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【鯖鱒wiki】ふたたび坂松市で聖杯戦争が行われるようです【AA不使用】

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689 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/10(火) 21:47:18.82 ID:LDl1I/8Q0

>>688
【人物指定が無いので、今回は一人で】


「……ま、急がなくてもいいわよね」
「ガイスロギヴァテスももうバラバラ。あんたしかいなくなっちゃった」

動こうとしても、先の戦闘で疲弊しているのもまた事実
今夜はガイスロギヴァテスのマスターとして、今後の事を考えよう

「さて……どうしましょうか。このまま散り散りにしておくか、一度全員集合させるか」
「それとも誰かに連絡するか……悩むわね」

コリーは縦島の家に居候しているらしい。動画編集はランサーがしているそうだから、連絡を取ることは比較的容易だ

アダムスはあれ以降の連絡はない。一度コリーが受け取ったらしいが、怪しいからと無視したそうだ

そして、ディールは今、何処で何をしているかもわからない。聖杯戦争から降りろとだけ伝えてからは音信不通だ


「あいつらも本当に……ドミトリイさんは本当に苦労していたのね」
「そう言えば、メリッサも前回聖杯戦争にいたのよね。話とか聞けるかしら」



【メリッサって今は何処にいるの?】
123:海外に
456:ちょっと県外に
789:街にいるよ
↓1

690 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/10(火) 21:51:23.89 ID:FQ6v1Mi50
ほい
691 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/10(火) 21:56:29.35 ID:LDl1I/8Q0

9:普通に街にいる

【メリッサですが、前回の貴方の彼女になったんですよね】
【貴方が来るかは未定ですが、そんな二人の関係は】

147:平常運転
258:ちょっとぎこちない
369:バカップル
↓1


【ついでに、この事をガイスロギヴァテスは】
123:(誰と付き合ってるか)知らないよ
456:(好きな人がいる事は)知ってるよ
789:(付き合ってる人も)知ってるよ
↓2


【ついでにアダムスのリーク先も】
123:市長
456:監督役
789:ルゥナ達
↓3

692 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/10(火) 21:58:16.47 ID:SEsVTMVBO
あ
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/10(火) 21:58:41.05 ID:FQ6v1Mi50
てい
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/10(火) 22:03:56.37 ID:EqkLHWcS0
破
695 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/10(火) 22:13:18.95 ID:LDl1I/8Q0

7:態度は変わらないよ

5:ルシフェル「好きな人はいるみたいだな……」

7:アダムス「持つべきものはやっぱり仲間だぜ!」


【という訳で本日はここまで】

696 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/10(火) 22:34:24.41 ID:SEsVTMVBO
乙
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 15:37:12.06 ID:p00/GYWS0
せっかく仲間ユニットがいるんだから何かに使いたいが何できるんだったかな
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 16:18:09.38 ID:b6rG0Kbho
というかメリッサいるのか
前回活躍できなかった分活躍するのか?
ルシフェルは何やってるんだろうな…前回の動機的には今回もいてもおかしくはないんだが
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 19:12:37.56 ID:7bU3BeoXo
セイバー陣営はアサシン陣営と組んでて此方とは敵対的
アーチャーはバサカを庇ってたランサーを許せるはずなく、敵対的
ライダーは何故かこっちを敵視してる
バサカは既に消滅
同盟組めそうなのは神秘の低い現代寄りのキャスター陣営

やだ、凄く詰んでる……!
700 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/11/11(水) 21:02:59.49 ID:6Ckh4X720

【本日はお休み】

【……挙げられてみると本当に詰んでる!?】 

701 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 21:40:32.87 ID:OXIbKKSFo
まあ目的は勝つことじゃないし…
702 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/11/12(木) 21:38:30.86 ID:UsFKPBl20

【本日もお休み】

703 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/11/13(金) 20:07:55.07 ID:4SO2803pO

【本日もお休み】

【盤面の動きに悩んでいるのと繋ぎが不自然な感じになってしまう…!】

【明日の夜には、必ずや更新してみせます】

704 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/11/14(土) 21:44:20.88 ID:u1Bd8t7D0

【……ごめんなさい。寝落ちしてました】

【更新は明日に回します。本当に申し訳ありません】

705 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/14(土) 21:49:37.88 ID:0mDQ0oNS0
乙
勝てない状況の時は逃げ隠れすればいいのさ
706 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/15(日) 20:27:37.61 ID:G2EbgEAS0

【それではゆっくりと再開します】

707 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/15(日) 20:29:52.75 ID:G2EbgEAS0


『──ってな事があってよぉ』
「成る程、それは困るな。……で、何故それを君が知っている?アダムス」
『斯々然々。いやあ便利な言葉だぜえ!』

夜の雑踏の中で、無線を用いて連絡を取り合うガイスロギヴァテスの二人
コリーは縦島の部屋でパソコンを弄りつつアダムスを応対する。ちなみに縦島は風呂掃除中だ
何故、ライダー陣営の内情を知っているのか。という問いには笑ってはぐらかす事にした


『で、マジな話だが……どうすんだ?マスターはロシュフォール家の当主様だ』
『まともに交渉のテーブルに付くとは思えねえな。時計塔は俺達よりも相手を信用してるそうだしよお』

「……だが、聖杯を破壊されれば困るのは向こうも同じだろう」
「何せ、我々の代わりに聖杯を持ち帰る様命じられているのだからな。これは時計塔に報告すべきでは?」

コリーの発言は最もだ。これは、契約違反とも取られかねない重大な確執である
しかしアダムスの声色は渋い。少しの沈黙の後に開いた言葉は

『いやあ、それなんだが……』



123:時計塔的にはオールオッケー
456:ティファがライダーと交渉してる
786:???
↓1

708 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/15(日) 20:33:46.85 ID:QirMuztBo
うっす
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/15(日) 21:00:49.71 ID:KOknScGGO
ティファは次期当主で良いんだよね?
710 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/15(日) 21:09:32.80 ID:G2EbgEAS0

>>709
【そうですね。今は次期当主】
【けれども当主になるのはほぼ確実視されている為、当主扱いする場合もある感じです】


『今、ライダーのマスターが交渉してんだよ』
『聖杯だけは勘弁してくれってなぁ!ハッハハハハ!』
「……笑っている場合かね。君は裏切り者だ。身の振りを考えておくんだな」

豪快に笑うアダムスに釘を刺す。理由はどうあれガイスロギヴァテスを裏切ったのは事実だ
それをみすみす見逃せる程甘くはない。指摘を受けたアダムスは神妙な声で


『……ま、そりゃわかってるさ。いいぜ、何とか責任取ってやるよ』
「待て。それはどういう──」

それだけを言い残し、通話を切る。コリーは夜の闇を覗きながら、彼の言葉を考えていた



一方のティファは、ライダーに必死で嘆願する
聖杯だけは渡して欲しいとそう伝えると、ライダーは露骨に機嫌を損ねて

「……はぁ?聖杯は渡して欲しい。だって?」
「何を今更。僕は僕のやりたいようにする。確かにそう言ったはずだけど?」
「おまけにあのアダムスとかいう男、どうにも胡散臭い。ここに連れて来てくれない?」

「……消えていたわ。恐らく、奴は」
「奴は……何?言ってみてよ」

語気を強めるライダーに身体がすくむ。下手な事を言うと、ここで消されるかもしれないのだ



12345:絶対に許さない(次回行動固定、どの陣営でも敵対確定)
6789:まあいいや……
↓1

711 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/15(日) 21:10:50.09 ID:KOknScGGO
ほい
712 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/15(日) 21:20:40.18 ID:G2EbgEAS0

9:落ち着く


「……まあ、いいよ。今はね」
「今日はいい月だ。あの三日月に免じて収めてあげるよ」

ふふ、と軽く笑い外を見上げる。夜空には克明に輝く弓なりの月
それに負けずに口角を上げるライダーは、先程までの滾る怒りを霧散させていた

「……それで、聖杯なのだけど」
「ん?ああ、いいよ、ティファにやるよ。それでいいんだろ?」
「……感謝するわ」


「聖杯は誰にも渡さない……あれは、必ず我等の手に……」
「このロシュフォール家が、必ず手に入れてみせる……!」

手に刻まれた令呪をなぞり、決意を新たに言葉を吐く
その魔眼に燃える野望は何か。それを知る者は一人もいない

ティファニー・フォン・ロシュフォール。彼女もまた、聖杯を欲する一人なのだから



713 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/15(日) 21:23:26.72 ID:G2EbgEAS0


「……こっちこっち。席取ってあるから」
「まさか、あんたがこの街にいたとはね」

「ともかく……久しぶりね、メリッサ。あたしの事は覚えてる?」
「覚えているわよ、ルゥナ。……久しぶり」

ホテルの近くの喫茶店。朝食も兼ねた場所で、ルゥナは人を呼んでいた
席に着いた女性……メリッサ・ガイスロギヴァテスは、相も変わらずシックなスーツを身に纏う

彼女は前回の聖杯戦争に、僅かながらガイスロギヴァテスのメンバーとして参加していた
当時、現場の近くにいた人物である事には間違いない。情報源としてダメ元で連絡を入れてみたのだが


「にしても、あんたに彼氏が出来るとはね。筋トレとダンベルだけが友人だと思ってたのに」
「ねえ、今度あたしにも紹介しなさいよ。イケメン?何歳くらい離れてるの?」
「別にそんなんじゃ……格好いいとは思うけど。あと同い年だから」

今も、この街に滞在していた事は予想外だった
おまけに彼氏もいると聞いた。ルゥナもこの手の話題には胸が踊る

その様子を離れた場所で見守るランサーとベルは、ひそひそと

「ねえねえベル。あの二人って」
「従姉妹ですよぅ……ベルとは方向性が違うので詳しくは知りませぇん」

「……そうそう。本題に入るけど」
「あんた、聖杯戦争に参加していたでしょ?」
「前回の、詳しい情報を教えて欲しいの」



【メリッサはどのくらい話してくれるのか】
123:渋る
456:そこそこ
789:協力的
↓1
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/15(日) 21:26:47.22 ID:BxKviOiZ0
ほい
715 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/15(日) 22:04:09.56 ID:G2EbgEAS0

2:乗り気じゃない


「……その事なんだけど」
「私はもう関わりたくない。だから、話す事も正直したくない」
「はあ!?」

俯いたメリッサはそう切り出す。話したくないとガイスロギヴァテスにあるまじき態度
当然、期待していたルゥナは怒り詰め寄る。胸ぐらを掴むも、力の差によるものかびくともしなかった

「あんた、ガイスロギヴァテスの目的を忘れたの!?聖杯を持ち帰るのがあたし達の使命じゃない!」
「けど、私はもうその任務には関わってない」

「それでも!協力するのが筋ってものでしょ!?」
「それは貴女の勝手な考えじゃない!こっちにも事情が……!」



「なんか、喧嘩してる?」
「あぁあああ……ベルお腹が……」

遠巻きに眺める二人。険悪になっているのは目に見えている
どう転ぶか不安げな顔を浮かべる二人。ルゥナの様子を見守る事しかできなかった



123:決裂
456:日を改めて
789:折れてくれた
↓1

716 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/15(日) 22:05:25.87 ID:WG6HvkKe0
お
717 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/15(日) 22:07:30.02 ID:G2EbgEAS0

7:折れてくれた(少しだけ話してくれる)

【という訳で、短いですが本日はここまで】

718 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/15(日) 22:13:41.63 ID:KOknScGGO
乙
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/15(日) 22:24:08.02 ID:kw7zChdAO
乙
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/15(日) 23:08:16.65 ID:pODS3BGuo
乙乙
ルゥナの関連人物の話が掘り下げられてきた
721 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/16(月) 19:30:52.02 ID:75aaijf30

【ゆっくり再開します…】

722 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/16(月) 19:35:29.50 ID:75aaijf30


「はあ。もうわかったわ」
「……少しだけよ?あまり話したくは無いし」
「最初からそう言えば良かったのよ」

あまりの剣幕に押されたのか。はたまた従姉妹のよしみなのか
渋々といった体で、少しだけ話す事を了承した

「それにしても、随分とイキイキしてるわね。前の貴女はつまらなさそうな顔だったのに」
「そりゃあね。あたしは優秀なのに、まだ若いから〜とか、実績が〜とかで離されてたし」

「この聖杯戦争で勝ち進んで、聖杯を家に回収して、あたしの実力を見せつける」
「そうすれば、あたしを下に見る大人達を黙らせる事が出来るでしょ?次期当主様も、あたしに逆らえなくなる」
「だって、あんた達は敗退したんだから」

「……じゃあ、聖杯に懸ける願いは無いのね?」
「それ、必要なの?ランサーにも同じ事を聴かれたんだけど?」


「必要でしょ。誰かの願いを踏み潰してまでも奪うんだから」
「……って、彼は言ってたけど」
「彼氏の受け売りかい!」


【メリッサに聞きたい事。ただし一つだけ】
【内容によっては濁すかもしれない】
↓1

723 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 19:57:08.79 ID:swwJo5NPO
前回に遭遇したマスターとかその関係人物についてのスタンスや特徴をわかる範囲で
メリッサから前回の情報って聞いてもあんま意味無い気がするんだよなぁ…
724 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/16(月) 20:25:05.40 ID:75aaijf30

>>723
【ドミトリイやルシフェルとの共有情報がありますし……(小声)】
【全員分書くと凄まじい量になるので、御三家周りだけ】


「あんた、前回でのマスターと何人か会ってるんでしょ?」
「そいつらの印象を、あんたの主観でいいから話して頂戴」

「……?それくらいなら。けれど、どうして?」
「そいつらの横槍が邪魔だからよ。妨害しそうな奴は仕留めるに限るわ」

維持の悪そうな笑みを浮かべるルゥナ。邪魔になりそうな相手は先んじて叩くべきだ
そんな彼女の思惑は他所にメリッサは、指折り数えつつ印象を語っていく


「ええと……御三家、エーデルワイスと禍門は、今のルゥナと同じくらいだったはず」
「現在のエーデルワイスは知らないけど……前はかなり勝ちに貪欲だったよ」
「けど、やり過ぎたせいで今回は不参加ね」

「禍門は……どちらかというと戦いを避けた専守防衛だったかな」
「街を守る為に戦っている……召喚したサーヴァントも、かなり強力だって聞いてる」
「成る程ね……なら、外来の方は?」


「ほとんどは街の外に出てるはずだよ。けど、一人だけまだ……」
「そいつはどうなの?邪魔してくるかしら?」

725 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/16(月) 20:46:03.47 ID:75aaijf30


「……大丈夫だよ。きっと」
「あいつは絶対に……悪いようにはしないから」

「何よ、知り合いなの?そいつと」
「ま、まあ……うん。そうだけど」

言い淀むメリッサを睨むルゥナ。モゴモゴと口を動かしつつ、目線を逸らす
その様子に不審な顔を向けつつも、まあいいかと納得したのか水を含む


「とにかく、変な繋がりを持ってるな奴は知らないって事でいいのよね?」
「……うん」

「それじゃ、あたしは戻るわ。メリッサも簡単に死ぬんじゃないわよ」



「……戻ったわよ。ベル」
「うぇえええ良かったあああああ!!決裂したかと思いましたよぉ!」
「お疲れ様〜。どうだった?」

「まあまあね。さっさと戻るわよ。少々森を一人で放置してんだから」

遠巻きに眺めていたベルとランサーに会釈すると、近くの自販機でジュースを購入する
一人で待たせている少々森へ向けて、足早に駆けていくのだった

726 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/16(月) 20:47:07.58 ID:75aaijf30



「…………ルゥナ、遅い」

退屈そうに、ホテルのベッドに腰掛ける少々森
少しの間だけの外出と聞いていたが、時計の針はとうに過ぎていた

ちなみに、学校に関してはしばらく行かなくていいんじゃないかと判断して仮病で休んでいる

「甘いの、欲しい……確かここに……」
「………無い……ベルに盗られた」

最近、ルゥナから貰ったジュースがお気に入りになった少々森は、置いてあったバッグを漁る
しかし既に全てが飲み干されたのか缶が無い。ベルが前に飲んでいたのを思い出す


「むう。……確か、外の箱で、出てきたはず」
「ちょっとくらい……出てもいい、多分」

ルゥナは彼女に、外に出ない様に厳重に注意されていた
もしも外で好戦的なマスターやサーヴァントに遭遇した場合、守る事が出来ないから

しかし、今はジュースを飲みたくて仕方ない。少しくらいなら……外に出ると


「やあ、初めまして!こんにちは」
「キミが少々森さんだよね?よろしく、仲良くしようよ」

突如、見覚えの無い青年から声をかけられた

727 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/16(月) 20:50:27.49 ID:75aaijf30


「ふ〜〜〜ん……そっか、そういう事か」
「あはははは!成程ね、執着する訳だよ!」
「…………?」

青年はひとしきりジロジロと見るや否や、一人合点がいったとばかりに高笑いを
その様子を不思議そうに見つめる少々森に、青年はわざとらしい程に口元を歪めた笑みを


「うん。今はガイスロギヴァテスに任せようかな?どうにも、ここのランサーは優秀みたいだしね」
「奴らもキミの居場所を探すのに躍起になっている。頑張ってね!」

「あ、そうそうボクの名前は……」




「少々森!?あんた、外には絶対に出るなって言ったじゃない!」
「危なっかしいわね……流石にここまで来るとは思わないけど」
「ルゥナ。その、人は」「誰の事よ?」

振り向くと、そこには既に誰もいない。まるで幻の様に消え去っていた

「ほらこれ。お土産よ」「!」
「あうぅ……ベルも欲しいよぉ……」「今朝飲んでたじゃない。買ってきなさいよ」


ほわほわとした和やかな会話に、思わず先程の出来事は彼方に吹き飛んでいく
お昼頃には、もう頭の中から消し飛んでいた



728 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 20:53:33.23 ID:8m/sAoqvo
やっぱり少々森何か裏あるんだな
729 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/11/16(月) 20:54:56.21 ID:75aaijf30

【続いて昼行動する陣営】
1:エーデルワイス
23:ライダー
45:セイバー&アサシン
67:アーチャー
89:キャスター
↓1
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 20:59:18.48 ID:70PFayeWO
か
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 20:59:19.45 ID:YOHBeb4g0
ん
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 20:59:27.97 ID:Pcm5QT5M0
ほい
733 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/16(月) 21:17:27.65 ID:75aaijf30

8:キャスター


教会の地下の一室で、ユーニスとキャスターは向かい合う
パラパラと本を捲る音だけが響く物寂しい空間に、ユーニスの声が響き渡る

「バーサーカーが倒された様だね」
「そうだな」

「この国の都市伝説だそうじゃないか」
「知らん」

「君もこの国の出身だろう。やはり思うところの一つや二つ」
「があああああああ!!!知らん下らんどうでもいいわああああ!!!」

「第一、その都市伝説は俺の死後の話だッ!思うところも何もあるかッ!」


ユーニスからの質問責めに我慢ならず、キレて立ち上がり叫ぶキャスター
密室に大声がビリビリと響く。ユーニスも耳を塞いで目を回す

「さて、そろそろ我々も行動すべきではと僕は思うんだが」
「はぁ、はぁ……同感だ。生き残れるとは思えんが、やる事はやるべきだろう」

「という訳で、今後の僕達の方針なんだが」



123:現状維持
456:情報を集めてみよう
789:この街について
↓1
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 21:18:21.53 ID:70PFayeWO
か
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 21:18:24.27 ID:YOHBeb4g0
a
736 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/16(月) 21:39:49.42 ID:75aaijf30

3:現状維持


「取りあえずこのまま引き籠っていようかと」
「いや待て今までの話の流れからどうしてその答えに行き着くんだ!?」

立ち上がり、すぐにストンと着席するユーニス
またペラペラと本を読み、視線をキャスターから下に落とす

「僕達が戦える訳無いだろう。どうせ木っ端微塵に吹き飛ばされるのがオチだ」
「だったらまだここにいて、研究に没頭する方がいいに決まってる」
「……お前、色々な英霊と話したいとか言ってたじゃないか」

「ああ。だって、そもそも聖杯戦争で呼ばれる英霊は七騎だろ?」
「キャスターとランサー。言葉の話さないバーサーカーが倒れたから、残りは四騎」
「戦争が終わりそうになったら出ていって、存分に話した後に自害して貰おうかと」
「ふざけるな!!!」

用が済んだら死ねと直球に言われて激怒する
だがユーニスは変わらず本の世界に没頭し続けていて


「はぁ、まあいいさ。俺も願いはそこまで無いからなぁ……はぁ……」


737 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/16(月) 21:42:51.60 ID:75aaijf30

