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【ハルキ】涼宮ハノレヒ性転換スレ5【晴彦】 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりまして、1時間阻止されなかったらキョン子は俺の姉 [sage]:2008/03/17(月) 02:54:20.27 ID:QWzY/SE0
アングラで細々とシェアを広げ、ニコニコ動画で大爆発したハルヒ性転換の話題で盛り上がるスレです。
極めて好悪の分かれるジャンルですので、苦手な人は即座に撤退してください。
また、ニコニコ動画にupされた動画についての話題は、非ニコラーのことも考慮し、なるべく下記のYouTube板のスレでお願いします。
次スレは速度を鑑みて>>900を踏んだ人、または>>950を踏んだ人が立ててください。
環境によって不可能な人は代打を頼んでください。
原作があっての二次創作、原作キャラの否定、原作の根本を否定する発言は自重しよう。(原作準拠)
性転換ネタを不快に思っている人もいます。
なので自重しながら盛り上がっていこう。
アンチ・荒らしは触らずスルー、NG推奨。
sage進行でお願いします。

【関連スレ】
 YouTube板 【目覚めたら】ハルヒ性転換シリーズスレ その2【負け】
 ttp://pc11.2ch.net/test/read.cgi/streaming/1205104806/l50
 涼宮ハルヒコの憂鬱 まとめWiki 
 ttp://wiki.livedoor.jp/haruhiko_yuutsu/d/FrontPage?wiki_id=64523
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満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1711617334/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/

旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:25:33.60 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459533/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:23:40.62 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459420/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:22:39.08 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459358/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 02:56:05.06 ID:QWzY/SE0
【前スレ】
【涼宮】涼宮ハノレヒ性転換スレ4【晴彦】(パー速)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1205340403/

【過去ログ】
【目覚めたら】ハルヒ性転換シリーズスレ【終わり】
 ttp://pc11.2ch.net/test/read.cgi/streaming/1204728126/

【ニコニコ】ハルヒ性転換スレ【雑談】
 ttp://tmp7.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1204818055/

【キョン子は】ハルヒ性転換スレ3【皆の嫁】
 ttp://tmp7.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1205256248/
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 02:57:41.74 ID:qGcVtXoo
無責任な俺が3ゲット
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 03:02:41.98 ID:HEw8lFE0
>>1
一姫は俺の嫁
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 03:23:08.40 ID:8gBWVBAo
>>1
キョン子が二人も弟はいらないと言ってるので阻止させてもらいます
6 :5 [sage]:2008/03/17(月) 03:23:43.93 ID:8gBWVBAo
ごめんsage忘れてた
7 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 03:49:07.60 ID:euTgVwso
           _   ヵ、     ,.へ
         _∠  ,メ、 `ー――'   ヽ
    ___r-'´   、  `└-------ァ  /
  ∠ -ァ l      \    ヽ \ / /
   /  〉、、     ヽ弋  /レ'´/  /
  ./ /   | \l\|^ヽ  \Y | /  /      |\
 /ノ|  ト|--' ` ̄ \  !_/ノ |  {         j  ヽ これは>>1乙じゃなくて
 '′| l l、!    、_入 |t j   ',  `ー――‐"  ノ  ポニーテールだ
    l ト | ハ-‐′     Yー'   ` ----------‐´    
   V ヽ! .}    rっ .l
        `ー‐-_i  !─、
        / /==/ //∧
8 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 03:54:27.96 ID:SL1swo60
>>1

いやいや、一姫は俺の嫁だ
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 03:54:52.09 ID:euTgVwso
と、いうことでキョン子をもらっていきますね。
10 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 03:55:16.11 ID:L444n1M0
いやいやキョン子は俺の嫁
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 03:55:21.62 ID:8gBWVBAo
えっと、とりあえず前スレの1000は
月の無い晩に気を付けてくれ
12 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 03:55:30.03 ID:QWzY/SE0
1000 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 03:53:13.05 ID:euTgVwso
キョン子は俺の嫁


貴様っ……!!
13 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 03:57:24.81 ID:L444n1M0
もう少しで俺のベッドに無口な超絶池面が投入されるとこだったぜww
14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 03:57:51.73 ID:qGcVtXoo
さあ盛り上がって参りましたミッドナイトレイディオ!司会はわたくし古泉一姫がお送りします
15 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 03:59:15.39 ID:8gBWVBAo
>>13
すいません、ちょっと手違いで朝倉♂も送っちゃってました
16 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:00:14.78 ID:L444n1M0
>>15
おいっ!逆ハーレムじゃねーかよ
ってか!!俺男だからハーレムでもなんでもねーよっ
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:02:18.61 ID:QWzY/SE0
どーいう流れだwwwwww


さて、wikiのSSでも読んで寝るか。
18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:08:08.82 ID:8gBWVBAo
>>14
軽く流してたけど、皆ぁスレに一姫がきてるぞwwww
19 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:13:01.12 ID:L444n1M0
wikiでSS読んでた
いやー文才が有る人って素敵ですねww

古泉のラジオか・・・wwゲストとかいねーのかな?
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:17:05.87 ID:8gBWVBAo
SS書いてた

ゲスト>本命=キョン子
     対抗=ハルヒコ
     大穴=小泉樹
21 :20 [sage]:2008/03/17(月) 04:18:08.93 ID:8gBWVBAo
あ、間違えた 小泉>古泉
脳内変換お願い
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:20:00.90 ID:L444n1M0
>>20
出来上がったら是非読ましてくれ!

やっぱ本命のキョン子嬢だろっ
23 :20 [sage]:2008/03/17(月) 04:23:58.85 ID:8gBWVBAo
>>22
一応目標は今日中にうp

キョン子>だよね^^ たぶん始まって5分くらいで「帰っていいか?」って言う
24 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:29:29.70 ID:qGcVtXoo
古泉
「ハーイ、みなさん、コンバンワー!
さぁ始まりましたコイズミ’sミッドナイトレイディオーゥ略してKMアーゥル!
司会は勿論このわたくし、ニックネームはいっちゃんこと、一姫・古泉です
今日のゲストはYU-KI・NAGATO!!
…さぁYU-KI!ラジオの前の皆に熱いメッセージをカムヒア!」

長門
「…………」

古泉
「hmmm……じゃあ早速質問だけど、どうして、今日の放課後にキョン子ちゃんを
身の危険から守ってやったのかな?YU-KI、Come On!」

長門
「…………」
25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:30:11.78 ID:euTgVwso
長門テラ無反応wwwwwwwww
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:31:52.98 ID:L444n1M0
ちょwwww古泉のテンションwwwwww
27 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:32:23.55 ID:8gBWVBAo
せめてパーソナリティにキョン子が居たらまだましだったろうに…
28 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:34:38.85 ID:8gBWVBAo
てか、気づいたんだが
この段階でもう朝倉はゲストに呼べない状態(ご臨終)になってる?
29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:50:50.15 ID:PsLXa8g0
>>28
個人的にはぜひ呼んでいただきたい
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 04:56:02.93 ID:qGcVtXoo
とりあえずジャリズムのネタから取ったけど完璧にDJこなさせるには色々研究せんと無理やわ
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 05:35:33.18 ID:8gBWVBAo
なんか、止まっちゃてるから
一姫ラジオが曲紹介までいって
「雪、無音、窓辺」がかかってるってことで脳内補完しようwwww
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 06:52:17.26 ID:5AqA9LQ0
キョン子「ちょっとあの……古泉さんは、ズーレーな人ですかい?」
古泉「ズーレー?違います。私はバイですよ!」
キョン子絶句
古泉「ちなみに、あなたは私の好みです」
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 07:00:51.03 ID:.CB2sAAO
キョン子逃げてーー!!












俺の胸に
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 07:38:50.29 ID:Q7x.UgDO
この流れ面白すぎて電車の中でニヤニヤしてる俺きめぇw

今ならこの少数派意見が通りそう
キョン子は俺の妹
35 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 08:08:19.50 ID:8gBWVBAo
>>20の人です
波に乗ったのでSS完成させた!
wikiに乗せた!
結局、貫徹だ!

あと、キョン子は私の従妹なので今年の夏休みも一緒に遊びます!
寝ます…
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 08:18:11.95 ID:euTgVwso
>>35
乙、早速読んでくる。

にしても、いつの間にか親戚やら兄弟が多くなったなぁ。
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 11:27:47.65 ID:LI28LcAO
戸惑いでハルヒがキョンの熱を計るCG見て妄想した

微妙に顔が赤いキョン子を見ておでこを引っ付けるハルヒコ
狼狽するキョン子はさらに顔を赤くさせ、ハルヒコはお姫さまダッコする
家まで送ってもらうがハルヒコは終始普段通りでうろたえてた自分を反省するキョン子
次の日ハルヒコはキョン子の顔が見れませんでした
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 12:28:43.96 ID:DbFel/c0
「戸惑」はいいネタ供給源だな
微妙に露出度の高い古泉(踊り子)とコンピ研部長(魔王)をみて露出は嫌なのに何故か悲しいキョン子とか
近道しようと言い出すのがみつるとか
格ゲーのモーションを考察するために暴れるハルヒコと鶴屋先輩とか

もし、戸惑も話に組み込んだらどうなるんだろう
ハルヒコは恋愛ゲームじゃなくて、純粋にクオリティ求めてそうだ
欲張ってファンタジーとかSFとかごちゃ混ぜになりそうだけど
39 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage 32のネタは「ヒャッコ」より]:2008/03/17(月) 12:29:56.73 ID:5AqA9LQ0
看病イベントは王道だよな!

>>37のような
いつもより距離の近いハルヒコに悶えるキョン子も可愛いけど
個人的には
熱で精神的に弱くなり、保護欲をそそられるようなキョン子を推したい
40 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 12:40:10.95 ID:hmGSBAwo
赤くなるキョンが想像できないだけに顔が近いだけで赤くなるキョン子など想像できない
41 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 13:04:23.20 ID:5AqA9LQ0
>>40
キョンはEDなんじゃないかってくらいだもんなww
でも一応、憤慨の「編集長★一直線!」に挿絵があるよ
ハルヒが馬乗りになるやつ

ていうかそれハルヒコがやったらヤバいな
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 13:57:50.71 ID:7M0KRH60
そう言えばいまさらだけど、wikiの孤島症候群SSの作者名が無いんだけどいいのかね?
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 13:58:31.60 ID:W7pYi7g0
wikiの現行スレ書き換えとくさー
44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 14:11:32.63 ID:DbFel/c0
>>43
乙です
45 :orzの人 [sage]:2008/03/17(月) 15:35:10.99 ID:nCcNndY0
ふと受信した電波でSSを書きなぐって投下してみた
行ったことないとこ舞台にしてたりで表現にツッコミいれたくなるかもしれないorz

俺の中では森さんと新川さんは性別変わってないんだ。
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 16:43:41.81 ID:W7pYi7g0
なんかいろいろと荒らされてたから直しといた。

>>45
俺の中ではSOS団5人と朝倉と鶴屋さんとキョンの妹以外はかわってないぜ!
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 16:49:06.93 ID:cvx5g7Eo
>>46
ナカーマ(´∀`)人(´∀`)
個人的には佐々木団もそのままであって欲しい。
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 16:53:57.23 ID:W7pYi7g0
>>47
俺の脳内では話の都合上佐々木は♂だが、それ以外はそのままだな。

谷口と国木田はキョンのことを恋愛感情なしに友達だと思ってる。
49 :23:55 [sage]:2008/03/17(月) 19:18:30.04 ID:7M0KRH60
申し訳ない、手順間違えたようでページを二つ作ってしまった。同内容なので、先に作ってしまったほうを消したいのだが、wiki職人さんたのめるだろうか。
SSのタイトルは『夏の思い出』です
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 19:47:30.35 ID:DbFel/c0
>>49
削除しておきました
長門ストーカーwwwwwwww
51 :23:55 [sage]:2008/03/17(月) 20:07:34.67 ID:7M0KRH60
>>50
ありがとうございました
>>長門ストーカーwwwwwwwwwwwwwwww
書いてる時には気づかなかったがそう言われてその通りだと思ったwwwwwwww
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 20:09:38.65 ID:EIn716SO
長門ストーカーだと……?
ちょっと見てくる
53 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 21:35:41.92 ID:5AqA9LQ0
前日までに比べ、随分と流れが緩いな
平日だからと信じたい
wikiが荒れて、それでスレ進むのよりはずっと良いと思うけどね
54 :健坊 [sage]:2008/03/17(月) 22:10:51.80 ID:.CB2sAAO
おまいら乙

前回のSS投下で自重しようと思っていましたが、続けてくれと言う言葉に感涙したので恥をしのんでまた投下しようと思います。
今回のSSは無駄に長いので(恐らく40レス程)分割で投下します。

※注意
今回のSSの内容は涼宮ハルヒ(コ)の憂鬱のほのぼとした非日常世界観から逸脱した物語であり、元からある世界観を壊したくない方はスルーを推奨します。
あと、戦闘シーンや流血描写。また視点がコロコロ変わるので読みづらいかと思います、苦手な方はやはりスルーして頂けるとお互いに助かるかと思います。

では、少々長い付き合いになるかもですが宜しくお願いします。
55 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/17(月) 22:11:55.37 ID:.CB2sAAO
「やれやれ」

さて、のっけからいつぞやに封印したはずの言葉を声帯を通して発しているあたしなのだが…今回ばかりは本当に『やれやれ』なのだ

「お疲れ様でした。しかしまぁ全てが事なきを得て本当に良かったですね」
いつもの0円スマイルを浮かべながらポンポンとあたしの肩を二、三度叩く一姫。如才の無い笑顔が何故か鼻につく、どうでもいいけどあたしの髪の毛を弄って遊ぶのは止めて欲しい。

「でも…本当に本当に良かったれしゅ…」
この世に存在するであろう全ての奇跡を結集して形作ったような、愛らしい舌っ足らずな朝比奈先輩はあたしの前に恐る恐るいつもの茶を置く。
あ〜美味しい…この為にあの地獄とも取れる日を過ごしたと言っても過言ではあるまいに。ディラック先生もびっくりだ。意味はない、言ってみただけ。

「………」
こちらも何時も通りの沈黙を肩に乗せながら視線を送ってくる、超エリートのサイ○人も裸足で逃げ出しかねない最強の宇宙人の長門君。
いや…最強かどうかはわからんけどこいつならギャリッ○砲も跳ね返しそうなんだよね、いやいやマジな話。

長門の視線と沈黙は安堵と安らぎを醸し出しつつ、どこか批判めいた0カラットのサファイアのような…え、睨んでらっしゃる?Whyなぜ?確かに今回は…いや今回もか、一番迷惑かけてしまったがあれは不可抗力と言っても過言ではあるまい、所詮あたしは其処らに転がる石のような平々凡々なホモサピエンスなのだ。ライク・ア・ローリング・ストーンさ、判る?いくら我らが先祖アウストラノピテクスだか北京原人だかが進化した果てが今のあたしだとしても、なんの力も無い一高校生に過ぎんのさ。
56 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/17(月) 22:13:32.84 ID:.CB2sAAO
そんな訳で長門のパトロンである情報なんとか体に敵う筈も無いだろう?体は剣で出来ていようが、世界と同化しようが無駄な足掻きって訳で。

あぁ…思い出しただけでもこめかみが痛みだす。

部室の窓から差す陽光がキラキラと朝比奈先輩が淹れてくれたお茶に映し出される、その光と共にこの糞暑い真夏に飲むもんでもないはずの熱々のお茶をあたしは喉に流し込む。いや美味い。

さて、一姫と朝比奈先輩と長門と、この部室には世界に誇れる――誇った時点で負け組のような気がするのは気のせいではないだろう――色物キャラが揃っているのだが、その色物戦隊のリーダーであるキング・オブ・ザ・色物の称号を与えたい奴

晴彦はと言うと、さて…どうしたもんかね。別に居ないなら居ないで静かでいいんだが…こういう場合ご多分に漏れずこうあたしが心安らかにまったりしている所にや「おーっす!!掃除が長引いて少し遅れちまった!!」

……まぁこんな感じだ。そこ、予想通り過ぎてつまらんとか言うな。ある意味これがあたしにとっての日常なのだ、晴彦がしおらしくそっと扉を開けて「お、遅れちゃってすみません…掃除が…長引いちゃって…」と上目遣いに両手でシャツの端を掴みもじもじしてたらそれこそ力一杯抱き締めかねない。あ、いや…ゲフンゲフン…あたしにショタ属性はないよ?うん、そんなのが非日常なのさ、残念ながらね。

何時も通り団長席に偉そうにふんぞり返りパソコンを弄りだす晴彦を見てあたしは心底安心した。どうやら長門の記憶操作は上手く行ったようだ…晴彦に情報操作を試みるのには多少のリスクを負ったのだがどうやら杞憂のようだ
57 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/17(月) 22:17:24.25 ID:.CB2sAAO
「……はぁ」
「んだよ溜め息なんてついて、まるで大事をなんとかかんとか片付けた後に一服してるみたいじゃないか」
「………」

ほんと…何故にこいつは無駄に鋭いんでしょうか?どうせ判りはしないのは承知の上だが少なからず狼狽はする、それを

「別に」
と言って流すのが定石ってもんだろ?そうだでしょ?そうだと言ってくれ!

晴彦は「ふん」と息を1つ巻いてネットの海へ意識を埋没させた、そのままワケわからん力もネットの海に投げちまえば楽なんだけどなぁ…主にあたしが。

「………」
頬杖を付きながらカチカチとマウスをクリックする晴彦を眺めるあたし。気でも狂ったのか?いやいやまさか、気が狂っていたのはちょっと前のあたしであって今のあたしではないのさ、その過程のせいでいつもとは違った心境で晴彦を眺めている訳ですよ、はい。

勘の良い人なら既に予想がついてるだろうが、またとある事件が勃発したのである…しかし今回の事件は晴彦が起こした訳じゃない、まぁ『あいつら』の目的が晴彦である以上言い切れるもんでもないんだが…今回の事件の原因はあたしである。

いやいや、言い切った後に改めてやれやれと言いたくなるね。まさかこのあたしが事件の原因だとは誰が思おう…あたし自身も質の悪い冗談だと思ってしまう程なのだから。しかしこれは覆らない事実である、今回の事件の原因はあたしであって、被害者はSOS団の銘々であり、主に晴彦が被害を被った。まさかあの晴彦が、と皆思うであろうが…繰り返す、加害者はあたしで、被害者は晴彦だ。……ヒマラヤ山脈の頂上で叫びながら悶死したい気分だ。
58 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/17(月) 22:19:02.66 ID:.CB2sAAO
そしてまたあたし達を助けてくれたのがミスター三点リーダーの長門だ、いつも申し訳ない。近い内に図書館へ行こう。

「………」
4の時に短針が、12の時に長針が刺さる。ちょうど午後4時である、確か事件が発生したのもこのくらいの時間だったか?2日程度の出来事ではあったがあたしには1年間戦争していた気分である、治めるには白い悪魔こと長門君が必要だった訳で…本当にあいつには頭が上がらない。

「物憂げな顔をされてどうしたんです?」
本人にとっては優しく微笑んでいるであろうその笑顔は、あたしにとっちゃ――女としての出来の良さの違いをさまざまと見せつけられるようで――ムカつくニヤケ顔でしかないことにいい加減気付いて欲しい、だから耳元で囁くな、吐息をかけないで、顔が近い、然り気無く太股に手を置くな!

「いや、今回の事を振り返って晴彦には悪い事をしちゃったなって思って」
言いながら一姫の左手の親指を外側に思い切り捻る、慌てて手を引っ込める。いい気味だ。

「おや、貴女がそんなことを言うなんて珍しいですね。流石に今回のは堪えましたか?」
「嫌ってくらい…出来ればあんな顔の晴彦はもう見たくはないね」
あいつは笑顔で居るべきだ、百歩譲って怒り顔(矛先はあたし)
あいつが悲しそうな顔や、泣き顔を見せるような事態はあっちゃいけない、それは嘘だ。なんて思ってしまうのはどういった心境の変化なのかな?自分でも訳がわからん。
59 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/17(月) 22:21:34.37 ID:.CB2sAAO
「はは、それを涼宮君に直接言ってみてはどうですか?きっと喜ばれますよ」
「却下。その前にあたしは羞恥心に耐えられずに死ぬ。運良く耐えてもその後に見れるのは喜ぶ晴彦じゃなくて、頭大丈夫か?とでも言うような顔で呆れる晴彦ってのがオチ」
素直じゃないですもんね、と一姫には珍しくかんらかんらと屈託なく笑った。

あ〜…3日前までのあたしならこんな事は日本が沈没してあたしと晴彦しか生き残っていない状況であっても思わない自信があるけど、それ以上のショックを受けてしまったんだから仕様がない、そう…仕様がないのさ。

今はあたしの視線に気付き、何故か頬をほんのりと桜色に染めながらチラチラとあたしの顔を覗き見する晴彦を眺めながら今回起きた事件を振り返り、もう二度とあいつがあんな辛そうな顔をする事が無い事を祈るばかりさ。



今回は以上です。また次回に
あと>>42の通り作者名が消されているので良ければ修正お願いします。では…
60 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 22:28:40.20 ID:DbFel/c0
>>59
「健坊」さんでよろしいのでしょうか?
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 22:54:56.26 ID:.CB2sAAO
>>60 はい、どうか宜しくお願いします。
62 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 22:56:28.19 ID:L.fv3gDO
いったい何があったんだろうか………



続きwwktk
63 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 23:09:23.66 ID:h0xmWWA0
これは期待せざるを得ないwwww
64 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 23:14:47.52 ID:AE.AohQ0
wktk
65 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 23:15:48.66 ID:W7pYi7g0
>>50
長門ストーカー納得wwwwww
だがストーカーというより守護騎士的に感じてしまったのは俺だけでいいだろう

>>53
平日、だと信じたいな・・・

>>健坊さん
GJ!とはまだ断定できないが続きが激しく気になる!!
66 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 23:23:37.29 ID:akgmJuY0
>>53
自分の中ではまだ始まったばかりなのに、もう「流行に乗り遅れ」とか
言ってるのがいて寂しい
ピクシブでもトップの注目のタグから「ハルヒ性転換シリーズ」が落ちたし…
あれは検索避け対策が反映された結果なんだと信じたい
67 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 23:45:08.92 ID:zacEKCgo
>>54
続きに期待してます

>>66
第一回目の情報爆発が発生して、とりあえず書いてみたって人が多いんだろうね。
後ははまった人が継続して書いてじわじわ浸透していく感じでしょう。
ブームみたいのは必ず小休止があるから、まだまだこれから。
なんか二回目の情報爆発があれば定着するんだろうけどね。

スレ違いだけどニコではまだコンスタントにUPされてるっぽいよ。動画は作るのに時間かかるし。
68 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:14:38.17 ID:E8R/Gvko
>>53、66、67
確かにスレは緩やかだね
ただwikiで近頃、混雑してますって弾かれる現象にたびたび会った
単にこっちの接続状況の問題かもしれないけど
スレ住人が来てないだけで、ハルヒコがまだまだ伸びているためだと思ってるよ私はwwww
ピクシブだってキョン子タグはがっつり存命だし

>>54
続きにテラ期待!
69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:15:00.54 ID:cXxPgKQo
これくらいが落ち着いていいかなぁと思ってしまうww

ところでHTML化依頼ってまだしてない?
70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:18:17.24 ID:ZtO.JUM0
アングラ的存在には変わりないってことかな、やっぱり
しかしキョン子がキョン子である限り俺は萌えさせていただくよ
71 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:18:48.34 ID:E8R/Gvko
>>69
スレのこと?>HTML化
72 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:27:08.86 ID:au4UAMso
つーかやっぱりここが見つけにくいんだよね<人が少ない
人に教えてもらうまでスレなくなっちゃったんだと思ってた
73 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:33:04.39 ID:UEwR/d20
>>72
新規の人が来にくいって言うデメリットが大きいな・・・
74 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:35:05.11 ID:peC/sHMo
どうしたものか・・・。
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:35:59.68 ID:QZ3il8wo
つべ板の方にも大して来てない感じ。
このスレはwikiにはあるけどwiki自体も浸透ってほどじゃないかな。
そういや、ハルヒコでもう一個wikiあるみたいなんだけど・・・
76 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:36:52.48 ID:hYf2oboo
つべ板の方が新スレになったらテンプレに組み込んでもらえばええやない
77 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:45:38.89 ID:E8R/Gvko
>>75
>>75
もう一つの方「涼宮ハルヒコの憂鬱シリーズ@ ウィキ」ってとこだよね?
今のところキャラの紹介だけみたい

新しい人には来て欲しいけど
解りやすすぎると色んな方面から苦情が来て
二つ前のスレみたいになるかもしれないのがイタイよな
78 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:49:59.63 ID:3pqZHSY0
>>54
期待せざるおえない


やっぱり一番人を呼び込むのは「キョン子」というワードだよな
「キョン」検索で出ない程度に、それでいて「キョン子」検索で出る程度に
wikiが発展すればなぁ、というのは理想論だなすまん……
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:55:18.48 ID:QZ3il8wo
>>76
まあそれでいいよね。

>>77
それそれ。スタンスが良く分からんww

折角、落ち着いてるんだからこのままでいいでしょう。
ぶっちゃけ2ch(ここは2chですらないが)嫌いな人は多いからね。
それぞれのコミュニティで話してるんでしょう。
80 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:57:46.70 ID:E8R/Gvko
>>78
キョン子 の検索結果 約 981,000
どう考えても絶望的wwww

ハルヒコ wikiで検索ならかなり前の方なのに
81 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:58:14.22 ID:EHtnz.so
「性転換 涼宮ハルヒの憂鬱」でぐぐったら2ページ目でwiki出たな。
頑張れば1ページ目で…
82 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 00:58:44.71 ID:cXxPgKQo
>>71
亀だがそう。
いやこれって住人が依頼するべきなのかと思ってさ。
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 01:03:18.60 ID:l3rUOWI0
>>67>>68
ありがとう、ちょっと安心した
キョン子もだけど、「ハルヒコ」タグも何気にトップに出てるんだよな

wikiのネタいただきました〜とかって絵描いてついでにwikiへのリンクを付けて…
とかせこい事考えたんだけど、やっぱ荒れたらいかんと思うと出来ない
タイトルも「性転換注意」って付けるつもりだし、余計アンチだけ呼び込む気も
やっぱwikiへの誘導は動画からが妥当かなあ。でもそんなスキルはない(´・ω・`)
84 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 01:04:50.63 ID:E8R/Gvko
>>82
たしか、2、3前のスレで話題でて誰かやろうとしてたみたいなんだけど
その後、アンチやら荒らしやら議題やらで気付いたら
遥か彼方に流れていってたwwww
出来る人がいるならやってもらいたい><
85 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 01:04:57.94 ID:c/v5WkI0
そうか。スレなくなった?と思った人は個人サイト漁りに精を出しているのか。
どうりでここ数日「性転換 キョン 画像」だの「性転換 ハルヒ SS」だので来てる人が増えてるな、と思ったんだ。でも自分のサイト、キョン子画像もSSもないんだがなww

ところでキョン(子)が制服着る時履く靴下ってどの種類なんだろな。
個人的には紺のハイソックスなんだけど。
86 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 01:05:41.72 ID:QZGCTMDO
このスレが緩やかってか前スレが急だったんじゃね?

ニコがチャッカマンだったんだからまた大きな爆発がありそうな予感するのだが
87 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 01:15:53.59 ID:E8R/Gvko
>>83
wikiからネタいただきました云々のアイデアは悪くないと思うよ
リンクとかアドレスとか貼らないようにすればさ
気になった人なら自力でwikiに辿りつけるだろうし、
アンチの人だってわざわざ検索してまでこないだろうしさ

>>85
ごく普通に白ソックスがいい。一般人って感じwwww
88 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 01:40:22.71 ID:l3rUOWI0
>>87
リンクなしですか。なるほど
荒らしたい系のアンチならとっくに来てるし、やってみよかな

>>85
キョン子がハイソ、色は黒かな。今は白より黒のが多い(リアルで)気もする
ポニテとオーバーニーは相性いいけど、「うざったくて敵わん」とかいってハイソだと信じる
ついでに一姫は紺or白のハイソ、部長子が黒のオーバーニー

今更だがみくるの白三つ折は時代錯誤だなあ
てことはみつるにも何かダサいことやっててほしいな
89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 01:40:34.58 ID:r2iTIOk0
>>85
俺は、紺のハイソックス派だな。
90 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 01:50:04.73 ID:au4UAMso
キョン子は普段は紺ハイソ(おそらくはいている人が一番多いであろう靴下、カーディガン着てるから黒だと若干野暮ったい気が)
一姫は黒タイツ(一見優等生のお嬢さん、スカートの中はエロイ)
希望。
91 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 02:37:20.24 ID:Dm4Xs2k0
SS書いてみたんだがwikiに投下すればいいのか?
92 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 02:42:34.72 ID:ilAmhVg0
>>91
wikiで問題ないよ
こっちにも投下してくれるとありがたいが
93 :91 [sage]:2008/03/18(火) 03:29:48.89 ID:Dm4Xs2k0
やっと投下出来た…

>>92
確かに携帯だとwiki見れないしやったほうがいいのかな?
94 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 04:05:33.82 ID:ilAmhVg0
>>93
ニヤニヤ

>確かに携帯だとwiki見れないしやったほうがいいのかな?
それは正直作者さんのお好みかなっと思ってるんで、お任せします
95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 07:12:16.93 ID:QZGCTMDO
>>90
あなたとは気が合いそうだ
96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 07:27:46.89 ID:8MaFxISO
>>93
wiki携帯からじゃ見にくいから
こっちにも投下してほしいなんて思ってないんだからねっ…!
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 07:43:19.43 ID:3pqZHSY0
スレ投下の方がコメントつけやすいですよね
コレ重要
98 :健坊 [sage]:2008/03/18(火) 12:52:44.65 ID:3BhpZkAO
おまいら乙

前回の続きを投下します。未読の方は>>54を読んでから閲覧して下さい。

※注意追記
○○が傷つくのを見たくない!と言う方
ハルヒコ→キョン子が許せない方の観賞もスルーがお奨めです。

携帯からなので投下の際もたつくのは仕様です
99 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/18(火) 12:53:22.28 ID:3BhpZkAO
涼宮晴彦と言う名の人間超常現象が巻き起こすハリケーンをどうにかこうにか耐え抜いたあたしは、春休みを終えて2年生となり、新学期早々に中学時代の友人が中心になって起きたゴタゴタを綺麗に畳んで箪笥に仕舞い
出来れば無かった事にしたいと思いながら同様にこれも思い出かと頭を悩ませつつ、気付けばGWになり、あらかじめ予定されていた短歌を詠むことに1日を費やし
後はパトロールだのなんだのと、もう説明するのも億劫なので割愛させて頂く。

そんなこんなで夏休み1週間前だ、着いてこい。

***********

夏を感じるゴキブリもその色のせいで体感温度を恐らくは12倍程に感じているだろう暑い日の午後にそれは起きた。
余りの暑さに苛立ったっていたのだろうか?最早それすら問題では無い…とは言い切れないが、とりあえず晴彦は退屈していたのだ。うん、こいつならこの程度の理由で存在確率をリミッター一杯まで高めれそうだ。
晴彦が朝比奈先輩に悪戯をしてストレスを発散させている所から事件は始まる。
いや、本当はもっと前に既に始まっていたのだが…それはまた後々に語るとして、敢えて此所がスタートだと勝手に決めさせて頂く。

茹だるような暑さの中、鮭が自分が生まれた川に戻る帰巣本能をその身に宿しているように、またあたしも放課後部室に行くのが我が家へ帰る事と同義なのだと改めて感じる安心感とも不快感とも取れる感情を抱きつつ部室の扉を開けた。
この時何故にあたしはノックをするのを忘れたのか…今までに感じた事が無いほどの後悔を後々するのだが…
とりあえず扉の向こうには下着姿の朝比奈先輩と、まるで甘菓子に群がる蟻のように朝比奈先輩の――一部の女性にとっては魅力溢れる未成長な――体に四肢を這わせる晴彦の姿だった。
100 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/18(火) 12:54:05.61 ID:3BhpZkAO
「……っな!?」
「いや〜!す、涼宮くぅん…も、もう止めてくらさぁい!」
「駄目だみつる!これを着るまでは許さんぞ!」

お前はどこの悪代官だ!などと頭の中では突っ込んでは見た物の、あたしは段々畑で風に揺られる1つ目案山子のように、目を点にし体を固めて立ち尽くしていた。
2人は部室に入って来たあたしに気付かず、朝比奈先輩の嬌声は更に高音になり、晴彦の悪戯はエスカレートして行く
部室の置物係兼無口属性のびっくり宇宙人の長門はその色事に冷ややかな視線を送っていた。

「ほらほら、いい加減観念してメイド服着てみろ!絶対似合うって!」
「やですやですぅ!女の子の格好なんて恥ずかしいですー!」
「言う事を聞かない団員にはお仕置きが必要だな!はむっ!」
「ひあぁぁ!ら、らめれすぅ…耳は、耳はぁ…」

お得意の耳カプである。いやだから、男同士でそれは止めろと言うに…こんな映像を見て喜ぶのはどこぞのコンピ研部長氏を含む一部の女子だけであり
そしてこの画像が――誰がどのように撮影しPCに取り込んだかは割愛させて貰う――裏では高値で取引されていると以前谷口が言っていた…やはりデジカメの中の画像は消去した方がいいのだろうか?何処から洩れるか分かったもんじゃない

「きゃっ!?何事ですかこれ?」
と、ここで副団長の一姫が登場。ここで自意識を取り戻したあたしは即座に2人の間に割って入る

「こら晴彦!いい加減朝比奈先輩を玩具にするのは止めなさい!」
「きょ…キョンちゃぁん…」

半泣きの朝比奈先輩にそこいらに散らばっていた彼のシャツを被せる、あたしの腕を弱々しく握る彼の手は微かに、しかし確かに震えていた。
それを感じたあたしはその瞬間に血液が一瞬にして沸騰し頭のてっぺんまで昇らせた
101 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/18(火) 12:57:24.68 ID:3BhpZkAO
「んだよっせぇな…ちょっとみつるにコスプレして貰おうとしただけだろ」
「やり方を考えろって言ってるの、朝比奈先輩嫌がってるでしょ!」
「なんで俺がお前の言うことを聞かなきゃいけねぇんだよ!」
「あんたのその思い付きに周りがどれだけ迷惑してる考えろ!」
あたしは晴彦の顔を睨み怒鳴り凄んでいた
いつだったか…、似たような経験があったような無いような…そんな思案も晴彦の怒号によりM78星雲より彼方へと吹き飛んだ。
「一々うるせぇんだよ!お前らは俺の言うことを素直に聞いてればいいんだ!」
「な……」
「こんな団なんて俺の暇潰しでしかねぇんだよ!!」

ソノコトバ を 聞いた シュンカン いしきが 遠くに トンダ きが した――――

カチリ

歯車が噛み合うような音、それを合図にしたのかように沸点を迎えた体温は急激に冷め…あたしは一言「そう」と呟いた後に

「あたしはあんたの暇潰しの為にこれからも付き合うなんてごめんよ、ここで抜けさせて貰う」
「ちょ…ちょっと待って下さい!まずは落ち着きましょう」
珍しく一姫が狼狽を見せながら慌ただしくあたしと晴彦の間に雪崩れ込む。

「貴女もそんな大人気のない事を言わずに…」
言葉の途中であたしは身を翻し長机に置いてあった鞄を手に取り扉へと向かう。
その瞬間に垣間見た長門の顔は珍しく驚愕の色を露にしていた。目を大きく見開きあたしを物言わず見詰めている、その瞳は「なぜ?」と語り掛けているようだった。
それをも無視してドアノブに手を掛けようとした時朝比奈先輩がそれを制した。顔を伺うと涙目でふるふると一時期CMで流行ったチワワのような愛くるしい仕草で首を横に振る。
102 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/18(火) 12:57:53.55 ID:3BhpZkAO
それすらも押し退けてあたしは部室を抜け出した。

「じゃあね、SOS団」
そう捨て台詞を1つだけ残した。
最後に見た晴彦の表情はまるで種が判らない手品を見せられた子供のような…呆然とした表情だった。

―パタン…―

**********

一体どれ程の時間が流れていたのか、ふと我に還ると既に下校時間に掛かっていた。
涼宮君は呆けた顔のまま帰路に着いている。
部室に居るのは長門君、朝比奈先輩、そして私。いつもなら更にここには彼女も居るはずなのですが…。

「さて、長門君。これは一体どういう事なのでしょうか?」
「………」
ふむ、相変わらず私にはあまり心を開いてくれないですね。
「これは推察ですが…恐らく彼女は何かしらの情報操作を受けている」
あくまでも可能性ですが、と釘をさす。

「情報操作…?でもなぜですか?」
「1つ、思考パターンが単純過ぎます。涼宮君との確執=退団と言うなら今までに彼女は一体何回私達の元から去っているでしょうか?今回の事でほとほと愛想が尽きた…と言う可能性も考えられます、が判りにくいですが彼女はとても責任感が強い。今更投げ出すのは些か不自然です…これが2つ目」
ふむふむ、と頷き納得する朝比奈先輩を横目に長門君の様子を伺いますが…反応がありませんね
「そしてこの2つを考えると…」
「可能性は高い、しかし彼女から特別な情報操作が行われた痕跡が確認されない」
ここで長門君がようやくその重い口を開いてくれました。
103 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/18(火) 12:59:21.23 ID:3BhpZkAO
「そうですか…我々が敵対する機関が何かしらの反応をすれば痕跡が残りますし、我々…特に長門君が気付かない筈がありませんし…」
しかし、それすらも可能にしてしまう存在がありますが…

「情報統合思念体の急進派が動いた可能性もあるが、こちらも反応が見られない」
「しかし…彼らなら貴方の目を誤魔化す事も可能…違いますか?」
「違わない」
厄介な事になりましたね…。
とりあえずの所明日1日様子を見ながら彼女に探りを入れると言う事で解散となりました…が、ここで携帯が着信を告げる。
どうやら、閉鎖空間が発生したようですね。先ほどの涼宮君の状態を鑑みれば何れ程の規模の空間か想像に難くない…ふぅ、これは徹夜コースですね。この状態が続くと私の身体が持ちません、火急的速やかに解決しなければ…。
「では、私はバイトがありますのでここで失礼します」
右手を軽く挙げると朝比奈先輩が愛くるしく会釈してくれた。「気をつけて下さい」と言う言葉付きで、ここで彼女が居たなら何か嫌味の1つでもあるはずですが…あれが無いと言うのも寂しいものですね、と苦笑混じりに会釈を返すと長門君が色を持たない瞳を此方に向けて何か言いたそうな表情をしていました。
「なにか?」
「気をつけて」
「――っ、はい!ありがとうございます」
まさか彼から私の身を安否するような発言を頂けるとは…しかしこれも中々乙なものですね、これは張り切りようがあります。

***********
104 :健坊 [sage]:2008/03/18(火) 13:00:15.64 ID:3BhpZkAO
以上です。

もしかしたら今晩も投下するかもしれません。たくさんwktkコメありがとうございます。
105 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 13:08:25.54 ID:x1I8juI0
wikiみてこっちにスレがあるのにようやく気づいた……
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 14:13:27.22 ID:rNaEYb.0
>>104
これは気になる…!
続き待ってます。wktk
107 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 14:13:59.69 ID:ilAmhVg0
>>104
続きwktk
108 :あきら [sage]:2008/03/18(火) 16:09:45.86 ID:Dm4Xs2k0
コメント狙いでこっちにも投下してみる。
ちなみに自分はハルヒはマンガから入ったという大変珍しい人種です。




 バレンタインデーから一ヶ月が過ぎた三月十四日。配る際にお返しはいらないと明言してから渡しているし、学生は春休みだ。わざわざ呼び出してまで返そうというやつもそうはいないだろう。
 そういった理由が重なって幸か不幸か今年もあたしへのお返しはゼロというわけだ。
 そもそもあの程度のチョコレートで三倍返しにありつこうなどとおこがましいことは考えていないしな。本当に三倍返しにされても気を遣うから、何も無い方が平和でいい。ホワイトデーのお返しも、
「キョン、日曜に探索に行くぞ!遅れたら死刑だからな!」
……涼宮ハルヒコからの呼び出しも。
109 :あきら [sage]:2008/03/18(火) 16:09:56.32 ID:Dm4Xs2k0
 遅れるか行かないかすれば春休み明けにあたしの服は襟だけサイズが変わってしまうことは目に見えているので、あたしは集合時間に間に合うように早めに家を出た。集合場所は大型デパートの前だそうだ。日曜だし人が多いんじゃないだろうか。
 そんなあたしの予想は正しく、いつもなら全員集まっている集合時間の五分前にも関わらずそこには誰もいなかった。
 ううむ、待ち合わせ場所はここでいいはずだが。朝比奈先輩なんかは誰か来ていないか探しに行ってしまってそうだし、人の波に流された可能性もある。こういう時は慌てず騒がずその場を動かないのが一番だ。まだ五分あるしゆっくり待つとしよう。いざとなれば携帯電話という文明の利器もあるしな。
 ……そう思ってここに立ち尽くしてからどれくらい立っただろう。あたしには軽く数時間くらいに感じたが、なんてことはない。たった三十分しかたっていなかった。
 何度かハルヒコにメールと電話をしたが、あたしの携帯電話はウンともスンとも鳴らない。どうなっているんだ、まったく。自分から誘っておいて遅刻とはいい度胸だな。死刑だって言ったのは誰だ?
 ……いや、あたしの言いたいことはそれじゃない。そりゃあ確かに文句も言ってやりたいが……。
 まあ、なんだ。いくらあたしでも、いつまでも独りぼっちでこんなところに立ち尽くしていると不安にもなるわけだ。日曜日、カップルやら家族やらが楽しげに歩いているのにあたしは連絡の取れない人間を黙って待ちぼうけ。この年になって迷子の子供気分を味わうとはね。よくも帰らず待ったもんだと褒めて欲しいくらいだ。
「キョン!」
 そろそろ帰ろうか……そう思い始めてやっとそいつは現れた。ついさっきまで自転車で全力疾走していたらしく息を切らせている。さて、何て言ってやろうか。遅刻?罰金?死刑?
「そんな顔すんなよ」
 悪かったって。
 ハルヒコはぷいっと明後日の方向を向きながら小さく呟いた。よっぽど慌てて来たのか顔が赤い。やれやれ、普段は謝罪なんて一言もしないくせに、珍しく謝られたら何も言えないじゃないか。
 ん?そんな顔って一体あたしはどんな顔をしていたんだ?自分ではいたって普通のつもりだったんだが。
110 :あきら [sage]:2008/03/18(火) 16:10:15.60 ID:Dm4Xs2k0
「他の三人はまだなのか?」
「三人とも用事があるってさ」
 なんてこった。つまりあたしはハルヒコと二人で不思議探索をしなきゃいけないらしい。他の誰かと組めれば探索のふりをして楽しくショッピングが出来ると思っていたんだが。
「で、どこに行くんだ?」
 仕方がない、多忙な奴らばかりだし。あたしはショッピングはきっぱり諦めることにした。
「古泉とみつるの服を買いに行くんだよ!」
 おっと、これは意外。本日の活動内容はショッピングのようだ。こっそり自分の服でも見るかな。
 しかしその考えは甘かったようだ。
「これとかみつるにいいんじゃねーか?」
「いや……それはちょっとどうかと思うぞ」
 ハルヒコはかなり変な――というか何かを狙いすぎな――服ばかりを持って来るので目が離せないのだ。
 いくらあたしが朝比奈先輩を可愛いと思っているとはいえ、猫耳眼鏡メイドは反対するぞ。確かに可愛いだろうがな。
 そもそもお前はどこからそれを見つけたんだ。
「じゃあ、古泉にこれはどうだ?」
 なんだそのフリルだけで一キロはありそうなドレスは。どこのブルジョワ貴族だ。しかもそれ、胸が無いと着られないだろう。忌々しい。
 あたしが反論するとハルヒコは色違いを持って来た。そんなに欲しいのか、それ。
「たまにはまともな服を選んだらどうだ?」
 おっと、それは無理か。お前が探してるものに出会うには萌えがどうとかまともじゃないのがどうとかが関係してくるもんな。もう出会ってると言っても信じないし、好きにすればいいさ。
 なんて考えていたらいつの間にかハルヒコはいくつか服を持ってレジに並んでしまっている。あそこまで堂々と女の服を買われるといっそ清々しいな。
111 :あきら [sage]:2008/03/18(火) 16:10:32.97 ID:Dm4Xs2k0
 すでに十二時も過ぎていたので、あたしとハルヒコは昼御飯にありつくことにした。
 何も言ってないのにハルヒコは自分が払うと言っている。そういやハルヒコにしては珍しく遅刻してきたんだった。
 ハルヒコが遅刻するのは珍しい。一番最初に集合場所に来て待ってるらしいからな。あたしがかなり早く着いた時もほぼ必ずいる。
 それなのに、今日に限ってどうして三十分も遅刻したんだ?
「別に。俺だって寝坊する時もあるんだ」
 へえ、ハルヒコが寝坊とは。一体どうしたんだ。目覚まし時計のアラームをセットし忘れたのか?
「そんな訳ないだろ」
 じゃあ、わくわくして眠れなかったとか。
 ……おい、何故そこで黙る。図星か?図星なのか?
 しかし、こいつでも浮かれて眠れなかったりするんだな。なかなか可愛いところがあるじゃないか。
「なんだよ」
 どうやらあたしがどんなことを考えていたのか察したらしいハルヒコが不機嫌
そうに眉を寄せる。
「別になんでもない」
 ハルヒコ、お前は勘違いしてるようだがな。あたしにとって可愛いは褒め言葉だぞ。
112 :あきら [sage]:2008/03/18(火) 16:11:45.79 ID:Dm4Xs2k0
 その後あたし達はアイスを食べたり、ハルヒコを引っ張って髪ゴムを見に行ったり、普通の高校生らしく楽しんだ。これだよ、これ、あたしが求めていたものは。
 途中ハルヒコが噴水に金を投げれば魔方陣が浮かび上がるとかなんとか言ってたのは記憶から消しておこう。
「そろそろ帰るか」
 結局夕方までここで過ごしてしまった。しかし一日で回りきれない広さってのはどうなんだろうね。
 じゃあまた。
 あたしが自転車に乗り、そう言って手を振ろうとした時だった。
「キョン!」
「ん?」
 こんなことするか?普通。
 ハルヒコはあろうことか乙女の顔に紙袋を投げつけたのだ。
「やる」
 なんだこの紙袋は。見覚えがあると思ったらなんてことはない、さっきあたしがハルヒコを引っ張って入ったアクセサリー店の紙袋だった。やれやれ、荷物持ちか?あたしにタグを取ってこいと?
 しかし、紙袋を開けて中身を確認すると中に入っていたのは猫耳でも眼鏡でもブルジョワ貴族でもなかった。
「ネックレス……」
 小さな飾りが一つだけついたシンプルなネックレスだった。いや、ちょっと待て。なんだこれは。いくらハルヒコが三十分遅刻したからといって、その程度でこんな高価な物を貰うわけには……。
「バレンタインに貰っただろ、チョコレート」
 何故こんな物を貰ったのか理解出来ず、慌てるあたしを見かねたのかハルヒコがため息をついた。
 なるほど、ホワイトデーか……。しかしあたしはお返しはいらないと言ったはずだ。なのにこんなものを貰っては、まるでお返しを期待してチョコレートをばらまいたみたいじゃないか。
 返す。ホワイトデーは受け取らないと決めているんだ。
 何度言ってもハルヒコは聞かない。そんなところで気を遣われても困るぞ。
「あたしは絶対ホワイトデーは受け取らないからな」
 それにハルヒコからあんな物を貰うと……気まずい。
「じゃあ、ホワイトデーじゃなければ受け取るんだな?」
 ホワイトデーじゃなければ、って何を言い出すんだお前は。
「分かった、ホワイトデーだと恥ずかしくて受け取れないんだな」
 いや、だからそうじゃなくて。……まあ、それもあるが。
 まったく、どう反論したものやら。あたしがなんとか言い訳しようと頭を捻っていると、ハルヒコはとんでもないことを言い出した。
「じゃあ、ホワイトデーは関係なく、これは俺からの個人的なプレゼントってことにすれば受け取るんだな!」
 な、なんだって。まあ、そういうことではあるけど。いや、それも駄目だろ!
 あたしが言葉を返せなくなっているうちに、ハルヒコはさっさと紙袋を押しつけて自転車に跨がってしまった。
「じゃあな」
 無意識に顔が熱くなるあたしを置いてハルヒコは遠ざかって行く。あたしは返事を返すのも忘れて遠ざかるハルヒコに間抜けな視線を送り続けていた。
 まったく、何を考えてるんだかな。仕方がないのでこのネックレスはありがたく頂戴しておこう。……しかしハルヒコ、これだけは言わせてもらうぞ。
 個人的なプレゼントって、そっちの方が恥ずかしい。



以上です。
投下してから書き直したくなることってあるよね。
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 16:41:32.49 ID:8MaFxISO
SS職人乙!
>>100を見て電車でにやけそうになった俺は男として何かを失ったと思う
続き楽しみにしています!
114 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 17:48:33.40 ID:UEwR/d20
>>健坊さん
おお、第二話ですね。
話自体はまだまだ評価不能ですが、SOS団の動かし方はうまいですww
要するに続きが気になるから楽しみに待ってます。

>>あきらさん
お返しいらないって言ってもあの面子だと絶対お返ししてくると思うのですが(
とはいえ、ハルヒコのハルヒらしいツンデレに萌えた。
115 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 17:56:38.75 ID:3pqZHSY0
同じくss職人乙です

>>112
おまえらもう付き合っちゃえYO!
116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 20:41:45.09 ID:WG1Krpc0
帰っててきてあらびっくり、SSが充実されてらぁ

とりあえず裸待機の状態で悶えていたのは言うまでもない。むしろ続いてくるくらいだ
117 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 21:55:25.33 ID:peC/sHMo
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2693451
アニメ化は順調のようだな、ワクテカ
118 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 21:55:52.89 ID:peC/sHMo
しまった、あっちに書き込んだつもりがこっちに書き込んでしまった('A`)
119 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 22:00:51.40 ID:XBBIJbIo
これはすごい
120 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 22:51:44.57 ID:XBBIJbIo
ところで俺の妄想の中ではキョン子は生理が重いタイプでダルさが5割り増しくらいになる
いつも通り連れ回そうとしたら反応が鈍かったりであんまり相手されなくてイライラするハルヒコとケンカになっちゃったり
「涼宮君? 女の子には色々あるんですよ」といつきに言われてようやく思い当たるハルヒコ
「女ってメンドクセーな」とか言いながらその後は察してくれるようになるのでした
121 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 23:02:14.35 ID:l3rUOWI0
思い当たってはいけない、という気がしたのです。なんとなく
そういう場合一姫ポジションの子は男子に月の物だと悟られないようかばうわけで
でも生理重いタイプってのはわかるよ。だるーがダルーーーーーーくらいになる
逆に「あたしは全く苦痛だったことはないがなあ」
とか言って谷口あたりのグチをやり過ごすのもキョンらしいかもしれないとは思う


うん・・・マジに話乗っちゃってすまんね
ツッコむべきだったのかもしらん
122 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 23:43:29.99 ID:8MaFxISO
>>121
なんというリアリティのある回答
男の俺にはわからないぜ
123 :チャペル [sage]:2008/03/18(火) 23:48:49.04 ID:E8R/Gvko
wikiにSSうpしたんだけど
ここにもSSを投下する風潮が出来てるみたい(?)
今まで小分けにするのがメンドーで投下しなかったけど
携帯じゃwikiが見づらいってのと>>96のツンデレっぷりに心うたれましたwwww
ので、試験的な意味も込めて投下します

健坊さん>予想していなかった展開で、続きが非常に気になります!
あきらさん>wikiですでに読ませてもらってはいたのですが、私を悶え[ピーーー]気ですか?
>>120 ハルヒコは言われても気づかなそうwwww
124 :呪文(短編) [sage]:2008/03/18(火) 23:50:32.78 ID:E8R/Gvko

 ハルヒコを始めとするSOS団に関わらないたまの休日を満喫するべく遅めに起きたあたしは、野暮ったい寝巻きにぼさぼさの頭でリビングまできて、せっせこと一生懸命に携帯を操作する弟を発見した。あたしにとっては片手サイズの携帯でも、小学五年生、十歳の弟にはまだ少々大きいようで両手を使って打っている。なんかハムスターみたいでちょっとカワイイ。
 もともとシャワーを浴びようかと思っていたのだが、なんとなく興味を魅かれた。携帯をいじっているところを見るのが初めてってこともあるし、来年には最高学年になるとは思えないくらい幼い弟が何をそんなに頑張っているのかもとっても気になる。

「何やってんだ?」
「………っ!うわああぁぁぁあ!!」
 弟の真横まで移動して声を掛けると、キョトンとあたしの顔を見つめたあと、障子に映った化け猫の正体を見たかのように突然大声を上げて後ずざった。我が弟ながら失礼な奴だ。
 しかも、後ずさった勢いで手に持っていた携帯を放り投げている。

 携帯は奇麗な放物線を描いて飛んで行き、棚の上に置いてある花瓶にゴツンと当たったあと床に落ち、その上に先ほど当たった花瓶が落下してきて直撃した。
 ピタゴラスイッチ。
 などと暢気なことを考えられたのは一瞬のことで、すぐに陶器の割れるけたたましい音が響き渡った。

 まあ、声を掛けたあたしにも非はあるので溜息をつきながらも、とりあえず携帯の安否を確かめに行く。現場は割れた陶器と花瓶の中に入っていた水と花が散乱し酷い有様で、見た瞬間携帯の臨終は確実だと思うほどだった。
 どうやって弟を慰めようかとか考えながら陶器の破片をどかして携帯を救出する。
「…あれ?」
 救出した携帯は明らかに再起不能だったのだが、それよりも気になることがあった。
 あたしと弟の携帯は弟が「キョンちゃんと一緒がいいっ」とわがままを言ったため同機種で、違いと言える違いはストラップくらいだったりする。弟のストラップは親が買ってきた簡素なもので、あたしのは中学時代親友と呼べた奴からもらった猫の小物がついたカラフルなものである。
 で、今あたしの目の前でザオリクでも蘇りそうにない状態になっている携帯からは猫がぶらさがっていて、あたしと目があったりしていた。

「あたしの?」
125 :呪文(短編) [sage]:2008/03/18(火) 23:51:08.68 ID:E8R/Gvko
訳が解らず、純粋な疑問をあたしが口にした瞬間弟が泣きだした。
「キョ、キョンちゃ、ごめんなさぁい!ぅわぁぁああん!」
 はぁ…
 弟よ、実に卑怯なタイミングで泣いてくれるもんだ。これじゃ、怒るに怒れないじゃないか…
 あたしは心の中で深く溜息をはいて、弟の前にしゃがんでポンっと頭に手を置く。
「ほら…泣くな、男の子だろ?別にあたしは怒ってないから、な?」
「ひっく…で…ぅう…でも…キョンちゃんの…っく…携帯が」
「だから、大丈夫だって。あたしは携帯なんてほとんど使ってないんだから」
 自分で言っといてアレだが、実際問題あたしの携帯は現状SOS団専用の通信機器と化している。何故だか他の奴は家電に掛けてくるのだ。

「…なんで、あたしの携帯をいじってたんだ?」
 出来る限り優しく、ゆっくりと尋ねる。
「とも、友達から、き…聞いたんだ」
「ん?」
「友達と…ひっく…もっと、仲良く、ん…なる呪文のメール」
 初耳だな。世の中ではそんなのが流行ってるのか。
「そっか…あたしのためにやってくれたんだろ?」
「…うん」
 心配そうに見てくる弟に微笑む。
「だったらお前は悪くない」
 そんな感じで慰めつつ軽く頭を撫でている内に少しづつ嗚咽がひいていった。

 やれやれ。

126 :呪文(短編) [sage]:2008/03/18(火) 23:51:32.37 ID:E8R/Gvko
 調べてみたところまだ携帯の保証期間は残っていたので、あたしはその日の内に携帯を替えにいった。
 なんと、幸運にもメモリは生きていてデータやメールなどはそのまま引き継ぐことができた。あー、それとどうでもいい話だが、機種は前と同じものにしたので、見た感じ新しくなったように見えなかったりする。
 新しい携帯を起動してまず、あたしは弟が送ったであろうメールを確認した。
 友達ともっとなかよくなるとか言う呪文が気になった訳ではない。余計な事態に発展しないか心配だっただけだ。



To:ハルヒコ
Sub:Re…

『了ナょナニカゞ世カゝレヽτ″レヽ干レよ″ω£ 、キτ″£ 』



 なんだこりゃ。
 ハルヒコに対して意味不明なメールが送信されている。弟が送信したのはこれで間違いないと思うがまったくもって訳が解らん。いや、だからこそ呪文なのか?

