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【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【5頁目】
- 902 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 22:51:18.51 ID:J/U+TNGP0
- 4
- 903 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 22:52:03.92 ID:OPm4kjHtO
- 2
- 904 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/23(火) 23:07:42.66 ID:u6Da//LTo
-
では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
- 905 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 23:20:11.93 ID:OPm4kjHtO
- 乙
全治にどれくらいかかるかも気になるけど直談判の件もあるしできればみんなと今後についての相談もしたいなぁ
- 906 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/24(水) 06:51:20.52 ID:aTyMHrUzO
- 乙
新しい巫女さんってもしかして花本さんかな?
- 907 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/24(水) 17:35:18.77 ID:3hOVq+XkO
- うたのんと一緒にいないと回復が捗らないんじゃ
- 908 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/25(木) 23:37:03.81 ID:jt8nY0/uo
- すみませんが本日もお休みとさせていただきます
明日は可能であれば通常時間から
- 909 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/25(木) 23:44:43.90 ID:Qarga7qBO
- 連絡乙です
- 910 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/26(金) 23:31:53.44 ID:E/ZR7d7vO
- この流れは今日も無理そう?
- 911 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/27(土) 21:06:32.68 ID:S0Q1Es0bo
- 遅くなりましたが、少しだけ
- 912 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/27(土) 21:26:28.81 ID:S0Q1Es0bo
-
陽乃「ところで、みんなは?」
陽乃は治療のこともあって早々にみんなから引き離されることになってしまったが、
九尾のことだからどうせみんなの方もこっそり様子を見ていたはずだ。
今は看護婦の制服に身を包む女性として姿を見せているけれど、
別に姿を見せていなくても話は出来るし聞くこともできる。
九尾「娘らなら勇者達の住む寮に向かったぞ。新たに白鳥歌野も加わったからのう。案内もせねばなるまい」
陽乃「伊予島さん達は大社に直談判するって話じゃなかったかしら。私がいないから保留なの?」
九尾「ふむ。今日はひとまずと言った様子じゃったな。主様がいずれにせよ、あ奴らは大社に話すつもりじゃろう」
陽乃「……そう」
陽乃が回復するのを待っているような余裕はない。
下手をすれば数ヶ月かかるかもしれないような状況だから、
完治を待ってなんていたら、
完成型や潰しきることのできない物量を持って蹂躙されてしまう可能性があると
杏達も危機感を覚えている。
陽乃だって、今の状況では抗いきれないのは目に見えていた。
陽乃と歌野はともかく、他の勇者達は少しずつ潰されていくことは免れないと。
- 913 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/27(土) 22:02:31.62 ID:S0Q1Es0bo
-
陽乃「白鳥さんは……まぁ、気にする必要もないわね」
九尾「そうじゃな。主様と違ってあの娘は協調性もある。問題はなかろう」
陽乃「……悪かったわね」
以前は球子もあまり気に入っていないと言った様子だったが、
たくさん話し、諏訪に行き、今では杏と似たようなものだ。
とはいえ、千景は相変わらず陽乃を気に入っていないし、
今では勇者を束ねるリーダーの役割さえ担っている。
今後、上手く関わっていけるという保証はない。
それとは真逆に、歌野は問題がないはずだ。
陽乃乃件もあって、
もしかしたら千景と衝突してしまう可能性も捨てきれないが、
それを抑える理性はある。
陽乃「離れすぎているせいか、今は白鳥さんを感じないし……喧嘩とかしていたら面白いのに」
九尾「ふむ……白鳥歌野はともかく、主様が連れ帰った人間どもは原住民とは相いれぬやもしれぬ」
陽乃「原住民って……でも、どうして?」
九尾「久遠家の悪評はすでに広まり切っておる。今までは控えめだった勇者という存在の活動も秘め事ではなくなり、公のものとなったからのう」
- 914 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/27(土) 22:21:58.47 ID:S0Q1Es0bo
-
バーテックスによる侵攻が終わりではないことが公表され、
それに抗うべく勇者たちが戦っていて、人々を守っていることが知られている。
そうして、その度重なる襲撃による被害が出た。
勇者達への批判は避けられないと思われたが、
四国を守るべき勇者が2人も不在であること、
その原因が陽乃にあることがどこかから漏れたことで、勇者が全員そろっていれば被害は防げたのではないかという話になり、
結局すべてが "あの人物" のせいだとなった。
今回、杏達が戻ったことで多少緩和されたかもしれないが、
その話は、ここに来たばかりの諏訪住民の耳にさえ入るほど大きな声となっていて、
どうしようもなく、耳に入ってしまった。
だが、諏訪から来た人々は陽乃のことをずっと見てきた。
それこそ、目の前で命懸けで戦っている姿も、それによって死にかけている姿も。
そんな人を非難し、あまつさえすべての元凶だといううわさ話を聞かされて、
快く溶け込めるはずもなかったわけだ。
- 915 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/27(土) 22:53:21.02 ID:S0Q1Es0bo
-
陽乃「やっぱり、私のことに注意をしておくべきだったってことね」
あまり深いれされないように一線を引いておくべきだったし、
踏み込まれたら踏み込まれたで、
しっかりと突き放しておくべきだった。
杏の両親もそうだが、
諏訪にいた人々を多く連れてきたと言っても、
四国の中では少数の集まりでしかない。
この中では、弾圧だってされかねないし、
この隔離されている世界で乃無意味な争いなんて、やるだけ無駄なことだ。
陽乃「でもまさか、諏訪の人達は暴動でも起こすとか言ってないでしょ?」
九尾「無論、まだ自由に行動できるわけではないからのう」
諏訪の人々は、今のところ大社が用意した住居に住むことになるそうだと九尾は言う。
その状況で下手なことをしても路頭に迷うことになってしまうから、
暫くは何もないだろうとのことだった
陽乃「暫くは、ねぇ」
少し、不安は残ってしまう。
- 916 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/27(土) 23:14:02.00 ID:S0Q1Es0bo
-
九尾「ところで、主様は白鳥歌野を感じられておるのかや?」
