【あんこ】あなたは淫魔に襲われました【ファンタジー】

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/17(金) 22:50:46.77 ID:9+Cq8p0M0



・短い(予定)
・テキトーで雑な流れ
・安価ではなくて、あんこ
・コンマをダイスにする
・ゾロ目は大概厄
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/17(金) 22:51:30.45 ID:9+Cq8p0M0





………

………………

………………………





3 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/17(金) 22:53:05.21 ID:9+Cq8p0M0

草木も眠るある深夜、本当に本当に深い夜のこと。

月明かりに煌々と照らされた大地の片隅に蠢く何か。

夢の国へと旅立ち休息を享受するあなたに忍び寄る影がありました。



【"あなた"はーー】



1.罪人
2〜9.貧民
10〜19.村人
20〜69.冒険者
70〜79.貴族
80〜89.王族
90〜99.亜人
00.英雄

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 22:55:21.51 ID:Uc0/40HfO
au
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/17(金) 22:55:24.45 ID:9+Cq8p0M0

そう、あなたは冒険者という職業の人間です。

いえ、或いは生き方と呼ぶ人もいるかもしれませんが、それはそれ。

何にせよ生命を糧に日々を生きる一人の人間。

時には他者を傷付け、苛み、甚振り、殺すことさえあるのかもしれません。

しかし、それが誰であれ寝込みを襲うというのはあまり褒められたものではないでしょう。

いつの時代、どの場所であってもそれは変わらぬこと。

日々がどのようなものであっても意識を手放し眠りという救いに身を委ねているのです。

それを家族や恋人といった親しい者ならばいざ知らず、他人に侵されて良い筈がーー


淫魔「…………ふふ」



【"あなた"の魅力とは】



1〜24.容姿
25〜49.精力
50〜74.魔力
75〜99.武勇
00.全て
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 22:59:04.62 ID:oMvZTAadO
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/17(金) 23:02:36.37 ID:9+Cq8p0M0

淫魔「ふふ……こんなに凄い精気を放っている人間なんて久々? いーえ、きっと初めて」

幸か不幸かあなたは人類においては最高レベルの精力を持った人間なのです。

普通の感性を持っていればまず間違い無く男性には嫉妬と同時に畏怖を抱かれるでしょう。

それも僅かな嫉妬と、同じオスという存在にも拘わらず隔絶したその際限無い精力への畏怖を。

まぁ、だからこそ人の、時にそれ以外の種族の精気を吸う魔性の女に狙われてしまったわけなのですが


淫魔「ま、ひ弱な男なら幾らヤってもつまらないかもしれないし……そのときはどうしようかしらね」



【冒険者としては】



1.魔術
2.物理
3.魔術
4.物理
5.物理
6.物理
7.物理
8.魔術
9.魔術
0.魔術
ゾロ目.両方
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 23:12:46.33 ID:4mw7DsGvo
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/17(金) 23:15:36.01 ID:9+Cq8p0M0

【下一桁……7:物理】



淫魔「いえ、こんなに大きな身体で筋肉だらけの男がひ弱なわけも無し。
これで万が一体力的にアウトならそれはそれで笑い話として広めてしまってもいっか」

そうなのです、あなたが狙われたのにはもう一つ理由があります。

筋骨隆々としてまさに戦う為の肉体、或いは誰かを背にして守る為の武器。

それもまた淫魔などという化生の身を持った女に狙われた理由。

幾つもの刀傷に覆われてそれでもなお生命力漲る肉体。

女であれば好みはあれど凡そ男らしいと見上げる姿、それがあなたです。

淫魔「夜は短し盛れよ乙女とも言うし、それではおめざめー」

時は初夏。腰にある肌着のみを纏って仰向けに寝るあなたの分厚い胸板に形だけは嫋やかな掌が乗せられます。

しっとりと汗で湿った胸板を愛おしそうに、否、確かに愛しく思っているのでしょう。

艶かしさはあまり感じさせない手付きで、ただゆっくりとあなたを掌に染み込ませるように。

淫魔「私、睡姦ってあんまり好きじゃないの。だからほら……おはよう? 」



【…………】



1.自然と
2.握られる
3.自然と
4.握られる
5.握られる
6.自然と
7.キス
8.握られる
9.自然と
0.キス
ゾロ目.チャーム
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2020/07/17(金) 23:22:52.55 ID:X+BwZZpaO
おお、戻って来ましたね
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/17(金) 23:24:12.89 ID:9+Cq8p0M0

【下一桁……1:自然と】



「ん……んん…………はっ? お前はっ」



夢を見ない程に深く眠っていた気がする。

いや、見ていたけれど忘れてしまったのか。

そんなことはどうでもいいのだが、どうにも頭が上手く回らない。

まず眠りから覚めて目の前に女がいるというのは意味が……分からなくはないが今日は一人寝だった筈。

そもそも生まれたときから寝起きは良くない方ではあったが。

淫魔「おはようございます。類稀なる戦士にして女殺しの悪党様。今までに何人殺してきたの? 」

「……最近の娼婦は営業先に困って売り込みも強引なんだな」

しかも、口が悪い。

下町の女でも客に対してはもう少しまともな口を聞く。

いや、言いたいことは分かるし事が済んだ後ならば娼婦も冗談でそれくらい言うときはあるが。

12 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/17(金) 23:32:20.12 ID:9+Cq8p0M0

淫魔「あぁら……私をそこいらの人間風情、しかも娼婦と見間違えるなんてもしかして、目を? 」

「目をやられた戦士に生きる術など無かろうよ。……敵意は無いようだが

退け、と言おうとしたところで止められた。

それも無意味に大仰な、役者ぶった仕草で人差し指を唇に当てられて。

「私は、淫魔。あなたたち人間がそう呼ぶ者」

「……退け」

敵意は無いようだが結局は自分に害成す者、しかもただの暗殺者よりタチが悪い。

自分の精力にはかなり自信があるがさすがに魔の者とまぐわう程では無い。

聞けば彼奴らは人間には到底辿り着けぬ荒淫で男の精気を盗むのだという。

一瞬の快楽の為に精気どころか生気まで貪られてはたまったものではない。

「生憎と女に困ったことは無いし、お引き取り願おうか」

これでも引かないのなら、斬る。

言外にそう匂わせつつベッド脇に立て掛けた愛用の剣に手を伸ばしかけーー

淫魔「こちら、人界には初めて降り立った乙女でしてよ? それなりに物色してあなたしかいないと決めましたの」

「…………人の話を聞け」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/17(金) 23:41:18.69 ID:9+Cq8p0M0

淫魔「……? 」

「…………お前はまず会話というものを覚えてから人界に来い」

相手は化生の女とはいえ殺伐とした雰囲気ではない。

魔術的な素養は人並だが相手にとって不足は無い。

聞けば淫魔というやつは人間の精気を吸うだけに飽き足らずそれを自らの力に変えるのだという。

一説によればその反対に自らの力を人間に分け与えることも可能だとされているが、どうだか。

それは本来元始の人間たる男を初めて誘惑し堕落させた女がその祖だからなのだというが、どうでも良い。

分かっている事実としてはこの女が俺とヤりたい、それだけだ。

そして今俺はヤりたくない、眠りに付きたい。

淫魔「そんなにヤりたくないのなら出直してきますけれど……ふふ」

「だから人の話を聞け。そして出直してくる必要は、無い」

淫魔「…………ふふ」



【帰ってくれ】



1.ーーこんなに雄々しくさせて
2.ーーこんなに雄々しくさせて
3.……好みじゃ、ないとか?
4.ーーこんなに雄々しくさせて
5.……好みじゃ、ないとか?
6.ーーこんなに雄々しくさせて
7.……好みじゃ、ないとか?
8.ーーこんなに雄々しくさせて
9.……好みじゃ、ないとか?
0.ーーこんなに雄々しくさせて
ゾロ目.面倒なあなたは私の目を見てくださーい(はぁと)
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2020/07/17(金) 23:42:11.81 ID:puHap0Jj0
恐怖におびえて、生き恥曝せぇ
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/17(金) 23:54:40.67 ID:9+Cq8p0M0

【下一桁……9:……好みじゃ、ないとか? 】



淫魔「……ん? 」

「…………」

見ないように、意識しないようにしていたのに、どつしても目が吸い寄せられてしまう。

目の前の女が言うところの人界では見たことも無い上質そうな生地でできた真紅の夜着。

その夜着は下品な程薄くは無いが不思議と身体のラインが浮き出る物だった。

露出自体は肩から手の先と太腿の半ばから下くらい、それと深い襟ぐりの中央に口を開けた見事な谷間。

少し身動ぐ度にその谷間が実に扇情的な揺れ方をし、初夏の暑さが僅かに淫魔を汗ばませている。

淫魔でも汗をかくんだな、なんてつまらないことが一瞬頭を過ぎる。

まぁ、汗みどろになって愉しむことの楽しさといったらないわけで。

彼奴らが伝承通りならば寧ろそこは外せないだろう、とか。

気付けば段々と相手にノせられて変に目が覚めてきてしまった。

「……好みだよ、最高に」

「! あらぁ、じゃあいい

「これでいいか? ほらほら、そんなにヤりたいなら隣の男はどうだ? 顔は中々に良かった筈だぞ。恥ずかしいなら呼んでやろうか? 俺は寝る」

これがたぶん最後の抵抗だ。

正直今物凄くヤりたい、この女と。

豊かでいて全く垂れていそうも無いハリのある肌理細やかな胸。

細くキュッとしたウェストと急激に女を感じさせてくる腰。

細過ぎず、いや寧ろ或いは好みが分かれるかもしれないムッチリとした脚。

そして熟練の職人が歳月を惜しまず手を加えたかの如き金糸。

「この宿屋、あなたの部屋だけ完全防音にしておいたから。あなたって激しそうだし」

「…………」

そんなことに魔術を使うなと言いたい。

それから指先をクルクルと回しながら得意げな顔をするんじゃない。
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/18(土) 00:02:23.24 ID:6lC8fS2y0

淫魔「ま、あなたがどうしてもヤりたくないと言うなら」

「言うなら? 」

物凄く、から途轍も無く、へ。

頭で考えていてその二つにどれだけの差があるのかが分からなくなる。

そんな言葉遣いどうでもいいじゃないか、ヤってしまえ。

そんな悪魔の言葉が頭の大部分を占め始める。

淫魔「その気にさせてあげるのが淫魔、というか女の甲斐性でしょう? 」

「ふざっけんなこっちは朝が早ーー

無理矢理に抑え込んだ性欲が溢れ出す、寸前。

あぁ、好みだよ、最高だよ、そう言って無礼な女を組み敷いて滅茶苦茶にしてやりたい。

しかしこちらも職業冒険者として外せない用があって、それを投げ捨てるというのは矜恃がーー



【さて】



1.チャームのお時間です☆
2.女の甲斐性。権能には頼らない
3.チャームのお時間です☆
4.女の甲斐性。権能には頼らない
5.女の甲斐性。権能には頼らない
6.チャームのお時間です☆
7.チャームのお時間です☆
8.チャームのお時間です☆
9.女の甲斐性。権能には頼らない
0.じゃあはい今日一日中嫌がらせ
ゾロ目.ところがどっこい一人じゃないゾ(はぁと)
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 00:04:14.28 ID:G+V6bqJ7O
っふん!
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 00:06:03.30 ID:nPCBavh/O
>>17
あんこだから意味ないぞ
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/18(土) 00:16:12.42 ID:6lC8fS2y0

【下一桁……4:女の甲斐性。権能には頼らない】



淫魔「初めて閨を共にする生の男にチャームだなんて女として負けですもの、ええ、天国までイかせてあげる」

ーーま、天界なんてそう良いものでもないけれど。

そんな呟きを聞いたのは温かな吐息が耳元にかかるくらいに近い場所で。

気付けば自分の身体はすんなりと淫魔の身体を抱き止め、俺は完全に寝台へ押し倒されていた。

淫魔「ふふ……ええ、素直になればいいじゃない。誰も、責めない、いいえ、誰にも責めさせないわ」

ーー責めさせるということは、つまり私が魅力的ではないということでしょう?

呟きは囁きへ、囁きは言葉にならない何かへ。

「ッ…………」

真っ白で汚れの全く無い上質な陶磁器染みた肌が温かな体温を伝えてくる。

胸板で潰れて変形した双丘はまるで天上の果実が如き艶かしさ。

その柔らかさと肌理の細かさは地上には到底存在し得ない、否、在ってはならない禁断の味だった。

「ン……チュ…………」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/18(土) 00:22:24.59 ID:6lC8fS2y0

不味い、実に不味い。非常によろしくないことに勃ちが酷い。

これでいっそ勃たなければ、などというのはさすがに戯言か。

認めよう、認めなくてはならない。

この女を知ってしまえばきっと人間の女では終ぞ満足することは無いだろう。

天上において淫らが過ぎる故に放逐を決められた極上のメスと比べ得るものでは決してない。

この女と比較してしまえばきっと王国一の美姫といえど精々が婢女程度としてしか思えず、

ただの温かい薄布に逸物を滑らせる遊戯と同義になってしまう。

そんな予感染みた何か、期待という他無い獣性が全身に電流を迸らせる。

まだ、押し倒されて肌の感触と、それから首筋に吸い付く唇のスウィープを知ったばかりだというのに。
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2020/07/18(土) 00:36:27.20 ID:6lC8fS2y0

「ッ……! 」

刹那の思考を遮った感覚は首筋のスウィープが鎖骨を降り、胸郭まで到達したからだった。

蛞蝓が這った後のような跡が窓から差し込む月明かりに照らされて銀に輝く。

それすらも何か魔的な香気を放っていたが何よりも重要なのは酷く鋭敏になった身体への刺激。

彼女の唇が胸郭まで降りてきたということは自然、彼女の身体全体も下げるということ。

人間としてはかなり大柄な彼の上に乗る化生は、しかしどれ程スタイルに優れていても所詮は女。

胸板辺りに顔があるということはつまり彼の股間と彼女の股座が丁度同じ位置に来るということでーー

淫魔「ちゅ……ふふ、やっぱりヤりたいのでしょう? 」

犯したいのでしょう? 組み敷いて滅茶苦茶にしたいのでしょう? 己の欲望に従って女を壊したいのでしょう?

さぁ、その意志を開放して差し上げなさい。頭には性欲だけ、瞳には私のことだけ写していなさい。

天へと屹立した肉槍は肌着の窮屈さと目の前の女を貪りたい意識を抑える理性に牙を剥いている。

こんな生意気な女、自分に従えさせないと、嘘だ。

下らない理性や常識など投げ捨てて楽になってしまえ。

淫魔「いいのよ、それで。理性的な男は嫌いではないけれど、正直な男はもっと好き」

言外に語りかけてくる女の瞳は勝ち誇っているようでーー



【…………】



1.五月蝿い唇を塞ぐ
2.いっそこのまま奉仕される
3.魔性の丘を鷲掴む
4.五月蝿い唇を塞ぐ
5.魔性の丘を鷲掴む
6.魔性の丘を鷲掴む
7.五月蝿い唇を塞ぐ
8.いっそこのまま奉仕される
9.いっそこのまま奉仕される
0.はぁいまだまだ私のターン(はぁと)
ゾロ目.襲撃
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2020/07/18(土) 00:38:47.30 ID:6lC8fS2y0

すまない……すまない……
>>1のターンが尽きました
酔って建てたのは後悔していないけれど、力尽きた

こんなところでぶん投げたりはしないので、暇なときに覗いてもらえればとても嬉しいです

それではまた
ありがとうございました
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 00:42:17.41 ID:SNmMzsEkO
続き気になるのに不定期?
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 04:00:00.81 ID:TLM7FfO4o
期間を心よりお待ちしておりました
早速1割抜いてて安心すら覚える
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 04:00:27.06 ID:TLM7FfO4o
帰還
おつです
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2020/07/18(土) 17:04:08.93 ID:sEkwVDBYO

>>23
不定期になるかと思います。
ただ数回で畳む予定なのでそんなに(長引かない限りは)かからないかと

夜また来ると思いますが次の表まで少しだけ


しかし何故>>1の素性が暴露るのか
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2020/07/18(土) 17:04:58.78 ID:sEkwVDBYO

【下一桁……0:はぁいまだまだ私のターン(はぁと】



淫魔「でーも……まだ勝手に触れていいとは言ってないわ」

胸板を降りて腹筋を滑った先に今はヘソまで顔が到達している。

滑り落ちる様はなめらかで艶やか。

彼女は男を困らせたり生殺すのが好きなのか果実の先端は既に硬く主張しているようで。

筋肉に擦れた際の艶やかな声と細めた目はそれすらまるで悪魔の魅力そのもののようで。

緩やかに下腹部で押さえつけられた、否、お楽しみはこれから、と宥められた肉槍は限界を超えて張り詰める勢いだった。

女王然とした性の極致と言える容姿とその目的や仕草に反してだが、

彼女は男を軽く責めつつも奉仕することに悦びを覚えるタイプであるらしい。
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2020/07/18(土) 17:05:43.31 ID:sEkwVDBYO

淫魔「ン……ところで」

「……? 」

酷く、痛みさえ伴う忍耐の痛苦に苛まれながらも数分前と比べればまだそれなりに余裕が出てきた頃。

執拗に甘く責められるヘソと、クッキリと肌着に浮き上がった怒張をふんわりと押し潰す豊かな柔さを楽しんでいた頃。

殆ど触れてもいないのに湿り気を帯び始めた淫魔の下着、レースが擦れる感覚を片方の太腿で楽しんでいた頃。

何が楽しいのかまるで上肢と下肢が別人であるかのように細やかで、一種変態的なくねりも一流の芸術を観るように思えてきた頃。

女が、笑った。それは凡そ化け物とは表現できない、単なる町娘が咲かせた小さな野花。

それでいて品を良く保ち、男に服従を見せつつも卑屈にはならない絶妙な微笑。

高貴でも野卑でも無い。そんな人間にはできない笑みが彼に向く。
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2020/07/18(土) 17:06:14.28 ID:sEkwVDBYO

細く長い淫らな舌が彼女の唇をゆっくりと舐め回して。

数瞬前まであれが自分の身体を舐め回しキスを降らせていたのだと嫌でも感じさせられた。

それは、それだけで身震いする精神的な甘露だった。

理由なんてものは最早どうでも良いことだ。

これ程までに凄艶を振り撒く女に奉仕されるのならば。

人の身ならざる者にしか纏えない空気に溺れたとして、構やしないじゃないか。

淫魔「ところで、本当にこのまま続けてよろしかったのかしら? 」

「……は? 」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2020/07/18(土) 17:06:51.29 ID:sEkwVDBYO

精気に釣られてなのかはたまた単純に行為によってのものなのか。

初夏の蒸し暑さで彼女自身の発汗も大分進んだようだった。

胸元の深い谷間に溜まった甘露のような汗を彼の肌着にこれでもかと染み込ませながら淫魔がなにごとか宣った。

淫魔「私、プレイを全力で楽しむ気持ちはありますけれどやっぱりただの無理矢理はよろしくありませんものね」

ーー睦言はお互いが合意の下楽しむものでしょう?

