男「安価でモンスター娘のハーレムを作る」スライム娘「その2です」スララ「に!」

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123 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2020/01/15(水) 12:06:50.11 ID:4+8igpMDo
すみません>>120の投稿者ですが
よく見たら書きかけの部分があったので補足です
能力の所の「魔族相手でも」の部分に「引けをとらない程の強大な魔力を持つ」と追加お願いします
124 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/15(水) 14:18:53.50 ID:c/Qqb3f30
勇者の仲間後1人です。
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/15(水) 20:02:39.76 ID:EprC+fURO
職業 僧侶(一応)
性別 女
名前 ガネーシャ
種族 天使
性格 一本気で人の話を聞かない
テンション高めで短絡的に動く
趣味 説教
能力 回復もできるがやたら物理攻撃に長ける
武器 メイスの二刀流
強さ 無鉄砲に動くが神格による加護があり鉄壁
但し無自覚の加護や素質が強い分集団戦闘では足を引っ張る傾向
その他(身体的特徴・過去・勇者との関係・等々)
勇者と出会い世界を旅しろという命を世界を救えと誤認し
勇者一行を振り回すトラブルメーカー
だが神格故の人徳なのか他者には好かれやすく憎めない
水色の長髪に低身長なグラマー
本人は自分の体型を気にせず
しょっちゅう胸を主張させて周囲を困惑させる
126 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/15(水) 20:04:15.77 ID:i4pgC+2E0
最後に勇者です。
127 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/15(水) 20:07:43.38 ID:i4pgC+2E0
安価下
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/15(水) 20:47:13.40 ID:LzuHKxLdO

職業・勇者
性別 男
名前 アレン
種族 人間
性格・趣味 優しく穏やか。困っている人がいれば損得抜きで助けてしまうお人好し
しかし故郷を滅ぼした魔物達への憎しみはどうしても消せない
趣味は釣りと楽器(横笛)の演奏
能力 フィジカルもさることながら、魔法も攻撃・補助・回復と一通りこなせる
武器 神々を加護を受けた鎧兜、片手剣と盾
魔族特効の加護を得ており魔族にはかすっても大きな打撃となるだろう
強さ 基礎身体能力はあくまで鍛えた人間のそれを越えないが、神々の加護を受けており並みの魔族では歯が立たない程度に強化されている
その他(身体的特徴・過去・上記の仲間との関係・等々)
黒髪緑目。中肉中背でギリギリ成人していない程度の優男
かつて過激派の魔族により故郷の村の住民をほぼ皆殺しにされており、魔物には並々ならぬ憎しみを抱いている
そこを反魔族派の人々や神々に半ば利用される形で勇者となった
129 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/16(木) 16:34:39.88 ID:jp33m3MC0
男「ふむ……………報告書によれば、勇者パーティは……………

勇者>>128:名をアレン。故郷を魔族に滅ぼされた事を神々等に利用され勇者にされたお人好し優男。神の加護を受けた防具と魔族に大ダメージを与える神の加護を受けた武器を持っている。パーティー最強。

モンク(武闘家)>>117:名をマイ。勇者アレンと同郷であり幼なじみで、両親を魔族に殺されている。武器を持たずに神聖魔法で神気を纏い戦うバトルガール。強さはなかなか。

魔導士>>120:名をミリア。男程では無いものの膨大な魔力を持ち、世界に存在するほぼすべての魔法を使える。幼く見えるが実年齢は高いらしい。パーティーメンバー以外の事は信頼していない。強さはなかなか。

スカウト(斥候)>>122:名をプーサー。身体能力は中の上程だが、小道具やテクニックを駆使し器用に立ち回る事でそれをカバーし、敵の急所や弱点を突くことを得意とする。強さはなかなか。

僧侶?(ヒーラー)>>125:名をガネーシャ。背中に羽根が生えており、また勇者達の会話からおそらく天使と断定。パーティーの回復役として傷を癒すが、二刀のメイスでの近接攻撃もやたら強い。また戦闘は無鉄砲で隙だらけなのだが、加護が働いているのか防御力は有り得ないほど強い。また他人から好かれやすい。無自覚グラマー。強さは勇者にも迫る。

という事だな………………」

ゴブリン長「はい」

男「うーむ………………なるほどな……………天使がいるのが厄介では有るな………………勇者も魔族に強い攻撃力を持っているらしいし、そこに神格がいるとなると、俺はどうにか出来てもこっちの嫁達が危ういな………………」

ゴブリン長「では、私はこれで」

男「ああ、ありがとう。……………あ、そうだ。後で魔王様から斥候部隊に褒美が出るそうだ。よく頑張ったな」

ゴブリン長「………………! ありがたき幸せです………………!」

男「俺に言うな」

ゴブリン長「はっ……………!」

130 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/16(木) 16:38:54.87 ID:jp33m3MC0


〜その頃勇者一行、海友王国〜



勇者「国王陛下、お会いできて光栄です………………」

モンク(人魚王国の国王様……………しし、失礼の内容にしないと)カチコチ

魔導士(人魚王国に来るのは久しぶりよの。なんだか、以前来たときよりも雰囲気が明るくなったようにも思えるの…………?)

スカウト(たしかにここは人魚王国のはずだが…………………アレンは気付いてないようだが、ちょくちょく魚人もいるんだが? なぜ敵対しているはずの魚人が人魚王国に………………?)

天使(わー、お魚さーん♡ 天界にはいなかったからな〜………………下界って、綺麗だな〜………………♡)キラキラ

人魚王「うむ。はるばる良く来てくれた、勇者殿の一行よ。そちらの王から来るという話は聞いていた。まずは我が国のもてなしをしようとしよう」

〜宴中〜

勇者「な、なあ、プーサ」

スカウト「ん、なんだ?」

勇者「僕たちって、確か国王から命を受けて魚人王国を打破して友好関係にある人魚王国を守るためにここに来たんだよな?」

スカウト「ああ………………気付いたか?」

勇者「気付くもなにも……………なんで、宴の席に魚人がいるんだ?」

スカウト「なんなら歓迎の舞にもいたな」

勇者「魚人王国は敵国じゃなかったのか……………? というか、これじゃあ俺達が来た理由が………………」

魔導士「のうのう、ちょっとえーかの」

勇者「どうしだんだ?」

魔導士「なんか、食事の中に以前来たときには無かった食材が多用されてるでの。多分だが、これは深海の食材での」

モンク「深海の……………ん、プリプリしてて美味しい……………!」モニュモニュ

勇者「じゃあ、やっぱり人魚王国と魚人王国は……………」

天使「ん…………んっ…………………ぐすっ………………!」ポロポロポロ……………!

モンク「ってどうしたのガネーシャ」

天使「お、おいひぃよぉ……………………お刺身、おいひぃよぉ…………………お魚さん、綺麗でおいひぃよぉ……………エビさんもトュルントュルンだよぉ………………みんなといっひょにいれて良かったよぉ…………………下界来て良かったよぉ…………………」ポロポロポロ…………

モンク「また美味しくて泣いてるの………………よしよし」ナデナデ………

スカウト「いつも思うんだが、泣くほど天界の食事はマズいのか?」

天使「マズいって言うか…………食べるって言う概念が無かったもん………………もう天界帰りたく無いよぉ………………堕天しちゃうよぉ………………」モグモグパクパク

魔導士「みょほほほほ。それは困ったよの」

勇者「ほんとに困るって……………」

〜宴後〜

人魚王「して、勇者殿。わざわざ海道を使いこの海友王国に訪れたのには、何か理由が有るのであろう?」

勇者「は、はい。実は、私達の王国の国王から命を授かりまして、その………………」

人魚王「うむ。友好関係を築いているあの王だな。なんという命を受けたのだ?」

勇者「あ、えっと、その………………」

勇者「………………魚人王国を打破する手助けをせよ、と………………」

人魚王「なるほどな………………………」

勇者「しかしその…………もうその必要は無さそう、ですね………………」

人魚王「うむ。まだ情報が届いて無かったようだが、我らが人魚族は訳あって魚人族と手を取り合い生きて行くことになった。今は魚人族は深海を出て、日の光の降り注ぐこの場所に住んでいる。今は我らが王国には我と魚人王が君臨しており、人魚王国と魚人王国は併合し海友王国となった。そう王にも伝えておいてくれ」

勇者「わ、わかりました………………」
131 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/16(木) 16:39:22.39 ID:jp33m3MC0
魔導士「………………………」スッ

人魚王「うむ? どうされたか」

魔導士「発言をお許し下さい、陛下」

人魚王「宜しい」

魔導士「ありがたく……………もしよろしければ、なぜあれほどまで対立していた二カ国手を取り合うようになったか、教えてはくれませぬかの」

人魚王「ふむ、そう言うことか………………分かった」

人魚王「詳しくは言えぬが、まあ色々あってな。先に前我が国の元王子ローレンスと前魚人王国の王子セリックが結ばれてな。それで我らも仲良くしようと言うことになって、人魚王国と魚人王国も手を取り合ったのだ」

モンク(………………………ん?)

スカウト(えっ、今の、どういう事………………?)

天使(王子と……………王子………………?………………???)

勇者(お、俺の、聞き間違いか……………?)

魔導士「ちょっ、と、すいません。も、もう一度、おっしゃってもらっても構いませんかの……………?」

人魚王国「うーむ……………まあ、そう言う反応をされるのも無理は無い。見せた方が早いな。丁度二人そろっている時で幸いだった。二人を呼んで来てくれ」

人魚兵「はっ」

勇者(ま、まさか、同性愛とかそう言う…………………)

132 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/16(木) 16:40:35.80 ID:jp33m3MC0


人魚兵「連れて参りました」

人魚姫「はい。何でしょうか父上」

魚人王子「何でしょうか、人魚王陛下。ごぼごぼ」

勇者「………………………………………?」

モンク「………………………………………??」

魔導士「………………………………………???」

スカウト「………………………………………????」

天使「………………………………………?????」

人魚王「戸惑っているだろう。普通に人魚の姫ではないか、と。しかし、この人魚姫ララこそは、元私の息子であったローレンスなのだ。ララ、セリック殿下。こちらは勇者殿ご一行だ」

人魚姫「あっ、その、ご活躍は、話に聞いています。お、俺………いや、私は、元人魚王国王子、現海友王国の姫の、ララです」

魚人王子「へー、あんたらがあの人の言ってた………………あ、いや、何でもない。ごぼっ。ボクが、海友王国の王子であり次期王のセリックだ。ごぼぼぼっ」

人魚姫「で、こ、こっちが…………私達の子の、セルリア、です……………//////」チャプチャプ

人魚姫子「かぷかぷ、かぶぅ」

魔導士「ま、まさかっ…………………書物でしか見たことは無いが……………性転換、ですかの……………?」

人魚王「うむ、その通りだ。まあ、こういう事で我らはもう平和を手に入れている。もう手助けはいらぬが、まあせっかく来たんだ。ゆっくりしていくと良い」

勇者「は、はい……………お、仰せの、ままに………………」

133 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/17(金) 12:06:17.72 ID:986Zl0SH0
〜再び男サイド〜

男「えー……………今日君達を集めたのには訳がある」

スライム娘(なんだろう…………旦那様がみんなを集める事なんてそうそう…………あるな)

ショゴス娘「てけりり……………」

スララ「さ〜るる〜」

虎娘「お腹重いい……………」ズシッ

リザード娘「早く話始めるだぁよ」ポッコリ

吸血鬼娘「もしかして、すぐそこまで迫っている決戦の事かのう?」

男「ああ。その事だ。……………みんな、決戦には参加したいだろう?」

デュラハン娘「ああ。必ず勇者を止めたい」ポコッ

サキュバス娘「あたし達も…………」

サキュバス友「敵をメロメロにして倒すし…………♡」ポコッ

人魚娘「私も一応強くなったし、水魔法使えるよー」

男「そうなんだが………………この中に、何人か参加できない者がいる」

ドラゴン娘「…………………まさか、子の事か……………?」ポッコリ

男「ああ、そうだ。子が腹にいる状態での戦いは、母胎にとっても子供にとっても危険だ。だから、決戦と臨月が被った者、臨月の一月前の者は、残念ながら決戦には参加させることは出来ない」

デュラハン娘「…………………!」

男「決戦前に産んでいればまだ参加は出来るが、な………………では、居残りのメンバーを発表する。もしかしたら、参加できる可能性がある、というメンバーも中にはいるがな……………」
134 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/17(金) 12:07:08.67 ID:986Zl0SH0
〜不参加メンバー〜

ドラゴン娘(ロッソ)(実際には参加)

乳牛娘(ミル)

虎娘(ハチカ)(実際には参加)

リザード娘(カゲロウ)

デュラハン娘(レイア)

サキュバス友(シシリア)





男「…………………以上6名、決戦に参加させることは出来ない」

ドラゴン娘「やはり、か………………」

乳牛娘「あー……………こればっかりは、仕方が無い…………ですねぇ……………」

虎娘「残念…………ココハ、頼んだわよ」

狐娘「うん、チカお姉ちゃん…………!」

リザード娘「えー、お留守番は嫌だぁよ……………」

サキュバス友「一緒に行きたかったぁ……………」

サキュバス娘「しょうがないし、シシリアちゃん。あたし、頑張ってくるから!」

サキュバス友「うー……………」

デュラハン娘「…………………………」

男「……………………………レイア」

デュラハン娘「…………………ご主人………………様……………………そんな………………………なんで………………………」

男「レイアは強い……………だから、俺も惜しいよ」

デュラハン娘「す、すみません………………拙者が、こ、こんな時期に子を孕んだばかりに………………こんな、醜態を…………………!」ポロ、ポロポロッ……………!

男「レイアッ!」ゴォッ!

デュラハン娘「ひっ………………!?」ビクッ!

ウサ娘「きゃっ………………!?」

金龍娘「あ、主っ………………?」

男「……………………………確かに、子を孕んだ事で、君は因縁とも言うべき勇者との決戦に参加できなくて、悔しいかも知れない……………だけどな。その滞りは子にぶつける物じゃ絶対にない。子は授かった物だ。流石の俺でも………………………怒るぞ?」

デュラハン娘「ご、ごめんなさっ………せっ、拙者………………! あ、ああぁあぁっ………………! うぁああぁあああっ…………………! ひぐあぁあぁぁあっ…………………!」ボロボロボロッ、ボロッ……………!