127 :呪文(短編) [sage]:2008/03/18(火) 23:51:57.05 ID:E8R/Gvko

 次の日、学校へ行くとハルヒコの様子がかなりおかしかった。
 どうおかしかったのか具体的に言うと、朝はぎりぎりに登校してきて、休み時間になるとまたたくまにどっかに出掛け、あたしが声を掛けようとすると全速で駆け出し、そのくせ授業中はイタイくらい背中に視線を感じた。
 いや、もう何が何やら。

 放課後、ハルヒコのおかしさにちょっとした恐怖を感じながら部室へと向かっていると、一姫とあった。
 一姫にハルヒコのことを聞くも、わかりませんの一言で済まされる。少し腹が立ったので世間の流行から遅れているとバカにすることにした。
「一姫。友達ともっと仲良くなれる呪文って知ってるか?」
「…いえ、初耳です」
 遅れてるなぁとひとしきり笑い、件のメールを一姫に見せた。
「これが、呪文ですか?」
「ああ」
「これは、俗に『ギャル文字』だとか『ヘタ文字』だとか呼ばれてるものですよ」
 はい?
 知ってるのか?
「ええ。一応読めますけど」
 読んでみてくれ。





 この日のあたしのSOS団的活動は必死にハルヒコに弁解することになった…
128 :チャペル [sage]:2008/03/18(火) 23:55:08.24 ID:E8R/Gvko
以上です。
『ギャル文字』解らない人のためにwikiの方のコメントに訳をのせてあるので参照して下さい。

では、お目汚し失礼しました。てか、禁句ワードに引っかかったwwww
129 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 00:03:28.39 ID:AIrr52.o
>>128
乙です、にしても弟かわいいのう
130 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 00:04:24.67 ID:fva2jIAO
チャペルさん>乙です!
意味が分かってないキョン子にも動揺しまくりのハルヒコにも萌えたwwwwww
あなたこそ悶え[ピーーー]気ですか?と返してみるテスト
131 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 00:06:36.09 ID:D/igIXUo
>>128
良短編乙
これはよいニヤニヤ
132 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 00:33:23.40 ID:L5sCTmw0
>>128
乙です!
ダッシュで逃げるwwやっぱハルヒコはハルヒよりヘタレ度アップが良いですのう
ギャル文字に通じてるってのもそれっぽい
133 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 00:37:22.36 ID:L5sCTmw0
連投すまん
むしろキョン子の意図が知りたくて必死に解読して一文字分かる毎に
内容が分かりつつも逸る気持ちを抑えてみたいな
全部解読終わっても信じられずにずっと画面を見ているみたいな

そんな電波が今
134 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 00:51:31.85 ID:D/igIXUo
現役女子高生のくせにギャル文字の存在すら知らないキョン子がツボ
135 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 00:57:30.02 ID:uPqCgGo0
>>133
私の妄想が固定されました。どうしてくれる(
136 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 01:03:33.01 ID:qJYHV/g0
ウィキにつながんねぇ
137 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 01:04:02.40 ID:1gippswo
流れぶった切ってすまんが、>>2の過去ログをdat・html・txtでまとめてみた。
過去ログ配布はこれでどうだろうか?
それとwikiにはtxt形式なら上げれるみたいなんで一応詰めておきました。
2ちゃん式掲示板を借りてそこに過去・関連ログを置くって手もあるけど。
138 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 01:05:34.47 ID:1gippswo
ごめん、リンク貼ってなかった
ttp://mumei24.run.buttobi.net/cgi-bin/upload.cgi?mode=dl&file=516
パスはkyonkoで
139 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 01:59:15.04 ID:0dmfA3Qo
巡回して戻ってきたらコメントがたくさん。感動した
>>129、130、131、132本当にありがとう(^◇^)
>>133もう、そのハルヒコでおk、妄想補完完了!
あとwikiのコメントにある訳最後の『です』忘れてたことに気付いた。
意味変わんないし、いっかー

>>137乙。改めて二つ前のスレ見てワラタ。荒れすぎwwww
140 :健坊 [sage]:2008/03/19(水) 02:46:42.48 ID:0GDZwIAO
おまいら乙。

前回の続きを投下します。まず此方を見てから閲覧してください→>>54.98

携帯からなのでもたつ(ry
141 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/19(水) 02:47:28.13 ID:0GDZwIAO
次の日、彼――涼宮晴彦は憂鬱な顔持で登校していた。
昨日のキョンの言葉が今もなお心に深く刻み込まれていたせいだ。
(本当にあいつSOS団を抜ける気か…でもあいつのことだからいつもみたいな間抜け面に戻ってるよな、うん。きっとそうだ…)
都合のいい解釈なのだと本当は自分で気付いている。しかし彼女が自分の傍から居なくなるなど信じられなかったし、また信じたくなかった。
今までずっと彼女は彼の傍に居た。彼が望もうが望まないが傍らには苦笑混じりの優しい笑顔が在ったのだ、今更それが覆るとでも?否、そんなのは許容出来ないしそうするほど彼は寛容ではない。
もしまだウダウダとするつもりならいつものように脇に彼女抱えて部室まで引きずり気付かせればいい、彼女の居場所はあの部室なのだと――

(そうだな、俺とした事がらしくない。団長たる者、下の分を判らせてやるのも仕事だな!)
そう考えたあとの涼宮晴彦の足取りは軽く、まるで浮わついているかのようだった。
躍るように教室に参入せしめた彼はいち早く獲物を狩るために室内に視線を這わせる。

(ふん、流石にちょっと速かったか?でもまぁいい、あいつが来てからでも遅くないし)
しかし気が抜けた感が否めないらしく、短いため息を一つだけついてみせた。それに気付いた阪中が彼に声をかけるが彼は仁辺もなく流しどかりと自分の席に着き、彼女の登校をおあずけを食った人懐こい犬のように笑顔で待った。
HR開始5分前に彼女は現れ、晴彦はそれまでの笑顔に影を落としてしまう。
142 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/19(水) 02:48:22.38 ID:0GDZwIAO
(な…なにビビってんだよ俺。キョン相手だぞ?ならなんのことないじゃねぇか)
自分に喝を入れ、自分の席へ向かう彼女に向けて顔を上げた。

「おいキョン!」
「……ん?」
ほら見たことか!やっぱりキョンはキョンだ。いくら意固地になったりなんだり虚勢を張ろうとも結局は俺の傍に居るんだ!
その証拠にキョンは俺の言葉に返事をした、退団するつもりなら無視すればいいだろ?
ま、昨日は俺にも責はあるから無礼は許してあげるかな?うん、そうしよう。そしてキョンにはその分の罰ゲームを受けて貰わなきゃいかねぇな!

「今日は重要な会議があるから遅れずに部室へ来い!夏休みの予定を一秒単位で決めなきゃ時間が勿体無ぇからな!!そうだな…去年は孤島に行ったから今年は――」
「ねぇ」
「…あ?」

言葉を遮られ一拍の間合いが酷く心地が悪い、恐る恐る俺はその声の主の顔を見上げた

「――――」

そこにはまるでモノを見るような淡々とした目で俺を見下ろすキョンの顔があった

「昨日言っただろ、あたしはもうあんな場所で意味が分からない活動に参加するのは止めたの。分かる?あたしはもうあんたと関わる気は無いって言ってんの…あたしの居場所はあそこじゃない」
言葉の1つ1つにアクセントが感じられない、まるでドラマの台詞を棒読みしてるみたいな声
それでも、俺を見下すキョンの瞳が俺達の関係全てを断絶する事に偽り無く、本気なんだと語っていた

「………」
どうする、頭の中が真っ白だ。何も考えられないくらい伽藍胴になってしまった。
キョンは自分の席に何事も無かったかのように腰を落ち着けた、鞄を開けてなにやら物を机に押し込んで行く。
俺はただキョンの背中を落ち着かない心の置場所を探すかのように、震えながら見るしか出来なかった。
143 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/19(水) 02:49:21.07 ID:0GDZwIAO
HRが始まる。チャイムが鳴る。授業が始まる。チャイムが鳴る。授業が終わる。休み時間が始まる。チャイムが鳴る。休み時間が終わって授業が始まり…そんな繰り返しを何度か繰返した後、俺は朝登校して席につき、キョンと話をしたままの態勢だった事に気付いた。

「……あれ?」
今何時?もう昼休み?授業なんてしてたか…?全然覚えてない。
記憶にあるのはキョンの言葉だけ…記憶の隙間を埋めるキョンの言葉は酷く俺の胸を痛め付けた

―あたしの居場所はあそこじゃない―

なに…言ってんだよ…

―あたしの居場所はあそこじゃない―

馬鹿な事言ってんじゃねぇよ…

―あたしの居場所はあそこじゃない―

お前の居場所はここにおいてどこにあんだよ!!?

「ふざけんなっ!!」
ダンッ!と、教室の中で犇めき合っていた喧騒を机を両手で思い切り叩き、勢いそのままで立ち上がる音でかき消した
教室に居る生徒全員が音を消失させる。俺は谷口と国木田と弁当を貪っているキョンを睨み付け…そのままあいつの元へ歩を進めた

「キョン!!」
「………」
「ねぇ…キョン、涼宮が…」
キョンは俺の言葉など意にかいさず弁当に箸をつついている、無視とは良い度胸だな…団長を蔑ろにする団員にはキツい修正が必要だ!歯を食い縛れ!!
俺を見向きもしないキョンの腰に自分の腕を巻き付けそのまま脇に抱えて、俺はSOS団の部室へと向かった。
144 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/19(水) 02:54:17.66 ID:0GDZwIAO
キョンは心底面倒臭そうな顔をしていたけどそんなの関係ねぇ!このバカキョンに教えてやんなきゃいけないんだからな、こいつの居場所がどこにあるかってことを!

―バンッ!―

部室の扉を蹴り破り、その中にキョンを放り投げ俺は言い放つ

「いいか?お前の居場所はここ!SOS団だ!地球の裏っ側を探したとしても他には何処にもねぇ!!」
「………はぁ」
「お前は団員その1で雑用!それ以上でもそれ以下でも無い!!これ以上ふざけ――」
「おい」
キョンの声に俺はひきつけを起こしたように身を縮めこばませてしまう、なによりキョンの目が――恐くて仕方がない

「な…なんだよ…」
「朝も言ったけどあたしの居場所はここじゃない、少なくともあんたが存在する周囲にあるはずがない」
「―――なに、言って 」
「もうあたしにちょっかいかけないで、正直ウザい。迷惑だっつってんの」
「………キョン?」
のそりと立ち上がったキョンはゆらゆらと緩慢な動きで俺の横を通りすぎ出入口へと向かう

「じゃあね、涼宮」
バタンと閉められた扉の音と同時に、俺は目眩を覚えてふらつき壁に手をかけてなんとか転倒は免れる
キョンはもう俺を見てくれない…?一緒に居てくれない…?あいつの中での俺の存在は無価値なのか?

―じゃあね、涼宮―

キョンの言葉が俺の頭の中で反濁する、それは終焉の証、それは関係の乖離、それは――

思い出の剥奪

「嘘…だろ?冗談、キツい…ぜ」

掌で顔を覆い、込み上げる嘔吐感を堪えながらも、俺はただ悲壮感に打ちのめされていた
悲しみ?哀しみ?そんな言葉も陳腐としか思えない程の絶望が俺の心へ乱雑に突き刺さる

「嘘だろ?嘘だって言ってくれ…キョン…キョン…!」
145 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/19(水) 02:55:06.69 ID:0GDZwIAO
傍に居て欲しかった、いつもの困ったような慈しむ笑顔で俺を見て欲しかった。ただ1人、俺と言う人間を真っ直ぐに見てくれた彼女に。
そしてそれが俺の行動原理に成り、活力となる。

好き――なんだと、言葉にしてみればそこいらに転がる塵程にありふれたものだけど
好き――なんだと、俺は彼女の心に響かせたかった。知って欲しかった、俺と言う人間を、まだまだ…これからも

―ガチャリ―

扉が開かれる、キョンじゃないのは分かっていたが俺は振り返り嗚咽を彼に洩らした

「有紀…」
「………」
真っ青になった顔、涙で濡れた頬。有紀はそんな俺をどう思っただろう…?有紀は俺の前に立ち、そっと俺の頬を濡らす雫を指で拭った

「あのな…キョンがな…俺を、涼宮…って…いつも、晴彦って…呼んで、くれて…たのに…」
「………」
名前で呼ばれる喜びを教えてくれた彼女の言葉が何れ程彼の心を蝕んだのか、長門有紀は涼宮晴彦の有り様を見て理解の色を隠せなかった
いつも彼女の傍では笑顔で在った涼宮晴彦――今はその眩い笑顔を露と消え、悲壮の色彩を散りばめている

彼らを眺めるのが好きだった――
彼と彼女が戯れ合う姿を見るのが好ましかった――
彼女が彼を見る瞳、彼が彼女を見る瞳、その色はとても美しいと――そんな感覚がこの個体に在ったかと驚愕を隠せない――思う程に愛しかった

そっと、壊れぬように砕けぬように…僕は涼宮晴彦の頭に右腕を回し、自分の右肩へ悲しみから隠すように当てた。彼の嗚咽混じりの吐息が肩を少しずつ湿らせていく
「有紀…」
「………」
146 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/19(水) 02:59:32.47 ID:0GDZwIAO
理解不能、解読不能…彼の顔が涙で濡れる事に憤りを感じる、この身の中心から沸き上がる解析不能な事象は一体なんなのだろうか?
ただ―
「心配は要らない」
「有紀…?」
彼が――
「僕が彼女を取り戻す」
「………」

彼が悲しみに暮れるこの瞬間、そしてそうさせたその存在が赦せないと感じている
「だから泣かないで欲しい、晴彦」
「――っ!?ゆ、有紀…」

そう、僕は激怒している。一番護らなければならないものを護れ無かった不甲斐ない自分と
その聖域染みた二人の関係を踏みにじった敵に――

***********

涼宮君が倒れたとの連絡が放課後に入り、私はオロオロと泣きべそをかく朝比奈先輩を連れて保健室へと向かった

扉の前に長門君が立っています。気のせいでしょうか?彼の背後からどす黒いオーラが出てるように見えるんですが…

「長門君!涼宮君が倒れたと聞きましたが…」
「『彼女』が原因、涼宮晴彦の意識レベルは低下の一途を辿っている。このままでは精神的圧力に耐えられず――」
「閉鎖空間の発生ですか…」
「あ、あの!涼宮くんは大丈夫なんですか!?今はどうしてるんですか!?」
「涼宮晴彦は現在この部屋で休息中、肉体的にはなんの問題も無い」
「ふぇぇ…しゅじゅみやくぅん…」

彼の身を按じる愛くるしい先輩は床に膝を付き、ぐずついている。さて――様子を見るなんて余裕は無いようですね。
147 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/19(水) 03:01:14.27 ID:0GDZwIAO
「このままでは涼宮君は世界に絶望し、世界をひっくり返してしまうかもしれません…長門君、なにか手は無いですか?」
「『彼女』を取り戻すと言うのが最も可能性が高いと思われる」
「具体的に言いますと?」

問いかけに彼は瞳を瞑り、一瞬なにか思案に耽るような仕草を見せた後、ゆっくりとその闇色の瞳を私と朝比奈先輩に向けてこう言いました

「昨夜、情報統合思念体が解析を行った所彼女に何かしらの情報操作が行われた形跡は無いと断言された」
「ではあれは彼女の本心からの行動だと?」
「違う。厳密に言えば彼女を操作するのではなく、乗り移る。彼女の意識と肉体の大部分は敵性対象に乗っ取られたと位置付けられた」
「となると…やはり敵は…」
「情報統合思念体の一部、急進派によるもの」
言葉に語弊があるかもしれませんが――今まで彼女に対するアクションは急進派にとっては間接的、もしくは外的要因からの接触を試みていたはず
しかし今回は彼女の意識、肉体を支配することで涼宮君を刺激し観測を実行したと言う訳ですか

「そう」
「彼らの目的はやはり情報爆発の観測ですか?」
「恐らく。しかし断定は出来ない。これ程迄に直接的に行動を起こしては涼宮晴彦が以前のように別時空間へ移動してしまい、観測が不可能になる可能性が高い。それは本来彼らにとっても本意ではないはず」
別の目的があるかもしれない、と言う事ですか。しかしそれは今考えても仕方がない事ですね
今優先すべきことは一つのはず
148 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/19(水) 03:02:01.59 ID:0GDZwIAO
「長門君…このままでは世界が崩壊してしまうかもしれません。事態は一刻を争います」
「承知している。今回の件は情報統合思念体も憂いでいる、バックアップは惜しまないとのこと」
「キョンちゃんを取り戻せるんですか…?」
漸く泣き止んだ朝比奈先輩は飼い主にすがる子犬ような瞳で長門君を見上げています、それを見た長門君は一度頷き――策はある。と頼もしい言葉を吐きました、そして
「これはとても危険な賭け、失敗すれば我々は勿論、彼も彼女も失うことになる…それでも――」
「ぼ!…ボクに出来る事があるなら、頑張ります…!」
「このまま良いように彼らに弄ばれるのは許しがたいですしね、何より涼宮君と彼女の袂を別つなんて…愚の骨頂です」
私と朝比奈先輩の言葉を聞いた彼はまた一度頷き薄く微笑み――そう見えただけかもしれませんが――そう。と呟き
「作戦を伝える、聞いて」
次に頷くのはその言葉を聞いた私達の番です、さぁ…鬼が出るか蛇が出るか、失敗は許されません
なにより、彼らの為に


―次回へ―
149 :健坊 [sage]:2008/03/19(水) 03:05:40.99 ID:0GDZwIAO
以上です。

前回も感想コメありがとうございます。骨身に沁みる思いです。

ところで、こんな時間に外で(恐らく)God Knowsを叫び狂ってるのはどちら様ですか?あと自分は紺のハイソ、もしくはニーソを希望
150 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 03:57:51.36 ID:OepB3cSO
>>128
ハルヒコにワラタww
可愛いやつだなw
151 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 04:14:26.21 ID:OepB3cSO
>>149
乙!
やべぇ、不覚にもちょっと目が霞みかけたんだがwww
続きが週間ジャンプくらい気になるうぇwwwww
152 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 07:27:59.79 ID:MyiAD6DO
>>128
いやーもう無垢な弟に萌え、ハルヒコの挙動不審に萌え、ギャル文字を知らないキョン子に萌え、あなたは俺を萌え悶え[ピーーー]気ですか


>>149
こ れ は 面 白 い 展 開 に な っ て き た
単行本発売日前々日ぐらいwktk
153 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 10:34:39.35 ID:EXpqrCM0
695 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/19(水) 10:33:08 ID:ZyBClkGzO
>>534
http://www.vipper.net/vip480732.jpg.html
kyonko

勝手に塗った
154 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 12:05:07.48 ID:0sQU7KU0
そういえば、スレに投下された絵を勝手にWikiに保管していくのはダメだろうか
イラストギャラリーがいまいち機能してないし
155 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 12:12:09.39 ID:0GDZwIAO
>>154 絵師さんが良いと言うなら大丈夫だろうけど、勝手には不味いんじゃないかな?
156 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 12:49:04.47 ID:AdpaMec0
禁止語句なんて初めて見たw テスト ハルヒコ「キョン![ピーーー]しようぜ!」 キョン子「なっ...!声高らかにそんな事言うんじゃない!」
157 :健坊 [sage]:2008/03/19(水) 14:15:38.69 ID:0GDZwIAO
おまいら乙

前回の続きを投下します。閲覧の前にこちらの注意事項を見て頂ければ助かります→>>54>>98

携帯か(ry
158 :健坊 [sage]:2008/03/19(水) 14:16:00.20 ID:0GDZwIAO
************

彼女は部室に居る事が長門君の調べで判明した…事態は一刻を争います、手をこまねいていては取り返しのつかない所まで行ってしまいます
それはつまり世界の崩壊…それはけして許されるものではありません。こんな時に私情を挟むべきではないとは思いますが、それでも私はまだ彼らと一緒に居たいと思っています。
そして私にとっては彼ら以外にも守りたい人がいる訳ですし

朝比奈先輩も長門君も、きっと同じ気持ちなのでしょうか…もしかしたら死んでしまうかもしれない。それでも彼らとの時間を取り戻す、その決意が表情に滲み出ていました。

部室に入るとそこには彼女が自分の席につき、本を読んでいました
1つ溜め息をついた彼女は縦長の部室に一度視線を這わせ、団長専用机でそれを止めた

「遅かったね、もう少し早く来ると思ってたんだけど」
「待っていた、と言う事ですか?」
「どうせ遅かれ早かれこうなっていたんだし、なら早いに濾したことはないだろ?」

視線を扉の前で身構えるように立つ私達に向けて、手に持っていた本をぞんざいに投げ捨てた彼女は――その瞬間長門君の眉毛がぴくりと反応したのを私は見ました――両手を広げ穏やかに微笑んで見せる

「なに怖い顔してんの?良いじゃない、もう晴彦に振り回される事が無いんだから。肩の荷が降りただろ?あん――」
「黙れ」

ピシャリと彼女の言葉を必要以上に強い発音で戒めたのは長門君でした、彼女は眉を寄せため息を一つ
159 :健坊 [sage]:2008/03/19(水) 14:16:58.79 ID:0GDZwIAO
「やれやれ、頑固な奴。まぁ所詮は人形か…それで?わかってはいるけどあんたらは何しに来た?」
「貴女の存在が邪魔なので世界から退場して頂こうと思いまして」
「ふぅん…」
「きょ…キョンちゃんを、かかか…返してくだひゃい!」
「嫌だな朝比奈先輩、あたしはあたしですよ」
「違う、貴女は彼女じゃない。彼女の形をしただけの偽者、彼女を侮辱するのは僕が許さない」
「体はそうなんだけど…」
「それ故に」

空気が一瞬で凍りつくのが肌で感じます、窓から見える赤い夕陽が逆光で彼女を照らしている。
明確な敵意。あからさまな殺意。
窓から差す夕焼けの灯りが彼女の表情を隠し、ただその佇まいが酷く恐怖に値するほど戦慄さを顕しています
それを押し殺した私は一歩彼女へにじみ寄り

「ところで一つ質問があるのですが」
と口を開いた
「なに?」
「貴女の目的は涼宮君の力の観測ですよね?しかしこのままではそれが出来なくなる可能性が高い、貴女の本意は別にありますよね?」
「それで?」
「ぜひそれをご教授願いたいと思いまして」
「やはりあたしの正体はバレバレか…まぁいいさ、少し話をしてあげるよ」
「ありがとうございます」
作戦の第1フェイズは成功――

――『まず時間を稼いで欲しい、敵の情報操作に置けるスペックは僕の数倍。もし彼女の情報制御空間に引き摺り困れたら僕達の敗北は必定』
『時間を稼いぐのは構いませんが…どういう事です?』
『情報統合思念体からのバックアップにより僕の情報改竄能力を一時的に引き上げる、それにより僕達に有利な空間を極地的疑似閉鎖空間として部室に体現させる、ここでは貴女の力が有効』
『成る程…私の力も必要なのですね?』
『皆の力が必要』――
160 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/19(水) 14:18:27.08 ID:0GDZwIAO
「ねぇ一姫、自律進化の可能性ってなんだと思う?」
「………」
開口一番にそれですか、そもそもそれは貴女達が躍起になって探しているものじゃないですか。一人間の私にとってそれは知るよしもないことです。
「はは、確かに」
苦笑混じりに頬を掻いて、彼女の目は穏和さを解消し、敵を見る目で私達を睨みました。
まぁ敵なんでいいですけど
「あたし達は生まれたその瞬間に全てを知っていた…いや、全てを知る事が出来る能力があったって言った方がいいかな?」
「………」
「あんた達有機生命体では立ち入れない境地にあたし達はいる」
「しかしそれ故に自律進化は閉塞の一歩を辿っている」
長門君が横槍を入れる、彼女はうんと頷いてから晴れ晴れとした笑顔でそうだったなと続ける
「過去形ですが…つまり貴女はその進化の可能性を見つけたと言うんですか?」
「そう、他の思念体が辿り着けていない世界を…あたしは知った」
彼女は高らかにそう宣言し、腹を抱えて歪に笑いだした
「ははは!有機生命体ごときに教えられるなんて…滑稽もここに極まれるってものさ」
「………」
「欲望」
ふと、笑いを止めた彼女が呟く。声に躍動感は感じられずただ淡々と言葉を吐いた
「『こうあったらいい』『こうあって欲しい』有機生命体の欲望は止まる事を知らず溢れ出る一方、だけどそれを確実に叶えていった」
早く移動したいから車を生み出し、空を飛びたいから飛行機を作った。確かに、そう言えなくはないですね
161 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/19(水) 14:21:58.79 ID:0GDZwIAO
「あたしは気付いた、ならあたしが持っている欲望とはなんだろう?皆無、欲望など無いのさ。自律進化の可能性の探求?確かにそれも欲望の内に入るかもしれんが、『それ』が『そう』だと気付かなければ意味がない」
欲望を持たない人間はいない、しかし情報統合思念体は全てを知ることが出来て、あらゆる事象を可能にしてきた。
それ故の進化への道の頓挫、万能であるが故の枷
「あたしはこの有機生命体の体を使う事であらゆる不可能を可能にしていく、1つ1つ欲望を叶えて行くと言う事さ。そしていつか辿り着く…究極とも言える進化へ」
「なるほど」
さぞかし気持ち良かったでしょうね、ご高説ありがとうございます。しかし…
「迷惑、自重すべき」
「迷惑なんで止めて貰えますか」
「迷惑です…」
三人が三人ともばっさりと彼女の進化論を切り捨てる
「なんだって…?」
あら?聞こえませんでしたか、ならもう一度
「人様に迷惑かけちゃいけないと、親から教えられませんでしたか?」
くつくつと喉を鳴らして笑みを堪える、そんなものの為に彼女が利用されただなんて…本当に迷惑千万ですね
「貴女がエボリューション進化してオメガなんたらやになるのは構いません、お好きにどうぞ?しかしそれに我々を巻き込むのは止めて下さい」
「迷惑、自重すべき」
「迷惑です…」
同じ言葉を繰り返す二人、もしかして狙ってませんか?可笑しくて本当に吹き出してしまいそうですよ…一応ここはシリアスな場面なんですから
「はぁ…まぁ有機生命体ごときに分かって貰おうなんて思っちゃいないけどね」
「にしては熱く語ってらしていましたが…」
キリッと、彼女は刺さるような非難する視線を私達に送ります。
162 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/19(水) 14:22:50.71 ID:0GDZwIAO
―トントン―
長門君からの合図が来ました。
作戦は成功、第2フェイズへ移行…ですか
分かりました、では始めましょうか。我々の少しずれた日常を取り戻す戦いを――「長門君!」
「―――――――――――」

私の号令に呼応し、彼は高速で詠唱を開始。現空間を局地的疑似閉鎖空間へと改変した。

「へ〜…」
彼の詠唱が終了するのと同時に、部室内であったはずの空間は何もそこには存在しないような――ただ真っ白である空間が遍在していた。
「今まで時間を稼いでた訳だ…してやられたね」
「彼らを返して貰います」
「出来るものなら――そう言った方が盛り上がるかな?」
彼女の言葉を聞くと同時に、私は地を踏み抜くか如く蹴り飛ばして間合いを詰める。
乗るか反るか、明らかに部の悪い勝負が開始された。

***********

「はぁっ!」
「………♪」
閉鎖空間内であるならばその力を遺憾無く発揮できる一姫。その全てをぶつけるように、彼女は体を仇敵へと歩を進めた。

『君の役割は彼女に決定的な隙を作り出す事』
『隙を…ですか』
『そう、恐らく情報制御空間を作り出せば敵はそれを解除しようとする筈、僕はそのジャミングと君の後方支援に回る為に近接戦闘は不可能と判断』
『ある種の囮ですか…いいでしょう。私の全てを賭けて"次へ"繋ぎます』
『君の身体能力を一時的に情報操作し、底上げする。恐らく地球上に君に対抗出来る人間はいない』
『それは頼もしい』

彼女に攻撃するのは遺憾を覚えますが、そう悠長に構えている余裕はありません。
長門君も言っていました。肉体的には彼女だがそれ以外全てはもはや敵の手中だと――
163 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/19(水) 14:24:55.38 ID:0GDZwIAO
「――――!」
「はは、頑張るな〜一姫」
私の力で生み出した赤い玉を敵にぶつける、が彼女はそれを目前に展開したフィールドで易々といなしてしまう。
やはり中距離戦闘ではこちらに勝ち目はないようですね、ならばここは長門君の恩意に沿ってショートレンジの戦闘へ移行すべきと判断します。すみません、少々貴女の体を傷つけます。
心の中でそう謝罪した私は赤い玉の形状を一本の薙刀へ変えた
長門君の力で反則染みた特権を惜しみ無く使う、想像は創造に至り、1つの武器へと昇華させる。

「ふぅ――!」
肺に溜まっていた空気を吐き出すと同時に両手に力を込めて、敵を横薙ぎに刈り取る。
バックステップで回避した彼女は高速詠唱を行い、私の頭上に数本の槍状の鉄芯を作り出し――空気中の分子等を操作し、硬質化させたと思われる――それを降下させた。
ドドド!っと耳をつんざくような轟音が空気内に満たされる、身体能力を引き上げた私はそれをなんとか全て回避しせしめ、おーっと感嘆の息を吐く敵へ一歩、間合いを詰める。

「だぁぁぁっ!!」
彼女の正中線を袈裟斬りにするかの如く、赤い薙刀を振り下ろす
ガン!と鋼鉄同士がぶつかり合うような音、見れば右手を掲げた彼女が又もやフィールドを発生させ、私の攻撃を優越感に浸るような歪な笑顔で防いでいた。

「一姫じゃあたしに敵わないって」
「知っていますよ」
この戦いは言うなれば象と蟻との戦いです。
どれだけ身体能力を向上させ、私の超能力とも言える力の性能を高めたとしても敵の優位性は覆らない。
しかし、そんな事は先刻承知!私の役目は彼女を倒す事ではなく、次へ繋げる事。ならばそれだけに集中すれば良いだけの事。
えぇ、難しいかも知れませんが不可能ではありません。私の後ろには信頼に置ける仲間が居ます、私の胸には大切な人が居ます。
彼らの笑顔がまた見れるのなら、粉骨砕身するのに何を躊躇うと言うのですか?
幾度の攻撃に身を削られながらも、まだ私の足は前へ進みます。まだ私の手は武器を握れています。まだ私の目は敵を見据えています。まだ私の意識は途切れていません。
戦意消失はまだ早い。まだ私は何も成していないのだから――
164 :健坊 [sage]:2008/03/19(水) 14:26:57.50 ID:0GDZwIAO
以上です。

出来たらまた今晩に…いい加減寝なければ。
165 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 15:25:11.00 ID:L5sCTmw0
今北
>>164
乙!
キョン子とハルヒコのシリアスは読んでるだけで辛い。よく書き上げた
更に性転換(元に戻す)して読んでみたらキョン怖すぎハルヒカワイソスでガクブルでした

ていうかもしやタイムラグの間ずっと書いてたのかww
だったらマジで寝ろ、いや寝てください。体は資本だー
166 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 15:33:42.14 ID:KWYjQAk0
>>164
乙でーす
相も変わらずの速筆ですねぇ

原作では語られることの無い古泉の活躍ぶりに惚れた(
167 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 18:22:59.81 ID:AIrr52.o
wktk
168 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 19:19:55.24 ID:AIrr52.o
そいや検索避けを推薦する動画の話はどうなったんだろ
169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 20:18:12.34 ID:aHvxbrUo
>>168
あったな。
特に話は進んでなかったみたいだけど…
170 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 20:25:59.96 ID:KWYjQAk0
>>168
軽く検索したけどまだ来てないっぽい
まあ、つべ板の方で聞いた方が信憑性は高いと思うけど
171 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 20:29:18.91 ID:L5sCTmw0
>>168
作るぞーという話までは出てなかったな
もしもやるなら絵は絵師さん任せという話になっただけで
自分も一応絵師だけど死ぬほど遅筆だから手が挙げられなかったなー
172 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 20:50:50.91 ID:4ceTrs2P
巨大掲示板に投下した時点で
イラストの所持権なんて無くなるのは解った事だろう
オレは投下するならその辺りは覚悟してやる
下手過ぎてそんな事は無いだろうが
173 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 21:13:01.04 ID:0sQU7KU0
>>172
じゃあ、イラストとか小ネタっぽい妄想も全部保管してしまおうか
174 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 21:25:02.82 ID:KWYjQAk0
「保管してください」とかは絵師自ら言い出しづらいと思うので
「保管しないでください」とかが無ければ保管、というのはどうだろう?

ダメか
175 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 21:27:22.32 ID:aHvxbrUo
このスレにエガ投下された時点で聞くんでもいんじゃね?
176 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 21:28:19.50 ID:UfYcZqUo
上半身裸のハゲ散らかしたおっさんを思い出しちゃったじゃないか
どうしてくれる
177 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 21:44:57.04 ID:OepB3cSO
>>175
おまいがエガと変換しまくっていることは分かったww

俺は他スレにも参加しているが、SS、妄想、絵全て投下された時点で保管されているがな
でも本来はうぷ主に聞いたほうがいいんだろうが
うぷ主側的にはどうなんだろう?
178 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 22:06:03.52 ID:0sQU7KU0
とりあえず保管して、だめなら個人で消してもらうか、スレかイラストコーナーのコメントに書き込んでもらうのはどうだろうか
179 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 22:12:13.52 ID:aHvxbrUo
そうだね、次の投下からそうしよう。
180 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 22:20:54.66 ID:KWYjQAk0
俺も異議なーし
181 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 22:59:38.97 ID:JovS8Rk0
>>164
乙!
続き期待して裸待機してます。

どうか無理はなさらずwwwwww
182 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 23:46:59.91 ID:0sQU7KU0
じゃあ小ネタコーナー作ってもらわないといけないのか
SSの中にならすぐ作れるけど
183 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 23:57:34.00 ID:aHvxbrUo
>>182
うーん…まあ分類としてはSSだよなぁ。
184 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 00:12:36.76 ID:B/JqLak0
4枚ほど投下されたpixivにもない絵持ってるんだが
作者さんがわからないから勝手にうpはさすがにだめだろうし・・・
185 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 00:31:23.63 ID:914EHigo
さて、SSの人くるかな・・・ワクテカ
186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 01:02:44.47 ID:Ojh0Ac.0
小ネタページ作ってきた
187 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 01:08:59.99 ID:tj7AbIAO
>>168
自分は前スレでサンプル画像をあげてくれた人がいて
誰か絵を〜との事だったので本家絵を合わせて試行錯誤してみたが
その先のどんな内容にするかや動画制作が全く分からず断念してしまったorz

ここや個人サイトで性転換を楽しむのは大好きなんだが
ニコ動や他での「自重しないでもっとやれww」な雰囲気が
正直凄く不快に感じるという矛盾した立場なので
注意動画の話がどうなったのかは同じく気になっていた
188 :健坊 [sage]:2008/03/20(木) 01:23:48.24 ID:WAfXMYAO
おまいら乙

前回の続きを投下します。読む前にこちらを→>>54>>98

※注意追記
ここから先はシリアスモード100%です。SOS団員が傷つくのが見たくない、怖いキョンなんて…という方。
そして第3視点での物語の進行が苦手な方はスルーをお願い申し上げます

では、投下します。
携た(ry
189 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 01:24:41.34 ID:WAfXMYAO
――しかし、実力差は明確であり。どれだけ私が彼女の隙を作るよう攻撃しても、彼女は難なくとそれを回避していく。
お返しとばかりにされる反撃、大多数は長門君の情報操作により回避出来てはいるが確実に私を蝕んでいきました。
どれ程の時間が経ったでしょうか?もう1日中戦っているような錯覚を覚えます…実際はまだ10分も経っていないのでしょうが
興に乗った彼女は、飛び道具として使っていた鉄芯の長さを伸ばして鉄棒のよう改変し、私に構えました。
これで近接戦闘が取れると、これならば多少自分に分がある――そう考えたのが私に一瞬の隙を作ってしまった。
バキッ!っと、腸を根刮ぎ吹っ飛ばされるような激痛と衝撃が腹部を襲う
ただ乱暴に振るわれたように見える鉄棒、しかしそれは高速の域に達する程のスピード、如何に身体能力を上げたと言ってもそれは人間に反応出来るスピードでは無かった。
円を描くように何度も何度も叩かれ続ける
一発一発殴られる度に体と一緒に折れてしまいそうになる心、それを必死になって堪えるがいつまでもつのか…考えるだけで吐き気がします。
気付けば、私はただ彼女に良いように弄ばれるだけの人形と化していた。

「はぁ…はぁ…はぁ…」
「あ〜あ、女の子がそんなに傷だらけになって」
「…はぁ…はぁ…」
「あれ、もう口が聞けないくらい消耗したの?いつもなら此方が聞きたくなくなるぐらい饒舌なのにさ」
彼女の言葉に膝をつく事で返事をする、そんな私を見て彼女は何が愉快なのか笑顔で見下ろす。
190 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 01:26:06.02 ID:WAfXMYAO
何故こんな事になってしまったのか…
何故私がこんな痛い思いをしなければならないのか…
体も心も、誓いも誇りも、願いも責任も、彼女がその腕を一振りするだけで蹂躙されていく。

――涙が頬を伝う
悔しい…何も出来ない。悔しい…助けられない。悔しい…取り戻せない。

「…………して」
「なに?」
ポツリと葉を弾く1つの滴のように私は言葉を溢していた。彼女は興味深げに問いただす。

「なに、一姫?」
『彼女』ならば絶対に見せないような、人懐こい笑顔を見せる彼女。悔しさと憤りだけが私の腹の底から噴火せしめている、それが私の口へ到達し、吐き出してしまう。それを止める術など皆無。

「返して!」
「え?」
意外なものを見るような、キョトンとした顔で彼女は私を見詰めている。
俯いていた顔を上げ、懇願するよう泣き叫びながら私は言葉を紡ぐ

「返して…私の日常を、私の…友達を――!!」
「くっ…はは、はははははは!一姫がそんな顔するなんて、はは…可笑しくて堪らないよ!」
「―――――」
彼女の言葉は私の胸に深々と、一本の棘と成り突き刺さる。
私は馬鹿だ――何を言っている、泣けばどうなるものではない。願えばどうなるものではない。それでも、私の口から洩れ出るのは今にも途切れてしまいそうなか細い嗚咽と

「返してぇ…」

心からの心を込めた、1つの希望だった。

「あはははははは!」
フロアに木霊する彼女の笑い声、それを聞く度に私の心はポロポロと熟れた林檎の皮のように捲り取れ、酷くだらしがない。
体は最早満身創痍、限界には既に到達している。
191 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 01:26:35.42 ID:WAfXMYAO
ブラウスもスカートも虫に喰われたかのようにボロボロで、頭から足までのあちらこちらに出血している。骨に異常が無いのは僥幸とも言える。
からからと、凡そ本来の彼女からでは考えられないくらいに心底愉快と言いたげな笑顔で、彼女は声を上げました。

「もう飽きたよ一姫、終わりだ」
「―――――っ!!?」
そう口走る彼女は既に攻撃体勢は整っていた。
――そう、ここで私は終わりですか
見れば彼女を取り巻くように数多の私の体を貪り取る武器が広がっていた。
もういい、疲れました…たかが人間が彼女のような高知な存在に立ち向かうという考えが馬鹿だったんです。
もう、私は立ち上がれない――

「さよなら」
「………」
パチンと指を鳴らし攻撃開始の合図。
視界を埋め尽くす無数の鉄芯…一本、また一本私の体を貫いて行く。
意識が薄れていく……不甲斐ない自分を嘲笑うかのように、ただ涙だけが止めどもなく溢れてしまう。
ドォン!と、その刹那、私の視界には鉄芯ではなく大きな壁が聳えたっていた。
はと、我に返り後ろを振り替える、状況の把握の為だ。私にこんな事は出来ない、朝比奈先輩も無理だろう…なら

「――長門君!」
「……大丈夫」
どこが大丈夫ですか!?何が起きても汗1つかかない長門君が今は片膝を地面に付け、苦悶の表情を浮かべながら大粒の汗をその頬に滑らせていた。
オーバーロードである。
絶えず敵から干渉されるこの情報制御空間を安定させ、前線を受け持つ古泉一姫の身体能力の向上と治癒力の促進。そして最後の詰めとなる筈の情報プログラムの構築、更に彼は敵が放った鉄芯の情報因子に干渉、変換し古泉一姫を護る盾とした。
192 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 01:29:34.25 ID:WAfXMYAO
「大丈夫…後方支援は僕の役割…」
「なが…と、君」
「だ、大丈夫ですかぁ!?」
朝比奈先輩が彼を気遣うように額にハンカチを当てる、彼はそれにコクリと頷いて見せてキリッと眼前の敵の姿を睨む。
その視線をなぞるように朝比奈先輩も彼女を見据える、その姿はどこまでも頼り無いものではあったが、まだ諦めていない……そう彼の表情がらしくない程に雄弁に語っていた。

「人形が…邪魔をして」
つまらなげに悪態をついてから、やり直しだと言わんばかりに右手を高々と掲げる。その腕には一本の剣槍――それを振り下ろされる前に、私は後ろへ飛び下がった。

「……私が馬鹿でした」
今自分が考えた事を、一瞬でも諦めた事を恥じた。
諦めたらそこで何もかもが終わってしまう。日常も、友達も、仲間も、慕う彼も…全てが終わりを迎えてしまう。
大丈夫――彼がそう言った、なら私も大丈夫。少し体が傷だらけになっただけ…少し服がボロボロになっただけ…少し限界に至っただけ。

「なら、それを越えればいいだけの事じゃないですか」
スクッと自分でも驚く程簡単に、それでいて猛々しく立ち上がる。ふと、肩から腕に絡まる破れたブラウスが気になった。

「邪魔ですね」
それを破り捨て――ボロボロと絡まるブラウスが無くなり、肌にフィットするスポーツブラだけの状態がやけに落ち着くのは何故でしょうか?――私は天を仰ぎ大きく息を吸い込み、それを溜めた。
私が望んだ日常に瞬間的に想いを馳せる。

機関に所属して1年が経った頃の事です。
193 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 01:31:00.03 ID:WAfXMYAO
涼宮晴彦の力を巡り機関同士のいざこざが局地的戦争状態へ移行するのは火を見るより明らかで、神人を狩る為に居るはずの我々――彼女の言葉を借りてここは超能力者達とします――までもがそれに参加せざるを得ませんでした。
その戦闘の際に、私は初めて人間を殺しました。簡単なものだ――敵の頭を銃で吹き飛ばした時の感想です。
ある人からはよくやったと褒められ、ある人からは助かったと感謝されましたが、私はそこで気付いてしまったのです。

―もう二度と、私は日常には帰れない―

私は呪いました、怨みました、憎みました。涼宮晴彦の力と、それに振り回される全ての人間を。私が望む平凡な日常、その誰しもが得られる筈の幸福を奪われたのです…当然でしょう?
しかしそれは彼と出逢い、北高へ転入しSOS団なる奇怪なクラブへ加入する事により再び私の足元へ、本当に何事も無かったかのように転がって来ました。
人間が持ち得る全ての讚美の言葉を列べ立てたとしても、その時の私の感動を現す語彙は存在しません。
手に入れた日常には私が望む全て、『想い人』『仲間』『友達』が溢れんばかりに詰まっていたのです。
私は此所でもう一度人間になれたんだと――そう感無量に思いました。
194 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 01:34:26.02 ID:WAfXMYAO
肺に溜めていた酸素を細く、長く、ゆっくりと吐き出す。よし、呼吸も落ち着いた、身体中痛むがそれは些細な事です。

「私は……」
もう躊躇わない。
「私は……!」
もう逃げない。
「私は!」
何故なら私は――

「SOS団副団長、古泉一姫」

この称号は決して伊達等では無いことを示してみせます。
視線はただひたすらと前へ、両足に力を込めて確りと地面を踏み締め立つ。

「やれやれ…まだやるの?」
心底面倒臭そうに頭を掻きながらそう問う彼女へ微笑み、肯定を示すように頷く。ふふ、どちらも『らしい』と思ってしまいました。そろそろ私もヤバいですかね?

「全くだよ、一姫」
「あぁ、そうそう。言い忘れてた事が1つあります」
「ん?」
両の眼に力と、ありったけの侮蔑の意を込めて私は彼女に語る最後の言葉を掛けた。

「馴れ馴れしく私を呼び捨てないで下さい、正直腸が煮え返りそうですよ」
「………」
「私を呼び捨てて良いのは貴女ではなく、私の大切な友人である彼女だけです!」
「…やれやれだよ」
もう語る舌は持たない、あとはやるだけ…なに、心配は要りません。彼は限界を越えました、なら私にも出来る筈です。たったの一歩、更に奥へ進むだけでいいのですから。

―掴んだその幸福を取り戻す為に―

「ふぅ――」
深呼吸をして私はイメージした。
単発の攻撃は防がれる、ならば連続攻撃を仕掛ければもしくは…
そもそも赤い玉を生み出すのはたった1つと誰が決めました?固定概念は捨ててしまえ、2つでも3つでも4つでも、敵を討ち据えるまで幾つでも作り出せばいい。
想像は創造に至る――
195 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 01:34:57.94 ID:WAfXMYAO
1つ、2つ、3つ、4つ、5つ……赤い玉が私を取り巻くよう渦巻き始める。

「ゴボッ――!」
途端に吐血、力を行使し過ぎた?まぁいいでしょう、これ以上は戦闘に支障を来しそうですから…

「なに、それ…」
彼女が驚愕の感情を見せている。私には答える気はない、上記の通り、最早語る舌は持たないのだから……さぁ、これで本当に最後です。後は任せましたよ、長門君、朝比奈先輩。
後ろ振り向き、私は心配そうに私を見詰める二人にとびっきりの笑顔を見せてから、彼を真似て親指を立てた拳をぐっと突き出した。
一瞬的に戸惑いを見せた二人だが、直ぐに私を習うように笑顔で――長門君は相変わらず無表情でしたが――グーサインを私に向けた。
私は勝てない、それは自明の理……だが勝利への道を切り開く事は出来ます。あとはただ…
ひたすら光射す方へ――

「行け!!」
私の号令で1つ目の赤玉は敵へ真っ直ぐ流星のように飛来する。

「無駄だって」
ドン!と爆音が1つ、フィールドを展開し私の攻撃を難なくとかわす。
2つ目は彼女の側部へ、同じように防がれる。3つ目は彼女の背後から、同上。4つ目は彼女の足元へ

「……?」
彼女の疑問は一瞬、恐らく想定の範囲外――それもその筈、私は攻撃したのではない。
ズドォン!爆音と共に巻き上がる粉塵、途端にそれは彼女にまとわりつき彼女の視界を塞ぎ一瞬の躊躇いを作り出す。
爆ぜた――
私は右翼へ回り込み、彼女の元へ駆け出した。勝負は一瞬で決まる、そのか細い勝利への糸を手繰り寄せる為に全力で駆けた。
196 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 01:36:07.74 ID:WAfXMYAO
刹那、私の前方に立ち上る粉塵の中から数十に及ぶ鉄芯が全方位へ飛び出した。

「―――ぐっ!」
避けてる暇など無い、避ければ避けた分だけ目標から遠ざかる。それでは駄目だ、今はまだ敵は私を見失っている、それだけが私の手元に残された小さな勝機。最短で駆け抜けろ!
手当たり次第に撒き散らされた鉄芯は無下に私の体のあちこちを貫いて行った。一本は腹部に、一本は脚に、一本は肩に、一本は頬を掠める。
逃げるな――!逃げるな逃げるな逃げるな逃げるな逃げるな!!
ここで退けば私はもう彼らと『日常』を過ごす事が出来ない。美しいとさえ感じるそんなありふれた幸福を、私はまだ皆と感じていたい、共有したい、共感したい。
その為には――
その為には――

「あんたが邪魔だぁぁぁ!!」
薄れていく粉塵の中から彼女の姿が開間見える、敵は霞む視界の中から私を見つけだし、無数の鉄芯で駆ける私を迎え撃つ。
イメージをする、撃鉄を上げてあとはただそれを爆散させるだけ。
背中にまとわりつく死神を一蹴し、駆け抜ける傷だらけの少女。古泉一姫には既に己の身を守る概念は消去している。
その思い、その力、それら全てを総て、ただ一撃を敵へと見舞う為に――
少女は一筋の烈風のそれと化し、己が敵をその眼で直視した。
あと数歩で彼女の元へ、飛び交う牙は全て無視して私は両腕に力を込める。
――あれ?
瞬時違和感が私を襲う。
両腕に力を込めた筈なのに左腕に力が入らない…と言うより感覚がない。
あぁそうか――私の左腕はさっきの攻撃で吹き飛ばされてたのか。
だったとしても私がやることは変わらない、残った右腕で敵を撃つ!最後の力を――赤い玉――を肘へ込める。あと一歩、私の牙を敵を穿つまでの距離はもう無いに等しい。
197 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 01:38:56.56 ID:WAfXMYAO
「やああぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
「――――!?」
胆に力を入れる為にあらんかぎりの肺活量を行使し雄叫びを上げる、それで気付いたのか彼女は私に視線を向け右手を上げて詠唱を唱えようとする
「―――!」
一瞬、本当に一瞬間に合わなかった。0.1秒にも満たない瞬間がこんなにも切望している。
――絶望が私を飲み込む前に轟音が前方から届いた。
音速は高速を凌駕し、無数の氷柱を聳え立たたせ彼女の行動を制限していた。

「なに――」
刹那に及ぶ驚愕、一瞬を求める私には格好の獲物――一拍にも満たないその瞬間氷柱は音も立てずに消え失せた。
彼は高速詠唱の全てをすっ飛ばしてただ『彼女を守る』とだけ口にし、その想像を具現化させた。
世界は一転し、今まさに勝機へと繋がる。絶望は翻り、彼女は万感の思いと共にその脚に力を込めて1つ溢した
ありがとう、長門君。今回は沢山助けられましたね…それに応える為に、私は――
ダン!右足を彼女の股下へ踏み込ませ、力を纏わせた右肘を彼女の鳩尾へ噛みつかせる。

「がはっ!?」
肘を彼女の肉にギリギリと音を立ててめり込ませる。
初めて見せる困惑と苦悶の顔、掴んだ!勝利への糸を!
箭疾歩、中国拳法の基本の1つです。いくら貴女のガードが鉄壁であろうとも肉体は生身のまま、ならば急所は必ず存在する、そこへ私の力を込めて攻撃すれば――

「あああああっ!!」
「あ…ぐ――!?」
彼女の肉の裏から裏までめり込ませた肘を伸ばして彼女の口を手のひらで覆う。
198 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 01:39:38.12 ID:WAfXMYAO
「ふふ、これで詠唱は出来ませんね…」
「――っ!?」
彼女らは口頭から発する音波で情報統合思念体へアクセスをする、ならばそれを塞げば――
肉を捻り切るような力で彼女は私を引き剥がそうとする、やらせませんよ。
彼女の口を覆うように顔面下部を掴んだまま、私は彼女を押し倒すように跳躍した。空中ではいくら貴女でも無防備でしょう?さぁお膳立ては整いました。
「朝比奈先輩!!」
全ての願いを声に込めて、"次へ"繋げた。
その言葉を聞き遂げた1人の少年は、ただその希望を掴む為に咆哮をあげる。閃光が二人の少女を旋風を巻き起こしながら抱いた。

―ブラックアウト―
気付けば視界は真っ黒になっていた。
あれ、私は…一体どうしたのでしょうか、あれからどうなったのでしょう…?
まぁ…いいですか
私は私が出来る事全てをやった筈だ、きっと胸を張れる。きっと…きっと…
『頑張ったね!一姫ちゃん!』
段々と意識が霞んでいくその狭間で、私は今一番聞きたい声を聞いた気がした。

え?あれ…?なんで居るんですか?
『なんでって可笑しな事聞くなぁ、ははは!』
見る者全てを晴れ晴れとさせる彼の笑顔、これは幻でしょうか?
『さすがだね一姫ちゃん!お兄さんびっくりしちゃったっさ!』
私の問いは無視なのか、彼はただただ讚美の声をあげている
あはは…恐縮です。疑問は沢山ありますが…とりあえず一つだけ気になる事があります。私は恐る恐る口を開き、彼にそれを問う。
あの、聞きたい事があるんですが…
199 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 01:40:07.34 ID:WAfXMYAO
『ん?なにかな』
私は本当に頑張れましたか?
そんな私の質問を聞いた瞬間、彼には珍しくポカンとした顔――あ、可愛い…
そしてニカッと特徴的な八重歯をちらつかせながら、太陽にも負けない明るい笑顔を見せてくれた。
『うん!一姫ちゃんは頑張ったよ!』
そう言っていつかと同じように、少し乱暴ではあるが優しく私の頭を撫でてくれました。
そうですか…良かった。じゃあ私はもう休んでもいいですかね?
『もっちろん!頑張った人は頑張った分だけ休むもんだよ!』
ですよね…あぁ、安心したらなんだか眠くなってきました。
『ゆっくりお休み。起きたらまた皆で遊ぶっさ!』
そう言ってその姿をかき消してしまった彼に、私は届かないだろう返答をした。
えぇ…そうですね、夏休みももう目の前ですし。今年はどうしましょうか?去年は孤島へ行きましたが…また行くと言うのもありですよね…。
また、皆と海水浴したいですね…。そう…です、去年約束しました…よね?
水着…私、貴女…ぴった…り、選…ぶから貴…女は私、合う水…着を選……で、…一緒…に、私…親友…と、買い物……夢、だった……。

「………」

――戦闘開始より8分15秒、古泉一姫の意識はそこで途絶えた――

***********
200 :健坊 [sage]:2008/03/20(木) 01:43:02.93 ID:WAfXMYAO
以上です。

気遣ってくれた方、ありがとうございます。せっかくの休みだから書けるとこまで書こうと思ってたら、寝るの忘れてたww

ではまた、さ〜そろそろ出勤だ………orz
201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 01:56:44.74 ID:xmUW8RY0
乙でした!!!!
毎回wktkしながら読んでる。続きが気になるなぁー
202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 01:56:56.21 ID:914EHigo
ぐああああ続きが気になるー
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 02:16:29.43 ID:YsSP3bEo
>>187
俺もまったく同じ気持ちだ。
204 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 03:08:48.51 ID:QrY.5QSO
ちょwwwwwww生殺しwww

戦闘シーンでBGMが脳内で自動再生される件
205 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 03:13:23.54 ID:ApFkN4o0
http://www.nicovideo.jp/watch/nm2710760
拙いながら作ってみた。
色々あるけど、水を差されないような楽しみ方ができるといいなと思う。
206 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 03:35:09.90 ID:umgXJhs0
>>205
マジ乙。
本当にこういった気配りは大事だと思う。
このURL所々に貼ってもいいだろうか?
207 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 03:42:27.17 ID:ApFkN4o0
>>206
こんな簡易動画でよければどうぞ。

本当は職人さんとかに、もっとぱっと眼につくようなのを作ってもらえた方がいいんだろうけど、絵描きじゃない自分にはこれが限界でした。
208 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 03:42:53.48 ID:WAfXMYAO
>>本気でGJ
だが携帯じゃ見れないみたいだ…
209 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 03:43:24.37 ID:WAfXMYAO
連投すまん
安価忘れた>>205
210 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 03:59:26.01 ID:umgXJhs0
>>207
ありがとう。
とりあえずようつべ板の樹木スレと検索避けもしない(ry のとこに載せてきた
あとは事の次第に任せるしかないかなぁ…
211 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 06:28:08.24 ID:wHgAJw20
>>205
激しく乙
見やすくて趣旨も分かりやすくていいと思う

関係ないけど今見たらピクシブのランキング3位にハルヒ性転換の絵があって慌てた
3位まではトップページからサムネ出ちゃうんだよな
どうも閲覧数もランキングに反映されるらしいから難しい
コメ少ないのはさすがに皆自重してるのかね
212 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 08:03:50.86 ID:0vbdELMo
>>205
素晴らしい、GJ!
長門が言うと説得力が増す気がする。
213 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 08:21:29.99 ID:B0jqciQP
>205
おつおつ
だが巣謹慎な事に
ナショナルの暖房機器の注意喚起の
BGMがどんどん改変される奴を彷彿としてしまった
214 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 08:39:31.26 ID:7OluQy60
観覧数やコメントが少ないと作り手のモチベがな……。
検索避けとかいいことだと思うが、結果的に観覧数を減らすわけだから、作り手への反応が少なくなる。
見る側は自分が見れればいいけど、作る側としては沢山の人に見てもらいたいわけで。
流行に便乗とかがわかりやすい例で、観覧数やコメントが増えるだろうポイントに作り手が集中するわけだ。
そういうわけで、作り手のためにも、観覧したらコメントを一つでもしたらどうか。
性転換が嫌いな人への気遣いと一緒に、作ってくれてる人たちにも気遣いをしたらどうかと提案。
>>200 一姫に泣かされた! マジでいい娘だ。
続き楽しみだけど体調には気を付けてくれww
215 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 08:48:37.82 ID:B0jqciQP
>214
単に注目を浴びたいだけの奴の事など知らん
そんな奴はおまいさんが言ってる様に
他に何か真新しい物が浮上すれば其方に行くだろう
今注意を呼び掛けてるのは細くても長く楽しみたい
そう思ってる奴等だ
本当に好きならレスポンス無くとも制作意欲は出る
216 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 09:13:22.31 ID:ZCVrNVw0
>>200
激しくwktk
もうみんなかっこいいよ
ていうか作者さん頑張りすぎww

>>205
マジ乙
思ったんけど
呼びかける立場の意味で「検索よけにご協力お願いします」のタグ入れといた方がいんじゃね?
つーわけで入れといたが、邪魔だったりしたら消してくれ
217 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 09:19:13.54 ID:7OluQy60
>>215 そか。
ネットに公開されてるものは全部、人に見て欲しいから公開してるんだと思ったけど、そーでもないのな。
俺なんかはSSとか絵を作っても、自分で作っただけで満足してるからネットには公開してないし。
とりあえず、俺は見たものには何かしらコメント入れてみることにするぜww
218 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 09:38:42.54 ID:Ojh0Ac.0
>>216
「検索よけにご協力お願いします」のタグ消えてたよ
とりあえずうp主にタグを保護してもらった方がいいかも

見てたらお願いします
219 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 10:19:56.29 ID:ApFkN4o0
>>218
一応タグ追加してロックしておきました

今回データ取るのに性転換動画を一個ずつ数えたけど、キョンとか古泉はちょっと酷かった。
名前検索で出る大半が腐動画と性転換動画。腐動画は今回、趣旨が違うから言及しなかった
が…。
もし腐女子で此処見てる人がいたら、腐動画の検索避けも考えてみてほしい。性転換以上に、
本来は気を遣うべきもんだと思うからさ。
220 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 11:45:17.23 ID:pyk7NT60
>>200
うp乙!
激しくwktkで是非とも早く新作を読ませて欲しい
・・・ってのもあるけどやはり無理をなさらずに書いて欲しいぜ!

