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【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【1頁目】

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775 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/15(日) 22:18:04.26 ID:K4CToh2JO
776 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/15(日) 22:21:27.54 ID:Isg1Is6Go

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から

一日纏めは明日
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/15(日) 22:31:49.31 ID:K4CToh2JO

今回の杏は陽乃さんにとってありがたい救世主だなぁ
そして二人の急接近でタマっち先輩との三角関係になるのだろうか
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 02:00:06.95 ID:x2G0Ed4Mo

タマっち先輩と絡みたかったな
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 11:55:09.75 ID:Sb/+c5m+O

ただただお母さんが心配だなあ
780 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/16(月) 21:46:20.60 ID:SjMINkM0o

遅くなりましたが、少しだけ
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 21:47:40.86 ID:ByrYW4OJO
よっしゃ
782 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/16(月) 22:00:18.53 ID:SjMINkM0o
√ 2018年 8月3日目 朝:伊予島家


朝目を覚ますと、ちゃんとした天井が見える

カーテンに遮られた穏やかな陽射しが感じられて、

体を包む布団は柔らかで、

背中と腰を支えるベッドは程よい反発がある

陽乃「……朝、だわ」

朝なのはもちろん、家の中

ちゃんとした寝床

昨日が最悪だったが、それ以前もしばらくはまったく良い目覚めではなかったため、

陽乃は二度寝でもしてしまおうかと、目を瞑る

もちろん、自分の家でも部屋でもないため

流石に、本当に二度寝をするつもりはないが。

陽乃「ん……」

頭だけを傾けて、横を見る

床には杏と球子が並んで寝ていて、

まだ、静かに寝息を立てていた
783 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/16(月) 22:30:21.86 ID:SjMINkM0o

陽乃「監視はどうしたのかしらね……」

二人とも、しっかりと眠っている

寝たふりをしているのでなければ、

陽乃が起きても起きないという状況は非常にまずい

陽乃が本当に監視しなければいけない存在だった場合、逃亡されかねない

陽乃「貴女、何かした?」

『いいや、妾は何もしておらぬ』

陽乃「それでこの状況なの?」

『うむ』

陽乃「………」

勇者としての危機感が足りないのか

陽乃のことを信頼してくれているのか

後者ならばいいのかもしれないが

そうではないのだとしたら、聊か問題があるだろう

『何じゃ、小娘どもが戦力的に不安かや?』

陽乃「そんなことはないけど……信頼されているのかなって思っただけよ」
784 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/16(月) 22:58:34.26 ID:SjMINkM0o

陽乃「私が敵だったら、寝首をかくところだわ」

『ほう?』

陽乃「本当にはやらないわよ」

静かに仲良く寝ている球子と杏

平和を感じられるその光景を、陽乃は壊したいとは思わない

むしろ、守ってあげたいと思う

陽乃「私は別に、蚊帳の外だって良いのよ……」

もう、交わりたいとは思わない

誰かと親密になって、

その相手に裏切られるのなんてお断りだ

その人に、奇異の目を向けられるのなんて嫌だ

その人が、自分のせいで巻き込まれるのが嫌だ

だから……自分は一線の外でもいいと陽乃は思う

陽乃「だからって、犠牲になる気はないけど……」

『抜かせ』

陽乃「………」

九尾の鋭い一言に、陽乃は黙って目を瞑る

陽乃が本当にどう考えているかなど、九尾にはお見通しなのだ


1、ねぇ、貴女の力なら長野に行ける?
2、貴女、勇者のこと嫌い?
3、上里さんはどう?


↓1
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 22:59:44.99 ID:ks7CJDOX0
1
786 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/16(月) 23:06:50.92 ID:SjMINkM0o

では短いですがここまでとさせていただきます
明日は可能であれば通常時間から
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 23:26:21.24 ID:x2G0Ed4Mo
あれ、一日まとめは?
なんにせよ乙
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 23:44:41.22 ID:IK8b6REyO

陽乃さんもすっかりトラウマだらけだな…
せめて杏とだけでも信頼できるようになるといいな
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 23:47:21.27 ID:0lyLzTU8O

1日まとめ忘れてるな時間も遅いしお疲れそう
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/17(火) 02:14:25.64 ID:b6OfV644O

こっちでのこといろいろ解決しないまま長野に行くのも怖いな
791 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/18(水) 22:16:11.26 ID:hac6mYwzo
昨日できなかったので、本日は少しだけ
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/18(水) 22:18:38.70 ID:VLf3ufUSO
やったぜ
後一日のまとめも
793 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/18(水) 22:43:51.18 ID:hac6mYwzo
1日のまとめ

・ 乃木若葉 : 交流有(再会、九尾、寄宿舎になら、杏の家)
・上里ひなた : 交流無()
・ 高嶋友奈 : 交流有(再会、九尾、寄宿舎になら、杏の家)
・ 土居球子 : 交流有(再会、九尾、寄宿舎になら、杏の家、休む)
・ 伊予島杏 : 交流有(再会、九尾、寄宿舎になら、杏の家、休む、長野)
・  郡千景 : 交流有(再会、九尾、寄宿舎になら、杏の家)
・   九尾 : 交流有(姿を晒す)

