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【安価】でアズレンファンタジー
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57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/06/06(土) 09:26:59.42 ID:cvvFLQU2o
えっちなご奉仕とか…?
58 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/12(日) 19:13:08.86 ID:BfVe+k8n0
リン「……よし、誰もいないか」
浴場のドアを開き、脱衣所に突入。カゴの入った棚、大きな鏡の置かれた洗面台には人がいた形跡は無く、浴室に誰かがいる様子もない。ホッと安心してドアをくぐり、閉める。着替えようと棚の前に向かい――
リン「……ん?」
ドアの位置では見えなかった、棚前の床に脱ぎ散らかれた服が目に入る。それが何なのかパッとひと目で何か分かった。仲間の一人が身につけていたメイド服である。
シェフィールド「……誰ですか?」
まずい。そう思った時には頭の横に銃を突きつけられていた。どこに隠れていたのか分からないが、リンの横にはシェフィールドが。床に落ちているものから分かるだろうが、下着姿である。
リン「お、俺だって! っていうか、俺以外だったらどうすんだ」
声がシェフィールドのものであること、銃が突きつけられていること。前を向いたままそれらを察したリンは、手を挙げその場に棒立ち。彼女の姿を確認できないため、当然シェフィールドの服装についてリアクションはない。あたふたと命の危機を脱するべく懸命に説得を試みるのみ。
シェフィールド「がいちゅ……ご主人様でしたか。大丈夫です。シェフィールドの着替え中に入ってくるのは、ご主人様で間違いないので。……ヒック」
リン「……酔ってるな?」
意味不明な決めつけをし、愛らしいしゃっくりを上げる彼女。そこでようやく銃が下げられ、リンは視線を彼女へと向ける。
59 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/12(日) 19:13:42.35 ID:BfVe+k8n0
リン「――んなっ!?」
目を見開く。自分のすぐ横に立っていたのは、ほぼ全裸の少女。陶器のように白く艷やかな肌、レースの白いブラに包まれた控えめな膨らみ。小柄でスレンダーな身体に、女性らしい丸みをおびた腰回りのライン。肉付きの良い脚がぴっちりめのニーソックスから余り、魅力的に形を変えている。その太ももを走る、白い布のライン。幼めな見た目に反してセクシーなガーターベルトの下には、まだ毛も生えていない秘所が――
リン(なんで上の着けてて、そこ脱いでんだ!? いや、そもそも着てないのか……!?)
身長の関係で割れ目までは見れないが、はいていないことはすぐ分かった。扇情的なシェフィールドの姿に混乱しつつも、目は彼女の姿に釘付けになってしまう。
つい先程まで命の危機に立たされていたというのに、今は彼女に夢中である。これが吊り橋効果なのだろうか。
シェフィールド「酔ってませ――っとと」
リン「うおっ、大丈夫か――」
色々な考察で頭の中はいっぱいいっぱいなのだが、よろけるシェフィールドに無意識に彼女を支えるべくリンは動いてしまう。肩に手を添え、もう片方の手を彼女の腰の後ろへ。抱き締めれば折れてしまいそうな華奢な身体。指で触れた素肌の感触は、同じ人間なのかと疑ってしまうほど柔らかくすべすべとしている。
シェフィールド「……申し訳ありません。少々呑みすぎたようです」
リン「あ、あぁ」
酔いでぼんやりしているのか、男性であるリンに身体を預け、彼の胸板に額をこつんと付け目を閉じる。ほぼほぼ全裸の女性が体温を感じられるほどすぐ間近に。
彼女の身体に触れている手が動かぬよう、リンは必死に理性を保とうとする。が、
60 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/12(日) 19:14:24.59 ID:BfVe+k8n0
身体の一部分はとても素直であった。
ユニコーンとの期待もありソワソワモンモンしていたリンは、自分の意思とは無関係に下半身のそれを硬くさせてしまう。彼に密着していた彼女は自分を押し上げる感触に当然気づき、ジトッとした目でリンを見上げた。
リン「や……悪い。でもこれは仕方ないと思う……男として」
シェフィールド「……」
じーっと冷たい目を向け続けるシェフィールド。しどろもどろに謝るリンを暫し責めるように睨んでいた彼女だが、少ししてため息を吐く。
シェフィールド「……仕方ないですね」
『仕方ない?』と疑問符が浮かんだのも束の間、シェフィールドはその場にしゃがみこむとリンのベルトに手をかける。
リン「えっ!? 何やってんの!?」
シェフィールド「ご安心ください。男性に仕えるとのことだったので、メイド長より夜伽の講義は受けました。ご満足いただけるはずです」
リン「メイド長何してんの……じゃなくて。強要したりしないから、離れ――」
真顔でベルトをカチャカチャとするメイドさん。しっかり意識があるようで、その目は虚ろ。夢だとでも思っているのか、戸惑いや躊躇が一切ない。
口ではああだこうだとツッコミを入れるリンだが、抵抗する気は起きずあっさりとズボン、下着を脱がされてしまう。
シェフィールド「これが、ご主人様の……」
興奮と期待に膨張している男性器が顕に。シェフィールドの顔のすぐ前、ビクビクと震えるそれを興味深そうに彼女は見つめ、おもむろに手を伸ばす。
細い指が触れる。その刺激だけでも思わず声がもれてしまいそうになってしまう。
61 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/12(日) 19:15:13.86 ID:BfVe+k8n0
リン「っ……」
シェフィールド「ではご奉仕を……」
表情を変えず、シェフィールドが手を動かした。ほぼ自慰と同じ、むしろ遅い動きなのだが自分でするのと他人から刺激を与えられるのはまったくの別物の感覚。扱かれる度に腰がわずかに動き、強い快感が走る。
出会って半日しか経たない美少女に奉仕されている背徳感もあり、男性器は硬さを増していく。
シェフィールド「次は……」
リンの反応を見ながら、淡々と手を動かすシェフィールド。小さく呟くと、彼女は口を開き先端を口に含む。敏感な箇所が温かく柔らかな口内に包まれる。
愛らしい少女の淫靡な奉仕。自分のモノを咥えるシェフィールドという、目の前に広がる光景ですら達してしまいそうな彼に、更に強い快楽が襲う。
リン「うぁっ……シェフィールド、上手いな……」
シェフィールド「ん……っ、う……ちゅ」
手で竿を擦りつつ、亀頭を口に含み舌で愛撫。緩急が無い、手早く搾りとろうとするような奉仕であるが、的確に男性へ効果的な部位を攻め刺激を与えてくる。夜伽について習ったというのは本当のようだ。リンはあっという間に限界まで上りつめてしまう。
リン「シェフィールド……っ、もう……」
シェフィールド「――ぷぁ。ん……いつでもいいですよ。んむ……」
一度口を離して答え、再度また咥える。彼女の口からくちゅくちゅと卑猥な音が立ち彼の興奮を煽る。限界を告げる彼を更に追い立てようと、シェフィールドは手を離すと彼の腰へ手を回した。
シェフィールド「んぐ、っ――じゅ、じゅぷ。じゅる……ん、ふぅっ」
そして深く口で奉仕をはじめる。小さな口いっぱいにリンの男性器を咥え、口内、喉を膣のように使い激しく動く彼女。ペニスが溶けそうな刺激と、吸われる感覚、シェフィールドの唇から漏れる音に我慢はいとも簡単に崩落させられてしまう。
62 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/12(日) 19:15:45.24 ID:BfVe+k8n0
リン「くぁっ、や、シェフィールド……それは――っ!」
思わず呻きつつ、自身の脚がガクガクと震えてしまうのを感じつつ、リンは腰を突き上げ達する。自慰と比較にならない、更に上を行く快楽。射精の際もゆるく頭を動かす彼女に搾りとられるかのように、口へ大量の精液を放つ。
シェフィールド「っ! んむ――くっ」
驚きか一度目を見開き、シェフィールドは喉を鳴らしてそれを飲み込んでいく。射精の間もゆっくりと動き、男性器を刺激して。口の端から精液を溢れさせながらも、彼女は表情を変えず全て飲み切った。
リン「はぁっ……はぁ……」
シェフィールド「ん……気持ち良さそうでしたね、ご主人様」
舌で綺麗に精液を舐めとり、シェフィールドが口を離す。初対面の時と変わらぬ表情と口調で、素早く放心状態の彼のズボンを元に戻すと彼女は立ち上がった。そして口元の精液をハンカチで拭い、目にも止まらぬ早業でメイド服を着用。
リン「ちょ、ちょっと待てシェフィ――」
シェフィールド「……。で、では私はこれで。またご用があればお呼びください」
酔いが冷めたのか、自分がしたことが大胆なことだと気づいたのか。ほんのりと頬を赤くさせ、シェフィールドはそそくさと退散してしまう。壁に手を付きなんとか立っているリンが止める間もなかった。
リン「逃げた……」
ぽつんと脱衣所に取り残され、リンは呟く。十分にも満たないであろう短い時間の間に起きた淫靡な出来事。シェフィールドの奉仕を思い返しながら、リンは本来の目的のために服を脱ぐ。
リン「ご用があれば、か」
リン「……そういうこと、なのか?」
つい先程の奉仕を思い返し、ごくりと唾を飲む。またアレを、もしかしたらその先も――
リン「なわけないか」
逃げられたのだ。ただの勘違いだろう。深く考えないようにして、リンは浴室へ入った。
63 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/12(日) 19:16:15.73 ID:BfVe+k8n0
浴室で身体を洗い、持っている部屋着の中でも良さげな物を選んで部屋で待つ。待ち人はもう何度も会っている相手ではあるものの、こういった話は一切なかった女性。そんな人物がロマンチックでアダルトな理由で部屋に来るのだから、ソワソワせざるを得ない。
ベッドで待つべきか、それとも机の席で待っていた方がいいのか。飲み物は必要か、拭きものは――なんて、成人男性が恋する乙女のようにウロウロ。傍から見れば気持ち悪い光景だろう。
リン「緊張してきた……。これでもし一緒に添寝するだけだったらどうするか」
それでも仕方ないと快諾したものの……シェフィールドの件からどうにも意識してしまう。結局ベッドに移動したリンはちょこんと端に座り、一人呟いた。
リン「――っと。入っていいぞ」
もんもんとしている彼の耳に、ドアのノック音。慌てて返事をするとゆっくりドアが開く。
ユニコーン「お、お邪魔します……っ」
ガチガチに緊張した声音で、おそるおそる入ってきたのは約束をしていたユニコーン。いつものように人形を抱いた彼女。精一杯おしゃれをしてきたのだろう、時間的にお風呂上がりの筈だが髪はしっかり整えられていつもの髪型に。服装は大胆な紺のネグリジェ。肩と脚、胸の谷間も大きく露出した大人っぽいデザイン。普段のワンピースとは雰囲気が大きく異なるが、背丈に反した女性らしいスタイルのおかげか違和感は無い。
64 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2020/07/12(日) 19:17:41.44 ID:BfVe+k8n0
リン「……」
ぼーっと、見とる彼のすぐ隣へユニコーンは腰掛ける。落ち着かなそうに人形をいじるユニコーンは、チラチラとリンの顔を窺う。
ユニコーン「お兄ちゃん……? そんなに見られると恥ずかしい……」
リン「――うおっ!? 見てたのか、俺」ハッ
ユニコーン「……大丈夫?」
すごく心配そうな顔をされてしまった。
見惚れてた、なんてクサいことは言えずになんとか苦笑で誤魔化す。無防備すぎるユニコーンがすぐ隣に。どぎまぎしつつ視線を前に向ける。暫し沈黙が流れた。
ユニコーン「……ねぇ、お兄ちゃん?」
静寂をやぶったのはユニコーン。未だ緊張した表情の彼女は、前を見たままゆっくりと問いかける。
ユニコーン「お兄ちゃんって……その、女の人と……したことある?」
リン「――えっ?」
予想外な質問が飛び、リンは固まる。もうそういうことが確定したのも驚きではあるが、部屋に入ってほぼ第一声がそれとは、余程気になるのか。
リン「……えっと、だな」
――素直に答えておこう。若干怖いし。
↓2 リンくんに女性との経験は有るか。無いか
↓3 経験有りだった場合、そのお相手。複数も可。
キャラについての設定も随時受け付けます。
【今回はここまでで 遅れて申し訳ないです】
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 19:22:14.47 ID:hqGElqTl0
踏み台
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 19:22:58.05 ID:VbhYPBuRO
バンドリの人?
経験有りで
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 19:23:53.52 ID:crEu9/TiO
フッドさん
68 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2020/07/12(日) 19:34:39.26 ID:BfVe+k8n0
フッドさん了解です
あと一人くらい↓1から募集します
経験の経緯とか、キャラ設定とかもあれば。なければ自分で決めちゃうのでお気軽に
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 19:38:02.25 ID:jYG1sIClO
ラフィー
逆レイプされた
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 19:39:27.05 ID:Q8Ce/Sd5o
フッドは他の射手隊の隊長
隊長たるもの女性経験くらいないとみたいな感じで言いくるめられてみたいな感じ
とか?
