【安価】勇者「魔王より女」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 09:49:49.59 ID:2QmBJrico

勇者「世の中の男は熟女好き多すぎだよな」

王「わかるー やっぱピチピチの若僧侶とか盗賊だよな」

勇者「巨乳の武闘家もいいよなー」

王「たまんねー 股間が上段蹴りの如く天高く放たれるわー」

勇者「やっぱ王様話し合うー」

王「それなー」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 09:51:11.71 ID:vB4X/0y+o

勇者「ぶっちゃけさー魔王より女だよなー」

王「わかりみー」

勇者「これから俺は死ぬかもしれない戦いに行くんだぜー? 女まだ抱いたことないのにさー」

王「ま? それつらくね」

勇者「だろー? 王様はいいよなー権力で女好きなだけ抱けてさ」

王「ないない。 んなことしたら嫁に角生えるから。 魔王2人もこの世にいらんて」

勇者「うける。 王様に世界の命運かかってる説」

王「ありみのあり」

勇者「ねーよ」

王「勇者の突然の裏切りまじ卍」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 09:51:40.72 ID:vB4X/0y+o

勇者「ってわけでさ、行くわ俺」

王「お早い出発ー。 茶でも飲んでけー」

勇者「そうしたいのは山々だけど、サクッと魔王倒したらまた来るから。 また女談義しようぜ」

王「突然の真面目キャラに王ついてけぬー。」

勇者「王チャラすぎ。 もう歳なんだからギャル男やめとけよ」

王「難聴すぎて聞こえんかったー 突発性ご都合難聴って医者にこの前言われたんですけどー そんな病気初耳ー」

勇者「うるせえよほんとに じゃ、俺行くから」

王「……まぁ待つのだ勇者よ」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 09:52:10.45 ID:vB4X/0y+o

勇者「なんだよ突然王様らしい顔になって」

王「ルイーダのところの酒場に行くといい 王の勅命で勇者に同行したい女を酒場に集めさせた」

王「きっとお前の力になってくれるだろう」

勇者「王…… ありがとう」

勇者「でもなんで女だけなんだ?」

王「そりゃお前…… 言わなくても分かるだろ? 俺らマブダチじゃん?」

勇者「まじ王様卍すぎ」

王「俺に出来るのはこれくらいだ あ、あとーそうだ今日は確か宝物庫の番の兵士の体調が悪そうでな。 なんでも勇者を見るとトイレに行きたくなってしまうそうだ」

王「宝物庫の中には伝説の剣やら、防具やらアイテムやらがあるはずだが…… 兵士がいないのでは誰かに持ってかれてしまうかもしれないな」

勇者「チャラ王……」

王「ごほん」

王「ではゆくのだ勇者よ! 必ず魔王を討ち果たすのだ!」

王「そして、また猥談しようぜ友よ。 魔王倒した祝いにお高い店連れてってやるからさ」

勇者「あぁ、よろしく王様」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 10:07:48.69 ID:tDV6yd6nO
こいつら冒険とか魔王討伐とかせんでも良くね(思わず野暮な名推理)
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 10:27:29.77 ID:vB4X/0y+o

「検討をお祈りしています勇者様」

勇者「あぁ、ありがとう」

「勇者様、頑張ってください。アリアハンの街は勇者様の帰りをお待ちしております」

勇者「宴の準備をして待っていてくれ」


城内を歩く勇者を見かけた様々な人が勇者を激励した
誰もが勇者の勝利を疑わず、無事にこの城へ戻ることを夢見てその背中に祈りを込めた

王と話すまでは勇者として生まれた自分を呪いさえしていたが、今では気分も晴れやかだ
自分が勇者であることに誇りすら覚えるほどに、皆からの応援を背に受けて堂々と歩くことが出来た


広い場内を脇にそれ、絢爛豪華な廊下から飾り気のない石畳の廊下へと足を向ける
さらに、火で灯されていなければ足元さえ見えないほどの暗い階段を降りていくと、宝物庫はそこにあった
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 10:28:08.78 ID:vB4X/0y+o

