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【禁書】上条「野球大会で優勝したぞ!」看取「2回裏だゾ」【安価】

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49 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 19:42:16.03 ID:9pxS24tBo
オティヌスの手術
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 19:44:43.83 ID:gwKOpVAq0
51 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/19(日) 21:24:42.28 ID:nUqpaLLOO
prrrrr…


上条「はい」

カエル先生『やぁ。お久しぶりだね? オティヌスくんは元気かな?』

上条「ええ、今日も相変わらず…」

オティヌス「んー?呼んだか」ポチポチ

上条「パ○プロやってます」

カエル先生『それはなによりだね?』

カエル先生『今日はドリーくんじゃなくて、彼女について…』

上条「!」

上条「先生、まさか――」

カエル先生『うん。オティヌスくんの手術の準備が整った』

カエル先生『色々アクシデントはあったけど、垣根くんが頑張ってくれたそうでね?』

カエル先生『君さえよければ、すぐにでも実行できる』

カエル先生『ただ実行するには、君が1日学園都市統括理事長権を施行しないといけないのは、わかっているよね?』

カエル先生『やるなら、アレイスターに連絡したまえ』

上条「わかりました…」


オティヌス「ほう、とうとう私の体の準備が整ったか」

上条「ああ、やっとだぜオティヌス!」

上条「やっとおまえの悩みを解消できるぞ!」

オティヌス「そうか…それはいいなぁ…」

オティヌス「元の体に戻ったな何をしようか…ふふ、まずは服を買いに行かないとな! あとは飯だ! 久々にまともな飯が食いたい!」

オティヌス「あとは遊園地や水族館にも行ってみたいなぁ、もちろんおまえと。はは、まるでデートじゃないか!」

上条「まんまデートだぜ、それ」

オティヌス「………」

上条「オティヌス?」

オティヌス「いいのか? 私に使っても」

上条「?」

オティヌス「ドリーが大変なのだろう? なのに私だけでいいのか?」

オティヌス「あの3人にも何かしてあげないと…さすがに申し訳ないな」

上条「……」

上条「お、オティヌスが珍しく遠慮してる…?」ガーン

オティヌス「しばくぞ」



オティヌスの手術は1日学園都市統括理事長権(1回だけ)を施行して行います
オティヌス√のみゲームクリアとなります
それでも施行しますか?

はいorいいえ
安価下2
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 21:26:46.18 ID:9pxS24tBo
今オティヌス手術したら他の問題はほったらかしでエンディング?
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 21:33:00.88 ID:Y7V4tBC0o
いいえ
54 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/19(日) 22:04:36.50 ID:nUqpaLLOO
>>52
そうです
このお話は理事長権で何をするか?というお話です
先に説明しておくべきでした
大変申し訳ありませんでした


55 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/19(日) 22:22:01.35 ID:nUqpaLLOO
上条「………」


ドリー『おにいちゃん』

看取『ダーリン』

操祈『当麻さん』


上条「―――」

上条「……」

上条「ごめん、オティヌス。まだしばらく待たせてしまうかもしれない」

オティヌス「……」フッ

オティヌス「ああ、いいさ。もとよりこの体で一生を終える覚悟をしていた。たった数か月、待ってやるさ」

上条「先生にもうちょっと待ってほしいと電話を掛けてくる」

オティヌス「ああ」



オティヌス(これでいい。これでいいのだ)

オティヌス(ドリーの事はあらかた聞いてる。恐らく、ドリーを生かすには大きな力が必要になるかもしれない)

オティヌス(いいや、ドリーだけじゃない)

オティヌス(警策はなにか裏でコソコソ動いている。それも、我が愛が知れば、十中八九激怒する事を)

オティヌス(コソコソしていると思えば、食蜂もか)

オティヌス(そういえば食蜂入学と同時期に奴が数秒呆ける事が多くなった……それは日に日に長くなっている気がする)

オティヌス(私の問題なぞ、些細な事だ。私さえ我慢すればいい)

オティヌス(だがこの3人を何とかしないと――彼女全員が不幸になる)


上条「了解だって。先生も、1日学園都市統括理事長権施行期限の8月まで待ってくれるってさ」

オティヌス「そうか。それはよかった」

オティヌス「いいか、こんな機会は一生に二回もない。よく考えてちゃんと納得できる事に仕えよ?」

上条「お、おお…なんだなんだ急に…」

オティヌス「なに、年長者からのアドバイスだ。恋人に会うのも良し、問題を解決してくれる友を頼るのも良し、だ」

オティヌス「例えば…誰だったか、メガネをかけたヤケに乳がデカい…えーっと、まあいいか。あとはおまえの好きにするがいい!」

上条「オティヌス…」

オティヌス「で、今日はどうするのかな? 今日は私もフリーだ! 付き合うぞ!」


>>48
安価下2
56 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/19(日) 22:25:58.46 ID:nUqpaLLOO
今日はここまでにさせてください
次回は23日18時から始めさせてください

安価下



オティヌス√に時間をかけ過ぎた。っていうか遊び過ぎました。
実はドリー√からちょっとマキでやってます
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 22:26:36.88 ID:oeSkpFS1o
かそく
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 22:27:10.55 ID:oeSkpFS1o
すまない安価下
おつです
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 22:32:24.50 ID:9pxS24tBo
遊ぶ 風斬
オティヌス先生のアドバイスに従ってみる
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/23(木) 20:38:39.83 ID:ao2qDrKmo
忘れてる?
61 :作者です :2020/07/25(土) 17:49:11.89 ID:hT26nlUIO
タブレットから失礼します
PCトラブルで遅れます
ほんとノーパソって
62 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/25(土) 18:06:36.69 ID:hT26nlUIO
やっとノーパソついたぁ!
って事で始めます

野球見ながらやっていきますー
63 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/25(土) 18:32:59.67 ID:hT26nlUIO
上条「―――」

上条(なにも思いつかない…)

上条「ちょっと外に出ようか。気分転換兼何か思いつくかもしれねぇ」

オティヌス「そうか。付き合おう」


――公園


上条「で、公園に来てみたけど…」

オティヌス「……おい、あれ…」

上条「……ああ、気づいてる」



上条(公園のベンチに座っている奴がいた)

上条(そいつはいつもの制服姿で、長い髪を少しだけサイドに束ねて、ベンチに座り――)


風斬「Zzzz…」ポポッポッポーポッポーポポポポポ…


上条「風斬が鳩に埋まってる…」

オティヌス「あれには近づくなよ…いや、今近づくな。嫌な予感しかしない」

上条「この前の猫といい、小動物を寄せる特殊能力でもあるのか?」

オティヌス「しかし鳩か…体が元のサイズだった以前は鳩はカワイイ鳥類だと思っていたが…今でと恐怖の対象だ」

上条「突かれるのか?」

オティヌス「カラスほどではないが。だが、奴らは―――繁華街の道端にぶちまけられ、固まった吐瀉物を喰うからな…」ゾッ

オティヌス「それに鳩は感染症の媒体となるらしい…」

上条「!? じゃあ追い払わないと!」ダッ

オティヌス「おいこら、待て! 私の話を聞いてたかぁああ!?」

風斬「ほぇ?」

鳩「!」ピクッ


バサバサバサバサ…


上条「え?」

オティヌス「あっ…(絶望)」

上条「ぎゃぁあああああああああ!!」

オティヌス「いやぁああああああああああああああああああ!!」
64 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/25(土) 18:52:56.94 ID:hT26nlUIO



風斬「いやだなぁ。私が感染症にかかる訳ないじゃあないですか」アハハハ

風斬「だって私…人間じゃないから病気しないし」ドヨーン


上条「自分で言って自分で傷つくな」ボロッ

オティヌス「ハト…ハト、怖い…ポッポ怖い…」ガタガタ

風斬「あははは、何だかごめんなさい…」



・・・・・


風斬「そっか! オティヌスさんが抱える問題は解決したんですね! よかったー」

オティヌス「まだ解決したわけではない。私の体が出来る準備が出来ただけだ」

上条「ま、風斬のおかげだからな。お礼をしないと」

風斬「いいですよ。私は小さいながらお手伝いさせてもらっただけで十分です」

風斬「また何かお手伝いする事はありますか?」

風斬「小さいお悩みでもあれば是非、お聞かせください…」

上条「そうだな…」



風斬のお悩み相談室 
@操祈が最近怪しい…
A看取が最近相手にしてくれない…
Bオティヌスの手術が成功するか不安
Cドリーの体について…
D上条さんのナニの話

安価下2
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/25(土) 18:55:28.35 ID:9XfUIiCeo
4
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/25(土) 18:56:47.08 ID:SxxDu+eo0
C
67 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/25(土) 19:40:46.73 ID:hT26nlUIO
上条(風斬はオティヌスの件でかなり世話になった。あの件は風斬が解決したと言ってもいい)

上条(本当に恥ずかしい話だ。ドリーについても、何とかしてくれるという淡い期待があった)


上条「実はドリーが…――」

オティヌス「――−」

風斬「……」


・・・・・


風斬「……ふむふむ、なるほどなるほど」

風斬「私もそのMNW…というんでしたっけ。その力の恩恵を受けていますし、必ずしも悪いモノ、とは言えません」

風斬「現在、一方通行さんの前頭葉…計算機能を支えているのもMNWですし」

風斬「もしかしてチーム内にもまだその力に助けられている人がいるかもしれませんね」

風斬「ドリーさんの事はお気の毒ですが、MNWを恨む事はしないであげてください」

上条「しねぇよ。あれは間が悪かった…いや、俺が悪かったんだ」

上条「俺がちゃんとしていれば…俺が、保健室であんなことをしなければ…」

風斬「詳しくは聞きませんが……それこそダメですよ! 自分を責めちゃダメです!」

上条「風斬…」

風斬「『自分があの時ああしておけば』『自分があの時あんな事していなければ』」

風斬「そんな事、考えちゃダメです。気分が暗くなるし、何より先に全く進みません!」

風斬「起こってしまった事をあれこれ考えるより」

風斬「今考えるべきは、これからどうするか、です!」


上条「風斬…」

風斬「今ままでもたくさんの人たちを救ってきた上条さんじゃあないですか」

風斬「大丈夫、あなたなら出来ます」パァア…

上条「風斬ぃ…」ウルウル


オティヌス「………」

オティヌス(気のせいか…後光がさしている気がする…)オメメヌグヌグ

風斬「……今までよく頑張りましたね」ナデナデ

オティヌス(この女、天然か、新興宗教の教祖になる素質があるな…さすが科学の天使)
68 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/25(土) 20:29:16.86 ID:hT26nlUIO





上条「……ありがとう。気分だけだけど、なんとか持ち直したよ」

風斬「どういたしまして」

風斬「では行きますか!」

上条「行くってどこで?」

風斬「それはもうあのひとたちの所ですよ!」


・・・・・


風斬「ここです!」

上条「ここは…病院か」

オティヌス「カエル男がダメだったのだ。誰がやっても手詰まりなのではないのか?」

風斬「それはお医者さんからの目線、だからじゃないでしょうか。まぁあの人はその範疇を越えて治療をしていますけど」

風斬「でも彼の目線の外なら何か手があるかもしれません」

上条「いるのか…? ここに…」




上条オティヌス風斬エンカウントコンマ下1
奇数→MNWについて一番知っている人
偶数→MNWに一番恩恵受けている人
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/25(土) 20:35:28.87 ID:gDZySk+po
70 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/25(土) 23:27:31.60 ID:hT26nlUIO
風斬「…ここに、MNWについて一番知っている人がいるそうです」ウィーン

