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【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その13

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239 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/12(水) 23:37:56.86 ID:PX1HWxp+0
――



「……」

「……」


何故、断れなかったのだろう。
エリスは自問自答を繰り返すが、もう手遅れであった。

前を洗うと言っても、面と面で向かい合うわけではなく。
背を向けたまま、アベルの腕だけが前へと伸ばされる。

「あっ……」

背後から抱きすくめるように、腰に腕が巻かれる。
それだけでエリスの口から声が漏れてしまうが、この程度は序の口だ。
泡に塗れた手拭が、ゆっくりと動かされる。


「んっ、く……ぁ……!?」


背中とは、明らかに動き方が違う。
撫で擦るのではなく、手拭を言い訳に柔肉を揉みしだくかのような手つき。
明らかに、洗うことが目的ではない。


「ア、アベル様、手つきが……」

「……嫌だったか?」

「そ、それは……あうぅ!?」


自分を見透かされているような問いに、顔が赤く染まる。
その間にも手は蠢いて、滑らかな腹部を撫でさすっていた。
緩やかな刺激。だがそれも、徐々に徐々に上へと移動する。

程なくして、アベルの手は慎ましい山に辿りついた。




240 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/12(水) 23:38:50.81 ID:PX1HWxp+0
「ひゃっ、アベル様、それ以上は……!」

「……エリスが、俺を惑わすのがいけないんだぞ?」


すっぽりと覆い被さった手は、ゆっくりと優しく動く。
泡のおかげか、実に滑りが良い。


「ごめん、なさい……」

「でも、本当に駄目です、これ以上はぁ……!」

「あぁ……」


手を動かしながら、アベルは小さく声を出す。
お互いに、わかってはいるのだ。
ここが公共の温泉であり。
自分達がそうであったように、予期せぬ来客がここに来る可能性も決して0ではない。
ここで致すのは、色々な意味で不味いのだ。

本当ならば、このまま可愛らしい胸を弄り倒したい。倒されたい。
ぷっくりと主張を始めた乳首を指先で転がしてやりたい。転がされたい。
胸だけじゃない。お湯に紛れてわからないが、既に蜜を垂らしている股の間に……

既に欲望に負けてしまっている二人ではあるが、どうにか最後だけは堪えようと必死になる。
そして燻る情欲の炎をどうにか鎮めようと、別手段での解決方法を模索する。


「エリス……」

「アベル様……」


名残惜しげに胸から離れた手で、エリスの顔を寄せてやる。
そうするだけで、愛する少女は舌を差し出してきた。


「んっ、んうぅ! ふぅ……!」


濃密な口づけ、いつの間にか向かい合う格好となり、より深くを求めれば身体は密着していく。
普段であれば、このままお互いが抱きしめ合ったことだろう。
しかし今ばかりは、いつもと状況が違う。


「ア、アベル様っ、なんだかこれ、身体が泡で滑っていつもよりっ、んあぁっ!?」

「こ、これは、確かにっ……!」


エリスは無意識の内にその身体を擦り付けていた。
泡の助力もあり、その肢体はアベルの身体を滑らかに移動していく。
そしてその際に得られる快楽は、想像以上のものであった。

241 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/12(水) 23:39:59.72 ID:PX1HWxp+0
「あっ……これ、アベル様と、擦れてぇ……!」


甘い声を出しながら、エリスはこの不思議な感覚に抗えないでいた。
まるで自分の身体を使って主の身体を洗っているような、そんな錯覚さえ覚えてしまう。
これは身体を洗っているだけなのだと、免罪符のようなものが出来てしまう。
その上、自身にももたらされるこの快楽。

これは、まずい。

このままでは歯止めが効かなくなってしまう。


「エリス、一度離れよう……!」


それは同じく身体を擦り付けていたアベルも感じ取っていた。
このまま推移すれば、朝までやってしまうかもしれないと。
予想だにしなかった快楽の原因、諸悪の根源はこの泡であることは明らかだ。
後ろ髪を引かれつつ、手桶に汲んだ湯を二人の身体の正面へとかける。


「あっ……」


寂しげに漏れるエリスの声。
だが無情にも、二人の身体の泡は綺麗に流されてしまった。


「……」

「……すまない。まだ泡が残っているな」

「え? あっ……!?」


そんな可愛らしい反応を示したからか。
それとも、最初からたがが外れていたアベルが悪いのか。
ここで終わりとする筈だった行為は、緩やかに延長していく。


――
242 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/12(水) 23:41:33.80 ID:PX1HWxp+0
――


じゅる、じゅると淫猥な音が響く。
先程の口付けと似たような、しかし似て非なるもの。


「泡が残っていては不味いからな。念入りに落とさないと……」

「んあっ……アベル様も、まだ泡が……すぐに落としますね……」


やはり、お互いにわかってはいる。
もはやどちらにも、泡など残っていない。
それでも、離れてしまうのが名残惜しかった。

それをあらわすかの如く、二人は幼稚な言い訳を盾に互いの身体を舐め合う。
舌先で、丁寧に丁寧に。
いつまでも、いつまでも。
いい加減にやめなければ。わかっているのに、やめられない。

秘部には触れることなく。逆に言えば、それ以外のところは徹底的に舐め尽くしたかもしれない。


「……っふぅ」

「あぁッ……」


ちゅぽんと、舐めるだけじゃおさまらなくなっていたアベルの唇がエリスから離れる。
強く強く吸い付いたのか、肩には赤い刻印のようなものが残っていた。


「……足りないな」

「んっ!?」


続けて、首元にも。
わざとらしく音をたてて、同様の刻印を刻む。
まるで、自分だけの証だと言わんばかりに。


「はあぁ……っ、アベル様ばかりから、頂くわけにはまいりません……!」


お返しだと言わんばかりに、エリスもアベルの肩へと唇を寄せる。


「んっ、はむ……ちゅる……」


しかし、想いは本物であってもまだ技術は未熟なのか。
アベルの肩に刻まれた刻印は薄紅色だ。
それを見ながら、アベルは小さく笑う。


「証をつけたければが、こうするんだぞ?」

「あっ、ああぁぁぁ……!?」


愛する者を前に、アベルは止まらない。
その後も腕に、背に、腹に、脚に。
至る所に、愛の刻印は刻まれ続けるのであった……



――

243 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/12(水) 23:42:04.60 ID:PX1HWxp+0
――

……


アベル「……///」

エリス「……///」

アベル&エリス「「……その」」

アベル「……///」

エリス「……///」

アベル「す、すまなかった!」

エリス「も、申し訳ありませんでしたっ!」

アベル「……」

エリス「……」

アベル「……もう一度身体を流して、湯に浸かるか」

エリス「はいっ!」


特殊判定
↓1〜3コンマ二桁

244 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 23:42:27.22 ID:kSokU4cDO
はい
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 23:42:34.49 ID:rJLnVxsu0
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 23:44:19.46 ID:w2tHhJ210
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 23:44:51.05 ID:bICMWM5aO
偶数ゾロwwwwwwwwwwww
248 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/12(水) 23:47:21.17 ID:PX1HWxp+0
もげぇっ!?
もうエリスのゾロ目率、特に22を叩きだす割合どうなってんの!?(吐血)
少々お待ちください……
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 23:49:45.74 ID:wLNz/80A0
アベルが絡んでる時のエリスの
判定に基づく正妻オーラがヤバい
250 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/12(水) 23:57:37.24 ID:PX1HWxp+0
1アベルに好き放題されちゃったエリス、満足できた?
>50

コンマ22

 2 2


偶数ゾロ目:???


2キスマーク、ばれる?ばれない?

50>49

※基準値を下回ったため、上手く隠しました



3お風呂場プレイ、気に入った?


50>46

※興奮はしたようですが、流石に背徳感が強かったようです


――


アベル「……」チャプ…

エリス「……」チャプ…

アベル「……その、なんだ」

アベル「悪かった。本当に反省しているよ」

アベル「全ては俺に忍耐力が無いからだ。温泉のせいだとわかっているのに……」

アベル「上気したお前を見て、抑えられなかったんだ……」

エリス「……」

アベル「そのうえ、調子に乗ってお前のあちこちにそんな……///」

エリス「いえ……」サスリ…

エリス「こんなに赤い証、アベル様がくださって……」

エリス「シアさんの言葉を借りるなら、所有者の証でしょうか?」

エリス「指輪とはまた違った嬉しさを感じます……///」

アベル「そ、そうか」

エリス「お風呂で、というのは少し恥ずかしかったですけれど……///」

アベル「そうだな。流石に時と場所は弁えねば……」

アベル「本当に、すまない……!」

エリス「で、ですから気にしていませんよ?」

エリス「――むしろ、謝らなければいけないのは私の方です……」

アベル「エリス?」

251 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/13(木) 00:10:51.84 ID:hpLUYTTB0
エリス「……」

エリス「アベル様を慕う方は、沢山いらっしゃいます」

エリス「キアラ様にフィーア様」

エリス「直属ではありませんが、ヒバリさんにルーシェさん。エメリナさんも、アベル様を評価してくださっています」

エリス「ローズさんも、アイナさんも、スミレさんも……」

エリス「そして……それ以上の感情を抱いている方々」

エリス「アーシャさんも。ロウルさんも。シアさんも。パトラさんも。ティアさんも……」

エリス「みんなみんな、アベル様が大好きで」

エリス「アベル様にも、私にも、かけがえのない大切な人達……」

エリス「私は、アベル様やみんなと一緒に生きていけたら、それだけで幸せ……」



エリス「――そう、思っていたのに」

エリス「――最近の私は、どんどんどんどん欲深くなっているのです」



エリス「メイドである自分が、主人であるアベル様に焦がれてしまう。その時点で、本来は駄目だったのに」

エリス「アベル様や皆さんが優しくて、私はそれに甘えてしまって……」

エリス「白くて綺麗なドレスに少し憧れたら、それを着ることも許して頂いて……」

エリス「……それでもまだ、私は満足できていなかったようです」

エリス「……アベル様との夜を思い出しただけで、皆さんがいる前だというのに身体が切なくなって!」

エリス「今も、駄目だとわかっていながら、心の底ではもっともっとと欲しがっていて……!」

エリス「……私も、かつてとは違います。ちゃんと、お勉強したんです……」

エリス「わ、私は……」







エリス「ア、アベル様の……あ、赤ちゃんが欲しいんです……っ!///」





アベル「」




追加特殊判定
↓1コンマ二桁
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 00:11:32.30 ID:SeBEydL1O
妊娠かな
253 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/13(木) 00:17:48.30 ID:hpLUYTTB0
アベルの理性

50>30


※基準値を下回った為、最終イベントの結婚式後に……?


