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【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【7頁目】
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1 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/14(月) 21:45:33.70 ID:1xywqUmco
このスレは安価で
乃木若葉の章
鷲尾須美の章
結城友奈の章
楠芽吹の章
―勇者の章―
を遊ぶゲーム形式なスレです
目標
生き抜くこと。
安価
・コンマと選択肢を組み合わせた選択肢制
・選択肢に関しては、単発・連取(選択肢安価を2連続)は禁止
・投下開始から30分ほどは単発云々は気にせず進行
・判定に関しては、常に単発云々は気にしない
・イベント判定の場合は、当たったキャラからの交流
・交流キャラを選択した場合は、自分からの交流となります
日数
一ヶ月=2週間で進めていきます
【平日5日、休日2日の週7日】×2
期間は【2018/07/30〜2019/08/14】※増減有
戦闘の計算
格闘ダメージ:格闘技量+技威力+コンマ-相手の防御力
射撃ダメージ:射撃技量+技威力+コンマ-相手の防御力
回避率:自分の回避-相手の命中。相手の命中率を回避が超えていれば回避率75%
命中率:自分の命中-相手の回避。相手の回避率を命中が超えていれば命中率100%
※ストーリーによってはHP0で死にます
wiki→【
http://www46.atwiki.jp/anka_yuyuyu/
】 不定期更新 ※前周はこちらに
前スレ
【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【1頁目】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1601649576/
【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【2頁目】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1608299175/
【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【3頁目】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1615811898/
【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【4頁目】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1622816025/
【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【5頁目】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1630739456/
【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【6頁目】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1638684854/
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/14(月) 21:51:53.84 ID:Vssf+bw1O
立て乙
3 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/14(月) 22:04:00.17 ID:1xywqUmco
陽乃「人として死ぬことが出来ないのよ」
歌野「それでも心は人のままでいられるわ」
歌野は問われて間も置かずに答えた。
まるで言われることがわかっていたかのような即答で、
当たり前でしょ? と笑みを見せる。
歌野「人の身体で死ぬか、人の心で死ぬか……私達は前者を取って後悔に苦しむくらいなら、この身を変えてでも後悔しない選択をしたいと思ったの」
それは明らかな自己犠牲だ。
分かっている
他人への奉仕にしてはいきすぎたやり方であることも。
しかし、そうでなければ手の届かない人がいる。
手に入れられないだろう理想がある。
だったら、本来、ただ食い潰されていたこの命を、この身体を
懸けてでも届かせようとすることに躊躇うことなどあるわけがない。
4 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/14(月) 22:33:47.82 ID:1xywqUmco
陽乃は自らを犠牲にし続ける痛みを知っていて
奪われる苦しみと悲しみを知っていて
成り代わることの意味を知っている。
だからこそ、陽乃がそれを他人に望まないと歌野は分かっている。
それでもなお踏み込んでいく人を見限ることはせず、
踏み留まらせようとすることも、歌野は分かっている。
けれど……そうしなければ得られないものを得るために
陽乃は自分をさらに傷つけていくことも、歌野は分かっている。
