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【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その13

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139 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/05(水) 00:09:58.80 ID:XkLEPYJW0
――


12ルーシェ:08(魔法無しで高速飛来物を相手にするのはちょっと怖い。大ぶりで動いていたら……)

13エメリナ:54(外見に似合わず、思った以上の機動力。カインのためなら何でもできる頑張り屋さん)


――


エメリナ「ふっ! たぁ! それっ!」コン! カッ! コッ!



カイン「いいぞエメリナ! そこだ頑張れっ!」グッ!


ルーシェ「ひいっ!? エメリナさん、思ったより、速いっ……!?」ビクビク!



エメリナ「カイン様の為ならば、私はなんでも頑張れますよ!」コォン!

アドルラン「ルーシェ! 落ち着くんだ! 落ち着いて深呼吸しよう!」

アベル「兄様、試合中にそれは完全な隙ですよ!?」


ロウル「いや、本当失礼ですけど、エメリナさんが思っていた以上に動く動く……」

ティア「うぅっ、エメリナさんは私と似たタイプだと思っていたのに……」ガクリ

エリス「エメリナさん、本当に努力家ですからね」

エリス「私も同じメイドとして、負けていられません!」

パトラ「エメリナさんもですけど、思った以上にルーシェさんの動きが鈍いような?」

ヒバリ「……あの子、本来はあっちが素なんだよ?」

ヒバリ「普段なら魔法で身を守れるからもう少し強気にでられるけど、流石に今は使えないしね」


ルーシェ「あっ、あっ、あっ……!?」ワタワタ!

ルーシェ(か、返さなきゃ……! 出来るだけ速く、力強く!)ブゥン!

マックス「あー、不味いな。ルーシェちゃん俺と同じ状態になっちゃってる……」

マックス「エリスちゃんとやってわかったけど、力を込めて振り抜いた後ってその後ががら空きに――」


ルーシェ「くぅ……!」ハラリ…


マックス「――え?」


ルーシェ「――あっ!?///」


ポヨン!


マックス「――こ、小ぶりも悪くな――///」


アドルラン「ぬうううぅぅぅぅぅぅぅん!!!///」ドゴオオォォォ!


マックス「すびばぜんでじたっ!?」ビターン!


……

――
140 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/05(水) 00:14:11.45 ID:XkLEPYJW0
ルーシェが珍しく被弾し、残るは皇子ズのみですが、今日はここまで
エリスとシアのゾロ目率本当に凄まじくて、おまけでよかったと本当に思います

先ほどバレンタインネタにも触れましたが、やはり小イベでやった方がいいですかね?
(料理判定を過去に取っているため、一部は多少補正値を加えることになると思います)
ちょっとご意見伺いたいと思います

本日もありがとうございました!
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 00:18:11.50 ID:PcNvtYUtO
おつおつ
せっかくだしバレンタインネタはやってみたいかも
ただエリス&ドピンクシスターズが『自身にチョコを塗り付けてアベルにプレゼント』とかやりそうな気がする
(ドピンク組は奴隷願望、エリスは生クリームプレイの延長で)
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 07:33:18.64 ID:TckI9VHAO
ポロリは男確定か
本命且つ前科あるせいで割と平和に終わりそうなカイン
大穴でルーシェに引っ張られてやらかして皆の驚きを得そうなアドルラン
割とありそうで且つエリスや嫁達の夜を引き出してくれそうなアベル
さあ誰だろ

そしてポロリの度に昏倒させられるマックスカワイソス
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 07:42:02.62 ID:q3Fvo+EOO
乙ー
巨乳主義のマックス揺さぶるルーシェっぱい実はかなり凄いのでは?
バレンタインは是非ともみたいです。このコンマの流れだとシアさんが私を食べて的なことしそうだけど(期待)
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 14:25:35.83 ID:inMPbCa4O
バレンタインでアベル達に配った後、ハクのところに巨大or大量のチョコを持っていくフィーアという微笑ましい図が浮かんだとこでふと気付いた

ハクの性別ってどっちだ(そもそも性別という概念があるのかどうか)
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 20:52:50.22 ID:nfUZAIQTO
レシラム然り青眼然り白い竜はどことなく♀の意匠やイメージが強い気がする

男子ポロリは
アベル:アベル隊発情の危険性(特にイベント確定してるエリス、単純にヤバいシスターズ 下手したらフィーアも危ない)
アドルラン:ヒバリルーシェ興味津々 確かまだ一線は越えてないんだっけ?
カイン:アベル隊『ちっさ』→カイン「(´;ω; `)ブワッ」あと下手したらどこかでエメリナにギュボられる
マックス:パトラに制裁されてまた昏倒しそう でも個人的にキアラにはちらっとで良いから見えてほしい
こうなるのかな
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 21:43:16.08 ID:8jmpZI5fO
バレンタインで一番やばそうなのはシアティア以上に間違いなくスカーレットさん
そういやスカーレットさんの料理レベルって計ってたけ?
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 22:14:03.30 ID:7xi4DnDT0
確かにスカーレットさんの腕は気になるかも…まぁあの人腕悪くても自分にチョコレート塗りつけてやらかしそうだけど
そういえば戦術とか夜レベルとか魔法知識以外の計算みたいな学力とかってみんな結構高そうだけどそこのところどうなんだろ?
確か学校通ってる描写あったのアーシャとアベル以外居たっけ?
148 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/05(水) 23:40:14.16 ID:XkLEPYJW0
こんばんはー
希望されている方もいるようなので、バレンタイン少し頑張ってみます
まずは温泉を区切りつけてからになりますが……ま、間に合うといいな?

あとスカーレット将軍は確か判定取ってないですね
そして学力……これとったら今までのフレーバー判定の中で一番各キャラにダメージきそうですね
取るにしても、高難度テストに対する正答率とか、そういった風にすればダメージも減るかな?

少しだけ再開します
149 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/05(水) 23:40:55.90 ID:XkLEPYJW0
――

……


ルーシェ「……///」プルプル…

ヒバリ「ご、ごめんルーシェ。私がちゃんと着つけてあげてれば……」

エメリナ「いえ、私がもっとゆっくり打っていれば……」オロオロ

ルーシェ「い、いえ。ヒバリさんやエメリナさんの、せいじゃないです……///」

ルーシェ「だ、大丈夫。シアさんに、脱がされた時に比べたら……///」

シア「あの件は本当にごめんなさい〜!?」



アベル「……それとなく、クラウス王に浴衣にも下着の着用を提言したい///」

カイン「ちょっと刺激が強すぎるというか、他の客がいなくてほんとよかったというか……///」

アドルラン「マックス君、さっきの光景は忘れたかな?」

マックス「はい、綺麗さっぱり」フラフラ…

マックス(身の安全の為にも、やっぱりキアラちゃん一人に絞らないとまずいな……)

アドルラン「……よし!」パァン!

アドルラン「気を取り直そう! こういう時は!」グッ!

エリス「ひたすら打ちこみあるのみです!」グッ!

アドルラン「その通りだ!」

アドルラン「さぁ、アベルでもカインでも、どちらでもいいぞ! いざ勝負だ!」

カイン「え、やだよ……兄さん絶対に剛速球打ちそうだし……」タジ…

アベル「……では俺が。俺も少し、雑念は払いたかったところですからね」

アドルラン「よし! いくぞアベル!」



――
150 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/05(水) 23:43:06.27 ID:XkLEPYJW0
――

14アドルラン:85(第一皇子、今回の旅行で色々趣味が増えるかも。かなりのめり込んで練習した模様)

15アベル:67(一人での立ち回りは得意。技術も身につければ中々の選手になれるかも?)

――



アドルラン「ぬぅん!」ゴッ!

アベル「くっ!?」カッ!



ヒバリ「アドルラーン、頑張れ―」

ルーシェ「ヒバリさん、審判、片方応援、しないです……」

アーシャ「流石アドルラン様。一蹴りでの瞬発力が……」

ノワール「アベルが上手く返しにくい位置に打っても、アドルランはそれに追いつける」

ノワール「お互いが初心者である以上、身体能力の差はかなり大きいでしょう」



アベル「っ! 流石に、やられっぱなしというわけにもいかないでしょう!」パーン!

アドルラン「ぬおおっ!?」スカッ!


ロウル「おおっ、アベルさんも反撃にでましたね!」

マックス「うーん、やっぱり二人とも鍛えられてんなぁ。俺も頑張らないと……」



アドルラン「やるなアベル! だが、ここは決めさせてもらうぞ!」ダッ!

アベル「っ!」カッ!

アベル(俺が打ち返す前に距離を! これは……!)

アドルラン「――そこだっ!」ズガッ!


スコーン!


アベル「っ……! 流石です、アドルラン兄様」フゥ…

アドルラン「いい勝負だったぞアベル! またやろう!」ガシ!


パチパチ!


マックス(……アーシャさん達と同じく、普通にいい試合だったなぁ)

マックス(な、なんでみんなあんなに脱げちゃったんだろう……///)


……

――
151 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/05(水) 23:45:36.37 ID:XkLEPYJW0
ヒバリ「いやぁ、アドルランの動きかなりよかったよね?」

ルーシェ「は、はい。でも、アベル様もすごかった……」

ロウル「アベルさんも、一人で立ち回るのは得意でしたからね」

ノワール「もっと経験を積めば、きっとすぐに上達してくれると思いますよ?」

アベル「軽い娯楽のつもりでしたが、つい熱が入ってしまいますね……」

アドルラン「ああ! 私ももっと上手くなりたいな!」

ティア「わ、私は練習する時は、しっかりした服でしたいです……///」

アーシャ「そうですね。せめて、下着はやはり……///」

キアラ「うん……///」


ワイワイガヤガヤ…


カイン「やれやれ、二人ともよくやるよ……」

クイッ

カイン「ん?」

エメリナ「……」ジー…

カイン「どうしたんだエメリナ?」

エメリナ「……」ジー!