「…………はんっ」

言わせたいのだ。自身の負けを、彼自身の口から。

彼が事ここに及んで自分を拒否するなど有り得ないと確信した勝者の笑みがそれを物語る。

あくまで誘った女と、誘惑されて獣に成り下がった男という図式が欲しいのだろう。
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2020/07/18(土) 17:07:31.28 ID:sEkwVDBYO

淫魔「それとも、女にここまでさせて、無碍にする趣味でもあるの? 」

そんなことは無いと、素気無く返される可能性など微塵も有り得ないと信じ切った貌。

場末の娼婦や行きずりの女が相手で余裕があるのなら抗ってみて絡み合うアクセントにもしようけれど。

果たしてそれはこの場で正しい礼儀と言えるだろうか。

目の前の女、はどうでもよろしいとして、こう、男の子的に。



【夜はまだ始まったばかり】



1.無言で手を伸ばす
2.……敗者にどうか服従のキスをお許しください
3.無言で手を伸ばす
4.無言で手を伸ばす
5.……敗者にどうか服従のキスをお許しください
6.……敗者にどうか服従のキスをお許しください
7.無言で手を伸ばす
8.……敗者にどうか服従のキスをお許しください
9.無言で手を伸ばす
0.ところがどっこい死んでも治らない負けず嫌い
ゾロ目.襲撃
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2020/07/18(土) 17:08:24.91 ID:sEkwVDBYO

夜また来ます恐らくきっと
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 17:36:19.99 ID:a7gFZ/mAO
はい
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 18:18:24.47 ID:TLM7FfO4o
淫魔に勝てる訳ないだろ!
たんおつ
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2020/07/18(土) 22:33:19.01 ID:sEkwVDBYO

とかなんとか言ってたら野暮用ですよ申し訳無い
今日はちょっと難しいから明日にでもまた来ます

それとキャラクタの名前って募集してもいいですか?
無くてもいいけどあったらちょっといいかなって唐突に思いました

まぁでも取り敢えず明日は来ますすみません
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2020/07/18(土) 22:47:13.70 ID:vu90vtJHO
んー、なくてもいいかな
今までのも固有名詞なかったし
相変わらず味があって好きよ
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:50:05.18 ID:TLM7FfO4o
おつおつ
1がつけてくれるならあってもいい
つづきおまちしてます
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:39:52.74 ID:VovIc31cO
安直だけど淫魔ならリリスとか
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:47:38.49 ID:9pxS24tBo
M向けっぽいシチュエーション
淫魔でM向けといえばサキュバス戦記思い出す
40 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/19(日) 19:12:54.17 ID:iDInhXbfO

それならまぁ無くてもいいですね
何か無ければこのままで

あともう少し遅くなってから来ると思いますがトリップはこれで

それからどんな方向に行くかは分かりませんお願いします
41 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/19(日) 19:13:30.30 ID:iDInhXbfO

【下一桁……8:……敗者にどうか服従のキスをお許しください】



忌憚無く、憚り無く、そして衒い無く本心を。

善行には感謝と祝福を、罪には罰を、そして敗者には断罪と赦しが相応しい。

淫魔「よろしい。……さ、男を知らぬ乙女の扉が何処にあるかはご存知? 」

大仰に、殊更芝居がかった仕草はまるで舞い踊る踊り子のようでいて不思議と気品があった。

或いはそう、傅くことで魔術的な契約が為されるというのなら、

その決断と選択にはきっと相応しいそれは魔性と無垢の混じり合う矛盾した粋美。

「……当然、その唇に」

敗者、という語感から推せばそこはきっと秘処、あるいは足の甲。

寝台に昇った演者とすればそれは手の甲だ。

けれど敢えて上唇と下唇の間、心が吐息と共に漏れる深淵に刹那の愛を。
42 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 19:13:58.18 ID:iDInhXbfO

淫魔「それでこそ、ね。…………一差し、あなたを捧げなさいな」

流されに流され無理矢理昂らされた身体は不思議と軽い。

両腕は淫魔の腰と背中に回したまま腹筋だけで上半身を持ち上げる。

寝台に座ったまま対面した彼女は、美しかった。

神の正反対に坐す真性の化け物でありながらその美貌は神域に達する弥終の更に極致。

釣り上がった猫の目が如き真紅の宝玉に見つめられれば、

男ならば皆等しく這いつくばり己の不明を恥じる他無い。

嗚呼、醜くも無様に反抗して詫びの入れようも御座いません、と。

殊更相手を小馬鹿にする意図が有るにせよ無いにせよ、
その紅玉と合わさって口角を僅かに上げる笑みは蠱惑的で、嗜虐的だ。
43 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/19(日) 19:15:25.06 ID:iDInhXbfO

「御名を、お聞かせ願えますか? 」

芝居がかったお姫様には役者ぶった返答を。

「本来ならおしえてあげる義理は無いけれど……そうね、初めての相手、最初で最後の相手だものね」

「最初で、最後……? 」

「精気を吸うだけならば淫夢を見せるだけで良い。
生気を奪うだけなら使い魔を取り付かせるだけで十分なの、私たちって」

「は、はぁ……」

「だから、あなたたち言うところの淫魔というのは本来無垢な愛をこそ……

「愛を、こそ? 」

「いえ、今この場では下らないことね。…………」

「…………ん」



契約は、成された。
44 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 19:15:53.02 ID:iDInhXbfO

一方的で独善的、ただひたすらに上下だけがある。

けれど、そこに否やは欠片も存在しない、合意の上での純然たる契り。

その瞬間だけは何があろうとも死の寸前まで忘れはしないだろう。

周囲の物音は何もかもが、寝台の軋みすら恥じらって。

いつの間にか首に回された華奢でいて確かに暖かい腕も、

胸板で無遠慮に押しつぶされた双つの果実も、

下腹でいきり勃ち泣き声を上げる肉槍を甘く押す秘処の湿り気も。

啜れば幸福感に浸されて死を迎えそうなそんな全ても、束の間頭から吹き飛んだ。
45 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 19:16:26.76 ID:iDInhXbfO

淫魔「____……さ、触れても、いいわよ? 」

「…………はい」

相応しい名だと、信じた。

キスの後、耳元に舞った名は、ただただ相応しい。

思った、のでは無い。それは彼女の名であり、彼女だけに許された称号。

昏く沈んだ暮夜の支配者たる彼女にのみ許された響き。

「んっ……ふふ、私、逃げないけれど、逃がさないから」

獣性を許された従者、或いは下僕を押し倒した美姫がふわりと笑む。

その声が届いたかどうか。

従者といえど根本的には無礼で遠慮の無い獣であるのだ、彼は。

否、彼女の前に立てばどんなに清貧を尊ぶ聖職者とて卑しい淫者に成り下がるのだが。

「ッ……ぁ…………

さして柔軟でもない寝台に押し倒された所為で肺の空気が漏れ出る。

漏れ出た空気を吸おうとして開いた口は彼の主人によって再度封をされた。
46 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 19:16:53.30 ID:iDInhXbfO

淫魔のクセに初めての乙女と宣う彼女のキスはいっそ暴力的。

こちらの呼吸など全て無視し、封殺し、そして反論を許さない。

歯茎を舐られ絡め取られた舌は表面から削られるように吸い上げられる。

それなのに反抗しようと舌先でちょっかいを出せば返されるのは酷く芳しい唾液だった。

下らないことを言えばきっとそれは一雫で一生を遊んで暮らせる程に高価な魔薬の原料となる。

意中の男を籠絡する媚薬にも、反抗的な女を破壊する催淫薬にもなり得るそれはまさに聖水。

そんなものがそのまま、何も手を加えられず、空気にすら触れるのも惜しいとばかりに口腔を満たして、流し込まれる。

圧倒的に華奢な女に組み敷かれキスだけで犯される、そんなことは矜恃が許さないこと、だった。

けれど今は寧ろこれこそが、こうでなくてはならない絶対の主従関係。

そうなれば、主人から与えられた麻薬に頭を侵され身体の自由を半ば奪われるのも致し方無い、泥沼の幸福だ。
47 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/19(日) 19:17:22.90 ID:iDInhXbfO

淫魔「っふぁ……」

「っはぁ……はぁ…………っ」

漸く、解放された。

時間にしてしまえば数瞬の出来事ではあっただろう。

けれど、天上の美姫に直接脳を弄り回され神経の配列を幸福に置き換えられる痛苦的な幸福は時を、曖昧にした。

しかも彼の主人は暴力的で絶対的でありながら、根幹には労わりと癒しがあり、奉仕的でさえあった。

彼の身体を気遣うように這い回る右手と、顎を捕らえて逃がさない左手と。

ある種矛盾したその振る舞いがまた彼の脳を沸騰させ神経を灼き切るが如き快楽を齎す。

48 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/19(日) 19:17:53.66 ID:iDInhXbfO

淫魔「んふ……」

貪られいいように弄ばれた遊び場から名残惜しそうに離れる笑み深い唇。

そこから首筋と胸板に垂れ落ちる銀の橋が美しい。

淫魔「はしたないけれど私もあまり我慢はできない、かな」

そう溢して、彼女は彼の最後の守り、或いは反対に枷となっていた一枚を勢い良く引き裂いた。

同時に、レースに縁取られた赤い下着も紐を解かれ寝台を滑り落ちる。

それはべったりと湿り、硬い木の床に新しい水溜りをつくっていく。

千切れて投げ捨てられた肌着が覆っていたのは凡そ人の世では憧れぬ者のいない逞し過ぎる怒張。

女の奥を殴り付け、屈服させ、自らの欲望を流し込む覇者の肉槍。

それは主人の絶佳に震え、散々に焦らされたことで獰猛にそそり立っていた。

幾ら主人とはいえ、凄絶な程に艶かしく美しい女を前にしてそこは変わらない獣の意志。

それを愛おしそうにさすり少しだけ息を吐いたのは武者震いのようなものか、それとも緊張だろうか。
49 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/19(日) 19:19:17.14 ID:iDInhXbfO

淫魔「……上になる無礼をお許しください、旦那様? 」

言葉だけは恭しく奉仕的で、そこには強者として獲物を逃がさない蹂躙の徒が君臨していた。

子供の腕程もある赤黒い極太の長槍を捕まえて、自らの濡れそぼった秘処へ宛てがう姿はやはり主人然としていて。

けれどその対比は確実に奉仕する側の弱々しい姿に見えて。

ーー何か、これが契約後最初の選択肢、無言の岐路なのだろうか、なんて。



【従者か下僕か奴隷か、それとも】



高い程痛苦的、低い程愛念的
また数字が近い程シンクロ
0は10

←淫魔(二桁目):“ あなた ”(一桁目)→
50 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/19(日) 19:20:09.18 ID:iDInhXbfO

チッ……低い……

こんな感じでまた来ます
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 19:52:00.93 ID:oeSkpFS1o
淫魔いいなこの性格

おつー
52 : ◆cKDALETpQ6 [saga ]:2020/07/19(日) 22:07:46.18 ID:riJACanJ0





………

………………

………………………

53 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:08:26.97 ID:riJACanJ0

【淫魔:1……これ以上無い愛念的な絶頂】
【“ あなた ”:4……かなり愛念的な快楽】




淫魔「あっはっ……なに、これぇ……ッ」

貪欲で暴力的、その全てが女を殺すカタチをしたオスの肉凶器。

反り返った槍は娼婦が思わず泣いて詫びたくなる程に、エグい。

膣道をこれでもかと削りそうなカリ、何本も太い血管が浮き出た刀身。

単純な大きさだけではなくカタチそのものが男らしさを煮詰めて凝縮したような怒張。

それがその殆どを初めてに戦慄くメス穴に突き立てられている。
54 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:09:17.39 ID:riJACanJ0

それなのに、この瞬間何を最も感じるのかといえばそれは痛みではなく愛念的な多幸感の奔流だった。

肉の感覚的に言えば淫魔とはいえ破瓜の痛みからは逃げられないし、

一気に九割方の侵入を許して身体の奥を殴られた衝撃が内臓を直接揺らし電流のような感覚で脳を灼いている。

初めての緊張を殊更に芝居がかって過剰な演技で誤魔化していたツケか、

それともそれなりの時間をかけて淫夢で男を物色するなどという舐めた真似の代償か。

自分を主人と認めた筈の男は暴力的で一方的な行為だけではなく、

ひたすらに慈愛と献身に満ち満ちたゆったりとして、それでいながら激しい情愛を伴う行為で反抗していた。
55 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:09:45.07 ID:riJACanJ0

まずは挿入れた瞬間、耐えた。

広がりきった傘が膣道を通る数瞬、耐えられた。

槍の根本に近い太くなった部分の圧迫、震えた。

粘性の腺液を垂れ流す硬い先端のキス、無理だった。

無理矢理拡げられているのに、それは優しく。

我武者羅に突き通されていても、それは優しく。

絶対に逃がさないという拘束も、それはまだ優しく。

しかし刹那の空白の後、猛った怒張は彼女の最奥を確かに押し潰し、打ち抜いていた。
56 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:10:16.92 ID:riJACanJ0

淫魔「っは…………はぁんっ」

息が、苦しい。

内臓を強く圧迫する感覚が脳髄を揺らし、

またしっかりと存在を主張する太幹の遺物感が神経を細切れにするかのよう。

それでもまだきっと本気ではないのだろう、

従者は従者らしく主人に牙を向けないように耐えているのだ、彼は。

快楽に顔を顰めているのは本当に心から愛おしい。

汗と彼女の唾液でベタベタとした顔に髪が張り付いている様は人間たちのつくった最高峰の彫像が如くあって。

自分の美しさには及ばないけれど、認めてもいいかな、なんて。

いや、認めたからこそ自分の破瓜血を与えたのだからそれでこそ、なんて。

それらは全て千々に千切れて纏まらぬ益体の全く無い戯言。

一言で表してしまえば、情愛だった。

肉欲的な痛苦が、溢れる愛と献身で漂白されて、塗り替えられている。
57 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:10:45.06 ID:riJACanJ0

房事なんてただの食事、粘膜が触れ合うだけの些事。

そんなことを言っていた年上の同族に初めて憐れみを覚えた。

きっと彼女には男を見る目がまるで無かったのだろう。

下らない、路傍の石にも劣る者としか契りを結べなかったのだろう。

それでは、人間たちが言い伝える淫魔像そのものの唾棄すべき魔物ではないか。

だって、こんなにも優しくて激しい矛盾した瞬間が幸せではなくて何だっていうのか。
58 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:11:22.79 ID:riJACanJ0

一人の男になんて縛られたくない。あくまでこちらが主人であちらは道具。

そんなことを宣う見た目だけは可憐な同族には心底からの侮蔑を向けてしまった。

彼女は、ただの淫乱で、私たちの仲間なんかではないのだ。

確かに私たちの種族は男の精気を生命力に変えることができるけれど、

それは相手に与えることもできる相互的な愛の交換なのだ。

それを、ただ貢がれるだけの契約に貶めるなんてそれは自らの堕落と怠惰に他ならない。

幸福への勘違いとパートナーを定められない不幸への無意識的な諦念だ。
59 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:11:48.29 ID:riJACanJ0

深い、深過ぎる程に深遠な絶頂が刹那で彼女を塗り替えた。

あんなにも演技と主従関係の強調で遊んでいる風を装ったのに、意味が無かった。

余裕なんて殆ど破壊されて、吹き飛ばされてしまった。

まだ、初めて咥え込んだだけなのに。

激しく痛め付けることもできるのに、それをしない。

否、ただしないだけのその純粋さにこそ最も激しく痛め付けられる。

こんな、ただ精力の強いだけの人間に、従者に、慮られるだけなのがただ優しく辛い。

琴線を鷲掴まれて、優しく握り潰されるような矛盾して乱れた感情と理性の混ざり合い。

混濁した世界は、優しいのが辛くて、辛いけれど快感で、快感は優しさだ。
60 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:12:15.42 ID:riJACanJ0

「…………暫く、このまま」

淫魔「っ…………」

そうだ、彼はまだ何か動いたわけではない。

主人たる彼女が捕らえて、腰を下ろして、貫かれて、勝手に愛に堕ちて絶頂しただけだ。

きっとこれはちょっとだけ不幸で、最高に幸福感な行き違いと巡り合わせ。

彼女の種族的な体質と、彼の超人的な身体能力が嵌っては駄目なレベルで噛み合ってしまったのだ。

彼程の肉槍で、しかも騎乗位で破瓜を迎えたい女なんて人間にはいないだろう。

けれど、彼女は人間ではなくて、ある種女も男も舐めきっていて、そして主人で。

快楽には滅法強く、それでいて感受性も抜群な身体が激しい痛苦を塗り潰した代わりにそれを快楽に変換したのだ。
61 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:13:02.43 ID:riJACanJ0

淫魔「んっ……いい、から。触れてっ、もいいと約束、したじゃない……っ」

約束は、守らなければならない。

それも、主人がその従者にした契約はすなわち絶対の契り。

お遊びの契約なんかではなかった、今ではそう言える。

そこに魔術的なものや観念的な何かが介在していたわけではない。

そんな無粋なものは無くても、これは契約だったのだ。

何はともあれ、ここで彼の優しさに溺れてしまっては恥知らずにも程がある。

破壊されて塗り潰された感情は兎も角、明滅する意識をはっきりさせるためにも、

そしてこの初めてを一瞬の輝きに終わらせない為にも。
62 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:15:47.52 ID:riJACanJ0

淫魔「ほぅら……こういうのは、如何かしら? 」

敢えて、快楽と行き過ぎた多幸感に濡れた秘処を締め付ける。

それだけで仰け反って喘ぐ従者の表情に仕合わせを覚えた。

もっと、もっと、もっと、もっと!

