【百合モバマス】南条光・小関麗奈「罪色カタルシス」【ヒーローヴァーサス】

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1 : ◆K1k1KYRick [saga]:2020/04/01(水) 21:22:51.73 ID:4vlNvTrl0
※南条光と小関麗奈の百合SSです。登場人物は全員八年分育っています。
※光(22)は巨乳になっています。麗奈(21)のお山は横這いです。






「……」

レッスン後、シャワーを浴びながらアタシは自身のカラダを眺めた。

最初は気にならなかったけど、ここ六年でアタシの体は随分と女のカラダに仕上がってしまった。

腕で隠しきれない盛り上がった胸が恨めしい。

   #  #  #
2 : ◆K1k1KYRick [saga]:2020/04/01(水) 21:23:59.71 ID:4vlNvTrl0
「ヒロイン役……?」

二十二歳になった時、プロデューサーから言い渡された役はヒロイン役だった。

努力の甲斐あってデビュー後二年目で手に入れたヒーロー役……

「特撮と言えば南条光」が合言葉みたいに流行って、アタシもそれを誇りに思っていた。

正直まだまだメインヒーロー役を続ける気でいたし、降りる時期でもないと思った。

「言っておくが、別にこのオファーはヒーロー役としてのお前を否定している訳じゃないからな」

プロデューサーは資料を手渡し、ついでに説明を続けた。

「その証拠に光のアクションについての評価は全く落ちていない。
 だが光、お前のヒロイン役を切望する声は日増しに増えてきている。
 無視するのは得策ではない。需要があればそれに応え、演技の幅を広げていく。
 これはそうした仕事の一環だ」

分かってるつもりだ、プロデューサーはアタシの夢をしっかり汲んで

早くから特撮の営業をしてくれていた。

スタント顔負けのアクションをこなす特撮アイドルという評価を得たアタシは

四作目で初めて女性でレッド役に抜擢された。

「……」

「光、お前も年頃だし女性として十二分に魅力的なアイドルに育っている。
 マンネリ感を拭う意味でも、このヒロイン役はマイナスにはならない」

結局アタシはその仕事を受けた。

……だけどどこか吹っ切れていない自分がいた。
3 : ◆K1k1KYRick [saga]:2020/04/01(水) 21:24:30.20 ID:4vlNvTrl0
   #  #  #

熱いシャワーが肌を撫でていくうちに、高校の休み時間を思い出した。

教室の後ろの方で、アタシの出ている雑誌を片手に語っていた男子の猥談が今も耳に残っている。

『光ちゃんの体ってホンット最高だよなぁ……』

『ああ、新シリーズになる度におっぱいおっきくなってる気がするわ』

『いや、なってるだろ。この間の回のアクションシーンなんてスゴかったぞ
 オッパイがたぷたぷ揺れてた』

『この前プールに怪人が来た回も神回だったよな。
 光ちゃんの水着姿だけでも貴重なのに、きゅっと締まったヒップに
 水着が食い込んでたハイキックシーンがマジ最高だった……』

廊下ですれ違う度に異性の好奇な視線が突き出た胸や尻に吸い付くのを感じていた。

その熱の籠った目を向けられている、体が焼けてしまいそうで怖かった。

体がどんどん女の子になっていって、男の子と違っていくのが怖かった。

組んだ腕の上にデンとふてぶてしく乗っかる乳房。

……こんなのより、背が高くなって欲しかった。

未だにアタシは一五五センチを越えていない。

なのに胸だけ九十二センチもあって何の役に立つだろう。

可愛いとかエッチだなんて言われても、全然嬉しくなかった。

胸なんか大きくなっても重いし、走る時上下に揺れて千切れそうに痛いし

男の子にはヘンな目で見られるし、良い所なんて全くないのに……。
4 : ◆K1k1KYRick [saga]:2020/04/01(水) 21:25:00.67 ID:4vlNvTrl0
   #  #  #

「……アンタ、アタシにケンカ売ってるの?」

事務所の食堂でアタシは麗奈に相談していた。

彼女はアタシとか対照的な成長を遂げている。

すらりとしたカラダには無駄が一切なくて

軽やかなステップに靡くストレートヘアには癖毛一つ見当たらない。

キュートとクールが調和を保って同居している、青々しく反り立つ若竹のような美女。

彼女は今やトップモデル兼歌手になっている。

デビューして数年の内にファッションリーダーとして

男性ファン以上に女性ファンから熱く支持されるようになった。

「いや、そんなつもりは……ちょっ……! ちょっと、麗奈ぁ!?」

麗奈は身を乗り出してアタシの乳房に悪戯を始めた。

「一体何を食べたらこんなに差が出るのよ」

「あっ……そこ、触っちゃ……! んぅ……!」

乳房の下部を麗奈は手の甲でトントンと叩いてくる。

人形のように綺麗な彼女の手は、アタシの下品な大きさの胸にすっかり隠れてしまっていた。

「ホント何よ……この嫌味ったらしい重みは!
 半分くらい分けなさいよね、全く……」

「うう……分けられたら、分けてるよ……」

アタシはジンとする胸を抱えて縮こまった。

何で麗奈に相談したのかというと、今度の特撮で彼女とアタシは共演するからだ。

以前に魔法少女の麗奈と映画でコラボしていて、今回はその延長線とも言える縁だった。

監督は彼女を戦隊もののリーダーに抜擢した。

それはアタシがここ数年守ってきたポジションだった。
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