


俺「大丈夫か……?」


 俺が手を差し出すと、少女は顔を赤らめながらその手をとり、おぼつかない足取りで立ち上がった。
 そして一言も話さずに頭を下げ、教会の方に駆けて行ってしまった。
 そうやって走ると危ないって………
 ………また転んだ。
 そして全開。
 流石にいたたまれないため、俺は目を逸らした。
306 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/20(月) 21:16:30.36 ID:5NB4N6ji0
 その後、俺は教会内に戻った。
 そう言えば、あの妖精の子、フィーの容体はどうだろうか。
 さっきから少し時間が経っているから少しは良くなっているだろうと思い、俺は彼女の部屋に足を運んだ。
 その道中シスターの部屋を少し覗いたら、あんなに無表情だったシスターが笑みを浮かべながら片刃のサーベルを研いでいたのでそっ閉じした。
 シスター怖。
 あの人俺が思ってる修道女と違う。
 冷たいものが背を這うのを感じながら、俺はフィーの部屋の前に来た。
 扉を叩き、入って良いか聞く。


俺「俺だ。ナカダだ。その、様子が気になって来た……入っても、良いか?」


 中から小さく、苦しそうな「はい」という返事が聞こえて来た。
 俺はそおっと扉を開けた。
307 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/20(月) 21:19:33.35 ID:5NB4N6ji0
 彼女は、彼女専用の小さいベッドに横たわっていた。
 俺が入ると身体をよじらせ、俺の方を向いた。


妖精「……その節は……本当に、ありがとうございました」


 俺は本日6か7回目くらいのお礼を言われた。
 しかし、彼女自身の口から出たその言葉が、一番心が温かくなった。
 彼女は目を潤ませている。


 どうする?>>下
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 21:30:22.18 ID:zQOcjDWq0
頭ナデナデしたりほっぺプニプニしてみる
309 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/20(月) 22:39:13.12 ID:5NB4N6ji0
俺「体調は、どうだ。もう、辛く無いか?」ナデナデ……


妖精「………はい」コク……


俺「怪我も直ぐ治りそうで、良かった」ナデナデ……


妖精「ありがとうございます………」………モジ


俺「色んな子から感謝されたぞ。シェリーって子からも、サーリアって子からも、ミシュラって子からも、ローガって子っからも、ルーシェって子っからも………沢山の子から感謝された。君を救ってくれて、ありがとうって。フィー、愛されてるな」プニプニ………


妖精「はい…………あの…………」モジモジ………


 フィーが頬を紅潮させ、プルプルと震え始める。
 どうしたのだろう。
 因みに全く関係の無い事だが、俺は彼女の頭をナデナデしたり頬をプニプニしたりしている。
 ああ本当に手触りの良い事感触の良い事。
 兄貴の赤ちゃんの生まれたばかりの頃を思い出す。
 可愛いなあ………
310 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/20(月) 23:49:41.04 ID:5NB4N6ji0
俺「………あの、もし嫌だったらやめるけど……?」


 念のため俺はそう聞く。
 最悪これがセクハラと捉えられてシスターに報告されたら、俺が死ぬからだ。
 しかし、フィーは黙ったままプルプルと首を横に振り、俺がする事に身を任せた。
 撫でられ、頬を揉まれ。
 真っ赤になりながらそう好き勝手される姿は、とても官能的だった。


妖精「ん……んふっ………ひ、ぅ………♡」


 なんかヤバそうな声が出ている気もするが、これはスキンシップだ。
 なんか感じているような声を出しているが、これはあくまでスキンシップだ。
 スキンシップだよスキンシップ。
 よし、健全健全。
 ところで、俺は彼女を愛でている間に彼女の左手の甲に不思議な物を見つけた。
 魔法陣のような、紋のような、そんな模様だ。
 それは、彼女が色っぽい声を上げるたびにチカッと光る。
 なんだろう……
 まあ、あとでシスターに聞くか。
 その時、不意に扉が開いた。


シスター「ナカダさん。そろそろ出発……そろそろフィーちゃんから離れろ」


 そう言ってシスターはどこかに隠し持っていた巨大なソードを俺に向けた。
 あ、そういやこの人もいるんだった。


俺「>>下」
311 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/20(月) 23:51:21.94 ID:5NB4N6ji0
 この安価終わったら奴隷を買っての方に一回戻るで。
 あと、今日はもう寝るで〜、限界。