更に深く遠く果てしない坩堝へ二人だけで堕ちてしまいたくなった。

二人だけで、誰も、何も存在しない、極地で、ただ。

淫魔「っ……ヤ…………ぁんっ」

ーーけれど正直、腰を振る余裕はまだ、無い。



【崩壊する理性(とプロット)】



1.果実
2.抱き締め
3.抱き締め
4.果実
5.抱き締め
6.抱き締め
7.果実
8.抱き締め
9.果実
0.鷲掴む
ゾロ目.襲撃
63 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:16:27.41 ID:riJACanJ0





………

……………

…………………

64 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:35:38.20 ID:riJACanJ0

【下一桁:2……抱き締め】



「……? 」

何か、しただろうか。

彼の主人たる女が、くたりと彼の胸板に崩れ落ちるように倒れ込んできた。

あまりの痛みに姿勢を保てなくなったわけではないだろう。

何せ、彼女の言葉通りぴったりと閉じ切っていた秘裂からは多めに破瓜の血が流れている。

まさか淫魔が、それも超然とした艶やかな美女が生娘だなどと誰が信じよう。

しかも彼の如き人外染みた肉槍を初めて咥え込むのに騎乗位から始める女が何処にいよう。

そんな、ある種常識的な意識が胸板に落ちた彼女に疑問を投げ掛けたのが一つ。
65 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:36:05.82 ID:riJACanJ0

それから、彼女の見事なまでの果てっぷりだ。

彼はその業物に違わず常人では到底至ることのできない耐性を持ってはいる。

荒淫、という程の暴れ振りだったわけではないがそれなりに経験もしてはいる。

百歩譲って彼が一突き、強引に押し入ったその一撃で堕ちた女もいなかったわけではない。

だがそれは十分にお互いが絡まり合い、前戯を尽くして解した結果だ。

まさか殆ど雰囲気だけで濡れそぼった女が腰を下ろして勝手に登り詰めるとは思わない。

しかもその自称処女は破瓜の聖血が証明してしまっている。



ーー正直よく、分からない。
66 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:38:24.16 ID:riJACanJ0

「ん……ちゅ」

「ん…………っ」

分からない、分からないことだけれど、しかし。

彼女が淫魔であることとか、逸物を締め上げる甘やかでいて激しい快楽は事実で。

力の抜けた彼女が無心で欲しがるのならば、

精を吐き出したい気持ちも滅茶苦茶に突き上げたい欲求も耐えて。

ただ緩く抱き締めてキスを返す。

本当はこのまま突き上げ、この女の肉をグズグズにしてやりたい。

生意気で少しだけ小馬鹿にしたような笑みを二度とできないようにしてやりたい。

けれど、そんなつまらないことよりもきっと大切なことがあって。

それはただ彼女を抱き締めることだと、甘くキスを返すことだとそう思ったのだ。

零れた涙がスッと頬を伝い溢れ落ちて、胸板で汗と混ざり合った。

67 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:46:37.42 ID:riJACanJ0

「う、ごかないの……? 」

「ん……」

暫く軽い、それも初心な少年たちが交わすようなキスを返し合い、何かを確認するように繰り返した。

それが徐々にまた肉欲に満ちた深く、貪るようなものに変わっていって。

どこか心細さを見せるような、捨てられまいとする貌が目の前にあった。

はち切れそうな程に張り詰めた逸物は相変わらず食い千切ろうとするかのような秘唇に食い締められている。

射精してしまおうと思えばそれは簡単に決壊させてしまえそうでは、あった。

どうせ流し込んでしまうのなら好き勝手に動いて高く高く意識を落とすような場所でイき果てたいのも確か。

女を前にしてこんなにも自制したことなどあっただろうか。

不思議と、それが嫌では無い自分という状況に変な笑みさえ溢れそうなときだった。
68 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 22:51:18.75 ID:riJACanJ0

淫魔「もう、良いわ。慣れ、てはいないけれど、うん。これ以上甘やかすのなら、怒る」

怒る、なんて子供っぽいことを言って、ソレは笑った。

「…………ッ」

その笑みが、切っ掛けだった。

淫魔「あっ……! はっ…………んっ……はぅ…………っ! 」

決壊したのは肉体の限界ではなくて、理性の堤。

押し寄せる獣性でもなく、何処にでも転がっていそうな情愛でもない。

想うだけで絶頂し過ぎるが如き意味の分からない衝動だった。
69 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 23:00:53.54 ID:riJACanJ0

緩く抱き締めた腕を彼女の背中に回す。

珠の汗に塗れた背中は滑らか過ぎて恐ろしかった。

まるで神が手ずから捏ね上げ磨いたが如き肌理は触れただけの掌を捕まえて離してはくれない。

淫魔「ぁ……背な、っか! だめっ…………! 」

オープンバックにも程がある淫らな衣装は汗を吸い過ぎて最早意味を成してはいない。

彼女の背中を余す所無く味わいたい、手を滑らせたい、滑る手に悶えて彼の眼前で仰け反る顔を見たい。

思ったときにはもう、手が動いてしまっていた。

淫魔「あ、あぁ……っ」

太腿まで伸びていた夜着をまくり上げるのも面倒だ。

腰を軽く突き上げて彼女の抵抗を無くした後は然程難しくもない。

肩紐に腕を通すのは省略してしまった。

淫魔「結構気に入っっっっ……っふっあっ…………! 」

力任せに破き捨てた夜着はぬめった音を立てて木の床へ、落ちた。

70 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 23:09:08.90 ID:riJACanJ0

「申し訳、無い。……でも、もう耐えられ、ないっ! 」

淫魔「! はうぅんっ! 」

最初は弱く抑えていた抽送を少しずつ、ではなく一気に加速させる。

彼女の顔が苦痛を浮かべていれば止められたかもしれないが、

淫魔が浮かべていたのは紛れも無く女の至福で。

こんなにも悦んでくれるのなら、止めるなんてとんでもないことだ。

豊かな桃尻を鷲掴み逃げ場を奪い激しい抽送を繰り返す。

その一度毎にキュッと締め上げられる逸物への愛撫。

胸板で潰れて早鐘のような鼓動を伝える双つの果実。

切なさと快楽と、灼ききれそうな理性を見せる美貌。

その全てに得も言われぬ愛情が湧き上がる。
71 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 23:21:59.06 ID:riJACanJ0

「もっ、う……無理だっ」

淫魔「わたしもっ、わたしももっ、う……イくっ」

元々登り詰めかけた身体に蠱毒のようなうねりと締め付けはまさに致命的で。

掴んで逃げ場を奪った桃尻の柔らかさも、

抱き締めた所為で更に強く押し付けられ胸郭に汗を塗りたくる豊かな胸も、

何より、華奢な身体を震わせて幾度も軽い絶頂を繰り返す彼女の美しく歪んだ貌に狂わされる。

激しかった抽送はより激しく、苛烈に、けれど有乎無乎の優しさをせめて掻き集めて。

味わう余裕なんてものは無く、ただ無心で腰を突き上げ天を目指す。

どちらかが言葉にしたわけではない。

けれど刹那でお互いが分かってしまった、理性ではなく本能が理解する頂きへの階梯。



ーー登り詰めた先に何があるのかは、知らない。
72 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 23:30:22.59 ID:riJACanJ0

淫魔「っっっっーーーー……………………! 」

「ーーーーーーーー…………っ」

唐突に、言ってしまえば呆気無くその瞬間はやってきた。

片や、最早止め処なく溢れ水溜りさえつくれそうな程の涙で目尻を一杯にして。

此方、既に限界を越えて決壊を抑えながら振りたくる腰に力を込めて。

射精の高い奔流は中々止まらなかった。

波を吐き出し竿を脈動させている間にも、深い絶頂に伴う収縮が精を搾り取る動物の様に肉槍を食い締める。

行き過ぎた快楽は次々に押し寄せ、意識を痛苦にも似た快感で押し流していく。

その絶頂感が永遠に続くような、そんな錯覚さえ与えられる至福の頂き。

淫魔の子宮はしかし、その洪水染みた吐精の圧にも負けず全てを貪欲に飲み干していった。
73 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 23:35:07.20 ID:riJACanJ0

「っ、ふぅ…………」

淫魔「…………………………………………っ」



ーー意識はなんとか、保っている。

たった一回の射精でこんなにも脱力するのも致し方無い快楽だった。

彼女のナカに突き立て欲望を流し込んだ怒張はその張りを弱めつつも、

未だ終わりなど許さないと次を待ち望んで燻っているけれど。

完璧に弛緩して口の端から唾液を溢している淫魔は目の焦点が合って、いない。

「ん……なぁ、おい…………おーい……? 」

淫魔「ぁ……ん…………はぇ? 」



ーーまるで、こちらが悪いことをしたような気がした。襲われたのは、自分なのに。
74 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 23:43:54.96 ID:riJACanJ0

「……………………」

淫魔「んふ…………Zzz」

朝が、来た。

しかし心地良い疲労感など無く、それどころか何故か身体が嘘のように軽い。

今ならば魔術など使わずとも空を翔ることができそうな程に。

これが、彼女の言っていた” 与える ”ということだろうか。

淫魔「…………んん……Zzz」

「……………………」

しかし、寝惚けているわけにもいかない。

彼女の、昨夜の振る舞いからは想像できないことの他いたいけな寝顔を眺め続けたいわけではなかったけれど。



【……さて】



1.唯一にして最高の絶頂
2.唯一にして最高の絶頂
3.あれから(←桁回)ヤりました
4.唯一にして最高の絶頂
5.あれから(←桁回)ヤりました
6.唯一にして最高の絶頂
7.あれから(←桁回)ヤりました
8.唯一にして最高の絶頂
9.あれから(←桁回)ヤりました
0.唯一にして最高の絶頂
ゾロ目.あれ、そういえば朝陽を見るのって二回目では?
75 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 23:45:45.47 ID:riJACanJ0





………

……………

…………………


76 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 23:53:45.39 ID:riJACanJ0


【下一桁:6……唯一にして最高の絶頂】



淫魔「…………嗚呼」

「何を黄昏ているんだお前。飯が冷めるぞ」

身体が根本から造り替えられたような感覚は未だ続いていて。

今でも空を飛び大岩を一撃で破壊できそうな程に力は漲っている。

けれど、肝心の情報を聞き出したい相手は起きてからずっとこの有様だった。

無理矢理に叩き起こしよく冷えた布で身体に纏わり付く嫌な汗と名状し難い体液の成れの果てを丹念に拭き取った。

その後は何処か虚空から勝手に取り出した薄手のチュニックを着て、この有様。

最初に取り出したのはエゲツ無い切り込みの入った衣服とも呼べぬレース編みの下着だったが、

拝み倒し常識を説き頼むからまともに食事ぐらい食わせろと頼み込んでようやっと、

渋々選ばせた服であるのはこの際忘れることにしなければならない。

77 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/19(日) 23:59:49.43 ID:riJACanJ0

淫魔「まっさかねぇ……いやいや…………有り得無いわこれ」

「有り得無いのはお前の常識だ馬鹿」

物憂げに宿屋が出したスープを掻き混ぜる姿はただそれだけで美しい。

巨匠の人生最後に残した傑作と言っても差し支えない程に彼女は絵になった。

残念な常識力は兎も角としてそれはまさしく昨夜お互いを貪り合って、

ただ一度の深過ぎる絶頂を分かち合った相手である。

「……要らんと言うのなら俺が食べ

淫魔「食べないとは言ってない。主人の食事を奪うなんて躾のなっていない畜生にも劣るわ」

「…………」

耐える、ひたすらに、耐えた。

宿屋の主や他の客から無駄な注目は浴びたくない。

ただでさえ一人客だった筈が見たことも無い美貌の女と食事に降りてきたのだ。

無用の注目は害でしかないだろう。
78 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 00:07:54.99 ID:/OzpEjmy0

「…………で? 説明してくれるので御座いましょうね、我が敬愛すべきご主人様」

淫魔「そういうわざっとらしい飾った言葉、嫌いなの」

「…………」

話が進まない。ついでに蓄積される苛々は止まらない。

彼が自らに更なる忍耐の訓練を課している間に、

漸く掻き回し続けていたスープに口を付け、顔を顰める。

その姿すら美しいのは反則だと思ったが、口には出さない。きっと得意気な顔をされて余計腹が立つ。

淫魔「食べていいわよわんちゃん」

「はいはい。……で? 何故俺はやたらと身体が軽くて今にも踊り出しそうなんだ? 」

79 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 00:13:53.10 ID:/OzpEjmy0

淫魔「んー……まぁ、面倒な話を省いて適当に大雑把に話してあげると愛と性欲の融合パワーね」

「…………」

昨日の晩、美しく蠱惑的で、それでいて幼気で神聖でさえあった寝顔に免じて二回戦に進まなかったことを激しく後悔した。

次があれば三日は腰が上がらずまともに生活できないくらいには責め立ててやろうと心に決めた。

「……俺の知っている限りでは生気を吸い上げるのは淫魔で、人間は吸い取られた後死ぬ筈だが」

さして上手くない二皿目のスープを胃に流し込みながら問いかけを続ける。

人間の伝承ではサキュバスやラミア、夢魔といった数いる淫魔達は皆一様に人間を食い物にする存在である。

一夜、或いは数夜の果てに生命ごと搾り上げ、何処かへと去っていく。

それが彼の、恐らく彼と同様周囲の人間が持つ淫魔観とも言うべきものである。
80 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 00:18:38.51 ID:/OzpEjmy0

淫魔「一概に嘘では無いけれど……んー……」

「お前が昨日口走っていたように、それは相互間で行えるものだと? 」

淫魔「それでも決定権は主人たる私側にあるわけだけれど、そうね」

「……そうかい」

つまり、今の彼は自分の有り余る性欲と彼女の愛欲が合わさって生まれた力に満ちている、と。

取り敢えず化け物染みた力が完全に彼女の眷属となった証では無いようで少しだけ、安心した。

淫魔「私たちの種族って本来は随分と下級なのよね。
あなたたち言うところの魔物の中では例えば戦闘が不得手」

物憂げに、それすら絵画的に。

美しい金糸を指先で弄びながら淫魔がゆっくりと説明を続けていく。
81 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 00:28:39.39 ID:/OzpEjmy0

淫魔「でも、それはあくまで私たちの祖があなたたち人間の祖と口論になって放逐されたときの話」

「十字教の教えでは勝手に家出したことになっているけどな」

淫魔「あっそ」

そこには興味が無いのだろう。今度は指先を自らの金糸ではなく彼の切り揃えた髪へ向けてきた。鬱陶しい。

「邪魔だ暑苦しい。……昔、元始の男はその肋骨から妻となる女を授かった」

淫魔「けれどその前に、神は男と同じく土塊から女を創造していました」

「が、その女は同じ土塊から生まれた男と対等であると主張したのでした」

淫魔「それも当然のことと一時は納得した男でしたが、結局は女を放逐し、
神に頼み込み自らの一部から従順な妻を生み出してもらいました」

「めでたしめでたし。……概ね同じ流れなわけだな、最初は兎も角」

淫魔「もっと細かく話せば違うわよ? 私たちの言い伝えではその部分で一冊だもの」

「はぁ? 」
82 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 00:32:23.85 ID:/OzpEjmy0

淫魔「まず、そうね。同じ土塊から生み出されたとき二人は平原に二人だったわけ」

「あぁ」

淫魔「ね? 分かるでしょう? 」

「……何が? 」

淫魔「何って男女が二人いて他に誰もいなければヤることは一つしか無

「淫魔に学術的な興味を持った俺が馬鹿だったよ」

淫魔「ふーん……ま、聞きたくなればどうぞ。説明しながらあなたの身体に実地で刻み込んであげるから」

「言ってろ」

彼女の話を聞けば聖典の一端を知ることができるかとも思ったがそんなことは無かった。

実に淫魔的ではあるが、それだけだった。
83 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 00:35:55.07 ID:/OzpEjmy0

「まぁ、理由は分かったさ。これからどうするんだ? 」

いつまでも宿屋の食堂で喋り散らかすわけにもいかない。

本来であればこの後はこの街で日銭になりそうな仕事を探す予定であったが、

さすがに一晩閨を共にした女の行き先を訊かぬわけにもいくまい。

とどのつまり単なる社交辞令である。

淫魔「私が決めてもいいの? 」

「? 」

淫魔「?? 」

「???? 」

淫魔「? 私、少なくとも暫くはあなたに着いて行くけれど」

「……ご冗談がお上手ですね、ご主人様」

どうせそんなことだろうとは思っていたが、事実は重くのし掛かる。
84 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 00:41:12.09 ID:/OzpEjmy0

「端的に訊こうか、お前強いの? 」

彼はこれでも一端の冒険者で、鍛えているのは下半身だけではない。

最も得意な得物は片手でも両手でも戦況に応じて扱える長剣ではあるが、

槍も、槌も、二つを合わせたようなものでも武器と呼べる物はそれなりに扱える自信がある。

その彼が請け負う仕事は殆どが荒っぽいものばかりである。

モンスター狩りでも捕獲の為の露払いでも、

或いは人間の盗賊集団を相手にする殲滅戦や偵察であっても。

結局は殺し殺されることが通常営業の生命を賭けた賭博のようなものだ。

勝てば生命を潤す日銭を得、負ければベットした生命ごと全てを奪われる。

ただそれだけだが、彼は人生においてそれしか知らないし、それでいいと確信している。
85 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 00:49:54.87 ID:/OzpEjmy0

淫魔「まぁ……元々適当な人間よりは強いし、その辺の雑多な種族には負けないくらいだったけれど」

「あぁ、そうか。俺だけじゃなくてお前も生命的に強くなってるって? 」

淫魔「ええ、私たちはそうやって飛躍的に強くなったり補給することのできる生物だから」

「ふぅん……? 」

ヤれば相互に強くなる。補給も自前で可。

なんだ最強か。

「問題はたった一回のあれでどれだけ力を蓄えたか、だな」

彼の場合は身体が異常に軽く疲労感そのものを忘れたような感覚であることだけである。

確かにこのレベルであれば普段よりも快調である、とは言えそうだがそれは鍛錬を積んだからこその結果だ。

特に鍛錬を積んでいそうも無い彼女がいきなり剣を振り回して意味のある動きができるとは思えない。

それこそ、魔術的な許容量や電撃か何かの威力が増す、というのなら分からなくも無いが。

淫魔「そうねぇ……うーん……感覚的には」



【感覚的には? 】



1.人間の小集団への範囲攻撃くらい
2.強めのモンスターならまぁ一撃で
3.人間の小集団への範囲攻撃くらい
4.強めのモンスターならまぁ一撃で
5.人間の小集団への範囲攻撃くらい
6.強めのモンスターならまぁ一撃で
7.強めのモンスターならまぁ一撃で
8.人間の小集団への範囲攻撃くらい
9.強めのモンスターならまぁ一撃で
0.元々バフデバフ盛り盛りの剣士だゾ☆
ゾロ目.小国くらいならまぁ一瞬だゾ☆
86 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 00:50:56.77 ID:/OzpEjmy0