>>205
今見てきた。GJ!
多くの人にこの意志が通ずると助かるんだがねぇ・・・
221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 12:38:35.23 ID:QTkF6uY0
>>205
GJ!
細く長くこのジャンルが伸びていったらいいな。
だれの反感も買わずにさ
222 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 14:35:49.89 ID:uOxUg4k0
初期からここにいるが…なんでこんなに暖かいんだここの奴らは…
223 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 15:32:17.43 ID:914EHigo
>>205
今気づいたGJっ!
224 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 15:32:29.97 ID:914EHigo
しまったぁあああああorz
225 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 15:46:31.16 ID:QrY.5QSO
どうした迷える小羊よ
226 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 16:28:53.89 ID:mVkj.kI0
>>224
そういうこともあるさ
227 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 16:37:13.87 ID:QrY.5QSO
あげたのかw
228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 17:59:24.36 ID:Ojh0Ac.0
>>223
なぜかE-mailの欄が消えてるときがあるよね
229 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 18:35:46.26 ID:ZCVrNVw0
ねえ
wikiの小ネタのページって使い道あるのかな?
230 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 19:02:10.18 ID:0vbdELMo
>>205
GJ!
wikiの注意のとこに追加しとくよ。

あと、これは個人的な考えなんだが、うp主の検索避けが動画タイトルだけで
説明文はまんま「ハルヒ」だったりするから、そのことについても書き入れようと
思うんだけどどうかな?
>>205の動画でも説明されてて重複するからいらないかな?
231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 19:33:22.23 ID:Ojh0Ac.0
>>230

>>24とか>>121みたいなのを載せようと作ったんだけど
それっぽいのかき集めて来てもいいのだろうか?
232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 19:51:36.34 ID:Ojh0Ac.0
アンカー間違えた
>>230じゃなくて>>229です
233 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 21:32:34.26 ID:wHgAJw20
>>231
かき集めでいんじゃないだろうか
小ネタと原作ネタが被らないよう注意しないといけないけど、「ただの妄想」と「原作の改変」って基準がはっきりしてるから大丈夫か
ちなみに>>121は自分だ。妙にリアルな話ですまんかった
それでもいいんならドンドンしまっちゃっていいっすよ
234 :健坊 [sage]:2008/03/20(木) 21:45:58.43 ID:WAfXMYAO
おまいら乙

前回の続きを投下します。読む前にこちらを→>>188

け(ry
235 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 21:47:00.25 ID:WAfXMYAO
***********

古泉一姫が意識を消去させる数分前、彼女の戦いを瞳を潤ませながら眺めている少年がいた。
未来からやって来たエージェント、朝比奈みつる
彼は如何に自分が無力極まる存在かを認識している、そしてそれ以上にそんな自分が許せないでいた。

「古泉さん…」
彼女の信念は一度音を立てて崩れてしまいました…その筈なのに、今は清々しい程の笑顔でボクと長門君にグーサインを向けている。
彼女は覚悟している。死ぬ事ではなく、皆で『日常』に帰還する事を。そしてそれは他でもなく、自分自身も強く強く願っていた。
彼女の姿は100年間暴風雨に曝された廃墟染みた格好である。額は割れ、肩から白い骨が血と一緒に見え隠れしている。腹部には致命傷としか思えないくらいの大きさの穴がぽっかりと空いている。その脚はもうボロボロに草臥れていた。

「なんで…」
問わずとも理解はしている。なぜそこまでしてもなお『それ』を望むかを――
今一度彼は自分を激しく罵る、未来人のくせになにも出来ない自分。誰かを頼る事しか出来ない不甲斐ない自分。

「………」
力が欲しい…。
ただ皆の力になれる少しだけの力、今全てを失ったとしてもそれが何よりも欲しい。
古泉さんは女の子なのに、煉獄の苦しみに耐えながら戦っている。
長門君はいつもなら信じられないくらい苦悶の表情で、なお彼女の支援を拒まず、最後の鍵を用意しています。

自分は?自分はただ見ているだけなんですか?それでいいんですか?それしか出来ないんですか?
236 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 21:47:54.13 ID:WAfXMYAO
「やああぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
「―――!?」
古泉さんの咆哮が木霊する。彼女の体は敵の牙により次々と喰い散らかされて行く、ふと宙を舞う何かが目についた。

「あ……」
ドチャリ、水っぽさを醸しながら地面に落下したのは彼女の左腕でした。突如とし顔を覗かせる嘔吐感…それでも彼女は前へ進む事を諦めはしなかった。

「そうですよね…」
彼女が見せた笑顔とそのサイン、それを見た時に決して諦めてはいないと言う事を教えられ、そしてそれにボクも笑顔で返した。
目は逸らさない、彼女が"次へ"繋いでくれる筈だから、恐れてはいけない。彼女は怯んではいないじゃないですか、恥ずかしいとは思わないんですか?ボクは――!!
瞳にうっすらと涙を溜めるボクの肩を優しく長門君が叩く

「大丈夫」
「長門君…」
「君はやれる、信じている」
「長門君――!」
彼は言った、皆の力が必要だと。
それはボクなんかでも出来る事があるという証、ボクが皆の力になれるという証。ずっとずっと望んでいた力です!

「はい」
1つ返事をして、ボクはゆっくりと瞼を降ろす。古泉さんは全てを投げ出して、全てを取り戻そうとしている。長門君も余裕など皆無なのに今最後の助力を古泉さんにした。

ボクはどうだろう?
女の子の古泉さんだけにそんな重荷を背負わせていいのだろうか?長門君だけに責任を持たせていいのだろうか?
それは許される?許せる?他でもない、自分が自分を許せる!?

答えは否――
ボクはなぜここにいる。
―取り戻したいものがあるからです―
ボクはなぜここにいる。
―少しでも弱い自分を変えたいからです―
ならやるべき事は分かっている筈です。
そうですよね、女の子だけに任せてはいけませんよね…
だって、だって…
こんなボクでも、男の子なんだから…

「ボクにもあるんです…」
どんなに矮小で弱小でも、それでもボクは男の子なんです!
237 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 21:48:29.28 ID:WAfXMYAO
彼女が跳ぶ、幕は上がった。
すくむな脚、震えるな腕、挫けるな心、目を開けて前を向くんです!あとはただ…
ひたすら光射す方へ――

「意地があるんです!男の子にはぁぁっ!!」
「朝比奈先輩!!」
彼女が叫ぶ、敵を見据えてボクは呼応する。

左目に着けたカラーコンタクト、スカイブルーがその色そのままに輝き始め、ボクの言葉と共に敵を貫く一筋の流星と化す。
自分はなぜここにいる、自分はなにが出来る、自分が望むその全てを賭けて――
鳴らせ、存在証明

―ボクは、ここに在る―

「ミツルビィィィィィムッッ!!!」
叫んだその瞬間、左目前方にこり固まっていた青白い球体が一本の閃光と成り、敵へと暴進した。

「朝比奈先輩――!?なぜ、あんたなんかに!」
敵の罵倒等に聞く耳は持ちません。今はただ自分が出来る事をただするだけです。
瞳から滑降したその閃光は、ジュウジュウと空気中の分子等を溶かす音とともに直進していく。ただ一人の敵を目指して

「くぅっ!」
古泉さんを振りほどいた彼女は右手を前方へ掲げ、高速詠唱を試み防御フィールドを展開した。
238 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 21:50:52.83 ID:WAfXMYAO
バズンッ!漏電した電線がショートしたような音を立てて、ボクが発生させた物と敵のフィールドが接触し、互いの存在を否定し合うかのようにせめぎ合う。
激突する流星に似た閃光と、全てを遮断する筈であろう盾。
それが今、光が暴風と高熱を残骸として周囲の空間に撒き散らしながらその盾を喰い破っていく。
あと一押し、それがあれば少年の牙は敵へと突き刺さる。

「わああぁぁぁぁぁぁああっっ!!!」
裂帛の気合いを以って、朝比奈みつるは体中にある全ての力を左目に注ぎ込む。
恐怖に押し潰されそうになるその心を守るかのように声を荒げる、左目が熱い、まるでマグマの中に放り投げられたかのようだ。
――でもやるんです!
長門君がやれると言った、古泉さんが繋げてくれた勝利への、奪還へと続く小さな小さな糸を手繰り寄せる為に!

――『これは、映画の撮影の時に使ったカラーコンタクト…』
『そう、涼宮晴彦によって創られた指向性不可視帯域コヒーレント光を属性変化、内部情報防域領界突破型フォトンレーザー…』
『…つまり彼女に掛けられているプロテクトを解除するものと?』
『そう』
『でもでも!それじゃキョンちゃんに怪我が…』
『心配は要らない、外傷性質は皆無。これは彼女の内部に居る敵までの道を切り開くだけ』
『………』
『それ以上に問題なのが、最大効果出力でしか発射出来ない為、恐らく一度しか使用出来ない。そしてそれが使用者に多大な負担をかかることになる。チャンスは一度』
『………ボクなんかがそんな重要な役目を負ったら皆に迷惑がかかるんじゃ』
『朝比奈先輩…』
『これは君にしか出来ない、涼宮晴彦が与えた力を使うのはこのコンタクトレンズを使用した君だけ』
『長門君…』
『朝比奈先輩、長門君も言いましたが、皆の力が必要なんですよ』
『………はい!』――
239 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 21:51:25.25 ID:WAfXMYAO
「うあぁぁぁぁああぁぁっっ!!!」
「く――」
もう少し、あともう少しで届くんです。左目は既に『熱い』としか感じられなくなっています、限界を越えた極限が目前。ボクの体が持たなくなるまで時間がありません――届いて下さい!
瞳から溢れる血と涙、青のカラーコンタクトをしている筈なのにその目は鮮血に染められている。
パキパキとひび割れていく音、負荷に耐えられずコンタクトが崩壊を始めた。
痛い!痛い!痛い!
でもまだやれます、やらなきゃいけないんです。もう泣くだけの自分は嫌だ、皆に助けられるだけの自分は嫌なんです!彼女を助けたい、彼を助けたい
その為だけに、ボクはここにいるんです!やらなきゃいけない事をやるだけだ!!

「だあああぁぁぁぁああ――っっ!!」
自身を喰らおうとする恐怖と言う名の化け物を振り切る為に、ただただ咆哮を続ける。逃げるのではなく、撃ち破る、自分の弱さを知る彼の心の強さが今ここに現界する――

パウ…と、彼女が発生させていたフィールドが熱に溶けたわたあめのように孔を空ける。
「な――!?」
戦慄、彼女は身を震わせた。朝比奈みつるが放つ謎の閃光、これが涼宮晴彦によって持たされたものだと知っている。
それ故の恐怖――
彼が持つ情報錬成連結及び解除能力、その力の一端が鎌首をもたげて自分を狙っている。それを喰らわば敗北はより濃厚となる、漸く見つけた進化の可能性…ここで放棄する訳にはいかない
――が、
その思考の3分の1に至る前に、朝比奈みつるの『想い』が彼女を捉えた。
240 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 21:51:58.59 ID:WAfXMYAO
「ああああああああああ!!!?」
その閃光が体に直撃すると同時に走る激震、その全ては劇痛となって彼女の脳に一点している。
『彼女』と『彼女』を繋ぐ一本の道、それを塞ぐ十重二十重のプロテクト。それら全てを一筋の光が爆散させていく。
バキン!バキン!と撃鉄が下ろされ発射される薬莢、その度に自身が構築した防域プログラムが破壊されていく。
――少年は勝利した。
己が弱さを恥じ、己が無力さを憂い、己の存在が何れ程無価値か嘆いた、その先にある絶対的な境地にある強さを手に入れたのである。
それは誰しもが持ちうる葛藤、しかしそれを乗り越える事が出来る者は一握りの存在。彼は本来その握られた拳から溢れ落ちる存在であった。
だが彼は残った。
仲間が居た、護りたい人が居た、譲れないものをその小さな体に宿している。
それは必然、あらゆる弱さを体現し得る弱小者が辿り着いた世界。

――勇気と銘打たれた強さを、今少年は確かにその小さな掌で掴んだ。

―パンッ!―
瞬間、彼の左目に着けていたカラーコンタクトが破裂した。
人外の力を最大まで行使した為に、それに耐えきれなかったのだ。
もう彼の左目には光は無い。眼球はコンタクトの破片でズタズタに引き裂かれ、涼宮晴彦によってもたらされたその力を極限までに行使した為に神経は焼き切れていた。
潰れた左目から止めどもなく溢れる鮮血、しかし彼は事を成し遂げたと言う思いで胸を踊らせていた。
241 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/20(木) 21:55:52.40 ID:WAfXMYAO
「―――――あぁ」
最後に潰れた左目が映した画は、頭を両手にもがく彼女に向かって猛る焔のように爆進する長門有紀の背中であった。

「―――――あぁ」
繰り返す感嘆のため息。
どうやらボクは上手く"次へ"繋げれたようですね、あとは長門君がやってくれる。ボクの出番はここで終わりです。
くたりと、両膝が地面につく。もう立つ気力も体力も残っていません…情けないですね、ボクは男の子なのに…これじゃあキョンちゃんと古泉さんに笑われてしまうかもしれません…。
だけど…もしかしたら…
凄いね、良くやったね、と褒められるかもしれません。もしそうなら何れ程嬉しい事か…
ふと、隣に在る人物に目が行く。そこには傷だらけの少女が微笑みながら『眠って』いた。
恐らく長門君の力でしょうか、空間転移はそれほど難しいものではない――と彼ならつらっと言いそうです
左の目蓋が開かない、ぴくりと動かせばそれだけで失神するほどの激痛が体を蝕む、しかし例え開けたとしてもそれは無意味、もうそこには何もないのだから。
あぁ…疲れました、少し眠いです。古泉さんも寝ていますし、ボクも少しばかり休んでしまいましょうか…
長門君には申し訳ないんですけど、もう体を起こしているだけで辛いんです。
ドサリ、と電池が切れた自動人形のように横合いに倒れる。少年の目蓋の隙間から溢れる血と涙、それは何を意味するかは少年意外誰にも分からない。
そして、己の存在証明を確率させた1人の勇気ある少年は、微笑を浮かべながらゆっくりと眠りについた。

―古泉一姫の意識消失から58秒後、朝比奈みつるの意識は闇へ埋没された―
242 :健坊 [sage]:2008/03/20(木) 22:02:36.51 ID:WAfXMYAO
以上です。
前回も沢山のコメありがとうございます。

あ、もし面倒でなければどなたかwikiにあげてくれたらとても嬉しいです。

↓一人言↓
今回のこの話は、恐らく自分が一番書きたかった話じゃないかなぁと思います。

ぶっちゃけいつも大して役にたたないみくる、みつるになっても立場は変わりません。

でもみつるは男の子ですから、きっといつも不甲斐ない自分をどうにかしたいんじゃないかなぁと…妄想

頑張れみつる、男の子だろ!と、執筆中思わず声に出してしまった俺は手遅れ
243 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 22:10:47.76 ID:pvlVssAO
>>242
毎日乙!
みつるかっこいいよみつる
健坊さんが書くとみんなかっこよくて困る。
244 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 22:11:02.07 ID:2OHTAjo0
>>242
うp乙!
意地〜〜で君島を思い出したのは自分だけでいい
続きにwktkしておきます
245 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 22:13:16.00 ID:x4dLwgw0
>>242
乙です
みつるびぃぃむは正直意外でした
よくできててすばらしいですなー
このあとの長門の行動にwktkです
246 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 22:17:20.98 ID:Ojh0Ac.0
>>242
みつるかっこよすぎる
乙です
完結までもう少し?
247 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 22:29:49.81 ID:ZCVrNVw0
>>231
なるほど。
小ネタと言っても漠然としててよく分からなかったけど
大体掴めた
基本は「個人個人が、気に入ったレスを載せる」みたいなのでいいんかな?
素晴らしい電波が垂れ流しになりそうだなw

>>242

これは実に格好いいみつるだ
248 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 22:47:51.18 ID:6XjY1h60
>>242
その言葉を待っていた。早速あげてくる。
249 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 23:07:17.07 ID:6XjY1h60
エラー発生。文字数が多すぎた(
適当に小分けするわ。
250 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 23:08:42.08 ID:YJEn8G6o
>>242
>いつも不甲斐ない自分をどうにかしたいんじゃないかなぁと…
みくるの憂鬱だなwwアレのキョンとみくるの掛け合いはよかったww
251 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 23:31:05.90 ID:6XjY1h60
投下完了。
話の分け方に不満があるならいくらでも言ってくれ。すぐに修正する。

>>250
原作よりさらに憂鬱になってそうだな。
252 :チャペル [sage]:2008/03/21(金) 00:16:45.49 ID:EOIh2Boo
>>242
一姫にみつるまで大活躍。
プロローグで大団円になることが解っていてもドキドキです><
>>244私も仲間です>君島

>>205乙です。思っていたより反響あるみたいですね。
みんなで作ろうハルヒコの輪wwww

てことで、例によって短編投下〜
コンセプトは「恋せよ女の子!GO!GO!」です。
253 :コイバナ! [sage]:2008/03/21(金) 00:17:17.64 ID:EOIh2Boo

 女子のコミュニティーと言うものは不思議なもので、普段はそれぞれの集まりに固執し干渉し合わず、むしろ警戒、場合によっては反目しあったりしている。ちなみにあたしのコミュニティーは谷口、国木田、あたしの三人で構成されるもので、立場的には良い言い方をすると完全中立、悪い言い方をすると半隔離状態と言える。この立場、特に悪い言い方の方の要因はSOS団に所属するあたしで、谷口と国木田はそのとばっちりと言った感も否めない。
周りから見るとあたしは、『性格に難はあるもののイケメンにちやほやされやがって』と、『毎度涼宮に振り回されて同情するわ』と言う二つの相反する評価があり、どう扱うべきか困っていると言う話らしい。
 そんな感じでそれぞれ独立しているコミュニティーなのだが、ダムが小さな穴から決壊すかのようにほんの些細なことで一つに纏まったりする。たやすく壁を壊す話題なんてのは数える程しかないのだが、そのほとんどは誰それと誰それがどうとかいう噂話、俗に言うコイバナと言うやつだ。
 この話になるとあたしでさえ大きなコミュニティーの一人としてカウントされる。一応言っておくと、あたしは完全に聞き手側である。


254 :コイバナ! [sage]:2008/03/21(金) 00:17:36.25 ID:EOIh2Boo
 この日も昼休みにクラス女子でコイバナに花を咲かしていたのだが、途中クラスメイトの一人――すまん、名前がよく思い出せないのでクラスメイトAとする――があたしの方をらんらんと輝く眼で見つめてきた。
「キョンちゃんって、結局涼宮くんと付き合ってるの?」
 クラスメイトAまでキョンちゃんと呼ぶのか…って、今何て言った?!
「あー、それ私も気になる!」
「うん、うん。なんだかどっちつかずな感じでやきもきしてたのよねー」
「って言うか付き合ってるんでしょ?!」
 ついさっきまで半分部外者だったのに、あたしが目を白黒させているうちに話題の中心になってしまっている。しかも話題が最悪だ。

「そうだ、谷口。あんたなら知ってるでしょ?」
 待て、待て、待て、待て!そいつに聞くな!
「ちょっ」
「アタシから見る限りでは…黒だね!」
 あたしの静止も虚しく、谷口は究極的にふざけたことを言いやがった。あたしは谷口を止めるために挙げた右手をぎゅっと握りしめて、後で絶対にぶん殴ると固く心に誓った。
「やっぱりそうなんだ」
 って、信じるなよっ!!

「皆、頼むから落ち着いてくれ。あたしとハルヒコはなんでもない」
 冷静に、諭すように言ってみたのだが、落ち着いたのは瞬きにも満たない時間だった。
「きゃー、ハルヒコだってぇ!もう、名前を呼び捨てにする関係なの?!」
「は?え?いや、だ、だから違うって!」
 もうしっちゃかめっちゃかで、何を言っても挙げ足を取られて冷やかされる始末だ。
 中学時代も似たようなことがあったけど、あの時は案外すんなり纏まったというのに、今回は異常なくらい周りの熱が高い。

 断言できる、あたしは今までの人生の中で一番がんばったね。
255 :コイバナ! [sage]:2008/03/21(金) 00:18:08.51 ID:EOIh2Boo

 努力ってのは実るものだと、昔の人も良いことを言ったものだ。昼休みの半分以上を使って必死に、本当に必死に弁解したおかげで表面上は、ハルヒコとあたしの恋人説は却下することができた。
「それじゃあキョンちゃん、フリーなら私の知り合いが気になるって言ってたから今日の放課後会ってくれないかな?」

 一難去ってまた一難。ホント、昔の人は良いこと言う。
 新たな爆弾を投下してくれたのは、またしてもクラスメイトAである。どうもクラスメイトAの要件は始めからそれだったようで、瞳には先ほどとは違い真剣な色が含まれている。


 それにしてもあたしが気になるって、どんな奇特な人間なんだ?
 これ以上ないってくらい一般人だし、自分でもびっくりするほど地味で目立たないと言うのに。
「あれ?知らなかったの?キョンってこの学校じゃ結構な有名人だよ」
 今までニコニコと笑っていただけだった国木田がそんな事を言ってきた。
「有名人?」
「うん。キョンが、というよりSOS団のキョンがってことだけど」
 納得は出来ないが、理解は出来る。
「だけどなぁ…」
「会うだけでいいの。ちょっと会って話してくれるだけでオッケーだから」
 いや、別に会うこと自体は構わないのだが、放課後となるとハルヒコがうるさいからな…
256 :コイバナ! [sage]:2008/03/21(金) 00:18:25.67 ID:EOIh2Boo
「それなら今度の休日でどうかな?」
「う〜ん…」
 あたしがどうしようかと頭を捻っていると、一人の女子が小さく息をのんだ。その女子の視線のさきにみんながどんどんとつられていき、同じように息をのむ。クラスメイトAまでもが息をのんだところで、あたしも皆の視線を追いかける。


 ハルヒコがいた。


 いつからいたのか解らないが、ハルヒコは教室の出入り口に突っ立っていて、あたしと目が合うとずんずんとこちらに向かってきた。

「キョン。今度の休みはSOS団の重要な活動があるから、忘れるなよ。それと、今日も大事なミーティングがあるからな。遅れるんじゃないぞ!」
「あ…あぁ」
 あたしの返答を聞くと、ハルヒコは「他の奴にも伝えなくちゃいけないから」と教室を飛び出して行った。

 いつもは一番後回しか、最悪伝えてすら来ないのに珍しいこともあったもんだ。





「あー、悪い。そう言うことでダメになった」
 振り返り、クラスメイトAに謝罪すると、彼女含め、ほとんどの女子がニヤニヤと嫌な笑いを浮かべる。
 わけが解らずにキョトンとしていると、女子たちはそれぞれ顔を見合わせ、同時に息を吸い込み声を合わせて合唱した。





「「「お幸せにぃ〜♪」」」






 少しだけ、物音一つしない灰色の閉鎖空間が懐かしくなったのは秘密だ。
257 :チャペル [sage]:2008/03/21(金) 00:21:22.06 ID:EOIh2Boo
以上でふ。
健坊さんのシリアスな雰囲気ぶった切ってすいませんです。

なんてか、キョンってぜんぜん冷やかされないんですよね小泉と谷口以外から

では、お幸せに〜wwww
258 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 00:34:10.04 ID:2o2hk9s0
>>257
なんというニヤニヤ話
259 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 00:36:02.60 ID:3W2711I0
>>242
叫ぶみつるにゲ○ターの影が見えたのは俺だけでいいや
作者、みつるともにGJ!

>>257
リアルに女子高生らしい会話ですなー
釘を刺しとくかのようなハルヒコの行動にニヤニヤしてる俺がいるwwww
260 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 01:15:45.50 ID:NusAAz6o
>>257
ニヤニヤせざるをえないぜ。GJ
261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 01:17:08.98 ID:OdsZ0Sko
ニヤニヤニヤニヤ
262 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 01:18:08.16 ID:kJNtxFY0
ニヤニヤニヤ
263 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 01:45:14.25 ID:jzqqZcAO
うますぎる。
口元が崩れおちそうになった。是非また書いてくれ。
264 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 01:47:18.49 ID:xedJ2ywo
あー、なるほど。

このまま話が進むと、 佐 々 木 ♂ が登場するわけか。
265 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 01:48:21.73 ID:rV/ZvB60
話したこともない相手から好意を持たれるキョン子には違和感があるんだが
266 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 02:14:30.47 ID:lTOZnd60
ニヤニヤニヤニヤ
267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 02:17:57.95 ID:2AbLZXI0
逆に考えるんだ
キョン♂のけだるーい感じがどこぞの女子に受けてる可能性はあるから、
それをキョン子に変換すればあるあ・・・ね・・・うーんどっちだ

しかしシリアスもほのぼのも一度に読めてかなり豊作ですなあ
SS職人乙です
268 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 02:35:42.50 ID:lTOZnd60
とりあえず小ネタのようなものをかき集めてみた
イラストはもう消えてた
269 :チャペル [sage]:2008/03/21(金) 04:56:18.94 ID:EOIh2Boo
たくさんのニヤニヤありがとうwwww
>>265ええ、それは書き終えた時点で私も思ってはいました。
しかし、私は脳内で
『クラスメイトA(以下A)が言う知り合いとはAの幼馴染で、幼馴染はAを憎からず思っていたのだが、気になる人居ないの?とAに尋ねられ、恥ずかしさから学内で有名なキョン子の名前を出してしまった』
と言うシナリオを展開することで補完しました。
皆さんもそんな感じで脳内補完して頂けると助かりますwwwwww妄想は正義!
すんません…調子に乗りすぎましたorz
270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 08:23:47.30 ID:VTrkZQE0
>>269
なるほど上手いw
キョン子のモテ具合を原作キョン程度に留めておくのはすごく重要だと思うんで
それなら納得
やっぱりキョン子の良さは実際に仲良くなった人だけにわかるものであって欲しいから

ってことでニヤニヤ
271 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 09:36:33.44 ID:avAGQbYo
wikiのSSページがまた荒らされとる
272 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 10:26:35.89 ID:H5p5FEEo
佐々木♂書いてみたが、本当にイッちゃってるか中二病にしかならない件。
273 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 11:29:22.59 ID:WsX.M4Uo
佐々木♀もそんなもんだとか言ったら佐々木スキーに刺されそうなんでやめとく
274 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 11:58:28.03 ID:bi5Ltv20
>>230
確認してみたら確かにタイトルのみ検索避けしてる人が多いね
あと例に出ている「ハルヒ」や「キョン子」にはしているけど、他の単語にはしていない人もいたよ
検索避け自体理解してない人が多いのかな・・・詳しい注意書きが必要なのかもしれない
なんだか自重出来ない人が本当に多くて、若干萎えてきた
対策考えて実行してくれている人達や迷惑に思っている人達のことをもう少し考えて欲しい
275 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 12:12:44.51 ID:.pjPZCso
佐々木は♀の方がいいな
276 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 17:09:05.53 ID:qkstTS2o
ハルヒも佐々木も痛い子だけど、可愛いは正義で許されてる感があるからなww
277 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 17:20:48.91 ID:2o2hk9s0
ようつべ板にも書いたが、ハルヒ性転換の火付け動画さんがもうすぐ50万再生、10万コメだぜ!
278 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 17:47:06.29 ID:jzqqZcAO
電波でかわいいイケメンも正義だ!
279 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 18:43:21.38 ID:We0GMdoo
>>274
恐らく雰囲気で検索避けをしてるんだろうね。
みんながみんなwiki見てくれてる訳じゃないけど、
一応検索避けの具体的なやりかたについて書いてみます。
280 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 18:52:01.48 ID:Is2YwGA0
pixivで鶴×国熱が発生したので久しぶりに来たんだが・・・
やっぱいいな、ハルヒ性転換
281 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 19:25:01.11 ID:D0kFH8ko
>>274
>なんだか自重出来ない人が本当に多くて、若干萎えてきた
まあ落ち着け。>>205のGJな動画を公開してまだ日が浅い。
「検索避け」とか「性転換ジャンル(?)」なんて今回のシリーズを見るまで
知らなかった俺のような人間もいるんだ。浸透するのに時間が掛かるさ。
今は過剰な反応はせずにしばらく見守るのがいいんじゃないか?
急激に変化を求めると軋轢が生まれちまう。アンチとは別な「敵」ができちゃうから慎重にな。
282 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 19:48:56.82 ID:2AbLZXI0
>>280
あれは良いものだ


今更だけど「wikiのネタ頂きました〜」って姑息技を発動してみた
ヘタレな絵だから効果が期待できるか不安だ
少しでもwikiに興味持ってくれる人が増えるといいけど

検索避けも入れてみたけど/入れるのはなんかあからさまなんだよなぁ
ハルヒコ→ハノレヒコでいいとして、キョン子はどうもじればいいんだろ
283 :健坊 [sage]:2008/03/21(金) 20:16:50.83 ID:ICyX0sAO
おまいら乙

前回の続きを投下します。読む前にこちらを→>>188

k(ry
284 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/21(金) 20:18:00.15 ID:ICyX0sAO
***********

『SOS団副団長、古泉一姫』
少女は誇らしげにその言葉を紡いだ。

『意地があるんです!男の子にはぁぁっ!!』
少年は勇ましく己との闘いに勝利した。

情報統合思念体に産み出された、対有機生命体コンタクト用ヒューマイノド・インターフェース。パーソナルネーム、長門有紀。
それが彼を彼足らしめる言葉、それ以外に何も無く、そしてそれ以外に必要が無かった。
しかしここに至り、彼はその存在の証を大きく変えていた。いつだって世界は問答無用であり、仁辺も無い。
突拍子も無く現れた二人の人間は、彼の世界観を大きく変革させた。

―眼鏡してない方がカッコイイと思うぞ―
―有紀はSOS団に不可欠な無口キャラだ!―
―クソッタレって伝えておいて―
―有紀、そういうときは俺達に連絡しろよ。心配するだろ―

有機生命体が言うところの
『友情』『愛情』『絆』『信頼』『仲間』
それら全ての概念が彼には理解出来ずに居た。
それは他とコミュニケートする上で必要であり、また不要であると言う矛盾を孕んでいたことを余計に彼を困惑させた。
しかし、いつからか彼は『それ』を彼らから『学んで』いた。
驚愕した、自分には朝倉涼のように感情シークエンスが確率していない。それらは不要と、情報統合思念体が欠落させたのである。自分はただ淡々と観測を続ければ良かったのだ。
そう…ただ、淡々と徒然なるままに。
285 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/21(金) 20:18:51.94 ID:ICyX0sAO
「――――」
朝比奈みつるが放った閃光と敵が発生させたフィールドがぶつかる瞬間、彼は古泉一姫を朝比奈みつるの背後へと転送させた。
これも本来ならば必要の無い行為、自己が成す為の事柄を遂行するには余計な力の放出は厳禁である。
が、彼は彼女を守った。
それが一体なにを意味するか、彼にも分からない。
言うなれば、本能的による無意識の行動――

仲間を守ると言う、『人間』の本能がそうさせたのだ。

「ああああああああああ!!!?」
一刹那に過ぎない筈の長い攻防の末に、朝比奈みつるの想いが敵を貫く。
第3フェイズ・コンプリート。最終フェイズへと移行する。
古泉一姫が作り、朝比奈みつるが繋げた彼ら奪還への一筋の光明。
それは余りにも弱々しく酷く頼り無い、しかし確実に光は射した。二人が耀かせたその明星、あとはただ…
ひたすら光射す方へ――

烈火の如く敵へとその足を進める長門有紀。
敵がまた新しく彼女への道程を塞ぐプロテクトプログラムを構築する前に、勝負を決めなければいけない。
――故に、彼はただ愚直なまでに真っ直ぐと駆けた。

「ぐぅ…!人形が、なにする気!?」
無機生命体にとって情報因子の破壊は――有機生命体の言うところの――死に直結する。そこに彼は勝機を持った、自分では届かないだろうその牙がもし『内側』から放たれたのならば――

「く、来るなぁっ!!」
迫り来る敵を凝視し、その右手を上げて口を開く。
突如として現れ展開された無数の鉄芯、その全てが矢と成り長門有紀を貫きにかかる。
286 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/21(金) 20:19:26.95 ID:ICyX0sAO
「―――――」
高速詠唱、右手の情報を操作し触れた物質の情報連結を解除し得る武器へ。
古泉一姫がその身を捧げ稼いだ時間、彼は2つの攻性情報因子を構築していた。その内の1つ、敵の攻撃の無力化。
勿論それは万能ではない、長門有紀の右手にのみ触れた物だけを情報連結解除する。それ以外の場所は意味を成さない。
短い時間、情報統合思念体のバックアップ、それらを束ねいてもそれしか用意は出来なかった
――しかしそれで十分。
長門有紀の身体能力は先程戦っていた古泉一姫のそれを大きく上回る。ならばやれない道理はない。

「ちっ……!」
悪態をつく彼女の声に反応するかのように、また新たに造られた鉄芯が切っ先を彼に向ける。
音を立てずに装填されたそれは、そのまま必殺の速度を持って長門有紀へと――

「――――」
しかし彼は怯まない、右手で彼女の武器に触れトレースし、その情報連結を綻ばせて行く。
敵の元まで、距離にすれば約30メートル、本来ならば一瞬に詰めれる筈の間合いも激しい攻撃により妨害されている。
だがそれも想定の範囲内、空間跳躍が出来ずともこの足が在るならば走るだけのこと。古泉一姫はそうしていた、なら自分もそれに習うだけである。

「人形風情が…監察者に楯突くなんて――」
敵の詠唱は止まらない、また新たに武器を展開させる。その数は今までの比ではない。しかし好都合――
敵の意識は全て自分を迎撃する一心に向かれている。すなわちそれは朝比奈みつるによって破壊されたプロテクトを再構築するのを後回しにしていると言う事。
今の長門有紀の情報操作能力ではそれを破壊する事は出来ない、もし再構築されたら完膚無きまでの敗北。
敵は見誤った、優先順位の錯綜。それすなわち我らが勝機――
287 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/21(金) 20:22:23.56 ID:ICyX0sAO
「目障りだって……」
放たれた無限を思わせる数多の鉄芯。それら全てが雪崩のように押し寄せる。

「……言ってるだろ!」
「――――――!」
しかし流石に『監察者』、『統括者』までとはいかないが『観測者』でしか無い自分のキャパシティーを上回っている。
迫る敵の悪意を、右手一本で防ぐには無理がある。防ぎ切れない――
内部情報変革も、既に後手に回っている。外からの衝撃でそれは体と一緒に大きくぶれていく。

「………くっ」
前面に突き出した掌が焼ける。
自分が構築した攻性因子と、衝突し弾け合う敵の攻性因子が摩擦熱を生み出し、掌を容赦なく灼いていく。

「――――――」
続く敵の高速詠唱、上空からの攻撃はそのまま。
それは下部からの攻撃であった。

「………!?」
地面から芹生えた無数の剣山が彼を貫く、右手を振りかざしその情報連結を解除するが、間髪を入れず上空の鉄芯が彼に向かい急降下する。
それをこの身に受ければ許容範囲ダメージを超過してしまう。
敗北必定、打倒霧散、奪還不可、希望消失
――しかし

だからといって退く訳にはいかない――

「――――!」
その身をコマのように翻し、右手を振りかざす。防げない――ではなく、防がなければならない。
自分がここに在る理由、それを忘れてはいけない。
忘れる訳にはいかない。

古泉一姫は曾て失った『日常』を求めて戦った。それは夢幻の日々への回帰、彼女の希望はここに現界している。
故に戦った――

朝比奈みつるは無力な自分に打ち克つ為に戦った。彼は『仲間』を守れる力を欲していた、自己の存在証明の確立の為にも。
故に戦った――
288 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/21(金) 20:22:47.09 ID:ICyX0sAO
ならば、
ならば長門有紀はなんの為に戦っている。
『日常』への回帰
『仲間』の奪還
勿論それらは含まれる、だがそれは言うなれば確固たるものに付属しているだけ。彼は古泉一姫とも、朝比奈みつるとも違う何かの為に戦っている。

彼女は言った。
『あんたの親玉に言っておいて。あんたが消えるなり居なくなるなりしたら、いい?あたしは暴れるよ。何としてでもあんたを取り戻しに行く。あたしには何の能もないが、晴彦をたきつけるくらいは出来るんだ』

彼は言った。
『てめぇ有紀をイジメてんのか?キョンならまだしも、有紀なら許さねぇぞ!絶対許さねぇ!!団員全員でてめぇをフルボッコにしてその窓からプールに投げ捨ててやる!!』

どちらも自分の身を案じてくれた心からの心が籠った言葉だった。
満足に喋れず、笑う事も出来ず、一緒に泣いてあげる事も叶わない。
それなのになぜあの二人はこうも自分を擁護してくれるのだろうか?
自分はあの二人ではないのだから、それに答えを出すのは恐らく不可能である。
そんな自分の胸の奥底で震えたものがあった。煌めく何かがあった。

それは脆弱で小さく、儚いものである。しかし、もしかしたら自身が生み出した初めての『何か』だと、唐突に理解した。
それが美しいと、ただ美しいと…
まるで喧騒宣う彼と彼女を見ているような、それに近い美しさであった。
二人はいつでも自分に微笑み掛けてくれていた、それに反応する事は叶わないが、いつだってその『何か』が耀いていた。
それは彼と彼女…そして自分を繋ぐ『絆』である。
そう、そうだった。
自分がここに在る理由、自分がここで戦う理由、負けられないと思うその理由――

―繋がった『絆』を汚されたくないからだ―
289 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/21(金) 20:25:17.24 ID:ICyX0sAO
「情報連結解除開始」
気付かず、呟きその表をあげる。
死にかけの肉体に奮いをかけて脚に力を込める。
稀薄な情報因子は一層の色を如実に顕する。
まだ終わって等いない、自分はまだ走れる。まだ戦える――
上空からの鉄芯、下部からの剣山、その全てを砂へと変えて長門有紀は疾駆した。

負けられない、彼が想った。彼女が信じた。ならば――

―その最後まで自分は長門有紀を張り通さなければいけない―

止まる訳にはいかない。
決して自分からは止められない、どうしようもないほどにダメージを受けたのならばともかく、それには至っていない。
自身をねじ伏せようとするものはあくまで己を阻む悪意。
想った事、感じたもの、そしてそれを信じた自分を貫く為にも、長門有紀はその手を振るう事をやめるわけにはいかない――
たとえ自身が他者によって創造された紛い物、人形であっても、今ここにいる自分は本物であろう。
彼らには笑って『今』を過ごして欲しい。そう思う自分が贋作であってはならない、否――そうで在る筈がない。
故に走る。
故に猛る。
故に奮う。
己が信じたこの『感情』を最後まで貫くまでに、長門有紀は歩みを止める訳にはいかない。
血を吐き散らすその決意の一撃は、敵へと続く道を切り拓く――

「――――なっ」
驚愕は一瞬、しかしそれで十分である。
目標地点へ到達せしめた彼は動きを止めた敵の襟首を掴んで、そのか弱しい華奢な体を抱き寄せた。

「なにを――――」
「君の負け」
極め細やかな白い肌、その首筋に長門有紀は噛み付いた。ナノマシン及び事前構築していた攻性因子、自意識情報の注入である。
そしてそれは、朝比奈みつるによって開けられた扉の先に居る『彼女』の元へ――

ドシュッ!
敵の右手が彼の胸を貫く、彼の背中から生える彼女の右手は麗しい程に赤かった。

「くそっ…くそっ!なにをした!?」
右手を引き抜き、掛けられていた体重を振り払う。
そのまま倒れ込んだ彼の頭を粗野に蹴りあげながら叫んだ。彼は動かない、長門有紀の意識はもう『ここ』には無いのだ。

―朝比奈みつるの意識消失47秒後、長門有紀の意識は世界から姿を消した―
290 :健坊 [sage]:2008/03/21(金) 20:35:44.56 ID:ICyX0sAO
以上です。

>>251 話の区切りは大丈夫かと、本当にありがとうございます。
>>257 GJ、職場で内容を思い出しニヤニヤしてた俺はもうダメっす。シリアスばかりだと皆(主に俺が)疲れるだろうし、逆に良かったんじゃないかと思います。
>>281 全く同意見、浸透まで時間かかるだろうからそれまで荒れぬよう基盤を磐石なものに出来たらいいと思ってます、大したことはできんが…



↓一人言↓
団員三人の中でこいつが一番苦労しました。こいつが戦う理由ってなんだよ、と1週間近く頭抱えたのもいい思い出。
本家の性転換動画を見てから書き始めたこのSSですが、未だに書き終わってないという事実。一番最初に書いたのに一番最後に書き終わるってどんだけ遅筆だよ俺…orz

物語もそろそろ佳境っぽいところまで漸くやってきました。恐らくあと三回くらいの投下で終わると思います。どうかそれまでお付き合いお願いします。
291 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 20:46:46.85 ID:lTOZnd60
>>290
乙でした
まだ3回も・・・

あとwikiに4ページ目を作っておきます
292 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 20:49:09.49 ID:seZqx9A0
>>290
乙そしてGJ!さらにwktk!
お仕事に差し支えないよう俺らをwktkの渦に巻き込んでください
293 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 20:59:41.92 ID:Mhld6wAO
>>290
乙!
続きが気になる…

しかし長門になら掘られてもいい→長門氏ね→長門イキロとか思いながら読んでたのは俺だけだろうか。
どの辺りかは多分想像つくと思うけど
294 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 23:52:25.35 ID:is5R0U2o
WIKIに破壊力の高いSSが投稿されていた…作者GJ!
295 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 23:56:25.42 ID:tK5y5S2o
と、投稿者はこのように宣伝してください
296 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 00:07:13.70 ID:4/8mrM.o
一姫って転換してても大して口調が変わらない作品が多いよね。
いっそ、お嬢様言葉とか使って欲しいのは俺だけ?
297 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 00:16:51.00 ID:5cMdSp2o
>>296
「ごきげんよう、キョンちゃん」
「あぁ」
「あら?リボンが曲がっていてよ。気をつけないとマリア様に笑われてしまいますわよ?」
「…解ったから、あんまり近づくな」

って、感じですか?
298 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 00:17:48.85 ID:nmpXzHw0
長門は性転換してもカーディガン着て欲しいと思ってるのは自分だけだろうか。
まぁ、冬場くらいなもんだとは思うけど。
ハルヒコと鶴屋先輩は、パーカーとか着てそう。

女子組だと、一姫は冬場は黒タイツ。これは譲れないんだぜ。
キョン子はジャージとか中にはくかなぁと妄想したら、ハルヒコが強引に脱がしにかかった。
…うん、それはセクハラだよ、ハルヒコ。
と、こんな妄想しておいてなんだが、キョン子がジャージはいてるイメージがあんまりないんだよなぁ。
なんでだろ。
299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 00:41:37.73 ID:119I3oSO
またアニキャラ総合にスレ立ったな…
キョン子のエロ画像くれってスレにもレスついてるし
300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 01:02:16.24 ID:BDuX2OY0
>>298
同じことを考えてるやつがいたとは
ただ上着をきっちり着てるだけじゃみつるとかぶってる気がする

んで、なんとなく長門はベストかなと思ってる
静かなタイプの男子といえばベストみたいな安直なイメージ
男子にカーディガンってあるんだろうか。公立だからペラいセーターのみかもしれん
コートはそれぞれの自前みたいだし
ジャージはダルさ倍増でキョン子には似合うと思う
でも教師に叱られるスタイルなんだよな。そういうことはやらないのがキョンかも
はくとしても放課後とか
301 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 02:52:56.09 ID:Xs0as6SO
ちょっと今回は地底人ばっかが萌えてるんじゃなくて
一部の一般だった人が萌えてるからこういう混乱が起きてんだろ

とりあえず流行が収まるまではつべ板のスレだけは検索避けはあえて行わないほうがいいな
スレが立ってないと勘違いして立てる可能性があるかと
302 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 04:13:23.56 ID:5cMdSp2o
>>301
なるほど、確かにバイ○トンウェルもラ・ギア○も地上人来てから混乱してたなwwww

やっぱり様子見しつつ
新しい人たちを受け入れられるようにするのがベターなんかね
303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 04:36:42.55 ID:AkWe9Ng0
>>290ついに長門がやりましたか!乙です
続きwktk

>>301
俺は賛成
でもようつべ板のことはようつべ板で議論した方がいいんじゃないかと思う今日この頃
向こうももうすぐ800だし、そろそろこの先のことを話し合ってもいいんじゃないかな
304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 15:05:20.65 ID:QBJbubc0
小説投稿を確認。
ほのぼの系は安定して好きなんでもっとみたい。
305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 20:59:58.28 ID:nzIcpSc0
今日はみんな忙しいのかね

wikiがイラストだったりssだったりが増えてる
まとめてでスマンが、職人GJ!
306 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 22:49:10.17 ID:vioQMwAO
カレーの話面白かったなぁ、なんか弟(妹)の世話するキョンって見ててなんかほんわかしてしまう。作者GJ!

どうでもいいが、凄い勢いで過疎ってんなww
307 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 23:05:46.68 ID:U702eNoP
真新しさだけで飛び付いたのが引けたとか?
次ぎ何が流行って来てるか知らないけど
308 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 23:23:26.26 ID:BDuX2OY0
自分は今回飛びついたクチだけど、過疎ってくると何書いていいか分からんのだわ
なるべく原作に則った改変をしたいからぶっ飛んだ妄想もできないし
ようつべ板では第二次情報爆発とか言ってるから、もうちょっと続くかなとは思う
ニコでもまだなんかやり残してる気がするし
具体的に何かと言われると判然とはしないけど
309 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 00:27:37.52 ID:CDzm6Ec0
毎回来てるんだが、過疎ってるのは悲しいな・・・
310 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 00:55:14.94 ID:QcOKPLA0
何かSS書こうとは思ってるんだがネタがないんだよなorz
311 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 01:08:08.97 ID:1VYSvzQo
>>310
古泉の気回しで高級レストランで食事することになったハルヒコとキョン。
ところがどっこいしょ、何の間違いか高級ワインが運ばれてきて……
312 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 01:10:20.07 ID:d6BxoYSO
wktk!
313 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 02:27:19.44 ID:.ju9p6AO
どっこいしょに吹いたwwwwww

二人だけの市内不思議探索、どんな服を着ればいいのか分からず身悶えるキョン
314 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 03:33:06.49 ID:lAf0be.0
「キョン子さん、そんなにお悩みならパットを入れてはいかがですか?」

これを盛り込んでくれ
315 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 03:37:54.63 ID:QcOKPLA0
高級レストランで食事。
ところがどっこいしょ高級ワインが運ばれて来てどんな服を着ればいいのか分からず身悶えるキョン子。
そんなキョン子に古泉が一言アドバイス。

「キョン子さん、そんなにお悩みならパットを入れてはいかがですか?」

カオスwwwwwwwwwwwwww
316 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 03:43:10.84 ID:d6BxoYSO
どういう流れだよwwww

原作ではハルヒって自分の服には無頓着なんだよな?
だとするとハルヒコはどんな服を着てるんだろうか
俺的には前にも上がっていたがパーカ着てそうなイメージ。
んで下はストレートデニムか
317 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 04:17:15.92 ID:DUCrC36o
無頓着だけど、センスは悪くないふつーの服ってイメージだな<ハルヒ
キョンはあの年の地味な男子高校生って考えると結構頑張ってるんだと思うけど、
キョン子はあんまりスカートとかのイメージ無いんだよなぁ。家でスウェットはいてるのが一番可愛い気がするww
318 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 05:45:46.11 ID:klR5nXQ0
http://www2.uploda.org/uporg1322804.jpg.html

私服の話題が出てたのでちょっと落書きしてみた。
あまりフリフリふわふわなの着てるイメージは確かに無いなー。
女の子の服は性格現れるから難しいね。
319 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 06:09:08.98 ID:LFruigM0
>>318
絵をWikiに保管しちゃっていいかい?
320 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 06:27:06.15 ID:.ju9p6AO
>>318 つぅか超絶GJ、俺の脳内ボルテージがHIMARAYA山(ry

しかしキョンに白のワンピースを着て欲しいのは俺だけじゃないはず。
一姫の普段着ってどんなだと思う?
321 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 07:32:09.66 ID:klR5nXQ0
>>319
構いませんよー

>>320
一姫の私服は肌の露出抑え目な、
お嬢様っぽい感じかなとあくまで個人的に思ってる。
322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 09:13:24.13 ID:Zojawyc0
>>318
可愛いのううう
キョン子は細めを印象付ける服が似合う気がする


wiki見てなるほど
サラかアシュリーか・・・
俺はアシュリーの方が良いなぁ
323 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 11:47:15.35 ID:ZBfnLSUo
キョンは市内不思議探索の名目でハルヒコにゴスパンとか着せられてそうだよなぁ……

似合わない気がするが。
324 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 12:11:20.94 ID:sZD90xg0
>>318
脳内のキョン子の私服のイメージが固定されました
もうぴったりだよコンチキショー
325 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 12:18:57.97 ID:ZBfnLSUo
いつもの探索時、ふとハルヒコが「キョンお前私服も色気ねーなー」とか言い出して口論。
キョンが服にはあまりこだわらず母親や友達のくれるものを無頓着に着ていることが発覚。
そこでハルヒコの提案でキョンの服を買いにいくことになる。各々がそれぞれの趣味を反映させつつキョンに似合いそうな服を選んでくる。

ところがどっこいしょ、ハルヒコの選ぶ服はやっぱり案の定どっこいしょで……



というネタを受信した。
326 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 12:21:57.11 ID:K79GPUDO
そんな服着てたら不思議が逃げちまうだろ!!
とか言いながら二人だけの時に言って無理矢理服を買いそうだなww



という即出の妄想(´・ω・`)
327 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 12:22:29.00 ID:d6BxoYSO
>>318
か、可愛い…っ!!

キョンの私服はこれだなw
別に頑張ってはないけど、まぁそこそこ…感が出ててかなりイメージに合う
328 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 13:17:02.56 ID:ZBfnLSUo
日といないな。
329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 15:04:33.16 ID:.ju9p6AO
居るには居るが…語る口を持たない人が多いのか。ニコにはまだかなりの数の動画が上がってんだが…
330 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 16:35:01.87 ID:M846ovA0
キョン子の髪くくってるゴムは何色なんだろうか、
個人的に灰色がいい
331 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 16:42:56.10 ID:d6BxoYSO
>>328
俺は粘着してるぜw
だが文章下手な上、絵もオワットルから作り手にはなれんのさ
職人はほんとにGJだよ

332 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 16:48:41.38 ID:PSApWUg0
>>318 見逃したー!

