【安価】ヒーローは被虐で輝く【短編】

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872 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2026/10/12(月) 22:46:10.92 ID:u6junNx20
主人公 「くぅ────ぁっ♡ ♡」


 ビクンッ♡


 下敷きにしている主人公の筋肉が強張ったことをその身で感じた愛菜は、笑いだしてしまいそうになるのを堪え、穏和な表情を保ったまま攻めることをやめなかった。


主人公 「ま、まって、桃瀬さん♡ どうして……き……キス……なんて……んんっ♡ ♡」

愛 菜 「ちゅっ♡ ちゅっ♡ 主人公さん、ゴメンなさい……。こんなことくらいでしか、お詫びができなくて……。ちゅっ♡ んちゅっ♡ ちゅっ♡」

主人公 「ゃっ♡ ♡ むふぅっ♡ ♡ も♡ ゃめ♡ んぅンッッ♡ ♡ 」


 容赦なく主人公の顔に散りばめられる、熱烈なキス。

 彼女の《魅了》のキスを受けるたび、全神経が甘やかな刺激に襲われ、加速する鼓動はどうしたって彼女を意識しての緊張や焦燥だと錯覚する。
 その結果────愛菜の演技を見破れない節穴男の瞳は潤み、細められ、眉はハの字に垂れ下がる。頬は紅潮し、口許は緩く惚けて口内を覗かせている。
 抵抗しようとおもえば、いつだって────最初のキスからそうだった。彼はトップクラスに位置する強さを有するヒーロー。彼女を簡単に制することができたはずなのに、彼女に触れもせずに手脚は倒れたままに投げだし、無抵抗だ。


 好きな男を────強い男を────骨抜きにした征服感という快感が、愛菜の欲望を満たす。


 いよいよネタバラシの頃合いかと、愛菜は口の端をもちあげた。
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