危ねぇ……

取り敢えずどんな方向かは分かりませんがもう少しやります
やりたかったことは大体できた

また良ければよろしくお願いします
ありがとうございました
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/20(月) 01:05:43.56 ID:yUpL/fYTo
おつあつ
まだここではゾロじゃないってコンマ神が
88 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 10:46:02.04 ID:4P7go0JO0





………

……………

…………………



89 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 10:47:23.65 ID:4P7go0JO0

【下一桁:7……強めのモンスターならまぁ一撃で】




淫魔「私、何故着いて来させられたのかしら」

「お前が暫く着いて来るって吐かしたんだろうが」

ついでに戦力としても。一撃で強力な相手を粉砕できるレベルの力を腐らせておくのは勿体無いにも程があろう。

淫魔「あれはあなたの行動する場所の近くにいるってだけで逐一野蛮な殺戮を見学するって意味ではなかったのに」

ーー私、飛べるし。

戯言は無視、呟きも無視、ついでに目の前を飛び回る羽虫を払う。

人目が無くなってからは足がダルいと宣ってふわふわと浮かび出した女は、

買って差し上げたローブも顔が蒸して不愉快だとほざいて今はフードを首に下げている。意味が無い。

その見目はどうしようもないとして見事な金髪は特に目を引く。

だからこそその両方を隠す為のロープだったのだが。
90 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 10:48:56.01 ID:4P7go0JO0

「お前が何をしたいのかは知らんが俺にも大した余裕があるわけじゃないからな」

淫魔「そうね。身体だけは一級品なのに貧相な装い極まって涙が出……下賤な男に犯されるプレイっていうのも悪くないわね」

「…………はぁ」

万事が万事、この有様。

まともな話は長く続くことなど無く、酷いときには二言三言で淫語か淫魔的ジョークに流される。

そうでなくても根本的な性格からがして相手を煙に撒くのらりくらりと躱すタイプなのだ、彼女は。

一晩のまぐわいと半日にも及ばぬ会話で彼は既にその事実を認識させられていた。

せめて昨晩の超然としていて艶かしい、君臨していながら奉仕にこそ喜びを覚える女の十分の一くらいは保っていてほしかった。

淫魔というものが皆こうなのならば、男としては一人寝の夜に寂しく処理をする題目には一生使わないだろう。

顔の崩れ掛かった年増の街娼相手に目を瞑って身を任せた方が余程マシである。
91 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 10:49:38.53 ID:4P7go0JO0

淫魔「あぁ……だる…………そうだ、あなた野外でって経験はあるの? 」

「あったらなんなんだ今はしないぞ変態」

ーーそれは私たちにとって褒め言葉よ。

とかなんとか聞こえた気がしたが、無視。たわごとは無視するに限ると今日だけで嫌という程分からされた。

「今回請け負った仕事は兎に角硬い鎧殻を持つ猪型モンスターの捕獲だからな。
お前の尻にアタックしている間に自分のケツを掘られるわけにはいかない」

淫魔「あっはは……! それ、良いわね。あなた是非こちら側に来なさいな。皆歓迎するわ」

「はいはい、考えておきますよご主人」

淫魔にジョークを褒められるというのは実は最低のセンスを持っている証拠だと思う。

正直自分でも無いな、と思った下ネタから笑い始める女に早くも慣れ始めたことに戦慄もするが。
92 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 10:50:52.99 ID:4P7go0JO0

淫魔「えーと、なんだったかしら……皮の鎧を纏ったマゾ豚を探せば良かったのかしら? 」

「…………探せるものなら探してみろよ」

万が一、否、億が一そんな醜いものをこの深い森で見かけたら腹いせに切り捨ててやるが。

淫魔「あなた、魔術の嗜みは無いの? こう、パーっと探してみた方が早いわよ? 」

「使えなくはないが……どちらかというと戦闘向きだし前衛があまり消耗するのもな」

淫魔「だったら是非使ってみなさい。周りに被害も出さずにエロパワーの試し打ちができるから」

「あ、なるほど」

淫魔「アナル? 」

「終いには拡がり過ぎて戻らなくするぞてめぇ。……確かに今ならかなりいけそうではあるな」

いい加減深い森の中で巫山戯た問答しかできない女と歩き詰めなのにもうんざりしてきたところだ。
93 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 10:51:40.50 ID:4P7go0JO0

彼女の口にする名称は兎も角として実際に何かやってみなくては今後の為にもならない。

どれだけ効果が持続するのか、魔術毎にどれくらいの差が出るのか、疲労や心身両方の負担などなど。

一発のジャブが二発分になりました、では大した意味の無いフレーバーである。

淫魔「まぁ、こゆーい感じだったとはいえたった一度の契りだものねぇ」

フワフワ、フヨフヨ。相変わらず指先で肩甲骨辺りまで伸びた金髪を弄んでいる淫魔。

頭が軽過ぎて浮いているのが通常なのだろう。違和感も特に無い。

無いが、何か一人歩き詰めの自分が馬鹿に見えてくる。

仮に相当レベルで強化されているのなら自分もあれくらいやってみようか。

前衛的な戦闘力に不便を覚えたことは無いのだ。

それならば移動くらい楽にしたとして誰も責めまい。
94 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 10:53:37.51 ID:4P7go0JO0

淫魔「んん……私の調査によるとあなたはーー

調査というよりはただの直感や勘の類いだろう、とは言わないでおいた。

愚痴愚痴と面倒なことこの上無いことが分かり切っていたからである。



【魔術的能力は君どうなのさ】



1.普通の中堅
2.使い手
3.普通の中堅
4.使い手
5.使い手
6.普通の中堅
7.普通の中堅
8.普通の中堅
9.使い手
0.や、ぼくぜんえーしょくなんで……
ゾロ目奇数.破邪
ゾロ目偶数.邪悪
95 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 11:11:30.29 ID:4P7go0JO0

【下一桁:1……普通の中堅】



淫魔「普通ね」

「まぁ……そうだな」

淫魔「下手を打たなければ安定して力を発揮するけれどそれが限界。
あくまで剣技の補助、といったところかしら」

「それで十分だろうよ」

普通とはいってもここまで堅実に鍛錬を積んできたからこその能力である。

殊更称賛される程ではないけれど、逆に馬鹿にされたものでもないと自負している。

「ま、その方がどれだけ上増しされたか分かりやすいだろう?
取り敢えず周辺の状況を把握して大きめの生物を感知したら意識を向けてーー



【で、どうなったの? 】



1.一段階くらい
2.強くはなったかな、くらい
3.一段階くらい
4.一段階くらい
5.強くはなったかな、くらい
6.一段階くらい
7.一段階くらい
8.一段階くらい
9.強くはなったかな、くらい
0.現実は非情である。ほぼ変化無し
ゾロ目.永久なる御力の氷撃。相手は死ぬ
96 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 11:16:06.64 ID:4P7go0JO0

【下一桁:9……強くはなったかな、くらい】



「ん、んん……見つけた、かな」

淫魔「それは重畳。マゾ豚だかメス犬だか知らないけれどさっさと捕まえて帰ってヤりましょう」

「まぁ、幸い近いし余裕だろうが……おい」

淫魔「何? 」

「実感できなくはないが大して変わってないぞこれ。
多少鋭敏ではあっても例えば火球を生み出すなら誤差だ」

淫魔「信仰心が足りないのね。もっと私に貢いで崇めなさいな」



ーー下半身に魔力を吸い取られた従者君?
97 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 11:16:33.09 ID:4P7go0JO0





………

……………

…………………

98 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 11:23:36.10 ID:4P7go0JO0

鎧殻猪くんは何事も無く捕獲され深い眠りについたまま工房の集まる地区へと移送されていった。合掌。

淫魔「どうも私、豚って好きになれないのよねぇ……馬の方が好き」

「左様でございますか。……馬とヤったら馬も強くなるのか? 」

淫魔「私がその気になれば或いは。あくまで感情の交換が原則ではあるけれど」

慣れ、というものは恐ろしい。

思考無しで飛び出す自分の言葉が加速度的に彼女側に悪化している。

このままでは正直いつかどこかでボロを出す気がして恐ろしい。

淫魔「でも安心しなさい? 今のところあなたには死ぬまで取り憑いて差し上げる予定だから」

「今朝は暫くとか言ってただろうが」

淫魔「貢物で気が変わったの。従者の贈り物には誠意を持って返さなければならないでしょう? 」

「ばーか。……そこまで高いものでは、ないが」

淫魔「いいのよ、そんなのは。気持ちが大事っていうでしょう? 」

淫魔に正論を吐かれると正義が曲がる気がするが特に異論は無かった。

気持ちは確かに、大事だと思う。
99 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 11:37:20.71 ID:4P7go0JO0

細やかな図柄に目を引かれた銀細工のバレッタ。

美しい金糸の川を纏めればきっと映えるだろう、なんて。

大きな鼾を上げる猪の後ろから一人でぼんやりと歩いていたときに考えてはいた。

早々に宿へと帰り夕食まで寝ているお宣言した彼女ではあるが、

猪を無傷で眠らせて宙に浮かせたまま街の入り口に運んだのは、彼女で。

まぁ、見目麗しい女に贈り物をするのも、喜んでいる顔を見るのも嫌いではなかった。

ある程度以上の蓄えもあるわけだし、多少は報いてやらねばならない、などと変に自分へ言い訳してみたりして。

それが結実したのは今回の依頼主だった馴染みの工房ギルドで、長と近況を語り合っていたときのことだ。

先程出来上がったばかりだという翅を広げた夜蝶の姿が綺麗な銀細工。

アクセントとしてある小さめの月のみ金色に輝いているそれは実に琴線を揺らして止まず。

言い値で、それも誰に渡すのかと絡まれるのも面倒だと吹っかけられた気もする値段で購入した。
100 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 11:47:11.28 ID:4P7go0JO0

正直なところ懐はかなり、傷んだ。

今日の成果をマイナスにしてしまうくらいには。

けれど後悔は、していない。

なにせ、そう、気持ちが、大事だから。

淫魔「んー……こういう綺麗で大切なものを見てると」

「あん? 」

淫魔「壊したり汚したりする背徳感に背を撫でられるものよねぇ……」

「……あ? 」

壊れにくく汚してもいいもの、そう、いっそその辺の石ころでも渡してやればよかったか、なんて。

それが冗談なのは伝わる。変なことは口走るがそれはその場だけの他愛無い言葉。

だから、ひと睨みでこちらも仕舞いにした。
101 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 11:50:08.70 ID:4P7go0JO0

「…………ま、故意じゃないなら、いいさ。また、買ってやるから」

付けるまでは手指で弄び続けて、いざ付けてみてからも何度も手を伸ばして触れてみたりして。

そんな姿を見せられていては、仕舞いにせざるを得ないじゃないか。

しかし、傷付きにくいものなら宝玉にした方がよかったか、

なんて考えた自分はもう終わっているかもしれない。



【で、実際は? 】



1.猪+α
2.猪+α
3.猪+α
4.猪+α
5.猪+α
6.猪+α
7.猪+α
8.猪+α
9.猪+α
0.猪+α
ゾロ目.大都市とか小国が買える
102 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 11:50:44.65 ID:4P7go0JO0






………

……………

…………………


103 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 11:51:13.54 ID:4P7go0JO0

出ないのは出ないで揺り戻しが怖くもあったりなかったり

また来ます
ありがとうございました
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/20(月) 12:34:26.92 ID:fBBuECoeO
おつおつ
引き絞られた弦はなんとやらだぞ
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/20(月) 21:13:33.62 ID:hac3bYjno
淫魔とその被害者なのに驚きの甘さ
正直大好物です乙
106 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 21:54:55.39 ID:/OzpEjmy0

【下一桁:0……猪+α】




「さて、取り敢えず夜着しか部屋着が無いという問題は明日解決するとしてだ」

淫魔「んー……」

予定よりも大分早めに依頼を完遂してしまったお陰で日中は自由に動くことができた。

彼は補充しようと思っていた道具、つまり魔術触媒や砥石といった戦闘に使う物資の調達。

アナルは弱くないが朝には弱いと宣った彼女は規模の大きい昼寝。

惰眠を貪っていた牛女は兎も角として実に有意義な時間を過ごし、有意義な時間というものは進みも早いもので。

気付けば夕食も終わり、昨晩と同じ部屋で酒盛りとなっている。

寝台と床を掃除してくれたらしい宿屋の女将には非常に生暖かい視線を頂戴したのだが努めて忘れようと思う。
107 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 21:57:08.74 ID:/OzpEjmy0

「化け物の舌に合うかどうかは分からないが」

淫魔「こんなものでしょう? お酒なんて」

「そうかい」

この女がどれだけ飲むのか知らないが印象的にはアホ程、

というか鯨飲を越えて暴れるのではないか、というのが偽り無い本心である。

そのため自分でも馬鹿らし過ぎて半笑いになる程買い込んできた。

機嫌が悪いよりはボーダーを越えて五月蝿いだけの方がまだマシだとも思った結果である。

「まぁ……いいか、夜はそれなりに長い。手酌で注げ」

淫魔「はいはーい……」

身のある話が聞ければそれ以上は無いし、

見目麗しい女が物憂げに酒を呷る姿を肴にするのも悪くない。




【人魔飲ミニケーション】



←淫魔(十の位)・“ あなた “(一の位)→
酒の強さ。高い程強い(0は10)
108 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 21:59:35.86 ID:/OzpEjmy0






………

……………

…………………


109 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 22:03:39.86 ID:/OzpEjmy0

【淫魔:7……強い。目の粗いザル】
【” あなた ”:4……あまり強くはない。嗜み】



淫魔「ちょっとあなた、大丈夫? 」

「大丈夫じゃねぇよ……飲み過ぎた。早く寝ろ」

泳いだ目の焦点はどこにも合ってはいまい。

こちらを見ているようで、そして何処をも見てはいない。

これならばいっそ下戸であってくれれば良かった。

それならば寝台に投げ捨てて一人で飲んでもいられた。

淫魔「あなたがそうしている間は私も寝られないわけだけれど」

時刻は飲み始めてから二時間かそれくらい。

陽はとうに落ちていたが彼女にとってそれはまだ真の夜とは呼べない。

彼女の頭はまだまだほぼクリアなままだ。

110 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 22:09:16.96 ID:/OzpEjmy0

「勝手に寝るか飲むかしていればいいだろうが……。
昨日からこの方ずっとフラフラしてるんだから今もそうしやがれ」

下半身のアレは除いても常人より遥かに大きな体躯で随分と女々しいことを言う男だと思った。

否、女々しいというか、甲斐甲斐しいというか。

朝食のときも面倒臭がり終いには主人と呼ぶ相手に対して露骨に嫌な顔をした。

捕獲依頼だかなんだかを請け負うときも外に立っていろと邪険にされた。

宿で昼食と夕食を摂った際は殆ど朝食の焼き直しだった。

酒を買い込むと飛び出していったときだって好みも聞かず勝手に出て行ってしまった。

けれど、結局はそれらは全て彼女の為であったし、

最後まで無視をしたりすることなく付き合ってくれたのだ、この男は。
111 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 22:14:26.60 ID:/OzpEjmy0

不思議なものだな、と思う。

彼女自身は種族的な特性や身体の相性、それからそもそも目的がパートナーの確保である。

淫夢をばら撒いたり即席の使い魔でそれなりの男を物色して、

目を惹いた男は皆数日から数週間付け回してもみたのだ。

人間たちの言う彼女たち、つまり淫魔と呼ばれる化け物と実際の彼女たちは違う。

少なくとも、彼女の育て親にはそう聞かされたし、彼女自身も今では特にそう思う。

確かに強い人間を隷属させ貢がせていけばその数だけ自らは強大な力を得るだろう。

人間側にとっても元々淫魔とはそういうやつらだ、と認識されているのだ。

ある種そこには決定的な部分で組み違っているにも拘らず確かな噛み合わせが存在している。
112 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 22:19:29.87 ID:/OzpEjmy0

「ふぁ……」

淫魔「……間抜けな顔ねぇ」

目の前で泥酔一歩手前になり理性を手放そうとしている男もそうであれば理解はできる。

美しい人外の女に抱かれるか抱く代わりに、物を貢ぎ知らず生気とそれ以上の力を吸い取られる。

それはお互いに合意の上であろうし、等価交換でさえあるとも思う。

けれど、何かこの男にはそう簡単に割り切れないものがあった。

あれだけ物色し探し回り、元の意味である“ 男漁り ”以上のレベルで漁った苦労や、

それを元に純潔を与えた男だから、という贔屓目が無いとは言えない。

昨晩にあった劇的な初めての交合が頭にあるから、というのも材料ではあるだろう。

でも、それでも、無性に抱き締めて甘やかして、時々は悪戯で困らせたい欲求から逃れられないのだ。
113 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 22:23:47.40 ID:/OzpEjmy0

或いはそれが育て親の言っていた真の種族特性、というやつなのかもしれない。

元来が同じ種族で、しかも対等な筈の二人が起源。

加えて私たちは人間の男、というものが存在しなければ自らの力を満足に蓄えることができない。

餌なのだから当然だろう。

いや、これは歴とした共生関係なのだ。

餌派が群を抜いて多く、共生論は酒席での冗談めかした発言程度。

彼女やその育て親のようにお互いの種族、その違いを正しく認識して、けれど人間の生娘と同じ感覚で生きよ。

そんな同族には今まで出会えたことが無い。

それは単にあまりにも重過ぎる種族としての生き方、なんてものを話す機会が滅多に無いことだからなのかもしれないが。
114 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 22:31:55.20 ID:/OzpEjmy0