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 19:59:03.49 ID:crEu9/TiO
アクティブではないラフィーちゃんに逆レされるとは何をしたのか…
72 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/17(金) 07:59:45.65 ID:EhQ+XugMO
フッド
ラフィー
それぞれ設定も了解です。ジョブやらキャラの設定やらは無かったのでこっちでやりますね。
リン「……まぁ、経験は有る。二人ほど」
考えに考え、リンは重い口を開いた。
ユニコーン「……そうなんだ」
瞬間、ユニコーンの周囲の空気が重くなる。落ち込んだ、とは明らかに違う反応にリンは慌てて弁解を試みた。
リン「た、ただ、あれだぞ。愛し合うみたいな、そういうのはなかったな。うん」
リンは思い返す。
初めての経験は、同じロイヤルギルド所属のフッド。第三隊の隊長である彼女の部隊と五番隊の二人でたまたま仕事をすることがあった。
フッド『五番隊隊長さん。少しお祝いをしませんか?』
数日のちょっとした遠征が終わり、隊長同士のちょっとした作戦成功の打ち上げにと呼ばれ酒を交わした席。女性との交際経歴を尋ねられ、まったくの無経験だと語る彼にフッドは意外な申し出をした。
フッド『隊長たるものが部下となる女性のことを知らないなんて示しがつきませんわ』
フッド『フフ、そんなに落ち込まないでくださいませ』
フッド『もしよろしければ……私と二人きりの演習をしませんか……? なんて』
魅力的な誘いに断る理由はなく、力強く手を挙げてお願いしますとリンはプライドをちっとも持たずに申し出た。そのまま彼女の自室、ベッドの上でフッドにリードされながら初経験を迎える。
73 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/17(金) 08:00:18.16 ID:EhQ+XugMO
フッド『……ふぅ。あの……リンさん、そんなに見られると恥ずかしいのですわ』
まず驚いたのが、彼女のプロポーション。いつもの服装では服の上から見えるラインは細く見えすらするのだが、服を脱ぎコルセットを外すと、手に余るほどのサイズの胸が姿を表す。高めの身長に、出るところは出て締るところは締まっている抜群のスタイル。印象のギャップが凄まじかった。
フッド『あら、ありがとうございます。そんなに魅力的だったかしら』
フッド『……さぁ、始めましょうか。リンさん、来てください……』
手を広げるフッドに誘われるまま、彼女の上へ。その身体で優しく包み込むようにフッドはリンを導き、女性との交わりを指導してくれた。
フッド『んっ、そう……そうして、乳房を優しく撫でるように……はぁっ、上手ですわ』
フッド『キスのお手本……? ふふ、リンさんは素直で可愛らしいですわね。では僭越ながら……お顔に手を失礼しますね。んん……ちゅ、ちゅぱ……ふっ……。こうして、口づけの後に舌を……じゅる、んふ……口の中をなぞったり、お相手の舌と絡めたり……ちゅ、ん……ぷぁ、ぁ……そ、そう。流石、呑み込みが早いですわね』
フッド『女性のそこは特に優しく、けれど激しく……んっ、ぁ。緩急が……っ、大切です……んぅ。それは……数をこなして覚えましょうか? ……ふふっ』
フッド『はぁ、はぁっ……は、はい。も、もう大丈夫ですわ。来て下さい。落ち着いて、ゆっくり――んんっ! あ、入って――太、いっ』
フッド『ああっ、んっ、ふ……後は、反応を――っ、いっ、ん……見ながら、緩急を――あぅっ。か、緩急は――ぁっ、もうできてますわね――胸や、キスなど、他の箇所への刺激も――んっ! ちゅっ、ぷぁ――んぅっ! リンさ……っ、激し――んむっ、あぁ……っ。頭の中、蕩け――ひぁっ、指導が……っ』
74 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/17(金) 08:00:57.66 ID:EhQ+XugMO
フッド『……。一通り終えましたが……リンさんは獣でしょうか? つい指導だけではなく躾もしましたが、まだお元気ですし……嬉しくはあるのですが』
フッド『適正はあるようですね。ありすぎるぐらいに。その……素敵でしたわ』
フッド『……うん? 疲れたましたか? ……では、後一回で躾は終わりにしてさしあげましょう。さぁ、頑張ってください、リンさん』
優しく包み込むように……搾り取られたリンである。初体験としては濃過ぎる内容であった。
後日同じギルドの友人に話したら、美人のお姉さんの筆下ろしとものすごく羨ましがられた。涙を流して。ちょっと引いた。
フッドとはそれからも何度か身体を重ねている。気に入られたのかそれからもちょくちょく指導、復習などと部屋に呼び出され……恋人関係ではないのだが、友人でもない。身体だけの都合の良い関係、といったところか。
75 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/17(金) 08:01:25.90 ID:EhQ+XugMO
二人目はラフィー。
ユニオンギルドに所属する少女だが、リンは彼女とも関係を度々持っている。
彼女との出会いはユニオンとの合同演習。件の三番隊とユニオンギルドのメンバーらが集まり、戦闘やその他依頼の演習を4日間に渡ってみっちり行う――そんな重要なイベントのサポートを五番隊は任された。簡単に言えば雑用係で、料理や消耗品を用意するのが主な仕事であった。
当然二人だけの部隊が参加できるとも思っていないし、普段の激務が激務なので雑用にも文句は無かった。雲の上の隊長らが演習をしているのをたまに眺めながら、リンとウォースパイトは仕事に励んでいた。
二日目のことである。
昼に各ギルドの休憩室を掃除しようと部屋に入ったリンは、驚くべきものを見つけてしまう。
ラフィー『んっ、ぁ……気持ちいい……』
乱れた衣服で自分で自分を慰める少女。一心不乱に秘所を触れるラフィーの姿を見て、リンは入口そばのクローゼットの影に隠れた。どうしようか混乱する頭を悩ませ、こっそり出ようと当然の結論を出す。そしてドアに手をかけたその時、動揺からかうっかりミスをしてつまずいてしまう。
ラフィー『……誰?』
そして当たり前に見つかる。服を整えている間に逃げることもできるが、自分はいち部隊の隊長。深呼吸。ゆっくり覚悟を決め、物陰から出――
ラフィー『あ……雑用の隊長』
――ようとしたら、服も整えずもうベッドからクローゼットの前に立っていた。男性は一人だけなので、同じギルドの友人にでも見られたのかと思った――としてもおかしな行動だが、とにかく彼女はリンの前に迷わずいた。
その後、微妙に恥ずかしそうな顔をしたりもしたのだが、直後廊下へ続くドアから聞こえてきた声に肝を冷やすこととなる。
76 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/17(金) 08:01:56.90 ID:EhQ+XugMO
??『いやー、演習って大変だね。ラフィーちゃんも体調悪いって早退しちゃったから心配だよ』
誰の声だかは分からない。だがこの部屋に来るのはほぼ間違いなく。リンがあたふたしていると、ラフィーは彼の手を引き大きなクローゼットを開いた。
少女とは思えない大きな力でリンを押し込み――
ラフィー『……狭い』
二人でクローゼットの中へ。何故ラフィーも、とリンは思ったがおそらく服を直す暇がなかったのだろう。扉を少し開け、中は意外と明るい。服を着崩したラフィーの姿がよく見える。
ラフィー『……? 『なんでラフィーも』?』
ラフィー『……ふふ』
ラフィー『見られたから、そっちも見せるべき……あれ?』
ラフィー『もう大きい……。ラフィーの見て興奮したの?』
クローゼットの壁に背を付け、座るリン。その脚の上に跨がっているラフィー。濡れた秘部に押し付けられる彼のソレに気づいたラフィーは、小首をかしげる。
77 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/17(金) 08:02:22.66 ID:EhQ+XugMO
ラフィー『……隊長さんは、ヘンタイさん? え? ラフィーも?』
ラフィー『……。決めた』ツンツン
ラフィー『……昨日、フッドさんと外でしてたよね? バラされたくなかったら、ジッとしてて……?』
ラフィー『暴れたら気づかれるよ……? 大丈夫、気持ちよくしてあげるから』カチャカチャ
ラフィー『わ……おちんちんおっきい……。動かないで。手を後ろに……そう、そのまま……う、んっ……』
チャックを開け男性器を出し、ゆっくり腰を下ろしていくラフィー。濡れそぼった小さな割れ目をかき分け、中に入っていく。
ラフィー『んぁ……奥……っ、簡単に届く……。このまま……』
ぎゅっとリンに抱きつくラフィー。彼の後ろに回した腕を身体ごと押さえ、密着したまま腰を動かしはじめる。
ラフィー『はっ……あふっ……おっきくて、硬くて……頭の中まっしろになっちゃう……んっ』
ラフィー『ぁ……気持ちいい……っ。んっ、おちんちん……いい、んふっ』
腰を上げるのに数秒。下げるのにもまた同じくらいの時間をかけ、彼の耳元で喘ぐ。抵抗できない力で押さえられ、もどかしい刺激に耐えるしかない。
時間をかけて段々と溶かされ、ラフィーに捕食されるようなシチュエーション。彼女にされるがまま犯されている状況にリンは不快感や恐怖はなく、むしろ強い興奮を覚えていた。
人にバレるかもしれないという不安感もあるのだが、それすらも興奮を煽る要素でしかなく。
78 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/07/17(金) 08:02:56.89 ID:EhQ+XugMO
ラフィー『あっ、ん……また硬くなった……。やっぱり隊長さんの方がヘンタイさん……』
ラフィー『ラフィーの中気持ちいい……? んっ、ふふ……苦しそうな声……でもきもちよさそう』
ラフィー『ふぁ……っ、ラフィーにこんなことされるのがいいの? ……素直に答えた。やっぱりヘンタイさん』
ラフィー『もどかしい? ……そろそろ出そう? ラフィーも、ふわふわ来た……や、ぁ……っ。いいよ……出して――っ!』
ラフィー『んっ……あぁ……出てる。あったかくて気持ちいい……』
ラフィー『……まだ硬い。できるよね? ラフィーは満足してない。うん。してない』
ラフィー『またゆっくり……気持ちよくしてあげる……』
それから、部屋の中から人がいなくなっても行為は続き、ラフィーが疲れて眠りはじめるまでリンは犯され続けるのであった。
ラフィーとはその日から彼女の家に呼ばれたり、ひょっこりロイヤルギルドに顔を出しに来たり、食事に行ったり、普通の恋人のような関係を築いているが……付き合おうと口にしたことは互いに無い。
なのでどんな関係なのだと問われれば困ってしまう。ただ、
ラフィー『……おいしい? ならよかった』
ラフィー『んうっ……リン、上手。ラフィーも気持ちよくしてあげる……』
淡々とした雰囲気の中に時折、甘やかすような可愛がるような、飼い主目線を感じるのは気のせいだろうか。
と、また酒の席で友人に話したら、彼は羨ましいと号泣した。ちょっと付き合いを改めようかと考えるリンであった。
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/08/10(月) 04:42:46.31 ID:GOQZQ4aNO
まだか
80 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/18(金) 08:02:28.70 ID:EOcwxcjIO
【遅れました、申し訳ないです
原作の方、新キャラ続々追加で嬉しいです。SSの指名安価も最新にアップデートでございます。最新のはにわかぽくなるかもですが。
コラボキャラは開発艦を除き一応除外しておきます】
リン「……。まぁ、あれだ。いきずりと成り行きと……みたいな」
恋人ではないし愛人、とも違う。なんとも言い難い関係の二人である。可愛がられているし、俺の飼い主です、なんて言えるはずもないし。
回想を終えて彼が思ったのは、ギルドの騎士団――ほぼ女性だけのメンバーの中で唯一の男性隊長という立場の役得感であった。それと、周りの女性がいろんな意味で強いことか。
ユニコーン「……うん。ありがとうお兄ちゃん。しっかり答えてくれて」
にっこりと笑い、ユニコーンはリンの身体に寄りかかる。リンの話にむすっとしていた彼女だが、誠実に答えてくれた彼へ感謝を告げぬいぐるみをベッドの横、窓枠の上に置いておく。ユニコーンは小声でぬいぐるみに一声をかけ、その上からカーテンを閉じておく。
ユニコーン「その……ユニコーンは初めてだけど……がんばるね。お兄ちゃん、リードしてくれる?」
リン「あ、ああ! 任せてくれ」
上目遣いで首をかしげるユニコーンの破壊力は絶大。顔を赤くさせたリンは彼女の頭の上に手を置いて、いつものように撫でる。
81 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/18(金) 08:03:10.21 ID:EOcwxcjIO
ユニコーン「……」スッ
心地よさそうに目を閉じていた彼女が、そのまま顔をわずかに上へ。彼女の意図は言わずとも分かった。頭に置いていた手を身体へ。華奢な腰を支えるようにそっと触れ、彼女へ唇を重ねる。
ユニコーン「ん……」
例えようのない柔らかい感触。ユニコーンがぴくりと身体を反応させ、声をもらす。間近で感じる彼女の体温。今からユニコーンと自分が交わる。触れるだけの口づけを何度か交わし、二人はお互いに気持ちを高めていく。
ユニコーン「お兄ちゃん……」
と、不意にユニコーンが彼の首に手を回し口を開く。大胆に身体を寄せた彼女へ、自然と応えるようにリンはユニコーンを抱きしめ彼女の口内へ舌を。
ユニコーン「ん、っ……お兄――ふぁ……」
小さな口の中を撫で回し、生理的に突き出された舌を絡めとり、服の上から胸に触れる。彼の一挙手一投足に幼く見える身体は敏感に反応を示し、強張っていた彼女の身体から徐々に力が抜けていく。
ユニコーン「ぁ……」
長い口づけの後、唇を離す。舌の先から唾液が糸を引き彼女のネグリジェをほんのわずかに湿らせた。
きゅっと閉じていた目を開き、トロンと蕩けた様子でリンを見つめるユニコーン。慣れない感覚故か完全に脱力しきり、彼に身体を預けている。妹のような彼女の快楽に酔う姿。リンはユニコーンの頭を一度撫でると、彼女をベッドへ押し倒す。
82 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/18(金) 08:03:43.10 ID:EOcwxcjIO
リン「ユニコーン……」
ユニコーン「ふぁっ……あ、お兄ちゃん……」
肩紐をずらし、胸をあらわに。小柄な体格に反した、大きな膨らみと綺麗なピンク色の乳頭が現れる。恥ずかしそうにするユニコーンだが抵抗はない。遠慮なくリンが触れると、彼女は身体を反らせて反応を示す。
陶器のような白い肌はすべすべとした心地よい感触で、彼が少しでも指に力を入れると柔らかく形を変える。ハリと弾力、ユニコーンの愛らしい反応、それらを堪能していると、彼女は脚をもじもじと擦り合わせながら上目遣いにリンを見る。
ユニコーン「お、お兄ちゃん……。ユニコーンのおっぱい……おかしくない……?」
リン「ん? 全然おかしくないぞ。むしろ魅力的すぎるな」
何かコンプレックスでも持っているのだろうか。答えながら、リンは乳房の先端を口に含み甘噛み。もう片方を優しく指で撫でる。
ユニコーン「ふぁっ……! ぁ……ぅ」
敏感に身体を反応させ喘ぐユニコーン。
女の子らしい甘ったるい香りに、胸の感触、おかしなところなど無く、彼の目の前にいるのはただただ魅力的な女性。
リン「っ……こっちも触るぞ、ユニコーン」