番をしていた兵士と目が合う
兵士はふぅと小さく息を吐くと、ゆっくりと勇者に近づき、懐から小さな小包を取り出して勇者に渡した


「勇者様のご武運を女神にお祈りしています。 女神の御加護を」

「私たちから勇者様にです。ささやかなものですが」


確認すると中には輝く金貨1枚が入っていた


勇者「こんな大金、いいのか?」

「城の者たちでカンパしたものです。 旅はなにかと入用でしょう。 勇者様の支えに少しでもなれれば」

勇者「……ありがとう!」


兵士は手を差し出し、勇者もグッと握手をする
兵士の手は力強く、勇者はそれに応える
ようにさらに、力強く握り返した

皆の想いに応えよう……!

勇者は、そう心の中で改めて誓いを立てた
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 10:28:52.23 ID:vB4X/0y+o

あーなんだか無性にトイレに行きたくなってきた!

という兵士の猿芝居に苦笑いを浮かべながら勇者は宝物庫に入った

初めて入る宝物庫ということで胸を高鳴らせていたのだが実際の中身を見ると少し落胆してしまう


勇者「もっと金銀財宝! ってのを期待したんだけどなぁ」


中は意外にも整理が行き届いており、どちらかと言うと美術館のような装いだ
剣や、防具が壁に掲げられ、小物はガラス張りのケースの中に入っている
いかにも宝箱というものの中を覗くとそこには眩いばかりに光を反射する宝石や、それらが埋め込まれた指輪や腕輪、ピアスなどありとあらゆるものが入っている

売ったら高そうだなー
なんて呑気なことを考えつつ、部屋を見ていると1つ明らかに異質なものを発見した

鋭く尖った爪に、禍々しいデザインが手首から肘の部分までを彩るガントレットのようなもの
明らかに呪われているであろうそれは部屋の端に隠されるように置かれているのを勇者は発見した


勇者「うわー呪われてるものを置いとくなよ。 ちゃんと呪い解かれてるんだろうな……」


不気味だが異質なものに人は惹かれてしまう
ましてや呪われ、魔力を帯びているものなら尚のこと

腕に着けたい。 邪王炎熱黒龍波! とかやりたい。 でもマジで呪われていたら嫌だ!

心の中で葛藤し、やっとの思いでそのガントレットのような、武闘家がつける爪のような装備から目を離せた


勇者「恐ろしいぜ厨二心をくすぐらせる装備」

勇者「誰だよこんなの作ったやつ。マジで頭おかしいんじゃねえのか」

9 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 10:29:26.37 ID:vB4X/0y+o

勇者「そろそろ何を貰っていくか決めないと」

勇者「さすがに国宝級のものを全部かっぱらっていくのは気が引けるしなぁ 1個だけにしとくか」


なにを持っていくか>>11

@伝説の剣

A伝説の盾

B伝説の装飾品

C呪われた爪

D金

E自由安価

10 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 10:30:16.83 ID:LLZnRbvUO
えちぃ呪いとか出来そうだし3
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 10:30:49.12 ID:UZrA9bzIo
3
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 10:31:01.86 ID:vQigDNQM0
1
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 10:34:06.24 ID:vB4X/0y+o
伝説の装飾品(ピアス)どんな効果があるのか>>15

@魔法絶対無効化

A賢者の石埋め込み指輪

Bポタラ

C自由安価
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 10:38:20.46 ID:HDug5nQ6O
装備した者の潜在能力を上昇させるが感度も跳ね上がってしまう
男性から女性にしか付けられず、付けた男性以外では外すことが出来ない
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 10:41:00.21 ID:nD5vNs+M0
2
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 10:43:20.73 ID:d9dcyBPr0
↑ 着けている間に堕とせば........ぐひひ。
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 10:43:46.07 ID:d9dcyBPr0
ありゃ。
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 10:46:18.69 ID:NBKte+eio
ここまで色んな人に支えられて信じられたら卑劣なことできんな
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 11:41:04.14 ID:vB4X/0y+o
↑指輪じゃなくてピアスでした訂正


