【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【7頁目】

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709 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2022/10/05(水) 02:43:25.25 ID:hRR4jIA60
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710 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/05(水) 06:04:57.67 ID:ogDyGHuIO

不味いことになってきたな…
なんとか千景を助けたいんだけど
711 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/05(水) 23:23:33.18 ID:gaL4j6Ha0
すみませんが本日はお休みとさせていただきます
明日は可能であれば通常時間から
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/05(水) 23:36:33.85 ID:qmmQO+HzO
連絡乙です

どうやら公式に新しい動きがあるそうで改めてくあゆシリーズも一緒に長く続いて欲しいな
713 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/06(木) 23:51:56.44 ID:3wNJfQej0
すみませんが本日もお休みとさせていただきます
明日は可能であれば通常時間から
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/06(木) 23:53:05.75 ID:6dcp/CLDO
715 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/09(日) 23:07:41.36 ID:TYxW3c520
遅くなりましたが、少しだけ
716 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/09(日) 23:10:03.14 ID:TYxW3c520

血だまりと言っても少量のため、そこまで傷が深いわけではないだろう。
だが、怪我を負ったことに変わりはない。
本当に千景だという確証はないものの、ほんのりと千景らしい感じが残っているし、
相対したのは誰が何と言おうと確実に九尾だ。

陽乃「……何をやってるのよ」

ひなたに危害が加えられそうになったならともかく、そうでもなさそうな状況での流血沙汰は完全にアウトだ。
もしかしたら陽乃の部屋に向かっているのだと判断してのものだったのかもしれないが。

だとしても、これはやりすぎだと陽乃は思う。
ひなたが殺されかけ、庇った陽乃が左手を負傷したし、その仕返しとしての行為だとしても、千景は勇者だ。
それも、ただでさえ人手が足りない中での無敵とも言える力を使える貴重な勇者。

なにより、今の千景は刺激すればするほど危うくなる。
それが分からない九尾ではないだろうに。

割れた窓に近づき、破片で手を傷つけないようにと気を付けながら外を覗いてみる。
真っ暗で人影は見えず、当然ながら血の匂いが感じ取れるわけもなく、
諦めて身を引くと、足音が近づいてきたのを耳にして動こうとタイヤを掴む。

べちゃりと音がした手を見れば、タイヤの赤い線が手のひらにべったりと付いていて、
逃げてもタイヤの跡を追われて見つかるのは時間の問題だと陽乃は目を細めて――ため息をつく。

陽乃「はぁ……」

逃げたり隠れたりしたって、意味がない。
むしろ疑われるだけだろうとその場に留まっていると、当直らしき看護師が2人、駆け寄ってきた。
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/09(日) 23:17:16.59 ID:4bh6yHbIO
来てくれたか
718 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/09(日) 23:57:02.15 ID:TYxW3c520

「これは……っ」

血を見て叫んだり腰を抜かしたりとしないのはさすが医療従事者と言うべきなのだろうか
それとも、バーテックスの襲撃による惨状を経験して、耐性がついたからなのか。

駆け寄ってきた2人は血を踏まないよう跳ねるような足取りで陽乃に近づく。

「お怪我は?」

陽乃「……別に」

「これは、その……久遠様が?」

陽乃「私が出来ると思う?」

車椅子でどうにかと言った状態の陽乃。

陽乃自身が怪我をしているならともなく、
そうではない誰かの血が流れている通路を見てよく聞けたものだと睨むような眼をした陽乃だったが、
突っかかるようなことを言わずに首を振る。

陽乃「私が来た時からこの状態だったわ。貴女達こそ何か見ていないの?」

「いえ、なにも……大きな音がして、急いで戻ってきたので」

陽乃「……大きな音。ね」

陽乃もはっきりと聞こえたため、間違いなく周囲に響き渡っただろう。
響き渡ったはずなのに、すぐ近く病室から人が確認に出てくるようなこともないのは、勇者のための隔離措置が取られているからだろう。

「とにかく、ここにいるのは危険ですから、病室にお連れします」

看護師の1人はそういうと、陽乃の乗る車椅子の持ち手を掴んで、
病室の方へと反転させる。



1、任せる
2、そんなことより、乃木さんの病室にお願い
3、白鳥さんのところにお願い
4、暫くここにいるわ

↓1
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/09(日) 23:58:15.68 ID:4bh6yHbIO
2
720 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/10(月) 00:39:09.87 ID:7aqqXd1Y0
陽乃「そんなことより、乃木さんの病室にお願い」

「ですがそれは……」

陽乃「良いから。大事なことなのよ」

若葉のところにはひなたがいる。ひなたがいるなら、九尾もいるだろう。
ひなたが負傷しているなら歌野か水都のところに連れて行く方が良いし、もしもそうではないなら、
九尾に今回の件を問いたださなければならない。

悠長に部屋に戻っておやすみなさいとはしていられない。

陽乃「それとも、私を他の人のところにはいかせるなと?」

陽乃は冗談でも言うかのように訊ねたが、看護師の眉がぴくりと動いたのをみて……察する。
どうしてそのことを。なんて驚きを示す眉の動き。
ほんの少し見開き、すぐに取り繕って、けれど、その返答前の沈黙が答えだった。

陽乃「今は有事でしょ。勇者としてすべきことがあるのよ」

「だめですよ」

「あっ……」

躊躇う看護師の横から割り込んだもう一人の看護師は、陽乃の車椅子の持ち手を変わって、ぐっっと押して歩く。
陽乃が「ちょっと」と声をかけても、その看護師は「駄目です」と取り付く島もない。

陽乃「大事なことなんだって言っているでしょう」

「有事だからこそ、久遠様含め、勇者の方々の安全が最優先です。それこそ、一度襲撃をされている久遠様は特に警戒しなければなりません」

そもそも一人でここまで来ていること自体が問題だという看護師は、
最悪の場合、病室に鍵をかけなければならないようなことをしているんですよ。とまで言う。

「大人しく病室にお戻りください。出ないと、強制させていただくことになります」

陽乃「……もう、強制しているじゃない」

車椅子の主導権を奪い、病室への連行。
これが強制ではないのなら何だというのかと不満げに言う陽乃だが、どうにかするわけにもいかなかった。
721 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/10(月) 00:47:46.13 ID:7aqqXd1Y0