√ 2018/08/2 まとめ

 乃木若葉との絆 56→58(普通)
上里ひなたとの絆 56→56(普通)
 高嶋友奈との絆 49→51(普通)
 土居球子との絆 38→40(普通)
 伊予島杏との絆 43→46(普通)
  郡千景との絆 21→21(険悪)
   九尾との絆 61→61(普通)
794 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/18(水) 23:38:04.77 ID:hac6mYwzo

陽乃「ねぇ、貴女の力なら長野に行ける?」

『敵が現れた場合には主様が戦う必要はあるが、可か不可で言えば可じゃな』

陽乃「瞬間移動とか出来ない?」

『阿呆か主様は』

陽乃「無理なのねやっぱり」

『当たり前じゃろう』

九尾は当たり前のことを問う陽乃に呆れたように零す

もちろん、陽乃も九尾がそんな特殊な力を持っているとは思っていない

ただ、九尾の力だけで四国から長野までの距離を踏破できるのかが気になったのだ

九尾の力は強い

本気であれば若葉達勇者を一蹴できるだけの力を持っている

しかしその分陽乃への影響は大きく、

長く力を使えば使うほど、陽乃は体を蝕まれていくことになる
795 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/19(木) 00:25:41.05 ID:hasPON74o

それを避けるためには、道中で一時的にでも力を解除するか

敵が出てくるまでは、本当に生身でいる必要がある

後者ならばともかく前者である場合、陽乃は酷く疲弊することになるだろう

陽乃「無事に辿り着ける?」

『ふむ……戦闘での消費がない前提になるであろうな』

無論、道中に一度も先頭をしないと言うのは不可能である可能性が高く、

その場合は戦闘の規模も影響するだろうが

単独で行く場合、命の保証は出来ないと考えておくべきだと、九尾は思っている

特に、陽乃の場合は。

『……一人で行くならば、死ぬと思うておく方が良かろう』

陽乃「あら、私がそんなに弱いって言いたいの?」

『主様は弱い人間じゃろう。己に仇なす有象無象すら切り捨てられぬのじゃからな』

陽乃「………」

『救いを求めている人間がいたとして、主馬は放っておけぬであろう?』

たとえ、そこがバーテックスに塗れていようと

生きている人間がいるのだとしたら

陽乃は素通りできないと、九尾は見ている

それが出来ないのであれば、諏訪まで一度も戦わないと言うのは不可能だろうし

無事に……というのも諸刃の剣である陽乃の場合は厳しい
796 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/19(木) 00:31:25.91 ID:hasPON74o

陽乃「……そう」

『ゆくつもりかや?』

陽乃「さぁ?」

無事に辿り着ける保障があるならばともかく、

そうではないのだとしたら、陽乃は行かないべきだ

しかし、昨夜杏に言ったように、

陽乃はここにいるよりも、諏訪に行ったほうが精神的には楽だと言うのがある

大社だって、唯一の砦の中に猛毒があるよりは

外の世界に出ていってくれた方が、言葉にはしないだろうけれど嬉しいだろう

それによって、諏訪が延命出来たり

もう一人の優秀な勇者と巫女が救われるのなら、なおさら。

千景だって、きっと喜ぶだろう

そして、どうか野垂れ死んでくれと願うことだろう

陽乃「……私、ここに居ない方が良いのは事実なのよね」

『うむ……そうであろうな』
797 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/19(木) 00:48:44.66 ID:hasPON74o

杏や若葉達といった

陽乃に好意的な人間も皆無ではないけれど、

しかしながら、望まれていないと言うのが、民意というものになってしまうだろう

その悪いイメージを払しょくしたいのであれば、

それもやはり昨日話したように、何らかの功績を立てるべきで

諏訪の勇者と巫女を含めた人々を救出してくるというのは、

これ以上ないほどに素晴らしいものであると言える

しかし……それが一人で可能かというと、微妙だった。

もちろん、

陽乃が往復することで―力の影響で―死にかけるというのを考慮しなければ、

どうにかできる可能性はあるが。

陽乃「……貴女は、私が行くって言ったら反対する?」

『ここで朽ちるよりは、善き選択であろう』

陽乃「そう……」

行くと言う選択も、悪くはないかもしれない

陽乃はそう考えながら……ベッドの横

並んで眠る二人を見つめる

陽乃が諏訪に向かうと言った時、勇者達はどんな反応を見せるのだろうか
798 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/19(木) 00:49:32.31 ID:hasPON74o

では短いですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 01:03:19.72 ID:FtvS/FdHO

一人で難しいなら何人かついてきてくれないかなあ
厳しいか
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 06:06:16.73 ID:i1TW69BaO