淫魔「なんにせよ一生に一つのモノを与えて、
一生に一度しかあってほしくない感動を返されたわけだけれど……ん」

蒸留酒のきつい重みが香りと共に喉を妬いて、体内に滑り落ちる。

いっそ、彼と同じくらい酒に弱ければよかったのに。

それとも、最初くらい酒に弱い振りをしていきなり押し倒してしまえばよかっただろうか。

そういえば男は酒に弱い女の方が好ましく思うのだったか、なんて。

育て親の教えは今でも心の芯にある。

そしてそれは彼女の生きる支柱となって心の臓を貫いている。

淫魔「でも、それだけだとやっぱりつまらないし……というか怖いし」

我ながらこの見た目で生娘は無いと思ったのだ。

何処に並の男よりも高身長で目を引く身体付きの美しい金髪を肩に流す処女がいるというのか。

いるとしたらよっぽど臭いがきついだとか陰湿だとか、実は男だとかそういうレベルの話だ。割と本気でそう思う。
115 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 22:37:09.42 ID:/OzpEjmy0

淫魔「本当は色々やってあげたかったんだけど……んー」

硬さ一辺倒であろう木卓に突っ伏した寝顔を覗き込む。

いつの間に寝てしまったのか小さな寝起きは暫く起きないぞ、と宣言しているかのように安らか。

やや短めに切り揃えられた黒髪に、この地域では珍しい深黒の瞳。

鋭角に険しさを纏った顔は好みもあるだろうが個人的には美形、と言える。

首から下のゴツさは丹念に鍛え抜かれたもので、

その全身に幾種類もの擦過傷や刀傷、魔術による火傷があるのを彼女は知っている。

そして股間に生えた抜身の凶器は言わずもがな。

こう、改めて寝顔を見ながら昨夜の出来事を想起してみればーー
116 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 22:43:08.95 ID:/OzpEjmy0

淫魔「…………」

ヤりたい、ハメたい、せめて悪戯、いや、いっそ抱き枕にして眠ってはくれないだろうか。

「…………ふぇ……Zzz」

試しに鼻を摘み上げてみたが効果無し。

起きる気配は全く無い。

淫魔「……………………主人は退屈を持て余しておられる、従者」

広くもない一般的な一人用の部屋に返す者いない。

これはこれで悪くは無い。

この男からは兎も角として彼女からはそれなりに好意がある。

種族的な特性という目に見えない呪縛はあったがそれも自ら縛り己に課したものでさえある。

別に育て親を無視して好みの男を襲ったり気儘に下僕でもつくってしまったとて誰も怒る者などいない。

それでも選んだのは自分の意志で、彼を選んだのも彼女の気持ちだ。

とはいえ、さすがに出会ってほぼ二日目なも拘らず放置されてしまっているこの現状はどうしたものか。

117 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 22:50:00.51 ID:/OzpEjmy0

淫魔「…………よし」

決めた。やると言ったらやる。彼女は決めたものは必ず成し遂げる女である。

宣言する相手はいないが他ならぬ彼女自身が承認だ。

成せば成る、成さねばならぬのだ、乙女よ。夜は短し。

淫魔「適当に力を流し込んで……うーん…………量が多過ぎて寧ろ制御に力を取られそう」

主人たる彼女の許しも無く酒精に負けて寝こけるとは何事か。

構ってくれないのならば構ってくれるようにすれば良い。

というわけで躾のなっていない従者にはキツめのお仕置きをしなければならない。

淫魔「折角ご奉仕していじめてあげようと思ったのに……今日はあなたが奉仕しなさいね? 」

淡い光、清浄な薄青の靄が彼女の手から流れ、男の身体に纏わり付く。

あとはこれを体内に浸透させてしまえば、終わり。ではなくて始まり。

元が二人分の生気が混ざり合って生み出された力である。

まぁ、忘れ物を返したと言えないことも無いだろう、たぶん。
118 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 22:52:52.21 ID:/OzpEjmy0

淫魔「ふふ……さて、酒精なんて蹴散らして私の足元にこそ傅きなさい? 」

ーー間抜け面で寝こけるのももう、終わりよ?



【第二夜】



1.酒精の残り
2.普通
3.普通
4.酒精の残り
5.普通
6.普通
7.酒精の残り
8.酒精の残り
9.普通
0.獣
ゾロ目.襲撃
119 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/20(月) 22:53:20.24 ID:/OzpEjmy0






………

……………

…………………



120 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/20(月) 22:54:15.76 ID:/OzpEjmy0

申し訳無いのですが今日はこの辺で
全く何にも進んでいないけど自分だけは楽しい困った

恐らくたぶん明日も来れます
ありがとうございました
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/20(月) 22:56:02.45 ID:UtEkFv9Po
おつおつ
こっちも楽しい
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/20(月) 23:04:19.40 ID:hac3bYjno

なるべくしてなった相手というか、お互いベタ惚れなのに表に出さないからもどかしい
123 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 22:13:28.13 ID:a2XDcgPM0

【下一桁:1……酒精の残り】



「はっ! ……うおっうべあっ?! 」

何か気持ちの良い夢を見ていた気がする。

暖かい草原でただただ太陽の優しい光を浴びているような、そんな夢。

何をするでも無い、誰かに指図されるでもない。望んで何もしないという、ユメ。

それがどうしたことか暗転したと思った次の瞬間には無駄に冴えた頭が現状を正しく認識してしまった。

事は簡単。目の前で口角を上げて笑む淫魔が何がしかをしたのだ。

その結果彼は突然立ち上がった拍子に木卓に膝をぶつけ、転倒。

酒精の残る足元に掬われてそのまま寝台にダイブ、

ではなく縁に背中を強打してズルズルと崩れ落ちた。
124 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 22:15:02.78 ID:a2XDcgPM0

「おいてめぇ起こすんならせめて文明人らしくだな」

淫魔「主人への奉仕を放り出して酒に溺れる不出来な奴僕が悪いのじゃなくて? 」

ーーそれに私、淫魔だし?

都合の良いときにだけ淫魔を自称しやがってからに。

しかもいつの間にやら彼の地位は従者から下僕を通り越して奴僕の位置にまで急降下していたようだった。

主従かどうかは議論の余地が多分に余るがしかし、

女よりも先に寝落ちをかましたのは不覚ながら事実。

情け無いのは確かで申し訳が無いのもそれなりに、三割くらいはある。

それくらい自由に寝させておけと思う割合の方が圧倒的に多いが。
125 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 22:15:41.54 ID:a2XDcgPM0

「で? なんだっていうんだよ……新しい酒でも買ってっぷあっ

衝撃、というにはそれは軽い着地と、甘やかさに満ち満ち過ぎていた。

淫魔「恐れ多くも寛大なご主人様は奴僕にチャンスを与えようかと考えました」

「んごっ……ん、っふぁっ……っ」

淫魔「古来、成果を挙げ主人に献じた奴僕にはその結果に応じた自由が与えられてきました」

「うぶっ……ひゃかまひぃはぼげっ」

淫魔「しかも、今回の失態は主人たる私の不徳でもありますことから。……ねぇ、まだ続けてほしい? 」

どちらでもいいから取り敢えず降りてほしい、切に。

呼吸はまだ何とかなるとして首が非常に痛い。折れる。
126 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 22:21:39.00 ID:a2XDcgPM0

淫魔「あぁら失礼……少しだけ楽にしてあげる」

床に尻餅を付き寝台に背中を預けた状態ではあったが彼は常人よりも上背がある人間である。

なので肩は寝台の上に乗っていたし、首も当然寝台の上にある。

しかしこともあろうに自称主人であるところの彼女はその先、顔の上に腰を下ろしたのであった。

呼吸は辛うじて確保されるよう配慮してくれたところだがいかんせん空気と気分が悪い。

腹立たしいことに景色は然程悪くないが、情け無いのでそんな頭の悪い考えは投げ捨てる。

今日は昨晩の真紅とは打って変わって紫の下着なんだな、というのは本当にどうでも良い話だ。

相変わらず男を誘う用途に特化したとしか思えない夜着に包まれた秘処は彼の頭を揺らす匂いで充満していた。

顔の両横で緩く締め付けてくる瑞々しい太腿も大変よろしくなかった。

正座を少し崩した姿勢のために折り畳まれた太腿はけれどただ硬いだけではない。

動物というものは立ったときや逆に足を折り曲げたときなどに筋肉が強張り皮膚も釣られて張ってしまうものだ。

それなのにその太腿は柔らかさを保って、

今は角度的に見えないが膝裏の谷間はそんな場所ですら挿入したくなる程扇情的なのだろう。

しかも嫌味な程滑らかに、神が職工に命じて造らせたかのような陶磁器染みた肌理と人肌が嫌でも興奮を煽る。

ただでさえ呼吸がし難いにも拘らず酒精と合わさって無理矢理昂らされた獣性が鼻息まで荒くさせる始末。
127 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 22:23:00.27 ID:a2XDcgPM0

淫魔「下着は外した方が好み? それとも布の上からで奉仕する自信がおあり? 」

クスクス、クスクスと。

悪魔というには無邪気で、天使というには淫ら過ぎる揶揄い混じりの笑い声が降り注ぐ。

細めた、試すような目線がただそれだけなのに驚く程背筋を逆撫でして凍らせる。

深く手指を絡ませられて彼女がバランスを取る杖の役目を仰せつかったのか、

左手は既に彼女の右手に絡め取られて使えない。

右手と舌先と、精々鼻先だけで奉仕せよ、というのが麗しき主人の命令なのか。
128 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 22:23:28.39 ID:a2XDcgPM0

淫魔「上手くできたら、ご褒美も御座いましてよ? 」

ーー行き過ぎれば、毒かもしれないけれど。

言外に匂わされるそれは二夜目にして既に前提条件で。

醸し出されるは妖毒、纏うは邪気、それでもその先の毒液滴る甘やかな快楽に理性が溶かされる、そんな分かりやすい餌。

薄い下着はしとどに濡れて彼を誘っている。それとも挑発しているのだろうか。

「…………」

取り敢えずは、無言で下着に手をかける。

不思議と下品には感じないものの変態性は十二分な紐の姉妹を自由な方の手で解いて、顔に乗った女の尻側に引っ張る。

読めない笑みをした淫魔がご丁寧に腰を浮かせてくれたのでそれには然程苦労しなかった。
129 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 22:24:29.28 ID:a2XDcgPM0

とはいえ、どれだけご奉仕奉ることができるだろうか。

口と手だけでイかせるテクニックもそれなりにある筈だが冷静に考えてみれば彼は基本的に逸物頼りである。

こんな状況こんな相手に冷静も何もあったものではない気がするがそれは置いておく。埒が開かない。

更に今は丁度口の上辺りに彼女が腰を僅かに浮かせて暗に舐めろと言っているわけで。

太腿の外側から手を伸ばせば陰核には届くだろうが秘裂の奥にまで指を送るには些か難しい筈。

あとは精々がただ仰ぐだけでも目に楽しいぷるぷると揺れる形の良い乳房に届くくらいか。

手を動かせば勝手に察して掴まれている左手も解放してくれる気がする。

実際にはどうせこの状態で四苦八苦する彼を眺めて揶揄いたいだけなのだろう。

別に本気で深く絶頂させてみせよとは言っていないのだ、この性悪女は。
130 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 22:25:58.81 ID:a2XDcgPM0

「ふぉ……ぼんえ……んっ」

ーーそれならば、挑戦してみたいのが男というものではあるのだが。

淫魔「ふふ……なぁに? 降参する? 」



【そんな選択肢は……】



1.上と下
2.上と下
3.上と下
4.” 核 ”心をつけ
5.上と下
6.上と下
7.” 核 ”心をつけ
8.上と下
9.” 核 ”心をつけ
0.舌先の魔術
ゾロ目.ふふ……
131 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 22:31:22.56 ID:a2XDcgPM0

【下一桁:1……上と下】



やってやろうじゃないか。

ストイックに鍛錬を積み数多の修羅場を潜り抜けてきた戦士の端くれとしてここは引き下がれない。

得物は両手と舌先とそれから口。

敵は強大で物理的に乗られている。

両手で重量感のある肉厚の果実、舌先で陰核と陰唇を。

酒精が残っていないか昼日中であれば小馬鹿にするか辟易とする流れだったが、

どうにも彼女のペースへ引き込まれておかしくされてしまったようだった。
132 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 22:38:01.06 ID:a2XDcgPM0

淫魔「んふ……んんっ……っ」

最初は擽ったいだとかそんな感覚だったのだろう。

両手を無遠慮に伸ばして整い過ぎた双丘を持ち上げるように軽く揉む。

わざと淡紅色の天頂には触れずやわやわと、ゆっくりと、登り詰めるように。

同時に舌先はまずやや充血して硬みのある陰核へ伸ばす。

胸を揉み上げるのと同じで焦らすように、唾液を乗せて塗り込むような動きで。

淫魔「いいわよそれ。ええ、その必死な顔にきゅんとくるわっ」

「んぇ……っ…………ゅるっ」
133 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 22:45:04.54 ID:a2XDcgPM0

耳は、貸さない。

ただひたすらに手を動かし、舌先を操っていく。

馬鹿馬鹿しい気もするが寧ろ今はこれが楽しくなってもいた。

姿勢としては幾分辛いものの眼前には無毛の秘裂と徐々に硬さを増す淫な肉芽があって。

焦らすつもりで先端以外を揉む両手は、

いつしか使命を忘れて汗ばんで滑りの良くなった柔らかさに夢中となっている。

しかも手つきや舌の動きにいちいち可愛らしい反応や艶っぽい呼気を漏らす彼女が楽しい。

顔の両脇に位置する太腿が若干震えてきているのが彼に自信と勢いを与えたのもあった。
134 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 22:53:24.09 ID:a2XDcgPM0

淫魔「っふっ……っ…………先っぽも、触ってよぅ」

遂に彼女の忍耐が限界に達した。

結局いつまでたっても一線は越えずやわやわと揉み解すようにしては、

時々脇側にある乳腺に力を込めて押し込む愛撫は実に効果的だったようだ。

先程まで余裕たっぷりに彼を見下ろしていた彼女は頤を反らせて苦しそうに上を向きながら、

彼の両手を捕まえて自らの胸に強く押し当ててしまった。

「んっ…………ぃぇぉ……ちゅ……」

それでも、触れてはやらない。強く揉んでなんてやらない。

ただのお願いなんか聞いてやっては朝から夕方までの彼と同じ従う者と同じだ。

懇願されても、駄目だ。哀願されれば考えてやるかもしれないが。
135 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 23:02:30.72 ID:a2XDcgPM0

代わりに舌先により力を込めて舐め回し、秘裂を何度もなぞってやる。

先程から滲み出していた粘り気のある液体を塗り込むように、陰唇全体がぬらぬらとテカるように。

淫魔「! 〜〜〜〜……っ」

それで彼女も気付いたのだろう。赤みがかっていた頬が更に赤く染まる。

塗りたくられた愛液は熱く火照る身体とは反対に外気と触れて冷えていく。

つまり、彼女の陰唇周辺は今そこだけが冷感を味わう場所となっていて。

本格的にどの辺りが羞恥のポイントなのかはどうでもいい。

淫魔のくせに胸への愛撫と舌先の動きだけでしとどに濡らしてしまったためなのか。

その火照りが呆気無い程簡単に強制的に進められてしまったからなのか。

それとも主人然として上下を演じてみたのにそれを崩されてしまいそうだからなのか。

何にせよ、舌で陰核を潰されたとき反射的に反らせた顔を下に向けたのは間違いだっただろう。

何故なら目が合った彼が渾身の笑みでその紅玉を射返してやったから。
136 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 23:20:06.73 ID:a2XDcgPM0

淫魔「ばかっ……ばっ、か…………っ」

止めてなんて、やらない。簡単に天頂を弄ってなんか、やらない。

既に限界は近く彼の手の平は押し付けられているというより、

無理矢理動かそうとして諦められて抱き締められているような状態。

まずはこのまま舌先だけで濃密な極致の星を見てもらおう。

「ッ…………んっ……っと! 」

無理矢理に背中を曲げて首を伸ばす。

舌だけではなくて、一気に口内に捕らえて吸い上げてしまえ。

まずは明確に外イキだけで気をやってもらいたい。

その後、こちらの自由にさせてくれるなら乳首でだって好きなだけ楽しませてやる。

組み敷いて正常位になりながら押し潰してやってもいい。

後背位で腰を突き込みながら垂れ下がる弱点となったそれを揉み潰してやってもいい。
137 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/21(火) 23:20:35.25 ID:a2XDcgPM0

取り敢えず、まずは顔面に騎られた仕返しをしてやりたい。

「んー……ゅるっーー

淫魔「っっっっ〜〜〜〜っ……っ! 」



【月はまだ輝きを残している】



1.姿見
2.直で見てやりたい
3.直で見てやりたい
4.姿見
5.姿見
6.姿見
7.直で見てやりたい
8.姿見
9.直で見てやりたい
0.仕返しの仕返し
ゾロ目.襲撃
138 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/21(火) 23:22:46.69 ID:a2XDcgPM0

今日は眠いのでこの辺りで中断します
明日は来れない気がしますが来れたらサイレントでたぶん

またよければ覗いてください
ありがとうございました
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/21(火) 23:26:16.43 ID:WJXb86Zko
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/22(水) 01:41:18.64 ID:2Z8n4HNUo
おつー
141 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:33:37.00 ID:otMEiOz+O

サイレントで少し……
142 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:34:04.75 ID:otMEiOz+O

【下一桁:5……姿見】



淫魔「っふぁ……はぁ……っはぁ…………んっ」

危うく派手に痙攣して脱力した彼女に首を折られるところだった。

寸でのところで顔を挟み込みかけた太腿から肩を逃して弛緩した身体を抱き留めなければ、

彼女は間抜けにも寝台から落下していただろう。

さすがに淫魔とはいえ絶頂の衝撃で震えながら木床を転がらせるのは忍びない。

とはいえ未だに一人分の重みを担いで無理な姿勢を続けるのも辛いところだったが。
143 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:34:44.72 ID:otMEiOz+O