男「……………………………」ギュッ…………………ナデナデ……………………

135 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/17(金) 12:10:20.55 ID:986Zl0SH0
〜とある部屋〜

男(レイアは、本当に勇者との決戦を心待ちにしていたからな………………まあ、悔しくはあるだろうが、子の方が大事だ………………)

ガチャ

狐娘「おとーこさん」

男「うん? どうした?」

狐娘「あれ、珍しくせっくすしてないね」

男「俺だって四六時中ヤってる訳じゃないぞ……………で、用は、もしかして帰省の事か?」

狐娘「うん。今度は、赤ちゃんも連れて行きたいなーって……………♡」ユラユラ

狐子「くぷぅ……………」スヤァ…………

男「ああ、心配無い。じゃあ、準備しろ」

狐娘「はーい!」

136 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/17(金) 12:12:54.54 ID:986Zl0SH0
〜再び紅葉の森の神社〜

虎狐父「二人が消えてからもう半年以上………………」

虎狐母「落ち込まないで、五木さん………………いつか、帰って来るわよ」

虎狐父「ああ、そうだな……………ひょっこり、帰って来るかもな………………」

虎狐母「………………………ねぇ、五木さん。あの、こ、今夜も………………」モジ…………

虎娘「……………………」

虎狐父「え……………こ、今夜も、かい…………………?」

虎狐母「は、はい………………また、今夜も……………あ、愛して…………………♡」

狐娘「……………………」

虎狐父「で、でも、ハチカとココハがまだ帰って来て無いのに……………」

虎狐母「だからよ……………二人はいつか必ず帰ってくる。だから、二人のいない今の内に……………ね………………?」

虎狐父「………………………ああ………………そう、だな………………」

虎娘「……………………」

虎狐母「五木さん………………♡」

虎狐父「六芽…………………」

狐娘「……………………」

虎狐母「五木さん………………!」

虎娘「……………………」

虎狐父「むっ、六芽っ………………!」グイッ!

狐娘「…………………あの……………」

虎狐母「あ……………♡」
137 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/17(金) 12:13:33.68 ID:986Zl0SH0
虎娘「…………………スウウウゥゥゥゥ……………」

虎娘「どこまで見せられるの私達は!?」ガォォッ!

虎狐父「うおわぁっ!?」

虎狐母「だっ、誰っ!?」

狐娘「…………………まだボクたちが行方不明なのに……………ショック」

虎狐母「あ、え……………………はち…………か…………?」

虎娘「そうだよ私だよ!」

虎狐母「あ、ああ……………八花……………本当に、本当に八花なの……………? 夢じゃ、無いの…………? 幻じゃ、無いの………………?」ポロポロポロ………………!

虎狐父「ちょ、じょ、状況が理解、できな、え? え? 誰? その子、え、八花!? え、で、君誰!? この子ダレェ!?」

狐娘「ココハだよお父さん!」

虎狐父「え、おとうさ……………え? 家に娘は一人しかいな(ry

男「だあぁぁっ! めんどくせえ! 前に一回見たぞこの下り!?」ビカッ!

虎狐父「え………………あっ…………………?」パチクリ

虎狐母「あ、あら、私…………………………」パチクリ

虎娘「………………思い出せた?」

虎狐父「あ、ああ………………思い、出せた…………………」

虎狐母「不思議な感じね……………記憶が無かったときの記憶を覚えてるのって……………」

狐娘「ねえ、お父さんお母さん……………なんで、せっくすしようとしてたの?」

虎狐父「いやっ!? え、えっと、それはその〜……………絶対に帰ってくると信じてたから……………」

虎娘「あの会話って子供がお泊まり会に行っている時にやる会話であって、行方不明になっている時にやる会話じゃないわよ」

虎狐母「なんでかって言われると………………安心してたから、というか、希望に満ちあふれてたから、というか…………………」

男「……………すまない。これに関しては、俺のミスだ。2人が帰ってくるっていう催眠をかけたから、多分緊張が緩みに緩んでいたんだ………………」

虎狐父「そ、そうだそうだ! 君のせいだー、責任をとりなさい!」

虎狐母「そ、そうよそうよ! というか、あなた転移する前にお嫁さんが沢山いるとか言っていなかったかしら!? そんで逃げたわよね!?」

男「ははは。元気な夫婦だ」

虎狐父&母「「笑い事じゃない!」」

138 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/17(金) 12:15:04.87 ID:986Zl0SH0


狐娘「ほら、おばあちゃんとおじいちゃんだよー」

狐子「きゅうー、きう、きぷぷ!」

虎狐父「あはは〜♡ おーおー、可愛いなあぁぁ♡」デロォン

虎狐母「お人形さんみた〜い♡ あ、私がおばあちゃんって分かるの〜♡」デロンデロォン

男(やっぱり、孫娘のパワーは絶大だな。さっきまで半ばパニクってた2人も、もうこんなにデロンデロンだ)

虎娘「………………………」ムスッ

虎狐母「あー、なつかしいわねーこのお腹……………ほ、ほら、八花も元は私のこんなお腹の中に入っていたのよー?」

虎狐父「あ、ああそうだ。さ、最初の子供だったから、あの頃は大変だったなー?」

虎娘「………………………」プイッ

虎狐母「………………ほんとーにごめんなさい、ハチカァ………………」

虎狐父「こ、この通りだから、な? 機嫌を直してくれよぉ………………」

虎娘「………………………」ツーン

男(………………と、対局的にハチカはとてつもなく機嫌が悪い。まださっきの二人の会話を引きずっているのだろう。まあ、はっきり言って俺も同じ状況なら、嫌だわな)

男「だからハチカ。あれは俺の刷り込み方が悪かったんだって。もう少し心配させるような刷り込み方をしとけば……………」

虎娘「………………………あんたがそう言うなら、良いわ………………許す」

虎狐父「ほっ………………」

虎狐母「本当にごめんねぇ…………………」

虎狐父「………………………と、こっちの問題が終わった所で」

虎狐母「………………………あなた」

男(やっぱりこっち来たか)

虎狐父&母「「お嫁さんが沢山いるってどういう事!?」」

139 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/17(金) 12:15:43.41 ID:986Zl0SH0


男「…………………と言うことでまあその、一夫多妻という形を取っているんです」

虎狐父「魔王……………」

虎狐母「勇者……………」

虎狐父「………………………私達には分からないほど話が大きかった…………………」

虎狐母「つまりその………………仕方なくなのね……………」

男「いや、まあ……………仕方なくと言えば違います。俺は全員を最大限、平等に愛するようにしています。だから、ハチカも、ココハも、他の嫁達も、誰も仲間外れなんていません。許してくださいなんて言いません。ただ、理解して欲しいんです」

虎狐父「……………………………他の世界の事には私達には分からない。自分達の娘の他に嫁がいる、と聞かされたら、誰だって怒る。だがまあ…………………それでも、幸せなんだろう?」

虎娘「ええ」

狐娘「幸せだよ……………♡」

狐子「くきゅぅ……………くぷぅ…………」

虎狐父「それなら…………もう私たちが言うことは何もない」

虎狐母「私たちは、二人の幸せを一番に願っているから。もしひどいことでもされたら、すぐに私たちに言うのよ? ……………その時は煉縄家の全てをかけてあなたたちを取り返すわ」

男「出来る物ならやってみてください。まあ、もとよりひどいことをするつもりは有りませんが」

虎狐母「ええ、望む所よ…………………!」ユラァ………

虎狐父「もしそうなれば私も手加減はしないからな…………!」フワァ………

狐娘「……………なんかお父さんとお母さんの後ろに見えるんだけど」

虎娘「……………気のせいよ気のせい。………………………多分」

狐娘「そこは断定してぇ!」

男「ほう、オーラか…………………興味深いな。是非調査を……………」

狐娘「男さんも食いつかない!」

140 :あばんぎゃると ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/17(金) 12:16:34.64 ID:986Zl0SH0
〜昼、図書館〜

カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ……………

男(………………せっかくこちらの世界に来たと言うことで、俺は以前見た夢について調べる事にした。ココハとハチカに何か調べれるような場所は無いかと聞いたところ、どうやらこの町にも図書館と言うのが有るらしく、早速来て見た。興味深い書物も大量にあるが、読みあさりたい衝動を我慢して新聞記事を調べることにした。しかし、まあ量が膨大だ。どうあってもあの量から探し出すのは困難なため、行き詰まりかと頭を抱えていた所、このインターネットなる物を見つけた。初めてみる機械に最初は電源の付け方すら分からなかったが、図書館の職員に少し使い方を教わった後は完璧に理解した)

カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ……………

男(それにしてもこのインターネットは便利だ。調べれば調べた分だけ情報を返してくる。しかし、かれこれ数時間こうしてカタカタしているが、やはり情報が少ないのか夢の中の出来事には行き当たらない。国名らしき単語、なにかの団体らしき単語、人名らしき単語………………思い出す端から打ち込んでいるが、なかなか…………………………………)

カタカタカタカタカタカタカタカタ…………………カタッ

男(…………………………………………お……………………………これは……………………………………)

カチッ

男(俺の…………………………顔写真…………………………)

とうとう男が見つけた自分の前世の情報、安価下3つ(それぞれが矛盾しないようにお願いします)
確定しているのは善意から平和貢献活動をしていたこと。
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/17(金) 12:32:17.81 ID:Wksc8DjuO
死亡時、全国紙にそこそこ大きくお悔やみ記事が載る程度には界隈で有名な人だったようだ
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/17(金) 13:04:41.26 ID:3QzQ29QaO
当時有名さを利用しようとして寄ってくる女性が非常に多く
それら全てをシャットアウトして清廉潔白に活動していた
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/17(金) 15:45:44.84 ID:J1thX1qu0
実家は寺
男(前世)を心配する両親の反対を説き伏せて平和貢献活動を行っていた
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/18(土) 11:59:33.50 ID:DvX7mBW1O
男が魔王サイドで転生した理由が重要かな
現魔王はあまり黒幕に向かなそうだし
カレルのような要素が働いたか
もしくは男さん当時性欲溜め込んでいたとか
145 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/21(火) 20:00:27.34 ID:Adr1V7HS0
俺(これは………………俺の顔写真と、何かの記事、か………………?)

俺「……………………………っ」

俺(内容は、前世の俺(仮)が死んだことについてだった……………この国の全国新聞で、割と大きく載っていると言うことは、俺(仮)は相当有名だったらしいな…………まとめると、こんな事が書いてあった)

 ×月○日、未明、□□国で米滝 飯治(こめたき はんじ)死亡。
 死因、テロによる爆死。自ら身を呈して大広場で自爆しようとしたテロリストの爆弾を抱えて走り、他に誰も犠牲を出さずに死亡した。
 □□国では生前も彼を慕う者も多く、今後英雄として殉死したという勲章が贈与される予定。
 日本に住む両親も、自慢の息子だったと酷く心を傷めている。

男(英雄、か………………俺の柄では無いな。これ本当に俺か? ただ顔が似ているという可能性もあるが………………ん? ブログ?)

男(ほう…………俺(仮)のインターネット版の日記のような物か。どれどれ……………)

 *月〆日
 今日は保護犬猫ちゃん達の里親を8人も見つけました! 新記録! 幸せになってねー!

 ●月∇日
 また千羽鶴が来ました。千羽鶴より物資をください。

 ♂月◎日
 今日は友達もつれて瓦礫処理に行きました。ボランティアのサイトはこちら→www**********.jp

 ▲月%日
 今日から前々から言っていた□□国に行きます。もしかしたら死ぬかも知れませんが、無事に帰ってこれるように祈っていてください。

 ▲月%日
 現状はこんな感じです。とにかくお金が足りません。
 ちょっとの募金で、こんな現状を変えられます。
 募金はこちら→www***********.jp、www**************.us
 100円からで良いので、どうか募金してください。

 ☆月◆日
 現地でも女の人に追われてまーす。
 というか日本から追っかけて来てる方がいるんですが!?

 ×月○日
 偉い人にお呼ばれしました。
 そんな大したことして無いんだけどなー。

男(日記は最低1日一度は作成されているが、それも×月○日で終わっている………………この日に死んだのか。コメント、というこの日記を見た者が自由に感想を言える所では、俺(仮)の死を悼む声が大量に来ている。……………生前のコメントは、俺(仮)の善行に対する賞賛声と、常に女に追っかけられているという事への嫉妬の声が飛び交っている)



カタカタカタカタカタカタカタカタ………………ッタン

男(さて…………………………ブログやネットで拾った俺(仮)に関する情報はまとめると、こうなる)

・善人
・死んだときに割と広い範囲でそれが伝えられる程度には有名だった
・当時有名さを利用しようとして寄ってくる女性が非常に多く、それら全てをシャットアウトして清廉潔白に活動していた
・童貞
・実家は寺という宗教的な意味合いの強い施設で、心配する両親の反対を説き伏せて平和貢献活動を行っていた

男(ということらしいが、やはり俺の前世とは思いづらいが…………内容は、あの夢と完全に一致する……………)

男(…………………とりあえずプリントアウトして、持って帰るか…………………)ピピッ、ウィーン……………ガッションガッションガッション……………

146 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/21(火) 20:05:26.04 ID:Adr1V7HS0


虎狐母「………………あ、思い出したわ……………! そう言えばそんな事件もあったわねぇ………………」

虎狐父「私は覚えて無いな…………」

虎娘「何年前? ……………なるほど。ってことは、私が生まれる前、ね………………」

狐娘「相当前だね」

男「顔は完全に一致している……………しかし、さっき話した夢の事以外の記憶は無いし、童貞だし、性格も全然違う。これは、俺なのか……………………?」

狐娘「いや、どう考えても男さんだと思う」

虎娘「私も」

男「…………………根拠は、あるのか?」

虎娘「だって、記憶がある時点でまずほぼ本人だし…………ほら、これ。『平和貢献活動』」

狐娘「男さんっぽい」

男「平和、なぁ………………」

虎狐母「今も、男さんはあっちの世界の平和の為に働いているのよね……………?」

男「はい………………魔王様の命令で、結果的にそう言うことになったんですが」

虎狐父「それでも、素晴らしい事だ。………………あちらの世界の事情は分からないが、素晴らしいと思う」

男「ありがとうございます」

虎狐母「………………まあ、あっちの世界のことも色々あって大変だと思うしねぇ。こっちにいるときぐらいは、ゆっくりして行ってね……?」

男「……………ありがたいのですが、そうも行きません。あと1ヶ月で決戦ですから、明日の朝には帰らせていただきます」

虎狐父「そんな………………! 1ヶ月ぶりに会ったというのに………………」

虎狐母「……………まあ、記憶は消えるのだけどね」

虎娘「大丈夫よ、お母さん、お父さん。全てが終わったら、また戻って来るわ」

虎狐父「ああ……………」

男「……………俺は引き続き自分の事を調べていますので、お義父さん達は家族団欒をしていて下さい」

狐娘「うん、分かった……………」



虎狐母「あの……………九葉」

狐娘「なにー?」

虎狐母「ま、またもふもふしてもいかしら………………?」ワキワキ

狐娘「いいよー」

虎狐「あ、ありがとー……………♡」

147 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/21(火) 20:05:52.18 ID:Adr1V7HS0
〜その夜〜

虎娘「おとこ……………ぉ…………………♡」グー……………パー…………………

狐娘「すー………………すー…………………」

狐子「ん……………………ぁ……………………」

男(…………………あとたった1ヶ月………………あとたった1ヶ月で、世界の運命が決まる。嫁達も、魔王様も………………誰も、失いたくない。失わない為に、戦うんだ。守るんだ。強くなるんだ………………!)

