【R-18G】幼女災害【安価】

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605 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/03/30(土) 16:29:36.56 ID:2hZenVSro


葵「はぁ…はぁ…」ドタドタ

初「ひぃ…ふぅ…」ドタドタ



ラセン「…今日はここまで!」



葵「はぁ…お、終わった」グタッ

ラセン「すぐに立ち止まるな! 少しずつ速度を落とすのだ!」

初「ひぃ…」

葵「しょ、しょうもう、してるし…」

 訓練に復帰してしばらく経つが、まだまだ体力は元通りにはならないようだ。



真姫「葵ちゃん、初ちゃん、ご飯行こ」

葵「ん。由依は?」

真姫「ラセン隊長と打ち合わせだって」

葵「そう…」

初「後から、来ますよね…」



安価下1〜3でコンマ最大 食事、入浴中の出来事
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/03/30(土) 17:18:19.27 ID:dEcLroxkO
食事中に紫藤初が話しかけてくる
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/03/30(土) 19:12:37.34 ID:hdhiJG/Ho
隊長達もきて大勢の食事
相変わらず元気なラセン
608 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/03/30(土) 19:38:58.78 ID:2hZenVSro


葵「サバと、鮭と…」カチャ カチャ

 カウンターでおかずを選んでいると、由依とラセンもやってきた。

真姫「あ、早かったね」

由依「うん。戦況が分かってから考えようってことになって」

ラセン「一先ず、特に変わりがない限りは今日のような訓練を続けるということだ」

 いつの間にか7班の退院たちも集まってきて、大テーブル一つを囲む集団になった。
 そのまま、7、8班合同で夕食が始まった。



安価下コンマ
01    首相官邸で…
02〜10 激辛卵焼き
11〜30 7班の副班長が絡んできた
31〜50 崩礼の話題に
51〜70 今日の卵焼きは当たりだ
71〜90 静流が話しかけてきた
91〜99 お兄ちゃん!?
   00 何でここに
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/03/30(土) 19:44:10.56 ID:dEcLroxkO
高コンマこい
610 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/03/30(土) 20:25:50.05 ID:2hZenVSro


ラセン「」ガツガツ

 大きな皿に、ハンバーグやらフライドチキンやらポテトサラダやら、山盛りに積み上げては平らげるラセン。

葵「あ、相変わらずすごい食べるね…」

ラセン「んぐ…食えるときに食わねばな。はぐっ…」モグモグ

葵「うん…」モグ

葵「!」

 恐る恐る卵焼きを口に入れ、葵は目を見開いた。激甘だったり、逆に塩辛かったり、ブレの激しい卵焼きだが、今日のは当たりだ。醤油が効いていて、それでいてほんのり甘い。

ラセン「…おっ、今日のは当たりか! どれ、では久々に試してみるか…」スクッ

 ラセンが、空の皿を持ってカウンターへ向かった。

葵「…え、あたし毒見係?」

静流「…基本、ラセン隊長は卵焼き食べない」

葵「!」ビクッ

 いつの間にか、隣に座っていた静流が、ぼそっと言った。

静流「篠崎陸曹長が美味しそうに食べてるから、自分も食べたくなった」

葵「そ、そうなの…?」



葵「おやすみ…」

 部屋の電気を消すと、葵はベッドに潜り込んだ。



安価下コンマ ゾロ目で…
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/03/30(土) 20:29:26.17 ID:hdhiJG/Ho
612 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/03/30(土) 20:53:26.72 ID:2hZenVSro


ねね「おはよう! 玉置ちゃんから報告が届いたわ!」

 朝礼にて、ねねが言った。

ねね「既に本拠地と通信設備の設営は完了。山中のトラップ解除が急ピッチで進んでるわ。妙なことに敵兵士と全く会わないらしく、警戒しながら作業を進めているところよ」



ラセン「どうやら、我々の出撃も近そうだ。敵がいないのなら、直接歩兵を進めても良さそうだが、玉置『閣下』はあくまで用心深く行くようだ」

由依「というわけで、今日もマラソン! でも昨日よりは軽めにいくね」

 由依の号令で、7、8班の隊員たちが走り出した。



安価下コンマ
01    首相官邸が…
02〜50 出撃だ
51〜99 特に何も起こらない
   00 どうしてここに
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/03/30(土) 20:57:12.96 ID:auiVHH5Eo
614 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/03/30(土) 21:28:17.50 ID:2hZenVSro


由依「…今日はここまで!」

真姫「結局、呼ばれなかったね」

葵「トラップの撤去が長引いてるのかな…?」

由依「じゃあ、ご飯にしよっか!」



安価下1〜3でコンマ最大 食事、入浴中の出来事
615 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/03/30(土) 22:08:39.99 ID:2hZenVSro
(そんな何回も同じ安価出しても思いつかんよね)

(先に進める前に別の募集を)



安価下1〜3で次の>>1のコンマに一番近いやつと遠いやつ 3班と4班の班長 名前と容姿、ギフトは必須 どっちをどっちに採用するかはこっちで決める
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/03/30(土) 22:09:31.70 ID:hdhiJG/Ho
風呂におる崩礼
葵も思わず近づいて確認するほどめっちゃお疲れの様子
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/03/30(土) 22:31:00.10 ID:JUKUfNosO
【名前】ロナ・シュミット
【年齢】11
【外見】白人。セミロングの金髪。
可愛い系の顔立ちと気が弱そうな素振りから小動物のような雰囲気を漂わせている。
顔立ちは幼く小柄で華奢な体格だが、その幼さとは裏腹にバストは大人顔負けに実っている。パイパン。処女。
【性格】怖がりで常に何かに怯えているような言動をしているが、元の性格は親思いで甘えん坊だった。
【特技】舌が器用でさくらんぼのヘタを結べマス。
【好きな食べ物】ヨーグルト
【好きな教科】体育
【好きなスポーツ】水泳
【好きな人のタイプ】甘えさせてくれる包容力がある人
【ギフト】
沈静:目を合わせた生き物の精神を沈静化し、敵意を喪失させる。
【最後に一言!】
ロナといいマス。日本語はマダ慣れませんが虐めないでクダサイ。



ロリコンシミュレータで投げたけど不採用だったキャラの再利用。元資産家の令嬢。
外人はダメなら安価下。
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/03/31(日) 08:30:34.12 ID:JuK+Fh8H0
名前:紅月 ホムラ(あかつき -)
容姿:毛先が赤いグラデーション風のオレンジ天パショートで青眼。低身長だが全体的に筋肉質なスリム体型
性格:短気で喧嘩っ早いが真っ直ぐで情と義にアツい性格。己が身を張ってでも仲間や配下を見捨てるマネを基本的にしないので信頼を得やすい
ギフト:「炎」自分の身体から炎を出したり、エンチャント式に拳や足に炎を纏って攻撃したりする
619 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/03/31(日) 20:24:08.27 ID:90yWB2X7o
あといっこ
次の更新までになければこれを加える



平木 柔(たいらぎ やわら)
12歳
黒髪を後ろで一つに括った、歳の割に筋肉質で長身の幼女。制服や隊服は道着風に改造してある。
ギフト『緩衝』:物理的な衝撃を体内に吸収し無効化する。打撃が効かないだけでなく、持ったものを揺らすこと無く運ぶことができる。
620 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/01(月) 18:24:11.86 ID:pl6eRq6yO
こんま
621 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/01(月) 22:01:48.52 ID:CxbXHPxJo