ユニコーンの悩みを気にしている余裕もない。胸への愛撫を続けながら、彼は彼女のぴったり閉じた脚の間へ指を忍び込ませる。
83 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/18(金) 08:04:19.36 ID:EOcwxcjIO
ユニコーン「あぅっ。う、うん……ぁ、んんっ」
頷くも、恥ずかしさからか脚に力が入る彼女へ、リンは唇を重ねる。
ユニコーン「んっ、ふぅ……ぁ、んむっ」
脚を撫でられ、胸に触れられ、口内を彼の舌が蹂躙する。小さな彼女をゆっくり支配していくかのように愛撫を続けていくと、次第に彼女の身体から力が抜けていく。そこへ指を服の上から彼女の秘所に当て、優しく擦る。
割れ目に当たる布部分は淫靡に湿っており、指を動かすとクチュクチュと小さく音がなる。
リン「びしょびしょだな、ユニコーン」
ユニコーン「ふぁ……っ! お、お兄ちゃんが、上手……すぎるから……ぁんっ」
キスや胸でも感じていたユニコーンだが、特に強い秘所への快楽に返事をする余裕もなくなってきたようだ。恥ずかしさを滲ませていた彼女の目はすっかり蕩け、ぴったり閉じていた脚は彼を求めるようにはしたなく開かれている。
ならばと彼は指を服の間に入れ、割れ目へ浅く出し入れをはじめる。小さな音が大きく、より卑猥に二人の耳に届くようになる。
ユニコーン「んっ、指――っ! ぁ、お兄ちゃん……お兄、ちゃん……っ!」
けれど彼女に恥じらう様子はない。熱にうかされたように彼の首へ手を回ししがみつき、ユニコーンはリンの指の動きに合わせて身体を揺らす。
経験は無い筈の彼女が前戯で乱れ、腰すら振っている。彼女の動きに合わせて、膨らみが扇情的に揺れる。ごくりと唾液を飲んだリンは、一度指を動かすのをやめた。
84 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/18(金) 08:04:59.39 ID:EOcwxcjIO
リン「……そろそろか」
ユニコーン「んんっ……は……ぅ。お兄ちゃんも……脱いで?」
そろそろ頃合い、と建前上は言っているが、我慢ができなくなっただけ。乱れた衣服でユニコーンはこちらを見つめ、ちらりと覗く秘部は蜜でトロトロに蕩けている。そんなものを見せつけられて、我慢できるはずがなかった。
ユニコーンと軽い口づけを交わしつつ、彼は身につけていた服を脱いでいく。
ユニコーン「お兄ちゃんの、おっきい……」
リン「そうか? そう言われると嬉しいな。……よし、そろそろいくぞ、ユニコーン」
濡れた秘所へ先端をあてがう。荒い呼吸を繰り返すユニコーンは、少々の時間を置いてこくりと頷いた。
ユニコーン「はっ……ぁ……っ」
前戯の甲斐もあり途中膜でつっかかるも、比較的すんなりと狭い中をかき分け、男性器が挿入されていく。愛液が押し出され滴り、そこに初めての証である赤色が混じる。
まだ全ては入りきっていないが、ユニコーンの奥までたどりつく。やはり小柄なせいか、愛液で濡れた柔らかな中が全体をきついくらいに男性器を締め付けてくる。油断すると出してしまいそうなくらいに。
リン「……っ、入ったぞ」
ユニコーン「う、うん……お兄ちゃん、ぎゅってしていい?」
訊かれるや否やリンはユニコーンを抱き締める。彼女もリンの身体へと手を回し、彼の胸板へ顔を押し付ける。そのまま数十秒の時間が流れた。
85 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/18(金) 08:05:30.94 ID:EOcwxcjIO
リン「……。ユニコーン? 大丈夫か?」
ユニコーン「うん……ごめんね、お兄ちゃん。初めてだから……緊張して」
リン「謝らなくていいさ。痛くはないか?」
ユニコーン「うん……。むしろ……」
顔を離し、枕へ頭を乗せたユニコーンは真っ赤になりながら視線を泳がせ、ボソッと呟く。
ユニコーン「気持ちよすぎて……」
リン「……」
可愛らしさにリンも思わず目を逸して赤面してしまう。と同時に挿れたそれが反応を示しサイズを増す。
ユニコーン「んっ……お兄ちゃんのぴくんってしてる……動きたい?」
リン「あ、あぁ。いいか?」
ユニコーン「……」コクリ
リンの腕を掴んだまま控えめに頷く。彼女の頭を撫で、リンはゆっくりと腰を引いた。蜜が絡みつき中が男性器全体を撫でつける。卑猥な音と共に腰が抜けそうな快感がリンを襲う。
ユニコーン「はぁっ――ん……っ!」
ユニコーンの口から大きな声がもれる。彼を掴む手に力が入り、彼女の身体が弓なりに。動きに合わせて胸が彼を誘うように揺れた。
86 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/18(金) 08:06:08.20 ID:EOcwxcjIO
リン「っ……ふ」
誘われるまま腰に回していた手を彼女の胸へ。引いた腰を突き出し、抽送を繰り返す。パンパンと音が鳴り、彼が動くたびに電流が走るかのようにユニコーンの身体が震える。
ユニコーン「はっ、あ……んっ、お兄ちゃ、激し――っ、ひぅっ!」
挿入時には僅かに痛がる様子も見せていたが、今はリンから与えられる快楽に恍惚とすらしている。大人しいユニコーンが中を擦られ、大きな喘ぎ声を上げる光景にリンの動きも次第に激しく、突きながら貪るように彼女の唇を、胸を乳首を犯していく。
リン「はぁっ、ふぅ……っ。気持ちいいぞ、ユニコーン……っ」
ユニコーン「ぅ、あっ――う、ん……ユニコーン、もっ――気持ちいい、んぅっ!」
ユニコーン「あっ、う――お兄ちゃん、もう――ユニコーン……っ、おかしく……!」
絶頂が近いのだろう。自分の意思に関係なくリンから与えられる刺激に悶え、焦点の合わない目で訴える彼女。喘ぎが止まらない口を塞ぐように、リンは唇を重ねる。
ユニコーン「んぅっ、ちゅ――んっ……ぷぁっ、ん――んんうっ!」
口内も蹂躙され限界に達するユニコーン。同時にリンも最奥で絶頂を迎える。彼の身体にしがみついた手や足に力が入り、精を搾りとろうと中がきつく収縮する。ドクドクと何度かに分けて精が放たれ、男性器の動きに合わせてユニコーンの身体がびくびくと痙攣するように震える。
87 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/18(金) 08:06:38.18 ID:EOcwxcjIO
リン「っ……ふぅ」
射精の快楽に、絶頂を迎え敏感な男性器を締め付けられる感覚。思わず声を漏らしつつ、落ち着きをようやく取り戻すとリンは中から自身を抜き取る。
ユニコーン「ひぁ……っ」
脱力し、絶頂の余韻に惚けていたユニコーンがかすかに反応を示す。脚を開いたままの彼女の割れ目から、白濁が漏れでた。
リン(ユニコーンがここまで乱れるなんてな……)
リン(流石フッドさんの性教育……)
改めて感謝するリンであった。
88 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/18(金) 08:07:07.80 ID:EOcwxcjIO
翌朝。あのまま眠ってしまったユニコーンの身体を綺麗にし、自分も就寝。ほどよい疲労感で熟睡していたのだが……。
シェフィールド「ご主人様」
肩を揺すられ目を覚ますと、ベッドの横にはシェフィールドが。
リン「……あれ? なんでシェフィールドが……」
と、寝ぼけた頭でなんとか言葉を出しつつ身体を動かすと、腕に柔らかいものが当たっていることに気づく。
ユニコーン「すやすや……」
リン(……そ、そういうことか)
当然ながら、隣に寝ているユニコーンの感触である。おそらくシェフィールドは、一応の主人であるリンのモーニングコールに来てくれたのだろう。そしてこの爛れた光景を目の当たりに。
シェフィールド「ようやくお目覚めですか……」
しかしそれだけで、この『ゴゴゴゴゴ』なんて擬音が出てきそうな威圧感を放つだろうか。ほぼ真顔で。
ぼんやりしていた頭が急速に覚めていく。シェフィールドかご機嫌斜めな理由を慌てて考え、リンは重い口を開く。
リン「えっと……寝坊したか? 俺」
シェフィールド「いえ」
否定のみで返される。
『なんで私が怒ってるのか当ててみて』的なリアクションをされ、頭を抱えたくなるリンであった。
シェフィールド「……」
じーっとリンを見つめていたシェフィールドは、一つ小さく息を吐く。漂わせていた威圧感をゆるめ、少し呆れた調子で。
89 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2020/09/18(金) 08:08:09.19 ID:EOcwxcjIO
シェフィールド「……ご主人様はお盛んですね。昨晩は私が処理できたものと考えていました」
リン「うぐっ……まぁ、確かに」
シェフィールド「合意は取っているようなので、そこはいいですが。……朝食をご用意しましたので、ユニコーン様とご一緒におこしください」
リン「あ、ああ。ありがとう」
シェフィールド「それと――ギルドの伝令がお待ちです。お急ぎください」
ぺこり。と何事も無かったかのように穏やかに言い、シェフィールドは部屋から出ていく。もっと色々言われるかと思って身構えていたリンは、ホッと胸を撫で下ろすのだった。
リン「さて準備するか……。ん?」
リン「伝令?」
増員から初日で重要任務、だろうか。のほほんと立ち上がったリンは、慌てて朝の身支度を始めた。
↓1、2 伝令役1名ずつ指名。どの陣営でも可
↓3 暗躍する敵……みたいなキャラを一人開発艦から指名
安価後、設定など投稿可
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/18(金) 08:09:43.56 ID:U0U9TL1yO
夕立
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/18(金) 08:12:41.26 ID:YN8GDofSo
U47
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/18(金) 08:16:40.97 ID:AR09DP4Ro
ドレイク
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/18(金) 08:36:40.19 ID:U0U9TL1yO
伝令は一匹狼とわんこ的な感じになった?
夕立は元気いっぱいだから走らせとけで伝令に
ジョブは拳士、伝令だけど
服装は元の服装みたいに無邪気にチラリズムする短い道着的な
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/18(金) 12:04:08.24 ID:YN8GDofSo
U47
伝令なら一人になれると思ったらなれなかったよ…
ジョブはおまかせ、衣装は黒いアンダーシャツスパッツに要所要所プロテクター
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/18(金) 15:39:37.40 ID:AR09DP4Ro
ドレイク
職業はアドミラル、派手な海賊装束を好んでいる
主人公の義理の姉、将来的に義弟に押し倒され初めてを奪われたいと妄想している危ないブラコン
義弟に自分を組み敷けるぐらい強くなるように試練を与えるのが趣味
96 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/20(日) 05:33:38.68 ID:0EHCLz2T0
【設定など、どもです。ちょいちょい付け足して、こんな感じに】
・名前 夕立
・ジョブ 伝令(拳士)
・容姿 裾がお腹の上辺りまでしかない、飾りの前かけが付いた道着風のシャツと、帯でキツめに締められたスリットの深い白のミニスカート。胸の下から腰の辺りまでバッサリカットした道着を身に着けているような服装。
左手にスカーフ、頭にはゆるく斜め掛けに鉢巻を巻いている。
・設定
重桜ギルドの伝令兼斥候。前線への情報伝達や前線から本部への連絡、危険な場所も駆け回り時には戦場で大暴れ。思わぬ戦果を上げることも。ありあまった元気でとりあえずと伝令を任されたことがきっかけだが、意外と適任。メモが必須だが。
拳士としての実力も相当。小柄な身体に似合わぬパワーとスピードで、完全な丸腰ながら武装した敵をも圧倒する。
・名前 U-47
・ジョブ 伝令(黒魔法使い)
・容姿 へそを出した短めの裾のノースリーブの黒アンダーシャツに、黒のスパッツ。膝のプロテクターの付いたごつごつのロングブーツを履き、片肩、肘を守るプロテクターを装備。後ろの腰には大きめのポーチを付けている。
眼鏡装備。ビギナーライダー風。
・設定
鉄血ギルドの伝令。一人で行動できそうだと選んだ仕事であり、実際移動中は一人なのだが――よくよく考えると情報を伝えられる、伝える場面では絶対に他人がいるので仕事を始めた当初よりモチベーションは低め。
基本的に非力だが戦闘能力は有しており、発見されていない状態での敵への弱体化魔法や闇打ち、姿や気配を消す潜伏の魔法などが得意。
・名前 ドレイク
・ジョブ アドミラル
・容姿 原作の通常衣装に海賊帽をかぶった服装
・設定 主人公の義理の姉。ギルドには所属しているものの、ほぼ街の外を出歩いているためほとんど街にはいない。将来的に義弟に押し倒され初めてを奪われたいと妄想している危ないブラコン。義弟に自分を組み敷けるぐらい強くなるように試練を与えるのが趣味で……。
97 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/20(日) 05:34:12.78 ID:0EHCLz2T0
それから十分ほどかけて。ユニコーンを彼女の自室へ帰し、朝の身支度を簡単に終えてリンがエントランスに着くと、そこにはユニコーン以外のメンバーが揃っていた。
赤城「おはようございます、指揮官様」
ウォースパイト「遅いわよ、指揮官」
リン「おはよう。悪い、結構いい時間だったんだな」
と言いつつ置き時計を確認。時刻はいつも起きている時刻よりも遅め。ほんの少しだが寝坊をしてしまったらしい。
リン「……で。伝令だっけ」
視線を食卓へ。大きなテーブルには目玉焼き、パン、ベーコンと定番な朝食が一人前ずつ並んでおり皆それを食べているところのようだ。
夕立「んぐんぐ……」
U-47「また人が増えた……」
……おそらく、伝令である二人も。
姿を見るに、一人は重桜。そしてもう一人は……黒と赤の衣服を見るに鉄血、だろう。
席に付いたリンを朝食にがっつきながら見る一人に、若干うんざりした様子で見るもう一人。どちらもこんな朝にやって来る真面目な仕事人、とはいえない態度である。
リン「遅れてすまない。ロイヤルギルド騎士団、5番隊隊長のリンだ。そちらは……」
自分の席に座りつつ二人を見る。シェフィールドがタイミングよくコーヒーを運び、リンの前へ。それに口をつけながら、のんびりと二人が話し出すのを待つ。
U-47「……U-47。鉄血ギルドの下っ端」
夕立「重桜の夕立だ! 伝令をやってるぞ」
ほぼ対象的な二人。ギルドも鉄血と重桜と別々だが――果たしてどんな情報を伝えに来たのだろうか。リンの予想通りならば仕事の依頼、それもこれまでのケースを振り返ると、緊急で重要な――雑用の依頼。
だがロイヤルギルドの人間でないところを見ると別件の可能性もある。
98 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/20(日) 05:34:44.21 ID:0EHCLz2T0
ウォースパイト「指揮官が来るまで話は進めなかったけれど……何故貴女達がここへ?」
夕立「わう? それはだなー……なんでだ?」
U-47「……なんで忘れちゃうのよ」
赤城「それについては私が」
伝令らがごたごたしていると、静かに見ていた赤城が間に入る。
リン(確か極秘任務とか……。それか?)