 安価下
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 23:51:29.07 ID:I0Rxzb0to
ういっす、さーせん(両手を上げてすぐ離れる)
313 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/21(火) 20:02:05.42 ID:VE3W/BLB0
俺「うぃっす、さーせん」


 俺はバッとフィーから手を離し、ホールドアップした。
 シスターはナイフを袖に戻し、素早い手つきでフィーの身体を触診した。


妖精「あ、え、シスター………」


シスター「大丈夫ですね」


 シスターは呆れたように、そして安心したようにため息を付いた。
 袖に仕込んでるって事はどんなタイミングでも飛び出してくるんだなそのナイフ。
 マジで変な事しないでおこう。


シスター「絶対に手ェ出すなよ………」


俺「………はい」


 再び激しくドスの効いた声でシスターが俺に釘を刺した。
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/21(火) 20:21:16.07 ID:AlxviQlLo
(ハーレムメンバーだけど釘グサグサで草)
315 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/21(火) 20:44:02.23 ID:VE3W/BLB0
 ◆◇◆◇◆



俺「あの………」


シスター「何ですか?」


 さあ、ニャンガルキャット討伐に出発するぞ、という時、俺はシスターに話しかけた。
 因みに作戦は既に聞いている。
 ニャンガルキャットがフィーを襲ったあの広場に行き、獣の血を撒く。
 そして俺が囮になり、ニャンガルキャットの気を引きつけている間に、シスターが撃ち抜く。
 そういう作戦だ。
 なのだが………


俺「俺の武器って、この剣だけですか?」


 俺は1メートルほどある腰に付いている剣を示した。


シスター「そうですが。鎧も着込みましたし、大きい盾もありますし、充分でしょう?」


俺「いや、割と腹出てますし……それに、俺剣の扱いも……」


シスター「ごちゃごちゃ言うな。それでも充分な装備なんだよ。それともなんだ? 私のボーガンの腕を信じられないとでも?」


俺「なんでもないです」


 シスターマジこええ。
316 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/21(火) 20:51:47.70 ID:VE3W/BLB0
シスター「では、参りましょう」


俺「はい」


 因みに、今のシスターの装備は漆黒のスリムな鎧を着込み、さながら歴戦の女騎士のようだ。
 修道服の前を開け、マントのように羽織っている。
 着込み、というか最初から修道服の下に着ていた。
 なんで日常からフル装備なのこのシスター怖い。
 しかし………これは現代でいうところのいいデザインだな。
 修道女の特徴を残しつつのこの強キャラ感。
 いつもはフードに隠れて見えないが戦闘態勢に入った時にのみその姿をあらわにする烏の濡れ羽色のポニーテール。
 RPGだと好きなヒロインランキング絶対上位に入るぞこのデザイン。
317 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/21(火) 21:28:11.43 ID:VE3W/BLB0
 俺とシスターが討伐に出る時には、教会の子供達が見送ってくれた。


シェリー「必ず、必ず無事に帰って来てくださいねー!」


ミシュラ「シスター頑張ってー!」


ローガ「俺も………! 俺もあと六年歳をとってたら………!」


サーリア「美味しいシチューが待ってますよー」


ルーシェ「……………!」


フィー「ナカダさん………」


 シェリーは元気よく、ミシュラは思いっきり、ローガは悔しそうに、サーリアは穏やかに、ルーシェは無言で手を大きく振りながら、フィーは心配そうに見送る。
 俺は不安そうなフィーの頭を撫でた。


俺「大丈夫だって」


フィー「……………はい」


 それでもフィーは、やっぱり不安そうだった。
 ………まさかなんか嫌な予感してるんじゃ無いんだろうな。
 それ死亡フラグなんだが、俺の。


俺「嫌な予感でも、するのか?」


フィー「あ、いえ! そ、そんな事ありません! が、頑張って来てください!」


 おいいい!
 絶対あっただろ今?
 絶対「何か嫌な予感がするの………」とか言おうとしてただろ!?