崩礼「…」ジッ

 机の上に広げられた地形図と、回収した縄の罠を見て、考え込む崩礼。傍らに立っているのは、ブロンドをセミロングに伸ばした、発育の良いコーカソイド幼女と、隊服の上を道着めいて黒帯で縛った、黒髪の幼女であった。それぞれ、3班長のロナ・シュミット3等陸佐、4班長の平木 柔(たいらぎ やわら)1等陸尉という。

崩礼「…はぁ」

ロナ「…あ、あああ、Ah…」

崩礼「何だ」クルッ

ロナ「Aieee!?」

崩礼「いちいち叫ぶな」

 崩礼は、怯えるロナに、ため息混じりに言った。それから、柔に目を向けた。

崩礼「…で、これ以上のトラップは出てこなかったと」

柔「はい」

 無表情に頷く柔。自分より下から、突然遥か頭上に上がってきたこの新科長を、彼女は値踏みするように見ていた。

柔「いい加減、7、8班を出しては」

崩礼「敵を落とし穴に嵌めたい時、どうするか知ってるか」

柔「…」ジッ

ロナ「Ah…make the road…お、落とし穴じゃない、の道、通れないに、する…?」

崩礼「罠を警戒してない相手なら、それで十分だろう。だが、もっと用心するのなら」

柔「閣下。ことは一刻を争いますよ。勿体ぶらずに話しては」

崩礼「…」チッ

 崩礼は舌打ちすると、言った。

崩礼「…手前に、バレバレの穴を掘るんだ。そいつを避けて、何だこんなもんかと油断して、踏み込んだ足元に本命があるってことだ。つまり」

柔「つまり?」

崩礼「おい、ことは一刻を争うんだろ? …つまり、こんなしょうもないトラップの一歩先に、致命的なやつが埋まってる可能性があるってことだ。分かったら、さっさと作業に取りかかれ!」



 翌朝。7班と8班は、以前行った戦略ゲームを行っていた。

ラセン「丸山、前へ」

真姫「えっと…初ちゃん、右に…それから」



安価下コンマ 60以上で…
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/01(月) 22:03:06.40 ID:HikuYpfao
えい
623 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/04(木) 21:21:31.32 ID:+e+I9OUyo


ラセン「…これで詰みだな」

由依「うぅ…」

 2人がかりで、盤の隅に追い詰められた初。糸玉で片方を阻んでも、もう片方が攻撃して終わりだ。葵は序盤に倒され、真姫は遠くに追いやられている。

ラセン「まだまだ視野が狭いな。戦場の隅々まで気を配るのだ」

由依「はぁい」



ラセン「しかし、今日こそは出撃だと思っていたのだが」

由依「ラセン隊長、聞きました? トラップの先に」

ラセン「ああ」

 ラセンは、重々しく頷いた。

ラセン「地雷が埋まっていたらしいな」

葵「地雷…!?」

ラセン「玉置は警告していたらしいが、油断した4班の数名が負傷したと」

真姫「折角、崩礼隊長が注意してたのに…」

 ラセンは溜め息を吐くと、言った。

ラセン「下り坂の地雷だ。撤去は危険で、かなりの時間がかかる。長虫閣下のサンダーピート號で均そうかという意見もあるらしい」

葵「じゃあ、あたしたちの出番はまだまだ先?」

 すると、ラセンは首を横に振った。

ラセン「いや。長虫閣下が出るのなら、『道を開ける』必要がある。機甲科にそれ用の部隊はあるが、この状況だ。我々も駆り出される可能性はある」

葵「へぇ…」

 頷きながら、葵はふと、件の『サンダーピート號』なるものがどんなものなのか気になった。地雷を踏んでも平気で、出撃に大変な準備が必要で、専用の部隊まで用意されていて…

葵「…かっこいい…」ボソッ



安価下1〜3でコンマ最大 食事、入浴中の出来事
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/04(木) 21:31:42.31 ID:5i6ji+Xoo
サンダーピート號見たことある人の話きいて、いなきゃ想像を膨らませてワクワクする葵
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/04(木) 21:35:44.03 ID:vVGUqq32o
初に手を出してた娘たちがお風呂で葵に話しかけてくる
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/04(木) 22:13:20.76 ID:uCtaS9jnO
食事中にたまたま4班と相席することになる
627 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/04(木) 22:23:21.31 ID:+e+I9OUyo
4班はまだ前線なので基地で会うことはない

あといっこ
安価下
628 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/04(木) 22:34:07.40 ID:+e+I9OUyo


葵「…サンダーピート號…」ボソ

 食堂で夕食を摂りながら、葵はふと呟いた。

葵「ラセン隊長は、見たことある?」

ラセン「んぐ…ああ、あるぞ。2回くらいだが」

初「ういは、見たことないです…」

静流「サンダーピート號は、長虫閣下と一緒に自衛隊に配備された」

 ラセンの隣に座っていた静流が、口を挟んだ。

静流「閣下がいないと、出撃どころか、コックピットを開けることもできない」

葵「つまり、専用機…!」キラキラ

ラセン「だが、ドリルは付いていない」

 目を輝かせる葵とは反対に、ラセンは不満げだ。

ラセン「それどころか、装備らしい装備が一つもない。ただデカくて、硬くて、前に突き進むだけだ」

由依「へぇ…それって不便じゃないですか?」

静流「超大質量による突進だけで、十分な攻撃力を持っているとも言える」

葵「めちゃめちゃ尖ってる…」キラキラ

629 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/05(金) 20:49:15.07 ID:HOXxwbU9o


虹「…」ジッ



「オーライ! オーライ!」「もうちょっと右! そこからまっすぐ!」「進路に誰もいないな!?」



 並列接続された2台のトレーラーに曳航される、巨大な黒いコンテナを、虹は少し離れたジープの荷台から見つめていた。隣に座っているのは、戦車部隊長の網走巌2等陸佐。

巌「いつ見ても、壮観でありますな。流石に閣下は、慣れておられるでしょうが」

虹「ふむ…」

 真っ黒なフルフェイスヘルメット。白い制服の下には、インナーを纏い、黒手袋に黒ブーツまで嵌め、表情はおろか顔色すら伺い知れない。彼女の素顔を見たものは、陸自にすら巌含め数名しかいない。

虹「吾は大抵、あれの操縦席にしかおらん。こうして外から眺めるのは、吾にとっても新鮮だ」

巌「そうでしたか」

 相槌を打つと、巌は通信機を耳に当てた。

巌「こちらは戦車部隊長、網走。整地の進捗はいかがですか。どうぞ」



”こちらは工作7班長、鉄山。ヤギさんポイントまでのルートは確保。あと20分程度で、コンテナ展開可能な広場の整地が完了する”



巌「了解。サンダーピート號の現着は3時間後。整地完了したら、現着までしばらく休憩していなさい。どうぞ」



”了解”



虹「鉄山は、よく働くな。同期の玉置に先を越されて、焦ってはいないか」

巌「玉置の昇進は、事故みたいなものです。むしろ巻き込まれずに済んだと思うべきでしょう」

虹「だが…入隊した頃の奴の野心を、吾は今でも覚えているのだ」

巌「であれば、その野心を藤島さん…前の幕僚長が徹底的に叩き潰したことも、覚えておいででしょう」

虹「潰れるかな? 奴が…」

 ヘルメットに内蔵されたマイクに溜め息が当たり、がさがさと音を立てた。



由依「よーし終わり!」

真姫「できたぁ…」

 山道の入り口を広げ、道を踏み固めて、丸い広場が出来上がった。ここに、長虫陸将のサンダーピート號を積んだトレーラーが到着し、出撃の準備をするのだという。

葵「普通に、基地から走ってきちゃだめなの…?」

ラセン「実物を見れば、我々が何故こんな苦労をしなければならんのか、嫌でも分かるぞ」

葵「おお…」ワクワク

 ラセンの言葉に、葵はむしろ目を輝かせた。

由依「じゃあ、閣下たちが着くまではきゅうけーい!」

 由依が宣言した。



安価下1〜3でコンマ最大 休憩中の出来事、行動
630 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/06(土) 14:28:57.18 ID:p+Yp9q7mo
安価付かないしコンマにしよ