男(…………………俺の前世の事をちゃんと調べるのは、また今度だ…………今日は、おやすみ。ココハ、ハチカ…………)モゾ………



今宵も何かが干渉してきた。
何が?>>安価下
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/21(火) 20:17:03.00 ID:e+At3dSG0
この世界の神(♂)
男やハチカ達は異世界の邪神に魂を奪われて転生してしまった事を詫びる
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/21(火) 20:25:51.29 ID:2DHAPyd9O
邪神に目をつけられそうなもの
男:生命への渇望や禁欲に伴う潜在的性欲
ココハ:TS願望
ハチカ:猫被って生活していた分の好きに暴れたい願望
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2020/01/23(木) 20:34:03.88 ID:4W3OBMR00
〜???〜

???『……………よ………………きて…………………とこ………………あの………………お……………………すいませ……………………………起き……………………………ちょ………………………願………………………しもし…………………………きてくだ…………………………なん………………………………………あの……………………………………目覚める……………………………目を……………………………………あなた…………………………………えっと…………………………は…………………………………おーい………………………起き………………………の、ね………………………起きな………………………………全然……………………ぐすっ……………………………』

男「……………………ん、んんっ…………………ふぁ……………?」パチッ

???『なっ、なんで、なんで起きないんですか…………? ま、まさか死んでる……………? わ、私が殺した? そ、そんな……………ひぐっ…………………』

男「…………………………」ジー

???『ひがっ…………ぐっ…………………えぐっ……………………』

男「……………………おはよう」

???『……………………ん、へ?』パチクリ

男「…………………勝手に殺すな」

???『う……………………うわあああああああっ!? 生き返った!?』ズザザザザ!

男「まず死んでいないが……………とにかく、ここはどこだ? 君は誰だ?」

???『はぁ、はぁ、はぁ………………! あ、ちょ、ちょっと………………ちょっと、落ち着かせてください……………………すぅー……………………………』

男「落ち着いてる暇があるか。俺が聞いているだろ……………………?」ピシ……………………!

???『わーっ! ちょ、ちょっと待って、あ、待ってください! お願いです! お願いですからぁ……………う、うぇーん……………!』ポロポロポロ…………

男「泣いたり驚いたり落ち着いたり泣いたり…………忙しい奴だな」

151 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/23(木) 20:35:48.11 ID:4W3OBMR00


???『んっ……………んっ………………んっ……………』コク、コク、コク…………

???『………………………ふぅー…………………』

???『と、取り乱してしまってごめんなさい……………』

男「はぁ………………で、お前は誰だ? ここは、どこだ?」

???『えっと…………わ、私は人間の死後の魂を司るこちらの世界の男神です。そ、そして、ここは私が創造した神域です』

男「男神かよ………………」ボソッ

魂神『えっ?』

男「いや、何でもない」

男(目の前の神と名乗る中性的な美少年は、髪も、瞳も、生命の神秘を感じさせるように真っ白だった。仄かに緑色を含んだ白い地面は、まるで木の表面のようにデコボコしており、ゴツゴツしていながらも転んでも怪我をしない程度には柔らかかった。俺の足元の地面はそのまま巨大な枝のように伸びており、霞むほど遠くで枝分かれして、恐らく数百メートルはあるであろう葉や蕾を付けているのが見える。また、感覚を研ぎ澄ますと、どこか遠くからあらゆる生物が産声をあげているようなかすかなさざ波の音と、胎の中にいるような心地良い潮の香りがする)

男「で、こっちの世界の神がなんで余所者の俺なんかを神域に呼んだんだ?」

魂神『は、はい……………そ、その、謝りたいことがありまして』

男「謝りたいこと………?」

魂神『はい……………米滝さん……………』

男「…………………! その、名前は…………………」

魂神『……………人間が死ねば、その魂は一度私の元に集められ、天国か地獄、もしくは煉獄に行きます。…………しかし、あなた方3人の魂は、私の元に来る前に…………名前は上げられませんが、とある邪神に盗まれ面白そうという理由で異世界に転生されてしまったのです…………』

男「……………じゃあ、俺は元々チキュウの住民で、コメタキって名前だったんだな?」

魂神『はい、そうです。本当に申し訳ありません…………!』

男「……………でも、邪神に奪われたって…………ハチカとココハは石碑に転移させられたんじゃ無いのか? 俺は確かに死んで葬式も挙げられているから、そこから魂を奪われて異世界に生まれた、というのは分かる。しかし、ハチカとココハは死ぬ前に転移の力を持つ石碑によってあっちの世界に転生されているんだぞ? 身体ごと消えているせいで、葬式も挙げられていない…………」

魂神『その石碑も、おそらくあのニャ…………あの邪神が作った玩具でしょう。恐らく、地球上にいる人間の中からランダムに秘めたる欲望のある人間を選び抜き、転移、転生させる、といった内容の……………』

男「そうか……………じゃあ、俺たち3人以外にも既に転移した誰かがいるかもしれないって事だな?」

魂神『はい………残念ながら私には権限がない為世界を超える事は出来ずあちらの情報は分かりませんが、権限を持つ神から聞いた情報によると、転移、転生した人々は決まって生前持っていた欲望に添った姿、能力になるみたいです』

男「ふむ……………じゃあ、俺の姿も、ココハの姿も、ハチカの姿も、欲望が反映されてるんだな」

魂神『はい………まあ、確信はありませんが…………』

男「……………じゃあ、俺が性欲強いのも?」

魂神『…………さあ?』

男「さあ、って…………」

魂神『多分ですが………色々とあったんじゃ無いですかねぇ…………』

男「分からないか…………」

魂神『…………ですが、もしかしたら少し記憶を取り戻す事は出来るかも知れません』

男「で、出来るのか…………!?」

魂神『………はい。魂を奪われてしまった事は申し訳ないので、お詫びとして頑張らせていただきます………貴方の魂の記憶に干渉すれば、あるいは』

男「……………その言い方だと、何か問題がありそうだな?」

魂神『……………はい。魂の記憶と言うには、貴方の魂の奥底に刻まれている記憶です。なので、もしかしたらそれを掘り起こすと言う事は、貴方の精神に深い傷をつけるリスクがあるのです。…………それでも、転生の秘密を探るのですか?』

男「…………今からか?」

魂神『はい。今夜は1ヶ月に一度あるか無いかぐらい干渉がしやすいので、なるべく今夜が良いのですが………』

男「分かった。じゃあ、頼もう」

魂神『……………分かりました…………では、目を閉じてください………………』

男「………………」

思い出してください…………貴方の魂の記憶を……………潜っていきます………………どんどん………………奥へ…………………深くへ…………………

男が性豪に、それも魔族の、魔王サイドに転生した理由>>下
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/23(木) 20:40:06.71 ID:L9U7F8cr0
清廉潔白に禁欲的に活動していた男から禁欲さを取り除いて精に奔放になるように邪神がいじった。
それでも人間サイドだと前世と同じようになってしまうかもしれないからと邪神があえて魔族サイドに置いてみた。
(魔王が割と良い人だったので残虐な人物にならずに済んだが)
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/23(木) 21:55:59.33 ID:Sij5rUAA0
人間の為に尽くした続けた結果
その人間に殺されてそれでも人間を最後まで信じ続けた男を見て
滅茶苦茶面白いと思ったので試しに人外にした
その上でどこまで人外に尽くせるかを見たり
人間を仇なす存在にしたらどういう風に人間を扱おうとするかを試そうとした

ついでにココハやカレルは男と元男の間に生まれるのは友情か愛情か
良くある疑問をきのこたけのこ論争並みの軽さで試そうとした
154 :オパビー ◆KAEGoYwefVpi [saga]:2020/01/25(土) 11:48:05.16 ID:V2BCICHA0


A「ねえアナタ………テレビで有名人でしょう? ねえ、アタシと付き合う気なーい?」

男「すいませんありません。では忙しいので」タタタタ………

A「あ、ちょっと………!」

男(女か………残念だけど、俺は一人でも多くの命を救うために必死なんだ………)

155 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/25(土) 11:49:17.55 ID:V2BCICHA0


B「有名人さん。私なんてどお?」

男「すいませんそう言うのはちょっと………」

B「えー? ほら、私の身体好きにしてい良いのよ?」プリン

男「女の子はもっと自分の身体大事にした方がいいよ。それじゃ」タタタタ………

B「えー!? あんたホモ!?」

男(俺だって溜まる物は溜まるよ………だけどな………そんなことしてる時間は無いんだよ!)ムラムラ………!

156 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/25(土) 11:50:10.29 ID:V2BCICHA0


C「あ、あの、米滝さん、ですよね…………?」

男「うん。そう、だけど…………君は?」

C「あ、あの、覚えてませんか………? 私、その、高校の時同級生で、米滝さんに助けて貰った…………」

男「ん…………? ああ、あの子ね」

C「そ、それで、その…………つ、付き合って貰えたり、とか…………」

男「うーん…………ごめん。そう言うのは受け付けていないんだ…………」

C「え、そ、そんな………! こ、今度一緒にお食事だけでも………!」

男「ごめん!」タタタタ………

C「そんなぁ…………」

男(………誰だあの子………あんな風に有名人の俺の知り合いを装って近づいて、あわよくば関係を持っちゃおうって人、居るんだよなぁ)

157 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/25(土) 11:50:41.80 ID:V2BCICHA0


D「おにーさぁん。ねー、たったこれだけでヤれるんだよぉ?」

男「お金無いんだ。じゃ」タタタタ………

D「くっ………! やっぱり噂通りの固さね…………!」

男(噂……!?)

158 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/25(土) 11:51:10.49 ID:V2BCICHA0


男(ふう………ようやく◻◻国に着いたか…………ん?)

C「はぁ………はぁ…………! こ、米滝、さん………! お、お待ちしてましたぁ………!」………タタタタ!

男「おわぁ!? き、君って………なんでここに!?」

C「ぜーはーぜーはー………! え、SNSでここに来るって言ってたので、さ、先回りを……………!」

男「すごいな君…………あ、付き合わないよ」

C「こんなにも意思を表示しているのに!?」

男「ごめんね!」タタタタ………

C「ま、待ってええええ!」タタタタ!

159 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/25(土) 11:51:50.39 ID:V2BCICHA0


E「オニサンオニサン、ニホジン?」

男「あー、yes」

E「ワタシフゾクジョ。エチシテオカネモラウ。オカネチョダイ」

男「あー、no」

E「オカネホンノチョト! エチシテ!」プリプリ!

男「sorry!」タタタタ………

E「#\%@*!」タタタタ!

160 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/25(土) 11:52:19.26 ID:V2BCICHA0


男「な、なんで海外に来てまで女に追われにゃあかんのだ…………!」

同僚「お前羨ましいなー。そんなに女に追われてよ………」

男「羨ましいもあったもんかよ………こっちは世界平和の為に命かけてるんだっつーの…………」

C「はい、タオルです」

男「あ、ありがとう…………」フキフキ…………

男「………………」フキフキ…………

C「………………」ニコ♡

男「………………………!!!?」

C「えへ…………♡」ニパ♡

同僚「あー、その子今日からボランティアに入った子だ。可愛がってやれ」

C「もう逃しませんよ…………ボランティアに入った私を追い出すなんて、出来ませんもんねー」

男「なに言ってんだ! ここでの活動がどんなに危険な事か………」

同僚「コメタキ!」

男「っ危ねえ!!!」ガバッ!

C「きゃ、きゃぁ!?」

ドカァァアアァアアン!

同僚「またかよぉ!」

男「っち………! ……………大丈夫か?」

C「あ…………ありがとうございます………………」カタカタカタ………

男「……………だから危ねえって言ったろ? …………帰るなら戦況が酷くなる前の今の内だ」

C「………そ、それでも、私は、米滝さんの側に………………」

男「……………じゃあ勝手にしてろ。死んでも知らねえぞ」

C「………………はい…………」

161 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/25(土) 11:53:15.14 ID:V2BCICHA0


F「ア、アノ、コメタキニーチャン…………」(カタコト英語)

男「うん? いつも炊き出しに来てる子だね。どうした?」

F「ミー、ニーチャン、スキ………ダ、ダイテ……………?」クパァ……♡

男「ゔっ…………!?」

C「米滝さぁん…………? モテモテですねぇ?」ジロリ………

男「君に言われなくたって抱かないよこんな小さい子!」

F「ム…………ライバル?」

C「ええ…………あなたなんかには渡さないわよ?」バチバチバチ………!

F「ミーモ………ユーニニーチャンハワタサナイ」バチバチバチ………!

男「おい、俺どっちの物でも無いんだが」

162 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/25(土) 11:54:36.26 ID:V2BCICHA0


C「本当に行くの…………? 危険じゃない?」

男「ああ、都市に近いお偉いさんのところだからな。最近は戦況も落ち着いてきているし、安全な筈だ。どちらかと言うと、二人が気をつけてくれ」

F「ウン…………キヲツケル」

C「じゃあ、気をつけてね…………」ギュ…!

男「あ、ああ……………」

F「…………ネー、ニーチャン」

男「ん? なに?」

F「……………コノクニ、ジュウコンデキルンダヨ」

C「え…………」

男「ゔゔっ!?」

F「…………ミーモモウケッコンデキルシ…………カンガエトイテネ。ジャ、イッテラッシャイ……………♡」チュ……♡

男「………………あ、あぁ…………」

C「………………結婚………」ドキ………♡

男(……………お、俺は……………どう、したら……………)

163 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/25(土) 11:55:14.57 ID:V2BCICHA0


男(電車の時間は………5分後か…………)

プルルルルルルッ

男(ん? ああ、俺の携帯か)

男「あ、かーちゃん?」

かーちゃん『飯治〜? 元気にしてる?』

男「うん、元気でやってるよ」

かーちゃん『良かった良かった。あ、あんたが高校の時に風邪ひいた時プリント持ってきてくれた女の子、覚えてる?』

男「…………ふんふん」

かーちゃん『どうやら危険を顧みずに、「米滝さんの所に行く!」ってそっちに行ったらしくてね。もしかして、あんたのところでボランティアをやってるの?』

男「あー…………まあ、そんなかんじ」

かーちゃん『あんたもあの子も、無事だろうな?』

男「大丈夫、一応無事だって…………」

テロ男「*******!」

ザワザワ………

男「………え、おい、マジか…………みんな、危なっ………!」

かーちゃん『どうしたの?』

テロ男「*********!」カチッ!