――

追加の判定をとったあたりで今日はここまで
……とても初期夜レベルが2だったとは思えんです(白目)
この後はまた少し判定とりつつ今回の旅行は終了
バレンタインネタの後、妹ズの過去イベをできればと思います

……バレンタインの一部の人、本当にどうしよう

本日もありがとうございました!
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 00:33:23.42 ID:EBf2GjJaO
乙です
だいたいアベルが散々最強の夜レベルで
色々教え込んじゃったせいやなあ
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 08:25:37.61 ID:uPOBsBwH0

最初は無垢だった子がだんだんエロくなるのっていいよね!
ロウルもなんとなく赤ちゃん産みたがりそう
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2020/02/13(木) 10:10:06.52 ID:GRTx3PTxO
正妻のエリスを除くと、一番子供欲しがってるのはティアの入隊試験の時にアベルとの子供を妄想してたパトラじゃないかな
というかみんなアベルとの子供欲しがりそうだけど、なんか聖国シスターズは意味合いが違いそう(孕み袋扱いとか多分そんなん)
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 13:28:06.59 ID:PEOhH96fO
周りに寛容なエリスすら偶数ゾロで子供産みたがるとなると、前の妄想で既に赤ちゃん考えてたパトラさん結構すごいことになりそう
258 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/13(木) 23:39:51.40 ID:hpLUYTTB0
こんばんはー
それでは今日も少しだけ再開です
259 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/13(木) 23:40:29.03 ID:hpLUYTTB0
アベルの理性

50>30


※基準値を下回った為、最終イベントの結婚式後に……?


――


アベル「……」ギュゥ…

エリス「あ、アベル様?///」

アベル「……今は、まだ、難しい」

エリス「ええ、わかっています。アベル様は――」

アベル「――だが」

エリス「え?」

アベル「落ち着いて、無事に式を挙げられたなら……」

アベル「エリスを、メイドではなく妻として迎え入れることのできる日が来たなら……」






アベル「――その日は、眠ることなどできないと思った方がいいぞ?」ボソリ…





エリス「……っ///」ゾクゾク!

アベル「だから、もう少しだけ我慢してくれ」ナデナデ

エリス「は、はいぃ……///」

アベル「……」ナデナデ

アベル(子供、か……)

アベル(俺は、誇れる父親になれるだろうか……?)

アベル(……)

アベル(まずは母が複数いる問題を丁寧に教えるのが大事だろうな……)ダラダラ…



……


――
260 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/13(木) 23:41:03.07 ID:hpLUYTTB0
――


アベル「ふぅ、いい湯だったな」ホカホカ…

エリス「は、はい///」モジモジ

エリス(アベル様の刻印、誰かに見られないでしょうか……///)


カタ…


アベル「っ!」バッ!

アベル(まだ、誰かが起きている……?)ソー…






ノワール「凄いわルーシェちゃん。ギルバート以外でこんなに飲める人は初めてですよ?」ゴクゴクゴク…

ルーシェ「わ、私もお酒こんなに飲めたの、初めて、です///」ゴッキュゴッキュゴッキュ…

エメリナ「あうぅ〜? おかひぃです、私、お酒には強いつもりだったのに〜……?///」コクコク…

エメリナ(カイン様、申し訳ありませんが今日のご奉仕は無理そうですー……)

ノワール「ふぅ……」コト…

ノワール「昔の名残なのかしら。夜に誰かと飲むお酒はまた格別に思えます……」

ノワール「それに、あの子達のお話も聞けるともなれば、お酒も進むというものです」

エメリナ「ひっく……でも、ノワール様? ノワール様はアベル様のお母様で……」

ノワール「ええ。でも、あの子達もあの人の子。つまりは私の子ですもの」

ノワール「アベルは語ってくれるけど、アドルランとカインは恥ずかしがってあまり話してくれなくて……」

ノワール「だからこうして、あなた達から色々聞けるのは凄く嬉しいの」ニコニコ

ノワール「お酒のおかげか、いつもより饒舌になってくれるしね?」

ルーシェ「お酒、いい交友の飲み物、です……///」

エメリナ「あ、ということは逆にノワール様から昔のカイン様やアドルラン様のお話も?」

ルーシェ「!!」ガタ!

ノワール「ええ、私の知る限りでよければ。カインはああ見えて実は昔は――」




アベル「……気づかれる前に部屋に戻ろう」スッ…

エリス「三人とも凄い飲みっぷりです……」スッ…

アベル(しかし、母上も本当に明るくなられた)

アベル(今度、またゆっくりと飲むのならば、それもいいかもな……)


……


――
261 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/13(木) 23:42:00.12 ID:hpLUYTTB0
――



……翌日……


アドルラン「うーん、気持ちがいい朝だ! こんな時は身体を動かしたくなるな!」

アドルラン「マックス君、卓球で軽く汗を流さないか?」

マックス「ははは、俺は上手くないですけど、それでもよければ!」

アドルラン「強い弱いは関係ない。鍛錬もそうだが、色々な人とやるのはいい経験になるぞ!」

マックス「そういうことでしたら、いきますよ!」

カイン「やれやれ、一気に意気投合した感じだねぇ……」

アベル「いいじゃないですか。アドルラン兄様は元々がきさくな方ですし」

カイン「それはそうなんだけどね。ところでアベル、お前昨日はよくも逃げてくれたな?」

アベル「え?」

カイン「あの二人、あの後も服装やら髪型やら色々語り出すし、なかなか眠れなかったからな……」

アベル「おや、それならカイン兄様も加われたでしょう。何しろエメリナに――」

カイン「やめろっ! いいかアベル? 冷静になって考えてみろ?」

カイン「エメリナが、ぶかぶかなメイド服を着るだろう? 当然動きにくいが、彼女は服に見合ったメイドになろうと努力しているんだ」

カイン「……必死に必死に、懸命に動いて僕の後をついてくるんだ。なんか、こう……ぐっとこないか!?」

アベル「……言いたいことはわかります」

カイン「だろう!?」

アベル(やっぱり兄様もあの二人の会話に混じれたんじゃないか?)


……


――
262 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/13(木) 23:42:45.20 ID:hpLUYTTB0
――



ティア「あ、エメリナさんにルーシェさん。昨夜はどちらに?」

ルーシェ「ノワール様と、夜の飲み会、です」

エメリナ「な、なんでルーシェさん平気なの……?」クラクラ…

ロウル「あー、それじゃあ私達は参加できませんねぇ……」

ヒバリ「でもよかった。ルーシェがお酒楽しめたみたいでさ」

アーシャ「私達も、ヒバリさんと結構盛り上がってしまいましたしね///」

ヒバリ「結局決着はつかなかったけどねー」

ロウル「アベルさんならきっと狼耳を選んでくれるとは思うのですが……」ムフー!

ロウル「アドルラン様の好みとなると、やはり判断材料が少ないですからね」

エメリナ「や、やっぱり尻尾の方が大事だと思います……!」

ティア「や、やっぱりお尻に……///」

ルーシェ「〜〜っ!/// あ、朝から話す内容じゃ、ありません……!///」

アーシャ「ご、ごめんなさい」アセアセ

ヒバリ「そっちはどんな話題だったの?」

エメリナ「カイン様と、アドルラン様の昔話を聞けました……!///」

ヒバリ「え、何それいいなぁ〜……って言いたいけど、残念! 私はアドルランを誰よりも知る女を自負してるの!」ドヤァ!

ヒバリ「……カイン様の方はちょっと気になるけど」

ティア「わ、私はアベル様も他の方々も、全員気になります……!」

ロウル「ティアさんはまだ帝国に来て日が浅いですからね。今度の話題は皇子様達にしましょうか?」

アーシャ「あ、いいですね。それじゃあまた集まって――」


……


――
263 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/13(木) 23:43:36.33 ID:hpLUYTTB0
――



ノワール「ごめんなさいパトラちゃん……」ペコリ

ノワール「私がお酒の誘惑に負けて部屋を空けている間、あの子達の面倒を見てくれたそうで……」

パトラ「いえいえ、お気になさらないでください」

パトラ「その、騎士としてはあるまじき感情かもしれませんが……」

パトラ「……キアラちゃんとフィーアちゃんと一緒にいると、なんだか妹ができたみたいで楽しかったです///」

キアラ「わ、私達もです。パトラさん、ローズさんとは違った感じの大人の女性という感じで……」

フィーア「はい! それにパトラさんもいずれは義姉様になられる方ですし!」

パトラ「そ、それは……///」テレテレ

シア「ううぅぅ〜……淑女なパトラさんが羨ましいです〜……」

フィーア「あ、勿論シアさんも大好きですよ? 柔らかくて、一緒にいるだけでほんわかします!」

キアラ「シアさんはローズさんともパトラさんとも違うけど、包み込むような優しさを感じます」

シア「うぅ、ありがとうございます〜!」

シア「でもそんな純真な目で見つめられると自分の罪深さが浮き彫りにぃぃぃぃぃ!」ゴロゴロゴロ!