カイン「!?」

エメリナ「……カイン様っ!」キラキラ!

カイン(こ、この目は……!)

エメリナ「アドルラン様とアベル様もいい試合をなされたのです……!」

エメリナ「ここは、カイン様の凄さも披露するべきではないでしょうか……!?」ワクワク!

カイン「い、いや僕はああいうのは……それに、もう相手がいないだろう?」

カイン「アベル達も連戦は疲れるし、女の子はまた服を脱がれちゃたまったもんじゃない」

トントン

カイン「ん?」クル


ヒバリ「ふっふっふ……それなら私とやらないカイン様?」

ヒバリ「私もやっぱり誰かと打ちたいし、上手い人も多かったから審判ももう別の子に任せられるしね?」

カイン「いや、その……」

ヒバリ「私じゃ物足りないかもしれないけどさ、とりあえずシアみたいなすんごいことにはならない自信はあるよ!」オビシメ

ヒバリ「エメリナの期待に応えてあげないと! さあさ、準備準備!」

カイン「あ、ちょ、おい!?」

エメリナ「……」ワクワク!

カイン「……ああ、もう! わかったよ!」タタタ!


――
152 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/05(水) 23:49:03.09 ID:XkLEPYJW0
――


16カイン:02(目で相手を追うということにまだ慣れていない。うん、きっとそれだけの筈なんだ……)


※コンマ15以下の為……


――



ヒバリ「ほっ!」スコン!

カイン「うおおおぉぉぉ!?」スカッ!



ヒバリ「それ!」コーン!

カイン「ひいぃぃぃぃ!?」ブゥン!


パトラ「8−0、ヒバリさん圧倒的に優勢の展開が続きますね」


ティア「カ、カインさんになんだか親しみを感じます……!」キラキラ!

ルーシェ「はい……!」コクコク!

シア「わかります、わかりますよ〜!」

シア「魔法を使っちゃ駄目とわかると、余計に焦っちゃいますよね〜」ニコニコ

フィーア「よし、まずはカイン兄様と練習するのがいいかもしれません!」グッ!

キアラ「い、いいのかな……?」アセアセ


カイン「うわあああぁぁぁぁ! やめろ、僕をそんな優しい目で見つめるんじゃあないっ!///」

ヒバリ「カイン様、よそ見厳禁だよー?」ガッ!

カイン「君は君で酷いぞっ!?」スカッ!


アドルラン「カイン! 腕の力に頼るな! 脚だ! 脚を使ってこう、床を蹴るんだ!」

アベル「カイン兄様とアドルラン兄様とでは、瞬発力の差があり過ぎますよ……」

ノワール「魔法は便利だけれど、頼り過ぎると鈍ってしまいますからね」

ノワール「その点、エリスちゃんは以前の私の忠告をしっかりと聞いてくれたようでなによりです」ニコリ

エリス「はい! 魔法が使えない状況に追い込まれても大丈夫なように、日頃から鍛錬は欠かしません!」

アーシャ「カイン様も、まるっきり鈍っているわけではないとは思うんだけど……」

マックス「いや、俺もカイン皇子の気持ちわかりますよ。やってると色々焦っちゃいますって!」

ロウル「元々あの人、結構慌てん坊ですからねぇ……」

エメリナ「カ、カイン様……」ハラハラ…



153 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 23:51:31.30 ID:8jmpZI5fO
お兄ちゃん……
154 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/05(水) 23:54:34.18 ID:XkLEPYJW0
カイン「うおぅ!?」スカッ!

カイン「なんでっ!?」スカッ!

カイン「打てないっ!? 僕も少しは、練習したのにっ!?」スカッ!


ヒバリ「んー……」

ヒバリ「なんとなーくだけど、わかった気がするかも」


カイン「なんだって!?」

ヒバリ「ロウルとティアがやってたけどさ、まずこの競技の肝ってお互いに打ち合いを続けることが前提だと思うんだよね?」コーン

カイン「よ、よし……この球なら……あれ?」ガッ! コロコロ…

ヒバリ「不格好でも、相手の陣地に返さなきゃ話にならない。相手を倒す前に、自分が生き伸びるにはまず返せるようにならないと」

ヒバリ「……カイン様、相手を華やかに倒す攻撃の練習ばかりしてたんじゃない?」ジー…

カイン「うぐっ!?」ギク!


カイン(く、くそう! そりゃあ、エメリナも見てるんだ! 綺麗に一発決めてやりたいじゃないか!)

カイン(だがチャンスはある。ヒバリも、僕にぬるい球を打ってきてくれている!)

カイン(一発……もうたった一発でいい! 一矢報いればそれでいい……!)


ヒバリ「よっと。あ、しまった上に跳ねすぎた!?」ポーン



カイン(――今だっ!)



カイン「ジャンプ!」バッ!

ヒバリ「!?」ギョッ!?




カイン「もらったああああぁぁぁぁぁ!」グワ!




プラーン…



カイン「――え?」プラプラ…



一同「」


エメリナ「み、みんな見ないでえええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」





155 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 23:56:07.77 ID:DdicFf0TO
なんでこんなに脱げるんだ…?
156 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/06(木) 00:04:56.54 ID:aYuPuuck0
――

……


カイン「……誰か僕を殺せ……///」プルプル

エメリナ「だ、大丈夫ですカイン様っ……!」

エメリナ「すぐに、私が隠しましたからっ!」

ヒバリ「あー、その……///」

ヒバリ「私、がっつり正面からみちゃったんだけど……///」プシュー…

カイン「うおああぁぁぁぁぁ……///」プルプル…

ヒバリ「うん、恥ずかしいのわかるよ? でも私もちょっとフォロー欲しいかな?///」

ティア「だ、大丈夫ですヒバリさん……!」




ティア「アベル様のものに比べたら、随分と可愛――」



ノワール「……」シュン!

ティア「!?」モガモガ…



カイン「ぐはぁ!?」ガクーン!

エメリナ「カイン様あああぁぁぁぁぁぁぁ!?」



パトラ「さ、最後がこれで終わりというのはなんとも……///」

ロウル「そ、そうですね。カイン様が悶えている姿はある意味貴重ですが、私はそういった趣味はありませんし……」

ロウル「……あ」ピコーン!

ロウル「それなら、最後にもう一勝負だけしませんか?」

パトラ「え?」

ロウル「パトラさんも楽しそうですけど、ここは……」




ロウル「――エリスさん、お願いできますか?」スチャ!

エリス「!!」

エリス「――お受けします、ロウルさん!」スチャ!


アベル(な、なんだかあっちとこっちで大変なことに……!?)


――
157 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/06(木) 00:08:18.97 ID:aYuPuuck0
温泉卓球判定公開が終わったあたりで今日はここまで
うん、全体の1/3以上が脱げるってどういうことなんでしょうね?
この後は折角00が出たので二人のEX勝負→夜の部屋での団欒→追加小イベントの予定です

そして最後に先にいくつかコンマを拾っておきます
本日もありがとうございました!

↓1〜3コンマ二桁
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 00:09:14.38 ID:XMqkANXI0
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 00:09:16.86 ID:tNdo8lyG0
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 00:09:27.98 ID:ek6aypwDO
はい
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 00:09:45.44 ID:X7qmqUN2O

162 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 00:10:26.13 ID:tNdo8lyG0
ごめん…コンマしちゃったせいでゾロ目逃してしまった
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 00:14:53.26 ID:X7qmqUN2O
遅れたのだから仕方ない
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 00:15:57.94 ID:IFwKwn2LO
おつおつ
この感じだと1個目のコンマがロウルとエリスの勝敗、2個目のコンマが団欒の何か、3個目が追加イベの何かかな?
しかしお兄ちゃん相変わらず運無くて草生える
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 09:00:39.22 ID:kf571ACm0
ゾロじゃなくてもかなり高いコンマだから何かあるかも?
バレンタインは帝国だとチョコ高そうだし、材料の段階で争奪戦起きそうな予感
166 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/06(木) 23:37:08.61 ID:aYuPuuck0
こんばんはーっておいアベル……(白目)
ほんと今回のおまけのコンマどうなってるんだ……
ほんの少しだけですが、判定結果1っこめまで進めて行きます

あと、前の質問を見逃していましたが、白帝竜サクは私の中では雌でした(細く美しい女帝的なイメージ)
167 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/06(木) 23:37:50.79 ID:aYuPuuck0
――



ザッ…



ロウル「さて……」チラ…


カイン「……」


ロウル「やっちゃったカイン様も立ち上がったあたりで、そろそろ始めましょうか!」

カイン「大きなお世話だよ!」

アドルラン「何を言うカイン。二人は、お前の話題から逸らす意味も兼ねて試合をしてくれるんだぞ?」

パトラ「ええ。それにあの二人の実力は、この場の中では群を抜いています」

アドルラン「これは、楽しみだな……!」ワクワク


エリス「……」スッ…


マックス「うっ、エリスちゃんの気迫がさらに凄いことに……」

ティア「ロウルさんも、目つきがさっきよりも鋭いですよ……?」

アベル「……二人とも、あの目は本気だな」



ロウル「まあ、湯上りの娯楽と言ってしまえば、そこまでではありますけど……」ポーン

ロウル「……我ながら、これは得意分野であると自負できますからねぇ」パシ!