風斬「もっとも一番知っていた方はお亡くなりになっているので、現在暫定ではありますが…」ツカツカ

風斬「なんとその一人が偶然にも今日、ある方の定期健診に来ているそうで…」

風斬「ちょっと探してきますね」



???「―――」トテトテトテトテ

???「あいたっ」コケッ


上条「お? ちっちゃい子が目の前でコケたぞ」

???「ふぇ…」ウルッ

上条「おっとっと、大丈夫か?」ヒョイッ

???「おにいちゃん、だあれ?」キョトン

上条「えっと、ひ、人に名前を聞く前にまず自分から名乗れーなんちゃって」

オティヌス「幼児相手になに悪役みたいな事を――む」


???「stop そこのツンツン頭、今すぐフェブリから離れなさい」カツカツ――ツカッ


ゴリッ


上条「……あれ?後ろに誰かいます? ってか、背中に固いモノ押し付けられているんですが…」

上条(フェブリっていうのかこの子…――感触的に銃器…いや、何かを発射するみたいな能力者なら、右手が間に合わない)

オティヌス「女、私の男にそんなオモチャを押し付けてどうする気だ?」

???「確かにあなたからすればオモチャなのでしょうけど…still 人を殺せない、という確証にはならない。特にこの街ではね、妖精さん」

オティヌス「誰が妖精だ!」

上条「オティヌス、待て待て…この子を離せばいいんだろ? ほら、離したから…」

???「物分かりがいいのね」パッ

フェブリ「しのぶー!」トテトテ

???「勝手に歩いたらダメでしょ…先生にお礼は言った?」

フェブリ「うん!」パァ


上条「ったく、一体なんだったんだ……―――って、それただの水鉄砲じゃねぇか! しかも100均の!」

???「So フェブリがお風呂でこれで遊びたいから買ったの。必要ないと思ってたけど…役にはたったわね」



風斬「あ、いないと思ったらこんな所に。あなたが布束砥信さんですね」

???「誰…」

風斬「私は風斬氷華と言います、でこちらが上条さんとオティヌスさんです」

布束「……ヒューズ=カザキリがなんの用?」

風斬「よく知ってますね」

布束「あのあと調べたのよ…この子にも関係のない話じゃないし、それに妹達も…」

上条「! 妹達がなんなのか知っているのか?」

布束「of course もちろんあなたの事もね。上条当麻…私が果たせなかった野望を、あっさり果たしてしまったヒーロー」

風斬「実は、私たち妹達について色々お聞きしたい事がありまして…」

布束「―――?」
71 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/26(日) 00:44:38.81 ID:XR6k+iWyO
・・・・・


フェブリ「おにんぎょうさん、だー」

オティヌス「こ、こら、そんなに強く握るな、苦しい…ぐえー! 振り回すな! わぁあっ!」


上条「―――って事だ」

布束「……amazed 手を出していい人間と出したら面倒になる人間の区別もつかないのかしら」

布束「Oh dear それを覚悟の上で付き合ってたというなら、男女の関係にあれこれ口を出すつもりはないわ」

布束「もし知らず知らずだったら――鈍すぎ、あなた、御坂美琴にも妹達とも親しいのに、同じ顔だとなんで気づかなかったのかしら」

上条「ぐうもでねぇ」グヌヌ


布束「で、クローン=ドリー……クローン技術の確立とMNW構築の実験として製造された、妹達の姉…ね」

上条(そういえば、御坂美琴を長女とするならば、次女が操祈と看取の親友で亡くなったドリー、三女がその記憶を受け継いだドリー、四女が妹達、打ち止めが五女、末っ子番外個体が五女――おお、五等分の何とやら)

布束「クローン=ドリーが解放されたとは聞いてはいたけど…まさかこんな事になるなんて…」フム

上条「………」


上条「(なぁなぁ風斬、一ついいか?)」ヒソヒソ

風斬「(なんでしょう)」ヒソヒソ

上条「(この布束ってジト目女、何者なんだ…?)」ヒソヒソ


布束「What? あなた、私の事をまともに調べずに訪ねてきたの?」

上条「……」コクッ

布束「ハァ…」

風斬「これは教えていなかった私が悪いですね」

風斬「上条さん。この布束砥信さんは学生の身にして量産型能力者計画のスタッフの一人で、妹達の思考プログラムを学習装置を設定した人です」

布束「and 絶対能力進化計画にも関わったわ」

上条「!」

上条(顔色が変わる…あの狂気の沙汰のような実験を進めた研究者――なら妹達を殺し続けた側の…)

風斬「上条さん。布束さんは、絶対能力進化計画を妨害しようとした人です…つまり、妹達の味方です」

上条「そうなのか…すまん」

布束「その反応は当然だわ。私は決して許されない罪を背負っている。だから――」

風斬「ドリーさんを助けてくれますか?」

布束「――Yes やれることはやるわ」ガタッ


上条「ありがとう…」

布束「安心するのは早い。冥土返しが無理だった、という事は医療面で打つ手がないという事。なら突破口はMNWか――」

上条「………」
72 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/26(日) 01:55:05.86 ID:XR6k+iWyO
・・・・・


オティヌス「とりあえず布束から有力な情報はもらったらしいな…助かった…」ボロッ

上条「解決法についても考えてくれるみたいだし…ありがとう風斬」

風斬「いえいえ。私はただ思いついた人の所に案内しただけです。大した事はしてません」

風斬「それよりいい事を聴きましたね」

上条「――」




布束「突破口はMNWか――妹達自身にあるわ」

上条「? っていうと?」

布束「知っていると思うけど、一人一人の感情や体験は、1万人の意識と記憶と記録に集合され、経験として蓄積されるわ」

布束「妹達はMNWで記憶と意識を共有している…That is 一万人の思考回路を共有したスーパーコンピューターともいえるわ」

布束「1万人分の思考回路…体と手足は1万人分あると言えど、脳の思考は一人分の人間と同意」

布束「データ容量と計算速度は一人分の人間の脳の1万倍なだけで、人間のように思考回路にある一定の方向性があるのは、天井博士の論文で証明されている」

上条「つまり、どういう事だ?」

布束「妹達…いえ、MNWには無意識下でも一定方向に動こうとする意思、一万人の集団心理」

布束「『総体』にどう働きかけるか――ドリーを救うには、きっとこれがキーワードになるわ」




上条「と、言っていたが…総体かあ」

風斬「心当たりはあるのですか?」

風斬「何回か会ったことある」

オティヌス「あーあれか…」

風斬「ふむ。だったら手っ取り早く、彼女に会いに行きますか!」

上条「ちょっと待て、それってどういう――」


上条オティヌス風斬 お宅訪問コンマ下1
奇数→妹達で一番偉い人
偶数→学園都市で一番人相がヤバい人
73 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/07/26(日) 01:56:10.19 ID:XR6k+iWyO
あたまはたらかないのできょうはここまで
ありがとうございました

来週の土曜日19時にお会いしましょう…ほな、また…
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/26(日) 01:57:36.86 ID:NV7kVp5xo
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/26(日) 02:07:09.21 ID:zslLrnzSo
おつです
76 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/01(土) 19:01:43.88 ID:seyVZ2anO
洗濯物干したら始めます
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/01(土) 19:08:52.23 ID:B5P9Y833o
待ってる
78 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/01(土) 19:47:45.35 ID:seyVZ2anO
・・・・・


風斬「ここです」

オティヌス「なんだここは。一見、何の変哲もない高層マンションに見えるが」

上条「ここは……!」

オティヌス「知っているのか!」

上条「ウチの高校の教員寮だ…」

オティヌス「………」


風斬「えーっと部屋番号は…」


オティヌス「オイオイオイオイオイ、おまえの学校の関係者に『総体』に詳しい奴がいるのか?」

上条「心当たりねぇよ」

上条「つーか風斬の奴なんでこうガンガン行こうぜモードなんだ?」

上条「おかしい、奴のキャラ設定資料集では『引っ込み思案』『巨乳』『マイナス思考』『巨乳』『実は力持ち』『巨乳』『天使』『巨乳』なんだぞ?」

オティヌス「その資料集、半分乳の事しか書いてないじゃあないか」


ピンポーン


上条「風斬がインターホンを押した! なんて勇気!」

オティヌス「おまえの設定資料集、間違って書かれているだろ」


『はい、どちら様じゃん?』


上条「……じゃん?」

風斬「こんにちわー黄泉川先生、風斬と言います! 打ち止めちゃんいますかー?」

『風斬…? ああ、風斬氷華じゃんか。今、ちょーっと遊びに行っちまってな。留守じゃんよ』

上条「って、黄泉川先生!?」

『その声は上条じゃん。どうした、彼女がいるのにまた新しい女に手を出したじゃんか?』

上条「ちげぇよ!」

『冗談じゃんよー。まあせっかく来てくれたんだし、上がってくじゃん」
79 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/01(土) 20:40:37.03 ID:seyVZ2anO
ウィーン


黄泉川『昼飯は食ったか? まだ? ちょうどいいじゃん。ちょーっと作りすぎちまったから喰ってけ喰ってけ』


・・・・・


風斬「って誘われたら乗っちゃうのが人情ですよね」

上条「おまえの目的って打ち止めだったのか」

オティヌス「当然と言えば当然か。打ち止めは妹達を束ねる存在。MNWの管理者だからな」

オティヌス「ドリーの治療が出来ない原因は、打ち止めがMNWへの干渉をシャットアウトしているからだ」

オティヌス「その彼女に交渉を持ち掛けるのは当然か」

風斬「お留守ですけどね」

上条「でも助かるよ。手がかりは大いに越したことがない」

風斬「いえいえ。私は何も…ここですね」


ピンポーン


黄泉川「おーよく来たじゃん。上がってけ上がってけ。喰ってけ喰ってけ」

「「「おじゃましまーす」」」

黄泉川「いやぁ、よかったよかった。ホント、よかったじゃんよー」

上条「何がなんだよ」

オティヌス「なんだか嫌な予感がするんだが」

風斬「んー、いい匂いがしますね。なんの香りでしょうか」

上条「カレー?」

オティヌス「デミグラスソースの香りもするな…いや、チーズの香ばしい香りもあるな…いや醤油と出汁の香り色々混ざっているが…」

上条「……作りすぎたってまさか!」


黄泉川「おーい! 助っ人呼んできたじゃんよー!」ガチャッ


芳川「うぅ…もう、食べれない…」グッタリ

番外個体「うぷっ…お腹が苦しい…」グッタリ

一方通行「―――」チーン


上条「」

オティヌス「」


上条「(なんだこの地獄絵図は…)」

オティヌス「(あ、あの一方通行がカレーに顔を突っ込んで死んでいる!)」

上条「(そしてなんだこの炊飯ジャーの数は! 全部水蒸気吹いているんだが!)」

オティヌス「(もしやここはかの有名な、あの世への入り口と言われる恐山とでもいうのか!)」

オティヌス「(私たちは知らず知らずのうちにあの世へ導かれてしまうのか!)」

上条「(安心しろオティヌス。ここはあの世じゃない。東京都は学園都市、第七学区の普通の教員寮だ)」

上条「(ただちょっと炊飯ジャーの数が異常なだけの!)」

オティヌス「結局異常じゃないか!」
80 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/01(土) 21:23:45.29 ID:seyVZ2anO
上条「あのー、黄泉川先生? この惨状は一体…」