男「ごめん、かーちゃん…………! うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」

ドッ!

テロ男「***!?」

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!

男(このまま、崖から……………)

ダンッ………!





テロ男「******〜〜〜!!!」

男(……………よく考えたら、俺まで飛ぶ必要ねえじゃん。しくった)

男(……………こんな事になるんなら、あの二人と結婚ぐらいしても良かったんじゃ無いかって……)




カッ





    良か   み な救  く  飛ん   死  な     とぅ    母ちゃ    る        ふ

164 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/25(土) 11:55:58.99 ID:V2BCICHA0


???「清廉潔白に禁欲的に活動していた………なるほどねえ。それに、人間の為に尽くした続けたのにその人間に殺されたんだねぇ! それでも、人間を最後まで信じ続けたんだねぇ。滅茶苦茶面白いじゃん、キミ!」

男「……………え?」

???「いいねえ、キミは………まあもちろん天国行き予定だったよねぇ。そうだねぇ…………そーとー溜まってたみたいだねぇ。オナニーも、最後にしたのは何年前だい…………? まず君から禁欲さを取り除こうねぇ」ズッ

男「がっ……………!?」

???「でも人間サイドだとおんなじことしそうだし、魔族に生まれ変わらせようね。魔王が拾いそうな場所に置いて…………人間の平和の為に働いてきたキミは、人間に仇なすかたえに立ったら、どんな事をするのかねぇ。面白くなりそうだねぇ……………!」

男(……………な、なにが……………起こったんだ…………? 俺、確か死んで…………2人、大丈夫かな………………あれ……………だれだ、ふたりって……………あれ、おれ、だれ……………? だれ…………………なに………………… … …… …

165 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/25(土) 11:57:08.09 ID:V2BCICHA0
〜とある森〜

ザァァァァァァァァ……………

魔王「ふーんふふーん、ふふふふーん…………………ん?」

???「おぎゃあ! おぎゃあ! おぎゃあ!」

魔王「魔族の子供………? 捨てられでもしたのかの…………」

???「おぎゃあ! おぎゃあ! おぎゃあ!」

魔王「おお、こんな雨の中で可哀想に…………よーしよしよし…………む………? こ、この、魔力量は…………!?」

???「おぎゃあ! おぎゃあ! おぎゃあ!」

魔王「……………今日は良い拾い物をしたのお。ウチに来るが良い…………お主の名前は………………………『男』だ」

男「おぎゃあ!」

166 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/25(土) 12:07:48.20 ID:V2BCICHA0
魔王の元での男の成長過程(現在26歳)
何歳にどんな事をした、どんな経験があった、日頃何をしていた、等。
途中に人魚のアクアとの交流もがあり(アクアの事は書かなくても大丈夫です)
>>安価下3つ
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 12:34:45.00 ID:ItaM4NeO0
15歳くらいの頃に調子に乗って暴れて強姦まがいのことをすることがあったが、魔王に叩き潰されて説教されて改心した
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 13:47:44.64 ID:fhF7dBLAO
邪神が欲望を思う存分振るえるように
容姿をそれなりに良いものに仕立て上げたせいで
女幹部やお世話役などを無意識に魅了していたが
腹心あわよくば跡継ぎと考えていた魔王が
戒厳令じみた監視を男の知らないところで行っており
色欲に溺れることはなく元来の素質もあって
順調に成長、ただし性欲もいつの間にかやべーことになってた
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 13:53:16.24 ID:J+BNXX+MO
20歳
友人と諸国漫遊の旅に出る。人間の国にも行き、女騎士に友人が傷つけられるなどの一悶着あったが最終的には和解して宴会を開いた。

なお、友人は一年後に件の女騎士と結婚して幸せな家庭を築いた。結婚式のスピーチを男が行った。
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 14:00:40.49 ID:oyn5duGA0
戦闘面に特化しちゃうといくら欲望強くてもただのありがちな魔王と変わらないと思った邪神様が
戦いに関しては最低限しかできないようにフィルターをかけた
その為魔王や側近も戦闘に関しては魔翌力の割にあれぇー?と度々首を傾げていた

一度人魚の国に送って女友達でも作らせようとしたら思った以上に仲良くなったものだから
下手にあちこち送ったら魔界のバランス崩れるかもとなるべく城の外には出さないようにした

人間に対しては戦闘面でちょっと微妙なので変に憎ませてもちょっと良くないと判断し
俺らに仇なす存在ではあるが別にあっちから手を出してこなければ何かする必要はないよと教えた
171 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:33:00.23 ID:DtYftSp50
〜1歳〜

男「ま、ま…………まおー!」

魔王「おうおう、可愛いのう」

お世話係「失礼します」ガチャ

魔王「おう、ようやく来たか」

お世話係「お世話係の女の魔族を募集、と書いていたので…………ここでよろしいでしょうか?」

魔王「うむ。ワシが魔王だ」

お世話係「あ……………! こ、これはこれは……………お初にお目にかかります………………! これからよろしくお願いします………………!」

魔王「うむ。よろしく。こちらが今日からお主に見てもらう、男じゃ」

男「まおー?」

お世話係「これはお可愛らしい……………! これから何卒よろしくお願い申し上げます……………」ペコリ

男「おねがー?」

魔王「まだ子供にそんな事を言ってもわからぬぞ。じゃあ、頼んだぞ」

お世話係「はい」

172 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:34:05.86 ID:DtYftSp50
〜3歳〜

男「てい、やー、とー!」ブン、ブン、ブン!

お世話係「どうしたものでしょうか……………」

魔王「ん? どうかしたのか?」

お世話係「あ、魔王様。その……………男様には魔王様に命じられた通りの訓練メニューをやらせているのですが、なんと言いますか……………同年代の魔族達と比べると、成長が遅いと言いますか……………魔力の量はずば抜けているのに魔法は使えませんし……………申し訳ございません」

魔王「お主が謝ることは無い。ワシも薄々は気づいておったが、恐らく男の体質ゆえだろう……………なぜ、魔力だけがあんなに高いのか…………………謎だ」

男「えぁー!」ブブブン!

男「いてっ」ドタ

お世話係「くすっ………………」

男「あー! いまわらったなー!」

お世話係「申し訳ございません男様」

男「ユルさん! ケットウだー!」

お世話係「ええどうぞ、男様。手加減はいたしませんよ?」ジャキン…………!

魔王「とっても元気だこと…………」

173 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:34:50.74 ID:DtYftSp50
〜5歳〜

魔王「では、人間について学んだことをおさらいする。まず?」

男「原則手を出さない」

魔王「そう。我らに仇なす存在ではあるが、あちらから手を出して来ない限りは、何もする必要はない」

男「ムラはあるけど、強い奴がいるから、だよね」

魔王「そうだ。我らのように種族全体が強いわけではない。しかし、人間には神々の奴らがついておる。神々は厄介でのお…………時には気まぐれに叡智を与え、時には面白がって力を与える。勇者が産まれるのも、殆ど奴らのせいだ」

男「大変だね……………」

魔王「まあ、そんな奴らでも神だ。到底ワシらがどうこうできる存在じゃない」

男「神、ねぇ……………」

魔王(……………男に伝えた以外では、人間に手を出してはいけない理由はもう一つある。男のこのままの成長率では、未だバリバリ上がっている魔力量以外は、平均的な魔族より弱くなるだろう……………そんな状態で人間にちょっかいでも出したら、ひとたまりも無いからな……………)

174 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:35:48.42 ID:DtYftSp50
〜8歳〜

魔王「男を人魚王国に送ってから1ヶ月………………まだ見つからないのか!?」

魔王「報告では人魚の友達が出来たとか言っていたが………………ななな何かトラブルでもあったのか…………………!?」

お世話係「現在捜索しております。魔王様、落ち着いて……………」

魔王「これが落ち着いていられるか!?」ガシャアン!

お世話係「きゃっ……………!」ドサッ…………!

魔王「はぁ……………はぁ………………………あ、す、すまない………………! 大丈夫か……………?」

お世話係「大丈夫です」ドクドク

魔王「嘘をつけ! あああああガラスで切ったのだな!? すまない、本当にすまない!」パアァァァ……………

お世話係「勿体なきお言葉です」スゥ…………

魔王「はぁ………………はぁ……………………こんな、こんな気持ちは初めてだ………………………誰かが帰って来ないのがこんなにも心苦しいなど……………………!」

お世話係「………………………」

バァン!

ゴブリン「魔王様! 男様が………………!」

魔王「……………………!」

お世話係「………………………!」

175 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:37:50.86 ID:DtYftSp50


男「はぁ…………………ぜぇ………………………」ボロッ

魔王「お、男………………!」

お世話係「そ、その櫂は……………? こんなにびしょびしょになって………………」

男「はぁ………………………はぁ…………………な、なんでも、ない……………………」

魔王「だが、1ヶ月行方知れずだったのと何か関係があるのでは………………」

男「なんでもない!」カラァン! タタタタタタ………………

お世話係「あ! 男様! せめて身体をおふき下さい!」タタタタタタ………………

ゴブリン「な、何があったのでしょう…………………?」

魔王「さあな……………………」カラン……………

魔王(この櫂は……………………手作りか………………? なにか、話したくないような事でもあったのか…………………?)



シャワァァァァァァ……………

男(くそぉああいつ……………! アクアァァァァァァ……………! 僕を絶海の孤島に置いていきやがってえぇぇぇぇぇぇぇ……………………!)

お世話係「あ、動かないで下さいませ男様。目に石鹸が入ります」

男「ぐほぉあ目があっ!」

お世話係「だから言いましたのに……………」

男「もういい! 自分で洗う!」

お世話係(反抗期、ですかねぇ……………)

176 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:42:54.95 ID:DtYftSp50
〜15歳〜

お世話係(男様は成長されました………………力も強くなり、もう私の剣技では太刀打ちが出来なってしまいました………………それに、思春期真っ只中で、魔王様の言うこともあまり聞かなくなってしまいました………………しかし………………もう10年以上男様のお世話係をしているというのに、やはり私も女を捨てていない、という事なのでしょうか……………)

お世話係(37歳、夫と死に別れて16年……………男様の事を異性として見てしまっているだなんて、私はどうしたら………………世話係として失格ですね………………体力も、教えることも、お世話係としての仕事も、少なくなってきました……………もうそろそろ、引退も考えなければ………………)

ガシャアン!

お世話係「きゃあっ!? な、何がっ……………!?」

男「はーっはっはっはっは!」ドルン! ドルンドルンドルン! バルルルルルルルルル!

お世話係(あ、あれは魔バイク!? 魔王様のコレクションだけど、燃費も操作性も悪すぎてあまり使われることは無く倉庫の奥に眠っていたのに………………。あ、なるほど……………男様はお若いし、魔力量もとてつもなく高いから乗りこなせるのですね………………)

男「魔王のジジイですらスピードに振り回されるこの魔バイク……………俺様が使うに相応しい…………………!」

お世話係「あ、あの、男様……………! ガラスを突き破られては困ります……………! それに魔王様をジジイなどと………………」

男「ああん? うっせえババア!」

お世話係(ば、ババア!?)ガーン!

男「俺様こそが最強…………! 俺様こそ魔王に相応しい! ジジイをぶっ倒して俺様が新魔王として……………いや、真・魔神として神々を屠ってやるぜ!」パルルンッ! パルルルルルッ!

お世話係(い、イタイ……………! これが、思春期と言う名の悪魔………………!)

男「ああ…………そうだ。丁度溜まってんだ。今日はジジイもいねえし、ヤらしてくれよ」

お世話係「は………………え?」

男「だからぁ、溜まってるっつってんだ。ジジイの説教は長えしよ、お前も割と美人だしなぁ………………あー、イライラムラムラするっ!」ギン、ギン!

お世話係「え、び、美人……………? そ、そんなこと言っても、何も出ませんよっ………………♡」

男「話聞いてたか?! 犯すっつってんだ! あー、ウットーしい!」ドサァッ!

お世話係「きゃぁっ…………!」

男「へへ、へへへ……………は、初めての女だぁ……………ふひひ……………実は前から狙ってたんだよぉ………………ふひひ………………♡」カチャカチャ……………

お世話係「お、お止めください男様っ……………! こ、こんな、こんなことっ……………………!」

お世話係(……………と、言いつつも、少し期待している自分がいる………………! で、でも止めさせないと……………! ど、どうしましょう……………! 力では勝てないし、それなら………………)

男「はぁっ♡ フーッ、フーッ……………♡」ギンギラギンギラ……………ボロンッ!

お世話係「あ…………………」

お世話係(最近はお風呂にも入れていなかったから見ていませんでしたが…………………なんと、ご立派な事…………………)

男「あー、この服も邪魔だなあ」ビリビリッ、ビリィッ!

お世話係「きゃああああっ!? お、お止めください…………! お、お願いです…………………! お止めください………………!」

男「ここまで来て止めるかよ! へへへへへ!」ビリビリビリ!

お世話係(ほ、本気、なんですね………………目が、獲物を目の前にした魔獣の物になっている…………………男様は、本気で私を…………………)

男「へへへっ……………♡ じゃあ、早速……………」プチュ……………

お世話係(……………37歳、子無し………………お世話していた子に、強姦される、なんて…………………………………ごめんなさい………………………魔王様…………………………………)ツゥ………………

男「いただきまーーーげべらっ!?」ガコォン! ガシャンガラガラガラッ!

お世話係「…………………………………………あ、あれ………………?」ポカーン…………

魔王「……………………大丈夫か?」

お世話係「ま、魔王、様…………………? え、遠征に行っていたのでは…………………?」

魔王「いや、なに。『勘』が警笛を鳴らしてな。最近の男の行動は目に余る物もあったし、何か胸騒ぎがして心配になって戻ってきたら案の定だ。とりあえずこのマントを羽織っとれ。目の行き場に困る」パサ…………

お世話係「あ、ありがとうございますか…………す、すいません………………」

魔王「なぜお主が謝る。お主は何も悪くない……………さて、男よ。どこで間違えたか分からないが、しっかり『教育』し直してやらなければな……………………………………」ペキパキ………!

