【安価・コンマ】エロモンスターダンジョンクエスト・3

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687 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2025/03/10(月) 02:05:49.50 ID:wAveAaIpo
AIも出来るんか>>1やりおる
688 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/10(月) 23:00:28.50 ID:zgD+09gzo
カツラギ「はっ、こ、ここ…?」グッ ググッ

ソン「そうだ…焦るなよ。お前の小さい魔羅が、入らぬことはない…そうだ…あぁ…♡」ツプ ツプ ツプッ

 硬くなったイチモツが、温かいものに包まれていく。それは、擦れ合うたびにぞわりと、竿を撫でるように動いた。

カツラギ「あ、あっ、入った…」ズブブッ

ソン「んっ♡ そうだ、入ったな…♡」ギュ

 師匠は、俺の身体に両腕と両脚を絡め、強く抱き締めた。

カツラギ「ぅあっ」ビクッ

 竿が更に奥に押し込まれ、俺は震えた。

カツラギ「な、何、何だこれ…こ、こんなんじゃなかった…前は」

ソン「男になるまでは、分からぬのだ…そして、男になった後は、もはや『これ』しか考えられなくなる…んっ♡」キュ

カツラギ「っ〜〜!」ビクッビクッ

 師匠の中がきゅっと狭くなり、俺はまた震えた。

ソン「小僧。…カツラギよ。我が弟子よ。褥の上で、もはやわたしは、お前のものだ…♡」

カツラギ「師匠…そ、ソン…はぁ、ソン、ソンっ!」ズッ ズッ ズッ

 無意識に、彼女の脚に擦り付けたように、俺は腰を動かした。肉棒と膣が擦れ合い、泡立ち、熱を発する。

ソン「はぁっ♡ カツラギっ♡ あぁっ♡」ググッ

 甘い声を上げながら、ソンは俺の頭を両手で挟み、自分の顔に近づけ…唇を、押し当てた。

ソン「んっ♡ ちゅぅ…♡」

カツラギ「んっ、ん…」ズチュ ズチュ ズチュ

 唇を合わせながら、俺は夢中で腰を振った。
 やがて、股間からぞわぞわと、何かが湧き上がる感じがして…次の瞬間、それはイチモツの中を駆け抜け、先端からソンの膣内に噴き出した。

カツラギ「!? あっ…」ビュルルルーッ ビュルルーッ

ソン「あぁぁ…♡」ビク ビクッ

 体内で放尿されているというのに、ソンは愛おしそうに俺の腰を両脚で絡め、寧ろ離さないよう押し付けてきた。

カツラギ「はぁっ…あぁっ、駄目だ、しっこが…」ビュクッ ビュクッ ビュルーッ

ソン「何を慌てる…女の胎に、種を付けて何が悪い…♡」ギュゥ

カツラギ「たね…?」

ソン「…♡」

 困惑する俺を、いっそう強く抱き締めて、そのままソンは目を閉じ、眠りに落ちた。
689 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/10(月) 23:17:44.37 ID:zgD+09gzo


 それから俺は、毎日のように、詠唱に頼らない魔術の行使を学んだ。学ぶと言っても、言葉を使わないようにする訓練なのだから、練習中にも言葉はない。ただあの夜のように、裸になって抱き合い、師匠がするように、俺も真似するだけだ。
 そうして途中で我慢できなくなり、硬くなったイチモツを、師匠の股ぐらに突っ込んで、そのままどちらかが眠るまでまぐわい続けるのであった。



カツラギ「師匠」

 飯を食いながら、俺はふと口を開いた。

ソン「何だ」

カツラギ「師匠は、俺の子を産むのか?」

 毎晩のようにまぐわい、何度も彼女の中に子種を放った。流石にその意味が分からないほど、俺はガキじゃない。

ソン「産んでほしいか」

カツラギ「…」

 俺は茶碗を置き、彼女の紅い目を真っ直ぐに見た。

カツラギ「俺…あんたと夫婦になりたいんだ」

ソン「孕んでいる間は、獣にはなれぬ」

カツラギ「見てくれ」

 俺は立ち上がると、犬に変身した。そして…そのまま、猿に変身した。更に、蛇。そうして犬に戻ると、元の姿に戻った。

ソン「…」

 流石の師匠も、言葉を失って俺を見ていた。

カツラギ「あんたが寝た後も、ずっと練習した。昨日、やっとできるようになった。だから、もう変身できなくても大丈夫だ。…俺と夫婦になって、俺の子を産んでくれ!」

ソン「…」

 ソンは…何も言わず、食事を再開した。俺は立ったまま、しばらくそれを見ていたが、やがて座り込み、残りの飯をかきこんだ。
690 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/10(月) 23:29:32.80 ID:zgD+09gzo
短いけどここまで