陽乃「えっと……」
歌野達が寮にいるのなら、諏訪で実験したとき以上に距離が開いている。
これだけ開いていると難しいのではと思うが、
九尾がひなたを感じ取れるように、
陽乃も出来る可能性もあると目を瞑ってみると、
いくつか自分から流れ出て言っているのを感じる。
1つは結界を維持するための力で、
1つは水都、もう1つが歌野で、あとは九尾だろう。
その歌野へと繋がっているだろう力を手繰り寄せていけば、
なんとなくだけれど、歌野のことを感じられているような気がしなくもない。
陽乃「たぶん」
九尾「ならば、歌野も呼ぶことは出来るじゃろう。妾のように物理的なことを無視は出来ぬが、会おうとはするじゃろう」
陽乃「それは、遠回しに私の相手したくないって捉えてもいいの?」
陽乃がそう言うと、
九尾は楽しげに笑って、あくまで選択肢の一つだと言った。
- 917 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/27(土) 23:19:04.87 ID:S0Q1Es0bo
-
√ 2018年 9月13日目 夕:病院
↓1コンマ判定 一桁
23〜32 千景・友奈
56〜65 歌野
89〜98 大社
↓1のコンマ
※それ以外は通常
- 918 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/27(土) 23:21:22.54 ID:XsCPWO0KO
- あ
- 919 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/27(土) 23:51:53.21 ID:S0Q1Es0bo
- √ 2018年 9月13日目 夕:病院
諏訪から四国への大移動の際に口にしていた食事よりも味気のない病院食を食べ終えて、
病室から看護婦がいなくなったのを見送ってから、陽乃は息をつく。
陽乃はまだ体を動かすことが出来ない為、全てのことにおいて人の手が必要だ。
今は食事のために体を起こされている状態だが、
起きているベッドを横に戻すことだって陽乃にはできない。
しばらくしたら就寝前の手入れをし、ベッドを戻してくれる人が来るはず。
だが、それまで陽乃は独りだ。
陽乃「何にもできないって、辛いわ」
九尾のおかげで話すことは出来るが、それだけ。
不自由さは相変わらずである。
特別、くだらない内容が流れ続けるテレビをつけてくれているけれど、
退屈なのは変わらない。
これなら本の読み聞かせでもして貰っていた方がまだいい。
精神的には、やや苦々しいけれど。
もう夕方だ。
本来なら面会時間の縛りもあって歌野が来られるとは思えないが、彼女も勇者だ。
特例が許されるかもしれない。
1、休む
2、九尾を呼ぶ
3、歌野を呼んでみる
4、イベント判定
↓2
- 920 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/27(土) 23:53:48.11 ID:XsCPWO0KO
- 4
- 921 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/27(土) 23:54:04.06 ID:gk7T+Hxp0
- 4
- 922 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 00:05:56.82 ID:XMZ9arOEo
- ↓1のコンマ
01〜10 水都
11〜20 杏
21〜30 九尾
31〜40 歌野
41〜50 球子
51〜60 若葉
61〜70 千景
71〜80 友奈
81〜90 大社
91〜00 巫女
- 923 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/28(日) 00:09:11.39 ID:+ERmi+y8O
- あ
- 924 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 00:14:55.32 ID:XMZ9arOEo
-
では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であればお昼ごろから
- 925 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/28(日) 00:24:28.85 ID:+ERmi+y8O
- 乙
呼ぶまでもなくうたのん来たな
あと四国に避難しても諏訪の住民のことが気掛かりだなぁ
- 926 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/28(日) 01:08:22.85 ID:JgtRAWtsO
- 乙
うたのんありがてえな
- 927 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 17:18:03.94 ID:XMZ9arOEo
- 遅くなりましたが少しずつ
- 928 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 17:25:41.54 ID:XMZ9arOEo
-
陽乃が直接呼ぶことが出来るのは歌野と九尾しかいない。
それは、自分の端末を没収されてしまっているからで、
友人とも思っていなかった勇者たちの電話番号が記憶にあるわけもなく、
病院の電話を借りてというわけにもいかなかったからだ。
もっとも、覚えていたところで動くことのできない陽乃にはどうしようもなかったけれど。
そんな中で、少しずつ近づいてくる気配を陽乃は感じて、眉を潜める。
力の繋がりがあるそのぞんざいは、
遠く離れていた場所から少しずつ近づいてきて、
まるで目的地をココとしているように確かな歩みで距離を詰め、
そうして、感じる力が非常に強くなって、声が聞こえるまでになって。
『……ここね』
陽乃の病室の扉が軽く叩かれる。
歌野「久遠さん、入って平気?」
陽乃「……」
『寝ちゃってるのかしら……でも』
歌野「入るわね?」
入らないわけにはいかないと言った様子で入ってきた歌野は、
陽乃の瞳が自分を見ていることに気づいて、困ったように笑った。
歌野「起きてたなら返事をして欲しかったわ」
- 929 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 17:32:56.60 ID:XMZ9arOEo
-
陽乃「面会時間は過ぎていると思うけど?」
歌野「そもそも面会謝絶だって言うから、こっそり忍び込んじゃった」
歌野はそう言って陽乃のそばに簡易椅子を立てて座ると、
陽乃の額にかかっている前髪をさっと払う。
歌野「久遠さん、以前病院を抜け出したでしょ? それも拘束されている状態から」
陽乃「そんなこともあったわね……」
歌野「だから、凄く警戒されているみたい。また逃げるんじゃないか、また問題を起こすんじゃないかって」
どうやってか逃げ出されてしまうと、責任は病院側に問われる。
拘束もしておいたのにと言っても、
何かを怠ったのだろうと言われれば否定はできない。
陽乃が以前逃亡したのはそんな状況だった。
今回は陽乃が完全に動くことのできない状況の為、
やや緩いけれど、他の勇者の手を借りれば容易に逃げ出せてしまうから、
それを警戒しての面会謝絶だったのだろう。
歌野「……勇者の扱いじゃないわ」
陽乃「なによ、怒ってるの?」
歌野「笑い事じゃ――」
陽乃「貴女はもう、知ってたことでしょ。何をいまさら」
- 930 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 17:44:17.39 ID:XMZ9arOEo
-
歌野「駄目よ……そんな」
強く感情をあらわにしてはいないが、
不服がにじみ出ている歌野の一方で、
その被害を受けている当人の陽乃は、余裕と言った雰囲気で、笑ってさえいて。
歌野は膝上の手に力を込めて、固い握り拳を作る。
握られたスカートには深いしわが広がっていた。