【ルゥナパートは動きが無いため夜行動】
【選択された陣営同士がぶつかり合います(未定)】
1:ランサー
23:ライダー
45:セイバー&アサシン
67:アーチャー
8:キャスター
9:エーデルワイス
↓1、2

738 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 21:44:38.00 ID:8m/sAoqvo
それ
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 21:44:54.32 ID:YOHBeb4g0
はい
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2020/11/16(月) 21:48:10.97 ID:75aaijf30

0:???
2:ライダー

【特殊は処理がめんどいためシークレット】

【という訳で本日はここまで】

741 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 21:50:46.81 ID:YOHBeb4g0
乙
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 22:53:01.68 ID:MVZQuMVDO
乙
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/17(火) 16:16:43.22 ID:RtgV93sxo
キャスター陣営がニートになったので尻を叩きたい…
744 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/11/17(火) 21:30:53.51 ID:26NOqLqZ0

【本日はお休み…】

745 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/18(水) 19:43:41.04 ID:AbQL9Jx80

【それでは再開…】

746 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/18(水) 19:45:57.55 ID:AbQL9Jx80


日が落ちて、闇が街に染みていく
ここからが聖杯戦争の激戦の幕開け。その予感を肌で感じ取るティファ
街一番の高いビル。その上に陣取る二つの影は広がる街を見下ろしていた

「ライダー。どう?どの陣営を攻める?」
「決まってるだろう。僕を虚仮にしたランサーか陣地が固定されているアーチャー」

「なら、アーチャーからだ。潰してくださいと言っている様なものだからね……」

聖杯を破壊される憂いも今は昔。ライダーとの関係が拗れる危機を乗り越えたのだ
今ならばどの陣営とでも……否、全ての陣営が束になろうと殲滅出来る

比喩でも何でもない、ただの事実。マスターの実力すら他の陣営に劣っていない自負もある
傍らに控える龍も咆哮を放ち、闇を震わせる。強大な翼をはためかせて……




「へへへ……どうした?随分と忙しそうだな?」


飛び乗って空へと駆け出す寸前、暗闇から突如現れた存在がその手を掴んだ


747 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/18(水) 19:48:35.31 ID:AbQL9Jx80


「ッ……!?」

何の気配も感じなかった。英霊どころか、この場にいるもの全てが反応を示さない

「……お前、いつからそこにいた?」
「僕の星詠みは万能じゃないにせよ、範囲一帯は関知できるんだけど?」

怪訝な目を向けるライダー。その隣では唸る龍が爪を研ぐ
目の前のソレはフードを被り表情は読めない。それが否応なしに不信を煽る
くつくつと笑っているのか、肩を揺らしつつ陽気に話す


「よう。オレはサーヴァント。クラスはトップシークレットだ」
「あんたとは初めてだろ?丁寧に自己紹介したつもりなんだが、気に入らなかったか?」
「ま、仲良くやろうぜ。この世は全て輪廻の内の……」

「飽きた。話が長い。もっと有益な事を話せないのか?」
「……ああ、口は閉じなくていいよ?どうせここで終わるんだからね……ッ!」

サーヴァントが言うが早いか。龍の爪が周囲を引き裂き、空気が悲鳴を上げる
鋼鉄すらも容易く寸断する爪は、一度受ければ致命傷は免れない

当然、ライダーも手加減する理由は無い。突然目の前に現れたサーヴァントに向けて、渾身の一凪ぎを払ったはずだった

「……何?」
「ん?どうした?オレがただ突っ立ってるだけだと思ったか?」

「生憎だが、オレは……お前さんが思っているよりもやれるみたいだぜ?」



748 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/18(水) 19:51:35.38 ID:AbQL9Jx80


謎のサーヴァントは、その攻撃でも無傷だった
まるでその場の位相がズレたかの様に避け、龍の下ろした爪の上に立っている

激しい風圧によって、顔を覆っていたフードが飛ばされる。その下に隠されていたモノは……


「髑髏、いや……骨?」
「どうだい、中々無“コツ”な顔だろ?」

にんまりと笑うしゃれこうべ。骨という硬質な物体にも関わらず、豊かな表情を浮かべている
不快感を露にするライダーを前にしても、飄々とした態度を崩さずに前に出る

「お前……何者だ?目的は何なんだ」
「召喚されているサーヴァントじゃないな……何をしにここに来た」

「へっ。言った所で理解出来るものかよ」

「ただまあ……あんたの願いには興味あるな」

「言ってみてくれよ。もしかしたら、オレも気が変わるかもしれん」


問われ、口を歪める。そんなものは、最初から決まっているとばかりに



「知れた事を。僕の願いは『この地球の自然を守る事』さ」
「僕には耐えられない。この美しい芽吹きが、愚か者共に踏みにじられる事が」
「だからこそ、誰かが護らなくてはならない。当然だろ?」


「何も難しくはない。ただ、ありのままを愛でる為に、ありのままを受け入れる」
「僕の民は皆そうだった。風を、花を、月の光を受け入れ、幸せに生を全うしていったよ!」




749 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/18(水) 19:53:44.08 ID:AbQL9Jx80



「おはよう。久々かしら?」
「いえいえとんでもないっす!俺はもうずっと姫の事を考えてですね」
「それはキモいだろ!?……おっす、ルゥナ」

「………………おはよ?」
「そこは素直におはようでいいのよ」

いつもの顔ぶれに安心する教室。少々森も普段通りに挨拶できた
さきちゃんがいなくなり、精神的に錯乱するかと懸念していた時もあったが……杞憂だった


「けど少々森に妹いたんすね!オイ!何で言わなかったんだよ!」
「縦島。お前、中学の頃同級生だったって自慢してただろ……」
「じゃかあしい!チクショー、おれと姫の貴重な接点なんだぞ少々森は!」
「酷すぎるだろ幾らなんでも!なあ少々森?」

「…………?」「いや、何でもない……」

施経からの振りにも無関心そうに、上の空な態度を崩さない
とにもかくにも、朝は来た。やるべき事を進めていけばいい



【朝の行動】
1:行動(場所指定)
2:会話(人物指定)
3:その他
↓1
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/18(水) 20:28:00.59 ID:pxbMzPvEo
2ティファ
751 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/18(水) 20:46:48.00 ID:AbQL9Jx80


「姫ーっ!昼飯一緒に食いませんか!?」
「よっ、今日くらい俺達も混ぜてくれよ」
「まあいいけど……」

昼時、珍しく男二人がルゥナと少々森の席へと近付いてくる
普段の花村は自分達とは違う女子グループと、縦島はすぐに寝ている姿をよく見る

どうせ少々森はぼーっとしているだけ。こっちから断る理由も乏しいので軽く頷いた


「あら、なら私もいいかしら?」
「いいわ……っ!?」
「どうしたの?貴女と私の仲じゃない」

「こんにちは、私はティファ。ルゥナさんとはお友達なの」
「うおおおお!!そうだったんすか!ティファさんも可愛いっす!」
「いいっすよ。こっちどうぞ」

しれっと紛れ込んできた為に頷いてしまった
相手はライダーのマスターにして、ガイスロギヴァテスの宿敵でもあるティファ
三人に対して微笑み、紅茶を飲む姿からは敵意を一切感じないが……



1:どうしてここに来たのか
2:先輩だったんじゃなかったのか
3:その他
↓1

752 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/18(水) 20:52:38.57 ID:CxPe2ZCVo
出遅れてた…
安価は2
753 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/18(水) 21:15:22.22 ID:AbQL9Jx80


「あんた……先輩だったんじゃないの?」
「この前は三階で会ったじゃない。三年生だと思ってたんだけど」

ここで聖杯の話題は出せない。取りあえずは、思った疑問を口にする
先輩ではないか。という質問にティファは頬を膨らませる。珍しい表情だ

「失礼ね。年上に見えていた?」
「私は、偶然あそこにいただけ。心外よ」
「じゃあ同い年なの?」「ひ、み、つ」

指を手に当ててウインクを一つ。その仕草も、本来の年齢を判別させない
まあいいか。と手元のパンを口にする。相変わらずの味だった


「ティファさん、その、街に来たばかりなんですよね!?」
「なななら俺が街を案内しても!?!?」

「ルゥナはどうすんだよ、ルゥナは。姫が拗ねてんぞ」「拗ねてないんだけど?」
「ふふ。ありがとう。……縦島くん?」

手を握って、微笑むティファ。縦島も骨抜きになっている
昼休みが終わる頃には、すっかり二人共懐いたようだった



「……知らないのかしら?あれの事は」
「聖杯と、そこから外れた英霊ついて……」

去り際、ルゥナにも聞こえない様に小声で呟く
眼帯に隠れていない眼が、妖しい感情を込めて光っていた


754 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/18(水) 21:17:01.94 ID:AbQL9Jx80

【夜行動する陣営】
【しばらくは戦闘重視で進めていきます】
1:ランサー
2:エーデルワイス
3:キャスター
456:セイバー&アサシン
78:アーチャー
9:ライダー
↓1、2

755 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/18(水) 21:18:15.99 ID:LBaV9fBLO
か
756 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/18(水) 21:18:31.93 ID:Rho5oK6I0
ほい
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/18(水) 21:24:43.36 ID:CxPe2ZCVo
戦力的に極端な…
758 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/18(水) 21:30:04.27 ID:AbQL9Jx80


「………………」
「………………」

「なあマスター。俺はどうしてこうなった?」
「確か……酒が無い、酒が欲しいと君が言うから買い出しにいこうという話だったな」
「そうだな。それは覚えてる」

「ゴチャゴチャうるさいんだよ……死ぬか、僕の民になるか。どっちを選ぶ?」

龍に睨まれ縮み上がるユーニスとキャスター
まさか外に出たらライダーとばったり会うとは予想もしていなかったのだろう

幸い、ライダーはこっちを見逃してくれる……


「今の僕は機嫌が悪いんだ……さっさと決めないとここで殺すよ?」
「だけど、僕の民になるというなら寛容に対応してやってもいい。死にたいなら殺してやる」

「「ヒーッ……」」

ここでライダーの軍門に下れば、少なくとも今の命だけは保障される……と思う
しかし今後の命は保障出来ない。下手をすれば使い潰されて終わるかもしれない

もう一つの案としては令呪を使用して逃亡する手もあるが……


【命の危機】−2
123:軍門に下る
456:令呪で逃亡
789:拒否する(命の危機)
↓1

759 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/18(水) 21:32:45.89 ID:Rho5oK6I0
幸あれ
760 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/18(水) 21:38:00.34 ID:AbQL9Jx80

7:だが断る

【入れておいてアレですが、普通に考えると死ねるので少し救済】

【キャスター達の今後の運命は】
147:賢いユーニスは打開策を思い付く
258:誰かが助けてくれる(さっきのアレ)
369:令呪を全部使いきる
00ゾロ目:救いはない
↓1
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/18(水) 21:38:28.96 ID:xmCdUlBPo
身の程知らず…
762 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/18(水) 21:45:45.32 ID:AbQL9Jx80

6:令呪全損

【……どうしましょう。描写します?】

763 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/18(水) 21:47:05.79 ID:xmCdUlBPo
ネタバレ防止なら後で回想とか?
764 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/18(水) 21:53:58.72 ID:AbQL9Jx80

【では、今回はカットで……】

【という訳で、本日はここまでです】



765 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/18(水) 22:08:34.57 ID:xmCdUlBPo
乙
エンジョイ勢としてはある意味良かったのかも?
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/18(水) 22:25:44.91 ID:LBaV9fBLO
乙
767 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/11/19(木) 21:22:23.25 ID:ExHETqDf0

【本日はお休み……】

768 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/11/20(金) 21:44:14.52 ID:/DnznAf70

【本日もお休み……】

769 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/11/21(土) 22:09:11.93 ID:4z6B9ocB0

【ごめんなさい。本日もお休み……】

【明日には、絶対にやりたいです】

770 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 20:05:03.27 ID:jDptYrjr0

【20:30から開始します】

771 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 20:30:30.76 ID:jDptYrjr0


「…………あれ、ここって」

目を開くと、そこは薄暗い街の中
この感覚は覚えている。あれはランサーの心象の世界……即ち、夢の中

「また夢?……けど、何かおかしいわね」
「ランサーの生前?にしては……新しい?」

確かに、ランサーは近代的な側面もある英霊だ
しかし周りに伸びるビルの群れは、明らかに最近のものだと判断できる
……いや、そもそも見覚えがある。ここは

「ここ、通った事あるわね……夢、よね?」


ここは、坂松市の都心部。だが、ルゥナの記憶に無い建物や、逆に見覚えのある建物も無い
記憶違いだろうか?そう思ったのも束の間、街に置かれた電光掲示板に目をやると……


「……二年前の、冬?じゃあ、ここって」

言うが早いか。耳障りな、何かが擦れる様な不快な音が頭をつんざく
思わず耳を塞ごうとすると……突如、目の前の景色が黒い大粒で真っ暗に潰された



772 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 20:31:08.79 ID:jDptYrjr0


「…………はっ!?ゆゆ、夢!?」
「って重た……っ!少々森、またベッド間違えたわね……!」
「むにゅう…………」

目が覚めると、隣でのし掛かり、すやすやと寝惚けている少々森の姿が
よく見たらベルもベッドから落ちている。寝相がいいのは自分だけの様だ

「まだ夜明け前ね……二度寝しようにも、一緒に寝るワケにもいかないし」
「……少し、外に出てるわ。ランサーは二人を見ていて」
「あたし一人でも、自衛くらい出来るから」


虚空に話しかけても返事はない。二人は未だに夢の中で、ランサーは霊体化しているのだろう
返事がなくとも健在な事は理解できた。ルゥナはそっと扉を開けて、街へとくり出していったのだった


「…………………………」

773 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 20:31:37.58 ID:jDptYrjr0


人の消えた町並みを、独占するかの様に進む
薄明かりが射し込む街は、普段見る姿とはまた違う様相を見せていた

「やっぱり、この辺よね……何でかしら?」

「無意識の内に夢に出てた……けど、特に思い入れも何もないけど」

「たまたま偶然、記憶の中で近い場所を見ただけかしら……」

黙々と思案しつつ、周りをぐるりと確認する
やはり、先程の夢に出てきた場所はこの辺りで間違いない。電光掲示板もそのままだ

……だからこそ、余計に気になるのだが。どこか心に引っ掛かる感覚が気持ち悪い
モヤモヤしつつ歩いていく。その答えは悩んでも出てくるものではないのに

「……眩しっ、もうこんな時間?」
「さっさと帰らないとマズイわね。ベルに泣きわめかれると面倒だし」




774 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 20:34:03.85 ID:jDptYrjr0


いつの間にか、陽光が射し込んできた

朝が来たのだ。そろそろ戻らないと二人も目を覚ますだろう
駆け足でホテルに戻っていく。来た道を反対に進んでいく。人のいない街の中を走っていく



「……どこへ行かれるのですか?お嬢さん」
「なっ……」


「確かに人生は短い。急ぐのも無理はない……」
「しかし今一度胸に問うて見るといい。自らが何の為、何をするべきなのか」
「答えられぬままで良いのか?神の御前にて、恥ずべき行いをしてはいないか?」


「神に変わり私が問おう。……ガイスロギヴァテスの小娘。貴様に聖杯を巡る資格はあるか?」


突然、目の前に現れた男がルゥナに問いかける
紛れもなく初対面の人間だ。しかしその口調は此方をハッキリと認識している
それはルゥナも同じ事。その相手の名を、怒りと共に剣に乗せて叩き付けた

「よくも……!よくも、あたしの前にノコノコと出てこれたわね!」
「ロベルトォーーーーッ!!!」

炎を乗せた剣がロベルトに迫る。人気の無い今でなければ、街の真ん中で魔術は使えない
今こそが好機と一歩踏み込み、首を切り落とさんと剣を横凪ぎに振りかぶり……

「おっと……野蛮な女だ。躾が為っていない」
「だがそれでこそ良い!神の愛を理解し得ない低俗な小娘に!我が神への純粋な愛が負けるものかァーーーッ!」

「ぎっ……ッ!?」

ロベルトの拳が腹にめり込む。衝撃で胃の中が逆流する
喉まで迫った中身を気合いで堪える。ロベルトは満足した様に、目を閉じて感極まっていた




775 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 20:35:21.82 ID:jDptYrjr0


「ぐ、う……」


「ふぅ……今日も、神は私を愛している」
「おっと、危ない所だった……内蔵を破裂させては死んでしまう」
「いいか……君は『番人』だ。何人足りとも敵を近づけさせてはならない」

「それが君の『役割』だ、脳と心臓に刻み込んでおくんだ……それが君の人生の意味なのだからな……」

蹲るルゥナに、一方的な言葉をぶつけていく
髪を掴み、無理やりに顔を挙げさせる屈辱的な仕打ちに涙を流す

一通り言い終えて満足したのか、ロベルトは道路の脇に放り捨てて去っていく
聞きたい事も聞けず、言いたい事も言えずに、ゴミの様に道に打ち捨てられた惨めな姿

やがて、ゆっくりと立ち上がると、涙を拭って戻りだした


776 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 20:37:02.90 ID:jDptYrjr0


「あ、あの、ルゥナさぁん」
「なな、何かありました?その」

「うるさい!何でもないってさっきから言ってるでしょ!?」
「ぴぃぃごめんなさぁあい!!」

シャワーを浴びて、ベッドの中で丸まるルゥナ
その姿は普段の様子とはかけ離れていて、心配したベルはびーびーと泣く
その姿を遠巻きに眺めるランサーは、拳を握り体を震わせる

「…………ランサー」
「んっ?ああ、ゴメン。怖がらせちゃった?」

「オレがルゥナを守っていれば、彼女は傷つかなかったかな?今更だけどさ」
「遅かったなあ……」

独り呟く声は誰の耳にも届かない。今日という一日は、誰の意思も無視して進んでいった




777 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 20:38:22.86 ID:jDptYrjr0

【朝行動する陣営】
【今回はあくまで視点主なので、学生組も加えます】


12:ライダー
34:セイバー&アサシン
5:エーデルワイス
67:アーチャー
8:学生の皆々
9:キャスター
↓1



778 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/22(日) 20:40:31.63 ID:GiyR30NBo
ロベルトつっよ
夢に干渉したのは別人っぽいかな?ロベルトに合わせようとしたのか?
779 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 21:02:44.25 ID:jDptYrjr0


朝焼けの射す市役所の中、ラジオ体操に勤しむ市長
軽快な音楽を不思議そうに聞くフェリシアの隣で、セイバーは剣を弄くっていた

「で?私達はいつまでアンタ達に従っていればいいのかしら?」
「このクソ剣はアンタ達には扱えない。なら、ここら辺で契約を解除してもいいわよね?」

「契約書を読んでいなかったのかな?それとも難解すぎて理解が出来なかったかな」
「いつ契約を終えるかは我々が決定する。君達は従っていればそれだけでいい」

「けど約束破っても何も無いんでしょ?なら、今ここでアンタ達を斬ってもいい訳だ」
「と、言う訳で!ここで死ね、カラス野郎!」
「待って、セイバー!」

フェリシアの制止を無視して魔剣を振る。空気を裂く様な風圧が市長の突き抜けた
しかしそれでも余裕の表情を浮かべている。顔には張り付けた様な微笑みを崩さずに


「本当にいいのですか?聖杯の在処は我々のみが知っているのですよ?」
「ここで私を殺せば!聖杯は永久に見つからないでしょうね!」
「っ!」

市長の言葉に、対称的に顔を歪めるフェリシア
それに応じてセイバーも止まり、アサシンは小馬鹿にした様に鼻を鳴らす


「理解が早くて助かりますよ!それでは今後の方針を話しておきますね!」
「我々としては早期の決着を望んでいます。なので……」



123:「ランサー陣営に接触してください」
456:「各個撃破していきましょう」
789:「ライダーに対抗し、此方も人数を増やしましょう」
↓1

780 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/22(日) 21:04:14.42 ID:aoFRdVAlO
か
781 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 21:27:26.82 ID:jDptYrjr0


「……ランサーと接触しろ?」
「ええ!どうにも私の『お友達』が言うには、少し不安でしてね!」

「彼女と接触し、彼女の感想を教えてはくれませんか!」
「その結果によっては、我々の味方になってくれるやもしれませんからね!」
「ちょっと待ちなさいよ。アンタが行けば?」

ラジオ体操を終え、汗を拭う市長にセイバーが疑問を呈する

「いやはや、どうも市のデータベースにハッキングの跡が見られると報告されてましてね」
「少し警戒したいのですよ。何せ彼等は近代的な魔術師ですからね!」
「君と年も近いですし!話に花を咲かせてきてくださいな!」