ノワール「ふふふ……そういえばエリスちゃん?」

エリス「は、はい!?」ドキ!

ノワール「あなたも途中からいなくなったそうですけど……」

エリス「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 23:44:39.10 ID:s2yl8QKCO
とう
265 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/13(木) 23:55:17.34 ID:hpLUYTTB0
まさかの浴場欲情。ノワールお母さんの苦言

15>10

※基準値を下回った為……?


――


エリス「……」ドキドキ





ノワール(――温泉で、というのはあまり関心しませんよ?)ボソリ

エリス(っ!?///)

ノワール(ふふ、アベルと一緒に温泉から出てきたのを私が見逃すとでも?)

エリス(……)ブルブル

ノワール(ああ、大丈夫ですよ? 私も何か小言を言おうかとも思いましたけど……)

ノワール(この子達から離れて行ったということは評価できますし)

ノワール(そして何より……)











ノワール(――わ、私ももうおばあちゃんで孫を見れるのかと思うと、許せてしまいそうですから///)





エリス「」

ノワール「……それで、いつなのですか?」ワクワク

エリス「だ、駄目ですまだです声に出てますノワール様あぁぁぁぁぁぁ!?///」

ノワール「あ、あら?」


パトラ「エリスさんのあの反応……」

フィーア「姉様が次のお義母様のお酒のお供に選ばれたのでしょうか?」

キアラ「ええっ!? でもエリスさんは……」

シア「エリスさんが慌てちゃうのも納得です〜」





――

※お母さんは倫理観より孫を優先したようです

――

……
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 23:58:08.15 ID:a798FLgUO
これは他のヒロインズにも『孫を見せるため』というノワールママ公認の大義名分が生まれてしまうのではなかろうか
興奮してきた
267 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 00:00:50.19 ID:yjvSrihd0
――

……



フィーア「……楽しい時間はあっという間です」ショボン

フィーア「でも、次があります!」グッ!

ノワール「ええ。もう一度ここに来るのもいいですし……」

キアラ「他のところに旅行してみるのも、楽しそうです」

ノワール「みんなと一緒の旅行……本当に素晴らしいものですね」

ノワール「ねえ、アベル?」

アベル「そうですね。また機会があれば、是非」

ノワール「ふふふ……!」



カイン「おい、何をのんびりしているんだアベル?」

アドルラン「折角のお土産だ。時間をかけて選びたい気持ちはわかるぞ?」

カイン「兄さんが朝っぱらからあんなに遊ぶからいけないんだよ!?」

アドルラン「はははは、すまないな。ところでカイン、この卓球台はまさにお土産に相応しいと思うのだが……」ズシリ

カイン「馬鹿なのか兄さん!? ちょ、義母さんからも何か言ってやってよ!?」



アベル「おっと、急かされていますね」

ノワール「ふふ、せっかちなのは相変わらずですねカイン」

キアラ「ローズさん達へのお土産、何にしようかな……?」

フィーア「サクちゃんのお土産も悩みますね……」ウーン…

アベル「ふっ……」

アベル(転移の魔法陣を使えば、すぐに帝国には戻れはするが……)

アベル(まさかカイン兄様の口から、それじゃあつまらないだろうなんて言葉を聞けるとは)

アベル(……家族との旅行。母上の言う通り、いいものだ)



アベル(これから増える大切な家族と一緒に、いつかまた……)




――


EXイベント9

【戦いを終えて〜〜帝国兄妹の旅行〜〜】おしまい


――
268 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 00:04:34.79 ID:yjvSrihd0
――


EXイベント10

【戦いを終えて〜〜聖国・愛の祭り〜〜】


――
269 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 00:14:44.98 ID:yjvSrihd0
【聖国・宮殿】



リーナ「……ついに、やってきましたわ!」

リーナ「今こそ、神の名のもとに愛の祭りを復活させるときですのっ!」バーン!

アルフ「随分と気合が入っているなリーナ?」

アルフ「確かに我が国の愛の祭りといえば、かつては盛況だったが……」

リーナ「ええ! わかっていますの。戦争のせいで、そんな余裕も無くなってしまったということぐらいは」

リーナ「ですから、今こそ復活させるんですの!」



リーナ「――神の食物であるカカオを、誰もが楽しむことができ!」グッ!

リーナ「――親しき友人や恋人に贈ることで、その友情や愛を深め合う、素晴らしき祭り!」ググッ!

リーナ「――神はきっと望まれていますわ! 聖国内だけでなく、今こそ王国と帝国にもこの祭りを伝えるべきだとっ!!!」バーン!



アルフ「……リーナ。盛り上がっているところをすまないが……」

アルフ「確かに、愛の祭りはかつての聖国の伝統だ。民達も喜ぶことだろう」

アルフ「しかし、これを王国と帝国に広めるのは難しいだろう」

リーナ「どうしてですの?」

アルフ「……カカオだ。神の食物たるカカオはまさに高級品。聖国では神の祝福もあり生産できてはいるが、他国はそうもいくまい」

アルフ「神の教えでは、花を贈ることでも良いはずだ。広めるのはこちらの方に――」





リーナ「……もう兄上の領地から大量にカカオを持って来た後ですのよ?」ガラガラ…

リーナ「あと王国では貴族の嗜好品としてですけど、流通はしていたようですの」







アルフ「」




……


――
270 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 00:17:13.11 ID:yjvSrihd0
おまけ9が終わり、バレンタイン導入部に入ったあたりで今日はここまで
少し悩みましたが、バレンタイン=チョコ=カカオから聖国の祭り設定となっています
判定人数が多いせいで、確実に明日だけでは終わりそうにありませんが……

本日もありがとうございました!
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 10:30:16.07 ID:AKDVDjJ2O
おつおつ
ママンもだが確かパパンも孫は見たがってたしこりゃアベル一家は後々子沢山になるな
そしてチョコイベ担当まさかのリーナって予想外だけどリーナって料理できたっけ?
272 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 22:52:05.96 ID:yjvSrihd0
こんばんはー
それではゆったりですが、バレンタインイベント始めて行きます
273 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 22:52:50.03 ID:yjvSrihd0
――


……


リーナ「さて! 早速王国と帝国にもこの愛の祭りを伝えに行きますわよ兄上!」

アルフ「……まあ、物資の輸送と思えば悪くは無いか」

アルフ「カカオに含まれる豊富な栄養素はまさに神の如く。上流階級でも貰えれば嬉しい筈だ」

リーナ「もうっ、大事なのはそこではありませんわ」

リーナ「親睦を深める、これが第一ですのよ?」

リーナ「色々と用意もしましたし、抜かりはありませんわ!」バーン!

アルフ「しかし、愛の祭りを伝えるとは言っても、どう伝えるつもりなのだリーナ?」

リーナ「確かに、異国の文化を広めるのは普通では難しいでしょう」

リーナ「――ですから、まずは国の上層部を愛の祭りの虜にしますの!」パン!

リーナ「将を射るにはまず馬からですの!」

アルフ(普通に考えれば、その将が国の上層部なのではないか……?)

アルフ(いやそもそも、以前の聖歌の時もだが、我々は簡単に国の上層部に難題を投げかけているような……)

リーナ「ほら兄上、ぼーっとしていないで早速行きますわよ?」

アルフ「ま、待てリーナ。どこから向かうつもりなんだ!?」

リーナ「んー、そうですわね……」

リーナ「……」

リーナ「やっぱり、最初は……」



……


――

274 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 22:57:31.54 ID:yjvSrihd0
【帝国・アベルの城塞】


アベル「……で、俺のところに来たと?」

リーナ「そうですの!」エヘン!

アルフ「毎度騒がせてすまないなアベル皇子……」

アベル「い、いや大丈夫だ。それにしても、愛の祭りか……」

アベル「聖国らしい催しだが、具体的には何をするんだ?」

リーナ「愛の祭りとは言っても、難しいことはないですわ」

リーナ「ただ日頃の感謝や想いを相手に伝えて、細やかな贈り物をするんですの」

アルフ「聖国では、神の食べ物であるカカオ。それを元に作られるチョコレートが一般的だが、花の場合もある」

アベル「チョコレート……これはまた、随分と高価な贈り物だな?」

リーナ「やはり帝国では入手が難しいんですの?」

アベル「ああ。無いことはないが、根が張る上に……原材料の信憑性がな」

リーナ「ふっふっふっ……」

リーナ「安心なさいなアベル。今日は、あなた達にこの愛の祭りを教える為に、持って来ましたわよ!」バッ!

アルフ「聖国原産、聖樹印の最高峰のカカオだ」ガラガラ

アベル「」

リーナ「あ、ちゃんと既に精製済のチョコレートの塊もありますわよ?」アセアセ

リーナ「これを一度溶かして、好みの形に変えれば誰でも手作りチョコレートが作れますわよ!」グッ!