黄泉川「あっはっはっは!」

黄泉川「あっはっはっはっは!」

黄泉川「あーーーっはっはっは!」

上条「あのー…なぜ笑いながら、カレーを盛りつけているのでせう?」

上条「つーかなんで炊飯ジャーの中にカレーが? え? 炊飯ジャーで飯は作れるじゃん? へー、手間が省けて便利そう…って!盛り過ぎ盛り過ぎィ!」

黄泉川「あっはっは! 喰わないとデカくなれないじゃんよ」ポンポン

上条「ええっ!? そのそのカレー食べるのか!?」

黄泉川「おかわりもあるぞ!」

オティヌス「ひぃ! ゴーゴーカレーのメガ盛りサイズの皿にメガ盛り以上の白米とカレーが! ああ、カツが! エビフライが! 唐揚げが!」

上条「揚げ物も炊飯器で出来るのならスゲーけど今それ要らねぇ!!」

黄泉川「遠慮するな、今までの分も食え」ドロォ…

上条「いやぁ!この先生、凄くいい笑顔でカレー盛りつけてっけど、目が全く笑ってねぇ!」

上条「オティヌス! 風斬! すぐにこの悪魔の部屋から逃げる! ここにいるときっと地獄を見る!」ダッ


ガシッ


番外個体「させるか…」ギュゥウウ

上条「!?」

芳川「あらあら、せっかく来たのに帰るのかしら…? どうせならゆっくりしていけばいいのに…コーヒーも出すわよ…」ガッシリッ

黄泉川「はい、コーヒー」ゴンッ

上条「いや、それカレー!」


一方通行「ッるせェなァ…」ヌバァ…


上条「あ、一方通行…」

オティヌス「ひぃ! 顔面カレーべっとり…」


一方通行「テメェ…この敷居跨いだ時点で腹ァ括れってェンだよ三下ァ」ユラァ

一方通行「いつぞやか、どこぞの誰かが生徒会長になった打ち上げするどこぞ生徒の監督役をイイ事に、どこぞの鍋屋で喪女仲間共と呑んだくれた事が学校にバレて」

一方通行「職員会議で謝罪会見じみたマネさせられた黄泉川はこォなるンだっつゥーの知らなかったのかァ?」

芳川「一人暮らし時代なら大掃除だったけど、私と番外個体いうニート二人がいるから掃除する事がなく、そのしわ寄せがストレス発散クッキングになった、のよ…うっ、急に動いたから戻りそう…」

番外個体「私は…ニートじゃ、ない、し」ゼェ…ゼェ…

芳川「まぁあれよ…間接的な原因はあなた達にもある訳だから…手伝いなさい」

番外個体「この悪夢を終わらせるには、黄泉川のストレスが納まるまで食べ続けるしかないのよぉ…」ググググ

上条「わかった! かわったから!椅子に押さえつけるな! 縄で括りつけるな! 食べるから! 食べるからビリビリするな五寸釘突きつけるな番外個体!」
81 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/01(土) 21:39:12.68 ID:seyVZ2anO
上条「くそ…なんで俺なんだ…他にいるだろ…」

一方通行「イるぞォ」

上条「は?」

一方通行「奥の座敷を見てみろ」

上条「そん…な、炊飯ジャーサイズでしかも大量のハンバーグを囲んでぶっ倒れているのは、結標とW海原と土御門!? そして小萌先生と舞夏も!」



結標「……ハンバーグイラナイ、ハンバーグイラナイ、ハンバーグコワイ、ハンバーグコワイ」

小萌「結標ちゃんにお料理を教えてくれるんじゃなかったんですかー…ガク」

海原「み、番外個体さんのグラビア撮影ができると…聞いてきたのに…」

エツァリ「……私は打ち止めさんが御坂さんの幼稚園時代の制服を着てくれると聞いてきたのに…」

土御門「舞夏のエロメイドグラビア撮れるってのはウソだった…多重スパイのこの俺が、騙されるなんて…」

舞夏「アリエナ、炊飯ジャーデハンバーグナンデ出来ナイ出来ル訳ナイノニナゼ…」


芳川「今…新しい生贄を打ち止めが探しているわ…」

一方通行「ここにいたら、あのガキの食育に悪影響およぼ、ウプッ、ンッ…すからな…」

番外個体「とりあえず…あとは…頼んだから……ぐっばい」バタンッ


上条「ハァ…ハァ…ハァ…」

上条「畜生、畜生、なんだこれ…」

上条「こんな事になぜなった…」

上条「そしていつの間にか、カレーが3皿に増えてた」


黄泉川「早く喰わないと増えるじゃんよ」(<●> <●>)ゴトッ

上条「目が怖い! 怖い目でさらにカレーを置いていくな!」


オティヌス「――――」ピーン

オティヌス「聞いてください。上条当麻で『日本印度化計画』」

上条「俺にカレーを食わせろってか」

黄泉川「ハヤシもあるでよ!」カパッ

上条「やかましいっ!」
82 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/01(土) 22:08:16.23 ID:seyVZ2anO
上条「うぅ…強烈なスパイスの香りが食欲を誘うが、強烈過ぎてもはや暴力」

オティヌス「頑張れ。私はこのサイズだから応援しかできん!」

上条「くっそ、やっぱコイツ体今すぐにでも作ってもらえねぇかな…」

オティヌス「オイコラ。それやるとこの√バットエンド不可避だぞ」


風斬「おかわり!」


上条「え?」

オティヌス「え?」


黄泉川「風斬ぃ、いい喰いっぷりだなぁ」ゴトッ

風斬「いやぁ! カレーって初めて食べましたけど、美味しいですね! むふーうまー」モリモリ

上条「どうしていつの間に風斬の両脇に大量の大皿が!?」

風斬「? 食べないんですか? 美味しいですよ」

上条「うっ…い、いただきます」

上条「パクッ」

上条「うっ!」


ギュォオオオオ


上条「なんだこれは! 一口頬張った瞬間、スパイスの香りが鼻腔を突き抜け、程よい辛さが舌を刺激しつつ、じっくり煮込んだ牛肉の旨味とすりおろしたリンゴの甘味が脳を揺さぶる!」

上条「しゃばしゃばでもなくドロドロでもない完璧な水加減で米の良さを殺していない! しかもこの米の炊き加減も絶妙! ルーに程よく絡んで一粒一つの甘味を噛めば噛むほどにじみ出てくるようだ!」

上条「そしてこの揚げ物のラインナップ! 衣はサクサク、中はジューシー! オイオイオイ、なんだこのカツの分厚さは! エビフライのエビはブラックタイガーじゃないか! 唐揚げは国産若鳥のもも肉と見た!」

上条「付け合わせのキャベツの千切り(文字通り山盛り)はシャキシャキで極細! カレーによく合う!」

上条「止まらない! スプーンが全然止まらない! このカレーは本当に炊飯ジャーで作ったというのかァああああああああああああ!!!」



上条「―――ハッ」

上条(恐ろしい事に、いつの間にか、俺はあの特盛カレーを5皿食っていた)

上条(食べていた記憶はない…ただ、狂ったようにカレーを食べていたという状況証拠(食い荒らされた後のカレー皿と満腹感)だけが残っていた)


黄泉川「まだまだおかわりはあるじゃんよ」ゴトッ

上条「いや、もうこれ以上食えない」

黄泉川「何を言っているんだ。『もっと持ってこい。俺はあと100皿食えるぞ! ハリー! ハリー! ハリー!』と口の周りをカレーだらけにしてガッツイてたじゃんかよ」

黄泉川「大丈夫、材料はまだまだまだまだまだまだまだある…じゃんじゃん作るじゃん、じゃんじゃん食うじゃんよ」

上条「じゃん…」


上条「ヤバイ、限界だ…風斬は!」

風斬「カレー…オイシイーナー」ジジッ…ジッ…

上条「ああぁっ、風斬! 意識をしっかり持て! 消えかかってるぞ!」

オティヌス「おお、やっと正気に戻ったか…」

上条「オティヌス…どうしたその腹は! パンッパンだぞ!」

オティヌス「……うぷ、あまりにも美味そうに食う物だから、一口だけくれと、何も考えず頼んだら…一皿寄越された…気づいたら半分食っていた…これは何という魔術なのだ…ぐはっ」

上条「オティヌスゥーーーー!!」

上条「くそ…こうなったら、俺も助っ人を呼ぶしかねぇ…! この状況を打破するのは奴しかいない!!」


助っ人登場コンマ下1
奇数→その助っ人は幼女と共に現れた
偶数→その助っ人はさらなる地獄を連れてやってきた
83 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/01(土) 22:09:46.70 ID:seyVZ2anO
ってなわけで自分もメシ作ってきます
一時間くらい待ってて下さい

コンマ下
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/01(土) 22:14:44.42 ID:B5P9Y833o
まだ食ってなかったのか
85 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/01(土) 23:19:50.00 ID:seyVZ2anO
煮つけに使い切って
お刺身喰うのに醤油ないとはこれ如何に

ぶりあら煮ている間にお刺身肴に白鶴丸ちびりつつ続き始めます
86 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/02(日) 00:34:33.60 ID:OIDuYINuO
上条「SOS! SOS! カモン! 学園都市に現れた大食い女王! 胃袋にブラックホールを孕む少女!」ピポパッ

上条「インデックーーーースッ!!」


インデックス『なんなんだよ』ムスッ


上条「鱈腹カレー食いたくないか。ハヤシもあるでよ」


インデックス「私にカレーを食わせるんだよ!」ガシャーンッ

上条「ぎゃーっ! 窓から修道女が!」

インデクス「カレー! 私にカレーを食わせろー!」ウガー

上条「ぎゃーーっ俺はカレーじゃねぇ!」


ガブリッ


上条「不幸だぁあああ!!」


・・・・・


上条「地獄を見た…カレーに間違われて喰われるところだった」ボロッ

インデックス「はむっ! もぐもぐ…はふはふっ、がばぶっ! バリッバリッ! おいしいんだよ! おいしいんだよ!」ガガガガガガガッ

上条「とてつもない速度で超特盛カレーが吸い込まれていく…すげー、もう20杯目だ…」




インデックス「ふーごちそうさまなんだよ」

黄泉川「………ふぅ、まん、ぞく…じゃん、よ」バタッ

芳川「見事完食!」

番外個体「ようやく…この魔王を、倒した…やるじゃん」

上条「やった…やっと終わった…」

一方通行「ダリィ…」


ガチャッ


打ち止め「ただいまー! ってミサカはミサカはなんだかマンションの前で中に入れさせろってうるさいオジサンを連れてきたり!」

上条「は?」


オッサン「ここに修道女みたいな女の子が来なかったか!?」

上条「え?」

インデクス「お腹いっぱいで眠いんだよー。お休みーぐー」

オッサン「ソイツだ!」

オジサン「ここにいたか!」

オジサマ「この…ウチの店をあんなんにしやがって!」

オッサマ「とりあえず金を払え!」

上条「ちょ!? 何がどう…?」

オジサン「もしかして保護者の方ですか? だったらこの子がウチらの店で食ったぶんの代金を払ってもらう!」つ伝票の束
87 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/02(日) 01:52:35.96 ID:OIDuYINuO


上条「え? ……いちじゅうひゃくせんま―――……ちょっ、これケタ違うくない?」

オティヌス「一万越えの伝票の束がいちまーい、にまーい、さんまーい、よんまーい……アハハ、これなんの冗談だ?」


オッサン「つべこべ言うな。払わないと、不眠不休で働いてもらうぞ」ガシッ

上条「ぴえっ」


上条(この鬼の形相のオッサンどもの言い分とイギリス清教に問い合わせて返ってきた答えを照らし合わせるとこうだ)

上条(どうやら学園都市に来てからの食生活に乱れがあり、聖職者らしくしばらくの暴飲暴食を禁止した結果)

上条(極度の空腹により理性のタガが外れ、一文無しの癖に手当たり次第の飲食店に突撃し、店の食材を全て食い荒らした挙句無銭飲食をしたらしい)

上条(もちろん店側も捕まえようとした。だが、流石はステイルと神裂から一年間逃げ続けた女。運動不足のオッサンどもに捕まえる訳なく)

上条(十数軒に害を加えながら逃げ、逃げては食い荒らしを繰り返し、俺からの電話を受けて、隣のマンションの屋上からダイブ)

上条(無事に着地、最後のガラスを打ち破って今に至るのである)


上条「ふふふふふ、ふふふ、不幸だぁあああああああああああああああああああ!!!!!」


上条(こうして俺は全財産を失い…足りない分は黄泉川家に出してもらい、この場はおさまった)

上条(イギリス清教に領収書を提出したら返ってきたので、まぁ良しとしよう)