要するに、リスクを負いたくない故にフェリシア達に行かせようという魂胆なのだろう
市長は自分からは動かない。動かすのは常に他人だ


「……わかったわ。セイバー、行きましょう」
「はいはいっと。マスターには従いますよーっと!」

下卑た笑いを視線から外し、市長室から外へと出る
フェリシアとしても、ランサーのマスター。ガイスロギヴァテスの事には興味がある

胸に決意を秘めたフェリシアは、市長から渡された住所へと向かうのだった


782 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 21:29:48.98 ID:jDptYrjr0

【こっちの昼行動はセイバー陣営との会話確定】

【なので、今回は別陣営からの視点でお送りします】


12:エーデルワイス
34:アーチャー
56:キャスター
7:ライダー
89:学生の面々
↓1

783 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/22(日) 21:30:33.41 ID:aoFRdVAlO
か
784 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 21:39:09.15 ID:jDptYrjr0


「……ふぅん。ロベルトがね」
「はい。私のスカイフィッシュが奴めの姿をやうやく捉えました」
「しかし、それ以降は……申し訳ございません」

「うんうんだいじょーぶ!それでロベルトどうしちゃったの!?」

恭しく頭を下げるアスカトル。彼の仮面の奥で悔しさを滲ませている事は、震える肩から判断できた
ポンポンと慰めるアルミだが、恐らく彼女は話を聞いていなかったのだろう


 ◆幻翅の残影(スカイフィッシュ)
  カメラにしか写らない、空中を超高速で飛行する棒状の未確認生物。フライング・ロッド。
  死の淵にある蜜蜂に“冥府ミクトランでケツァルコアトルが吹いた法螺貝の中の蜜蜂”の
  幻霊を降ろすことで低ランクの幻想種(魔獣)に変貌させ、ケツァルコアトル最新の眷属の一種
  “スカイフィッシュ”として肉眼で視認できない速度と気配遮断スキルを与える。
  召喚の触媒は穴の空いていない法螺貝に蜜蜂を入れたもの。
  アスカトルはこのスカイフィッシュの群れを使い魔として坂松市を監視しており、
  戦闘時には弾幕として用いる。


「うん。まあ仕方ないよ。どうもロベルトには後ろ楯があるみたいだし」
「けど……そろそろボク達も動こうかな?どうしようかな……」



12:じゃあロベルトがちょっかいかけた子の所に行こうか
3456:まだ高みの見物
789:後ろ楯を探そう
↓1

785 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/22(日) 21:46:57.41 ID:6KYy2+Eho
あ
786 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 21:50:17.96 ID:jDptYrjr0

1:「じゃあその子の所に行こうか!」

【流石に総出では出ないだろうと思うので、判定】
【タイミングとしては分けてやるのは面倒なのでセイバー陣営と同時期にします】

【コンマが2以上の際、+1の判定】
1:全員だよ
23:イエス
45:アスカトル
6789:アルミ
↓1

787 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/22(日) 21:52:50.53 ID:GiyR30NBo
大人気
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/22(日) 21:53:08.40 ID:2iv8NtO50
ぶぉん
789 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/22(日) 21:56:02.61 ID:jDptYrjr0

3+1=4:アスカトル

【では、お昼はセイバー陣営とアスカトル。ルゥナと少々森(とランサーとベル)の多人数会談に決定】

【なので本日はここまで。何か聞きたい事や話したい題材があったりすれば】

【反映される……かもしれません。それでは】

790 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/22(日) 22:01:49.26 ID:aoFRdVAlO
乙
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/23(月) 17:00:17.81 ID:btb5Q+aHo
ルゥナの知識以外のメタ情報で知ってることばかりなので会話内容が思いつかないな…
792 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/11/23(月) 21:04:37.23 ID:y+m0VltV0

【本日はお休み……】

【無ければ無しでなんとかします()】

793 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/11/24(火) 22:19:33.99 ID:dOERjlMFO

【本日もお休み……】

794 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/25(水) 22:55:01.91 ID:73x9PNB00

【今日は書き上がった分だけ更新。安価はありません】

795 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 22:55:25.67 ID:GkFSAfQy0
おっ、待ってた
796 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/25(水) 22:56:25.87 ID:73x9PNB00


「あ、あのぅ。大丈夫ですかぁ?」
「ここコーヒー注いで来たので!良ければ……」
「苦いの、嫌?砂糖入れて、飲む?」
「うるさいってば……もう……!」

朝から、ベルは終始ルゥナの周りをうろうろとしている
時々、おまけで少々森とコーヒーが付いてくるが機嫌は直らない
心配されているのはわかる。だが、その態度が余計に癪に触るのだ

守るべき筈のベルと少々森が、自分と立場が逆転した様で
もう、既にルゥナのプライドはボロボロだった

「あっ、誰か来たみたいですよぅ。実はルームサービスを頼んでたんですぅ」
「えへへへ……ベルのお小遣いでケーキを買ったので、二人で一緒に……えへへへへ」

そうこうしているとチャイムが鳴る。嬉しそうにニヤけたベルは、いそいそと扉を開いた




「……失礼します。私、アスカトル・エーデルワイスという者です」
「突然の訪問失礼ですが……貴女がルゥナ・ガイスロギヴァテスで間違いありませんか?」


「ぴぃいやああぁあぁあああ!?!?」


797 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/25(水) 22:58:14.30 ID:73x9PNB00


「っ、ベル、少々森!下がって!」
「はひぃ!?」「……わかった」
「あたしがルゥナよ。仮面怪人!いきなり何の用!?」

唐突に現れた仮面の男。アスカトルに警戒心を最大限に高めて威圧する
背後ではランサーが控えて拳を構える。何か起これば直ぐ様行動出来る様に
その様子を見たアスカトルは、両手を振って口を開く

「これはこれは……失礼しました。危害を与えるつもりは毛頭ありません。ただ……」
「ウソつくんじゃないわよ!人を、人を……!」


「あら、先客?どうするフェリシア。日を改めてからもう一度来ようかしら」
「構わないわ。あくまでも会話を通じて、彼女の人となりを見るだけよ」
「……おやおや」

ガヤガヤと騒がしくなっていく周囲に困惑するしかないルゥナ
ベルと少々森はベッドの上で毛布を被っている


「私はフェリシア。北欧の魔術師、グロスキュリア家の末裔よ」
「これはご丁寧に。私はアスカトル・エーデルワイスと申します」
「……で、あんた達は何しに来たワケ?」



「何しに。っていうか……お喋り?」
「ここじゃ狭いから、ちょっと移動しない?私の剣も振りにくいし」

ケラケラと笑うセイバーは、ここから移動したいと発言する
セイバーの提案は釈然としないものの、どうやら従う他は無さそうだ

ぞろぞろと不思議な集団が並んでホテルを歩く姿はシュールそのもの
ルゥナは頭を抱えながら、セイバーの後をついていくのだった


798 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/25(水) 23:00:35.22 ID:73x9PNB00


……歩くこと数分。ホテルのレストランにずらりと着席する
明らかに目立つ集団なのだが、認識阻害の魔術でもかけたのだろうか

特に、誰かに咎められる事もなく普通に食事を頼んでいた


「私はチーズインハンバーグ頼むけど、フェリシアは?」
「そんな気分じゃないわ。貴女も控えて頂戴」

「おや、私はそんな事は気にしませんよ。お好きにして下さいな」
「あたしも……じゃあ、同じの貰うわ」

朝から何も食べていないルゥナに、空腹が襲う
思わず、ついセイバーの注文に便乗する。それくらい食べ物を欲していたのだ

「……ランサーは?いるんでしょう?」
「どうして姿を見せないのかしら。不意討ちを企んでいるつもり?」
「あっゴメンゴメン。ちゃんといるよ」


「オレがいると緊張するかなって思ってさ。皆は好きにしてよ」
「話があるんでしょ?二人とも、話しなよ」

「……では。私から宜しいですか?皆さん」


ランサーに促され、口を開いたのはアスカトル
仮面越しだがハッキリと流暢に話し始めた

799 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/25(水) 23:02:19.14 ID:73x9PNB00


「まず……私が、今から言う人物に心当たりはありますか?」
「ロベルト・エーデルワイス。かつて、この街で聖職者を勤めていた者です」


「っ……」「……知らないわ」「同じく!」


セイバー陣営が即答する横で、黙り込むルゥナ
アスカトルも反応を想定していたのか、頷くとルゥナに一杯の水を差し出した

「すみません、失礼な質問でしたね。我々は、君が彼と接触していた事を把握しています」
「彼の居場所や目的。それを聞こうとはしませんが……確認させて戴きました」

「……じゃあ、何であたしの所に来たのよ」
「エーデルワイスはあんた達じゃない。あんた達こそ知らないワケ?」

ルゥナからの質問は尤もな話だ。ロベルトは、元とはいえアスカトルと同じエーデルワイス
所属していた陣営ならば、多少の足は追えるのではないかと


「彼は、始めから我々を裏切るつもりだったのでしょう」
「これから話す事は、信用されないかもしれませんが……」

「貴女達は、この街で召喚された災害……『アバドン』をご存知でしょうか?」


800 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/11/25(水) 23:02:54.31 ID:73x9PNB00

【本日はここまで】

【次回はまた今度……もしかすると遅くなるかもしれません】

801 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 23:04:58.02 ID:GkFSAfQy0
乙
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 23:07:52.02 ID:KVBK1FaUo
乙
803 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/11/28(土) 22:43:34.43 ID:MF2K6cdI0

【ごめんなさい。連絡が遅れてしまいました……】

【来週のどこかしらで、必ず更新しますので!】



804 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/29(日) 20:54:53.71 ID:CByIsy3x0
了解です
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/29(日) 20:55:57.20 ID:K43jMympo
登場陣営やキャラが多いと長考しがちなのとてもよくわかる
806 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/02(水) 20:52:57.31 ID:A+IzwwIA0

【お待たせしました。ちみちみ再開します】

807 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/02(水) 20:56:44.29 ID:A+IzwwIA0



「アバドン……?」

「知ってるわよ。坂松の街を食い荒らした怪物で、本来なら召喚すら出来ないイレギュラー」
「監督役であるロベルトが、意味のわからない理由で呼び出した正真正銘の悪魔よ……!」

きょとんとしたフェリシアとセイバーにルゥナが憎々しげに補足する
ガイスロギヴァテスの面子を潰した元凶。睨まれたアスカトルは、頷き説明を続ける

「エーデルワイスの扱う降霊術は、本来『天使を呼び寄せる』為の術式だそうです」
「故に、正常に聖杯が機能すれば有り得ざる存在……天使すらも呼び寄せる事が可能となる」
「机上の論を実現させる為に選ばれた聖杯は、かつて……。……いいえ。この話はまた別の機会にしましょうか」


「では、その聖杯は正常に機能していないという事かしら?」
「まさか。不完全な聖杯では、聖杯戦争を二度も、この様な短期間では行えません」
「召喚される英霊も、微弱な英霊未満……幻霊と称される者しか呼べぬでしょう」

ふむ。と顎に手を当て考え込むフェリシア。彼女も違和感を抱いてきたのだろう
その横ではセイバーがハンバーグを頬張る。むぐむぐと口を動かした後、思い出したかの様にこう口にした


「話は何となくわかったわ。けれどね……」
「そのアバドンってのと、聖杯。それのどこに何の関係があるの?」


808 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/02(水) 20:58:48.51 ID:A+IzwwIA0


その言葉に対して、深く頷くアスカトル
待っていたと言わんばかりの態度には、否が応でも興味をそそられる
エーデルワイスの二つの点がどう繋がるのか。ルゥナも興味があるのだから


「ロベルトは、聖杯で天使を召喚出来るのかを確かめる事にしたのでしょう」

「結果としては不可能……当然ですね。聖杯の元を辿れば聖遺物。そして天使とは従属する者」

「しかし……聖杯に溢れる程の魔力。それをエーデルワイスの降霊術で利用すれば……」

「机上の論としては、不可能ではありません」


召喚する為の術式と、それを運用出来るだけの魔力があれば天使を呼べる。そういう事だろう
おかしな男の狂った妄想。実現するはずのない夢物語……だったはずだ

「シュヴァルツ様は聖杯を組み換え、天使の為の器としたのです」
「“天使を召喚出来たならば、それは天使の聖杯である”。彼はそう言っていましたよ」

「召喚出来た事で、逆説的に天使を呼べる事が証明出来た……?」
「けどアバドンは虫のバケモノじゃない。天使を呼ぶんじゃなかったのかしら?」



「いいえ。アバドンは『天使』ですよ」
「そうでなければ、エーデルワイスの所有する聖杯で呼べる訳がありませんからね」
「そうね……」 「ウソでしょ……」

屈託無く答えるアスカトル。フェリシアも納得したのか深く頷いていた
……ルゥナは全然、釈然としていないが

809 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/02(水) 21:02:40.10 ID:A+IzwwIA0


「では……そのロベルトという者が聖杯を持っていると」

「ええ。我々も奴を捜索しているのですが……」
「私のスカイフィッシュも、そこまで万能ではありません。他の者は頼りにならず……」
「ああ、それなら多分フェリシアの近くにいると思うよ?」

突如、横槍を入れたランサーの指摘に面食らうフェリシア
セイバーも怪訝そうに首をかしげ、ランサーの顔を不思議に見つめる

「…………何ですって?」
「いい加減な事を言わないで!私達が、そんな男と手を組む訳が!」

「けど、オレ達が市長の所に行った後、すぐにキミ達は少々森の家に来たよね」
「オレ達とキミ達は、あの時点が初対面。家の場所を伝えていた人もごく一部だけだ」
「なのに、どうしてあんなに速くきたの?」


ランサーからの指摘に目を泳がせる。隣に座るルゥナも、ヒリヒリと肌で感じていた
今のランサーは本気だ。ともすれば、ルゥナの制止よりも先にフェリシアの頭を砕くだろう

その気迫にフェリシアは口をつぐむ。代わりにとセイバーはゆっくりと話し始めた


「……アンタ達を追うように、市長から命令されたからよ」
「私達は市長……アサシンの奴と同盟を結んでるから、邪魔なアンタ達を始末する為にね」

「市長?……ちょっと、この写真には市長とロベルトが写っているのよ!?」
「なんですって……!?」

ルゥナの取り出した一枚の写真。それを横取りするかの様に奪い取ったアスカトル
小刻みに震えるその体から、内に秘める感情は手に取る様に明らかだった


810 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/02(水) 21:05:29.08 ID:A+IzwwIA0


「この様な輩が……しかし、何故……!」
「市長は私達への交渉材料として、聖杯の使用権を提示してきたわ」
「そして、自分達には禍門の家がバックについているとも……」

「禍門が……!?」

その返答にはルゥナも驚く。禍門と言えば、街を守護する土着の魔術師のはず
街を破壊し尽くした相手と手を組むとはとても思えない……


「とにかく、私達はそれ以外は知らないわ」
「これ以上フェリシアを責めたって意味なんかないわよ。いい?」

居心地悪そうに俯くフェリシアを、有無を言わせない迫力で立ち、守るセイバー
これ以上の話はさせない。そう如実に表されてはどうしようもない。こちらは引くしか無さそうだ


「……わかったわよ。もういいかしら?」
「ええ。貴重なお話、感謝します」「私達も……失礼するわ」

アスカトルとセイバー陣営は席を立つ。残されたルゥナはただぽつんと座るだけだった


811 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/02(水) 21:09:32.84 ID:A+IzwwIA0

【お次は昼行動。メンバーは以下の通り】

123:ライダー
456:アーチャー
789:キャスター
↓1

812 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/02(水) 21:12:36.34 ID:VprtEOZgO
あ
813 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/02(水) 21:34:54.41 ID:A+IzwwIA0


長閑な坂松市の昼下がり
心地よく囀ずる小鳥の声も、暖かな日の光も届かない様なビルの隙間にその男はいた

壁にもたれかかる様に伸びているのは、いかにもガラの悪い男達
それを見下ろしているのは、ボロボロの外套に身を包むストレングスだった

「貴方、また正義の味方ごっこかしら?」
「後始末をする私の気持ちを考えて頂戴。まだ陣地も改造途中なのよ?」
「そんなどうでもいい連中よりも、聖杯戦争のマスターなり……」


ストレングスの側に、ふわりと舞い降りるアーチャーは顔をしかめて小言を続ける
まるで、子供を叱るかの様な説教を軽く流す。ふと、空を見上げると爽やかな青い空が

「……ちょっと、聞いているの?」
「聞いている。だが、その行動こそ何の意味があるのいうのだ?」
「貴方ねぇ……!」

怒るアーチャーにも我関せず。ストレングスはただ思考を重ねていく
自信の存在意義を賭けた戦い。その必勝の方法を探るために


123:特に何も起こらず
456:とりあえず他陣営との接触を目標に
789:情報が手に入った
0:???
↓1

814 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/02(水) 21:39:45.96 ID:+NmVQsj/O
か
815 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/02(水) 22:01:54.53 ID:A+IzwwIA0


「……やはり、足りないか」
「当たり前でしょう?特に、ライダーに対抗するならもっと」
「俺達だけでは、恐らく勝ち進めない」

淡々と答えるストレングスに、アーチャーは目を丸くする
一瞬だけ体温が熱くなる。しかし、その指摘は自らも痛感していた事で

「……そうね。セイバーにライダー、私に不利な敵が多すぎる」
「少なくとも、その片方……或いは二陣営が退場するまで同盟を結ぶのはいいかもしれないわ」

アーチャーの取り柄はその手数にある。その為にセイバーの守りは突破できず
ライダーに至っては、全て避わされた上にその質量で叩き潰されてしまっていたのだから


「今後は手を組む相手を探す方針に変える。同盟を結べた場合、ある程度は陣地を共有する」
「……仕方ないわね。けど、少しだけよ?」

短く返答を切り上げ、二人は光の差す方へ
人の賑わいに紛れる様に、姿を消していくのだった


816 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/02(水) 22:20:34.82 ID:A+IzwwIA0


「……ん、ルゥナさぁん」
「ん、何よ……。……もう夜?」
「はひぃ……」

別れて数時間、あれからベッドに倒れ込むかの様に睡眠に落ちていた
ベルにつつかれてむくりと起き上がる。眠そうな目を擦りながら思考の整理を

「……やる事多すぎてこんがらがってきたわ」

エーデルワイス、禍門、それ以外にも考える事が山積みで


「……まあいいわ。動いてから考えましょう」
「そうだね、ルゥナが戦える様にオレも頑張るよ」

ランサーからの激励に顔をしかめるルゥナ
しかし、それ以外にも方法が無い訳で。とにもかくにも外に出る事にしたのだった


1:移動(場所選択)
2:会話(人物指定)
3:その他
↓1
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/02(水) 22:35:19.46 ID:7nfpUEsjo
1禍門家
818 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/02(水) 22:39:34.89 ID:A+IzwwIA0

【安価を確認して本日はここまで】 

【私事ですが、今月は時間がちょっと無い……】

【更新頻度が更に落ちるかもしれません……すみません】



819 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/02(水) 22:41:56.21 ID:7nfpUEsjo
乙
行動の選択肢が多いしどれも考えることが多いので悩むなあ
アーチャーも協力できる可能性出てきたのは良かったか
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/02(水) 23:00:58.79 ID:+NmVQsj/O
乙
821 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/06(日) 19:53:30.02 ID:l5eIXwDc0

【ゆっくりと再開します……】

822 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/06(日) 19:54:34.63 ID:l5eIXwDc0


「……ここね、禍門邸は」

街を歩いて数十分、郊外に入ってまた数分
閑静な森の中に、御三家が一つ。禍門の家が存在する
ひっそりとした場所とは裏腹に、豪奢な見た目の建物はいかにも重要そうなな雰囲気を醸し出していた

「周りに罠の類いは無し。場所が前と変わってなくて助かったわ」
「さて、早速突入するわよ……ランサー。……ランサー?」

意気揚々と進むルゥナ。だが、背後には付いてくるはずのランサーがいない
首を振って周囲を見渡す。すると、片手にパソコンを抱えて

「ゴメンゴメン。ちょっと確認したくてさ」
「近辺の監視カメラをハッキングして解析してみたんだけど、あの市長が来たのは本当に最近なんだよ」
「それ以前は全然見つからない。カメラの無い所から来てるのかもしれないけどね〜」


両手を竦める動作から、ランサーは不審に感じているのだろう
禍門の魔術師ともあろう者が、その様な浅い間柄の人間と組むのだろうか?