ロウル「そして、相変わらずエリスさんも対人ものには滅法お強い様子で……」

ロウル「――実戦では敵いませんが、これでは勝ってみたいものですね!」

ロウル「エリスさん、手加減は不要です! お互い、全力で!」

エリス「はいっ!」バッ!



ヒバリ「おお、この緊張感! はじめっ!」


……


――

168 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/06(木) 23:39:31.54 ID:aYuPuuck0
――



試合開始の声に、二人の少女は身構える。
色々とはみ出たり脱げ落ちたりした浴衣も、膨らみが控えめな二人はきっちりと着れている。
これならば、脱げて中断などといったこともないだろう。
先の戦いで、二人の実力もわかっている。
故に妙なことに期待する者は誰もおらず、純粋に勝負の行く末を見守ろうとしていた。


ロウル「ほっ!」


そんな時、ロウルの短い掛け声が響き渡る。

彼女は手にした球を、真上に強く放り投げたのだ。

誰もが、これまでとは違うその動きに困惑する。
ロウルの狙いが、わからない。


ロウル(エリスさん相手じゃ、生半可な球は返される。それならば……!)


ぐっと、その全身に力が込められたのだと気がついた時にはもう遅い。
落下してきた球が台にどんどんと近づくその時。


ロウル「――はっ!」


しゃがみこむと同時にまるで隠し持っていた短剣を振るうかの如く。
翻った鋭い一撃が正確に球を打ちぬいた。


エリス「なっ……!?」


想定外の一打。
初手は読み合いかと、軽く返球するつもりであったエリスは反応が遅れた。
持ち前の力で空振りこそ避けるが、打ち返した球は望んでいた仕上がりではない。
浮きあがってしまったぬるい球。

――この銀狼が、それを逃すわけもなく。


ロウル「もらったっ!」


普段はあまりみせない、渾身の一打。
強烈なスマッシュは、今度はエリスに反応も許さずに勢いよく突き刺さった。


ヒバリ「っ!? 1−0!」


審判のヒバリの声も僅かに上ずった。
この場にいる誰もが、今の一瞬に目を奪われた。


ロウル「……よし。まずは私の先制ですね」

エリス「……お見事です。ですが、次こそは!」


マックス「……っ」


誰もが、黙ってしまう。
遊びだ。遊びの筈なのに、二人の間に漂うのは騎士と騎士の決闘のような空気。
少女達の思わぬ真剣勝負は、始まったばかりであった。


……


――
169 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/06(木) 23:47:54.01 ID:aYuPuuck0
――


ヒバリ「……」

先程とは変わり、頑張れなどと和やかな応援はできなくなっていた。
観客と化した主人や仲間達は、ただただその勝負に釘づけとなっていた。



ヒバリ「9−5っ!」


響く打球音と、短いヒバリの声。
試合はロウルが優勢なまま進んでいった。


エリス「く……!」

ロウル「せいっ!」


前へ前へ。果敢に攻め込むエリスに対して、彼女の性格を熟知しているロウルは台から距離をとって構える。
威力速度共に高い球も、打ち返すまでの猶予が増えればそれだけ返せる可能性も高まるからだ。
動き回る分体力は消耗するが、この程度の運動は彼女にとってはなんの苦にもならない。


エリス「うっ……!?」


真っ向打ち合いでは押し負ける可能性も高い以上、ロウルが選んだのはエリスが打ち損じやすい状況を生み出すことだった。
下への回転を加えられた球は、打ち返しても思った方向には飛ばずにネットへと飛び込んでしまう。


ヒバリ「10−5!」


最初のセットは勢いのままにロウルがもぎとる結果となった。
元より細かい作業が得意な彼女にとって、打ち方に微妙な変化をつけるのも得意ということなのか。


ロウル「ふぅ……」


軽く額を拭う仕草を見せるが、目に見えた疲労も無ければ一向に着崩れる気配も無い。
その佇まいは、娯楽だというのにまさに歴戦の勇士を彷彿とさせ、皆の注目を集める。


エリス(……ロウルさんの戦術は、わかりました。ならば、私は……)


しかし、第三皇子の懐刀がこのまま黙っているわけもないということも、誰もが知っていた。


ヒバリ「そ、それじゃあ第二セットいくよ……?」


始まる次の戦い。


ロウル「……え?」


開幕の一打目で、今度はエリスが独特な構えを見せる。
両腕を交差させるように構えたかと思えば、右腕は顔を横切り後ろの方へ。
その腕の下を通った左手に持った球を軽く投げ上げたかと思った、次の瞬間。

エリス「――ふっ!」

斬り伏せるかのように、素早く腕が振り抜かれた。
1セット目の不意打ちに近いものをそのままやり返される形となったロウルは、この高速球をなんとか返すがそこまで。
続くエリスの強打の前に、為すすべなく先制点を奪われた。


ロウル「ははっ……流石エリスさん。でも、まだまだこれからですよ……!」

エリス「ええ。ここから、逆転してみせます……!」


……


――
170 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/06(木) 23:53:15.36 ID:aYuPuuck0
――

……


アベル「……」ハラハラ…


試合はフルセットにもつれ込む。
1セット目はロウル。第2セットは宣言通りにエリスが奪い取った。
機動力と高い防御力を持ち味とするロウルに対して、エリスはやはり攻め込む姿勢を崩さない。
ただ闇雲に攻めるのではなく、戦いの最中にロウルの苦手とする場所も見つけ出したのだ。



ロウル(くぅぅ、ほんとエリスさんの一撃は鋭いですねぇ……)

ロウル(絶妙に私が『返し方に迷う』場所を狙ってきている……)

エリス(掴めて来ました。狙い目は、構えたロウルさんと打つ板の中間……!)

ロウル(私の振り遅れが増えて、逆にエリスさんは鋭さが増している)

ロウル(この流れでは、もうエリスさんのミスを誘うやり方では、こちらが絡めとられかねませんね)


ロウル「……まだまだぁ!」バッ!

エリス「負けません……!」バッ!


ここにきて、ロウルは戦術を変えて攻めの姿勢に入る。
お互い、長引けは自分がミスをして相手の得点になってしまうことを悟った以上もう手はない。


――短期決戦、速攻制圧!


ロウル「はっ!」

エリス「てぇい!」


返されたら、返せない。
時にそんな危険をおかしながら、二人の鋭い打球はお互いの陣地に次々に突き刺さっていく。
白熱を通り越した熱狂の中で、観客は圧倒されるばかり。


――死闘――


まさにその言葉が相応しい。
そして、その果てに……




171 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/06(木) 23:57:55.64 ID:aYuPuuck0

ヒバリ「っ……! 18−17……っ!」



ロウル「ふぅ、ふぅ……!」

エリス「はぁ、はぁ……!」



両者一歩も譲らず、取ったら取り返すが幾度も繰り返された。
流石の二人も呼吸が乱れ始めている。
決着の時が近いと、誰もがより一層緊張感を強めた。




ロウル(こ、これはもう、次で決めないとまずいですねぇ……!)

エリス(追いついても、離される……一撃を決めて、さらに強力な追撃をしかけないと……!)




より、強力な一撃を。
消耗している今、精密なカウンターの難易度は上がっている。
ならば、捻じ伏せる一撃を。


エリス「せいっ!」


比較的緩やかに返ってきたロウルの球に対して、エリスはその腕をしならせて強力な回転を加えた球を打ち返す。


ロウル「――読んでいましたよ、エリスさん!」


だが負けじとロウルも、身体を反らせつつその球を射程圏内におさめる。
直後、再びの渾身のスマッシュ。

ロウル(よし……っ!)

今日一番の一撃。そう手応えを感じるロウル。
素早く伸びた球は、エリスの横を通り過ぎ――



エリス「まだっ、ですっ……!」


その瞬間、エリスは後ろに大きく跳躍した。
カインのように粗相をやらかすこともなく、かつそれ以上に跳んだ。
そして、今まさに自分の横を過ぎ去ろうという球を、視界に捉えた。
辛い体勢、それでもやるしかない。


エリス「しっ――!!!」


間髪入れず、しなる一撃が球を打ちすえて飛んでいく。
張りついていた台から飛びのいて、かなり距離が開いてしまった状態での遠距離返球。
そしてその球は――


172 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/07(金) 00:05:11.34 ID:XvTl+oM50
――

三連特殊判定結果
その1

00達人の拮抗勝負、勝者はどっち?(完全互角)

ロウル勝利:01〜50

エリス勝利:51〜00

コンマ38

ロウル勝利:01〜50


――


勢いよく、台へ刺さり跳ねる。

誰かの息を呑む音が聞こえた気がする。

ロウルは、慌てて体勢を整えようとする。


……しかし



完全な一撃ではなかったせいか。

跳ねた球の角度は低く。

ネットを越えるか、越えないか。

そんなギリギリの場所にぶつかると……

もう疲れたよと言わんばかりに、ゆっくりところころと転がった後に動かなくなった。



エリス「……駄目、でしたか……」ガクリ…

ロウル「……勝った?」ハァハァ…

ロウル「勝ったんですか私!? あのエリスさんに!?」




ロウル「や、やったあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」ピョーン!



ロウル「アベルさんアベルさん、褒めて褒めて///」ブンブンパタパタ!