歌野「強くなければ久遠さんを救えない、でもそのためには久遠さんが望まないことをしないといけない」
歌野は、そう言って唇を噛んだ。
陽乃へと向けていた目線が下がり、躊躇いの色が滲む。
歌野の思いと、それを否とする陽乃の思い。
どちらも否定出来ないひなたは心配そうに歌野を見守る。
そして、短い沈黙を歌野が破る。
歌野「……久遠さんが、ちゃんと協力してくれるならせずに済むかもしれないけれど」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2022/03/14(月) 23:01:56.64 ID:1xywqUmco
元々、歌野が宇迦之御魂大神様の力を借りるようになったのは、
その時は陽乃か歌野かしか選択肢がなかったにしても、
陽乃一人でほぼすべてを請け負おうとしていたからだ。
球子と杏が合流してからもそれは変わらなかったし、
四国に戻ってくることが出来ても、変わらなかった。
だから、より力が必要になってくる……というのも、歌野が譲れない理由となっている。
その態度を変えて、
少しは……
そう、プライベートまでもとは言わないから、
せめて、戦闘においては少しくらい協調性を持ってくれでもしたら、
もしかしたら、その一歩を踏みとどまっていることが出来るかもしれない。
若葉達は、単体の戦力としては陽乃に及ばないとしても、
団結していれば、陽乃にも勝る力を発揮することが出来るはずだし、
そこに歌野と陽乃が加われば、完成型だって比較的安全に対処することが出来ることだろう。
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2022/03/14(月) 23:38:04.53 ID:1xywqUmco
歌野「もちろん、久遠さんにとってそれが難しいことだって分かっているわ」
対人関係であれだけ嫌な思いをして、
それでもなお、周囲を信じその背中を預け、命を預け、
戦いに身を投じて欲しいだなんて、普通であれば言うべきことではない。
陽乃はそれが嫌だから誰もかれもを突っ撥ねているわけで。
その心を知らないならともかく
知っている歌野としては、口にするのもはばかられる。
けれど、それを変えて貰えれば。と、思いもする。
歌野も水都も、命を懸けるのは構わないが、
それで救いたい相手がそれを望んでいないし、避けられるなら避けるべきだとも考えていて、
その為には、たぶん、克服は必要不可欠だ。
歌野「……今すぐみんなと。とは言わないわ。難しいし、きっと、無理だろうから。だけど、乃木さんは良い人よ。伊予島さんも、土居さんも、高嶋さんだって」
歌野はそこで言葉を切ると、
小さく「郡さんは」と呟いて困った顔をする。
歌野「郡さんは少し手を付けがたいけれど……でも、郡さんだって勇者よ。だったら、きっといつかは分かり合えると思うし、私がその手伝いをするわ」
だから。と、歌野は続ける。
歌野「どうかしら。私も妥協する。久遠さんも妥協する。互いにそれでひとまず納めてみるのは」
それがだめなら、やっぱり命を懸けてでも。と、歌野は脅すように零した。
1、お断りよ
2、無理よ。私には出来ないわ
3、後ろから切り殺されるのは嫌よ。だから、そこには貴女がいなさい
4、それは誰の入れ知恵なのかしら
5、驚いた……貴女はそんな悪知恵が働かない人だと思っていたのに
↓2
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/14(月) 23:39:20.61 ID:FaQ1Hvv7O
2
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/14(月) 23:39:25.12 ID:t7P5M53t0
1
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/14(月) 23:39:25.48 ID:dz20Nayko
3
10 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/14(月) 23:53:21.27 ID:1xywqUmco
では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/15(火) 00:10:15.13 ID:iK+Hve8+O
乙
うたのんも強気で押すけど陽乃さんも選択肢的に否定の意志に妥協はない感じか
素直に協力するのはもう少し先になりそうだな
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/15(火) 02:04:14.97 ID:0nqra7wDO
なんかさ
今までずっとほぼ毎日スレ覗いて感想書いてたんだけど細かいところで不満溜まってきてさ
安価スレなんて安価が全てだと思ってるし、愚痴なんて言いたくないから今もうスレ毎日開くのも辞めて少し前からROM専で週一でまとめて読むようにしてるんだけどさ
歌野「久遠さんを助けたいから神様と契約するね」
↓
陽乃「神様と契約とか危ないから辞めて!」
↓
歌野「久遠さんの助けになりたいだけだから今までとちがって協力してくれるなら契約しなくてと済むと思う、妥協して」
↓
陽乃「お断りよ」
なにこれ?
もう割とマジで情緒わけわかんなくて……
陽乃斃死RTAでもやってんの?