安価下コンマ
01〜05 小競り合い
06〜15 このレーション…
16〜40 特に何も起こらない
41〜80 崩礼が見に来た
81〜99 何故ここに?
   00 何故ここに…?
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/06(土) 14:39:26.55 ID:pWOVh0su0
632 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/06(土) 21:08:49.01 ID:p+Yp9q7mo


 整地した広場の隅で、レーションと一緒に持ってきたクッキーを齧っていると、山道の方から他の班の隊員たちが降りてきた。最前線で、トラップの撤去に当たっていたグループだ。
 最後に降りてきたのは…



崩礼「…お」



由依「崩礼隊長! …じゃなかった閣下!」

 由依を先頭に、8班の隊員たちが駆け寄った。

崩礼「よう、整地は済んだか」

ラセン「この通りだ。そちらの撤去は? 『閣下』」

 わざとらしく強調しながら、ラセンが尋ねる。

崩礼「見ての通りだ。あのクソデカムカデに轢かれちゃ、たまらねえ」

 それから、ニヤニヤしながらラセンの顔を見つめ、おもむろに目の周りを指でなぞった。そこには、くっきりと黒い隈が浮かんでいた。

崩礼「…見ろよ。ギフトも使ってねえのに、目の周りの黒いのが消えなくなったぜ」

真姫「寝てないんです…?」

崩礼「まあな。ひでえ話だぜ。平木のやつは言う事聞かねえし…」

ラセン「覇気が足りんのだ、覇気が」

 ラセンが鼻を鳴らす。崩礼は黙って肩を竦めた。それから、不意に葵の方を見た。

崩礼「…腕はもう元通りか、篠崎」

葵「ん」コクン

崩礼「朝倉班長とは、上手くやってるか」

葵「ん。崩礼隊長よりも上手くやってる」

崩礼「っ…そ、そうか…」

633 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2024/04/06(土) 21:30:27.47 ID:Wnc8Xx4f0
柊に関しては過去の判例で「通報されないと判断された時はVPNを使わない」んだが、通報されることが目に見えていると判断した場合、村が終了する前にVPNを使って回避しているんだ。
つまりこいつ「通報されるとわかっていて無駄な奇策利敵をやっている」ことになる。
通報される前にVPNで逃げる事がわかっている時点で確信犯なので、マジで入れない方がいい。
実際問題、それの関係で多くの村民に嫌われているし、流石に入れない方が賢明だ。
634 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/07(日) 14:14:31.10 ID:Waq/fDbYo


 それから約2時間後。向こうの方から、地響きの音が近づいてきた。

崩礼「! 来たか」

葵「…」ドキドキ

 やがて、地平線の向こうから、横並びで走ってくる2台のトレーラー、そして、それに曳行される巨大な黒のコンテナが姿を表した。

葵「おっきい…!」キラキラ

由依「うわぁ…」

真姫「あ、あれがサンダーピート號…?」

ラセン「あの箱の中身が、そうだ。安全に運ぶには、ああするしかない」

 トレーラーに続いて、1台のジープがやってきた。それはトレーラーを追い抜いて先に広場に到着すると、荷台から2人の幼女が降りてきた。一人は、適性検査で葵に装填手の仕事を教えた、網走巌。そしてもう一人は、フルフェイスヘルメットの長虫虹だ。
 ラセンが駆け寄った。

ラセン「お疲れ様です、閣下」

虹「ああ。整地は済んだようだな」

ラセン「はい。展開には十分な広さかと」

巌「休憩は取れましたか」

 巌が7、8班を見回した。いかつい名前と鋭い目つきに反して、声色は柔らかい。新入隊員だった葵を指導するときも、そうであった。

由依「はい!」

崩礼「山の前線基地も撤収完了した。とりあえず、登り坂の障害物もある程度撤去しておいたぜ」

虹「そうか」

 短く答えると、虹はゆっくり近づいてくるトレーラーを見て、それから山を見上げて言った。

虹「…敵とは会わなかったのか」

崩礼「ああ。妙だと思っていたが、境界に地雷をばら撒いたのなら合点がいく。前線をかなり下げたんだろう。向こう側に民家が見えたが、全部もぬけの殻だろうよ」

虹「それでも、アナウンスはしなければならない。コンテナが着いたら、3班を呼べ」

崩礼「了解」
635 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/07(日) 14:55:20.16 ID:Waq/fDbYo
巌「…ときに、玉置閣下。負傷者は?」

崩礼「とっくに、基地に叩き返したぜ。今頃、幕僚長に絞られてるだろうよ」

巌「命令に背いた4班長は、いかがしますか」

 すると、崩礼は露骨に嫌そうな顔ををした。

崩礼「おい、機甲科が気にすることじゃないだろ。…なあ?」

ラセン「…む、本官に聞いているのか?」

崩礼「ああ。…ちなみに、ラセンだったらどうする?」

ラセン「知らん。本官は、平木班長に罰を与える立場にない」

崩礼「例え話だよ。お前だって、いつか何かの間違いで、俺の替わりになることがあるかも知れないだろ」

ラセン「…」

 ラセンは、ちらりと虹の方を見てから、言った。

ラセン「伝え方に問題がなかったか、考えなければならん。科長から班長へ、班長から班員へ、正しく意図が伝わっていたか。罰を考えるのは、その後だ」

崩礼「…な? だから、ラセンの方が向いてるって言ったんだよ」

 崩礼は、苦笑しながら虹に言った。

虹「…幕僚長に言うのだ。機甲科が関与する問題ではない」

 虹は、澄ました顔(ヘルメットに隠れて見えないが)で答えた。





「オーライ! オーライ! …ストップ!」



 トレーラーが、後ろ向きに広場に停車した。曳行されてきたコンテナから8本の機械脚が伸び、地面に杭を打ち込んで固定していく。
 最後の一本が地面に刺さると、待機していたコーカソイドの班長、ロナが号令をかけた。

ロナ「3班、かかれ!」

 3班の隊員たちが一斉にコンテナに殺到し、側面に開いた小さな扉を開けて中から無数の機械を取り出した。

葵「…もしかして、今から組み立てるとか?」

静流「本体は別にある。あれは『アナウンス』用の装置」

 広場に並べられていくのは、大きなロケット弾。更に中央には、巨大な箱が設置された。

ロナ「Test、します」

「テスト用音声を再生します!」

 隊員が箱の中の機械を操作すると、並べられたロケット弾から一斉に、プリティ☆メイジーの主題歌が流れ出した。

ロル「…OK」

葵「…?」

 音の出る、ロケット弾? 何に使うのだろう? 首をひねっていると、静流がまた言った。

静流「本番は、避難命令が流れる」
636 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/07(日) 17:39:49.34 ID:Waq/fDbYo
巌「サンダーピート號出撃を、アナウンス開始から72時間後に設定します」