アベル「ああ、わかったから落ち着けロウル!?」


……


――
173 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/07(金) 00:08:09.80 ID:XvTl+oM50
判定その1を公開したあたりで今日はここまで
なんとなくこの二人は遊びでも全力投球しそうなイメージでした
さて残る判定ですが、二つ目はともかく三つ目これこちらの被害的にはほぼ偶数ゾロなんですよねぇ(白目)
ちょっと明日は更新できるかわかりませんが、よろしくお願いします

ところでバレンタイン、やるならスカーレット将軍とリーナも判定に含んだ方がいいのかな?

本日もありがとうございました!
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 00:15:34.93 ID:HAZSL1WyO

まさかのガチバトル…ロウルがカット主戦でエリスが前陣速攻かな?脱衣組はともかくお兄ちゃんはこのバトル見てどう思うんだろう
あ、スカーレットさんとリーナさんは是非ありで。可能ならフローレンさんも
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 08:39:30.91 ID:xGC0W7Mm0
果たしてリーナにチョコを渡す相手はいるのか……
というか聖王家全員甘い物苦手そうなイメージ
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 13:12:47.51 ID:r4REi3oyO
何だかんだで友達認定されてるアベルやネストには渡すやろ
あとアルフォンスにも
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 15:03:35.31 ID:22rrJQiaO
シュタイナーの墓前に供えたら、ホワイトデーにどこからともなくリーナ宛のお返しが届きそうな気がする
178 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/08(土) 23:45:41.95 ID:we9snNb30
こんばんはー
スカーレット&リーナは問題なさそうですが、フローレンは判定値次第でまた凄いことになりそう……
少しだけ追加判定ありますが、ちょっとだけ再開です
179 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/08(土) 23:46:30.44 ID:we9snNb30
――


ロウル「ふふーん///」ホクホク

アベル「やれやれ……」ナデナデ

エリス「……無念です」ガクリ

アベル「そう落ち込むな。エリスも十分凄かったぞ?」ナデナデ

エリス「あ……///」ホクホク

ロウル「そうですね。もう一度やったら、私も負けるかもです」

パトラ「本当に接戦でしたからね……」

アーシャ「うーん、二人がここまで上手だと、私ももっと頑張った方がいいかしら?」

アドルラン「いや、実にいい勝負をみさせて貰ったよ! 私ももっと練習せねばな!」

アドルラン「道具がこの台と球と板だけでいいのも、非常に魅力的だ」

アドルラン「これなら帝国でも用意することができるぞ!」

ヒバリ「まあ、この板に張ってある素材は王国産じゃなきゃ難しそうだけどね」

ルーシェ「わ、私も、もう少しは、上手くなりたい、です……」

フィーア「私もです! 練習あるのみですよ!」

キアラ「ロウルさんみたいな、天性の反応速度も大事そうだけどね」

シア「わ、私はまず浴衣が脱げずに済む着方からですね〜……」

ティア「同じくです……」

マックス「しかしまさか、俺がボコボコにされたエリスちゃんも負けちまうなんてなぁ……」

マックス「やっぱ世界は広いと言うか、俺も本当に色々頑張らないとなぁ」

ノワール「ふふ、向上心を持つことは大切ですよ?」

ノワール「カインも、次は頑張りましょうね?」ニコリ

カイン「わ、わかったよ……」

エメリナ「カイン様なら、大丈夫です!」ムフー!

カイン(うん、なんだかエメリナに負けていることも増えてきたし……)

カイン(やっぱり、彼女と釣り合うくらいには頑張るべきかな……)


ロウル「しかし思った以上に動いたせいか、なんだかお腹が――」


従業員「――皆様! お夕食の用意が整いました!」シュバ!

アベル(……本当に用意のいい宿だ)



――
180 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/08(土) 23:47:15.81 ID:we9snNb30
――

三連特殊判定結果
その2

夕食ってどんな状況?

コンマ86

偶数:大部屋貸しきり
奇数:各部屋ごとに

86>75

※基準値を上回った為、酒有り

※集まっているメンバーの酒耐性から追加小イベ+アベルの第三判定に補正+5

――


【貸切部屋】

バアァァァァァン!


従業員「こちらのお部屋でございます」


一同「「!?」」


アベル(人数分のクッションらしきものに、卓と料理が用意されているだと!?)

アベル(てっきり、泊まる部屋ごとかと思っていたが……)

アーシャ「え、ちょっと……大丈夫なんですかアベル?」

アーシャ「凄く立派なお部屋に、並んでいるお食事もかなりのものですよ?」ヒソヒソ

アーシャ「も、もしかして追加の料金が……」ダラダラ

アベル「お、落ち着くんだ。ある程度は俺も持ってきているが……」ダラダラ


従業員「ノワール様たってのご希望でしたので、ご用意させていただきました!」

ノワール「ん、んんっ///」コホン

カイン「ちょ、大丈夫なの義母さん!?」

従業員「あ、追加料金などは発生いたしませんので、どうかご安心を!」

ルーシェ「……ちょっと、意外、です?」

ノワール「だ、だって……」


ノワール「――折角、これだけ集まっての旅行なのですよ? みんなで食べたいじゃないですか///」


アベル「母上……」

アドルラン「……うむ、その通りだ! 本来であれば私が手配すべきところを、申し訳ありません」ペコリ

アドルラン「よぉぉぉし! みんな、はやく座ろうか! 料理も冷めてしまうからな!」


一同「「はい!」」


……


――

181 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/08(土) 23:47:54.95 ID:we9snNb30
ノワール「ふふふ……」ニコニコ

フィーア「美味しいですね、お義母様!」キラキラ!

キアラ「うん、丁寧に作られているのがよくわかるよ」モグモグ

マックス(な、なんで俺の隣がキアラちゃんに……!?)ドキドキ

マックス(嬉しいけど、緊張しすぎて何もわからねえ……!?)ドキドキ

カイン「へぇ……色々と食べたことの無い料理が多いけど、悪くないね」

カイン「これが王国流なのかい?」

パトラ「も、申し訳ありません。私、料理のことはちょっと……///」

アーシャ「パトラさん、諦めては駄目ですよ!?」アセアセ

ロウル「いやぁ、でも本当にノワール様の仰る通りですよ」

ロウル「なんだかこうやって大勢で食べた方が、気持ちがいいですね」

シア「そうですね〜。美味しいお食事だと、皆さん笑顔になりますし〜♪」

ルーシェ「ん……私も、今の時間は、好きです……///」

ティア「美味しさを他の人と共有できるというのも、いいと思います……!」パクリ

ヒバリ「え、今ティアが食べたやつって食べれたの? てっきり飾りかと……」

エメリナ「えっと、えっと、以前読んだ本によるとそれは、食べても食べなくてもどっちでも大丈夫だそうです!」

アドルラン「ほう? 異国の料理はやはり色々と興味深いな。それに、これは切り方も独特だな?」シゲシゲ

エリス「見た目、味、共に素晴らしいです。是非とも教わってアベル様にお作りしたところですけど……」モグモグ…

アベル「これは中々、難しいだろうな。技術面もそうだが、食材の仕入れの問題もありそうだ」サクサク



ガラ!



従業員「遅くなり、申し訳ありませんっ!」ズザー!


アベル(……今更だが、ここの従業員は必死な者が多くないか?)



182 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/08(土) 23:48:35.55 ID:we9snNb30
従業員「わたくし共としたことが、こちらのご用意が遅れてしまうとは……!」カチャカチャ

アドルラン「ん? あれは?」

従業員「――こちら、当宿でも人気となっております、地元名産の麦酒となっております!」キュポン!

トクトク…

シュワアァ…


麦酒「……」キンキン!


従業員「雪山の美味しい水で作られ、さらに雪のおかげでよく冷えており大変なご好評を――」




シア「いやああああぁぁぁぁぁ!?///」←酔いやすさ100

カイン「や、やめてくれええぇぇぇ!?///」←酔いやすさ96

ロウル「ご、ごめんなさいごめんなさい!?///」←酔いやすさ94

マックス「あばばばばば……」ガタガタ←酔いやすさ92

ティア「あああぁぁぁぁぁ!///」←酔いやすさ92

エリス「ま、まだ未成年ですので……///」アセアセ←酔いやすさ91

アーシャ「い、今はお料理の方に集中できればいいなぁと///」アセアセ←酔いやすさ91



従業員「ひええええぇぇぇぇ!? も、もうしわけありませんでしたああぁぁぁぁぁぁ!?」ナミダメ

アベル「……」スッ…

アベル(いえ、あなたは何も悪くない……)ヒソヒソ

アベル(ただその、私達の中では結構禁酒している者が多くてですね?)ヒソヒソ

従業員(そ、そうだったのですか。そうとは知らず、大変失礼を……!)

従業員(……そうですよね、そもそも半数の方が未成年のようですし……)ダラダラ

アベル(本当に申し訳ない。可能であれば、料理に合う酒以外の飲み物を頂けるとありがたい)

従業員(すぐにお持ちします!)