出力してやっとイメージできたセラ
https://d.kuku.lu/t6na8xdz4

作り直したダリア。靴下までびしょびしょな以外は一番イメージに近い
https://d.kuku.lu/zu8efjuar

作り直したセフィリア。こっちのが設定に忠実?
https://d.kuku.lu/baxt84xjc
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2025/03/11(火) 12:32:19.04 ID:VCHV2BHEO
スレ主がダリア好きってことが精度で伝わってきた
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2025/03/11(火) 19:31:01.59 ID:0MPbOkNiO
セフィリア大分近づきましたね
セラ本体はシンプルですね、装飾は厳しそうか
693 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/16(日) 23:10:20.64 ID:+kDI2Al2o


ソン「…ごちそうさま」カチャ

カツラギ「ごちそうさま。…で、返事を聞かせてくれよ」

ソン「…ふぅ」

 するとソンは、長い溜息を吐き…ぽつりと言った。

ソン「わたしは…人間を辞めたいと思っていた」

カツラギ「師匠…?」

 突然の告白に、俺は頭の中が真っ白になった。

ソン「わたしは、人より長く生きた。…もう、人に倦んだ」

 長く生きたって、俺と何年違うというのだ。そう言いかけて、思い出す。
 4歳の俺を拾い、育ててくれた頃から…師匠の姿は、変わっていない…?

ソン「わたしにも、師がいた。獣になる術を教えた師が。わたしがお前にしたように…師も、わたしに『そう』した」

カツラギ「!」

 心まで獣になりかかった俺を、師匠は引き剥がし、犯した。師匠はそれを、女の身で経験した…

ソン「この身体から、逃れたいと…ずっと願っていた」

カツラギ「じゃあ…何で、俺を弟子に…そんなに嫌なら、弟子なんて取らずにさっさと辞めちまえばよかったのに」

ソン「さあ、何故だろうな?」

 そう言うと師匠は、食卓をどけ、万年床の上にごろりと横たわった。俺は後を追うように、その隣に寝転がった。

カツラギ「なあ、師匠。こっちを向いてくれよ。…ソン」

ソン「小僧め…んっ♡」

 ソンはこちらに身体を向けると、唇を合わせた。旗袍の留め具を外し、青白く痩せた肢体を露わにしながら、言う。

ソン「大きくなったな、小僧。…お前は、人として生きるのだ」

カツラギ「ああ、生きるよ。あんたと夫婦になって、いつまでも一緒に」

ソン「まだ言うか。…やってみろ。お前の子を、孕んでやろう♡」

カツラギ「!! ソンっ!」

 俺は夢中で服を脱ぎ捨て、彼女の身体を抱き締めた。
694 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/16(日) 23:44:19.84 ID:+kDI2Al2o
ソン「んっ♡ ちゅ、んっ♡ …ここだ、ここに…」