ロナ「Ready…ah…準備、できた…命令する、fire」

巌「…閣下」

虹「では、スピーカーを撃ち出せ」

巌「発射」

ロナ「FIRE !!」

 ロナが声を張り上げた。次の瞬間、無数のランチャーから山の向こう目掛けて、いくつものロケット弾が放たれた。それは広く拡散して、山頂の向こう側に次々と着弾していった。いくつかが地雷に当たり、爆発音が鳴り響いた。

虹「タイマーを設定。アナウンス…開始」

ロナ「Playback !」

「再生!」

 隊員が機械を操作すると、山が揺れるほどの音声が鳴り響いた。山頂を越えたこちら側にまで、なにか言っているのが聞こえる。



静流「人間たちに、避難を促している。何も知らない非戦闘員を轢いたら、まずい」

葵「出撃は72時間後って…3日後?」

崩礼「避難に、それくらいの猶予はやるってことだ。…長虫さん、テントはこっちだ。休憩するなら使ってくれ」

虹「分かった。ではこれより24時間は休憩とする。その後、コンテナの展開を開始する」

巌「機甲科は野営の準備を! 敵は飛行機を持っている! 上空に気を配れ!」



「「「サーイエッサー!」」」





葵「…はぁ」

 自分たちも持参したテントを張り、一息ついた。外はすっかり暗くなり、薄いテントの外には冷たい空気が漂っている。



安価下1〜3でコンマ最大 休憩中の出来事、行動
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/07(日) 19:38:00.34 ID:3bvuY4ZMo
キャンプでカレー作る雰囲気で糧食の準備をする葵達
638 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/07(日) 20:07:17.42 ID:Waq/fDbYo


由依「包丁を使うときは、猫の手!」トントントン

葵「ん」トントントン

 水で洗った平たい石の上で、人参を刻む8班一行。生野菜など、普通は一兵卒が持ち込むものではないのだが、そこは由依のギフト『育成』の使いどころだ。こっそり持ってきた野菜の種を適当な場所に植え、あっという間に収穫まで成長させてしまったのだ。

真姫「由依ちゃん、切ったお野菜、お鍋に入れるね」バラバラ

初「缶詰のお肉も、入れちゃいます…」ドボッ

由依「じゃあ、火を起こして…」シュッ シュッ シュボッ

 メタルマッチとナイフで、積み上げた枯れ枝に火をつけると、その上に野菜と肉を入れた鍋を吊るし、水を注いだ。

葵「キャンプみたい」

初「そうですね…」

 パチパチと爆ぜる焚き火を眺めながら、葵は呟いた。



安価下コンマ
01〜05 飛行機だ!
06〜10 向こうが騒がしい
11〜30 味がしない…
31〜60 カレールゥだ!
61〜80 ↑+米もあるぞ!!
81〜99 ラセン隊長たちも来た
   00 長虫閣下!?
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/07(日) 20:10:31.65 ID:52OtHRDZ0
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/07(日) 20:10:42.08 ID:3IZqVOoYO
高コンマこい
641 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/07(日) 20:34:24.29 ID:Waq/fDbYo
初「でも…このままだと、お野菜とお肉を茹でただけです…?」

葵「確かに」

由依「ふっふっふ〜…」

 そこへ、由依が意味深に笑みながら近寄ってきた。彼女は、葵と初の目の前に経つと、後ろに回していた手を前に出した。

由依「じゃじゃーん!」



『カレールゥ』『レトルトご飯』



葵「!!」ガタッ

初「カレー! カレーができます!」

真姫「ご飯温めるから、こっちでお湯も沸かすね」ゴトッ



「「「「ごちそうさまでした!」」」」



葵「ふぅ…」

真姫「キャンプで食べるカレーって、お家で食べるより美味しく感じるよね」

由依「よしっ、早く片付けして、寝る用意をしなきゃ」スクッ

葵「んん…」ドッコイショ

初「明日から、あのコンテナを開けるんですよね…」

 遠くから響く避難命令を聞きながら、葵たちは鍋や皿を片付けた。焚き火に土をかけて消すと、辺りはもう真っ暗だ。テントに入り、寝袋に潜り込んで目を閉じた。



安価下コンマ ゾロ目で…
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/07(日) 20:45:52.13 ID:3bvuY4ZMo
崩?
643 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/07(日) 20:55:39.65 ID:Waq/fDbYo
ここで区切る
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/07(日) 20:57:18.36 ID:3bvuY4ZMo
おつおつ
645 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/08(月) 21:51:04.18 ID:hlhetY8Uo


ドドドドドド…

葵「ん…」ムクリ

初「ふぁ…」

真姫「何の音…?」スクッ

由依「Zzz…」

 外から響いてくる音に、葵たちは目を覚ました。真姫が寝袋を出て、テントの外を覗く。

真姫「…あっ!」

葵「何?」

由依「んぁ…」モゾ

真姫「外に、輸送バンがいっぱい…」

 葵も起き上がり、テントの外を見た。

葵「!」



二三「急げ、降りろ! 小隊ごとに整列し、中隊長に報告しろ!」



由依「んん…っ、普通科が到着したみたいだね…」ノソリ

 由依が、ようやく起きてきた。

由依「サンダーピート號が出撃したら、その後から侵攻するから、もう来て準備するんだって」

葵「…それ、初めて知った」

由依「ふぇ? …っ!!?」

 由依の顔が、さっと青ざめた。

由依「い、言ってなかったっけ? ごめん!」

真姫「とにかく、早く着替えて、テントを出よう?」



 新しい作戦拠点として、1班によって建てられたテントには、虹、崩礼、二三が顔を合わせていた。

虹「紫藤普通科長は来てないのか」

二三「科長は、第一作戦部隊不在の間の首都防衛の指揮に当たられます。自分が代理として、部隊の指揮に当たります!」

 二三が直立したまま答えた。

崩礼「そうかよ。…で、こっちの作戦は?」

虹「サンダーピート號で地雷を撤去し、山道の安全を確保した後、普通科第一作戦部隊が山越えを行う。無事越えたら、山を背にして陣を敷く」

崩礼「俺たちが出るのは、その後で良いんだな?」

二三「敵の動き次第であります。侵攻前のアナウンスを聞いて、逆に敵が軍を展開している可能性もあります」

虹「その時は、サンダーピート號が盾になる。その後ろで陣を敷くと良い」

崩礼「地質次第だが、塹壕を掘るのが良いだろう。山越えのときは、7、8班を同行させろ」
646 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/08(月) 22:04:25.78 ID:hlhetY8Uo


由依「…というわけで、サンダーピート號が出撃したら、あたしたちは普通科と一緒に出発だね」

葵「…」カチャカチャ

 葵は作戦を聞きながら、緊張の面持ちでリボルバーを弄んだ。次の相手は、テロリストでも、種付けおじさんでもない、人間だ。自分も、少し前まで同じ存在だった…

由依「人の住む場所に入ったら…少なくとも、女の子は絶対に傷つけないこと。その他人間も、抵抗してこない限りは殺さないこと」

初「ふぅ…すぅ…」プルプル

真姫「…初ちゃん、出撃はまだ先だから」

由依「取り敢えず…もうすぐ、サンダーピート號をコンテナから出すから、護衛がてら見学しに行こっか」



安価下コンマ
01〜10 飛行機だ!
11〜20 遠くで爆発音が
21〜80 大きい…
81〜95 網走隊長?
96〜00 長虫閣下…?
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/08(月) 22:14:05.24 ID:bo7YTdR7o
えいや
648 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/10(水) 21:15:07.94 ID:lzlDEqpio