ノワール「あ……」

ルーシェ「……」ジー…
 
ノワール「はっ!? な、なんでもありませんよ?」

ルーシェ「……ノワール様、お酒、好きです……?」ジー…

ノワール「うっ……」

エメリナ(……カイン様のためです。でも……)


……


――
183 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/08(土) 23:49:09.72 ID:we9snNb30
――


【男部屋】


カイン「はぁ……さっきは焦ったよ全く……」ドキドキ

アドルラン「まったく、驚いたぞカイン。あんなに叫んで」

マックス「いや、カイン皇子の気持ちはよくわかりますよ……」

カイン「なんだ、マックスも酒が飲めないのか?」

マックス「ええ、両親からも止められるくらいですよ。カイン皇子は――」

カイン「大体さっきの卓球の時と同じ醜態を晒すと思ってくれればそれでいいよ……」トオイメ

アドルラン「はははは! そういえば、そんなこともあったなぁ!」

アドルラン「まあ私も飲めないことはないのだが、あまり強くはないからな」

アドルラン「飲めない者に無理矢理飲ませるつもりはないから安心してくれ」

カイン「僕も、少しはどうにかしたいと思っているんだけどね。エメリナと一緒に飲めないし……」

マックス(わかる、わかりますよカイン皇子……! どうしてキアラちゃんはお酒に強めなんだっ!)

アベル「……無理に酒である必要もないのでは?」

カイン「いや、エメリナは前から酒には興味もっててさ……」

カイン「……そういえばアベル、お前は僕や兄さんとは違って酒に強かったよな?」

アベル「ええ、一応は強い部類だと思います。ただ……」

アドルラン「なるほど、アベルの場合はカインとは逆。彼女達の方が酔いやすいというわけか」

アベル「そうです。それも本当に極端に弱くて。パトラだけですよ、大丈夫なの」

マックス「流石パトラ将軍だなぁ。どうやったら強くなれるんだろう?」

カイン「少しづつ飲み慣れろとは聞いたけど、その少しで記憶が飛ぶんだよ……」



184 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/08(土) 23:49:55.33 ID:we9snNb30
アドルラン「ふうむ、ならばその少量をさらに薄めてみるのはどうだろうか?」

アベル「とりあえず練習をするにしても、近くに誰かいて貰った方がいいと思いますよ?」

カイン「それしかないかなぁ……」ハァ…

カイン「というか、なんで僕らは旅行先でこんな酒談義をしなきゃならないんだよ!?」

アドルラン「はは、カインが叫んだからだろう?」

カイン「あぁもう、酒から離れようよ!? なんで食事外でまで酒に狙われなきゃならないんだ!」

マックス「あ、じゃあ俺いい話題ありますよ?」

カイン「よし、頼んだぞマックス!」

マックス「――女の子が髪型変えるのって、なんだかドキドキしません?///」


カイン「なんでそんな話題になった!? 僕たちは子供かっ!?」





アドルラン「……してしまうな///」ドキドキ

アベル「……わからないでもない///」ドキドキ



カイン「またか! 兄弟揃って、なんて体たらくだよ……」

アドルラン「まあ落ち着くんだカイン。冷製になって考えてみてくれ」

アドルラン「ヒバリもルーシェも、綺麗な髪の持ち主だ」

アドルラン「そんな彼女達が浴衣を着て、髪を結いあげて、普段は見ることのない首元までがだな……///」

アドルラン「い、今まで友として接してきた彼女達だが、こうして改めて色々な姿を見ているとだな、こう……///」

カイン(兄さんは今までの反動も大きそうだけど……)チラリ

アベル「わかります兄様。アーシャも、学友でしたからね。兄様とヒバリの関係に近いものがあるでしょう」

アベル「いや彼女だけではない。ロウルもエリスもみんな普段と違って、こう……///」

アドルラン「わかる、わかるぞアベル!」ウンウン!

マックス「俺もです!」ウンウン!


185 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/08(土) 23:50:40.69 ID:we9snNb30
マックス(キアラちゃんも、可愛かったもんなぁ……///)

マックス(前の眼鏡も似合っていたし……)

マックス(ひょっとしなくても、キアラちゃんはどんな髪型や服でも可愛いんじゃないだろうか?)ニヤニヤ


カイン「兄さんとアベルの話を聞くだけでよくそこまでにやつけるなマックス?」ハァ…

マックス「うぇ、にやけてましたか俺!?」

カイン「すっごい間抜け面だったよ?」

アドルラン「いやいや、マックス君の気持ちもよくわかるぞ?」

アベル「手出しはさせませんが、普段と異なる彼女達にまた違った魅力があるのは間違いないですからね」

マックス「え、ええその通りですよカイン皇子!」

カイン「ほんっと馬鹿ばっかだなぁ……」

マックス「んー……じゃあ、カイン皇子はエメリナちゃんがどんな格好でもいいっていうんですか?」

カイン「エメリナがエメリナであることは変わらないだろう?」フフン

マックス「くっ、思ったより手強いぞこの人……!」

アドルラン「いや、どこかに突破口があるはずだ!」

カイン「ちょ、なんでいつの間にか僕は狙われているのかなぁ!?」

アベル「……」

アベル「そういえばカイン兄様?」

カイン「な、なんだ?」



アベル「――エメリナのメイド服の寸法があっていない件は?」


カイン「」


特殊判定
↓1コンマ二桁
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 23:51:22.71 ID:V0afcnmm0
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 23:51:47.56 ID:JqoZBgUOO
ママンが可愛くてぼく満足
188 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/08(土) 23:59:12.41 ID:we9snNb30
特殊判定

エメリナのダボダボメイド服って……

01〜33:エメリナの趣味
34〜66:普通にサイズが無い
67〜99:カインの趣味

コンマ71

67〜99:カインの趣味


――


カイン「な、何を言っているんだアベル?」アセアセ

カイン「あれは単純に、サイズが合わなくて――」

アベル「妙ですね?」

アベル「エリスも小柄な部類ですが、きっちりとしたメイド服を着ていますよ?」

アベル「そして彼女から聞きましたが、ローズさんに頼めばオーダーメイドもあるそうです」

アベル「エメリナの性格上、カイン兄様の為ならばローズさんに頼んでしっかりとしたメイド服を着るのでは?」

カイン「……」ダラダラ

アドルラン「ああ、そういえば私も以前ルーシェから聞いたな」









アドルラン「――メイド達の間でも、エメリナ君のメイド服はカインの趣味だと噂されていたと」





カイン「なっ、なんでばれ……はっ!?」



アベル「……」ニヤニヤ

アドルラン「……」ニヤニヤ

マックス「……」ニヤニヤ



カイン「う、うわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!///」ゴロゴロゴロゴロ!




……


――


189 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/09(日) 00:07:11.11 ID:UM8mrUwX0
【女子部屋】



ヒバリ「いやー、助かったよ」

ヒバリ「私もお酒、ほとんど飲めなくてさー///」

ロウル「ヒバリさんは私達ほど酷くないじゃないですか……」

アーシャ「あれはもう、思い出したくありません///」

ティア「お酒駄目、絶対! です!///」

ルーシェ「……」ションボリ

エメリナ「……」ヒソヒソ

ルーシェ「……」グッ!

エメリナ「……」グッ!

ヒバリ「ん、どうしたの二人とも?」

ルーシェ「な、なんでもないですヒバリさん」アセアセ

ヒバリ「あ、あぁーそうか……」

ヒバリ「ごめんルーシェ。そういえばルーシェはお酒大好きだったね」

ティア「えぇっ!?」

ルーシェ「///」

ヒバリ「ちょっと前に色々あってね。それ以来はまっちゃったみたいでさ」

ルーシェ「い、いえ、大丈夫、です」

ルーシェ「あの場で、また前みたいなことに、なったら……」ブルブル…

エメリナ「……雪山に追い出されちゃいますね」ブルブル…

ヒバリ「ま、まあまたの機会に、ね?」

ヒバリ「お詫びに……はならないだろうけど、従業員の人から他に面白そうなもの貰ってきたからさ!」ドサリ!

ルーシェ「これは……?」

190 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/09(日) 00:18:44.25 ID:UM8mrUwX0
『王国百景』

『秘境 まだ見ぬ王国の素晴らしき名所』


ヒバリ「これはここ以外の王国の旅行指南書みたい」

ヒバリ「ここもいい場所だったし、今度は一からみんなで計画して旅行に行ってみるのもいいと思わない?」

ロウル「いいですねぇ。アドルラン様達もきっと賛成してくれますよ」パラパラ

ロウル「お、こっちの森林浴なんてのもなかなか……」

アーシャ「こちらの本は……ん?」


『恋愛必勝テクニック』

『深紅の令嬢直伝! 男を虜にするためには!』


ヒバリ「そ、そっちは恋愛系かな……///」

ヒバリ「ほら、私達ってその……まだ、そういうのは新米じゃない?///」

ロウル「そ、そうですね……///」

アーシャ「新米と言うか、知識が不足しているといいますか……///」

ティア「……は、恥ずかしい///」

ルーシェ「はい、です……///」

エメリナ「カイン様のためならば、どんなことでも……///」

ヒバリ「ね、ね? でもさ、やっぱり私達ばかりが受け身っていうのもいけないっていうか……」

ヒバリ「せめて、相手が何を望んでいるかぐらいは察せるようになりたいかなって……///」

ロウル「そ、そうですね。心の準備というのもありますし」

アーシャ「知識はどんな時でも役立ちます。これは、アベルの為なのです……!///」ドキドキ

ヒバリ「よ、よーし読んじゃうよ!?///」

ヒバリ「ま、まずはこの初級ってやつからいこうかな?」ドキドキ

ヒバリ「……」ペラ…


『――彼氏の家でまずは初めてのAを――』


ヒバリ「ん? なにこれ?」






エメリナ「え? Aといえばアナルセックスのことですよね?」




ヒバリ&ロウル&アーシャ「「???」」

ルーシェ「エメリナさん、違い、ます……!///」カアァァァ!