と、真面目な顔して考えながら朝食をぱくり。話すタイミングがしばらく無さそうなので。
赤城「皆様はご存知でしょうか? 最近、このアズールレーン国に起きている大きな問題を」
ウォースパイト「大きな問題……?」
赤城「ええ。……といっても、この問題を認識しているのはごく少数。まだまだ水面下でのお話ですわ。指揮官様、ウォースパイト、シェフィールド、ユニコーン……皆さん知らなくても不思議はありません。ギルドの上層部、その情報の運び手、または自力で察知した例外しか把握してないでしょう」
U-47「下っ端なのに情報与えられて、本当そこは面倒……」
――そんな話があるのか。
一応リンも隊長ではあるのだが、そこは5番隊。隊として動けるようになって、ようやく他の上層部と対等の位置に立ったのだろう。考え様によってはこれから国規模の雑用を押し付けられる可能性もあるのだが……。
99 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/20(日) 05:35:18.67 ID:0EHCLz2T0
リン(いやいや、それは過酷すぎるだろう……)
だがしかし戦力が心許ないのは確か。国ぐるみの問題にどう係れるのかと問われれば、言わずもがな。
ユニコーン「お、遅れちゃった……ごめんなさい」
ここでユニコーンも合流。シェフィールドの引いた椅子におずおずと座り、皆をキョロキョロと見る。
赤城「では全員揃ったところで本題を。アズールレーンが抱える大きな問題。ストレートに言うと、それは……」
ごくり。と何も事情を知らない彼らは唾をのむ。アズールレーン国が抱える問題。朝食の場であっさり言っていいのだろうか。そんな疑問を抱えるリンの前で、赤城は淡々と告げる。
赤城「『異世界』問題ですわ」
リン「異世界……?」
その単語自体は初耳ではない。例えば……そう。リンはシェフィールドを見る。彼女が武器として持っている拳銃はその異世界の産物。
異世界の物、知識、希少な例だが人間もこの世界に大きな影響を与えている。彼らの文明が入ってきたおかげでこの世界は成長し、また歪な発展をしてきたと言えるだろう。
シェフィールド「……問題になっているのですか?」
けれど、それが問題だとリンは認識していない。シェフィールドも同じようで、小首を傾げて赤城へ問う。
異世界の文明は、特に科学面で優れている。魔法の気配は微塵もないところが気にはなるが。ただ、それだけ。問題点は無いように思える。
100 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2020/09/20(日) 05:36:07.32 ID:0EHCLz2T0
夕立「ああ。ここのところ、色んなもんが異世界から来てるらしいぜ」
赤城「はい。『遺産』と呼ばれ重宝されている異世界の品物ですが――ここ数年の来訪ペースは異常ですわ。それだけではありません。魔物の大量発生も、それに釣られるように増えております」
ウォースパイト「なるほど。それは確かに、水面下の話ね」
ユニコーン「みんな……外出ないから」
旅人、ギルドのメンバー、商人。街の外に出るのは、基本的に戦う力を有した人間のみ。外はモンスターも、悪人もうようよしている無法地帯。そこで何が起きているかなど、知る術もない。
仮に問題が起きているのだとしても、目も届かない範囲の異変などに気づくはずがない。
U-47「だから問題の調査をしているのが今のアズールレーンの現状よ」
赤城「このまま増え続ければ、間違いなく被害が大きくなっていきますので……」
リン「……分かった。で、それをうちの隊にも任せようと」
赤城「ええ、おそらくは。ロイヤルではない外からの依頼ですから」
リン(思ったよりは緊迫していなくて安心したな……。戦争とかじゃなくてよかった)
ホッと安心したリンは伝令二人へと視線を向ける。5番隊始動の初日、ギルドの垣根を越えてやってきた依頼。果たして何なのか――
↓1 夕立の持ってきた依頼をコンマの末尾で判定
↓2 U-47の持ってきた依頼判定
1〜3 ギルドへの挨拶
3〜6 討伐依頼
7〜9 調査依頼
0、ゾロ目 「隊長に個人的に会いたいという人が……」
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/20(日) 05:46:46.55 ID:oJQs6Q4aO
あ
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/20(日) 05:48:05.25 ID:JP2PtChs0
ゾロ目だ
103 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2020/09/20(日) 06:11:27.79 ID:0EHCLz2T0
夕立(重桜)の依頼
隊長に個人的に会いたいという人が
U-47(鉄血)の依頼
魔物の討伐依頼
と、いうわけで……
↓2 重桜陣営で夕立を使いに出したキャラを一人指名
初期から主人公ラブです
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/20(日) 07:20:27.17 ID:uUoEc7VI0
鳥海
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/20(日) 07:27:48.47 ID:ihURJsN4o
吾妻
106 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2020/09/20(日) 07:40:39.34 ID:0EHCLz2T0
吾妻さんで決定です。
ここまでで、一度落ちます。また設定があればぜひとも
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/20(日) 08:27:44.33 ID:ihURJsN4o
吾妻
重桜の公爵令嬢、病弱で社交には顔を出すことが珍しい
と、いう事になっているが社交に顔を出すのが面倒な為そういう事にしているだけでよく屋敷を抜け出しては遊びにでている
たおやかな大和撫子で一途に尽くすタイプであるが頑固で大事なことは譲らない
リンとはお忍び中に一目惚れし更に危険なところを助けられたため運命の人と乙女心に火が付いた
皇族の血を引く血筋の為魔翌力を含め素質自体は非常に高いが経験がないため戦闘力はあまり高くない
戦闘スタイルは鎧代わりに魔翌力を纏いありまる魔翌力を込めた一撃を振り回す魔法剣士タイプ
108 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/21(月) 16:38:48.69 ID:Majv4J9+0
『設定どもです。今回は結構書かれてましたので、そのまま利用させていただきます……助かります』
・名前 吾妻
・ジョブ 魔法剣士
・容姿 原作の通常衣装通り
・設定
重桜の公爵令嬢。病弱で社交には顔を出すことが珍しい。――と、いう事になっているが社交に顔を出すのが面倒な為そういう事にしているだけで、よく屋敷を抜け出しては遊びにでている。
たおやかな大和撫子で一途に尽くすタイプであるが頑固で大事なことは譲らない。
リンとはお忍び中に一目惚れし更に危険なところを助けられたため運命の人と乙女心に火が付いた。
皇族の血を引く血筋の為魔翌翌翌力を含め素質自体は非常に高いが経験がないため戦闘力はあまり高くない
戦闘スタイルは鎧代わりに魔翌翌翌力を纏いありまる魔翌翌翌力を込めた一撃を振り回す魔法剣士タイプ。
リン「大体事情は分かった。それじゃ――」
夕立「夕立の出番だな!」
さて。身構えるリンにまず夕立が元気よく告げる。話の流れから、伝令の内容を伝えるのだと察したようだ。彼女はポケットからメモを取り出し、その文面を読み上げる。
夕立「えっとだな――『ロイヤルギルド騎士団5番隊隊長殿。まずは隊員の増員、隊の本格始動おめでとうございます。こちらの赤城がお世話になるということで、これを機会にロイヤルと重桜の友好が深まればと思います。
さて。本題なのですが、これから重桜と、更には他ギルドとも関わることになるであろう貴方へ、ご挨拶をさせていただきたく伝令を出させていただきました。
よろしければ、ご都合の合う日を夕立へお伝えください』」
109 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/21(月) 16:39:20.19 ID:Majv4J9+0
夕立「――って、話だな! どうだ?」
長々と、授業で音読する子供のような微笑ましさで伝令の内容を伝える夕立。全て読み終えると満足げな顔をして彼女は鼻を鳴らす。
依頼、というよりはリンへの招待であった。
ウォースパイト「会って話がしたいということかしら? 一体誰から?」
リン「誰からって、重桜ギルドじゃないか?」
シェフィールド「……普通は、そうですね」
『普通は?』とリンは首を傾げる。
隊員が増えたこと、赤城が転属になったこと、重桜とロイヤル――正確に言えば、重桜とリンが繋がったことにかこつけて赤城の転属当日に手紙を用意し、翌朝伝令へ伝えるように手配。
リンはまったく気づいていないが、待ちきれないソワソワウキウキ感がこの招待からは滲み出ているのだ。
赤城「あー……なんとなく、覚えがありますわ。そのお手紙、もしかして……」
リンがぽかんとする中、何故か苦い顔をした赤城が口を開く。
110 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/21(月) 16:40:04.14 ID:Majv4J9+0
夕立「吾妻さんからだぞ」
赤城「……やっぱり。やたら転属について聞いてくるから嫌な予感はしていたのよ……」ギリリ
ユニコーン「あ、赤城さん……?」
暗い顔で親指の爪を噛む赤城。見せたことのない表情に皆がギョッとするが、
赤城「あ、なんでもありませんわ〜」
すぐ笑顔に戻る。逆にそれがまた怖かったりもするのだが、あえて指摘する人物はおらず。
リン「ギルド関係じゃないのか。なら気楽だな」
赤城「ええ、ええ、そうでしょう。なにせ麗しの公爵ご令嬢様が指揮官様お一人だけ指名のようですからね」
U-47「それって……リンさん結構モテる?」
麗し、公爵令嬢、指名、モテる――赤城の強調するような口調に、U-47の何気ない一言。
ウォースパイト「……」
ユニコーン「……」
招待の意図を察した二人が今度は暗い顔を見せるのであった。
リン「はは、まさかそんな。ただの挨拶だろ? 今日はもう一つ仕事があるだろうし……今日の夕方とか夜は大丈夫か? 夕方」
ウォースパイト「ちょっ、行くつもり?」アタフタ
ユニコーン「……お兄ちゃん?」ゴゴゴ
赤城「……」ニコニコ
慌てはじめるウォースパイトと、黒いオーラを放つユニコーン。更にはそれに笑顔を貼り付けた赤城が加わり、リンの想定していないプチ修羅場が形成される。
111 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/21(月) 16:40:36.69 ID:Majv4J9+0
リン「い、いや……行かないわけにもいかないだろ? 他のギルドの偉い人がわざわわざ指名してきてるんだし」
が、お断りするわけにはいかない。
相手は公爵令嬢。断れば後が怖い。吾妻という人物は何もしてこないかもしれないが、重桜ギルド内の評判が下がることは間違いない。
リーダーとしてここは譲らない。ブンブン手を振りながら必死に弁明する腰の低さだが、隊長は隊長。上に立つ者として最低限の面子は保たねばならないのだ。
ウォースパイト「それは……っ、そうだけど」
ユニコーン「……分かった。ユニコーン、待ってるね?」
渋々といった様子で二人は頷く。
夕立「で、結局どうすんだ? いいのか夜で?」
リン「ああ。重桜ギルドへ行くよ。でもいいのか? 急に当日で――」