>>330
灰色・・・灰色か、なるほど
自分は普通に黒だと思ってたから何かに開眼しそうだ
あと、ビニール素材の髪ゴムではないよなあ、なんとなく
あれだとすっきりしすぎるような。ほどよくもっさりしていて欲しい
キョンの前髪やモミアゲがアレなように
333 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 17:25:14.93 ID:FjqZ4sk0
パー速に移る前のスレでダル感が足りないと言われたキョン子をすごく今更リベンジしてみた
http://www.uploda.org/uporg1323447.png
前髪もいじった方が良かったかな・・・
334 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 17:46:39.31 ID:Zojawyc0
>>333
GJ!
右の黒眼を上目遣いに修正するとなお良いいい!と思うな


髪ゴムか…
基本的は暗めの色ってのはきっとデフォだよな
まぁ細かい色は個人の嗜好か
たまに気合い入れてオシャレして
ちょっとフリルのあるやつとか付けてると凄く可愛い
335 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 18:23:48.93 ID:1tFNzn6o
>>333
テラGJ!
前髪はもうちょい短めでもいいかもな
336 :チャペル [sage]:2008/03/23(日) 19:42:09.26 ID:hAnvHigo
>>290 長門のターン、そして届け長門の思い!
>>318 wikiにうpして〜、見逃した〜
>>333 GJ!私も上目づかい希望

またしても短編投下
うまいこと時間が取れなかったせいで、書き始めの頃のテンションが保てなかったwwww
はい、いいわけです。
コンセプトは「とかちつくちて〜♪」
337 :明日のアイドルを探せっ [sage]:2008/03/23(日) 19:42:42.49 ID:hAnvHigo


 秋だと言うのに茹だるような暑さの中撮影した自主制作映画も笑い話に出来るようになった、冬の始めの頃の話である。

 天元を突破した螺旋の力すら霞みそうなほどエネルギッシュなSOS団団長涼宮ハルヒコが持ち込んでくる厄介事は、基本的に思いつきと年中行事、最たるものとして「野球をやりたい」や「夏休みは楽しまなくちゃ」と言ったもので形作られている。
 そう言ったあたし説ハルヒコの生態から、今の時期――文化祭も体育祭も終え、国民的行事も無く、スポーツ及び芸術の秋を超えた為各種大会もない――は心休まる期間と言えた。さらに近頃ハルヒコが落ち着いてきたおかげで一姫も無理にイベントを起こす気が無いと言うし、長門が言うには親玉である情報なんたらも現状維持で纏まっているらしい。朝比奈先輩がらみはよく分らないが、そう頻繁に時間を引っ掻きまわすことは無いだろうさ。

 なんて、こんなことを考えていた頃のあたしをはたき倒したい。

 そう、何事にも例外が存在しているように、ハルヒコの行動にも例外が存在する。例を上げるのなら「コンピ研準SOS団化イベント」などが解りやすいだろうか。要するに外的要因によってもたらされたものに興味を惹かれ、夢中になるパターンである。実際その頻度はひどく少なく、起きたとしても長門あたりがすぱっと解決してくれていたため完全に油断していた。
338 :明日のアイドルを探せっ [sage]:2008/03/23(日) 19:42:59.08 ID:hAnvHigo


「みんなっよく聞け!我らSOS団はこれに出場することが決定したぞ!」
 例によって文芸部部室に飛び込んでくるなりハルヒコはそう宣言した。
 まるでみんなで相談していたことが念願かなって決定したかのような言いようだが、ハルヒコ以外のSOS団員であるあたし達には初耳なことで、この類に良い思い出のない朝比奈先輩なんかは、ビクリと反応した後不安ですと全身で表現している。
「今度はいったいなんだ?」
 朝比奈先輩程ではないが、良い思い出の少ないあたしは癖になりつつある溜息をつきつつ呟いて、ハルヒコが持つ紙切れに視線を向けた。

『商店街主催!第一回 明日のアイドルをさがせ!』

 いや、ホント、なんなんだこれ?
「バカキョン、そんなことも解らないのか?まったく…小泉説明してやれ」
「はい。分かりました」
 ハルヒコに水を向けられた一姫は、いつものニコニコフェイスを崩すことなく即座に応答する。お前、ハルヒコのメイドにでもなったらどうだ?
「『明日のアイドルをさがせ』と言うのはですね、80〜90年代、俗に言うところのアイドル全盛期に日本各地で流行った素人のど自慢大会の俗称です。目的はその題が示すとおりアイドルの捜索ならびに発掘で、事実これらで世に出たアイドルもたくさんおります。例を上げますと…」
 少し黙れ、だれもそんなことは聞いてない。
 あたしがきっぱりと言い切ると、一姫は何故か少し嬉しそうにクスリと笑いハルヒコに向きなおる。
 ハルヒコはそんな一姫を気に掛けることも無く自慢げに話し始める。

「なんでも俺達の映画の反響がすごかったらしくてな、自分たちでも商店街を盛り上げるイベントはないもんかって考えて発案したんだとよ」
 映画の撮影時から心配してたんだが、あの商店街はまともに営業出来てるのか?実は崖っぷちで、藁にもすがる思いなんじゃなかろうか。
「それで俺達SOS団にオファーがあったわけよ。あの映画のかわいこちゃんを出場させてくれないかってな」
 なるほど、初めから目玉になるやつがいれば大失敗だけは免れるからな。
 悔しいが一姫はそこらのモデルとかと張り合えるくらいレベルが高い。少なくとも集まった人間を納得させるには十分だ。

「ってことで、みつる!今日から歌と踊りのレッスンだっ!」

 そっちかよ!
339 :明日のアイドルを探せっ [sage]:2008/03/23(日) 19:43:15.99 ID:hAnvHigo


 そんなこんなで、まず手始めに向かったのはグラウンドである。
「みつるに一番足りないのは度胸だ!」
 と、あながち間違ってないことを言ってハルヒコが朝比奈先輩に課したのは、放課後のグラウンドで大声で歌うことだった。
 冬になり寒くなってきたからと言って各部活動が休みになる訳も無く、グラウンドでは運動部がそこらじゅうにいる。そんな中ぞろぞろと現れたあたし達は、もともと悪名が学内に広がっているせいかかなり人目をひいた。
 何をやる気だ?と言う視線を多分に受けながら朝比奈先輩は壇上まで連れていかれ、数度ハルヒコに突かれて急かされると、マジ泣きしそうなほど瞳に涙を浮かべて歌い始めた。

 曲はこの学校でも聞き覚えのある者がいるだろう、SOS団自主制作映画『恋のミツル伝説』の主題歌である。
 あぁ、朝比奈先輩止めることの出来なかったあたしを許して下さい。それと、あなたの麗しい声ならば多少の調子っぱずれでも、セイルーンの歌声のようですよ。


 がんばった。
 歌い終え崩れ落ちたお姿が強姦された女子高生の様相を呈するくらいに、朝比奈先輩は本当によくがんばった。
 しかし、ハルヒコはそれで感じ入る程度の慈悲も持ち合わせてはいなかった。
「んー…まだ声が小さいな。もう一回だ」
「ええぇ?!」
 本気で嫌だったのだろう、朝比奈先輩には珍しく抗議の色を含んだ悲鳴をあげた。
 まあ、さすがにこれ以上は引きこもりどころか未来に帰ってしまいかねないので止めることにする。
「すぐに結果を求めるのは尚早だろ?休憩もちゃんと入れるべきだと思うぞ」
 ハルヒコはアヒル口を形成したものの、納得したのか今日のところは解散となった。
340 :明日のアイドルを探せっ [sage]:2008/03/23(日) 19:43:33.94 ID:hAnvHigo

 次の日。
 正直、朝比奈先輩が学校に来ていた時点で驚きだったのだが、話によるとハルヒコが家まで迎えに来て早朝のグラウンドで昨日と同じことをやらされたらしい。心から朝比奈先輩に同情する。
 一姫からそんな話を聞いたあたしが文芸部部室に到着すると、この世すべての不幸を背負いこんだかのような朝比奈先輩が机に伏していた。

「大丈夫ですか?朝比奈先輩」
「…キョンちゃん…ボクは、何のためにこの時代にきてるんでしょう?」
 やばい、存在意義を問い始めてる。
「日程によれば、あと四日程の辛抱ですから、頑張って下さい」
「そうだよね。あと四日だけなんだよね」
「はい。あと四日だけです」
 良かった、気休めだけど少し持ち直したみたいだ。

 などと、ほっと胸を撫で下ろしていると昨日と同じようにハルヒコが部室に飛び込んでくる。瞬間、朝比奈先輩がひっとかなりマジで息を呑んでいた。
「みつるー!お前の舞台衣裳が決定したぞ!」
 そう言ってばばーんとハルヒコは衣装を掲げた。
 えらく分り易く言うと、それはアイドルが着るような衣装だった。パステルカラーも鮮やかな、そこらじゅうにフリルが散りばめられ、ふわふわとした雰囲気を醸し出している、そんなドレスだ。
「ちょっと待て。なんでドレスなんだ?朝比奈先輩は男だぞ」
「んなこと言われなくても解ってる。ただあの大会女の子以外出場できないって話だからさ」
 ハルヒコが言い終わる前に朝比奈先輩はさめざめと泣きだした。
 お気持ちはお察しします。



 その後の数日は、朝比奈先輩の魂が抜けていること以外は問題なく過ぎ去っていった。
341 :明日のアイドルを探せっ [sage]:2008/03/23(日) 19:43:54.58 ID:hAnvHigo


 そして本番前日。
 本番を明日に控え、ようやく魂が回帰してきた朝比奈先輩は色んなものを乗り越えたのか、かなぐり捨ててしまったのか、はたまた諦めの境地に達したのか、練習場として占拠した音楽室で歌って踊っている。
 ちなみに、伴奏をしているのは音楽室の主である吹奏楽部のみなさんと、文化祭でハルヒコたちとセッションした軽音楽部の人たちだったりする。「もっと、やる気がでるようにしてやる」とさめざめと泣く朝比奈先輩に宣言した次の日には話をつけてきていた。
 相変わらずその行動力だけは羨ましい。

「おし。ほぼ合格点だ」
 朝比奈先輩には悪いが、あたしには前と変わらず調子っぱずれに聞こえる。しかし、ハルヒコは満足したようで、一人で頷くと朝比奈先輩に最後の試練を与えた。
「グラウンドで衣装を着てやるぞ!」


 初日と同じようにぞろぞろとグラウンドに出ると、グラウンドは一時無音となった。
 朝比奈先輩がふりふり衣装に身を包んでいるのだから当たり前と言えば当たり前であるのだが、どうやら朝比奈先輩が誰か、一瞬解らなかったようである。
 あたし達と言うかハルヒコを確認すると、SOS団だと思い当たり、次にまた朝比奈先輩を見て軽く驚いた表情をする。
 水の波紋のようにグラウンド全体にざわざわと広がっていく。
「キョン!」
 ハルヒコから声を掛けられて、あたしは手に持っていたラジカセの電源を入れ音量を最高にして地面に置く。
 少しの間を挟んでラジカセから軽快でアップテンポな曲が流れだした。
 曲に遅れること二拍、なんとかかんとか食いついてきていると言った風で朝比奈先輩が歌いだす。

 ただ歌うどころか、ドレスを着て振付までつけて踊る朝比奈先輩に好奇の視線が集中する。多少の違いがあれど初日と同じ流れで、あたしは何事も無く終わるものだと思っていた。
「朝比奈く〜ん、ファイトー」
 正確に誰が言ったのかは解らなかったが、このなんでもない声援で火が付いた。朝比奈先輩やあたし達ではなく、他の女生徒とかのだが。

 それから、ほんの1,2分で事態は急変した。
 もう完全にアイドル野外コンサートである。部活そっちのけで集まった生徒と、噂を聞きつけた生徒が壇上を取り囲み、それ以外の生徒も何するわけでも無く興味深そうに眺めている。
 朝比奈先輩が歌い終わると大歓声、そしてアンコール。
 歌ったりしているのは朝比奈先輩だと言うのに、あたしの方がさっさと退散したくなるような状態だ。しかし、ブレーキの壊れた列車同様、調子に乗ったハルヒコを止めることは不可能である。
「それじゃあ!アンコールにお応えするぜ!」
 深い深いため息と共にあたしはラジカセを操作して曲を再生した。

 結局、見ない振りをしきれなくなった教師が止めに来て、それに抵抗したハルヒコをはがいじめにして逃走するまでこの狂乱は続いたのだった。





 しかし、それがいけなかった。
342 :明日のアイドルを探せっ [sage]:2008/03/23(日) 19:44:11.68 ID:hAnvHigo

 当日、いつものごとく駅前に集まったSOS団に朝比奈先輩のお姿が無かった。
 しびれを切らしたハルヒコが電話したところ――
『ずびません…風邪ひきまじたぁ』
 と、苦しそうにお返事が返ってきた。

「困りましたね、どうしましょうか?」
 もう切れてしまっている携帯になにやら文句を言っているハルヒコを横目に、一姫があたしに声を掛けてくる。
「どうするもなにも、辞退するしかないだろう」
「しかし、涼宮くんが納得しますでしょうか?」
 ハルヒコが納得するしないなんて関係ないだろ?朝比奈先輩がダウンした時点でアウトだ。
「涼宮くんもそう思ってくれればいいんですけどね」
 まるでこの先の展開を知っているかのような言い方だな。
「多少は予測できますよ」

 ハルヒコがいらんことを言い出したのは、そんな、一姫が軽い予言宣言をした時だった。
「しかたない、代理を立てるぞ!」
「は?代理?」
 予想外もいいとこでオウムのように聞き返すしかあたしには出来なかったのだが、宣言通り一姫は先手を打ってきた。
「残念ですが、私にはあの衣装は着れません。少々、胸のサイズが合いませんから」
 あたしの持っている、朝比奈先輩の衣装が入っているバッグからあたしの胸部へと視線を動かしながら一姫はそんなことを言った。毎回、毎回、事あるごとに胸をひけらかしやがって、ケンカ売ってるのか?
 心中で悪態をつきながら一姫を睨むが、それどころではなかった。

「それじゃあ、キョン!頼んだぞ!」

 後悔先に立たずとはこのことだ。


343 :明日のアイドルを探せっ [sage]:2008/03/23(日) 19:44:28.84 ID:hAnvHigo

「では!エントリーナンバー一番、ミツルぅ!」
 司会に大抜擢された魚屋の次男にのりのりに紹介されてあたしは舞台に上がった。朝比奈先輩の名前が呼ばれているが、臨時に代理として出ることになった為司会まで伝わっていない為だ。
 言っておくがあたしは抵抗した。こんな恥にしかならんこと進んでやろうって程人生に憂いているわけではないし、拒否権が本当にゼロだったわけでもない。ただ、朝比奈先輩の努力を無駄にする気か?と詰め寄られてしまい、肉体も精神もボロボロになった朝比奈先輩がチラついて断れなくなったのだ。
 自分でも自分がお人好しだと思う。

 それでもドレスだけは意地でもキャンセルして、一姫曰く制服よりも色気のない普段着で出たわけだが、今になってもう少しましな服で出れば良かったと後悔している。商店街の一角に作られた特設ステージは殊のほか観客が集まっていて、それらの視線が舞台上のあたしに集まっているわけだが、押し並べてその目は期待外れだと語っている。気持ちは解らなくもないが、こっちの心情も察して欲しいものだ。

 司会があたしの、と言うか朝比奈先輩のハルヒコ作プロフィールをハイテンションで紹介し、スピーカーから聞き覚えのある曲が流れだす。
 どうでもいい話だが、もう後戻りが出来ないこの時になって、あたしは普段着なら一姫でもいいことに気が付いた。
 いや、もう、テンションがガクッと下がったね。

 改めて言うが、あたしは朝比奈先輩のピンチヒッターとして舞台に立っているだけだ。よって、振り付けなんぞ解らないし、歌詞だってうろ覚えである。追加としてテンションは底辺をいっている。
 つまりあたしは、棒立ちになって適当に歌詞を誤魔化しつつ抑揚のない歌声を響かせているわけだ。
 観客からはすでに白い目が向けられていて、どう考えても公開羞恥プレイにしか思えない。特訓初日の朝比奈先輩の気持ちが痛いほどよく解った。

344 :明日のアイドルを探せっ [sage]:2008/03/23(日) 19:44:39.65 ID:hAnvHigo

 途中で投げ出さなかったことも、歌い終わったあと無駄にテンションの高い司会者にマイクを投げつけなかったことも、ボロ雑巾のようになったあたしの理性が限界以上に頑張ったおかげだ。称賛されてしかるべきである。
 とは言え、あたしの精神力がもったのは舞台袖にひっこむまでで、観客から見えないところまで来たと同時に崩れ落ちた。もう何て言うか、恥ずかしすぎて体に力が入らない。

「ぅひゃぁぁああ!」
 ハルヒコよ、今なら否定しないから新世界創造してくれと半ば本気で思っていると、ピタリと額に熱いものががくっついてきた。
「なんて声出してんだ、キョン?」
 ハルヒコ?
「それにしても見事に観客引いてたな」
 言うな。自分でも分かってる。
「……まあ、でも、一応役割は果たしたからな」
 盛大に凹んでいるあたしから顔を背けつつハルヒコはそんなことを言うと、先程あたしの額に当ててきた缶コーヒーを押し付けて、あたしと顔を合わせることなく立ち上がり――
「だから、それは努力賞だ」
 と、訳の分らないことを言って、「せめて観客として盛り上げるぞ!」と去っていった。


 あたしは二度とやるものかと思いつつも、缶コーヒーを口に含み、やれやれで済まそうとしている自分に辟易した。
345 :チャペル [sage]:2008/03/23(日) 19:45:55.48 ID:hAnvHigo
以上です…

いやもう最後の方gdgdになっちゃいました。
テンションって大事ですよねorz
346 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 20:04:00.80 ID:CDzm6Ec0
むしろgoodgood。
役回りが激しくキョンらしい。
347 :333 [sage]:2008/03/23(日) 20:13:27.69 ID:kABE75g0
チャペルさんGJGJ!!
あなたの書くほのぼのとした話が大好きだ!


>>334-336
上目遣い気力あるときにまたやってみようかな
しかしコラとか絵ってなぜ投稿した後にやり忘れとか塗り残しに気づくんだろうか・・・
左目の方に星が一個足りてなかったorz
348 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 20:45:19.46 ID:FqtvHO60
さすがはチャペルさんと言うべきか…いやはやまたも和ませていただきましたよ

SS書きたいけど最近時間がなくてかけねぇorz
349 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 20:58:53.93 ID:PSApWUg0
>>347
>投稿した後に
あるあるww
特にラストに入れようと思ってた効果とか後回しにしてた小物とか

>>345
チャペルさん相変わらずGJです!
個人的にキョンがフリフリを着なかったことに安心した
やはりSSや絵が投下されたあとは盛り上がるな
自分もなにかネタ思いついたら描きたいが、今は人のを見るので精一杯だorz
350 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 23:32:02.64 ID:jsPtvoAO
>>345
正直たまりませんもっとやれ。
みんならしくてすげー良い。
しかし断腸の思いでフリフリ着て舞台に登るキョンも見たかった!
351 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 01:24:52.57 ID:h553fkAO
http://imepita.jp/20080324/047820
>>323を見たらなんか描きたくなった。
キョン子に見えない…どうすればキョン子に見えるんだorz
あと俺はゴスパンをよく分かってないと思う。
352 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 01:50:12.51 ID:Rmaxsug0
ROM人だがそのうち絵か小説かやろうとおもってる
353 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 07:14:52.92 ID:tEN6f.AO
>>351 すまんが確かにキョンには見えんな。俺もゴスパンってなんなのかわからんが、とりあえず君のは初音ミクに見えた

>>352 いいんだぜ、どんどんその妄想を吐き出しちゃって。半裸待機してる
354 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 07:29:23.24 ID:9DjNgQSO
さっき徹夜で遊んで帰ってきて、
その帰りの電車ん中で寝てしまったんだが
夢んなかでキョン子が出て来た。
もういろいろだめかもしれない


かゆい うま
355 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 08:11:28.90 ID:h553fkAO
>>353
やっぱりか…orz
目汚しスマン

「どうやってもキョン子に見えねーよ俺のキョン子返せ」って人は「キョン子の服は適度に地味な方が可愛いな」ってことで許してくれorz
356 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 08:35:43.76 ID:9DjNgQSO
その点はまかせてくれ
脳内補完において私の右に出るものはいない
357 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 09:12:16.01 ID:wBWZlP.0
>>351
キョン子に見えるよ。表情のダルそうな感じとか
今はダルデレの「デレ」の絵が多いからこれくらいダレてくれると嬉しい

>>356
なんか長門の声が聞こえたんだぜ

投下できない組は絵師やSS職人にこんなの見たいってネタを振るんだ!
ということでキョン子と弟のセットとかどうですか
358 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 09:16:50.97 ID:A0C7nd2o
ゴスパンとか趣味に走ってすまんかった。ハルヒコならやるとは思うんだが、なぁ。
359 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 10:04:32.01 ID:tEN6f.AO
>>357 ではチアキョンを見てみたい。
いや、以前うpしたら全スルー食らったから皆どんなイメージなんだろうと思っただけなんだがww
360 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 10:26:51.32 ID:Zur7YUDO
チアガールのキョン子が全スルーだと・・・!
ら俺はチアガールの古泉も見てみたい
361 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 11:06:33.52 ID:tEN6f.AO
>>360 恐らくキョンに見えなかったんだとww
古泉もいいな…っていうかさっきから晴彦×古泉を妄想してたら涙が止まらん、どう頑張っても悲しい話にしかならん…SSは諦めよう
362 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 12:24:23.73 ID:qVZKwFE0
>>361
諦めるな!需要ならここにあるぞ!
363 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 13:24:52.98 ID:9DjNgQSO
>>358
そんなに謝るなよ
キョンに見えない人もいれば見える人もいる
他人のや感想を聞きつつ楽しんだらいいじゃまいか
次回作期待してるぜ!

>>359
なん…だと……?
チアガールキョン子を俺がスルーするはずないのだが
もしかしたら萌え死んでレスする余裕がなかったのかもしらん
すまんな

364 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 13:31:13.96 ID:9DjNgQSO
ってかやっぱ古泉って潜在的にハルヒのこと魅力的に感じてんのか?
消失ではあーいう役回りだしさぁ
そんなこと関係なく長門が完全に無作為に作り替えたって感じでもあるけど
365 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 13:50:36.84 ID:omlQ3Q60
ハルヒの事は
魅力的な女性だとか言ってた希ガス
それが異性としてなのかどうかは分からんけど

古泉はあのなかで一番人間味あふれてる気がするのは俺だけ?
366 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 15:54:34.45 ID:9DjNgQSO
だなぁ。
任務は大切だけども、SOS団の相手も「任務」と完全に割り切っているわけではなく、
本人も仲間の一員となって楽しんでるってあたりが俺は好きだな

そのあたりを性転換してSS化したいんだが、俺には文s(ry
367 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 17:08:07.77 ID:.5Ay.FQ0
>>366
お前さんとは美味い酒が飲めそうだ
368 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 17:33:36.52 ID:.FJ4dDQ0
>>359>>360のおかげで浮かんできたので落書きしてみた。
http://www2.uploda.org/uporg1325938.jpg.html
キョン子「上も下も短い…」
一姫「とてもよくお似合いですよ」
OPのチア衣装は可愛いけど腹チラ分が足りないと思い
上の丈を勝手に短くした。

前描いた絵をwikiに保管してくれた方、ありがとうございます。
369 :某サイトのエロ朝倉から妄想 [sage]:2008/03/24(月) 18:41:03.88 ID:hzpzBvMo
それを見てあたしは、ああ、この二人本当に人間じゃないみたいだな、とか悠長なことをおもった。
それとは別に朝倉の股間で揺れてるものが気になって仕方ない
妙なクスリを盛られた身としてはそんなものでも体が熱くなっちまう、隠すぐらいしろ。
というか股間のそれを腕みたく伸ばして攻撃してみろ、こんな状況下でも吹き出して爆笑するぞ。
いかん想像して笑いがこみ上げてきた、普段絶対に出さない、っていうか出ない色っぽい声で誤魔化しながら笑っておく
バレてないよな?

おそまつ
370 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 20:02:41.27 ID:ZLuNxO.0
>>368
おお!GJ!!
チアガールにポニテはいいなww
371 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 20:07:28.63 ID:/YZ3izw0
>>368
GJ!!しかし胸の格差社会かわいそすwwww

胸がコンプレックスなキョン子かわいいよかわいいよ
普段何事にも結構無頓着な感じがするだけに、
ひんぬーを気にしてくれると萌ゆる
372 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 20:25:36.28 ID:ZLuNxO.0
>>371
確かに胸の格差社会wwwwww
ひんぬーな事すらどうでもいい感じに思っていそうな気もするがww
そこを古泉が煽るわけですね
373 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 23:11:26.19 ID:oiP/yn2o
SSマダー?ヾ(゚ω゚)ノ゛
374 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 23:14:19.47 ID:vttwuNIo
ネタがねえよwwww
375 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 23:19:59.71 ID:8Kxi8j6o
小ネタで書いた自分の妄想を文章化しようとして5分で挫折したぜ
376 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 23:22:16.10 ID:Xk/JEGMo
まあなんにしろ、全部書けてから書き込むべきだな。
書いたとこまで投稿して、あれ、続き考えてなかった、と打ち切ったままどうしたもんだろうね。馬鹿としか言い様が無い。
377 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/24(月) 23:26:42.16 ID:FYt8z/oo
vipとかそればっかりだもんなww
378 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 03:02:07.84 ID:qSKVKcSO
俺的にはスレの流れがとまるよりかは
途中まででも投下してくれたほうがいいと思う
379 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 10:21:43.33 ID:/uQiUAQ0
>>368
絵を保管してよろしいでしょうか?

>>376
そのときは確かに頭の中にあったのに
と、いう場合もあるんよ
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 13:00:49.29 ID:3qsm6MAO
ROM戦だがネタ置いてきます

【花粉症もしくは風邪】
   なんとなくキョン子は盛大にくしゃみをしそうな気がするんだ・・・

【春一番】
   恒例の週末の不思議探索の時に、珍しくキョン子がスカートをはいてきて・・・みたいな漢字でやったら面白そう

【小春日和】
   キョン子がいつものように放課後、文芸部室に行くと、そこでは意外なヤツが寝てたりだとか・・・



最近仕事が忙しくて全く書けない【忙しくなくても文才がなくて書けn(ry】な俺が頑張って考えてみたんだ、
こんなもんでよければ使ってやってください
381 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 15:57:30.85 ID:h2c6EgAO
>>380 いい電波ジャマイカ
文才なんて気にせず書いたらいい。短くても文章ならなんの問題もないんだぜ!

部室に入ると晴彦が寝ててちょっと悪戯心が芽生えたキョンが、晴彦の頬を擽る。
擽ったい晴彦は甘い声で「んん…」とか言い出してキョンはちょっとドキドキ!そして…まで受信した。
382 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 16:57:24.99 ID:BXhIS7I0
>>381
ウホ、いい電波

ところで雪山症候群で洋館での出来事を原作の逆で考えて悶えたのは俺だけでいい
383 :SS『春風の放課後〜パズルも仕込みの一つです〜』byどっこいしょ [sage]:2008/03/25(火) 17:12:53.51 ID:tzaFpUMo
いつもの部室。
今日は暖かい日だった。だからかもしれない。掃除当番で少し遅くなった私が部室に入ると、そこにはハルヒコがいた。
珍しく、いつもの団長専用席ではなく、長机に。
広いとも狭いとも言いがたい中途半端な広さの部屋で、ただ一人、窓を開け放ち、気持ちよさそうに突っ伏して、寝ていた。

「なんだ、こいつ一人か……」

鞄を机に置いて一人ごちる。長門までいない、というのは珍しい。
その時、ふっと風を感じて窓から外を見ると、ちょうど向かいの校舎の廊下で朝比奈先輩と鶴屋先輩がホウキを持って掃除をしていた。
こっちに気づかないかな、なんてことを思いながらカーテンをまとめていると、後ろでガシャン、なんて音がした。
少し驚いて振り返ると、一姫の持ってきた、いかにも東○ハンズのパーティーコーナーで売っていそうな立体パズルが崩されていた。

「ったく、何してんだよ、ハルヒコ……」

ため息を吐きつつ、それを片付けようとしばらくバラバラになったパズルを眺めて、結局パッケージの中に無造作に突っ込んでおくことにした。

「一姫、かなり苦労してたぞ、このパズル。 完成した時の喜びようったらなかったくらいな。 ハルヒコ、謝っとけよー……」

どうせ謝りなんかしないんだろうけど。 いや、待て……相手が一姫なら謝るんじゃないか? 相手が私なら謝りもしないだろうに……。
なんかイラついてきた。 私は、そのイライラの現況を睨みつけてみた。 しかし、本当に気持ちよさそうに眠ってるなぁ……

「そうだよ、黙ってりゃこいつだってそれなりにイケてるんだよ。 顔はまぁいいんだし、ったく、男のクセにカチューシャなんてするんならデコを出せ、デコを。」

すっとその黄色のカチューシャに触れてみる。何だろう、胸の中が変な感じになってくる。 こいつ、起きないよな?
そのなんだかやわらかそうなほっぺに指を突っ込んでみる。 ふにっと指はほっぺに吸い込まれていった。 ……だから、男の癖になんでこんなに肌スベスベしてんだよ、コイツは。

「おーい、ハルヒコー、起きろよー。 ……起きろよー?」

いかん、なんだか楽しくなってきた。ほっぺをつっつく手が止まらない。
384 :SS『春風の放課後〜パズルも仕込みの一つです〜』byどっこいしょ [sage]:2008/03/25(火) 17:13:04.22 ID:tzaFpUMo

「ハールヒーコくーん?起っきなさーい♪ ハッルヒッコくーん?起っき」
「んんああ……」
「起きるんじゃねー!!!」

と、小声で叫ぶという我ながら器用なことをしながら一気に後ずさってしまった。 販促だろ? なんだ今の声? あれハルヒコだよな? なんであんな無垢な寝声出んの?
そしてなんで私はこんなにドキドキしてるんだ?

「はぁ、わけわからん……」

なにがわからんって、深呼吸してやっとこんな台詞が言える自分もだし、いまだにのんきに寝てやがるハルヒコも、今日に限ってまだ誰も来ないこととか、訳のわからんこの状態も、とにかく全てが。
しばらくして、ハルヒコとちょうど対角線に位置する場所に座っていた私にやっと、待ち望んだ相手が現れた。 あぁ、一姫、今日だけはアンタが待ち遠しかったよ!!

「あら、キョンさん、どうしました?」
「あ、いつ、き……? あれ?長門も一緒だったのか?」
「えぇ、ちょっと♪ では、長門くん、本棚の上と高い所のをお願いしますね」
「わかった」

そう言って、それぞれ本棚の上、衣装の塊の中、団長専用席の下、etcetc...計12個のカメラが回収されていく。

「………一姫、ちょっとききたいんだけど」
「なんですか?スリーサイズでしたら上から82、6……」
「そんな忌々しいことはきいていない!! なんだそのカメラは!!」
「あら、そんなことですか、キョンさん?」
「お前、そんなことって……」
「とっても可愛らしい反応でしたよ♪」
「………うわあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」




その後、私はその映像がどうなったのかを知ることはできなかった。 ただ、一つだけわかったことは、長門すら買収したエサはその映像そのものだったらしい……。
385 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 17:13:52.89 ID:tzaFpUMo
まで妄想した。

>>380、恐ろしい子……っ!!
386 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 17:31:40.42 ID:h2c6EgAO
>>385 お前と言う奴は…なんてGJなんだ!すっげぇ悶えたぜ!一姫はB85くらいあってもいいと思った俺は本当はひんぬー属性
387 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 18:02:33.43 ID:/uQiUAQ0
>>384
この長門は早く何とかしないといけないwwwwww
388 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 18:40:52.52 ID:3VxzJAk0
>>333のやつ とりあえず目だけ改善
http://www.uploda.org/uporg1328125.png
マウスだからなのか線がガッタガタになるので前髪は俺には無理だった
とりあえずここまでで諦めるとするよ
389 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 20:57:26.98 ID:xzNetds0
>>385
>>388
GJなんだぜ
他力本願でスマンが誰か保管してくれぃ マジで


ちょっとしてみたが
ssって難しいんだなぁ
職人スゲーわ
390 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 21:02:27.30 ID:BXhIS7I0
>>385
激しくGJ!!
ニヤニヤさせてもらった
391 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 22:23:24.82 ID:1sd0S3Uo
http://www2.uploda.org/uporg1328722.png

チャペルさんの退屈パロを今更読んで大変萌えたので描いてみたんだが
チア以外あんまり関係ない絵に…。良SSなのにスイマセン

性転換はキョン子もかわいいんだけどハルヒコもたまらんですな
392 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 23:10:47.91 ID:tzaFpUMo
>>386
いや、俺の中では一姫のバストは81〜82の間なんだ。
393 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 23:46:01.31 ID:qSKVKcSO
>>385
なんという妄想
鼻血で失血死しながら溺死しそうになった
もっとやれ!!


>>391
GJ!
ふんわりしたタッチでおれは好きだな!
とりあえず保存させてもらうぜ
394 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/25(火) 23:51:44.40 ID:qSKVKcSO
>>392
俺も俺も!
巨乳に妄想されることが多いが、
一姫は巨乳で目をひくというよりかは
スタイルが良くて目をひくってイメージだな、俺の中で


ところでつべ板に良い妄想があったから貼っとくわ

キョン子はユニクロとかで買った安いスポーツブラにボクサーパンツとかはいてそう
そして古泉に「キョン子さんにはもっとカワイイ下着が似合うと思いますよ♪」とか言われて「いいんだよ、これが一番楽なんだし」って言うんだけどちょっと気にしてて
ランジェリーショップにかわいい下着を見に行って値段の高さと、女の子っぽい雰囲気に圧倒されて何も買わずに帰るそんなキョン子萌えwwwwwwww

その後古泉と一緒に買いに行って、着せ替え人形にされたあげく、初めて寄せてあげるブラを買って
「おお、あたし意外とあるじゃないか」とちょっと得意になって学校に行くけど
SOS団の男どもは一人も気づいてくれなくてorzになるキョン子も萌エスwwwwww

395 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 00:39:26.41 ID:.e/J3Mw0
>>391
消えてる?

>>389
>>383-384をでいいの?
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 00:41:54.44 ID:5RV4ezw0
>>394 全然関係ないけど、その妄想自分のオリジナル小説の品乳娘用にもらったww
397 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 00:45:02.92 ID:.e/J3Mw0
なんかWiki内のアマゾンにリンクしてる画像が大きくなってたり消えてたりしてる
直して良いんだろうか
398 :397 [sage]:2008/03/26(水) 00:47:47.61 ID:.e/J3Mw0
あれ、気のせいっぽい
スマン
399 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 00:50:04.30 ID:bGR9a6SO
お願いしますわ
400 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 01:02:11.95 ID:y6kqp7s0
>>379
今気づいた。
どうぞどうぞーってか他力本願でスマソ。

投下されたの色々見逃した…orz
401 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 01:26:58.88 ID:f.nt8s.0
>>394
ラスト3行が特に良いな
あのメンツで気づく奴はいないだろう。みつる(大)ならあるいはという感じ


しかし、ハルヒコってハルヒとの乖離がわりと大きい気がするんだが
どうにも近づけるのが難しいな・・・
どんだけめちゃくちゃなことやらせても微妙にまともというか、逆に男女問わず好かれる要素になるorz
ハルヒだと周りドン引きなのになぁ
あと原作と同じセリフでもDQN言われるのはなぜだ
キョンとキョン子の違いか
402 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 02:43:55.77 ID:Gwm9KIAO
>>394に萌えたのでSS書いてみる
403 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 04:28:58.47 ID:olLKA0Eo
>>401
あーなんかわかる
男だと逆にクラスの中心的な人物、リーダーシップがあって面白い奴
みたいにちょっと思えてくるんだよな
404 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 06:48:07.70 ID:mMitsMAO
お約束なのだが近所の桜が咲き始めたので妄想を投下

SOS団でお花見に行って、案の定ユニクロで固めたよーな地味目な服装のキョン子
それにケチ付けるハルヒコ
みつるは反対に可愛らしい服装で桜にはしゃいでてキョン子は可愛いなぁとか見てる
不意に風が吹いてキョン子の髪に花びらがくっついてそれをとってやる長門
ハルヒコはイライラ

お約束過ぎてすまん
405 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 08:05:01.06 ID:nWpXC2AO
むちゃくちゃかわいい。ナイス妄想。

>>402
待ってるよ〜!
406 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 09:15:10.85 ID:.0XE5.E0
一姫からおさがりをたくさんもらったけど胸のサイズがあわなくて全部返しにいくキョン子
というのを妄想した
407 :健坊 [sage]:2008/03/26(水) 10:17:36.23 ID:Hyb7NQAO
おまいら乙。

前回の続きを投下します。読む前にこちらを→>>188
408 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:18:30.46 ID:Hyb7NQAO
目が覚めた時、辺りは真っ白ろで…まるで登山の途中吹雪に合い遭難した登山家のように、ただ呆然と立ち尽くしていた。

「ここ…どこ?」
あたしはだぁれ?などと宣う暇はない、周辺には本当になにも無く、ただ眩しいくらいの白が世界を覆い尽くしていた。
あたしの海馬中枢にこんな場所は記憶されていない、つまり初めて来る場所であり、そしてこんな空間が世界に存在するかも疑わしい。

やれやれ、また晴彦の仕業かね?
今まで情報制御空間やら過去やら閉鎖空間やら飛ばされて来たあたしは、想像以上に経験値をアップさせていたみたいで
こんな非常識な場所に居ても大して動揺しないんだもんなぁ…いやいや、もしかしたら夢って言う可能性も捨てきれん。

「よし、目覚めろあたし!」
両手を天に掲げて一喝。

「…………」
はい、あたしが馬鹿でした。こんな事で現実に帰れるくらいなら、以前に遭遇した似たような状況の時にやってるっての。
ん〜…でも本当にここどこだろ?
なんであたしはこんな所に1人で居るの?
誰か分かる奴が居たらここに来い、そして分かりやすくA4ノート3ページ以内で説明しろ!

と、頭の中でギャーギャーと喚いていたら肩をトントンとつつかれる。ん?誰?

「…………」
「………あ」
振り返ればそこに、長門有紀の姿。まるで最初からそこに居たかのような風貌であたしをまじまじと眺めていた。

「長門…?」
「無事?」
「へ?あ…うん、特に怪我とかは無いけどさ…ここなに?」
開口一番に無事?って…まさかここは実は相当に危険な場所なんだろうか。
409 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:18:50.71 ID:Hyb7NQAO
「ここは君の精神内部空間、言うなれば君の心の中」
「……………は?」
OK、ちょっと待て。幾つか質問するがいいか?
コクリとミリ単位で肯定を示す長門を見てから一拍置いてからあたしは口を開いた。

「なんであたしが自分の心の中にいるのさ」
「ここが君の心の中だから」
長門にしてみたら実に単純明解な答えだ。だがあたしが聞きたいのはそんな事じゃなくてだな…
眉間に皺を寄せるあたしを、長門はまるで電車の窓から景色を眺めているかのように興味深気に見ている。

「なんでこんな状況になってる?」
「情報統合思念体の一部による犯行、君は意識と肉体を乗っ取られここに幽閉を余儀無くされた」
鳩が豆鉄砲を食らったような顔とはどんな顔か知りたい奴は今すぐここに来い、多分今のあたしがそんな顔をしてるだろうからな。
なんでまたそんな事に…。
あたしは夕張炭鉱の深さ程のため息をついた。

「敵性対象は君を乗っ取る事で自律進化の可能性を探求しようとした。そして涼宮晴彦を過剰に刺激し、その情報フレアの観測を試みようと画策していた」
また晴彦絡みですか…いや、皆まで言うまい。いい加減慣れてくるよ…ってなんでそこであたしを乗っ取るだなんて考えつくの?

「敵性対象は有機生命体と同期することで自身に枷を嵌め、有機生命体の限界を突破し自律進化への道を模索しようとしていたから」
410 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:19:27.03 ID:Hyb7NQAO
「………」
はぁ…。
色々納得も理解も出来んが、なんとなく事情は飲み込めたよ。それで?あんたがここに来たって事はもうそれは片付いてあたしを迎えに来たって事?

「違う、まだ終わってはいない」
「へ……?」
「古泉一姫が敵を足止めし、朝比奈みつるがここまでの道程を拓いた」
なぜかあたしの危険警戒レーダーがMAXに作用して、頭の中でビービーと空襲を報せる警鐘のようにけたたましく鳴り響いている。
じゃああんたは何しに…?あたしを助けに来たの?

「情報の伝達に齟齬が発生、僕は君を手助けする為にここに来た」
なんのこったい。

「ここにその敵性対象が居る」
はっ!?ちょ…それって不味いんじゃない?

「不味くない。僕が来たのはその為」
あ〜なんか会話が進まんな、詰まる所あんたは何をしに来て、あたしはどうしたら元の場所に帰れるの?
そんなあたしの質問に長門はまるで、待ち合わせ時間に遅れて来たよう恋人のような心底申し訳なさそうな顔をして――一見いつも通りの無表情だがなんとかそれぐらいは読み取れた――こう返答した。

「君がここから元の空間へ回帰するにはその敵性対象を排除しなければならない」
うん、それで?
「僕はその手助けに来た」
………。
手助けって事は直接長門が手を下すって訳じゃないって事?

「そう」
つまり?
「君がやる」
アホか!?
「………」
あ、いやすまん…きっと長門も大変な思いでここまで来てくれたのに、今のは確かに空気読めて無かった。謝る、だからそんな母親に叱られたうちの弟みたいな顔をしないで欲しい。
411 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:22:07.61 ID:Hyb7NQAO
「僕だけじゃない」
「なにが?」
「古泉一姫も朝比奈みつるも、君の言う大変な思いをした」
「え…ちょ…、二人は無事なんだろうね?」
「………」
長門は答えない
「教えて長門、皆は無事なの?」
「………」
長門は答えない。
「答えろ!」
胸ぐらを掴んで凄む。
先程鳴り響いた警報はきっとこれを暗示していたのだ、自分はなにも知らない。どれだけ彼らが傷ついたか、どれだけ彼らがあたし達を想っていたのか。

「古泉一姫は左腕を損失、体組織の76%が死滅、既に死に体。朝比奈みつるは左眼球の欠落、涼宮晴彦の力を限界まで行使した為ショック死の恐れがある」
「な………?」
正直なところ言葉が出なかった、一体彼らは何をしたのか。何をしたかったのか…。あたしには何一つとして理解が出来ない。

「彼らは戦った、自分の為に、君達の為に」
「……そんな」
「涼宮晴彦は君に拒絶された事により、ショックで床に伏せている」
もう訳が分からない。じゃあ皆はあたし達の為に戦ったってこと?

「そう」
「――――バカ」
力無く長門の胸を叩く、皆は死ぬ思いで戦ったの?あたしと晴彦の為に、なんで?なんであんた達がそんな思いをしなきゃならないの!?

「大切な人だから」
「―――――」
あたしの問いに、一言そう返す。
どいつもこいつもみんな馬鹿だ!そんな死ぬ思いで戦わなくたっていいでしょ!?もっと皆自分を――
そんなあたしの言葉を遮るように、長門はあたしの肩を力強く抱き――
412 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:23:56.30 ID:Hyb7NQAO
「好きだから」
「え」
「僕も、朝比奈みつるも、古泉一姫も、君と涼宮晴彦が好きだから戦った」
「長門…」
「皆大切だと思っている。だから、そんな事言わないで欲しい」
「―――ほんと、馬鹿だね」
あぁ、そうだね。こんな事言われちゃ責める気なんてなくしてしまう。だからあたしはありったけの心を込めて――

「ありがとう」
そう、彼らに届けようと思った。
長門は一つ頷いて、右手を差し出す。その手には一挺の拳銃。

「これは?」
「ベレッタM92カスタム"ブライヤチャット・ソード・カトラス"」
「………」
あんた最近漫画読んだろ?それもアウトローの、いやいい。あんたが強い姉さんが好きだろうがなんだろうが構わない。これが何を意味するか教えてくれないか?
「地球人類が、唯一情報統合思念体を打倒し得る武器」
そしていつかの日、自分が宇宙人だと明かした時のよう饒舌に語った長門は、朝倉のように砂となり。あたしは1人『あたし』を求めてただ白の空間を歩いた。

どれだけ歩いたのか、たった5分か、それとも10秒に満たない時間か。カップラーメンの出来上がりを待つようなあたしの前に『あたし』が地面にへたりこむむように息を荒げていた。

「やぁ」
「……この肉体の所有者か」
まるで親の仇を見るような視線、あたしの警戒レーダーはオーバーフローを起こす寸前だ。だがしかし――

「………」
「は!語る舌は持たないとでも言う気か!?」
413 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:26:29.72 ID:Hyb7NQAO
『あたし』はだらしなく地面に膝をつきながらそう叫ぶ、手負いの狼――あたしの頭の中でそんなイメージが浮かんだ。
しかしなんにせよ、こうやって自分で自分を見下ろすなんて経験、それこそあたしがゴールデングラブ賞を取るくらい貴重なんじゃないだろうか

「どうやら今回もあたし達の負けだ、朝倉涼に続いてまさかね…」
「………」
「だが1つ言っておく、今回あたしがあんたの中に入れたのは、少なからずあんたが涼宮晴彦に不信感を募らせていたからさ」
「………」
「人は人を疑う、それは真理だ。どれだけ表面上好意的に装っても、誰しもが誰しもを疑ってかかってる。それはあんたも同じさ」
「………」
「はは、お笑い種だよ。そんなものの為に一姫と朝比奈先輩は死ぬんだから!」
「…やれやれ」

えらく饒舌に語る『あたし』
同じなのは外っ面だけのようだ、あたしはこんなべらべらと人間の本質的な事を語ったり、もしくは憂いだりはしない。
そんなの考えるだけ無駄にカロリーを消費するだけだからだ、ただでさえ我らが団長様は獅子奮迅の如く迷惑事を律儀にあたし達に運んでくるんだから…そんな哲学を勉強する学者染みた行為に及ぶ余裕なんてない。

「でっていう」
「なに?」
「あんたは何が言いたいのさ?あたしが晴彦に不満を抱いてるって?そんなの当たり前だ、あいつへの不満を紙に書いたらそれこそエコ団体に抗議される量の森林を伐採しなきゃならん」
「………」
「一姫にも朝比奈先輩もそう、二人は結局の所自分達の目的の核心的な事は話さないからね…長門は別だけど」
「だから――」
「だからそれがなに?」

あたしは『あたし』の言葉を遮り、攻め立てるように口を開いた。
もうとっくに血液は沸騰している、絶対零度だってお湯に変わるどころか気化しちゃうくらいさ。
414 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:27:04.65 ID:Hyb7NQAO
「あたしは頭悪いから一姫や長門のように難しい事は考えれないし、語れない…でもね、一つ言える事がある」
「………」

『あたし』は苦虫を噛み潰したような顔をしてあたしを睨んでいる。
そうさ――
誰かを心から100%信頼するなんて人間には出来ない。親が子を殺し、子が親を[ピーーー]ような時代だし…そんなの誰だって理解している。
1人で生きるのは楽なんだろうけど、それだけじゃ辛いんだって。だから寄り添うんだって。
だから『仲間』とか『絆』とかっていう言葉があるんじゃないの?
そして、そんな全部の感情を引っ括めて――

―生きるって言うんじゃないの―

「………ちっ、有機生命体ごときが偉そうに」
「あんた何様?あんまり人間ナメんな」
睨みあげる『あたし』を無視して長門から預かった銃を構える。
無骨なシルバーメタリックは、これまでの戦いを象徴するかのように鈍く耀いている。
銃身は敵の眉間へ、あたしは意識を自己の内界へ数瞬だけ埋没させた。

これまで幾度の面倒事に巻き込まれてきた。
一姫が閉鎖空間で暴れる神人をわざわざあたしに見せたり、長門が朝倉と超絶ガチンコバトルを展開したり、朝比奈先輩が未来の規定事項遂行の為にあたしを連れ回したり。
あげくの果てには中学の同級生である、佐々木を中心にしたゴタゴタがあったり。
その傍らにいつも晴彦の影があった。
晴彦は知らない。無垢な赤ん坊のように世界の有り様を知らずに、己の願望を叶えようと日常を、獲物に飛び掛かるライオンのようにただ日々にうつろう不思議を追い掛けている。
あたしはただ傍観し、たまに中心になってそれを解決する。
いつしかそれに、『絆』が繋がり『仲間』と至りて『日常』と化す。
415 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:27:23.05 ID:Hyb7NQAO
古泉一姫、長門有紀、朝比奈みつる、三人は一体なにを望んでいるのだろう?
命を賭けてまで取り返そうとしたの一体なに?
あたしには分からない…。分からないが、その中にあたしや晴彦が含まれているっていう事は分かる。分かるが――
皆が望むものがなんなのか明確な答えに、あたしと晴彦の名前そのままが含まれているかどうかは分からない
堂々巡りだ。
じゃああたしが取り戻したいものはなに?『日常』『仲間』『絆』……?

晴彦?

あいつが『あたし』に、その存在が拒絶された事で床に伏しているという。なぜ?
なぜそこまであいつはショックを受けている?あいつにとってあたしはただの雑用その1であり、クラスメイトであり、SOS団員でしかない筈だ。
チクりと一般的女子高生より貧相な胸が傷んだ。あいつにとってあたしは――

ライク・ア・ローリング・ストーン(路傍に転がる石のよう)ではないのか?

カタカタと震える銃口、あたしはそこで意識を――『あたし』以外――他に何もない世界へ帰属させた。

「あたしは――」
答えなどない、最初から無いのだ。生きる上で人生に答えなど無い。
例え人智領外の事件に巻き込まれていたとしても、その人生に答えなど出る筈がない。
分かっていた。故にあたしがいるという事。
416 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 10:27:43.55 ID:sEJG2T.o
 
417 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:30:27.74 ID:Hyb7NQAO
あたしはただ日々を過ごす中で精神を摩耗させながらも、こんな日常がずっと続けばいいと思っていた。
なにも知らなくても、答えなど分からなくても、それが見つからなくても、ただ今を生きる一瞬の中で閃光の煌めきのように仲間と過ごしたい。その中で絆を確かめ合えればそれはきっと幸福だ。
難しい事など分かりはしない、ただあたしは――

―みんなと一緒に生きたい―

「ふん、そんなものであたしが消せるって?」
「―――」
『あたし』が勝ち誇ったような笑みであたしを見上げる。敗北を受け入れないその歪な笑顔、あたしはただその眉間に構える。

「アポトーシス」
「………なに?」
長門が言った。
地球人類が唯一情報統合思念体を打ち倒せるものだと、その名も『自殺因子』

「人類科学が生んだ最強最悪の毒、だけどそれはあたし達自身にはなんの意味も成さないらしい」
「………」
「なぜならあたし達は有機生命体だから、無機生命体であるあんたは?情報因子の羅列でしかないあんたはどう?」
生きとし生けるもの全てに備わっている『因子』
それは数多くあれど、自己を死滅させるものなどあってはならない。
繁栄、進化、存続
生命体の本能はそれに集約される――しかし例外は必ず存在する。凡才の中に天才がいるように、戦争と言う愚行の中に平和と言う概念があるように。

「知ってる?一説によれば進化の先は『死』なんだってさ」
「貴様……」
憤怒の気色をその顔に露する。
「肉体を持つあたしにとっては情報はただの情報。でも情報で構築されてるあんたはどうなるかな?『自殺因子』っていう情報を埋め込まれたあんたは――」
「きさまぁぁぁぁ!!―――」
飛び掛かる『あたし』に、あたしはこれ以上誰かが傷つかないようにと億千の願いを込めてその眉間に向かって引き金を引いた。
418 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:32:09.64 ID:Hyb7NQAO
「SOS団に手を出したのが間違いだったね」

スドン
響く乾いた重低音、その音の中で『あたし』は音を立てずに分解していった――

――目を覚ませばそこは何もかもが空白の世界。
まだあたしは自己の精神世界にいるのだろうか?そんなあたしの疑問に宇宙人に作られた人造人間が顔を覗かせる。

「………」
「うん、終わったよ」
その沈黙が何を意味するか汲み取ったあたしはさも赤点ギリギリのテストの答案用紙を受けとるが如く、当然のように微笑んでみせた。「無事で良かった」
相変わらずその表情に色を見せない長門に視線から外す。
そこにはピョンピョンとウサギのように飛び上がり、全身で喜びを表現する朝比奈先輩と……なぜかブレザーを羽織って如才のない笑顔を惜し気もなく見せている一姫がいた。
あれ……?
そういえば長門が言うにはもう死ぬ一歩手前だって…もう1人のあたしもそう言ってたが…うん、これは夢かな?

「キョンちゃん…キョンちゃあああん!!」
大きく可憐で麗しいその瞳から大きな涙粒を流しながら朝比奈先輩はあたしの胸に飛び込んできた。すみません、一姫だったら貴方も満足出来るでしょうに……

「良かった…本当に良かった…」
一姫はいつもの笑顔であたしに笑みを惜しみ無く見せている、しかしその線目からは燈白の涙が溢れていた。

しかしなぜ?長門が言うには二人供死ぬ一歩手前的な絶望感漂うようなことを…
419 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:33:47.79 ID:Hyb7NQAO
「体組織情報を操作連結し、足りない所は補った」
無表情、つらっとしれっとまるで当たり前とでも言うような顔で長門はそう溢した。ごめん、一回だけ殴らせて。

「だめ」
いつかのように、あたしをからかうよう微笑んでみせた――端から見れば無表情なんだけどさ――

「なにはともあれ、これで終わりと言う事です」
嬉しそうにあたしの背中を抱き締めて頬擦りする一姫がそんな言葉を洩らす。
朝比奈先輩はもじもじ芳しい仕草で頬を染めながら良かったですと呟き、長門はあたしの前にどっかの誰かさんと同じように親指を突き上げた拳をあたしに向けている。

やれやれ、そう呟いてからあたしは長門に一つ頷いて見せ、この息が詰まりそうな純白の世界からの脱出を促した。
それに理解の色を示した長門が口を開く、人智を結集しても解読不能の言葉を早口で呟く長門。

気付けばそこは見慣れた部室だった。
長机にソファー、幾つかのパイプ椅子。日に日に収納スペースが狭まる本棚、そして…団長が座るであろう机。
あたし達は帰還した。自分としてはそんな実感はないのだが…

―ドクン―

ホッと胸を撫で下ろそうとしたその時、何処かで何かが脈動した。突如あたしの心臓が警戒レーダーと早変わりし、その危険レベルが収縮運動のそれと代わり身体中の血液が音速の域で駆け巡る。
吹き出す汗、荒れる呼吸、締め付ける胸、マグニチュード8.0の地震が巻き起こした津波の如く迫り来るプレッシャーにも似た焦燥感が堪らなくあたしを不安にさせる。
420 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:34:25.77 ID:Hyb7NQAO
これはなに――?

ドサリと誰かが音を立てる。視線をやるとそこには床にへたりこみ、顔面をコバルトブルーの宝石のように曇らせた一姫だった。
カタカタと見掛けよりずっと小さな両肩を震わせ、一言――

「閉鎖空間…間に合わなかった…」
絶望色した彼女はそう呟いた。
一姫の声で窓から外を眺める、灰色よりずっとずっと暗い灰色が世界の空と変貌していた。

「――なっ」
言葉を飲む。
驚愕、焦燥、困惑。それら全てを超越した絶望が部室を包み込む。

「長門…これは?」
漸く自意識を取り戻したあたしは、掠れた声で長門に今の状況の回答を求めた。

「超規模の閉鎖空間が発生。既に世界の8割が作り変わっている」
「ふ…ふあぁ…」
長門の言葉で全てを理解したのか、朝比奈先輩は口からエクトプラズム的なものを出しながら両手を自分の顔へ運んだ。

「晴彦…?」
「そう。恐らく彼は全てを無かった事にしたいと考えている。0への集束、その世界は何もない、あるのは世界だけ」
「人も物もない…ただ在るだけの世界です…。二人を除いて」
二人?それはどういう事――と、聞こうと身を乗り出したが、一姫達の姿がノイズ混じりでその存在が危うくなっていた。

「どうやら…今回も私達はお呼ばれされないようですね」
「キョンちゃん…」
「………」
ちょっと待ってよ…ちょっと待ってって!どういう事!?

「涼宮晴彦が世界に存在するのを許したのは君だけ」
なにそれ…じゃあ去年と同じ状況って事?
「はい…でもどうすれば元に戻れるかボクには…」
砂嵐で身を隠されていく朝比奈先輩は力強く拳を握り震わせていた。

「君に賭ける」
「長門…?」
「僕らの目的は達成された、君を取り戻すこと。あとは君の目的を果たせばいい」
あたしの目的…?
「君が本当に望んでいるものなに?」
「――――」
心臓を鷲掴みされたような感覚。あたしの望みは――と一緒に…。
421 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/26(水) 10:35:15.57 ID:Hyb7NQAO
「待ってますよ、ここで」
一姫があたしをその豊かな胸で抱いた、いつもならば忌々しい事この上無いが、今は少し安心する。

「涼宮君は保健室にいます…あの、その…お茶!用意してますから…」
ふるふると体を震わせながらその瞳に涙を浮かべる朝比奈先輩。泣かないで朝比奈先輩、貴方に泣かれるとあたしは凄く不安になってしまいます。

「また、皆で――」
その先の言葉は無いようだ。それだけ言うと長門はあたしから一姫と朝比奈先輩を引き剥がし…

「――――!」
三人があたしに向けてグーサインを見せた。皆はどこまでも笑顔で、あたしの不安を払拭させて行く。
一つ頷いてみせると、三人はプツリと電源を切ったTVの画面のように消えて行った。

あたしは1人、晴彦の元へ歩を進める。

去年出せなかった答えを見つける為に――
422 :健坊 [sage]:2008/03/26(水) 10:39:36.35 ID:Hyb7NQAO
以上です。

前回まででVS長門・古泉・みつる編を投下しましたが
一番反応があったのはVSみつるでしたね。自身としてもこれはかなり意外でした、古泉の方が力を入れてたってのもありますが…
何故でしょう?気が向いた方は教えてください。

ではまた
423 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 14:48:55.69 ID:FBEpfPQ0
>>422
テンション上がりまくりです。GJ!
キョン子かっこいいよキョン子。そして決断を迫られるわけか…
wktkしながら次を待ってます
424 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 16:45:06.79 ID:RbBKTjg0
>>422
乙でした!
続編楽しみです
>何故でしょう?気が向いた方は教えてください。
古泉は原作でもがんばる子ってイメージなのであんまり違和感がなかったのですが
みつる(みくる?)が体はってがんばるっていう印象がなかったからかな
インパクトがあったからだと思います
425 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 16:46:07.21 ID:KeQgAIDO
>>422
うおおおおお!!!!GJ!
相変わらず続きが気になる!
いつまでも待ってるぞー
426 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 17:22:33.87 ID:vFRReq60
健坊氏キターwwwwww
乙です。
427 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 17:34:04.44 ID:.ZBQBMDO
乙でした!!

でも一言言わしてください


でっていうwwwwwwww
428 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 17:45:25.48 ID:erArWCco
乙です。
相変わらずイイクオリティww
続きwktk。


PS.
どっこいしょです。保管してくださった方ありがとうございました。
429 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 17:56:42.14 ID:q0rNscAO
乙です


ここでまさかの二丁拳銃とはwwwwwwwwwwwwwwww

もう本当に乙です
次が楽しみだ
430 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 19:25:00.09 ID:.ZBQBMDO
仕事場で今日一日妄想していた俺帰還


双子っていいよね
431 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 19:33:10.84 ID:erArWCco
このスレ的にはキョン♂キョン♀双子設定ってどうなんだ?
432 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 19:36:48.14 ID:.ZBQBMDO
ちょっと垂れ流し

朝倉デュエット見て双子いいなと思いながら過ごしてたんだが、唐突に団員全部双子になったらどうなるんだ?
という電波を受信した瞬間、頭の中に妄想が、妄想がはびこるうううううううう!!!!
状態になった


ちょっと黄色い救急車呼んでくる
433 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 19:40:24.92 ID:RYwbh8w0
同じ学校じゃ無理があるだろう

と言う訳で 生き別れの双子の兄と妹もしくは姉と弟というsneg設定
いつか再会したときにDNAレベルで似通ってる事を笑い合う二人を幻視した
434 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 19:42:49.91 ID:.ZBQBMDO
SOS団十人設定とか妄想していた俺を誰か殴ってくれ………
435 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 20:06:40.67 ID:XZNYlqo0
>>434
よう俺
436 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 20:12:38.01 ID:erArWCco
>>434
全員双子は考えたけど、設定に無茶が……


……ハルヒコがそういう世界を望んだことにすればいいんじゃね?
437 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 21:45:15.01 ID:2Zr7BwAO
PIXVにそんな1コママンガアップされてたなー
438 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 21:47:23.36 ID:.ZBQBMDO
同士がいて俺涙目


キョンが双子だったら
朝、妹or弟がフライングプレスで起こした後部屋を出て
しばらくしたら隣の部屋から「ぐあっ!」とか聞こえてくる


など仕事場で妄想する俺は不真面目ですか?
439 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 22:26:41.14 ID:f.nt8s.0
今更だが寄せて上げるの続き妄想

慣れない下着+昼食で部室に行く頃には軽く酸欠になるんだ
でもブラが苦しいなんて言えないから我慢してしまって結局ダウン
みつるとかが慌ててるそばで迅速に(←これ重要)介抱する長門
セーラーの胸元ゆるめてるとこにハルヒコ到着「おまえら何やってる!」とか大騒ぎ
一姫が来て締め出されて廊下が険悪
「キョンさん、無理に一番きついホックで止めなくても、綺麗に見えますよ」
「おお、楽になった」

という所まで一気に幻視した
440 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 22:35:58.97 ID:erArWCco
>>439
よし、今すぐその妄想を文章にする作業に移るんだ!
441 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 22:37:23.30 ID:KeQgAIDO
流れぶった切ってすまんが、さっきテレビ見てて思いついた

SOS団で花火大会に行って、キョン子の浴衣姿にハルヒコが内心ときめいて顔を赤らめたりしたり
古泉もいつも以上にキョン子にくっついたり
長門はキョン子の浴衣の袖をつかんで歩いてみたり
みつるに女物の浴衣を着させようとするハルヒコとか

という本当に既出なネタで申し訳ない
みんなの妄想の足しになればと思っとります
442 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 22:41:56.68 ID:/CsTx4ko
九兵衛+キョン子=??
443 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 22:44:47.29 ID:erArWCco
双子設定で妄想してたんだが、キョン♂がキョン子を無意識に支えるためにしっかりものになってしまう……。

そして古泉兄妹マジ自重...orz
444 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/26(水) 22:48:50.61 ID:5pSL1Ys0
きゅうちゃんはクーデレだから
445 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/26(水) 22:51:42.74 ID:5pSL1Ys0
古泉は兄妹より姉弟のほうが…
てかダブルマシンガントークか…つらいな
446 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 22:56:11.00 ID:RbBKTjg0
そしてキョン&キョン子の2人に黙れと言われるわけだな
447 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 23:00:34.58 ID:pKSiF3go
キョンとキョン子、SOS団と佐々木グループにどちらか一人ずつ分配したら上手くいかね?
448 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 23:00:41.72 ID:erArWCco
むしろ古泉は二人して同じ話を一言一句違わずに同時に話すキャラでいいんじゃね?超能力っぽく。
449 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/26(水) 23:05:58.04 ID:5pSL1Ys0
一樹「つまりですね」
一姫「今回の事例は」
一樹「長門ツインズとは別の」
一姫「情報統合思念体の対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースが」
一樹「起こした……ちょっと一姫しゃべりすぎじゃありませんか?」
一姫「そんなことありませんよ♪」
キョン&キョン子「「どうでもいいから話を進めろ」」


こんな感じか?
450 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 23:11:13.21 ID:S6SsWiU0
長門♂「・・・」
長門♀「・・・」
長門♂「・・・」
長門♀「・・・」
長門♂「・・・」
長門♀「・・・」
(見詰め合って情報の同期をしている)

なんか怖いな
451 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 23:12:12.46 ID:f.nt8s.0
>>448 >>449
それなんてマナカナww

ところで九兵衛は俺の嫁だと知ってのこの流れなんだろうか
キョン子萌えと九兵衛萌えがまさかつながるとは・・・!
452 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/26(水) 23:14:21.72 ID:5pSL1Ys0
スレ違いだが姉さんタイプならキョン子=妙じゃね?