こういう風に愚痴りたくなかったのに結局我慢できず好き勝手に吐き出してしまって
>>1
には申し訳ない
空気悪くしたくないし精神衛生上よくないので今度はもっと長い間離れて、またいつかまとめて読みに来ます
スレ汚しすいませんでした
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/15(火) 05:55:55.40 ID:iK+Hve8+O
乙
まあまあとりあえず落ち着いて
>>1
ならきっと打開ルートも作ってくれてるはずだから
14 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/15(火) 21:47:18.53 ID:yFgwqyuEo
では少しだけ
15 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/15(火) 21:52:21.80 ID:yFgwqyuEo
陽乃「お断りよ」
歌野の言い分は正しいと思うし、
最良を取るためには変化が必要だろう。
それで本当に命を懸けずに済むのかという点には頷くことは出来ないまでも、
それを先延ばしにして時間を得ることは出来るはずだ。
それでも陽乃は拒む。
陽乃「他の誰にも私の命を預ける気はないわ。いつ裏切るかも分からない他人に身を委ねるくらいなら、命を削ってでもどうにかするつもりよ」
明日死ぬかもしれないが、
今日は生き延びることが出来る。
それで良い、それで十分だ
誰かに頼らなければ生きていけないなんて、そんなものに執着する気はない。
16 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/15(火) 22:10:33.83 ID:yFgwqyuEo
歌野「そう……」
歌野は落ち着いた様子ではあったものの、もの悲し気な雰囲気を感じさせる。
ひなたや九尾、もしかしたら水都も。
いずれかであれば、
さっきの流れは図り事であって、望む答えを貰おうと画策していた可能性もあった。
しかし、歌野だ。
陽乃がそうであるように、
それ以上に内部を曝け出された状態である歌野は、それが出来ない。
そんな副作用がなかったとしても、その器用さを持ち合わせていないから、出来ないだろう。
この提案は歌野の本心で、願いだったはずだ。
歌野「残念だわ。良い妥協案だと思ったのに……」
歌野はそう言いつつも、陽乃が拒む可能性があることも重々承知の上だったようで、
口元をくいっとまげて笑みを浮かべる。
同じように曲がった眉が、その感情を晒していた。
歌野「私やみーちゃんのことを体の一部と思ってくれたって良いのに」
陽乃「馬鹿なこと言わないで」
17 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/15(火) 22:41:42.48 ID:yFgwqyuEo
不本意ながら心が通じ合ってしまっているし、
隠し事のできない深いつながりを考慮すれば、一心同体は偽りないだろう。
しかし、それはそれ、これはこれ。
意に反する要求をしてくる体の一部なんて、たまったものじゃない。
陽乃「寝首をかかれそうで夜も眠れなくなるわ」
歌野「そんなことしなかったじゃない。バスの中で。いつだって、久遠さんのことを見守っていたわ」
する気があればすることが出来た。
いつだって。
無意識にそうしたわけではないが、陽乃は致し方なく無防備だった。
その分、凶悪な守り人がいたものだから、
手を出す気が合っても取り殺されるだけだったろうけれど。
歌野はそうしなかったし、それどころか下手に力を手に入れていた。
歌野「久遠さんを傷つけるようなことは……」
歌野はそこで区切ってはっとする。
歌野「ちょっとだけ、しちゃうけど」
今も。と、含んでいそうな視線を向けてくる歌野から目を背けて、陽乃は口を開く。
陽乃「私が貴女を連れてきたのは背中を預けるためでなければ、心を通わせるためでもなく、単に戦力の1つとして使えると考えていたからよ」
歌野「それは頼ってると考えてもいいんじゃないかしら」
歌野はそう言って、鋭い視線を感じて肩をすくめるような素振りを見せる。
見せただけで、体はぴくんっと跳ねただけだった。
歌野「……良いでしょ? 思うだけなら。自由じゃない」
陽乃「口にさえしなければ捉え方は自由よ」
18 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/15(火) 23:03:58.84 ID:yFgwqyuEo
戦力的に見れば、陽乃から借り受けている力がなくても歌野はトップクラスの実力者だ。
底上げする神々の力があるから陽乃の方が上と言うだけで、
全く同一であれば、陽乃よりも歌野の方が上回っていると言えるほどに。