歌野「久遠さんは私達にとっては英雄よ。間違いなく、死を待つだけだった私達をここまで連れ帰ってくれたんだから」
道中で完全に倒れ伏してしまったと言っても、
そうなるほどに尽力してくれたからこそで、
その1つでも陽乃が担ってくれていなければ、歌野達は杏達と合流もできずに道中で力尽きていたに違いない。
それ以前に、陽乃が自ら四国を飛び出してくれていなかったら、
歌野達は諏訪で滅びていたはずだ。
歌野「なのに、大社は久遠さんに感謝の一言もない」
陽乃「いまさら何言ってるのよ。私に感謝することなんて、彼らにあるわけがないじゃない」
四国に被害が出てしまったのもそうだけれど、
陽乃の存在が四国に不和を招いているのは間違いない。
統一感はややあるものの、あまり善いものでは無いため大社も辟易しているはず。
残念ながら、当然だと言える。
- 931 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 17:57:15.74 ID:XMZ9arOEo
-
陽乃「私に勇者2人も攫われたなんて醜聞を払拭するために、諏訪への遠征が行われたって話になるし、その功績が貴女達になる。でしょ?」
歌野「……九尾さんから話を聞いたの?」
陽乃「あらかじめ想定していたことよ」
杏達が道中で死亡していれば、その責任を問われ、
生きてたどり着くことのできた歌野達は単なる生還者として英雄視されるし、
そうではなく、全員生きていたなら、
本来の勇者に数えられている杏達が褒め称えられる。
陽乃が原因だという批判は大社の指示ミスであると言われることになるかもしれないが、
幸いにも住民に死者が出たわけではないし、
結果的に勇者を確保できたのだから、
不和に繋がる陽乃に対しての怒りを緩和して、神樹様や大社に対しての信仰心を強められる可能性がある。
陽乃「大社にとって、私の存在はいわば目の上のたん瘤。郡さんもそうだけど、死んでいてくれた方が助かったはず」
歌野「っ……」
陽乃「……厄介ね」
陽乃の言葉が間違いなく本心であることが歌野には分かってしまう。
冗談のような口ぶりで本心を隠しているならそれを指摘できるけれど、
表裏が寸分違わないその卑屈な言葉は、歌野にとっては辛いもののようで。
はっきりと顔に出ているのを見て、陽乃は呟く。
1、それで、何をしに来たの?
2、貴女まで業を背負う必要はないわ
3、その辛気臭い顔止めて頂戴。病人なのよ。私
4、大社からの指示がそんなに不服だったの?
↓2
- 932 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/28(日) 18:00:03.96 ID:Q+8L+QPBO
- 4
- 933 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/28(日) 18:01:32.43 ID:5kk8c2Cl0
- 1
- 934 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 18:45:40.09 ID:XMZ9arOEo
-
陽乃「それで、何をしに来たの?」
歌野「何をって……忘れちゃったの? 私がいた方が久遠さんの治りが早くなるって話」
陽乃「てっきり忘れてると思ってたわ」
歌野「忘れるわけないじゃない」
歌野はむっとして否定する。
本当はすぐにでも来たかったが、
色々と話さなければ行けないことや、
面会謝絶だったこともあって、
すぐには来られなかったのだと歌野は言う。
歌野「だから、こうやって忍び込んでまで久遠さんに会いに来たのよ。まぁ……九尾さんの力を借りちゃったけど」
陽乃「でしょうね」
歌野だけでは、ここまで来ることは出来なかったはず。
陽乃が今いる部屋に監視するためのものはなさそうだが、外にはあるはずだし。
もし陽乃のところに誰かが来ているのがばれたら、すぐに人が来るだろう。
歌野「九尾さんも、久遠さんに早く良くなって欲しいって思っているのよ」
陽乃「まさか、治るまでずっとここにいるとは言わないわよね?」
歌野「出来るならそうしたいとは思ってる」
- 935 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 19:08:42.70 ID:XMZ9arOEo
-
歌野はそう言うけれど、実際には難しいのが現実だ。
ここまで来るのも九尾の力が必要だし、
居続けるにも必要だ。
何より、歌野は諏訪からの生還者として重要な立ち位置にいる。
諏訪と違って、自由に行動できるわけがない。
ある程度は大社に制限を受けることは免れないだろう。
陽乃「でもできない。でしょ?」
歌野「ええ。酷い話……だけど、夜は必ず来ようと思うの」
陽乃「夜? なんで?」
歌野「一緒に寝ようと思って」
陽乃「……は?」
何を言っているのかと陽乃が唖然とした声を漏らすと、
歌野は真剣な表情で「本気よ」と言って。
歌野「夜寝るときから、朝起きるまで。その時間が一番久遠さんと一緒にいられるし、見回りを除いて邪魔が入らない」
陽乃「だからって私の貴重な時間を潰そうって言うの?」
歌野「それで久遠さんの傷が癒えるなら」
- 936 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 19:32:31.08 ID:XMZ9arOEo
-
歌野「私も、その時間なら朝こっそり戻れば大丈夫なはずだし、寝ていればいいだけだから楽でしょ?」
陽乃「藤森さんは?」
歌野「みーちゃんならいいって。むしろ、自分にもできたらって言ってた」
陽乃「そう……」
歌野が一緒にいないと水都が不安がるのではないかと言えば引くかと思ったが、
それは難しいらしい。
皆と関わらずにいると協調性がないと思われかねないという話も、
夜ならば気にすることはないと一蹴されてしまう。
歌野「嫌でも一緒にいて貰うけど……というより、一緒にいさせて貰うけど……」
歌野は絶対だといった様子で言うと、
少し残念そうな表情で陽乃を見る。
陽乃「なによ……その、何なの?」
心が伝わってしまうので、
歌野の心がもやもやとしているのを聞いて、陽乃は顔を顰めて問う。
歌野「私と一緒は、嫌なの?」
陽乃「貴女ね……」
もしかしたら自分より面倒な女の子なのではないのかと、陽乃はため息をついて。
1、別に嫌ではないわよ
2、そうだと言ったって、貴女はここに居座るんでしょ
3、勇者の中ではそれなりよ
↓2
- 937 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/28(日) 19:35:52.00 ID:5kk8c2Cl0
- 1
- 938 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/28(日) 19:36:03.63 ID:4Q8k0c70O
- 2
- 939 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 20:08:26.04 ID:XMZ9arOEo
-
陽乃「そうだと言ったって、貴女はここに居座るんでしょ」
歌野「……いるけどっ」
ちょっぴりむくれる歌野を一瞥して、
陽乃はため息をつきながら目を閉じる。
歌野はせめて嫌ではないと言われたかったようだけれど、
陽乃はそんなに優しくはない。
というより、そんなに心を許せる人間ではない。
それが分かっていてもといった様子ではあるが、
だから何だというのか。
他に誰もいなかった諏訪ならともかく
ここには杏と球子を除いても数名の勇者がいる
大社があって、多くの人々がいる。
陽乃一人に入れ込む必要はない。
むしろ、そうされたら面倒ごとがさらに増えるだけだ
歌野「久遠さん、面倒くさいって思ってるでしょ」
陽乃「今いる知り合いの中で一番面倒なのは、間違いなく貴女でしょうね」
歌野「えっ」
不本意にも内心が伝わる唯一の勇者
それが面倒くさくないわけがなかった。
- 940 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 20:23:19.80 ID:XMZ9arOEo
-