とにもかくにも一旦若葉たちと相談してみたいな
あと他の子は絆が改善したのに千景だけ一切動かないとは…
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 09:55:49.03 ID:7mJ+MJxj0
憎悪というものはその人の価値観がひっくり返るような相当大きな出来事がないと晴れないものだ
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/20(金) 22:34:32.73 ID:QyGYdGcEO
今日もお休みだろうか…
急に休載率が高くなってきて少し心配だな
803 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/20(金) 23:33:26.45 ID:G0MRFEzTo

遅くなりましたが、少しだけ
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/20(金) 23:36:09.21 ID:xWokTVZgO
かもーん
805 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/20(金) 23:43:37.49 ID:G0MRFEzTo

陽乃「貴女はどこまでもついてきてくれるのよね?」

『そういう契りであろう』

陽乃「……貴女が言うと、ちょっと怪しい」

陽乃はそう言って笑うと

ゆっくりと瞼が上がっていく杏へと目を向けて、軽く手を振る

寝ぼけているであろう杏の目は陽乃へと向かわず

少し時間が経ってからようやく

杏の目が閉じるかどうかの迷いから解放されて、陽乃を見つける

陽乃「……おはよう。体は大丈夫?」

杏「久遠さん……?」

陽乃「ええ、状況……分かってるかしら?」

杏「ぁ……はい……」

まだ覚醒しきっていなかった杏は、ようやく頭が働き始めたのだろう

陽乃から目を背けると

すぐ隣でまだ眠っている球子を見る

杏「おはようございます、久遠さん」

陽乃「ええ、おはよう」
806 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/20(金) 23:57:23.32 ID:G0MRFEzTo

杏「久遠さんは、朝早いんですね……」

陽乃「早くはないわ……昔に比べたら全然遅い」

杏「そうなんですか?」

陽乃「昔はあと2、3時間前に起きてた」

陽乃は神社の娘として、

ある程度の手伝いもやっていたため、

早ければ4時ごろには起きていた

今は6時頃が基本なので

陽乃個人としては、ずいぶん怠惰になったものだと……

少しだけ思うところがある。

杏「……出ていかなかったんですね」

陽乃「あら、どうして?」

杏「昨日、あんな話をした後だったので、もしかしたら……なんて」

陽乃が長野に向かってこっそりとここを出ていくのではないか。と

杏は少しだけ考えていたのだ

杏やその周囲の人が優しかろうと、

それ以外の人々がそうではないのなら、やはり……陽乃が出ていく理由になるからだ
807 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/21(土) 00:09:38.11 ID:I3EJprACo

陽乃「そんなことして……メリットがないわ」

まだ杏たちに見つかっていない状態ならばいざ知らず

今はもう、杏たちに発見され、

杏の願いを聞いて、伊予島家にまで来てしまっている

若葉達にも交渉を持ちかけているし、

この状況で逃げ出したとなれば、

今はまだ悪くない関係ですら、悪化させることになってしまう

運良く長野の人々を助けられたとしても、

陽乃には戻ってくる場所なんてなくなってしまうことだろう

陽乃「行くとしても、話がついてからになると思うわ」

杏「やっぱり……行かれるんですか?」

陽乃「どうかしらね……」

杏「あの……もし、行かれるのなら……」

杏はそう言って

少し躊躇いがちに……続きを口にする

杏「私も一緒に連れて行ってもらえませんか?」


1、駄目よ。遊びじゃないの
2、貴女……戦えないでしょう?
3、あら……命を張って私の味方だって証明でもしたいの?
4、まだ行くか決めたわけでもないんだから、早計だわ


↓1
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 00:13:33.33 ID:ohJqSh/gO
3
809 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/21(土) 00:17:14.07 ID:I3EJprACo

では短いですがここまでとさせていただきます。
明日は可能であれば通常時間から
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 00:27:39.30 ID:ohJqSh/gO

なんという杏の押しの強さよ
この杏なら陽乃さんの心の支えになってくれるかも
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 01:15:25.06 ID:XZm1iBHHo

杏が2週目の樹ちゃんっぽくなってきてる感
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 04:44:47.04 ID:JcxiC6i+0

ついて来てくれるならこの上なく心強いなあ
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2020/11/21(土) 19:33:40.33 ID:n/4yFK0x0
2人とも理想のために自己犠牲しちゃう気がするので、ストッパーが1人欲しい
814 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/21(土) 22:58:50.70 ID:I3EJprACo
遅くなりましたが、少しだけ
815 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/21(土) 23:02:14.77 ID:I3EJprACo