夕立「よし、分かったぜ! じゃあ飯も食べ終えたし伝えてくるな! ごちそうさま!」
最後まで聞かずに立ち上がり、リンがぽかんとしている間に夕立が走り去っていく。後に残ったのは彼女が食事をしていた食器類のみ。ものの数秒でエントランスから玄関を出て消えてしまった。
U-47「えー……ないわー……」
同じ伝令として思うところがあるのか、U-47がぽつりと呟いた。
112 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/21(月) 16:41:12.70 ID:Majv4J9+0
U-47「……じゃあ、次は私。言ってもいい?」
リン「あ、あぁ。よろしく」
何も言わず食器を片付けはじめるシェフィールドを見つつ、もう一人の伝令、U-47が話をはじめる。
――まともな仕事であってくれ。内心でリンは祈る。
U-47「鉄血から頼みたいのは、魔物の討伐依頼よ」
リン「……よしっ!」
ウォースパイト「まぁ、いつも通りの雑用ね」
ユニコーン「で、でも強い魔物かもしれないよ……?」
シェフィールド「そうですね。――詳細は?」
U-47「5番隊に討伐してほしいのは……」
↓1 討伐依頼の難易度
(コンマ2桁で判定。高いほど難しい。ゾロ目でとあるイベント)
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/21(月) 16:42:06.34 ID:4qPQLo9KO
ん
114 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/21(月) 19:17:58.57 ID:Majv4J9+0
34で簡単めな依頼
U-47「この隊なら……多分普通にこなせると思うわよ」
鉄血ギルドの依頼書だろう。U-47がポーチから一枚の紙をテーブルへ。そこに書かれていた依頼内容は、森に現れたウッドゴーレムの討伐。
リン「いやいやいやいや。ゴーレムて、鉄血さん」
ウォースパイト「本当にそんな簡単な依頼なのっ!?」
二人で依頼をこなしていた時期には回ってこなかったレベルのお仕事。それがスライム感覚でひょいと出され、二人は面食らう。
U-47「……難しい?」
赤城「まぁ、お二人だけでは心許ないかもしれませんわね」
シェフィールド「けれど今は前の倍以上の戦力です。それを考慮していないだけかと」
リン「倍以上……」
言われて、確かに自分と相棒だけの感覚で答えてしまったことに気づく。だが今はシェフィールドの言う通り倍以上の人数、戦力になりKAN-SENだけの人数ならば4倍。大幅に強化されたはずだ。
魔法が使えるメンバーも入ったはずだ。物理に耐性を持つゴーレムだって今なら簡単に倒せる、のかもしれない。
ここは鉄血の判断を信じるしかないだろう。
115 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/21(月) 19:18:39.02 ID:Majv4J9+0
リン「分かった、受けよう。……それも、異世界問題の関連と見ていいんだよな? 鉄血からだし」
U-47「……そうね。ポッと突然現れたらしいわ」
リン「このレベルのモンスターがポッと出るのか、異世界問題は……」
U-47「そ。だから手が回らないというのもそうなんだけど……ゴーレムは少人数で討伐することは危険なモンスター。……だからギルドは常時、隊を組んでるロイヤルに依頼を回すことが多いわ」
赤城「重桜もそうですわね。大規模な作戦をこなせるのは、ロイヤル騎士団の強みですわ」
ユニコーン「お姉ちゃん達も、毎日頑張ってる……」
リン「なるほどなぁ。他の隊を気にする余裕はなかったが、そんなことしてたんだな」
で、他の隊がそういう仕事をしてきたから、騎士団で唯一二人きりの5番隊に一般メンバーと同じ雑用関連の仕事が回ってきていた。ということだろう。
U-47「……あ。そうだ。異世界問題の依頼には、調査の目的も含まれているから……何か気づいたらギルドへ報告を」
リン「ああ、分かった」
赤城「その辺りは後で赤城が教えてさしあげますね」
リン「助かる。頼らせてもらうよ」
赤城「うふふ、もっと赤城を頼ってもいいんですよ、指揮官様」
U-47「……それじゃ、私は戻るわ。食事ごちそうさま」
嬉しそうに笑う赤城。伝達を終えたU-47は静かに席を立つ。
116 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2020/09/21(月) 19:19:13.62 ID:Majv4J9+0
リン「伝令どうもな。これからもこうやって仕事が回ってくるんだよな?」
U-47「そうね。……長い付き合いになりそうだから、今後もよろしく」
ぺこり、と頭を下げてU-47は去っていく。重桜の夕立とは対象的に静かに、ゆっくりと。
リン「そういや、他ギルドから仕事が回ってくるのってどんな仕組みなんだ? 各ギルドの独断か?」
伝令達が去って朝食もほぼ皆食べ終えた。シェフィールドが後片付けをする傍ら、リンはとりあえず気になったことを尋ねてみる。
自分の隊が動き出して、今朝新しく知ったことばかり。そう無茶な仕事が回ってくるとは思っていないが……『問題』の規模が見えないということもあり、とにかく情報がほしかった。
赤城「いえ。急ぎのお仕事はギルドの代表から彼女達のような伝令が出て、まずアズールレーンへ。それから各ギルドの状況を見て仕事が割り振られますわ」
リン「だから空いてる5番隊に来たわけか。本格的に国規模で動いてるんだな」
赤城「まだ異世界問題とは確定できませんが……ドラゴンや神話級の魔物もポッと出ますから」
ユニコーン「えっ……?」
ウォースパイト「……頭が痛くなってきたわ」
リン「そういう問題に、これから積極的に関わっていくのか……」
猫探し、スライム退治、お使い。そんな雑用をこなしていた自分らが……なんとも気が重くなる話である。
リン「――ま、とりあえずは目の前のことからだな。初陣、慎重に行くぞ。みんなの力も見ておきたいからな」
が、今集中すべきは自分に回ってきた仕事。気合を入れるべく頬を叩き、椅子から立ち上がる。皆は彼に一度頷いて返した。
新生5番隊としての初仕事。ゴーレムの討伐へは昼過ぎからの出発となった。
↓1、2 自由時間で誰と会うか1名指定
(吾妻を除く、キャラ設定記載済みのキャラで)
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/21(月) 19:20:11.92 ID:KRHcia3mO
ウォースパイト
118 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/21(月) 19:27:28.11 ID:LtzTXVtFo
ドレイク
119 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2020/09/21(月) 19:37:21.04 ID:Majv4J9+0
ウォースパイト
ドレイク
ドレイクさんの方、ゾロ目なのでそういうシーン書いちゃいます。
1 お口で弟分を摂取
2 胸で挟んで……
3 手で触り合い
↓1 一つ選択
安価後、場所などのシチュエーションも可能な範囲で取り入れますので良かったら書き込みを
一度落ちます
120 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/21(月) 19:39:54.06 ID:q7BgIqv5o
3
121 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2020/09/22(火) 07:29:05.71 ID:veWXPjIQ0
3番で進みますー
では自由時間のウォースパイトから進行
リン「――ウォースパイト」
準備のため、朝食を終えてからひとまず解散となった5番隊。リンも自分の支度を意気揚々と始めたのだが――30分もしないですぐに終わってしまったため、その辺りをぶらつくことに。
すると、外に出たタイミングで宿舎前にウォースパイトの姿を見つける。剣を振り、どうやら鍛錬をしているようだ。
ウォースパイト「ふっ! ……あら、指揮官」
リンに気づくと剣を地面に刺し、微笑みかける。
華奢な身体で身長ほどの剣を軽々振り回す。改めて、KAN-SENの凄さを思う。
リン「依頼前に大丈夫か? 張り切りすぎたりは――」
ウォースパイト「大丈夫、心配ありがとう。こっちはリンより騎士としては先輩よ?」
リン「まぁ、そりゃそうか。でもなぁ、お前の姿見るとどうしてもな」
ウォースパイト「えっ? そ、それって……」
赤くなるウォースパイト。もじもじと髪をいじる彼女にリンは近づくと、手を伸ばす。
そしてひょいと持ち上げた。
122 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2020/09/22(火) 07:29:39.93 ID:veWXPjIQ0
リン「小さいし、軽いし、やっぱり心配だな。うん」
ウォースパイト「あのね……はたくわよ」
赤い顔のまま服を押さえたウォースパイトから発せられる静かな怒気。リンは即座に彼女を下ろした。
リン「冗談だって。ウォースパイトが強いのは知ってるけど、女の子だろ? つい親心でな……」
ウォースパイト「何目線よそれ。一応、私の方がお姉さんなのだけど」
リン「ん? まあそうだな」
ウォースパイト「成人もしてるし、女の子って歳じゃないわよ?」
リン「……」
何か期待するかのようにウォースパイトはチラチラ見ながら、コホンと咳払い。
……ウォースパイトになんて言葉をかけようか。
1 「確かに、魅力的な女性だな」
2 「かわいいし、女の子でも問題ない」
3 「分かってる。頼りにしてる」
↓1 一つ選択
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2020/09/22(火) 07:32:19.33 ID:o/R3wgQEo
1
124 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2020/09/22(火) 19:16:57.48 ID:veWXPjIQ0
ゾロ目があぁ! というわけで、次回自由時間などで選ばれたりしたらウォースパイトのえちなシーンになります。ゾロ目が出なくても、それが予定通りなのは内緒。
リン「確かに、魅力的な女性だな。ウォースパイトは」
ウォースパイト「そう、魅力的……えっ?」
また子供扱いされる――内心思っていたであろうウォースパイトは、リンの口から不意に発せられた言葉に硬直する。その意味を理解するのに数秒の時間をかけ、しっかり飲み込むと顔が真っ赤に。
ウォースパイト「な、いきなり何を言ってるの!?」
リン「いや、そういう流れだったろ。思ったことを言う流れ」
そう分かりやすく照れられると、言ったリンも恥ずかしくなってきてしまう。
小さい頃からの付き合い。お互いああだこうだと素直に遠慮なく言い合える仲ではあったが、こうして相手への気持ちを口にしたことはなかった。
リン「その……しっかり者だし、綺麗でかわいいしな」
ウォースパイト「う……うぅ」
馬鹿なことを、と普段なら一蹴されそうな台詞を、しおらしく受け止め赤面する彼女。いつもの凛とした雰囲気は弱まり、小さな身体で恥じらう彼女は愛らしく見えた。
リン「……」
ウォースパイト「ひえっ!?」
無意識に抱き締めてしまうくらいには。
細い身体に温かな体温。防具を身に着けているはずなのに、強く感じるのは女性の身体の柔らかさ。すぐ間近で香る彼女の香りが心地よい。
125 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2020/09/22(火) 19:17:28.92 ID:veWXPjIQ0
リン(……って! 俺は何してんだ!?)