「ん……もしかして君雰囲気でイっちゃうタイプ? 」

淫魔「しっ、知らないッ……! 」

間抜け見つけたり、というかなんというか。

本人も言われるまで自覚が無かったのだろう。

恥じらう淫魔というのもおかしな気がするが本人は淫魔ではないと言っていたか。

「顔がべったべたなんだが」

淫魔「〜〜〜〜……っ」

「うん? 何か反論があるなら喜んで拝聴致しましょうとも、敬愛すべき全能のマスター」

あれだけ上から目線の女王様然とした女が殆ど舌先と雰囲気だけで気をやるというのは楽しいものだ。

正直、男としてあんな反応をしてくれる美しい女を嫌いになるなんてことはできない。

女が女の子に堕ち戻る瞬間は、何物にも替え難い。

我が女王はどうしようも無く過度な津液を撒き散らしたことに気を取られているので言わないけれど。
144 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 14:35:19.87 ID:otMEiOz+O

「まぁ、そんなことはいいさ。……ご主人様? 」

淫魔「な、何よ従者」

位が戻るの早過ぎると思うよ、なんて。

どうせ完全な主従関係なんかではなくて、劇的な一夜に生まれた擬似繋属。

淫らで倒錯的なまぐわいに加える淫靡なアクセントに過ぎない。

意識せずころころと変わる関係の名前に意味は無いけれど、

ストーリーを忘れて一瞬で切り替わるその思考そのものは狼狽の証でアクセントに感謝だ。

とはいえ、あれだけ素晴らしい一夜だったのだ。

その刹那で生まれた関係性は生かし切って楽しみ切ってその先へ行かねばならない。
145 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:36:08.84 ID:otMEiOz+O

ーーーーーーーー



淫魔『鏡ちゃんってば毎朝毎朝可哀想よねぇ』

『あん? 』

また戯言が始まった。そんなことよりも早くまともに服を着てほしい。

できることならば同行者にはまともな人間、ないし正常な人物であってほしいし、

早く朝食にあり付いて一晩欲望に溺れて女を貪った空腹を満たしたい。

そして何より、均整の取れ過ぎた誘惑的な身体が目に毒だった。

それも自分が自由に揉みしだき舌を這わせ吐精したばかりのことである。

男として朝の生理現象もあるわけで二つの相乗効果が正直辛い。

淫魔『私の顔を映されるなんて酷い話。だってその美しい顔を完璧には映せていないのだもの』

ーーきっと毎朝不明に恥じ入っているわね。
146 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:37:59.82 ID:otMEiOz+O

『それなら俺の目も駄目なわけだな。特段目が良いわけじゃない』

どう答えるのか、そんな興味が湧いた。

彼が困らされることは数あれど、彼女を困惑させたり動揺させたことは殆ど無いのだ。

淫魔『馬鹿ね。究極的にはあなたの目に映る私が一番綺麗で本気の私なんだから唯一恥じなくていい鏡に決まってるじゃない』

ーーあなたの目は私だけの鏡だし、そこに映る私が一番綺麗なのよ。

本当に唐突で、何らの衒いも無い言葉だった。

それはきっととても尊いことで、実際には酷く気恥ずかしい。

「……………………」

淫魔「……うん? 」

正直、狡いと思う。

ーーーーーーーー
147 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:39:20.81 ID:otMEiOz+O

「不明に恥じ入るばかりが仕事じゃないとおしえてやる機会だな」

それから傲岸不遜に嘯く主人へ肉体的な諫めと罰を。

朝方の他愛無い会話を思い出しながら淫魔を見遣った。

特段それに不満など無かったし、この彼女にはきっと一番似合う姿だとも思ってはいるけれど。

淫魔「は……? 」

未だに顔を赤らめてよく分からない言葉を紡いでいる口にはもっと卑猥な、唆る言葉を吐かせたい。

だから、意味の分からないことを言い出したと思っているのも今のうちだけ。

一度しか性液を吐き出していない秘処も到底満足できてはいないだろう。

其処は割り拓き擦り上げ穿つ為の入り口なのだから。

舌先でノックを続けただけで終わるなんてことあってはならない、暴挙だ。
148 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:39:53.35 ID:otMEiOz+O

淫魔「やっ……っ」

いい加減休憩も十分だろうと勝手に判断して細くそれでいて肉と筋肉がバランス良く付いた腰を捕まえる。

大柄で筋肉質な彼にとっては多少身長が高いだけの華奢な人間を持ち上げることなど容易い。

そのまま腹や尻の柔らかい部分に指先を立てないようにしながら、

朝方人知れず貶されていた姿見の前まで移動した。

ふるふると震えた波打つ桃尻や年齢に負けたわけではなく単に自然の理として垂れ下がった大きな乳房、

それから浅く指の食い込む腰の柔らかさに加速度的な獣欲が掻き立てられる。

それは丁度姿見の前に位置取ってされるがままの彼女が、

羞恥に顔を引き攣らせているのを確認したとき最高潮に達した。
149 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:40:26.62 ID:otMEiOz+O

ここまでくれば誰であれ自分がどういう窮地に追い込まれた状況か理解するだろう。

彼女は今高貴で居丈高な、傲慢さえ許される美貌の女王なんかでは決してない。

残念ながら今はその流麗な顔を歪まされるのを待つ豪華な肉壺付きの女でしかない。

少々の加虐と嗜虐に突き動かされて凶悪な怒張を猛らせる悪い男に片手を引っぱられて細腰も鷲掴まれて。

あとはせめて少しだけでも手心を哀願して媚びを売るだけだった。

淫魔「あの、えっと……」

「うん? 」

淫魔「……優しく、して? 」

張り付けた精一杯の笑顔には媚態を混ぜ込んで、

けれどその顔は瞬時に引き攣った元のそれに逆戻り。

何故なら自分を貫こうとしている男は、実に愉快そうに嗤っていたから。

「ばーか。……期待してるんだろうがっ! 」

淫魔「ひうっ……! 」
150 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:40:55.97 ID:otMEiOz+O






………

……………

…………………



151 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:41:34.93 ID:otMEiOz+O

宛てがって、狙いを定めて、遠慮なんて微塵も残さず打ち抜かれた。

ハリのある巨尻は脈打ちながら大きなシワのように押されて歪まされて。

一気に侵入を許していっそ招き入れるように最奥を明け渡した膣道は歓喜に震える。

強い衝撃と自分が物のように扱われる未経験の不条理に思わず情け無い嬌声まで聞かれる始末。

確かに期待は、していた。

彼女とて一方的な服従に興味は無いし、寧ろ幅のある一夜を重ねていきたい。

けれど、これは本当に唐突で。

本当に唐突でいてそして、たったこれだけで快楽の上限を塗り替えられてしまった。
152 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:42:20.06 ID:otMEiOz+O

大き過ぎる程に巨大な肉槍だなんてことは知っていたけれど、あんまりだ。

物のように、そう、まるで動物が交尾のためだけに腰を打ち込むような残酷さ。

突っ込んで、吐き出す、それだけが目的のような無遠慮さ。

まだ開発と経験の足りない子宮を殴り付けられた衝撃で一瞬気をやりそうになった。

その痛みを伴う無礼には本当に腹が立つ。

一度深めに絶頂を迎えさせられていて良かったと本気で思う。

その余韻とぬめりが無ければきっと突き込まれ拓かれて秘奥に辿り着かれる頃には涙を溢していただろう。

快楽の上塗りは不幸中の幸いとして、反面痛みを軽減してくれていた。

いつか仕返しして男が上げてはいけない喘ぎ声を出させてやりたいとも思う。

でも、真に酷いのはそんなことではなくて、それはもっと別のことで。

淫魔「やだっ、やっ……いやぁ……っ…………んっ! 」

ーーこんなにも一方的に嬲られて使われることが、今までで最高の快楽だなんて、酷過ぎる。
153 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:42:52.57 ID:otMEiOz+O

淫魔「ぃやっ! はげっしっ……〜〜〜〜んんっ」

彼女の柔らかな尻に鋼のような硬さを纏った筋肉質な腰が遠慮無く叩き付けられる。

パンっ、といった生易しい音ではない。

硬い肉を叩いて柔らかくするように、下拵えをするが如き悪鬼の抽送音。

またその音は女の一番深い処、人間ではない彼女ですらメスらしくさせられる場所への責め苦の苛烈さも表していた。

それは熱した鉄で吸い付く肉ヒダを掻き回しながら決して鍛えることのできない位置への殴打を繰り返されるに等しい。

聳える破城槌が食い破られてはいけない門扉を破壊しようと躍動している。
154 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:44:06.11 ID:otMEiOz+O

「鏡っ、見ろよ。自分のっ、顔をっ」

執拗に揉まれる波打つ尻への蹂躙に思わず手を伸ばしてしまって。

何にもできないと知っているのに、自由だった方の手も煩わしいとばかりに捕まってしまった。

だから、正面を向いてただ喘がされているうちは、

僅かな痛みと度を越した快楽に塗れた自分の顔を見るしかない。

勿論、目を閉じてしまうことは簡単ではある。

けれど、できなかった。

視界を閉じると淡々と圧倒的に強いオスに屈服させられているようで、怖かったのだ。

嬲られて、嘲笑われて、抉り抜かれ造り変えられる自分のメス穴が、恐ろしかったのだ。

それから、自分の選んだ男から目を離すなんて、どんなときでもしたくはなかったのだ。
155 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:44:45.41 ID:otMEiOz+O

しかも歪められた顔を見ながら犯される方が、断然気持ち良い。

姿見に映る彼は胸板の下くらいまでで。

傷だらけの屈強な身体が自分の両腕を拘束し、

彼女の腕と欲望そのものの肉槍、それら三点だけを支点に腰を振りたくっている。

あまりの激しさに彼女の自慢であるところの大きくそれでいて形の良い双丘も、

形をを変えて前後左右関係無しに暴れさせられていた。

淫魔「こんなっ、こんっなっ、嘘っ……っ」

ーーでもなんて、はしたなくて淫らで絶望的で、気持ち良いのだろう。

ただ犯され使われる。こんな快楽、知ってはいけなかったのだ。
156 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:45:14.44 ID:otMEiOz+O

「限っ界、だっ……」

淫魔「! まっ、待ってまだ激しくなっ

激しくなるの? と言葉に出そうとして、その疑問は即座に恫喝染みた抽送に打ち消された。

ただでさえ巨大で人の身に余るエグい逸物は彼女の胎内で更に膨れ上がったようで。

緩急取り混ぜた絶妙なバランスの抽送は単調に、しかし彼女からまともな呼吸を完全に奪い去った。

引き抜きかけて、また突き込んで。そんな悠長なことはもうしない。

込み上げる射精感に限界を超えて耐えて、少しでも多く快楽を溜め込んで放出することを望むような。

一往復腰を振る毎にその快感を蓄積できると信じ切ったような。

当然、彼女のことなんて欠片も考えてはいない獣の衝動だった。
157 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:45:44.94 ID:otMEiOz+O

「っ…………」

淫魔「〜〜〜〜っ……んぁぁぁぁっ…………っ」

限界を超えて臨界した堰に驚きは無かった。

けれどその奔流は怒涛の、という言葉では到底足りない。

当然のように、あるべき姿であると主張するように、彼女の胎を熱さで蹂躙した。

永遠にも似た絶頂の痙攣が溶岩流染みた熱さの白濁流に誘発されて、上塗りに上塗りを重ねられていく。

彼女のうちで元気なのは最も痛め付けられ、

神経が灼き切れると錯覚する程快楽の源となった膣奥だけ。

貪欲に、もっと寄越せと泣き叫ぶ女の奥深くのみだった。
158 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:47:20.06 ID:otMEiOz+O

攻撃的な獣に弄ばれた尻と太腿は獣性に食い荒らされて震えが止まらず、

解放された両手で姿見の両脇に手を着かなければ身体を支えられなかった。

熱く身体の内側から滲む痺れは心地良いけれど、きっと尻は赤く腫れてしまっているだろう。

この一時彼女を支配した男はただただ射精の快感に浸って腰を震わせているだけで。

甘掴んだ臀部を辛うじて抑えているに過ぎない。

淫魔「っはぁ……あぁ……ぅ…………」

ぼとぼと、びしゃびしゃ、どろどろ。

酷く粘ついた精液と、攪拌され過剰に分泌された愛液と、それから汗と。

彼女と彼の足元はそれは凄まじい有様になっている。

治り切らなかった精液は彼女の脚を伝い、指先の間を汚してすらいた。
159 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:48:01.17 ID:otMEiOz+O

淫魔「どん、っだけ……堪え性、無いの……射精し、過ぎ……っ」

性に溺れた顔のまま、非難よりは情愛を多分に含んで辛うじて意味のある言葉を紡ぐ。

最早既に、何故姿見の前で犯されたのかだとか、どんな表情で犯されていたのかだとか、そんなことは頭に無い。

ただ、純粋に射精し過ぎだろうと、そう問い掛けるだけの言葉。

実感の籠もった言葉はけれど、すぐに次なる予感が洗い流していくーーーー

「っふぅ……これだけで、満足なんてしていないだろう? 」

淫魔「ーーーーーーーー……っ」



【結局……】



1.濃密にたぶん五回くらい
2.濃密にたぶん五回くらい
3.濃密にたぶん五回くらい
4.濃密にたぶん五回くらい
5.濃密にたぶん五回くらい
6.濃密にたぶん五回くらい
7.濃密にたぶん五回くらい
8.濃密にたぶん五回くらい
9.濃密にたぶん五回くらい
0.ベッドが壊れるくらい
ゾロ目.獣は朝など知らぬ
160 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 14:48:37.65 ID:otMEiOz+O






………

……………

…………………


161 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 15:39:21.13 ID:otMEiOz+O

【下一桁:7……濃密にたぶん五回くらい】





淫魔「あなた実はオークとかオーガとか、それともインキュバスの血でも引いているのじゃなくて? 」

「いや、これでもたぶん純粋な人げ……悪かった、ちょっと暴走したんだ、この通り」

淫魔「別に? 私も愉しかったし、文句なんて精液一雫分もありませんわよ? 」

「なんだその例えは。……一応睡眠時間は確保して止めたんだが」

淫魔「それはあなたの話でしょう?
私は気をやって失神していただけだからあなたが寝てすぐに起きてしまったのよ? 」

ーーしかもあなたに抱き締められていた所為で寝苦しくて寝付けなかったし。
162 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 15:40:09.13 ID:otMEiOz+O

「や、まさか淫魔がヤって最中に気絶するとは思わなかったので……」

淫魔「あれだけ嬲られて耐えられる女がいるとお思いで? 」

「まったくもってその通りで御座います。申し訳ございません」

淫魔「ま、あれだけ射精されたからちょっとキャパシティオーバーだったのね。
淫気も精気も溜まり過ぎ状態なわけ」

「ほーん? 」

淫魔「大食いの人間だっていきなり豚一頭平らげることはできないでしょう?
少しずつ食べる量が増えて、段々と胃袋が大きくなっていく」

「なるほど。理に適っているようないないような」
163 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 15:40:52.49 ID:otMEiOz+O

淫魔「まぁ、大食いとは違って私たちに限界は無い筈なのが違うところね。
仮に国中の男全員に精液を捧げさせてもいつかはそれも物足りなくなるかもしれない」

「淫売のレベルを軽く超えてるなそれは」

淫魔「そうね。その人数だと質の悪い男も大勢混ざるでしょうし」

「そういうことじゃねぇよ。……で? 」

淫魔「うん? 」

「いつになったらまともに服を着て俺の上から退いてくれるので? 」

淫魔「私が満足したら。もう一眠りするから肉布団、任せたわよ? 」

「いい加減湯浴みくらいしたいしこの体勢だと勃って仕方無……おーい、気持ち良さそうに目を閉じるな、おーい……? 」
164 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 15:41:32.04 ID:otMEiOz+O

仰向けの彼に乗るうつ伏せの彼女。

はたから見れば仲睦まじい恋人同士に見えたかもしれない。

というか別にそうではないと強く否定するつもりも無い。

けれど、やっぱり彼にとってそれは大いに困ることで。

「日銭稼ぎ、はまぁ休んでもいいが……暑苦しいし身体がベタつく」

ーー結局、惰眠を貪るお姫様の我儘は昼前まで続いた。




【判定】



1.永続使い魔、始めました
2.小範囲毒物兵器は如何?
3.永続使い魔、始めました
4.永続使い魔、始めました
5.小範囲毒物兵器は如何?
6.永続使い魔、始めました
7.小範囲毒物兵器は如何?
8.永続使い魔、始めました
9.小範囲毒物兵器は如何?
0.感度上昇
ゾロ目.小国なんて一瞬
165 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/23(木) 15:41:59.62 ID:otMEiOz+O







………

……………

…………………


166 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:23:44.09 ID:otMEiOz+O

【下一桁:4……永続使い魔、始めました】




「で、何故増えた」

淫魔「あなたの所為ね」

??「ねー? 」

「巫山戯んな! 」

寝苦しさに文句を吐きつつも、彼とてまぐわい後の疲労感は同じで。

胸板に感じる柔らかな暖かさと鼓動を感じるうちいつの間にか寝入っていたようだった。

前回のように爽快感どころかはち切れそうな気勢でも生まれるかと思っていたがそうではなかった。

聞けばそれが一晩嬲られた仕返しとのこと。

なんのことは無い、淫魔が単に拗ねた所為で生気を独り占めされただけのことである。

167 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:24:58.62 ID:otMEiOz+O

それで、また暑苦しい感覚に魘され昼前に起きて。

彼の上で涼やかに寝息を立てる女は相変わらず。

それは兎も角として彼の小脇には彼女と良く似た美少女がすっぽりと。

不思議なことには慣れたものだが、さすがに情け無い声を出して飛び起きたものである。

さすがに女とヤって翌朝までは普通で。

惰眠を貪ったくらいの咎が少女誘拐にすり替わっては不幸と罰が過ぎる。
168 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:26:26.62 ID:otMEiOz+O

淫魔「あるのよねぇ〜。過度なセックスと溢れた淫気で使い魔が生まれちゃうこと」

使い魔「ねー? あるよねー」

「……つまりあれか? これからヤる度にこの子みたいなのが増えていくと? 」

淫魔「それは無いわよ。今回は許容範囲を見誤っていたわけだし」

使い魔「意識して生まれないようにすれば抑えられるもんねー」

淫魔「ええ。……初夜には何も生まれなかったでしょう? 」

「…………できれば今回もそうしていただきたかった」

魔術によって防音がほぼ完全とはいえ二晩連続で盛っておいてこの上盛り相手とよく似た少女が増える。

どう考えても美貌の姉妹を脅して隷属させる悪漢の所業に見えるだろう。
169 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:27:21.60 ID:otMEiOz+O