陽乃「あら……命を張って私の味方だって証明でもしたいの?」

杏「いえっ、そんな……そんなつもりは……」

陽乃「……そうだろうと、そうでなかろうと……私は、貴女を護ってあげることなんて出来ないわ」

一緒に連れて行って欲しいと言う気持ちは嬉しい

ありがたいって思う

もちろん、陽乃は守らないと言いながらも守るだろう

守れないと言いながら、可能な限り守ろうとするだろう

けれど、陽乃は杏を絶対に守ってあげられるなんて自負はない

陽乃「最初の襲来とは、わけが違うのよ」

杏「それは分かっています……でも、だったら、久遠さんだって同じはずです」

陽乃の実力はまだまだ未知数で

杏は、自分が想像しているよりもずっと強い力だと考えている

けれど、だとしても

敵が無数にいるであろう外の世界は、陽乃であっても決して楽ではないはずで。

杏は、そんな場所に一人で行かせたくないのだ
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 23:02:15.05 ID:A8xUmzA7O
おk
817 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/21(土) 23:13:31.99 ID:I3EJprACo

杏「命を張って味方だって証明したいだなんて思ってはいません」

けれど、戦いは命懸けなのは間違いではないし、

そう考えれば、命懸けで味方だと証明したいと言うのも間違いではないのかもしれないと思う

しかし、杏にはそんな思惑はない

杏「久遠さんの力になりたいんです」

陽乃「伊予島さん……」

杏「それが結果的に弾除けでしかないというのなら……久遠さんの言ってることが正しいかもしれません」

でも。と、杏は首を振る

杏「私は久遠さんに、味方だと思って貰うためにこの命を捨てる気はありません」

それは、悪手だ

間違っても取ってはならない手段の一つ

禁忌だと言っても良い

そうなれば、球子は激怒するだろう

そうなれば、千景は「やっぱり」と口にする。

自分の死が、陽乃の孤立を加速させると分かり切っている以上

杏は、絶対にそうならないようにしなければならない

杏「私は……久遠さんにいなくなってほしくないんです」
818 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/21(土) 23:21:43.82 ID:I3EJprACo

杏「久遠さんが長野にたどり着く可能性を高めたい。そして、こっちに戻ってこられる可能性を高めたいんです」

陽乃「本気?」

杏「……はい」

陽乃が単独で長野にたどり着けたとしても、

勇者と巫女以外は置き去りにしてくるなんて非道な真似はまず不可能だと杏は見ている

どれだけ悪い噂が流れていようと、

口では厳しいことを言ったりしているとしても

陽乃は、目の前にある命から目を背けられる人間ではないと思っているからだ

であれば、陽乃は無理してでも全員を連れ帰ろうとするだろう

死ぬ気はない

生きていたいと言いつつも、

誰かを護るために命を投げ出せてしまうであろう陽乃を、

杏は、たった一人で行かせたくはないと思っているし、

今は非力な勇者でしかないとしても、

陽乃が生還する可能性をわずかにでも高められるのであれば

杏は同行したいと思っている

杏「一人でなんて……無茶はしないでください」
819 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/21(土) 23:30:05.25 ID:I3EJprACo

杏「今まではともかく……今は、力になってくれる勇者がいるって、少しだけでも思ってください」

信じて欲しいとは言わない

頼りにしてくれとも……言いたいけれど言えない

しかし、それでも

陽乃と同じような志を持っている勇者がいる

陽乃とは違うとしても、

命を救いたいと思っている人はいるのだと……思って欲しい

陽乃から見れば

それらは頼りなく、足手纏いでしかないのかもしれないが

だとしても……少なからず力になれるはずなのだ

杏「交渉、してみませんか?」

陽乃「交渉って……大社に? 無理よ。許可されるはずがないわ」

杏「全員は不可能でも、半分……久遠さんを含めて3人程度なら、許可が出るかもしれません」

陽乃「私は大社にとっての忌み子のようなものなのよ? あり得ないわ」

大社のみんなとは言わずとも、

一部は【陽乃が勇者を殺して帰ってくる】と思うかもしれない

そう思わずとも、一人でも死なせたりすれば……そうだったのだと思われてしまう

陽乃「……無理よ。危険すぎる。私一人で行く方がマシだわ」
820 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/21(土) 23:31:11.10 ID:I3EJprACo

では短いですがここまでとさせていただきます
明日は可能であれば少し早い時間から
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 23:37:09.37 ID:A8xUmzA7O

これ杏たちと合流前に長野に行ってたら陽乃さんが大変なことになってたんだろうなぁ…
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/21(土) 23:39:13.81 ID:l+wEeJVpO

二人も抜けて四国が大丈夫なんだろうか
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2020/11/22(日) 17:39:24.78 ID:zkM+ifLn0
大社視点だと、長野を切捨てて天乃も巻き添えにするべきで
同行を許可するとは思えんよな
824 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/22(日) 21:13:32.20 ID:s8BTUBtSo

遅くなりましたが、少しだけ
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/22(日) 21:13:55.61 ID:qf6xsdLxO
よしきた
826 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/22(日) 21:20:17.22 ID:s8BTUBtSo