それだけ、3年間最前線で戦い続けてきた歌野の戦闘能力は極まっている。
それを戦力に加えて、自分の生存率を上げたいとしていた陽乃だが、
言い換えれば、歌野の力を当てにしていたと言えるし、それを頼りにしているとも言える。
もっとも、陽乃は断固として認めないが。
歌野「命懸けで連れてきてくれたから……それだけ頼れる戦力だって胸を張るつもりだったのに」
陽乃「実力は認めるわ。でもそれだけよ。私にとってはただの戦力の1つでしかないわ」
歌野「でも、久遠さんが命を懸けてくれたことに変わりはないわ」
陽乃の細まった視線を真っ向から受ける歌野はほほ笑む。
そこにどんな思惑があったって、
命懸けで諏訪に足を運び、人々を連れ出してくれたという結果は変わることがない。
陽乃はああだこうだと言うし、認めないし、拒むけれど。
だとして、その功績に何か違いがあるのか。
こちら側でどれだけの悪態をつかれていようが、
意思を勘繰らせるほど、ここにたどり着くまでの極限の状態で見せた姿は軽くなかった。
歌野「たとえそれで、本当に嫌われるとしても……私は出来る限りの手を尽くすわ。これは私の意思よ」
宇迦之御魂大神様との同調による、精神的な影響ゆえの思想ではないと、歌野は否定する。
歌野「だって、放っておけないもの」
19 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/15(火) 23:06:43.75 ID:yFgwqyuEo
√ 2018年 10月06日目 夕:病院
↓1コンマ判定 一桁
1 球子
3 友奈
7 杏
9 侵攻
※そのほか、水都
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/15(火) 23:07:32.81 ID:aPnRk0MhO
あ
21 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/15(火) 23:14:53.31 ID:yFgwqyuEo
では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/15(火) 23:24:53.73 ID:aPnRk0MhO
乙
なんとなく答えを察してたのか思ってたよりはうたのんの反応が冷静だったな
そして次は凄く久々な気がするタマだけどずっと杏の側にいたのだろうか
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/16(水) 06:02:58.88 ID:N9xAqo+7O
乙
24 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/17(木) 00:21:39.67 ID:OWgF9Xbbo
すみませんが本日はおやすみとさせていただきます
明日は可能であれば通常時間から
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/17(木) 06:11:04.57 ID:5d/UKiTjO
おつ
26 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/17(木) 22:07:45.82 ID:OWgF9Xbbo
では少しだけ
27 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/17(木) 22:30:09.95 ID:OWgF9Xbbo
√ 2018年 10月06日目 夕:病院
意見の対立が起こっている陽乃と歌野だが、2人が使う病室はさほど空気が悪くなったりはしていなかった。
歌野の提案のことごとくを突っぱねた陽乃は、
普段は我関せずといった姿勢を貫いているため誰かがいようと基本的には黙々としている
そして、歌野は陽乃がどんな思いで拒むのかを知っていることもあり、
陽乃の姿勢に対して苛立ったりはしていないからだ。
むしろ「やっぱり」と理解を示してさえいる。
とはいえ、だ
どちらも一理あると思うひなたはどうにかならないものかと、頭を悩ませる。
陽乃が周囲を頼りたくないのは現状を考慮すれば無理もなく、
歌野が命を懸けてでも陽乃を助けたいと考えるのも、陽乃が成し遂げたことを思えば分からない話ではない。
ひなたはせめて妥協を……と逡巡し、病室の扉が叩かれた音にはっと顔を上げた。
28 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/17(木) 22:59:45.46 ID:OWgF9Xbbo
陽乃一人であったときと同様に、
歌野が加わっても日中の施錠はされていない。
本来なら陽乃達の身分上、されていてもおかしくはないのだが、
わけあってそれが出来ないからだ。