エメリナ「え?」

ティア「…………//////」ドキドキドキドキ…


……


――
191 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/09(日) 00:23:16.65 ID:UM8mrUwX0
女子部屋途中ですが、今日はここまで

そして少し早いですが、↓1コンマ二桁からバレンタインの判定を拾っていきたいと思います
例によって例の如く量が多いので、私のレスコンマも拾いますがあしからず
今回は少し判定法を変えていますが、過去の料理自慢達にはプラス補正もあるけど失敗する可能性もあるとだけはお伝えしておきます

本日もありがとうございました!

192 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 00:33:04.55 ID:h+A923jkO
乙!
キスの前にアナルってど変態じゃねぇか(白目)
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 00:34:26.44 ID:ywnzzX4d0

エメリナのアナルセックス発言に吹いた
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 00:37:30.29 ID:rtbq5FpLO
連続ゾロ目で草
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 01:10:17.15 ID:tVVSiZATO
乙です
エメリナさんさあ……せめて伏せ字にしようぜ(迫真)
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 01:30:19.40 ID:FkECsley0
いやエメリナ…まぁうん
他の人もいってるけどせめてピーとか○で少し伏せようよ
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 05:59:08.82 ID:1Co9JsIr0
エメリナさんの発言はヤバい
色んな人の教育に悪いわ
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 07:34:14.60 ID:vAiptVmU0
皆のアナルの弱さも判定するフラグかな(すっとぼけ)
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 07:51:20.07 ID:Llh/H8PUO
なんでアーシャ達が?出してんだと思ったらそうだ強化されても夜知識50(並)以下なんだな……そんな中意外とむっつりルーシェ
とりあえず天使二人とキャラシで尻弱いの確定してるエリスいなくてよかったと思った矢先のまた開幕ダブルゾロで草
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 09:17:43.77 ID:72Gqb1sP0
このスレ開幕ゾロ目好きやなオイww
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 09:38:34.24 ID:tVVSiZATO
開幕ゾロならまだ良いんだ
開幕連続ゾロとかやるから恐ろしいんだ
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 10:05:58.78 ID:UDUXMwSDO
カインの趣味がエメリナの発言の影に隠れたのが良かったのか悪かったのか
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 12:12:16.53 ID:FkECsley0
確かに開幕連続ゾロってこのスレならいつもの>>1の内臓爆裂四散って恒例行事になってるけど
結構な確率なんだよね
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 14:04:47.33 ID:HFAomT42O
バレンタインチョコの出来映えコンマとかかな
料理レベル的にパトラが奇数ゾロ目引いてそうかも
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 14:05:40.57 ID:HFAomT42O
ごめん、そんなこと言ってたら奇数ゾロ目増えたわ!(白目)
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 14:41:15.86 ID:tVVSiZATO
奇数ゾロでエロハプニングを所望する
コンマ神はやっぱり俺達の味方なんやなって
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 15:20:43.18 ID:xCIWINt30
>>191で少し判定法を変えるということだから奇数ゾロが最低、偶数ゾロが最高というわけではなさそう
腕だけでなく作るチョコの種類も変化するのも面白そう?
ビター系とかホワイト系とかアーモンド等の物入りとか、チョコを塗りたくって私を食べ(ry
208 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/09(日) 23:59:25.94 ID:UM8mrUwX0
こんばんはーってまただよ(白目)
よりによって基準値の開幕でゾロって……
集計はしていませんが、あまりゾロは出ないといいなぁ

遅い上に短いですがちょっと更新
209 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/10(月) 00:00:04.34 ID:xHJyDyrx0
――



エメリナ「」プシュゥ…


ルーシェ「ん、んんっ……///」コホン

ルーシェ「さ、さっきのエメリナさんの言葉は、忘れる、べきです///」

ルーシェ「この本にあるAは、キスのこと、です……///」

ヒバリ「へぇ〜、流石ルーシェ物知りだね!」

アーシャ「でも、キスとなると……」

ロウル「い、一応もう、済ませちゃっていますね……///」

ロウル(あ、いけない……また身体が……///)

ティア「アベル様ぁ……///」トロン…

ヒバリ「うわぁ/// やっぱりそっちはもうだいぶ進んでいるんだね……///」

ルーシェ「ちょっと、羨ましい、です……///」

ヒバリ「そうだねぇ。でも、アドルランだからやっぱりゆっくり行きたいって気持ちもあるんだよね」

ロウル「あー、なんかわかりますよそれ」

アーシャ「そうですね。誠実なアドルラン様が獣のようなことをするとは想像できませんし」

ヒバリ「え、その言い方だとアベル様って獣なの!?」

アーシャ「い、いえ。私の方が獣といいますか……///」ポッ…

ヒバリ「どういうこと!?」ガーン!

ロウル「いやいや、獣という面では誰も私には勝てないでしょう?」

ルーシェ「た、多分、意味が違い、ます……///」

ヒバリ「あ、そういえば前にアドルランが私のネコミミに反応しめしてたんだよね///」

ヒバリ「そういう関係になったんだし、来るべき時に備えて新たな耳を用意しておくべきかな?」

ティア「アドルラン様が、そんなご趣味を? 凄く意外です……!」

ロウル「ご入り用なら、私が作りましょうか? 私としては狼耳おススメですよ?」ピョコピョコ!


エメリナ「お尻に入れるようの尻尾の作成も――」ガバッ!


ルーシェ「お、お尻から、離れて……!///」ゴン!

エメリナ「きゅぅ!?」パタ


……


――
210 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/10(月) 00:00:35.12 ID:xHJyDyrx0
――


【皇女部屋】


シア「――ですので、お酒はいけない飲みものですよ〜?」

エリス「はい! とっても危ない飲み物です!」

フィーア「で、でも美味しかったですよ?」オロオロ

キアラ(シアさん達、やっぱり前の事件を引きずっていますね……)

パトラ「……まあ、酔いやすさも人それぞれです」

パトラ「お酒を好きな人がいるのも事実ですし、強要はいけませんよ?」

パトラ「大切なのは節度です。嗜む程度、悪酔いをしないように心がければ大丈夫です」

シア「私のは、悪酔いじゃ済まない次元ですよ〜……?」

パトラ「知っていますよ!/// このお二人なら大丈夫でしょうけどね」

エリス「そうですね。ローズさんに加えて、ノワール様もいらっしゃいますし!」

ノワール「え、ええ。任せてください」

ノワール「それにしても、本当に今日は楽しい日でした……」

ノワール「経験したことのない遊びに、心地よい温泉……」

ノワール「みんなではしゃぎながら食べるお夕飯。そしてこうして部屋で談笑する……」

ノワール「……かつては、諦めていたものなのに」

ノワール「こうして味わってしまうとやはり、もう一度と欲が出てしまいます……」

フィーア「お義母様、ならば今度はまた違うところに旅行ですよ!」ピョーン!




211 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/10(月) 00:01:01.28 ID:xHJyDyrx0
フィーア「兄様達のご都合もありますから、すぐには難しいですけど……」

フィーア「こうやってまた、家族で揃って旅行をしましょう!」

キアラ「……今度は、ローズさん達も誘えるといいかも?」

ノワール「ふふ、そうですね」ニコリ

ノワール「……」

ノワール「あの人も、今なら誘えば来てくれるのかしら?」

パトラ「あの人とはまさか、元皇帝陛下のことですか?」

ノワール「ええ。あの人も皇帝という重荷から解放され、あなた達との戦いの果てに少し変化が見られますからね」

ノワール「少し、気になったのです。あの人も多分、さっきの卓球とか好きそうですしね?」フフフ

シア「あの人がやると、本当の戦闘になりそうで怖いです〜……」ブルブル

フィーア「だ、大丈夫です! こちらにはエリス姉様にロウル姉様、それにパトラさんもいらっしゃいますもの!」アセアセ

エリス「……開幕の一撃を防げなかった場合、重傷を負う未来が見えます……」ブルブル

パトラ「念入りにルールを教え込まないと、対戦相手に直接球を打ちこみかねませんからね……」

キアラ「い、いくらお父様でも……う、うーん、断言できないかもです」ブルブル

ノワール「……そうだ。お土産にさっきの麦酒がいいかもしれません」

ノワール「あの人も、お酒はかなり強いですし」

キアラ「そうだ、お土産もちゃんと考えておかないと!」

フィーア「ローズさん達、何が喜ぶかなぁ?」

パトラ「時間はまだありますし、案を出し合いますか?」

フィーア「そうしましょう! えっと、私はですね……」



……


――
212 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/10(月) 00:01:36.76 ID:xHJyDyrx0
――



――それぞれが和やかな時間を過ごす――

――楽しい時間はあっという間に過ぎ去ってしまうもの――

――遊び疲れた者もいるのだろう。名残惜しいと思いつつも、眠りに落ちてしまう――

――そんな時刻……――




スッ…



ノワール「……」キョロキョロ…



スッ…



ルーシェ「……」キョロキョロ…

エメリナ「……」キョロキョロ…




ノワール「……」クイ!