勇者「もう一個もらってくか? どうするか」


>>20
@伝説の剣

A伝説の盾

B呪われた爪

C金

D自由安価

Eもういいや。酒場に行こう
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 11:44:50.35 ID:3Ij8Y9Xno
4
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 11:45:03.97 ID:vQigDNQM0
6
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 11:47:13.54 ID:vB4X/0y+o
勇者「金ももらってくか」

勇者「おっほ…… これ城の財政大丈夫か? まぁ、魔王に滅ばされたら元も子もないしな」

勇者「さすがにチャラ王に悪いしもういいか?」


>>23
@自由安価

Aもういい
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 11:48:31.35 ID:UZrA9bzIo
2
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 13:06:17.88 ID:0xUS+Y7Wo
ルイーダの酒場は街の中心にある
酒場という役割だけでなく、職の斡旋も兼ねており、夜よりも昼間の方が人の出入りは多い

ルイーダの酒場がこのように多種多様な職人たちが集まるようになったのも、一重にルイーダの人徳が成せるものだった
少しふくよかだが人懐っこい笑顔と、豪気な性格が人を寄せるのだろう



ルイーダ「よ、勇者。 今日出発だろ?」

勇者「あぁ、ルイーダさん。 今まで世話になったな」

ルイーダ「いいのよ。 それにしてもあんなに小さかったあんたが世界の勇者様だもんねぇ信じられないわー!」

勇者「ははっ 羊の毛刈りをしてたのが懐かしいよ」

ルイーダ「あっはは、あんたは下手だったねぇ懐かしいもんだい」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 13:11:50.83 ID:0xUS+Y7Wo
勇者「なぁルイーダさんお願いがあるんだ」

ルイーダ「んー? なんだい?」

勇者「ピアスを開けてほしいんだ」

ルイーダ「ピアス? なんでまた」

勇者「王様のとっておきのコレクションを頂戴してね。 ただ俺ピアス開けたことないから」

ルイーダ「王様の? へぇ随分なことだね。 さすがは勇者様だ」

ルイーダ「どれ、耳貸しな」


ルイーダはおもむろに氷を削るピックを取り出す
それが今から何を意味するかは想像に難しくない


勇者「る、ルイーダさん?? それで穴開けんの? まじ?」

ルイーダ「なーに言ってんだい。 私らはみんなそうやって開けてきたんだよ」

勇者「うそだ! それ太いぞ!?」

ルイーダ「先っちょは細いだろうが」

勇者「先っちょはね!?」

ルイーダ「男がうだうだ言ってんじゃないよ!」

勇者「まじかよ…… それ下手したら耳たぶ無くなるんだけど」

ルイーダ「度胸がない勇者様だこと。 どれ、氷を耳に当てておきな」

勇者「なに?」

ルイーダ「氷で冷やしておくと痛みが感じにくいのさ」

勇者「へぇそうなんだ」

ルイーダ「これも酒場のマスターだからこその知識よ」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 13:17:49.69 ID:0xUS+Y7Wo

ルイーダ「ぐさっと」



刺さる感覚はほとんどなかった
ルイーダの言う通り、氷で感覚がなくなっていたから痛みを感じる間もなく耳たぶに穴は空いた
だが徐々に熱を取り戻してきた耳朶は、血流と共に痛みもジワジワと運んでくる



勇者「やっぱいてぇよこれ」

ルイーダ「そりゃ無痛ではないさ」

勇者「ま、ありがとルイーダさん。 自分じゃきっとビビって出来なかったからさ」


勇者はポケットに入れていたピアスを取り出す
賢者の石という伝説の石があてがわれたピアスは少し大きく、女物のように派手な見た目だった


ルイーダ「ピアスにするには随分と大きい石だね」

勇者「いてて…… こうして、耳に通すのかな」

勇者「カチッと」



金具を嵌めるとピアスは勇者の左耳にぶら下がり安定した

すると瞬く間に暖かく、柔らかい感触が勇者の左耳を包み込む

ジンジンと傷んでいた耳の痛みは瞬く間になくなり、余分に大きく空いていた穴は塞がり、ピアスは安定した


勇者「おぉ……! これが賢者の石の、力……!」


ピアスを、付けてから瞬きの間に勇者の耳と、そして剣を握って出来ていた沢山の手のタコは完治していた
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 13:22:35.38 ID:0xUS+Y7Wo