カツラギ「ああ、分かってるよ…っ、くぅ…」ズブブ…

ソン「あぁ…っ♡」ギュ

 ソンの膣内は、もうすっかり俺の形だ。ぴったり吸い付く肉の壁に、俺は息が荒くなっていく。

カツラギ「はぁっ、ソンっ、はぁっ、好きだ、あぁっ!」ズブッ ズブッ ズブッ

ソン「はぁ、馬鹿め…♡ 親より年の離れた婆に、夢中になりおって…んっ♡」

カツラギ「そんなの知るかよ、あんたは、あんただ…もう師匠じゃない、俺の女房だっ!」パチュッ パチュッ パチュッ

ソン「そうか、師匠は終わりか! お前は、もはや弟子ではないのだな…」

カツラギ「そうだ、俺はあんたの旦那で、あんたが産むガキの親父になるんだ、だから…」ギュッ

 俺は、ソンの膣の奥まで肉棒を押し込み、ぴったりと身体を合わせた。

カツラギ「だから、孕めっ…!」ビクンッ ビュルルーッ ビュルーッ

ソン「あぁっ♡♡ よく響く…獣よりも、よほど獣だ…あんっ♡」ビクンッ

 射精する俺の腰に、ソンが両脚を絡めた。俺はソンの胎に子種を蒔きながら、耳元で言った。

カツラギ「そうだな、一緒に獣になっちまえば、あんたの夢も叶うな…」

ソン「! …♡」ギュ

 ソンは何も言わず、両腕を俺の背中に回した。そのまま俺たちは言葉もなく、夜通し獣のようにまぐわい続けた。



カツラギ「…っ、はぁ…い゛っ!?」ズキッ

 日も高くなった頃、目を覚ました俺は腰の痛みに顔を顰めた。

カツラギ「いてて…ソン? …ソン?」

 起き上がって、隣にソンの姿が無いことに気付いた。

カツラギ「先に起きちまったかな…ってか、俺が寝過ぎか…」ノソッ

 布団から立ち上がり、脱ぎ散らかした着物を着直して外に出た。
 果たして、ソンは家の裏に立って、何かを見下ろしていた。

カツラギ「あ、ソン…ごめん、寝過ごして…っ!?」

ソン「…」ジッ

 ソンの視線の先にいたのは…日陰に蹲ったまま動かなくなった、老犬テホンの姿。

カツラギ「て、テホン…?」

ソン「死んだ。…よく生きた」

カツラギ「テホン…そうか…」
695 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/18(火) 22:56:21.76 ID:DYc8XTSwo
 ソンの隣にしゃがみ込み、冷たくなったテホンの頭を撫でる。穏やかに目を閉じたその顔は、ただ安らかに眠っているようだ。

カツラギ「長生きだったもんなぁ、お前…俺が師匠に拾われる前から、ずっといたもんな…」

ソン「大陸から共に渡ってきた。…これを残すのが、心残りだった」

 呟くソン。紅い目に涙は無い。ただ、じっと老犬の遺骸を、真っ直ぐに見つめていた。

カツラギ「…鍬持ってくる。墓を掘ってやらないと」

ソン「ああ」

 俺は土間の隅から、畑仕事に使う鍬を持ってきた。港で働くのが日常だが、たまには家の裏の土を耕し、野菜を育てることもある。

カツラギ「どこに埋めたらいい?」

ソン「…日の当たる所が良かろう」

 ソンは微動だにせず、答える。その目は虚ろだ。顔には出なくとも、きっと彼女も辛いのだ…

カツラギ「…俺、穴掘ってるから。その間、あんたはテホンとゆっくりしててくれよ」

ソン「…」コクン

 頷くソン。俺は彼女に背を向けると、家の南に少し開けた土地を見つけ、鍬を突き立てた。

カツラギ「…」ザクッ ザクッ

 思えば、俺の修行はテホンの姿を真似するところから始まった。毎日餌をやり、散歩に連れて行き、その仕草を観察し、自分の中に思い描く…まさに、『手本』であった。

カツラギ「…っ、はぁ…ぐっ…」ザクッ ザクッ

 辛いのは、俺も同じだ。ずっと3人で暮らしてきたのだから…
 涙を堪えて、俺は穴を掘り続けた。

696 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/18(火) 23:16:36.21 ID:DYc8XTSwo