俺「わかってる。頑張るよ」


 まあ、そんな死亡フラグなんて物を気にしてる暇はない。
 これはラノベでも映画でも無い。
 現実だ。
 死ねば死ぬ、生き残れば生き残る。
 それが、絶対だ。


シスター「ナカダ?」ゴゴゴゴゴゴゴ……


俺「さーせん」


 そんなことをしてたら、シスターから震え上がる程の殺気を浴びせられた。
 俺はフィーの頭からバッと手を離し、おなじみのホールドアップを披露した。


シスター「では行きましょう」


俺「はい」


 鉄格子が音を立てて閉まる。
 教会の前から、子供達が声援を送り、手を振る。
 ああ。
 絶対に生き残ってやんよ………!
318 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/21(火) 21:32:16.14 ID:VE3W/BLB0
 ナカダとシスターのニャンガルキャット討伐……


 結局どうなった>>下
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/21(火) 21:33:59.98 ID:AlxviQlLo
ナカダ負傷も討伐成功
320 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/21(火) 23:34:21.05 ID:VE3W/BLB0
 ◆◇◆◇◆



シスター「ここですね。血を撒きましょう」


 シスターはそう言うと持ってきた紙袋の蓋を開け、草むらに撒いた。
 独特の鉄の香りが辺りに漂う。


俺「うぷ………」


シスター「嗅ぎ慣れてないと気分が悪くなるでしょう。ですが、気持ち悪くなっている暇はありませんよ。すぐにニャンガルキャットが来るので」


 まあこれだけ濃い血の匂いを漂わせれば、肉食獣は一瞬で飛んでくるだろう。
 シスターはそう言うと素晴らしい跳躍力で一発で近くの木の内一本のてっぺんに飛び乗った。
 そして、ボーガンを構え動かなくなると、漆黒の衣装は自然に紛れ、よく目をこなさなければ見えないし、知らなければ気づかないだろう。
321 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/21(火) 23:35:17.63 ID:VE3W/BLB0
 ◆◇◆◇◆



シスター「ここですね。血を撒きましょう」


 シスターはそう言うと持ってきた紙袋の蓋を開け、草むらに撒いた。
 独特の鉄の香りが辺りに漂う。


俺「うぷ………」


シスター「嗅ぎ慣れてないと気分が悪くなるでしょう。ですが、気持ち悪くなっている暇はありませんよ。すぐにニャンガルキャットが来るので」


 まあこれだけ濃い血の匂いを漂わせれば、肉食獣は一瞬で飛んでくるだろう。
 シスターはそう言うと素晴らしい跳躍力で一発で近くの木の内一本のてっぺんに飛び乗った。
 そして、ボーガンを構え動かなくなると、漆黒の衣装は自然に紛れ、よく目をこなさなければ見えないし、知らなければ気づかないだろう。
 あれならニャンガルキャットもイチコロだ!
322 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/21(火) 23:35:53.95 ID:VE3W/BLB0
 寝るで。
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/22(水) 00:21:03.79 ID:DLkzVl5Yo
乙だ
324 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/22(水) 13:56:47.48 ID:02x1kc6x0
化け猫「ヅグルルルルルルルルルルルルルゥゥゥウゥウウゥゥ………」


 しばらくして、茂みの中からそんな恐ろしいうめき声が聞こえて来た。


俺「来たなぁ……化け猫…………!」


 俺は盾を構えた。
 油断するな……
 俺はただ奴の気をこっちに向けることだけに集中してればいい……!


俺「さあ来い……出来るなら来るな………!」


化け猫「ヅニャアアッグゥウウウゥ………」


 ガサガサと茂みを大きく揺らしながら、奴は茂みから姿を表した。
 大きく、俊敏に獲物を捕らえるために進化した最強のフォルム。
 それは、俺を的確にロックオンしていた。


化け猫「ヅニ゛ヤオオオオオオオオオオッ!!!」


俺「怖え……だがな………俺だって、お前に素直に食われてやる訳にはいかないんだよぉおおおぉお!! おぁああああああああああああああああ!」


 俺は力のかぎり叫んだ。
 低く、相手を威嚇し、さながら野生動物のように!
 その声に、一瞬ニャンガルキャットが怯んだ。
 次の瞬間。




 バカンッ!


 そんな巨大な空気が破裂したような音が鳴った。
 風よりも速く杭のような矢が正確にニャンガルキャットの頭部めがけて打ち下ろされた。
325 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/22(水) 14:30:23.60 ID:02x1kc6x0
化け猫「ヅニャッ!!」


 パチンッ!


俺「………え?」


 俺は一瞬の出来事に、何が起きたか分からなかった。
 シスターのタイミングも、俺の威嚇も完璧だったはずなのに、あいつは鉄の矢を叩き落とした。
 恐らく、予感も、何もしていない。
 血が垂れていたし、鼻もまだ治っていない筈だから、匂いでシスターを感知していた訳じゃない。
 音と、視覚で、動体視力で叩き落としたのだ。
 想像以上に、奴がヤバかったらしい。


俺「マジ?」


 ついでに、俺も爪で弾き飛ばされた。
 盾で斬撃は防げたが、衝撃は殺せず、俺は木に弾き飛ばされた。


俺「ぐっ……は!」


 いって……ぇ……!