ゴウンゴウンゴウン ゴゴゴゴゴゴ…



 轟音と共に、黒いコンテナの天井が跳ね上がり、そのまま壁が四方へと倒れていく。
 中から現れたのは、巨大な鋼鉄の多脚戦車であった。鋭い足がずらりと並んだ胴体は、確かに崩礼が形容したムカデそのものであった。

葵「おっきい…!」キラキラ

 目を輝かせる葵。
 4面の壁が完全に倒れて地面に接触すると、離れていた機甲科の隊員たちが一斉に駆け寄って点検を始めた。



「第一関節から始めること!」「ねじ締めよし!」「駆動よし!」



葵「…大変そう」

 アニメでは半分以上カットされるようなメンテナンスが、目の前で延々と繰り広げられている。流石の葵も、ずっと変わらない景色に飽きてきた。

静流「サンダーピート號は、すごい兵器。でも、準備にすごく時間がかかる」

葵「!」

 いつの間にか後ろに立っていた静流が、言った。

静流「おまけに、できることはとても少ない」

葵「前に進むだけって、ラセン隊長が言ってた」

静流「」コクン

葵「サンダーピート號は…コトブキ博士が作ったの?」

静流「『核』は、コトブキ博士。その周りは、理化学研究所の研究者や、陸自の偉い人たちが考えて、作った」

葵「へぇ…」

 コトブキ博士が全部作っていたら、もう少し便利な代物になったのだろうか。葵は、ぼんやりと考えた。



 日が沈むと、点検を中止して夕食が始まった。普通科が持ってきた大鍋で、大量のシチューが作られて、葵たち工作科にも振る舞われた。

初「はふっ、ふーっ…」

由依「ん、おいひ…」モグモグ

 熱々のシチューに、乾パンでお腹を満たすと、一同はテントに入った。



安価下コンマ
01    爆撃
02〜10 銃声
11〜25 普通科は…
26〜60 翌朝
61〜80 葵「おしっこ…」
81〜95 ↑+長虫閣下…?
96〜00 何でここに
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/10(水) 21:16:25.80 ID:/TQ+Q5zSO
高コンマこい
650 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/10(水) 21:43:38.11 ID:lzlDEqpio


葵「…っ」パチ

 暗いテントの中で、葵は目を覚ました。ゆっくりと起き上がりながら、ぼやく。

葵「おしっこ…」モゾモゾ

 寝袋を這い出し、他の仲間を起こさないように、そっとテントを出た。
 広場ではライトが焚かれていて、機甲科の専属部隊による夜を徹した点検作業が行われていた。

葵「大変そう…」

 葵は灯りと喧騒と、他のテントを避けるように、木立の奥へと入っていった。



 人気のない木立に入ると、葵は隊服のズボンとパンツを下ろしてしゃがんだ。

葵「…ん」フルッ

シュィィィィ…

葵「ふぅ…」ショロロロロ…

 作戦が始まれば、トイレで落ち着いて排泄もできない。こうやって、パンツを下ろして座ることすらままならず、行動しながらパンツの中におしっこすることもままある。濡れたパンツを穿き続けるのは、気持ち悪い。冷えるし、痒くなる。知らずに臨んだ適性試験で、葵はお気に入りのパンツを台無しにしてしまったものだ…

葵「んっ」フルフル

 葵は立ち上がり、下を穿き直した。



安価下 どうする?
@テントに帰る

A散歩する

Bその他要記述
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/10(水) 22:20:59.37 ID:I3fStsW7o
2
652 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/10(水) 22:43:53.54 ID:lzlDEqpio


 そのまま、しばらく辺りを散歩することにした。



安価下コンマ
01〜05 夜偵
06〜15 取り残したトラップ
16〜60 眠くなってきた
61〜80 ラセン
81〜95 崩礼
96〜00 虹
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/10(水) 22:49:22.92 ID:88b8GSX9o
はい
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/10(水) 22:49:36.46 ID:AWTy96Rv0
655 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/10(水) 22:50:46.74 ID:lzlDEqpio
ねる

今まで出てきたキャラで、誰が一番好き?
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/10(水) 22:51:16.06 ID:88b8GSX9o
っし!!
崩礼好きなんだ
√まだ諦めない
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/10(水) 23:05:09.84 ID:/TQ+Q5zSO
おつ。
ラセンに一票。だけど自分が投げたキャラにも出番がほしい今日この頃。
658 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/11(木) 22:48:56.48 ID:V2CdEUIQo


 あまり離れるといけないと思い、テントの林立する辺りに戻ってくると、一人の幼女が木の根元に座り込んでいるのを見つけた。



崩礼「…」ボー



葵「…」ソロリ

崩礼「…ん」チラ

 崩礼は、こっそり近づいてきた葵に気づくと、顔を上げてちらりと彼女の方を見た。それから、「よう」と短く声をかけ、また宙を見つけた。

葵「…寝なくていいの?」

崩礼「寝てなさすぎて、目が冴えちまった」

葵「変なの」

崩礼「変だろ」

 崩礼は、力なく笑った。
 葵は、その隣に腰を下ろした。

葵「1班って、どんなとこ?」

崩礼「代わり映えしないところだな。どこに行っても、何の任務でも、1班の仕事は拠点の設営。出来上がりは全部同じ」

葵「そういうものでしょ」

崩礼「それが仕事だからな。だが、塹壕戦みたいな臨機応変、行き当たりばったりで何とかするみたいな、そういうスリルは無い」

葵「嫌?」

崩礼「俺より向いてるやつがいるだろうとは、思うぜ」

 崩礼は、溜め息を吐いた。



安価下1〜3でコンマ最大 崩礼との話題、行動など
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/11(木) 23:26:55.90 ID:0my90d80o
頑張ってると思うと言ってぎゅっと抱きしめる
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/12(金) 00:44:17.43 ID:iP2Ts+bAo
強引にでも寝かす
661 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/12(金) 22:31:15.55 ID:exNk2eVXo
葵「…」

 葵は、そんな崩礼の肩に腕を回すと…

葵「」ギュ

崩礼「!?」

葵「…でも、隊長は頑張ってると思う」

崩礼「…葵」



安価下コンマ
01〜60 寝た
61〜90 泣き出した
91〜00 襲われた
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/12(金) 22:38:12.65 ID:q2bkp7hZo
えい
663 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/13(土) 16:02:45.47 ID:lCdzEV9No
崩礼「…そうか」

 崩礼は、葵の耳元で呟いた。

崩礼「お前が、そう言うなら…っ…俺は…俺はま、まちがっ…」

葵「…」

 顎を乗せた葵の肩に、熱い雫がぽたぽたと落ちた。

崩礼「…はぁっ、わ、悪い…」

葵「…ん」

 葵は何も言わず、夜更け過ぎまで崩礼を抱きしめた。



「サンダーピート號出撃は5時間後! それまでにテントの撤収を済ませること! ゴミは分別して、補給班に持って帰ってもらってね!」



 長大なサンダーピート號の頭部に据付られた、鋼鉄の扉の前に立つと、虹は黒いグローブを外した。

虹「…」スルッ

 バチッ

 その瞬間、空気がぴりついた。よく見ると、真っ白な虹の指の間を、白いスパーク光が走っている。虹がその手で扉のハンドルを握ると、扉の上にあるランプが灯り、ゆっくりと上に開いた。
 虹が、巌の方を振り返った。