「ん……で、いつ消えるんだ? 使い魔であるなら暫くすれば魔力が尽きてしまうんだろう? 」

淫魔「消えないわよ? 」

使い魔「わよ? 」

「……なんと? 」

淫魔「だから、消えない。この子は生まれ方が生まれ方だし元となった魔力が強過ぎるのね。
あなたの生命力って量もそうだけど粘っこくてぷるぷるだから」

「うるせぇ」

使い魔「ご飯か精液をくれればずっと隣にいるよ? 」

「…………」
170 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:29:07.20 ID:otMEiOz+O

淫魔「知識的にも能力的にも少し幼い私ってところね。大雑把にいえば私の分身」

使い魔「人間でいえば十六、七歳? 一番食べ頃なマスターだよっ」

「お、おう……」

淫魔「あなたそれは私がもう下り坂の年増だって言いたいの? 」

使い魔「残念だけど男っていうのは若い女程燃えるものなんだよ、マスター」

淫魔「んなっ?! 」

使い魔「マスターよりは少し小さいけどー、おっぱいも大きいよ? 爆乳だよ? 寧ろハリツヤ抜群? 」

淫魔「んぐぐぐ……」

使い魔「大丈夫? おっぱい揉む? 」

「えーっと……」

淫魔「チッ……貶そうにも少し前の私だから貶すところが無い」

使い魔「完全な上位互換なんですよねー残念ながら」
171 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:31:58.16 ID:otMEiOz+O

淫魔「はっ、そうだ。そもそも私が主人であなたが下僕。
つまりこの男が犬畜生みたいに盛らなければ問題無い」

使い魔「むーっ……でも、確かにわたしおぼこちゃんだ」

「他所でやってくれよ……君らはせめて見た目に比例した品を持って」

この頭痛は絶対に疲労とは別のところから来るものだ。

どう考えても面倒ごとであると思わざるを得ない。

淫魔「ですって。ほら、あなたのようなガキはお呼びではないみたいよ? 」

使い魔「年相応なんですよねぇ……逆に若作りって言われているのでは? 」

淫魔「こんな若作りがいるか! 」

「それは俺もそう思う」

淫魔「ほらみなさい」

使い魔「むー……」
172 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:32:27.92 ID:otMEiOz+O

「…………」

ゴチャゴチャと戯れ合う淫魔とその分身らしい使い魔の仲裁をしつつ訊いてみるに。

一口に使い魔といっても千差万別、どれだけ集約しても二種類に分かれるものらしかった。

一つは彼の思うところの使い魔。

自作するにせよ動物を隷属させるにせよ、

それは一時的な契約であったり込めた魔力の限りにある関係。

込めた魔力を消費し尽くせば消えるかただの動物に戻る。

勿論魔力を供給し続ける限り結んだ契約は有効で、

生命力を分け与えれば強化もそれなりに簡単。
173 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:33:23.14 ID:otMEiOz+O

二つ目は今回のパターン。

つまり術者ないし生みの親のほぼ完全な分身体。

生み出されてしまえばあとは個体として自立し、

食事によって勝手に生き、成長する。

魔術的な負担は一度で終わる代わりに、

その製作は並大抵のことでは無いらしい。

努力と研究だけでは到達できない境地、

才能と運が無ければ正解には辿り着けない一つの完成形。

淫魔曰く分身体となる使い魔を生み出すために年月をかけ、

そして何の成果も得られず生命尽きてゆく魔術師すら存在するのだとか。
174 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:34:09.55 ID:otMEiOz+O

淫魔「でもよかったわねぇ〜、この子がこの子で」

使い魔「ねー? 」

「あん? 」

いつの間にやら戯れ合いは終わったらしい。

見た目だけならば非常に仲の良い姉妹を見ているようで愉快ではあった。

その実淫らな話どころか段々と男ですら躊躇するような下品な話に進んでいたので実情は酷いものだったが。

淫魔「今回はあまりにも過剰なエネルギーで意図せず生まれたのだもの。
親から無作為に情報を集めてつくられるわけだから」

使い魔「今より若い頃のご主人様みたいな見た目だったかもしれないんだよねー」

「うへぇ……」
175 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:35:31.79 ID:otMEiOz+O

淫魔「ん? でもそれはそれで……私一人でこの絶倫巨根なお猿さんを二人も飼えたということ? 」

使い魔「あ、それはいいかもー」

「…………」

本当にそうならなくて良かったと大して信仰心も無い神に感謝した。

さすがに自分の生写しと女を共有する趣味は無い。

淫魔「ま、この子はこの子でそれなりに強い筈だし。
なんなら私たちでしっぽりずっぽりぬっぽりしている間に働かせてもいいわよ? 」

「え、そうなの? 」

使い魔「んなわけありますか。私にもくださいよー、ご主人様のセーエキ! 」
176 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:37:55.41 ID:otMEiOz+O

「……品が無さ過ぎる」

口にする言葉さえまともなら快活な美少女で通るのに。

いや、それはマスターたる目の前の女も似たようなものではあるのだけれど。

ともすれば冷たさが勝つような玲瓏とした美貌を持つが故により酷いかもしれない。

淫魔「取り敢えずあなたの言うことは聞くみたいだし。
私たち含めて今日はどうするの? 」

使い魔「どうするの? 」

「あー……」

どうするの? 、と。

本当に、見た目だけならば良く似た美人姉妹で済むのだが。

淫魔の血だか形質だかを色濃く受け継いだ容姿をしていながらも、

瞳の色だけは彼と同じ真黒なところも含めて自分の娘とはこんなものかな、とか。

そういった感傷も持てたかもしれないのに。
177 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:38:39.29 ID:otMEiOz+O

「残念過ぎる、というとさすがに贅沢なんだろうか……いやいや」



【どうするの? 】



1.いっそ二人で行ってこい
2.淫魔と二人で
3.淫魔と二人で
4.淫魔と二人で
5.三人でモンスター狩り
6.使い魔と二人で
7.三人でモンスター狩り
8.三人でモンスター狩り
9.使い魔と二人で
0.現実は非情である。一人で行け
ゾロ目.あっ、実は本業が……
178 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:43:02.13 ID:otMEiOz+O

【下一桁:9……使い魔と二人で】



淫魔「え、行かないけれど」

「あ? 」

淫魔「くだらない殺生は人間の都合でしかないでしょう?
あなたがどうしても、私が、必要だと希うのなら、流行りのアンクレットで手を打つけれど」

「……二人で行くぞ」

使い魔「はいっ! マスターは放っておいて二人で楽しみましょうご主人様」

淫魔「あともし勝手に盛ったりしたら片玉とはお別れするものと思いなさい」

「理不尽な。……ヤれと言われてもヤらねぇよ」

使い魔「えーっ? なんで? なんでなのご主人様。頭大丈夫? ちゃんと勃つ? 」

「やかましいわ。さすがにまだ枯れる歳じゃない」

179 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:43:34.91 ID:otMEiOz+O






………

……………

…………………



180 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:53:00.81 ID:otMEiOz+O

と、そういった若干納得のいかない流れで今日も今日とて日銭稼ぎの依頼を受けた。

また一人食わせなければならない同居人というか同棲人が増えたため金は余計入り用ではある。

ただし片玉を失う恐怖に引き下がったわけではないけれど、

元々は自分一人でもそれなりにこなしていたわけで。

それに曲がりなりにもあの淫魔がまともに戦えると太鼓判を押した使い魔なわけで。

なんてことはない、出費以外はいつも通り。

十分に食える報酬額の依頼を完遂してしまえば、それで終わる話。

「本日もお誂え向きの殺生依頼が盛り沢山だな」

使い魔「生物を殺した後とか戦闘後って、その、昂って滾ってぶち込みたくなるんでしょう? 」

「……否定はしないけどもう少し、小声で」

周囲の目が、怖い。



【本日の得物】



1.盗賊集団
2.ワイバーン
3.ワイバーン
4.盗賊集団
5.ワイバーン
6.盗賊集団
7.ワイバーン
8.ワイバーン
9.盗賊集団
0.美人姉妹を囲う非道な悪漢の調査
ゾロ目.暗躍しているとかいう噂の淫魔
181 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 22:53:29.36 ID:otMEiOz+O







………

……………

…………………


182 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 23:10:13.40 ID:otMEiOz+O

【下一桁:1……盗賊集団】



使い魔「やー……呆気無く終わりましたねー」

「そうだな」

使い魔「盗賊集団ってようはむさ苦しい不潔で暴力的な男集団じゃないですか。
だから精気的にも魅力的な男とかいるんじゃないかなーって思ってました」

「そうか」

使い魔「それが実際にはどうですか。ヒトを化け物か何かのように」

「そうだね、酷いね」

使い魔「こっちは超エロい身体の美少女で犯してくださいオーラ半端無いっていうのに」

「それはちょっと複雑」
183 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 23:13:25.14 ID:otMEiOz+O

使い魔「お、妬きました? 妬きましたね? さ、マスターには会わずこのまま別の宿屋で休憩しましょう? 」

「しねぇって。……あのさ」

使い魔「はい? 」

小首を傾げる姿はいっそ張り倒したいくらいに可愛らしく、どこか妖艶で。

でも実際にはそんなことどうでもよくて。

「君、強過ぎない? 」

使い魔「へ? 」

様子を見て見張りから片付けていこうと話しかけようとしたときには時既に遅し。

平素となんら変わらぬ足取りで盗賊どもが根城にしている簡素な山城の門を叩いたのはこの少女。

184 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 23:18:24.49 ID:otMEiOz+O

襲いかかってきた見るからに強欲そうな脂ぎった肥満体をつまらなさそうな顔で消し済みにして。

その後はほぼ全て一緒。

最終的には化け物相手に震え上がった頭らしき男と子分たちは皆一様に炭と化して空に舞った。

あの、一人の少女に大して男たちが集団で命乞いをする様は何度思い返しても間尺に合わない適わない。

使い魔「まぁ、あれくらいマスターもできる筈ですよ? 」

ーーだってわたし、マスターとご主人様のイデンシ受け継いだコピーですし。

「…………」

本来、この依頼は時間をかけて達成するもので、その分報酬も莫大なものである。

だから彼も腕に自信があるとはいえ、見張りと頭を切り捨てたあとは後を追わないつもりだった。
185 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 23:23:21.58 ID:otMEiOz+O

「俺の手に負える力じゃないと思うんだが……なんなのこれ」

使い魔「そんな女二人をじゆに組み敷いて犯したり犯されたりできるんですからっ。
ご主人様は果報者の絶倫さんですねー」

「…………」

ケラケラと、まるで他愛無い冗談を喋るように。

いや、きっとそれは間違いではなくて、彼女にとってはまさに他愛無いお話なのだろう。

「……救世の英雄でも目指そうかな? 」

使い魔「いいんじゃないですか? ヤればヤるだけ強くなる三人の冒険譚、うん、中々楽しそう? 」

ーーあ、一人ずつヤりたいならわたしは構いませんよ?

「…………」

部屋は二つに増やすべきだと確信した。

この奇妙な関係はそれなりに居心地が良くて、楽しい。

見目の極致たる美貌を穢すのは何物にも替えがたい悦楽だ。

けれど、こんなのと四六時中一緒にいては壊れてしまう。
186 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 23:29:18.93 ID:otMEiOz+O

「ま、まぁ、そのうち一定ラインを超えれば成長は緩やかになるとか言ってたしな、うん」

それだけが、心の支えである。

いき過ぎた力は、身を滅ぼす。

使い魔「マスターったら新しいランジェ揃えてくるって言ってたしなー。
どんなエロいの用意してくると思います? 」

「……知らん」

ちなみに。

一夜どころか小一時間程度で中規模な盗賊集団を壊滅させたとして一躍有名人になったのは彼だった。

当然といえば、当然の見方ではあるのだが。



【強化(はぁと)】



1.じゅうまんぼると
2.じゅうまんぼると
3.じゅうまんぼると
4.じゅうまんぼると
5.まぁ、今回は制限無しでやりました
6.まぁ、今回は制限無しでやりました
7.まぁ、今回は制限無しでやりました
8.まぁ、今回は制限無しでやりました
9.じゅうまんぼると
0.伝説的
ゾロ目.神話級
187 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 23:29:45.86 ID:otMEiOz+O






………

……………

…………………



188 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 23:37:19.36 ID:otMEiOz+O

【下一桁:3……じゅうまんぼると】




淫魔「ま、そんなものではなくて? あくまでこの子は私、と多少はあなたの分身体なわけだし」

使い魔「まだご主人様とえっちしてないですしマスターより弱いんですけどね」

淫魔「永遠にそうだから安心しておきなさい。……何か問題でも? 」

問題しか無い。別にこの街の出身ではないし、いつかはこの街を出るつもりだった。

それでも、この街は中々に居心地がよくて、

工房ギルドの長や宿屋の主人夫婦、市場にだってそれなりに友人はいる。

そんな人々から予想外の理由と早さで離れてしまうのは少し、悲しいことだった。
189 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 23:43:34.34 ID:otMEiOz+O

淫魔「別にいいじゃない。私、独占欲は強い方だからレベルの低い街娼だとか木っ端な街娘は許さないけど、
それなりな浮気は浮気だと思わないわよ」

ーー私は、一途でいるつもりだけれどね。

使い魔「英雄色を好むものですし。や、ご主人様は特に英雄ではありませんが」

「はぁ……」

確かに、この街に腰を落ち着けて街の有力者へと目を向けるのもつまらなくはないだろう。

いつまでも生命の遣り取りをする冒険者ではいられない。

だから彼女たちが暗に勧めるように、彼女たちとこの街で暮らすのも選択肢の一つ。

彼女たちと暮らし、街の発展に寄与して、参事会の役員に食い込む。

その中でどこかの奥方や娘と火遊びをするかもしれない。

それでも、いつも美貌の妻の元へと帰っていく男。

それはそれで、成功した冒険者の人生だろう。
190 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 23:46:59.96 ID:otMEiOz+O

淫魔「まぁ、私はあなたがいてまぐわってくれて、できれば愛してくれるのならそれでいいわ」

使い魔「右に同じですー」

淫魔「あなたはこれ以外の男を見つけなさい。
なんなら私が淫夢を見せて品定めした中でこの男の次に良かったのを

使い魔「結構ですー。どうせご主人様とは圧倒的な溝があるレベルの二番手候補でしょう? 」

淫魔「あなたにはお似合いでしょう? 」

使い魔「んー? 」

淫魔「何か? 」

「…………」
191 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 23:50:15.05 ID:otMEiOz+O

別に不幸なんかじゃない、不自由があるわけでもない。

寧ろ、また次の街へ向かい居心地の良い場所を探す方が多難だろう。

「それでもさ、俺は注目されるような生活って、嫌なんだ」

淫魔「ふぅん? 」

使い魔が用を足しに行ったときを見計らって、呟く。

まだ出会って殆ど時間は経っていない。

だが、なんとなく相談や愚痴ならば、彼女一人に語りたい。

彼女程ではないにせよ、彼も急速に惹かれているのだ。

見目や肢体が全てではなく、ただ純粋に居心地の良い関係に。
192 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 23:55:20.77 ID:otMEiOz+O

「これでも一端の冒険者なんだ、俺」

淫魔「知ってる。幾らアレが良くても弱い男やつまらない男は趣味じゃないから」

「左様で。……だから、誰にも注目されず、顧みられず、自分の限界ってやつを知りたい」

淫魔「いいのじゃない? 旅を始めるなら私たちはいいわよぉ?
野外で愉しんで翌朝には前日より元気だし強くなってるし」

「それは確かに心強いな、うん。……明日でもいいか? 」

淫魔「ん。……私だけはいつでもあなたの味方よ」

「ありがとう。……誰かと旅をするのも久し振りだし、俺は準備をしてくる」

まだ日は完全に落ち切ってはいない。

それなら、旅に必要な物は粗方揃えられるし、

何人かに感謝と別れを告げることもできるだろう。
193 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/23(木) 23:58:56.38 ID:otMEiOz+O

淫魔「嗚呼……森の奥、木陰で獣たちに見られながら最低の獣に犯されるなんて」

ーー今から濡れてくるわ。

「…………」

最低なのはお前で、この瞬間だと言葉が口先の寸前まで飛び出す。

今までの感傷的な空間はどこへやら。

「あいつに見られながらヤる趣味でもあるって? 」

淫魔「見られるのじゃないわ、見せつけてやるのよ」

ーー愛されているのが誰か、パートナーが誰か教えてやらないと。

気持ちは嬉しいがそれは言葉と理屈で教えてやってほしい、なんて。
194 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/24(金) 00:08:55.35 ID:VHK9bH8NO

「まぁ、いいか。……取り敢えず、これからもよろしく」

淫魔「ん、こちらこそどうぞ末長く」

それはさすがに重いと思うが、構わない。

彼とて今更この女の身体と手管から離れられるとは思わない。

ヤってしまえば野外もそれなりに楽しいものである。

「っと、まずはどの辺りに向かおうかーー



【第一部、完! 】




1.海
2.海
3.山間の小さな……
4.山間の小さな……
5.山間の小さな……
6.海
7.山間の小さな……
8.海
9.海
0.追跡者
ゾロ目.所謂魔界
195 : ◆cKDALETpQ6 [saga]:2020/07/24(金) 00:09:23.32 ID:VHK9bH8NO






………

……………

…………………


196 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 00:10:54.56 ID:VHK9bH8NO

何かこう終わった感がありますがまだ二夜なので続きます……
それから今後もこんな感じで時間と難易度はガバガバです

それではよければまた
ありがとうございました
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2020/07/24(金) 00:50:31.15 ID:fuYZf+dQO
おつおつ
第一部は珍しく非常に穏当な感じだったけどさてさて
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/24(金) 01:05:12.72 ID:0lUhThqpo
おつです
>>1も大分毒されてきてる…
199 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 13:41:06.38 ID:VHK9bH8NO

このまま穏当に幸せにいきたいですね……
毒はこう、自分から撒いてしまってますし……

夜までゆっくり考えるために少しだけ
200 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 13:41:32.27 ID:VHK9bH8NO