・・・・・


打ち止め「今日は大変ご迷惑をおかけしましたってミサカはミサカは謝ってみたり」

打ち止め「ホント、黄泉川ってしっかりしているのかしてないのかわからないよねってミサカはミサカは大人の行動に呆れてみたり」

打ち止め「で、用事ってなぁに? ってミサカはミサカは訪ねてみたり」

上条「ああ、そういや打ち止めに用事があってきたんだった」

風斬「すっかり忘れてましたね」ゲフッ



打ち止め「やはり、ドリーさんの件だったあーってミサカはミサカはうっすら気付いてたコトを口に出してみたり」

打ち止め「彼女の事は本当に…ゴメンナサイっ! ってミサカはミサカは土下座してみる…」

打ち止め「もっと注意しておけば…ってミサカはミサカは後悔してみる…」

上条「顔を上げてくれ…! おまえにそれされると――」


一方通行「オイ三下ァ…ウチのクソガキに何させてンだァ?」オウコラブッコロスゾ


上条「ほら見た事か」

オティヌス「落ち着け一方通行。チョーカーにかけた指を離してくれ」

打ち止め「やめてってミサカはミサカは喧嘩腰のあなたを止めてみる!」

一方通行「チッ!」

上条「やけに機嫌が悪いな…」

一方通行「あの時大変だったから…ミサカも番外個体もあの人もってミサカはミサカはあの夜の事を思い出してみたり」

上条「あの夜……うぅ、バイオの夜か…」
88 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/02(日) 02:43:03.58 ID:OIDuYINuO
体力の限界
今日はここまでです
ありがとうございました

来週土曜日の19時にお会いしましょう
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/08(土) 15:22:24.63 ID:iXsA29AJo
この世界の上条さんは平和だな
でも原作並みにいじめられる上条さんも魅力的なんだ
90 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/08(土) 19:52:10.89 ID:T/IPzgDwO
たーいへん遅れましたが始めます
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/08(土) 20:37:13.54 ID:CYi6DslRo
まだかな?
92 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/08(土) 21:45:39.30 ID:T/IPzgDwO
一方通行「バイオの夜だァ…? あァ、妹達が突然発情したつゥー―――ウッ、頭がァ!」ズキッ

上条「どうした!?」

一方通行「あの夜の事を思い出すと…頭がァ―――!!」


上条(話を聞くところ、発情妹達数人が一方通行に夜襲を仕掛けたらしい)

上条(エイワスにボコられた時なみの屈辱だったらしい)


上条「………」ジーッ

打ち止め「そ、その夜の事は覚えてなかったり、ってミサカはミサカはMNWに流出済みの黒歴史を思い出してみる…うぅ、恥ずかしいよう」

番外個体「いやぁ、あの夜はすっごかったね」

一方通行「ご、ガァアアアアアアアアアアアアアアア!!」ジタバタジタバタ

上条(どうやら詳しく話を聞いたら戻れなさそうだ)


・・・・・


一方通行「ズズー」

上条(缶コーヒー渡したら発作が収まった…BOZUスゲェ…ジョーンズがCMやる奴スゲェ…)

一方通行「で、ドリーの件で言う事があるンじゃなかったのかよ」

上条「そうだった。MNWの元締めである打ち止めから何か有益な情報がないかと」

打ち止め「最終信号は確かにMNWの管理者だけど、元締めって言い方はなんだか反社会的だなってミサカはミサカはセンスがない呼び方に抗議して見たり」

打ち止め「――ごめんなさい。ミサカ一人の力ではドリーさんをMNWから切り離す事は出来ないのってミサカはミサカは申し訳なさそうに答えてみたり」

打ち止め「わかっていると思うけど、ドリーさんの自我はMNWの海の中に溶けている状態で、そこからサルベージするのはとても…ってミサカはミサカはしゅんとしてみる…」

番外個体「それ、ミルクを入れたコーヒーからミルクだけを取り出せって言ってるもんだよ。出来る?」

上条「う…」


番外個体「あっ、でも簡単な方法があんじゃん☆」

上条「!」

番外個体「いやぁ我ながら名案ってのを思い付いた。上条ちゃんが1日学園都市統括理事長権を使えばすぐにできるよ」

上条「ホントか!? それって一体――」



番外個体「権限で妹達を皆殺しにすればいいじゃん」



上条「――は?」

一方通行「……」ズッ

番外個体「私たちミサカは一万の脳で愛する一人を捕えているなら、一万をぶっ殺せばお姫様は助かるゾ☆」ドヤサ

上条「お、おまえ…自分で何を言って――」

番外個体「もともと私たち1万人は死ぬために作られたんだから、ここで命使うのもアリじゃね?」

上条「――――」

93 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/08(土) 22:51:12.32 ID:T/IPzgDwO
一方通行「煽るなボケ」パコンッ

番外個体「アダッ」

一方通行「ンなマネするタマかよォ」

上条「……」

一方通行「一人の為に一万人殺すなンて悪党みてェなマネ、やるかボケ。たった一人の為に世界を敵に回したこたァあったがなァ」

一方通行「なァ三下ァ」

上条「なんだよ」

一方通行「万が一。もしアイツらに何かしてみろォ―――その時、テメェをゼッテェぶっ殺すかンなァ…」ギィッ

上条「―――」




・・・・・


上条「結局、『総体』には会えなかったな」

風斬「そうですね…でも収穫はありましたね」

上条「そうかな…」

風斬「だって、ほら―――」



御坂妹?「………」



上条「御坂妹…?」



御坂妹?「オッスオラ総体!/return 呼ばれて出てきてじゃじゃじゃじゃーんしてきたぜ/return」



上条「………」

風斬「………」

総体「……いっけね、火傷しちゃったかな?/escape」
94 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/09(日) 00:07:46.45 ID:ac8l8GkxO
上条「――――」

上条(予想外の展開!)


上条「あ、そうか、総体ってどの御坂妹でも出現可能なのか!」

総体「ピンポーンさすが上条ちゃん/return」

総体「と言っても/backspaceいつでも出てこれるわけじゃないから、都合がいい期待はNGでヨロシク」

総体「いやぁ久しぶりの娑婆の空気が美味いぜよ―/return」ボキボキ

上条(なんだかキャラがブレブレな気が…つーか御坂妹の体でオッサンみたいな事言ってると違和感がすげー)



上条「まぁいいや、都合が良かった」

上条「総体! 実は相談したい事が――」

総体「皆まで言うな上条ちゃん/return状況はだいたいつかめてる」

総体「MNWに溶けたドリーちゃんの自我を取り戻すにはどうすればいいか、だろ/returnその答えを叩きつけてやろうかと思って出てきた」

総体「答えはNO! ネット上に中二病全開で書いたクロスSSの投稿はどんな方法をもってしても消せないように/return」

総体「ドリーちゃんの個性も人格も記憶も何もかも完全にMNWに溶けてしまった」

総体「砂浜に書かれた小説が波で消されるように/return、ドリーちゃんの脳が妹達の記憶で洗い流されるのは時間の問題」

総体「総体とすればもう打つ手はない」

上条「―――」


上条(つらつらと、早口で告げられる事実。なんども突き付けられた『ドリーは助からない』という言葉)

上条(カエル先生や打ち止めにも言われていたが―――総体から言われると、ショックの程がケタが違った――)

上条(『ドリーは諦めろ』――)

上条(視界がぼやける。頭が真っ白になって、天地がひっくり返ったような感覚に襲われる)

上条(そんな俺を見て、総体は破顔した)


総体「そう絶望的な顔をするなよ上条ちゃん」

総体「別にドリーちゃんを諦めろ/return、なんて残忍な女じゃないぜミサカ達は」

上条「え」

総体「元はと言えば/returnミサカたちの好奇心が招いた事件だからちゃんと最後まで協力するわよ」ドンッ

上条「」イラッ

上条「じゃあ、どうすればいいんだ!? 俺はどうすればドリーを救える!?」

総体「うーーーん」


総体「デートすればいいんじゃない?」

上条「は?」

総体「ドリーがMNWに自我が持ってかれそう?/escape オイオイ/return、たった一度の交わりでMNWにスレが254も立てられてほぼ全て完走した挙句」

総体「すべてのミサカを発情させた程、ミサカたちに激震をもたらしたんだぜ?」

総体「たった一人に一万人が引っ張られたんだ/return、だったら逆にミサカたちの脳髄に、アンタらのイチャイチャを刻み込んでやれ!」

総体「そうしたらちょっとばかし光明でも刺すんじゃないか?/escape」

95 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/09(日) 00:22:37.13 ID:ac8l8GkxO
上条「………そう、なのか?」

上条「それでいいのか?」

総体「いいとも!」


上条(力強く胸を叩き、自信満々な笑みで総体はこういった)


総体(それでも不安ならあのモヤシ頭にも協力させるさ/return。騙されたと思ってやってみたらどう?」

上条「……わかった。やってみる」

総体「うんうんいい顔になった/return。我らが惚れた男はそうでなくっちゃ」

上条「え?」

総体「なんでも」

総体「じゃあミサカはここで/return。この個体はちょっとこれから用事があるから急いでるのよ」

上条「そうか。ありがとう。また出てきてくれたら嬉しい」

上条(だから早口だったのか)

総体「ご武運を祈るぜ」チュッ




総体「あーそうそう」

総体「みさきちゃんとみーちゃんも構ってあげろよ/return。ドリーの記憶ちょっと覗いたけど。ドリーの勘が黄色信号ともしてたよ」

上条「?」

総体「まぁそこは自分でヨロシク。じゃっ!」

上条「ああ、ありがと」

総体「―――」ニコニコ

総体「………」フッ


御坂妹「おや、私はなぜここに? どうしてあなたがここにいるのでしょう、とミサカは気が付いたらあなたが目の前にいる事実に驚きを隠せません」

上条「いや、世間話をちょっとな。用事があるんだろ?」

御坂妹「はい、とミサカは急に黒あんみつが欲しくなって買いに行ってた事を思い出しました。では失礼します」

上条「はいよ」


96 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/09(日) 00:48:04.01 ID:ac8l8GkxO


上条「どうやら、なんとかなりそうな気がする」

上条「いや、確証はないけど。そんな予感がする」

風斬「そうですか…では、お悩みが解決したという事でいいですね」

上条「ああ。また頼ると思うけど、いいかな」

風斬「はい! その時は喜んで!」





上条「あれ? 風斬?」

上条(気が付くと、風斬氷華は姿を消していた。時は夕方、黄昏時。幽霊のように姿を消した)

上条「………また、会えるよな」

上条「ああ、ドリーに会いたいな」

上条(そうだ。久しぶりにドリーに会おう。それでドリーが忘れてもすぐに思い出させるような楽しい思い出を作ろう)

上条(1万人の妹たちに自慢できるような思い出を)


上条さんの体力が20減りました

風斬さんの好感度が20上がりました
風斬氷華好感度16→36



上条「あ、オティヌス忘れてた」



黄泉川「さぁじゃんじゃん喰うじゃん!」

一方通行「もゥ…食えるかクソがァ…!」バタンッ

インデックス「おいしいんだよ! よみかわ!」バクバクバク

オティヌス「うぉーい!この地獄から助けてくれぇええ!!」


上条(オティヌスさんとその後、かなり太って帰ってきた)


――6月下旬

現在の上条さん 所持金8万0000円
HP:45/140 学力:60


野球/休む/遊ぶ/デート/バイト/勉強

野球
練習or試合=HP-20 指定した仲間or彼女の好感度

休む
HP+30
追加…安価のコンマがゾロ目でHP+50

遊ぶ
HP-20/指定した仲間との好感度+10〜30

デート
HP-20/彼女とデート好感度☆1〜4

勉強
HP=+20
学力=+10〜20

食蜂操祈……★★★★★★★★★★
警策看取……★★★★★★★★☆☆
ドリー………★★★★★★★★★★
オティヌス…★★★★★★★★★★

※5月下旬からオティヌスの手術可能

安価下2
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/09(日) 00:51:49.29 ID:u+ouSCgqo
98 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/09(日) 00:55:20.11 ID:ac8l8GkxO
今日はここまでにさせてください
ありがとうございました
明日の19時にきます
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/09(日) 01:44:32.03 ID:1u2Meqvqo
デート
警策
100 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/09(日) 19:15:03.04 ID:ac8l8GkxO
はじめます
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/09(日) 19:15:17.64 ID:u+ouSCgqo
OK
102 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/09(日) 20:08:19.64 ID:ac8l8GkxO
――6月下旬