虹「では、吾が降りるまでの指揮を頼む」

巌「了解」

 そう言うと虹は、サンダーピート號の機内へと入っていった。扉が閉まり、機体のあちこちからモーターの唸り声が鳴り始める。



葵「おお…」

静流「長虫閣下のギフトは『帯電』。サンダーピート號は、そのギフトを動力にした電動多脚戦車」

葵「だから、閣下しか動かせないんだ…」

ラセン「おい、我々も普通科に同行するぞ!」

由依「8班はこっちー!」

 サンダーピート號の後方に、第一作戦部隊が列を組んでいる。その中に、葵たちも加わった。

桜「…! 篠崎陸曹長」

葵「桜、久しぶり」

由依「佐山中隊長、よろしくね」

桜「はい。…我々第2中隊は、機甲科砲B班、工作8班と共にサンダーピート號の左後方を進撃します」
664 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/13(土) 17:13:33.55 ID:lCdzEV9No
 桜が、作戦を説明した。

桜「発進後、サンダーピート號は下り坂を蛇行し、地雷を爆破処理しながら侵攻します。安全が確認されたら、我々も坂を下り進撃します。山頂でトラップの除去に当たっていた班によると、山道には古い家がいくつか立っており、人がいるかは不明。山を下ると、狭い平野と集落に出ます。まずは、そこを第一目標とします」

由依「もし、向こう側に兵隊が集まってたら、あたしたちの出番だね」

 桜は頷いた。

桜「サンダーピート號が、敵の侵攻を塞ぐように停車します。その後ろで塹壕を掘り、機体を迂回、もしくは下を潜る形で、敵陣に突撃します。その場合の指揮は、朝倉8班長にお願いします」

由依「が、頑張るね!」グッ



 日が傾き始めた頃、遂にサンダーピート號が前進を始めた。

二三「まだ動くな! 巻き込まれるぞ!」

 二三が叫んだ。
 巨大な鋼鉄のムカデが、鋭い爪を蠢かしながら、コンテナのスロープを降り、ゆっくりと坂を登り始めた。その速度が見る見るうちに速まっていき、やがて轟音と土煙を上げながら猛スピードで坂を駆け上がっていった。粉塵に電光が混じり、薄暗い空がぱっぱっと明るくなる。

葵「かっこいい…!」キラキラ

桜「わた、本官も初めて見たけど…すごい迫力」

 それからしばらくして、山に爆発音が次々と響き始めた。

二三「サンダーピート號が、下り坂に差し掛かった! 第一作戦部隊、前進!!」

 二三の号令で、兵士たちが進撃を始めた。



安価下コンマ
01    待ち伏せ
02〜10 踏み残し
11〜70 もぬけの殻
71〜99 無対策
   00 何でここに…?
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/13(土) 18:17:49.26 ID:FmlCL8NxO
高コンマだといいな
666 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/13(土) 19:10:39.60 ID:lCdzEV9No






二三「…結局、この町には誰もいなかった、と」

崩礼「目と鼻の先に、地雷をばら撒いたんだ。少なくとも非戦闘員は誰もいない方が自然だろうよ」

巌「ふむ…目当ての人間もいないとなると、もっと先へ進むしかないでしょう」

崩礼「取り敢えず、長虫さんをサンダーピート號から下ろしたらどうだ? この隊で一番偉いのは、あいつだろ?」

巌「閣下は今、車内で放電中です。思ったよりも早く用が済んでしまい、電気が余ってしまったようで」

崩礼「面倒くせえな体質だな」ハァ



葵「…」キョロキョロ

 葵は、空き家の中を見回して言った。

葵「ずっと使われてないみたい」

 『演算』が無くても分かるほど、家の中は埃被って、冷え切っていた。皿や調理器具など、持ち出せそうな家財道具は殆ど持ち出されており、住人はずっと昔に、計画的に退去したのだと推測された。

真姫「結局、戦いも無かったね」

初「ちょっと、良かったかも…」ホッ

 そこへ由依が入ってきた。

由依「おまたせ! 会議で決まったことを報告するね」

 8班員は、放置された机を囲んで座った。

由依「まず、この町は新しい領地として、国土交通省の子たちが整備することになったの」

葵「国土交通省…」

 ずっと昔、ハケンちゃんに提示された就職先の一つが、国土交通省だった。

由依「国土交通省の子が来るまでは、周りの山の見回りや、罠の除去をするんだけど、基地の子たちと入れ替わりでやるみたい」

真姫「わたしたちは…?」

由依「塹壕堀りの7、8班は、片方が残って、片方が基地に帰るみたい。1週間ごとに交代するんだって。今回は…」



このレスのコンマ 奇数で7班、偶数で8班が残る
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/13(土) 19:18:13.67 ID:vFXe4n3ro
668 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/13(土) 19:19:41.76 ID:lCdzEV9No
由依「7班が戻って、うちが居残りだって」

真姫「はぁい…」

葵「ラセン隊長、帰っちゃうんだ…」

 葵は思わず呟いた。

由依「…えっと、サンダーピート號はここに残しておくみたい。だから、長虫閣下と専属部隊もここに残る。一通り、ここで生活できる設備が整ったら、もっと西、それから南の方へ侵攻するよ」

初「ええと、西はまた山で、南の方には…」

葵「海。でも、こっちに海上自衛隊は無い」

由依「うん。…だから、もしかしたら近々創るかもって。海上自衛隊を」

 由依が、低い声で言った。



葵「ふぁ…」

 空き家の外に出て、葵は欠伸をした。まともな建物にありつけたものの、水も電気も出ない。休み休みの行軍で、下着を汚す羽目にはならずに済んだものの、いい加減にお風呂に入りたい…



安価下1〜3でコンマ最大 町での出来事、行動
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/13(土) 20:10:20.23 ID:vFXe4n3ro
なんとかして風呂(お湯?)整備して風呂入ろう
670 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/13(土) 21:20:46.80 ID:lCdzEV9No
葵「…いや、入る…!」

 葵のギフトの一つは『再現』。壊れたものを直すことができる。それを駆使すれば、壊れたお風呂を直すことだってできるはず。
 葵は家に引き返すと、埃の積もった浴室に足を踏み入れた。



安価下コンマ
01    でかい虫
02〜30 流石に水道は…
31〜60 ドラム缶風呂で勘弁
61〜90 普通科の娘が…
91〜00 直った!
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/13(土) 21:39:23.56 ID:c74QNiXCo
「入る」と心の中で思ったならッ!
672 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/13(土) 21:44:26.89 ID:lCdzEV9No


葵「…わかんない」ガックリ

 葵の『再現』は、一度見たものを、その通りに再現する能力だ。残念ながら、葵は壊れる前のこの家の風呂の中身を見たことがなかった。おまけに、浴槽周りだけでなく、そもそも水道が壊れており、葵には直しようが無かった。
 落胆していると、初が浴室を覗きに来た。

初「あっ、葵ちゃん、ここにいたんですね」

葵「うん…? どしたの?」

 初は、目を輝かせながら言った。

初「普通科のみなさんが、ドラム缶のお風呂を作ってくれました。入りに行きませんか…!」

葵「行く!」

 葵は、壊れた浴室を飛び出した。



安価下1〜3でコンマ最大 入浴、食事中の出来事
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/13(土) 22:49:57.01 ID:U8iawYkVo
悪乗りのあれて一つのドラム缶に何人入れるかやる
674 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/14(日) 20:33:02.49 ID:Sk+4BPhqo