リン「わ、悪い! つい……」
我に帰りババッと勢いよくウォースパイトから離れる。いつもならば軽口を叩きつつ叩かれるのだが……
ウォースパイト「……『つい』……なに?」
自分の胸を押さえ、上目遣いにリンの言葉の続きを待つウォースパイト。女の子らしさ全開な仕草にドキッとしてしまうリン。
幼馴染として、お姉さんとして接してきた彼女に、初めて気持ちを伝えてしまった不安と、彼女の反応。ぐるぐると色々な感情が頭をめぐり、
リン「――ごめんなさい!」
彼は脱兎の如くその場から逃げ出した。門を開け、一目散に街へと駆け出していく。
ウォースパイト「……」ポカーン
まさか置いていかれると思っていなかったウォースパイトは、街へ消えていく彼の背中を見送り、一言呟いた。
ウォースパイト「……こ、これは……両思いなのかしら……?」
彼が去った今、確認する手段はない。モヤモヤする気持ちを振り払うため、ウォースパイトは再び剣を手に取った。
126 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/09/25(金) 02:39:43.16 ID:UzESGEgd0
リン「……俺は全然成長してないな、まったく」
ウォースパイトから逃げ出したリンは、街のロイヤルギルドの区画、その居住区へ来ていた。
ウォースパイトにあんなことをしてしまっては宿舎にしばらく戻ることはできない。財布含め荷物も宿舎に置いてきてしまったため、仕事までの時間は家で潰すくらいしか選択肢がなかった。
リン「けどウォースパイトはなぁ……。そりゃかわいいが、子供の頃からの付き合いだし、なんか複雑だ……。それにあいつにあんな反応されると――」
歩きながらぶつくさと呟く。思い返すのは、先程のこと。ウォースパイトを抱き締め、その後自分は何をしたかったのか。
考えて、ベッドに寝かせたウォースパイトを想像したところで、リンは頭をブンブンと振った。
リン(いかんいかん。最近ピンクなことが続いてるせいか? だめだろ、簡単に仲間でそういう妄想しちゃ)
今は気にしても仕方ないこと。そう思うことにして、気を取り直す。居住区を進んで実家への道を進むこと十分ほど。宿舎より二回りほど小さな一軒家の前に到着。
居住区の端の辺り。小さな庭と井戸の付いた比較的立派なこの家は、騎士団に入る前に住んでいた彼の実家である。隣にはウォースパイトの家族らが住む家もある。
前に掃除に帰って一週間ほどぶりだろうか。
リン「姉さんは……あっ。いるな」
ドアノブに手をかけ、ひねる。すると前に出た時は閉めた筈の鍵が戻っており、あっさりと開く。つまりそれはこの家の鍵を持っているもう一人の人物、リンの義理の姉であるドレイクが家にいることを示していた。
もしくは、ドレイクが帰宅し出ていく際に鍵を閉め忘れたか。
127 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/09/25(金) 02:40:15.49 ID:UzESGEgd0
リン「ただいまー」
ドアを開いて中へ。後ろ手にしっかりと閉め、とりあえずリビングへ。
ドレイク「あ、リン。おかえりー」
ソファー2つとテーブル。それと調味料、茶葉や茶器などが入った棚。簡素なリビングのソファーの上で、件の姉がゴロゴロしていた。
銀髪のポニーテール、出るところは出て、しまるべきところはきゅっとしまった魅惑的な身体。腰で縛られたぴっちり目の服にはっきりと浮き出るボディラインは、彼女のことを見慣れたリンですら未だに意識してしまう。
上着と帽子を外し、ソファーに仰向けに寝転び手を頭の後ろで合わせ、肩から脇、胸元まであられもなく晒し、脚を組んでソファーの肘掛けから投げ出し――短いスカートでこの体勢は完全に中が見えてしまうのだが、彼女の組んでいる肉付きのいい脚が辛うじて隠している。
リン「――うおっ。だ、だらしないな、姉さん」
入った途端にそういう本の1場面のような光景が目に入り、リンは狼狽える。
ドレイク「んー?」
が、本人は完全に休日モード。寝ながら手を伸ばし、テーブルの上の果物をひょいと一粒取って口へ。柔らかそうな唇へ果実が飲み込まれる。ついジーッと見てしまうリンの視線にドレイクは気づいたようで、にっかりと笑う。
128 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/09/25(金) 02:40:47.88 ID:UzESGEgd0
ドレイク「なーに帰ってきて早々盛ってるの? そんなにお姉ちゃんが恋しかった?」
リン「んな訳ないだろ」
ドレイク「ふーん? じゃあこっち来て」
手招きをするドレイク。彼女が何をするつもりなのか。何年も一緒に暮らしてきた彼には、彼女の表情で分かってしまう。
否定したばかりのリンだが顔を赤らめ、彼女に誘われるままソファーの横へ。そして身体を背もたれへ寄せスペースを空けた彼女の横へと寝る。
ドレイク「よしよし。やっぱりあたしのこと意識してたのね?」
目線を合わせ、ご満悦そうな笑みを浮かべると彼を抱きしめる。横向きのまま彼の脚の下、間へと互いの脚を絡ませ密着し、彼女は何の前触れもなくリンの唇を奪う。
ドレイク「んっ……ふぅ。口開けて……?」
吐息がかかるほど間近で促され、リンは大人しく口を開く。すると彼女は待ちきれなかったかのようにすぐさま口内へ舌を挿れてきた。
129 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/09/25(金) 02:41:21.28 ID:UzESGEgd0
ドレイク「んむ、ちゅ……っ、じゅる……」
手で背中をなぞり、腰に触れ、脚で彼の下半身を刺激する。全身で溺愛するように、彼女のキスのようにねっとりと絡む愛撫。彼女が身体を擦り付けてくる度に、その豊満な膨らみの感触が服越しに伝わってくる。
溶かされるような感覚に流されそうになるも、リンも負けじと彼女の臀部へ手を這わせた。服の上から形のいいそれを撫で、スカートの下へ。直に触れて揉む。
ドレイク「ふっ……リンはお尻が好きよね。 それと、こっちも……」
くすっと笑うドレイクは唇を離すと自分の服を大胆にグイッと下に下ろし、胸を露出させる。横向きになり、彼女の腕ではちきれんばかりに寄せられた膨らみ。
目の前でそんなものを見せられて、抗える男などいない。リンは手を伸ばし、一心不乱に揉みしだく。手に収まらないサイズの、しかしハリのある弾力の乳房。ドレイクは時折身体を震わせ、小さく声をもらす。突起も徐々に硬さを増していく。
ドレイク「上手になったわね……あたしも負けないわ」
触れるだけの口づけを繰り返し、ドレイクの手がリンの下半身へ。寝ながらの姿勢で器用にベルトを外し、あっという間に下着も下げてしまう。
期待に硬くなった肉棒へ手を添え、彼女はそれを優しく上下に撫ではじめた。手袋越しの細い指の感触。手とはまた違う摩擦の感覚に、弱めの刺激の筈が自然と声が漏れてしまう。
130 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/09/25(金) 02:41:53.62 ID:UzESGEgd0
ドレイク「ん、気持ちよさそー……あたしのも触って?」
口づけを止め、間近でリンの顔を楽しげに見つめるドレイク。彼女は空いている手でリンの手を自分の秘所へと導いた。
既に湿っているそこを、下着ごと中へ指を浅く入れ出し入れをする。
ドレイク「ふぁっ、ぁ……んん、舌、出して……」
びくびくと身体を震わせ、甘い声を漏らす。指に伝わる湿りけは増していき、粘着質な水音が大きくなっていく。
ドレイク「ちゅっ、ぷぁ……っ。あっ。ん、指気持ちいいっ……おっぱいも、ッ、すごくいいわよ。リンは? はっ、ぁ……おちんちん気持ちいい?」
出された舌先を吸い、絡め、男性器へするように唇や舌で愛撫する。唇の中ではなく、外で目に見える場所で行われるそれに劣情を駆られ、自然と彼の攻めは激しくなっていく。
次第に強くなっていく快楽に蕩けた目をしたドレイクは、相手の表情から視線を離さずに躊躇なく卑猥な単語を口にし問いかけた。
リン「あ、ああ。気持ちいいよ、姉さん……っ」
ドレイク「フフ……。は……っ、んぅ。あんっ。……ね、あたしの身体……どこが好き?」
リン「えっ? それは……」
言い淀んだ彼の戸惑う表情に、ドレイクは笑みを浮かべて、撫でていた男性器の先端に指を置き頭の周りを強めに指で撫で回す。
本来なら痛みの方が強いであろう敏感な箇所。けれど先走りが痛みを和らげ、強烈な快感が彼を襲う。
131 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2020/09/25(金) 02:42:47.03 ID:UzESGEgd0
リン「うあっ……! ね、姉さ――っ!」
何か言おうと口を開いていた彼は生理的に反応を示し、大きく声を出してしまう。ビクビクと跳ね、引こうとする腰へ手を回し、ドレイクは密着したまま指の動きを繰り返す。
ドレイク「おっぱい? おまんこ? それとも他の?」
リンの悶える様子に強く興奮しているのか、呼吸を荒くさせドレイクは詰め寄る。
強い刺激に、中に入れたまま動かなくなった彼の指。それを道具代わりに使うように自ら腰を動かし、大きな胸に置かれた彼の手に指を重ね胸を揉ませる。
弟の身体を使った自慰を恥ずかしげもなく、見せつけるように繰り広げ妖しい笑みを浮かべる彼女。
リン「っ、ぜ、全部――っ! 魅力的、だから――!」
頭が真っ白になりそうな快感に息も絶え絶えにリンが何とか口にすると、ドレイクはゾクゾクと身体を震わせた。
ドレイク「んふふっ。うん、合格ね。それじゃ……ご褒美あげる」
亀頭に置かれていた指が離れ、今度は竿を掴む。絶頂も近い彼のそれを、彼女は強く上下に擦りはじめる。すっかり溶かされた彼の意識は、余裕ができると同時に彼女の身体――極上のご馳走へと手を伸ばす。止めていた手を動かし、彼女の胸を、蜜が溢れる秘部を容赦なく犯していく。
132 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2020/09/25(金) 02:44:03.39 ID:UzESGEgd0
ドレイク「んっ、はぁっ……! 乳首、っ――おまんこも、全部っ、あんっ、気持ちいいの……っ! もっと……!」
乳首を吸っていた彼の頭を抱きかかえ胸に押し付け、腰を振る彼女。魅惑的な感触と彼女の香りに包まれ、代わりにと秘所に集中し指の動きを早め――
ドレイク「はぁっ、イクッ――イッ、んうぅぅっ!」
彼女の絶頂とほぼ同時に精を放つ。弓なりになり身体を震わせる彼女の指に、服に、胸に白濁が勢いよくかかる。キュッと指を締め付ける中から、勢いよく潮が噴き出した。
ドレイク「は……ぁ。あ、ひ……っ。気持ひよかった……」
だらしない表情で身体をくたっと弛緩させ、ドレイクは満足そうに呟いた。
※今回はここまでで、次はドレイクの続きから討伐依頼までいけたらと
133 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2021/02/02(火) 04:35:06.46 ID:Gn/vsDwe0
【遅れて申し訳ない
原作は色々キャラも増えましたが、一応追ってはいるので新しいのも対応できるかと思いますー】
リン「……盛ってたのは姉さんもだったな」
ドレイク「ま、否定しないわ。にしても……自分がそうなのは認めるのね」
リン「実際されるがままだったし……」
後始末をして服を直し、二人同じソファーに寄り添って座る。ベタベタとくっついてくる姉の頭を撫で、ぶっきらぼうに呟く弟。姉は大変萌えたようで、黄色い歓声を上げる。
ドレイク「――あ、そういえば聞いたわよ。5番隊のメンバー補強」
リン「あぁ、そうだ。言うの忘れてた」
――言うタイミング無かったけどな。
自分の身体に密着する、驚くほど柔らかい感触を意識しないようにしつつ、リンは内心思う。
リン「女王さんに言われてな。急な話だ」
ドレイク「へー。じゃあ5番隊も本格的に隊として動き出すわけね」
リン「……まぁな。異世界問題って姉さんは知ってる?」
ドレイク「ん。そのための5番隊補強でしょ?」
当然のように姉は言う。一応はギルドに所属している彼女。経歴もあるし実力も相当、本来なら騎士に選ばれているであろう女性だが、その放浪癖から今でもギルドの平メンバー。そんな彼女が情報を得る機会……おそらく、現地で異常な魔物なり、その討伐現場なりを目撃したのだろう。
134 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2021/02/02(火) 04:36:13.32 ID:Gn/vsDwe0
ドレイク「それにしてもあの弟が部下持ちの騎士様にねー。どう? 部下ちゃんかわいい?」
リン「うん? ……そう、だな。KAN-SENだし美少女美女揃いだな」
ドレイク「どう? 誰かに手出した?」
突然飛び出した直接的な発言にリンは吹き出した。
リン「あのな、出会って一日だぞ!」
図星をつかれ、ブーメラン発言。盛大に狼狽える彼をドレイクはニヤニヤと見つめる。
出会って一日で2名とそのようなことをした、なんてことは口が裂けても言えないリンであった。
ドレイク「一日でも、かわいい子には手出したくなるものでしょ。女の子側も、有名なロイヤルギルドの騎士の隊長で、綺麗なかわいい系イケメンで優しくて、立派なモノをお持ちの男性なんて放っておけないだろうし」
リン「色々余計だ。色々」
うっとりとした表情で惚気る姉に、弟は赤くなりながら突っ込む。それも彼女のお気に召したようで、リンは頭をワシャワシャと撫でられた。
ドレイク「――で、何でも屋脱出の翌日なわけだけど、あんた仕事は?」
リン「ちょっとしたら行くよ。昼はゴーレム討伐に出てくる」
ドレイク「『昼は』? 夜もあるのね」
リンは「うっ」と小さく呻く。やぶ蛇であった。
リン「まぁその、重桜ギルドに呼び出されて食事をな」
個人から呼び出された、なんて言ったらからかわれそうなので黙っておく。
ドレイク「ふーん。異世界問題もあるから、協力を重視してるってことかしら」
リン「だろうな。姉さんの方はどうなんだ? 仕事とか」
ドレイク「あたし? 色々あるわよ。少なくとも暇じゃないわね」
色々。そう口にした彼女の目がスッと鋭くなる。時折ドレイクが見せる意味深な真剣さ。彼女の仕事――ギルドでこなしている依頼について、これまで何度もリンは尋ねてきたのだが、具体的な答えをもらったことはない。受付やギルドメンバーづてに彼女の武勇伝を聞くのみだ。
135 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2021/02/02(火) 04:37:14.01 ID:Gn/vsDwe0
ドレイク「ま、リンが早くあたし達の域に来るのを楽しみにしてるわ」
クスッと笑い、ドレイクはリンから離れる。ソファーに掛けてあった上着を取り、部屋のドアへ。
ドレイク「一眠りしてくる。仕事、頑張ってね」
ヒラヒラと手を振って部屋から出ていく。飄々とした態度であったが、おそらくはリンの追及を逃れることを狙っての行動だろう。
リン(相変わらず仕事のことは言いたくないんだな……。いいけど)
怪しくは思う。が、『あたし達の域』と言っていた台詞から察するに、まだリンへ話せるだけの状態ではないのだろう。