男「いってててててて………………おいいてぇな……………ジジイ!」ムクリ

魔王「確かにワシは、お主がなるべくしたいことをさせて来た。だが、人様を強姦するような奴に育てた覚えは無い………………身を持って、それを分かって貰おう」

男「んだとジジイこの野郎ォ! ブチ殺してやる!!!」ゴォッ!

魔王「………………再教育開始……………なんて言ってみちゃう」コキコキ…………

177 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:44:25.08 ID:DtYftSp50
〜5分後〜

ゴシャ! ゴシャ! メキメキメキ……………!

男「あ゛………………や、やべ…………………………………ぃ………………………」ボタボタ……………

お世話係「ま、魔王様…………………そ、それぐらい、に……………」ガタガタ…………

魔王「これでもワシは魔王なんだよ。…………………お主は本当にしてはならぬ事をした。魔王として、そのケジメはつけさせて貰うぞ」バギ! ベキ!

男「ご、ごべなさ………………………………ぁ………………………」

魔王「フン…………」ポイ!

男「………………」ガシャン!

お世話係「お、男様………………!」タタタタ…………!

男「ぁ…………………あ゛ぁ………………………」

魔王「死んではいない。ただ、危険な状態だ。医療班。隠れてないで出てきて治療してやれ」

医者ゴブリン「は、はい!」ドタドタドタドタ!

178 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:45:19.95 ID:DtYftSp50


男「…………………………っ………………ん…………………?」

お世話係「あ、ああ……………! 男様っ! め、目をお覚ましに………………!」

医者ゴブリン「大丈夫ですか?」

男「あ、あれ………………ここは、医療室……………………? なんで、俺、ここに…………………………いてっ………………」ズキッ…………!

医者ゴブリン「はぁ……………魔王様も器用な方だ………………確かにあのまま放っておけば命に関わるような怪我ではあったが、急所は外していたし、治療も簡単だった………………」

お世話係「そ、そんな事が出来るのですね………………」

医者「多分、あんな事はこの世界で魔王様にしか出来ませんよ………………治しやすい致命傷を与えるなんて…………………」

男「魔王……………………お、俺は……………確か、魔王にブチのめされて……………はっ…………!」

お世話係「……………………」

男「ご…………………ごめん…………………………なさい……………………………」

お世話係「いえ、良いのです。もう、男様は充分すぎる程の罰を魔王様から受けているのですから…………………」

男「……………………………」

男(……………………俺は、弱い…………………………………………魔バイクが使えるからとあんなに調子に乗って、イタイ発言をして、自分の育て親とも言える人を侮辱し、挙げ句の果に強姦しようとするだなんて…………………でも、魔王に……………魔王様にボコボコのベコベコにブチのめされて、目が覚めた…………………俺は、強くなんて無いんだ。魔王様に比べたら、まだ豆粒にすらなっていないんだ………………)

男「本当に、ごめんなさい。俺が間違っていました……………!」ギュッ…………!

お世話係「……………誰にも、間違いはありますから、男様。魔王様にも、謝ってあげてくださいね」

男「………………………………………はい……………!」

179 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:45:57.45 ID:DtYftSp50
〜18歳〜

お世話係「今までお世話になりました」ペコリ

男「こちらこそ、ありがとうございました。私がここまで立派に育ったのは、あなたのお陰です」ペコリ

魔王「まあ、一度荒れてたもんな、お主」

お世話係「うふふ……………♡」

男「やめてください魔王様……………黒歴史なのです…………その節は本当にすみませんでした」

お世話係「いえいえ、もう大丈夫ですよ」

男「はい………!」

魔王「まあ、何はともあれ、大義であった。これからも、達者でな」

お世話係「はい。ありがとうございました」ペコリ

男「またどこかで、お会い出来れば」スッ

お世話係「はい…………!」ガシッ、…………!

魔王「くれぐれも気をつけるのだぞ」スッ

お世話係「あ、は、はい……………♡ ま、魔王様も、お、お気をつけて……………♡」ガシ…………ニギニギ、モジモジ………………

魔王「…………………なぜワシの手をニギニギする?」

お世話係「あ、いえ、その………なんでもございません…………! で、では、ありがとうございました!」タタタタタタ…………!

魔王「あ……………行ってしまったか……………なんだったんだ?」

男(魔王様……………ニブチン、なのですね……………ここ1、2年はずっと彼女はアタックを仕掛けていらしたのに……………)

男(……………まあ、あまり口を出すのも良くないですね…………残念ですが、自然体が1番です…………)

180 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:46:28.07 ID:DtYftSp50
〜20歳〜

男「ここが人間の国か…………」

友人「まさか男子校の同級生であるお前との潜入調査を言い渡されるなんてな。まあ、記録する以外は大体諸國漫遊の旅、みたいなもんだから楽だな!」

男「楽なんて言うなよ………一応魔王様からの指令なんだから…………」

友人「あ、これアイツ(他の友達)への土産に良いな! \月#日、購入っと………」サラサラサラ………

男「ぅおい」

181 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:46:56.98 ID:DtYftSp50
〜郊外にて〜

女騎士「この魔族めぇ…………! 父の仇!」ドン! ズバッ!

友人「どうしてこうなった」ヒョイ

男「角があるのに人前で帽子なんて外すからだろ…………」

女騎士「まさか善人の顔をして私に近づくとは………! キャンプまで連れ込んでしまうとは、不覚だった! 何をするつもりだったのかは知らないが、父の仇として死んでもらう!」ズバババババババッ!

友人「ちょっ、見てないで助けろよ!」バッ! ババッ! ババババババッ!

男「いや、俺は関係無いし、自分で解決しろよ。ふぁ〜………」

友人「おーい! 俺が殺されたら次お前なんだぞ!? 助けてくれたって良いだろ!?」シュビ! シュババ!

女騎士「な、何をゴチャゴチャ言って…………って何故当たらない!? 何故攻撃して来ない!?」ズバン! ズバババババババババババババババ!

友人「いや、だってあんた女だし、美人だし………」ヒョイ、ヒョイヒョイヒョイヒョイヒョイ

女騎士「び、美人………!? そ、それに女だと………!? 女だから…………女だからなんだ!? 私は、私は仇を討つために女を捨て頑張って来たんだ…………!」シュビ! ザザザザザ! ザク!

男(なるほどな………確かに、最初に見たときは一瞬男かと思った。髪を切って、ゴツい鎧を着て、傷だらけで…………人間なら男と言われたらそのまま信じそうな見た目だ)

友人「まあその………女には手ぇ出せねぇよ」ヒョイッ

女騎士「お、女だからって…………! 舐めるなあぁあああぁあああぁあああっ!」コァアアァアァァァァァァァァ……………!!!

友人「あれ、なんか光って?」

男「あ、ヤバいな」

女騎士「『ファイナル・ブレイク』ッ…………!」ガドォン!

182 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:47:28.08 ID:DtYftSp50


友人「いっててて…………」ズキズキ……

男「動くな」ヌリヌリ………バチン!

友人「いてぇ!?」

男「よし………いや、それにしても直撃しなくて良かったな。脇腹の肉は削げたが」

友人「お、お前が守ってくれたおかげで上半身と下半身がオサラバしなくて済んだぜ…………」

男「多分、あの技を使うのは初めてだったんだろうな…………剣は半ばから折れたし、手首も折れているらしいし、足は挫いているし、標準もズレていたし、反動で自分が吹っ飛んで木に頭打ち付けて気絶してるし…………」

女騎士「…………………」キュゥ………

友人「魔族は父の仇、か……………それって、なんなんだろうな」

男「………どう言う事だ? そのままの意味じゃ無いか?」

友人「まあ例えばの話なんだが………不謹慎だったらごめんな。お前の親が人間に殺されたら、人間を恨むか?」

男「まあ、恨むな………この騎士と同じ状況だな」

友人「じゃあ、俺が殺したら?」

男「そりゃあお前を殺…………っ………! …………そう言うことか……………」

友人「ああ。『俺』を恨むだろう? 魔族全体を恨むなんて、しないだろう? あと今躊躇無く俺を殺すって言おうとしなかったか?」

男「…………………そうだな……………種族を恨むって、なんなんだろうな…………」

友人「おい、聞いてる?」

女騎士「う、うぅ……………い、いつっ…………!」ズキン!

男「…………!」

友人「だ、大丈夫か………!」

女騎士「あ、お、お前っ………! わ、私に何をして………!」バッ……

女騎士「い、痛っ………!?」ズキン! グラッ………

友人「あ」

ガシッ!

友人「………っとぉ………! 危ねえ…………」

女騎士「あ…………お、お前………………なんで…………私を……………」

友人「いや、普通に倒れそうだったし…………」

男(なんとも無垢な瞳だ………)

女騎士「わ…………悪い奴では…………な、無さそうだな……………」

友人「…………同族が君の父親を殺めたことはすまない………でも、俺は何というか…………良い魔族、だよ…………?」

女騎士「そ……………そう………………なんだな……………………」……………ポ…………♡

男(………………ん? 今、頬を染めなかったか……………?)

女騎士「と、とりあえず離せ! こ、この体勢は余りにも…………痛ぁっ!?」ジタバタズキイッ!

友人「お、落ち着いてー!」ワタワタ………!

男(気のせい…………………か……………?)

183 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:48:44.83 ID:DtYftSp50
〜21歳〜

男「で、結婚すると?」

友人「ああ! いやぁ〜、その………まあ、えへへ……………♡」

男「はぁ……………お前の最近の様子からそろそろじゃ無いかとは思ってた」

友人「え? バレてた?」

男「というか、まさか付き合ってる事自体隠していたつもりなのか? 常日頃から実は可愛いだのなんだのあの女騎士の話ばかりしていたし………有給取った次の日とか特に愛してるオーラがダダ漏れだったぞ…………」

友人「あちゃー、しくったなー//// ダダ漏れだったかぁ////」

男「そう言う割には嬉しそうだな…………で、結婚と言ってもどうするんだ? お前とその騎士が愛しあっているとしても、もし魔王様や俺が許しても世間は許してくれないぞ?」

友人「それなんだが………俺は、魔王軍を引退しようと思っている」

男「……………!」

友人「魔王軍を引退して、角を切って、人間になろうと思っている。そして、ずっと人間として、暮らして行きたいんだ」

男「確かに、角を切ったら人間に近くはなる………そうして人間と暮らした魔族の前例もあるし、そうすれば魔族探知機にも、引っかからない。しかし、そうしてしまうと、もう二度と戻れないぞ。角は生まれてから今までの人生の結晶とも言えるもの。途切れてしまえば、二度は生えて来ない。それに、探知機に引っかからないと言っても、最高位の神官には見破れてしまう。そうなったときに抵抗できる。魔族としての圧倒的な力も無くなる。…………本気なのか?」

友人「ああ………俺はバカだが、それぐらいは知っている。リスクも承知だ………それでも、俺たちは本気で愛し合いたいんだ。彼女も、了承している…………それに、圧倒的な力は無くなれど、それでも強いんだ。いざってときは、エグいほど卑怯な手を使ってでも逃げ出すさ」

男「はは。お前らしいな。…………じゃあ、俺は魔王様に報告してくる。なに、悪いようには言わないさ」

友人「ああ、助かる……………あ、それで、男。もう一つ頼みがあるんだが…………」

男「なんだ?」

友人「結婚式の友人代表のスピーチ、やってくれないか?」

男「……………………は?」

184 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:49:20.73 ID:DtYftSp50


男「………………では、どうかお二人で、あたたかい家庭を築いていってください。お二人の前途が、幸せの輝きに満ちていますことをお祈りし、お祝いの言葉とさせていただきます」ペコ………

パチパチパチパチパチパチ…………



男「はぁ、こんなに緊張したの、魔王様から位を貰った時以来だ…………で、なんで俺がスピーチを?」

友人「いやあ、同級生で最近関わりあるのお前しかいないしなぁ。良かったぞ、スピーチ!」

男「ああ、ありがとう。頑張って考えた甲斐があったよ」

男(友は痒いのか、すっかり傷が塞がった角の付け根の辺りを掻きながら、朗らかに笑った。友は今、この結婚式の主役、新郎だ。そして新婦はと言うと、もちろん……………)

女騎士「す、すみません、その………リスクを犯してまで来ていただいて……………////」モジモジ………/////

男「こんなバカでも友人だからな」

友人「なーに恥ずかしがってんだよ。…………可愛いなぁ…………」

女騎士「だ、だって、き、筋肉が、傷が…………! な、なにもこんなに二の腕の出るデザインにしなくても…………!」

友人「だって、それがあってこその君だから…………それに、このドレスは2人で選んだだろ〜…………?」サワ………ツゥ…………

女騎士「ひゃ、ゃめ、くすぐったひっ……………!」ビクッ………!

男(新婦は、一度新郎を殺しかけた、この見違えるほど綺麗になった女騎士だ。俺の記憶だと相当男らしかったのが1年で相当変わり、短く切りそろえていた金の髪は肩まで伸び、生傷が絶えなかった肌は綺麗に手入れと化粧がされ、それでも隠しきれなかった深い古傷は、そのまま隠されることはなく露わになっている)

女騎士「ひゃ、ひゃぁぁ…………! に、二の腕サワサワしちゃ…………ひ、人が見て………………♡」

友人「良いではないか良いではないかぁ♡」ワキワキ………

女騎士「や、やめ……………やめろぉっ//////」ベチィンッ!

友人「はべし!?」

男(…………俺は新郎が飛ぶ結婚式を他に知らない)

友人「……………ぐゎはぁっ!」ドサァッ!