アベル「そ、そうか。それを聞いて少しは安心したが……」

アベル「既にチョコレートではあるのだろう? そのまま贈るのは駄目なのか?」

リーナ「駄目ではありませんけど、折角なら手作りの方が想いが伝わると思いません?」

アベル「なるほどな」

リーナ「……ところでアベル? あなたはどのようなチョコがお好きですの?」

アベル「……」
275 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 23:03:24.41 ID:yjvSrihd0
バレンタイン・チョコ判定
>>192より

※男性陣※

※コンマ一桁…好みの味の傾向
偶数:大人なビター
奇数:甘ーい♪

※苦味弱←2・4・6・8・0→苦味強
※甘味弱←1・3・5・7・9→甘味強

※コンマ二桁…見た目の拘り
0〜5:気にしないよ
6〜9:やっぱり見た目も大事

基準値判定
1アベル:55

コンマ55

ゾロ目:見た目は気にしない、チョコスキー。隠しているがこっちの味が大好きで仕方がない

※奇数ゾロのため、アベルはめっちゃ甘党だったようです

――


アベル「さ、さっきも言っただろう?」

アベル「帝国ではチョコなど、高級品だ」

アベル「それに、俺をよく見てみろ?」

アベル「かつては冷酷な黒騎士を演じていた俺が、そんなものを食べてみろ」

アベル「イメージというものが崩れてしまうだろう?」

アベル「もし、仮に食べるとしても……苦味の効いたものだろうな」

リーナ「なるほどですの……」

アルフ「アベル皇子らしいな」

アベル「当然だろう?」












アベル(あああああぁぁぁぁぁ! なんで俺はこんなところで兄様みたいな見栄を張ったあぁぁぁぁぁ!?)

アベル(チョコだと……!? 聖国では、そんな高頻度で食べられるものなのか……!?)

アベル(ああ、くそ! 甘くとろける姿を想像しただけで、唾液が止まらん!)

アベル(だ、だが本当に、俺にだってイメージというものがある……)

アベル(まさか俺が甘いものが、ことチョコレートが好きだなんて、周りの者にばれてみろ……)

アベル(威厳も何もあったものではないぞ……)

アベル(しかし、祭りの名目ならもしかしたら……?)


アベル「……」ソワソワ

リーナ「?」

276 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 23:07:26.70 ID:y+uvlxmRO
そりゃ正妻と生クリームprprプレイする男が甘いもの嫌いなわけ無いよな(真顔)
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 23:11:29.94 ID:AKDVDjJ2O
そりゃエリスペロペロし続けるわけだよ
278 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 23:12:12.58 ID:yjvSrihd0
アベル「ん、ん……しかし、だ」

アベル「誰かに贈り物をして気持ちを伝える祭りというのも、悪くないな」

リーナ「! そうでしょうそうでしょう!?」

アベル「俺もおおそれたことはできないが、それでもよければ協力させてくれ」

アルフ「寛大な対応、感謝する」ペコリ

リーナ「よし! まずは要のアベルを説得できましたの! これで帝国はぐっと楽になりましたわ!」

アベル「どういう意味だ?」

リーナ「アベルが愛の祭りに乗り気なら、必然的にご兄妹や部隊の皆さんも乗ってくれるでしょう?」

リーナ「そしてあなた達は揃って強い。旧帝国思想の人にも、影響を与えられるかもしれませんの」

アベル「なるほど、そういうことか」

アルフ「この流れでアドルランも誘いたいところではあるが……」

リーナ「今日の目的は、帝国と王国ですの。ですから当然……」

アベル「ま、まさか……」

リーナ「そのまさかですわ!」





リーナ「――王国にも愛の祭りを広めに行きますわよ!」




……


――
279 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 23:14:56.61 ID:yjvSrihd0
――


【王国・王城】



リーナ「お邪魔しますの!」シュイン!

アルフ「転移が完了している時点で、断りも無く失礼しているのだがな……」

アベル「これでも良くなった方だ。以前はクラウス王の私室に直行していたからな……」

リーナ「アベル達のことですから、大丈夫だとは思うのですけど」

リーナ「下手をしなくても、国王暗殺未遂が何度起きても不思議じゃありませんの」

アベル「以前フィーアとアーシャも、本当にそれを警戒していたからなぁ……」

リーナ「ですが、今日は愛の祭りを届けに来ましたの!」

リーナ「王国との関係を修繕するためにも、私達が積極的に行動しないと……!」

アルフ「王の間は確かこちらだった筈だが……」




特殊判定
↓1コンマ二桁
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 23:16:15.55 ID:92aHtLQc0
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 23:16:22.54 ID:y+uvlxmRO
痴女判定かな
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 23:17:11.70 ID:YSsN8HWa0
ゾロ目で>>1の反応は?
283 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 23:18:31.20 ID:yjvSrihd0
うわあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?(白目射出)
なんでここで出たぁ!?
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 23:20:27.03 ID:YSsN8HWa0
やる夫みたいになってしまったか……
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 23:23:55.88 ID:y+uvlxmRO
あれ、そういえばスカーレット将軍の胸って……
286 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 23:26:22.38 ID:yjvSrihd0
恒例・スカーレット将軍の状態は?


コンマ55

 5 5


奇数ゾロ:大ハッスルの真っ最中!

――


ガチャ…



アルフ「突然の来訪、失礼。聖王代理アルフォンス――」





スカーレット「ほらっ! もっと腰を動かしなさいな!?」パンパン!

王国新兵1「」ガクンガクン

スカーレット「あなたも、ほら、また硬くなってきましたわよ……?」シコシコ

王国新兵2「うああああぁぁぁぁ///」ドピュドピュ!

スカーレット「ふふ、あなたもね……?」クニクニ…

王国新兵3「ふおおぉぉぉぉぉぉ///」ドピュルルル!

スカーレット「あぁ〜っ……/// 久々の新鮮な精液ですわぁ……」トローン…




アルフ「」




スカーレット「……あら?」

アルフ「」

アルフの股間「……」

スカーレット「……」ジュルリ…

アルフ「――はっ!?」ゾクリ!



スカーレット「美味しそうですわあぁぁぁぁ♪」シュバッ!



追加特殊判定
↓1コンマ二桁
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 23:27:39.74 ID:BlOs6urDO
はい
288 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 23:34:53.35 ID:yjvSrihd0
アルフォンスの貞操危機

74>50

※基準値を上回った為、ギリギリセーフ!

――


アルフ「ぬおおおおおぉぉぉぉぉ!?」バッ!

スカーレット「あらっ?」スカッ…

アルフ「――唸れ聖雷の銀剣よっ!!!」バッ!



ピシャーン!



……



スカーレット「し、失礼致しましたわ。ワタクシとしたことが……」プスプス…

アルフ「はぁっ……はぁっ……」ブルブル…

リーナ「……兄上が王国内で躊躇いなく抜刀された衝撃も霞むほどの衝撃でしたの……///」

アベル「クラウス王は不在なのか……」

スカーレット「え、ええ。席を外していますわ。ですので今の内に精液を補充しておこうかと……///」ツヤツヤ



王国新兵達「「」」ヒカラビ



アベル(可哀相に……)

アベル(……)

アベル(俺もティア相手の時は、ああならないように気をつけねば……)ブルブル…


289 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 23:45:07.96 ID:yjvSrihd0
……


スカーレット「お待たせしました」ドレスチャクヨウ

スカーレット「それでは改めて、ようこそ王国へ」ペコリ

アベル(何事もなかったように……)

スカーレット「それにしても、再び聖国と帝国のトップがいらっしゃるなんて……」

スカーレット「今度は何事なのかしら?」

アルフ(……思わず雷を落としてしまったというのに、平然としている……)

アルフ(以前よりもより強くなったというのか? 私も将として負けるわけには……)ムムム…

リーナ「もうっ! 兄上もアベルも妙な顔で黙らないでくださいな!」

リーナ「コホン! 今日は、王国に聖国の愛の祭りを伝えにきたんですの!」バッ!

スカーレット「あら、愛欲の祭りならまさに今さっき――」

リーナ「よ、欲はいりませんのっ!!! いいですか、愛の祭りとはですね……!」



……リーナ説明中……



スカーレット「まぁ、そんな祭りが?」

アルフ「……一応、赤い薔薇などを贈ることもある」

スカーレット「それも素敵ですわね。でもワタクシとしては……」

スカーレット「やはり、チョコレートの方がいいと思いますわ」

スカーレット「ええ、そうです。まさに今あの子達のお世話になったのですから……」

スカーレット「彼らにチョコレートを振舞うべきですわね!」パン!



王国新兵達「「ス、スカーレット将軍のチョコだってっ!?」」ヨロヨロ…



アベル(な、なんだこの悪寒は……)

アベル(凄まじく嫌な予感、というよりも……)


アベル(――愛液がチョコに投入される未来が見えるっ!!!)ガタガタ…


……

――
290 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 23:55:00.87 ID:yjvSrihd0
――

2スカーレット将軍のチョコ(料理技能を取っていないため、例外的に料理技能として判定)

コンマ44

偶数ゾロ目:100(ワタクシはレディーですのよ? これくらいは当然の嗜みですわよ)

※ゾロ目かつ偶数のため、真面目に凄く美味しいチョコレート!

※お楽しみの最中を目撃してしまいましたが、オンオフはしっかりしている模様

――


……



スカーレット「完成ですわ!」ジャン!

リーナ「早いですの!?」

スカーレット「ワタクシの魔法に我が国の魔道具があれば、時間短縮も可能ですのよ?」

リーナ「むぅ、やはり王国の技術は凄いですの」

アルフ「いや、それよりも……」



深紅のチョコ「……」キラキラ!



リーナ「上手過ぎですのっ!?」ガーン!?