化け猫「ヅニャァ…………」


シスター「っ!」


 ニャンガルキャットがギロ、と矢が飛んできた方向を睨んだ。
 つまり、シスターを睨んだのだ。
326 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/22(水) 16:20:27.72 ID:02x1kc6x0
化け猫「ヅガアアアアニァアアァァアァッ!!!」


 化け猫がシスターの乗っている木に激突した。
 シスターがバランスを崩しかけるが、なんとか持ちこたえた。
 ガリガリと木を引っ掻き、一気に登ろうとしている。


シスター「くっ………!」


 シスターが懐から巨大なナイフを出し、応戦しようとするが、木の上は明らかにニャンガルキャットの土俵だ。
 ニャンガルキャットはすごい勢いで登っていく。
 シスターが、危ない………!


 だったら、どうするか………?


 俺は手元のロングソードを握った。
 背中も痛いし、骨にヒビが入ってるかもしれない、でも………


 俺は踏み込んだ。


 助けるしか、無いだろうがぁああ!
327 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/22(水) 16:56:15.04 ID:02x1kc6x0
化け猫「ヅニャ?」


俺「あああぁああぁぁああぁあぁあぁぁあぁぁあぁあ!!!」


 俺は思いっきり踏み込み、跳躍した。
 こちとら一度も剣使ったこと無えんだコノヤロオオオオオオッ!
 ニャンガルキャットの背中に剣が深く突き刺さる。
 始めて生々しく肉を裂く感覚が手に伝わる。


化け猫「ヅガアアアアニァアアァァアァッ!!!」


 ニャンガルキャットが背に張り付く俺を振り落とそうと暴れた。
 巨大な爪が鉄の鎧を穿ち、肩口がバックリと割れ血が吹き出る。
 あちい、つめてえ、いってえええええ!


俺「ぐ、ぁああぁああぁあああああああ!」


化け猫「ヅガッ! ヅガニャアアッ! ヅアアアアァァァア!」


 こいつだって生きるのに必死なんだ。
 だがな、俺だって生きたいんだ!


俺「クソおおおおぁぁああぁぁああっ!!」


 俺は剣を捻った。
 そして切り口を支点にニャンガルキャットの内臓を切り裂いた。
 これは、行った…………
 手応え、あり……!


化け猫「ヅガ………ヅ、グググググッ………!」


 ゴボッ、とニャンガルキャットが血を吐いた。
328 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/22(水) 17:09:27.27 ID:02x1kc6x0
 そのまま、ドサッ、と力なく木から落ち、ニャンガルキャットは動かなくなった。
 背に張り付いていた俺は、勿論下敷きだ。


俺「痛え、肩がいてええええ! ぐ、血が、血が出て…………!」


 シスターが木から飛び降り、ニャンガルキャットの死体の下から俺を引きずり出し、木に寄りかからせる。
 そしてシスターが何やら呪文を唱えると、全部では無いが、不思議と痛みが引いた。
 マジか!
 やっぱりこの世界魔法あるんだ!


シスター「良くやりましたナカダ。まさか、あそこまでニャンガルキャットが俊敏に動くとは……私が迂闊でした。あなたの安全は絶対確保すると言っていたのに」


俺「いえ……シスターが無事なら………痛え………」


 そこで、俺は事切れてるニャンガルキャットの死体に目をやる。
 もう、あの身体は動かない。
 原因は、その背に突き刺さっている剣だ。
 あの剣は………俺が………


俺「うぶ……おげえぇえぇえっ………!」


シスター「ナカダ!?」


 鎧を脱がせ医学的な治療を施していたシスターが驚いた声をあげた。
 俺は思いっきり吐いた。
 自分の手で、あれほどの動物を殺した事なんてない。
 罪悪感と、血の匂いが俺を吐かせた。