看取「…………」フラフラ


上条(学校で、ふらっふらで廊下を歩く看取を目にした)


上条「お、おい、大丈夫か? メトロノームみたいな動きしてるぞ」ダキッ

看取「もふっ…んあ? あ、ダーリンおはよ…ふぁ〜」

看取「いやぁ、昨日は夜中までゴミを掃除してたから寝不足で寝不足で…」ブツブツ

看取「マッタク、なんでアイツラ能力者なんて雇って――……って、ダーリン!?」ガバッ

看取「あ、ヤダ、どーしよ…今朝やっつけでメイクしてたからゼンゼンバッチリじゃないのに…寝ぼけててマスクし忘れるし///」モジモジ

上条「ん?そうか? いつもの通り可愛いぜ」

看取「―――///」ボッ

看取「ヤダモー! 廊下のど真ん中で口説いちゃダメ」バシッ


男子生徒「(バカップルだ)」

男子生徒「(イチャイチャしやがって…)」

男子生徒「(クッソ、俺も彼女ほしいな)」

女子生徒「(公然とそんなことが言える彼氏羨ましい!)」

黄泉川「(学校にメイクしてくると…ほう。あとで呼びだしじゃん)」


上条「このままだとさすがに危ないな。保健室行くか?」

看取「ダイジョーブ。徹夜なんてヘーキヘーキ。今日は乗り切るぞゾー」フラフラスタスタ

上条「………」

上条(最近の看取はなんだか付き合いが悪い。デートに誘っても


看取『ゴッメーン☆ その日は大事な用事があって…来週なら空いてるから!』


上条「………」

上条「今度、デートでもしようか」
103 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/09(日) 21:34:02.10 ID:ac8l8GkxO
――数日後


上条「ダメだ! ぜんっぜん予定が合わない!」ノーン

オティヌス「そら4股していて、個別にデートしていればそら予定が合わなくなるだろう」

上条「くそ…しかしなんで看取がこんなに忙しそうなんだ…?」

オティヌス「それはわからん」

上条「うーん…どうにかして看取との予定を組みたい…けど操祈とドリーとオティヌスの予定を削る訳にもいかないし…」

オティヌス「……」

オティヌス(いや私は日夜ずっと共にいるからわざわざ逢引する必要もないから予定削ってもいいが……いや、それで蔑ろにされるのも癪だから黙っておこう)

上条「―――」ウーンウーン


オティヌス(しかしこうして予定帳と睨めっこされても調子が狂う)

オティヌス(しょうがない、一肌脱ぐか)




prrrr


オティヌス「もしもし、食蜂か? ドリーもそこにいるか? よし、一つ頼みたい事が――」



―――オティヌスとのデートの日


ピンポーン


上条「はいはーい」ガチャッ

操祈「かっみじょーさーん!」

ドリー「あっそびーまっしょー!」

看取「だーあーりーん!」

オティヌス「あっそびっましょー!」


上条「」

上条「え? まさか全員とデート?」
104 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/09(日) 23:10:35.32 ID:ac8l8GkxO
・・・・・


操祈「と言ってもぉ、メインは看取なんだけどぉ、私たちの予定も変更ってなるのは癪だしぃ」

ドリー「おにいちゃんといっしょならどこでもいいよ! みさきちゃんとみーちゃんといっしょならさらにおっけー!」

オティヌス「ちなみに提案者は私だ。感謝しろよ」

上条「おまえら…」

看取「……」

看取(ダーリンとふたりっきりがヨカッタ…)


操祈(と、思ってるだろうけどぉ)ニヤニヤ

オティヌス(考える事は同じだな)ニヤニヤ

ドリー(ねー)ニヤニヤ

看取(って思ってるのが丸わかりすぎてシャクに障る…けどなかなか合わない日程をみんなで合わせてくれたから感謝するタチバだから何も言えない…)チェッ


上条(くっ、やっぱりみんないい子ばかりだ…こんな彼女たちに感謝しないとな)

上条(よーし、今日はみんなを思いっきり楽しませるぞ!)


上条「で、どうする? どこいく?」

操祈「実はノープランなんて事ないわよねぇ」

オティヌス「私はどこへでもいいぞ」

ドリー「おにいちゃんといっしょならどこでもたのしいよ!」

看取「こうなったらドコへだって付き合ってあげるゾ」


「「「「「………」」」」」

「「「「「え…まさかノープラン…」」」」」」


上条(無難にショッピングに行くことになった)
105 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/09(日) 23:45:43.04 ID:ac8l8GkxO
――第十六学区 


上条「そういえば最近アウトレッドが出来たって聞いてはいたが…結構デカイな」

看取「―――」キラーン

看取「手分けして回った方がイイかなー」パチパチ

操祈「―――」コクッ

操祈「なら、私たちはドリーのお洋服買いに行くわぁ。行きましょうドリー」

ドリー「うん! じゃあまたね、おにいちゃん」

看取「イッテラー」ヒラヒラ

上条「?」

看取「………」ニヘー


ダキッ


上条「うおっ! 急に腕にしがみ付くな、ビックリするだろ?」

看取「エヘヘー…スー…ダーリン成分摂取ー」ハスハス

上条「ハイハイ、思う存分摂取しろー」ナデナデ



男性客「(バカップルだ)」

女性客「(イチャイチャしやがって…)」

男性客「(クッソ、俺も彼女ほしいな)」

女性客「(いるよな、公共の場でキスしまくるバカップル。爆発しろ)」



上条「じゃあ行こうか」

看取「オッケー。私、実は買いたいものあったんだー」

上条「へぇ、どんな?」

看取「それはぁ…」


看取「ココ!」

上条「………じょ、女性用…み、水着、コーナー…だと?」ゴクリンコ


上条さん女の園へ突撃コンマ下1
奇数→いざ吶喊
偶数→そして爆死へ…
106 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/09(日) 23:51:17.81 ID:ac8l8GkxO
今日はここまで
ありがとうございました
次は土曜日の19時か20時くらいにお会いしましょう

コンマ下
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/09(日) 23:52:03.22 ID:u+ouSCgqo
108 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/15(土) 20:54:06.41 ID:jprMU/460
ひぃ!連絡できなくてごめんなさい
今日はお休みさせてください
来週の土曜日19時から始めます
109 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/22(土) 19:32:29.49 ID:xNS0I2xUO
ほっこりしてたら遅くなりました
はじめます
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/22(土) 20:17:33.27 ID:uYSPLUh7o
OK
111 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/22(土) 20:35:10.13 ID:xNS0I2xUO
上条「……なんだこの区間は…右を見ても左を見ても女性用洋品店ばっかじゃねーか」キョドキョド

看取「アレレー? もしかして怖気づいちゃったのかにゃー?」ニマニマ

上条「は、はっはっは、舐めるなよ」

上条「カミジョーさんはかつて淑女の花園へ置いてけぼりにされて生還した漢」

上条「水着コーナー?よゆーですよー」

看取「……の、割には目が泳いでるケド?」

上条「―――」


看取「もしかしてビビってるー?」ニヤニヤ

上条「カチーン」

上条「ハッ、水着コーナーの一つや二つ! 数多のラッキースケベを経験してきたカミジョーさんにとってナンデモない事ですよっと!」スタスタスタ

看取「あ、そっちは――」

上条「看取、どの水着が欲しいんだ? うーん、看取に似合いそうな水着かぁ、想像したらちょっと楽し…み…」ウィーン


イラッシャイマセードーゾーグユックリゴランクダサーイ


上条「――――」

看取「――水着じゃなくて、下着の方……ウッワ、しかもかなりハードな…」

看取「………って、ダーリン?」

上条「――――」カチーン

看取(気絶している!?)


・・・・・


看取「ダイジョウブ?」

上条「ああ、面目ない。早とちりした」ハァハァ

看取「じゃあ気を取り直して。イコっか」ギュッ

上条(コイツ、逃げださないように腕絡んできやがった。色々言いくるめて別のところいこうとしてたのに)

看取(逃がさないゾ♡)


ウィーン
イラッシャイマセードーゾー


上条(ウッワォ! これ、男がいて大丈夫な店か!? 入った瞬間、女性店員から女性客まで睨んできたような錯覚が――)

上条「で、でだ、どんな水着が欲しいんだ」スタスタ ←早く選んでさっさと出ていこうと考えている

看取「うーんそーだなー。いっそダイタンので攻めようかなー? 実は何も考えてなかったリーナンテ」スタスタ ←面白いので2時間くらいいようと思っている

上条(ええいままよ! こうなったらとことん付き合ってやんよ」ドッドッドッ ←心が折れた

看取(とか言いながら、心臓バックバクでカワイイー///)

看取「じゃあ……とりあえずダーリンが決めてよ」

上条「へっ!?」ドキッ



上条さんの水着選びセンス&ラッキースケベコンマ下1
奇数→清楚系で攻めるか…試着室ってどこだっけ?
偶数→小悪魔系とかいいよね。――試着室…先客がいるな
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/22(土) 20:39:33.75 ID:i6ZytFO3o
はい
113 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/22(土) 21:52:10.74 ID:xNS0I2xUO
上条「―――//////」カチャ…カチャ…

看取「〜♪」カチャカチャ

上条「〜〜〜〜///」←すごく際どい水着を発見して彼女が着たらどうなるか想像して悶絶

看取「wwwww」←それを見てドツボにハマる


上条「………///」カチャ…カチャ…

看取「〜♪」スタスタ ←別のところへ行こう

上条「…………―――!?」ガーンッ←気づいたら一人になっていた



・・・・・


看取「で、決まったカナ?」

上条「なんやかんやあったけど…なんとか決まったぜ…」つ水着

上条「看取って黒のビキニだったよな…って事で、明るい色にしてみました」

看取「オヤオヤ、これはこれは……ふーん、これがダーリンのコノミねぇ…」

上条「これでもかなり悩んだんだぞ」

看取「……イヤイヤ、いいセンスしてる……って、スゴイ。サイズ言ってないのにピッタリ。なんでわかったの?」

上条「それは……」ゴニョゴニョ

看取「?」

上条「前、デートした後の…ホテルで見てたから…///」

看取「―――」

看取「!」ボンッ///

看取「ヤダーモー! そんな恥ずかしそうに言ったら、コッチまで照れちゃうじゃん!」バシバシ!