不可解な状況と言っても過言ではない。だが、ルゥナが考えるよりも直接聞いた方が早い

この先は敵の本拠地、覚悟を決めろ。
己に言い聞かせるかの様に、ゆっくり門へと歩みを進めていった

823 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/06(日) 19:57:04.24 ID:l5eIXwDc0


「こんばんは〜初めまして!」
「お先に広間へお通しするので、パパが来るまでごゆっくり〜!」

「……どうしましょう。随分あっさり入れちゃったわ」
「魔術戦も想定して、一番お気に入りの礼装を持ってきたのに!」

予想よりも遥かにさっくりと門を通された。先の明るい女性は娘だろうか?
その対応に面食らう。ガイスロギヴァテスの人間である自分ならば、追い払うが道理だろう

もしかして、前回のドミトリイ達は仲良くしていたのだろうか……

「……失礼、君が我々に面会を申し出た」
「っと。来たわね……そうよ、あたしはルゥナ。ルゥナ・ガイスロギヴァテスよ」
「ガイスロギヴァテス……か。そうか、君が」

そうこうしている内に、奥から精悍な男性が姿を現す
ルゥナを視界に映すや否や。軽く会釈をし、真正面に立つ


「俺は憂午。一応の禍門当主として、この聖杯戦争に関与している者だ」
「かつては御三家が一つとして、この街にいた家が……俺達に何の用かな?」



1:ロベルトの存在を知っているのか
2:市長と手を組んでいるのは本当なのか
3:その他
↓1

824 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/06(日) 20:19:05.36 ID:4uq0yuR8o
2
825 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/06(日) 20:44:28.01 ID:l5eIXwDc0


「……単刀直入に聞くわ。あの市長との関係よ」
「坂松市の市長。あいつがアサシンのマスターである事は知ってるかしら?」

「知っているとも。それが何だと言うんだ?」
「その市長に、禍門の家が全面的にバックアップしてるそうね。どうしてかしら?」
「普通に考えたら、市長よりも禍門の魔術師の中からマスターが選出されるのが自然だと思うんだけど?」

ルゥナからの質問に、僅かに眉を潜める憂午
しかしすぐに毅然とした面持ちで、目の前の少女にハッキリと答える

「……その件については間違いない。我々禍門はアサシンのマスターである市長を支援する」
「彼はこの街を守り、穏便に聖杯戦争を終えると宣言した。それは禍門の悲願と一致する」
「誰であろうと街を守るなら問題は無い。これで納得いったかな?」


憂午の説明に頷くルゥナ。確かにそれに関しては同意する
問題は、その裏にいるロベルト……街を食い潰した巨悪が潜んでいる事だが……
その事をここで指摘して、果たして納得するだろうか?

本拠地の工房でもあるだろう。戦闘になる可能性も高い
サーヴァントであるランサーがいる以上、負ける事は無いとは思うが……



20:50から
1:ロベルトの事を指摘する
2:ロベルトの事を指摘しない(別の話題も併記)
3:その他
↓1
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/06(日) 21:03:32.54 ID:1A4aS90D0
1
827 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/06(日) 21:18:06.48 ID:l5eIXwDc0


「………………」
「……? どうかしたのか、何か不都合が?」
「いや、いいわ……なら、禍門はこの事は知ってたのかしら」

口ごもるルゥナ。言うべきか言わぬべきか、頭の中で激しく葛藤する
うんうんと唸りながらも考えを止めず。やっと考えが纏まったのか口を開いた

「市長の裏には、エーデルワイスの裏切り者、ロベルト・エーデルワイスがついている」
「何だと!?」

憂午は激しく驚いて、目を見開いて面食らう
当然の事だが、知らなかったのだろう。畳み掛ける様に言葉をぶつけていく

「あいつは聖杯を所有し、市長と結託してこの街のどこかに隠しているはずよ」
「証拠だってあるわ!この写真に、ハッキリと二人が写っているんだから!」
「それなのに街を守る?禍門が支援する?どう考えてもおかしいじゃない!」

「あんた達は利用されてんのよ、偽善者の市長にね!」



【兄への不審】+2
【弱みを握られている】−2
123:禍門を愚弄したな!ここで消えろ!
456:ちょっと考える時間が欲しい
789:信用する
↓1

828 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/06(日) 21:20:39.90 ID:+C95DrR1o
あ
829 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/06(日) 21:24:30.16 ID:l5eIXwDc0


【特殊か……まあ面白そうなので】
123:「面白そうなお話ですね!私にもお聞かせ願います!」
456:娘達が乱入
789:???
↓1
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/06(日) 21:24:53.05 ID:BM1to/bCo
ぬ
831 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/06(日) 21:52:04.79 ID:l5eIXwDc0


「それ、は……いや、まさか……」
「ルゥナ。くんだったね……それは、本当か?」
「証拠まで出したのに嘘なんかつかないわよ」

わなわなと震える憂午。満ちている感情は怒りそのもの
御三家としての誇りすら投げ捨て、あろう事か街を汚す人間と手を組んだ相手への怒り
そして、それを気づけなかった自分への怒りが責めていた

「……情報、感謝する。当主代理として、速やかに行動するつもりだ」
「ガイスロギヴァテスの者と聞いた時は身構えたが……悪い事をしてしまった」
「別にいいわよ。最初から嫌われてるのは察してたもの」

「じゃあ、あたしはもう帰るわ。それじゃ……」
「お待たせしましたー!粗茶ですが……あれ?」
「お姉ちゃん。もう、お帰り……デス」

「あんた達は?」「千呼、アキラ。二人はもう戻りなさい」
「えーーっ!!ヤダヤダ、お話しした〜い!」
「ねえねえねえ!貴女がガイスロギヴァテスのマスターなんだよね!」

「私は千呼!よろしくね〜!」
「あ、アキラデス。どうも……」

黒髪のツインテール……お揃いの髪型の少女達がルゥナに近づく
千呼とアキラと名乗った二人は、雰囲気は全く違うが何処と無く似ている面持ちで

……この二人から、何か引き出せるかもしれないと感じたルゥナは千呼の提案に乗る事にした

「……じゃあせっかくだからお話ししましょう。あたしはルゥナ。よろしく」



【結局、成果は……】
千呼
1234:なんにも
5678:少しだけ
9:???
↓1

アキラ
1234:なんにも
5678:少しだけ
9:???
↓2

832 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/06(日) 21:52:44.92 ID:jfmbH8A70
破
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/06(日) 21:54:28.20 ID:mxmh98bVO
あ
834 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/06(日) 21:57:13.01 ID:l5eIXwDc0

千呼:なんにも

アキラ:???

【特殊はこちらで処理します……】

【安価を確認して本日はここまで。お疲れ様でした】


835 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/07(月) 10:36:21.35 ID:haFYCg/NO
乙
836 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/12/10(木) 22:02:28.39 ID:6VG0zjuk0

【明日更新予定です。連絡が滞ってごめんなさい……】

【やりたい事はちゃんとあるのですが、それを上手く繋げられない……!】



837 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/11(金) 21:33:16.11 ID:fcUeCo6Y0

【そろそろ再開します】

838 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/11(金) 21:37:56.32 ID:fcUeCo6Y0


「……へー!ガイスロギヴァテスにも動画を配信してる人がいるんだ!」
「私も高校生の頃からやってるんだけど、最近ローカルの番組に出てて……」

結論から言うと、この二人との会話はあんまり実のあるものにはならなかった
姉の千呼は話好きなのか積極的に話題を振ってくるものの、それらは聖杯戦争どころかルゥナの好みにもかすらない

妹のアキラは対称的に口すら開かない。何かを話そうとしても、すぐにむぐむぐと口をつぐんでしまうのだ
これではルゥナから話を切り出す事が出来ず、結局は相づちを打つ事に注力する羽目になっていたのだった

「ああ、うん、はいはい……」
「ルゥナ。もうちょっと楽しそうにしたら?」
「しかたないでしょ楽しくないんだから!」

「しょうがないなあ……ねえ、千呼の収録しているスタジオを見せてくれない?」
「いいよ〜!こっちこっち!」

ぐいぐいと手を引っぱってランサーを連れていく千呼。襲われるとは思わないのだろうか……?
残されたのはルゥナとアキラ。アキラは話好きではないので少しは楽になった……


「……あの」
「ひゃっ!?何よ急に!?」


839 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/11(金) 21:41:48.31 ID:fcUeCo6Y0


先程からずっと黙っていたのに、突然口を開いたアキラ
予想外の出来事に面食らうルゥナ。相手も少し驚いている

「あ、あの。何か問題が」
「何でもないわよ。どうかしたの?」
「えっと……その、これを、渡しておきます」

「私の、お守りデス。けど……多分。貴女に預けておいた方がいいと思って」

手渡してきた小袋には、何らかの破片が。僅かに魔力を感じるが……
これだけで何が出来るとは思えない。しかし、突き返すのも酷い話だろう

「ありがと。……念の為に言うけど、罠だったら承知しないわよ」
「罠じゃ、ないデス……」

「私、三年生なんデス。けど、今は少し休学中で通っていなくって」
「その。……絶対、アサシンに勝ってください。お父さんの事、馬鹿にしてたから」



強い意思を秘めた瞳が、ルゥナを見据える
その顔は先の無口なものではなく。お礼にとばかりに微笑み返した

「上等よ。ちゃんとぶっ倒してやるから」
「あんた達は家でゆっくりしてなさい。ガイスロギヴァテスの力を教えてあげるわ!」

ルゥナの力強い宣言に、にこりと笑うアキラ
叶うかどうかもわからない口約束。だが、今の二人にはそれだけで充分な言葉だった


840 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/11(金) 21:46:37.61 ID:fcUeCo6Y0

【別陣営の夜の行動】

【ここで今後の方向性が決まるかもしれない】
12:ライダー
345:アーチャー
67:キャスター
89:セイバー&アサシン
↓1

841 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/11(金) 21:48:44.47 ID:aGc7M6iBo
あ
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/11(金) 21:56:01.43 ID:J+qXE2rso
本筋に何も関わりがないキャスター
843 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/11(金) 22:11:48.50 ID:fcUeCo6Y0


「………………」
「おいユーニス。もう怪我は治ったろう」

「いい加減に起きて貰わんと、俺が困る。聖杯戦争を降りるつもりか?」
「うるさいぞー……放っておけー……」

協会の地下の部屋の一角。キャスターは自らのマスターへと声をかける
それは、先の戦闘……ライダーの持つ暴虐とすら呼べる力を目の当たりにしてしまったが為

ユーニスが聖杯戦争に参加した理由は、英霊と話したいというある意味では温いモノだった
だが……どこかで失念していたのかもしれない。英霊とは、ヒトの理解の範疇にあるという事を

「僕はもう駄目だ……令呪ももう無い。僕の願い
がこんなに馬鹿な願いだったなんてね……」

打ちひしがれるユーニスの声はか細い。天才的な頭脳の持ち主である彼女の心は完全に折れていた
天才故に結末がわかる。自分が生存して帰れる可能性は、限り無く低いものなのだと

「確かにな、俺も願いなんざ無い……いや、もう満足する位には街を見回れたからなんだが」
「お前ももう少しは頑張れ。というか、頭の中で完結させるな」
「頭がいいのはわかった。だが計算よりも行動に勝るものは無いと俺は思うぞ」

「吉田君……」
「だからそう呼ぶのは止めろって何度も言っていたよな俺!?」

「ありがとう……うん。少しはやる気が出た」
「それでは、行動するとしようか。君の死を無駄にせす、僕が生きて帰る為にね」
「待て待て待て。俺は死ぬ前提なのか」


【やる気が出た】+1
123:礼装を造り溜めしておこう
456:情報を色々集めてみよう
789:ランサー陣営に連絡を入れよう
↓1

844 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/11(金) 22:14:11.74 ID:IBoWiJpqO
か
845 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/11(金) 22:27:08.05 ID:fcUeCo6Y0

5:情報を集めるぞ


「では、僕はこれから監督役から資料を借りに行こうと思う」
「前回や他の聖杯戦争の情報から、僕が生き延びる術が見つかるかもしれない」
「えらく消極的だが……まあいいか」

自信満々に胸を張るユーニスを、呆れた顔で見つめるキャスター
だが、本職の魔術師ではないキャスターが軽率に動いても意味の無い事。ぐっと我慢する

「……ああそうだ、忘れていた」
「監督役に頼んで買って貰った酒だ。大吟醸?というらしいのだが」
「ヒャッハーーー!!!久々の酒だァ!なんでもっと早くに言わねえんだよマスタァーッ!」

部屋から持ってきた酒瓶をひったくる様に奪うキャスター
目にも止まらぬ速さは敏捷の数値を疑う程。瓶の蓋を力業でこじ開けると、ラッパ飲みで一気に飲み干した

「久々の酒だァ!傷と心にじんわり染みるゥ!いいモン持ってんじゃねーかオイ!」
「何本もあるぞー。それを呑んでいる間に、僕は調べているからな」

酒に浸るキャスターを、呆れた様に眺めるユーニス
いそいそと部屋に入ると鍵を閉める。外のどんちゃん騒ぎは既に耳に入ってこなかった

846 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/11(金) 22:31:47.71 ID:fcUeCo6Y0


「ふぁあ……」
「あー眠い……やっぱり、昼に寝過ぎるのは止めた方がいいわね」

欠伸を噛み殺しつつ、机に突っ伏す。寝不足で視界もぼんやりしているが問題はない
眠たげな態度を心配したのか、普段の二人から近寄ってくる

「大丈夫か?ルゥナが寝不足なんて珍しいな」
「禍門の連中の話がね……あ、こっちの話だから気にしなくていいわよ」
「はい!忘れとくんで!」「…………そっか!」


ほんの一瞬だけ妙な間があったが、すぐに気を取り直す
一度、大きく伸びをする。朝はまだこれからなのだから


【朝〜昼の行動】
1:移動(場所指定)
2:会話(人物指定)
3:その他(自由安価)
↓1
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/11(金) 22:39:29.88 ID:IBoWiJpqO
調査 エーデルワイス
848 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/11(金) 23:19:05.47 ID:fcUeCo6Y0


「……さて、ランサー。いるかしら?」
「ここにいるよ〜。オレを呼んだって事は」
「探りを入れるわ。エーデルワイスにね」

校舎の裏。人気の無い場所で自らのサーヴァント、ランサーを呼び寄せる
アスカトルから聞き及んだ話や個人的な方針。様々な理由を含みながら、調査を命じた


「ところで、どうやって調べてみる?」
「オレが霊体化して調べる方法と、パソコンからインターネットをハッキングして調べる方法の二つがあるけど」

「それぞれのメリットとデメリットは?」
「霊体化した場合は安全だけど、行ける範囲でしか無理だね〜」
「ハッキングする場合は精度が高いけど、方向を指定しないと難しいかな」


それぞれの方法を示され、悩むルゥナ
どちらにも利点がある以上、考えなくてはならないだろう

ランサーにどう調査させようか……


23:25から
1:霊体化(安全だが精度は低い)
2:ハッキング(精度は高いが運任せ。方法指定あり)
3:別の方法を提示(自由安価、判定は提示された方法に準じる)
↓1
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/11(金) 23:26:21.98 ID:lZ34FfFso
2
850 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/11(金) 23:30:44.35 ID:fcUeCo6Y0

2:ハッキング

【どの様な方針で調査を命じるか】
1:ロベルトと市長の関係
2:エーデルワイスの残党達
3:その他(自由安価)
↓1

【調査の結果】
コンマ判定。1ほど少なく、9ほど多い
↓2

851 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/11(金) 23:36:13.48 ID:SCT7a+No0
1
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/11(金) 23:36:23.74 ID:SmYk9sMz0
1
853 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/11(金) 23:39:33.68 ID:fcUeCo6Y0

1:ロベルトと市長について

4:正確な情報をまあまあな量獲得

【という訳で本日はここまで。次回は続きから始めます】

854 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/12(土) 00:54:43.83 ID:rTVBYjYUO
乙
855 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/13(日) 20:18:44.51 ID:x6TSmcxl0

【今日は少しだけ早く再開】


856 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/13(日) 20:20:56.46 ID:x6TSmcxl0


「お待たせ〜。調べてきたよ」
「本当に待たせたわね……もう放課後よ」

授業と終わった頃にふらりと現れたランサーをじろりと睨む
まだかまだかと待ちに待ったルゥナからしてみれば、酷く待ちくたびれていたのだ

「ゴメンゴメン。けど情報は掴んできたよ」
「本当でしょうね、大したものじゃなかったらその顔の針を今の時刻にするわよ」
「それは困るかな〜。はい、ロベルトと市長について纏めてきたよ」

手元のスマホを取り出し見せる。見やすい様に箇条書きで、纏めたデータを示してきた

「なるほどね。……どういう事?」
「少なくとも、市長と手を組み始めたのは最近じゃない。もっと前……それこそ前回の終結直後だとオレは思う」
「幾ら計算しても復興の速度が妙なんだ。最初から想定していない限りはね」


ランサーの説明に、納得いった様に頷くルゥナ
前回の聖杯戦争からロベルトは姿を消していたと聞く。市長が匿っていたのだろうか
どうやらこの街は思った以上に深くまで市長やロベルトの手が及んでいるのかもしれない


「後、気になったのはスタジアムだね」
「スタジアム……?あ、もしかして駅前の近くにあったあの?」
「そう。あそこは本来ビルが立つ予定だったのを、市長が強引に建設する様に指示したんだ」

初めてこの坂松の地に降り立った時、真っ先に目に入った巨大な建物を思い返す
確かにベルはそんな風に言っていたが……

「けれど、何の目的があるかはわからないな。そこまでは調べられなかったよ」
「しょうがないわね。記憶の片隅に置いておく事にするわ」

ランサーからの情報はある意味では有益だった
この街に張り巡らされた蜘蛛の糸。それは少し昔から、あの市長とロベルトが手繰っていたのかもしれないのだから


857 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/13(日) 20:22:37.90 ID:x6TSmcxl0


【ちょっと場面が硬直気味なので、発破をかける意味も含めてイベント判定】

【起こったイベント次第で先に起こるルートが分岐します】

【あくまで一番始めに起こるルートなので、外れても後々繋がります】


147:市長とフェリシア、決裂
258:襲来、アーチャー陣営
369:ロベルトと???
0:???
↓1


858 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/13(日) 20:26:09.86 ID:+KjiSEh7o
ほいや
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/13(日) 20:26:32.15 ID:elqJP6L4O
か
860 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/13(日) 20:49:25.47 ID:x6TSmcxl0

6:ロベルトと少々森


「…………あ、あのう」
「何?」

ルゥナがランサーと話している頃。ベルは少々森と気まずい時間を過ごしていた
ちなみに少々森の本日はお休み。万が一学校で戦闘が起きたら守れる自信が無いからだ

「え、えっと……いつ、ルゥナさん帰ってくると思います?」
「ごくごく」

「そろそろ学校終わる頃ですよね……ですよね、そうですよね……?」
「むぐむぐ」

「どうして無視するんですかぁ!?ベルと話したくないって事なんですかどうなんですかあああああ!!!!」
「……ごくん。多分、そろそろ」「あ、そうなんですか」

マイペースな少々森に振り回されるベル。目にはうるうると涙を浮かべて泣きそうだ
だが、それももう終わる。何せルゥナが帰ってくるのだから

ずっと自分を守ってくれた……例え自分の方が年上だったとしても……大好きな人
彼女がいれば守ってくれる。いじめる奴もやっつけてくれる……そう信じていた

「……? 誰か、来た」
「あ、ルゥナさぁん!少々森さんがああ……」






「お迎えにあがったよ……少々森君……」

861 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/13(日) 20:52:01.81 ID:x6TSmcxl0


「……あ、あれ?」

「来るんだ……君の居場所はここじゃあない」
「今までは『バーサーカー』に監視させていたがそれも終わり」
「君さえいれば私の願いは……ああ……!」

扉を開けた先には、ルゥナではなく見知らぬ男
男はベルを無視すると、奥に座る少々森に向けて一直線に歩いていく
何やらブツブツと呟いていて正直怖い。だが、今は恐怖よりも、ルゥナとの約束が勝った


『いい?あんたが少々森を守ってあげて』
『あたしよりは弱くたって、魔術を使えるなら護身くらいは出来るでしょ?』


「あ、ああああの!そそそその人に」

「さあ早く立つんだッ!ランサーのマスターが戻ってくる前に!」
「嫌っ、やだ……!ルゥナと、約束……!」
「ふざけた事を言うんじゃあないぞッ!お前は私に従う責務がある事を忘れたかッ!」
「聞いてくださいよおおおお!!!」