アベル「――母上? それに……ルーシェとエメリナ?」



三人「「!?」」


アベル「ど、どうしたんですかこんな時間に?」




213 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/10(月) 00:02:26.47 ID:xHJyDyrx0
ノワール「……私としたことが。旅行でやはりどうも気が抜けているかもしれませんね」

ノワール「決して、やましいことではありませんよアベル?」アセアセ

アベル「え、ええ。母上に限ってそれは無いと断言できますが……」

アベル「後ろの二人といいますか、組み合わせが珍しいな、と」

ノワール「……正直に言ってしまいましょう」

ルーシェ「は、はい……///」

エメリナ「実は……」






ノワール「――麦酒が諦めきれないのです……!!!」




アベル「……はい?」

ノワール「従業員の方に無理を言って、既に用意はあるのです」

ノワール「それに聞けば、この二人は相当お酒にも強いといいますし……」

ノワール「ひ、久々に誰かと夜にお酒を飲んで語らいたいな、とか……///」

ノワール「二人はカインとアドルランに近しいし、色々聞けるかな、とか……///」

エメリナ「ノワール様、アベル様もお酒には相当お強いですよ?」

ノワール「まあ! それじゃあ4人で飲みましょう? そうです、そうしましょう!」

アベル「いや、俺は物音が気になっただけ――」

ヒュオン!

ルーシェ「……捕獲完了。連帯、です……」

アベル(巻き込まれたぁ!?)グルグル

アベル(……だが)

アベル「はぁ……いいですよ。俺も、少しは麦酒に興味はありましたから」

ノワール「!!」パアァ!

ルーシェ「……よし、行きましょう……!」ズリズリ!

アベル「待て待て解いてくれ……!?」ズルズル…


……


――
214 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/10(月) 00:04:04.44 ID:xHJyDyrx0
――


……



アベル「うぅ……」フラフラ…


アベル「な、なんとか逃げ出せたか……」

アベル「信じられん、俺もそれなりに強いとは自負していたつもりだが……」

アベル「母上とルーシェのアレは、とても人間とは思えん……」

アベル「エメリナは大丈夫か……?」

アベル「ん? ここは……」


【大浴場深夜も開放中 ※この時間帯は一方の点検の為、混浴となります※】


アベル「ほう、こんな時間にまで……本当に大した宿だ」

アベル「なるほどな。この書き方だと早朝はまた浴場を入れ替えてもう一方を手入れ……」

アベル「朝方にはまた両方の開放が始まる手筈か」

アベル「……マックス、この時間だったら願いが叶っただろうにな」フッ…

アベル「とはいえこの時間だ。誰もいないだろうし……」

アベル「……少し、酒の臭いを落とさせてもらうとしよう」



パサ





エリス「えっ……アベル様!?///」バッ!

アベル「ぬおおおぁぁぁぁぁぁぁ!?///」ズザザザザ!


215 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/10(月) 00:08:23.40 ID:xHJyDyrx0
三連判定最後の公開直前ですが、今日はここまで

バレンタインの判定は先に言ってしまいますと、男性陣の味の好み(甘いor苦い)と女性陣達の出来栄えの判定が混ざっています
男性陣のコンマ二桁目が低ければ、女性陣達が失敗しても大丈夫という仕様です

本日もありがとうございました!
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 00:11:24.09 ID:kycGQULn0

偶数ゾロ目が出たけど女性陣に当たればいいな
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 00:12:40.95 ID:KjlDEAM6O
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 08:26:32.21 ID:M7swA63A0

やはり混浴イベだったか。前の反応からしてアベルムラムラ?
そしてバレンタインは>>1自ら偶数ゾロをぶち込むってすげえな
219 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/10(月) 23:57:32.21 ID:xHJyDyrx0
こんばんはー
自分で偶数ゾロとってるとか完全な自爆ですね(白目)
ちょっと小イベントですが、自由安価を取りたいので先にそこまでだけ投下しておきます
220 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/10(月) 23:58:16.96 ID:xHJyDyrx0
――


……


チャポン…



アベル「……///」

エリス「……///」


エリス(ど、どうしてこんなことに……)

アベル(どうしてこうなった……)


アベル「……///」チャプ…

エリス「……!」ピク!


エリス(うぅ、さっきの温泉での雑念を払おうと思い……)

エリス(全身全霊を込めて打った卓球はロウルさんには通じず……)

エリス(いい加減に切り替えようともう一回温泉に来てみれば……)

エリス(な、なんでアベル様まで……///)

エリス(お、落ち着かないと。ここでまたアベル様との夜を思い出しちゃったら……)プルプル

エリス(だ、大丈夫。アベル様の裸はもう見てきてものです)

エリス(それにお湯も濁って、全部はわからないですし……)チラ…


アベル「……」ムキッ


エリス(あああぁぁぁぁ……/// な、なんで肩から上だけでぇ!?)ドキドキ


エリス「……///」

アベル「……」




221 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/10(月) 23:58:43.70 ID:xHJyDyrx0
アベル(迂闊だった……)

アベル(おそらくエリスのことだ。日課の鍛錬をきっとどこかでこっそりとやっていたのだろう)

アベル(そしてその汗を流すには、この温泉はまさに最適だ)

アベル(深夜だからと、他に客が少ないからと、読みが甘かった俺のせいだが……)チラ…


エリス「……///」


アベル(……いざ、こうして改めてエリスの肌を見ても……)

アベル(本当に、綺麗なものだな……)

アベル(やはり湯に浸からぬよう上げられた髪は綺麗で……)

アベル(頭に乗った手拭すらが可愛く見えてしまう……)

アベル(……)

アベル(いかん、落ち着くんだ)

アベル(今日は滅多にない旅行……)

アベル(それに加えてエリスは先程のロウルとの激闘で消耗もしているだろう)

アベル(彼女はただ、純粋に温泉を楽しんでいるんだ)

アベル(俺が邪な感情などを持っては……)

アベル(……)



222 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/11(火) 00:00:45.92 ID:chXNSG8s0
特殊判定結果
その3(>>160

アベルの興奮具合(前判定により酒補正+5)

98+5

= 1 0 0 (103)( 我 慢 で き ん! )>95

※基準値を超えたため、旅行中ですが我慢しきれず!

――




アベル「――」




アベル(……無理だ)ス…

アベル(今更だが、やはり正式に式を挙げてからと思っていても……)スス…

アベル(エリスのこんな姿を見てしまっては……)ススス…




ピト…




エリス「ひゃうっ!?」ビク!

アベル「……エリス」ピト…





アベル(――我慢できるわけがない!)ムラムラ

アベル(さ、流石に公共の場で本番は不味いだろうが……)

アベル(ちょ、ちょっとだけ! ちょっとだけだ……!)


エリス「ア、アベル様?///」ドキドキ


――

※我慢できなかったアベルの、温泉でのエリスへの行動(公共温泉内なので本番はアウト)
 逆にエリスからアベルへの行動でもオーケーです

自由安価↓1〜3コンマ二桁(混ぜれそうなら混ぜます)
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 00:07:21.29 ID:D90AWCAeO
Bまではいけるのかしら?
雑念を払おうと冷静に体を洗おうと
洗いっこを始めてしまったが最後
浴場で浴場してソーププレイからの
シックスナインをガッツリやって満足
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 06:07:22.68 ID:c/KYPG2l0
温泉でおっぱじめるとかシチュエーションはもろAVだが純愛なんだよなあ
しつこいほど互いを舐めあって、なんなら身体中にキスマークとか付けちゃう
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 07:23:47.29 ID:T4QPAmkoO
今回の旅行でのお互いや皆の様子を語り合う
アベルが無意識にエリスに近づき密着するも
我に帰り欲望に流されまいとするもギンギンに
エリスがそれに気付き本当に仕方のない旦那様ですねと
物陰にアベルを誘導して色々あって色んな人に
教わったギュポポポを披露
ただアベルはむしろ更に昂ってしまうどころか
エリスにも気持ちよくなってほしいと反撃開始
互いを心行くまでペロペロしまくる

乱入者はきっとママンが
孫についてワクワクしながら
シャットアウトしてくれる筈
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 08:57:31.82 ID:xlgI09kxO
出遅れたか……
やっぱり健全でも洗いっこはみたいな。洗い終わったら念のためとペロペロと舐めあって
というかいつの間にかエリスが猫っぽいというかペロリストのイメージ強くなってるな?
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 12:26:15.51 ID:ANctpyBjO
ペロリストは大体生クリームのせいやししゃーない
しかしここまで溜め込むとなると
次の本番ではほぼ確実に着床不可避やな
228 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/11(火) 23:44:52.79 ID:chXNSG8s0
こんばんはー
……バレンタイン判定、改めて確認したら自分で出した44でかなりの致命傷を負っていました
どうしたものかと色々悩んでいますが、とりあえずまずは温泉小イベから……
と思ったらコンマから>>224さん採用で上の洗いっこも少し混ぜるかと思ったら想定以上に長くなりそうなことになってしまったため、
とりあえず途中まで投下しておきます
229 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/11(火) 23:45:31.03 ID:chXNSG8s0
――



アベル「……すまない。近寄り過ぎたな」ハァ…

エリス「い、いえ! アベル様でしたら私は……///」

アベル(……な、何をしているんだ俺は)

アベル(いくらなんでも、湯船の中でエリスを襲おうとするだなんて……)

アベル(落ち着け、冷静になるんだ……!)

アベル(この温泉の温度が、さっきの麦酒が、俺を惑わす熱になっているのかもしれん)

アベル(一度、頭を冷やそう……)

アベル「……」チャプ…

アベル「……ちょっと、身体を洗ってくる」

エリス「あっ……」

エリス「っ……」

エリス「お待ちください、アベル様!」チャプ!