杏「ですが……」

陽乃「そもそも、言った通り私は忌み子みたいなものなのよ? 他の勇者を同行させるとは思えないわ」

杏「監視目的という可能性は?」

陽乃「街中への捜索とかならともかく、四国外へ出ていく私を監視させるメリットがないでしょう?」

外に敵がおらず、

安全かつ確実に陽乃を追跡出るならばいざ知らず、

貴重な人員が消耗するかもしれない監視任務になど、つかせるとは思えない

陽乃「私が行くと言うのなら、勝手に行けと言われるかもしれないけれど……伊予島さん達は止められるはずよ」

杏「……やっぱり、そうなってしまうのでしょうか」

陽乃「十中八九」

杏「あの……」

陽乃「言っておくけれど……こっそりついて行くのは無しよ」

杏「ですよね……すみません」
827 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/22(日) 22:17:21.04 ID:s8BTUBtSo

陽乃「私のことを考えてくれているのは良いのだけど……命を捨てる真似は許容できないわね」

許可を得ていない、強引な手法ということは

陽乃と杏の二人きりになる可能性もあると言うことだ

なぜなら、球子は確実に止めるからだ

であれば、命を捨てるに等しい

陽乃「……大社は長野を切り捨てるつもりなのかもしれないわ」

杏「久遠さんっ!」

陽乃「あら……貴女は言わないでくれるでしょう?」

杏「それはそうですが……あまり言わない方が良いと思います」

その可能性は十分に考えられることだけれど

しかし、だからといってそれを口にしてしまうのは問題がある

大社からの不評を買うのは

陽乃にとってはもはや些細なことかもしれないが、

より面倒なことにならないためにも、避けるべきだと杏は思う

杏「……それが、事実だとしてもです」

陽乃「……そうね」
828 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/22(日) 22:37:58.71 ID:s8BTUBtSo

√ 2018年 8月3日目 昼:伊予島家

03〜12 球子
37〜46 若葉
51〜60 友奈
89〜97 杏

↓1のコンマ

※それ以外は通常
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/22(日) 22:41:56.58 ID:/w/dVnGyO
830 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/22(日) 23:14:20.61 ID:s8BTUBtSo
√ 2018年 8月3日目 昼:伊予島家


陽乃は、一先ず伊予島家に泊めて貰うと言うことになっているが、

一泊だけになるとは……限らない

というのも、

陽乃が出した要求である、寄宿舎に戻れるなら。という条件を飲むかどうかの答えが出るまでは下手に移動は出来ないからだ

球子は街に出るくらいなら良いんじゃないかと言うけれど、そんなわけもなく

暇を持て余していたところに、一本の電話がかかってきた

伊予島家のものではなく、杏のスマホへの着信

送信元は、高嶋さん。と表示されていた

杏「……友奈さん?」

杏は相手が友奈であるかを確認すると、

スピーカーにしても問題ないかを確認してから、陽乃達にも聞こえるように切り替える

友奈『みんな、まだアンちゃんのおうちにいるの?』

球子「いるぞ〜」

友奈『そっか、良かった……久遠さんは大丈夫ですか?』

陽乃「九尾が返事しているとは、考えないわけ?」

友奈『あははっ……電話じゃ確かめることはできませんし』

なにより。と、友奈は笑いながら言う

友奈『信じたいって……思っていたらいけませんか?』
831 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/22(日) 23:17:09.22 ID:s8BTUBtSo

では短いですがここまでとさせていただきます
明日もできれば少し早い時間から
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/22(日) 23:36:45.89 ID:qf6xsdLxO

杏と同じく陽乃さんの味方してくれる高嶋さん
それを殴り飛ばした九尾は一度ごめんなさいしないとだな
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/23(月) 00:52:42.12 ID:ukMSKmnQO

長野行き誰がついてくるのかもドキドキするな
834 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/23(月) 20:39:31.86 ID:ltr8F7yDo

遅くなりましたが、少しだけ
835 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/23(月) 21:01:26.03 ID:ltr8F7yDo

陽乃「あら……優しい心構えね」

友奈『その方が良いと思いませんか?』

陽乃「私は、思わないわ」

杏「久遠さん……」

信じるか疑うか

相手の真偽がどちらにも考えられるならば

陽乃は友奈とは正反対に信じないと即答する

信じたところで……

あるいは、一度は信じあえたとしても

結局裏切られて培った分の傷を負わされるのであれば、

そもそも信じないのが一番だと陽乃は苦笑する

その経験があるからこそ、

陽乃はそもそも信じたくないと言う
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/23(月) 21:07:28.61 ID:QTUdcHCuO
陽乃さん…
837 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/23(月) 22:02:52.61 ID:ltr8F7yDo