男……ロベルトはベルの事など完全に眼中に無い
少々森を強引に引っ張り連れ去ろうとするが、彼女も必死に抵抗しているようだった

ああだこうだの問答は、すぐに終わりが訪れた

「が、はっ……!?」
「フン……大人しくすれば痛い目に合わずに済んだものを……」
「だがこれで目的は達成した……後は市長の息がかかった者に……」

「ま、待ってください……」
「そそ、その人は……ルゥナさんの、大切な友人な、なんです」
「だから……とととと通しませんぅ!ルゥナさんが来るまでぇえ!」

「……全く。神は、私に試練をお与えになるというのですか?」
「そう……これは祝福だ。プレゼントだ。神は私を愛してくれている……」

「調子に乗るなあああああああ小娘があああああああ!」



【ベルはどうなった?】
1ほど軽傷。9ほど死ぬ確率が高い
↓1
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/13(日) 20:57:58.55 ID:+KjiSEh7o
体術すげえ
863 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/13(日) 21:38:08.73 ID:x6TSmcxl0

>>862
【二年経ってますし、神父ですし(謎理論)】

5:一日安静にする程度


「……ベル!?いるの!?」
「ひゃ、ひゃい……でも、どうして」
「ランサーが察知したのよ。あんた、その傷」

慌ててホテルの部屋を空ける。そこには床に転がる無惨なベルの姿があった
帰り道、急にランサーがルゥナを担いで運んできた時は気が狂ったのかと思ったが……
どうやら二人の危機を感知したのだろう。結果としては後手になってしまったが

「……少々森、少々森は!?」
「つ、連れていかれて……神父みたいな、人に」
「神父……?それって」「間違いなく、ロベルトだろうね」


ロベルト・エーデルワイス。市長と手を組み、この街を裏から操る黒幕の一人
だが、何故彼が少々森を拐ったのか……?それはルゥナにはわからない

「……行くわよ。ランサー」
「それは、つまり……少々森を」
「取り戻しにいくに決まってるじゃない」

「……ルゥナさん、どうして」
「そんなに、少々森さんが大事なんですか。私は必死に頑張ったのに」
「私よりも、あいつの方が……」


864 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/13(日) 21:39:49.57 ID:x6TSmcxl0


卑屈そうに、ルゥナに問いかける
ずっと一緒にいた自分よりも、ほんの最近知り合ったばかりの相手が大切なのか。と

「バカ。そんな訳無いでしょ」
「あんたは戦ってくれた。頑張ってくれたじゃない」
「少々森は戦えない。相手は何をするかわからないから心配してるだけよ」

「じゃ、じゃあ!る、ルゥナさんの友達はベルただ一人……」
「いやそういう訳じゃないけど」
「きゅううう……」

あっさりと否定されて気が緩んだのか。口から空気が抜ける様に意識を失う
慌てるルゥナ。まさか息を引き取ってしまったのかと冷や汗が流れる


「あー大丈夫。疲れて気を失っただけだね」
「そう。……けれど、ロベルトが少々森を拐ったのは意味がわからないわ」
「あの子、普通の学生じゃない。さきちゃんはあの子と一緒にいたけど」

不可解な行動に首をかしげる。一般学生を拐うメリットがあるとは思えない
その様子を、ランサーは表情の伺えない。無機質な顔で見つめていた


「けれど、どうしましょう。どこに拐われたのか見当も……」
「って市長と組んでるんだから市長の所よね。なら早速突っ込むわよ!」

「う〜ん……無策で突っ込むのはオススメし辛いなあ」
「もっと協力者を募るとか、情報を集めるとかした方がいいんじゃない?」
「何言ってんの!?少々森が殺されるかもしれないじゃない!」

取り戻そうと意気込むルゥナに対し、何故か消極的な態度のランサー
気絶したベルをベッドに寝かせつつ、話し合いを続けていく……


21:45から
1:移動(場所指定)
2:連絡(人物指定)
3:その他(自由安価)
↓1

865 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/13(日) 21:45:30.88 ID:elqJP6L4O
2キャスター陣営
866 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/13(日) 21:57:02.62 ID:x6TSmcxl0

2:キャスター陣営に連絡


【ちなみにキャスター陣営は監督役の元にいるのですが、監督役にも話しますか?】

【そしてユーニスの調査の結果もこっちで判定します】
↓1から監督役に話すかどうか

【まだ半日】−2 【賢者の蔵書】+2
123:全然
456:それなりに
789:割りと核心に
↓1のコンマ
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/13(日) 22:00:45.66 ID:elqJP6L4O
か
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/13(日) 22:00:46.58 ID:ISaiK+bgo
話す
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/13(日) 22:00:50.30 ID:fMJsynUho
ヌッ
870 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/13(日) 22:06:07.36 ID:x6TSmcxl0

6:まあそれなり

【直下で答えがなかった為、下2の>>868を採用します】  

【という訳で本日はここまで。次回はキャスター陣営と監督役への相談から】

871 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/14(月) 14:59:48.04 ID:7aDi47yvO
乙
872 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/15(火) 23:58:41.11 ID:g3DdIN4j0

【明後日に少しやりたい……】
873 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/17(木) 21:56:29.46 ID:og6RXaFu0

【それでは再開…】

874 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/17(木) 22:04:57.02 ID:og6RXaFu0


「なんと!?ロベルト・エーデルワイスが無辜の少女を拐ったと!?」
「ロベルト……何でそんな事を。いや、それよりも今までどこに居たの……?」

連絡先に通話を入れると、五分と経たずに四人もの関係者がルゥナ達の前に現れた
監督役のグレイトとエーデルワイスの関係者、アーディー。そしてキャスター陣営の二名

手短にランサーが状況を伝えると、それぞれが驚愕、驚嘆の表情を浮かべていた

「ふむ、どうやら危機的状況の様だね。監督役を紹介した恩もある。協力しよう」
「無論我々も協力する!監督役の名において!無関係の人間を拐う行為は許しがたい!」
「私も手伝うよ。アイツはエーデルワイスの敵でもあるんだから……!」

怒りに燃える二人を余所に、ユーニスは問いかける
この中では何の因縁も無い彼女こそ、この場で最も冷静な人物であった


「どうするのかな。突撃するのか、戦略を練るのか」
「突撃するなら場所を。戦略を建てるなら時間が勝負になるか……」

「何か考えはあるのかな?」




【打倒ロベルト】+2
123:解散
456:聞き込み開始
789:アスカトルが本気だす
↓1

875 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/17(木) 22:06:05.57 ID:ybnZv5+bO
ん
876 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/17(木) 22:13:36.55 ID:og6RXaFu0

9:アスカトル…?


【今更ですが実はキャスターと間違えて書き込んでいました】

【アスカトルはこの場に……】



12345:いるわけない(本気だすキャスター)
6789:いつの間にか
↓1

877 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/17(木) 22:14:48.59 ID:ybnZv5+bO
ほい
878 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/17(木) 22:47:24.21 ID:og6RXaFu0

9:「話は聞かせて貰いました」



「……その件、我々にお任せを」
「きゃっ!?あんた達いつの間に!?」

ふらりと後ろから現れた影が割り込む。その声は聞き覚えのあるくぐもったもの
アスカトル・エーデルワイス。後ろの一人は見覚えが無い。恐らくはアスカトルの仲間だろう

「アルミ!?来てたの!?」
「やっほ〜!やーっと会えたーっ!」
「止めなさい。今は重要な局面なのですから」 
「……彼らは?」
「エーデルワイス。かつての御三家であり、前回ではこの街に多大な迷惑をかけた……」
「事実だけど!そういうの言わないで!」

ルゥナの棘のある説明を遮るアーディー。監督役は笑いながら受け流している
一方、キャスター陣営の二人は置いてけぼり。目をぱちくりと動かしていた


「……なんだかよくわからんが。手伝ってくれるという事でいいんだな?」
「はい。私のスカイフィッシュ、アルミの空中飛行でこの街を暫く監視していました」
「如何に姿を巧妙に隠そうと、痕跡までは完全に消す事は出来ないでしょう」


 ◆重量軽減
  オーソドックスな重量軽減の術式。
  アルミは自身に適用することで体重を軽くし、跳躍力・飛翔力を高めている。

  移動や逃走、追跡が容易となる。


「いっくよー!ぴゅーーーん!!」
「……大丈夫か?僕の方が正確に出来そうだぞ」
「言わないであげてください。彼女は真剣なのですよ」「嘘だろ!?」



【アスカトル&アルミ】+3
123:見つからず
456:見つけたぜ
789:↑丁度市長と会ってる
↓1

879 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/17(木) 22:50:41.10 ID:YmhFYSzJO
か
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/17(木) 22:50:43.08 ID:qhaV8R60o
有能
881 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/17(木) 22:58:55.26 ID:og6RXaFu0

0:特殊


123:おはセイバー
456:悪党VS人形
789:「ん?このお嬢ちゃんが欲しいのか?」
↓1
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/17(木) 23:05:54.69 ID:qhaV8R60o
マイナスの場合もあるか
883 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/17(木) 23:08:38.81 ID:og6RXaFu0

9:??「やれやれ、ポーンと出てこれるキャラじゃないんだけどな」


【というわけで本日はここまで…】


884 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/17(木) 23:25:34.98 ID:qhaV8R60o
乙
せっかく頑張ったのに解散かや
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/17(木) 23:33:12.15 ID:ybnZv5+bO
乙
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/18(金) 00:08:11.23 ID:nF+NtDXuO
乙
887 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/12/26(土) 00:06:55.31 ID:QV5B0byE0

【お久しぶりです、ご無沙汰しておりました】

【最近忙しかったりサーヴァントの案が浮かんでいたり、なかなか更新に着手出来なかったので】

【エタったな……と思っていた方も多いはず】

【明日から余裕が出来るので、こちらの更新をしていきたいと思います。よろしくお願いいたします】



888 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/26(土) 22:28:33.04 ID:QV5B0byE0

【それでは再開します。少しだけ……】

889 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/26(土) 22:30:28.64 ID:QV5B0byE0



「ふっふっふ〜ふんふんふ〜ん♪」
「どこかなどこかなー?ロベルトどこだー!」
『真剣に探してください。アルミ』「ふーん!わかってるもーん!」

未だに陽の落ちない坂松市の上空で、甲高い声とくぐもった声が交錯し合う
下からでは彼女の姿を目視する事が困難な高さにいるにも関わらず、アルミは平気そうに空を舞う

しかし、飽きてきたのかその動きは不規則に。瞼を擦りつつ町を見下ろしていた

「むにゅにゅ……もー!どこ行っちゃったの!」
「どーこだ!多分あそこ!えい!」

我慢の限界に達したのか、前触れもなく急降下を始めるアルミ
突然の行動に、アスカトルも反応できず。ただ呆然と声を挙げるのみ
追い掛けようにもその姿は点の様に。アルミを追跡するのを諦めたアスカトルは、溜め息を吐きながら頭を抱えた


『……全く、あの子は。前も飛び出していっては関係の無い土地で遊んでいたでしょうに』
『まあ、彼女の勘はアテになりますからね。私のスカイフィッシュもありますし』

すぐさま思考を切り替える。アルミの暴走には慣れたもの
二年前もマスターをサポートする!と言っていたのにも関わらずシーサー人形を手土産にする様な人物なのだ

最悪の事態が起きても……いや、これ以上は言えまい
気を取り直しつつ、スカイフィッシュを更に広く飛び立たせる。……周りは不思議そうに眺めていた


「どうしたの?アルミは?」
「いえいえ。アーディーはお気になさらず……」



890 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/26(土) 22:31:50.73 ID:QV5B0byE0


「戻ったよ、我が盟友……」
「ええ!ご苦労様です、ロベルト君!」

アルミが暴走する一方、易々とエーデルワイスの追跡を逃れたロベルト
隠れ家で待ち受けていたこは市長とアサシン。彼等に少々森を託すと、一冊の本を手に取った

「しかし、理解できない。何故この様な普通の子供が必要なのかな?」
「君に話す事はない。誰が貴様を召喚する触媒を用意したのかよく考えるのだな」
「ああ……そういえば、君の召喚したサーヴァントは」

嫌味な口調で質問をぶつけるアサシンに、皮肉げな顔で返答する
だが……アサシンのその一言が切欠に、その額に青筋が浮かぶ


「口にするんじゃあないッ!あの様な雑魚が、私のサーヴァント等あってはならない!」
「撹乱に使うのが精一杯の、制御も効かぬ上に何の神秘も無い、役立たずのゴミクズが……!」

「さき、ちゃん……!」

非情なまでのロベルトの罵倒。それに反論するかの様に呻く少々森
小さいが、確かにかつての妹の名を呼んだ

「おや?聞こえていたのでしょうか、眠っているのに耳のいい事で!」
「そんな事よりも……いったい、彼女をどうするつもりなのかな?」
「一応、私達は街を守る為に君と協力している訳だ。話して貰わないと不公平だろう?」


891 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/26(土) 22:32:49.80 ID:QV5B0byE0


「ふーん。なら、さっさと縁を切ったらいい」
「太陽と月が消せない様に、真実はいつかバレるモンだぜ。生臭坊主」
「な──」「っ、これは!?」

突如、ロベルトやアサシンの周囲や背後に大小様々の骨が顕現する
無数の骨が二人を突き刺す。呆然とする市長の前に姿を現したのは、これまた骸骨

眼窩の奥の妖しい光が市長を見つめる
唐突な出来事の渦中にあれど、その顔に笑みは絶やさない

「……?貴方は?ロベルトの友人ですか?」
「それなら話が早い!貴方も、この街を守る為に私に力を貸してくださいませんか!」

得体の知れない相手だというのに、その声には少しも怯えの色はない
堂々と勧誘する姿に少し驚きつつも、骨の英霊は丁重に断る事にした

「生憎、救いのデリバリーは品切だ」
「オレは個人に肩入れするのはマズい立場なんでな。すまんな」
「おや、それは残念!」

「ま、それはそれとして……こいつは貰うか」
「……っ」

アッサリとそう宣言する骨の英霊は、ひょいと少々森を担ぎ上げると隠れ家を後にする
当然、ロベルトは激昂するが……それすらも些事と言わんばかりに手をヒラヒラと……骨だが……降って消えていった


「待てッ!その娘に触るんじゃあないッ!!」
「それじゃあな。ま、良い子にしてたら考えてやるよ」

「鳥仁ォオオッ!何故黙って見ている!?」
「おや……すみません。何故か、身体が……」
「言い訳はいいッ!早く、速やかに彼女を奪還しろォーーーッ!!」

「……仕方がありませんね。アサシン君、少し手伝って貰えませんか?」
「構わないよ。私は君の下僕では無いが、決して嫌いではないからね」

ロベルトの要請に頷き、二人に刺さっていた骨を引っこ抜く
一通り抜き終わり、黒いスーツの襟を正すアサシン。埃を叩き、颯爽と外に歩いていく



「正義だ何だと言われようと、私は私。市長は市長のやり方で街を守ればいい」

「英雄でなくとも、正道でなくとも。正直者は馬鹿を見ると何故わからない?」

「これは証明だよ。あの男が如何に愚かな奴だと示す為のね……」

アサシンは一人、誰にも悟らせない様に回想する
過去に見た愚か者。頑なに真実を信じた馬鹿者に見た“何か”を思い出していた


892 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/26(土) 22:34:40.82 ID:QV5B0byE0

【本日はここまで。やっぱり書く感覚を忘れてる……】

【本来は安価とか使いたかったのですが、絶望的に展開が硬直してしまっている痛恨のミス】

【なので、しばらくはセミオートで進みます。すみません】
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/26(土) 22:36:22.21 ID:s4BpzP97O
乙
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/26(土) 22:37:25.32 ID:oktfq1i8O
乙
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/26(土) 22:43:18.25 ID:mgzz/cBd0
乙
896 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/27(日) 22:42:00.78 ID:WHQRDBx10

【少しだけ……】
897 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/27(日) 22:43:29.24 ID:WHQRDBx10



「……それで?逃げられたんだ?」
「はい……誠に、誠に申し訳ありません」

薄暗い部屋の中で、アスカトルはイエスに頭を下げる
仇敵であるロベルトを逃がした事。その責任を感じている為か、その声は重い

「仕方ないよ。他の人達はどうしたのかな?」
「ランサー、キャスターの両陣営は一時的な形の同盟を。アーディーは監督役と行動を共にするようです」
「ふぅん……まっいいか」


「それよりも、アルミは?さっきからいない様だけれど?」
「アルミは……その。張り切って探してくれているのですが」
「頑張ってるんだね、なんて素晴らしいんだ!ボクも少し本気を出そうかな?」

弾むように笑うイエス。怯えるアスカトルへと手を差し出した

「……それは」
「大丈夫大丈夫。聖杯が近くに無いからね」
「早く取り返したいなぁ……ボクもサーヴァントもバーサーカーだったんだよ」

「はあ……そのサーヴァントとは、良好な関係を築けていたのですか?」
「うーん、どうだったっけ……?もう忘れちゃったよ」


あははと声を挙げるイエスの目は淀んでいる。その底知れない雰囲気に戦く
目の前の人物は、かつて聖杯戦争に参加したと聞くが……結末は誰もわからない

それを知る者は既にいない。天使を求めた果てにあったモノは……


898 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/27(日) 22:46:17.23 ID:WHQRDBx10


「……はあ、結局ロベルトはわからずじまい」
「おまけに手がかりもナシ。……大丈夫かしら」

「ふむ、その少々森という子は君にとって親友なのかな?」
「冗談じゃないわよ。ただのクラスメートよ」
「ででででも、あんなに探し回って」「やかましいっての!!」

ベッドで横たわるベルを睨み付けて眠らせる。あれからどれだけ探しても、少々森の痕跡は見つからない
現在、ランサーとキャスターが力を合わせて街を洗い出しているが……状況は芳しくないようだ


「うーん……キャスターの宝具の力を借りても、これだけかぁ」
「そもそもこの街の歴史が新し過ぎるんだッ!文献どころか記念碑すら一つしか無いぞ!?」
「あたしも詳しくは知らないわよ。興味無いから適当に聞き流してたわ」


坂松の街の謎は深い。恐らく詳しく語られる事は無いであろうくらいには
そんな中、ランサーの持つパソコンにメールが届く。差出人はコリーだった

「あっコリーからメールだ」
「何で君よりランサーの方に連絡が?」
「知らないわよそんなの!」

いつの間にか自分よりも信頼を勝ち取っているランサーに不服そうな視線を向けるルゥナ
暫し無言で文面を眺めると、不意に立ち上がりルゥナに声を

「……ルゥナ、今すぐ動ける?」
「動けるわよ。何、どこかに出掛けるの?」
「うん。少し歩くけどいい?」「いいけど、何よ、どこに行くの?」




「元ガイスロギヴァテス前線基地。アーチャー陣営に奪われたあそこだよ」


899 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/27(日) 22:47:55.46 ID:WHQRDBx10


同時刻、コリーは縦島の銭湯にて湯浴みを行う……アバターの姿で
その隣で肩まで浸かるアダムスは、怪訝な顔をしながらタオルを頭に乗せる

「タオルをつけての入浴はルール違反だぞ?」
「よく言うぜ。アンタだってご丁寧に身体に巻いているじゃねえか。ニセモンの癖に」
「ああ、お触りのはNGだからね」「よくわかんねえなあ……」

駄弁りながらお湯に浸かる二人。徐にコリーが口を開く

「……あの情報、確かなんだろうね?」
「応ともよ。ガイスロギヴァテスの情報を洗いざらい調べ尽くして得たモンだ」
「なら、いい……後はルゥナとランサーが上手くやってくれるだろう」


「しっかし驚いたねぇ……ドミトリイさんも知らねえとの事だぜ?」
「どうやら、この街には我々にも知らないモノが数多くありそうだ」
「全くだ。俺もロシュフォールの嬢ちゃんから逃げる場所が無いモンかね?」

暢気に談笑する二人が湯船から上がる。そろそろルゥナ達も付いた頃だろう


「頑張ってくれよ、二人とも……」
「アーチャー陣営は、もしかしたら……我々の味方かもしれないのだから」


900 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/27(日) 22:49:45.22 ID:WHQRDBx10

【本日ここまで。幾らなんでも牛歩更新ってレベルじゃねーぞ!】

【急募:文章を多く書く方法。年末の間に大規模戦闘の導入までいきたいなあ…】
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/27(日) 22:51:11.12 ID:BmF1rq0p0
乙
むしろ個人的には短くまとめる方法が知りたい
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/27(日) 22:54:33.39 ID:7MOSYra4O
乙
〆切寸前になるとかしか思いつかない
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/27(日) 23:15:53.65 ID:a5OH4zkto
乙
意識してノリだけで早くたくさん書いたりして、早く書く能力を鍛えると良い
……と思いつつも自分はこだわりが強すぎて実行できないんだけど