ルイーダ「大したもんだねぇ魔法の力がある道具は」

勇者「ははっ、こりゃ王様に感謝だ」

ルイーダ「で、その王様から勇者の旅に同行させる人を集めておけって言われたのさ」

勇者「あぁ、そういえば」

ルイーダ「そしたらすごいもんさ。 この酒場に入り切らないくらい沢山人が来てね」

ルイーダ「下は10歳、上は60の人までさ。 選り取りみどりだよあんた」

勇者「まじか…… 人生最大のモテ期きてる」

ルイーダ「さすがに、全員は連れていけないだろうからね」

ルイーダ「誰にするんだい?」



>>28,29,30
職業と年齢

例:戦士 18歳  魔法剣士60歳
ちなみに勇者は18ということで
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 13:23:00.38 ID:hqGElqTl0
盗賊
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 13:23:34.99 ID:vQigDNQM0
パラディン 18歳
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2020/07/12(日) 13:23:44.21 ID:Bexsi8fxO
戦士 20
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 13:23:55.77 ID:hqGElqTl0
すいません、年齢は10歳で
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 13:23:59.65 ID:YOVobSzN0
魔法使い 17歳
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 13:30:51.46 ID:0xUS+Y7Wo
パラディンってなんだまぁいいか
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 13:32:39.07 ID:0xUS+Y7Wo
また今度書きますでは
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 13:34:19.94 ID:vQigDNQM0
例に魔法剣士(上級職)があるなら、パラディンもOKだと思ったので
僧侶に変更でもOKです
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 13:40:56.55 ID:0xUS+Y7Wo
>>35
いや考えてくれてる通りドラクエで考えなくていいよってこと
聖騎士でも僧侶でもなんでもいいよID:vQigDNQM0の好きにして
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 13:42:31.68 ID:iaW70/Li0
もちろん全員巨乳だよな
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 15:29:58.86 ID:G1VPr3St0
スリーサイズは90-50-80
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 01:22:03.45 ID:0gZibcmeo

勇者「よろしくな」

盗賊「よろしく! あんたがゆうしゃ?」

勇者「おう! 名前はなんて言うんだ?」

盗賊「盗賊だよ! ねえねえゆうしゃ」

勇者「ん?」

盗賊「ゆうしゃはお金もってる?」

勇者「おう! いっぱい持ってるぞ?」

盗賊「ほんと!?」

勇者「はは、ほんとだぞー! 子供は可愛いなー」

盗賊「ふふふ」ニコニコ

勇者「ところで…… お金のことなんて気にしてどうした?」

盗賊「ん? 私って盗賊だからさ!」

勇者「ん……?」

盗賊「あはは、仲良くしようねゆうしゃ!」

勇者「んんん?」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 01:22:50.02 ID:0gZibcmeo

勇者「よろしく! えっと……」

聖騎士「聖騎士です。 勇者様、どうぞあなたのお力になりたく参上致しました」

勇者「ほう…… なかなか……」

聖騎士「なかなか……?」

勇者(でかぱいだ。 フルメタルプレートの上からでもわかるくらいでかぱいだ)

勇者(しかも黒髪ロング! 清楚系の極み! 分かってる。この子は分かってるよ女神様)

勇者「よろしく聖騎士ちゃん! その歳で聖騎士かぁ…… 頼りにしてるよ!」

聖騎士「お任せ下さい! 勇者を守る盾にも、道を切り開く剣にもなりましょう」

勇者「堅い! 堅いよ聖騎士ちゃん! これからずっと長いこと旅するのにそんなに堅かったら肩こりコリコリだよ!」

聖騎士「肩こりコリコリって、ふふ」

勇者「素でいろとは言わないけどさ、せっかくの仲間なんだしもっとラフにいこうぜ、な?」

聖騎士「はい! ふふ、なんだか勇者様意外と気さくな方で。 緊張して損しちゃいました」

勇者「君の笑顔、プライスレス」

勇者(結婚しょ)