そのため――
球子「……起きてるなら返事くらいしてくれよな〜」
数分程度の間をおいて入ってきた球子は様子を伺ってぼやく。
歌野はまた休息に入っていたが、起きていた陽乃は目線を上げると、喉を擦る。
球子「調子が悪いのか?」
陽乃「居留守が使えると思って」
球子「……わざわざ会いに来たんだぞっ」
陽乃「頼んでないし」
球子「……病室変わってるし、聞けばお会いになることは出来ません。とか言われるし」
陽乃「色々あったのよ。話はどうせ聞いているんでしょう?」
29 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/17(木) 23:47:54.63 ID:OWgF9Xbbo
陽乃がそう言うと、球子は「まあ……」と言葉を濁す。
球子にも、千景との一件はしっかりと伝わっているようだ。
もしかしたら、病室が変わっているという話を聞いてから詰め寄ったのかもしれないが、
いずれにしろ、あれを耳にして、一応は気遣っているらしい。
陽乃「心配なら要らないわ。帰って頂戴」
球子「なんだよ、冷たいな」
相変わらずの陽乃の態度
だからこそ、普段通りだと思ってか
言葉に反して安心したような表情を見せる球子は、眉を潜めて困り顔を作る。
球子「でもそうはいかないんだよな〜……杏が心配だからって聞かないんだ」
陽乃「……」
一瞬、きょとんとした陽乃は視線を斜めに下げると、
はっとして息をつく。
陽乃「伊予島さんね。生きてたのね」
球子「勝手に殺すなっ生きてるに決まってるだろっ」
まだ万全とはいえないが、目は覚ましたし、少しは会話できるようにもなっていると球子は嬉しそうに語って「なのに殺されそうになったとかありえないだろ」と、球子は不服そうに零す。
1、私に言わないで頂戴
2、藤森さんとは会った?
3、高嶋さんとは会った?
4、貴女も私を殺そうとする可能性があるけど。
5、貴女、白鳥さんをどうにかする気はある?
↓2
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/17(木) 23:50:33.68 ID:VROckKErO
2
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/17(木) 23:50:48.36 ID:CyUT8iA20
5
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/17(木) 23:50:57.42 ID:QigWSzK/0
3
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/17(木) 23:51:04.83 ID:V4G8kIW8O
3
34 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/17(木) 23:59:32.13 ID:OWgF9Xbbo
では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/18(金) 00:05:27.64 ID:gzyEF25uO
乙
どれだけ陽乃さんが突っぱねても理解して接してくれるタマたち本当に優しいなぁ
あと杏もいつの間にか意識を取り戻してて少し安心したわ
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/18(金) 00:08:02.62 ID:Z758ysf10
乙
37 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/19(土) 23:39:15.41 ID:ZzXFB/llo
すみませんが本日もおやすみとさせていただきます
明日は可能であればお昼ごろから
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2022/03/19(土) 23:41:24.18 ID:FO40QzGoO
乙です
お昼の再開待ってます
39 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/20(日) 15:51:48.96 ID:hq6NCo6oo
遅くなりましたが、少しずつ
40 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/20(日) 16:08:58.99 ID:hq6NCo6oo
陽乃「貴女、白鳥さんをどうにかするつもりある?」
球子「はぁ?」
何が言いたいのか意味わからん。と、素っ頓狂な声を漏らした球子は、
振り返って、すやすやと寝息を立てている歌野を一瞥し、陽乃を見て顔を顰める。
球子「殺す気は……ないぞ?」