あと九ちゃんは俺の(ry
453 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 23:28:08.06 ID:HYBu5b.o
思うんだが、これで分裂に出てきた一年女子の絵がキョン子になってたら凄いよな

妄想設定としては消失の設定でキョンとハルヒコは会ってない
異世界に来た時点で機関の人間のようにハルヒによって呼び寄せられたことを理解
キョンは非現実の世界を望んでいたのでハルヒの演説に興味満々
454 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/26(水) 23:36:15.60 ID:5pSL1Ys0
くせっけで垢抜けないスマイルマークの髪留めをつけた制服に着られてるキョン子か・・・
455 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 23:40:10.34 ID:erArWCco
よし、流れはわかった。

朝比奈姉弟のダブルメイド服で万事解決する。俺にはわかる。
456 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/26(水) 23:45:12.72 ID:5pSL1Ys0
姉弟なら弟は半ズボン執事服だろうJK

とここまで書いて思った。それなんてメイデン?
457 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/26(水) 23:47:21.39 ID:erArWCco
執事服を着せるなら姉だろうJK

姉in執事服。弟inメイド服。


                                                      古泉inHG
458 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 00:31:38.25 ID:lKlaPUM0
文化祭やその後にやってきたゴタゴタも終了し、はや冬の足音が山風と共に聞こえてくるいまはそろそろ12月。創立以来の古さを誇る旧校舎のこの部室棟は壁の薄さのせいもあって、妙に寒々しい日のことである。
ハルヒコの奴が電気屋から去年の売れ残りの電気ストーブを譲り受けたから取りに行ってこいと言い出した。
お前はこのか弱い女子に今から山を降りて二駅先の電気店まで行き、重い荷物を持ってまたこの山を登って戻って来いというつもりか。

「おっちゃんの気が変わっちゃうかもしれないから早く行け!ついでに、隣の雑貨店が台車もくれるって行ってたから帰りは安心しなさい!」

か弱い女子に何させるんだという気も多少はあるのだが、ショタキャラの朝比奈先輩や少なくとも見た目は根っからの文系の長門相手では、悲しいかな、私が行くことになっても仕方はないかもしれん。
ちなみに私より体つきの良い(特に胸部)一姫は副団長だから免除なんだそうだ。腹立たしい。
まぁしかし、ちょうど部室に暖房も欲しかった所だし、ハルヒコにしてはマシな提案を取り付けてきたわけだし、行ってやるとしよう。
そういう事で、朝比奈先輩にマフラーをお借りしていると、珍しいことに長門が立ち上がった。
「…僕もいく。」
か弱い女性一人にストーブなんぞを運ばせるような男ではない事は喜ばしいのだが(朝比奈先輩はすでにその有難い申し出をハルヒコに却下されている)、普段は部室の備品と化しているコイツが動くと流石に驚くというか、なにかがあるんじゃないかと思ってしまうな。
「…あの映画を撮影した際に見た電気店の品揃えから、譲り受ける電気ストーブのメーカーがほぼ特定できる。」
長門がそこまで言うと、私の頭にとある歌のフレーズがリズムを伴って流れ出した。

♪いーろのないせーかいでー みーつけたの ユーアサー

「…それが僕がそこへ行く理由。あなたがそこへ行く理由。…信じて。」
…いや、そんな空耳アワーな理由を信じろと言われてもな…
ちなみに譲り受けた電気ストーブのメーカーはユアサではなく、聞いたことのない外国のものだった。
「…ユニーク」
459 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 00:34:25.98 ID:lKlaPUM0
…という電波を、キャラソンとサムデイインザレインから受け取った。
流れぶった義理スマン。
460 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 04:40:15.45 ID:vn4BgRA0
そういえば他のスレで「コラボ希望者」のところに書き込みたいけど
書き方さっぱりわからないって書き込んでた人がいた

それに自分たちで連絡取り合ってるみたいだからコラボ希望者ページは消しちゃってもいいのではなかろうか

>>459
せっかくなので小ネタのページに保管しておきますね
461 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 04:41:50.76 ID:vn4BgRA0
あと悲壮5話も保管しておきます
462 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 11:56:38.24 ID:qLNsbQDO
>>461
463 :健坊 [sage]:2008/03/27(木) 13:09:09.23 ID:xxl8eoAO
おまいら乙

前回の続きを投下します。読む前にこちらを>>188

今回EDまで投下します。恐らく15レス以上、(あるかどうかわかりませんが)規制防止の為どなか支援して頂けると助かります。

>>461 ありがとうございます。お手数おかけして申し訳ない。
464 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:10:00.27 ID:xxl8eoAO
過去、少年には全てがあった。
過去、少年はそれらに満足していた。
過去、少年は気付いた。
己と言う存在の、あまりの小ささに。それまで過ごしていた日常は途端に色褪せ、己の立ち位置さえも見失ってしまった。
そして残った孤独感。周囲は少年を奇人と嘲笑い、変人と罵った。
辛くない訳ではない、苦しくない訳ではない、しかしそれでも少年は探し求めた。この世の神秘を――

「………」
鼻につく消毒液の匂いが充満している白を基調とした部屋。
ベッドが2つ、それぞれカーテンで仕切りが敷かれている。内の一つに、涼宮晴彦は横たわっている。
自己が繰り出す沈黙の羅列は周囲のそれと何一つ変わらず、ただ静寂だけが自分の周りに薄気味悪く渦巻いていた。
少年は困惑している。
今まで数多くの拒絶を受けてきた自分が、なぜ今更彼女の拒絶がこうも胸を万力に締め付けられているように痛むのか…分からなかった。
ただ一つの感情がそれの答えであると言う事に、自分は気付いているくせに、あえてそこから目を逸らしていた。

「………」
窓の外へ視線をやると空が曇に覆われていた、先程までは夕焼けが目を焼くほど眩しかったと言うのに。空は灰色に染まり、一筋の光さえも拒んでいた。

「―――っ!?」
そこで気付いた。
この光景は一度見たことがある。確か去年、まだSOS団を設立したばかりの頃…彼女と二人で迷い込んだ不思議な世界。
青白く発光する巨人、寒天のような壁に覆われ外へ出る事が叶わなかった。自身が初めて遭遇した不思議――
465 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:10:48.65 ID:xxl8eoAO
しかし、それは夢であった。あれだけ巨人によって破壊された校舎は翌朝には元に戻っていたし、夢に出てきた彼女もその夢を知らないと言っていた。
ではこれも夢なのか…?
窓から身を乗り出して周囲を伺う、あの巨人は見当たらない。
しかし、巨人だけではなく他に人の気配がない。時間はまだ放課後になったばかり、部活をする人や下校する人が居ていいはずだが。
それはまるで、いつか感じたような孤独感。

―世界で一人ぼっち、そんな気がした―

だが好都合かも知れない。もうあいつは自分の元から去ってしまったのだから――
自分を見てくれる人が居ないのなら、もう俺は1人でいい。
そんな事を考えながら、窓を閉め、自分が寝ていたベッドへ横になる。軋むベッドの音が嫌に耳に残った。

「………」
二の腕で自分目線を隠す。
はぁ、と吐き出された細く小さな溜め息。自分の心の弱さをこれでもかと言うくらいに露呈された気分だ。
いつから自分はこんなにも弱くなったのだろう?
今までずっと1人だったじゃないか。ずっと1人で追い求めてただろ?そこにたまたまあいつらが加わっただけだ。
集めたの自分だが、あいつらを心の拠り所にしようなんて思った事はない。無い、筈なのに…。

それでも涙はゆっくりと頬を伝う。
声は出さず、ただ悲愴の調べに身を任せる。
音も無い空間に微睡む旋律、光も無い。最初から自分は『其所』に居た筈なのに
それでも求めてしまった。人を、彼女の存在を
あぁ、失敗だった。
こんな思いをするくらいなら最初から1人で居れば良かった。
求めた絆はあんなにも尊いものであった。そしてそれ以上に脆かった。
466 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:11:15.55 ID:xxl8eoAO
彼女の一言で絆の鎖は断ち切られてしまった。

あたしの居場所は――

「……キョン」
彼女の名を呟く―渾名であるが―
思えばなぜ自分はあんなにも彼女を求めていたのだろうか?
最初に話しかけられた時はただ面倒だった。
どっからどう見ても普通の権化でしかない女なのに、それでも彼女の姿はいつも俺の視線の端に居た。
いつしか彼女と交わす会話を楽しんでいた自分に気付く、更に日々が過ぎ彼女との会話でSOS団設立の決意をし、それに彼女を巻き込んだ。
彼女は俺を拒絶しなかった――

そうか、それだけの事だ。答えなら既に持っていた、彼女は俺を見てくれた。
奇異な目ではなく、ただ俺を…。
それが心地好かったんだ、そうだ。だから俺は――

―ガチャリ―

思考は扉が開けられた音により断絶される、誰も居ない筈の夢の世界。扉の前に立ち尽くしこちらを眺めていたのは、自分が心から望んでいた存在だった。

「晴彦…」
「………」

【 涼 宮 晴 彦 の 悲 愴 】
〜ストレイト・ストーリー〜

少年の名を呼ぶ少女、扉を閉めた拍子で巻かれた風が少女の後ろ髪が揺れる。
少年はただただ驚愕していた。数時間前に自分を拒絶した筈の少女が目の前に居る、そしてここは自分が見ている筈の夢の中。
これはただ自分の願望なのだろうか?

「晴彦、こんなとこでなにしてんのさ」
「お…お前こそ、もう俺に近づくの嫌だったんじゃねぇの?俺の存在が迷惑だって言ってただろ…」
少年の言葉に少女は首をかしげて答えてみせる。そんな仕草の少女を見て少年は少女以上に首をかしげる結果となる。
事実、彼女は先の件を知らない。故に彼女がそう口にしたと言う認識はないのだから当たり前の反応とも言える。
467 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:14:06.72 ID:xxl8eoAO
「いつあたしがそんな事を言った、夢でも見てんじゃないのか?」
しかし彼女は理解した。これは別の自分の仕業だと――

「そんな事あるか…お前ははっきりと口にしたんだ、もうSOS団に関わりたくないってな」
彼女は椅子を運び、彼が横になっているベッドに並行させて座った。
あぁちくしょう!キョンの顔が見れねぇ!
怖い、俺は怖がっている。今はいつもみたいに話しかけてくるキョンがまた俺を拒否するような言葉を吐いたら――
そう思ったら自分は彼女の顔を直視出来なかった。

「やれやれ」
キョンは溜め息を一つ吐いて、俺の視界を塞ぐ二の腕を退かす。

「あ…」
「人と話す時はちゃんと相手の目を見て話しなさい」
まるで自分の弟に言うような語長で言った。
目を見ると、キョンは何故か困惑するような…それでいて優しい目をしていた。
顔に血液が集まってくるのが分かる、まるで長時間逆立ちしてるみたいだ。

「くっ…なんでお前ここにいんだよ」
「あんたがここにいるからだろうに…」
当たり前とでも言うように、そう彼女は溢す。
夢か――
唐突に現実味が欠き失せた。数時間前のキョンがこんな事を言う筈がない。そうだよ――
窓の外はいつか見た夢のようになってるし、キョン以外に人の気配など微塵も感じない。
これは俺の願望が見せる夢なんだ。

「夢なんだよ」
「……は?」
「だってお前が俺んとこになんか来る筈ねぇし、それに空も変だし」
「晴彦…」
キョンが俺の名を呼ぶ。
名前を呼ぶ。
涼宮ではなく、晴彦と呼ぶ。
夢でも、それが堪らなく嬉しかった。だから――
468 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:14:35.19 ID:xxl8eoAO
「夢でいい」
「晴――」
「お前が居んなら夢でもいい」
「――彦?」
涼宮晴彦と言う人間は、
唯我独尊、縦横無尽、大胆不敵、そして何より100Wの笑顔が似合う男の子だ。
それなのに今は、こんなにも悲しそうな顔をしている。
いつだったか、参った顔をした晴彦は可愛かったとあたしは思った。だけどこれは違う、参った顔なんかじゃなくて、諦めた顔だ。
あたしが知ってる晴彦は少なくとも諦めるという事を選ばない人間だ。じゃなければ宇宙人なんかを探そうだなんて思わない。
あたしが諦めた夢を追う晴彦だからあたしは――

「……そっか」
「あ?」
気付いた、今漸く気付いた。
なぜあたしがSOS団に居るのか、なぜあたしが晴彦の思い付きや我が儘に付き合っているのか、なぜあの部室へ還るのか――
そうだ、そうだった。
本当にあたしは馬鹿だ、それでいて鈍感だ。去年もそうだった、こんな危機的状況に置かれて発見するんだもんな…。
晴彦は晴彦であって晴彦でしかない。それ以上でもそれ以下でも、それ以外でもない。
そんなトートロジーで誤魔化そうなんて思ってはいない。だってそうだろ?それが晴彦なんだから。

あの時の答え、あたしは見つけた。

「なんだよ…」
「あのな晴彦、あたしデコ萌えなんだ」
「………は?」
世界の在り方なんてあたしは知ったこっちゃない。ただそこに晴彦が居て、無茶して、変な事件を起こして、皆でそれを解決して…
それだけで十分なんだ。そこには、一姫や朝比奈先輩や長門や鶴屋さんや阪中や国木田やアホの谷口や生徒会長や喜緑先輩や朝倉や弟やシャミセンや…そう皆いる。
そして何より晴彦の笑顔がある。
繰り返す、それであたしにとっては十分なんだ。
469 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:14:59.74 ID:xxl8eoAO
「それなら知ってる、前に夢見た時そんな事お前が言ってたからな」
「そうかい」
「何が言いたいんだよ、お前は」
「夢で終わらせたくないって言ってんの」
「はぁ?」
「あんたが進んで来た道全部が夢でいいの?幻でいいの?」
「意味わかんねぇよ」
「あんたにとって大事なものってなに?」
「………」
「答えて、晴彦」
「………」

長い沈黙、晴彦は目をあたしの顔から逸らして、漸くこう呟く。

「………お前」
ボンッと、頭の中で原子爆弾が爆発した。
沸点を越えた血液は気化してあたしの頭から湯気が立ち上る、熱のせいであたしの顔はどっかの歌であった誓いより真っ赤になった。

「そ、そう…」
「………」
いや、なにが「そう」だよ…あたし。
嬉しい、嬉しいけどあたしが欲しいのはそんな答えじゃない。

「SOS団は大事じゃないのか?」
「あ?」
「あたしは大事、あの団で過ごす日常が凄く充実してるから」
「キョン…」
「晴彦、あんたもあたしと同じ答えだと思うけど」
「………そう、だな。うん、古泉もみつるも、有紀も大事だ」
「うん」
晴彦は優しい。
顕微鏡で覗かなければ見えないぐらいに分かりにくい優しさではあるが…こいつはSOS団をこいつなりにいつも守っていた。

「晴彦」
「あんだよ」
「あたしデコ萌えなんだ」
「それはさっき聞いた!」
いかん、冷静を装ってはいるがやはりあたしの頭の中は既にパンクしているようだ。
470 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:18:03.43 ID:xxl8eoAO
「えっとな…あたしはSOS団が大事だ。皆大切な仲間なんだ」
「………」
「それはな…えっと、あ〜…」
「なんだよ」
煮え切らないあたしに段々と不満の色を如実にする晴彦を横目に、あたしは長門の言葉を思い返す。

―君が本当に望んでいるのはなに?―

あたしが望むものは、変わらない非日常、そして――

「あんたの笑顔が好きだよ」
「――――あ!?」
人間は理性のみで生きる生物ではない。
だがしかし、やはりあたしは人間であり、人間には羞恥心と言うものがある。
つまり、あたしは熱病に魘される病人のように全身を火照らせると言うわけだ。
晴彦はベッドに横になったままあたしの顔を見上げている。俯いてしまったあたしはあいつが今どんな顔をしているのか分からない。っていうか分かりたくない。
出来る事ならば今すぐにでも身長を伸ばす為にロープを探したいくらいだ。

「キョン…それって、どういう――」
「あたしじゃなにも見つけられない、この世の不思議も、宇宙人も未来人も超能力者も…だからいつか見せて欲しい。晴彦が見た夢を」
晴彦が夢見たものがこの世の不思議であるのか、本当のところあたしは分からない。
だから見せて欲しい、晴彦が本当に望んでいるものを。
晴彦が見たいもの。
晴彦にとって大切なもの。
晴彦がいつの日か見た夢を、失い難い日々。思い付かないような発案と行動力、そして笑顔。
いつものようにあたしの手を引いて、木漏れ日溢れる場所へ連れて行って欲しい。

―それがあたしの答え―
471 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:18:46.18 ID:xxl8eoAO
「これが夢ならそれでも構わない」
「えっ――?」
「でも明日目が覚めて、学校へ行ったら見せて」
「なにを…」
「デコ」
馬鹿かお前は!?
そう叫びたかったが、こいつの薄紅色した顔を眺めているとどうでも良くなった。
俺が本当に望んだもの?見せて欲しい?やっぱり意味がわからない、そういや去年見た夢でもこいつは散々訳のわからん事を宣っていた。
やはりこれは夢だ。
夢だが…
こいつの気持ちとか、俺の気持ちが夢じゃないと俺の心臓が告げている。
バクバクと高鳴る心臓に落ち着け!と一喝してから、俺は体を起こしてキョンの頭を鷲掴み無理矢理面を上げた。

「な、なにを――」
「お前団長に頼みごとすんだからな、勿論タダで叶うとは思ってないよな?」
キョンの顔はやはり真っ赤だ。見てる此方が照れてしまうくらい真っ赤だ。
でもその顔は、古泉のような美人よりずっとずっと可愛い気がした。

「――――」
息を呑む音。
困惑と羞恥と照れが入り雑じったキョンの顔。
ジッと見詰めると逃げようとするので、俺は右手をキョンの頬に添えた。

俺は全てを諦めた。
キョンに否定されたからだ。
しかし今こうしてキョンは俺に俺が望んだ世界を見せて欲しいと言う。
正直な所、俺だって宇宙人や未来人や超能力者が居るとは思っていない。いて欲しいと願っているだけだ。
それでもキョンは見せて欲しいと言った。
なら探してやる。
他でもない、俺を信じる女がそう望んでんだ。ならそうしなきゃ男が廃るだろう?
今朝のキョンと今のキョンは違う。こいつに何があったのかわからない、でもいいんだ。
今目の前に、哀れに思えるくらいオロオロしてる情けない団員がいる。キョンだ。
472 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:19:05.73 ID:xxl8eoAO
そう、キョンなんだ。ずっと俺の傍に居てくれた。居てくれるただ1人の女の子。
俺を真っ直ぐに見てくれた初めての女の子。

―あぁ、それで十分なんだ―

「な、なんだ…?金でも払えと言うのかあんたは」
「馬鹿かお前、そんなんじゃねぇよ。どうせ金なんて持ってないだろうしな、これでいい」
そう言って俺は、未だにやんやと文句を並べて喧しいキョンの唇を自分のそれで塞いだ。
先払いだ、そうキョンの口の中で舌を動かしながら喋ると、キョンの舌がクチャリと音を立てて俺のそれと擦れ合った。

「あ、む…ぅ!」
声に成らない嗚咽を甘く吐き出すキョン、こういう場合目を瞑るのが作法とは思うが俺は薄目を開けて彼女の顔を薄ら見た。
そこには茹で上がった蛸以上に真っ赤にしきつく瞼を閉じるキョンの顔があった。
今このバカが何を考えて、何を思っているのか俺には分からない、分かりたくもない。
俺はただ、この瞬間に感じてるものがずっと俺の心の隅っこにでも残っていますように、と願うだけだ。

「はむ…ぅ…ん!」
おずおずとキョンが俺の背中に手を回そうとする、が何故かすぐに引っ込める。こいつは一体なにがしたいんだ?
絡まるキョンの舌を吸ってみるとピクリと全身を震わせる、無音である筈の保健室に響く粘膜が擦れ合う音。
ちょっとした悪戯心が芽生えた俺がキョンの下唇を甘噛みすると、キョンは「あ、」と此方がコロリと意識を溢してしまいそうな甘い声を出す。
口を閉じて歯で舌をガードするキョンの前歯を舌でノックすると、恐る恐る1p程度の隙間を開けるキョン。
473 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:21:14.76 ID:xxl8eoAO
歯の裏を舌でなぞってみせるとフルフルと体を震わせる。その仕草が余りにも愛らしいので、俺は勢いそのままにキョンの舌を掠め取る。

「ふぁ…あ…」
途切れ途切れに溢れ落ちるキョンの吐息が俺の脳を激しく殴打する。まるでスピリタスを躊躇い無く一気飲みしたかのようである。
クラクラと、空気とキョンの一々の仕草に酔ってしまった俺は熱に浮かされたまま貪欲にキョンの唇を求めた。
ピチャリピチャリ、と妖艶な音を立てる互いの口内液。キョンのそれを喉に流し込むと途端に食道が焼かれたように熱くなる、お返しとばかりに俺のそれをキョンの喉に押し込むとふぅっ!と苦しそうな声を出すが、その顔はトロンと眉と目尻を垂れ下がし艶やかに頬を薔薇の花のように赤く染め上げていた。
所在ないキョンの腕を引っ張り自分の背中に回し、俺は彼女の腰に手を回し――見掛け以上に小さい体だ――それを引き寄せた。

「はぁ…」
解放されたキョンは俺の肩に額を預けて息を吐く、火照ったその体を強く抱く。右手にはキョンの左手。
繋いだ手は二度と離すな――
誰かが俺の頭の中でそう叫んだ気がした。

「お前、顔真っ赤だ。しかも熱っぽいぞ」
「うっさい…バカ」
キョンは顔を上げずそう答えたまま、ピクリとも動かなくなってしまった。
だが俺の右手を強く強く握りしめている。
左手でキョンの頭の後ろで揺れる髪を鋤く、サラサラと指の隙間を流れる感触は妙に心地いい、そのまま顔をキョンの頭の天辺に――キョンのくせに良い匂いしやがる――預ける。
474 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:21:51.55 ID:xxl8eoAO
俺はここに在る――
キョンがここに在る――
俺達がこれから歩む道になにがあるのか、不思議の欠片さえも落ちていない。ただ膨漠とした時間の流れに身を任せて、当たり前と言われる日々を過ごすのか。
それとも、その全てをひっくり返すような神秘があるのか。
分からない、俺には分からない。
でもキョンがいる、古泉がいる、有紀がいる、みつるがいる。
なら、きっと大丈夫なんだ。俺もSOS団も大丈夫だ。
探すんだ、無くても見つけるまで探す、それでも無いのなら自分で創る。なに、難しいことじゃない。そうやって俺はSOS団を設立したんだから。

―信じる先に道が出来る、あとはただ…ひたすら光射す方へ―

ただ、真っ直ぐに

「――――」
晴彦があたしの頭の上ですん、と鼻を啜る。繋がれた左手は今もなお強く強く在る。

グニャリ――そう形容するしかない程に、突如として世界が歪んだ。実際のところあたしは目を瞑っていたのでそれを見たわけじゃないが、ただ感覚的にそうなったと思った。
直後に襲う無重力、ふわりと体が浮いたかと思えば、逆さになってそのまま急転直下。
この感覚には覚えがある、どうやら元の世界へ戻る事が出来るみたいだ。一秒にも満たない、瞬間を断絶したその隙間の中であたしは1つ思案を捏ねた。

これが恋と言うのか、それとも愛と言うのか。
あたしには分からない。どうやら晴彦の言う通り恋愛なんてのは精神病の一種なんだと、そう唐突に理解した。
だってそうだろ?
もう少し晴彦と――していたかった、なんて思ってしまったんだ。
475 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:22:09.05 ID:xxl8eoAO
これが病気以外なんに当てはまる?もし分かる奴がいるのなら、余計なお節介等焼かずにあたしにそれを教えずとっとと消え失せて欲しい。
教えられてしまったらあたしはきっとどうにかなってしまいそうだからだ。
これが恋と言うのか、それとも愛と言うのか。
分からずとも、あたしは今感じていた晴彦の温もりをずっと覚えていようと、そう心に誓った。

「―――――ゃん!」
ん…?誰かがあたしを呼んでいる。
「キ――――ん!」
どこかで聞いた事があるような、男の子なのにあたしより可愛らしいその声。
「――キョンちゃん!!」
「―――っ!?」
「おはようございます」
目を開けると、一姫のにやけ面がそこにあった。そりゃもう目と鼻の先、マジでぶつかる5p前!

「顔が近い」
「ふふ、失礼」
どうやらここは保健室のようだ、あたしは椅子に座ったままベッドに上半身を投げ出し突っ伏すように眠っていたらしい。
顔を上げて周りを見渡す。
隣には一姫、その後ろに朝比奈先輩、そしてその隣に長門がそれぞれ立っていた。

「あ〜…どうやら戻ってこれたみたいだ」
「はい、お帰りなさい」
「キョンちゃん…お帰りなさい…」
「お帰り」
「うん、ただいま」
それぞれがそれぞれにあたしに微笑んでいる――若干一名程無表情ではあるが、どこかその顔にも喜色が伺える――なんだかむず痒い。

「あ、そう言えば晴彦は?」
「「え?」」
あたしの質問に一姫と朝比奈先輩が狐に化かされたような顔をしてあたしの顔をまじまじと眺める。
その表情の意味が分からないあたしは答えを求めてミスター三点リーダーに視線をやると、長門はあたしを指さしていた。
んん?
余計に意味が分からない、どういう事だ?と、三人の挙動について推考しようとしたところで左手に違和感を漸く感じた。
476 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:25:26.28 ID:xxl8eoAO
「…………あ」
視線を落とすと、そこにはベッドで横になり大口を開けて忌々しい程に気持ち良さそうに寝ている晴彦の姿があり。
そいつの右手があたしの左手を握っていると言う事にも同時に気付いた。
刹那、閉鎖空間での出来事、思った事、それらがあたしの海馬中枢を駆け巡りリフレインを繰り返す。
ぐぁっ!やっぱり首吊りたい!ロープ…ロープは何処だ!?っていうか一姫よ、そのねっとりとした生暖かい熱視線を送るのを即刻止めろ、煩わしい。

「いえいえ、『向こう』で貴女達が『ナニを』していたか少しばかり興味があるので教えて欲しいだけです」
「うるさい黙れ」
ピシャリと言う。
一姫は両肩をすくませやれやれと呟いた。なんか妙に腹立たしい、っていうかナニをってナンだよ。
とりあえずだ。ジタバタと後悔するのは帰ってからするとしてだ…

「あら?なにを後悔するというんです?」
だからうるさいと言ってるだろ、少し黙ってて。
「長門、お願いがあるんだけど」
「なに」
「晴彦の記憶をいじって欲しい。この2日間の出来事を消して、いつもと変わらない日常を過ごしてたっていう事にして欲しい」
「………」
「駄目か?」
「涼宮晴彦に直接情報操作、及び改竄するのは推奨出来ない。予想外の事態を招く恐れがある」
「どれくらいの確率?」
「3%未満。大容量の情報操作ではないのでこの程度ではあるが、それでもリスクはある」
例え3%だとしてもそれを引き当てる可能性がある。
そしてもしその当たりを引いたら……考えるだけ無駄だ。どうなるなんてあたしみたいなホモサピエンスに分かる筈がないからだ。

「だけどなんでそんなことする必要あるんですかぁ?」
「そうですね、今回の事はたまたま貴女がマジギレしたと言う事にして、明日には仲直り。それでいいのでは?」
477 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:27:11.09 ID:xxl8eoAO
いや、まぁそれでも良いとは思うんだけどさ…
「説明を求める」
長門の濁りが見えない瞳を此方に向けてくる、ふとあたしの手を離さないまま眠ると言う器用な真似をする団長様を見下ろす。
本当に気持ち良さそうに寝ている、その寝顔はどこか嬉しそうでもある。
なんだかそれがとても愛しく感じてしまうのは、あたしはやはり女であり、そこに宿されている母性本能とでも言うようなものが作用してるのだろうか?
「別に大した理由じゃない、ただこいつがあんな悲しそうな顔をしたっていう事実を無くしたいだけ」
「………」
三人は黙ってあたしの瞳を見つめている、右手で晴彦の瞼に掛かる前髪を鋤いて退かす。

「この2日で感じた晴彦の悲愴、そんなのは必要ないはずたから…全部ここに置いていきたい」
お願い、と長門を見る。
「長門君、私からもお願いします」
「えっと…ボクもそれがいいと思いまふ…」
二人があたしの言葉を後押しをする。
長門は幾ばくかの躊躇いを見せたあと、コクリと頷き
「やってみる」
そう呟き、右手を晴彦に向けて口を再び開く。

窓の外を見ると夕焼けが圧倒的な存在感を顕にしながらあたし達を焼いている。
橙の黄昏色したその夕陽は、事の全ての終焉を示し、また明日と――語りかけているようだった。
2日間に及ぶ、SOS団の戦いはここに終結した。
今回の事件が各々に何をもたらす結果となったのか、あたしには理解出来ない。

人は人を疑う、それは真理だ――

『あたし』の言葉を思い返す。
そして、それでもあたしは皆と生きるんだと、切り返して、それでバイバイだ。
真理だろうが定理だろうが、あたしはここに在て、皆と在る。
それでいい、それでいいと、あたしは思う。

瞳を焼くような黄金の海原、夕焼けの空を駆けるある少年の物語。
少年は駆け出していつかの憂鬱を、100億の希望と変えて夜空の星に撒いた。
一年に一度、逢瀬を交わす夜王子と月の姫に想いを馳せ、その悲愴を還す。

***********
478 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:29:27.34 ID:xxl8eoAO
とまぁ、ここで冒頭に戻る訳だが…何故だろう?2日ばかりの回想の筈が10日以上かかってしまったような…、いや、気のせいだろう。

あの後、晴彦の記憶を操作し、閉鎖空間での出来事も綺麗サッパリと消してしまった訳だが。
別にそこに何らかの憂いがある訳じゃない、もしあの記憶が残ったままなら、きっとあたしは晴彦の顔を真っ直ぐ見られなかっただろうしな。

「やれやれ」
ツツッとお茶を啜る、一姫が向かいの席でサイコロを転がしている。どうやらあまり良くないマスに止まったらしく、あ〜…とため息を洩らしていた。
朝比奈先輩は急須とにらめっこをしている。
トポトポと自家製マイナスイオン発生装置と化しているポットからお湯を注いでいるのだ、そろそろおかわりをもらってもいいかな?
長門は――

「………」
「……ぐ」
相変わらず批判めいた絶対零度の視線をあたしに溢れんばかりに注いでいた。
いや、その理由はわかってはいるんだ…そう、今の晴彦を見ればその理由が見える。それは危険なほど見えてくる。
しかしだ、閉鎖空間での出来事は晴彦の記憶には無い筈だ。そうあたしが長門にお願いし、長門はそれを聞き遂げた。
OK?ではなぜあいつはあんな事をしているのか。
479 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:31:05.72 ID:xxl8eoAO
朝あいつの顔を見たときは驚きのあまり、写経をしながら菩提樹の下で座禅を組み悟りを開こうかと真剣に悩んでしまったくらいだ。
そして更に言わせて貰えば、もしこれが長門の仕業だとしたら――なぜあんたがそれを知っているかと言う事だ。
もしかして晴彦の記憶を読み取ったりとかしたのか?本当に反則染みた存在だな、宇宙人って奴は。
しかし、しかしだ。
そう考えればなぜ長門が批判めいた視線を送ってくるのか理解出来てしまうのだ。
全く、やれやれだよ。

「ごめん一姫、ちょっと」
「……あぁ、はい。わかりました」
なにが分かったのか今は問い詰めない事にする。
覚悟を決めたあたしはグリーンマイルを歩く囚人のような気分で晴彦の隣へと歩を進め、そして立ち止まり――

カチューシャで前髪を上げて、そのデコを惜し気も無く見せている晴彦に

「似合ってるよ」

そう彼の耳元でそっと呟いた。
それを聞き遂げた晴彦はふんと息を1つ巻いて再びネットサーフィンへと勤しむ。

しかし彼の頬は赤く染まっていた。
ほんと、やれやれだ。
480 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:31:37.92 ID:xxl8eoAO
【epilogue】

「今回君の意識と肉体を奪ったのは『監察者』のランクを持つ情報統合思念体の急進派」
長門は昼休み、事後説明をするためにあたしを部室へと招き、開口一番にそんな事を言った。すまん、正直サッパリわからん。

「情報統合思念体は現在『統括者』『執行者』『監察者』『観測者』『支援者』など多数のランクに分けられている」
「あれ、そう言えば以前情報統合思念体には上下関係の概念は無いとか言ってなかったか?」
「涼宮晴彦の影響。彼が『団長』のランクで全てを仕切り、『副団長』『書記』『雑用』に分けているので情報統合思念体はそれを見習った」
晴彦から何かを学ぶなんざ、とうとう長門のパトロンは自棄になったらしい。

「んで、今回迷惑事を運んで来たのが『監察者』ね…そいつはどのくらい偉いの?」
「偉いと言うには語弊があるが、『統括者』『執行者』に次いで三番目に位置する」
成る程、それなりに偉い人だったわけだ。

「この先『統括者』や『執行者』も行動に移る可能性がある」
「なに!またあたしは乗っ取られたりするのか?」
あたしの問いに、長門は横に首を振りそれを否定した。

「今度こそ、君を守る」
そして、ごめんなさいと続けざまにそんな事を言った。
っていうかなんで謝るの?

「今回君を守る事が出来なかった、本当に申し訳ない」
やれやれ、こいつはそんな事を気にしていたのか…まぁらしいと言えばらしいのだが

「長門」
「なに」
「助けてくれてありがと」
ポンと長門の胸を掌で叩く、長門は虚を突かれたように一緒戸惑いを見せるが、あたしの言いたい事を理解したのか…

「そう」
と、安堵と歓喜の色を無表情に1マクロほど混ぜてあたしにその顔を見せてくれた。
481 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:34:25.84 ID:xxl8eoAO
放課後、部室へ行くと真っ黒な執事の衣装を身に纏った朝比奈先輩がお茶の準備を危なっかしい手際でしていた。

「あ、こんにちは」
「どうも、朝比奈先輩」
甲斐甲斐しく頭を垂れる朝比奈先輩、ふと頭の天上にある旋毛に目が行った。クリクリと指で押したくなる衝動をなんとか堪えたあたしは自分席へ腰を落ち着けた。
朝比奈先輩がお茶を運んで来る、まだ他の面子は揃っていない。

「あのねキョンちゃん」
「はい、なんですか?」
「今回の事件でボクは自分の無力さを痛感しました」
「朝比奈先輩…」
「でも、それでも…」
両手で抱えるお盆をきつく抱き締め、彼は俯き声を震わせる。
今回、朝比奈先輩がどういう役割を果たしたのかあたしは知らない。聞いても皆教えてくれないからだ、なんとなく理由は分かるが…。
でも長門はあたしの心の中で言っていた。
朝比奈先輩は晴彦に持たされた力を限界まで使って、左目が無くなってしまい、仕舞いにはショック死寸前までの重症だったと。
それほど死力を尽くして頑張った朝比奈先輩なのだ、それがどうして自分は無力だと言うのか…あたしには分からず、それは違うと声を掛けようと口を開いた瞬間。
パッと若干涙目ではあるが、微笑んだ顔を上げてこう言った。

「ボクは、ここに在ます」
朝比奈先輩の心情を察する事は出来ないが、彼のその笑顔は眩しく輝き、それでいて幼くは見えるが、立派な男の子のような勇ましくも感じる笑顔だった。

「はい」
あたしがそう返すと、朝比奈先輩は涙を拭い、てへへと照れ笑いを見せてくれた。それは余りにも愛らしく、ついつい抱き締めたくなるほどだった。
482 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:34:56.27 ID:xxl8eoAO
日は進み、日曜の昼。
不思議探索は前日に済ませ、今日は1週間に一度の文字通りあたしの休日なのだが…
今あたしはなぜか一姫とデパートに居る。
道中三回ほどナンパされたが、その全てが一姫目当てであり、男共はあたしに目も向けはしなかった。別にいいけど、何故か釈然としない。

「今回の事で私は貴女に謝らなければいけません」
「ん?」
デパート内にある喫茶店でお昼を済ましているあたしと一姫、食後のコーヒーたしなんでいる所で一姫が口を開いた。その顔は暗く、いつものスマイルは影を潜めていた。

「先日の校内ランキングを覚えていますか?」
「忌々しい事に記憶には残ってるよ」
「実はあれから小規模ではありますが夜な夜な閉鎖空間が発生していたんです」
「へ?でも、一見晴彦は不機嫌なんかじゃなかったぞ」
「えぇ、あの後教室を飛び出した彼を貴女が追ってフォローしてくれたお陰です」
ぐっ…、嫌な事を思い出した。
あの後晴彦は屋上でふて腐れていたのだが、まぁなんだ…色々してやってなんとか機嫌は取り戻せたんだ。

「あのランキング、実は出来レースでしてね。私が長門君と朝倉君に頼んで貴女を一位して貰ったんです」
大体想像はついていたよ、あたしごときが一位を取るなんて天地がひっくり返ってもあり得ん事だ。
そもそも、なぜそんな事をした?
「えぇ…あの、あれから1年経つのになんの進展もない二人に少しやきもきしたと言うか…それで、涼宮君の嫉妬感を煽れば少しは素直になってくれると――」
「アホかあんたは!」
「ご、ごめんなさい!本当に悪気はなくて…ただ二人が…」
「一つ言っておく、余計なお世話だ!」
「すみません…」
483 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:35:27.49 ID:xxl8eoAO
シュンと縮こまる一姫、端から見たらまるであたしが苛めているような光景だ。全く。

「それで、閉鎖空間がどうしたって?」
小さくなって何度も謝る一姫に話の続きを促す。

「あ、はい。貴女のフォローで機嫌を取り戻しはしましたが、涼宮君は貴女が一位を取ったと言う事実に一抹の不安を抱えてしまったんです」
一抹の不安?
「そう、いつか貴女に恋人が出来て自分の傍から離れていくのでは…と」
それって…
「そして事件の前日、大規模な閉鎖空間が発生しました。半径は凡そ500q、彼は悪夢を見たのでしょう…貴女に拒絶される夢を」
「………」
「閉鎖空間はなんとか消滅させましたが、彼の苛々を完璧に解消させるには程遠く、事件当日朝比奈先輩にその苛々をぶつけ、貴女との口論にまで発展してしまった…」
おかしいとは思っていた。
あの日確かに晴彦は苛々していただろうが、あんな事を口走るなんてらしくないと…背景にそんなことがあったんだ。
あたしはただため息をつく事しか出来ずにいた。

「本当にすみませんでした…」
深々と頭を下げる一姫、しかし不思議とあたしの怒りボルテージは既に底辺にある。何故か、過ぎた事だからだ。そして、一姫は体を張ってあたし達を取り戻してくれた、ならそれでいいんじゃないか?
そう結論付けたあたしは伝票を一姫に渡して席を立つ。

「あ…」
「ここ、奢り。それでチャラ」
「――あ」
「なに呆けてんのさ、ほら、買い物に来たんだろ?ならさっさと行こう」
「――はい!」
一姫は目尻にうっすらと涙を溜めていたが、その笑顔で弾き飛ばした。
やれやれ、一姫も長門も深く考え過ぎなんだって。
会計を済ませたあたし達は目的の店へと向かう事にした。
ピョンピョンと踊るようにあたしの前を歩く一姫、やけに楽しそうだな。

「えぇ、楽しいですよ」
「それはそれは、是非ともその理由をご教授願いたいね」
あたしは既に人混みに当てられノックダウン寸前だ。
出来る事ならベンチに座って一息つけたいよ。
484 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:38:07.12 ID:xxl8eoAO
そんな事を考えていると、一姫が両手を後ろに組んでクルリと回り、漫画的に言うところの狐目を薄く開けスカイブルーのように澄んだ瞳をちらつかせながら笑顔であたしの問いに答えた。

「だって、心許せる友達とお互いの水着を買いに行くのが…私の夢だったんだもん」
そうかい、なら吝かには出来ない……って

「一姫、今口調が…」
「なんでしょう?」
はて、と首をかしげる一姫。どうやら無意識だったようだ…成る程、あれが地の一姫って訳か。
どちらも一姫には違いないのだろうが、いつかさっき見せてくれたような顔をもう一度見せて欲しいね。
友達だもん、変な気は使って欲しくないと思うのが当たり前だろ?

「って水着!?なんの話だそれは!」
「去年約束したじゃないですか、私が貴女にぴったりの水着を選ぶから貴女は私に合う水着を選ぶと、思い出しました?」
あ〜…言われて見ればそんな事もあったような無かったような。
しかし一姫の不安そうな顔を見ると、鮮明に覚えているのはつるぺた呼ばわりされた事と晴彦の背中の大きさの2つとは終ぞ言えず

「…うん、思い出した」
「ふふ、では行きましょう。大丈夫、お金の心配は要りません。そこの店の店主は私の遠い親戚で…」
大人しく機関ぐるみだと言えばいいのに、ここには団長様は居ないのだから。
しかし、鼻歌混じりにあたしの腕を引っ張る一姫は本当に楽しそうで、なんだかあたしもそれに当てられてしまう。
やれやれ、仕方ない。
今日ぐらい付き合ってやりますか、機関に借りを作るのは癪だが…一姫に免じて今回は甘んじて借りる事にする。
485 :涼宮晴彦の悲愴〜ストレイト・ストーリー〜 [sage]:2008/03/27(木) 13:38:46.75 ID:xxl8eoAO
その後、三時間に渡るあたしの着せ替えショーが始まり、あたしの心労は限界突破、リミット解除状態に移行された。
極めつけに、な・ぜ・か!晴彦と長門と朝比奈先輩が現れ、あたしの水着選びに頼んでもいないのに首を突っ込み、また一騒動あった事は…面倒なので割愛させて頂く。

あたしの日常はこうして続いて行く。いつか時が過ぎ、朝比奈先輩が卒業し、あたし達も卒業し、もしかしたら皆バラバラになってしまうかもしれない。
それでも構わない。
例え皆がそれぞれの道を進むと言うのならあたしはそれを止めるつもりなど更々ない。
それでもあたし達の日常は重なり、一本の道となって世界の果てまでも続いているのだ。
勿論、その道の先頭を行くのは晴彦であり、あたし達はその背中に着いて行く。信じる先に道はあると信じ、導など無くても道があるのならそれを突き進むまでだ。

空は青くどこまでも続いている。
飛行機雲を越えた向こうにある太陽が、その道を照らしているようだ。

「キョン!これなんかいいんじゃねぇか!」
無邪気な少年は、その心を忘れずにただ笑顔を少女へ向ける。
今までも、
此からも、
そして歩くような速さで、その物語が綴る道を、少年と少女は進んで行く。
そう、あとはただ…ひたすら光射す方へ――


fin――――?
486 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 13:49:14.71 ID:2PzNYoDO
支援!!
487 :健坊 [sage]:2008/03/27(木) 13:49:27.63 ID:xxl8eoAO
以上です。
どうやら支援の必要は無かったようですね。前回の質問に答えてくれた方、ありがとうございました。

↓一人言↓
これで涼宮晴彦の悲愴は終了です。
10日間もの長い間付き合って頂き、かつコメントも沢山頂き本当に感謝が絶えません。
前述の通り、このSSは本家の動画様を見てから書き始めたのですが…完成まで1ヶ月も掛かってしまいました。
書き上げて痛感しました。自分の余りにも語彙の少なさに、表現力の乏しさ。まだまだ勉強が足りませんね。

段々と過疎の傾向が見られるこのスレですが、これからも長き繁栄を願うばかりです。

今回はお付きあい頂き本当にありがとうございました。このSSはここの住人のお陰で完成したと言っても過言ではありません。いや、マジで。
まぁそんな訳でこれからも宜しくお願いします。
また、次回
488 :健坊 [sage]:2008/03/27(木) 14:12:04.96 ID:xxl8eoAO
>>486 支援ありがとうございます。

あと、よろしければどなか今回の分をwikiに上げて頂ければ幸いです。
489 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 14:20:32.40 ID:2PzNYoDO
十日間お疲れさまでした
あなたの話が投下されるたびに喜び歓喜し発狂し血沸き肉踊り全裸で(ry

とても楽しませていただきありがとうございました
次回作をお待ちしておりますよ




支援ほぼ無意味ワロタ
490 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 14:55:47.63 ID:NNaMI060
>>487
お疲れ様でした
とても楽しませていただきました
健坊さんの一姫がかわいくてしかた(ry
491 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 15:12:29.85 ID:QnHEDwAO
お疲れさま!楽しませてもらったよ!
爽やかでよかった。だからハルヒコとキョン子のキスシーンでムラッとしたなんてとても言えない。
492 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 15:35:14.87 ID:P74sR1Y0
アンチスレの人がハルヒ性転換のマナー
お願いについて作ったらしいのでここにも置いとく。

性転換ハルヒアンチまとめをかってに作った
http://www9.atwiki.jp/antiharuhiko01/pages/1.html
けなすようなことは書かれてないから、暇な人は目を通してみて下さい。

では失礼します。
493 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 15:52:39.35 ID:Sc2WxGw0
乙そしてGJ
楽しませて頂きましたー

ふと思ったんだけど(理由は分かるだろけどな)、ここって得ろ無しなんだっけか?
真面目に、ど う し よ う か
エロパロ行くわけにもいかんし
wikiに注意書き付きで載せるとか?
494 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 15:56:06.07 ID:Sc2WxGw0
連レスでスマンが
エロ無しという選択肢がさっき頭の中に無かった俺は本格的にダメだ
495 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 16:55:21.58 ID:2PzNYoDO
キニスンナ

寧ろ正常
496 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 17:06:27.64 ID:xxl8eoAO
>>489
>>490
>>491コメントありがとうございます。コメントを頂き労われ、血沸き肉踊るのは俺の方です。

>>493 楽しんで頂けて幸いです。
しかしあの描写はアウトなんでしょうか?書いてる本人としては意味があるものなので気になる所です。
497 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/27(木) 17:34:14.80 ID:nGmtqx.0
>>496
遅まきながらGJでした!!

確かにEROはどうなんだろう…
でも今回の分くらいは普通にOKて気がする。
498 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 17:36:53.44 ID:oryQ22kP
>496
物語に深みを持たせる為のラヴシーンなら何も問題は無い
スレの趣旨に外れた過度の物ならアレだが
兎にも角にもお疲れ様です
今は休息してください
499 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 17:43:55.79 ID:Sc2WxGw0
>>496
ああスミマセン
誤解させてしまったようですorz
ふと思った、とあるように
連想しただけっすので描写的にはまあセーフかと

ていうか、そもそもナシなんでしょうかね
500 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 17:53:56.93 ID:vn4BgRA0
>>492
これで便乗アンチが元気にならないといいんだけどな
こんなので便乗ファンから便乗アンチに宗旨替えする人いるから
たぶん信者クラスVS便乗アンチが一番ヤバイ

そういえば自分も昔の性転換ハルヒは精神有害グロ注意だった

>>493
「微妙にエログロにつきR-15」ってとこかな
501 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 18:36:35.80 ID:arEQXkAO
健坊さんGJ!
なんか一姫もキョン子もかわいすぐる


次回作にも期待ww
502 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 18:42:20.45 ID:qLNsbQDO
健坊さん乙!
毎回楽しんで読ませてもらった
ニヤニヤしすぎてこっちが死にそうになったw
503 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 19:20:26.95 ID:KgigawM0
健坊さんお疲れ様!
いやーもう終始ニヤニヤしながら悶えてたよ
俺としては一姫がツボった もうズキューンだよwwww
504 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 20:12:21.55 ID:H0hL2N6o
ふ、・・・・・次回作が出るまでワシは死なんぞ・・・ここで萌えつきようとも。
505 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 21:08:20.22 ID:cn4Frao0
出遅れたー
健坊さんお疲れでした!
保健室というシチュにwktkしたのは間違っていなかった
それぞれが普段と違う一面を見せてくれて燃えたっす
506 :チャペル [sage]:2008/03/27(木) 21:08:47.55 ID:xNgs50so
健坊さんお疲れ様です。楽しんで読ませていただきました。
最後の一姫がかあいいよぉ
次回に大期待してます!!
>>391見逃した><うぅ…もっと頻繁にチャックするべきだった

では、遅筆すぎて、失われた大地の某アニキに「前略、そして何より速さが足りない!」と怒られながら書いた短編を投下します。
コンセプトは「学校の怪談(アニメ)にでてきた猫がシャミセンに見えた」ですwwww
507 :七不思議 [sage]:2008/03/27(木) 21:09:36.19 ID:xNgs50so


「これは、思った以上ですね」
 あたしの隣を歩いている一姫がぽつりと呟いた。
 今、あたし達がいるのはすでに慣れ親しんだ母校、県立北高校である。ただし時間は真夜中、所謂丑三つ時と言われる時刻だ。
 太陽は沈み切り、月は雲で覆われ世界を闇で包んでいて、唯一の光源である懐中電灯の明かりが頼りなく先を照らす。静かすぎる為か自分たちの足音が信じられない程よく響くいた。
 人の気配が無くなるだけで建物の印象はびっくりするほど変わるもので、日常的に喧噪の絶えない所なら殊更そのギャップが感じられる。学校なんかはその最たるものと言え、本当に同じ建物なのか疑いたくなる程だ。
 さて、あたしが真夜中の学校にいる理由だが、別に未来人の事情に巻き込まれたわけでも、宇宙人からの呼び出しを受けたわけでも、ましてや件の灰色空間に閉じ込められたからでもない。そもそも現状ここにいるのはあたしだけでは無く、SOS団員全員勢ぞろいしているのだ。

 ならば理由は何なのかと言えば、数時間前、今日の放課後に遡る。




508 :七不思議 [sage]:2008/03/27(木) 21:10:00.93 ID:xNgs50so
 ハルヒコがいない文芸部室は、クラシックのコンサート会場よりもゆったりとした時間が流れている。
 長門はいつもの定位置でいつもと変わらないポーズで何やら小難しげな本を読み、あたしは一姫が持ってきた軍人将棋なるもので一姫と対戦しており、朝比奈先輩は違うベクトルで似合いすぎている執事服に身を包み、軍人将棋の審判の役目をしている。
 この軍人将棋と言うボードゲームなのだが、一姫がやりませんか?と誘ってきたときは、とうとうネタが尽きてテキトーなもの持ってきたかと頭を抱えたものだが、実際やってみるとこれがなかなか奥が深い。
 朝比奈先輩が淹れてくれたお茶を一口飲み、自軍の駒をひょいと動かす。すぐに朝比奈先輩があたしの動かした駒とその先にあった一姫の駒を手にとって見比べ、あたしの駒だけを裏返しで元に戻す。
 今の一手でほぼ決着がついていたことにやっと気が付いたのか、一姫はあら?と少し驚いた顔を作った。
「私の…負けですね」
 一姫は多少はショックなのか、微妙に沈痛な面持ちを浮かべる。
「すごい。これでキョンちゃん三連勝だよ」
 別にすごくはないですよ朝比奈先輩。一姫が弱すぎるだけですから。
 むしろ、ここまで弱いとわざとなんじゃないかって疑いたくなるくらいです。
「いえ。残念ですがそれなりに本気でやっていますよ」
 それはそれでこの異常な程の弱さは七不思議にでも数えたくなるな。
「あの、七不思議って何ですか?」
 あたしが一姫を皮肉っていると、朝比奈先輩がくいっと首を傾けてそう訊ねてきた。
 七不思議なんてわりとポピュラーな話だと思うんだが、未来には存在しないのか?いや、もしや幽霊とかお化けってのの概念すらないとか、科学的に立証されているとかか?
「読んで言葉の通りですよ。特定の領域又は地域において現代科学では解明できない現象の噂の総称、有名なところで学校の七不思議になります」
「はぁ…なんで“七”不思議なんですか?」
 おそらく一姫の説明ではほとんど理解出来なかった朝比奈先輩は、一番気になったとこだけを聞いてくる。
 妙に朝比奈先輩が食いついてくるし、本気で未来にはお化けとかが居ないのかもしれない。
「諸説交々で不明です。場所によっては学校の怪談と七不思議が別々の所すらあると言う話ですから」
「それじゃあ、この学校にもあるんですか?」
 この学校最大の不思議は今頃校内のどこかを走り回っているだろうし、あたしのすぐ目の前にも三つほど不思議が転がっている。なにより、あたしがここに居ることも不思議ではあるが、これらは学校の七不思議にカウントしないだろう。当然、一姫の異常なゲームの弱さもだ。
「さあ?あたしは聞いたこと無いですよ」
「私もありませんね」
 素気なく返事をしておいて、一姫は顎にて当て何やら考え出す。
「もしかしたら、七不思議は一種の娯楽としての話題作り的噂に分類されますから、涼宮くんが校内で色々問題を起こしている為、その話題作りに事足りているのではないでしょうか?」
 ご高説ありがたいが、何を言いたいのか解らん。
「つまり、現在この学校の七不思議は存在しないのかもしれません」
 んなバカな。
509 :七不思議 [sage]:2008/03/27(木) 21:10:24.95 ID:xNgs50so

「それだっ!!」

 一姫の推察を一笑にふしてお茶に手を付けた瞬間、部室の扉が壊れんばかりの勢いで開き、その先に立っていたハルヒコが大声を上げた。
「灯台もと暗しとはこのことだ!七不思議なんて手近な不思議を忘れていたなんて俺らしくもないが、古泉の言う通りこの学校には存在しなかったのなら理解できる!」
 相も変わらず他の皆のことなど気にする風も無く、ハルヒコは興奮もあらわに捲くし立てる。
「無いのなら、俺達で見つければいい。そう思わないか、キョン!」
 思わない。
 そうあたしがツッコミを入れる隙すらなくハルヒコは自己完結した。
 その後話なんて語る必要ないだろ?