 打ち棄てられた公園に、数台のドラム缶が並んで火に焚べられていた。全ての缶には、既に一人か二人ずつ、幼女が入って数日ぶりの風呂を堪能していた。

「はい、一人5分までー! …あっ、工作8班ね」

由依「どこに並んだらいい?」

「てきとーに、好きな列に並んでね。一つ前の番になったら、そこの横断幕の向こうで脱いで、開いたら入っていいよ。一人5分で交代ね」



 一つ前の幼女が、ドラム缶風呂に入ったようだ。葵は横断幕を潜り、砂まみれの隊服を脱いだ。着替えが無いのが残念だが、仕方ない…

初「…あっ///」

 隣の列は丁度、初の番だったようだ。細い裸体を晒しながら、もぞもぞと恥ずかしそうにしている。

初「さ、寒いかも、ですね」

葵「確かに」

 そこで、丁度交代の時間になったようだ。葵の前のドラム缶から、一人の幼女が出てくる。初の前の幼女も、ドラム缶から出ようとして…

「きゃーっ!?」ドシャーン

 ドラム缶の縁に足を取られて、缶ごとひっくり返ってしまった。

初「ぅえっ!? だ、大丈夫ですか?」「いたた…」



「あーっ、お風呂が!」



 後ろの方から落胆の声が聞こえた。すぐに、案内をしていた幼女が駆けつけて言った。

「すぐに直すから、ちょっと待っててもらっていい?」

初「うぅ…はい…」プルッ

葵「…初、一緒に入ろ」

初「えっ、良いんですかぁ!?」

葵「寒いでしょ。こっちきて」

初「あ、ありがとうございます…」

 コンクリートブロックの階段を上り、一緒にドラム缶風呂に入った。
 反対側の列では、由依と真姫が服を脱いだところであった。



安価下コンマ
01〜60 何でこっち来るの
61〜80 何で崩礼まで
81〜95 ↑+崩礼の手付きが…
96〜00 う、初…?
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/14(日) 21:00:10.89 ID:Hqrdm2vro
676 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/15(月) 21:26:35.46 ID:5V8b13p/o
由依「…あ、一緒に入るの?」

 由依がこちらに気づいた。

初「あっ、えっと、う、ういのが、倒れちゃって」

由依「あたしも入るー!」トタタタ

葵「えっ?」

由依「ほら、真姫もー!」ヒョイヒョイ

真姫「えっと…じゃあお邪魔しまーす」

葵「ちょ」

 別の列にいたはずの由依と真姫まで、葵のドラム缶に押しかけてきた。

由依「ほら、詰めて」グイグイ

真姫「ここの隙間に…」ザブザブ

初「ぐぇ…」

葵「ちょ、やめっ」

 ただでさえ狭いドラム缶に、裸の幼女が4人も詰め込まれ、葵と初は呻いた。
 そこへ、横断幕を捲って新たな客が現れた。



崩礼「別に、上官だからって譲れだなんて言っちゃ…」



葵「! く、崩礼、たすけ」



崩礼「…」

崩礼「」ヌギヌギ
677 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/15(月) 21:45:48.35 ID:5V8b13p/o
由依「ほらほら、崩礼閣下もー!」

葵「だめ、だめって! なにしてるの___」

崩礼「…邪魔するぜ」グイッ

 0.5幼女くらいしか無いスペースに、崩礼が身体をねじ込んできた。

真姫「ひぃぃ」

初「ぐるじぃ…」

由依「うへへぇ…」

葵「き、きついって! 誰か、出て…んっ!?」ビクッ

 もがく脚に、誰かの手が触れて、葵は思わず叫んだ。

葵「だ、誰っ、触ったの…」クルッ

崩礼「…」ニチャァ

葵「」



安価下 どうする?
@頭突き

A我慢する

Bその他要記述
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/15(月) 21:50:47.22 ID:ZKM/RxgVo
3 我慢する+多少は気にしないフリ
679 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/15(月) 22:16:20.84 ID:5V8b13p/o
崩礼「」サワサワ

葵「…」

 葵は密かに溜め息を吐いた。全く、懲りない奴だ。こんなことをして、何が楽しいのだろう…

崩礼「」フニ

葵「っ///」ビクッ

 小さな手がお尻に触れ、葵は思わず竦み上がった。

由依「流石に狭いねー!」

初「うぐぅ…くるし…」

葵「…」

 はしゃぐ由依たちの手前、糾弾する気にもなれない。
 抵抗しない葵に、崩礼は…



安価下コンマ
01〜05 謝ってきた
06〜20 手を止めた
21〜60 気の済むまで
61〜90 もっと触ってきた
91〜00 囁いてきた
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/15(月) 22:31:16.17 ID:8lyZ50YoO
高コンマこい
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/16(火) 01:17:54.74 ID:JzgLi8QFo
隙を見せるとすぐ調子取り戻したな
と、思ったら?
682 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/16(火) 21:19:48.17 ID:4c2k/KdEo
 が、意外にも崩礼は、すぐに手を引っ込めた。

葵「…?」

崩礼「…」ジッ

 気になって振り向くと、崩礼は怪訝な目で葵を見ていた。彼女は葵と目が合うと、気まずそうにさっと顔を背けた。

崩礼「…///」フイ

葵「…」

 何なんだこいつ。葵は、ぼんやりと、どこかもやもやしながら思った。



葵「家に入れたのに、結局寝袋…」

真姫「お布団、持ってかれちゃってたからね」

 電気も無いため、真っ暗な部屋に寝袋を敷くと、葵たちはその中で目を閉じた。



安価下コンマ
01    夜襲
02〜10 プロペラの音
11〜30 外がうるさい…
31〜60 翌朝
61〜80 整備を手伝って
81〜99 こんな夜中に…
   00 なんでここに
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/16(火) 21:27:27.81 ID:JzgLi8QFo
684 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/16(火) 21:45:01.68 ID:4c2k/KdEo


葵「んご…ふす…ん…」

ギィ コッ コッ コッ

葵「んぁ…ん?」パチ



崩礼「…!」



葵「何…今、何時」

崩礼「1時過ぎだ」

葵「何、こんな夜中に…眠いんだけど」

崩礼「いや、その…」

 崩礼は、珍しくしどろもどろになりながら、ぼそっと言った。

崩礼「…風呂でのこと。いよいよ、マジで怒らせたかなって」

葵「…」

 ぼんやりと、開けっ放しの扉の前に立つ崩礼を眺める。眠い頭が、イライラで覚めてきてしまった。

葵「…気にするくらいなら、しなきゃ良いのに」

崩礼「! そ、そうだよな。ああ…」

 崩礼は、何だか弱気だ。葵に抱き締められて泣いたあの日から、崩礼の葵に対する態度がおかしい。最初のように欲求をぶつけるでも、その後のように上司として振る舞うでも無く…

崩礼「…ごめん」

葵「…」



安価下1〜3でコンマ最大 どうする?
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/16(火) 22:04:53.76 ID:zu0Ll9BCo
有無を言わさず抱きまくらのしてもう一度寝る
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/16(火) 22:35:59.15 ID:HWRsiuNN0
隣で寝るくらいなら別にいいと言ってまた寝る
687 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/16(火) 22:40:44.03 ID:4c2k/KdEo
ねる あといっこ

急速に崩礼攻略に動き始めている…?
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/17(水) 20:01:07.50 ID:026GXwNSo
おつ
弱いところ見せまくりなのは誘ってるな???
689 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/18(木) 22:45:42.23 ID:HXrKVpS0O
葵「…ん」バサ