アベル「ど、どうしたエリス?」

エリス「こ、ここは温泉です」

エリス「普通の湯浴み場とは違いますけれど、やることは同じわけでして、その……」







エリス「――アベル様のお背中を流させてくださいっ!」





……


――
230 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/11(火) 23:46:03.46 ID:chXNSG8s0
――



主従は、湯から出ると同時に頭に乗せていたタオルで身体を隠す。
既にそういう関係とはなっているが、どうにもまだ気恥ずかしさは抜けないらしい。
まさか、互いが互いを意識しているとは双方共に思っていない。
身体に張り付いた薄布に頬を赤くするも、それは湯あがりのせいだと気がつかない。


「アベル様、こちらにお座りください」


質のいい木製の腰掛に導かれるまま、アベルは腰を下ろす。
普段であれば見上げることとなる主人を見下ろす形となったエリスは、自分の雑念が首を擡げたのを感じ取る。
少し迂闊だったか。
目の前に広がる男の背中が、それだけで何かの刺激を与えてくる。


(駄目駄目……! 今はメイドとして、アベル様のお世話をしないと……!)


軽く首を振り、改めて決意を固める。
まさか前の入浴時から、僅かな邪念を抱いているなど悟られてはならない。
意識を自分の指先にのみ集中させ、手拭で石鹸を泡立たせる。


「失礼いたします……」


空いた手で、大きな背中にゆっくりと湯を流す。
その次に、泡立った手拭を被せていく。


「その、力加減は大丈夫でしょうか?」

「ああ、大丈夫だ。もう少し強くてもいいくらいだぞ?」


こしゅこしゅと、アベルの背を懸命に洗うエリス。
敵対者への攻撃には全力を尽くす彼女ではあるが、主人の背中ともなればそうはいかない。
万が一にも力加減を間違えてはいけないと、込められた力は普段の彼女からは想像もつかない程に可愛らしいものだ。
それを文字通りに肌で感じながら、アベルは小さく笑う。
やはり……彼女が愛おしくて堪らない。



231 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/11(火) 23:46:33.23 ID:chXNSG8s0
「ん、しょ……」


背に感じる力が、僅かばかりに強くなる。
本当に真面目で、自分には勿体ないくらいにできた、いい子だ。


(そう思いながら、俺はエリスを手放したくないとも思っている……)

(ふふ、本当に我ながら、強欲な男だな)


自分で洗うよりも、幾分刺激は弱い。
だというのに、自分で洗っている時とは比較にならない心地よさ。
その理由を考えてみても、やはり思いつくのは背を洗う指が原因だとしか思えなかった。
薄布越しに感じる、愛する少女の細い指。自分の指とは、ものが違う。



「んっ……ん……!」

「…………」


いや、もう一つあった。
懸命に背を洗う少女の、僅かに乱れた息遣い。
些細なものとはいえ、これもまた耳をくすぐり心地よさをもたらしてくれる。


「アベル様……」


そんな時、アベルは背の感触に違和感を覚える。
遮るものが、無くなったと言うべきだろうか?
そしてその理由はすぐにわかった。


「アベル様のお背中……広くて、とても逞しくて……」

「……傷痕も、多くて」


古傷をなぞる様に泡がつけられるが、それは手拭ではない。
ほっそりとしたその感触は、紛れも無くエリスの指であるとわかった。

「この傷、覚えています。昔、アベル様が私を庇って……」

「っ……エリス、別に気にするな。あの頃は俺もお前もロウルも、みんなで助けあっただろう?」

一際優しく、古傷が撫でられる。
慈しむような、そんな手つきで。


232 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/11(火) 23:47:18.03 ID:chXNSG8s0
(アベル様……)


いけない。そうは思いつつも、エリスはいつのまにか手拭を傍らに置いていた。
その代わりに、泡に塗れた己の手で主人の背中をなぞる。
触れたその場所から、じわりと自分にも熱が入ってくるのを感じる。


(大好きです……)


「エ、エリス……?」


指先だけでは足りない。
今度は無意識のうちに、頬を寄せていた。
少し首を傾ければ、とくとくと生命の脈動も感じることができる。
愛してやまない主人が、男が。今も昔も、こうして自分の傍にいてくれている。
その幸せを、エリスは改めて噛みしめる。


「……エリス。何をしているか知らんが、泡は大丈夫か?」

「はっ!? も、申し訳ありません!?」


その時間も、アベルの声で終わりを迎える。
現実に引き戻されれば、主の背中を流している最中にそれを疎かにしてしまうという大失態。
慌てて残る部分にも泡を行き届かせ、再度湯をかけてこれを洗い流す。


「……」


詫びつつも、やはり名残惜しさはあるのか。
湯で泡を流しつつ、手のひらで撫で洗うようにすすいで仕上げたことに少女は気がつかない。


「……ふぅ、気持ちよかったぞエリス?」

「い、いえ! 少し時間をかけてしまい、申し訳ありません」


湯から上がり、少しは身体も頭も冷えた。
少しだけとはいえ、愛する人の身体にも触れられた。
次は、前の方を。この一言を言うだけの勇気は、まだなかった。
これで今は満足しようと、手桶を片そうとしたエリスであったが……




「――それなら、今度は交代だ。俺が背を流してやろう」

「……え?」



手から滑り落ちた桶は、小さく音を鳴らして転がった。



――
233 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/11(火) 23:48:02.87 ID:chXNSG8s0
――


「……」


普段のエリスであれば、断っていただろう。
メイドである自分から主人にであればともかく、その逆はそうもいかない。
ましてや相も変わらず雑念を払いきれていないこの現状で。
直ではないとはいえ、身体に触れられてしまったら、どうなるか。

しかしそう考えているうちに、いつの間にかアベルは手拭を手に背に回り込んでいたのだ。
流石にここまでされてしまっては、断ると断るで申し訳がない。
僅かばかり、今度はあちら側から触れてくれるのだと。そういった邪念が無かったとも言い切れないが。


「流すぞ?」

「は、はい!?」


先程と同じように、軽く湯がかけられる。
それだけでも、どうしてこんなに鼓動が早まるのかエリスにはわからない。
後ろから手拭を擦り泡立たせる音が聞こえてくることも、やはり鼓動を速める。
やはり断っておけば。そうは思っても、もう手遅れだ。


「んぅ!?」

「す、すまない。痛かったか?」

「い、いえ。大丈夫ですアベル様……」


肩の付け根あたりに軽く手拭越しに触れられただけで、妙な声が出てしまったのだから。


「そうだな。俺とは違い、繊細な肌だ。注意して洗うよ」

「あっ……アベル、様ぁ……はっ……」


アベルの手つきは実に優しいものだった。
壊れ物を扱うかのごとく、優しくエリスの背は洗われていく。
それでも、エリスは声が抑えられなかった。



(アベル様の手……気持ちいい……っ)



何もやましいことなど無い筈なのに。
それでも、洗われた部分がじわじわと熱を帯びてきているように感じられた。

234 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/11(火) 23:49:07.10 ID:chXNSG8s0
「んっ……ふぅ……!」


どこか艶めいているようにも聞こえる声は、やはり抑えられることがない。
薄い布越しに感じる、アベルの大きな手のひらの感触。
無骨で、傷が多くて。それでも、この世の誰よりも好きな手だ。


「あっ……」

「……まだ泡が残っていて勿体ないな。腕の方も洗っておくか?」

「んぅっ!?」


背中からそれが離れてしまった時には僅かばかりの切なげな声が。
直後それが腕に移動すれば、やはりエリスの口からは熱の籠った声が漏れる。
肌を擦る手拭も、時折発せられるアベルの声も、ごく小さいものだ。
この静かな深夜の浴場にて、一番大きく響いているのはエリスの漏らす声だ。
当人もそれを理解し、頬を染め上げる。


(だ、め……だめなのに……)


性知識やそれに対する耐性はだいぶマシになったとはいえ、元々が致命的な有様だったエリス。
そんな彼女すら、今の自分の身体の変化――女としての反応には気がついていた。
振り払おう振り払おうとしていた雑念は、身体の汚れとは異なり洗われてもそぎ落とされることもなく。
どころか種火は確かな小さな炎となって、自分の中で燃えていると自覚できてしまう。
駄目だとわかってる。わかってはいるのに、身体が疼いている。


「……よし、これでおしまいだな」


主の言葉と共にかけられた湯が、ひどく冷たいものに思えてしまう程には。




だから。






「――――前の方も、洗うか?」






その言葉を聞いた瞬間、エリスは大きく喉を鳴らしてしまった。



――
235 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/11(火) 23:54:32.38 ID:chXNSG8s0
ノーマル洗いっこが終わったあたりで今日はここまで
……おかしい。おまけのおまけだから短くあっさりで済ませる予定だったのに?
R版ですから、もっと高頻度でテンポよくエッチな展開でどんどん行くべきだというのはわかってはいるのですが、
ここにスレ建てしておきながらどうにも自分はそういった高速展開が特に苦手なようです……本当に申し訳ない

なおバレンタインの方は先に言っておきますと、男性陣がゾロ目でもチョコを自分に塗りたくることはないとだけ。
流石にそんな事態になったら再判定許可を求めていますので……

本日もありがとうござました!
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 08:26:56.96 ID:PcTjPtVF0
おつおつ
自分は描写丁寧な方が好きなんで問題ないです
しかしお互い溜まってるというか、本番解禁したら凄そう
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 14:07:01.03 ID:rvclbKP7O
>>1の反応的に今回の判定は奇数ゾロがよくて偶数ゾロが致命傷なのか?
酔っ払い判定の時も確かそうだったし
238 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/12(水) 23:37:22.99 ID:PX1HWxp+0
こんばんはー
それではおまけのおまけの終わりまで再開します
最後にちょっと判定ありです
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