では本日はここまでとさせていただきます
明日は可能であればお昼ごろから
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/10(月) 00:52:20.14 ID:WtJuojJmO

こういう非常事態にこそみんなと相談したいけどなぁ…
あと九尾も問い詰めないと
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/10(月) 07:30:33.37 ID:pglnR+aEO


見返してる時に気付いたけど途中で日数がずれてる気がする
724 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/13(木) 00:11:45.06 ID:fNGsQDcFO
遅い時間のため、安価は後日
725 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/13(木) 00:14:57.04 ID:fNGsQDcFO

「久遠様のご心配は無用ですよ。皆様ご無事であることは確認しております」

陽乃「無事、ねぇ」

「はい」

大丈夫ですよと繰り返す看護師に連れられて、陽乃は自身の病室へと戻り、
看護師がいなくなったのを見送ってから、ひと息つく。

流血沙汰があったし、勇者の誰かが傷ついたのではないか、
あるいは、勇者の誰かがそんなことをしたのか。

それを気にしていると考えてのことの可能性もあるが、
勇者のことを知っているとなると千景の暴挙も知っているだろうし、
すでに確認済みなのかもしれない。

いや、最優先で確認しているだろう。

ひなた「若葉ちゃんのところにも確認しに来られましたよ」

陽乃「まぁ、そうよね……私のところにも来たのかしら」

いつの間に戻ってきたのか、
陽乃の隣で座っているひなたからの一言に、静かに答える。

勇者のことを知っているから千景のことも知っている。
だからこそ、勇者の安否は最優先に確認するようにしていても不思議ではない。

命を狙われたと思われている自分のことも気にかけているのだろうか。と、
それとなく言うと、ひなたはあんまり喜ばしくないと言った様子で。

ひなた「いえ、おそらく監視……防犯カメラで見ていたんだと思います」

陽乃「まぁ、そうよね」

さっきと打って変わって、陽乃は嘲笑するように呟いて鼻で笑う。
726 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/13(木) 00:35:14.03 ID:fNGsQDcFO

九尾の力を使っていれば別だが、
使っていなければ、陽乃の姿は防犯カメラにはっきりと映ってしまう。
それで安否確認とアリバイ確認くらいはしていたはずだ。

とはいえ、看護師は「大きな音がした」と言っていたため、
陽乃を追ってきたわけでもなかった。
連絡用の端末をそれぞれ持っているようだったし、
それで他の看護師、あるいは医師と確認を取ったのだろうか。

陽乃「それで? 貴女はいつ戻ってきたのよ」

ひなた「少し前です。若葉ちゃんのところにお医者様が来て……巡回とは言っていましたけど、少し慌てているようにも見えて……」

だから、何かあったのだろうと急いで戻ってきたのだとひなたは言う。
危機が迫っているという確証はなかったけれど、
その焦り具合からして、少なくともいいことではないとみて、走ったらしい。

ひなた「若葉ちゃんが、いつもの巡回とは違うって言っていましたし……」

そう呟いたひなたは「千景さんですか?」と、心配そうに問う。

陽乃「さぁ? 誰と何があったのかまでは知らないわ」

見たのは少量の血痕。
浅くはないが、致命傷とまでは言っていなさそうな出血量
もちろん、急所に傷を受けていたとしたらその限りではないが。

争ったのは間違いない。
727 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/13(木) 00:51:20.36 ID:fNGsQDcFO

ひなたは、千景が来た可能性を考えている。
若葉と一緒にいたのだから、バーテックスの夜間襲撃ではないことは確信しているだろうし、
看護師に聞こえたなら、ひなたにもあの音が聞こえていたかもしれない。
それでも窓のところではなく陽乃のところへ来たのはなぜだろうか。

陽乃「……音、聞こえたんじゃないの?」

ひなた「何かが砕けるような音ですか?」

ガラス製の何かを勢いよく叩き割ったような大きな音。
若葉とひなたにも聞こえていたようで、
その後に巡回の医師が来て、ひなたは一目散に陽乃の病室に来たらしい。

ひなた「もしかしたら陽乃さんを狙って来たのかと思って……ここに来たのですけど」

肝心の陽乃はいないし車椅子もない。
争った形跡は見当たらないから自分の意思で出て行ったのだろうと、
後を追おうとしたところで、陽乃が看護師に連れて来られたというのが、ひなた側の経緯らしい。

ひなた「陽乃さんが無事で何よりです」

ほっと安堵したように胸を撫でおろすひなたは、
あんまり、無理に出歩かないでください。と、掛布団を少しだけ引き上げて、陽乃の動きを鈍らせる。

ひなた「……大丈夫そうなら、ゆっくり休んでください。心配なら、私が見ていますから」
728 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/13(木) 00:52:06.84 ID:fNGsQDcFO

では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/13(木) 06:39:03.40 ID:EfYqZ9aLO

千景の安否がますます心配だな…
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/15(土) 23:59:00.12 ID:B76IdMlIO
忙しいのか更新回数がすっかり減ってきて寂しい…
731 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/16(日) 23:40:21.69 ID:E/PyZdrB0
遅くなりましたが、少しだけ
732 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/16(日) 23:40:57.55 ID:E/PyZdrB0

陽乃「……子供のように諭そうとするのね」

ひなた「そんなつもりはなかったのですが……」

別に怒りを覚えているわけではない。
ひなたはいつもそのような雰囲気を醸し出しているし、
若葉も特殊ではあるが、球子達と比べれば、一歩引いた視点を持っているようにも見える。

なにより、そんな些細なことで腹を立てるほど、余力がない。
いや、気力がないというのが正しいだろうか。

陽乃「別に構わないわよ。私も貴女も、乃木さん達だってまだ、子供なんだもの」

全員が同じ年齢ではないし、
多少の差はあるけれど、どうしたって、まだ中学生の子供でしかなかった。
そんな少女の集まりが勇者であり、陽乃達だった。

陽乃「もっとも、何を持ってして子供だって定義するかにもよるんだろうけど」

ひなた「……子供で良いじゃないですか」

陽乃「そういう扱いをして貰えるなら、ね」

陽乃が嘲笑を含んで答えると、ひなたは悲し気に目を細める。
年齢だけで言えば子供だが、
今までの経験も人々からの扱いも、抱いている覚悟も。
何もかもが子供のそれではなくて。