アベル「ま、待て。見た目だけという可能性も……」アセアセ

スカーレット「まぁ、流石にそれは随分な物言いですわよアベル皇子?」

スカーレット「……あなたにも大変お世話になりました。ですので、おひとつお裾分けを」ポイ

アベル「んぐっ!?」








アベル「――う、うまいっ!?」ガガーン!






スカーレット「ふふ、ワタクシはレディーですのよ?」

スカーレット「これくらいは淑女たるもの当然の嗜みですわ!」ホホホ!

リーナ「」

リーナ「」

リーナ「ムネガオオキクテワタシヨリリョウリモウマイ……」ゴゴゴゴゴ…

アルフ「お、抑えろリーナ!?」ガシ!


291 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 00:04:46.18 ID:2CdxCzY50
王国新兵1「しょ、将軍! 俺達にもどうかお恵みをっ!」ハッハッ!

王国新兵2「お願いしますぅ!」

王国新兵3「一口だけ、一口だけ!」

スカーレット「ふふ、焦らずともちゃんと作っていますわ。安心なさい?」

王国新兵達「「「愛の祭り最高だぜ!」」」グッ!




アベル「……一応、広めることはできたな」モグモグ

アルフ「私も先程の侘びということで貰ったが……美味いな」モグモグ

リーナ「……」シクシク

リーナ「目的は達しましたの……一度城塞に戻りますわよ……」

アルフ「あ、ああ……」

アベル(リーナも行動拠点が俺の城塞になっていないか……?)





王国新兵達「「うまうま」」パクパク



スカーレット「ふふ……」

スカーレット「愛の祭り、チョコレートの贈り物……」

スカーレット「聖国には、素晴らしい文化がありましたのね……」





スカーレット「……」

スカーレット「確かチョコレートには媚薬効果もあったような?」

スカーレット「はっ!? つまりやはりそういう祭りなのですねっ!?」ジュルリ!



……


――
292 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 00:07:33.19 ID:2CdxCzY50
アベルがヒロイン達からチョコ貰えていませんが、今日はここまで
まさか遭遇判定で奇数ゾロが来るのは想定外でした(アルフが犠牲になった場合、次はアベルが狙われていました)
アベル甘党化は正直キャライメージ的に逆になったかなーと思っていましたが、そういえば生クリームの件がありましたね
そう考えると、逆にイメージ通りなのか?

本日もありがとうございました!
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 00:10:01.29 ID:b/Rxpd8zO
おつおつ
スカーレット将軍もヤバいけど、神職にも関わらずあれと同列に扱われてるティアやっぱおかしい()
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 00:15:16.42 ID:TrmC11F10
乙乙
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 00:19:15.71 ID:EoKqqlFzO
おつおつ
スカーレットさん紛うことなき変態だけど、実際有能でもあるからなぁ……
アベル甘党だったけど、なんとなくカインお兄ちゃんも甘党なイメージというかブラックコーヒー飲めなさそう
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 14:08:34.72 ID:FQWasPYIO
リーナとかいう狂言回しも
コメディリリーフもできる万能キャラ
297 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:31:15.20 ID:2CdxCzY50
こんばんはー
それではゆったりチョコレート再開です
298 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:32:00.79 ID:2CdxCzY50
――


【アベルの城塞】


リーナ「うぅ……」

アルフ「あまり落ち込むなリーナ。神はあの深紅の令嬢に常識を与えなかった代わりに料理の腕を授けたのだろう」

アベル「どちらかと言えば、ショックを受けたのはアルフの方ではないか?」

アルフ「ああ、この私が寒気を感じたよ……」ブルブル

アルフ「本能的に剣を抜いてしまったが、国交は大丈夫だろうか?」

アベル「俺が同じ目に遭っていたら、俺も有無を言わさず剣を抜いていた自信がある。あまり気にしない方がいいぞ?」

アベル「まああの人も酷い時は酷いが、真面目な時は真面目だからな……」

アルフ「職務に励み過ぎた反動なのか……?」

リーナ「もう、もうあの赤い痴女の話は止めましょうっ!」

リーナ「今はそんなことより、愛の祭りでしてよアベル!」

アベル「あ、ああ……」





マックス「あ、愛の祭りだって……!?///」ドキドキ…



アベル「マ、マックスそこにいたのか。安心しろ、変な意味ではないぞ?」

カイン「まったく、どこに行っていたんだアベル。僕に書類を持ってこさせておいて留守にするなよな?」

アドルラン「ははは! まあその書類をカインは重いからと私に持たせたのだがな!」

アベル「も、申し訳ありません兄様……」

アドルラン「おや、アルフにリーナ君もいるじゃないか。久しいな、今日は遊びに来てくれたのかな?」

アルフ「そうだ。と言いたいところだが、若干違うのだ」

リーナ「突然ですが、あなた達にも愛の祭り知ってもらい、帝国全体に愛を巡らすのに一役買っていただきますの!」

カイン「な、なんだって……?」


……

――
299 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:33:12.58 ID:2CdxCzY50
――

……


アドルラン「ほう、聖国にはそんな祭りが……」

カイン「帝国は初代皇帝に絡んだ催しごとしかなかったから、ちょっと新鮮ではあるねぇ」

マックス「愛の祭り……」ドキドキ…

アベル「俺は先に聞かされて、王国に向かっていた次第です」

マックス「え、大丈夫でしたか!?」

マックス「スカーレット将軍が愛の祭りなんて言葉を聞いたら、きっとそれはもう――」

アルフ「はははははははは…………その言葉を早く聞きたかったよ」トオイメ

マックス「あ、手遅れでしたか……」

アルフ「ギリギリで踏み止まったよ。と、とにかくそれは置いておいて……」

リーナ「お二人にもこの祭りを広めて頂きますの!」

リーナ「帝国の三皇子が愛の祭りを積極的に行えば、きっと民も興味を示す筈ですし!」

リーナ「聖国側としても、物資の援助は怠らないつもりですの!」

カイン「ふぅん……」

カイン「ま、純正のチョコレートを聖国から仕入れるルートを作れると思えば、悪くは無いかもね」

アドルラン「民も楽しめる祭りならば、取り入れないわけにはいかないな!」

アドルラン「是非とも参加させて貰おう!」

リーナ「感謝ですわ。あ、それとアベルにはもう聞いたのですが……」

リーナ「あなた達は、どのようなチョコレートがお好みですの?」

マックス「チョコ、チョコかぁ……」


300 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:36:20.56 ID:2CdxCzY50
(男性陣判定基準は>>275参照)

3マックス:29(甘いもの?それなら砂糖水をどんどん啜るぜ! カブトムシレベルで甘いものに吸引されます)

4カイン:15(食べられたらそれでいいさ。脳の為に糖分の補給は定期的にしてます)

5アドルラン:40(苦味の美味さがわかる大人の舌。焦げカスだってなんのその)

――


マックス「――チョコは大好きっすね! 砂糖水よりも高級感ありますし!」キラキラ!

カイン「僕はとりあえず腹が膨れればなんでもいいけど……」

カイン「……まぁ、甘いものは好きかな。僕のこの頭脳を活性化させてくれるからね」

アドルラン「むう、そういうものなのか?」

アドルラン「私はどちらかと言うと、苦味が際立っているものの方が美味しく感じるのだがな」

アルフ「ほう、流石だなアドルラン」

アベル(そうか、砂糖水なら唯の水を飲んでいる振りをして糖分をとれるか)

アベル(俺も見栄を張らずにマックスみたいに公言しておけばな……)

リーナ「ふむふむ……」

リーナ「わかってはいましたが、やはり人の味覚はそれぞれですの」

リーナ「全ての人に受け入れられる、そんな平等なチョコレートは作ることはできませんが……」



リーナ――あなた達に、日頃の感謝を込めたチョコを実は作ってきていますの!」バーン!




男性陣「「!?」」



リーナ「さぁ、括目なさい!」ゴソゴソ!



――
301 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:38:17.03 ID:2CdxCzY50
――

※女性陣※

コンマ二桁…出来栄え
1:やらかしたぁ!?(料理技能から−25)
2〜4:形が崩れたかも(料理技能から−15)
5:出来た!(料理技能直接)
6〜8:上手に出来た!(料理技能に+15)
9:完璧な仕上がり!(料理技能に+25)

※コンマ一桁…チョコの味(意中の相手と一致すれば、補正+10)
偶数:大人なビター
奇数:甘ーい♪

偶数ゾロ目:私を食べて♪(???)
奇数ゾロ目:こだわりすぎぃ!(???)

6リーナ:82(料理技能42)+出来栄え補正+15
=57(どうですの? これならちゃんと作れますの! ほんのりビターなお手本チョコ)


――


平たいチョコ「……」ペターン




リーナ「どうです!?」ドヤァ!

カイン「……なんか薄くない?」

リーナ「お、お黙りなさいな!?///」

アベル「確かに俺の知るチョコレートと比べると随分と薄いですが、折角のリーナの好意だ。ありがたく頂きましょう」

リーナ「んんっ! これは、ちゃんと意味がありますの。舌先に乗せて御覧なさい?」

アベル「では……」パク

カイン「……ん?」

アドルラン「なるほど、口の中ですぐにまんべんなく溶けて香りで満たされる仕組みか……」トロリ…

マックス「ほんのり苦いけど……美味しいな」

リーナ「ふふふ、まあこれでも聖国の王女ですからね」

リーナ「流石にチョコレートくらいはある程度のものは作れますの!」エヘン!

アルフ「ふふ……前はもっと上手く作れたと、少し凹んでいたのだがな?」

リーナ「あ、兄上!?///」

リーナ「ら、来年はきっともっと勘が戻っていますの!」

リーナ「ですから……楽しみに待っているんですのよ!?」ビシ!