シスター「……大丈夫ですか?」


俺「うぶ……おえ……」


 シスターが俺の背をさすりながら言う。


シスター「………あなたに負荷をかけ過ぎました。剣など持ったこともない手に剣を握らせ、守ると言っておきながら自身を守らせ……本当に、申し訳ありません」


俺「>>下」
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/22(水) 17:12:10.33 ID:KhfATU8yo
いや…シスターが無事ならそれでオロロロロロ(吐く)
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/22(水) 17:15:56.75 ID:uh6q49Et0
気にしてませんよ。こっちも助けてもらってるわけですし五体満足で死なないだけ御の字ですよ
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/22(水) 17:17:43.68 ID:izOxvhtPO
↓の方を見ると直下がひどいw
332 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/23(木) 05:44:52.16 ID:izjVDV7V0
俺「いえ……シスターが無事ならそれでオロロロロロロロロロロ」


シスター「分かりましたからとりあえず吐ききってしまいましょうか」


 かっこ悪い。


俺「ハァ、ハァ………」


シスター「しょうがありませんね」


俺「え?」


 シスターはそういうと俺を背負いあげた。
 おんぶだ。
 なんだろう……
 赤ちゃんみたい。


俺「あ、あの……」


シスター「気になさらないでください。少し重いですが、こんなものどうってことはありませんよ。あ、吐くときはさすがに言って下さいね」


俺「はい」


 シスターはそういうと、ニャンガルキャットの死体を引きずりながら教会戻ったのだった。
333 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/23(木) 06:01:09.17 ID:izjVDV7V0
 戻ってきたぞー。


メガネっ娘「あ、おかえりなさ……ぎゃ! ナカダさん!?」


フード「あーらら……バックリ行かれてるわね」


銀髪褐色「ナカダアアアアアア! 俺がいればああああ!」


双葉「や、薬草持ってきます!」


人魚「〜〜!!! っ!!?!」


妖精「ナカダざあああんっ!!!」


 教会に帰ると、みんなからそれぞれの反応を貰った。
 特にフィー、お前涙と鼻水でぐしょぐしょになってるぞ。


妖精「ご、ごめんなざい、わ、私が嫌な予感してたのに言わながったがら……!」


俺「うん、それに関しては大丈夫。予感はあくまで予感だから」


 言ったら死亡フラグなんだって。
 時と場合によっちゃ予感するだけで死亡フラグになるけどな。


シスター「とりあえず落ち着いてください、フィーちゃん。嫌な予感がどんなものかは分かりませんが、ニャンガルキャットはこの通り討伐しました。ナカダさんの怪我も命に別状はありません。なのでまず治療に行かせてください」


妖精「は、い……ぐすっ……!」


 フィーは涙をぐしゅっ、と拭き、頷いた。


俺「>>下」
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/23(木) 07:31:24.08 ID:5KFcGTgt0
大丈夫だよ。シスターやフィー達が無事で良かった
335 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/23(木) 15:59:45.91 ID:izjVDV7V0
俺「大丈夫だよ……シスターやフィー達が、無事で良かった」


 俺はフィーにそう言って微笑んだ。
 シスターが俺を抱えたまま言う。


シスター「自分の心配よりも人の心配とは……血みどろでそんな事を言っても説得力がありませんよ? とりあえずここは私に任せて、フィーちゃんはみんなと一緒にお夕飯の準備をしていて下さいね」


 フィーはもう一度頷き、みんなと一緒に教会に入っていった。
336 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/23(木) 16:30:16.96 ID:izjVDV7V0
 食卓にて。


俺「イテテテテ………」


 俺は肩からタスキのように包帯をぐるぐるに巻いた状態で食卓についた。
 あの魔法はどうやら長くは継続せず、一時的にのみ痛みを抑えるだけのようで、徐々に痛くなって来た。
 そのおかげで利き手なのに動かせないんじゃ……
 俺は泣く泣く逆の手でスプーンを持つことになった。
 ちなみに俺の隣はフィーとローガで、食卓自体は円卓だ。
 俺の真っ正面にいるシスターが騒がしい子供達をなだめる。


シスター「皆さん静かに。いただきましょう。手を合わせて、せーの……」


全員「「「「「「「「いただきます!」」」」」」」」


 ちなみに、俺は割と下の方で手を合わせた。


 さーて、食うか。
 メニューはシチューにサラダにご飯。
 そう、ご飯、つまり米、つまりライス。
 あの畑で作っていたらしい。
 まさか異世界に来てまで米が食えるなんて思っていなかったから、これは嬉しい驚きだ。
 どの道、どうやって食べるか。
 お椀すら持てないし、利き手じゃない手で気をつけながら一口一口食べるしか無いか。
 そう思っていた時だった。
337 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/23(木) 16:30:46.37 ID:izjVDV7V0
 ちょっと描写不足のため書き足し。
338 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/23(木) 16:42:17.29 ID:izjVDV7V0
シスター「こら、ローガくん。いつもお椀は一個だけ持ちなさいって言ってるでしょ?」