とにかく大筋全部書き上げてあとから1度見直し粗を探したり書き足したりした方がいいとは言うけど、安価スレだど難しいよね
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/28(月) 01:19:56.40 ID:eHaEZoDtO
乙
905 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/28(月) 22:45:52.22 ID:nawZpD320

【ちらっと再開】

【様々なアドバイス、ありがとうございました……】
906 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/28(月) 22:47:08.21 ID:nawZpD320


「よし付いた。うわぁ、また増えてる」
「うげっ……ここがそうなの?本当に?」

……ガイスロギヴァテスの拠点、かつての基地は見るも無惨に変わり果てていた
増築に次ぐ増築。改造に次ぐ改造の結果、最早一つの塔かと見紛う程に積み上がる

ウィンチェスター夫人の幽霊屋敷。それは今、戦争の為。彼女の為の前線基地と化していた


「で、どうすんの?ここに何の用があんのよ」
「え〜っと、説明するの後でいい?」「今しないと意味ないでしょうが!」
「まあいいや。おーい!アーチャー、オレなんだけどー!」

「……馴れ馴れしく呼ばれる筋合いは無いわ」
「よくも私の前に現れる事が出来たわね。あの時は横槍を入れて立ち去ったクセに」

「まあいいじゃん。それよりもライダーはあれからこっちに来た?」
「ライダーの性格を考えると、一度逃した獲物は叩き潰そうとしてもおかしくないからさ」
「……来てないわよ」「良かった」


「何なのよあんた達……」

気さくに話しかけるランサーを邪険に払うアーチャー。嫌そうな顔だがまだ銃は出していない
飛び道具が相手とはいえランサーの敏捷はそれを容易く上回るのが幸いか。それでも安心とは程遠いが……

「お喋りに付き合うつもりは無いわ。それとも決着をつけに来たのかしら?」
「ここは私の戦線よ。貴方が相手だろうと引くつもりは……!」

「いや、そうじゃなくてさ。アーチャー」
「オレに付き合ってくれないかな?」

「「はぁ?」」



 
907 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/28(月) 22:50:31.58 ID:nawZpD320


ランサーの一言に、周囲がビシリと凍りつく
言われた当人も、言った本人のマスターも処理が追い付かないくらいの衝撃が走る

「……ふざけているの?」
「大真面目だよ。カフェにでも行ってさ、話し合おうと思ってさ」
「キミが楽しめそうなプランも考えたんだ。特にここのコーヒーは」

朗々と話すその先の言葉は銃の声で書き消され聞こえなかった
銃を取り出したアーチャーは、ランサーの脳天に向けて躊躇無く引き金を引く
弾丸はランサーに命中せず、掌の中で停止している。あれだけ近付いていたにも関わらず、一つも命中する事は無かった


「……世迷い言を聞いた私が愚かだったわ」
「この期に及んで貴方とデートしろと言うの?私が?」
「馬鹿にしているの……!?私には、夫も、子もいるのよ……!?」

「あっ、そういう風に捉えちゃった?ルゥナ、誤解を解いてくれない?」
「知らないわよ!あんたが言ったんだからあんたが何とかしなさい!」

急に話を振られても、ルゥナには困惑する事で精一杯
というよりも、ルゥナもそう受け取っていたのだから誤解も何もあるものか

困惑する相手を他所に、アーチャーの周囲には無数の銃が
一分の隙も潰す様に配置された銃が、全て一斉にランサーに向けられる

よもや、ここでどちらかが引くまで戦うつもりか?ルゥナの額に嫌な汗が流れる
ランサーは相変わらずの無抵抗。そのまま先と同じ様に銃弾が叩き込まれようとする


908 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/28(月) 22:54:03.36 ID:nawZpD320


「……要件は何だ、ランサー」
「っ、マスター!?」

背後から無機質な音が響く。アーチャーはその声に従って腕を下げた
マスター、ストレングスは無表情のまま近付いてくる。そして、ランサーの前に立つと命じた

「下げろ。奴等は俺が目当てだ」
「そうそう、そういう事を言いたかったんだよね〜」
「紛らわし過ぎるでしょうが!」


「だからルゥナ、ちょっと彼と『一人で』話しておいてくれない?」
「は?」

いったい何を言ってるんだこのサーヴァント?
頭の中ではその言葉が反響する。どこの世に英霊を連れずにマスターと話すバカがいるのか

「ああ大丈夫。アーチャーならオレが連れていくから襲われる必要は無いよ」
「それなら安心……なワケないでしょ!相手は得体の知れないマスターじゃない!?」

「えぇ〜……もしかして、ルゥナって弱い?」
「強さの問題じゃなくて!安全の問題なんだってば!」

ぎゃあぎゃあと喧嘩を始めるルゥナ。ランサーは宥めすかそうと言葉巧みに説得する
その様子をイラついた風に眺めるアーチャーに対し、ストレングスは声をかける

「アーチャー」
「わかっているわ。この馬鹿を撃ち殺して……」
「暫くランサーを監視していろ。俺はこの女に用がある」

「えっ、あんたなに───」

言うが速いかストレングスは、ルゥナを掴んで屋敷の中へ
声を挙げる隙も無く、深い闇の中へと連れ去られるルゥナ。残されたサーヴァントはそれを見届けるだけだった


「マスター!?……どういうつもりなの?」
「あー……うん、まあきっと大丈夫!……な気がするんだけど」

手をヒラヒラと振るその姿からは真意は読み取れない
アーチャーは仕方なく、ランサーに着いていく他は無いのだった


909 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/28(月) 22:54:45.26 ID:nawZpD320

【本日ここまで】

【やはりノリと勢いで書くには体力が無いなって思います(こなみかん)】

910 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/28(月) 22:57:51.59 ID:t/24d/l3O
乙
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/28(月) 23:12:56.40 ID:2CChtylCO
乙
912 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/12/29(火) 21:24:55.39 ID:3M8xLCOs0

【ごめんなさい。本日はお休みです……】

913 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/31(木) 21:16:28.78 ID:GsEVnnLmO

【本当に、ほんの少しだけ更新…】

914 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/31(木) 21:22:01.03 ID:GsEVnnLmO


「痛たた……」
「飲め。アーチャーの買った紅茶だ」

拉致同然に、屋敷の奥へと連れ込まれたルゥナは何故か椅子に座らせられる
差し出されたのはどう見たって紅茶。一応、毒が入っていないか魔術で確かめてみる

「どうした、飲めないのか?」
「普通は飲む訳無いじゃない……」
「なら、今度は珈琲を持ってこよう」
「そういう意味じゃないっての!」

ストレングスの頓珍漢な行動に、思わずルゥナも大声を出してしまう
刺激してしまったか。と口を塞ぐも、どうやら特に気にしてはいない様だ


「待ちなさい。それ、飲むから下げないで」
「そうか」

端的な返答を繰り返し、ストレングスは目の前に着席した
どうやら、アーチャー陣営は此方の交渉の席に付いてくれるらしい

「あんたは我々、ガイスロギヴァテスと交渉の余地があると解釈して問題ないかしら」
「そうだ。あの槍の英霊の言葉を、俺は信じる事にした」
「まずは貴様の要求を聞かせろ。それに応じる事にしたからな」

ランサーがどうやってここまで漕ぎ着けたのかは知らないが……それでも、願ったり叶ったり
ここで上手く交渉すれば、味方になる可能性がグンと高くなるのだから……!

↓1〜2まで。同盟の要求やこちらの方針等

915 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/12/31(木) 21:22:59.01 ID:GsEVnnLmO

【安価だけ出して今年はここまで。このレスは安価に含まれません】

【開始は三が日のどこかを予定しています。良いお年を……】
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/01(金) 19:38:55.01 ID:FaQmi6+Zo
方針はガイスロギヴァデス家全体の意志として、街や人々への被害を抑えたいこと
そのために前回の監督役やマスターの市長の関わる、戦争の裏側を把握し阻止すること
前回大災害を起こしたロベルトが何をするかはわからない、聖杯戦争自体が破産になる可能性もあるとして交渉
917 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/03(日) 22:04:01.50 ID:wfO10qyB0

【あけましておめでとうございます】

【22:40に再開します……】

918 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/03(日) 22:40:42.08 ID:wfO10qyB0


「…………」
「…………」

「……どうした。話さないのか?」
「わかってるわよ。頭の中で整理してるだけ」
「こっちは色々と必死なの。考えさせて」

一口、紅茶に口を付ける。喉は潤ったが緊張で味は全然わからない
ガイスロギヴァテスとしても、そしルゥナ個人としても。今は人の手がどうしても欲しい

それは、拐われた少々森を助ける為?聖杯戦争を勝ち進む為?……どっちもだ



「まずは……うん。こっちの方針を話しておこうかしら」
「あたし達ガイスロギヴァテスは、今はもう御三家ではないけど街を守る意思は変わらない」
「聖杯戦争で起きる被害は、街や市民に向けさせるワケにはいかないもの」

最初に話すべきなのはこちらの意思。ガイスロギヴァテスの誇りを賭けて、街を守るべく奮闘すると誓う為
そしてその障害となりうる存在。街に暗躍する二つの影を討伐する為に

「だけど、この聖杯戦争を悪用しようとしてる連中がいる。……あんた、知ってた?」
「何かが蠢いているのは把握していた。だが、何者かまでは突き止めてはいない」

ストレングスの返答は、ある意味ではルゥナに都合のいいものだ
あちらもこの状況を快く思ってはいないなら……


「単刀直入に言うわ。あたしはそいつらを止める為に今ここに来ている」
「前回も街を破壊しようとした。聖杯戦争そのものすら破産しかねない事をしようとするかもしれない」

「あたし達に協力しなさい。ガイスロギヴァテス家、そしてランサー陣営はアーチャー陣営に同盟を申し込むわ」


919 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/03(日) 22:42:33.41 ID:wfO10qyB0


時間を少し巻き戻し、ルゥナがストレングスと睨み合う頃
ランサーとアーチャーは閉店間際のカフェにて対面していた

ちなみに、ランサーは普段の時計姿では無く。青年風の……夢に出たあの姿で笑っている


「ね?ここの珈琲は美味いでしょ?」
「閉店まであと少しだけどさ。一口くらい飲んでいったら?」
「……貴方の指図に従う義理は無いわ」

「けど、マスターの指示には従った方がいいと思うけどな〜。言っちゃおうかな〜」
「ふざけた事を……!」「飲む?美味しいよ」

にっこりと笑い、テーブルの上の珈琲のカップを差し出される
挑発的な態度が気に入らなかったのか……ぐいっと一気に飲み干すと、途端に顔をしかめていた

「あ〜あ、そんな一気に飲むから……ミルクも砂糖も入ってないのに」
「んぐっ……馬鹿にしないで!」


「それでさ。さっきの話だけど……アーチャー自身はどうなの?」
「先も言ったはずよ。私はマスターの指示だけに従うわけではないわ」
「双方に利益があるならば了承する。そうでないなら断るだけよ」


920 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/03(日) 22:45:14.16 ID:wfO10qyB0


「う〜ん、そっかぁ」


にべもないアーチャーの返答に、これまた気の抜けた相づちを打つ
その無関心そうな態度が気になったのか。アーチャーはランサーに問うてみた

「……貴方、何が目的なの?」
「同盟を組む事だけならば、わざわざ別行動を取る理由なんてないじゃない」
「私はアーチャーよ?単独行動のスキルを持つサーヴァントを分断するメリットは何?」

真正面から目を見据え、ストレートに言葉をぶつけていく
その様に何かを感じ取ったのか……ランサーはふふふと笑って理由を明かした

「ああ。オレって一応は聖人だからさ」
「だからか知らないけど、なんとなく雰囲気でわかっちゃうんだよね」


 ◆聖人:D
  聖人として認定された者であることを表す。
  サーヴァントとして召喚された時に“秘蹟の効果上昇”、“HP自動回復”、“カリスマを1ランクアップ”、“聖骸布の作成が可能”から、ひとつ選択される。
  ランサーは主に“秘蹟の効果上昇”を選択する。
  彼の場合正確には聖人として認定されてはいないため効果は薄い。


「聖人……貴方が?何をわかるというの?」
「どれだけ問題に苦しんでるか。今すぐに解決する事があるかどうか」
「オレってそういう聖人だからね〜」

「私が……苦しんでると言うの?何に?」
「流石にそこまではわかんないよ。けれど、心当たりはあるんじゃない?」
「自分の事だからね。一番良く知ってるのは君自身しかあり得ないよ」

「………………」


921 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/03(日) 22:47:46.45 ID:wfO10qyB0


指されたアーチャーは、沈黙する他ない
反論しようと思った。勘違いだと切り捨てようと思っていた

……しかし、どうしてか口は開かなかった


「ま、今すぐどうこうは無理だと思うけど」
「オレは迷える子羊は誰であれ手を差し伸べる主義だから。気軽に相談してよ」
「……自分のマスターに言ったらどうかしら」

「ルゥナね〜……あの子は目的がふわふわしてるから、そこからだね」
「今は友達を助けたいって言ってるけど……最低でも聖杯戦争に向かっての願いが出来るといいんだけど」

ふいっと首を振るランサー。すると、何かを感じ取ったのか立ち上がる
アーチャーも気づいたのだろう。同じ様に立ち上がり、店を出た


「話し合い、終わったみたいだね……ってもういないや」
「んー……まあいっか!これ、ご馳走さまでした!」

置いてかれた事も気にせずに、ランサーは普段の時計人間へと変身する
そのまま去っていった方向を見やると……一瞬にも満たない速さでアーチャーの後を追っていた

922 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/03(日) 22:49:34.45 ID:wfO10qyB0


「そうか。ならば了承しよう」
「この街の為。この力を貸す事を約束する」
「えぇ、即答……?」

アッサリと、ルゥナですらも困惑する様な速度で納得した
だが、これでハイそうですかと答えるのは早計過ぎる。向こうにも何か要求が……

「……?お前が頼んだのだろう」
「いやそうなんだけど……あんた、もっと要求とか無いのかしら」
「街を守るという共通の目的がある以上、何を要求する必要がある?」

心の底から不思議そうに答えるストレングスに目を丸くする
この男に損得の計算は出来ない。敵ながら若干不安になるルゥナだった


「あんた、変わってるわね……人の家を勝手に奪い取った癖に」
「元々はオレのものだ」「意味わからない事を言わないで頂戴」

「さて、それじゃあ無条件で同盟を組むという事でいいわね?……いいわね?」
「構わない」

頷いた事を確認すると、ランサーやガイスロギヴァテスのメンバーに連絡を入れる
当面はここを……元々は最初から……前線基地として活用できるだろう


「何にせよ……あいつらには落とし前をつけさせてやるわ」
「よくも、御三家の癖に無関係な少々森を拐ってくれたわね……!」

怒りに燃えるルゥナを余所に、ストレングスは自らの手を見つめている
とにもかくにも……槍と弓、そして魔術師。ここにガイスロギヴァテス連合が完成したのだった


923 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/03(日) 22:51:22.51 ID:wfO10qyB0


【お次は夜イベント】

【有利になるか不利になるかは不明】
123:アサシンがライダーと交渉
456:少々森の行方
789:セイバー陣営が市長と離反
↓1

924 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/03(日) 22:51:54.62 ID:YPDFMQJq0
き
925 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/03(日) 23:12:09.28 ID:wfO10qyB0



「……お初にお目にかかります」
「かの楊広様と言葉を交わせる喜び。身に余る光栄にてございます」

夜に聳えるビルの上。アサシンはある人物の前で平伏し頭を垂れる
慇懃無礼をそのままにした様な男である彼が、それ程までに敬う相手は煬帝、ライダー

その恭しい態度に満足したのか、気分よさげに星を見上げる


「お前……僕の国の政治家なんだってなぁ?僕は家臣に騙し討ちされて殺されたんだ」
「その態度は認めてやる。けどそれとこれとは話が別。しかもお前は売国奴じゃないか」
「何が望みか知らないけれど、そんな奴の言葉を信用するには相応の代価がいるよねえ?」

嫌らしげに嗤うその様を軽く流し、アサシンは本題を切り出した


「今回、我々は貴方様の偉大なるお力をお借りしたいと思い馳せ参じた次第にて御座います」
「我々には聖杯を欲する理由無く……また、謎の英霊も暗躍している様子にて」

「……それは骨の英霊か?」「はい。我々も詳細までは掴めていませんが」



【怪しい奴】+1 【謎の存在】−1
12345:了承
6789:断る
↓1

926 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/03(日) 23:15:03.32 ID:69J7M26sO
か
927 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/03(日) 23:30:35.73 ID:wfO10qyB0

2:いいよ


「……そうか。アレが出たのか」
「ふ、くくく!はははは!この楊広も舐められたものだな!」

突如、高笑いを始めるライダー。だがその額に青筋が走っているのを見逃さない
今が好機とアサシンは畳み掛ける。ここでライダーを戦力に出来れば御の字だ

「では。我々が貴方様のお力になりましょう」
「この街には、私のマスターが張り巡らした情報網が存在します。それを利用すれば」
「いいよ、手を貸させてやる。僕の邪魔をする奴は誰であれ死んで貰わないとねえ……!」


不快感から怒りを隠そうともしないライダーをアサシンは静かに見つめている
国を売ったとして憎まれた事もあったが、そんなものはどうでもいい

本当に国を救う為に必要なものは何だったか…それを思い出そうとしていた


928 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/03(日) 23:31:47.56 ID:wfO10qyB0

【本日はここまで】

929 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/03(日) 23:55:48.60 ID:zp2QPefPo
おつ
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/06(水) 10:40:54.12 ID:twQUIN4VO
乙
931 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/06(水) 22:05:14.80 ID:Qayo330Z0

【ちらっと再開】

932 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/06(水) 22:08:19.74 ID:Qayo330Z0



「ここかね。ガイスロギヴァテスの基地は」
「やっと帰ってこれましたぁ……」

朝日の差し込む部屋の中で、三つの陣営が相対する
一人はくつろぎつつ周囲を観察するユーニス。もう一人はその間に立つルゥナ
そして最後の一人は……ただそこに存在するだけのアーチャーのマスター。ストレングス

共に手を取る状況となった今だが、依然として緊張感が張り詰めていた


「……まあ、あたしもすぐに打ち解けろとは言わないわよ」
「けれどこの場所はあたし達のものよ。それでいいわよね?」
「本当は嫌なのだけれど。……マスターの承諾があって、裏切らない限りは貸し出すわ」

「元々はガイスロギヴァテスのものよ!」

アーチャーの心底嫌そうな顔に食って掛かる
向こうが奪い取ったのに、何故所有権を主張するのか謎である


意気込んでもまだ日は昇ったばかり。さて、何をしようか……



1:移動(場所指定)
2:会話(人物指定)
3:その他(自由安価)
↓1

933 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/06(水) 22:17:24.71 ID:ZXBmm7GfO
3偵察
934 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/06(水) 22:52:40.05 ID:Qayo330Z0


「さて、敵情視察といきますか」
「あの市長が一枚噛んでるのは間違いないし、動きを張っておくべきよね」

朝から打倒アサシン陣営を意気込むルゥナ
それを冷ややかな目でランサー見ていた

「え〜?今はもっとやるべき事が」
「うるさいわね。あんたはあたしのサーヴァント。黙って働いてればいいの!」
「う〜ん……じゃあどうしようか?」


「オレのハッキングなら、市役所やその周囲の建物の監視カメラを使って監視出来るよ?」
「本当に便利ねそのスキル……ならさっさとそうしなさいよ」

「実は短期間で何回もハッキングしてたから、流石に相手もセキュリティが強化されてて」
「突破に少し時間がかかりそうなんだよね」

ランサーはあははと笑っているが、ルゥナからしてみれば穏やかではない
相手が調べられているのを勘づかれているかもしれないのだ。流石に英霊のスキルとは思わないだろうが……

「だから、オレが霊体化して直接監視する方法もあるよ?ルゥナも一緒に来る事になるけど」「まあそうなるわね……あたしが近くにいた方が万全の状態でしょうし」

さて、どちらを選んでもメリット・デメリットは存在するが……
どうしたものかと考え込む。その末に出した結論は


1:ハッキング(結果は判定)
2:直接(次回行動固定)
3:その他
↓1 

935 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/06(水) 22:57:37.52 ID:ZXBmm7GfO
2
936 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/06(水) 22:59:35.09 ID:Qayo330Z0

2:直で行く

【安価を確認して本日はここまで】



【本来の想定ではこの後に自由時間設けて、他の人と話してキャラを動かして……】

【という段取りでしたが、止めました】

【次回は予定を大幅に蹴っ飛ばして、騎VS槍弓同盟withキャスターをお送りします!お楽しみに!】


937 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/06(水) 23:03:45.45 ID:ZXBmm7GfO
乙
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/06(水) 23:18:30.75 ID:RwUO56Qxo
やめたのか
乙
939 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/11(月) 22:46:03.71 ID:QQQYtNx80