女騎士「あ、す、すすすすすすすまん! 力加減を間違えた!」

友人「あっは〜、大丈夫だよ〜。俺身体だけは丈夫だから……………」ヒリヒリ

男「おいおい…………この後まだ予定もあるっつーのに頬に手形つけてどうすんだよ。何があったと思われるんだよ」

友人「うーん、まあ大丈夫でしょ」

男「お気楽なこって………」

参列者((((一瞬喧嘩かと思ったら、なんだ。ただのバカップルか))))

185 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:49:56.85 ID:DtYftSp50
〜25歳〜

魔王「勇者が我を殺しに来るらしい」

男「そのようですね」

186 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:50:53.71 ID:DtYftSp50


男「……………はっ………!」

魂神『あ、起きましたか? どうです、体調の方は』

男「あ、ああ………なんとも、無い…………なんだ…………とても不思議な感覚だった………まるで、人生をもう一度やり直したかのような……………」

魂神『まあ割とそのまま人生を経験したような物ですからね。…………とってもいい人だったんですね………』

男「ああ…………そうだったらしいな……………俺が転生した理由、転生させた存在についても、大体分かった……………って見ていたのか?」

魂神『あ、すいません………私を通じて貴方の魂の記憶に干渉するので、必然的に私も覗くことになっちゃうんです……………』

男「そうか…………」

男(前世の記憶の最後の方に出てきたあの2人の女…………あの2人だけは、俺の事を本当に好きだったみたいだな……………今の俺の力なら、あの戦いも止められるかもしれない……………)

魂神『あ、念の為言っておきますと、戦争を止めよう、だなんて思わないで下さいね』

男「…………! 読まれたか……………何故だ……? 俺が行けば、多勢の人々を救えるんだぞ……………?」

魂神『それがいけないんです…………悲しい事ですが、貴方はこの世界の者ではない。一度死んで、本来ならいるはずの無い者なんです。そんな貴方が沢山の命を救い、運命を変えてしまうような事をしてしまえば……………大変な事が起きます』

男「大変な事………」

魂神『それが何であるかは定かではありません。しかし、もし異なる世界の者が多くの魂の運命を変えてしまったとしたら…………世界が混沌で溢れる、星が割れる、月が落ちてくる、宇宙が消滅する、などなど…………そんな事が起こると、様々な説が唱えられています』

男「そう、か…………」

魂神『………………ですが、人間の魂を司る神として、貴方に言える事があるとすれば……………』

魂神『「あの2人の魂はまだ、私の元には来ていません」。そして、「少しだけならば、運命は変えても世界に影響は無い」、という事、ですね…………』

男「そ、それは………!?」

魂神『あとは、貴方の動き次第です…………では、最後にもう一度謝らせていただきます。ごめんなさい。そして、さようなら、『男』さん…………』

男「あ、待て! まだ聞いていない事が………! つまりその2人はまだ生きているのか!? 今、どこに…………!」

魂神『健闘を、祈ります…………神でありながら祈る事しか出来ない私を、お許しください…………』

187 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:51:20.57 ID:DtYftSp50


男「っはぁっ!?」ガバッ!

狐娘「っくりしたぁ! ど、どうしたの急に…………?」

狐子「んくっ………んくっ………………」チュパチュパ…………

虎娘「あら、おはよう。遅いお目覚めね」

男「はぁ…………はぁ………………」ボタボタ…………

虎娘「すっごい油汗……………悪夢でも見たのかしら?」

男「あ、ああ………………まあ、似たようなもんだ………………そうだ。帰る前に、少し2人の部屋を見せて貰えないか?」

狐娘「部屋……………? 良いよ! あ、朝ごはん出来てるから、それの後ね! チカお姉ちゃんもいいよね?」

虎娘「へ、部屋…………? な、なんで……………まあ、別に良いけど………………」

男(俺は生前に溜まりに溜まった性欲が原因でこんな身体に転生した。すると、もしかしたらこの2人の姿にも何か理由があるのかもしれない………………)

188 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 00:51:49.96 ID:DtYftSp50


男「さて。えっと……………こっちが2人の部屋か」

狐娘「お父さん達がずっとおんなじまま残してくれていたらしいから、変わってないよ。そういえば、戻ってからまだ確かめて無かったなー」

虎娘「ね、ねえ、本当に部屋見るの…………? べ、別に次来たときでも良くないかしら……………?」

男「なんだ? 何か、見られたらマズい物でも…………」

虎娘「う…………べ、別に、そ、そう、そう言う訳じゃ……………」

男(怪しい…………)

男「まあいい、先ずはココハの部屋から…………」

ココハの部屋の内装や置いてあるもの(特に、ココハがTSして九尾の狐に転生した理由や欲望などを示すアイテムなどは明記)>>下1
確定している事・ゲーム好き

ハチカの部屋の内装や置いてあるもの(特に、ハチカが白虎に転生した理由や欲望などを示すアイテムなどは明記)>>下2
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 01:19:17.70 ID:fR5ZfX3eo
男子とは思えないくらい清潔で整った部屋

しかし彼も年相応に男子だったようで
壁にはアニメのケモミミキャラのポスター(イメージとしてはDOG DAYSとか盾の勇者の成り上がりのラフタリア)
本棚にはケモ娘(耳・尻尾のついた人間程度のケモレベル)ものの漫画がちらほら入っており
怪しい箇所を探ればTSものや狐娘もののエロ漫画やゲームが出るわ出るわ
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 07:12:11.29 ID:1bjaXr0T0
ちょっとごちゃごちゃと物が置いてある部屋

以前飼っていた白い猫の写真や本人が寅年ということもあって虎のお守りなどが置かれている
漫画やゲームもあるが今流行りの異世界転生ものよりはスタンダードな少年漫画や少女漫画が多い
作文やレポートなどはきちんととっており、小学校低学年の作文に「白い猫に生まれ変わったらなりたい」と書いた
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 07:33:27.88 ID:PnLI0XwQO
弟が弱々しいので
家族引っくるめて守るために
トレーニング器具で鍛えていて
腕っぷしもそこそこ強かった
192 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 15:33:49.34 ID:DtYftSp50


ガチャ

男「ふむ………………」

男(ココハの部屋は、男子の物としては珍しく綺麗に整頓され、整っている。本棚に、勉強机に、寝具か………………他には、ココハが好きと言っていた『ゲーム』も沢山あるようだ。まあ、標準的だな)

狐娘「部屋見てどうするの?」

狐子「あぅあぅ」

男「いや、少し気になった事があってな。それに、2人の事はもっと知りたいと思ってな」

狐娘「ふーん。まあ、見ての通りだよ」

男(壁には獣人のキャラクターのポスター………本棚にもケモ度が低い獣の魔族が登場する書籍がちらほら………まあ、この程度ならそんな趣味の男子、で通るな。見たところ、ココハはこちらの世界で言うところの、「ごく普通の男の子」として暮らしていたようだ………………だが、全ての物には裏がある……………特に、ベッドの下……………)テクテク……………

狐娘「はい、ストップ! ベッドの下にはナンニモナイヨ! 次お姉ちゃんの部屋ね!」ガシ!

男「なんにも無いならなぜ止める?」

狐娘「ナンニモナイモン!」

男(覗く)ヒョイ

男(………………何もないな)

狐娘「だから言ったのにー、ねー?」

狐子「うぶぅ?」

男「と、見せかけて」ガッ

狐娘「あ……………」

男(ひっくり返す!)

バタン!
193 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 15:38:28.09 ID:DtYftSp50
虎娘「…………………こ、これは………………?」

男「ベッドの裏が収納スペースになっていたんだな……………なるほど」

狐娘「やめてぇ! 見ないでぇ!」

虎娘「どうせこの後私も見られるんだから……………」ガシッ

狐娘「離してぇ!」ジタバタ

男「性転換をテーマとした書籍、本棚にあるのより少しケモ度の上がった狐娘の書籍……………」ゴソゴソ………

狐娘「かくしてたのに…………………ぐすっ………………!」

狐子「んぁー」ヨチヨチ

狐子「あぶ?」キラリ……………

男「なるほどな…………そういう願望があったのか?」

狐娘「う、ううう……………! そ、そうなりたいと思うくらい、良いじゃん……………! だっ、だって、女の子の方がいっぱいオシャレ出来るし、可愛いし………………! ケモ耳も、可愛いし…………………!」

男「まあ悪いとは言わないぞ。しかしこれほどとは………………もしかして、異世界にあの姿で転生したときも、実は喜んでいたんじゃないか?」

狐娘「最初はそうだったんだけど……………流石にあんなに長く独りでいるのは辛かった……………」

男「まあな……………ん? 何か見つけたのか?」

狐子「あー」チャラ

男「これは……………カギ?」

狐娘「だめぇ!」

虎娘「させないわ」ガシッ

狐娘「ほ、ほんとにダメ! 本当にダメぇえええぇえええっ!」

男「この鍵は………………この棚か? あ、開いた」カチャ、ガチャ!

男「…………って……………これは………………」

虎娘「………………こ、ココハ………………あんた………………」

狐娘「ひ、ひぐっ…………! ぐすっ…………!」

男「18…………? あ、なるほど。春本か。それに『そう言った物』のゲーム。より過激な内容の性転換、狐娘の春本…………こちらが本命か。ベッドの下が本命に見えて、実は囮だった訳だな」ガサゴソ

狐娘「ぜ、全部燃やしてやるう………! 証拠ごと全部、消えちゃえええええぇええええっ!」ボォオオオォッ!
194 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 15:38:54.43 ID:DtYftSp50
虎娘「こら」ビキビキビキッ!

狐娘「あ」コキーン!

男「まあココハも元はとは言え男だから、まあ良いんじゃないか? ………ココハみたいでエロいなこれ」パラパラ……

狐子「うー?」

虎娘「見ちゃメ………////」

狐娘「えぅほぇはー…………(読まないでー)………グスン…………」

虎娘「ココハァ………あんたまだこんなの買える年じゃ無いでしょう? どうやって手に入れたの…………ゲームも、本も…………」ジュワァ………

男「そうなのか?」

虎娘「ええ。この国じゃこんなに、え、えっちな物は18歳にならないと買えないのよ」

男「じゃあ、どうしてココハは………?」

狐娘「か、顔以外も溶かしてぇ………ちべたいよぉ…………」

虎娘「全部話したら良いわよ」

狐娘「う、うう…………じ、実は、秘密でインターネットで20歳のアカウント作ってぇ…………買ってた…………お金はコンビニで払えるし…………」

虎娘「そー言えばあんたいつか荷物が届いたとき私が開けようとしたらめっちゃ慌ててたときあったわねぇ?」メラメラメラメラ…………

狐娘「ごごごごごごごめんなさぁい! ど、どーしてもえっちなの見たくてぇっ! えっちなゲームしたくてぇっ!」

男「まあ許してやれ………ココハも元はと言え男だったんだ…………男とは………そう言う生き物なんだ……………」

虎娘「……………まあ…………じゃあ、今回は男に免じて許すわ…………」ジュワァアァッ

狐娘「ひぐっ………ぐすっ…………あ、ありがとぉ男さぁん……………」

狐子「まーあ?」

狐娘「う、うん。ママは大丈夫だよー…………」

男「それにしても………この世界は凄いな。個人でこんな物を世に発表出来るのか。ゲームも完成度が高い」カチカチ

ゲーム「狐娘がオークにぎしあんひぎぃらめぇ♡」

狐娘「ちょ、なにプレイしてんの!?」

狐子「ぅあう?」

虎娘「見ちゃダメだし聞いちゃダメ…………/////」

男「ところで、ココハ………こんな物を持っているって言うことは………こんなプレイにも憧れていたんだよな?」

狐娘「え、そ、それは…………」

男「前世でイケナイ事をしていた罰として、今度、この本の端から端まで、ゲームの最初から最後まで…………全プレイ網羅な」

狐娘「……………ひゃ、ひゃい……………♡」ジュン………♡

195 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 16:46:46.04 ID:DtYftSp50


狐娘「………………」ズーン

狐子「んぁー」

虎娘(羨まし………あ、いや、可愛そうなココハ…………)

男(あの後、あの事は両親には引き続き秘密にすると約束をした。また、アカウントは削除、あのアイテム類は以降両親に見つかったらマズいからと、オシオキの為に全て異世界の屋敷に持って帰ることにした。………次はハチカの部屋だ。ココハがキュウビに転生した明確な理由は分かったが、ハチカはどうだか…………)

ガチャ

男「って汚いな」

虎娘「初っ端から酷い!」

男「あ、いや、すまない。ココハに比べるとその………散らかってて」

虎娘「普通だわよこれくらい………ココハがきっちりしすぎなのよ。というか、お父さんとお母さん本当にあの日のまま残してくれたのね…………」

男(なるほど………まあ、そう見るとゴミまみれ、という訳でもないし、何というか………品のある散らかり方に見える。家具は本棚に勉強机、ベッドとココハと似たような物だった。本棚には………ココハの所にあったようなファンタジーの本は無く、いわゆる『少年漫画』や『少女漫画』が置いてある。まあ普通だと思うが…………)

男「………ん………これは?」

虎娘「ああ…………それは私が寅年だから、虎のお守りを置いているのよ。それに、この写真は、前にウチで飼っていた白猫のウィト………3年くらい前に死んじゃったんだよね」

男「なるほどな…………」

男(寅年………12年で回るこの世界の一つの年の数え方だな。それに白猫か………関係してそうだな。………他に何か無いか…………?)

男「…………ん? このやけに整理されてる棚は………大量の紙があるな」

虎娘「これは今まで私が書いた絵とか作文やレポートよ。全部取ってあるの」

男「ほう………1年ごとに綺麗にまとめられているな」パラパラ……

虎娘「もう見てる…………まあ、夫だから良いけど………」

男「……………………ふふふ………」

虎娘「ねえどこで笑ったかしら今?」

男「いや、ちょっと…………………っ!?」

虎娘「どうしたのかしら?」

男(こ、これは…………!?)
196 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 16:47:16.54 ID:DtYftSp50
〜にねん れんじょう はちか〜

わたしわ、うまれかわったら、ういとみたいなまっしろなねこちゃんになりたいです!
なぜなら、ねこちゃんかわいいし、せまいところもとおれるからです!
しろもすきだからです!
197 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 16:47:42.86 ID:DtYftSp50
男「見てみろ、これ………」

虎娘「ん? どれかしら…………えっ!?」

男「………これで、ハチカが白虎に転生した原因が見つかったな」

男(恐らく、あの邪神がハチカが小さい頃に書いたこの作文に目を付けて、白い虎に転生させたんだろう)

虎娘「そ、そう言えばそう思ってた時期もあった気がするわ…………夢が叶った…………のかしら……………」

男「夢か悪夢か………」

虎娘「転生した先でレイプされたって事はまあ悪夢って言えるわね」

男「すまん」

虎娘「まあ……………でも……………結果的には…………良い夢かしら、ね…………♡」サスサス………♡

男「…………ああ」ナデナデ………♡
198 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 17:04:36.87 ID:DtYftSp50


男(今回の2人の里帰りでは、俺の過去と、俺とココハとハチカの転生の理由が分かって良かった………しかし、そのお陰でもっと調べなければいけない事が増えてしまった。俺の前世の記録で見た、『あの2人』の事だ。………しかし、レイアの事もあるし、今回はこれで一度帰ることにした)

男「じゃあ、お世話になりました」スチャ

狐娘「また、来月ね。はい、サングラス」スチャ

狐子「あう?」スチャ

虎娘「またね」スチャ

虎狐父「ああ………また、記憶を消すんだね」

虎狐母「お腹の子も、お大事にねぇ………」

男「すいません。これだけはしなければいけないので…………必ず、守り切ります。…………では」ペカッ!