√ 2018年 9月13日目 夜:病院
↓1コンマ判定 一桁
23〜32 九尾
89〜98 歌野
↓1のコンマ
- 941 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/28(日) 20:31:36.92 ID:5kk8c2Cl0
- あ
- 942 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 20:41:16.88 ID:XMZ9arOEo
- √ 2018年 9月13日目 夜:病院
歌野は本当に夜を一緒に過ごすつもりのようで、
陽乃のそばの椅子に座ったままだ。
この部屋は個室で、それなりの広さはあるもののベッドは陽乃が使っている一台しかない。
もう一台ベッドを用意して貰うなんて出来ないだろうし、
どうするのかと思えば、歌野は寝袋を持って来ていると鞄から引っ張り出す。
歌野がそんなものを持っているわけはないので、
球子のものだろう。
歌野「ええ。そうなの。土居さん達は事情を知っているから協力してくれるって」
陽乃「……なるほど」
ベッドの横に寝袋を敷いて、そこで寝る予定だそうだ。
歌野「正直、久遠さんと身体的接触をしている方が楽なんだけど、嫌でしょ?」
陽乃「そもそも本当に治りが早くなるのかしら」
歌野「実際に早くなったのに……もう」
そんなに一緒が嫌なの? と、歌野は少し残念そうに言う。
- 943 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 21:16:01.32 ID:XMZ9arOEo
-
歌野が言うには……と言っても、九尾から聞いた話そのままのようだが、
歌野から陽乃へと力を供給することで消耗を上回ることも重要だけれど、
歌野から陽乃、陽乃から歌野へと、
力を巡らせることで、陽乃の体に溜まっている穢れを歌野が肩代わりし、
陽乃には歌野と宇迦之御魂大神様の力が流れることで
少しでも影響を軽減させることも狙いなのだとか。
陽乃「……浄水器?」
歌野「九尾さんと同じこと言うのね。分かりやすく言えばそんな感じだって」
陽乃「それで貴女は大丈夫なの?」
歌野「う〜ん……なんというか、心臓がずきずきするみたいな感じはするわ」
陽乃「その程度で済んで良かったじゃない。普通なら死んでもおかしくないんだから」
陽乃は素っ気なく言うけれど、
歌野に死なれでもしたら本当に困ってしまうので
一応、身を案じている。
歌野もそれを分かっているから、穏やかだ。
歌野「確かにそうだわ」
宇迦之御魂大神様の力で強引に回復しているだけで、
じわじわと毒を飲んでいるような状況だから、最悪死ぬのは間違いない。
- 944 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 21:39:31.88 ID:XMZ9arOEo
-
宇迦之御魂大神様の力があるとはいえ、
歌野は少しばかり堂々としすぎていると陽乃は思う。
長く一緒にいた陽乃があまりにも死に急いでいるから、
少し、感覚がマヒしたと言われても不思議ではないような気はする。
歌野「力の流れが重要だから、感じやすい身体的接触をしておいた方が良いってこと。バスで久遠さんの手を握っていたのもそれが理由よ」
陽乃「つまり義務感でやってるってことね」
歌野「拗ねた?」
陽乃「馬鹿言わないで」
むしろ義務感でただやってくれている方が良い。
歌野は義務感も多少感じてはいるけれど、それ以上に陽乃のことを意識している。
手を握るのも、
動けない陽乃の代わりに汗を拭ったりするのも、
全部好意あってのことだ
歌野「だから久遠さんさえ良ければ、ベッドで寝たいのだけど、それはさすがに嫌でしょ?」
1、嫌よ
2、義務だもの。仕方がないわ
3、良いわよ。別に
4、貴女、少しは自分のことも考えるべきだわ
↓2
- 945 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/28(日) 21:42:29.74 ID:vyjLDbh6O
- 4
- 946 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2021/11/28(日) 21:42:47.80 ID:OVSGk6Jv0
- 4
- 947 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/28(日) 21:43:38.09 ID:OT1gsjGYO
- 4
- 948 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 22:38:01.02 ID:XMZ9arOEo
-
陽乃「貴女、少しは自分のことも考えるべきだわ」
歌野「どういうこと? 久遠さんに食べられちゃうとか?」
陽乃「ある意味ではそうね……私の力で貴女の魂が食い殺される可能性があるんだから」
歌野「命を大事にしろってことね」
陽乃「ええ」
分かっているならと陽乃は思ったが、
歌野はやっぱり、首を振る。
陽乃が言えたことではないからだろう。
大移動の時のように戦闘で傷つくわけでもないし、
それと比べれば影響は軽い方だ。
歌野「久遠さんには言われたくない」
陽乃「……でしょうね。けれど、だからって命を捨てられても困るのよ」
歌野「私は捨てる気なんてないわ。ここまで来たんだもの。全力で生きたいと思ってる。でも、それには久遠さんの力が必要不可欠だわ」
陽乃「方便ね」
歌野「かもしれないけど」
陽乃「私への当てつけなの?」
歌野「そんなつもりはないわ。でも、そう思うなら、久遠さんも大事にして欲しい」
- 949 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 23:11:17.28 ID:XMZ9arOEo
-
戦闘ならともかく、
こうして陽乃の体を癒す程度なら、反動はそう強いものにはならずに済む。
歌野「戦いでは極力温存するけれど、久遠さんはそもそも暫く戦わないで」
陽乃「……必要なければ戦わないわ」
移動中と違って、
陽乃と歌野以外にも十分に戦力がある。
進化型や通常個体相手なら確実に後れは取らない。
問題としては完成型だ。
その対策が他の勇者にもできれば平気だし、
そうではないなら陽乃が出る必要がある。
陽乃「私だって死ぬ気はないの。生きたいの。だから、無用な心配だわ」
歌野「……お願いね」
歌野の力は陽乃による恩恵が大きい
それがなくなれば大幅な戦力ダウンは否めないし、
きっと、歌野はそうではなくても心から案じている。
歌野「私も気を付けるから」
歌野はそう言って、陽乃の手を取る。
陽乃がゆっくりと目を瞑ると、
温かい力が流れ込んでくるのを感じられ、安らぎを覚えて。
陽乃「そうして貰えると助かるわ。苦労が水の泡になるから」
陽乃はやっぱり、少しだけきつい言い方をした。
- 950 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/28(日) 23:14:10.80 ID:XMZ9arOEo
-
では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
- 951 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/28(日) 23:27:28.08 ID:OT1gsjGYO
- 乙
うたのんの思考がどんどん陽乃さんとシンクロしてきてるな
陽乃さんのこと気にし過ぎてうたのんが倒れないように注意しないと
- 952 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 02:02:13.39 ID:ViwfaLqwO
- 乙
しばらくは交流メインでまったりしたいな
- 953 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2021/11/29(月) 21:10:06.26 ID:xqWzWRLr0
- SS速報rだから、エロいシーンはないの?