上条「イタイッ! 痛いってば!」

上条「あーもーわかったわかった。じゃあ試着して来いよ。えーっと試着室は確か――ああ、ここだここだ」スタスタ

看取「ウン、アリガト―――って、そこ人がいるよ!」

上条「へ?」


シャッ


吹寄「秋沙ー? 試着してみたけど、背中の紐が縛れないから、縛って―――」

吹寄「………」ポトッ←思わず落ちるビキニ

吹寄せっぱい「ドーン」

看取「デカッ…」

上条「――――」

上条「……///」プイッ


吹寄「オイ、なんで貴様がいる上条当麻」ビキッ

上条「ええっとーそれはですねー」

吹寄「聞いているの。なんで男が、女性水着専門店にいるの?」

上条「いやおまえ…店内女の人しかいないからって…油断しすぎだと思う///」

吹寄「この…色情魔ーっ!///」ゴッ

上条「不幸だァーーーーーっ!!」
114 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/22(土) 23:19:05.17 ID:xNS0I2xUO
上条「フコーダ…」トボトボ

看取「イヤ、デカパイをガン見してソレはナイワー…」

上条「おかげで吹寄といつの間にか後ろにいた姫神の分の水着も買わされたけどな!」

看取(いや、姫神ちゃんずっと試着室の前にいたんだけどなぁ。カゲが薄いってコワイなぁ)

上条「で、看取の水着はこれでよかったのか?」

看取「ウン。ダーリンが選んでくれたんだから間違いない!」

上条「ふぅーん…で、会計してたら貰ったんだけど…なんだこれ」

看取「……?」

上条「『ウェディングドレス試着券』……どうやらカップルである程度の金額分買うと貰えるみたいだな」

上条「ちょうど3着分で一枚もらえた」

看取「――――」ピーン

看取「ヨシ、行こうか」

上条「行くってどこへ」

看取「私、ウェディングドレス、着てみたーいナ☆」

上条「」


・・・・・


上条「普通、アウトレッドに教会ってあるものなのか…?」

オティヌス「………パチモン過ぎて吐き気がする」ゲェ

操祈「オカルトよくわからないけど、ウェディング業界って日本独特過ぎて海外からは別物なのよねぇ」

オティヌス「…うぷっ…きもじわるい。これだから日本の宗教観は…」

ドリー「オッチャンだいじょうぶ?」

オティヌス「せめて、ちゃんはひらがなで頼む…それじゃあ私は40過ぎの中年男みたいじゃあないか…」

操祈「それにしても孫にも衣装よねぇ」

上条「似合ってないか? タキシード」ピシーッ

オティヌス「似合ってるぞー。仮面とシルクハットも一緒にどうだ?」

上条「薔薇でも咥えろってか」


コンコンッ
準備ガ出来マシタノデ、オ越シ下サイ


オティヌス「では私たちは先に教会モドキへ行ってるぞ」

操祈「あーあ。こんな事なら私が当麻さんと組めばよかった」

ドリー「えー、わたしはみさきちゃんとデートたのしかったよ?」


バタンッ


上条「……行くか」
115 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/22(土) 23:46:54.64 ID:xNS0I2xUO
・・・・・


上条「看取ー? 入るぞー」コンコンッ

看取『ドーゾー』

上条「おじゃましまー」ガチャッ

上条「す…」

上条「―――――」


看取「ドウ、かな?///」テレテレ


上条「―――――」

上条「めっちゃキレイだ…」

看取「モウ! ダーリンったら!」テレテレ

上条「いや本音だよ」

上条「本当にキレイだよ、看取」

上条(純白のウェディングドレスに傷一つない素肌。プロに完璧にメイクされた美貌に艶らかな黒髪は纏められて)

上条(警策看取が一番綺麗な姿でそこにいた)

看取「……///」

上条(そして本気で照れる看取は更に可愛い」

看取「その…ダーリン、心の声が口に出てる…」

上条「――――」

上条「ゴメン、看取の彼氏で本当によかったって本気で思ってたらつい」

上条「よし、とりあえず教会の方に行くか。みんなが待ってる」

看取「……うん///」



ステイル「―――」ブッスー

上条「………なぜここにいる」

ステイル「イギリス清教も財政難でね。バイトだ」

ステイル「(クソ、ホントは経費に落ちない煙草代を稼ぐためなんて口が裂けても言えるか…)」

ステイル「どうした、さっさと準備しろ。合図をしたら入って教団の前に立って……まぁ適当にしとけばいい」

上条「テキトーって」

ステイル「じゃあさっさとやるぞ」

上条「テキトーだな…」

看取「まぁ肩の力ヌケって事じゃない?」

上条「まぁいいか」
116 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/23(日) 00:08:52.16 ID:l+tSk2x0O
ギィ…

ジャジャジャジャーン
ジャジャジャジャーン
ジャジャジャジャン
ジャジャジャジャン〜♪


看取「エヘヘ」

上条「どうしたんだよ」

看取「まさか、ヴァージンロードを歩ける日が来るなんて…思わなかった」

看取「こんな穢れだらけの…ヴァージンなんてとっくの昔に失くした女が」

上条「なに言ってんだよ。どんなになっても、どんなことがあっても、看取は世界で一番綺麗な女の子だよ」

看取「//////」

看取「ダイスキ///」

上条「俺もだ///」


看取「トコロデ、私が世界一なら、操祈ちゃんとドリーとオっちゃんは二番目なのかな?」

上条「………ど、同率一位ってコトで一つ」



ステイル「では…新郎上条当麻。貴様は看取を妻とし、健やかなるときも病めるときも喜びのときも悲しみのときも富めるときも貧しいときも、これを愛し敬い慰め遣え共に助け合い、その命ある限り真心を尽くす事を誓うか?」

上条「………はい、誓います」

ステイル「新婦警策看取。貴女は当麻を夫とし、健やかなるときも病めるときも喜びのときも悲しみのときも富めるときも貧しいときも、これを愛し敬い慰め遣え共に助け合い、その命ある限り真心を尽くす事を誓いますか?」

看取「ハイ、誓います」



ステイル「では指輪の交換と誓いのキスを――」



上条さん空気読めコンマ下1
奇数→何事もなく
偶数→緊張してきた…
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/23(日) 00:10:16.10 ID:0T2a7Du2o
118 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/23(日) 00:54:10.83 ID:l+tSk2x0O
看取「ン…―――」ンー

上条「………」ムチュ…

上条(あ、やっべ、いざって時に緊張してきた…)


コッ


上条(そのおかげでキスは失敗。歯と歯がぶつかって両者悶絶するというハプニングでグダグダになり、式はステイルの爆笑で幕を閉じたのであった)


・・・・・


上条「ごめんな…最後の最後で下手やらかして」

看取「イイってことよー」

看取「指輪貰っちゃったし」

上条「ステイルクビだってよ。そりゃあんな態度でいたらそうなるか」

看取「上司のお姉さんにこっぴどく怒られてたネ。お詫びに記念品としてこんな立派な指輪が」

看取「しかもネームも入れてくれて」

上条「メッチャイイ人だったなぁ」

看取「イイ人だったね…」

上条「で、なんでこーなった?」


操祈「次は私と式を上げましょう、当麻さん」

ドリー「ねぇねぇ! おにいちゃん、にあってる? かわいい? キレイ?」

オティヌス「なんと人形用のドレスもあったぞ! 悲しいけど、致せり尽くせりだ!」

上条「俺、帰れるかな…」

看取「最後まで付き合ってあげよーよ」


上条(結局最後まで終わるころには夜になっていて、最終バスを思いっきり逃したのであった)


上条「最近のアウトレットってすげーな。ホテルもあるとか」

ドリー「わーい! おとまりだー!」

看取「カカクもアウトレットだね。ホテルマンの教育施設も兼ねているからだってー。ほう、プールあるのか…」

操祈「……もっといい所なかったのかしらぁ」ボソッ

オティヌス「そこ! 誰のせいでこんな時間になったと思っている!? 一番時間かけて式やってたのおまえだぞ!」

操祈「はい不適切ぅ」

上条「ハイハイ、喧嘩しない」

上条「じゃあ各々自由行動って事で、解散!」


―――自室

上条「ふぅ」ギシィッ

上条「式は最初…看取だけ失敗しちまったし…なにかお詫びしないと。看取はどこにいるかな…」


看取はきっとあそこにいる…――安価下2
@プールへ行こう(エッチあり)
Aドリーに聞いてみようか。あわよくば一緒に探してもらおう(エッチあり)
Bロビーにいるかな?(エッチなし)
B疲れた寝よう(★1 HP+20)
119 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/23(日) 00:54:54.58 ID:l+tSk2x0O
訂正

看取はきっとあそこにいる…――安価下2
@プールへ行こう(エッチあり)
Aドリーに聞いてみようか。あわよくば一緒に探してもらおう(エッチあり)
Bロビーにいるかな?(エッチなし)
C疲れた寝よう(★1 HP+20)


120 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/23(日) 00:56:41.18 ID:l+tSk2x0O
今日はここまでにさせて下さい
ありがとうございました
次回は来週土曜日の20時からお願いします

安価下
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/23(日) 01:07:14.16 ID:K4vQWUibo
3
122 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/29(土) 20:07:16.14 ID:tPLlxleQO
安価くれれば
はじめます


看取はきっとあそこにいる…――安価下1
@プールへ行こう(エッチあり)
Aドリーに聞いてみようか。あわよくば一緒に探してもらおう(エッチあり)
Bロビーにいるかな?(エッチなし)
C疲れた寝よう(★1 HP+20)
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/29(土) 20:09:18.22 ID:Qn3xjqM6o
3
124 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/29(土) 21:37:23.87 ID:tPLlxleQO
―――ロビー


上条(とりあえずロビーに行ってみるか。飲み物やお菓子の自販機があったから、それを買って部屋に行こう)

上条(と、ロビーに出てみると、見知った黒髪ロングがいた。看取だ)

上条「おーい、看取…」


看取「……わかってる。私が始めた事だもの。チャンとヤる」


上条(電話か…? しかし妙に雰囲気が物騒な…)コソッ


上条(この会話を盗み聞きするつもりはない。ただ、脳の隅の方で『聞いたら戻れなくなる』と誰かが言った気がした)



看取「オッケーオッケー。わかってる。お金だってちゃんと払ったワケだから、猟虎ちゃんもチャントやってもらわないと」


上条(猟虎? 弓箭猟虎と電話してるのか…いつの間に接点が…)


看取「猟虎ちゃんだってまだ生きていたいでしょ? 木原印の野球人形って、ホントにフグウよね。だってこの夢物語が終われば……」


上条「――――」


上条(猟虎は野球人形だった…?いやそれより看取と猟虎は一体なんの会話をして―――)


看取「ところで私が送ったリストにあるクズはみんな掃除した? ウン、ウン。アリガト、流石は猟虎ちゃんダネ」

看取「私の方……? ゴメン全然出来ていない。暗部にいたけど恥ずかしながら、結局コロシはアレ一回切りなんだよネー」

看取「基本、私って裏から工作したり能力で諜報活動するのが専門だったし。戦闘訓練は受けてたけど)

看取「エ? 慣れればだんだん楽しくなる? イヤーそんな悪趣味な…」

看取「それにね。やっぱり操祈ちゃんやドリーがいるし、ダーリンも…ゴメンゴメンこれって言い訳だよね。そっちだって入鹿ちゃんいるし」

看取「ダイジョウブ。私が請け負ったノルマはやり切るよ」

看取「これは私たちの復讐なんだから――私たちをここまで堕とした奴らを一人残らず―――」


上条「――――………み、」


ピリリリリリリリリリリッ!


看取「――――!!!」バッ

上条「とり…」

上条(失策だった。携帯電話をマナーモードにするべきだった)

上条(どこのどいつか知らないが、このタイミングで電話を掛けてくるなんて…)
125 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/29(土) 22:09:55.35 ID:tPLlxleQO
看取「ゴメン、問題発生。後でかけなおすね」ピッ


ピリリリリリリリリリリッ!


上条「――――」

看取「……盗み聞きとか、セーカク悪いゾ」

上条「み、看取…おまえ―――」


ピリリリリリリリリリリッ!


看取「出れば?」

上条「―――」

上条(こんな真っ黒な目をした看取は初めて見る…)

上条「……後で話がある…」スッ

看取「ウン、待ってる」


ピリリリリリリリリリリッ!