陽乃「……だから、貴女も休みなさい。貴女が見張りをしていたって何の役にも立たないんだから」

そう言いながらひなたの頭に触れて、ぐっっと隣に抱き寄せる。


1、貴女は子供であるべきだわ。守られる側の、子供でいるべきなのよ
2、もう休みましょう
3、私が見張っておいてあげるわ

↓1
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/16(日) 23:50:27.58 ID:Q6j0VgQGO
1
734 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/17(月) 00:24:05.34 ID:mSX92kEf0
ひなたはそうされるとは思っていなかったようで、
驚きに目を見開いて、困ったように笑みを浮かべる。

本来なら、巫女だからとその身を犠牲とした関わり方なんてするべきではなかった。
無垢であり、少女である方が良いとされるものではあるけれど。

だからと言っても。

追い込まれた末で、主観的にはそれ以外の道はなかったのかもしれない。
とはいえ、そうすることを選んだのはひなただったし、
それを選ぶほどにはひなたも子供としての枠組みから外れているということなのだろう。

けれど。

陽乃「貴女は子供であるべきだわ。守られる側の、子供でいるべきなのよ」

ひなた「……陽乃さんは」

陽乃「子供と言える時期はもう過ぎたのよ。私はね」

自虐で言うことはあっても、本気でそうだと思うことはきっと、もう二度とない。

陽乃が子供だと無邪気になれるほど、
陽乃の過去も、今も、未来も、何もかもが闇に包まれ過ぎている。

陽乃「だから、貴女が大人ぶっていることが腹立たしいわ。子供のくせに」

ひなた「そんなつもりはないって言っているじゃないですか……理不尽です」
735 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/17(月) 00:42:44.01 ID:mSX92kEf0

腹立たしいと言いながらも、これと言って苛立っている様子のない陽乃に対して
ひなたはちょっぴりむくれたような様子で反論しつつ、頭に触れている陽乃の手に手を重ねる。

陽乃「……何?」

ひなた「いえ……」

良い子だと言われることはあるし、年齢の割には落ち着きがあって、
大人びていると評されることも多々あった。

ひなた自身がそう思っていても思っていなくても周りはひなたをそう見ていたし、
本意不本意いずれにせよ、それにあやかっていて、
ひなたはそれを苦とせずに受け止めて生きてきた。

だけど、陽乃はひなたをそう見ない。
陽乃は自分を子供ではないと自嘲するが、確かに、陽乃に比べれば子供だ。

大社の大人達の中にも、
年齢以外は足元に及ばない人がいるかもしれない。
陽乃はそう評価されるだけの苦痛を味わいながら、ここにいるのだから。

ひなた「今の世界は、子供らしい子供なんて求めていません。勇者やそれに係わる者には特に。聞き分けの良さを求めているんです」

陽乃「知ったことじゃないわよ。そんなこと。誰が何をどう求めていようが、貴女は貴女でいいのよ」

ひなた「……それなら、陽乃さんが求める私でいなくても良いんですか?」

陽乃「貴女がそうしたいなら止める気はないわよ。私」

そうしたいという意思があるのなら、それで構わない。
それが命を捨てるものでも、陽乃はその覚悟がるのなら勝手にしたらいいと言うだろう。
そのうえで、陽乃がやりたいことがそれを阻むという結果に至るかもしれないが。

ひなた「……いえ。子供で良いです。子供らしく、わがままでいさせてください」

ひなたは自分の身体を陽乃を覆う掛布団の中に忍ばせると、陽乃の手を離す気はないとでも言うかのように握る。

ひなた「今日は一緒に、いさせて貰いますね」

陽乃「今日も。でしょうに」

呆れたもの言いながら、やっぱり、陽乃は拒絶するでもなく。
ひなたは小さく笑い声を零すと「そうですね」と、呟いた。
736 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/17(月) 00:43:38.85 ID:mSX92kEf0
では短いですがここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
737 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/17(月) 06:08:44.54 ID:SflD2oz1O

陽乃さんの対応が大分優しくなってきてる気がする
いつか子供の心も取り戻せるといいな
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/20(木) 23:50:58.38 ID:PB5nbYLKO
今日も全然反応ないけど大丈夫かな…?
739 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/23(日) 23:03:46.86 ID:YyDTTc0g0
暫くできませんでしたが、少しだけ
740 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/23(日) 23:07:38.35 ID:YyDTTc0g0
√ 2018年 10月13日目 朝:病院


数日間感じることのなかった、他人が介入してきている熱に浮かされるようにして陽乃は目を覚ました。

昨夜、千景か誰かが病院に侵入してきて、
そのまま排除されたであろう事件が起こったにしては、病院は静まり返っている。

とはいえ、常日頃の朝の喧騒と言うものはいつも通りで、
しかしながら、つい先日までまともに耳が聞こえていなかった陽乃としては新鮮で、騒々しく感じる。

陽乃「……呑気なものね」

すぐ隣でまだ寝息を立てているひなたの髪を優しく払ってあげながら、
陽乃は小さく、独り言ちる。

何があったのかと騒がしくなるべきだ。とは思わないが、
普段通りを心がけている病院側の対応も、
こうして、朝まで平然と眠っていられた自分自身も。

何もかもが、呑気なものだと……陽乃は不満げに顔を顰めた。

以前の陽乃だったなら、もう数時間は早く目を覚ましていただろうし、
大きな音がしたから。なんて事後に侵入を察知するなんてこともなかったはずだ。

現場から距離があったとはいえ、あんまりにも体たらくではないかと、陽乃は思う。
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/23(日) 23:10:23.75 ID:Fv7poviuO
来てたか
一週間更新無くて心配したぞ…
742 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/23(日) 23:18:18.20 ID:YyDTTc0g0
バーテックスの襲撃が起こってから3年、不幸な事故が起こってから、約2ヶ月
散々な目に遭ってばかりで、身体を酷使してばかりで、
いつ死んでもおかしくないような状況に何度も陥っては、無様に生き延びて……。

身体はもう、壊れ切きっているはずだ。

陽乃「……っ」

ある意味では、ゾンビのようなものではないかとさえ、感じられる。
身体の痛みや苦しみなんて、人間だと思っているからこその幻肢痛に似た現象で、
本当はもう、なんにもないのかもしれない。