 以上、回想終わり。
 ってことで、あたし達SOS団は夜の学校に忍び込んだわけだ。今の時代、学校にもセキュリティーシステムは張り巡らされてるはずなのだが、超能力結社のテコ入れか宇宙人的びっくり手品のおかげで警報が鳴ったりする事態は起きていない。ちなみに、侵入に際しての扉の鍵は、長門が手をかざしただけで自然と外れてしまった。ガンバレ警備会社。

 学校の七不思議を探すと言っても、そこらに転がっているわけも無い。と言うあたしの意見にハルヒコは自信たっぷりにこう答えた。
「バカキョン。七不思議ってのは学校ごとにパターンが違うけどな、ある程度重複してる不思議もあるんだよ。そう言う有名所を攻めていけば一つくらいは当たるって寸法だ」
 不覚にもなるほどと思ってしまった。
 しかし、その考えがどういう結果を招くかあたしは考えが少し足りなかった。

 七不思議がよく発生するということは、その場所は不思議な何かが起きそうな、つまりは不気味な所と言うわけなのだ。
 ハルヒコが第一目標とした理科室の扉の前で、その染み出してくるような不気味さにあたしはほんの少し硬直した。朝比奈先輩なんかは苦手なはずの長門にしがみつき、すでに半泣きである。
「……なあ、鍵、閉まってるんじゃないか?」
 えらく常識的な意見で、止めないか?と提案してみる。
「大丈夫。鍵なら開けてある」
 普段と変わらない長門が微妙に引っかかる言い方で一刀両断してきた。
 と言うか、なんであたしが一番手なんだ?一応女の子だぞ。
 そんな思いを込めてハルヒコを睨むが、ハルヒコはまったく気づいた様子が無く、あたしは覚悟をきめて引き戸に手を掛け一気にスライドさせる。
510 :七不思議 [sage]:2008/03/27(木) 21:10:42.37 ID:xNgs50so

「ひぃやぁぁあああ!!」

 突如後ろから響いてきた叫び声に驚き、咄嗟に横にあった何かをガシリと両腕で掴んだ。そのおかげか、少し平静になったあたしは恐る恐る後ろを振り返る。
 振り返った先は特に問題は無かった。しゃがみこんでいる朝比奈先輩を除いてだが。
「朝比奈先輩?」
「ご、ごめんなさい。つい…」
 ほっと胸を撫で下ろしつつ、他のメンツをさっと確認すると、一姫の嫌な感じににやけた顔が目に入った。
 なんだ、その笑みは。

「おいキョン。いい加減手を離せ」
 一姫を睨み据えていると、真横からあたしに聞き慣れた声が掛った。
 自然と声の主に視線がスライドすると、あたしに腕を掴まれたハルヒコが居た。
「えっと、悪い」
 何と言ったらいいか分からずに謝って手を離すと、ハルヒコはずんずんとあたしが開け放った理科室へと入っていき、次いで長門と長門にしがみついた朝比奈先輩があたしの横をすり抜けて行った。
「どうせなら、ぎゅっと抱きつけば宜しかったのではないですか?」
 意味も無く気まずい気分になって立ちすくむあたしの隣に寄ってきていた一姫が、気が狂ったようなことをほざいた。
「黙れ」
 あたしの苦言に返答すること無く、一姫はくすくすと笑いながらハルヒコ達の後を追って行く。
 いろいろと腹がたつが、あたしもその後に続いた。

 当たり前のことではあるが、理科室で奇妙奇天烈なことなど起きることも無く、ハルヒコが人体模型に一発くれたことと、長門がその人体模型と延々と見つめあっていたこと以外にはこれと言ったイベントは無かった。理科室の収穫は人体模型と見つめあう長門がちょっと怖かったくらいと言うことだ。
 痺れを切らし、理科室に見切りをつけたハルヒコが次に向かったのは音楽室で、勝手になりだすピアノや目が光るベートーベンを期待していたようなのだが、例によって何も起きずに癇癪をおこしたハルヒコがピアノをがなり立てようとしたのをはがいじめにしたりした。
 そんなこんなで、あたし達は夜の学校で珍道中を繰り広げることになる。
 一部抜粋すれば、女子トイレに入りドアをノックしていくあたしにぴったりとくっ付いて、よく分らない哲学論を展開する一姫に別の意味で恐怖を感じたり、なんでこの学校には胸像しか無いんだと喚くハルヒコに気を使ったのか「下半身を構成する」と呟いた長門を必死で押しとどめたり、「もう嫌ですぅ。禁則事項が禁則事項で禁則事項になっても禁則事項ですから、帰らして下さいぃ」と何を言っているか分からないのに何を言いたいのかは解ることをしきりに訴えてくる朝比奈先輩を宥めたりした。

 途中から恐怖なんて感情が機能しなくなるくらい疲れた。誰か変わってくれ…


511 :七不思議 [sage]:2008/03/27(木) 21:11:12.44 ID:xNgs50so
「二十二、と。別に階段の段数が変動してることはないな」
 ハルヒコ命により階段を一段一段数えたあたしは、その旨を下の踊り場に居る他のメンツに報告した。
 何も起きないことにハルヒコは苛立った様子で、朝比奈先輩は怯えすぎて疲れ果ててしまっている。長門と一姫は変わりないように見えるが、どことなく疲れた雰囲気を醸し出していた。
「次は踊り場の鏡ですね」
 そう言うと一姫はあたしから視線を外して、自分たちが立っている踊り場の先に移す。
「なんで、何も起きないんだよっ」
 地団太を踏んで悔しがるハルヒコの声をBGMにしながら、あたしもゆっくりと階段を降りて皆に合流して鏡を覗きこむ。何の変哲もない鏡、見えちゃいけないものが見えているわけでも、見えてなくちゃいけないものが消えていることもない。
 疲れから体の力を抜いたのと同時に、今まで雲に覆われていた月が顔を出したのか光が差し込み鏡を蒼く染めた。

「ひっ」
 疲れすぎでまともに叫び声すら上げられなかったのか朝比奈先輩が息をのむ声が聞こえ、あたしの腰辺りに軽い衝撃が走る。いつもなら何の問題もない程度の衝撃に、力を抜いていたあたしはヤジロベエのように容易く姿勢を崩してしまう。

 体勢を立て直そうと咄嗟に出した足が空をつかんだ。

 おっと…と言ったつもりだった。
 しかし、あたしの口からは何の音も出ず、変わりに普段じゃ味わえないレベルの浮翌遊感を感じ、世界が回転した。




「キョン!大丈夫か?!」
 ハルヒコの声で途絶えていた思考が再開し始め、ついでに全身がズキリと痛んだ。
「っ!」
「キョンちゃん!ご、ごめんなさい、ボクのせいで…」
 そんな辛そうな顔をしないでください朝比奈先輩。あたしは何の問題もありませんから。
 このままだと朝比奈先輩が大泣きしそうなので、あたしは無理やり体を起こし朝比奈先輩に笑い掛ける。次の瞬間、朝比奈先輩の後ろにいたはずの長門があたしの横にいて、さっと撫でるように全身を触診した。たぶん宇宙的パワーを用いたのようで、骨にひびがはいってたんじゃないかってくらいの痛みが余裕で我慢できる程度まで緩和した。
「軽い打ち身と打撲、右足が捻挫しているのでなるべく動かさない方がいい」
 長門がインスタント診察の結果を淡々と説明してくる。
 さすがに無傷ってのはハルヒコが怪しむので、ある程度を残しておいたのだろう。それでも、先ほどの痛みから比べればほとんど無傷みたいなもんだ。
「長門、ありがとな」
 あたしが小声で礼を言うと、傍からはわからないくらい小さく長門が頷く。

「これでは今日はもう無理ですね」
 相変わらず絶妙のタイミングで一姫が解散の提案を出してくる。できればあたしがこんな目に会う前に提案してほしいものだ。
「そうだな。しょうがない、今日は解散だ」
 やれやれ、やっと終わりかと痛む体に鞭打ち立ち上がろうと手を床につくのと同時に長門があたしの肩を抑えてくる。
「駄目」
 いや、何がだ?
「バカキョン!お前長門の話聞いてなかったのか?右足をなるべく動かすなって言われてんだろ」
「そうだよキョンちゃん。無理しちゃダメだよっ」
 ハルヒコだけでなく、朝比奈先輩にまで釘を刺されるが、それじゃああたしはどうやって家に帰れと言うのだろうか?
「団活での問題は団長の責任だからな。俺が送っていってやる」
 ハルヒコはそう宣言すると、あたしに背を向けてしゃがみこむ。
 はい?それってどう言う意味だ?まさか、おんぶするとか言うんじゃないよな
 内心おろおろとしているあたしに気が付くことも無く、ハルヒコはそっけなく言い放った。
「ほら、さっさと掴まれよ」




512 :七不思議 [sage]:2008/03/27(木) 21:11:30.58 ID:xNgs50so

 夜の街に足音だけが木霊する。
 あたしはハルヒコに背負われたまま足音と同期する揺れに身を預けていた。
 例の坂を下りたところで、一姫、朝比奈先輩、長門の三人とは別れ、あたしはハルヒコと二人だけで家路についている。ハルヒコだって帰り道はぜんぜん違うのだから一緒に帰る必要性はないし、有り得ないくらい恥ずかしいので止めて欲しかったのだが、責任がどうとか目覚めが悪いとか言ってあたしの家までおぶって行くことを頑として譲らなかったのだ。
 坂を下りるまではなんだかんだと文句を言っていたのだが、二人きりになるとどうも話題が浮かばずに無言になってしまった。

「…キョン」
「なに?」
 沈黙に耐えられなくなったハルヒコにあたしはぶっきらぼうに返答する。
「お前にも一応胸あったんだな」
 あ?えーと?胸?ハルヒコの言葉に頭の中が疑問符でいっぱいになる。
 十秒ほど経って、はっと気付いた。情けない話だが、ことここに至って初めてあたしは胸がハルヒコの背中に当たっていることに気が付いた。
「ハルヒコ、降ろせっ」
 ハルヒコから距離を取ろうとして必死に体をよじる。
「おい、キョン。暴れるな!」
「うるさい。降ろしたら暴れないから降ろ、っつ!」
 必死だったのがいけなかったのか、右足がハルヒコに当たってしまい鈍痛が走る。
「だから言っただろ。少しは気を付けろバカキョン」
 なんかハルヒコ相手に恥じらうのも馬鹿らしくなってきた。
 暴れるのも止めて、微妙に胸と背中に間を作りつつハルヒコに身を預けると、ハルヒコも何故か黙り込みまたしても無言の時がすぎる。
 一分ほどしてやはり耐えられなくなったハルヒコが声を掛けてくる。

「キョン、明日までには治しておけよ」
 無茶言うな。
「そもそも怪我なんかするんじゃねえぞ」
 だから、無茶言うな。
「お前はSOS団の雑用なんだからな、忘れんなよ」
 はい、はい。言われなくても解ってるよ。



 あたしはハルヒコの愚痴を聞きながら、心地よく揺れる背中の暖かさにほんのちょっとだけ幸せな気分を感じていた。
513 :チャペル [sage]:2008/03/27(木) 21:13:12.91 ID:xNgs50so
以上です。

>>439
妄想膨らみました。失礼ながらネタもらいますwwww
514 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 21:22:59.87 ID:vn4BgRA0
悲壮を保管させていただきました
515 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 21:54:30.07 ID:cn4Frao0
ようつべの方次スレ立ったんだね
こっちはいつになるのやらww下手するとあっちが埋まっても続いてるかもしれん

>>513
計 画 通 り !

>>439は自分ですwwチャぺルさん辺りが書くと似合いそうだなと思ってました
自分には願望を実現する能力でもあるんだろうか
肝試しもGJです
咄嗟に腕を掴む所でニヨニヨしっぱなしですた
516 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 22:08:05.47 ID:xxl8eoAO
>>513 GJ!ツンデレ晴彦はいい。そして女の子の反応をするキョン可愛いよぉ…もう俺は駄目だorz
517 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 22:15:52.85 ID:Sc2WxGw0
>>513
乙そしてGJ
最後の二人の雰囲気がもう…いいなぁ(*゚∀゚)=3


>>515
つべはちょっと荒れてスレ進んでたみたいだね

このスレはなんていうかムラがあるよね(二つの意味で
518 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 22:18:35.48 ID:QnHEDwAO
>>513
ニヤニヤがとまらねえええ
素晴らしいハルキョンでした。GJ。
SOS団のみんなと肝試ししたら楽しそうだなあ…。
519 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 22:29:38.03 ID:VWFlQzo0
>>513
やべええええほんと萌えるニヤニヤとまんねえええええ

チャペルさんとクーガーの兄貴に敬礼!
520 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/27(木) 22:34:08.70 ID:nGmtqx.0
>>513
乙!!でした

なんか電波受信した

・日曜の朝に弟に付き合って仮面ライダーとか戦隊モノを見るキョン子
 いつの間にか自分もはまってしまったキョン子
 特に、今期のライダー(のベルト)に近しいものを感じて仕方のないキョン子

・不思議探索で一姫とペアになるキョン子。例のごとくナンパに会う
 そこにハルヒコたち登場

・・・なんか有りがちでスマン
521 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 22:49:06.03 ID:KuiOdF.o
>>513
GJですwwwwニヨニヨしたwwww

>>520
ネタもらっていいですか?wwww
522 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/27(木) 23:50:12.25 ID:fdXC2ASO
バイトから帰ってきた

さて、名作たちを読んでくるか
523 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/28(金) 00:22:34.91 ID:8Iyk3t60
520
>>521もうどんどん使ってくださいww
524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 00:47:36.28 ID:CF6GbZo0
ttp://pc11.2ch.net/test/read.cgi/streaming/1206609991/
ようつべ板が新しくなりましたんで、お知らせします。
525 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 00:53:47.96 ID:J3YWjcDO
>>513
乙!!
健坊氏といいチャペル氏といい、どこまで俺たちを悶えさす気ですか


とりあえずニヤニヤしすぎて左腕の筋がかゆい俺はなんかおかしい
526 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 01:21:36.11 ID:Q3i.8ys0
>>524
サンクス。早速トップページを張り替えといた。
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 01:33:56.94 ID:Nqakbik0
ふと思ったんだがpixivも非表示設定出来るんだっけ
上げるときは非表示で、新着から外れた頃に表示設定(検索避けはもちろん)
に切り替えるってのはアリなんかね
それともニコ以外では性転換を上げること自体避けるべき?
アンチはともかく、中立の人らにとってpixivに性転換が存在することがどう思われてんのか計りきれないorz
ニコと連動してるサイトとはいえあの数だからウザがられてるんだろうなというのは分かるんだが・・・
528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 02:22:19.48 ID:CNLOi.AO
>>527
出来ることなら避けるべきなんだろうが、うpするなと言う事ではないんだよな?向こうはあまり把握していないのでなんとも言えないんだが…。

それはそうと、今日まで中々の数のSSが上がってるが皆のお気に入りはなんだろ?いや、深い意味はないんだ。ただふと思っただけ
ちなみに俺はチャペル氏の肝試しが一番好きだ
529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 06:49:51.15 ID:Nqakbik0
>>528
反応遅くてスマン、てか検索避けもしない〜のスレ辺りで聞くべきだったorz

ちょっとピクシブ関連のスレ見てきたんだが、「ハルヒの性転換流行ってんの?」くらいの反応でなんか意表を付かれた
「性転換」つっても中立層はそもそもアングラとか考えもしないのか?
それともピクシブ民がネタに慣れすぎてるだけか

とりあえず「性転換絵を上げる」ことだけなら問題はないのかもしれん
ただしアンチがピクシブを見てることは確実で、一応の検索避けをしたとして
良識ありと見てもらえるか、他サイトでアングラ晒す厨と見られるかはよく分からん
530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 08:22:28.06 ID:uvzRucUP
つまり
迷惑掛けてるのも、迷惑掛けられてると言ってる連中も
ほんの一部と言う事か
興味ない事は基本スルーだろうから
本来的には当たり前の事なんだがな
531 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 10:27:16.77 ID:CNLOi.AO
そうだな…アングラとか慣れてるとかの以前に面白いから流れに乗ってる、みたいな風潮だな。
だから自重してる人とそうでない人の落差がありすぎてアンチや信者ができちまってるってか。

>>530 確かに、本来的には当たり前だなww
532 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 12:55:07.59 ID:BM2HaQ60
>>529
そりゃあ興味ない人からしたら別にたいした問題ではないだろ
それを自分の好きな作品に当てはめてみたら、反応もまた違うと思うな

自分はハルヒ性転換好きだが、比べるまでもなく原作の方が好きだから
原作設定を無視、「性転換の方がいい」「元キャラよりいい」等と言っている人や内容を見ると本当に不快だよ
ましてや「2期でやるべき」「半公式」なんてもってのほかだ
本来なら個人サイト作ってそこで楽しむべき内容なのに、ニコ動やpixiv等の人目に多くつく場所で
お祭り騒ぎをしている人が多い(目立つ)からハルヒジャンル内でここまで問題になっているんだよな?
本スレの議論はパー速かアンチへ行け、結局は楽しくやればいい、みたいな雰囲気には疑問を感じるよ
>>531の言ってるような人達は議論されているスレに行かないから、伝わらないんだよな
事の発端のニコ動を使っている人が多くいる場所は本スレなのに、どうして関係無いような態度をとるんだろう
533 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 16:51:24.95 ID:I526FISO
普段アングラにいない人でも、こんだけアングラ住民が率先してマナーとルールを提唱してんだからわからんなんてことはない。
はっきり言ってすごい親切にしてると思う。2ちゃんなら「ググルか半年ROMれ」で済ませられる話なのにな
それでも分かってない奴は元のアングラ住人(職人とか)にも迷惑かけてると自覚したほうがいい。

騒いで荒らしまくるアンチはしらんが、
この状況を憂いで、必死に議論しようとしてる原作ファンが不憫でならない
534 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 17:05:40.64 ID:CT0.Rxgo
正直、アンチも擁護派も騒いでるのはほとんどが騒ぎを聞いて集まってきただけのやつらだと思う。
極論に次ぐ極論でまともな話し合いが出来なくなってる。
535 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/28(金) 18:10:35.95 ID:8Iyk3t60
まぁ、今回の性転換ブーム?自体が2次の2次みたいなもんだしな。
でもそれを言ったらニコにあがってる腐MADとかも2次なワケで
今回、こんなに騒がれてるのは上でも言ってるとおり、普段は乗らないやつまで
便乗してるからなんだろうな
536 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 19:24:42.28 ID:Nqakbik0
「一部にしか気にされてない!」みたいな書き方してスマンかった
元の疑問は検索避け+新着時非表示でもNGなのかという話だったんだが話を大きくしてしまったorz

普段乗らないのが乗ってるといえば自分もそうかも
ニコは今まで視聴のみだったけど今回はこんなとこまで来てしまってるわけで
537 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 21:57:41.72 ID:CNLOi.AO
>>536 そこまでしてあるならNGってことはないと思うがな。

起きて見てみたら俺のネタフリ全スルーでクソワロタwwwwwwwwww
538 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 22:15:30.02 ID:CT0.Rxgo
あれ?>>520のネタで書いてたつもりがなぜかコイキョンになってるんだぜ?
539 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 22:58:02.42 ID:CT0.Rxgo
これは、投下してもいい空気なのか……?

一レスって何行まで入ったっけ?
540 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 23:02:35.13 ID:uvzRucUP
>539
一度長文投下して引っ掛かったら
引っ掛からなくなるまで改行を削って見る
541 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 23:21:34.16 ID:Q3i.8ys0
キョン♂が長門の頭をいつか撫でてくれると信じてる俺だが、
キョン♀の場合、胸を掌で叩く感じがそれに当てはまるかと思った。

何が言いたいかと言うと健坊さんGJ!
542 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/28(金) 23:46:51.63 ID:I526FISO
健坊兄貴のSSのあのシーンで
ベッドのなかで人知れずにやけてしまったおれは
もうシャバには戻れない
543 :どっこいしょ [sage]:2008/03/29(土) 00:02:42.48 ID:xuGbwGso
>>539です。
自分でも(ry)>>520つかって書いてるつもりがいつの間にか古泉とキョンのお話になってたんだ。
と、いうわけで投下させていただきます。
544 :どっこいしょ [sage]:2008/03/29(土) 00:02:54.53 ID:xuGbwGso
「一姫、ちょっと休ませてくれ……疲れた」
「あら、それはすみません。気づきませんでした。 どうやらはしゃいでしまっているようです。」

そう言って一姫はいつもと変わらず見える笑顔を少し曇らせた。
女子高生が買い物に出かける、なんてことになれば当然のように服やアクセサリーなどの装飾品になるわけで。
一姫は自分の服もそこそこに、私に似合いそうな服を選んでは私に着せるというなんとも一番疲れる役回り
を私に割り振ってきたわけだ。
いつも冷静なアンタが珍しい。

「あなたから誘われるなんて嬉しいことがあったのでテンションがあがってしまっていまして」

……まぁ、私から一姫を誘うなんて珍しいとは思う。 それも二人だけでの買い物なんて。
こないだの一件で一姫を友達として見ていたことを自覚して以来、むずがゆいような思いで一杯だった私が、結構な勇気を振り絞って買い物に誘ったわけだ。
そこまで喜んでくれるのならこちらも嬉しいんだけどね。
手近な椅子に荷物を置いて腰掛ける。と、一姫もちゃっかりと荷物をどかして隣に座ってくる。顔が近い、…が、まあいいだろう、今日ぐらいは。

「そうですね、そろそろお昼にでもしましょうか?」
「もうそんな時間?」

すっと差し出された一姫の時計を見てみると針はすでに2時過ぎを指している。 ちなみに、今朝、二人で待ち合わせをしたのが9時。そこに、私が10分遅刻した。
つまりは、朝から5時間弱、一姫の着せ替え人形にされていたわけだ。
そのおかげというかなんというか私の荷物は格段に増えていた。

「そうだな、そのへんのワクドにでも入ろう」
「いえ、少し行った所においしいパスタ屋さんがあるんですよ。そこに行きませんか?」
「その前に荷物持ってくれるか? アンタ自分の服とかぜんぜん買ってないし、それにほとんどアンタがお金出してるじゃないの」
「いえ、いくつかのお店は私の親戚のお店なので安くしてくれるんですよ」

一姫のその言葉が、私の心の何かに触れた。
何かかはわからないけど、なんだかざらざらしたものが、胸の中に――。

「それでも……気分はあんまりよくないぞ?」
「どうしました、キョンさん?」

それが、自分でもわからないから困ったものだ。
いつもだったら、一姫の親戚―機関―なんて私たちの得になるのなら利用できるだけ利用してやれ、なんて思ってるし、それを一姫に言ったことだってある。
それなのに、なぜか今、機関が絡んでいることが不快で仕方がない。
一方的に施されているのが気に入らないから?
友人との買い物を監視されているみたいだから?
たぶんどっちもだと思う。
この買い物も一姫にとっては任務みたいなものなんじゃないか、なんて考えてしまうから。
結局、私のことを友達だとは思っていないんじゃないか、なんて考えてしまうから。

「なんだ、私は意外と女々しい女だったんだな……」
545 :どっこいしょ [sage]:2008/03/29(土) 00:04:21.06 ID:xuGbwGso
要するに、私はついこないだまで古泉を胡散臭いと思っていたくせに、好意を持っていると自覚した瞬間に拒絶されるのを怖がっている、というわけだ。
われながらどこまで都合がいいのかいい加減自己嫌悪に陥りそうだ。

「私は、あなたの友人でありたいと思います。 そして、できることならあなたの一番近くにありたいとも。」
「いつ、き……」

そんな優しい声と同時にふっと、やわらかく包まれるように抱きしめられた。

「すみません、気が回らなくて。 あなたがどう思われるかもっと考えるべきでした」

そんな優しいこと言うなよ、関係ないのに。 私が一人で勝手に落ち込んでるだけなのに。
甘えてしまいそうになるじゃないか。

「信じてもらえないかもしれませんが、私は隣で大好きな人が泣きそうな顔をしているのを放っておけるほど薄情じゃないんです」

……そうかい。

「……悩んでらしたんですよね。 私があなたに向けていた好意が本物なのかどうか」

……そうだよ、自分がアンタのこと好きになってるってわかった瞬間に不安になったんだ。
結局はハルヒコがいるから集まってきたみんなが私のことを本当はどう思っているのか。

「みんな、任務だの何だので集まってきたのは事実です。 でも、みんなお互いのことそんな乾いた関係じゃ見てません。 楽しいんですよ、SOS団にいると。 たまに楽しくないこともありますけど、そんなのどうでもいいくらいにみんながみんなのこと好きになってるんですよ」
「―― 一姫は、みんなのこと好きか?」

自分でもわかるくらい弱弱しく発せられた私の問いに、一姫は一瞬、きょとんとしてから、抱きしめる力を強くした。

「ええ、好きです。 あなたのことも、大好きです」

その優しい声に、少し泣いてしまったのは不可抗力だと思う。

「それともう一つ。 あなたが言ったことは覚えてますね? 『私の―親戚だろうと、長門くんの親戚の方々だろうと利用できるものなら利用してやれ』って。 だから、私は私の親戚を利用して、あなたと楽しく買い物したかっただけなんですよ。 これは、本当のことです。」

ああ、わかってるよ。だから、もう言わないで欲しい―――

「いえ、疑われてしまったのは少し気分が悪かったので、仕返しです。 友達なら、これくらいの意趣返しは受けてくださいますよね?」
「一姫、アンタ意外と意地悪だったんだね……」

一姫はさっきと同じようなきょとんとした顔をして本当に面白そうに微笑んた。

「イタズラっ子一姫ちゃんと言ってください♪」

そう言ってウインクした一姫は正直悔しいほどに可愛らしかった。
546 :どっこいしょ [sage]:2008/03/29(土) 00:05:44.95 ID:xuGbwGso
以上です。
>>520からインスピレーション受けて書くつもりだったのに、ナンパ前の二人の買い物時点でここまで膨らんでしまった・・・。
547 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/29(土) 00:15:21.15 ID:lPuNuJ.0
乙&GJ!!
520ですが自分のネタ使ってくれてありがとうございます!!
仲良しなキョン子と一姫を見てにやにやしてしまいました!!
548 :アキラ [sage]:2008/03/29(土) 02:40:31.28 ID:req6o5o0
>>394に萌えたのでSS書きました。
ちょっと長門が変態仕様ですが気にしない。
相変わらず稚拙な文ですいません…orz

あと健坊さんお疲れ様でしたっ!
549 :下着騒動1 [sage]:2008/03/29(土) 02:40:58.98 ID:req6o5o0
 あたしは一姫にしっかり怒られてしまった。
 理由は簡単、あたしが「安さ」で下着を選んでいたからだ。そう言われてもサイズを測ったり苦しかったりいろいろ面倒だと思ってしまうのはあたしだけじゃないはずだと思う。
「キョンさんが女の子らしい下着を好まない気持ちは分かります。ですが、身体のラインを保つ為にも下着はきちんとしたものの方がいいんですよ。こういったスポーツブラなんかもお似合いですけど」
 そう言って一姫はにっこりと天使の笑顔で笑っている。でも服の中に手を入れるな。わざわざ触ってホックが無いことを確認するな。
 一姫の言うことも分かる。……だが、そう言われてもあんな高い物を買いに行くのは気が引ける。そもそもあたしには崩れて困るような美しいラインも垂れて困るような胸も無いんだ。
「見えないところに気を遣うのもファッションですよ。私がキョンさんに似合う物を探しますから、一緒に買いに行きませんか?」
 ね?……なーんて言われたら行くしか無いじゃないか。まあ、一姫にまかせておけば大丈夫だろう。あたしはマネキンの真似でもしてよう。
550 :下着騒動2 [sage]:2008/03/29(土) 02:41:29.25 ID:req6o5o0
 そして週末、あたしは一姫とランジェリーショップの前にいた。
 いや、一姫と、と言うと語弊があるな。一姫と、ハルヒコと、長門と、朝比奈先輩――要するにSOS団全員――とランジェリーショップの前にいた。あたしと一姫はいいが、何故総出で来る必要があったんだろうか。
「決まってるだろ!みつるの下着を探すんだよ!」
 ハルヒコがニヤリと笑って朝比奈先輩を羽交い絞めにする。一姫は見えないところに気を遣うのもファッションと言う。なるほど、言われてみればそうかもしれない。朝比奈先輩が女性下着を身に着ければ目に見えなくとも可愛さが滲み出て……いやいや、何を考えているんだあたしは。
「ほら、みつる!これとかどうだ!?」
「ひいいーっ!」
 じゃんっとハルヒコが広げて見せたのはかなり危ない下着だった。……チャック付きって、実在するんだな。
「これならトイレ行くのも簡単だし、な、これにしようぜ!」
「いやですいやですーっ!」
 朝比奈先輩はポーンと飛んでいきやしないか心配になるほど首を横に振っている。しかし、あんな細い下着を男性が着けられるとは思えないんだが。
 あとハルヒコ、お前はもう少し恥じらいを持て。
「…………」
 長門、そんな真剣に危ない下着のマネキンとにらめっこするな。それはそういう下着なんだよ、地球の文化なんだよ。あたしもよくわからんけど。
551 :下着騒動3 [sage]:2008/03/29(土) 02:41:50.84 ID:req6o5o0
「おいハルヒコ、そもそも今日はあたしの下着を買いに来たはずだが」
 涙目で抗議する朝比奈先輩の可愛らしさですっかり忘れかけていたが、今日はもともとあたしが一姫と下着を買う予定だったんだ。そこに何故かハルヒコ達が便乗した。
「キョンの下着ィ?」
 おい、何故そんな微妙な顔をするんだ。あたしが下着を買うのはそんなにおかしいか。
「どーせ水玉とかそんなんだろ?」
 ハルヒコが馬鹿にしたように言う。冗談のつもりだったんだろう。……何故知ってる、いつ見たんだ。
 何も言えず俯いていると、ハルヒコもまさか……という顔をした。ああそうだよ、一姫が下着もファッションとか言うから、あたしは持ってる中で一番可愛いのを穿いて来たんだよ。
「ふふ、キョンさんらしいですねぇ。ちなみに私は」
 聞いてない。
「そうですか、残念です」
 もう一度肩を竦めて一姫は笑った。やれやれ、どいつもこいつも。
 それより、あんな危ない下着じゃなくちゃんとしたのを選んでくれるんだろうな?
 あたしがそう聞くと一姫はええもちろん、と天使のような笑顔で頷いた。そうか、それならいいんだ。……だが、ちっともよくなかった。
「折角全員揃っているのですし、ここは殿方の意見を聞いてキョンさんの下着を決めるということで」
 ねえ、一姫。……ここ、笑うとこ?
552 :下着騒動4 [sage]:2008/03/29(土) 02:42:08.09 ID:req6o5o0
 そりゃあ、誰かに聞いて決めるのは悪い考えじゃないと思う。だけどな、このメンバーに何を聞けと言うんだ。未来人と宇宙人と常識のぶっ飛んだやつに。
「えっと、僕は……その……」
 朝比奈先輩にはどちらを見ても下着しかないこの店は目の毒のようだ。赤くなってもじもじしている。大丈夫、先輩も女の子みたいに可愛いですよ。
「そ……外で待ってますっ!……ぎゃっ」
 既に限界を超えていたらしい朝比奈先輩は出口に猛ダッシュ。スイカとしか例えようの無いお姉さんの胸にぶつかってからヘロヘロで店の外へ出て行ってしまった。あたしもあと少しは胸が欲しいがあんなスイカほどは必要無いと思った。
553 :下着騒動5 [sage]:2008/03/29(土) 02:42:27.81 ID:req6o5o0
「長門くんはキョンさんにどんな下着が似合うと思いますか?」
 あたしが朝比奈先輩とスイカ並みの胸に気を取られている間に一姫は長門に意見を聞こうとしている。無理だろ。
「わからない」
 長門は店内を見回してから一姫にそう答えを返した。そりゃそうだ。誰かを指差して「彼女にはどんな下着が似合いますか?」なんて質問されれば誰だって困る。
「そうですね……では、彼女に着せたい下着を」
 ……何を言い出す、一姫。選びに来てもらっているとはいえそろそろ殴るぞ。
 答えなくていい、と言ってみるものの長門は何かを思案し始める。答える気か?やがて静寂ののち、長門は呟くように口を開いた。
「スパッツ」
 ……よく聞こえなかった。一姫もよく聞こえなかったのか笑顔で首を傾げている。
「なにも穿かなくてもいい」
「冗談はスパッツだけにして下さいよ」
 あたしが聞き返す前に一姫が長門を店から追い出した。
554 :下着騒動6 [sage]:2008/03/29(土) 02:42:47.81 ID:req6o5o0
 さて、残るはハルヒコか。いったい何を言い出すんだろうな。「くまさんプリント」とか言ったらお前のロッカーにくまさん突っ込んでやる。
「俺は水玉よりストライプの方が好きだ」
 ……なんですと?
「そうですか、じゃあそれにしましょう」
 一姫がぱんっと手を叩いて微笑み、店員を連れてくる。一姫が二言三言店員に話すと今度はあたしに話しかけてくる。
「丁度よさそうなサイズのものがあるそうですよ。あっちで試着してきて下さい」
「そ、そうか。でもあんまり高いと……」
「あ、私の親戚のお店ですからお金のことは気にしないで下さい」
 忌々しいほど明るい笑顔だった。つまり、一姫はわざとハルヒコを呼んで選ばせたのだ。あたしはすっかり騙されていたらしい。試着室に拉致され、まるでどこかのお嬢様のように店員に着替えさせられる。慣れないせいか妙に苦しい下着を着け、あたしは鏡を覗き込んだ。
「……悪くないかもしれない」
 すべてが一姫の手の平の上だったとはいえ、それなりに悪くない下着を手に入れたんだ。まあ、よしとしよう。
「ふふ、私とお揃いですよ」
 一姫が微笑む。友達でお揃いの下着……か。うまく言えないが仲良しって感じでいいんじゃないか。サイズは違いすぎるが。
 思ったまま口にすると一姫は「はい」と幸せそうに答えた。
555 :あきら [sage]:2008/03/29(土) 02:44:18.07 ID:req6o5o0
以上です。
一姫の「冗談は〜」は随分前にハルヒSSスレで見たやつです。
知ってる人いるだろうか。

またなんかあったら投下します。
556 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 02:53:42.31 ID:3XCfZEAO
>>どっこいしょ氏
やはりキョンと一姫はガチレズとかじゃなくて普通に仲のいい友人で居て欲しいものだな、GJでした。

>>あきら氏
長門自重wwwwwwwwwwwwwwww
この後の展開も気になるところだ、GJっす
557 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 03:33:33.53 ID:EuzRJSA0
>>546
↑と同じく普通の友人なのが良かったです!
キョンの微妙な立ち位置を周りが補完してくれる構図っていいよなぁ


>>555
実は俺、スパッツ燃えなんだ ということで長門が同志すぎて吹いたwwwwww
しかし一姫の親戚は手広くやってますね
558 :キョン1/2 [sage]:2008/03/29(土) 03:38:17.00 ID:SOD8e1E0
 もうすぐ春というこの時期に相応しく、ここしばらくは暖かい日が続いたその次にその寒気はやって来た。
完全に気を抜いていたその攻撃に、私の体はかなりのダメージを受けてしまった。
つまり、風邪を引いてしまったというわけだ。
とは言え、朝の時点ではまだそれは「風邪気味」という程度でしかなかったのだが、
お昼ご飯を終えた5時限目の体育でちょっと悪い方へ成長しちまった。
幸い、国木田がたまたま持っていた薬を譲り受け、6時限目の半ばには症状も治まってきたのだが。
この薬、私にはちょっと効き過ぎてしまったようで、本来の役割はもとより、催眠効果の方もバツグンだったのだ。
かといって六時間目のこの授業、私は眠るわけにはいかなかった。
この時間の担当教員は居眠りした生徒に恐ろしい罰を与えることで有名だからな。

 という訳で放課後の私がどれほどの眠さに苛まれていたかが分かってもらえたかと思う。
いつものように文芸部の部室のいつもの場所に座り込むと、かのネコ型ロボの持ち主も真っ青な速度で夢の世界へ旅立ったというわけだ。

そう、だからこれはその時にみた夢の話だ。

ふと目を開けると、そこには形のいい額があった。
なかなか良いデコであったのでついつい凝視していると、それは奇声を上げて後退した。
デコを目で追いつつ体を起こすと、そこには前髪をカチューシャでとめ、おでこ全開にしたイケメンがたっていた。
ああ、ハルヒコだ。
やはり、こいつはいいデコをしている。
しかし、そういえばコイツは6時間目まではいつものとおりに前髪を下ろしていたと記憶している。
つまりこれは夢か。
夢ならもっと見てやろうと凝視していると、ハルヒコのヤツは私の肩に手を置いて、デコを近づけてきた。
さすが夢、サービス満点だな。
559 :キョン2/2 [sage]:2008/03/29(土) 03:39:31.95 ID:SOD8e1E0
「いいか、キョン。これは夢だ。」
ああ、わかってるよ。
「最近は確かに、俺を中心に面白いことが起こっているような気もしてきた。」
そうかい。
それは何よりだ。
「それとな。…実は俺、お団子頭萌えなんだ。いつぞや一姫ちゃんに結ってもらってたろ?あれ、結構似合ってたぜ。」
どんどん、形のいいデコが迫ってくる。
やがてデコはフレームアウトし、代わりにハルヒコの瞳が近づいてくる。
その真剣さに思わず、私は目を閉じた。



「…おい!おきろ!キョン!!」
「…んにゃー?」
ガクガクと肩を揺すぶれて目を覚ますと、目の前にハルヒコがいた。
前髪は下ろされているので、やはりさっきのは夢だったんだな。
しっかし…なんちゅー夢を見ちまったんだ、私は。
「あー…顔にイタヅラ書きとかしてないだろうな?」
「……す、するわけないだろ!そんな幼稚なこと!」
あれ、なんかこんなやりとりはしたことがあるような気がするな。
ストーブを貰ってきた日だったか?
あの日と同じようにすでに他の団員は解散した後だったから、私たちも部室にカギをかけるとさっさと帰宅した。
まぁ、あの夢をのぞけば、なんて事のない一日だったわけだ。

だから、次の日。
私の頭にしっぽじゃなくて団子がついていたのは、ただ単にいつもより15分ほど早く起きて暇だったからである。
それ以外に他意はない。ないったらない。
560 :458 [sage]:2008/03/29(土) 03:50:30.32 ID:SOD8e1E0
…という妄想が、前スレ791氏のレスから沸き起こった。
791氏、ネタの一部頂きました。申しわけない。
そして皆さんの鼻血が出そうな良SSの合間にお目汚しスマソ。

>>460
あんな電波の保管、ホンとにあざーっす!!
561 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 07:03:57.60 ID:3XCfZEAO
>>560 いや、朝からいいもの読ませて貰った。GJだ!これで残りの労働時間も頑張れる
562 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 08:43:12.21 ID:yP5zCcY0
♀古泉のセリフ読んでると脳内でひぐらし詩音の声が鳴り響くww
563 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 09:49:10.35 ID:POHyy360
朝からいいものを見たぜ。GJ!
他のss作者さんたちもまとめてGJ!




そしておまいらの妄想にニヤニヤww
564 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 11:17:20.33 ID:vS/NmOs0
>>546
>>560
SSを保管しておいてよろしいでしょうか?
あと題名をねがいします

>>アキラさん
SSページと1作目は「あきら」になってるんですが、
「アキラ」で統一したほうがいいですか?
565 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 11:20:00.81 ID:h198REAO
520氏のネタから更に

電車の王様で
モモ:ハルヒコ
ウラ:長門
キン:みつる
リュウ:一姫
良太郎:キョン子
で当てはめたらどうよ?という電波を受信した俺、参上
みつるはデネブでも良いかもしれないが
566 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 11:23:24.15 ID:EuzRJSA0
>>560
投下乙です お団子はいいものだ
キョン子はアップってイメージが強いな。下ろすのはウザくて敵わんとか言いそうだし
自分の中で「なぜショートにしないのか」という命題が浮上してしまった

てか自分コンマ2の壁に負けてたんだな。しかも気づいてないorz
567 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 11:52:39.91 ID:oRUCJxMo
起きたら二作品も投下されてるとは ……超GJ!!
568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 11:53:19.74 ID:vS/NmOs0
>>565
男勝りキョン子
無口キョン子
子犬キョン子
お嬢様キョン子
ですね、わかります

でもこれ女の子だからライダーじゃなくて、コレクターユイとか新白雪姫伝説プリーティアじゃね?
569 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 13:27:46.60 ID:288stwg0
>>565
それだと性格合ってなくね?
570 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 16:03:10.40 ID:QTrsrek0
ttp://imgb1.ziyu.net/view/figma/1206772735.jpg.html
もっと出来の良いの造ってる人も居るみたいだけど
自分なりに魔改造でキョン子figma作ってみた。難しい。
改良点・キョン子のココはこうだろ?など、ご意見求む。
571 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 16:41:00.97 ID:uoKuNgDO
ネ申 が 降 臨 し た ! !


質問だがいくらで売ってくれるんだ?


願望としてはもうちょいポニテ
長いほうがいいと思う
572 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 18:21:24.33 ID:n9B1GTIo
神がまたひとり舞い降りたぞ!

要望といえば…キョン子ならオーバーニーじゃない黒か紺のソックス希望
573 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 18:37:45.02 ID:sPRyo7Eo
よし、給料入ったらふぃ熊買ってきていっちゃんとキョンちゃん作るぜ!!

>>564様、どっこいしょです。
保管申し出ありがとうございます。
題名……どうしようかな。構想とだいぶ違うSSになったおかげで考えつきません。
お任せしますww
574 :570 [sage]:2008/03/29(土) 18:54:04.34 ID:QTrsrek0
>>571
ポニテ、少し小さいかなと感じてたので修正する決意が固った。
しばしお待ちを。

>>572
紺ソックスは長門がデフォで履いているのですぐに換装できる。
しばしお待ちを。
(ちなみに自分の中では黒オーバーニーがキョン子のデフォだったんだけど、公式?はどうなんだろ・・・)
575 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 20:12:16.40 ID:uoKuNgDO
>>574
俺の願望がお役に立てて光栄だ


完成の暁にはぜひ郵送を(ry
576 :570 [sage]:2008/03/29(土) 20:15:46.82 ID:QTrsrek0
できた。
http://imgb1.ziyu.net/view/figma/1206789091.jpg.html

変更点
・前髪を少し短くしてデコ広くしてみた
・ポニテ交換&髪止め付き
・黒オーバー→紺ソックス

どうかなあ。髪止めつけるとハルヒっぽくなっちゃうかな。
ポニテはしっくり来るパーツが無くて難しい。とりあえず少し大きくしてみた。
577 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 20:22:50.34 ID:vZMb.eMP
何と言う神

それを よこせ! おれは かみに なるんだ!
578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 20:25:55.23 ID:3XCfZEAO
>>576 GJ!個人的に言えばもちょっとポニーテールが長くていい
>>577 そしてお前は落ち着け
579 :570 [sage]:2008/03/29(土) 20:47:21.38 ID:QTrsrek0
米くれた人ありがとう。
とても参考になる。

造り方を解説してるサイトもあるよ。
ttp://blog.charablo.com/ellelina/
自分は長門figmaしか持ってないからここの造り方は真似できないんだが。熱意のある人はぜひ作って見せてww

今まで見てきた中ではこれが一番出来が良いかな。
ttp://imgb1.ziyu.net/view/figma/1205243178.jpg.html
これ造ったのははたぶん職人さんだね…。
ちなみに自分はフィギュアも魔改造も今回が初めてなので、とても神とか呼ばれるようなレヴェルじゃないよww
使ってる道具も普通のカッターとマーカーだけ。
580 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/29(土) 22:11:53.78 ID:lPuNuJ.0
すげぇぇぇぇ!!!
キョンverが発売したら、ぜひハルヒコを作ってください!!
581 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/29(土) 23:33:52.68 ID:n9B1GTIo
>>576
神様ありがとう!ありがとうと何回言えばいいんだ!ありがとう!
魔改造か…昔シャナのフィギュアでやって
知識がなかった故に悲惨なことになった覚えがある
582 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/30(日) 02:16:08.47 ID:Pm3KjcSO
一日ぶりにきてみたら
マカイザーだらけでワロタww
583 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/30(日) 02:42:01.14 ID:VjPX2sI0
>>580
ハルヒコは自分の熱意が足りないかも。
一姫が先になる可能性が高いww
気長に待ってて。

>>581
いえいえ。
シャナで何を造ろうとしてたのかがキニナル

>>582
流れを読まずに飛び込んでゴメンぉ
キョン子に関しては模型板とかで聞くよりココが一番適切だと思ったから。

では板汚しスマソ
584 :581 [sage]:2008/03/30(日) 03:25:09.33 ID:Jtlcsdgo
>>583
>シャナで何を造ろうとしてたのかがキニナル
シークレットのものだが制服のスカートと上着が上手くくっつかないことにむかついて
仕方ないからボックススカートをとっぱらってぱんつを…
これ以上は禁則事項です、ごめんなさい
585 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/30(日) 03:37:46.41 ID:yw.kSkAO
受信した電波置いてきます。SS書きさんが文章化してくれたら嬉しくてしぬ。

・キョン子のバイト先に現れるSOS団

・バレンタイン。団員にあげた分以外に、ひとつだけ違うラッピングのチョコを持ってるキョン子。偶然それを見て大いにピクピクモヤモヤするハルヒコ。
実際はキョン子が女の子からもらったチョコ。
586 :偽閉鎖空間 ハルヒコ編1/2 [sage]:2008/03/30(日) 04:07:18.12 ID:4n1fyDg0
>>558、559の別視点です。というか辻褄合わせ編です。
そちらを先に見たほうが分りやすいような気もするけどそうでもない気もします。
----------------------------谷折----------------------------
まったくいまいましい。
高校生にもなって、掃除中に雑巾とモップで野球をやる馬鹿がいた。
さっさと終わらせて迅速に偉大なる活動を開始するために、このSOS団団長様がマジメに掃除をしてやっているのにも関わらず、だ。
もっとも、コッチは廊下、あっちは教室だから放っておいたのだが、流れ弾…いや流れ雑巾が俺の顔にぶち当たったのだ。
ノーコン野郎には即座に飛びけりをかましてやったし、すぐに顔を洗ったがいまいましさが拭えない。
俺が巨大生物なら街を一つ壊すくらいの勢いで暴れてやるところだね。
そう思いながら部室へ向かう途中、一姫ちゃんが今日は急なバイトが入ったと言ってきた。
そういえば、昨日みつるちゃんも用事があるから明日はこれない、と言っていた。
今日に限って我がSOS団は副団長もマスコットも不在とは、なんとも嘆かわしい。
というか、我がSOS団の誇る無口キャラも、今日はコンピ研にいく日じゃなかったか?
これはもうキョンに八つ当たりするしかないじゃないか。
団長の精神状態を安定させるのも良い団員の条件の一つだからな!
そう思って部室へ来てみれば肝心の相手が寝ているときた。
今日はホンキで厄日か?
まったく…いつぞやは否定したが、本当に顔にイタヅラ描きしてやろうか?
なんとなく間近で観察していながらイタヅラ描きプランを練っていると、いつの間にかキョンの目が開いていることに気がついた。
「ぅひゃゅ!?」
慌てて後退したが、うっかり変な声出ちまった!かっこわりぃ!
しかし、いつもならここでなんらかのツッコミを入れるのがキョンの役割なのだが、なんだか様子がおかしい。
体は起こしたものの、なんだかぼんやりした表情で、じっとコッチを見ている。
「…あー…はるひこだぁ…」
なんだ!なにが起こった!
なんでそんな嬉しそうに微笑んでるんだキョン!!
「んー…おでこ……?」
キョンは寝ぼけているのか、そんな事をいいながらじっと俺を見ている。
おでこ?
そういえばさっき顔を洗うのに前髪をあげて、そのままだった。
もしかして、6時限目までと俺の髪型が違うから夢だと思ってたりすんのか?
 …夢といえば、いつぞやみた、変な夢を思い出した。
どことなく雰囲気のおかしい学校にコイツと二人きり。
そして意味のわからない事ばかり言ったと思えば最後にデコ萌えだとかいいだす、そんな夢だ。
俺がときたまキョンに対して妙な感情が沸くようになったのも、きっとあの夢のせいに違いない。
うん?考えてみれば、俺ばかりがモヤモヤするのもおかしいよな。
こういう事は、平の団員も平等に分け与えるべきじゃないか?
分け与えるべきだとも。
「いいか、キョン。これは夢だ。最近は確かに、俺を中心に面白いことが起こっているような気もしてきた。」
キョンの肩に手を置いて言い含める。
俺を中心というか、キョン中心のような気もたまにするが。
587 :偽閉鎖空間 ハルヒコ編2-A/2 [sage]:2008/03/30(日) 04:11:00.46 ID:4n1fyDg0
「それとな。…実は俺、お団子頭萌えなんだ。いつぞや一姫ちゃんに結ってもらってたろ?あれ、結構似合ってたぜ。」
いいながら、顔を近づけてゆく。
もちろん嫌がったりすればすぐにやめるつもりだった、んだが。

…まさにゼロ距離になる寸前で目を閉じて、そのまま寝オチってのは…
いくらなんでもあんまりだろ!?
この、バカキョン!!
っく〜〜〜〜、自爆か?俺。
頭をかきむしって落ち着きを取り戻すと、しばらくベアハッグをかましてからたたき起こしてやった。
まぁそういう、厄日に近い一日だったわけだ。


さて、その次の日。
俺のひとつ前の席のヤツの頭に団子がついていた。
試合に負けて勝負に勝つってヤツだな、これは。
「…似合ってるぞ。」
そう声をかけると、そっぽ向きやがったけどな。
耳、赤いぞ。
588 :偽閉鎖空間 ハルヒコ編2-B/2 [sage]:2008/03/30(日) 04:15:48.89 ID:4n1fyDg0
「それとな。…実は俺、お団子頭萌えなんだ。いつぞや一姫ちゃんに結ってもらってたろ?あれ、結構似合ってたぜ。」
いいながら、顔を近づけてゆく。
もちろん嫌がったりすればすぐにやめるつもりだった、んだが。
…まさにゼロ距離になる寸前で目を閉じられたら、いっちまうのはしょうがないよな?

翌日、見事に風邪を引いて学校を休んでしまったのは天罰って奴か?
さらにその翌日、俺が休んだ時にかぎってヤツがお団子頭だった事を人づてに聞いて更に凹んだ俺だった。

589 :458 [sage]:2008/03/30(日) 04:26:56.76 ID:4n1fyDg0
どうも、458です。調子に乗りました。結末はどっちがいいか迷ったので思い切って両方だしましたサーセン。
これから鼻血だしていって来ます。
ところで、谷折でさばおりされるwawawaを連想したのはもう末期でしょうか。

>>564
ありがとうございます!!
タイトルは、「偽閉鎖空間 キョン編」でお願いします。
もし、次いででよければ、ハルヒコ編もお願いできますでしょうか?

>>566
ショートは意外と面倒。
ポニテとかの結ぶ髪型は、結んでしまえば後は何もしなくていい。
寝癖があっても結んでしまえば解決。
しかし、ショートは違う。寝癖はつく。はねる。風でぐちゃぐちゃになる。
しかも、頻繁に美容院にいかねば髪型が維持できない。
簡単にくくるだけのポニテは、まさにダルにうってつけの髪型だと思うのです。

ところで、キョンがポニテ萌え→キョン子がポニテ
なら、キョン子がデコ萌え→キョンは??と思ったんだけど、
キョンて、結構前髪短いっすよね。
そんなこと考えるのはもう末期ですか。末期ですよね。
590 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/30(日) 05:44:09.62 ID:vrXeajY0
>>573
じゃあ、「イタズラっ子一姫ちゃん」で作成しておきます

>>589
了解しました
591 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/30(日) 17:38:05.01 ID:BPePPAg0
乙!!
>>589を読んで、そういえば♀wawawaってバーローwの園子っぽいよね!
と思った。

と言う訳で、wawa子の実家は超金持ちという電波受信
592 :23:55 [sage]:2008/03/30(日) 18:25:47.22 ID:l8srY2I0
みなさん乙です
ちょいと試験的に作ってみた。
違和感ありまくりだがどうだろうね
593 :呼称変更sss [sage]:2008/03/30(日) 18:26:20.21 ID:l8srY2I0
 梅雨の季節、部室の窓の外では昼ごろから降り出した雨が音を立てている。オレは折りたたみ傘持っているから関係ないがね、一姫、お前はどうなんだ。
「あたしは大丈夫ですよ。2人で入っても大丈夫な傘を持ってきてますから」
 そうかい、で、なんで少しがっかりしたように応えるんだ?
「キョンちゃんが持ってなかったら相合傘ができましたのに、と思っただけです」
 お前と相合傘するなら濡れて帰ったほうがいいような気がするのは何故だろうね。ほらこれで終了っと。
 そういってオレは盤上の白い石を黒で染め上げていく。オセロで三戦連続四隅を取ったのは初めてだな。一姫は困り顔で肩をすくめると自分の石を回収していく。積みあがった石の高さは二倍くらいあるな。
「はい、どうぞ。熱いから気をつけてね」
 執事服姿のみつるさんがオレと一姫の前に湯気の立つお茶を置いてくれる。
「いえ、ありがとうございます」
 礼をいって湯のみをとる。肌寒いこの季節に暖かいお茶はありがたい、みつるさんの入れたのならなおさらです。
 うれしそうに笑ってみつるさんはゆうきのところにお茶を私にいった。古本屋にありそうな、どことなく擦り切れた古書を読んでいたゆうきはちらと顔を上げて湯のみをもらっている。もう一勝負お願いします、と言われてオレは一姫に向き直った。さて、少しは手加減してやろうかね。

594 :呼称変更sss [sage]:2008/03/30(日) 18:26:53.66 ID:l8srY2I0
バンと音がして部室の扉が開かれた。こんな乱暴に入ってくるのはあいつしかいない。
「あー岡部の奴、話が長いんだよ」
 頭をガシガシかきながら入ってきたハルヒコは、仏頂面で指定席に着いた。みつるさんがいつもにはない素早さでお茶を入れてハルヒコの前に置く。居眠りがバレて担当に呼び出された団長様は、それを一息に飲み干した。
「うむ、みつるはお茶を入れるのがうまくなったな。これからも精進するように」
 先輩を呼び捨てはいつものことだ。うまいお茶を飲んでころっと機嫌がよくなったハルヒコはおかわりをみつるさんに頼んでパソコンに取り掛かった。
「本当に、ハルヒコ君は安定しましたよ」
 オレと一緒にハルヒコをみていた一姫は、顔を近づけてそういった。
「このごろの彼を見ていると、本当にハルヒコくんが力を持っていることが信じられなくなります」
 そうかい、それはいいことじゃないのか?
「ええ、いいことですよ。あたしたちにとって、彼の安定こそが最優先事項ですから」
 そうだったな。まあ、そうじゃないと思っている奴もいるんだろうがね。
 オレは朝倉を思い浮かべ、そして本を読んでいる宇宙人に目を向けた。あいつにとってはなにか起きたほうがいいのかもしれんね。そのためのコンタクト用インターフェースなんだろうし。
「ぼくはそういうの、おきてほしくないんだけどね」
 いつのまにか横に座っていたみつるさんが、苦笑気味言った。そうですね、未来人にとっては過去がまるっきり姿を変える可能性のある、ハルヒコの騒動を歓迎する気は毛頭ないでしょうね。でもハルヒコの騒動が過去の重要な一要因になっているとしたら、あなたはその騒動をおきるようにハルヒコをけしかけたりすることは無いのですか?
「それは……禁則事項です」
 曖昧な表情のみつるさんにまあそうだろうな、と思いつつ、視線を感じて振り返った。
「なんだ、ゆうき?」
595 :呼称変更sss [sage]:2008/03/30(日) 18:27:18.15 ID:l8srY2I0
「……彼が外部からの影響によってなんらかのアクションを引き起こすと言うことは、君がその影響になる可能性が高い」
 ただそれだけ、と、言ってゆうきは本に視線を戻した。オレはなんとなくいやな思いにかられながら一姫とみつるさんのほうを見る。一姫はいつものどこか困った表情をうかべ、みつるさんは少しおびえていた。
 どういうことだ?
「つまり、ハルヒコくんはあなたが世界を滅ぼしてと言ったら、そうする可能性が高いということですよ」
 買いかぶりすぎだな、ハルヒコはそんなことするはずがない。オレが頼んだからってだけで、そんなアホな事態はおきるはずが無いさ。第一
「オレは今の状況をなかなか楽しんでいるんだ。そんなこと、想うわけ無いだろ」
596 :23:55 [sage]:2008/03/30(日) 18:31:29.12 ID:l8srY2I0
以上です
個人的にオレっ娘なキョン子も捨てがたいと思って作ってみた
なので支離滅裂な超短編だがその辺は目を瞑ってください
597 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/31(月) 00:32:45.88 ID:v1gxD7.0
>>589
>wawawa
同じこと考えたwwwwww
別視点GJ!

あとショートの命題を出したのは自分なんだが、えらい納得したよ
実は今ショートにしたばかりなんだがいちいちセットすんのが大変だ

>>596
キョン子の声は脳内イメージで低めなんだけどオレっ娘だと更に低い感じ
簡単にペース乱されないキョンっぽさが出てて確かに捨てがたい
あと他のメンバーも微妙に人称がユニークになってるww
いつもと違う感覚で面白かった
598 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/31(月) 12:42:36.49 ID:5jzEZYSO
>>594
「オレ」にすると絶対男キョンになると思ったんだがそうでもないなw
なんでだろうか
とにかくGJ!!