ピッ


上条「……もしもし」



電話相手コンマ下1
01-30→最近の研究者失踪事件を調べていた黄泉川愛穂
31-80→ホテルを襲う危険を知らせる土御門
81-00→姉の様子のおかしさから警策看取のヤバさに気づいた弓箭入鹿
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/29(土) 22:13:31.14 ID:NiGFNkhWo
127 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/30(日) 00:05:16.29 ID:GmSxDLuBO
黄泉川『……! やっとでたじゃん!』

上条「黄泉川…先生。なにかよう――」

黄泉川『いま大丈夫か? どこにいるじゃん? チームメイトから彼女たちと一緒だと聞いたが…そこに警策看取はいるか!?』ブォーン

上条「………」

上条(血の気が引いた)

上条「……どうしたんだ?」

黄泉川『いいか、よく聞け! ここ最近、学園都市では研究者が多数行方不明になっているじゃん!』ブーン

黄泉川『しかもヤバい研究をしていたという黒い噂があるクズばかりが何者かに消されているじゃん! 上からの指示で捜査が出来なかったが個人的に調べてみたらトンデモない事がわかったじゃん!』

上条「………どういうことだ」

黄泉川『共通点は才人工房(クローンドリー)に在籍していた者! その後も暗部の研究に携わっていた者! ここ数カ月で連続して消息を絶っている!』キキィーーーッ

黄泉川『しかし先日、白骨化したバラバラ死体が下水道で発見された! DNA鑑定の結果、消息を絶った研究員の一人とわかったじゃんよ!』ギュィーーン

黄泉川『そしてその研究員が最後に映っていた監視カメラ! 2月上旬の第十五学区の繁華街! それに一緒にいたのが――』

黄泉川『警策看取だ! 上条、そこに警策はいるか!?』

黄泉川『気を付るじゃん! 今、ヤバのが――』


上条「―――――」

上条「………」


ピッ


上条「………看取」

看取「誰から?」

上条「黄泉川先生」

看取「なんて?」

上条「おまえがここにいるか?だって」

看取「ふぅん…」


上条(俺は…気づいていた)

上条(あの日、看取が――人を殺したという事に)

上条(だがあれは予想であって。本当にそうとは限らない。だから彼女がそうだと伝えるまで聞かないしていた)

上条(だけど―――あれから、人殺しを続けていたなんて――――)


看取「やっぱり、ケーベツした?」

上条「……看取…おまえ―――」
128 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/30(日) 01:00:26.23 ID:GmSxDLuBO

看取「――合宿の時、言ってくれたよね」

看取「もっと平和に生きればいいって。マイニチ楽しくおかしく過ごせばいいって」

看取「平和ボケしてていいんだって」

上条「ああ」

上条(あの日。まだ看取を警策と呼んでいた頃。初めて喧嘩して、初めて心を通じた満天の星空の夜)

看取「あの言葉、本当に救われたんだ。ああ、私も幸せに――バカになっていいんだって」

看取「でもね、ダーリン」

看取「不幸な運命は、私を追ってきたんだ」ツー…

上条「………」

上条「看取…おまえ―――」



上条(その時だった)




電話相手コンマ下1
01-30→その夜、ホテルを襲う――の群れ
31-80→黒幕登場
81-00→爺が??を連れて登場
129 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/30(日) 01:02:03.73 ID:GmSxDLuBO
今日はここまで
ありがとうございました
次は明日の19時からちょこっと

※電話相手コンマじゃなくて横槍コンマです

コンマ下



みーちゃん√もマキマキです

130 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/30(日) 01:20:40.93 ID:920wc/aYo
131 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/30(日) 19:30:48.31 ID:GmSxDLuBO
はじめます
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/30(日) 19:32:55.79 ID:920wc/aYo
OK
133 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/30(日) 20:29:05.52 ID:GmSxDLuBO
ギィ…


???「いやぁ、盛り上がってるねぇ」カツン…カツン…カツン…

???「とうとう愛する者の穢い一面を垣間見て……いや、盗み見てしまった感想を是非とも聞いてみたい」


看取「!?」

上条「!」

上条(ロビーの入り口。そんな言葉を吐きながら、一人の白衣姿の老人が乱入してきた)

上条(夜は9時。チェックインにしては遅い来館であるが、もちろん宿泊客というようでもない)

上条(その男は身なりから雰囲気まで、全てが場違いだった)


???「やぁ、お邪魔するよ」


上条「誰だ!」

看取「おまえは――木原、幻生……」


幻生「ほほ、いやぁお久しぶり。警策くん、元気だったかな? そして初めましてになるのかな、幻想殺しの上条くん」


上条「おまえが、木原幻生」

看取「なんの用よ。このタヌキジジイ…」


上条(看取が殺気立つ。黒髪がわなわなと逆立つかと思うほど。いつも飄々としている看取がこんな怒りを露にするのは珍しい)


幻生「いやね。君が最近、どこぞの失敗作を使って、僕の実験を邪魔してたのはどこのどいつだったかなぁ?」

看取「……?」

幻生「と言っても、君は君の、猟虎君は猟虎君の復讐で動いていたから、僕の研究の邪魔云々は全くの偶然と言う訳だがねぇ」

幻生「と言っても、君たち、やりすぎじゃないかなぁ?」

看取「知らないっての。アンタ、操祈ちゃんに脳を弄り返されてハイジンになったんじゃなかったっけ?」

幻生「はっはっ。なんのこれしき。科学の発展の為なら例え肉体を捨ててでも蘇るさ」

幻生「何より、我が阪神タイガースの日本一をこの目で再び見るまで、死ぬに死ねないねぇ」

幻生「例え、脳を捨て、野球人形の一体と成り果ててでも。目的の為なら手段を選ばないのが科学者…リアリストという者だよ」

看取「……これだから正気を失ったヤツは」
134 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/30(日) 22:46:39.32 ID:GmSxDLuBO
上条「看取…コイツは…」

看取「この爺は人を人とは思わない。キハラの名に相応しいくらいに狂ったマッドサイエンティスト」

看取「学園都市中に死者を野球人形として蘇らせた元凶よ…」


幻生「人聞きの悪い。垣根君を使っての野球人形製造計画は脳幹君のアイディアだよ」

幻生「僕はただただ便乗しただけ」

幻生「薬味君と菱形君の論文から、彼らのアイディアをちょーっと拝借して、死者の残留思念を人形に定着させただけだよ」

幻生「え?色々都合がよくないかって? イヤイヤ、研究者ってのは、これくらい他の研究に貪欲じゃあないと務まらないんだよねぇ」


幻生「本来の目的は、ただただアレイスター君の目論見を手助けしてあげただけだよ」

幻生「まぁ、あの野球大会の真の目的を君たちを知らないのなら、ただ悪戯に死者を弄んだようにしか見えないかもねぇ」ヤレヤレ


幻生「それに、野球人形で幸せになった人たちもいただろう? 例えば君たちのチームメイトの駒場君やフレンダ君はそうだねぇ」

幻生「えーっと…あとは誰だったかなぁ。うん、覚えてないねぇ。実験体は個体として覚えているが個性としては記憶してないみたいだ」

幻生「如何せん、実験も兼ねて数百単位で作っちゃってねぇ。普通の人間と同じ構造をしているから見分けがつかないんだこれが」


幻生「どうだい? もうすぐ製造して一年になるが、元気に面白おかしく日常を過ごしているかい? まだ壊れてないかい?」


幻生「ま、いつ癌細胞で全身を犯されてもおかしくないから、後処理に困らなくて済むんだけどねぇ」


上条「て、テメ―――」


幻生「ほほ、怖い怖い。筋肉ムキムキの若人に、それも拳一つで世界を救った、なんて噂される幻想殺しにこんな老い耄れに太刀打ちなんかできないよ」

幻生「だったらここは、助っ人の出番だねぇ…」パンパンッ


ガシャーーーンッ


上条「!」

看取「ナ、ナニ!?」


「ア、アァァア…」


上条「なんだ、あれは――」


上条(二足歩行で歩く人影が、窓から、玄関から、ゾロゾロとゾロゾロと、押し寄せてきた)

上条(それら全員が、窪んだ眼孔と抜けた歯と爛れた皮膚は土色で、とても人間とは思えず――まるでアメリカ映画でよく見るゾンビのよう)
135 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/30(日) 22:47:23.80 ID:GmSxDLuBO



幻生「なにって。あれはただの――野球人形の出来損ないだよ」

上条「―――ハ?」

幻生「だから言ったじゃあないか。第二位の未現物質の力を使って製造した野球人形は、いつ癌細胞に全身を犯されてもおかしくないって」

幻生「垣根君自身が作ったものならともかく、あれは私たち研究者がファイブオーバーの応用で作った代物だからねぇ」

幻生「失敗作はもちろんある。数千単位でねぇ。でも勿体ないから、自壊するまでの短い稼働時間、こういう使い方もできるって訳だ」


「イタイ…イダイ…グルジィ――」「アアアア…」「ミズ…クイモノ…」


幻生「大丈夫。映画でよくあるゾンビよろしく噛まれてもゾンビにならないから。ほら、このようにねぇ」ガシガシ

幻生「でも、人間のリミッターは外れているからパワーは侮らないほうがいいよ」

幻生「それに君の腕力でも、いくら殴っても殺せない。なんたって、これは異能のマネゴトで作られたものであって、異能そのものですらないからねぇ」

上条「………」ゴクリ


上条「………おまえは、何が目的だ…」

幻生「ホホ、けんかっ早いと聞いていたけど、意外と理性的で助かる」

幻生「実は看取君たちに潰された研究者たちは、僕の研究を手伝ってくれてたモノたちなんだけどねぇ。これ以上潰されたらホントに困っちゃうから」

幻生「ちょっと大人しくしてもらおうかなって」ニタリ

看取「コノ…」

上条「――――」


上条(多勢に無勢…このままなら一方的に殺される――)

上条(助けを呼ぶか? いや、それより木原幻生の目的は看取だ……彼女を守る事だけを考えろ―――)


上条さんの戦闘結果コンマ下1
01-30→ただただ一方的な暴力
31-80→離脱成功――?
81-00→俺の事はいいから先にいけ
136 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/08/30(日) 22:48:57.06 ID:GmSxDLuBO
うーんこの遅さ
今日はとりあえずここまでにさせてください
ありがとうございました

次は来週土曜日19時予定



実は恋査さんが敵に回る予定でしたけどヤメました
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/30(日) 22:51:55.94 ID:920wc/aYo
138 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/05(土) 12:04:19.61 ID:sC3yxnN1O
ごめんなさい
本日お休みします
明日の18時からやります
139 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/06(日) 18:09:55.91 ID:n4MjcHAZO
はじめっます

140 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/06(日) 18:10:18.40 ID:8FW6UaKUo
OK
141 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/06(日) 18:59:23.54 ID:n4MjcHAZO
上条「看取…おまえは逃げろ!」

看取「で、デモデモ…」

上条「ここは俺が引き受ける! 少しでも遠くに逃げるんだ!」

看取「ダ、ダメだよ! ダーリン殺されちゃう…」

上条「大丈夫だ! 行け!」

看取「―――」

看取「ゴメン…」ダッ



上条「………」

幻生「ホッホッホッ、流石はヒーロー。流石は幻想殺し。流石は上条当麻君…」

幻生「ヒロインを逃がして足止めする。王道だねぇ」

幻生「でもねぇ…それでも守り切れるなんて―――限らない話だよねぇ」

上条「……!」


・・・・・


上条「―――」ボロッ

上条「カハッ…」ベチャッ


上条(叶わなかった。腕っぷしと拳の固さと持久力には自信があったが…10体倒すのがやっとで…人外相手だ、一方的な結果に終わった。――でも)


幻生「ハハ、意外と粘ったねぇ」

上条「……ハァ、ハァ」

幻生「君の勝ち。警策君を見事に逃がしてくれたねぇ」

上条「ヘッ」

幻生「……しょうがない。彼女の希望を殺すとしよう―――アレイスター君には悪いが…上条君には、死んでもらおう」

上条「―――」
142 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/06(日) 19:45:36.20 ID:n4MjcHAZO
幻生「この野球人形ゾンビたちは噛まれてもゾンビにはならないけど―――噛まれて死なないわけじゃあないんだよねぇ」


ゾンビ「あ、にく、にくあぁぁああああああああ!!!」


上条「――――!」

上条(ここまでか…操祈、ドリー、オティヌス…看取―――!!)