あるいは、寿命でも切り取って補っているとか。

ひなた「ん……」

陽乃「……」

陽乃の側に、ほんの少しだけ踏み込んできたひなたと水都。
もちろん、陽乃ほど壊れることはないはずだが、
場合によっては、一瞬で命を落としかねない状況にあるのは変わらない。
本当なら知らなかったこと、知る必要がなかったこと。

その道を教えてしまった責任は――。

陽乃「……知ったことじゃない」

責任なんてとらない。
踏み込むかどうかはひなた達に託され、そうして、ひなた達は自分で選んだことだ。
743 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/24(月) 00:00:13.09 ID:5UQ63xyY0

今ここで血反吐を吐いて息絶えようと、
急激に血の気が失せて、呼吸が止まったとしても、
枯れ木のように痩せこけて、精気が失われていったとしても、陽乃には何にも関係がないことだ。

バーテックスの襲撃がなければ勇者の力は必要ないし、
その中でも、進化型や完成型といったタイプが出て来なければ、ひなたや水都がそうなるほどの力は使わずに済むだろうし、
そもそもの襲撃時、陽乃も勇者として参加しなければならない。

その際、巫女が命を落とすほどの力を使わなければならないほど苦戦したというなら、
勇者に数えられる人員の中で最も力のある陽乃がさほど役に立たなかったということになるのだが、
陽乃だって、自分の命を削って戦っている以上限界がある。

それでもきっと、被害が出た際に責められるのは勇者であり、
その責任を問われるのは、人殺しでもある陽乃だろう。

陽乃「……この子」

律儀に……と言うべきか、それとも、いやらしくと言うべきか、
ひなたは、陽乃が使う車椅子がある側に横になっているため、こっそりとどこかに出かけることは出来ない。

眠る前は別のところにいたはず。
ということは、あえてこちら側に来たのか、それとも偶然か。
とにもかくにも、起こさずにどこかに行くのはちょっと難しい。


1、九尾を呼ぶ
2、ひなたにちょっかいを出す。
3、大人しくしておく
4、イベント判定


↓1
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/24(月) 00:00:58.43 ID:G3C+K+Jr0
1
745 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/24(月) 00:04:16.32 ID:5UQ63xyY0

では短いですが、本日はここまでとさせていただきます
明日は可能であれば通常時間から
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/24(月) 00:11:08.20 ID:khJzIcbUO

とりあえず九尾のやらかしについて問い詰めないとだな
千景が関わることに限って足引っ張ってる気がするし
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/24(月) 00:15:48.30 ID:G3C+K+Jr0
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/28(金) 06:48:22.14 ID:uFFh9pFZO
いよいよ今日がゆゆゆい最終日か…
一応CS移植やふゆゆもあるけど当面このスレが拠り所になりそうだしより一層応援していきたいなぁ
749 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 20:41:51.92 ID:nCoL5h/f0
遅くなりましたが、少しだけ
750 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 20:42:28.99 ID:nCoL5h/f0

ひなたがいない場合には、時々、ひなたの方に行っていることもあるが、
今はひなたも一緒にいるため、すぐ近くに九尾の気配を感じる。

陽乃「……九尾、いるんでしょ?」

呼べば応えてくれるだろうと陽乃が声をかけると、
九尾は予期していたとでも言うかのように、あっさりと姿を見せた。

九尾「何用じゃ」

陽乃「とぼけてるの? それとも、本当に知らないわけ?」

昨夜、千景が来たことは間違いない。

そして、忍び込んできた千景が陽乃を目指し、
その結果、九尾と出くわして流血沙汰にまで至ったのではないかと陽乃は思っているが、

実際にそうだったのか知っているのは九尾と千景だけだ。

陽乃「昨日の夜のことよ。郡さんが来たんでしょ? たぶん、私を殺すために」

九尾「……ほう」

九尾は赤い瞳を細めると、うっすらと笑みを浮かべる。

九尾「それが妾に関係あるのかや?」

陽乃「関係あるから聞いているのよ。貴女でしょ。郡さん追い出したの」
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/30(日) 20:47:52.67 ID:L1eeFqvwO
よっしゃ
752 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 22:10:17.71 ID:nCoL5h/f0

陽乃の病室までの途中の通路で千景を見つけたのか、
千景が運悪く出くわしてしまったのかはどちらでも構わないが、
看護師達や入院患者、若葉達お誰かであれば、血を流すまでには至ら愛はずだし、
若葉達とのいざこざでそうなったのだとしたらもっと騒ぎになるし、ひなたから聞かされるだろう。

なにより、昨夜陽乃が会った看護師達が無事を確認したとは言わない……はず。

いや、陽乃が一番厄介だと思っているなら、
あえて何もなかったと嘘をつく可能性は残念ながら、ある。

陽乃「違うの?」

嘲笑にも思える笑みを浮かべる九尾に再度確認を取る。
九尾は表情をあまり変えることなく、ひなたを一瞥した。

九尾「ふむ……あの娘を追い出したのは妾じゃ」

陽乃「怪我をさせたのは?」

九尾「いいや、妾ではない」

はっきりと九尾は首を振る。
看護師としての衣装に身を包んでいる九尾は、
普段は長いはずの金色の髪を軽く撫でて、陽乃へと目を向ける。

九尾「そもそも、あれはあの娘のものではないぞ。無論、妾のものでもないが」

陽乃「どういう――」

九尾「あの娘、もう救いようはなかろう」
753 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 22:30:54.08 ID:nCoL5h/f0

質問に答えてくれないのかとにらみを利かせた陽乃は、
九尾が言いたいことを組んで、ため息をつく。

陽乃「もし仮に、無関係の人を傷つけたから救えないというなら、私はどうなるのよ」

九尾「救われないな」

九尾はただ冗談でそう言っただけだったのだろう。
くつくつと喉を鳴らして笑うと「主様とは状況が違った」と、添える。

九尾「あの娘、主様よりも高嶋友奈の方を目的としていたようじゃが、あの小娘は小娘で、今はどこぞの施設とやらに放り込まれておるじゃろう?」

陽乃「だからって一般の人に詰め寄ったってこと?」

いくら何でもそんなことはしないと思いたいが、
もしかしたら、看護師達に詰め寄って、どこに送られたのか問い詰めようとしたのかもしれない。
そう思う陽乃に対して、九尾は否定する。