- 954 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/29(月) 22:37:51.82 ID:IlJYQ/5/o
-
1日のまとめ(諏訪組)
・ 土居球子 : 交流有(帰還)
・ 伊予島杏 : 交流有(帰還)
・ 白鳥歌野 : 交流有(帰還、何をしに来たの?、そうだと言ったって、少しは自分のことも)
・ 藤森水都 : 交流有(帰還)
・ 九尾 : 交流有(みんなは?)
・ 乃木若葉 : 交流有(帰還)
・ 高嶋友奈 : 交流有(帰還)
・ 郡千景 : 交流有(帰還)
・上里ひなた : 交流無()
√ 2018/09/13 まとめ
土居球子との絆 75→78(良好) ※特殊交流2
伊予島杏との絆 90→93(良好) ※特殊交流4
白鳥歌野との絆 87→90(良好) ※特殊交流4
藤森水都との絆 92→95(良好) ※特殊交流8
九尾との絆 78→79(良好)
乃木若葉との絆 62→72(良好)
上里ひなたとの絆 56→66(普通)
高嶋友奈との絆 52→62(普通)
郡千景との絆 21→21(険悪)
※四国勇者+10
※諏訪→四国組+3
- 955 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/29(月) 22:42:51.09 ID:IlJYQ/5/o
-
√ 2018年 9月14日目 朝:病院
↓1コンマ判定 一桁
01〜10 大社
23〜32 千景
45〜54 歌野
67〜76 巫女
↓1のコンマ
※それ以外は通常
- 956 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 22:43:18.74 ID:26cGlaheO
- 千景だけ相変わらず1ミリも動かず険悪なままか…
- 957 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/29(月) 23:10:23.42 ID:IlJYQ/5/o
- √ 2018年 9月14日目 朝:病院
朝、陽乃が目を覚ました時にはまだ歌野がいたけれど、
歌野はそのすぐ後に、寮に帰るからと言って、病室を出て行った。
病室を出たふりをしたりしているようなそぶりはなく、
本当にまっすぐ、丸亀城へと向かっているのを否応なく感じる陽乃は、
また退屈になったとため息をついて。
けれど、それを払うように扉が叩かれた。
歌野は間違いなく帰ったので、歌野ではない。
水都も、球子と杏も恐らく違う。
大社か、もしくは若葉か友奈
その辺りではないかと睨んだ陽乃の推測を裏切って、巫女が姿を見せた。
陽乃「貴女……」
上里ひなたではない。
彼女の代役として、
リーダーである郡千景の補佐として
数いる巫女の中から選ばれた少女。
美佳「お目にかかるのは初めてかと思います。花本美佳。今現在、勇者様のそば付きの巫女としての役割を頂いております」
花本美佳
郡千景を見出し、彼女の巫女とされているのが、彼女だ。
花本美佳は陽乃の前で一礼すると、
すっと顔を上げた。
- 958 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/29(月) 23:30:30.51 ID:IlJYQ/5/o
-
美佳「久遠様の件も、一応、伺っております」
陽乃「……それで?」
彼女からは千景ほどの強い敵意は感じられないけれど、
少なくとも好意的な印象は感じられない。
噂をすべて鵜呑みにしているわけではないだろう。
千景が嫌い、悪評に塗れていて、実際に人を殺めてもいる。
だから彼女の心象が非常に悪いのかもしれない。
美佳「久遠様の容態の確認なども私のお役目の1つですから」
陽乃「なら見ての通りよ。身動き一つできやしない……まさか、貴女が介助してくれるってわけでもないでしょ?」
美佳「それは役目ではないので」
ぴしゃりと言い切る花本美佳は、
酷く冷めた目をしている。
悪意も善意もなく、ただの義務感がそこにあるようで。
陽乃は結局退屈に思えてきてしまう。
- 959 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/29(月) 23:44:49.71 ID:IlJYQ/5/o
-
陽乃「私の体のことなら今話した通りだけど、他に何かあるの? カルテを貰うのに承諾が欲しいって言われた?」
美佳「いえ、それは私のお役目ではないので。ただ、いくつか確認したいことがあって」
陽乃「確認?」
知りたいことなんてもう知りつくされているのではと陽乃は思ったが、
花本美佳は少し考えてから、陽乃があまり突かれたくないことをつついてきた。
美佳「久遠様が人を殺されたというお話は本当なんですか?」
陽乃「……正気で聞いてる?」
美佳「噂をただ信じるのは性に合わないので」
陽乃「だからって本人に聞くことではないと思うのだけど」
陽乃は呆れたように言って、彼女から目を背ける。
何か証拠を映像などで残されていたわけではないだろうから、
あくまで信憑性のないうわさになっているのかもしれない。
嘘をついて、彼女は信じるだろうか。
1、真実よ
2、ただのうわさよ
3、真偽は貴女に任せるわ
4、だとして、何かあるの?
↓2
- 960 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 23:49:09.62 ID:bZYC4X1B0
- 1
- 961 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 23:49:14.30 ID:S+r2G44JO
- 1
- 962 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 23:50:41.77 ID:26cGlaheO
- 4
- 963 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/11/29(月) 23:53:16.62 ID:IlJYQ/5/o
-
では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
- 964 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 23:59:45.10 ID:26cGlaheO
- 乙
花本さんくあゆシリーズ初登場だけどすごい気まずいな…
下手なことすると九尾に狙われそうだし
- 965 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/30(火) 00:26:18.07 ID:toa2JwE1O
- 乙
くしくも千景はリーダーになって側に支持者もいてって闇堕ちしそうな要素が本編に比べてだいぶ薄くなってるのは良いことっていえば良いことなのかな?