???「バーカ、なに諦めてんだボケ」



幻生「な――君は――――!!」


ドガガガガガガガガガッ


上条「……?」

上条(目開けると、掠れた視界で、誰かがゾンビを一掃していた)

上条(白い翼のようなモノが、ゾンビを撫でるだけで蒸発させていく。まるで、自分で作った砂の城を崩すような)

上条「垣、根…」


黒垣根「………チッ」


上条(垣根は俺を一瞥。『何をやっているんだ』と言わんばかりに舌打ちして、老科学者を睨む)


黒垣根「よう、俺の能力で何やら好き勝手やってんなジジイ」

幻生「おや、これはこれは第二位の垣根君じゃあないか。なにかようかな?」

黒垣根「ハッ、しばらっくれんな。俺の能力を勝手に使って、俺が知らない間にゾロゾロと野球人形増やしやがって…」

黒垣根「しかもなんだこれ。癌細胞でボロボロ。失敗作にも程があるぞ」ゲシッ

幻生「はは、面目ない。ぐうも言えないねぇ」

黒垣根「街を歩けば、たまーに俺が作った覚えがない人形が歩いてるからおかしいと思ったら、全く――」


黒垣根「――で、あのワンコはどうした?」

幻生「ワンコ? ……ああ、脳幹君かい?」

黒垣根「野球人形計画はアイツの主導だったはずだ。失敗作をこんなコトに使うなんざ、どこぞのゾンビマンガみたいなコト許すわけねぇだろ」

黒垣根「オイクソジジイ…木原脳幹をどこへやった?」

幻生「――クク、君のような勘のいい子は大好きだよ」ニヤァ
143 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/06(日) 21:58:17.42 ID:n4MjcHAZO

バカンッ


上条「なっ――頭が爆発した!?」

黒垣根「………自爆とかくだらねぇマネだな」

幻生「ははは! これくらいしないと君からは逃げられないからねぇ!」

幻生「なに、安心したまえ。この体が消滅しても、また別の僕が動くさ」

黒垣根「てめー、自分の野球人形を複数作ってやがんな」

幻生「いやいやお手上げだねぇ。ここは大人しく引かせてもらうよ。では日を改めて――」

黒垣根「――−るせーよバーカ、さっさと死ね」サクッ

幻生「ハハハハハハ―――」サァーー


上条「消えた…」

黒垣根「チッ、逃がした」

上条「おまえ…」

黒垣根「勘違いすんな。別におまえを助けに来た訳じゃねえぞ。あの爺が俺の能力で何かやらかしてるから自分で探ってたらここに行き当たっただけだからな」

上条(ウソはついてないだろうけど、ツンデレっぽく言うなよ…)

上条「いや、助けてもらったのは間違いない…ありがとう」フラフラ

黒垣根「ケッ…俺は帰る。また一からあの爺を探さねえとな…」

上条「垣根…ぐっ」フラフラ…ヨロッ

黒垣根「しばらくしたら黄泉川のオバハンがくるから寝てろボケ」

上条「そんな訳には、いかない…。看取が、心配だ…」

黒垣根「心配しなくてもアイツならどっかで見を隠しているだろうよ」

上条「でも…アイツは、いま、相当ヤバイかもしれない…俺がいないと……」

黒垣根「………」

黒垣根「―――」ツカツカツカツカ


ゲシッドテッ


上条「ぐぇっ! なにす―――」グイッ

黒垣根「いいか、ボケコラ。てめーの女はな、自分の意思で闇に潜った。その覚悟を無駄にするつもりか?」

上条「……俺はそう思わない! おまえに看取の何が…」

黒垣根「ケッ、だったらてめーにゃ一生あの女を救う事も助ける事もできねーよ」

上条「!? なんだと! ぐあ!」ドカッ

黒垣根「平和ボケしたヒーロー様よ。てめーに一つアドバイスだ」パンパンッ

黒垣根「オレらのようなクソヤロウにはな、てめーみてぇなのほほんと生きてる存在はやっぱり眩しすぎるんだよ」

黒垣根「アイツの事を本当に大事なら、これだけは守れ。ぜってー『同情するな』『憐れむな』『助けようと思うな』」

黒垣根「それができなきゃ、二度とアイツの前に立つんじゃねー。分かったかボケ。―――じゃあな!」バサッ

上条「!」


上条(そう言って、垣根が翼を広げたと思うと、突風と共に垣根は消えていた)


上条「クソ…クソ、クソ! なんなんだよ…畜生!」ダンッ

上条(その後、騒ぎに気付いて駆けつけた操祈とドリーと、やっと到着した黄泉川先生に事情を話した後、俺は気絶したらしい)

上条(そして看取は現れる事はなく…――――消息を絶ったのだった)
144 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/06(日) 23:03:05.64 ID:n4MjcHAZO




――数か月前 黒垣根と獄彩宅



黒垣根「ったく…なんで俺がこんな面倒な事を…」カタカタカタカタ…

獄彩「あら、あれだけノリノリだったのに」チュー

黒垣根「しばらくしたらやる気スイッチが切れたんだっつーの。――つーかそれ、俺が買ってきたドリンク。なに風呂上りに飲んでんだ」

獄彩「いいでしょ、まだあったんだから」ジュゴーッ

黒垣根「チッ、駄賃として手伝えよ」

獄彩「ハイハイ。例のオティヌス計画の計画書作成ね。それは手伝えないわよ」

黒垣根「だったらコーヒーでも煎れてこい。眠気も一口で吹っ飛ぶぶっ濃い奴をな」

獄彩「はいはい…」


ピンポーン


獄彩「っと、お客様だけど、どうする?」

黒垣根「取り込み中だから追い返せ」シッシッ

猟虎「ごめんなさい、もう入ってます」オズオズ

看取「オジャマしまーす!」スタスタ

獄彩「あらいらっしゃい。ジュース飲む?」

「「ありがとうございます!」」


黒垣根「しれっと勝手に入ってくんな! セキュリティはどうした!」

黒垣根「邪魔するなら帰れ!」

黒垣根「あとそれ俺のドリンク!」





黒垣根「クソが。こんなクソ忙しいって時になに邪魔しに来やがったクソッタレどもめ…」

看取「一つ、お願いがあるの」

黒垣根「ハー…おまえの彼氏といい、俺を便利屋か何かだと思ってねぇか? いい加減にしねーとぶちギレてぶち殺すぞ」

看取「その代わり、一つジョーホーを提供したい。キミの能力が悪用されている可能性がある」

黒垣根「………ほう」

145 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/06(日) 23:03:37.91 ID:n4MjcHAZO

・・・・・


黒垣根「つまり、てめーが昔、世話になってたゴミクズが、木原幻生っつークソジジイの元で何やら隠れてシコシコやってると」

看取「……そう。私は私のモクテキ…いいえ、叶えたい事があってイロイロしているうちにこれに辿り着いたんだけど…」

看取「どうやら木原幻生は、君の未現物質で何かしようとしている」つ写真と資料

黒垣根「………ふん、なるほど…」パラパラ

黒垣根「あの『木原』の事だ。ロクな事じゃあないのは確かだ。報告はありがたく受け取っておく」

黒垣根「だが、それで俺になにをしろと? これは白い方にでもよかったろ」

看取「元はと言えばキミが捲いた種。自分の自分のオシリを拭くチャンスが欲しくないカナーと思って」

黒垣根「………てめー殺されてぇのか」ゴッ

看取「……」ビリッ


猟虎「ひぃっ」ビクッ

獄彩「殺すのはいいけど、カーペット汚さないでよね」

誉望「チーッス、垣根さーん、例のドリンク買ってきま―――オロロロロロロロロ」ボトボトボト

獄彩「……野球人形になってもトラウマって残るのね。あーあ、カーペットが」



看取「……ジョーダンだよ。こればっかりは私の勝手。ラッコちゃんに無理言ってここに来た」

猟虎「看取さん…」

看取「お願いします。どうか、私のお手伝いをしてください―――」スッ

黒垣根「土下座て。そんなんで動く俺と思うのか?」

看取「ダヨネ。デモデモ、私の目的と貴方の願望は共通しているハズ」

黒垣根「は?」

看取「……杠林檎」

黒垣根「―――」

黒垣根「テメー、なぜアイツの名を」

看取「私は性格と能力柄、諜報活動に特化しいてネ。いろんな情報を得ることがトクイなの」

看取「それで私は学園都市の闇の中枢――例えば暗闇の五月実験とかについては知っている。それで彼女を知った」

看取「そして、君がアレイスターと何を交渉しようとして、一方通行に破れ、そのあとどうなったのかも」

看取「盗み見てごめんなさい。でも君のチカラがどうしても欲しい」

黒垣根「―――」

黒垣根「………それでも『断る』と言ったら?」

看取「そうだね。だったら私はいずれ暗部からの反抗にあって死ぬ。そして大切な人たちにもメイワクを掛ける」
146 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/06(日) 23:04:08.31 ID:n4MjcHAZO


液化人影『にゅるっ』シャキーン

猟虎「ヘ? なんで液化人影で刃物を? ――!」


看取「ここで頓挫したら詰む。だったらどこで死んでもケッカは同じだよね――」

液化人影『―――』シュッ

猟虎「ダメ――!」

黒垣根「!」バッ


ザクッ


黒垣根「チッ、自分の言う事聞かなかったらここでテメーの能力で首撥ね飛ばそうってか。駄々を捏ねる子供かてめーは」ポタッ…ポタッ…

黒垣根「俺じゃなかったら手首落ちてたぞ」

看取「……」

黒垣根「いいぜ。乗ってやる。覚悟を決めた奴は嫌いじゃあない。その口車にのってやんよ。木原の爺には落とし前つけさせるにはこのメンツじゃ足りない」

黒垣根「だが一つ聞きたい」

看取「ナニカナ?」

黒垣根「てめー、何が目的だ。俺の願望と似ているって言ってたな。それはもしかして1日学園都市統括理事長権で叶えたい夢って奴か?」

看取「私の夢はダーリンと末永く幸せに暮らす事……だけど、それはもういい。十分満喫できた」

看取「夢は叶うより見続ける方がシアワセなんだってよく分かった」

看取「私の目的…1日学園都市統括理事長権でも叶えられない願望は―――」



看取「―――学園都市への崩壊」



黒垣根「――――」

黒垣根「へー、そいつは面白れー」
147 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/06(日) 23:11:48.99 ID:n4MjcHAZO
看取さんの好感度が★2上がりました
全員カンストしました

HPが20減りました

上条(あれから1週間たった……一向に看取の消息は分からない…操祈も自分の力を使って探して入るが見つかっていないらしい)

上条(再び垣根のマンションを訪れたが、もぬけの殻だった)

上条(…ドリーもオティヌスも心配で気が気じゃない日々が続く)

上条(ドリーも不安だが…」

上条「くそ、看取…―――――うっ、また頭が…」




――7月上旬

現在の上条さん 所持金8万0000円
HP:25/140 学力:60


野球/休む/遊ぶ/デート/バイト/勉強

野球
練習or試合=HP-20 指定した仲間or彼女の好感度

休む
HP+30
追加…安価のコンマがゾロ目でHP+50

遊ぶ
HP-20/指定した仲間との好感度+10〜30

デート
HP-20/彼女とデート好感度☆1〜4

勉強
HP=+20
学力=+10〜20

食蜂操祈……★★★★★★★★★★
警策看取……★★★★★★★★★★
ドリー………★★★★★★★★★★
オティヌス…★★★★★★★★★★

※5月下旬からオティヌスの手術可能
※看取さんとデートができません。誰かを頼って探しに行きましょう。

安価下2
148 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/06(日) 23:15:13.22 ID:n4MjcHAZO
訂正


誤:看取「―――学園都市への崩壊」
正:看取「―――学園都市への復讐」



今日はここまで
ありがとうございました
次回は来週土曜19時からお願いします


やっぱり今年のパリーグは面白れぇなぁ
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