【それでは再開します】

940 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/11(月) 22:48:30.66 ID:QQQYtNx80


「……さて、来たわよ市役所の前」
「あの市長は今日も来てるそうね。仕事熱心でありがたいわ」

ランサーを引き連れ市役所の手前にあるファストフード店に陣取るルゥナ
ここならわざわざ建物の中に入らずとも、市長の動向を探る事が出来るだろう

勿論、あの建物に裏口の類いが無い事は調べがついている。前にランサーがハッキングした際に設計図もくすねていたのだ


「ねえねえ。ルゥナはそんなにさ、少々森の事を助けたいと思ってる訳?」
「オレが言うのもおかしいけどさ、そんなに仲良かったっけ?二人ともさ」

「あのねえ、少々森は一般人よ?魔術の世界に巻き込まれた以上は無視できない」
「口封じに殺すのはあたしのポリシーに反するの。だから生きて返して後で忘れて貰うわ」

得意気にポテトをつまみながら力説する。その姿を眺めるランサーはどこか微笑ましげだ

「……何よ、その『成長したなあ』って態度は」
「べっつに〜」



「ところでルゥナ、一つ聞いていい?」
「いいわよ」

「もし少々森を殺した方がいいよって言ったら怒る?」
「令呪で土下座させてやるわよ」

自信満々に令呪を見せつけるものの、既に一画失った状態では些か威厳に欠けている
言わないけどね。と訂正すると、満足したようにシェイクを口に運んでいった


941 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/11(月) 22:49:51.53 ID:QQQYtNx80



「……おや!本気ですかな!」
「我々との同盟を破棄するとは!聖杯が欲しくなくなったのですかな?」

市長室で向かい合うのは市長とフェリシア
大袈裟に驚いた風に聞くものの、目の前の少女の意志は固く


「貴方が何を言おうと……私は、私の家の誇りを傷つけた事を深く悔やんでいるわ」
「御三家である自らの家まで利用して……!貴方が何を企んでいるというの!?」
「私は貴方を……ロベルト・エーデルワイスと手を組んでいる貴方を信用出来ない!」

啖呵を切るフェリシアに、呆れた様に肩を竦めてみせる
その姿を冷笑するのはアサシンだ。彼はフェリシアの前に立ち、嘲笑う

「誇りで聖杯が手に入るなら、この街はとっくの昔に滅んでいるさ」
「君の様な馬鹿が子孫だと、君の家は滅ぶべくして滅ぶ一族だというのがよくわかる……」



「偉そうに!フェリシアの前で家族を語ってんじゃないわよ、カラス野郎!」
「アンタみたいな性根の腐ったクズ野郎が親なんて、アンタの子に同情するわ」
「どうせ皆から嫌われてたんでしょう、アンタは目的の為なら何でもやる人間だもの」

アサシンに食って掛かったのは、フェリシアのサーヴァントであるセイバー
その啖呵にも涼しげに……いや、よく見れば青筋が立っている


「よくもまあ、ぬけぬけと」
「父親も、息子すらも破滅させた女が言えたものだよ」



942 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/11(月) 22:51:09.11 ID:QQQYtNx80


睨み合う両者の最中においても、フェリシアの目は揺るがない
毅然として見据える姿は、年不相応に落ち着き払って見えていた

「後悔するよ。絶対にね」
「構わない。例え聖杯を手に出来なくとも……」
「一族の誇りに泥を塗るよりはマシだわ」


「ちょっと!私はまだ諦めてないわよ」
「要するにアンタ達を倒せばそれで済む話なんだから。ここで殺してやっても……」

「それはそれは!いやはや全くその通り!」
「なので、人を呼ばせて貰います!セイバー、貴女はお巡りさん相手に剣を向けますか?」
「……やめとくわ。ちぇっ!」

受話器を手に取り、にこやかに応対する市長
この場で強引に切り捨てようものなら、二人は司法によって捕まるだろう
無論、そんなものに屈する英霊がいるとは思えないが……やはり、人目に付くのは避けるべきだ


「……さようなら。貴方とロベルトの事については監督役と相談する」
「本当にこの街を愛しているなら……縁を切る事を勧めるわ」

最後に言い残した言葉は彼女なりの良心だ。無関係な街とはいえ、それでも見捨てる事の出来ない甘い部分
そういう所が好きなんだよなあ。と、彼女の背に追従するセイバーは思うのだった



943 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/11(月) 22:52:19.14 ID:QQQYtNx80


「おやおや……行ってしまいましたか」
「さて、どうしましょうか!これで矢面に立つサーヴァントが去ってしまいました!」
「アッサリと切ってしまいましたが!これは大問題ではありませんかな!ははははは……!」

口では大問題と言いつつも、顔に笑いは絶やさない
つい、やってしまった。といった風に笑い飛ばすその姿は、ある意味では頼もしい


「心配は要らないさ。我々で太刀打ち出来ないならば相討ちにもっていけばいい」
「聖杯戦争の勝者はただの一人。ならばいずれ衝突するは必然の理だからね」
「勝手に食い合えば儲けもの。そうでなければ食い合わせればいい」

「ですが、現在の他の陣営は動きがありませんね。バーサーカーは既にいません!」
「下手に動けば叩かれる危険性もありますね!いやはやどうしたものか!」

困った様に頭をかくものの、その態度から焦りは微塵も感じられない
そんな市長とは対称的に、アサシンは影になる様な、不穏な笑みを浮かべていた


「何。動かすアテは他にもあるさ……」



944 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/11(月) 22:55:39.35 ID:QQQYtNx80


「……それで、市長からの動きは無し。と」
「アサシンはわからないけどね。市長は公務の間、ずっと市役所にいたよ」
「こっちもほとんど動きはナシだ。……それで、頼んでいた酒は」

「無茶言うんじゃ無いわよ!この国は未成年だとアルコール飲料は買えないの!」
「だから言ったろうに。そら、ノンアルコールビールならここにあるぞー」
「ふざけるな!俺にとってアルコールは頭を動かす燃料、エンジンなんだぞ!?」

「……アレと組んで、本当によかったのかしら」
「………………」
「マスター?……あっ!?貴方、キャスターの酒を呑んでるの!?」


基地の内部はどんちゃん騒ぎ。それぞれが思い思いにくつろぎ、叫んでいる
周りの賑やかさに顔をしかめるアーチャーを隣に、ストレングスは缶ビールをちみちみ呑んでいた

「ちょっと!?吐き出しなさい!ペッて!」
「オイオイオイ!ビールってのはなあ、グッと勢いよく呑むモンだぞ!?そら」
「………………」「ああーーー!!!」

「……フ、悪くない。アルコールの経口摂取も偶にはいいかもしれないな」
「だろぉ!?そら、もっと呑め呑め!俺の地元の酒もマスターが通販で……」


945 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/11(月) 22:56:44.55 ID:QQQYtNx80


「……きゃっ!?」
「んお?何だ、酔って来たか。今地面が……」
「いや、これは……!」

突如、ドンと基地が揺れる。あまりの強さに皆は暫しその動きを停止させる
地震かと思ったその矢先、再度強い衝撃が基地を揺さぶった

「いったい何かな。確かにこの国は地震が多いと聞くが」
「違うよ。これは地震じゃなくて……」

ランサーの指摘よりも素早く行動したストレングスとアーチャー
それを追いかける様に複数の人物が外に出る。訳もわからぬまま走るメンバーに、ランサーが理由を手短に話す



「……これは、直接基地に攻撃を仕掛けてきているんだ。それも、一度ここに来ている奴がね」
「おい、まさか外にいるのって……」

「そう……ライダーだよ」
「ライダーが、本気でオレ達を潰しに来たんだ」


946 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/11(月) 22:57:46.42 ID:QQQYtNx80



基地の外。先に出たアーチャーが銃を構える
その先で聳え立つのは強大な龍。大河と戦艦で構築された、一大国を築いた栄華の証
そしてその上に陣取るは、国を率いた偉大なる皇帝。余りにも壮大な自然を手中に収めた王の姿


「久々だね、虫けら共」
「今夜は本当にいい月だ。僕も少しだけ気分がいい」

「だからこそ今宵、お前達を皆殺しにする事にしたよ。この月を汚すお前達をね……!」

悠々とした殺害宣言。ただのそれだけで場の全てが震え上がる
この聖杯戦争で最強の英霊が、今ここで潰すと宣言を果たしたのだ

「ライダー……煬帝!」
「クソッ、よりによってお前が来たのか!」

「ん……?何だ、僕に負けた雑魚も付いていたのかい?」
「はははは!不様不様。不様も極まると笑えてくるよ」
「本っ当に度しがたいよ。僕の覇道に、土足で足を踏み入れるゴミクズが──!」




「……ねえルゥナ。覚えてる?」
「次に絶体絶命になったらオレは宝具を使うって話」
「今こそ、その時だって思うんだけど……どうかな?」


947 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/11(月) 22:59:40.18 ID:QQQYtNx80




側に立つランサー。その声はいつもの軽いものではない

一人の英霊として、マスターを守ると誓う槍兵としての声

……ならば、それに答えるのがマスターの使命というものじゃない?



「……いいわ!やっちゃって、ランサー!」
「勝たないと、承知しないんだから!」

「オッケー!なんか、やれそうな気がする!」



意気込むランサーの魔力が高まる。先鋭化された槍となり、時を超えて敵を穿つ

その真名は“迅速な解決”。それを望まれた存在として、マスターの壁を打ち崩す──!


「“カラスが鳴いた。『クラース、クラース(明日、明日)』!もいちど鳴いた、『クラース!クラース!(明日にしよう)!』”」

「“いいや、今だ!今こそだ!最高、最善、最大の明日!それを叶えるチャンスはまさに……”」

「“───今だ!”」


光の如きランサーの槍が、矢の様に飛翔しライダーを貫く
それを号砲に射撃が舞う。今、最大の英霊に抗う幕が上がったのだ



948 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/11(月) 23:02:00.79 ID:QQQYtNx80

【本日はここまで】

949 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/11(月) 23:18:42.90 ID:/givHmlCO
乙
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/11(月) 23:54:55.22 ID:tXWPuYnoO
乙
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/13(水) 22:20:20.29 ID:W/+eam8+o
今までの描写からしてエーデルワイスの関係者で少々森は恐らく偽名。
クラスメイトが雰囲気変わったって証言から、恐らく暗示の魔術によって彼女が本物の少々森に成り代わってると推測
ロベルトの執着から見るに、彼女は天使を呼ぶ為の呼び水だろうか

>>1が度々言及していた前回出せなかったエーデルワイスの関係者が恐らく少々森だと思う
952 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/17(日) 22:02:17.69 ID:3GpwnOOe0

【それでは再開します……】

953 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/17(日) 22:06:08.85 ID:3GpwnOOe0



一筋。銀の閃光がライダーを射抜く
龍に乗る王を捉えた光の槍は、正確無比な一撃を叩き込んだ

咆哮を、大地に刻む龍の上。ライダーは自らに起きた状況に困惑する


「ガ、ッ……!なん、で……お前……!」
「僕は“わかっていた”んだ……!お前の宝具は、完全に読み切っていた!」
「なのに、なんで……!僕の星詠みが外れる事は一度も無かった!」

ライダーは叫ぶ。わかりきっていたはずの攻撃が、何故に自らを撃ち抜いたのか

「そりゃそうだよ。オレの一撃は“既に決まっている”からね」
「避けようと思った時点じゃ遅過ぎる。守ろうとした時点で貫いているのがオレの槍」
「オレの真名……“エクスペダイト”の名を冠する時の槍だよ!」


得意げに語るランサーは、どこか嬉しそうにも感じる程に腕を突き付ける
限定的な時間移動にして、局所的な因果固定。怠惰を打ち破り行動を起こす時間の聖人

それこそが『エクスペダイト』。最新にして最先端の英雄である



 ◆『今だ(エクスペダイト)!』
  ランク:B 種別:対人(自身)宝具 レンジ:0 最大補足:1人
  常時発動型の宝具。思考・行動の高速化。および発想の即決力。
  ランサーが「これを行う」と決定したとき、その行動は既に行われている。
  さらに真名解放を行うことでランサーという時の槍は時空を越え、擬似的な過去改変の域に突入する。
  これを防ぐには概念干渉やタイムパラドクスへの耐性ではなく、怠惰を捨て去る意志力や決断力が重要視される。

  足元でカラスが鳴いた。「明日(cras)!」「明日(cras)にしよう!」
  いいや、否。否だ。目標達成を決めたからには、未練も躊躇いも不要。
  明日では遅い、「すぐに」では手遅れだ。
  行動を起こすのは―――



「――今だ(Expedite)!」


954 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/17(日) 22:09:31.96 ID:3GpwnOOe0



「速い……!」
「何をやってるのか、僕にも見えないぞ……」
「避難しろマスター!ここは瓦礫が降ってくるぞ!?」


目にも止まらぬ光速の槍。今、この場を支配しているのはランサーだ
マスターであるルゥナですら目視では残像すら映らない。龍の上での攻防戦は完全にこちらが押している

ライダーの激しい抵抗の表れか。龍は雄叫びを放ちつつ、一層激しく暴れまわる

だが、それもアーチャーによって押さえ込まれていた
一つ一つは砂粒だろうと、束ねてしまえば砲弾となろう
大河を塞き止める程の大量の銃弾を叩き込む。それは人が自然と対峙した時の歩みの様に

ちっぽけでも、微かでも。確かに一歩刻まれる様に


「……やっぱり、この龍は生物というよりも機械に近い存在の様ね」
「脚の部分に銃弾を詰めたわ!これで、少しは動きが鈍くなるはずよ!」

「雑魚が……!舐めるなよ、これしきの事で!」
「僕の!偉大なる!この運河を止めようなんて百年は早いんだよォッ!」


955 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/17(日) 22:14:22.04 ID:3GpwnOOe0


激昂する主に呼応するかの様に、龍の翼が翻る
その身に流れる激流が、瀑布となって滝の様に周囲を襲う

完全に展開された大いなる翼。その重量を全く感じさせない動きで、主と槍兵を乗せて悠然と空に飛翔した

「うわっ、とと!?」
「おっ……落ちる〜〜〜っ!?」
「ハッ!精々大地に落ちて、派手に花を咲かせてみせてよ!」

当然……闖入者である、ランサーを乗せる道理は無い。そのまま宙を反転し、振り落とす
聖人に空中を移動する術は無い。後は落下し、血の花を咲かせる事だろう


「まだまだ……!オレは止まらないよ!」
「そらっ、こっちに来い!オレと速さで勝負なんて百年は早いよ!」


しかし、槍を身体に突き刺して食らい付く。龍の悲鳴が天空を揺らす
光速の槍?がその肉体を削っていく。遂に耐えきれなくなったのか、堪らず龍は離れた場所に墜落した

ライダーは一人激怒する。たかだか一つの槍で我が象徴が失墜する等、ありえてはならないと
倒れ伏す龍に檄を飛ばす。こんな事を認めてはならぬと叫びながら


「この……!やれ!まだやれるだろう!?」
「僕の偉業だぞ、ここで倒れるワケが無い!こんな所で潰えるワケが無いだろうが!」
「早く起き上がれ……!その時計野郎を完膚無きまでに叩き潰せ──!」



956 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/17(日) 22:19:01.48 ID:3GpwnOOe0


激しく鳴り響く鉄の音。それを辿りやって来たのはルゥナとアーチャー
ガイスロギヴァテスの基地から少し離れた森の中で、武器のぶつかる音が反響していた

「……ここね、ランサーが堕ちた場所は」
「っ、貴女は下がってなさい!貴女が死ぬと、私まで迷惑するのよ!」
「うるさいわね。自分の身くらいなんとかするわよ!」

鳴り響く火花の中心地。ランサーと龍は互いの槍と爪を重ね合わせていた
ライダーも手に握る槌を振り落とし、重い一撃を叩き込む

だが、ランサーはそれを神速の動きで避わしていなす。爪も牙も当たりはすれど、大きな衝撃にはなり得ていない
的確に一突きを刺しては距離を取る。ライダーと龍は、共にランサーに翻弄されていた


「凄い……龍なんかよりも、ずっと速い……!」
「ランサーに集中している今なら……!私の援護射撃が通じるかもしれないわ!」

手に握る銃の標準がライダーを狙う。それにも直ぐ様気付くものの、目の前の槍を完全に回避する事も叶わず


「クッ……!龍よ、僕を……」
「させないよ!……それっ!」

翼を盾に、アーチャーの狙撃から身を守る
だか、そこに生まれた隙を見逃さない。指示を飛ばしたその先に、渾身の槍を投げ込んだ


「ガ……ッ!」
「やった!あのライダーに勝った!」
「お前、お前ぇえええッ!!」


957 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/17(日) 22:21:59.23 ID:4tpkw4wPo
結構フルボッコだなライダー
958 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/17(日) 22:24:42.47 ID:3GpwnOOe0




「お前だけが、本気じゃないと思ってたの?」




身体に食い込んだ槍を放り捨て、ライダーは苛立ちを隠さずに吐き捨てる
流れ落ちる血を踏みにじり、目下の三人へ憎悪の視線で射抜き返す


「本当に苛々するね。潰しても潰しても沸き出てくる蛆みたいだよ」
「ああ。そんなに死にたいなら見せてやるよ。僕の本気ってやつをさぁ……!」

突然、背後にて伏した龍が崩れ出す。流水は天へと遡り、戦艦は静かに瓦解する
彼の最大の武器である、龍の姿が変わりゆく。それは、彼の最大の偉業を示すが如く

「“薩水、大捷──。河は悠久に揺蕩い、空は星を讃えて輝く”」
「“天は我が行く果てを照らし、我が障害を討ち滅ぼす。。……ひれ伏せ!愚民共!”」
「“これこそ真なる偉業である!万物、須らく地に伏せよ!”」


天へと登った龍が嘶く。……否、それは最早、龍と呼べるモノに非ず
その身は運河に、鱗は星に。空に輝くそれはまさしく……『天そのもの』

轟々と龍の唸りが鳴り響く。それは、雲の上で泣く雷鳴であると気がつく時には遅かった
空から襲い来る雨が、ランサー達を襲撃する。悲鳴すらかき消す雨音が、周囲に静かに木霊した



「“飲馬長城窟行・示従征群臣(あきのくれ、さいがいのくも、きりはくらしかんざんのつき”」
「“呑まれろ。天に抱かれて砕け散れ──!”」



959 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/17(日) 22:26:52.38 ID:3GpwnOOe0


天から降り注ぐ、無数の雨
それは、一つ一つが龍の爪であり龍の息。暴風雨が周囲を刻む
これこそが煬帝の真骨頂。天すら我が腕、我が意のまま。雨も、風も、雷も総てが彼の手足

上空を覆う、美しき大運河。その下では無慈悲な虐殺が繰り広げられていた



 ◆『飲馬長城窟行・示従征群臣(あきのくれ、さいがいのくも、きりはくらしかんざんのつき)』
  ランク:A+ 種別:対国宝具 レンジ:1〜40 最大捕捉:1000人
  過去にライダーが繰り返した国外征伐の再演。
  人造龍神の最大出力でもって上空に大運河を形成する。
  これを雲とすれば地上からのあらゆる反攻を防ぐ変幻自在の防壁に。
  霧とすれば万物万象を迷わせる脱出不能の迷宮に。
  雨として降らせれば敵軍を一掃する大暴風雨を引き起こす。
  皇帝とは龍であり、天であり、世界である。その意思は天の意思、何人たりとも抗うことは叶わない。


「うわっ、マズイ……!ここまで範囲があると、避けられない!」
「ランサー!速くこっちに!銃を束ねて盾にしなさい。ある程度は守れるわ!」

幾ら速くとも、雨粒を避けて戦う事など不可能である。先程とは逆に、ランサーは追い詰められていた
アーチャーの機転で幾分か耐えられたものの、このままではライダーに近づく事すら出来ないまま

天に対しての反抗は、今まさに佳境を迎えていた



960 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/17(日) 22:28:07.81 ID:4tpkw4wPo
前言撤回、これは今次最強の鯖だわ
961 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/17(日) 22:29:46.63 ID:3GpwnOOe0

【本日はここまで……】

【次回は決着までいけたら……】



962 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/17(日) 22:32:59.93 ID:4tpkw4wPo
乙です
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/17(日) 23:03:31.86 ID:yr8YRDOGO
乙
964 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/26(火) 22:46:45.18 ID:txj8ItYr0