アベル「ああ、楽しみにさせて貰うよ」

302 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:42:48.96 ID:2CdxCzY50
ドタドタ!



アベル「ん?」



クラウス「ア、アベル皇子は!?」ハァハァ!

ネスト「あ、殿下! お久しぶりです!」ハァハァ!


アベル「ネ、ネスト!? それにクラウス王まで!?」

アドルラン「ま、まさかまた王国に緊急事態が!?」

マックス「ま。任せてくださいよクラウス様! 今の俺なら、きっと水天や炎天でも……!」






クラウス「――スカーレット将軍が、帝国と聖国の双方に非常に不躾な真似をしたと聞いて飛んできたのだが……」ゼェゼェ…

ネスト「いやぁ、任務から戻ってくるなりあの人が久々に荒ぶってて肝が冷えましたよー……」ゼェゼェ…



マックス「あー……」

アベル「い、いや……」

アルフ「お気になさらず……」



カイン(一体王国で何があったんだ……)


303 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:47:32.70 ID:2CdxCzY50
クラウス「ほ、本当に大丈夫だろうか?」オロオロ

クラウス「何度も言うが、彼女は普段は本当にまともなのだが……」

アベル「大丈夫です、わかっておりますので……」

アルフ「元々は、我々の方から急に城に押し掛けたのです。本当に大丈夫ですので……」

クラウス「そ、そうか。それならば良いのだが……」

ネスト「もしかして、王城に何か届け物でもしたんですか?」

ネスト「城内がえらーく甘い匂いに満たされていましたけど」

アルフ「届け物……そうだな、ある意味ではそうとも言える」

リーナ「端的に言ってしまうと、聖国の愛の祭りを届けに伺ったのです」

クラウス「愛の祭り?」



……リーナ説明中……



クラウス「なるほど、それはいい祭りかもしれないな」

リーナ「よし、手応えありですの!」グッ!

クラウス「貴族の嗜好品とされるチョコレート、これをもっと民にも広められればとは思っていたが……」

クラウス「今ならば、聖国から正規に仕入れるということも可能。これを機に王国にも取り入れてみよう」

クラウス「誰かに感謝の想いを伝える……今の王国に必要なのは、身分差に囚われないそういったものであろうしな」

アルフ「ご入り用の時は、お任せを。優先して陛下に行き渡るよう手配致します」

クラウス「すまないな。しかし、チョコレートか。最近は私も食べている暇が無かったが……」


304 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:54:54.96 ID:2CdxCzY50
――

7クラウス:60(少しは見た目も気にするが、大切なのは味さ。カカオの苦味は気が引き締まって好き)

8ネスト:07(何かを食べられるだけで幸せですよ。疲労回復には甘いものが一番!)

――


クラウス「実はこう見えて、私もチョコレートは好きなんだ」

クラウス「あの身が引き締まるような苦味は、一度食べたら忘れられないよ」

アドルラン「おおっ、同志が!」パアァ!

クラウス「なんと、アドルラン皇子も苦いチョコレートがお好みか?」

クラウス「いやいや嬉しいな、なかなか同意を得られなくてね……」

アドルラン「わかります、わかりますよ……!」グッ…!



ネスト「うへぇー……まさか陛下もアドルラン様もビター派ですかー……」

ネスト「俺はチョコレートなんて高級なもんは基本口にしませんけど、やっぱり苦いより甘い方がいいと思うんですよねぇ」

マックス「うんうん、チョコレートは甘くてこそチョコレートってもんですよね?」

ネスト「お、なんだい? マックス君もチョコレートは甘い派かい?」

マックス「そりゃあ勿論! チョコに限らず、甘いものは最高ですよ。砂糖水も大好きです!」

ネスト「あーわかるわかる! いいよね砂糖水! 身体に直に糖分巡ってる感じがするし!」


アベル「見事に味覚が割れているな……」

アルフ「しかし、チョコレートは甘くも苦くもなる。どちらにも平等に変化できるのはやはり神の御業か……」

リーナ「流石に違うと思いますわよ? それよりも……」ポン

ネスト「……え?」

リーナ「砂糖水直接なんて味気ないですの。ちゃんとしたチョコレート、一度は食べてみるといいですわよ?」

ネスト「え、これ……チョコレート?」

リーナ「愛の祭りは、親しい友人にも贈り物をしますの。遠慮なくどうぞ、ですわ!」

ネスト「……う、美味いです……///」モグモグ

リーナ「まぁ、甘さ控えめですからあなたには物足りないかもしれませんけど、そこは我慢して欲しいですわ」

ネスト「い、いえ。俺にまでこんな……ありがとうございます」ペコリ

クラウス「ふふ、愛の祭りか。いいものだな……」

ネスト「ええ、本当に。これは王国でも帝国でも広めたい文化ですね」



ネスト「――ちょっとさっそく第四斥候部隊総出で広めて来ますっ!」シュバッ!


アベル「あ、おいネスト!?」


……

――
305 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 00:01:29.63 ID:EjfgKEzX0
――


そして……


迅速な斥候部隊の活動により、まずは王城内に聖国の愛の祭りの話は瞬く間に広まっていくのであった。



……



【帝国王城内・厨房】



キアラ「……よし」

フィーア「アベル兄様に、日頃の感謝の気持ちを伝えられる素晴らしき愛の祭り……」

フィーア「なんだか興奮してきました!」ムフー!

キアラ「すみませんアルフさん、わがままを言って材料ばかりか教本まで……」

アルフ「何、構わぬさ。聖国の良き文化をこうして広められることは、きっと神もお喜びになられる筈だ」

アルフ「それに、きょうだいへの感謝の気持ちを伝えるとあってはな。私も応援せざるをえないだろう?」

キアラ「あ、ありがとうございます!」ペコリ

フィーア「アルフさんアルフさん、その……よければ味のご指導なども頂けると……」チラ…

アルフ「二人は既に十分すぎる程の腕前なのだろう? 私などが口出しする場面も無いと思うが?」

フィーア「その、帝国ではチョコレートは希少でして。私達も作った経験が無いのです」

キアラ「ですから、そこはまさしく本場のアルフさんから御意見をいただければと……」

アルフ「そうか、そういうことなら構わないが……」





アルフ「――私はなかなか厳しいぞ?」ニヤリ




妹ズ「「頑張ります!!!」」バッ!




――
306 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 00:13:35.12 ID:EjfgKEzX0
――

9キアラ:77(料理技能100)

コンマ77

 7 7

奇数ゾロ目:こだわりすぎぃ!(???)


10フィーア:24(料理技能100)+出来栄え補正−15
=85(ちょ、ちょっと失敗しちゃったけど大丈夫! 背伸びしたほろ苦ビターチョコに可愛らしいトッピング)

11アルフ:78(チョコレートは神への供物にもなる以上、見た目も大切だ。そしてカカオの風味も忘れることなかれ)

――



フィーア「えっと、湯銭はこれで合ってるのかな……?」ワタワタ

フィーア「アベル兄様に食べて頂くのです、失敗するわけには……」ワタワタ

アルフ「落ち着くんだフィーア。君の手順に誤りはない」

アルフ「ただ、あまり焦り過ぎると……」



フィーア「あ、あぁー……ちょ、ちょっと端っこが……」


ナッツチョコレート「……」ポロ…


アルフ「いや、この程度は全然問題ないだろう」

アルフ「その齢でこれ程とは、流石だな……」

フィーア「えへへ/// ありがとうございます。アベル兄様、喜んでくださるかなぁ」ワクワク

アルフ「ああ、これほど想いの詰まったチョコレートなのだ」

アルフ「それにカカオの風味も残り、砕いたナッツのアクセントもある……アベル皇子が喜ばない筈がないだろう?」

フィーア「わーい!」ピョーン!

アルフ「ふふ……」

アルフ(昔、リーナともこうして作ったな……)

アルフ(来年は私もリーナと共に作るとしよう)

アルフ「さて、キアラの方は……」


キアラ「……」ウーン…


綺麗なチョコレート「……」キラキラ!


フィーア「さ、流石キアラ姉様です!?」

アルフ「こ、これは驚いた。店で売られていても不思議ではない出来栄え――」

キアラ「……違う」ボソリ

フィーア「え?」

キアラ「何かが、違うんです。私が求めているものじゃないといいますか……」

キアラ「何かこう、手作り感が足りない様な……あ、そうか!」ポン!