41 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 01:23:43.39 ID:0gZibcmeo

剣士「よろしく頼むぞ、勇者」

勇者「あぁ、よろしく!」

剣士「剣の腕に関しては自信がある。 だが……その他のことはからっきしでな。 きっと迷惑をかけることも多いだろうが一つよろしくお願いする」

勇者「俺も似たようなもんだから! みんなで協力しながらやってこ!」

剣士「あぁ! どうやら私が1番年上のようだし、しっかりしなければな」

勇者「……年上か、ふむ。 つかぬ事を伺いますが、お姉ちゃんって呼んでもいいですか」

剣士「…………。」

勇者「…………。」

剣士「そ、それはまた追追な?」

勇者「やべ、これは滑った」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 02:15:14.65 ID:0gZibcmeo

勇者「じゃ、顔合わせも済んだことだし。 早速隣の街まで行っちゃおうか」

盗賊「いぇーい行っちゃおー!」

勇者「じゃあルイーダさん。 世話になりました」

ルイーダ「あぁ、気をつけるんだよ勇者。 他の皆もね」

聖騎士「えぇ。 ありがとうございます」

ルイーダ「なんだか寂しいねぇこういうのは」

勇者「何言ってんの。 ぱぱっと魔王倒して来るから! また美味しい酒作ってよ」

ルイーダ「ははっ、すっかり酒の味を覚えた悪ガキだねぇ! あぁ、そうだ! ちょっと待ってな」

勇者「うん?」

ルイーダ「これ、持ってきな! 干し肉と、酒だよ! ちょっとこの酒は度数高いから気をつけな? 水とか果実で割っても美味しいから好きに使うんだよ」

剣士「……っ」ビクッ

勇者「ルイーダさん…… ありがたくもらっておくよ」

ルイーダ「あぁ、いっておいで勇者。 気をつけてね」

勇者「ありがとう! ルイーダさんも体調には気をつけて!」

盗賊「おせわになりました!」

ルイーダ「はいよ! 盗賊ちゃんも気をつけるんだよ」

盗賊「うんっ!」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 02:15:44.71 ID:0gZibcmeo

予め用意しておいた荷馬車を引いてきて各自の荷物を積み込む
といっても隣町は1日もあれば着く距離だし、ここアリアハンは魔王城からも遠い場所と言われており魔物もそう強いものはいないため、旅の用意も直ぐに終わった

色々な人が見送りに来てくれる中で、勇者にゆっくりと近付いてくる人がいた


勇者「母さん……」

勇者母「勇者…… もう行くんだね」

勇者「うん……」

勇者母「お父さんが居なくなって、ついにあなたまでいなくなるのね」

勇者「ごめんね母さん。 でも必ず父さん見つけて帰ってくるから」

勇者母「……もういいのよ。 お父さんとはね、行く前にもしもの事があったら勇者を頼むって言われていたから」

勇者母「私は、精一杯あなたを育てたつもり」

勇者「うん……」

勇者母「でも、大切に育てたあなたが…… あなたまでが魔王に倒されたら私…… もうどうしたらいいの……」

勇者母「この日が来るのが本当に怖かった…… あなたもお父さんと同じ運命を辿るんじゃないかって……」

勇者「母さん……」

勇者母「勇者の家系、それはきっと世の中から見たら素晴らしいものなんでしょう」

勇者母「でも私は、勇者たちが戦いに赴く運命なのが嫌でしょうがないわ」

勇者母「あなたは伝説の勇者以前に私の大事な息子なのよ……」

勇者「あぁ、分かってるよ母さん」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 02:16:38.84 ID:0gZibcmeo