九尾「当然、狙われたのは主様であって他の何者でもないが、巡回の時間ゆえ、通りがかった看護師がおってのう……」

疑心暗鬼に陥っていたとでも言うべきなのか、
それとも、思考が鈍り、直情的で、人の言葉が耳に入らなくなっていたのか。

陽乃「殺したの? それを貴女が隠したの?」

九尾「殺めるには至っておらぬ。せいぜいが軽傷で済んだことじゃ。人間の尺度では軽傷とは言えぬやもしれぬが、問題はあるまい」

陽乃「生きてるの?」

九尾「ふむ……気になるならば、連れて行ってやってもよいぞ」


1、いいわ。それより郡さんはどうなったの?
2、そうね……本当に無事か確かめておきたいわ
3、貴女が何かしたわけじゃないの?
4、貴女が消さないだなんて……。


↓1
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/30(日) 22:36:29.96 ID:MnJUZx/fO
1
755 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 23:48:47.40 ID:nCoL5h/f0

気にならないといえばウソになるが、あの出血量なら死んではいないはずだ。

大騒ぎになっていない辺り、九尾が的確に手を打ったってことだろう。
出来れば血痕も隠して欲しかったところだが、
怪我をさせられた一般人をどうにかすることを優先したから甘かったのかもしれない。

陽乃「いいわ。それより郡さんはどうなったの?」

九尾「それなら主様も知っておるじゃろう? 窓から逃げ出してどこぞに帰って行ったぞ」

九尾は逃げるところを見送っただけで、そこから先は見ていないらしい。

陽乃「それはそう、だけど。看護師を怪我させた後よ」

九尾「ふむ……正気ではないように思えたが」

九尾はそれ以上語る必要がないと言った様子だ。
看護師を傷つけたことで、より余裕がなくなってしまったのだろうか。

陽乃「また、戻ってくると思う?」

九尾「さてのう……あの娘のことは妾には分からぬ」

あの家に戻るのだろうか? いや、戻る可能性は限りなく低いはずだ。
四国のどこかに隠れ潜んでいるのか、
友奈を探し求めて彷徨って、襲撃を繰り返すか。
とにかく、放置しておくのはあんまりよくないように思える。

陽乃「でも、殺さずにいてくれただけよかったって思っておくべきかしら」

九尾「主様は妾を何だと思っておる」

陽乃「貴女、殺そうとした前科があるでしょ。何言ってるのよ」

陽乃がそういうと、九尾は「そうじゃな」と、喉を鳴らして笑った
756 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/10/30(日) 23:51:58.49 ID:nCoL5h/f0

では短いですが本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/30(日) 23:58:46.48 ID:MnJUZx/fO

つまり千景視点の独白って千景の幻覚だったってことか?
みんなで探しに行かないと取り返しがつかなくなりそう
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/31(月) 06:16:30.11 ID:xwyvVUOcO

九尾疑ってすまんかった…
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/10/31(月) 09:20:26.97 ID:s180K2GgO
まぁ確かに千景がそう感じるってしか書かれてなかったしな
760 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/11/03(木) 21:41:18.16 ID:l1GZHtCeO
遅くなりましたが少しだけ
761 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/11/03(木) 21:46:49.25 ID:l1GZHtCeO

√ 2018年 10月13日目 昼:病院

↓1コンマ判定 一桁

2 水都
4 若葉
7 杏
9 大社
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/03(木) 21:47:30.98 ID:dG6RHnovO
763 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/11/03(木) 22:17:04.10 ID:l1GZHtCeO
√ 2018年 10月13日目 昼:病院


ひなた「なるほど……だとすると、千景さんが心配になりますね」

千景の侵入と流血沙汰に関わっているものの、九尾が傷つけたわけではないらしいことを伝えると、
ひなたは、心配そうに答えて、もちろん、怪我をした看護師さんも……と付け加える。

九尾曰く、昨夜の段階で最早、手の施しようがないような状態だったらしい千景。
1人きりでは、余計に沈んでいく一方なのではないかとひなたは案じる。

ひなた「せめて、お話しすることが出来ればいいのですが……」

陽乃「殺されかけたでしょ。貴女」

ひなた「それはそう、ですが」

陽乃「次は殺されるわよ」

ひなたではなく、千景が。と、陽乃はため息交じりに脅しをかける。

ひなたがお気に入りの九尾は1度は見逃したとしても、
2度目は確実に消そうとすることだろう。

お気に入りのひなただけでなく、陽乃が左手を失いかける事態にまで陥った以上、次はないはずだ。

陽乃「今のあの子に話が通じるとは思えないわ。高嶋さんでもね」

ひなた「友奈さんは友奈さんで、現状、とても追い詰められてしまっているらしいですから……」
764 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/11/03(木) 22:52:33.79 ID:l1GZHtCeO

友奈は前回の戦闘でかなりのダメージを負っていたし、当然ながら、力も多く使っていただろう。
そして、それを理由に別の場所に移されている状態だ。

若葉は軽かったが、千景に近い状態になっている可能性も否定はできないし、
そうではなかったとしても、他の人に気を回す余裕があるのだろうか。

力を使う副作用のせいではあるが、
千景がそんな理由があるから……と、受け止められるとは到底思えないし、
友奈にまで拒絶された場合、千景はもう、本当に後戻りできないところまで行ってしまうかもしれない。

ひなた「陽乃さんならなんとかなりますか?」

陽乃「私というより、九尾ならどうとでもできるわよ」

千景の両親の状態を改善できるし、
千景の今の状態を完全に取り除いて、人格そのものを矯正することだって可能なはずだ。
けれど、それでどうにかしたとして、果たして……いいのだろうか。

陽乃「別の意味で壊れるわよ。たぶん……高嶋さんのような郡さん。どう思う?」

ひなた「……」

友奈のように、快活な笑顔と行動力の千景。
あの端麗な容姿でのそれは中々に破壊力があるとは思うものの、急にそうなったとしたら――。

陽乃「でしょう?」

困惑一色の表情を見せたひなたにそう言って、ため息をつく。


1、ひとまず乃木さんのところに行きましょ
2、ひとまず藤森さん達のところに行きましょ
3、ひとまず土居さん達のところに行きましょ
4、それで、貴女ずっとここにいるつもり?
5、イベント判定