銀髪褐色「はーい」


 右手の一本でスプーンを持ち、左手ともう一本の右手でそれぞれ別の皿を持っていたローガが行儀が悪いと注意された。
 ローガはその右手を後ろに組むと、そのまま食事を続けた。
 みんな大体同じメニューを食べているが、ミシュラはメニューを細かくペースト状にしたジュースのような物を飲み、サーリアは生の野菜を多めに食べている。
 そしてフィーはみんなよりも量が少なめだ。
 さて、俺はどう食べようか……
 そう思っていた時だった。
 不意に視界の端にスプーンが現れた。


妖精「はい、ナカダさん」


俺「フィー? どうしたんだ?」


 フィーが俺にスプーンを差し出していたのだ。


妖精「いや……その、ナカダさんが食べづらそうなので、食べさせてあげようと思いまして………」


 そう言ってフィーははにかむ。
 ほう。
 俺にアーンをしようとしたのか。
 ………可愛いし美少女にアーンをして貰って嬉しくない訳はないのだが、シスターが無表情のまま俺に向かって殺気を放っている怖い。
 このまま甘えて良いものかどうか………


俺「>>下」
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/23(木) 16:45:53.82 ID:abpAswXa0
ありがとう。それなら食べさせてくれないかな。
340 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/24(金) 05:18:44.19 ID:/uoXS2hg0
俺「ありがとう。それなら、食べさせてくれないかな」


妖精「! ………で、では………はい」


 うーむ、美味。
 地球に居た頃みたいにゴロゴロ肉は入っていないが、野菜の旨味がたっっっぷりだ。


シスター「…………………」


 これぐらい甘えても良いだろ?
 ね? シスター。ね? ね?

 シスターはしばらく、じと、っとした目でフィーがスプーンを運ぶのを見ていたが、俺が美味しそうに食べた時のフィーの嬉しそうな笑顔を見て、諦めたようにため息を付き自分の食事に戻った。
 っしゃあシスター公認!
 ふふふ、治るまでは食べさせてもらいますよフィーさん。


フィー「どうしたんですかナカダさん。ニヤニヤして」


俺「ん、いや、何でもない。フィーに食べさせてもらうと嬉しいなーって」


シスター「……………………」


 あ、ごめんなさいシスターさん変なこと考えてませんから許して。
341 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/24(金) 05:34:01.37 ID:/uoXS2hg0
 ※もうちょくちょく間違えるしめんどくさいから全員名前にで表記するで。




 ところでさっきからもうジュース状のご飯を食べ切ったミシュラが俺とフィーを見つめてるんだが。
 目がシスターと似ているぞ。


ミシュラ「……………ローガ」


ローガ「ん? なんだ、ミシュラ?」


ミシュラ「あーん」


ローガ「ああ、大丈夫だよ俺は。別にどこも怪我は」


ミシュラ「あ〜ん」


ローガ「大丈夫だってば。自分で食べた方が早いし」


ミシュラ「あ〜ん!」


ローガ「あ、いや、だから」


ミシュラ「…………ひぐ、ぐすっ」


ローガ「なんで泣くの!?」


 あららら……
 女心知らぬローガくん、彼女を泣かせてしまいました。
 特に自分で食べたら早いっていうのは言っちゃダメだったね。
 昼の妖艶な雰囲気は何処へやら、か弱い少女のように泣くミシュラを前に、オロオロするローガ。


サーリア「あーあ、ローガが泣かせた」


 双葉をぴこぴこさせながらサーリアが言った。


ローガ「俺悪いの?」


シェリー「女心が分かってませんね」


ルーシェ「……………」コクコク


シスター「ローガくんが悪いですね」


フィー「シスターに賛成です」


ローガ「とほほ…………」


 そして女性陣から滅多打ちにされるローガ。
 俺は何も言わないぞ。
342 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/24(金) 05:44:38.32 ID:/uoXS2hg0
ミシュラ「ローガのばかぁ………ぐす、ぇえぇ………」