友奈『……そうですか』

残念そうに零した友奈は、

少しばかり沈黙して……ふと、ため息をついたのがスマホから聞こえてくる

いつも明るく気遣いの出来る友奈でも、

陽乃の拒絶にはため息も零れてしまうのだろう

球子「友奈ー疲れてるのか?」

友奈『ううん、大丈夫だよタマちゃん……私より、若葉ちゃんかな』

杏「若葉さん……やっぱり、説得は……」

友奈『うん……上手くいっていないみたいなんだよね』

陽乃の条件は、今までのように寄宿舎で暮らさせて貰うと言うものだ

一言で言えるものだし、

以前と変わらないという点ではとても簡単な話に聞こえるが、

大社からしてみれば、

貴重な戦力を殺しかけた危険人物を

再度、貴重な戦力である勇者達のそばに置くと言うことになる

それは、

とても簡単だがとても許容できることではない

しかしながら、拒めば陽乃は消えていなくなるかもしれない

それを悩みに悩んでいる

そして悩み続ける間、ひなたは大社の下にいなければならない
838 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/23(月) 22:45:16.82 ID:ltr8F7yDo

友奈『若葉ちゃんがお願いしてるんだけど……勇者が殺される可能性があるっていう話でね』

杏「若葉さんは殺すはずがないって言っているんですか?」

陽乃「そんなこと言って、誰が信じてくれるのよ」

球子「だな。タマ達がどう言ったって大社が信じるわけがない」

友奈『タマちゃんの言ってる通りみたいなんだよね……』

杏「大社は逆に要求してきているんじゃないですか?」

友奈『………』

杏の言葉に、友奈は黙り込む。

事実だ。

大社は陽乃の要求を呑むことなく、

別の案を提示している

もちろん、若葉がそれを呑まないからこそ、

大社もどうにもできていない

友奈『大社からは、久遠さんを病院に戻さなければひなちゃんを戻せないって言われているみたいなんだよね』

杏「えっ……」

友奈『久遠さん……かなり、難しいです』

陽乃「それはそうでしょう。当然だわ」


1、乃木さんに代わって貰えない?
2、いいわ。戻ってあげる
3、じゃぁ、長野に行かせて貰えるか聞いてくれない?
4、嫌よ。私は寄宿舎に戻れないならお断りよ
5、上里さんには九尾の加護があるって伝えてあげて。私は……止めないわ


↓2
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/23(月) 22:46:48.26 ID:QTUdcHCuO
1
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/23(月) 22:47:29.36 ID:LgjLkupL0
1
841 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/23(月) 22:48:45.69 ID:ltr8F7yDo

では短いですがここまでとさせていただきます
明日は可能であれば通常時間から
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/23(月) 22:49:47.24 ID:D6qKv/K2O
3
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/23(月) 23:05:10.27 ID:QTUdcHCuO

ひなたを人質に取るとか大社とことん悪手だなぁ
板挟みの若葉のことも心配だ…
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/24(火) 08:03:24.72 ID:bNf8ZgLVO

九尾がキレそう
845 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/25(水) 22:08:45.42 ID:10g8lOd2o

遅くなりましたが、少しだけ
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 22:18:34.74 ID:3Fl3Y+iLO
やったぜ
847 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/25(水) 23:08:22.44 ID:10g8lOd2o

陽乃「ねぇ、高嶋さん」

友奈『はい?』

陽乃「そこに、乃木さんはいる? 変わって貰いたいんだけど」

友奈『若葉ちゃんは……あ、ちょっと待っててください』

ベッドが軋む音が聞こえて、

強引に足を突っ込まれた靴の底が擦れる音と共に、扉が開く音が響き、

軽い足音が続いて……扉が叩かれるのが聞こえた

友奈『若葉ちゃーん!』

球子「……寝て……は、ないか?」

陽「同じ部屋にいないなら別にいいのだけど……」

友奈『久遠さんがお話したいって』

若葉『何!?』

電話の奥で誰かが倒れる音がして

一目散に駆け込み、扉が開いて……

若葉『今、繋がっているのか?』

陽乃「乃木さん、お疲れ様」

若葉『久遠さん……』

陽乃「話は聞いているわ」
848 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/25(水) 23:40:49.64 ID:10g8lOd2o

若葉『友奈……』

友奈『ごめんね……でも、言うべきだと思って』

若葉『……久遠さん、話を聞いているならそういうことだ』

陽乃「上里さんを大社預かりにしておくのは、聊か問題が大きいわね……」

ひなたは巫女としての能力が非常に高い

陽乃を戻そうとしない若葉への当てつけなどではなく、

単純に、

危険人物の隣に、力のない重要人物を置いておくわけにはいかないというものだろう

ただ、それは九尾が気に入らない。

上里ひなたは、若葉の幼馴染であるのと同時に

九尾の寵愛を受ける人物でもある

ゆえに、問題がある

陽乃「ただ、それをどうにかするためには私は寄宿舎に戻して貰えない」

若葉『そのようだ……』
849 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/25(水) 23:48:59.02 ID:10g8lOd2o