 葵は、寝袋の口を広げた。

崩礼「葵…?」

葵「ん!」バサバサ

 仏頂面で、寝袋の口をばたばた揺する葵。崩礼は困惑しながら…恐る恐る靴を脱ぎ、寝袋の中に入り込んだ。

葵「」ギュ

崩礼「っ!」ドキッ

 狭い寝袋の中で密着した崩礼の身体を抱き締め、葵は目を閉じた。

葵「ん…すぅ…」

崩礼「おい…それで寝るのかよ…おい、襲うぞ…マジで…」



安価下コンマ
01〜20 超いびき
21〜50 がちがち
51〜80 抱き返す
81〜95 キス
96〜00 マジで…
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/18(木) 22:47:14.58 ID:C7lSu0320
691 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/19(金) 22:42:59.03 ID:nWhPjPIuo


葵「んごご…ふひゅ…」

崩礼「マジで寝やがった…ってか、いびきうるさ…」

 崩礼はぼやくと…恐る恐る、自葵の身体に腕を回した。

崩礼「…」ギュ

葵「ん…」

崩礼「俺はな…今でも、変わってねえ。今でも…お前のことが…」

葵「ん」モゾ

崩礼「!」ビクッ

 崩礼は口をつぐみ…そのまま、目を閉じた。



初「ん…」モゾ

初「おはよぉございま…っ!?」ビクッ

 目を覚ました初は、隣の寝袋に気付いて跳ね起きた。

真姫「んんっ…もう朝ぁ…あっ」

初「ええと、起こした方が…?」

真姫「うーん…まあ、もうちょっとしたら、ね」



葵「んごご…」

崩礼「Zzz…」



虹「しっかり土を落としてくれ。地雷原を無理やり走って、かなり汚れてしまった」

 機甲科の専属部隊が、サンダーピート號の清掃や修理に当たっている。葵たち工作科は町を回り、建物や設備の修復や、解体を行うことになった。

由依「国土交通省の子たちが来るまでのつなぎだから、完璧にやらなくても良いんだって」

真姫「一先ず住めるようになるまで、って感じだね」

初「頑張りましょう…!」



安価下コンマ
01〜05 偵察機
06〜20 大雨
21〜60 こんなもんかな
61〜80 お風呂も直せた
81〜99 視察???
   00
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/19(金) 22:44:13.17 ID:Lo4hzR8B0
えい
693 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/19(金) 23:03:31.91 ID:nWhPjPIuo


ポッ ポッ



葵「あ」



ザー ザー



真姫「ひゃーっ!」

由依「あそこの家に入ろ!」

 突然降り出した雨に、一行は慌てて近くの空き家に入った。

由依「あちゃー、これじゃ作業どころじゃないね…」

葵「これ、今日中に止むのかな…?」

由依「取り敢えず、屋内でできることをやろっか」



安価下1〜3でコンマ最大 雨宿り中の出来事、行動
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/19(金) 23:30:26.19 ID:5SqTN1zVo
崩礼とどこまでイッたのか質問責めを受ける
695 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/20(土) 19:32:21.71 ID:NelbNCkZo


初「…あの」

葵「?」

 窓から外の雨を眺めていると、初が小声で話しかけてきた。

初「あ、葵ちゃんは…崩礼閣下と、その…」

葵「崩礼と?」

初「…し、したんですか…///」

葵「!!?」ビクゥッ

 竦み上がった葵に、由依と真姫も気付いて近寄ってきた。

真姫「えっ、ほんとに…?」

由依「したって、何をー? 一緒に寝てたって聞いたけど」

 ちなみに、由依が起きる前に崩礼はそそくさと、葵の寝袋を出ていった。

葵「し、してないから! 一緒に寝ただけだから」

由依「へぇ、崩礼たいちょ、閣下が、そんなことするんだ…」

葵「あ、あのね、崩礼はね…」

 出会った頃にされた所業を語ろうとしたところで、由依がぽつりと言った。

由依「…崩礼閣下が誰かに甘えるなんて、見たこと無いし、聞いたこともないから、意外…」

葵「…」

 葵は、思わず黙り込んだ。崩礼のあの態度は…思った以上に、異常事態なのかもしれない。もしくは、葵にしか見せないようにしているのか…
 不思議な気持ちを、葵は感じた。嫌か、嫌ではないか、それすら分からない、曖昧な感情を…



 結局、日が暮れるまで雨は止まなかった。

由依「まあ、明日もあるし…この雨じゃ、国土交通省もすぐには来れないよね」



安価下1〜3でコンマ最大 夜の出来事、行動
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/20(土) 20:03:04.71 ID:z6is6RAI0
任務待機中だし筋トレ器具再現で作って訓練
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/20(土) 20:42:56.26 ID:I8VZq1NEo
初がこっそり自慰している
糸で手を縛ったりしていて明らかに物足りなさそう
698 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/20(土) 21:07:48.32 ID:NelbNCkZo
由依「今日は何もできなかったなぁ…」ボソッ

葵「…由依」チョンチョン

由依「どうしたの、葵ちゃ」

 言いながら振り向いた由依の目に飛び込んできたのは、空き家に所狭しと並べられたトレーニングマシーン。

由依「!? いつの間に」

真姫「葵ちゃんが、基地のジムのを『再現』したんだよ」

葵「作戦行動中だし、暇なら訓練がてらトレーニングしよう」

由依「…よし、やろう!」



安価下コンマ
01    床が抜けた
02〜40 プロテインは無いよね
41〜70 他の隊も集まってきた
71〜95 ファンクラブ…?
96〜00 良い心がけですね
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/20(土) 21:11:41.55 ID:YWAl7v0Co
ほい
700 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/20(土) 21:50:31.32 ID:NelbNCkZo


「ねえ、何かこの家騒がしいんだけど…あっ!」



「ここで、ジムを開いていると…おお、本当にあった!」

「うちもやっていい?」



桜「…あっ、朝倉准陸尉。我々も使わせていただいても…」

由依「葵ちゃんが用意してくれたから、そっちに聞いてね」

葵「好きに使っていいよ」



葵「ごくっ、ごくっ、ごくっ…ぷはっ」

 飛び入り参加してきた他の隊員が分けてくれたプロテインを飲み干すと、葵はほっと息を吐いた。雨で出遅れたが、結果的に充実した一日になった。寝て、明日に備えよう…

701 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/04/20(土) 21:58:26.00 ID:NelbNCkZo


???「おじゃましまーす!」

???「国土交通省でーす!」

 翌朝、町に国土交通省から2人の幼女がやってきた。

崩礼「結局、雨で作業はあまり進んでない。インフラ整備に関しては専門じゃないし、あんたらに任せるぜ」



安価下1〜3で次の>>1のコンマに一番近いやつと遠いやつ 国土交通省の幼女について 名前と容姿、ギフトは必須
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/20(土) 22:11:16.91 ID:YWAl7v0Co
橘みずほ

緑髪のツインテ
ちっちゃい
赤メインの駅員服(スカート)を着崩して着用

ギフト:測量
水平測ったり距離測ったり……測量に必要な事はほぼ全て機械より正確に分かるよ
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/04/20(土) 22:28:53.49 ID:I8VZq1NEo
鈴木クラフ
赤髪のロングウェーブヘア
作業上着に褌、太ももとお尻が非常に大きく気合入れるためによくペチペチしている

『修復』
物理的に壊れたものを元通りにできる
壊れた度合いに依らず元の形だった期間が長いほど完璧に直せる(新品に近い物は上手く直せない)
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2024/04/20(土) 22:31:53.08 ID:gLKN/LxE0
フィヨルド=ニヴルヘイム
金髪ショートと氷のような透明感のある水色の目の白人系で体型はほっそり
壮大な印象の名前の正体は偽名、心身共に託せると信じた相手にのみ本名を明かそうとしてる
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