最近は職人さんが増えて楽しいわ
599 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/31(月) 18:34:05.99 ID:8tWnFUAO
オレっ娘も案外大丈夫そうだなww



何はともあれキョン子は俺の嫁
600 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/31(月) 20:34:34.79 ID:eSVwwF20
鶴屋先輩(♂)×国木田(♀)っていうカップリングに嵌った(´・ω・`;)
601 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/31(月) 21:17:46.71 ID:M0pyQkAO
あっそ














どうせならプレゼン汁
602 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/31(月) 21:25:44.54 ID:Imm8dgAO
おいおいみんな待てよ。

キョン子は俺の妹だと何回言え(ry
603 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/31(月) 21:28:34.01 ID:Imm8dgAO
連投スマン、電波を受信した。

孤島で酒を飲んで酔ったキョン子がハルヒコに甘え、戸惑いつつも甲斐甲斐しく世話しながらときめくハルヒコ
604 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/31(月) 22:58:05.03 ID:ExyUZgE0
>>603
体内のアルコールを分解してあげようと思ったけど面白いのでそのままにして、
さらに写真を撮る長門というわけですね。わかります。
605 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/31(月) 22:59:52.39 ID:ExyUZgE0
>>592
23:55氏
SSを保管しちゃってよろしいでしょうか?
606 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/31(月) 23:01:08.78 ID:KBrbn.DO
次の日には頭痛の激しいキョン子と
目の合わせられないハルヒコがいるのですね

成る程
607 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/01(火) 00:02:00.73 ID:VrQY.2AO
SSこいこい
608 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/01(火) 00:18:35.47 ID:r.Vhwvko
ちょwwwwwwヤフーニュース枠にキョン子が取り上げられてるwwwwwwwwww
609 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/01(火) 00:20:39.03 ID:EkFXxJc0
ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
610 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/01(火) 00:24:21.75 ID:4L3GGYAO
今日の会議中での出来事



上司がえらくつまらん話をしている脇で俺は、


ハルヒコとキョン子が閉鎖空間で2人きりの時のシーンでのラストにキョン子が
【あたし実は坊主萌えなんだ。】


という電波を受信して盛大に吹いた

こっぴどく説教くらったけが、こればっかりは仕方ないと思うのは俺だけじゃないはず
611 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/01(火) 03:19:43.47 ID:DoJeGhgo
>>608
kwwsk
612 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/01(火) 04:32:22.00 ID:ndPY3MSO
>>610
あなたの脳内で繰り広げられる閉鎖空間ですね
わかります


つかwiki職人さんいつもゴッドジョブです
あなたのまとめがとても見易くてとても助かっています
613 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/01(火) 06:13:09.56 ID:NUqsBYko
さて、涼宮ハルヒコの憂鬱のフォルダが284MBなわけだが。
一日限定うpでもするか・・・。
614 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/01(火) 10:52:46.00 ID:z9FydcDO
スレチかもしれんが今日一日だけらしいので貼らしてくれ……

http://vipmain.sakura.ne.jp/index.html

何やってんだwwwwww
615 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/01(火) 19:58:09.18 ID:Yqu/c9o0
>>608
kwsk

>>614
オムライス吹いたwww
616 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/01(火) 22:17:21.50 ID:dPIaMVs0
キョン子本の電波を受信した
617 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 00:04:03.40 ID:z4zeFpUo
>>611
>>615
4/1
618 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 00:36:40.83 ID:aiVQ832o
某所から転載
http://blog95.fc2.com/m/moemoedoll/file/20080401_fk_a.jpg
619 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 02:37:55.66 ID:RyvSRkSO
今日VIPでエイプリルフールハルヒスレが立ってて
それ見てインスパイヤ


長門「……」
キョン子「ん?長門?何か用?」
長門「……君のこと、嫌い…」
キョン子「えっ…?」
長門「……嫌い…」
キョン子「…あ、あぁ、そうなんだ…。
…あぁ、そう……」
長門「……」
キョン子「……」
長門「……今日はエイプリルフール……」
キョン子「……へ?」
長門「…今日は嘘ついてもいい日」
キョン子「……」
620 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 02:57:13.68 ID:y2.2XIAO
萌えたあああ!!(*´Д`)
ついでに団長ネタver.投下



ハルヒコ「キョーン!」
キョン子「なに、ハルヒコ」
ハルヒコ「俺はお前が嫌いだ!」
キョン子「…は?」
ハルヒコ「…ぎゃはは引っか」
キョン子「私は好きだよ」
ハルヒコ「は」
キョン子「いいけどさ」
ハルヒコ「こ、こら待て、今のは」
キョン子「エイプリルフール」
ハルヒコ「本気じゃ…あ? あーっ!くそーー!!」
621 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 03:10:56.30 ID:y2.2XIAO
始終満面の笑みを浮かべてるせいで嘘がバレるハルヒコ
622 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 03:43:33.15 ID:RyvSRkSO
布団の中ニヤけた
どうしてくれよう
623 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 10:15:01.37 ID:25/4Azw0
突然な上に時期が早いが、正直それまで性転換にはまっているかどうかわからない為
ミニssを投下させてもらう。

キョン子の独白、とでもしておこうかな。それでは。

7月の体育の授業といえばなんといってもプールだろう、もちろんあたしが通う北高にも水泳の授業が存在する。ただ教師たちが何を考えているのか知らないが、何故か男女で分かれたりはせず男女混合で行っている。うーん、思春期の男子女子だというのにこれでいいのかと思うけれど、一端の高校生が悩んでも仕方ないかとあたしはその現状を受け入れている。

ところであたしは正直スクール水着ってものが嫌いだ、ついでに競泳水着も、いつも着たくない思う。なんであんなに体の線がはっきり身につけなくちゃいけないのかと誰でもいいから問い詰めたいくらいだ。一姫くらいあるなら堂々としていられるだろうけど……言っておくけど別にあたしは自分の胸がこの上なく真っ平らで貧nyゴニョゴニョでぺちゃ……なことは気にしていない。断じて、ほんの僅かたりともだ。本当だからな。
でも今日はそれを気にしなくていい、だってあたしの姿はスクール水着ではなく体操着だからだ。もちろんこれは忘れたわけでもサボっているわけでもなくあれだ、女なら誰もが月に一度訪れるあれ。そのためあたしは炎天下の中、他の同じ境遇にいる女子と共にプールサイドの草むしりをしている、もちろん日陰を選んで。
あたしのあれは比較的軽い方だから楽と言えば楽だけど、みんながみんな軽いわけはなく、中には保健室に行く子までいる。……こう言っては何かもしれないけど、こんな日差しの下にいるとそれを羨ましいと感じる。辛いかもしれないけど、この炎天下にいるよりはずっとマシだろう。
あたしはひとつため息をついて、残りの時間が自由時間になったクラスメイトたちを見る。別段大騒ぎしている子はいない、女子の中には。谷口がちょっと溺れかけているくらいだろう。
今度はちらりと男子の方を見る、その中で人一倍騒いでいる人物、間違えようもないハルヒコがいた。その姿を見つけたあたしは少しだけ目を瞠った、ハルヒコがカチューシャを外していている。あいつがカチューシャを外した姿は珍しい、確か去年の夏に孤島に行ったときも頑としてつけていたような気がするし。
しげしげと観察していると水泳が得意な奴に勝負を吹っ掛けられたらしく、スタートラインにつく、1往復の100mみたいだ。他の男子の合図によりスタートする二人、走るのもそうだけど泳ぐのも速い。水泳部であろう相手に大差をつけて勝ったハルヒコは一休みのつもりか、プールサイドに上がった、……うわ。
思わずあたしは目を見開く。
ハルヒコの前髪は男にしては長い方だ、そして濡れたせいでさらに長く見えるそれは目まで覆っていてハルヒコは前髪を邪魔そうにかき上げた。
それは別に構わない、誰も気にしないだろうことだ、普通なら。でもあたしは目を惹かれてしまう、だって仕方ないでしょ、あたしはデコ萌えなんだから。言っておくけど誰のデコでもいいわけじゃない、話すと長くなるから割愛するけど正直ハルヒコのデコが一番あたしの好みなんだ。
だからその仕草に、露わになるデコに目が釘付けになるのも仕方がないことだろう。ただし視線の先にいるのはあのハルヒコだ。じろじろ見ているのが勘のいいハルヒコにばれないわけはなく、視線を感じたのかハルヒコがこっちに目を向けた。もちろんじっと見ていたせいであたしはハルヒコとばっちり目が合ってしまった。慌てて目を逸らしたけれど、久しぶりに見たハルヒコのデコはまだ脳裏に焼きついている。
ああ、夏だな、熱すぎる。くらくらして仕方ないよ、まったく。

624 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 14:51:23.21 ID:RyvSRkSO
>>623
乙!
デコのくだりに妙なエロスを感じた俺は末期
625 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 14:51:56.94 ID:sEhBJRU0
>>623
おおおお!GJ!!!

>>619-620
お前らときたら・・・
ファミレスで思わずニヤニヤしちまったじゃねーかwwww
626 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 15:29:41.17 ID:iN4L0ws0
エイプリルフールネタ&キョン子デコ萌えGJ

ちょっとしたネタを思いついたので、以下ネタとそのネタをもとにしたSSです。SSは中途半端ですいません。



「東中出身涼宮ハルヒコ」
「ただの女には興味ねえ。この中に、貧乳で、ポニーテールで、カーディガンを着てるダルデレがいたら俺のところに来い。以上」
これ、あたしのこと?
えらいイケメンがそこにいた。
627 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 15:30:25.86 ID:iN4L0ws0
サンタクロースをいつまで信じていたかっていう話はすっ飛ばすが、あたしはたいした感慨もなく高校生になり――、
涼宮ハルヒコと出会った。


無駄に広い体育館で行われた入学式も、配属された一年五組でのハンドボール談義もつつがなく終了し、岡部女教師の提案でクラスメイトの自己紹介が始まった。
最低限のセリフを噛まずに言い終えたあたしは、開放感に包まれながら着席した。替わりに後ろの奴が立ちあがり――ああ、あたしは生涯このことを忘れないだろうな――後々語り草となる言葉をのたまった。
「東中出身涼宮ハルヒコ」
ここまでは普通だった。真後ろの席を身体をよじって見るのもおっくうなのであたしは前を向いたまま、その涼やかな声を聞いた。
「ただの女には興味ねえ。この中に、貧乳で、ポニーテールで、カーディガンを着てるダルデレがいたら俺のところに来い。以上」

これ、あたしのこと?
さすがに振り向いたね。えらいイケメンがそこにいた。
ハルヒコは喧嘩でも売るような目つきでゆっくりと教室を見渡し、最後に大口開けて見上げているあたしをじろりとにらんだかと思うと、瞬間まるで生まれてからずっと探し求めていたものが今まさに見つかったかのような驚き顔になり、次いで満面の笑みを浮かべたかと思うと、大きな声であたしに言った。
「今見つかった。俺と付き合ってくれ」
当然、クラス中が盛り上がる。囃し立てる男子、キャーキャー騒ぐ女子。舞い上がらなかった、と言えば嘘になるだろう。でもあたしは結構冷静だった、と思う。確かにハルヒコはかなりかっこよかったが、こんな公衆の面前でしかも初対面の相手に告白するなんてとんでもない奴だ。ここであたし達が付き合うことになったら間違いなくクラス中から、いや学校中から注目の的になる。そんなのは嫌だ。あたしが求めていたのは平穏で無事な高校三年間なのだ。だからあたしは、
「いやだ」
断った。
「えーーーーー!!!」というクラス中の声と視線を背に、あたしは机に突っ伏した。
最後に見たハルヒコはまるで信じられないといったかのように目を点にしていた。きっと今まで告白だのナンパだの失敗したこともなかったんだろうね。残念でした、あたしはそんな軽い女じゃないの。
しばらくはがやがやしていた教室もハルヒコが再度にらみつけたのか長い沈黙が訪れた。クラス中が白い空気に包まれていたが、体育教師岡部がためらいがちにハルヒコに着席を促すとともに次の生徒を指名し、自己紹介が再開された。
突然の告白を断るという快挙とも暴挙ともいえる行動に少なからず興奮していたあたしも、これからのことを思うとげんなりしてしまった。ハルヒコとは暫くは席は前後ろだろうし、クラスは一年間一緒だ。やっぱりOKしたほうがよかったかなという考えが頭をよぎり、さらに憂鬱になった。

でもその憂鬱は後から考えれば小さなものだった。
そう、こんなのは始まりに過ぎなかったのだ。
628 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 15:36:56.20 ID:iN4L0ws0
以上です。
すいません。今のところこれだけなんです。お目汚し失礼しました。
629 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 17:24:09.63 ID:yoQq//.0
この発想はなかったGJwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ところで・・・今のところっていうと・・・続編も期待していいんですよね!?
630 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 18:51:15.57 ID:RyvSRkSO
>>628
ド変態すぐるwwwwwwwwwwwwwwwwww
だが新しいなwwww
631 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 20:02:43.49 ID:iN4L0ws0
>>629>>630レスありがとうございます。
>>627の続きを書いてみました。


その日は自己紹介以降涼宮ハルヒコと顔を合わせることはなかった。ハルヒコは担任岡部による今後の学校生活についての注意やらなんやらの話が終わると同時に教室を抜け出した。あたしはすぐに教室を出て廊下や昇降口でハルヒコと鉢合わせることを回避するために、しばらく動かないことにした。話しかけるなオーラを出しながら。
ただ、一人の人物にはそのオーラは効かなかったらしい。何の躊躇もなく前髪を左右にピン留めした女子が話しかけてきた。
「あんたのせいであたしの魅力をアピールする究極の自己紹介がさっぶーいものになっちゃたじゃないの。責任取ってよね」
悪かったな。
「悪かったな!?悪かったなで済んだら警察要らないでしょ。もうホントにもう、バッチシ考えてきたっていうのに。だいたいなんでまた涼宮とおんなじクラスなのよ。しかもあいつの後ろとか勘弁してもらいたいわよ。ねえそう思わない。ちょっと、あんた聞いてるの!」
聞いてるよ。っていうか後半あたし関係ないだろ?
「関係あるとかないとかそれこそ関係ないのよ。あ、でもさっきのあれは正しい選択だったと思うわよ。涼宮なんかと付き合ったら絶対ダメよ。あいつだけは絶対やめといた方がいいわよ。そういう意味ではあんたいいセンスしてるわね。名前なんだっけ?」
人に名前を尋ねるときはまず自分から名乗れよ。
「あたし?あたしは谷口よ。谷口・・・」
「キョン」
ん?ああ国木田か。
「キョン、さっきは大変だったね。昔からキョンは変な男に好かれるからねえ」
ほっとけ。それからそこの谷口には変なことを言うなよ。1が10になって返ってくるからね。ってもう手遅れか。
谷口は国木田にあたしの過去を根掘り葉掘り聞きだし、国木田も背びれ尾ひれをつけて返していた。
あたしは更なる憂鬱を感じながら、三人で下校することにした。ああ、ついでに言うまでもなく谷口はあたしのことをキョンと呼んでいた。

昨日よりも坂道がきつく感じるのは、谷口のせいか、ハルヒコのせいか考えながら歩いているとあっという間に学校へ着いてしまった。
あたしが前の方の扉を開けるとすでに教室にいたハルヒコと目が合った。あたしはガン無視するのも声をかけるのも嫌だったので、軽く目で挨拶をした。するとハルヒコの無愛想な顔が一気にほころび昨日と同じ満面の笑みとなった。そうされてあたしは不覚にも少し嬉しくなってしまい、自分の席に座る直前にハルヒコに「おはよう」と言ってしまった。
これがいけなかったんだろう。席に着いた途端後ろから、
「付き合ってくれるか!」
と嬉々とした声が聞こえてきた。しかも馬鹿でかい。
あたしは一気にテンションを下げ、億劫さをアピールするようにゆっくりと後ろを振り返り一言、
「いやだ」
と言った。
それからしばらくの間、あたしはハルヒコとの距離に細心の注意を払って生活することになった。
632 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 20:06:00.05 ID:iN4L0ws0
以上です。
すいません。もう少し続けてみようと思います。お目汚し失礼しました。
633 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 20:25:38.70 ID:I7WMhwAO
>>632
なんとけしからん!



もっとやれwwwwwwwwwwwwwwww
634 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 22:03:52.16 ID:iN4L0ws0
>>633レスありがとうございます。
>>631の続きです。


別段一人で喰うのは苦にならないもののなんとなく入学式の日からの流れもあって、昼休みになるとあたしは国木田と谷口と机を同じくすることにしていた。
涼宮ハルヒコの話が出たのはそのときである。
「あんた最近告白されなくなったわね」
何気にそんなことを言い出す谷口。まあそういうわけではないんだが、とりあえずうなずいとこう。
「もしかしてすでに付き合ってるとか」
なんでそうなる。そんなわけないだろう。
「もし少しでも心が傾いたら要注意よ。涼宮が変人だってのはあんたよく分かってるでしょう」
そうだな。
「あいつの奇人ぶりは常軌を逸しているわね。中学時代から変わってないっていうか。あ、知ってる?校庭落書き事件」
「なんだそりゃ?」
「石灰で白線引く道具で校庭にでかでかとAAを書きやがったのよ。しかも夜中に学校に忍び込んで」
「ああ、それ知ってる。確かこんなんだったよね」
と言って国木田はノートに描き始めた。
            _   ヵ、     ,.へ
         _∠  ,メ、 `ー――'   ヽ
    ___r-'´   、  `└-------ァ  /
  ∠ -ァ l      \    ヽ \ / /
   /  〉、、     ヽ弋  /レ'´/  /
  ./ /   | \l\|^ヽ  \Y | /  /      |\
 /ノ|  ト|--' ` ̄ \  !_/ノ |  {         j  ヽ 
 '′| l l、!    、_入 |t j   ',  `ー――‐"  ノ  
    l ト | ハ-‐′     Yー'   ` ----------‐´    
   V ヽ! .}    rっ .l
        `ー‐-_i  !─、
        / /==/ //∧
「そうそう確かこんなのだったわ。よく覚えてたわね国木田」
「ホントだな。それで、その犯人があいつだったわけか」
「本人がそう言ったんだから間違いないわよ。でもなんでなんだかはわかんなかったみたい。教師総掛りで問い詰めたらしいけどだんまりを決め込んだらしいわ。もっともこのAAはどっからどう見てもポニーテールね。つまりあいつのポニーテール萌えは昔っからってことよ」
だとしても何故あたしなんだろう。今までにポニーテールでカーディガン着たダルデレの貧乳はいなかったのかしらってなんか自分で言ってて腹立つなー。ま、胸がないのは事実だからいいけどさ。ぐすん。
ところで今教室に涼宮ハルヒコはいない。ハルヒコは四時間目が終わるとすぐに教室を出て行って五時間目が始まる直前にならないと戻ってこないのが常だ。食堂を利用しているにしても昼飯に一時間もかけないだろうし、そういや授業の合間の休み時間にも必ずと言っていいほど教室にはいない奴で、いったいどこをうろついてるんだか。ってまるであたしがハルヒコのことを気にしてるみたいじゃないか。あくまでこれは自分の身を守るための観察であることを付け加えておきたい。
「でもねえ、あいつモテるにはモテるのよねえ。イケメンでしょ、スポーツ万能でしょ、おまけに頭もいいんだもの。だまってたら変人だってのも解んないしね。だから一時期は取っ替え引っ替えだったのよ。でも相手が普通の女だと分かった瞬間に冷めちゃうみたいね。大半は自分から告っておいて最長で一週間、最短で五分で振ってるそうよ。ひどい奴よね。トラウマになるわよ。って聞いた話よ、ホントに。そんな目で見ないでよね。まあそういうことだから同じクラスになったよしみで改めて忠告するわ。あいつはやめとけ」
やめとくも何も、あいつに言ってくれよ。
「あたしだったらそうね、このクラス一押しはあいつね、朝倉涼。あたしの見立てでは一年男子でもベスト3には入るわね」
一年男子全員をチェックしたのか。
「もちろんよ。AからDまでランク付けしてそのうちAランクはフルネームで覚えたわ。聞いて驚かないで、朝倉はなんとAAランクプラスよ」
そうかい。
まあ確かに、イケメンだし、性格良さそうだし、頭もいいし、面倒見のいい委員長気質だし、しかも思わず日本刀を持たせたくなるサムライの面影もあるし。まあどっちにしろ谷口には釣り合わないな。
635 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 22:08:56.66 ID:iN4L0ws0
以上です。
すいません。まだ続きそうです。
ので、タイトルと作者名を書いておきます。
タイトル「キョン子の憂鬱」
名前 お目汚しの人
お目汚し失礼しました。
636 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 22:34:45.85 ID:z4zeFpUo
腐女子って日本刀大好きだね^^;
637 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 23:04:31.45 ID:uyv0RY.0
>>634 AAわろたww
ハルヒコはジェーン・スミスに気づいたのかな?続き激しくwwktk!
638 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 23:12:51.81 ID:lfmWIJAo
日本刀はなぁ…
639 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 23:30:32.91 ID:iN4L0ws0
>>634の続きです。


谷口に「最近告白されなくなったわね」と言われて首肯したが、半分嘘だ。谷口の登校時間が遅いだけで、ほぼ毎朝涼宮ハルヒコに告白されるか、されかけている。ハルヒコが暴走を開始するにはまだ一ヶ月弱ほどあったが、その片鱗といえる。
というわけで片鱗その一。
毎朝あたしが来る前に学校にいて、話しかけてくる。そしてあわよくば告白してくる。会話のきっかけは毎日違うが、そこにある法則があることに気がついた。曜日毎にやり方が違うのだ。月曜日は見事なほどにストレートな告白をし、火曜日は下駄箱の中に愛の手紙を入れる、水曜日は「昨日の宿題写させてくれない?」から始まり、木曜日は水曜のお礼とばかりに手作りお菓子を作ってきて、金曜日は週末の予定を聞いてくる。土日になったらどうなるかなんて考えたくもないね。
告白を避けるために朝早く来てもハルヒコは常に登校していた。早く来ても遅く来てもハルヒコの行動は変わらなかったので、他のクラスメイトに見られる前に済まそうと今は割りと早く登校することにしている。だから谷口は気づかないのだろう。
片鱗その二。
体育の授業前に男子は五組、女子は六組に別れて着替えをするのだが、あたしたちが教室から出る前に脱ぎだす。しかもしばらく上半身裸のまま。あきらかに誰かに見せたがっている。まあ、いい体してるとは思うけど、普通はちょっと引くぞ。
片鱗その三。
どこから聞いたか知らないが、あたしが入ろうかと思っていた部活に全て仮入部している。そして結局あたしがその部に入らないことが分かるとその時点でやめていた。
お前がしたいことがよーく分かったよ。
この件により、「今年の一年におかしな男がいる」という噂とともに、「その原因は前の席の女子であだ名はキョンだ」というあられもない噂まで学校中に伝播し、涼宮ハルヒコとあたしことキョンの名は学校の常識と化していた。


弟を連れて田舎のジーさんちに行っていたゴールデンウィーク明け、あたしは不覚にも久しぶりにハルヒコに会えることが楽しみだな、と思ってしまっていた。思ったのは一瞬だったし、すぐ直後に今のは気の迷いだと言い聞かせて心を静めた。しかしまあ一瞬とはいえそんなことがあったからだろう。珍しく途中で一緒になった谷口と教室に入って別れた後、あたしは後ろの席に座るハルヒコがゴールデンウィーク中の数学の宿題を写させてくれと言ったときに、ノートと一緒に言葉を発してしまった。
「曜日で口説き方を変えるのはダルデレ対策か」
ハルヒコは満面の笑みであたしを見つめた。
「いつ気づいたんだ」
少年のような無垢の声でハルヒコは言った。
「んー・・・ちょっと前」
「・・・そうか」
いつものハルヒコと比べるとだいぶ低いトーンだったのであたしは肩透かしを食らってしまった。てっきりいつものように「付き合ってくれ」といってくるのだと思っていた。ハルヒコはあたしから顔を背け、窓の外の空を見ていた。いやもっとずっと遠くを見ていたような気もする。あたしは少しだけ、ほんの少しだけ寂寥感を感じた、気がする。やがてハルヒコはあたしに向き直って訊いた。
「俺、お前とどこかであったことあるか?ずっと前に」
いつもなら新しい口説き文句かと一蹴するところだったが、さっきまでのハルヒコの様子が気になっていたこともあってあたしはごく真面目に、
「いいや」
とだけ答えた。
640 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/02(水) 23:37:32.59 ID:iN4L0ws0
以上です。
>>636>>637>>638レスありがとうございます。
>ジェーン・スミスの件
そこまでまだ考えていませんでした。今後どうなるかも分かりませんのでお楽しみに。
>日本刀
一ヶ月ほど前の性転換ハルヒが流行りはじめたときに見た『日本刀を持った朝倉涼がキョン子を追い詰めるシーン』が目に焼きついて離れないんです。原作はもちろんナイフですが、自分の都合で日本刀にしました。脳内転換して読んで頂ければ幸いです。
それではお目汚し失礼しました。
641 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/03(木) 00:13:21.33 ID:wYAAz0I0
お目汚しの人GJ!
なんかわからないけどすきだなぁ・・。
642 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/03(木) 00:31:29.61 ID:8RH1v9w0
>>640です。
>>639の後半部分が読み返していて説明不足というかおかしな文章に感じたので、訂正します。あとで訂正します。すいません。
これじゃ本当に、お目汚しですね。

>>641レスありがとうございます。
すきと言ってくださるのはうれしい限りです。
出来る限りまともそうな文章を心がけますので、続きが上がりましたら是非お付き合いください。
それではお目汚し失礼します。
643 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/03(木) 00:57:54.18 ID:PVrlETs0
これはwktkせざるをえないww
頑張って下さい!
644 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/03(木) 01:09:54.54 ID:cTidlr.0
おお、二日ぶりにきたら色々いいものが投下されてる…
皆さんGJ!

ところで、ハレ晴レユカイのダンスは、立ち位置が変わると萌えると思うんだ。
転換前  転換後
ハルヒ→ハルヒコorみつる
みくる→一姫
長門 →キョン子
キョン→長門
古泉 →ハルヒコorみつる
こんな感じだと萌える。特に、ハルヒ(ハルヒコ)が長門(キョン子)の背中を押しながら移動するあたりとか萌えるに違いないと思うんだ。
645 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/03(木) 05:25:03.57 ID:kRM6d9U0
お目汚しの人てww
wikiに「作者:お目汚し」で補完される様を想像してしまったじゃないかwwwwww
ともかく>>623>>640GJ!


>>644
あくまでみくるパートの後ろでのやりとりというさりげなさに萌えた
キョン子はやはり裏方がいい
646 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/03(木) 11:51:36.23 ID:eU8A7ESO
基本的にはやる気がないからなww

ハルヒコ「よし!ダンスやろうぜ!」
キョン子「い、いきなりだな。
なんで高校生にもなってダンスなんかせにゃならんのだ」
一姫「へぇ、ダンスですか。
楽しそうですね」キョン子「おい」
ハルヒコ「だろ?
なぁ、有希もやるよな?」
長門「…………やる…」
キョン子「おーい」
みつる「みなさんお茶が入りまし−−−」
ハルヒコ「よーし!
そうと決まりゃあ早速みつるはメイド服に変身だ!!(がばばっ)」
みつる「ひゃあぁぁあ…っ!!
何なんですかぁぁっ!」
ハルヒコ「問答無用ーッ!!」
キョン子「おいおい!みつる先輩は男の子だぞ一応!」
ハルヒコ「…ん?ならお前が着るか?」
一姫「!!!」
キョン子「あ……いや…」



オチ?ねえよwwwwwwwwwwwwwwww
647 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/03(木) 20:16:34.43 ID:8RH1v9w0
お目汚しの人です。
続き書き終わっていません。続き期待されている方ごめんなさい。
wikiに途中まで保管させていただいたんですが、AAが崩れていしまいました。
これは仕方のないことですよね。
もしも何かよい知恵をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お手数ですが勝手に直しちゃってください。
なんかすいません。
648 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/03(木) 21:33:42.71 ID:X6PXh9co
>>642
GJ!
なんか切り口が新しいな
髪型の変化だとか奇行とかの改変が、元とは全然違うけど
元が感じられた上でこれはこれとして違和感ないというか。
649 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/03(木) 21:46:03.07 ID:8RH1v9w0
>>639の後半部分から新しくしました。
お目汚し失礼します。


弟を連れて田舎のジーさんちに行っていたゴールデンウィーク明け、あたしは不覚にも久しぶりにハルヒコに会えることが楽しみだな、と思ってしまっていた。思ったのは一瞬だったし、すぐ直後に今のは気の迷いだと言い聞かせて心を静めた。しかしまあ一瞬とはいえそんなことがあったからだろう。珍しく途中で一緒になった谷口と教室に入って別れた後、あたしは後ろの席に座るハルヒコがゴールデンウィーク中の数学の宿題を写させてくれと言ったときに、ノートと一緒に言葉を発してしまった。
「曜日で口説き方を変えるのはダルデレ対策か」
ハルヒコはあたしの左手から数学のノートを受け取ることなく目を点にし固まっていたが暫くするとまるで氷が解けるように口元が緩み、目の照準をあたしに向けて言った。
「いつ気づいたんだ」
驚きと喜びがないまぜになった声で訊いてきたハルヒコに、あたしは今日二回目の不覚をとった。すなわち「こいつ少し可愛いZE」とか思ってしまった。
「んー・・・ちょっと前、かな」
あたしは別にハルヒコにつられて上ずった声で言ったわけではない。決してない。「かな」はサービスであることをここに付記しておきたい。いかん、少し頬が緩んでいる。
しかしハルヒコの様子はそれまでと違っていた。
ハルヒコを流し見ると、100Wの笑顔が突然、何か大事なことを思い出したかのような顔になり、さらには今まで見たことのないほどの真剣な表情になった。ハルヒコは低いトーンで訊いてきた。
「俺、お前とどっかで会ったことあるか?ずっと前に」
は?新しい口説き文句か?それかなり使い古された言い回しだぞ、とは思わなかった。普段からかなり馬鹿正直だったハルヒコがいつもの三割り増しに真面目になっているからだ。それにしても鈍感というかKYというか。折角あたしが年に一回あるかないかの乙女チックモードに入りかけていたのに訳の分からない質問でみすみすチャンスを見逃すとは。
まあともかくあたしも真面目に答えることにした。
「いいや」
あたしはそれだけ言うと「はいこれ」と言ってノートをハルヒコの机の上に置き、前に向き直った。
ただ最後に見たハルヒコの目になんとも言えない哀愁を感じてしまったあたしは、再度振り向くことにした。が、もちろんこの行為は告白対策としては失敗であり、昼食時には谷口の説教も覚悟しなくてはならない。
「ノート、早く返せよ」
そう言うと、ハルヒコは一瞬で笑顔になり、「よし付き合おう!」と言い出した。そしてもちろんあたしの答えも決まっていた。
「いやだ」
ハルヒコの意気消沈とした姿が、やっぱり可愛く見えたのはここだけの秘密である。


きっかけ、なんてのは大抵どうってことないものなんだろうけど、まさしくこれがきっかけになったんだろうな。
あのときの話はあれっきりだったが、翌日からハルヒコの行動は大きく変わった。
まず、イメチェンと称して頭にカチューシャを乗っけてきた。男がカチューシャなんてと最初は違和感を感じたあたしも次第に慣れていき、そのうちハルヒコとカチューシャは切っても切れない存在になっていた。
告白の回数も減ってきた。それまでのハルヒコは告白するために会話をしていたようなものだが、あれ以来会話のための会話を、楽しむための会話をするように努力しているようだ。告白もひとつのネタになりつつある。まあ、あいつは本気なんだろうが。
ただ、会話の内容はとても普通とはいえなかった。少なくとも耐性のない奴からは電波な話と蔑まれても仕方のない内容だ。あたしはその手の話は嫌いじゃなかったし、なによりハルヒコが楽しそうに喋るもんだからついつい相手をしてしまっていた。谷口からは「あんたはもう手遅れかもね」と言われたが。
話の内容はこんな感じだ。隣のクラスに実は宇宙人がいるとか、未来人のショタキャラな先輩の話とか、今度超能力者が転校してくるとか。高校生にもなってという奴もいるだろうが、勝手に妄想する分には許される範囲だろう。
さすがに自分のことを進化の可能性で時空の歪みで神みたいな存在だといったときにはデコピンしたけどな。
そのときにはわざわざハルヒコがつけていたカチューシャで前髪を上げさせてデコを露わにしてからやってやった。そのとき見たハルヒコのおでこは結構、いやかなりツボだった。あたし実はおでこ萌えなんだ、とはハルヒコには言わなかったけどさ。
650 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/03(木) 21:51:54.26 ID:8RH1v9w0
以上です。
お目汚し失礼しました。

>>643>>644>>645>>648レスありがとうございます。
651 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/04(金) 00:57:15.63 ID:mSsU0660
>>650GJ!
これからも頑張ってください!!

あれ?自覚済み??
本当に新しいなww
652 :チャペル [sage]:2008/04/04(金) 01:17:38.36 ID:MZQyagAo
ずいぶんとSSが投下されててウハウハですwwww
エイプリルフール祭りも楽しませてもらいました

いや〜、ちょいプロットから詰まるって言う軽いスランプに陥りかけましたが、なんとか短編投下です
コンセプトは「>>439」です
653 :ともだち? [sage]:2008/04/04(金) 01:18:05.99 ID:MZQyagAo


 あたしにはいくつか理解できない世の中の理があり、その筆頭は言うまでも無いので割愛するとして、上からだいたい十番目くらいに長距離走がランクインしている。
 なんかこう言うと誤解されそうなので明確に表現すれば、確固たる目的のない長時間走行となる。
 別にあたしだって長距離走そのものを否定する気はさらさらないが、最終的な目的も無く、かと言って手段と言うわけでも無く、長距離を走ることそのものを目的としているものの理解に苦しむのだ。体力を付けるため?そりゃ結構。だが他にも方法はあるだろうし、なによりあたしは平均以上の体力を欲している訳でも無い。
 そもそも人類は二足歩行となることで、早く長く走ることを半ば放棄する進化を選んだのではないのか?そう言った観点から見れば長距離走なんてのは人類進化に対して挑戦しているようなものだし、手を自由としたことで道具を作り出す文化を形成してきたのだから、ある意味人類文化の否定のようなものじゃないか?
 所詮人が走って短縮できる時間と距離なんぞたかが知れている。どうしてもと言うのなら、交通機関を利用するのが現代人と言うものであろう。
 それをわざわざ走るなんて言う面倒臭い…もとい、非効率的な手段を用いるのは非常に理解に苦しむ。

「…そう思わないか?」
「実に興味深い意見ですが、今は走ることに集中した方が宜しいと思いますよ」
 あたしと並走している一姫はあたしの長々とした愚痴をいつもと違う苦しさの漂う笑顔で受け流した。

 ここまでくれば解りきった話だが、あたし達は今走っている。学校の校庭を放課後を迎えてからすぐ、かれこれ1時間以上になろうか。



 ことの起こりは昨日、何を思ったのか人面犬を探すぞと宣言したハルヒコに振り回されたあたし達は、近所を練り歩き楽しそうに駆ける犬を全力疾走で追いかけたりした。
 骨折り損のくたびれ儲けとはこのことで、結果として人面犬なんぞ見つけることが出来なかったのだが、ハルヒコ曰くあたしが捕まえられなかった犬が人面犬だったんだとかで、この時性も根も尽き果て死屍累々となっていたあたしの体力が少ないのが原因だと喚いた。某帝国の雷帝の親戚かアイツは?

 そして今日の放課後、ハルヒコはSOS団が占拠する文芸部部室に来るなり団員の体力の底上げをするとか叫んで強制的にあたし達に体操着を着させると校庭へと飛び出した。何をやらせる気だ?と校庭に出たあたし達を待っていたのは時間無制限忍耐マラソンであった。



 あんだけ愚痴を吐いて余裕あるなとか思っただろうが、実際のところあたしは歩くのとほぼ変わらない、下手したらそれ以下の速度で、なんとか足を前に出していると言った風に走っている。まあ、これを走っていると言えるのならだが。
 一姫もあたしと大差がなく、それでも笑顔を崩すまいとしていることには尊敬の念すら感じ、朝比奈先輩は一応動いているといった感じでガンシューティングのゾンビの方が幾分か動きが素早く感じるくらいである。
 今もまともに走っているのは、一定の速度を保ち息を乱すどころか汗の一つもかいていない長門と、雪が降って喜び駆け回っている犬のようなハルヒコだけだ。
 言っておくが、あたしの体力は入学してすぐの体力測定で証明されている通り、同年代一般女子の平均程度は間違いなくキープしている。
 断言しよう、絶対にあのバカは女子と男子の体力差ってものを考えていないと。

「よし、そろそろ終わりにするか」
 またしても一姫に愚痴りそうになった時に、いい加減飽きたのかハルヒコは終了宣言をやっとした。
 一時間半に及ぶ苦行の終了である。



654 :ともだち? [sage]:2008/04/04(金) 01:18:23.02 ID:MZQyagAo


「もう、当分は走りたくないな…」
 動きたくないと訴えてくる自身の体にムチ打って臨時の女子更衣室となった部室でジャージを脱ぎながら、心の底からの本音を呟いた。
「それに関しては同意見ですね。それなりに体力があると自負していたんですが」
 一姫の賛同に薄く笑いつつ、汗がじっとりと染み込んだ上着を脱ぎタオルでさっと汗を拭ってから無香料のデオドラントスプレーで軽く肌を流す。授業日程として体育が無かったので下着の替えを持ってきていなかったことが悔やまれる。
 こう言う時あたしが付けているスポブラはちょっと困る。普通のブラに比べ肌への接地面積が広く、吸水性も高いため汗でじとっとして肌に張り付いてくるし、時間が経つとむず痒くなってくる。
「あら?キョンちゃんはスポーツブラなんですか?」
 横合いから掛ってきた声にあたしは一姫の方を向くと、一姫もあたしと似たような格好をしていた。
 特盛り…そんな言葉が一瞬頭の中を走った。
 念のため言っておくが、一姫だって巨乳と言い切れるほどあるわけではなく平均よりわずかに大きいくらいなのだが、洗濯板とか言う俗語を否定できない程度のあたしからすればそう感じられたのだ。
 なんなんだろう?食べているものとかにそんなに差があるのか?それともやはり遺伝か?

「キョンちゃんのイメージにはぴったりですけど、スポーツブラは気を付けないと型崩れの原因になりますし、押さえつけているせいで成長の妨げになっているかもしれませんよ?」
「え…ホントか?」
「学術的な証明はされていませんけど、世間一般ではそう言われています」
 愕然とした。二次性徴期を迎えてからこのかたほとんどスポブラで過ごしてきたあたしは、自分で自分の成長を阻害していたかもしれんのか。
 別に、胸の大きさなんか……どうでもいいが、どことなく損をした気分だ。
「そうですね、なるべくならちゃんと合ったカップのブラをつけた方がいいですよ」
 あたしのカップに合ったブラか。
「そうだ。なんでしたら帰りに一緒に見に行きませんか?私の知り合いにランジェリーショップを経営している方がいらっしゃるんですよ」
 なんか、一姫の知り合いに居ない職業は無いんじゃないかって最近思うんだが、機関ってのは多目的企業の集合体なのか?
「さあ?実際のところ私も機関の実態はまったく掴めていませんからどうとも…それと、信じて下さるか解りませんが今回の知り合いは機関とは無関係ですよ」
 とても信用できたものではないが、その…ちょっと、ほんのちょとだけブラには興味がある。別にハルヒコ達を誘ってとか言う話になったら拒否すればいいだけの話だし、多少は一姫を信用してやるのもやぶさかでも無いし、見に行くだけならそんなに手間も掛からないし、うん、たまには付き合ってやるか。

 自分でも言い訳がましいと思う葛藤の末、あたしは表面上渋々と了解した。



655 :ともだち? [sage]:2008/04/04(金) 01:18:39.17 ID:MZQyagAo


 そこはあたしが知っている世界ではなかった。
 自分で言うのもなんだがあたしはファッションってものに疎く、当然のことながら下着にもそれほど頓着しない。せいぜい駅前の総合デパートか服飾専門店で身繕うくらいで、下着専門店なんて所には入ったことはおろか近づいたことすらない。
 あたしの常識を遙かに凌駕する量の下着は、種類、形状、デザインの違うものがところ狭しと並べられ、お店全体もそれらに合わせるようにメルヘンティックに纏まっている。

 その様相にあたしは女子でありながら恥ずかしさから気後れし、何をするでも無く突っ立つはめとなったのだが、そんなあたしに構うことなく一姫は目的のエリアまであたしを引っ張っていき、実に楽しそうに商品を物色し始める。
「キョンちゃんはどう言ったものが好みですか?」
 好みと言われても、特に無いな。
「やっぱりシンプルな方がいいですか?それとも、近い将来のことを考えて勝負下着のようなものがよろしいですか?」
 なんだ、近い将来ってのは。
「ふふ、そんな野暮なことは言いませんよ」
 語尾に音符が付きそうな、それこそルンルンとか言う擬音が聞こえてきそうな雰囲気を出しながら一姫は次から次へとブラを掲げたり、あたしに当てたりして、数分後にはあたしの両手にはいくつものブラが持たされることになった。
 一姫によれば、あたしも見知っている普通のブラよりもフロントホックのブラの方が初心者にも付けやすく、尚且つ寄せて上げるのが容易いだとか、カップが小さい人はバージェスラインとか言うのが曖昧なのでノンワイヤータイプがいいだとか、あたしが聞いたことも無いことをつらつらと述べながらシンプルな方がキョンちゃんには合いますねとブラを吟味している。

「一姫、お前すごく楽しそうだな」
 半ば疲れからそんなことを言ったあたしに、一姫は不思議そうに眼を瞬かせた後ふんわりと柔らかく笑う。
「ええ、とても楽しいですよ」
 そのあまりに奇麗な笑顔にあたしは毒気を抜かれてしまい、自然と頬が緩んだ。

「キョンちゃんは私が超能力者になったのがいつか覚えていますか?」
 ん?確か、三年前だろ?
「はい、ちょうど私たちが中学一年生の頃です。前にお話したとおり、当時いきなり不思議な力を得て、それがどう言ったものなのか何故か解っていて、ちょっと怖かったですけど、すごく楽しそうだって思いました」
 …気持ちは解らんでも無い。
「二か月くらい後だったでしょうか、ほとんど興味本位で侵入した閉鎖空間で機関の人達に誘われて、それが当然のように私も所属したんですが、ちょうどその時をかわきりに大量の閉鎖空間が発生しだしたんです。それからは自由な時間なんてありませんでした」
 一姫にしては珍しい乾いた笑いを浮かべ、あたしの方に顔を向けること無く商品の物色を再開する。
「おかげで中学時代は閑散としたものでしたよ。これでも友達は多かった方だったんですけど、閉鎖空間に掛かりきりになっていたら疎遠になって、気づいたら友達と一緒に買い物になんて一度もなかったくらいです」
 そこまで言って一姫はいつも通りの笑顔を浮かべる。
「だからと言うわけでは無いですが、私は今すごく楽しんでいますよ」

「……そっか。まあ、機関がらみじゃなけりゃ付き合ってやらんでもない」
「それは私を友達として認めてくれると言うことですか?」
 なんでそうなる?
 どことなく感動的な雰囲気だったのに一瞬で台無しだ。
「いいじゃないですか。友達と一緒にこうやって遊ぶのって、ちょっとした夢だったんですから」
 たくっ。狙って言ってるんだろうけど卑怯だな。

 そのまま一姫の術中に嵌ったあたしは見事に押し切られて、一姫一押しのブラを購入してしまった。
 さすがはSOS団副団長様だ。



656 :ともだち? [sage]:2008/04/04(金) 01:18:55.60 ID:MZQyagAo


 明けて翌日。
 あたしはものは試しと昨日買ったブラをつけてきたのだが、やはり付け慣れていないせいなのか、こう横隔膜が押さえつけられてるみたいで息苦しく感じる。
 慣れていないんだからこんなもんだろと気にせずに放っておいたのだが、時間が経過するごとに加速度的に苦しくなってきた。あれだ、風呂でのぼせた時の症状に少し似ている、頭がぼーっとして上手く呼吸が出来ない状態。
 どう考えてもブラが原因であることは間違いないと確信しているが、まさか苦しいからと取っ払って放っておく訳にもいかないし、そもそもハルヒコみたいに人前で着替えるような真似が出来るわけがない。
 四時間目を終えた時点であたしはノックダウン寸前になっていた。
 原因が解っていても解決方法が解らないあたしは、昼休みのチャイムが鳴るとふらふらとおぼつかない足取りで9組に行き、一姫を呼び出した。

「キョンちゃんから呼び出しだなんて光栄です…なんて、言ってる場合じゃなさそうですね」
 さすがの一姫もあからさまに具合の悪そうなあたしを見て、軽口をたたくのをやめる。
「昨日のアレつけてきたんだが、どうも苦しい。一姫ならどうすればいいか解るだろ?」
 あたしの言葉に、一姫は顎に手を当て十秒程思案し何事かに思い当たったのか、一人納得したように頷いた。
「だいたい事情は察しました。ここではどうしようもないので、部室の方で待っていてもらいますか?直ぐに私も行きますので」
 了解。

657 :ともだち? [sage]:2008/04/04(金) 01:19:53.01 ID:MZQyagAo

 歩くのすら億劫に感じるくらいダウナーになっている精神を押し込めて、必死の思いでたどり着いた文芸部室には先客がいた。
 所定の位置で銅像の方が躍動感があるんじゃないかってくらい静々と本を読んでいる長門と、どこか居心地悪そうに所在なさげにポツンと椅子に座っている朝比奈先輩。
 ん〜、長門は解るとしてなんで朝比奈先輩が?
「あの、その、授業が終わってすぐに涼宮くんがやってきて、連れてこられました」
 また誘拐紛いなことを…それで肝心のハルヒコは何処ですか?
「用意するものがあるとかで、さっき出て行っちゃいました」
 いったい何を考えてるんだ?ハルヒコは。
「そんなことより、キョンちゃん顔色すごく悪いけど大丈夫?」
 朝比奈先輩を見るにお弁当を持ち出すことすら出来なかったのだろう。ハルヒコの企みがいかなるものか解らないが、高確率で朝比奈先輩は昼食が抜きになることは間違いない。あたしの心配より自身の心配をするべきだ。
「ご心配には及びませんよ、すでに手は打ってありますから」
 精一杯の笑顔を浮かべながらそう言うと、あたしは指定席のようになっている椅子へと座り机につっぷす。
 正直限界。

 妙な威圧感を発する長門を気のせいにして、しきりに心配をする朝比奈先輩をあしらう。大丈夫ですか?大丈夫ですよって感じの押し問答を6回したところで、派手な音を立てて部室のドアが開かれた。
「待たせたなみつる!これが今回用意した衣装だ!すぐに寸法を合わせるぞ!」
 解りきったことではあるが、そこにいたのはハルヒコだった。
 ハルヒコがその手に持っているのは羽織、袴で、羽織には特徴的なダンダラ模様が刻まれているが、浅葱色でないところから赤穂浪士のものであると思われた。普通、新撰組の方じゃないか?
「ついつい衝動買いしちまったけど、みつるなら絶対に似合うはず……って、キョン?」
 一気に捲くし立てていたハルヒコは、朝比奈先輩のちらちらとあたしを見る視線を追っていってあたしが居ることに気付いたようである。そのあたしと言えば、パイプ椅子に座り机に突っ伏して、ゆっくりとではあるが肩で息をしながらぼーっとハルヒコを眺めていた。
「おい、キョン。なんかえらく顔色悪くないか?大丈夫なのか?」
 まったく問題ない、大丈夫だ。
 そう言ったつもりだったのだが、実際に口から出たのはぼそぼそと何を言ってるのか聞き取れないくらいのか細い声だった。
 自分で思っていたよりヤバイなと存外に冷静に考えていると、当事者でもないハルヒコが朝比奈先輩以上におろおろと焦りだす。
「マジ大丈夫か?!保健室に連れてった方が、いや、下手に動かさない方がいいのか?!」
「胸部が圧迫され、軽度の酸欠と鬱血が発症している。処置が遅れた場合、脳に障害がでる可能性がある」
 いままで威圧感ばかりを発していただけで一言も発しなかった宇宙人が、あたしの状態を淡々と語る。長門から感じる威圧感があたしに向かっていることはあたしの勘違いだと信じたい。
「ええぇぇぇ!だ、だだ、大丈夫なんですか?!」
「胸部が圧迫ってことは、とりあえず上着を脱がせばいいのか!」

 ・・・・・・・・・・・・・・・は?
 飛びかけていた意識が覚醒した。

「ちょっと待て」
 かき集めた気合でなんとか上体を起こして声をだす。
 しかし、そんなあたしの健気な抵抗も軽くパニックを起こしているハルヒコには通じることが無く、あたしが上体を起こしたのをいいことにカーディガンを脱がしにかかってくる。
「ちょ、だから待てハルヒコ!」
「バカキョン!手遅れになってからじゃ遅いんだぞ!」
「すでにこの状態が手遅れだ、バカ!」
 執拗にあたしのカーディガンを脱がそうとするハルヒコの両手を、ガシリと掴んで押しとどめる。あたしの力でハルヒコと拮抗するのは不可能だというのに、正に火事場のクソ力、へのつっぱりはいらんですよって感じだ。
 ハルヒコと攻防を繰り広げながら助けを求めようと朝比奈先輩に目を向けるも、おろおろあたふた全開で役に立ちそうにない。ならば長門にと思い振り返った先で、我関せずとでも言いたげに普段と変わらぬ格好で本を読んでいた長門がついと顔を上げた。
「彼の処置は今のキミに必要」
 いつもなら頼りになる長門の合理的思考が憎い。
658 :ともだち? [sage]:2008/04/04(金) 01:20:18.14 ID:MZQyagAo
「いい加減、観念しろ!」
 そう言ってハルヒコは一層力を込めてくる。すでに目的がずれてきていやがる。
 そんなハルヒコの猛攻にあたしよりもパイプ椅子が耐えられなくなり、バランスを崩して盛大な音を立てて倒れ込んだ。したたかに背中を打ちつけて全身に痛みが走り、ただでさえ息苦しかったと言うのに呼吸が一時的に止まってしまった。
 反射的に閉じてしまっていた瞳を開くと、息がかかるくらいの距離にハルヒコの顔があった。思考がまともに働かずに無意味にハルヒコと見つめあう。

「あら、お取り込み中ですか?」
 ふと、そんな声が掛って我に返った。
 声の元へと視線を向けると開けっ放しになっていたドアの先で、驚きの混じった笑顔を浮かべた一姫が立っていた。
「それにしても、昼間からとは大胆ですね」
 大胆?
 頭の中を疑問符で埋めながら自分の状態を確認する。
 床に仰向けに倒れ込み、先程までの関係ではだけきったカーディガンとそれに巻き込まれ乱れてしまっているセーラーを着たあたし、そしてはだけたカーディガンを掴んでそんなあたしに覆いかぶさるように四つん這いになっているハルヒコ。
 いや、まあ、襲われてるみたいだ。
「近い、離れろ」
 無意識に言葉が口から洩れた。実際のとこはどうにしろ貞操の危機だと言うのに、何冷静に対処してるんだと自分でも思う。
 対するハルヒコはあたしの言葉に過剰なほどビクリと反応し、茹で蛸のように瞬時に顔を真っ赤に染め上げ――
「お前の方が離れろ!」
と、咆哮した。

 滅茶苦茶にもほどがある。



659 :ともだち? [sage]:2008/04/04(金) 01:20:28.46 ID:MZQyagAo


「きつく留め過ぎですよ」
 その後、かなり気まずい空気が漂っていたのだが、事情をそれなりに察した一姫が自慢の口車を発揮してハルヒコ以下男子連中を部室から追い出した。そういえば、閉じられたドアの向こうでハルヒコがなにあやら奇声を上げていたのは何だったのだろう。
 とにかく部室をしっかりと閉め切ると一姫はすぐにあたしの上着を脱がせ、ブラの状態を調べ、簡潔に述べた。
「無理に一番きついとこで絞めなくてもいいんですよ」
 いや、そこで締めないとぶらぶらして落ち着かないんだ。
「それでいいんですよ。少し余裕を残して、周りのお肉をぎゅっと集めて押し込める感じで安定させるのですよ」
 言いながら一姫は手早くブラを調節すると、ぐいっと脇周りを胸へと引っ張っていく。
「いたたたたっ」
「我慢してください。これで胸が綺麗に見えるようになりますから」
 これが俗言う寄せて上げるってことか!

「それはそうと、キョンちゃんには感謝しないといけませんね」
 ん?どういうことだ?
「私が何したわけでもないのに、絵に描いたような学生らしいイベントを次から次へと起こして下さいますからね」
 一姫の学生像ってのはずいぶんと歪んでるな。

「本当にキョンちゃんは最高の友達です」

 なんかそれ、友達とは違うような気がするのはあたしの気のせいか?
 ちょっと引っかかって半眼で見据えるあたしを一姫は気にした様子もなく、最後の仕上げとばかりにぎゅっとお肉をブラの中に押し込めてくる。


 あたしは痛みに呻きながらも、少なくともいままでの学生生活の中でも、一番充実していることは間違いないなと心の中で呟いた。
660 :チャペル [sage]:2008/04/04(金) 01:22:32.08 ID:MZQyagAo
以上です。

正直、ちゃんと纏まってるか不安。
ちなみにバージェスラインとは胸の境界線のことです。
661 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/04(金) 01:51:57.26 ID:jfshXf20
よしGJ
軽く三週分くらい和んだ。
662 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/04(金) 08:39:04.17 ID:J8XV5nE0
はうっ。女子ってこんなことしているんですね。
>>660GJ!
663 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/04(金) 10:21:00.54 ID:4MXWe/go
>>660
GJ!! クオリティが高すぎてこれからも書いていく勇気を失いかけたorz
664 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/04(金) 16:13:50.80 ID:W53ZMjw0
>>660
>>439で妄想垂れ流した奴です wktkしてました
古泉は巨乳じゃなく美乳だと思ってたんでGJ!
これだけひっついていながら百合っぽくないのはさすが

あの妄想も元はつべ板のスポブラネタだったはず
まさにリレー形式でここまで形になるとはww
ホントにお疲れさまでした
665 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/04(金) 23:03:26.52 ID:iSmIoYSO
>>660
なんというニヤニヤ…
電車の中で読んだ瞬間顔がゆるんでしまった
俺は間違いなく変人
666 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/05(土) 00:12:26.74 ID:JzlAtR20
>>660
これぐらいの接し方が一姫らしいよな。
ていうか古泉♂らしいって言った方が正解か。
男としては接しすぎな気がするけど♀だと違和感無い。GJ
667 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/05(土) 20:38:37.08 ID:y0OjGXIo
さて、誰かネタplz
668 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/05(土) 21:00:14.86 ID:esJ/w6Eo
>>667
涼宮ハルヒコの教育
という電波を受信した
669 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/05(土) 21:59:31.63 ID:/JM696AO
ネタか・・・

【花見】
【執事(メイド)服を着てみよう】
【除夜の鐘】
【夏だ!海だ!・・・やっぱり山だ!!!】
【いい天気、昼寝日和】




何の脈略もなくてすまん
670 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/05(土) 22:05:01.81 ID:7ovQU2AO
カントリーマァム風味


………萌える
671 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/05(土) 23:12:37.55 ID:3g9pjswo
ネタ……ネタねぇ
キョンのプライベートショットをハルヒコに売りつけようとする弟
うたた寝とかシャミを可愛がってるとことか。着替えとかはNG
672 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 00:28:16.89 ID:0ueTBN60
自分はWiki管理メンバーなんだが 大学の近くに引っ越しして1ヶ月ぐらい編集出来ないかもしれません そして電波放出  会長ってよく転びますよね。 「あぁ、煙草止めてから何故か、な」  ちなみにそのせいで生徒会長の膝にはいつも絆創膏(喜緑先輩特製宇宙絆創膏)が貼られている。 「人気の理由の一つだから良いんじゃないでしょうか?」 「そうなのか?」 「はい」  できる女でありながらドジっ娘。  組織が工作する必要なんてなかったのではないかと思うほど大人気なのである。実際、工作したせいでもう一人の立候補者と可哀想な程の大差をつけて圧勝した。  「守ってあげたい」らしい。北高男子の大半、そして、宇宙人ですらその魅力、もとい毒牙にかける程なのだ。 「毒牙?」  いいえ、会長。独り言です。 「只今戻りました。」 「よし、エミリオ。ケーキバイキング行くぞ」 「わかりました」 「またですか?」  先週も行ってましたよね。太りますよ。 「ふふ、エミリオが調整してくれるから食べ放題なのだ!」  なんと! 「その手がありましたか。」 「あたしらも長門に頼んでみるか」 「キョンちゃんはもっと栄養を取るべきだと思いますが」 「じゃーな、古泉、キョン。行くぞエミリオ」  あ、はい。 「では、また明日」  なぁ、古泉。 「はい、何でしょう」  コンピ研の部長氏が晴彦に「ドジっ娘委員長、生徒会長萌」を吹き込んでたのを思い出したのだが......。 「......」  ......。 終われ
673 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 00:30:04.43 ID:0ueTBN60
うわ

改行できてない
674 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 01:56:55.13 ID:JRcuZgY0
どんまい
発想は新しいけど会長は喜緑さんの正体知らないよ。
675 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 02:09:29.94 ID:IuLQPMSO
心の目で改行するぜ
676 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 03:48:28.68 ID:oUKwM/c0
生理のせいで普段の51.2倍ふらいけだるそうなキョン子と
関係ないねとばかりに連れ回そうとする状況のわかってないハルヒコと
それを察して「彼女も人の子ですから時には調子の優れないこともあるでしょう
今日はそっとしてあげることにして、そうですねたまには私とオセロに興じてみるというのは?」
とかなんとかのたまいつつやんわり助け船を出す一姫
という電波を受信したのか前にどこかで見たのか…

なんというか、ガチ百合に絡むのもおいしくいただくんだけど
女の子の友情を育む二人をもっと見たいんだよね。
普通の友人関係に憧れる一姫と信用しきれないがまんざらでもないキョン子ってのがイイんだ。
677 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/06(日) 12:14:03.80 ID:IuLQPMSO
>>676
同意
百合っぽいのはリアルガチ百合なんじゃなくて
そういう素振りをすることでキョン子を軽くからかってるみたいな
678 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 12:35:32.68 ID:CaLK/sAO
キョン子と一姫はなんだかんだで腐れ縁みたいな感じでいいと思う

一姫の百合っぽいのもちょっとした悪ふざけみたいな
679 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 12:49:57.05 ID:K3KBNr.o
むしろ一姫のほうは少し本気なんだけど、それを表に出していないという設定でもいけるかも試練。
680 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 14:28:45.93 ID:BQbtokAO
若干生々し過ぎるかもしれんが


>>676に更に月のモノのせいで貧血とか脱水症状をキョン子が起こして初めて慌てる晴彦もアリかも…
という電波を受信した
テンパる晴彦を後目に淡々と介抱する長門とか
寒い時期だったらホッカイロをお腹に貼ってあげる一姫(さり気なく腰やら腹をさすってやる)
を幻視してしまった辺り自分はいい加減ダメかもしれないと自己嫌悪した
681 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 17:13:41.52 ID:YPPnahwo
このへんでキャラの一言付きの人物相関図でも
682 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/06(日) 17:47:14.84 ID:QX/PWbc0
ていうか一姫が百合って既定事項なのか?
ハルヒのほうみたく普通に友人関係じゃいかんのか?