水夫「よう、坊主! 今日も精が出るな」

カツラギ「ああ」

 いつものように、港で積荷を運んでいると、知り合いの水夫が声を掛けてきた。

カツラギ「稼がなきゃいけねえからな」

水夫「ほう? あの、例の『師匠』の言いつけか?」

カツラギ「違えよ。もう、修行はおしまいだ。あの人はもう師匠じゃねえ。…俺の女房だ」

水夫「にょ、女房!? こりゃ傑作だ! おい、お前ら! …この坊主が、女房を取ったとよ!」

 水夫が、仲間を呼び寄せた。彼らは、水夫の言葉にゲラゲラと笑い出した。

カツラギ「笑いたきゃ笑えよ。女房も、最初は笑ったさ。だけど、俺は決めたんだ」

水夫「ああ、おう、おう…」

 水夫は涙を拭いながら、言った。

水夫「…しかし、その師匠とやらが、女だったなんてな。お前がお熱になるんだから、余っ程の美人なんだろうよ…」

カツラギ「まあな」

水夫「そうだ」

 彼は何か思いついて、おもむろに港の隅の方に走っていった。
 戻ってきた彼の手には、両手で掴むほどの木箱があった。

水夫「都からの積荷に混じってたんだ。見ろ」ガポッ

カツラギ「…!」

 中に入っていたのは、3ツ重ねの白い盃。

水夫「ちょいと欠けちまったからって、ゴミ同然に売り飛ばされたんだと。買い手がいなくて、あそこでずっと放ったらかされてたんだ。…くれてやるから、持って帰って盃を上げてやれよ。お前の女房も、きっと喜ぶぜ」

カツラギ「!!」

 俺は、雨ざらしで朽ちかけた木箱を、慎重に両手で受け止めた。

カツラギ「あ、ありがとう…」

水夫「…ほら、呆けてねえで、さっさと仕事に戻れ! 駄賃が出たら、そいつで酒でも買って帰りな」

カツラギ「ああ!」

697 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/18(火) 23:21:30.06 ID:DYc8XTSwo
https://d.kuku.lu/4f2jb8yn2
https://d.kuku.lu/cjegsjrm7
https://d.kuku.lu/jbagnrehz

保存期間過ぎる前に貼っとく初期メン
絵にするとつくづくパーティのバランス悪すぎて草
698 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/23(日) 16:10:47.81 ID:Ltv+5y0kO


カツラギ「ソン!」ガラッ

 貰った盃と、賃金を全部注ぎ込んで買った酒の瓶を抱えて、俺はあばら家の戸を開けた。

カツラギ「良いものがあるんだ、ソン…」

 中に入ってから、俺は彼女の姿が無いことに気付いた。

カツラギ「何だよ、こういう時に限って…」

 どうせ、いつもの気まぐれだろう。俺はぼやきながら、畳の上に荷物を置いて外に出た。
 今度は何に変身しているのだろうか。真っ暗になる前に見つけ出さないと、何も見えなくなって探すどころではなくなってしまう…

カツラギ「…?」

 ふと、この前テホンを埋めたところで、俺は足を止めた。まだ掘り起こした後の残る地面に、墓石代わりと立てた木の枝の前に、一人分の足跡があった。よくよく見てみると、それはあばら家の出入り口から続いていて、墓の前で途切れて、そうして代わりに、獣の足跡に変わっていた。

カツラギ「テホンの墓参り…? …!」

 脳裏に浮かんだ、彼女の言葉。



”これを残すのが、心残りだった”



 次の瞬間、俺はテホンと同じ犬に変身し、足跡の匂いを追って歩き出した。
699 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/23(日) 21:21:36.96 ID:Ltv+5y0kO


 あばら家の裏から、雑木林を分け入り、山の中へ。薄く残された足跡と、ソンの匂いを犬の嗅覚で感じ取り、ひたすら後を追う。
 結局、どれだけ身体を重ねようと、どれだけ好意を示そうと、彼女には届かなかったというのか。長年連れ添った犬を失って、心残りが無くなったと言うのか。…俺のことは、心残りじゃなかったのか。



 山の頂上近くまで来た。犬の体で歩き続け、犬の嗅覚で嗅ぎ続けたせいで、意識が曖昧になってきた。しっかりしろ。俺は人間だ。人間のまま、ソンを…女房を、連れ戻すんだ。
 この辺りで、足跡が乱れている。どうやら、先に進むか迷ったようだ。一箇所をぐるぐる回ったような跡があって、やがて近くの藪の中に続いていくのを見つけた。



 藪の中で、見つけた。



「…」



 真っ黒な体毛の狼犬が、丸まって眠っている。人間に戻り、声をかけようとしたその時、藪の向こうから一匹の野良犬が這い出てきた。犬の視界には、その後ろ足の間にぶら下がるものがはっきりと見えた。