【ごめんなさい。決戦までは無理でした…】

【ずっと待たせてしまったお詫びとして、書き留めていた分を投稿します】



965 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/26(火) 22:48:03.76 ID:txj8ItYr0


「こっちよ!早く!」
「わかってる!」


豪雨と暴風が支配する。叫び声は霧消する
まるで刃が降ってくる様な、空そのものが切り裂きにかかる様な錯覚に陥りそうだ

銃を重ねた簡易的な傘の中、ルゥナはゆっくりと肺に酸素を叩き込む
一つ呼吸をする度に、一つ銃身がへし折れる。柔な造りでは無い筈なのに、まるで割り箸の様に容易く両断されていく

雨宿りと言うには物騒な光景。さざめく雨音はどこかもの悲しい旋律を奏でている
それは正しく、寂寥感すら漂う程の殺戮だった


「どうだい?僕の世界、僕の帝国は」
「これこそ無敵、無類の宝具!龍は天であり、天は我にある!」
「日出る処は此処に非ず。雨と風で削り殺してやるよ……!」

邪悪な笑みを浮かべながら、じりじりと囲んで潰していく
まさに、現状は袋のネズミ。今いる場所を守り切る事で精一杯だった

「ランサー、あんたの速さでここから逃げられないの!?」
「オレとルゥナだけならともかく……アーチャーまで来るとなると難しいかな」
「っ。なら、私がこの場を耐えて……」



「その必要はない」
「よく耐えた。ここからはオレが先を進もう」


966 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/26(火) 22:51:09.21 ID:txj8ItYr0


ごう。と風とは異なる音が鳴る
一つ限りではなく、次々と。魔力の砲撃が雨の中を通り抜ける
ライダーに殺到する無数の砲撃。しかし、どれも彼に当たる事なく有らぬ方向へ逸れていった


「新手か……?何だ、お前は」
「アーチャーのマスター、ストレングス。貴様を倒しこの街を守る者」
「ならば、お前も塵芥となるがいいさ!」

豪雨が更に勢い付き、闖入者であるストレングスを薙ぎ倒さんと舞い踊る
その渦中でストレングスは手短に話す。あちらでは何があったのかを

「突然の暴雨によって、キャスター陣営。及びガイスロギヴァテスは撤退を余儀なくされた」
「全員が基地の中に避難してはいる。が……主であるアーチャー。貴様がいなければ恐らくは数分も持たないだろう」

「どうして令呪を使わなかったの!?私だけは戻れたのに……!」


まるでなんて事も無い様に淡々と語るが、それは絶体絶命の危機である事を示していた
苛立つアーチャーは鋭く詰問する。その真剣な顔を見つめ、一言だけ呟いた

「ランサー陣営は、仲間だからだ」
「仲間を捨てる事だけは、オレは絶対にしたくない」



967 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/26(火) 22:52:42.44 ID:txj8ItYr0



「へぇ〜、オレもそう思ってるよ!」
「納得するんじゃないっての。本当は何か要求でもあるんでしょ?」
「信じたくなければそれでもいい」

「話してる暇なんて無いわ!早く基地に戻らないと全滅するのよ!?」
「ここで死にたくないのなら、何とかしてここを突破しないと……!」


こうして話している間にも、刻一刻と近づいてくるのは死の気配
雨の檻の中に入り込んだはいいものの、それを強行突破出来なければ意味が無い

「オレが魔力で雨に穴を開ける。そこを全力で駆け抜けるぞ」
「ああ、来た時も同じ手を使ったんだね?」

「……行かせるとでも思ったのかなあ?」
「強引にでも押し通る」

「じゃあやってみろよ!木瓜野郎が!」


ライダーの怒気が辺りに伝播する。すると、途端に白の靄が漂い始めた
怒れる熱気に反応するかの様に、落ちた雨粒が蒸発する。檻に加えて、霧の壁まで立ち塞がる
豪雨は何時しか霧雨となる。勢いは消えたものの、周囲の視界は完全に閉ざされた

「……マスター、この霧を払う事は」
「難しい。どれだけの魔力を込めようと、一瞬で霧が覆うだろうな」
「それって要は、一瞬だけなら払えるって事だよね?」


ああ。と返答するストレングス
怪訝そうな顔のアーチャーとルゥナを横目に、ランサーは自信ありげに腕を掲げた

「じゃあ、今からオレが合図をする度に、霧を払ってくれるかな?」
「はぁ?あんた何言って「それじゃあいくよ!……“今だ(エクスペダイト)!”」



968 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/26(火) 22:54:34.13 ID:txj8ItYr0


聞くが早いか。首根っこをひっ掴まれたかと思いきや猛烈な重力が体を襲う
ランサーが宝具を使った。……そこまでは理解できた。がこの状況はまるで意味が……

「成る程、お前の宝具で切り開くという訳か」
「そういう事!オレが“行く”って思えば、必ず辿り着けるはずだ!」
「貴方のマスター気絶しているわよ?」「平気平気。ルゥナは少し鍛えた方がいいからね」

霧雨の中を光速で走る三人組、そして一名
ストレングスの光弾が風穴を開けると同時に、そこに目掛けてランサーが槍を振るい払う

十文字に道が開く。そこを切り抜けると、基地はもう目の前まで迫っていた


「見えたわ!……ライダーは!?」
「今の所は追ってきてはいないみたい」
「ううん……追う必要が無いって言った方が良さそうかな」

ランサーの指摘の通り、背後には誰の影も見えない
しかし、降り頻る豪雨がここまで影響を及ぼしている事実そのものが、ライダーの掌の上にいる事を証明していた

「……とにかく、今は基地に戻る」
「体勢を建て直し、ライダーを打倒する為の策を考えなくてはならない」


言い終わる前に基地へと入る。残された二人もその後に続く
ライダーは遥か遠方で、その様子を蛇の如き眼で眺めていた

「ははは……わざわざ巣に戻ってくれるとはね」
「これでいちいち一つ一つ潰す手間も省けるってもの。纏めて葬り去ってやるよ……!」

豪雨は更に増していく。暴風は空を駆け巡る
遂に、街を覆い尽くしたライダーの領域。民はこの災害を前に、戦く他は無かったのだった


969 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/01/26(火) 22:55:12.53 ID:txj8ItYr0

【ここまで。また近日中に決着をつけたい…!】

970 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/27(水) 00:31:43.33 ID:4/m2QUj1O
乙
971 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2021/02/06(土) 23:22:59.99 ID:2EMT0ly40

【明日決着まで更新します】

972 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/06(土) 23:43:32.11 ID:YmdkN7ZO0
了解
頑張ってー
973 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 00:00:49.25 ID:bOz7eG9Z0
了解です
974 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 22:33:03.74 ID:o6ttuLRa0

【それでは更新。安価は無いですのでお気軽に…】

975 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 22:34:47.93 ID:o6ttuLRa0

【アアアアア!データが!データが飛んでいる!?】

【ちょっとお待ちください思い出せる範囲で書いてきます】

976 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 22:36:56.32 ID:f9vCToyfo
クラウドに保存してるアプリだからと安心してると、白紙で上書きしてるとかたまにあるよね……
977 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 22:43:37.41 ID:o6ttuLRa0


「どうすんのよ!?このままだと本当に」
「う〜ん。オレもちょっと考えてるんだよね」

「籠城して去るのを待ったとしても、またここに来るだろうし」
「かといって、ライダーを倒すには雨と風の壁が厚くて突破できないんだ」
「なら逃げましょうよぉ……ルゥナさんは令呪がまだありますしぃ……」

「それだと僕達が生き埋めになるんだが」
「オレもそれには反対かな。ほら」

ユーニスの発言に賛同する様に、ランサーが手元のタブレットに示される気象情報を見せる
坂松市には、“大雨特別警報”と掲示されていた

「……つまり、街全体がライダーの捕捉範囲?」
「多分ね。」

思考が堂々巡って回り、硬直した重苦しい空気が漂い始める
進むも退くも不可能な状況で、まさに、袋小路に陥っていた




「……吉田君」
「だからそう呼ぶなと!」
「君の宝具で、どうにか出来ないのか?」


978 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 22:45:26.27 ID:o6ttuLRa0


ぽつりと、一言呟くユーニス
その発言に周囲の視線が集中する。発言者ではなく、彼女の差した……


「はぁ!?……いやいや、無理だからな!?」
「そもそも俺は単なる学者だぞ!あんな化け物相手にどうこう出来るか!」
「じゃあ、何でキャスターを召喚したのよ……」

「僕は考古学者でね。是非ともこの国の同業者の話を聞きたかったんだ」
「そんな理由で召喚したの!?あんた達勝つ気が無いワケ!?」
「「うん」」

あっさりと頷くキャスター陣営に頭が痛くなる
まさか、聖杯戦争で勝ち残る事が目的でない者がいるとはルゥナの目を以てしても見抜けなかった
とにかく、キャスターはほぼ戦力外だろう。しかし宝具の存在はどうしても気になった


「一応聞くけど、どんな宝具なのかしら?」
「それはだな……」


979 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 22:46:34.52 ID:o6ttuLRa0


「あー……なるほどね」
「だろう?そもそもこの街の歴史が浅い!」
「これでは俺の宝具か全然役に立たないじゃないか!ここは日本じゃないのか!?」

宝具の概要を一通り聞いた。……確かに、これは使いにくい
キャスターは頭を抱えて踞る。こんな事になるなら来なければよかったと呻いていた

「どうするんですかぁ!?このまま全滅するのベルは嫌ですぅ!!ルゥナさぁん!」
「うっさい!あたしだって考えてるわよ!要はライダーを倒せばいいんでしょ!?」
「ちなみに、ただ令呪を使ってもあんまり意味は無いかな〜。威力が相殺されて、また暴雨に呑まれるよ」

ランサーの指摘に若干イラつくが、冷静に状況を鑑みる
しかし、どれだけ思考を張り巡らせても頭の中に浮かぶ言葉は『チェックメイト』
……要するに、どうしようもなく詰んでいるのだ



「……キャスター、一つ聞く」
「ん、何だ?言っておくけどな。俺は戦闘には絶対に……」
「その宝具は、俺の言う通りに使えるか?」

980 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 22:47:13.12 ID:o6ttuLRa0


「……ほ、本気ですかぁ?」
「まあこれしか手がないのも事実だしね」

ストレングスがキャスターに確認を取った内容
それに「多分出来る」と頷いたのを見やると、ランサーが一つの突破口を提示した
……あまりにも荒唐無稽過ぎて、ルゥナですらも正気を疑うような内容だったが


「それ、まさかあたしの令呪を使わないとダメな作戦じゃないわよね?」
「勿論切って貰うよ?大丈夫、アーチャー陣営も使ってくれるって言ってるし」
「そういう問題じゃないっての!」

「僕の計算によれば、成功確率は四割と言ったところだな」
「命が掛かってるんですよぉ!?そんなに低いと不安なんですけどおおおおお!」
「私だって反対したいわ。……けど、それしか方法は思い浮かばないのも事実よ」


アーチャーの苦悶の表情が、この作戦の無謀さを物語る
それしかない。その言葉が現在の状況を的確に示す様に、もうどうしようもないのだ

「キャスター」
「わかっている!……クソ、どうなっても知らないからな!?」

ストレングスの合図を皮切りに、キャスターの宝具が開帳される
それと同時に、ルゥナとストレングスは令呪を光らせて───


「「“──令呪を以て、命ずる”!」」

981 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:02:01.34 ID:o6ttuLRa0


豪雨に襲われる坂松の街。俯瞰し笑うは、張本人であるライダーだ
街が慌てふためく様を見て笑う。追い込んだ鼠の絶望を想像して笑う

いい気味だ。僕に逆らった者、即ちそれは自然への反逆に他ならない
有象無象にわからせてやる。この世で真に守るべきは、人ではないと知らしめる

「……さて、そろそろ連中は死んだかなぁ?」
「まあ……生きていても、許すつもりなんて欠片も無いけどね……!」


悪意で口が弧を描く。まさに今、敵を殲滅せんと魔力が更に渦を巻く
持って数刻の命をへか折らんと、風が、雨が更に激しく……

「……?なんだ、勢いが弱く……?」
「何か小細工でも弄したか?だけど、この程度で僕が……」





『わかっているさ!ライダー!』
『だからこそ、これで絶対に決める!』

「は────」

声が飛んでくる。今、まさに叩き潰さんとしていたサーヴァント一騎が叫んでいる
それ自体は、いや、その“現象”だけならいい。どうせ出てきたところで雨に裂かれて消え失せるのみ

しかし……ライダーは仰天し、思わず目を丸くして“ソレ”を見ていた

空から光る、銀の弾丸。状況を打開せんと迸る時空の槍



───“超光速で空を駆ける、ランサー”を



982 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:02:39.28 ID:o6ttuLRa0


「おおおどうだっ!?ちゃんと行ったか!?」
「うむ。視認する限りだが、ライダーへと一直線だ」
「そそ、そうか。なら俺は休む……!」

へたりこむキャスター。ご苦労と酒のビンを手渡すとらっぱ飲みして一気に飲み干す
宝具を、敢えて間違った使い方で使用したのだからその負担は計り知れない
横になるキャスターを尻目にユーニスは手元の蔵書の頁を開く。この先の結果を演算する為に




『まずは、キャスターの宝具で飛び交う暴風雨の勢いを制御する』
『それが可能なのはお前だけだ、“大地に宿る記憶を呼び覚ます”宝具を持つキャスター』

『……吉田君、大丈夫かね』
『大丈夫も何もやらんと死ぬだろうが……出来たら大吟醸を寄越せよ』
『勿論だとも。令呪は無いが応援はしている』



『ではいくぞ!……“地理、歴史。とりもなおさず未来に向けて、その名を紐解き幾星霜”』

『“土の記憶よ想起せよ。風の記憶よ再度覚めよ!その名、その地の想いよ起きろ!”』


『“開け、『大日本地名辞書』!この地の記憶を呼び覚ませ!”』


983 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:03:26.94 ID:o6ttuLRa0
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984 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:04:02.97 ID:o6ttuLRa0
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985 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:06:08.70 ID:o6ttuLRa0
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986 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:06:56.38 ID:o6ttuLRa0

 ◆『大日本地名辞書』   
 ランク:A 種別:対地宝具 レンジ:1〜100 最大捕捉:1000   
  見た目は当時刊行された状態の大日本地名辞書であるが、それをもとに行われた日本のすべての地名・地史研究の成果が詰まっている。   
  彼が生前執筆のために集めたり全国各地から送られた資料を基に構築された、日本全土の人々が持つ地名や地誌に関する思いの集合体である。   

  現在いる地点の地名の載ったページに魔力を走らせることで発動する。   
  その際はキャスターの心象世界に上手く風景を展開するイメージとして、短歌や漢詩にも造形の深かったキャスターが地名に関した短歌や漢詩を詠むこともある。  

987 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:07:23.52 ID:o6ttuLRa0
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988 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:08:10.31 ID:o6ttuLRa0
    
  その能力は、現在いる地点に関する過去の風景や事件の再現を行う固有結解。   
  人々の持つその土地に関する歴史や想いといったすべての力を持っての再現を行う。  
  膨大な魔力があれば日本全土分の過去の風景を再現することも理論上は可能だが、通常は数百メートル〜最大数キロメートルの地区1つ分くらいの範囲が精いっぱいである。   

  固有結解であるので自分と対象以外に影響を起こすことはなく、一般に被害を与えずに済むことにキャスターは安堵している。        
  もちろん制限もあり、地史の改訂・刊行に間に合わないようなあまりに最近の事柄や、地史に記録されないような微細な事柄は再現できない。   
  また再現できるのは基本的には過去に起こった事実だが、人々の記録として伝わる中でねじ曲がっていった場合は影響を受けるし、 記録されていない部分はどうなるかわからない。      


989 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:08:40.55 ID:o6ttuLRa0
     
  例えば蛇川(蛇の字)など土砂災害に関する地名より、土砂災害を引き起こしたとしても起きるのは当時のままの事象であるが、微細な部分が記録されていなければ、   
  洪水なのか土石流なのか、どの地点から発生しどのような被害があったのか等は資料に記録された分だけしかわからない。   
  使い方を誤れば自死をも引き起こすが、崩沢、というように川に合流する細かい沢の名前が残ってたりすると土石流の発生点を少し特定できるし、   
  逃れの杉、といったように災害から逃れたことを示す地名があれば、その地点へ自陣営だけ避難するといったこともでき、キャスターの調査研究能力が大きく求められる。


990 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:09:50.26 ID:o6ttuLRa0

『がああああ!後は任せたぞおおおお!!』
『アーチャー、オレをあそこに飛ばせる!?』
『無茶言わないで……!本来、この館は閉じ込める為のものよ!?それを無理に変えてるせいで時間が……!』

『ならば。“アーチャー、汝がマスターが令呪を以て命ずる”』
『“宝具の領域、構造を拡大。ランサーを射出可能となる発射口を作成せよ”』
『……っ!ああもう、仕方ないわねっ!』


『ランサー、絶対に倒しなさい。これは令呪を使うまでもない命令よ』
『ここまでの手を尽くした以上、あんたのヘマで失敗しました。なんて許さないからね!』
『わかってるよ……さあ、あの傲慢な皇帝様に、勝ちにいこう!』



『────“今だ(エクスペダイト)!”』



991 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:10:29.58 ID:o6ttuLRa0


ライダーは混乱していた。空から襲来する槍の穂先は自らを貫かんと迫る
凶を示す彗星が降る。今日が命日と告げていた

「クソ……クソッ、クソッ!!僕は!こんな所で終わる人間じゃない!」
「何でだ……!?僕は、民が健やかに暮らせる国を造るんだ、なのに!」
「何で……こんな、取るに足らない凡夫共に押されているんだよ!?」


あり得ない。信じられない。これは何かの間違いだ
頭の中で叫ぶものの、ランサーの勢いは止まらない。雨も、風も、嵐すらも。最早誰の行く手を阻む壁にすらなっていない
豪雨の中でライダーは睨む。暴風を隔てたその先で、時空をしろ示す聖者の姿を

「ライダー……オレは皆が、仲間がいてくれたからこそ、こうして戦えるんだ!」
「一人一人が団結して……決断したから“今”がある!煬帝という偉大な存在に立ち向かえる!」
「過去を護る思いは素晴らしいと思う。けど」



「オレ達は……未来に、生きたいんだ!」

ランサーの蹴りが、嵐の中の煬帝を貫く。その顔にあるのは驚愕ではない
それは、どこか知っていたとばかりの諦めか。星の教えた未来を受け入れた故か

背後で魔力が爆散する。周囲一帯を轟かせて、王の敗北を哀しみながら


992 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:12:07.55 ID:o6ttuLRa0



「……ふ、く、ハハハハハハ」
「アサシンの奴に乗せられてやったけど……僕の失策だったか」
「……だけど……覆したかったなあ……」

「“僕がどこかで敗北する”予見をさあ……」
「ライダー……」

ぽつぽつと呟くライダー。その身体は既に限度を超えている
それでも、未だに現界を果たせるのはそもそもの霊基の格が違うからだろう


「ああ……お前に一つ、面白い星が見えたんだ」
「何れ、重大な決断を迫られる……そんな、転機が訪れる」
「気を付けなよ。精々後悔しない様にね……」

「する訳ないよ。例え、どんな選択でもルゥナはしっかりと決断するはずだ」
「……オレが喚ばれたんだ。彼女はそれが出来る人間だよ」

一瞬。目を丸くするが、すぐにいつもの不敵な笑みを浮かべるライダー
悠久なる道程を歩みながらも、その最期は腹心に裏切られるという不遇の死

それと比べれば、戦場で華々しく散る事のなんと美しい事だろう



「……暮れに、江は決して動かず」

「春の花は満ち行き、満開に咲き誇る」

「流るる波は月を砕いて去り……」

「潮の水面は、星を、帯びて───」



最期の句は、自らの詩の中で没落を詠ったとされる『春江花月夜』
その真意は彼にしかわからない。だが、唯一わかるのは


その姿は晴れやかで、勇壮で……
天帝、楊広は粒子となって、天へと昇る龍の様に消えていった事だけだった


993 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2021/02/07(日) 23:14:27.04 ID:o6ttuLRa0

【本日はここまで。遅くなってすみませんでした】

【ちょっと次スレ建ててきます。予想以上に手間取ってしまった……】

994 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 23:17:02.06 ID:bOz7eG9Z0
乙でした
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 23:24:50.51 ID:f9vCToyfo
乙乙
そろそろ終盤かな
996 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2021/02/07(日) 23:26:15.90 ID:o6ttuLRa0

【次スレです。今度ともよろしくお願いします】
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssr/1612707762/

997 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 02:25:14.85 ID:xP+zO9fxO
乙
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