↓1
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/03(木) 22:56:17.60 ID:6uLypyffO
3
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/03(木) 22:57:57.87 ID:4lRo6VGwO
1
767 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/11/03(木) 23:25:51.77 ID:l1GZHtCeO

陽乃「ひとまず、土居さん達のところに行きましょ」

ひなた「球子さん達ですか? 何かご用事でも?」

陽乃「乃木さんは貴女がいたし、白鳥さん達は繋がりがあるけれど、2人は何もないから」

陽乃がそういうと、ひなたは「あぁ」と得心が言ったように声を漏らした。

ひなた「心配なんですね」

陽乃「違うわよ。話を聞いておきたいの」

ひなた「ふふっ」

分かってますよ。とでも言うかのようなひなたの反応に、
陽乃は特に反論もせずに、ため息だけをつく。

別に心配はしていない――と、そう言ったところで、
ひなたはどうせまた、そうですね。としか言わないだろうから。

陽乃「興味がないなら私1人で行くわ」

ひなた「あっ、待ってくださいっ」

慌ててベッドから飛び起きたひなたは、
1人で車椅子に乗り込もうとしていた陽乃を制して車椅子を抑える。

ひなた「私がいるときは、私を頼ってください」

出来ることには限りがあるけれど、出来ることであれば、必ず手伝いますから。
そう笑みを浮かべるひなたに、陽乃は必要があったらね。と、呟いた。
768 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/11/03(木) 23:32:26.80 ID:l1GZHtCeO

では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/03(木) 23:41:04.81 ID:4lRo6VGwO

最低でも千景が話を聞いてくれる状態にならないとどうにもならないからなぁ
現状は九尾になんとかしてもらうしかないか
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/04(金) 06:01:57.14 ID:Sf3INjUSO
おつ
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/06(日) 13:05:36.56 ID:h+AaQfoXO
突然の質問で申し訳ないのですが前作の短編の件は今どういう状態なのでしょうか?
長期休載から再開してくれて有り難かった手前質問しづらいとは思いつつも完結から二年経っててどうしても気になってしまったもので…
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/13(日) 23:35:09.67 ID:RAQlorgrO
こうも休載が長いと大丈夫なのか心配になってくるな…
最近はアナウンスもしなくなってるし
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/14(月) 01:08:54.46 ID:sMAhPe/n0
ただでさえエタりかけたくらいなんだから来てればいいなくらいで気長に待ちなよ
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/19(土) 23:28:46.90 ID:8cNK1aXCO
道のりは長そうだけどきちんと完結までは頑張って欲しいなぁ
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/11/28(月) 23:52:15.37 ID:+aKo0zNQO
これはまたしても失踪かな…
もうすぐこのシリーズも8周年でお祝いしたいしこの前のように戻ってきて欲しいけども
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/12/08(木) 23:42:24.22 ID:6CADdpNoO
続きが気になるしまたいつか再開するといいな
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2022/12/10(土) 15:44:54.47 ID:o4FE1CcP0
ウェンズデー見終わったけど、久遠さんを思い出した
我を貫いて自分も周囲も傷つけるし、安価スレかと思うくらい失敗する
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/12/22(木) 02:56:37.52 ID:PtQ5IuIT0
伸びてたから久しぶりに開いたら、復活した後に死んでた
もう終わりだとしてもこのスレまだ見てるならプロットだけでも教えて終わりにしてくれねえかな
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/12/22(木) 06:52:45.15 ID:FRU36x7WO
今日でくあゆシリーズも8周年か
長年頑張ってきたしまた戻ってきてくれると信じたいけどな
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/12/28(水) 23:53:53.52 ID:6a0PhmYHo
気長に待ってるぞー
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2023/01/28(土) 20:01:50.02 ID:igmJuM9C0
いつかまた戻って来てくれますように…
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2023/06/06(火) 23:34:12.48 ID:3dppbbLt0
天乃先輩お誕生日おめでとう
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/03/15(金) 16:38:10.12 ID:NeI/wJV40
戻ってこないかな…
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2024/11/14(木) 00:10:51.70 ID:CHpZSBSm0
すみません
色々あって暫く寝たきりだったのですが、そろそろ再開できそうです
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/11/14(木) 22:50:12.54 ID:2SpklX6ho
作者本人?本人なのか?おかえりなさい!
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/11/16(土) 23:35:16.45 ID:dyFWp2uW0
本物か確認できないから分からんけど
ガチ再開なら嬉しいぞ
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/11/20(水) 22:36:50.47 ID:16M62XZz0
wikiに直近で更新の痕跡があるのに気付いて驚いた
復活期待してるだけにいつ頃やるのかが気になる
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/11/21(木) 23:21:41.13 ID:/t+JlFHvo
ほんとだ
復帰お待ちしております
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2025/01/09(木) 08:25:13.35 ID:LSgjCOqEo
結局戻ってこなかったな…
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2026/01/24(土) 17:40:29.75 ID:Vi6B80CY0
>>1とは違うんだけど天乃が青年と結ばれる2周目バッドエンドの続き書いたからここに貼っていい?
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2026/01/24(土) 17:44:05.80 ID:Vi6B80CY0
どうせ誰も見てないだろうし
返事なかったら適当に貼るわ
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2026/01/24(土) 17:46:45.20 ID:3GVm+IkYo
もうwikiにあるから貼らなくていいよ
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2026/01/24(土) 17:48:40.08 ID:Vi6B80CY0
いやそのwikiにあるやつの続き
青年に身体を許して妊娠して記憶戻るところたの小説書いた
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2026/01/24(土) 17:55:23.79 ID:3GVm+IkYo
じゃあ別でスレ立ててそこでやってね
空き家だからって好き勝手していいわけじゃないから
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2026/01/24(土) 18:31:47.37 ID:Vi6B80CY0
undefined
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 18:32:37.44 ID:Vi6B80CY0
天乃は青年の唇を受け入れたあの瞬間から、自分を囲む世界が少しずつ変わり始めた。