「…」パチ

 狼犬が、薄く目を開ける。そうして、のそのそと近寄ってくる雄犬を認めると、長い溜息を吐き…ゆっくりと、腰を上げ、その犬の方へ尻を向け

「ウオオオオッッ!!!」

 次の瞬間、俺はその野良犬に向かって突進し、強烈な頭突きを喰らわせた。

「!?」

 吹っ飛ばされたそいつは、すぐに起き上がると、俺の方を一瞥し…威嚇すらせず、牙を剥いて襲いかかってきた。
 舐めやがって。俺は噛みつきを躱すと、再び頭突きを見舞った。身体の上に乗り上げ、前足で踏みつけ、爪を立てた。
 その足に、そいつが噛みついてきた。振り払おうとしても、離れない…

「おい、よせ!」

 頭上から、女の声がする。俺は口を開け、そいつの鼻先に牙を突き立てた。
 怯んだような声。鼻水と、臭い血の味。

「もういい、もういいから…”

 敵は一旦距離を取ると、再び突進してきた。俺は迷わず牙を剥き、突っ込んできた下顎に、思い切り噛みついた。

”ああっ…そんなことをしたら…”

 変な音がする。だが構わない。俺のつがいを横取りしようとした、この不届き者を懲らしめる!

「ああ、痛い、痛い!」

「諦めろ! 俺の、つがいだ…!」

「悪かった、離してくれ…」

 懇願するそいつから口を離すと、そいつは下顎からぼたぼたと血を流しながら、ふらふらと去っていった。
700 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/23(日) 21:54:34.66 ID:Ltv+5y0kO
 どうだ。つがいを守ったぞ。振り向いた俺は、先程の雌犬がいないことに気付いた。代わりに、青白い肌をした人間が立って、こちらを見ている。

”…カツラギ?”

 人間が、音を立てる。何かを伝えようとしているのだろうが、あいにく俺には、何も…

”カツラギ…分かるか? …小僧!”

 人間は、黒くて薄っぺらい毛皮を脱ぎ捨てると、俺の目の前で腹を出して寝転がった。

”来い! 来てくれ…まだ、間に合うかも…”

「…?」

 何をしているんだ? 食われたいのか?
 怪訝な目で見ていると、そいつはゆっくりと起き上がり…真っ赤な目から、涙を流し始めた。

”ああ…そうか、『成って』しまったか…”

 何を言っているんだ? 理由もわからず見上げていると、人間はがっくりと膝を突き、俺の首に前足を巻き付け、声を上げて叫んだ。

”おお、おお…わたしを恨め…もう一人で生きていけると、お前を置き去りにしたのに…お前はここまで追ってきて…わたしより、先に行ってしまった…!”

 よく分からない。分からないが…何だか、懐かしい感じ…懐かしい、温もりを感じる…

”いや…もはや、悔やむことは無い。…わたしも、『成』ろう”

 次の瞬間、そこにいたのは、先程の黒い、美しい雌の狼犬。
 何だ、お前だったのか。人間の姿で泣いていたお前が、俺のつがいだったのか。

「寂しかったろう。愛しいひと」

「ああ。ひとりにしやがって」

「もう、離れることはない。…さあ、夫婦になろう」

 狼犬が、こちらに尻を向ける。俺は迷わずその腰によじ登り、彼女の中に挿し込んだ。

「ああっ♡ もはや、戻ることはない…共に、獣として生きよう」

「改まって、何を言うんだ? お前は、俺のつがいだ。俺の子を産むんだ」

「ああ、産もう♡ 何人でも産もう♡ お前とわたしの仔で、この山を埋め尽くそう…♡」

「それはいい考えだ! よし、そうと決まれば子種を出すぞ…孕めよ!」

「ああ、ああ…♡♡♡」





701 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/23(日) 22:18:51.54 ID:Ltv+5y0kO


カツラギ「…ん」パチ

 目を覚ますと、いつもの寝室。クララの庵を建て替えて作った、俺たちの家。
 隣に目を向けると、エリーゼが寝息を立てている。昨夜は彼女と寝たのだった。だから、あんな夢を見たのか…