ローガ「ご、ごめんミシュラ。俺が悪かったから、な? 食べさせてくれ」


 ローガが必死にミシュラに謝る。
 ミシュラは何度か涙を拭うと、鼻をすすりながらスプーンを突き出した。


ミシュラ「………ん」


ローガ「あーん」


 ローガはそれをパクッとくわえ、とても美味しそうに食べた。


ミシュラ「…………美味しい?」


ローガ「うん。美味しい!」


ミシュラ「良かった………ふふ……」


 とりあえず、そこのカップル間のいざこざは解決したようだった。
 …………と思ったら、ミシュラが何やら色っぽい笑顔を浮かべながら、ローガの耳元で囁いた。


ミシュラ「今夜は二倍ね…………」


ローガ「…………はい」


 よく聞こえなかったが、何やらローガが震えている。
 よっぽど恐ろしい事なのだろう。


フィー「あーん」


俺「あ、はい。あーん」


 うーむ、美味い。
 そんなこんなで、俺はこの世界に来て初めての食事を食べ切ったのだった。
343 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/24(金) 05:59:46.14 ID:/uoXS2hg0
 次の朝。


俺「あー………空気が綺麗だ」


 俺は窓を開け放ち、新鮮な冷たい朝の空気を入れた。
 地球の季節で言えばやっぱり春の序盤くらいだな。
 窓からは昨日倒したニャンガルキャットの皮が干されているのが見える。
 昨日の内にシスターが剥いで置いたのだ。
 ………命を、殺めた。
 これから先、もっとこんな事があるだろう。
 もしかしたら、人も殺すかもしれない。
 だから、こんな事じゃダメだ。
 ハーレムを作って、子孫を繁栄させなきゃいけないという使命の為に、俺はもっと強くならなければいけない。
 運動しよう。




 とりあえず、ここから一週間は滞在するで。
 方針を決めるのはそこからや。
 シスターからの給料は1日銀貨二枚(約二千円。銅貨一枚役百円。銅貨十枚で銀貨一枚。銀貨十枚で金貨一枚。この世界の平均月収は金貨十枚)
 現在の所持金0。


 一週間の内に起こった事件やイベント>>下1
 フィーとの関係に展開があるようなきっかけ>>下2
 ミシュラのお願い(エロ無し)>>下3


 起こる順番は任せるで。
 何日めとか書いて貰えればええで。
 書かなくてもええで。
344 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/24(金) 06:16:30.42 ID:/uoXS2hg0
 忘れてた。

 一週間やる運動>>下4

 内容によって上がるパラメーターが変わるで。
 一週間なら合計3%まで。
 例えばマラソン一筋なら体力が3%上がる。
 筋トレ一筋なら筋力が3%上がる。
 反復横跳び一筋なら瞬発力が3%上がる。
 マラソン2:筋トレ1なら体力2%、筋力1%あがるで。
 知力は上がらないで。
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 07:01:25.34 ID:vDeLNkPF0
サーリアに治療してもらいつつ、この世界についていろいろと教えてもらった
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 07:14:24.65 ID:f1Ib2mEb0
シェリーが迷子になったののを探しているうちに自分たちも迷子になる
347 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/24(金) 07:33:34.15 ID:/uoXS2hg0
 運動はリストに無いものも可とするで。
 安価下。
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 07:51:11.13 ID:E+n5GKNB0
買い物に付き合ってほしい
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 07:59:15.88 ID:cXv6iQfg0
マラソン2:反復横跳び1
350 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/26(日) 23:13:06.48 ID:qNmMLzHR0
 今年は書き込みできないで。
 再開するまで少々まっとくれ、
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/26(日) 23:28:11.82 ID:3O46HUFx0
今年!?今日の誤字かな?
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/26(日) 23:29:44.18 ID:XZszKfRa0
せめて今週、いや今月の書き損じであって欲しい
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 00:59:00.06 ID:LnouoALF0
間違えたならあとで報告あるから待とう
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 09:44:08.19 ID:hjQpQlc7O
一晩訂正が無かった

今年は絶望か・・・・
355 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/05/27(月) 21:52:09.68 ID:ysNFhYIj0
 いや、すまん。
 ナチュラルに間違えたOrz
 今週、もしくは今月って言いたかったんやで。
 ちょっと更新が遅れるで。
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 21:54:57.38 ID:T38cyPoEo
!!!!!
よかったぁ〜!
令和からこっち一番ホッとしたニュースや!
357 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/06/02(日) 01:46:40.34 ID:pnUB8rbt0
生存報告。
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 02:03:47.01 ID:/VmuvECAo
おつかれ
359 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/06/05(水) 09:28:37.65 ID:yiyulOiD0
 起きてから気づいたが、俺の傷は劇的に治っていた。
 まだ痛いし、傷も後々まで遺るようだが、それでも地球にいたときよりも明らかに治りが早い。
 魔法や薬草のおかげだろう。
 あと一週間位で完璧に動けるようになるとサーリアも言っていた。
 まあそれでもちょっとした運動くらいは大丈夫だろう。
 千里の道も一歩から………
 俺は教会の手伝いをしながら、マラソンと反復横飛びをする事にした。
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 11:28:40.05 ID:3s1KxaYT0
お?来てた
361 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/06/05(水) 16:18:17.37 ID:sq8K469I0
サーリア「いや〜、ナカダさんほんとに助かります。今度はあっちの収穫お願いします」