病院の部屋は変わらず無機質で、窓の外の景色も同じように建物と空を映し出していたが、心の中の空白は、青年の存在によって埋められようとしていた。



いや、埋められているふりをしていたのかもしれない。

もう自分には誰もいないという焦りが、天乃を駆り立てる。

犬吠埼樹の面影は薄れ、看護師の優しい言葉も遠くなり、残されたのは青年だけ。



失うことを恐れるあまり、天乃は彼にすがるように、心と身体を許していく。

孤独の闇が心を蝕む中、青年の温もりだけが唯一の光のように感じられ、彼女は必死にそれにしがみつく。

涙を堪え、笑みを浮かべながら。
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 18:33:42.06 ID:Vi6B80CY0
最初はキスからだった。



「ねえ、またキス……しましょ」



あの日の続きのように、青年が病室を訪れると、天乃は自ら目を閉じて唇を差し出すようになった。

青年の息が近づき、温かな唇が触れる。



最初は軽く、探るように。

だが、天乃の心が渇望するものは、もっと深いものだった。



「もっと……」



そう呟く天乃の声に込められた切なさが、青年の胸を震わせる。

青年は驚いた顔をしたが、すぐにその求めに応じる。



唇が重なり、舌が絡みつく。

ねっとりとした大人のキス。

青年の舌が天乃の口内を優しく、しかし貪るように探り、天乃の舌を絡め取る。



柔らかな舌先が互いに擦れ合い、湿った音が響く。

青年の唾液が天乃の口に流れ込み、甘く混じり合う。



「んぅ……」



唇の隙間から息が漏れ、青年の指が天乃の頬を優しく押さえ、角度を変えてより深く侵入する。

舌が絡まり、吸い付き、時には軽く歯で甘噛みするように刺激を与えるると、熱い息が鼻腔をくすぐり、天乃の身体がわずかに震える。
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 18:34:38.97 ID:Vi6B80CY0
青年の心は高鳴っていた――この少女の唇は柔らかく、温かく、まるで溶けるような甘さがある。

桃色の髪が乱れ、?が上気し、閉じた瞼の下で瞳が揺れている姿は、青年にとって魅惑的だった。

無垢で儚げな天乃が、こんなにも情熱的に自分を求めてキスに応じるなんて。



彼女の甘い唇の味に、青年は溺れそうになる。

罪悪感が胸を刺すが、それ以上に青年の胸には天乃への愛おしさが溢れ出していた。



「天乃……君の唇、すごく柔らかい。もっと味わいたい」



青年は、息を荒げて囁く。

喜びに満ちた瞳で天乃を見つめ、彼女の反応に酔いしれる。



天乃の心の奥底で、何かが拒絶の声を上げる――これは違う、こんなキスじゃない。

でも、天乃はそれを無視した。



青年の舌が深く入り込み、天乃の息を奪う。

唇が離れると、糸を引くように唾液が繋がり、天乃の?は赤く染まる。



「気持ちいい……?」



青年の声に、天乃は頷くしかない。孤独を埋めるための、偽りの快楽。

だが、その偽りさえ、今の彼女には救いだった。

涙が一筋、?を伝うのを、青年は優しく拭った。
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 18:39:27.09 ID:0tH4xQUm0
そんな偽りの愛を紡ぐ行為が、日々の習慣になった。

青年は毎日のように訪れ、天乃のベッドサイドに座る。



取り留めもない会話をして、会話が途切れ青年と天乃の視線が交わるとそっと唇を重ねる。



独りになることからの恐怖で青年を求める天乃。

そこから青年と天乃の関係がさらに深くなっていくことは自然な流れだった。



ある日、青年の指が天乃の胸元を優しく撫でる。

青年の指が、天乃の服の下に滑り込み、柔らかな肌をなぞる。

乳房を優しく揉みしだき、頂を指先で転がす。

天乃の不自由な身体は、鋭敏にその逃げ場のない快楽を受け止める。



「っ……」



熱い吐息が漏れ、天乃の入院着をはだけさせて青年の唇が首筋に吸いつく。

その欲望が、首から鎖骨へ、胸へ移る。

青年の舌が肌を這い、天乃の身体を震わせる。



「あっ……」



天乃の声が漏れる。

心の奥で拒絶が叫ぶのに、身体は青年を受け入れる。
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 18:40:42.33 ID:BdRX04X80
青年の指が下腹部に達し、優しく愛撫した。

湿り気を帯びた部分を、指で優しく刺激する。



天乃の身体が熱くなり、青年の唇が再び口を塞ぐ。

キスしながらの愛撫。

舌が絡み、指が動き、天乃の心は混乱する。

お互いを求め合うように、青年の息が荒くなり、天乃の声が甘く変わる。



「んぅ……!」



青年は天乃の反応に興奮を抑えきれなかった――彼女の肌は白く滑らかで、触れるたびに指が沈み込むような柔らかさ。

動かない手足が、逆に彼女の無防備さを強調し、青年の保護欲と支配欲を掻き立てる。



「君のここ、熱くなってる……感じてるんだね」



青年のセリフは甘く、耳元で囁かれる。

愛情と欲望が混じり、声が震える。

彼女の切ない表情に、心が痛むのに、止められない。

罪の意識がよぎるが、天乃の甘い息づかいに、すべてが吹き飛ぶ。



日々が、そんな甘い時間で満たされていく。

天乃にとっては、孤独の恐怖から逃れるための時間。

青年にとっては、偽りの愛を本物に変えようとする、切実な時間。


801 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 18:44:03.09 ID:BdRX04X80

そして、ある日。とうとう、天乃は身体を許した。

夕暮れの病室で、青年がいつものようにキスを求めてきた。



ねっとりとした舌の絡み合いが続き、いつものように青年の指が天乃の身体を愛撫する。

違和感を覚える心に反して、その身体は熱が高まり、天乃の心は飲まれてた。



「……来て」



天乃の声は震えていた。

涙声のような切なさが、青年の心を締めつける。

青年は優しく、天乃の服を脱がせ、自分のものを露わにした。



ベッドの上で、天乃の不自由な身体を抱きしめ、ゆっくりと繋がった。

青年のものが天乃の中に入り込む瞬間、天乃の心が拒絶の悲鳴を上げる



――これは違う、こんなことしちゃダメ!