陽乃「どうしてそうなるのよ。そんなこと言ってないじゃない」
球子「いや……えー……」
陽乃は、どう聞いてもそういう流れだっただろと抗議の姿勢を見せる球子を無視すると、
心配そうな視線をぶつけてくるひなたを見て、息を吐く。
陽乃「あの子。死ぬ気なのよ」
球子「あー……」
陽乃「知ってると思うけど、白鳥さんの力は私と同じように多大な代償を伴う神々の力。だから、それをより活用するためにはその命でさえも糧としなければならない」
ただ体が傷つく、侵されるというものではなく、
命――つまりは、魂そのものを贄としなければならないと陽乃は言って。
陽乃「あの子はそれでも、その先に踏み込もうとしている。人間を辞めようとしているのよ」
41 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/20(日) 16:43:46.56 ID:hq6NCo6oo
黙って陽乃の話を聞いていた球子は、暫く間が空いたのを終わったと判断したらしく、
大きく息を吐いて「あのさ」と渋い顔で口を開いた。
球子「ぶっちゃけ、タマには難しい話はさっぱりだ。遠回しだとか、比喩? だとか、なんだ。まぁ良く分からないことされても困る。そういうのは杏にやってくれ」
杏にしか分からん。とまで言い切った球子だったが、
だから間違ってるなら間違ってるって言ってくれと、続ける。
球子「歌野は、陽乃を助けたいからってそんなことしようとしてるんだろ?」
陽乃「そう言っていたけど」
球子「歌野は、陽乃に死んでほしくないんだろ? 命を大切にして欲しいんだろ?」
陽乃「……ええ」
言い聞かせて、自覚させようとでもしているのか。
陽乃は怪訝な表情を浮かべて、けれど、球子がそんな心理的な技を持っているわけがないと、息を吐く。
陽乃「何が言いたいの」
球子「何って、間違ってないか確認したかっただけだぞ」
陽乃「なら間違ってないわ。それで? だから?」
球子は「急かすの止めろ」と不満げに唸る。
球子「歌野が本気ならきっとタマには止められない。歌野が命を懸けるのを止める気があるのかと言われれば、止めたいとは思うが、止められるのはタマじゃない」
球子はそれを自覚しているから、あえて陽乃に告げる。
これについては助けを求められても困るのだ。どうしたって、その信念は曲げられないだろうから。
止められるとしたら――
球子「陽乃は歌野がどうしたら命を懸けなくなるんだ? そんなにボロボロになったりしなくなるんだ? 一番命を削ってるのは、他でもない陽乃じゃないか……自分が歌野に求めてることを自分でやれよ」
それは陽乃だけだろうと、球子は訊ねた。
42 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/20(日) 16:54:45.01 ID:hq6NCo6oo
球子「タマには難しいことは分からないし考えられないし言えない。だから、タマに言えるのはそれだけだ」
でもそれで十分なはずだし、
それでもだめだったなら、球子には力になれることなんてないはずだ。と、
自嘲するでもなく真面目に言い切って。
球子「そもそもこういう超真面目なやつはタマじゃなくて杏の方が適任だぞ。あとは、ひなたとか」
千景は言わずもがなで、友奈は感情が大きく出そうだし、
若葉は真面目だが、真面目過ぎて逆にこういった話には向かない。
だから、杏かひなたなのだろう。
球子「で、どうなんだ? 陽乃はどうして欲しいんだ?」
陽乃「私と白鳥さんは違うわ」
球子「一緒だぞ。タマには同じにしか思えん」
杏達は違うと言うかもしれない。
だがそれはそれとして、球子にとっては似た者同士なのだと言う。
43 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2022/03/20(日) 17:20:30.40 ID:hq6NCo6oo
歌野をどうにかする気はあるのかという問いは、
球子にはするべきではなかったのだろうか。
球子自身、こういった話には不向きだと自覚しているようだったし、
相手を間違えたかもしれない。
下手に命懸けで居られても困るからとはいえ。
陽乃「……」
球子「そんな難しいこと聞いたか? それとも、言いたくないようなことなのか?」
純粋に、ただ不思議そうに聞いてくる球子から、目を伏せる。
陽乃が歌野に求めているのは、命懸けを止めること。
けれど球子が聞きたいのはそうではなくて、
陽乃が歌野に、そして周囲に求めていることだ。
1、特に何も求めてないわ
2、関わらないで欲しい
3、言うようなことじゃないだけよ
4、私は裏切られたくないのよ
5、死ななければそれでいいわ。利用できなくなるもの
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