ドレイクは義理ではあるが家族。両親のいない二人は幼い頃からギルドに所属し、仕事をこなしてきた。ドレイクが一人で仕事を始めたのは5年ほど昔。話をしたがらないだけで壊れるような信頼関係ではないが……何の理由があってそうしているのか、想像もつかない。
リン「……宿舎に戻るか」
懐中時計を取り出し、時刻を確認。ちょっとの疲労とすっきり感を得ただけだったが、時間はしっかり潰せたようだ。ポツリと呟いて、リンはソファーから立ち上がった。
136 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2021/02/02(火) 04:37:42.30 ID:Gn/vsDwe0
ゴーレム討伐。
近隣の森に突然現れた魔物、ゴーレムを討伐してほしいという旨の依頼書。その詳細を読みつつ、宿舎を出て街を離れ、皆と歩くこと半刻ほど。依頼書に記載されていた森へと到着する。
リン「数は一体。基本的なゴーレムと特徴は一致。となれば、頼りになるのは……赤城とユニコーンか」
ゴーレムの現れた近隣の森は、普段は比較的穏やかな土地で魔物の目撃情報も少ない。そんな土地に突然現れた、中級の魔物。異世界問題の可能性も考慮し、事情を知っていて実力もあり尚かつ手の空いている者達――つまりは5番隊に白羽の矢が立った。
ゴーレムは頑丈な土、岩の塊。基本的には魔力を込めた攻撃が有効とされるわけだが……
赤城「ふふふ……指揮官、おまかせください」
ユニコーン「攻撃は得意じゃないけど……頑張るね? お兄ちゃん」
魔法を使えるであろうメンバーは二人。そのうち一人は攻撃は不得意。ちょっと不利な状況ではある。
ウォースパイト「よろしくね、二人とも。指揮官も魔法、頼りにしてるわよ」
リン「まぁそうなるよな。サポートなら任せておけ」コクッ
シェフィールド「ご主人様は魔法がお得意で?」
リン「属性付与、強化、弱体化。どれも効果は短いが多分それなりだだと思う」
シェフィールド「なるほど。隊長様の腕前、観察させていただきます」
赤城「……みなさん、何か聞こえてきましたわ」
言いながら森を歩くこと少し。何かの足音が一行の耳に入ってくる。赤城が耳をぴくんと動かし、その音にいち早く反応を示した。
リン「……っと。いたな」
ユニコーン「おっきい……あれが急に……?」
ユニコーンがぬいぐるみをぎゅっと抱き締める。一行の視線の先にはゴツゴツとした岩で人型に組まれた厳ついゴーレムが。周囲を警戒するように落ち着きなく歩き回り、足音がごすごすと静かな森に響いている。
ウォースパイト「指揮官、どうする?」
リン「そうだな……」
↓1 展開をコンマ一桁の判定で
1~5 苦戦しつつ勝利
6~8 圧倒しつつ勝利
9、0 ゴーレムの魔力で仲間の一人が発情状態に
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2021/02/02(火) 07:22:52.25 ID:YPWhEXpMO
あ
138 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2021/02/02(火) 08:05:38.94 ID:BlGk8QHiO
5 苦戦しつつ勝利
というわけで、ドレイク側の暗躍ポジでキャラを一人募集して一度落ちます。陣営はどの陣営でも。安価がかぶったら同時に登場させるやも。
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2021/02/02(火) 09:13:41.94 ID:YPWhEXpMO
タイムリーにハインリヒちゃん
140 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2021/02/02(火) 10:03:22.47 ID:BlGk8QHiO
ハインリヒちゃんで。
職業やキャラとの面識など設定があれば受け付けますー。詳しくはSS内のどこかに
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2021/02/02(火) 19:19:39.15 ID:YPWhEXpMO
職業はアラビアンな踊り子的な何かで
ドレイクの旧知の仲
142 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2021/02/02(火) 21:08:45.70 ID:Gn/vsDwe0
・名前 プリンツ・ハインリヒ
・ジョブ 踊り子
・容姿 手には肘までの薄手の手袋。宝石の付いた頭飾りに、鼻の辺りから顔を隠す透けて見える薄手の布。鉄血の赤と黒を基調としたカラーリングで、上はビキニのような布面積の少ない服で、下はスリットの深く入ったロングのスカート。サイズが合っていないのか豊満な胸は布からはみ出ており、下は原作通りに下着をはいてない露出度のおかしい格好。リボン以外は髪型は変わらず。よくある踊り子風な服装
・設定 ドレイクらと共に暗躍する鉄血ギルドの幹部である少女。ドレイクとは旧知の仲で親友以上に仲良し。
ちょくちょく足して、こんな感じに。
↓1でちょっとアンケート。一つ選択を
1 ドレイクとは弟を奪い合う競争相手(高好感度)
2 ドレイクを応援している(好感度は安価先のコンマ)
3 主人公とはドレイクから話を聞いているが初対面(好感度は安価先のコンマ)
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2021/02/02(火) 21:09:57.33 ID:OqzRLVbeo
3
144 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage saga]:2021/02/02(火) 21:41:33.52 ID:Gn/vsDwe0
3 初対面
33 ゾロ目なのでシェフィールドやユニコーンの時のルールに従い、チョメチョメな関係で好感度高めに。初対面じゃなくなります。人によってはボーナスじゃない……かしら
・名前 プリンツ・ハインリヒ
・ジョブ 踊り子
・容姿 手には肘までの薄手の手袋。宝石の付いた頭飾りに、鼻の辺りから顔を隠す透けて見える薄手の布。鉄血の赤と黒を基調としたカラーリングで、上はビキニのような布面積の少ない服で、下はスリットの深く入ったロングのスカート。サイズが合っていないのか豊満な胸は布からはみ出ており、下は原作通りに下着をはいてない露出度のおかしい格好。リボン以外は髪型は変わらず。よくある踊り子風な服装
・設定 ドレイクらと共に暗躍する鉄血ギルドの幹部である少女。ドレイクとは旧知の仲で親友以上に仲良し。リンとはとある店のお酒の席で意気投合し、それ以来何度か体の関係を持つようになるが自分のとある使命のためそれ以上の一線は超えぬよう自分の気持ちを抑えあまり彼へ入れ込まないようにしてきた。
お互い名前も知らないが恋愛感情はあり……
戦闘では得意の踊りでサポート――もできるが、もっぱら大剣での近接戦闘で最前線をはっている。踊るように華麗に素早く敵を断つ戦闘スタイルは踊り子ならでは
これで怪しい勢力もして登場させますー
145 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2021/09/22(水) 06:59:14.09 ID:Xha3Svn00
※また間が……申し訳ありませぬ
それと、岩で人型に、なんて書きましたが間違い。ゴーレムはウッドゴーレムで木でした。すみませぬ
リン「……まずはシェフィールド。銃を一発使ってもらって誘導する。ウォースパイトは彼女の近くで守ってやってくれ」
リン「注意を引くのと、どんな攻撃手段でくるのか様子見も兼ねてちょっとした囮役――って言うと申し訳ないが頼んだ」
リン「で、俺とユニコーンと赤城はゴーレムの後ろに回る。魔法が届く範囲では背後から魔法を飛ばす」
リン「俺は二人を護衛するから。後は距離を取りつつ戦おう。理想は挟撃の形のままどちらかに注意が向いたら反対側が叩いて離脱、を繰り返すことか」
顎に指を当て考え、リンは指示を出す。普通のゴーレム、それもうろちょろするような知能のものならばある程度のルールに則って行動している筈。運が良ければ片方が注意を取る、見られていない方が叩いて注意を引くの繰り返しで倒すことができるだろう。
うろついているのがバグか何かで無抵抗のまま倒す――なんてことすらあるかもしれない。
赤城「かしこまりましたわ、指揮官様♡ 赤城のこと守ってくださいねぇ……?♡」ムニュ
指示を出し終えたリンに近づき赤城が彼の腕を抱く。露出している膨らみの谷間に腕が挟まれ、幸せな感触が伝わる。
リン「あ、ああ。任せてくれ」
赤城「頼もしい……♡」ウットリ
ユニコーン「……」
ウォースパイト「むっ……」
シェフィールド「……」
リン「――さ、さぁやるぞ!」
ゴゴゴと威圧感を放ち始める女性陣に背筋をピンと立て、赤城を丁寧に引き剥がす。そのまま誤魔化すようにリンは歩き出した。
146 :
◆u1rV3Ri3IQ
[sage]:2021/09/22(水) 07:00:30.02 ID:Xha3Svn00
赤城「ふふ、かわいい」
ユニコーン「えと……お兄ちゃん、ユニコーンのことも……守って?」
リン「ああ。任せろユニコーン」
その後ろを指示通りついていく二人。リンが張り切って答えるとユニコーンと手を繋いで、赤城はその後ろを歩く。戦闘前だというのに親と娘のようなのほほんとした雰囲気で。
ウォースパイト「……大丈夫かしら」
シェフィールド「このメンバーなら心配ないでしょう。赤城様は相当な腕前と見られますし」
ウォースパイト「それは分かるのだけど……どうも妙な気配がするのよね」
シェフィールド「妙な?」
小首を傾げるシェフィールド。ウォースパイトは視線をリン達からゴーレム、そしてその周囲へ。どうやらゴーレムからの気配ではないらしい。
ウォースパイト「……気のせいかしら」
ぽつりと呟いた彼女の目線の先、茂みに隠れて彼女らからは見えないが――そこには、何者かがいた。
147 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2021/09/22(水) 07:01:22.10 ID:Xha3Svn00
○
茂みの中。森には似合わぬ露出度と風貌の女性が一人ぽつんとそこにいた。色白の肌に地面に付きそうな白い髪。退屈そうに木に背を預ける彼女は、一枚の紙を読んでいた。
ハインリヒ「はぁ、やっと誰か来たけどさっきの連絡からすると標的御一行だよね」
紙から視線を上げ、茂みから数歩歩き顔を出す。木々に隠れてゴーレムの周辺全ては見えなかったが、メイドと女騎士らしき二人は確認できた。標的の特徴と全て一致する。彼女らが手で合図をしているのを見ると他のメンバーもいるのだろう。
ハインリヒ「――うん。やっぱり」モドリ
ハインリヒ「例の弟くんが見えないけど、多分いるよね! よしよし」
やっと退屈な待機が終わると赤い瞳を輝かせ、再び書類に目を通す彼女。そこには
『ゴーレムを使い、5番隊の力量を測ること。
ゴーレムは物理に耐性を持ち、魔法が苦手。今の5番隊の不得意な敵をあえてぶつけ、結成されたばかりの彼らへ鍛錬も兼ねて試験を与える。ハインリヒに任せる仕事は彼らの観察とサポート。彼らに死んでもらっては困る。適宜ゴーレムのモードを切り替えよ。
追伸
ゴーレムのビームには特別な効果がある。もしリンや仲間に当たってエロいことが起きたら、手渡した撮影機器の遺産で映像を撮影してくれない? ちなみに必要ないんだけど、その攻撃の確率を上げるモードもあるわ。まぁ、使わなくてもいいんだけど……ねっ? 頼んだわよ、ハインリヒ』
ハインリヒ「観察かぁ。私に似合わない仕事だと思うけど、メンバー少ないからなぁ私達」
後半の素が出ている部分はスルーし、はふぅと嘆息。とある目的のため仲間として集まった彼女ら。そのメンバー数はギルドに到底及ばない規模で、その目的もあって基本的には大きなギルドに隠れてコソコソ暗躍する組織となっている。
その活動理由の根底――鍵を握っているのが一人の青年。ドレイクの話す5番隊の隊長、リンである。彼とその仲間には強くなってもらわなければ困る。
なのでちょくちょく試練を与えていたのだが、こうしてドレイク以外が直接彼らに近づくのは初めてのことであった。
148 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2021/09/22(水) 07:02:13.64 ID:Xha3Svn00
ハインリヒ「私達も本格的に動くってことだよね! んん、楽しくなってきた〜!」
仕事内容の再確認が終了。紙を谷間の中にしまい、茂みからまたひょっこりと顔を出す。
戦闘はもう始まっているようだ。銃を持つメイドに向かうゴーレムに、その二人の間に立つ女騎士。長めの剣を持った彼女は素早い動きで接近しゴーレムの足元を斬りつける。が、ただの斬撃が大したダメージを与えられるはずもなく。構わずメイドへ前進していくゴーレム。攻撃に効果が無いと悟り、騎士は即座に引き返す。そしてメイドに拳が突き出される間に機敏に入り込み――盾一つでパンチを弾いた。
小柄な身体で丸太が激突する衝撃を受け止めいなす。人間離れした芸当に感嘆を漏らす。
ハインリヒ「おおっ! あの子すごい! 一瞬光ったような気がするけど魔法か能力かな?」
ハインリヒ「他の人達は何してるのかな……?」
と呟いた刹那、炎の魔法が体勢を崩したゴーレムの背中に直撃した。爆発を起こしゴーレムの身体が一部破損し砕けて散る。続いて小さな光の球がその破損部分へ命中。ドッと見た目に反し大きな衝撃を起こしゴーレムが揺らぐ。が、まだまだゴーレムは健在。大きなダメージを与えた魔法を危険とみなしたのか、背後へと振り向く。
どうやら5番隊は2つに別れて攻撃を行っているらしい。戦力は中々。ゴーレムにも問題なく勝てるだろう。
ハインリヒ「じゃ、パワーアップかなっと」
腰のベルトに提げた装置に指を当てる。ドレイクから渡された石版のようなそれは、ゴーレムのモードを切り替えるリモコンのような物で、魔力によって彼の行動を調整できる。
今回はパワーアップ。単純に出力を高め、ゴーレムをもっと早く強く戦えるようにする。
149 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2021/09/22(水) 07:02:45.42 ID:Xha3Svn00
ハインリヒ「――だけじゃつまらないかな? よし、魔法も解禁!」
だけじゃなく、ゴーレムの弱点でもある攻撃バリエーションの少なさを補う範囲魔法も解除。これで中級から上級魔物へランクアップ。これがどの程度のパワーアップなのかは……深く考えていないハインリヒであった。
ハインリヒ「よしっと。場所変えして全員を確認しないと」
ガサガサとその場から横へ移動。明らかに大きくなった戦闘音をバックにのんびりと移動し、見晴らしのいいポジションに到着。のほほんとした観戦気分でゴーレムらへ視線を戻すと――
ハインリヒ「あれ? 思ったより苦戦してる?」
ハインリヒ「ん? っていうか、あの男の人……あれが弟くん? えっ、知ってる顔なんだけど……」
突然機敏になり魔法も使いこなすゴーレムに隊列を乱され、乱戦となっている5番隊の面々。その中に、小さな女の子の手を引いて魔法を唱える唯一の男性を見つける。