虎狐母「………………………」ポー……………

虎狐父「………………………」ポー……………

男「二人は必ず帰って来ますので、希望を捨てないでください」

狐娘「程々にね!」

虎娘「もうあんなことしないでね…………」

虎狐母「………………………」コクリ

虎狐父「………………………」コクリ

199 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 17:47:45.15 ID:DtYftSp50
〜男の屋敷〜

男「あんな事があった後なのに、すぐに離れてすまなかった………気は落ち着いたか? レイア………」

デュラハン娘「ああ。………少し不安定だったが、直ぐに立ち直れた。今はもう、そういう物だと全て受け止められた。…………主。拙者はもう、大丈夫だ。戦闘には参加出来ずとも、サポートの面で頑張ろうと思っている………レイセから料理の仕方も習うと約束したのだ…………!」

男「良いじゃないか………立ち直ってくれて、良かった」

男(レイアの料理は消し炭…………エフンエフン。あまり出来が良くないからな。緊急食のようなじっくり時間をかけて作るような物なら上手いんだが………)

デュラハン娘「…………ご主人様。拙者も、貴方のような主人と結ばれて、本当に良かった…………! 絶対に、元気な子の顔を見せよう…………!」

男「ああ、レイア………ん……………」チュ……

デュラハン娘「あ、ご主人様…………♡ んぁ……………♡」チュル………♡

200 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/30(木) 17:50:14.80 ID:DtYftSp50
あと1ヶ月…………
3ヶ月の時点で1度聞きましたが、あと1ヶ月何をしますか?
この子との交流が少ないな、という意見も受け付けます。
>>1が勝手に作っちゃった件の2人(CちゃんFちゃん)を探したりとかも良いです。
探す事になったら、また別のキャラ安価であの2人のキャラはちゃんと決めます。

あと1ヶ月何をしますか? 特訓、交流、探索、行動、その他諸々>>下1〜3
それとカルル(ショゴス娘)と何かあったら>>下4(何も無かったら無しでも大丈夫です)
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 18:07:03.50 ID:zFzvRhqbO
言われずとも気になるしそうすらぁ!
C、Fの現状が気になりこっそり探してみる
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 18:54:40.05 ID:0Tq/EeThO
カレルに戦力的に不安な嫁達の稽古をつけてもらう
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 23:00:56.82 ID:P2psOtVrO
ミルやレイセ達と農業する
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 23:24:20.81 ID:1bjaXr0T0
一緒に遊んだり風呂に入ったりした
205 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/31(金) 00:16:27.60 ID:Wk8Y4cTd0
では、CちゃんとFちゃんのキャラを決めます。
年齢や職業や見た目、性格等を決めてください。
また、Cちゃんは既に死に、転生していますが(でなければ五十ウン歳になってしまうので)、Fちゃんは生きているか死んでいるか決めれます。
以下テンプレートです。
これに沿わなくても大丈夫です。

性別:女
種族:(転生していれば。人間でも可ですが、なるべくモンスター娘が良いなぁ)
名前:(転生前と後で分かれていれば、それも)
身体的特徴(見た目):(転生しても顔立ちに面影はあります)
職業、身分:
性格や趣味:
年齢:(Fちゃんは死んでいなければ30歳前半〜後半あたり。転生したのなら、CちゃんもFちゃんも男の年齢上最大25歳)
備考:
男が見つけた時の状況、再会の時の反応︰

Cちゃん>>下1
Fちゃん>>下2
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 07:08:31.53 ID:Pr8HI2s/0
性別:女
種族:キメラ
名前:転生前 志位子 転生後 No.C
身体的特徴(見た目):金髪ロング(転生前は茶髪)にくりっとした目が特徴の少し膨らんだ胸を持つ女性の身体をベースに、ヤギのツノ、獅子の牙、コウモリの羽、毒蛇の頭を持つ尻尾、龍の爪などを持っている
職業、身分: 脱走者
性格や趣味: 芯は強いが自罰的な部分も強く、いつまでも自分を責め続ける 趣味は裁縫
年齢:10歳(見た目は25歳)
備考:とある王国の魔術師達が様々な魔物をベースに作り出した人口モン娘、No.Cというのは3番目に作られたという意味で他にも前後に姉妹が2人づついる、逃げだすまでは兵器・性処理道具扱いだった。ある日強化実験の最中に前世の記憶を取り戻し脱走
現在は山奥に棲みついており、転生前に米滝が死んだのは自分のせいではないか、転生後に多くの人間や魔物を殺してしまった事を悔やみ、自分を責め続けて生きている。多分、討伐隊とかに見つかったら自分の罪と言って殺されるぐらいに精神が弱っている
男が見つけた時の状況、再会の時の反応︰ 男が米滝だと分かると謝罪し続ける 再開できた事自体は嬉しいが、いなくなろうとする
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 08:19:24.38 ID:0eSxX9Em0
性別:女
種族:人間(生きていた)
名前:フォイア
身体的特徴(見た目):褐色の肌に白い髪と青い目 豊満な体つきをした高身長の美女
職業、身分: シスター(前職・軍人)
性格や趣味: 王子様の様な立ち振舞をするが内心は寂しがりや 動物好きでペタンクが趣味
年齢:31歳
備考: テロから生き残った後、復讐のために入隊。そのときに性格が他の軍人や共感の女軍人の影響で立ち振舞が変わった。
    25歳のときにテロ組織を壊滅させて復讐を終えた後、退役してシスターになる。現在はハチカ達の神社と同じ街に有る教会に勤務中
男が見つけた時の状況、再会の時の反応︰ 教会で懺悔を聞いている 再開すると泣いて喜ぶ
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 08:22:12.11 ID:0eSxX9Em0
すいみせん、書き忘れ
「王子様の様な振る舞いをするシスターということで町内の女性人気が高い」で
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 17:57:19.66 ID:Wk8Y4cTd0
>>201-204>>206-208ありがとうございます。
執筆するので、しばらくお待ち下さい。
CちゃんとFちゃんが色々な意味で良いキャラになって良かったです。
名前もCとFで良いです!
210 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/01/31(金) 17:58:07.29 ID:Wk8Y4cTd0
>>209これ私です。
ID書き忘れてました。
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 21:30:34.00 ID:K85LO0bXo
今気付いた
キメラも頭文字Cじゃん
投稿者さんそこまで考えて…
212 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [sage]:2020/02/01(土) 10:23:40.01 ID:WhU2ikYY0


とある日



男「カレル。俺はとある事情があって少しここを離れることになる」

悪魔娘「そうか。一緒にいたいのだが……………………」ギュッ

男「まだ今日明日じゃあ離れないさ。それまでの間に、ぜひ君に頼みたい事がある」

悪魔娘「我が主の言うことなら、なんでも…………………♡」



悪魔娘「えー、と言うわけで、今日から元勇者としての実力を存分に使いみんなに稽古をつけることになった! 対象は基本的に戦闘力が低いモンスター娘だ」

スライム娘「私もぉ………?」

スララ「かちゃん。おれらもがんばんないと!」

乳牛娘「私は技術が微塵も無いですからねぇ…………」

ゴブリン娘「俺も参加するぎゃ!」ブンブン!

ウサ娘「お、オルクちゃん………そんなに『それ』、振り回せるようになったんだ…………」

ゴブリン娘「力isパワーぎゃ!」ブンブン!

吸血鬼娘「妾は主殿に力を奪われたから弱いからの。まあ弱いと言っても上の下くらいじゃが………例え魔法を封じられても体術である程度は抵抗できるぐらいには鍛えなくてはの」

リザード娘「おらも近接攻撃が下手だがんな」

サキュバス娘「あたし達も淫技しか知らないし……………」シャキキン

サキュバス友「せめて剣は使えなきゃだしね。双々剣、二人でコンビネーションを取る事が出来る双剣…………軽いし、あたし達にぴったりの武器だね♡」シャキキン

サキュバス娘「でも、シシリアはお腹の子に気をつけてね………?」

サキュバス友「うん、気をつけるし…………お腹に子がいる子はダーリンが気をつけてるから、大丈夫だよ…………♡」

サキュバス娘「うん♡」

人魚娘「私もつい最近まで普通の女の子だったから、男くんに鍛えなきゃって言われちゃったよ……………」

悪魔娘「よし………これでメンバーは揃ったな。じゃあ、特訓を開始する!」

ショゴス娘「てけりり!」ビシ!

悪魔娘「え…………カルルも、か?」

ショゴス娘「てけり!」シュバ!

悪魔娘「ま、まあ良いだろう…………頑張ろうな」

ショゴス娘「てけりりり!」パシーン!

狐娘「ねえ………あれ、なんでカルルちゃん空手胴着?」

虎娘「さあ…………」

213 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [sage]:2020/02/01(土) 10:28:55.88 ID:WhU2ikYY0


とある日



ウサ娘「筋肉痛がいだいですよぉ…………!」ビキビキ………

乳牛娘「あらぁそうですか?」サクッ、サクッ………

ウサ娘「な、なんでミルちゃん運動メニューお姉ちゃんとおんなじメニューなのにそんなに平気なんですかぁ………?」

乳牛娘「なんででしょうねぇ?」サクッ、サクッ………

男「ミルはレイセに比べて骨太だから、筋肉が付きやすいんだろう。で、最近はどうだ? カレルの特訓は。お、トマト良い色だな」プチッ

ウサ娘「カレルちゃんの訓練ね。うん、キツいね! 筋肉痛エグいし!」

乳牛娘「でも一人一人にちゃんとしたメニューを出していて、ものすごいやりやすいですよ〜」

ウサ娘「今まで弛んでたお姉さんが悪いのは分かっているんだけど…………あ、本当に今日のトマト良い色〜♡ 味もあっまい♡」シャムッ♡

男「あと1ヶ月だからな。それまで、出来るだけの事はしないとな」ズルッ

ウサ娘「あのー、弟くん? なんでお姉さんのズボンとパンツを下ろしたのかな?」

男「いや、最近はヤって無いと思ってな」ズプ……

ウサ娘「ま、待って! ヤってるじゃん! あ、あぁっ………♡ は、畑でなんて………! こ、子供達(野菜)に見られちゃうっ♡」ピクンッ、ピククッ…………♡

男「実際はヤってるけど、スレの方では見せてなかったな、と」ズププププ…………♡

乳牛娘「あ、ズルいですよ〜」

男「子供達(野菜)に子作り、見せつけような…………!」パチュン♡

ウサ娘「ぅんはぁっ♡」プシャァ♡



乳牛娘「よしよし………♡ 赤ちゃん出来たら私のおっぱい飲ませてあげるから、頑張ろうねー………♡」ナデナデ…………♡

ウサ娘「あは……………♡ ん………あ…………♡」ゴポポォ………♡

男「レイセは妊娠1ヶ月…………まだ、これからだな…………」ナデナデ……

ウサ娘「お、弟くん……………♡ だ、大好きぃ……………♡ が、頑張って、産むからねぇ…………♡ んちゅぅ……………♡」ドロ………♡

男「ああ…………んむ……………ん、ふ……………」チュッ…………チュゥ…………♡

214 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/02/01(土) 12:44:05.94 ID:WhU2ikYY0


その夜〜風呂〜



男「ほら、動くな。目にシャンプーが………」ガシガシ

ショゴス娘「てけりり〜」パチクリ

男「…………入っても大丈夫なのか?」

ショゴス娘「てけり」コクリ

男(昼に俺が畑で仕事をしていると、カルルも手伝いに来たため泥だらけになってしまった。また、今夜はカルルの要望から一緒に風呂に入ることにした)

男(少女のような体型、可愛い顔…………うーん、興奮してしまう。だが、俺も猿では無い。娘の親友であるカルルを犯すなんてしないさ。……………だが……………)

ショゴス娘「てけりーり♪」ズル、ズルゥ………

男(………気のせいながら、俺が今頭を洗っているカルルが俺のチンコに尻を擦り付けている気がする。故意では無く、密着しすぎるが為にたまたま尻が擦られるだけらしい…………よな?)

ショゴス娘「てけり?」キョトン

男「い、いや、何でもない」

ショゴス娘「てけりぃ♡」ニパ♡

男(くっ…………こ、このまま擦り続かれてはどれだけ我慢しても勃ってしまう…………! そんな物を見られては、言い訳が出来ない………!)

男「はい、終わり!」ザパァ!

ショゴス娘「てけがぼが」

男「ほい、肩まで浸かってあったまろうな!」トプン!

ショゴス娘「て、てけり」

男(ふぅ…………危なかった………………)

ショゴス娘「…………てけりぃ…………」ムスッ

男(……………なんで膨れっ面?)

215 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/02/02(日) 00:55:52.33 ID:SGQHH/Qc0


とある日



男「もし何かあったら、この『緊急速達花火』を打ち上げてくれ。俺なら、この星のどこにいても、いつでも、感知出来る」

スライム娘「わかりました。気をつけて行って来て下さい」

男「ああ。みんなを頼んだぞ」

スライム娘「はい」

スライム子達「「「「「「ぴー!」」」」」」

スララ「いてらしゃい!」

バルルン! バルルン!

男(借りたのではなく、次期魔王として正式に魔王様から譲り受けたこの魔バイク。一見ただの燃費のとてつもなく悪いただの粗悪な乗り魔道具だが、有る一点のお陰で、俺にとっては世界最高の乗り物となる。それは、「上限スピードが無い」と言うことだ。量こそ必要になるものの、魔力を注げば注いだだけ速くなる上、どんなにスピードを出しても壊れることが無い頑丈な構造をしている為、世界で唯一、この俺だけがその真価を発揮できる魔道具になっているのだ。最強最速のバイク………………その言葉に、俺のまだ若かったあの頃の血がうずく…………)バルルンッ! バルルルッ!

スライム娘「行ってらっしゃーい!」

スララ「とちゃんいてらしゃい!」

スライム子達「「「「「「ぴーぴー」」」」」」パタパタ

男「じゃあ、行ってくる」バウウウウウウッ! バオンッ!

ドフォアッ!