涙が溢れ、頬を濡らすがそれでも、天乃はそれを押し殺した。
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 18:45:51.54 ID:BdRX04X80
青年の腰が動き、さらに深く深く交わる。

もはや日常の一部となったキス、それをしながらの情交。



「んっ……!んぅ!!」



唇が重なり、舌が絡み、青年の動きが激しくなる。

天乃の内壁を擦り、快楽が波のように襲う。



青年が天乃の耳元で囁く。



「天乃……愛してる。君の中、すごく温かくて、締め付けてくる……これが僕たちの繋がりだよ」



声に込められた愛情が、溢れんばかりに震える。

青年の心は満たされていた――天乃の身体は儚げで、でも内側は熱く濡れていて、青年を迎え入れるように脈打っている。



彼女の桃色の髪がシーツに広がり、?が紅潮し、唇がわずかに開いて喘ぐ姿は、青年にとって究極の魅力を振り撒いていた。



まるで花びらのように繊細で、しかし青年の動きに合わせて微かに震えるその体は、征服欲を刺激する。

罪悪感が胸を刺すが、天乃の甘い声に、すべてが溶けていく。



「天乃、君を幸せにしたい……ずっと」



青年の言葉は本心だった。

偽りの始まりだったはずの愛が、今や本物の情熱に変わっていた。
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 18:47:37.30 ID:BdRX04X80
その言葉に天乃の身体は反応し、湿り気を増す。



心の奥で拒絶が叫ぶのに、身体は青年を受け入れる。

青年の動きが速くなり、天乃の声が漏れる。



「あっ、んっ……」



抽送が深くなり、重なり合う唇の隙間に唾液が混じり、青年のものが奥を突く。

深く深く交わりながら行なわれるキス。

唇を離さず、二人が一つになる。

汗が混じり、快楽に堪えきれず声が漏れ部屋に甘い音が響いた。



「くっ……!」



とうとう、青年が頂点に達し、天乃の中に熱いものを注ぐ。

天乃の心は悲鳴を上げながらも、快楽に飲まれる。



恋人同士として、深く深く交わった夜。

呆然とする天乃を、青年は優しく抱きしめ、愛を囁き続ける。



「愛してる天乃、ずっと一緒にいよう」



そんな言葉を天乃は、軋む心で受け入れる。



「私も……愛してる。そばにいて……決して、離れないで……」
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 18:49:39.07 ID:BdRX04X80
それから、時は経ち−−−天乃のお腹は、子を宿し、大きく膨らんでいた。

病院のベッドで、天乃は日々が過ぎていく。

青年の顔はつねに喜びに満ちていて、毎日訪れては、天乃のお腹を宝物のように撫でる。



「僕たちの子だよ、天乃。君のお腹が大きくなっていく姿、とても素敵だ。毎日見ていても飽きない」



青年のセリフは優しく、心から出たものだった。

瞳に輝く幸せが、天乃の心をさらに揺らす。



だが、天乃の心には違和感が募る。

このままでいいのだろうか?

青年が恋人であることへの疑問が、子を宿した今でさえ消えずに胸を締めつける。



キスをするたび、愛撫を受けるたび、心の奥底で何かがざわつく。

ぼんやりとした違和感が浮かぶのに、思い出せない。



葛藤の日々。

青年の優しさに感謝しつつ、偽りのような感覚が拭えない。

夜ごと、涙をこらえ、独りで天井を見つめていた。
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 18:51:31.15 ID:BdRX04X80
その日、青年がいつものように天乃の唇を求め、顔を近づけて唇が触れそうになった瞬間――突然、記憶が閃く。



樹の笑顔、樹とのキス、樹との約束。

すべてを思い出した。

天乃の瞳が見開かれる。



(樹……?)



心の悲鳴が漏れ、すべてを思い出した天乃は、絶望に包まれた。



青年との関係は偽りだった。

本当の恋人は樹。



失った2年間の記憶が、洪水のように戻る。

勇者としての日々、樹との愛、すべて。



でも、お腹の子供を想う。

もう手遅れだ。

結婚し、子供を宿した今、すべてが取り返せない。

壊れた心が、絶望の淵に立つ。

涙が溢れ、嗚咽が漏れる。



「天乃、どうしたの?」



そんな天乃の様子を不審に思った青年が尋ねるが、天乃はその軋む心の隙間を少しでも埋めようと、天乃は激しく青年の唇を求める。



「んっ……れちゅ……ぷぁ……」



自ら唇を押しつけ、舌を絡める。

ねっとりとした深いキス。

唾液が溢れ、青年の舌を貪るように吸う。

唇が激しく擦れ合い、舌が深く入り込み、互いの息を奪い合う。

青年の唾液が天乃の喉を滑り落ち、甘い熱が広がる。
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 18:52:44.83 ID:ep1tzV3a0
「天乃……そんなに激しくしたら、身体に障るかも……」



青年は驚きながらも応じ、戸惑いながら気遣う。



声に混じる戸惑いと喜びが、天乃の絶望をさらに煽る。

天乃の心は壊れていた。

絶望を快楽で埋めるための、激しい渇望を抑えられない。



「いいの……大丈夫だから、あなたがもっと欲しいの……」



天乃の声は震え、青年の身体を求める。

青年は戸惑いつつも、それに応じた。



お腹の大きな天乃を優しく抱き、服を脱がせ、一つになる。

青年の愛に満ちた恋人同士の交わり。

重なり合った唇を離さず、舌を絡めながら、青年のものが天乃の中に入っていく。



深く深く、青年の分身が沈み込んでいくと、その腰が動き、天乃の内壁を擦る。

お腹の子供を意識しつつ、快楽に身を委ねる。





「んっ、あっ……もっと深く」



天乃の声が甘く漏れ、心の壊れた部分が、快楽で埋まり始めた。
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 18:56:40.49 ID:paCSU7RV0
青年の抽送の動きが激しくなり、キスが深くなる。

唾液が滴り、汗が混じりヌルヌルと身体を絡め合わせて求め合う二人。



青年のものが奥を突き、天乃の身体が震える。

絶頂が近づき、天乃の心は青年の伴侶として、快楽に飲まれていく。



もう、戻れない。

壊れた心は、偽りの愛に溶け、ただの快楽の渦に沈む。



(もう……すべてがどうでもいい……)



濃厚な交わりの中、天乃はすべてを諦め、青年のものとなる。

その最後の涙を流しながら、天乃は快楽の声を上げた。
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2026/01/24(土) 19:00:44.48 ID:paCSU7RV0
終わり

勝手だけど>>1帰ってこないしこの三次創作のファン小説供養したかった
スレ汚してすまん、さいなら
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