キアラ「――ちゃんと豆の段階から作ってないからですね!?」



アルフ「」

フィーア「」
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 00:14:55.08 ID:NoKvJI/mO
TOKIOかな?(錯乱)
308 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 00:16:22.35 ID:EjfgKEzX0
妹ズの判定結果まで出したあたりで今日はここまで
偶数の方でなくてよかった反面、違った意味でキアラはハッスルします

本日もありがとうございました!
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 00:20:20.66 ID:UwjZVb5EO
おつおつ
ここまで凝ってもらえるなんて幸せ者だなマックス
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 00:26:50.49 ID:yEwLfje3O

失敗して尚こだわりの強いアルフも認めるレベルのもん作れるフィーアにそれ以上に手作りの熱意が凄いキアラ……こりゃマックス大勝利ですわ

偶数ゾロ目の方も見てみたかったです!(直球)
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 00:32:43.23 ID:9mi3ePDaO
おつです
そういえば『自分で出した44で致命傷』って発言があったから、女性陣のいずれかに当たったってことなんだよね……
本命:正妻エリス
次点:ドピンクその1シア
ダークホース:ドピンクその2ティア
大穴:パトラ
と予想してみる
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 05:43:13.28 ID:nq8K5qNnO
奇数ゾロで至高の一品てことは
偶数ゾロならば究極の一品か
あるいはやっぱり「私と一緒に食べて」なのかしら
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 05:51:03.10 ID:nq8K5qNnO
って偶数ゾロ私を食べてって明記されてるし
どう想像してもエリス、シア、ティアの誰かとしか思えない件
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 06:33:56.04 ID:AafI/wwd0
またさすエリになるのか
それともシアがやらかしたになるのか……
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 07:21:17.44 ID:IXgwqAGO0

ざっと調べた感じだけど豆の段階から作るとなると数年単位でかかるみたいだし、完成するころにはマックスと結婚というか子供がいてもおかしくなさそう
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 13:02:12.30 ID:ff6fNOXvO
エリスは生クリームプレイの経験、シスターズは聖国出身という知識があるからこの三人なら誰が来てもおかしくは無さそう
個人的には温泉で(この三人の中では比較的)コンマが大人しめだったティアがそろそろ弾けるのではと予想する

もしくは最近全体的に安定してるアーシャが不意討ちでぶちこんでくるか
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 13:43:45.58 ID:nq8K5qNnO
>>315
一応スカーレットさんが魔術で色々やってるし
場合によってはスカーレットさんに伝授して貰って
色々こだわりを見せるんじゃないかな

何度も作っては「これじゃない」と試行錯誤を繰り返しつつ
サクさん「すいません私の図体でも流石にこれ以上は食べられません勘弁して下さい」
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 19:22:10.60 ID:IPTXCv3hO
そもそもサクはチョコ食べても大丈夫なのだろうか

……とか考えてて不味いことに気付いた
ロウル犬だからチョコ食べたらアカンやん
319 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:32:33.21 ID:EjfgKEzX0
こんばんはー
少しだけ再開していきます

>>318

ロウル「私は犬じゃなくて、ちょっと狼の耳と尻尾があるだけの女の子ですよ! チョコだって食べれます!」
320 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:33:49.96 ID:EjfgKEzX0
――



フィーア「ね、姉様? 流石にカカオ豆の段階から作るのはちょっと……」

アルフ「作るというより、まず帝国でカカオの栽培が出来る環境を整え、そこから数年はかかるぞ?」

キアラ「うっ、でもまだ、手はあります」

キアラ「以前にシアさんも実践したそうですが、土魔法の応用で植物を急成長させることは可能なようですから……」

キアラ「そこから同様にカカオも成長させれば!」

アルフ「た、確かに荒業で不可能とは言い切れないが、やはり止めた方がいいだろう」

アルフ「確かに魔法で成長を早める、王国であれば妙な道具を使うなど手はあるが……」

アルフ「天然の物にはどうしても劣ってしまう。永き年月を生き延びてきた証は、そうそう誤魔化すことはできぬ」

キアラ「やっぱり、そうなのですか……」ショボン…

アルフ「……」

アルフ「だが、より濃密な手作りに拘りたいというのであれば、手を貸せないわけでもない」

フィーア「え?」

アルフ「先程、豆の段階からと言っていたが……」ゴソゴソ…

アルフ「正確に言うならば『実』の段階からだろう」カラカラ

フィーア「そ、それは?」

アルフ「これが、カカオの実だ。この中に詰まっているものが、この『豆』になる」コロコロ

アルフ「まあこれは、リーナが念の為に用意していた既に発酵、乾燥も済ませてある物だが」

アルフ「既に、チョコレートのような香りがするだろう?」

キアラ「は、はい」

アルフ「手作りを望むのならば……ここからチョコレートを作るという手段がある、ということだ」

フィーア「や、やった! これなら姉様も手作りチョコを……」

キアラ「……」ゴクリ…

フィーア「姉様?」

アルフ「……聡いな。樹からの栽培は当たり前として、この中間地点から始めるチョコレート作りさえもが苦行と察したか」

フィーア「え、え?」

321 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:39:04.59 ID:EjfgKEzX0
キアラ「……フィーアちゃん、普通のお豆は食べたことあるよね?」

フィーア「はい、ありますけど……」

キアラ「あれをよく思い出して? 食べているのは柔らかい胚乳の部分……」

キアラ「そしてこのお豆はまだ、固いでしょ?」コツコツ

フィーア「あ、外皮を剥く作業があります!?」ガーン!

キアラ「うん、それに剥いても、小さい胚芽も取らなきゃいけない筈」

アルフ「ご名答。そしてこの外皮はそう簡単に取れるものでもない。じっくりと焙煎する必要がある」

キアラ「そして、外皮を剥けば当然食べられる部分の重さは減っちゃうから……」

フィーア「……チョコレートとして食べられる量を確保するには、相当な量が必要そうです!?」ガガーン!

アルフ「その通り。第一関門として、大量の豆の焙煎及びそこから不要な物を除去する作業があるわけだ」

アルフ「勿論、そこから先も苦行は続くぞ?」

フィーア「ど、どうしましょう姉様?」オロオロ

キアラ「……」

キアラ「……いえ、折角こうしてアルフさんとリーナさんが材料を用意して下さり、手順も教えてくださったのです」

キアラ「――帝国第一皇女キアラ、参ります!」ゴッ!

キアラ「……なかなか表に出せないのならば、せめてこういった物には本当の想いを込めたいですからね」

フィーア「姉様……」

アルフ「ふっ、本当に、大した皇女だ」

アルフ「いいだろう。その心意気しかと受け止めた」

アルフ「これがカカオ豆と手順書だ。困難に挑むものに、神は必ずや祝福を授けてくださるだろう」

キアラ「はい、頑張ります!」グッ!


……


――
322 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:40:30.91 ID:EjfgKEzX0
――

……


アルフ「……皇女達に想われるアベル皇子は幸せ者だな」

アルフ「しかし、彼女の熱意に押されて一式を渡してしまったが、やはり伝えるべきであったか?」

アルフ「ただ作るだけならば苦行の果てに可能だが、美味に仕上げるとなるとその時間は……」

アルフ「いや、彼女ならばあるいは魔法を応用するか……?」ムムム…

アルフ「……想いを伝えるチョコレートの為に使う魔法か。なんとも平和な魔法ではないか」

アルフ「昨今の戦争用の魔法を研究するより、そういった研究を我らも進めるべきかもしれないな……」

アルフ「……んっ!?」








バーンズ「……」ジー…







アルフ「……そうだな。まずは皇女を狙う不審者を通報する魔法でも作るか」

バーンズ「……! ま、待つのだ聖国の将よ!?」アセアセ

バーンズ「私は断じて、不審者などではない」キリッ

アルフ「その図体に全身黒鎧に兜姿で部屋外から皇女の様子を伺うなど、不審者以外の何者でもないと思うが?」

バーンズ「こ、これは陛下……ギルバート様からの密命だ。他言は無用」

アルフ「密命……?」

323 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:44:12.78 ID:EjfgKEzX0
――

12バーンズ:53(…………どちらかと言えば、甘いものが好き。絶対に誰にも言えないが)

――



アルフ「……皇女達がチョコレート作りで無茶をしない為の護衛?」

バーンズ「そうだ。元より陛下は、フィーア様のことを気にかけておられたのだが……」

バーンズ「最近では、その才を見抜けていなかったと、キアラ様の動向も気にかけるようになられたのだ」

バーンズ「陛下としてはやはりお二人には戦の才を磨いて欲しいそうだが……」

バーンズ「自分を打ち破ったアベル皇子達についた彼女達の今後も気になるらしく……」

アルフ(皇帝にも、人の血は流れているということか……)

アルフ(いや、これもアベル皇子達が勝ち得たものなのかもしれぬな)

アルフ「それで、代わりに様子を伺っていたと?」

バーンズ「……あくまで、私は影の護衛に過ぎぬ」

アルフ「……」

アルフ「バーンズ、だったか。一つ、確認したいことがある」

バーンズ「……なんだ?」






アルフ「――大天使と化した聖王シュタイナーの右腕を遠距離から一撃粉砕するあの二人に護衛は必要なのか?」





バーンズ「…………」

アルフ「……実は、私もな。かつて皇女二人の護衛役を買って出たことがある」

バーンズ「っ!?」

アルフ「……直後に自分の存在意義に激しく疑問を持たされた」トオイメ

バーンズ「…………我が剣も、未だ道は遠い」ガクリ…

アルフ「……お互い、将位にあぐらをかかず鍛錬が必要なようだな」フゥ…

アルフ「……出来合いでよければ、一粒どうだ?」スッ…

バーンズ「…………いただこう」パク

アルフ(今、兜越しにどこから食べた!?)


……

――
324 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:47:36.35 ID:EjfgKEzX0
――


……


アルフ「――そういうわけで、特にキアラ皇女の方の熱意は凄まじい」

アルフ「迂闊に彼女のチョコレート作成を妨害すれば、炎槍で貫かれかねんぞ?」

バーンズ「し、しかし陛下の命は……」

アルフ「今言った通りだ。熱心に励んでおられた。そして姉妹揃って高い技術を持っている」

アルフ「報告としてはこれで十分ではないか?」

バーンズ「むう……」

アルフ「しかし、もう元親衛隊帳や皇帝の耳にも愛の祭りのことは伝わっているのか」

アルフ「思っていたよりも早く、祭りの存在だけは帝国に広まりそうだな……」

バーンズ「……」

アルフ「……そういえば、貴殿には愛の祭りで想いを伝えたい相手などはいないのか?」

バーンズ「っ!?」

アルフ「せっかく耳にしたのならば、実践してみるのも悪くないと思うのだがな」

バーンズ「……貴様はどうなのだ」

アルフ「私は今回はチョコレートに疎い者の援護が主目的だからな。それどころではない」

アルフ「それよりも質問を質問で返すな。どうなのだ?」

バーンズ「……」

バーンズ「……い、いるには、いるのだが……///」

アルフ「」

アルフ(冗談のつもりだったが、まさか……!?)