【下一桁:……山間の小さな……】



それは旅を始めて三日目の晩。

どうせならばあまり人の寄り付かない、冒険らしい冒険をしようと決めた。

山間の小さな村とも呼べない集落。

そこの近くには信じられない程に巨大で、

溶岩流すら凍てつかせる魔術を操る計り知れない強さの魔物が住むという。

倒せるのならば挑むも良し、倒せそうもないのならまた目的地を変えてしまおう。

そんな、当てども無い旅に出られたことが、実は相当に嬉しく心を弾ませた。

こればかりは、一生心に住まう童心の欠片、とでも表現すべき宝である。

無くしたときが彼の死、或いは大人を飛び越えて歳を取る、ということ。
201 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 13:42:02.05 ID:VHK9bH8NO

淫魔「あぁ、ところで」

「お前の” ところで ”には良い思い出が無いんだが。……何だ? 」

淫魔「私、それなりに今現在のあなたは調べましたけれどね、
あなたの過去についてなんて何も知りません」

「だろうね」

淫魔「過去なんて要らない、今が唯一大事なモノ、なんて言いますけれど」

「気になるって? 」

淫魔「語りたくないのならば結構。誰しも見せたくない過去の一つや二つあるでしょう」
202 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 13:42:40.11 ID:VHK9bH8NO

「別に面白いものでもないが……ま、いいか」

淫魔「本当によろしいのかしら?
さすがにその肉槍の猛りと持て余す獣性を鎮めるために幼子を攫って使い殺した、
なんて告白されては困ってしまいますが」

「んなことするか馬鹿! 」

淫魔「あらぁ、人は中々に奥深く、闇深い存在でしてよ? 」

「はんっ」

爆ぜた焚き火が薪を転がして。

軽く魔力を込めた手でそれをもう一度組み直しながら自分の過去を思い出す。
203 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 13:45:35.33 ID:VHK9bH8NO

奔放な使い魔はその秘めた力に反比例したように子供らしくあり。

今は、淫夢の彼方へ旅立ってしまっている。

さして遠くで寝ているわけでもないが、ちょっとやそっとでは起き出してこないだろう。

だから、さして面白味の無い昔話をたった一人の聴衆へ向けるには、丁度良い。

面白味の無いものとはいえ、やはり自分語りというものは恥ずかしいものである。

「俺はーー



【生まれ】



1.街人
2.← 桁の目
3.騎士
4.スラム
5.商家
6.街人
7.商家
8.スラム
9.騎士
0.貴族
ゾロ目.王族
204 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 13:46:01.77 ID:VHK9bH8NO

……おや?
205 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 13:46:36.20 ID:VHK9bH8NO

恐らく今夜も来られると思うのでそのときまたお願い致します
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/24(金) 13:51:11.83 ID:0lUhThqpo
コンマ神「そろそろいいか?」
おつ
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/24(金) 14:22:48.78 ID:jc95dIPEO
おや?
おやおやおや?
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2020/07/24(金) 15:23:22.23 ID:fuYZf+dQO
ざわ……ざわ……
209 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:35:26.08 ID:VHK9bH8NO

事情によりぶつ切り細切れになりますが再開します
210 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:35:53.70 ID:VHK9bH8NO

【ゾロ目33:……王族】



彼の生まれは所謂ところの高貴な家柄、その最上位に位置するものだった。

某国の王家、しかもその中枢、何かが間違えば万民を統率し慰撫する者に収まり得た血筋。

位階の継承権を持った紛うこと無きそれは、王族の血統。

この肉体に宿る血脈にさしたる意味があるとは思えないけれど、それは今だから思うだけのこと。

幼い頃、宮廷から呼ばれた家庭教師や剣術の師には貴人らしさを叩き込まれ、守らされた。

そんなとき、幼心というものは実に正直で真っ直ぐなものである。

すなわち、その血を受け継ぎ支配者となるのだから強く、賢く、慈愛に満ちた人物とならねばならない。

その代価が暴虐による楽園などではなく、愛と平和に満ちた穏やかな国であれと願うような。
211 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:38:48.21 ID:VHK9bH8NO

淫魔「あらぁ……もしかしてじゃあ私、重要人物誘拐犯? 」

「そうだな。捕まれば陵辱される間も無く拷問に入るだろう」

淫魔「あぁら、生半可な手管じゃあ私にとってはご褒美になりかねないわよ? 」

嘯く顔には嘘偽りなどきっと無い。

けれどそれは行われるであろう出来事に対してだけで。

面倒なこと、自分にとって気に入らないこと、そして何故か貞操のかかるものに対しては真剣なのだ、これは。

「はんっ。……今更積極的に俺を探してはいないだろうが、見つけられれば使いようがあるのは確かだ」

国内にいるのだから噂は嫌でも耳に入る。

曰く、彼の伯父にあたる王は不治の病に倒れている。

曰く、先年事故死した第二王子は王太子によって暗殺された。

曰く、第二王子に賭けていた者たちは十数年前に出奔した今は亡き王弟の息子を血眼になって探している。

「ま、順当に行くなら王位は真っ当に引き継がれるだろう。
そこに余計な火種を持ち込むようなことはしたくない」

ーーそこに恨みが無いとは、言わないけれど。

わざわざ何か仕掛けるような気も、能力も、今や理由だって特には無い。
212 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:39:18.03 ID:VHK9bH8NO

王国第一の藩屏たる王弟唯一の男子。

しかも真実は探せなくなってしまったが伯父と父公爵の仲は非常に良いものだった。

伯父が困れば父が助け、父が躓けば伯父が手を差し伸べる。

彼の母親である夫人はときに兄弟間の絆に嫉妬さえ抱いたという。

そんなわけだから、少なくとも表向き伯父王は彼を実子同然に可愛がってくれた。

剣術の師も、家庭教師も、そもそも乳母さえ同じで。

王太子の一つ下だった彼は自然、王太子の最も親密で大概のことは言わずとも分かる仲となった。
213 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:40:09.20 ID:VHK9bH8NO

淫魔「なるほどねぇ〜……」

「驚かないんだな。人間の細々とした雑事に興味は無いか? 」

淫魔「んー……無いわけじゃないし、納得できる部分も多いから」

「納得? 」

淫魔「あなた、ただの剣士崩れにしては所作が綺麗過ぎるのよ。
几帳面だとか貴族被れだとか、そんな言葉では表せない程度には」

「そう、か? 」

淫魔「それにほら、まず金銭感覚がおかしい」

「何を馬鹿なことを。これでもまともな冒険者の数倍は貯蓄があるんだぞ」

ーーそれらは全て、嵩張らない宝石や貴金属に替えて持ち歩いている。

214 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:42:12.19 ID:VHK9bH8NO

淫魔「そこがまずおかしいと気付きなさいな。
普通その日暮らし日銭暮らしとなったら貯蓄なんてしないし、できない」

「……それでも、俺の周りにはそれなりにいたさ」

淫魔「勿論いないとは言わない。……私に呉れたバレッタ、これ幾らしたの? 」

「…………安物は、言い過ぎた」

淫魔「言い過ぎた、どころじゃない筈よ。
鎧猪丸々一頭の捕獲は下手な工房一年の仕入れを賄って余りあると聞いたわ。
……それも、あなたが請け負った依頼の主はあの街の工房を取り仕切る男だった」

「馴染みの男だったからな。世話にもなった」

淫魔「だから安く手に入れることができたと? 」

「まぁな。……いや、分かり切っているんだ、自分でも。
間違っているとは思わないが思い切るタイミングが平民とは全く違うっていうのは」
215 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:45:54.68 ID:VHK9bH8NO

淫魔「そ。……まぁ、別に責めているわけじゃあないわ。
あれだけ時間がどうの義理がどうのと言う割に金銭感覚だけおかしいから、思っただけ」

ーー寧ろ、私としては好みな考え方。

淫魔「それで? 未来の国王と竹馬の友になったサラブレッドが何故冒険者なんてやくざな生き方をしているわけ? 」

「別に。いきなり、追放されたんだ」

淫魔「追放? 」

「兄貴は……いや、王太子殿下は終ぞ姿を見せなかったな。
ただ、暫く着いた監視兼お守り役は仲の良い騎士だったから」

そもそも追放とは宗教的な事情や忌み子としての生まれなど、

どうしようもないけれど皆が理由としては理解できる際に行われるものである。

そうでないのならば主観は兎も角罪人相手なのだ。

追放などという変に温情のある生温い刑ではなく、

いっそ刑死させてしまえばそれで良い。

それとも、王の名で死を賜ってしまえば誰も表向きは文句など言い出さない。

淫魔「あなた本人にすら知らされない事情、ね」

「あぁ。何か敵対止む無しとなったのか、それとも単に王家の血筋に手を掛けられない日和った反逆者でもいたのか」

淫魔「ふぅん……」
216 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:46:31.27 ID:VHK9bH8NO

「む……」

また、薪が爆ぜて、転がり落ちた。

転がり落ちたわけではない、と思う、我ながら。

あの日、兄貴と慕う王太子の元へ向かう途中、

彼に立ちはだかったのは沈痛な面持ちの剣術師範だった。

彼は、その卓越した剣術のみで宮廷お抱えの魔術師すら圧倒することができる男。

十代半ばに過ぎない年齢で参戦した隣国との戦、

その最激戦区の前線を一人で支えたばかりか、

逆に押し返し敵将を血祭りに上げて一代貴族となった当世無双の伯爵であった。
217 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:47:16.05 ID:VHK9bH8NO

「彼らが言うところによるとな、笑えることに事情は全く話せないのだそうだ」

淫魔「そりゃあそうでしょうけれどね……あなたそれまともに聞き入れたわけ? 」

「今でも同じ選択肢を採るだろうが……特にあの頃は王太子殿下と伯爵、父上と母上くらいしか信頼に足る相手はいなくてな」

淫魔「はぁ? 」

「一応今は公爵家を継いでいる筈の妹もいるんだが……あれとは中々複雑でな」

淫魔「いえ、そういうのは問題にならないでしょう。
信頼できる人間が少ないからってその数少ない人間の裏切りは許容するというの? 」

「まぁ、今となってはそういう疑問や痛みも覚えるさ。
だけど、今更過去には戻れないし、今の王宮は魅力的な場所じゃあない」

淫魔「…………」
218 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:47:56.67 ID:VHK9bH8NO

「それともあれかい? 今戻れば地位としては凄まじいものがあるのは確かだ。
病に倒れた王の甥、時期国王竹馬の友にして最も信頼できる臣下。
それも、長く市井に溶け込み良い意味で王族らしさの少ない大貴族。
そういう立場として立つ男の波乱万丈を見届ける夫人になりたいか? 」

淫魔「…………」

「なれと言われてなれるものでもないしそんな気も無いけどな」

淫魔「…………」

「ま、いつかは王城の門くらい眺めに行くつもりだよ。
本当はせめて即位パレードくらい見てやりたかったが」

淫魔「…………」

「…………? 」
219 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:49:21.05 ID:VHK9bH8NO

淫魔「…………」

「…………なんだ? まさか俺の不幸を悲しんでくれるって? ありがたくて涙が出るね」

淫魔「はぁ…………あなたーー



【岐路に立ち】



1.寂しいのね
2.いつかは、知っていること全部おしえなさい
3.いつかは、知っていること全部おしえなさい
4.寂しいのね
5.寂しいのね
6.いつかは、知っていること全部おしえなさい
7.寂しいのね
8.寂しいのね
9.いつかは、知っていること全部おしえなさい
0.……勃ちなさいな
ゾロ目.襲撃
220 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:54:41.13 ID:VHK9bH8NO

【下一桁:5……寂しいのね】



淫魔「…………あなた、寂しいのね」

「赤の他に……他淫魔様に憐まれる筋合いはございませんね」

淫魔「そうでしょうけれど」

「今でも俺はあのときの判断を誤りだと思えない。いや、思っては、いけないんだ」

淫魔「だから、それが

「そりゃあ寂しいさ。またあの、慕う人々と、幸せに暮らせるのならなんだって捧げてみせる」

淫魔「ん、そうじゃなくて……いえ、勿論それも物凄く大切で、私には侵せない想い出なのでしょうけれど」

「…………」

淫魔「実際にはあなた、割と今の生活の方が性に合っているでしょう。
華美な礼服を着て、参内して、兄と慕う男に首を垂れて、なんてやりたくなかった」

「……それでも、俺はそれが嫌ではなかったさ」
221 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 19:58:40.88 ID:VHK9bH8NO

淫魔「あなたが気にしていること、心に刺さった棘、それって究極的には頼ってもらえなかったこと、違う? 」

「…………」

淫魔「そうあれかしと育てられてきたのだからある種当然の帰結。
王太子に剣を向けられたのならば理解できた、取り巻きに排除されたのなら抗った。
けれど、そこに王太子の意志があるかも分からず、信頼できる人間から事情は話せないと語られた」

「…………」

淫魔「そんな一大事、せめて、嗚呼、せめて一言でも自分に相談してくれたのならばッ……! 」

「…………」

淫魔「…………ん? 」

「…………変に声を張って演技などするんじゃない。台無しだ」
222 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 20:02:20.49 ID:VHK9bH8NO

きっと、彼女の言うことは正しいのだろう。

王族として、政争は宿命付けられた戦いの舞台で。

王太子と仲が良かった、いや、それ以上の絆があったなどもしかすれば人間には分不相応な奇跡なのかもしれない。

それが結局、歴史にすら語られないであろう幕切れを迎えたのが虚しくて。

何か、自分だけが蚊帳の外であるのが悔しくて。

王太子殿下は、最終的に自分以外の人間を頼ったのだ、恐らく。

そんな、失恋染みた気分になっていたのだ、彼は。
223 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 20:08:24.31 ID:VHK9bH8NO

淫魔「まぁ、いいじゃない。だって、私はあなたが誰でもいいし、
これはあくまで寝付けない夜の他愛無い一幕だもの」

「そうかい。……いや、その方が気が楽だが」

淫魔「でも、それと関連して一つだけ言わせなさい、不出来な従僕」

「なんなりとお申し付け下さいませ、御心広き慈悲深い御主人様」

大仰に、それでいて滑らかに。

過剰な演技で場を和ませてくれたのだから、

その善意に乗って本場仕込みの正式な礼を返す。

一生使うことは無いと思っていた、彼唯一の主人たる王への、格式ばった拝跪。
224 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 20:12:25.66 ID:VHK9bH8NO

淫魔「一度刺さった棘は時間が経って抜けたり、溶けたりすることもあるでしょう」

「ええ」

淫魔「でも、そういうときの傷は、中々治らない。
ときにそれは、誰か他人に薬を塗ってもらって、舐めてもらわないと完治しない」

「そうかもしれませんねご主人様」

淫魔「だから……

「だから? 」

淫魔「私のことだけを考えなさい。それができないのならいっそ私に溺れなさい」

「……は? 」

淫魔「あなたの寂寥が私に癒せると思うのは傲慢よ。
だけど私、自分にできないことがあるって本当は我慢がならないの」
225 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 20:16:15.63 ID:VHK9bH8NO

「はぁ……」

淫魔「それなら、いっそあなたが私に合わせて変わりなさい、ってこと」

「理屈としては辛うじて分からないでもないような」

淫魔「仕方無いわね……もっと、もっと簡単に言うなら」

「あぁ、馬鹿な下僕におしえてくれよ、女王様」

淫魔「あなたにそんなことヘラヘラ言われても嬉しくない。……ヤらない? 」

「は? 」

淫魔「ふふ……もう二日も何もしていないもの。それにあの子には強力な眠り粉を飲ませたし」

「何やらかしてるんだお前馬鹿じゃねぇの? 」

淫魔「馬鹿で結構。……ふふ、あなたも今あまり俊敏には動けないのではなくて? 」

「は? いや、そんなこ……え、あれ? 」
226 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 20:22:32.64 ID:VHK9bH8NO

状況は詰み、とかそんな段階だった。

焚き火を囲んで、二人ともマントとささやかな服を身体に巻き付けている。

季節は初夏。

体感的には寧ろ身体に巻き付けた布が蒸し暑さに拍車をかける。

ただそれでもなんとなく、森林が放つえも言われぬ心細さが手を伸ばさせたのだった。

そして、薬だかチャームだか知らないけれど、身体が少しだけ、鈍い。

そのくせ、眠っている筈の肉槍は今にもズボンを突き破りそうな程に脈打ち勃ち上がっていて。

淫魔「ふふ……あぁ、今日は小川で沐浴もできなかったし、臭いもするでしょうねぇ〜」

227 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 20:29:11.19 ID:VHK9bH8NO

「や、別に嫌ではないが……本気で臭うぞ、たぶん」

淫魔「いいじゃないそれも。……んふ、嗚呼、服越しにすら臭い立つ汚臭ね」

「言い方に悪意が……ちょっ、おい! 」

いつの間にやらベルトに手をかけられて、押し倒される。

背中には外套や食料の入った荷物がクッションの役割を果たして挟まって。

なんとはなしに彼女との初めての夜を思い出す、彼女上位の流れ。

淫魔「二日も無沙汰じゃあ喉が乾いて仕方無かったのよ……いただきます」

「っひっ……! 」



【後処理とかそういうのは考えないよね】



1.なすがまま
2.なすがまま
3.なすがまま
4.なすがまま
5.なすがまま
6.なすがまま
7.なすがまま
8.なすがまま
9.味方がいるんだよなぁ……
0.魔術耐性毒耐性◎
ゾロ目.襲撃
228 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 20:29:38.95 ID:VHK9bH8NO

ちょっと休憩入ります
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/24(金) 20:36:51.18 ID:0lUhThqpo
たんおつ
230 : ◆cKDALETpQ6 [saga sage]:2020/07/24(金) 21:15:43.07 ID:VHK9bH8NO

申し訳ありませんが急な呼び出しが入りましたので今日はこの辺で……
明日の夜は恐らく大丈夫かと思います

それではまたよければお願い致します
ありがとうございました
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/24(金) 21:29:59.11 ID:0lUhThqpo
お気をつけて
おつおつ
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/25(土) 01:30:18.38 ID:/bv/BbXMo
おつ
図らずも王族の血を継いでしまった使い魔ちゃん
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/04(火) 01:11:48.94 ID:XHaZnk6+O
エタ?
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/05(水) 13:55:15.80 ID:957mXu3n0
っぽいね
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/05(水) 13:56:27.24 ID:MiQI5tKaO
まだ2週間も経ってないのにエタとか言い始めるってどんだけ生き急いでるんだよ
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