陽乃「乃木さん、別案は出しているの?」

若葉『私や友奈が必ず傍にいて目を光らせておく……とは言ったが、無駄だった』

陽乃「病院に連れ戻す以外は認められないと」

若葉『大社は久遠さんの力を完全に畏怖している……あぁ、友奈。あとで電話は返す。部屋に戻ってくれ』

友奈『え、でも……』

若葉『二人で話したいんだ』

友奈『……うん。分かった』

友奈の返事が返ると、足音が聞こえてドアの締まる音が二回

1つは友奈で1つは若葉だろう

若葉『そっちの二人も頼む』

球子「何言ってるんだ若葉! そん――」

杏「良いから行くよ。タマっち先輩」

球子「こらあんず! 放っ……」

杏に引き摺られるようにして球子がいなくなり、

部屋の中に残された陽乃はスマホのスピーカーを解除すると、

耳元にまでもっていく

陽乃「内緒話なんて……物騒ね」
850 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/26(木) 00:09:32.01 ID:E9Erd7oRo

若葉『何も物騒な話じゃないんだ……ただ、聞かれると困る』

陽乃「……というと?」

若葉『久遠さん、九尾の力の一端を私たちに見せてくれただろう?』

陽乃「ええ」

若葉『その情報……私達は大社に伝えないようにしておこうと思ったんだが……』

陽乃「郡さんが伝えたんでしょう? 隠しておく義理がないもの」

若葉『……っ』

陽乃「想定の範囲内というか……仕方がないことだわ」

若葉達に力を見せた時点で、

陽乃は九尾の持っているその力が大社に伝わることも覚悟していたし

九尾だって、

大社にその情報が向かうことも分かっていて、応じたのだ

陽乃「……そのせいで、大社がより警戒を強めたってわけね」

若葉『ああ、十中八九それが歯止めになった』

陽乃「郡さんを責める必要はないわよ? 勇者としての義務を果たしただけだわ」

若葉『そうか……すまない』

陽乃「貴女が謝る必要はないのだけど……」

若葉『それで……これはひなたからなんだが』

若葉はそう言うと、

気を引き締めるように……ため息をつく

若葉『私には構わず、久遠さんを寄宿舎に戻して欲しい。だそうだ』
851 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/26(木) 00:14:51.51 ID:E9Erd7oRo

では短いですがここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/26(木) 00:21:35.66 ID:2bInUH4hO

勇者部の時と違って千景に嫌われすぎてみんなで一致団結ができないのは辛いな…
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/26(木) 00:24:40.09 ID:ECNRIAQ4O

まあ嫌われるのもしょうがないよなあんなことあった後だし……
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/26(木) 00:44:32.85 ID:k+IJy6Kp0
まあ原作からして大団円ってわけでもないからなぁ
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/26(木) 01:59:06.43 ID:Dd/GDsME0
こうなってくるといよいよ長野向かうよりほかないのかなあ
不安だし杏だけでも付いてきてほしい
856 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/27(金) 22:54:03.64 ID:J6Dnwb/ro

遅くなりましたが、少しだけ
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/27(金) 22:59:20.41 ID:V7OSEtgHo
はいよー
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/27(金) 22:59:26.29 ID:+SeUFUbiO
かもーん
859 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/28(土) 00:14:30.88 ID:3qCvChvqo

陽乃「上里さん……」

若葉『ひなたはそういうやつなんだ』

自己犠牲すればいいと考えているわけではないが、

しかし、それで陽乃のことを救い、

それが若葉の為になるのであれば……ひなたは大社預かりになることを受け入れる

たとえその結果みんなに会えなくなるのだとしてもだ

陽乃「悪いけれど、それは駄目だわ」

若葉『……いいのか?』

陽乃「ええ、それでいいわ」

若葉も、酷く疲れが感じられる

陽乃のこと、ひなたのこと、千景のこと、大社のこと

考えるべきことが多くて、手いっぱいなのだろう

ひなたを若葉から奪うのは得策ではない

もちろん、九尾からしてもダメだ
860 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/28(土) 02:13:15.79 ID:3qCvChvqo

若葉『しかし……ならどうする』

陽乃「そうねぇ……」

若葉は、陽乃に敬語を使うことも忘れるほど、悩んでいる

陽乃としては別にそれでもいいので、

それについてとやかく言うつもりはないが

それほどに追い詰められているというのは……無視できない

陽乃「結論、私と上里さんを一緒には出来ないということね」

若葉『端的に言ってしまえばそうなる』

陽乃「………」

陽乃が寄宿舎に戻るのなら、ひなたは解放されない

陽乃の行方がつかめない状態でも、ひなたは解放されない

陽乃が大社預かりでなければ、ひなたは解放されない

若葉を従える目的と、優秀な巫女を守る目的

大社は、ひなたを護るという名目で行動しているが……結局

両方満たせる良い判断だ。と、言うべきだろうか
861 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/28(土) 02:55:42.28 ID:3qCvChvqo