アルフ(こ、この黒騎士が焦がれる相手だと? 少し気になってしまうではないか……!)

アルフ「……良いことではないか」

アルフ「今日の私は愛の祭りの伝道師だ。もしかしたら手助けができるやもしれぬ。案内を頼めるか?」

バーンズ「し、しかし……」

バーンズ「……」

バーンズ「……」スッ…


……


――
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 23:51:18.98 ID:FuILiFBGO
バーンズさん精神的にはエリス、肉体的にはスカーレットさんに堕ちてるんだがどっちのことなんだろ
326 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:54:44.61 ID:EjfgKEzX0


――


【帝国・???】


バーンズ「……」ズシンズシン…

アルフ「……」

アルフ(無言で歩き始めたが、迷いのない動き……)

アルフ(おそらくは案内をしているのだとは思うが)

アルフ(こ、この方角はまさか……)ダラダラ…





バーンズ「……ここだ」




【アベルの城塞】




アルフ(……神よ、この者の想いが叶うことは絶無と思ってよろしいのでしょうか?)



バーンズ「……」ジー…



アルフ(そしてまた躊躇いも無く部屋外から熱視線を……)

アルフ(やはり変質者の類ではないのか?)


フワァ…


アルフ(そして部屋の中から漂ってくるこの香りは間違いなく……)


バーンズ「……」ジー…


――
327 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 00:02:17.71 ID:nMcEFxts0
――

13エリス:33(料理技能110)

コンマ33

 3 3

奇数ゾロ目:こだわりすぎぃ!(???)


14アーシャ:57(料理技能90)+出来栄え補正無+アベル好み補正+10
= 1 0 0 (いつも通りにできました。見た目こそダークですけど、中身は甘ーいホワイトチョコレートですよ♪)

15ロウル:86(料理技能80)+出来栄え補正+15
=95(たまには素直に感謝の気持ちを込めて。そして大人になって貰いたいと、悪戯心の苦味も忘れない特製チョコですよ!)


――


アーシャ「ふんふふふんふ〜ん♪ なんだか、楽しいですね」

ロウル「ええ。普段のお料理よりも、お菓子作りの方がこちらの気分も盛り上がって来ますね!」

ロウル「やっぱり、この甘〜い香りのおかげなんでしょうかねぇ?」

アーシャ「ふふ、出来ました。アベル、喜んでくれるかしら?」


見た目ダークなチョコ「……」ピカアアァァァ!


ロウル「おおう、まるでアベルさんのような真っ黒いチョコですねぇ」

ロウル「でも……」プスス…

ロウル「それ、ちょっと割ったら中身は真っ白なんでしょう?」プルプル

アーシャ「あら、ロウルちゃんにはばれちゃったかしら?」

アーシャ「だって、普通に白いまま渡したらアベルもイメージとか気にしそうだと思わない?」

ロウル「ええ、ええ。わかりますよアーシャさん」

ロウル「アベルさん、多分本当は甘いもの好きだって周りにばれてないと思っていますからね」クスクス

ロウル「他の人はともかく、長いこと一緒にいた私達の目は誤魔化せないっていうのに……」プークスクス…

アーシャ「こらロウルちゃん、笑い過ぎよ? 確かに、見た目の印象とはちょっと違うとは思うけれど」

ロウル「いやいや、でもアーシャさん考えましたねぇ。改めてこのチョコ、本当にいい出来ですもん」

ロウル「見た目悪ぶって真っ黒で、中身は甘々真っ白ってまさしくアベルさんそのものですからねぇ」

ロウル「……さて、アーシャさんがアベルさんを甘やかすなら私はやはりこれですかね?」


見た目ホワイトなチョコ「……」デデーン!


アーシャ「あら、綺麗。でも、今の口ぶりからして……」

ロウル「ええ、アーシャさんと被ってしまいましたけど、私のも同じ仕掛けですよ。中身はまるで逆ですけどね」クスクス

アーシャ「もう、悪戯は程々にしなければいけませんよ?」

ロウル「ええ、わかっています。たまには私だって素直に作りますよ?」

ロウル「しっかり丁寧に想いを込めて作らせていただきました」

ロウル「――大人の苦味にも慣れてくれという想いも入っちゃいましたけどねぇ?」ニヤニヤ

アーシャ(ふふ、そうは言っても中身もそれほど苦くはないのでしょう?)

アーシャ(まったく、ロウルちゃんも優しいんだから……)


328 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 00:06:39.58 ID:dJTTXa/OO
エリスゾロ目はゾロ目でもそっちかいww
しかしこの順番ということは偶数ゾロ目はアベル隊ヒロインじゃなさそう
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 00:07:58.46 ID:nCCJf4c/0
もしかして久々にノワールさん?
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 00:10:50.51 ID:uAKM1u+SO
アベルに親子レベルに年の離れた弟or妹が産まれてしまうのかもしれない
331 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 00:13:55.96 ID:nMcEFxts0
ロウル「うーん、でもやっぱりアベルさんなら中身はミルクの方がよかったですかねぇ?」

ロウル「流石に不味いと吐き出されたら私でも傷つきますし」

アーシャ「ふふ、大丈夫。アベルも甘いのが好きなだけで、苦いものが食べられないわけでもありませんからね」

ロウル「まあアベルさんの舌は結構残念というか、大抵のものを受け入れられますけどね」

アーシャ「きっとロウルちゃんの想いも伝わるわ。自信を持って!」

ロウル「そうだと嬉しいですけどね。それにしても……」チラ…




リーナ「」




ロウル「何故か私達がチョコレートを作り始めてから真っ白に固まってしまったリーナさんも気がかりではありますけど……」

アーシャ「ええ、それ以上に……」




エリス「……」


ハート型チョコ「……」キラキラ…


エリス「うぅ、違う、違うんです……!」パク! モグモグ…


純白チョコ「……」ホワイトー


エリス「これも、違う……!」モグモグモグ!


エリス「やはり、アベル様にこの想いをお伝えするには、もっと本格的に作らなければなりません……!」グッ!


カカオ豆「……」ドキドキ


エリス「……以前読んだ教本では、チョコレートの原料はこのリーナさんが持ってきてくださったカカオ豆」

エリス「その中身を炒って不純物を取り除いたものを――徹底的に摩砕したものだった筈です」

エリス「アベル様の為ならば、全力を尽くさねばっ!」ゴッ!



アーシャ「エリスちゃんの熱意が凄すぎて……」

ロウル「あれには流石に勝てそうにないですねぇ……」


――


バーンズ「……」ガクリ…

アルフ「……」ポン…


……

――
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 00:17:12.81 ID:U3W8vw85O
相変わらずゾロ率凄いエリスだけど偶数まではとれなかったか
しかしふと思ったがスイートだのホワイトだのミルクだのビターだのチョコの甘さ順ってどうなってるの実際
333 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 00:21:02.11 ID:nMcEFxts0
アベル隊初期ヒロインズまで公開したあたりで今日はここまで
うん、エリスは相変わらずのゾロ目率(白目)
ただ今回は偶数ゾロは躱してくれたため、この後はキアラと共にこだわりの逸品を作ります

偶数ゾロに対して奇数ゾロが弱いと思う方もいらっしゃるかと思いますが、
カカオを豆から作るガチ手作りチョコはまさに地獄の労力で本来ならば常人に作れる代物ではないです(白目)
これはこれで、強い想いを伝える手段と思っていただければ

本日もありがとうございました!
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 00:27:28.21 ID:uAKM1u+SO
おつおつ
そういえば違和感無さすぎて忘れてたけど、シア初期ヒロインじゃなかった
女性陣で残ってるのはシア・パトラ・ティア・ヒバリ・ルーシェ・エメリナ・アイナ・スミレ・ノワール・フローレンか……いや偶数ゾロの内容が内容だから誰に当たっても波乱不可避やわ
335 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 00:30:59.97 ID:nMcEFxts0
>>332
厳密に言うとチョコレートの種類は三つで、甘さ順の表現ではないです(近年有名メーカーが第四を生み出したりしていますが)

ホワイト……カカオ成分は搾ったカカオバターのみ。それに加えて粉乳等なので白くて苦味も無い甘い仕上がり
ミルク……カカオマス+全粉乳等のミルク成分の混成。そのため苦味も色の濃さも控えめ
スイート……カカオマスが主原料でミルク成分を含まない。苦味も色味も最も濃いものです

このスイートが、より苦いものになったりすると
セミスイート、ビター、ブラック、ダーク等色々な呼ばれ方をすると思って大丈夫です
スイートは苦味が控えめなタイプもあるので、今回はビターの表現を使っています
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 00:36:14.38 ID:v4laRVrTO
生クリームの時もそうだったけどイッチのお菓子の知識の充実具合どうなってるの……?
おつです
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 08:27:38.68 ID:BNNBnzZP0
R板なのにためになる雑学入ってくる謎のスレ
しかしこうなると私を食べてがフローレンさんの可能性でてきたぞこれ。あの人頻繁に笑かしにくるし
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 21:48:01.62 ID:Yq0myMT3O
カカオ70%は然程苦いと思わなかったけど80%になった途端に苦酸っぱい感じだったことあるし、10%でそんな変わるもんなのかと思ったがやっぱ豆の違いが大きいんかな
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