勇者「だから俺は絶対に帰ってくる」

勇者「母さんを1人残して死ぬわけないじゃないか」

勇者「自分の母1人救えないで、世界を救えるわけないだろ?」

勇者母「勇者……」

勇者「だから泣かないでよ母さん。 魔王に負ける勇者を産んだ、哀れな母なんて誰にも言わせない」

勇者「魔王を倒した伝説の勇者を産んだすげー人なんだって世界に言わせてみせる」

勇者「だから母さんも信じて待っててよ。 俺が魔王を倒してここに帰ってくるのを」

勇者母「えぇ、そうね……。 私が誰よりもあなたのことを信じていなきゃいけないのにね」

勇者「うん! 絶対帰ってくるから!」

勇者母「気をつけてね…… 風邪、ひかないで」

勇者「うん」

勇者母「怪我もしないで」

勇者「うん……」

勇者母「なにより、死なないで……」

勇者「うん!」

勇者母「あと、悪い女の子にひっかからないで」

勇者「うん!?」

勇者母「あぁ、気をつけてね私の可愛い坊や」

勇者「……母さん。 ありがとう」

勇者「それじゃ、行ってきます」

勇者母「いってらっしゃい」

45 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 02:18:46.87 ID:0gZibcmeo

聖騎士「いい、お母さんでしたね」

勇者「そう、かな? なんか恥ずかしいよ」

戦士「可愛がられてきたんだな勇者は」

勇者「まぁ、そうだね。 父さんが先代勇者として戦いに行って帰ってこなくて、母さんは寂しかったんだと思う」

勇者「女手1つでここまで育ててくれたけど、子供の頃よく母さんが泣いていたのを覚えてる」

聖騎士「えぇ。 先代勇者の妻であり、今の勇者の母であっても、家族を失う一人の女性ですから。 辛い運命だったのでしょう」

勇者「そうだね。 だから俺は勇者として戦わなきゃいけない自分が嫌だったんだ」

勇者「母さんを残してまで、戦いたくなかったんだ本当は」

戦士「勇者……」

勇者「でも、なんか大人にってきたらさ」

勇者「母さんの傍にいることが母さんを守ることじゃないんだなって分かったから。 俺が選ばれし勇者として、魔王を倒して、母さんを守ることができれば1番いいんだって気がついたから」

戦士「……。」

勇者「だから今日、やっと胸を張ってこの街を出られるよ」

聖騎士「えぇ。 一緒に頑張りましょう勇者様」

戦士「そうだぞ。 いつまでもうじうじしていられないからな!」

盗賊「ゆうしゃ、泣きそう?」

勇者「なかねーよ! ほら行くぞ。 明日の昼までには隣町に着きたいんだからな」

46 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 02:19:43.35 ID:0gZibcmeo

勇者たちは街を出て、街道沿いを進む
よく整備された街道は草原を広く見渡せ、魔物の襲来にも気が付きやすい
魔王城から最も遠い地故に、そもそも強力な種の魔物は生息しておらず、安全性が高いと言われるアリアハンは、魔王からの疎開してくる人たちも多く、とりわけ大きな街となっていた

故にアリアハンへ通じる道はよく手が入っており、旅を始めるにはもってこいであった


聖騎士「風が気持ちいいですね」

盗賊「ねむーい」

勇者「はえぇよ!」

盗賊「馬車って、こんなに眠くなるもんなんだね」

戦士「そうだな、いつもは馬車を引く方だったが…… 乗ると心地よい揺れと風がいいものだ」

勇者「寝てもいいけどさ、後で俺と御者代わってくれよ?」

盗賊「じゃんけんで負けたゆうしゃが引けばいいんだよ!」

勇者「おい。俺を負け確定みたいにすんな」

聖騎士「ん? 待ってください皆さん」

盗賊「なにー?」

戦士「なにか来る……!」

勇者「魔物か?」



@ヌルヌルスライム

Aサキュバス

B魔王の配下のヤバめな魔物

C自由安価

47 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 02:20:22.48 ID:0gZibcmeo
>>48

@ヌルヌルスライム

Aサキュバス

B魔王の配下のヤバめな魔物

C自由安価

48 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 02:27:30.81 ID:nCauVD4mo
1
62.33 KB Speed:0   VIP Service SS速報R 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)