ハインリヒの知る姿よりもキチッとした、ギルドの制服を身に着けた彼。遠くからでも分かるその横顔に、ハインリヒは驚愕し目を見開いた。
ハインリヒ「あの人が弟くん……? ドレイクが大好きで、組織のターゲットの……?」
予想しなかった事態に、どんどん苦戦ムードになっていく5番隊のことなど頭に入らない彼女であった。
150 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2021/09/22(水) 07:05:08.36 ID:Xha3Svn00
リン「『レジスト』! 赤城、下がって魔法だ。『プロテクト』! シェフィールド、ウォースパイトに任せて一点に暗器を刺してくれ」
一方、突然強さが底上げされたゴーレムに楽勝ムードをかき乱された5番隊はかろうじて負傷者を出さずにいるものの、苦戦を強いられていた。
ユニコーンの手を引いて誘導し、安全地帯からサポート、指示。なんとか怪我人が出ていないのも、リンの咄嗟の魔法とそのサポートから漏れた仲間の回復をユニコーンが行っているからであった。
ウォースパイト「ちょっと何このゴーレムは! 急に動きが変わったわよ!」
シェフィールド「魔物だからとしか言い様がありませんね。ウォースパイト様、攻撃が来ます」
ウォースパイト「っと! もう! 腕に脚に跳躍に魔法で周囲に衝撃波――ポンと出ていい魔物じゃないわよ」
悪態をつきながら接近した腕を弾き、返しに斬りつけ懐に飛び込む。脚に剣先を突き入れ、裂くように切り上げ。直後魔法が発動され空中に吹っ飛ばされる。リンの魔法で魔法耐性を強められた状態でも衝撃は緩まず、空中で回転し体勢を直したウォースパイトを光が包む。ユニコーンの回復魔法だ。
ウォースパイト「……それにしてもこの二人がいると凄まじいわね」
赤城「ええ、即座に軽減と回復がされますわね」
赤城「ですが、これと話しながら戦えるお二人も大したものです――っ!」
赤城の魔法が飛ぶ。ゴーレムの肩に直撃したそれは爆発音を立て彼へ膝を付かせる。が、やはり大したダメージは無い。
赤城「っ……魔法に耐性を持っているわね……」
ウォースパイト「燃やしたりはできないの?」
赤城「できますが……燃えた状態で暴れられたら辺り一面が」
シェフィールド「やめましょう」
ごうごうと燃えたゴーレムが森に突っ込むのを想像する一同。賛成の声は流石に上がらなかった。
151 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2021/09/22(水) 07:07:08.36 ID:Xha3Svn00
ユニコーン「お兄ちゃん……大丈夫?」
リン「ああ、まだまだいける。ユニコーンも大丈夫か? しっかり付いてこいよ」
ユニコーン「うん……」
ほんのり赤くなりながら手を握り直すユニコーン。ときめきを覚えるリンだが、気を抜いてはいられない。戦況に応じて魔法を発動し、皆をサポートする。
ウォースパイト「指揮官! そろそろ限界よ!」
リン「……よし! 作戦実行だ!」
シェフィールド「それで、ご主人様。その作戦とは?」
貴重な銃弾を一発ゴーレムの振られる腕に撃ち込み軌道を微妙に逸らし、ウォースパイトへのダメージを軽減。一旦ウォースパイトが対比し、ゴーレムと睨み合いになる。
膠着した状況。頼れるのは彼女らを指揮するリーダー。満を持して彼は作戦を告げる。
リン「赤城の魔法で怯ませる。それから俺の魔法を乗せたウォースパイトがシェフィールドのナイフを支点に全力でゴーレムを叩き割る。どうだ?」
シェフィールド「……脳筋すぎでは?」
リン「しょ、しょうがないだろ!」
若干の不安を感じる面々であった。
リン「単純に硬い敵は苦手なメンバーなんだから。周りも気にしなくちゃいけないから魔法も派手に使えないし」
ウォースパイト「まぁ、わりといつものことよ。この軍師様は」
赤城「うふふ……それが指揮官様の指示ならお聞きしますわ」
ユニコーン「サポート、がんばるね……!」
シェフィールド「……仕方ありませんね。手詰まりなのは確かですから」
リン「よし開始! サポートは薄めになるからな」
ウォースパイト「了解!」
ダッと駆け出すウォースパイトとシェフィールド。彼女らの動きを見てゴーレムが拳を振り上げる。頭部に集まって刺さった数本のナイフ。身体に残った無数の傷。それらがあっても動作に問題はないようだ。スムーズに動き魔力が腕に込められる。
シェフィールド「接近するまでダメ押しで……」ヒュッ
脚に手を伸ばす。直後手品のようにナイフを両手の指の間に挟み、走りながら投擲。小気味のいい音と共に綺麗に頭部へ命中する。普通の人間や魔物ならば間違いなく致命傷になるであろうダメージだが、相手はゴーレム。大木にナイフを突き刺しても意味はない。
152 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2021/09/22(水) 07:08:11.27 ID:Xha3Svn00
シェフィールド「これでいかがでしょうか?」
ウォースパイト「ありがとう、多分いけるわ!」
入れ換わりでウォースパイトが前に。二人めがけて振るわれる拳が迫る。リンのサポートが期待できない今、まともにそれを受け止めることはできない。が、
ウォースパイト「――その攻撃は見切ってるわ」
鋭い視線で拳を見つめ飛び上がり、剣を振るう。魔力の衝撃が放たれる拳の先を避け、腕へ一閃。拳が地面に突き刺さり、遅れて魔力による衝撃で地面が抉れる。
ウォースパイト「これで……!」
着地。ゴーレムの腕を駆け上がり、高く跳躍。見上げたゴーレムへタイミング良く赤城の魔法が当たり、爆発によりよろめく。タイミングは完璧。リンの魔法が発動し、飛び上がったウォースパイトは渾身の力を込めて盾を下に急降下し――
ウォースパイト「終わり!」
ナイフの刺さった頭部を打ち抜く。
彼女の力、魔力と補助魔法を乗せた壮絶な一撃。大きな音を立てて、それまでダメージをまともに与えられなかったゴーレムの身体にヒビが入っていく。動きを止めたゴーレムはそこから薪のように縦に真っ二つ。倒れると煙を出しながら消滅した。
リン「……や、やったか」
倒すと煙のように消滅。普通の魔物と同じサインを目にし、ホッと胸を撫で下ろす。
リン「ウォースパイト、大丈夫か?」
ウォースパイト「ええ、これくらいなら」
リン「お、おう。大したもんだな……KAN-SENって」
消えた煙の中から姿をひょっこり現し、あっさりした答えが帰ってくる。跳躍に高所からの落下、そしてあの細腕で爆発のような攻撃の衝撃――で、ダメージは無し。こういった所を見ると、自分と彼女らとの差を感じてしまう。
153 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2021/09/22(水) 07:09:15.73 ID:Xha3Svn00
シェフィールド「ウォースパイト様、ご苦労さまでした」
ユニコーン「みんなケガは無い? ユニコーン、まだ魔力に余裕があるから……」
赤城「……」
リン「赤城? 何か気になるのか?」
戦闘終了。ワイワイと会話し出す仲間達に混ざらず、消滅していくゴーレムを見つめている赤城。ウォースパイトに近づこうとしていたリンだがふと気が付き、足を止める。
赤城「――指揮官様。少し気になったことがありまして」
リン「異世界問題か?」
赤城「ええ、まあ……」
こくりと頷いて、赤城はゴーレムの方を一瞥。煙も消え去ったそこには、ゴーレムの破損したコアらしきものが転がっている。あれだけ大きかったものが、今は手のひらのサイズもない。
赤城「異世界から来た魔物にしては、この世界のルールに準じていて……少し奇妙に思えませんか?」
リン「ルール?」
言われて考える。この世界では、魔物は倒せば消滅するのが常識。消滅した後残った物は戦利品となり、その殆どが自然から採取できないような貴重な品。冒険者やギルドのメンバーの収入源となっている。
動物と違い、魔物と呼ばれる生き物の特徴に『消滅』がある。赤城が違和感を覚えたのはその点だろう。
リン「確かにな……。よし、報告のポイントに付け足しておこう」
ポケットから手帳を取り出しメモメモ。異世界問題はまだ自分自身もよく分かっていない謎だらけの事象。些細なことでも記憶しておきたい。
154 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2021/09/22(水) 07:10:01.99 ID:Xha3Svn00
赤城「お役に立てたようで何よりですわ〜」ウフフ
リン「いやいや、赤城はとっくに役に立ってるさ」メモメモ
赤城「うふふ……」ジーッ
リン「……」カキカキ
赤城「……」ジジーッ
リン「……赤城。すごい見てるな」
横からの猛烈な視線を感じ苦笑する。メモをしまいそちらを見ると、うっとりとした様子で彼を見つめる赤城の顔があった。
赤城「ええ。美しい指揮官様のお顔を眺めていました」ポッ
リン「美しいは初めて言われたかもな……」
周りの反応からそれなりに整っている自覚はあるものの、赤城の大げさともとれる褒め言葉は照れくさく思えてしまう。
ウォースパイト「なに遊んでるの?」ザッ
ユニコーン「お兄ちゃん?」
と、デレデレしているそこへ三人が戻ってくる。
リン「ごめんなさい。……って違う」
リン「ゴーレムについて話てたんだ。やましいことはないっ」
赤城(立場が弱い……)
リン「ん? シェフィールド、それは?」
反射的に謝り、あたふたと弁明をしていたリンはシェフィールドが手にしている物に気づいた。綺麗な半円の水晶のような物が2つ。おそらくは球体だったものが割れたのだろう。
シェフィールド「おそらくゴーレムのコアでしょう。魔力を感じます」
ウォースパイト「身体もコアも綺麗に真っ二つにできたみたいね」
リン「ゴーレムのコアといえば結構高価な品だな。一ヶ月分くらいの生活費にはなるか」
ウォースパイト「戦利品として貰っておきましょう」
コアはシェフィールドが持っていたリュックへ。討伐は完了。調査もこれといってできることはなさそうだ。
後は帰るだけ。この場にいる全員がそう考えていたのだが……。
155 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2021/09/22(水) 07:10:54.66 ID:Xha3Svn00
ユニコーン「……? ゆーちゃんどうしたの?」
ユニコーンのお友達、ふわふわと飛んでいたゆーちゃんが何かに反応を示す。離れた茂みを指差し、なんだかキリッとした顔をしている。
リン(明らかに生きてるよな……)
と思ったのは心の中に留めておく。
ウォースパイト「何か見つけたのかしら」
ユニコーン「……そうみたい。どうする?」
シェフィールド「とりあえず確認しましょうか」スス
リン「あぁ、ちょっと待った。リーダーだし俺が行くよ」
自分が一番弱いのは分かっているが、ここは男の自分が先陣を切りたい。愛用の短剣を握ると鞘から抜く。先に偵察しようとしていたシェフィールドの細い肩を握り、彼女の前へ。
シェフィールド「ご主人様は弱いのでできれば私の後ろへ行っていただけませんか?」
リン「ゔっ。そう言うなって。指揮官の意地だ。サポートは頼んだ」
赤城「任されました。何かあれば全員で掃射しますわ」
不服そうなシェフィールドだが一応は納得してくれたのか、彼の一歩後ろへ。他の仲間は何かあればすぐ攻撃を放てる位置に。そうやって絶妙な距離を保ちつつ、ゆーちゃんが示す茂みの中に進む。
背の長い草をかき分けて進むこと数秒。あっさり向こう側に出た。
リン「さて……何もなければいいが――」
短剣を構えつつ、茂みから顔を出す。するとそこには――
???「……」ダラダラ
冷や汗をかき、焦った様子のなんだかセクシーな服装の女性が一人。顔を長い白髪で隠しているため見えないが……何故かリンは彼女に見覚えがあった。
布地の少ない黒のブラトップ。はちきれんばかりに大きな膨らみを押え、布からはみ出た魅惑的な肉感のラインが目を引く。
腰の辺りまでスリットの入ったロングのスカートは……彼からするとウォースパイトよりは大人しめだが、その下はむちっとした健康的な素肌しか無いことを知っている。
顔が隠れている以外は記憶の中の姿と違いはない。頭のリボンもそうである。
リン「えっと……君は酒場のお姉さ――」
ハインリヒ「ち、違うよ! 全然知らない!」ブンブンブン
思い切り首を横に振る女性。大きな胸が揺れ、目のやり場に困る。
ハインリヒ「うう、なんで気づかれて……。早く逃げないと――」アタフタ
シェフィールド「ご主人様、急に立ち止まって何を……ん? お知り合いですか?」ガササ
ユニコーン「……? ゆーちゃん、言ってたのはこの人?」ガサ
赤城「あら、KAN-SENでしょうか」ガササササ
ウォースパイト「そんなに慌てさせて……何もしてないわよね? 指揮官」ガサササササッ
ハインリヒ「そ、揃っちゃった……」
リン「揃った?」
まるで仲間が何人か知っているかのような口振り。
――まさかとは思うが戦っているのを見ていた? だが何のために?
156 :
◆u1rV3Ri3IQ
[saga]:2021/09/22(水) 07:11:36.27 ID:Xha3Svn00
リンの頭の中に思考がめぐるが、いかんせん情報不足。まさか異世界問題に関連しているなどとは考えがいたらず。
リン(あぁ……まぁ、依頼か私用か。いずれにせよ、俺がいたら気まずい、か)
そんな結論を出す。
ハインリヒと彼は、お互い名前も知らない。だが身体の関係は何度か持ったことがあり……つまりはそういう関係。
美しい容姿と持っている武器からなんとなくKAN-SEN、ギルドに所属する人物であろうと察してはいたが依頼の場で出くわすのは初めてのことだ。
リンはそれほど気にはしていない。けれども彼女は今までも名前を教えたりする素振りもなく、ぼんやりとした一線を引いてきた。プライベートで仲間もくわえて会話、などということは望んでいないだろう。
リン「ま、なんでもなさそうだな。ギルドの人か?」
考えて、リンは初対面を装うことに。
実際彼らは異世界問題の黒幕などがいるとは分かっていない。人が起こせるような現象だと発想が無いのだ。ハインリヒが怪しいという考えには至らなかった。
ハインリヒ「う、うん……鉄血の」
ウォースパイト「鉄血……。あぁ、黒と赤の服だし……」ナットク
赤城(依頼の監視かしら……異世界問題は重要だから)カイシャク
ユニコーン(でっかい……オトナ……)マジマジ
シェフィールド(いや、単に不審者なのでは……?)ジュウヲスチャ
リン「鉄血さんか。こっちはロイヤルの5番隊。依頼も終わったし、そろそろ帰還しようと思っていたところだ」
ウォースパイト「そうね。仕事の邪魔をしたならごめんなさい。あんなのが暴れてたら怖いわよね」
シェフィールド「……もう掃除しましたのでご安心を」ペコリ
ハインリヒ「ど、どうも……それじゃ奥に行こうかな……」ソソクサ
後ろ手に何かの機械を隠し、一歩二歩。そこから数秒静止し全力ダッシュ。ピューなんて効果音が出そうなくらい慌てて走っていく彼女を見送る5番隊の面々。極度の人見知りに見える彼女が、異世界問題に関わっているなんて思う者はおらず。
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