あともう好感度が杏とかみーちゃんとかうたのんとかもう3桁の大台に乗りそうなとこまで上がってたんだな
天乃と違って陽乃が硬派?だから全然気づかなかった
- 966 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/30(火) 03:10:47.47 ID:T6n1Vict0
- 乙
そもそも天乃はすげえモテてたからな……
やっぱり胸の力か
- 967 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/11/30(火) 18:46:51.67 ID:0IY25J+nO
- めっちゃ一緒に居たがってるのに突っぱねてるからでは…
- 968 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/01(水) 21:48:40.69 ID:BqsGTQ+9o
- では少しだけ
- 969 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/01(水) 22:00:15.68 ID:BqsGTQ+9o
-
陽乃「真実よ」
美佳「……随分と、堂々と答えられるんですね」
陽乃「誤魔化したってどうにもならないことだもの」
美佳「いえ、そう言うわけではなく」
美佳は寝たきりでもまっすぐ見つめ返してくる陽乃を見下ろしながら、微かに眉を潜める。
これが何か些細なことだったなら堂々としているのも分かるが、
人を殺したのか。という問いに対しての反応だ。
罪悪感や後ろめたさと言ったものは一切ないのかと、美佳は思って。
美佳「殺人は犯罪です。秩序が崩れ去り、その残骸をどうにか機能させている現代社会においても、重罪であることには変わりありません」
陽乃「ええ」
美佳「久遠様は未成年だから、勇者だから。その罪から逃れられるとお考えなのですか?」
陽乃「別に逃げる気なんてさらさらないし、もしもそうだったなら私は諏訪に引きこもっていたわ」
諏訪への遠征を果たし、諏訪からの帰還も果たしたという久遠陽乃という"化け物"は、
確かに、本人がその気なら諏訪に残り続けることは出来たはずで、だからこそ、逃れるつもりがないという言葉は確固たる証拠に阻まれる。
そのせいか、黙り込んでしまった美佳を見つめて、陽乃は続ける。
陽乃「あれは正当防衛だと思ってるし、忠告もしたのに馬鹿なことしたあの場にいた人々が悪いって、正直に言えば思ってる」
美佳「街の人々はそんな風には考えていませんし、そんな風には伝わっていませんよ」
陽乃「現代社会の最高機関である大社が真実を覆い隠すのに、国民が真実を語るだなんて、本気で思ってるの? だとしたら名に違わないお花畑ね」
- 970 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/01(水) 22:23:49.02 ID:BqsGTQ+9o
-
美佳「そういう態度が、郡様の……いえ、勇者全体を貶めているんです。そもそも、人を殺めていながら正当防衛だなんて――」
陽乃「知ったことじゃないわ」
美佳「っ」
陽乃「私を逆上させたいと思っているなら無駄だし、私が何もできないからと好き勝手言いたいだけなら止めておきなさい」
陽乃はそう言って、美佳の影が映るカーテンへと焦点を合わせる。
カーテン自体のゆがみもあるのだろうけれど、
明らかにそうではないものがそこには混ざっていたからだ。
もちろん、花本美佳に尖った耳があるというなら話は別だが、少なくとも陽乃の目には見えていない。
陽乃「はっきり言っておくけど、私は別に貴女達の評価なんてどうでもいいのよ。誰にどう思われようが、私を阻まないのなら放っておくつもりよ」
美佳「郡様の言っている通り、まるで協調性がないんですね」
陽乃「そんなもの、結界の外に捨ててきたわ」
陽乃は淡々と吐き捨てると、
無意味に音声を垂れ流すだけのテレビを一瞥してため息をつく。
それがスイッチだとでも言うかのように、テレビがぷつりと消えて、美佳ははっとして辺りを見渡す。
美佳「久遠様には、特殊な精霊が傍にいるという話を聞いてはいましたが……本当なんですか?」
- 971 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/01(水) 23:08:23.95 ID:BqsGTQ+9o
-
以前、神社で全員に公表していたため、
そのうちの誰かから話を聞いたのか、それとも大社から直接言われたのか。
後者だったならきつく言われているだろうし、
普通なら警戒して接触してくることすらないはずなのに、
彼女は平然と接してきて、九尾の機嫌を損ねることを平気で口にしている。
陽乃が目までおかしくなっていなければ、九尾は美佳のすぐそばにいる。
監禁されていた際に女性1人を絞め殺そうとしたのを考えれば、
手を出していないのが奇跡といえるだろう。
陽乃「いたとして何か問題があるの? 許しを請われても、私はどうにもできないわよ」
美佳「……その力、他の勇者様にも扱うことは出来ないのかと思っただけです」
美佳は自分の身に危険が迫っている可能性があっても、
淡々とした声色で答えて、陽乃を見つめる。
陽乃が目を細めても、彼女は動じない。
本来は上であるひなたの立場を得られたことで慢心しているようにも感じられないし、
元から、どちらかと言えば冷めた性格なのかもしれない。
1、こう見えても病人だから、休ませてくれるかしら
2、貴女、私のこと嫌いでしょ
3、他の子には無理よ。まぁ、白鳥さんはどうにかできるけど
4、私がいない間、私の情報は探ったりしなかったの?