「こうなってたら良かったって、今でも思うかい?」

カツラギ「うおっ!? …何だ、あんたか」

 目の前に、半透明の人影が浮かんでいる。それは、かつて水晶林の奥で出会った、エリーゼのかつての師。

カツラギ「とっくに成仏したのかと思ってたぜ」

魔女「あたしもさ。だけど、一度『成っ』ちまうと、簡単には逝けないみたいだねぇ」

カツラギ「…」

 『成る』、という言葉に顔を顰めてから、俺は言った。

カツラギ「…俺は、今が一番幸せだ」

魔女「ソン・クゥのことを、愛していなかったのかい?」

カツラギ「愛してたさ。…獣から獣に変身する術を、あれくらい早く覚えていたら…あんなに早く、師匠が人間を捨てようとしていたら…俺は、迷わず後を追ってただろうよ」

 俺は、溜息を吐いた。

カツラギ「だけど、俺には才能が無くてな。実際に俺がその術を覚えたのは、そこから10年後だ。その間に、俺は師匠以外の世界を知った。師匠以外の女も抱いた。…だから、違えなかった」

魔女「そうかい。…じゃあもし、魂まで獣に成り果てた奴を、元に戻す術ができたら?」

カツラギ「馬鹿言え。師匠がナメクジになりやがったのは、もう何年も前だ。とっくに寿命か、どっかで干からびただろうよ」

魔女「そうさねえ…」

 魔女は意味深に相槌を打った。

カツラギ「分かったら、さっさとどっか行け。『俺の』弟子が起きるだろ」

魔女「あいあい、分かったよ、じゃあな…」スゥ…

 魔女の姿が消えていく。
702 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/23(日) 22:50:42.82 ID:Ltv+5y0kO
エリーゼ「ん…せんせい…?」モゾ

カツラギ「! 悪い、起こしたか」

エリーゼ「誰かと、話をされていたのですか…?」

 枕元の眼鏡を探しながら、エリーゼが尋ねる。その手を掴んで、俺は彼女の身体を抱き寄せた。

エリーゼ「ん…っ♡」ギュ

カツラギ「我が弟子よ…」

 背中に腕を回し、抱き着いてきたエリーゼに、問いかける。

カツラギ「獣から獣への変身すら身に着けた、我が弟子よ。…人間の身体を、捨てたいと思うことは無いか?」

エリーゼ「…」

 物心ついてからしばらくは、師匠が俺の世界の全てだった。だけど、獣身術の心髄を学ぶのにかけた時間で、それ以外の世界を知った。だから、あの時俺は、師匠よりも人間でいることを選んだ。だが、エリーゼはどうだ? 俺が苦労して身につけた術すら、あっさり会得した彼女は、何を失ってでも人間でい続けるに足る理由を、この世界に見つけることができただろうか?

エリーゼ「…わたしは、今が一番幸せです」ギュッ

カツラギ「…」

エリーゼ「みんながいて、教え子たちがいて、先生がいて…こうして、先生に抱いていただいて。…もし、先生が人間を捨てたいと仰るなら」

カツラギ「!」

 彼女の言葉に、どきりとした。俺は無意識に、師匠と同じことを考えていた…?

エリーゼ「全力で、引き止めます。どんな手を尽くしても…人間でいたいって思えるように。だから」

エリーゼ「…っ、お願い、わたしを…捨てないで…っ」ポロポロ

カツラギ「…エリーゼ」

 俺は、涙ぐむエリーゼの顔を近づけると、唇を合わせた。

エリーゼ「ん…♡」

カツラギ「…っは。俺はどこにも行かねえよ。そもそも、今何人の親父やってると思ってる」

エリーゼ「そうですよね。…今夜もう一人、増えますからね♡」ギュ

カツラギ「言ったな?」ガバッ

エリーゼ「きゃっ♡ …良いですよ。何回でも、朝まででも、人間の身体が一番だって、教えてあげます…♡」
703 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/23(日) 22:53:07.08 ID:Ltv+5y0kO
『もしも』おしまい
704 : ◆WEXKq961xY [saga]:2025/03/23(日) 22:56:52.34 ID:Ltv+5y0kO
どんな状況でも、どんな姿に成り果てても「今が一番幸せ」と言ってのけるのが、カツラギという男の本質かなと書きながら思った
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2025/03/23(日) 23:31:19.64 ID:N6vTA4oOo
おお…
掘り下げがすごい
ビター〜バッド寄りの結びを書かせたら本当上手いな>>1
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2025/03/24(月) 01:14:07.15 ID:B7C3PFmUO

いい主人公とサブキャラだったよなカツラギと嫁ズ
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