スライム子達「「「「「「ぴきゅあー!?」」」」」」パヒューン

スライム娘「わーっ!? みんな爆風で吹き飛ばされたっ!?」

スララ「ありゃりゃりゃ………」

216 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/02/02(日) 00:56:34.02 ID:SGQHH/Qc0


バルゥウウウウウゥウウゥン

男(あの2人の捜索だけは、魔王様に任せるわけには行かない……………これだけは、完全に俺の問題だ。勇者と戦うまであと僅かだが、それまでにこちらの世界にいるかどうかもわからないあの2人を、見つけられるかどうか……………いや、内1人のニホンジンの女は、恐らくだがこちらの世界に転生している筈だ。俺の記憶ではその女はシイナ・シイコと言う名前らしい。あちらの世界のインターネットでその名前を調べると、どうやら既にテロに巻き込まれて死んでしまっているようだ。それに、遺体が消えてもいるらしい。ココハやハチカと同じだ。ちゃんと転生していれば良いが………………しかし、もう1人のあの幼女に至っては、インターネット上でも何も見つけることが出来なかった。俺の記憶ではフォイア、と言う名前だったはずだが、俺の探し方の問題か、インターネットの普及があまり無い国だったのか………綴りが分からない、と言うのが致命的だったな。不幸中の幸いか、俺のブログに載っていた写真の中にその幼女が写っている写真もあったため、顔写真は手に入れられた。こっちの少女の方が生きているかどうかも分からないのが一番キツいな………………ああ、こちらの世界にもあちらの世界のインターネットが欲しい………………! そうすればせめて転生者の居場所は分かるかも知れないのに………………!)

バルゥウウウゥウウウウゥン

男(魔力を放射状に霧散させながらこうして真っ直ぐ進むだけで、かなり広い範囲を効率的に探せる。特に探しているのは、俺とハチカとココハが発する魔力の波長の中で共通していた、恐らく転生者特有の物である波長だ。それさえ見つかれば簡単なんだが………まだ見つかっていない。大きな都市を転々としながら、少しずつ捜索範囲を広げて行こう。魔力だけの捜索と同時進行で、噂も集めていくとしよう………………まさに、虱潰しといったところだな……………最悪、勇者を倒した後もこの活動は続けなきゃいけないな……………)
217 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/02/02(日) 00:57:45.46 ID:SGQHH/Qc0
〜とある王国のとある酒場〜

ガヤガヤガヤ……………

男「あんたが情報屋か?」

情報屋「ああ。おれっちがこの国一番の情報屋さ。あんちゃん、なにか情報をご所望か? 情報によっちゃあ高く付くぜ?」

ヂャラッ

情報屋「…………………なっ……………!?」

男「これは前金だ。この2人の女について何か知っている事は無いか? ああ、こっちの幼女に関しては古い画だからもっと成長していると考えても良い」

情報屋「お、おまっ、こ、こんなに貰えねえよ! 宝石なんて…………こんなの持ってたら明日おれっちは死体で見つかっちまうよ……………どんな高い情報でもこれ一個で良いよ。えっと、で、情報は………………偉く精巧な絵だな……………うーん、茶髪のくりっとした目の女に、褐色白髪、青眼の女ねぇ……………似顔絵だけじゃあねぇ…………………一応、写させてもらうよ」サラサラ…………

男「ふむ………………困ったな……………しかしこのまま何も聞かない、と言うのももったいないな。何か耳寄りの情報は無いか? 例えば……………十年前に生まれた、もしくは現れた何かの話とか」

情報屋「んだよその注文は………………」

男(どうやらシイコが死んだのが十年前らしいからな……………もしかしたら、強い力を持った転生者とかがその時代に誕生しているかも知れないから、十年前に生まれた、もしくは現れた何かについて聞いてみたが……………)

情報屋「十年前ねぇ……………いくつかあるけど、聞くかい?」

男「いくつも聞いても良いのか?」

情報屋「ああ。まあ貰う宝石は二個になるけど、いくつか話そうじゃないか。まあ、その情報があんちゃんのお役に立つかどうかは分からないけどな」

男「じゃあ三個やろう。十年前に生まれた、もしくは現れた物について、聞けるだけ聞こうじゃないか」

情報屋「だから二個で良いって!」



情報屋「こんな感じだ。あんちゃんにとってなにか有意義な情報はあったかい?」

男「…………………分からない」

情報屋「そうかい」

男(この男の情報の中には、転生者の話は無かった……………割と広い範囲での情報を持っているらしいが、それでも無かった、と言うことは、転生していないか、あるいはもっと遠いどこかで転生しているか、魔族などの人間以外の種族、生物に転生しているか……………)

男「クソ………………! 情報が少なすぎる……………………!」ミシミシ…………!

情報屋「おいおい机にヒビが入ってるよあんちゃん!」

男「おっと、すまない………………他に、何か情報は無いのか?」

情報屋「情報と言える情報はもうなぁ…………………………いや、あれがあるか………………?」

男「何かあるのか?」

情報屋「いや、情報と言えるもんじゃねぇな……………ただの噂話だ。おれっちは信憑性が無い情報はあまり話さない主義で……………」

男「好きなだけここからとって良いから話せ」ジャラジャラ

情報屋「だから不確定な情報だっつーのに!  それにもういらねぇよ!」

男「それでも良い。今はとにかく情報が必要なんだ。さあいくら欲しい」

情報屋「あんちゃん人の話聞かないね!? あー分かった分かった! タダで話してやるよタダで!」

男「良いのか?」

情報屋「なにせただの噂話だからな。おれっちもこんな情報で金をとるなんて出来ねぇよ。………………それにな………………」キョロキョロ…………」

男「…………………?」

情報屋「………………噂話っつっても、かなーりやべぇ代物なんだよ」ヒソヒソ………

男「………………ああ。聞こう」

情報屋「…………この国は魔法科学が進歩してるだろ? それで、どうやら国の魔学者達がやべぇプロジェクトをしているらしいんだ」

男「……………それは?」
218 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/02/02(日) 01:00:22.30 ID:SGQHH/Qc0
情報屋「……………合成獣計画(キメラプロジェクト)」

男「キメ…………んぐ!?」ガシ!

情報屋「馬鹿声がでけぇ……………!」

男「す、すまない……………で、『それ』がどうした?」

情報屋「キメラっつーのは伝説の生き物だろ? それを人工的に生物兵器として造っちまおうっていうプロジェクトさぁ……………なんか、生物の設計図とやらを弄って、色んな生物の良いとこどりをして、1から新しい生命を生み出す……………らしいぞ。噂だがな」

男「それは……………成功したのか?」

情報屋「わからねぇ……………おれっちが知っている情報は、その計画が十年前に始まったらしいって事と、十年前にその事を酒場で話してたクビになったばかりの元国のお抱えの魔学者は翌日に毒を飲んで死んだって事と、そのキメラがどうやら最近一匹逃げ出したらしくて、極秘裏に討伐隊が組まれているらしいって事ぐらいだ……………」

男「ほう……………とっても興味深い情報だな」

情報屋「この情報をどう使うかは知らねえが、誰にもおれっち出って事言うなよ……………!? 死んでもだからな…………………!? なあやっぱ宝石もう一個貰って良いか………………!?」

男「ああ、良いぞ。貴重な情報を感謝する」
219 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/02/02(日) 01:00:55.39 ID:SGQHH/Qc0


バルゥゥウウゥウウゥゥゥン

男「……………んっ」ピクッ……

バゥウウウウゥゥゥ………キキッ

男(何かが魔力に引っ掛かったな………この方角は…………山か。俺とハチカとココハと共通する魔力の波長…………三日目で見つけるとは、運が良い。とりあえず、行ってみるか)ブルン! バルン!

………ゥウゥウウゥウウウウン!

220 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/02/02(日) 20:52:02.37 ID:SGQHH/Qc0


10年前



コポコポコポ………

 ……………が………強……………No.C………………意識…………

???(…………ここ…………どこ……………? ……………わたし……………だれ………………?)パチッ………

 ……………新型……………順調……と………魂………

???(だれ…………ねえ、だして……………こわい……………)ヒタ……

 …………! ………覚醒…………を……培養液…………に…………解放…………

ピッ、ピッ………ピピッ

ゴボボボボボボボボボッ!

???(………………っ!? く、くるしい………! い、いきができなっ、ああっ、だ、だすげで、だずげでぇっ!)ゴン! ゴン、ガン!

ガボゴボガボゴボッ!

???「ぷはぁっ!? あっ、はぁっ! がはっ………! ぁああっ!」バシャバシャ!

ウィーン

ザパアァァァン!

???「あぁ、あっ…………!」ドベチャッ!

???「げーっほ! げほっ………! げぼぉぇ…………!」ビチャビチャ………!

 おはよう、No.C。気分はどうだい

???「…………ぇ……………あ……………」

 生まれたばかりで混乱しているんだろう。ゆっくりで良い。さあ、立ち上がってごらん。

???「ぅ……………ぁ…………ぁぅ………!」フラ、フラ………ガクガクガク、ドチャッ

 大丈夫だ、焦る事はない。今日からここが君の家だ。よろしく、No.C。

No.C「ぇ…………なんばー……………しぃ…………」
221 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/02/02(日) 20:52:38.63 ID:SGQHH/Qc0
〜数年後〜

No.C「はぁあああぁあっ!」キィンッ!

敵「ぎゃぅううんっ!」ズバシュッ! ブシュゥッ!

研究長「よし、No.C。そのまま殺せ」

No.C「はい!」ブン!

敵「ぐ、ぎゅぅん…………」

No.C「っ…………!」ビタ!

研究長「何をしている? 殺せ」

No.C「ぅ…………ぁああああああっ!」ドジャアッ!

No.C「はぁ……はぁ…………」ボタボタ………



研究長「記録更新だ。上出来だNo.C。だが………最後になぜ武器を止めた? もしあそこで反撃されていたらどうするつもりだったんだ?」

No.C「すみません。………なぜか、腕が止まって…………」

研究長「………まあ良い。君なら、次からは敵のレベルを9にしても良いだろう。これからも、頑張ってくれ」

No.C「………はい」



No.B「おかえりなさい、『ナンシー』。どうだった?」

No.C「うん、『バービー』お姉ちゃん。少し、けんきゅーちょーに怒られちゃった………」

No.A「あら………次からは気をつけてね。あんまり怒らせすぎると、『懲罰』されるわよ」

No.C「『ノア』お姉ちゃん………うん、分かってる………『アンディー』ちゃん、大丈夫? 痺れ、治りそう?」

No.D「う、うん………大丈夫…………『ナンシー』お姉ちゃんなら、『懲罰』はされないよ………わ、私がダメな子なんだもん………」

No.E「ちょーばつってなにー?」

No.B「『ノエル』、あなたは気にしなくて良いのよ………」

No.A「凄いよね………私達の中でも最高傑作。まだ1歳なのにもうレベル……いくつだっけ?」

No.E「? れべる? じゅー………いち、にー………はち!」

No.C「わあ凄い………確か、最終目的が30だっけ?」

No.D「落ちこぼれな私にはとおいよぉ…………」

No.A「まあ、頑張りましょ…」

ゔぃーっ、ゔぃーっ、ゔぃーっ

No.D「………!」

No.A「あら………そう言えば今日だったわね」

No.C「うぅぅ…………そうだったぁ…………」

No.E「せーしょりせーしょり!」

No.D「やだよぉ………」

No.B「大丈夫よ………いつも通りやれば」

222 :あばんぎゃるど ◆X0vo94uImPEW [saga]:2020/02/02(日) 20:53:11.37 ID:SGQHH/Qc0


パチュ! バチュ! ゴチュ!

No.C(週に一回、私達は性処理の仕事をする。毎回選ばれた5人の人間のオチンチンを、彼らが満足するまで舐め続けるの……………私は今、『メイド好きさん』のご奉仕をしている……………)

覆面貴族「フハヒ…………♡ そ、そうだぁ…………もっと舌を絡めろぉっ♡ はあはあ♡ よ、良かったあ♡ 今度も抽選外れなくて♡」ズチュズチュズチュ♡

No.C「うぐ………おぐ……………レロレロ……………」

覆面兵長「はっはっは…………人間の女じゃあ俺のチンコを全部飲み込むなんて出来ないからなぁ…………ははっ♡ どうだ、『塩にぎりくん』!」ドチュン! ゴジュッ! ドボジュッ!

No.D「あげっ、おげぇっ、ぉぉっ…………! ん、んぅっ…………!」

覆面兵士「たいちょ……『マッスルさん』! こ、これめっちゃ良いですねぇっ♡ あ、あはっ、あははっ♡ 美人さんだしぃっ♡」パコパコパコパコ♡

No.A「ん………んん…………♡ んるぅっ………♡ るるっ……………♡ んれろぉ………♡」

覆面王族「お、おい………こ、これはホンバンは出来ないのかね。かね? オマンコには入れられないのかね? か、カネなら、いくらでも積むぞぉっ………♡」パチュン! ドチュゥ! ブチュッ♡

No.E「んはっ、んぁっ♪ んれぉろっ♪ れろぉっ♡」

覆面要人「ま、前にそう言って、研究員の静止を聞かず、無理やり、えっと………たしかこのNo.Bちゃんに挿れた方がいましたね…………んっ……………」ドチュ、バチュッ、パチュン………♡

No.B「んっ………んぐ、んはぁ……………んっ、んんんっ…………」

覆面王族「な、なにかマズいのかねっ………?」

覆面要人「はい………はぁっ…………い、挿れたそばから下腹部をはじめとして全身の皮膚が裂けていき、最終的には化け物になって意識があるうちに研究員に撃ち殺されていましたねっ………はぁ、はぁ…………まあ、それでも良いと言うのなら……………『ベジタリアンさん』、どうぞお好きに……………んっ…………♡」

覆面王族「お、おおう………や、やめておこうかね……………ふん、はぁっ……………!」パチュ、パチュ、ドチュ♡

覆面貴族「お、おおおっ、もう、もう出そうだっ……………! フヒヒッ♡」ズチュ、ズチュゥ♡

覆面兵長「わ、私もだぁっ……………!」ゴリッ! ゴリュリュッ♡ ドゴッ♡

覆面兵士「ぼ、僕も、げ、限界ですっ……………あ、あああっ♡」パコンパコンパコン♡

覆面王族「んほぉっ! はぁ、はぁ、イくぞぉっ!」

覆面要人「でますよぉっ♡ 全部飲んでくださぁいっ……………♡」

ドピュッ、ゴボボッ、ビューーーッ♡

No.C「ん゛っ……………んくぅ、んっ……………こくっ……………!」

No.D「んぶぇっ、ぶぱ…………! ぶぷ、ごえっ…………! ん、ごっ、んごっ……………! ごくんっ……………!」

No.A「ん……………♡ んふ………………んんっ……………♡ んくっ……………♡ んっ………………♡」

No.E「ごくっ♡ ごくっ♡ ごくごくっ♡ こくっ♡ こくんっ♡」

No.B「ふっ……………ふぅっ……………♡ ぅむ………………んじゅるるっ……………♡ じゅるっ………………♡」
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