↓2
- 972 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/01(水) 23:12:22.19 ID:yoBW2oCdO
- 4
- 973 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/01(水) 23:12:40.57 ID:77k0vrUjO
- 4
- 974 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/01(水) 23:27:35.45 ID:BqsGTQ+9o
-
では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
- 975 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/01(水) 23:35:18.39 ID:77k0vrUjO
- 乙
この感じだと花本さんもうたのん達と衝突しそうだな…
どうにか誤解を解く方法はないものか
- 976 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/02(木) 00:10:41.13 ID:AnfGr5egO
- 乙
でもまだ話通じそうだし上手いこと千景との架け橋になってくれないかなって期待もある
- 977 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/03(金) 17:52:54.91 ID:GwhwlJ6N0
- 千景と仲良くしたいけどそもそも千景相手に限らず陽乃自体に壁あるからなあ
天乃みたいに誰かとくっつく姿が想像できない
- 978 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/03(金) 21:50:15.76 ID:5S8KUoQoo
- では少しだけ
- 979 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/03(金) 21:57:14.46 ID:5S8KUoQoo
-
陽乃「私がいない間、私の情報は探ったりしなかったの?」
美佳「当然、久遠様に限ることなく勇者の皆様の情報を収集しました」
美佳は「ですが……」と歯切れ悪く呟く。
美佳「久遠様の情報は、大社ではほとんどすべて抹消されています。実家の場所も家族構成でさえも。久遠様の情報だけが得られなかった」
大社がもともと所持していた各勇者に関する情報
名前や年齢、実家の住所や電話番号、メールアドレス等々
所謂プロフィール的な内容が書かれた資料も美佳は所持している。
だが、陽乃の情報だけが明らかに少なく、
美佳はそれで満足せずに大社が持っていない情報も集めるべく、
連絡を取り合うことのできる友人や、
陽乃と似て神職の関係者……宮司の娘として知り合った人々にも協力を願って、情報収集を行った。
美佳が大社から得た勇者の情報を基に、
その勇者達の地元に可能な限り赴いて貰ったのだ。
美佳「伊予島様のご両親の巻き込まれた事件と、その際に久遠様の起こされたことも伺ってます」
- 980 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/03(金) 22:38:20.79 ID:5S8KUoQoo
-
陽乃「別に面白い話でもなかったでしょう」
美佳「ええ。聞くに堪えない話でした。でも、知る必要はあった話かと」
美佳は努めて冷静な声色で答えると、
僅かに顔を顰めて、陽乃から少しだけ視線が外れる。
美佳「ただ、久遠様についてまともに話を聞けたのは伊予島様のご両親からのみで、それ以外は口を閉ざすか、化物か人殺しか……元凶か。あまり良い話は伺えませんでした」
陽乃「でしょうね」
陽乃が当然とばかりに笑みを浮かべると、
美佳は「はっきりいって異常です」と首を振る
美佳「一番の情報源はインターネットになるほどにです」
陽乃「有名人だから仕方がないわ」
美佳「殺人を犯したとはいえ名が伏せられるどころかニュースにすらなっていなかったのに、個人情報さえ転がってるのが有名税なわけがありません」
陽乃「まぁ、そうだけど」
美佳「知っていますか? ネット上では火事で焼失した自宅と神社は笑い物にされ、行けば呪われる廃屋として弄ばれてもいることを」
- 981 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/04(土) 00:08:02.53 ID:dqRzI2imo
-
陽乃「へぇ……知らなかったわ」
陽乃は対して重要でもないことのように言う。
自分のことが晒されていることは知っていたが、
暫く諏訪にいて、昨日帰ってきたばかり。
それ以前から陽乃の端末は没収されたままだったため、
インターネットなんてほとんど活用できていない。
そもそも端末があるからと言って調べたいとも思わないかもしれないが。
美佳は陽乃の興味なさげな雰囲気に、顔を顰める。
美佳「神々の居られる神社に手を出されて、よく平気な顔をしていられますね」
陽乃「3年も前のことだもの。それに……」
そんな被害なんて気にならない程のものに手を出されてしまったし、
住まう神々は消えてしまったわけではなく、陽乃を依り代にして今も身近にいる。
宇迦之御魂大神様に関しては歌野の方だけれど。
陽乃「私が生贄から逃げたって話は聞いた?」
美佳「……お役目から逃げた、とは」
ぴくりと眉を動かした美佳から目を逸らし、
陽乃は小さく笑う。
陽乃「古くから神職に携わる血筋として、与えられていたお役目というものがあったらしいわ。まぁ、それに従ってあげる義理はないし、奉っていた神々はそれを望んでいたわけではないし」
全くの無意味だったんだけど。と、陽乃は失笑してしまう。
陽乃「その様子だと、そこまでは調べられていなかったのね」
- 982 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/04(土) 00:22:33.65 ID:dqRzI2imo
-
美佳「そうですね……ただお役目を全うしなかったという程度しか」
陽乃「私が本当のことを言ってるとも限らないんだけど」
美佳「嘘をついているようには見えませんが」
美佳は陽乃を観察するように見ながら言う。
陽乃の話も一切聞く耳を持たないというわけではないようだが、
その視線はやや冷ややかなものを感じる。
美佳「久遠様の件は、とにかく悪評しか聞こえてきません。唯一話が聞けるのは勇者の身内だけ」
陽乃「それも、伊予島さんの両親だけでしょ」
美佳「そうです」
美佳は静かに頷くと、
ポケットから取り出した懐中時計を一瞥して一礼する。
美佳「そろそろ時間の為、失礼します。暫く時間がかかりそうですし……また来ます」
陽乃「別に来なくたって恨んだりしないから気にしないで頂戴」
美佳「そういうわけにはいきません。 " お役目 " ですから」
美佳はあえてお役目を強調する。
その皮肉のような口ぶりにも、陽乃は興味なさげな反応を見せるだけだった
- 983 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/04(土) 00:23:36.22 ID:dqRzI2imo
-
√ 2018年 9月14日目 昼:病院
↓1コンマ判定 一桁
01〜10 九尾
23〜32 大社
45〜54 水都
67〜76 襲撃
↓1のコンマ
※それ以外は通常
- 984 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/04(土) 00:24:45.61 ID:7GV+zGD4O
- あ
- 985 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/04(土) 00:32:17.31 ID:dqRzI2imo
-
では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば少し早い時間から
- 986 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/04(土) 00:43:59.27 ID:7GV+zGD4O
- 乙
早く体治してみんなと集まりたいな
- 987 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/04(土) 00:49:19.51 ID:JEhVnvR8O
- 乙
もう陽乃さんの居場所が杏のご両親か諏訪の人たちのところくらいしかないんだな…
- 988 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/04(土) 21:51:06.01 ID:dqRzI2imo
- では少しだけ
- 989 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/04(土) 21:53:18.69 ID:dqRzI2imo