俺「はあ、はあ………うっす」


 俺は次にニンジンの収穫に向かった。
 3日が過ぎて、感じたこと、知ったことがいくらかあった。
 まず、今の季節はまだ肌寒い冬。
 もう少しで春になるらしいが、ここの畑は季節など関係無いらしい。
 トマト、キュウリ、イチゴ、スイカ。
 全て地球にあったものとは見た目や味などが地味に違いそれぞれ名前があるが、面倒なので地球の名称で呼ぶことにする。
 今日はその中でモモとブドウとニンジンの収穫だ。
 因みに果物類は全て同じ木に成っており、太い枝ごとに一種類ずつ、7種類ほどが成っているのだ。
 これは膨大な魔力を持つ、緑色の長髪の間から双葉が出ているこのおっとりとした少女、サーリアのおかげだそうだ。
 サーリアは種族で言えば精霊と言うらしく、もともとはとある精霊の国の女王だったらしい。
 しかし「虫」という存在に国を追われ、様々な人々の助けからなんとか危機を脱したそうだ。
 そうしていろいろあったが、結局はここにたどり着き、暮らしている。
 治療されながら、俺はそれ以外にも様々な、この世界の話をされた。
362 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/06/05(水) 16:31:57.70 ID:sq8K469I0
 今「虫」と言ったが、これは地球でいう虫とは違う特別な存在を差す。
 この世界は、戦争が少ない、というよりも、ほとんど無いらしい。
 種族間のいざこざも、種による差別も、余りない。
 それは、なぜか。
 「虫」がいるからだ。
 どこからともなく大量に発生し、そこの生態系を食らいつくし、爆発的に繁殖する。
 それがこの世界の「虫」。
 全種族、全生物共通の敵だそうだ。
 しかも厄介な事に、虫がはびこった場所には、災害が訪れるらしい。
 サーリアの国も、虫による襲撃の後、災害によって跡形もなく消え去った。
 因みに、サーリアの国を襲ったのは巨大なイナゴの群れだったそうだ。
 植物を愛し糧とする精霊にとって最悪の敵。
 それになすすべも無く蹂躙され、最後には災害によって消え去った。
 惨いな………
 サーリアは目に涙を浮かべながら、今は無きその国のことを語っていた。
 この災害というのもこの世界の特別な存在だ。
 災害その物でなく、災害を起こすほど強大な力を持った生物達。
 それをこの世界は、「災厄の獣」と呼ぶ。
 災厄の獣は普段は大人しい生物だが、一度虫がはびこればその土地に大移動し、虫を喰らい糧とするために災厄を巻き起こす。
 それが災厄の獣。
363 :オパビー ◆En71pCZieY [saga]:2019/06/05(水) 17:16:04.78 ID:sq8K469I0
 災厄の獣か………とても興味深い。
 泣きそうなサーリアにそれ以上その話を踏み込むのはつらそうなので、俺はそこでもう良いと切り上げた。
 トラウマ踏み込みすぎるのは良くないな。
 その後シスターなどに聞いたところ、災害にはクラゲの「洪水」、カニの「津波」、ウナギの「暴風」、クジラの「噴火」、ウニの「地震」、そしてオキアミの「隕石」というのがいるらしい。
 それがどう災害を起こすのか想像できないが、どうやら文字通りの災害を起こすらしく、虫をその災害がたどり着くまでに排除しきれなければ、災害がその土地もろとも虫を滅するらしい。
 つまり、虫よりも災害の方が厄介という事らしい。


 虫や災害の他にも、サーリアからこの世界の色々な常識を聞かせて貰った。
 世界は円盤の形で、あるところより先は海が終わりのない滝になっている、とか、この世界の中心には蝶の魔王エクリプスの住まう魔大陸がある、とか。
 その話から、本当に異世界なんだな、と言うことを実感した俺であった。
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