オルランドゥ大武術会・R

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198 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/22(金) 21:15:02.87 ID:0HGXidIhO
宝石に触れると、思念が頭に流れ込んでくる。

『……他人の性行為に興味はないのだがな』

気だるそうな「コーウィン」さんの声に、僕は安堵した。彼なら、この現象をちゃんと説明してくれるだろう。

「どういうことなんですか、これは」

『俺の意思ではない。これは俺が押さえ付けている『蛇』の本能だ』

「『蛇』の本能?」

『そうだ。俺は『蛇』をほぼ完全に制御しているが、例外もある。『蛇』には、眷族を増やそうとする本能があるらしい。それは止められない。
特に、俺の、そして『蛇』の力が目覚めかけている今のお前の状態では』

「まさか、さっきからの異変も『蛇』の仕業だと?」

『そうだ。別に有害でもないし、俺も興味がないから黙っていたがな。
何より好色な貴様らのことだ、むしろ喜ぶべきだろう』

師匠が心配そうに僕の側に来た。「コーウィン」さんとの会話は、彼女には聞こえないのだった。

「意味が分からないんですが」

『眷族を増やす方法の一つが性行為だ。この世界のサイファーとかいう男も、それで眷族を増やした。
そして、眷族となるには、一定以上の信頼関係がある相手が、性行為において性的に満足する必要がある。
『蛇』はそのために、お前とそのエルフの女の肉体と精神を変容させた、というわけだ』

「……え?」

『察しが悪いな。要は『お前たちがその時において最も快楽を得られるような身体』にした、ということだ。
お前が両性具有者になったのもその一つだ。まあ、まだ『蛇』の力が弱く半端だがな』

「じゃあ、これって」

『性行為が終われば元に戻る。心配するな』

僕はホッとした。……でも、別の疑問が湧いてくる。

「……もしこのまま……したら僕らはどうなるんですか?」

『簡単な話だ、そのエルフの女に力が宿る。どの程度かは現状分からんがな。
それと、貴様と他の女が性行為をしても、同じ帰結になるとは限らん。
貴様らの場合は、そういう親愛の情が極めて強かった。そういうことだ』

僕の顔が熱くなった。……そういうことだったのか。

『とにかく俺は『寝る』。ケインのような、生まれついての好色ではないもでな』

すう、と宝石の光が収まった。
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