- √ 2018年 9月14日目 昼:病院
陽乃「退屈に殺されそう……」
歌野が言っていたけれど、陽乃は普通の手段で会いに来ることが出来ない状態の為、
病院の関係者を除くと基本的には誰もいない。
そのうえ、自力で何もできないから、
陽乃は常に退屈だった。
九尾「休んでいればよかろう」
陽乃「熊のように冬眠でもしろって言うの?」
九尾「人間にはできぬが、妾ならさせてやる事もできるぞ」
陽乃「死ぬわよ」
体のつくり上、そう出来るようなものではない。
病院にいれば、延命のような形でどうにかして貰えるだろうから、
実際には死にはしないが。
陽乃「で、どうだった? 新しい巫女は」
九尾「殺してやってもよかったのじゃぞ」
陽乃「……言うと思った」
茶化すでもなく、真顔で答えた九尾を一瞥し、
陽乃は呆れたように呟く
美佳の影に混ざっていた九尾の動きで察してはいたが、
はっきりと言われてしまうと、困る。
新しい巫女が、陽乃のお見舞い後に行方不明になったり死体で発見されたら陽乃が不味い。
- 990 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/04(土) 22:46:07.65 ID:dqRzI2imo
-
陽乃「あそこまで毛嫌いしてくれる子は久しぶりだったから、私は嬉しかったけど」
九尾「主様は阿呆なのかや?」
陽乃「だって、私が求めていたのはああいう人間関係だもの。誰一人として、私のそばにいない……」
九尾「それでいて、退屈に殺されるとは愚かしいものじゃな」
鼻で笑う九尾を陽乃は睨む。片手でも動かせたなら小突いてやることもできるが、
そうもいかない状態の陽乃は、
傍で愉快そうにしている九尾には恨み言を呟くくらいが関の山だった。
陽乃「それはそれ。これはこれよ」
九尾「じゃが、今の主様にはもう切り離せはせぬであろう」
陽乃「楔が打ち込まれた痕は、それが抜けても消えることはないわ。そして、そこにまた新しく付け替えるだけ。ピアスみたいに」
まだ幼い頃、耳がキラキラとしている大人の女性を見て、
自分もやってみたい。だなんて言った記憶がある。
それを聞いた雇い巫女……確か高校生辺りの女性から、
耳たぶを摘まんで、ここに穴をあけるんだよ。と。自分のピアス穴を見せてきて、
痛みが怖くて泣いたことも、陽乃はなんとなく覚えていた。
陽乃「私の意志に関係なく、勝手にねじ込まれたものなんて抜けない。そうする勇気がない」
九尾「主様の生き方には、主様の望みはあまりにもそりが合わぬ。早々に捨て置くべきであろうな」
- 991 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/04(土) 23:18:34.39 ID:dqRzI2imo
-
陽乃「……親しみを持ったって、努力したって、捨てられるときは捨てられるのよ。なのに、どうして身を寄せなければならないの?」
九尾「その方が死なずに済む。と、言いたいところじゃがのう」
普通なら、
人は己の力が及ばない事柄への対処をするために人の手を借りる。
産まれたばかりの赤子が、救いを求めて泣くように。
狐がトラの威を借るように。
しかし、陽乃は人の輪の中心に率先して留まり続けてきたけれど、
人柱として捧げられ、持ちうるほぼすべてのものを奪われ、
友人知人ですら離れて行った。
そんな陽乃に、生きる術の1つだなんて言葉が通用するわけがない。
九尾は困った様子で、ふむ。と唸る。
九尾「妾は無理にとは言わぬ」
陽乃「なら言わないで頂戴」
とはいえ、
陽乃は他人はどうでもいいといったり、
自分の為とは言うものの、結局は人を守るために何度も死にかけている。
九尾はどうしようもないと言った様子で、ため息をついた。
1、他の勇者の様子を見てきて頂戴
2、白鳥さんは上手くやってる?
3、上里さんは呼べないの?
4、勇者を強化しないと、私が休めないわ
5、イベント判定
↓2
- 992 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/04(土) 23:20:50.33 ID:4rgNOVEC0
- 1
- 993 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/04(土) 23:21:05.37 ID:7GV+zGD4O
- 1
- 994 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/04(土) 23:21:06.64 ID:JOnrfy9/O
- 1
- 995 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/04(土) 23:29:09.76 ID:dqRzI2imo
-
では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であればお昼ごろから
- 996 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/04(土) 23:31:09.14 ID:qErGwP7Y0
- 乙
- 997 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/05(日) 00:07:49.78 ID:/ryCqhKwO
- 乙
陽乃にはもうひとつ殻を破って欲しいけどなあ
- 998 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/05(日) 15:12:55.65 ID:FedYBPuSo
- では少しずつ
- 999 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/12/05(日) 15:16:30.04 ID:FedYBPuSo
- 次スレ
続きはこちらで
【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【6頁目】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1638684854/
- 1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/05(日) 15:20:15.66 ID:Zw3oiAVWO
- 了解
- 1001 :1001 :Over 1000 Thread
- (ヽ、 _ヽ、 )\ ヽヽ
_ヽ、 ⌒ ヽ、 \\
\ ̄ __ )ノ ヽヽ
∠⌒ / ) ⌒ヽ | |
) / ゙̄- く \ ノノ
/ /ノ^)___)ノl ヽ_//
/ //(/ !_|_| ヽ三ヽ
レヘ |j(/l_/ |ノヽ |──)
ノ (/l_/ /⌒| | | | ! |二 二ヽ
/ |_/__| | | -| | ノノ ノ── 、)
/ `───| | ノ -| | |/(()) ヽ
/⌒) ∧ ヽ/_// /j()ノ_ (()) i
// ノ |_// / ̄ ̄`\ (()) j
(ヘ  ̄ | ヽ \ /
)/(/) / ⌒ |⌒ヽ |\ /i\ /| )ヽ
|/ | ! / | ノ | ( (
)ヽ | / / ( ((| ) ヽ
( ) | / / ヽ| ( )
) ( 、 / ) |ヽ、_ __ ノ ) (
( ヽ (( / /−、| ( ヽ
( ) ) )ヽ ヽ_ノ | | ヽ ノ )
) ( ( ノ ) | | ( ( ( (
(_ ノ )( ( ( / /^) ) ) )
) / / / ( ( _ノ
(/__/// // // )
.ト、. /ヽ |\ /ヽ /”゙ォv' .// // /
|. ヽ./ | ヽ! .`、/ ヽ,/ ' /_ _
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\ ,illllli,,,,,,,,, lllll llll /
_ヽ ,llllllllllllllll!' ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,  ̄ ̄ ̄''_,-
\ ,illll!' ,illll!' !!!!lllll!!!!l゙` ,,, ,,, ,r-'''゙ ̄
> ゙゙゙゙' .,illlll゙ lllll| llllllllll!!!!! llll !ll! iiii,, <_.
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 ̄/ ,llll!!' lllllllllllllllll!!!l_ :ll!!!゙゙゜ <_
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( ⌒ )
l | /
.__⊥_ <こんなおわらせかたじゃあ、
(____) あとがこまるじゃないか!
|_ノ_ヽ ヽ
| 3 | ◎| ̄ ̄6) なんというむせきにんなわしだ!!
( ̄○丶 .|
ヽ_◎__/)
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