もちろん、それは褒めているのではなく皮肉だ

大社が実際に若葉を押さえるのは二の次と考えて

本当にひなたの保護だけが目的であったのだとしても……皮肉だ。

さて……どうしたらいいのだろうか

陽乃が大社預かりに戻るのが、大社にとってのベスト

だが、陽乃にとってはそれは最悪の一手

あんな息苦しい生活はお断りだ

だから……ひなたを諦めるか

ひなたを返さなければ、神樹様を枯らせるとでも脅すか

それとも……

考えれば、手はある

しかし、

ひなたを返して貰った上で陽乃が望んだ生活をするための手は

大社を今まで以上に脅す必要がある

それは、あまりいい方法とは言えない
862 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/28(土) 02:58:00.00 ID:3qCvChvqo

では短いですがここまでとさせていただきます
明日は可能であれば少し早い時間から
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/28(土) 06:09:10.08 ID:tzt6cJ6RO

そのまま長野に行ってもひなたは捕らわれの身のままなのか…
これは困ったな
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/28(土) 11:36:52.51 ID:EPm+s89Z0

所在不明だと困るってことだから大社に長野行きますって伝えれば大丈夫なんじゃね
865 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/28(土) 23:40:41.58 ID:3qCvChvqo
すみませんが本日はお休みとさせていただきます。
明日は、出来る限りお昼ごろから
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/28(土) 23:48:29.16 ID:vFJU+aB2O
連絡乙です
多忙なのかここのところ急に投稿ペースが落ちてきて心配だけど楽しみに待ってます
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/29(日) 01:52:44.75 ID:CTtl/PXdO

いま話が動き始めて面白いところになって来たので毎回楽しみに待ってます
868 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/29(日) 20:55:47.68 ID:EvNFADcEo

遅くなってしまいましたが、少しずつ
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/29(日) 20:58:17.11 ID:i+mjZ4k5O
おっしゃ
870 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/29(日) 21:15:40.23 ID:EvNFADcEo

若葉『私は……可能なら避けたいが、ひなたを大社預かりにして久遠さんを呼び戻そうと考えていた』

ひなたもそれを望んでいるし、

最善の策ではないにしても、妥協案の一つとして絶対に選べないものでもないと考えていたからだ

しかし、それを強行するのは陽乃の望むところではない可能性も考慮して躊躇っていた若葉は

それを完全に却下された今、打つ手はないと言っても良い

もちろん、反旗を翻してやろうか。という脅しも使えなくはないが

若葉達に使えるものではない。

若葉『だから……久遠さん、寄宿舎かひなた。どちらかを諦めて貰うことは出来ないだろうか……』

たとえ寄宿舎でなくとも、

最低限の自由は保障して貰うつもりだと、若葉は苦しそうに言う。

若葉だって、みんなでまた寄宿舎に……と、考えていただろうから。


1、そうねぇ……なら、寄宿舎を諦めるわ
2、上里さんが、望んでるなら
3、ねぇ……私、長野に行っても良いかしら?


↓2
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/29(日) 21:23:15.59 ID:i+mjZ4k5O
2
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/11/29(日) 21:25:10.44 ID:WbJSUYW60
3
873 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/29(日) 22:09:38.56 ID:EvNFADcEo

陽乃は少し考えてから……口を開く

陽乃「ねぇ……私、長野に行っても良いかしら?」

若葉『なにっ!?』

陽乃「っ……長野よ。長野……白鳥さんのいるところ」

若葉『そ、それは分かっているっ!』

急激に近く、大きくなった若葉の声から逃れるように、陽乃はスマホを離す。

突拍子もないことを言ったつもりはないけれど、

若葉にとっては想定外だったのかもしれないと……息をつく

陽乃「だめ?」

若葉『それは、単独で……という話か?』

陽乃「人員を他にも出して貰えるのならそれが一番だとは思うけれど、難しいんじゃない?」

若葉『正直、それに関しては久遠さんを寄宿舎に戻す以上に難色を示すと思う』

若葉はそう言って、ただし。と付け加えた

若葉『久遠さん単独でという話でなら……大社は要求を呑んでくれる可能性がある』
874 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/11/29(日) 23:08:32.78 ID:EvNFADcEo

陽乃「そうなの?」

若葉『これは邪推というか……内密の話でお願いしたいのだが……』

若葉はそう前置きして

若葉『大社は、久遠さんを長野に派遣することで体のいい厄介払いが出来ると考えるかもしれない』

陽乃「それはまた……」

状況から察するに、

悪く言えば長野は捨て駒であり、

ここ、四国本陣の準備が整うまでの必要な犠牲と考えられていると考えられる。

もしそうであるならば、

そこに陽乃が向かうことで時間稼ぎが延長できるし

道中で終わり辿り着けなかったとしても、敵の数を大幅に減らし

今後の負担を軽くしてくれる上に……勇者や神樹様の脅威の一つが消えることになるからだ。

若葉『反対に、同行者が容認されない理由は言わずもがなだろう』

陽乃「まぁねぇ……最悪、私が殺す可能性もあるものね」

若葉『私達はそんなことしないと確信しているが、大社は信じないだろうからな……』
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