と思ったが、女子の友情はなぁ・・・難しいよな・・・
683 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 18:28:49.41 ID:CaLK/sAO
そういえば、キョン子ってツルペタ確定なのか?
むしろ着やせしてるだけで実は以外に・・・とか有りじゃないだろうか
684 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 18:55:35.02 ID:1ni.zAAO
一姫は巨乳、美乳、キョン子は美脚、美尻だと思ってたけど、キョン子が巨乳でもいいかもなぁ。
胸の大きさに全く頓着しないキョンと、ちょっと巨乳が羨ましい一姫。
この場合一姫はモデル系のスレンダーな体型で。
685 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 18:58:13.19 ID:jmImxV6o
最初に定着したらそれ以外のイメージを作るのは正直難しい
686 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/06(日) 22:06:09.53 ID:RyBnHmE0
いや、ニコニコで現在総本山扱いされてる性転換動画以前だと、
キョン子=長身・巨乳
ってイメージが結構あったぜ?
ちょいとここで話題にするのはNG臭いが、PINKのログでも「モテ男の女体化」って作品で
そのイメージのキョン子が居た。
687 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/06(日) 23:21:48.87 ID:d.etboAO
まあ、それぞれが一番ぴったりくる設定でかけばいいさ。
688 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/07(月) 07:06:28.14 ID:xAcO5Tko
>686
俺もあれ以前にあった奴の方の印象が強いからキョンにそういう印象があるな。
689 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/07(月) 13:40:31.61 ID:AHBFINA0
以前がどうかは知らんが、スレが立ったりwikiが出来たのは例の動画の設定がウケたからだろ、二次創作だが公式みたいなもんだからあの動画のイメージが不動のもんに決まってるだろ今回のブーム?はあのキョン子で95%は出来てるww
690 :クマガイ :2008/04/07(月) 17:42:07.91 ID:USyh5cAO
http://www.techno-japan.co.jp/watafura/
ラジオ出演決定!
応援メールよろしく!
691 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/07(月) 20:28:25.35 ID:Mhbx52AO
>>689
不動もなにも、この手のジャンルで他人のイメージをどうこうできるわけがない。
おもしろいSSや可愛いイラストならそれでいいし、普通に受け入れられる。
どれが本家か論争するのが一番くだらない。
692 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/08(火) 03:12:53.56 ID:QTded2SO
おまえらの中にキョン子はいるさ
別に限定するようなことでもない
693 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/08(火) 07:54:36.74 ID:fBlkqMQ0
旧キョン子嫌いだったのに 弟(昔の唯我独尊美少年ハルヒコ)に振り回される姉(昔の外見ほとんどキョンの女版なキョン子) みたいなのが見たくなってきた
694 :チャペル [sage]:2008/04/09(水) 00:55:10.77 ID:HSUx/SAo
長身のキョン子はTSFなら面白くなりそうだけど
性反転だとスラリと高くて胸があるって普通に周りがほっとかないだろうな
ってとこからキョンっぽくない感じがしちゃうな
まあ>>692の言う通り、十人キョン子でおkでしょ

ってことで短編投下〜新番組チェックしてたらテラ遅くなった
コンセプトは「ポニテ繋がりで聖なる尻尾」wwww
695 :時を越えて [sage]:2008/04/09(水) 00:55:59.27 ID:HSUx/SAo

 無意識、習慣的に時間を確認しようとしてポケットに手を突っ込んで携帯を忘れてきていることに気付いた。
 ちょっとそこのコンビニまでと足を伸ばして、ふと思いついて本屋だとか小物ショップだとかアクセの店だとかを梯子していたらずいぶんと時間が過ぎてしまっていた。不思議なもので、身近に時間を確認出来るものがないと自分の予想よりも遅い時間のように感じられる。一姫あたりに聞けば事細かに説明してくれるんだろうが、知ったところでどうと言う事でもないので錯覚と言うことで流しておく。
 こうなると焦燥感に駆られるように帰宅しようと言う気分になってくる。
 まあ、もともとひやかし目的だった訳だしちょうどいい。
 そんな調子で携帯を忘れたことなぞ大した事でも無いと、特に感慨も無く帰宅したあたしはひどく後悔することとなった。


696 :時を越えて [sage]:2008/04/09(水) 00:56:16.70 ID:HSUx/SAo


 お世辞にも広いとは言い難い玄関が、普段の倍以上の靴で溢れていたのである。増えているのは、男物の靴が三足に、可愛らしいローヒールが一足。そして、あたしの部屋の方角から聞こえる聞き覚えのある喧噪。
 連想ゲームにすらならん。
「あら、帰ったの?お友達来てるわよ」
 悪い予感と言うか、むしろ悪い直感しか感じられずに玄関で固まっていたあたしに居間から顔を出した母がトドメを刺してくる。
 と言うか、年ごろの乙女の自室に、女子が含まれていたとは言え年ごろの男子を本人に無断で通すだなんて、今夜辺りその辺の貞操概念に底触する行為に関して家族会議を設けるべきなのかもしれない。

 とりあえず覚悟を決めたあたしは、どの子が本命?とかいらん事を言い出しそうな母を押し退けて部屋へと走り、マフィアのアジトの乗り込む刑事のような勢いで扉を開いた。
「よお、キョン。邪魔してるぜ」
「あの、その、ごめんなさい。勝手にお邪魔しちゃって」
「………」
「どうも、キョンちゃんお邪魔していますね」
 そこには予定外だが、予想通りSOS団の連中がくつろいでいた。そりゃもう、一部は自分の部屋であるかのように。
 何故に?
「お前が電話に出ないからだっ」
 ハルヒコがズビシッと言い切るが、どう考えても間がすっ飛んでるか、余人には理解できない超思考の末としか思えない。要は理解出来ない。
 呆れているあたしの様子を察したのか、一姫がハルヒコの替わりに説明を始めた。
「つまりですね。涼宮くんがSOS団を収集しようとキョンちゃんの携帯に電話をしたのに連絡が取れなかったものですから、もしかしたら面白いことに巻き込まれてるかもしれないとのことで直接押し掛けてきたんです」
 あたしが泊りがけでどこかに出掛けてたらどうするつもりだったんだ?
「いえ、涼宮くんが言うにはキョンちゃんは絶対暇しているはずなんだそうですよ」
 あいつはあたしを何だと思ってやがるんだ。
 脱力して自分のベッドに腰掛けるあたしの後に続いて、一姫は自然とあたしの隣に腰掛け他の人には聞こえないように小声で囁いてくる。
「どうやら涼宮くんは、キョンちゃんに何かあったんじゃないか心配していたみたいですよ」
 ………ハルヒコが心配ねぇ。
「羨ましいかぎりです」
 何だったら代わってやろうか?
「謹んで遠慮させてもらいます」
 どことなく含みのある、厭味な笑みを一姫は浮かべていた。
697 :時を越えて [sage]:2008/04/09(水) 00:56:30.81 ID:HSUx/SAo

「それで、何してたんだよ?」
 この際来てしまったものはしょうがないとして、あたしが帰るまで何をやっていたのか確認する必要がある。仮にもあたしは年頃の乙女で、他人に見られたくないものの三つや四つごろごろとある。
 あたしの質問に何故かハルヒコは顔を逸らし、朝比奈先輩はわたわたと慌て、長門はピクリとも動かず、一姫は心底楽しそうに微笑んだ。なんだ?その反応は?
「キョンちゃん。これ、何だか分かりますか?」
 そう言って一姫は傍らに積まれていた一辺が30センチ近くある、正方形の布地でしっかりとした装丁をした、そのくせさして厚くない、そんな本だった。頻繁にお目にかかる物では無いが、おそらく現代日本人なら高確率で知っているだろう、所謂アルバムと呼ばれるものである。
「はい、その通りです。ちなみにこのアルバムに題名を付けるなら『キョンちゃん幼少期の記録』と言ったところでしょうか」
 絶望した。

 某機動戦士シリーズの中で語られる黒歴史と言うものがあるが、あたしにとっての黒歴史は正に幼少期がそれにあたる。
 あたしは比較的最近まで漫画的、アニメ的、特撮的あれやそれやを半ば本気で信じていた。当然幼ければその分強固に信じていて、しかも世間体を気にして自重することも出来なかったもので、つまりはあたしの幼い時の写真なんかはそう言うものにどっぷり浸かった、イタイ感じのもので溢れているわけだ。

「ほら、これ何か最高にカワイイと思いますよ」
 軽く放心状態陥っているあたしに構うことなく一姫は手に持つアルバムを開き、その中の一枚の写真を指示す。
 その写真には5〜6歳くらいのあたしが、当時なんかの拍子で見た古い怪盗少女アニメのヒロインと似た感じの、黒を基調としたゴシックドレスを纏ってポーズを決めていた。恥ずかしさなど微塵も見せず、自信に満ち溢れたその表情は自ら進んでキャラに成りきっているのは明白である。
 あたしの昔の写真だと言うのに、懐かしいなどと言う感慨を欠片も感じられないのは何故なんだろう?ちょっと泣きたくなってきた。
「わ〜、ホントに可愛いですよキョンちゃん。この服は何かの発表会でもあったんですか?」
 有難う御座います、朝比奈先輩。あたしよりも遥かに可愛かったであろう朝比奈先輩に、可愛いなんて言って貰えるとは光栄です。ただ、衣装について言及するのは勘弁して下さい。
「…一部の動物は外敵から身を守るために愛玩性に特化しているものがいる。この写真にも似たような効果を感じることが出来る」
 今の今までだんまりを決め込んでいた長門が突然語りだした。
 長門、何を言いたいのかよく分らんぞ。
「それから…ほら、これなんかもカワイイですよ」
 朝比奈先輩や長門の肯定(?)意見に勢いづいたのか、一姫は興奮気味にアルバムのページを捲り新たな写真を指す。
 そこからはずっと一姫のターンとなった。


698 :時を越えて [sage]:2008/04/09(水) 00:56:48.72 ID:HSUx/SAo

 始めの方こそわざわざあたしに絡んできた一姫だったが、いつのまにやら朝比奈先輩と長門相手にあたしの写真とその時代背景等々について述べる世界を形成していた。
 そんな一姫に反応するほどの気力の残っていなかったあたしは、ぐったりと壁にもたれかかりながらぼーっと皆を眺める。そして、ふと気が付いた。
 同じようにアルバムを見ているハルヒコが一言も発していない。
 あのハルヒコが何も言わずペラペラとアルバムを捲る姿は、はっきり言って不気味だ。長門とは別派閥の宇宙人に乗っ取られたんじゃないかとか考えてしまう。
「ハルヒコ、どうしたんだ?」
 不安に駆られたのか、気が付いたらそんなことを口走っていた。
 しかし、あたしの言葉に反応したのはハルヒコではなく朝比奈先輩だった。そしてハルヒコを覗き見る朝比奈先輩の反応で気が付いたのか一姫が語るのを止めてハルヒコへと視線を移し、果ては長門までもがついと顔を向ける。
 狭い部屋の中でハルヒコに皆の視線が集中する不思議な光景の中、ハルヒコは視線を集めていることに気が付かずに黙ってアルバムを捲っている。
「あ、あの…涼宮くん?」
 ハルヒコの不気味さにあたし以上に不安を感じたのか、朝比奈先輩がおどおどとハルヒコに声を掛ける。
 一秒、二秒…十二秒経って、ようやくハルヒコがみんなの視線に気が付いたのか、ゆっくりと顔を上げた。
「な、なんだ?皆して」
 そりゃ、こっちのセリフだ。やっとこさ反応したと思えば、妙に視線を泳がせてどもるなんて挙動不審なことこの上ない反応するな。
「別に、なんだ?き、キョンは昔から可愛げが無かったなって思ってただけだ」
 悪かったな、可愛げが無くて。
「そんなことより!せっかく集まったんだからSOS団の緊急ミーティングをするぞっ!」
 半眼で睨むあたしを振り払うかのように大声を上げ、ハルヒコは持っていたアルバムも含め全てのアルバムを纏めて部屋の端へと押しやる。
 変に慌てているように見えたのは気のせいだろうか。
 訳の解らぬままハルヒコに押し切られて、実の無いSOS団緊急ミーティングが決行され、何が話し合われるでも無くハルヒコの演説を聞かされることとなった。


699 :時を越えて [sage]:2008/04/09(水) 00:57:02.91 ID:HSUx/SAo

 踏んだり蹴ったり、泣きっ面に蜂な一日だったが、先ほどハルヒコ達が帰ったのでこれ以上気が重くなるようなイベントは起こらないだろうと、深く溜息を吐きながらベッドに身を沈める。
 とりあえず夕飯まではこのままでいようと思いながら、ごろりと寝返りをうってうつ伏せになりそれが目にとまった。
 あたしの黒歴史満載のアルバム。
 正直忌避するべきものだと認識しているのだが、考えてみればここ数年開いて無いし、この後仕舞ってしまえば当分は開かれることがないのは間違いない。何故だか、それはなんとなく寂しい気がした。
 ちょっと流し見するだけ、と心の中で繰り返しながらアルバムを手にとって捲っていく。
 自分以外に見られると、軽くBETAでも地球に襲来しないかなとか本気で思ったものだが、一人でゆっくり見る分には郷愁の念が湧いてくるものである。あー、こんなこともあったなと呟きながらページを捲って行き、ある一ページであたしは違和感を感じた。

 別段何が違うと言うわけでは無いのだが、他のページと比べると余白が多いような、それこそ一枚分まるまる取り除いて並べ直したかのような感じがする。

「キョンちゃん、ごはんだよぉ〜」

 あたしが答えの出ない違和感に首を捻っていると、弟の声が聞こえてきた。
 気になると言えば気になるが、考えたから答えが出るものでもないと割り切りアルバムを閉じてあたしは返事を返した。

 案外身近に不思議ってのは転がってるもんだな…
700 :チャペル [sage]:2008/04/09(水) 00:59:20.43 ID:HSUx/SAo
以上です

ちなみ程度の話ですが題名の「時を越えて」は聖なる尻尾のOPだったりします
ネタ元一発で理解できたら歳食ってる証拠ですwwww
701 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/09(水) 01:27:24.21 ID:hhhLL3Yo
主よ、タネも仕掛けもないこt(ry
702 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/09(水) 02:41:45.64 ID:EBsco2AO
怪盗聖なるしっぽ乙

それにしても萌えた。団長、それは窃盗じゃないんすか?w
けしからんもっとやれ。
703 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/09(水) 03:14:24.10 ID:EPLxDIAO
チャペル氏GJ!!


団長が写真を拝借してんのに吹いたwwwwwwwwwwww
ってかキョン子気づけよwwwwwwwwwwwwwwww
704 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/09(水) 10:54:53.96 ID:qyj6g.AO
団長wwwwwwwwwwwwwwwwww

ところで
長門の萌えの根本は父性だと思う
705 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/09(水) 11:12:45.01 ID:H28qPMSO
それぞれのキョン子というとオイラも貧乳&低身長(160cmくらい)な姿で思い描いている
あとオイラの置き換え能力の低さの為、朝比奈先輩は女性のままで登場
メイドルックもみくる、一姫、キョン3人の豪華版(W
ハルヒコはメイド喫茶を何かの機会にやろうと構想する鬼畜野郎(W
キョン子の好感度もハルヒコには低め。むしろ長門のほうが上(ラブコメにありがちな初期設定)
ハルヒコに拉致同然で入団させられた一姫とみくるとはとても仲良し
こんな基本設定でアレコレ妄想中(WW
706 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/09(水) 14:14:47.49 ID:BVg1W.SO
団長自重しろwwwwwwwwwwww


ここって王道カプしかないよな?
707 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/09(水) 18:07:01.83 ID:Qde1Xfco
一姫ってキョンちゃんって呼ぶのか
男の方と同じで貴方でいい気もするが、まあいいや
708 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/09(水) 20:12:58.84 ID:eIuTlDo0
まあまて、落ち着け。何も盗っていったのが団長だけとは限るま---

--->>708の情報連結が解除されますた---
709 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/10(木) 00:42:31.12 ID:9a6paPw0
団長が写真をとっていったんだろ?
俺はそう思ったが…

てゆっか元ネタ一発でわかった俺やべえwwwwwwwwwwww
710 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/10(木) 01:43:06.07 ID:wxMltbU0
チャペルさんはコンスタントにネタが出るのが羨ましい限り
いつもGJです

>>704
元の小動物的でちょこんとした様子を
のそっーとした何かに置き換えたい気はするよな
その場合キョン子は低身長であってくれると対比がいい感じだよなあ


最近花より男子のリーダー格のやつがハルヒコとかぶって仕方ない
わがままで偉ぶってるのになんかアホ
でもピアノ弾ける ←これが言いたかった
ハルヒともかぶるかというとちょっと違うが
711 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/10(木) 01:51:12.01 ID:JIwZFkAO
SS頑張って書こうしたが・・・




なんか挫折気味orz
チャペル氏の文才がマジで羨ましい今日この頃
712 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/10(木) 03:20:11.74 ID:YH9.13wo
ホスト部の
双子=ハルヒ、ハニー先輩=ミツル、モリ先輩=長門

よく似ている
713 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/10(木) 03:43:27.97 ID:sEUcCEAO
>>710

( ゚ワ゚)→    [渋滞]


(゚ワ゚)<しぶたい…?

ハルヒコ秀才だからこれはねーかw

やたらのそーっだのちょこんだの言うんじゃねぇよ
字面だけでで萌えちまうだろが
714 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/10(木) 12:01:36.33 ID:gxB9qAAO
部長氏は強力モーターの人ですね
わかります

ハルヒコは環+双子っぽいなぁ
キョン子への想い的にも
715 :花より・・・ [sage]:2008/04/10(木) 16:50:17.82 ID:JIwZFkAO
なんとなく桜の花が咲き始めた4月の始め。
私は今、桜の木の下でハルヒコに膝枕している。
なぜこうなった?
酎ハイを3本くらい飲んだところまでしか覚えていない。
えぇっと・・・とりあえずことの発端から思い出してみよう。




私とハルヒコ、長門に古泉は2年、朝比奈先輩と鶴屋先輩は3年とそれぞれ進級した頃のこと・・・。
相も変わらずの元気いっぱい100Wの笑顔が眩しい我が団長様、もといハルヒコが、これまたいつものように
『4月と言ったら花見だろ!』
と唐突なことを放課後の文芸部室ーーーを乗っ取ったSOS団の部室ーーーで言ったのが全ての始まりだった。
716 :花より・・・ [sage]:2008/04/10(木) 16:50:36.40 ID:JIwZFkAO
その日も私は帰巣本能に近くなっている感覚で文芸部室の扉を開いた。
中には最早この部屋の一部と化している長門と、始めは嫌がっていたものの、最近では大分板に付いてきた執事服に身を包んだ朝比奈先輩がいた。
「こんにちは、キョン子ちゃん。」
「・・・・・・」
「朝比奈先輩、こんにちは。いつも早いですね。」
挨拶もほどほどにあたしはいつもの席に着く。
「はい、どうぞ。」
「ありがとうございます。朝比奈先輩。」
「入れたてだから気をつけて飲んでね。」
あぁ・・・。ハルヒコがいない文芸部室は本当に平和で落ち着く。
朝比奈先輩が入れてくださったお茶もまた美味い。
717 :花より・・・ [sage]:2008/04/10(木) 16:50:52.79 ID:JIwZFkAO
とまぁ私は一時の幸せをかみしめていると絶対にハルヒコがくるんだよな・・・。
ほら、来るぞ来るぞ来るぞ来るぞ来r
「やぁ〜遅くなった。」
やっぱり来やがった・・・。
なんてお約束な奴なんだこいつは・・・。
はぁーぁ。
「おやっ?どうしたんですか?ため息などついて。」
おや?古泉も一緒か?
「はい。すぐそこでばったり会ったんです。私も掃除当番だったので。」
なるほど、そういうことか。
そう言うと、古泉はいつもの席へ、ハルヒコは団長専用机の方へ移動した。
そして、机の前で仁王立ちしたハルヒコは、
「さて、団員諸君。進級も済んで皆ひと息ついた頃だと思う。」
いきなりなに言い出すんだこいつは?
私の面倒事に関しては外れたことのない勘が警報を鳴らし始める。
718 :花より・・・ [sage]:2008/04/10(木) 16:52:39.47 ID:JIwZFkAO
「なので、今夜は花見をするぞ!」
はぁ?何を言ってんだこいつは?
花見?まぁ確かに明日は土曜だから休みだしいいかもしれんが。
「だろ?俺とミツルで飲み物担当でキョンと古泉さんが食い物担当、それで有希が場所取り担当だ。」
おい待て。なぜ私が食べ物担当なんだ?
古泉はわかるとして、朝比奈先輩のが私より美味い料理を作りそうなもんだが。
「なに言ってんだよ。お前だって一応は女なんだから偶には料理ぐらい作ってこい!これは団長命令だ!!」
はぁーぁ。わかったよ。
「それじゃ・・・・・





ここまで書いて花見できる場所なんてあったっけ?
という壁にぶち当たり挫折orz


助けて長えも〜ん!!!
719 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/10(木) 17:26:08.71 ID:mykVcUSO
ちょwwwwwwwwwwwwwwワクテカして読んでたのにwwwwwwwwwwwwww
720 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/10(木) 17:42:52.84 ID:87EJAUso
>>718
朝比奈ミ○ルの冒険 エピソード00のラストで出てくる
未来人発言のあった並木道があるよ、の○たくんwwww
721 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/10(木) 20:32:00.26 ID:YH9.13wo
分裂で鶴屋家の広大な庭で大花見会したと書いてるから、
鶴屋さんちにおしかければいいんじゃね?
722 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/10(木) 23:41:40.19 ID:83/74Fk0

         _人人人人人人人人人人人人人人人_
       >   ゆっくりしていってね!!!   <
        ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
 / ̄丶,,.. ---.........-......,_         _,,.. ───  -.....、
/ ::::,r' :::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ      ,イニ二二二ニニ\::::::::ヽ
| :::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ    //~::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ::::::ヽ
|::::::!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,::::: i   ,'==─-::::::::::::::::::::::─==':::::::i
|:::::l::::::::::::/:::::::/!::::ハ::::ハ:::::!:::::::!   i:::イ:::iゝ、::イ人レ/_ルヽイ i::::::|
|:::::|:::::::::/::::レ__レ__, V 、!__ハ::::::,'   レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ) i、:::::::::::ゝ
|:::::l  !/レi' (ヒ_]     ヒ_ン レ'    ヽ::!""  ,___,   "" .!ノ::::::ヽノ
|::::::`::1::::::!'"        "'i::|    iソ、   ヽ _ン     |:::\:/、
|:::::::::::レ' ヽ    仁!    人:!      ヽ、       , イヽ::/
|:::::::イ   >,、 _____, ,.イ          ` ー--─ '
723 :715 [sage]:2008/04/11(金) 01:49:19.00 ID:s5IMdAAO
>>719>>720>>721
返事ありがとうございます。

俺がハルヒに興味持ったの性転換ネタを知ってからなんだ・・・

だからさっぱりわからんのよorz
自分の勉強不足が身にしみるorz
724 :458 [sage]:2008/04/11(金) 01:55:58.41 ID:SMrsv.E0
ゆっくりした結果がこれだよ!!

>>676>>680から妄想してみました。
女性の生理現象をネタに使っているので、嫌いな方はこれから4レスほど飛ばし読みしてくれるとありがたいです。
725 :サムデイインザブルー [sage]:2008/04/11(金) 01:59:43.47 ID:SMrsv.E0
「よし!みんなでダンスするぞ!」
勢いよく戸をあけて部屋に入るなり宣言したのは、いつものとおりハルヒコである。
なんだいきなり。
京都で作ったアニメでも見たのか?
オタク外人の後輩にでもそそのかされたか?
そういえば白…いや谷口が文化祭の実行委員になるとかならないとか言ってた気がするが、きっと秋にはwawa忘れてるだろう。

「ダンスですかぁ〜?」
「そう!ダンス!
来年の文化祭で映画第二段つくるだろ?
電気屋さんのスポンサー料はもう貰っちゃったし、それに去年より予算を多くとって大作にしたいからな。
そこで、大々的にアピールしないとならないわけだ。」
「なるほど。でも、どこで披露するんです?」
「いい質問だ古泉さん。さっすが副団長。
ん〜、そうだな。ちょっと先になるが新入生歓迎会の部活紹介とかいいかもな。
新入生に対する我がSOS団のいいアピールにもなるし。」

人が口を挟む間もなくサクサクと話が決まっていく。
あんな映画の第二段なんか作ってどうする、とか、
第一弾が第一弾なだけに素人ダンスで金を取るのは無謀すぎる、とか
色々突っ込みたいことはある。
あるんだが、正直ダルすぎて何も言う気にならん。
むしろ今、口を開いたら言葉よりも先にエクトプラズムが出て来るだろう。
それくらいダルい。
ダルい理由?女の子の秘密ってヤツだ。
どうにも最近不摂生をしていたせいなのか、今月の秘密は国家機密並に重い。
薬のおかげで痛みはないのがせめてもの救いだ。
朝比奈さんの入れてくださるお茶を頂いたら楽になれそうなものの、ハルヒコの馬鹿が絡んでいるからそれも望めない。
鎮痛剤の優しさは半分だけだが、朝比奈さんのお茶は100%優しさでできている。
頼むから私に優しさと鉄分をくれ。
726 :サムデイインザブルー [sage]:2008/04/11(金) 02:03:23.08 ID:SMrsv.E0
なんて我ながら支離滅裂な事を考えていたのが悪かった。

「聞いてるのかキョン!さっさと練習するぞ!」

痺れを切らしたらしいハルヒコに、勢いよく上に引っ張り上げられた。
と同時に、私の視界から急激に色素が抜けていく。
キーンという耳鳴りのむこうでイスの倒れる音がした。
ああ…貧血だなぁこりゃ、倒れるなぁ…
などと思いつつ、咄嗟に何かにしがみつこうとしたのは覚えている。


(…脳貧血…立ちくらみとも呼ばれる症状…)
(ぇええ〜な、なにかの病気とかですかぁ!?)

遠くで話し声がする。
私は、温かい何かに寄りかかるようにして座っているようだ。
声は、実際は近くで発せられているはずなのだが、どうにも自分と世界との間に幕が一枚挟まっているような感じがある。
やれやれ、まだ頭に血が足りていないらしい。

(…彼女は軽度のものを、およそ28日周期で起こしている。病気の可能性は低い。)
(そうですね。長門君も仰るとおり、先月から考えるとそろそろですし。)
(あー。つまり…その、いわゆる、あの、あれか?)

いや、お前ら、なんで人の周期を把握してやがる。
どうせ把握してるなら宇宙的・超能力的な何かでなんとかしてくれ。

(とりあえず、朝比奈さんは紅茶を入れていただけますか?こういう時に効くらしいですよ。)
(わ、わかりましたぁ!)
(…手伝う)
(私は、自動販売機で飲み物を買ってきますね。急に熱い紅茶は飲みづらいと思いますので…
あ、涼宮君は、しばらくそのままでお願いできますか?その姿勢は楽みたいですから)
(分った。)

一姫がてきぱきと皆に指示を出してゆく。
確かに、先ほどよりは大分楽になっていた。
特に、お腹の上になにか乗っていて、それが温かくて気持ちがいい。
うっすらと目を開けると、お腹の上でなにかを掴んでいる私の手と、つかまれている誰かの腕が見えた。

「ったく。団長様をイスにしやがって。あとで罰金な。」

鮮明に聞こえ始めた声を無視すると、私はまた目を閉じた。
どうせ罰金なら、もうしばらくこのままでもいいだろう?
727 :サムデイインザブルー [sage]:2008/04/11(金) 02:07:30.50 ID:SMrsv.E0
後日談

私は一ヶ月ほど前に団長様をイスにした罰として、学校近くのパン屋に菓子パンを買いに行かされた。
ただでさえ最近は毎日、変なダンスの練習もさせられているってのに、登下校以外であの坂を歩かせるってのはやめていただきたい。
「おや、キョンさんも掃除当番だったんですか?」
「いや。一ヶ月前の罰ゲームで、パシリにされた所だ。」
まったく、すっかり忘れてると思って安心していたんだが。
しかも、メロンパンだのジャムパンだの、購買で売っているもんにしてくれればいいものを、「イチジクレーズンパン」なんて訳わかんねぇパンを指定しやがって。
「なるほど、イチジクレーズンパン、ですか。」
「…なぜそこでニヤける?」
「知っていますか?月経に伴う諸症状は、適度な運動と鉄分摂取で軽くなるそうですよ。
ちなみに、鉄分の多く含まれる食品は何か、ご存知ですか?」
728 :458 [sage]:2008/04/11(金) 02:14:09.73 ID:SMrsv.E0
以上です。
一姫に「10ヶ月ほど停止させる方法はあるにはありますが」
という台詞を言わせるか迷いましたが自重しました。(爆)
失礼しました。
729 :458 [sage]:2008/04/11(金) 02:33:20.90 ID:SMrsv.E0
うぁ、1行抜けてる。
申しわけないですが>>727の3行目(ただでさえ〜)と4行目(「おや、〜)の間に

人数分のパンの入った袋を手にだらだらと廊下を歩いていると、一姫とばったり会った。

という文が入っている気分になってもらえるとありがたいです。
730 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/11(金) 08:14:28.52 ID:pdjeLT20
一番槍!ダルさがよかったですGJ
731 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/12(土) 00:28:00.55 ID:MMhretko
読んだっ乙っ
732 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/12(土) 11:27:14.01 ID:yAzCWcSO
オレの脳内キョン子人間関係
「ハルヒコ・由希」
黙って立っている分にはイケメンなのに中身は変人
その変人ぶりのベクトルは真逆、ハルヒコ黙れ!由希・・・もうちょっと喋ってくれ
「みつる」
1年先輩の2年生、未来から来たエージェント、
そんな肩書が信じられないちょっとドジで可愛い人
「一姫」
自分以外の唯一の女子団員
変人揃いのSOS団の中ではまともな部類だと思いたいが
いちいち抱き着くのは止めて欲しい

原作版に比べてキョン子から、みつるへの特別な感情が薄いぶん、一姫への対抗心はほとんど無い
こんな脳内設定をベースにSSのネタを妄想中
733 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/12(土) 12:22:17.65 ID:C2ai7/I0
先月のガソガソのハレグゥの性転換ロバートが森さんっぽかったので
森さんが性転換したらロバートなんじゃないかと思った。
谷口はグプタ♀で
734 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/12(土) 23:28:12.01 ID:dF16zVo0
>>732
なんかいいなそれ
その調子で頑張ってくれww
735 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/14(月) 02:24:16.31 ID:.iuTEZw0
ピクシブのランキングwwwwww
別人同士でツースリーフィニッシュ(?)は奇跡
736 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/15(火) 07:15:13.33 ID:nzW7CAoo
おれの脳内で
古泉(♂)×みくる(♂)←部長(♂)
キョン妹(♂)×ハルヒ(♀)
長門(♀)×キョン子(♀)
のエロエロで爛れまくりのSOS団が浮かんでしまったどうしろと。
737 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/15(火) 08:13:03.78 ID:j/7wPYAO
>>736
そのハルさんはメガネ君にも手を出してそうだ
738 :例の朝倉さん覚醒シーン [sage]:2008/04/16(水) 00:04:22.68 ID:GSOSWNA0
「と、いう訳で。あなたを萌えキャラ化して、涼宮ハルヒの出方をみる」
「冗談はやめろ。つか、そのよく分からない道具をしまってくれ。よく分からないが怖いって。」
「女の子になるのって嫌?(ピー)取られたくない?私には有機生命体のジェンダーの概念がよく理解出来ないけど」
「意味が解らないし、笑えない。いいからそのよく分からない道具をどこかに置いてくれ」
「うん、それ無理★だって、私は本当にあなたに萌えキャラになって欲しいんだもの。
あなたに萌えれば、必ず涼宮ハルヒは何らかのアクションを起こす。多分、大きな情報爆発が観測できるはず。またとない機会だわ」
「…一つ一つのプログラムが甘い。だから私の侵入を許す」
「あら長門さん。邪魔をする気?」
「…性転換はともかく、ネコミミ魔女ッ子は行きすぎ。あなたの独断専行は許されていない。私に従うべき。」
「性転換も行きすぎだっ!」

…という電波を受信した。
739 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/16(水) 00:27:19.96 ID:GiTtGXE0
>>738
ていうかセリフから察するに
有希が突入したの事後じゃね
性転換+ネコミミ魔女ッ子になってんじゃね
740 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/16(水) 00:41:54.00 ID:p.cQe6AO
そうじゃなきゃまだナニは切られてないとか・・・
741 :例の朝倉さん覚醒シーン [sage]:2008/04/16(水) 01:53:18.59 ID:GSOSWNA0
ではちょっと改定…というか、改悪になった。正直すまん。

「…一つ一つの萌え要素が甘い。だから私の侵入を許す」
「あら長門さん。邪魔をする気?というか、もう大体終わっているわよ?」
「…性転換はともかく、み○くらな○こつはいきすぎ。あなたの独断専行は許されていない。私に従うべき。」
「どっちも行きすぎだッ!」
742 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/16(水) 07:09:40.07 ID:WP3oFlEo
「…性転換はともかく,可愛い男の娘はいきすぎ。あなたの独断専行は許されていない。私に従うべき。」
「もうどっちの方が駄目なのかわからねぇよ」
743 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/18(金) 02:16:33.54 ID:wukOFISO
過疎ですね、わかります
744 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/18(金) 11:21:28.78 ID:W3Q7A.AO
もし野球を男衆だけでやるんだったら

ハルヒコ
長門
みっつるんるん
朝倉
ちゅるや先輩
キョン子弟
喜緑先輩

足りないや
キョン子と古泉は入れよう
745 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/18(金) 20:06:38.32 ID:NhpfGVo0
キョン子にはチア衣装ではなくて、ぶかぶかのベースボースシャツを所望!!
746 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/19(土) 17:36:25.35 ID:xhNvnco0
チア着せようと思っていた春彦だが、キョン子に視線が集まるのを嫌い、
急遽満に着せることにしたが、
そのあまりの似合いっぷりにキョン子が嫉妬という展開希望。
747 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/19(土) 18:57:40.09 ID:UbhMEv2o
にしてもずいぶん人がいなくなったものだ・・・

wikiでも編集するかなっ
748 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/19(土) 20:43:22.14 ID:P7w2tASO
Wiki編集人さんおつです

俺はこのスレに骨を埋めるぜ
749 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/19(土) 23:04:41.30 ID:XCrN5uU0
アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」をネタ元にするには一通り出尽くした感があるのかも
とは言えアニメ化されていない原作分は読んでいる読んでいないのムラもあるし、
ネタばらしなんて批判も無くは無い感じもあるので手を出しづらい雰囲気かな?
750 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/19(土) 23:49:19.34 ID:1wIUbzY0
以前キョン子の憂鬱を書いていたのですが、息切れしてしまいまして、しばらくROMってました。ごめんなさい。
そのうちちょぼちょぼと投下します。
俺もこのスレに骨を埋める覚悟すっよ。
751 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/20(日) 00:04:07.87 ID:Y.waYk20
ところで、原作ストーリ順守&キョン→キョン子の性転換だけ確定で
他のキャラの性別を再検討してみた。(まだ憤慨と分裂は買っただけでまだ読んで無いけど)
「涼宮ハルヒ」♀ ストレートに男性化すると何故か危ない奴度がUPするので女性のままに
「朝比奈みくる」♀ ハルヒのオモチャにされるシーン多いし、部室以外での女装はアレなので女性のままに
「長門有希」♂ 情報操作能力に基づいた並外れた戦闘能力の持ち主は男性の方がしっくりくるので
「古泉一樹」♂ 長門の静陰の対として動陽担当、限定条件下とは言え高い戦闘能力を有するので男性に
「キョン子」♀ 従来のキョン的立ち位置の他にみくる同様ハルヒのオモチャ的存在
改変の意図はSOS団の男女比を原作版と同じ女性3人男性2人にしようというのが切っ掛け
「朝倉涼」♂ 普段は人当たりの良い学級委員だが・・・こんなキャラは男性向きかと
「鶴屋先輩」♂ 一歩引いた保護者的位置。同級のみくるには良いお兄さん的存在
「谷口」「国木田」「コンピ研部長」「生徒会長」♀
「黄緑」♂
こんな感じで、ただSOS団メンバーで変わったのは長門とキョンだけというのはインパクト弱いかなぁ
752 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/20(日) 00:04:45.98 ID:neTz/Hco
別のところの企画に参加してからぜんぜん投下してないなぁ・・・・
753 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/20(日) 00:17:30.47 ID:NJ1S6BYo
>>751
それだったらまだキョンだけ改変の方がしっくりくるなあ
754 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/20(日) 03:22:43.33 ID:KBCOK.SO
俺的には無理にでも性別逆にして
不自然なとこはいろいろと妄想で補完するってのが好きだなww
755 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/20(日) 07:45:14.26 ID:wjzh5MAO
朝比奈さん(大)クラスの体系で、タクシーじゃなくて真っ赤なスポーツカーな
新川さん(♀)年齢極秘機密
ですね、わかります

でも個人的には佐々木軍団は性別そのまんまがいいな
謎の親近感でどんどん仲良くなるハルヒコと佐々木(互いに友人的な意味で)にキョン子の方が嫉妬、とか
いつの間にか宇宙人トリオの妹になってる九曜、とか
756 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/20(日) 11:07:05.97 ID:Y.waYk20
キョンxキョン子で、もそもそと書き出してみた。
あまり気の利いたネタが思いつかないので、オリジナルのSOS団に
キョン子がハルヒの強引さで団員にされてしまいドタバタに巻き込まれる感じで
原作ぽい感じで書いているが、なんでキョン子がハルヒのSOS団に居るはめに
なるのかの部分を書いているが……無駄に長い感じで orzぎみ
757 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/20(日) 11:36:27.70 ID:HZY8iASO
>>751>>753
そこまでやると個人のサイトでやってろという感じだな
全員変えるんでなきゃキョン腐のキョン女体化と変わらない
758 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/20(日) 18:01:30.61 ID:vko/qIAO
キョンひとり女体化だと古泉ハーレムな上、古キョンENDしかなさそうだから嫌
やっぱ全員性転換でww
759 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/20(日) 20:17:59.87 ID:hCwj5yQo
性転換するのは全員でも何人かだけでもキョンだけでもいいと思うんだけどなぁ。
ハルヒとキョンが同性だからこそ出来ることもあるだろうし。
原作に忠実にやるならばキャラ設定を変えるのは少人数な方がいいこともあるし。
第一、書き手の実力次第でお話なんてどうにでもなる。
760 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/20(日) 20:52:24.08 ID:HtCPmwgo
前に漫画描かれてた神絵師はもう降臨されないのだろうか・・・(´・ω・`)
761 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/20(日) 21:45:18.84 ID:wjzh5MAO
というかハルヒとキョンが同性だとハルヒがジョンを追って北高に入学しない可能性もあるよね

佐々木さんと同じ所に入学してて
佐々木さんを通じて出会うというのはどうだろうか
他のSOS団員もそっちに行って消失世界SOS団みたいにキョンの意味が薄いが
762 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/20(日) 23:38:56.76 ID:b1lqAqYo
女の子大好きの自分の中では全員女性で北高女子校化が進んでいる。
SOS団はもはやコスプレ部だ
763 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/21(月) 00:06:14.59 ID:Lde/0x.o
中学生には高校生だって大人に見えるだろう。
大人の女性、ましてや自分を理解してくれた人間を追いかけて学校を選ぶのは自然じゃないか?
764 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/21(月) 02:34:05.05 ID:LVbpaYAO
>>762
部分的に性転換する時は、自分もそれで萌えてる。
が、妄想すると何故かいつも最終的に
「タイがまがっていてよ」
「ハルヒお姉様…!」
みたいな事になって困る。女子校化に萌えてるのに、何故だかギャグと紙一重だ。
あと、SOS団は女子校にいたらそれぞれモテそうなタイプばかりだと思ってる。
765 :M_K [sage]:2008/04/21(月) 15:13:14.97 ID:BigMD/s0
SS書いてみたんで投下します><
初めてなので変なところもあると思いますが読んで頂けると嬉しいです。
766 :涼宮ハルヒコの罰ゲーム [sage]:2008/04/21(月) 15:15:48.55 ID:BigMD/s0
寒い陽気から少しずつ暖かくなり
今日は団活や学校が休みなので午前中布団の中で至福の時を味わおうと決め込んでいた。
しかし、その優雅な一日の始まりは一本の電話により憂鬱な一日の始まりに変化してしまった。

とりあえず今度からはマナーモードにしてから寝る事にしようと思いつつ誰から掛かってきたのかを確認する。
ディスプレイにはハルヒコの名前が表示されたいた
無視しようかとも考えたが、どうせまた掛かってくるだろうし無視した後の事を考えると寒気がするので仕方なしに取る事にした

「九時にいつもの場所に集合だから遅れんなよ!」

相変わらず唐突だなハルヒコよ
あたしは今日一日ゆっくりと有意義な時間を過ごす予定だったんだけどね

「団長が決めた事に文句言うなよ、それにキョンの有意義な時間ってのはどうせだらだら寝て過ごすだけだろ。
 いいから遅れずに来いよ! 遅れたら罰ゲームだからな!」

そう一方的に言われると切られてしまった。
あたしの有意義な時間が寝る事と決め付けるハルヒコの態度に若干腹立たしさも覚えたが
実際その通りであった事からちょっぴり切なくなったりもしたが


……罰ゲーム?


はて、今までは死刑とか罰金は聞いた事あるけど罰ゲームて。
何か物凄く嫌な予感がしたので今日は一番乗りすべく手早く支度を済ませて出発はしたが
案の定と言うべきかあたしが一番最後であった。

「罰ゲームはキョンに決定だな!」

着いて第一声がそれかい
ところで罰ゲームって何やらされるんだ……

「まぁ、それについては喫茶店でゆっくり話してやる。」

そういや罰ゲームで忘れていたけど罰金ってのもあったな、ここのところ懐が暖かくないので少々厳しい。

「今回は罰ゲームがあるから俺が払っとこう、ありがたく思え」

それはありがたいが、ハルヒコをそこまでさせる罰ゲームというものに余計恐怖を覚えてしまう


各々がオーダーしたドリンクが行き届いたところで

「今回の罰ゲームは一週間団活の時にはコスプレをする事!」

ハルヒコが嬉しそうに発表した罰ゲームは朝比奈先輩が放課後毎日やってる事であった
朝比奈先輩は常時罰ゲーム受けてたのか?

「安心しろ、みつるが罰ゲーム対象だったらもっと別の罰ゲームを用意していた」
767 :涼宮ハルヒコの罰ゲーム [sage]:2008/04/21(月) 15:16:58.59 ID:BigMD/s0
早い話、それぞれの罰ゲームを考えていたという事か、ハルヒコも結構暇なんだな。

「それにしてもコスプレって朝比奈先輩が着てるのを着るのか?」

そうハルヒコに聞いてみたら何故か朝比奈先輩が赤くなってアタフタしてた
相変わらずかわいいなぁこのお方は


「喫茶店を出た後に衣装を探しに行く」


つまり今日一日の活動がこの罰ゲームの為に費やされるって事ですか

まぁ、今から決めるという事は上手く誘導出来れば変な物を選ばせないようにできあたしの被害も少なくて済む
あわよくば今日中に決定させさせなければコスプレもしなくて済む、そもそもそんな衣装を取り扱っているお店なんてそうそう無いはず
今までハルヒコが買ったのだってネット通販とか言ってたし……
そんな事を考えていたら隣でずっとニコニコスマイルでいた一姫が

「私の知人がつい最近この近くでそのような衣装を取り扱うお店を開いたそうですよ」

「それは丁度いい!そこに行こうぜ!」

あたしの目論見はあっけなく崩れ去った

「私もあなたのコスプレを是非拝見させて頂きたいもので」


結局一姫の言う『知人が経営しているお店』とやらに行く事になった

「きっと貴女にぴったりの衣装もありますよ。」

普通の衣装ならまだ良かったんだけどね
何が悲しくて休みの日にSOS団全員集合してコプスレ衣装探しせにゃならんのだ

等と色々と思う事もあったのだがついに到着してしまった。
このお店はいわゆるパーティーグッズを取り扱っているお店のようだが…
衣装にかなり力を入れているらしく
割合としては

衣装9:その他1

といった具合である
他のメンバーも同様の印象を受けたらしく「すげー」とか「かわいい衣装がいっぱいですねー」とか「ユニーク」とか聞こえてくる

「じゃあ早速衣装を決めるとするか!」

ハルヒコのその言葉を契機に皆が好き勝手に衣装を選び始めた――ここからが大変だった
768 :涼宮ハルヒコの罰ゲーム [sage]:2008/04/21(月) 15:17:23.32 ID:BigMD/s0
色々と衣装を持ってくる度に着せ替え人形のように服を着替える羽目に……
まぁ、全ての衣装を着たかというとそういうわけでもなく
何点かは謹んで辞退させて頂いた

長門が持ってくる衣装が何故か露出度が高かったのはきっと偶然だろう、うん
ボンテージ持ってきた時はハルヒコでさえ引いてたぞ……
バニースーツ持ってきてるハルヒコも大して変わらない気がするけどね
そんなこんなをやっているうちに

「貧乳にあう服ってなかなか無いな」

なんだとハルヒコ
言っていい事と悪い事ってのが世の中にはあってだな
自覚はしていないけど怒りが顔に出て今っているらしい
朝比奈先輩が怖がって後ずさりしている
ハルヒコに文句のひとつも言ってやろうと思った時

「和服等ならとても似合うと思いますけど如何ですか?」

和服?
なんてそんな手間が掛かるのをいちいち放課後に着てられないって…

「大丈夫ですよ、ここに置いてあるのは着脱が簡単な衣装ですから」

和服なら胸を強調するデザインは少ないですからと付け足してきた
かくして和風コスプレ衣装探しの再開である
……帰っていいかな

普通の和服っぽいのもあったけど、普通すぎてつまらないとハルヒコが却下し、忍者風は露出が高いので却下(胸の問題もあるけど)
そして最終的に決まったのが

「これなんかなかなかいいんじゃないか?」

まぁ、これならまだ我慢して着られるかな
むしろここらへんで決めておかないと他にどんなの着させられるかわかったもんじゃない

かくして決まった衣装は
―――巫女衣装であった
ミニスカのもあったけど却下した

こうしてあたしは一週間団活時にコスプレをする羽目になってしまった
そしてその一週間の間にまだ一悶着あったのはまた別の機会に話すとしよう
忌々しい、あぁ忌々しい
769 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/21(月) 23:04:18.82 ID:zGL7CMDO
これで終わりなのかな?
770 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/21(月) 23:05:36.99 ID:zGL7CMDO
しまったorz

sageわすれたorz
771 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/21(月) 23:33:43.18 ID:3QQqfks0
乙ですー

キョン子の巫女服姿見たいお
772 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/22(火) 01:48:20.98 ID:ZwzjvcAO
キョン子の巫女服姿か・・・・・



えぇんでないかい?
773 :M_K [sage]:2008/04/22(火) 02:53:13.09 ID:CiH40wA0
>>769
一旦終わりです。
続きは細々と書いております
774 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/22(火) 13:45:26.50 ID:lXkiEsSO
東方キャラに巫女風の着ているのいたっけ、アレなんか良さそう
775 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/22(火) 18:44:26.86 ID:qUiCIYAO
>>774
キョン子と九曜が

ぺったんぺったんつるぺったん♪

って歌ってる映像が脳内を
776 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/23(水) 12:24:04.01 ID:mE5gWsSO
性別反転すると元女性陣は(変な言い方だけど)なんか性格丸くなるね。
ハルヒコはハルヒよりデレ度上がるし、長門は「喪失」並かもうちょい余計に喋るし
でキョンはキョンの時はみくるイチ押しだったのがキョン子になると長門とニヤニヤな感じに変わっいるの多い感じ
変わらないのが古泉で、一樹と一姫どちらでもガチキョン一筋(W
777 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/23(水) 12:58:21.49 ID:3y/G1O6o
本当は一姫はハルヒコのことを好きだけど世界のために…と身を引いてるのが萌える

そんなことを考えてたら消失ハルヒコ×一姫とか浮かんだが形にできない。
778 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/23(水) 18:32:02.84 ID:iJyAQsSO
>>777
いま書いてるww
779 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/23(水) 18:53:24.87 ID:J3mdWSY0
>>776
性別が反転したから、というより二次創作だからじゃね?>性格が丸くなる
780 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/23(水) 20:11:54.61 ID:3TrrgwAO
そういえば男ハルヒは
告白→即さようなら
じゃなくて

女子から告白→女子ついて行けない→女子から別れ話
→男ハルヒどうでもよさげ

みたいな流れになりそう
781 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/23(水) 21:37:10.08 ID:sn/foSw0
>>762
SOS団全員女子ならあずまんが大王みたいになりそうだ

>>778
それはぜひ見たいww
782 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/23(水) 21:51:28.89 ID:NsVjZ360
一姫はハルヒコの事は本当のところはどう思っているのかは気になるね
笑顔の仮面の下には・・・なベタな展開はアレだけど
トンデモ神ハルヒコ様のせいで神人退治なんてする羽目になった被害者でもあるし
783 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/23(水) 21:59:27.84 ID:mFzokpwP
>782
勝手な妄想だが
アレだけ聡明だと、それまでの生に退屈してたんじゃ無いかと
たまたま選ばれたお陰で人生一気に変えられて
内心は本当に楽しんでるんじゃ無いかと
そして縁からキョン子に会い
やんわりとハルヒコに感謝してるんじゃ無いかな
784 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/23(水) 22:47:33.65 ID:NsVjZ360
>>782
作品的にネガティブな方向に行くことは無いとは確信しているけど
古泉の笑顔はキョンに酷評される事が多いのでね、ついそういう方向に考えてしまう
785 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/23(水) 22:52:25.93 ID:NsVjZ360
あっ自分にレスしてる(真赤
784のは>>783ですぅ

たまには本気でキョンに怒っている古泉も見たいです。ちょっと安心出来そうで
786 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/23(水) 23:18:06.43 ID:mFzokpwP
>785
くそっ…!
こんな事言うつもりじゃなかったのに
「ハルヒコさん…」
即座に一姫に名を呼ばれる
オレは肩越しに目線だけ一姫に向ける
其処には何時もの笑顔が在った
「貴方は知らないでしょうけど、私は貴方には本当に感謝してるんですよ」
何だ?突然…、てっきりさっきの事を責めに来るかと思ったが
「ですけどね…」
笑顔のままで続けて言う
「彼女を泣かせるのは、例えハルヒコさんでも
 容認する訳には行きませんね」
やっぱり突いて来やがった
「あ、あれはキョン子が…」
「ハルヒコさん」
くっ…!
何だ?今日の一姫は…?
やけに食いついて来る上に、満面の笑顔なのに背中が冷たくなりやがる…!


あれ?
ハルヒコ視点で書くのはタブーだったりするのか?
787 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/24(木) 22:14:24.08 ID:OM3JDH20
>>783
原作の方ではいろいろ含むところがある見たいだけど
ハルヒコのほうでは一姫→ハルヒコの片思いでもいいかなと思う。

でも、どろどろしたのも読んでみたい。ウテナばりに
788 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/24(木) 22:40:34.62 ID:5AHLzDY0
ウテナで思い出したのが、アンシーの
「好きな人のためなら、それ以外の人への感情なんて問題じゃない。自分なんていくらでもごまかせますから」
てやつ
始めて聞いた時ぞっとしたんだが、一樹はともかく一姫でそれは怖すぎるwwwwww

消失まで読んだ感じでは男同士の友情っぽいのもまだ見えないんだよなあ
先はどうなのかわからんが・・・
女同士ならキョン子の方がハルヒコの暴挙から守らんとなって責任感ぐらい感じてそう
一姫の方は誰に対してもニュートラルなのが一番しっくりくる

つーか>>787のせいで一姫が得体の知れないイメージになってしまったどうしてくれる
789 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/24(木) 23:36:17.14 ID:v.xkOEo0
「涼宮ハルヒの陰謀」 鶴屋山の宝探しのシーンをモチーフに書いてみました
でも、原型を留めているのは宝探しをしたという部分だけ
前後のシーンの繋がりも無視した出来で「陰謀」の主役の朝比奈先輩は
ここでは完全に空気です。スマソ
790 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/24(木) 23:36:37.83 ID:TKhdnr60
古泉好きの書くような一姫が見たい
今のはニコのガチホモをガチユリに変えただけで
古泉の本質とかを考えたのがないからな
キョン子が可愛いから美形設定もまったく生かされてないし
女であの立場だとものすごい健気ヒロインなんだが
791 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/24(木) 23:36:56.89 ID:v.xkOEo0
鶴屋山の宝探し 1

「おーし、山頂についたぞ!どんなお宝が埋まっているか楽しみだな!!」
 ……どこまでも元気な奴だ、鶴屋山は山というほど高い山では無い。
 いつも通う高校の丘のほうが高いかもしれないくらいだが、こっちは自然の山である。
 山頂まで草を掻き分け足を滑らせ枝やよく判らんツタを掴んだりしながらやっと山頂に辿り着いたのである。
 こんな山に登る破目になったのも鶴屋先輩がハルヒコのバカに先祖が残した宝の地図なんて嘘臭さプンプン
 な物を渡したからである。当然の様に次の休日はSOS団全員参加で鶴屋山宝探しが団長から厳命されたのである。
 鶴屋山の宝探しなら自分だけでやれば良いのだ。私がついて来たからって何の役に立つ?
「おい、キョン!なにぼーっとしてんださっさと始めないと日が暮れるだろ」
 山登りの疲れと理不尽さにダレているとハルヒコが持っていたスコップを私に突き出す様にして渡してきた
 ……なにこれ?
「よろこべ、お前に一番最初にお宝を見る権利をやるからさっさと掘りはじめろ」
 なっ、こいつは今何を言っているのだ?? 掘る・スコップで・山を・私が。じゃない、私がスコップで山を掘る?。なんでよ!?
「団員その1ならそれくらい当然だろ、副団長がやってお前がやらんでいい道理があるか」
 お前は何を言っているのだ?な顔を真近に寄せてくるが、それは本来こっちがしたい顔だろと思いながら横を見ると
 少し離れた所でSOS団副団長にして限定的超能力少女の古泉一姫が慣れない手つきで地面の土をスコップで掘っている所であった。
 一姫ちゃん、なんであんたはハルヒコのバカの言う事をいつも素直に聞くんですか?
「キョンちゃんと一緒に宝探しなんて楽しいじゃないですか。何が出るかワクワクしますね」
 いつものニコニコスマイルで返してくる一姫ちゃん。あなたには笑顔以外の表情は無いのですか?
 断言する何も出ない。やるだけ無駄。とは言え一姫ちゃんだけにやらせる訳にもいかず私もスコップを持って土を掘るが、
 固い地面にスコップは容易に刺さらず、表層の柔らかい土をスコップですくうのが精一杯な有様である
「おい、キョン!もっと腰をいれろ腰を」
 ムカつく言葉に振り返るとビニールのレジャーシートにどっかとあぐら掻いて座るハルヒコが現場監督よろしく怒鳴っていて
 その横には山頂まで登りきった時には私以上にバテバテだった朝比奈先輩が未だにあお向けで伸びていて、
 さらに隣にはきちんと正座で座っている長門がいつもの様に本を読んでいた。いくらなんでも理不尽すぎるだろ!
 かよわい乙女に山登りを強制してさらに穴掘りだと!!許せん、今日という今日こそは横暴な暴君に反旗を翻す時だ
 持ち上げるとふら付きそうになる重さのスコップを高々と掲げてハルヒコのバカに正義の鉄槌を・・・て、あれ?
792 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/24(木) 23:38:04.87 ID:v.xkOEo0
鶴屋山の宝探し 2


 手に持っていたスコップの重さが消えた
「貸して  僕がやる  そっちも」
 さっきまで本を読んでいた長門がいつの間にか私のそばに来て、持っていたスコップを私から取り上げると一姫ちゃんの
 スコップまで受け取ると左右の手にスコップを構えてザッ、ザッ、と地面の土を掘り始めた。いくら男でも片手でスコップを
 扱うのは無理なんじゃないか?と私は思いながら長門の地面を掘る様子を見ていると段々スコップの動きが早くなっていき
 長門の姿は今やザーーーーーーーッ!!という土を掘り返す連続音と掘削機のような勢いで掻き出される土の奔流に消えていた
 長門の穴掘りは完璧に人間技を超えた宇宙的パワーを駆使して行われている。やれやれ、こんな事で使うことは無いだろに
 手持ちぶたさにに長門の穴掘りをぼーっと眺めているとクスクス笑いながら一姫ちゃんが寄ってきた。なにが可笑しい?
「キョンちゃんはみんなにおモテになって、ちょっと妬けちゃいます」
 スコップを取り上げた順番の事か?大した差は無いだろ、それよりなんで一姫ちゃんが妬けちゃうのさ?
「妬けちゃうのはわたしだけじゃありませんよ。ほら」
 一姫ちゃんが見ているほうに振り返るとハルヒコがドカドカと大股でこっちにやって来た
「有希!同じ所ばかり深く掘っても意味ねーだろ、いくらか掘って出なければ別の場所を掘れよ」
 ハルヒコの文句に長門は無言でわずかに頷いたように見えた。たぶん頷いていた。
「まったくなってねーな、オレ様の穴掘りを見せてやるからスコップを一個貸しな」
 長門の宇宙的かつ非常識な穴掘りにハルヒコは文句を言いながら長門からスコップを受け取ると
「見てろよ穴掘りてーのはこうやるんだ! せい!!」
 ザッ、ドスン!!
 なっ・・・なんだ今のは?何が起きた何を起こした!!ハルヒコがスコップを地面に刺して土を掘った。
 そこまでは良い、ハルヒコがたった1回掘っただけでなんで人の背たけ程の土の山を掘りおこせるんだ!?
「あらあら、困ったものですね」
 一姫ちゃん、困っているのならちゃんと困ったような表情をしてください。て言うかなんですかアレは!?
「お解かりになりませんか?涼宮君の力ですよ。長門君が自分より先にキョンちゃんに良いところ見せたから妬いているんですね。
実はですね、涼宮君から事前に最初は私とキョンちゃんに掘らせてその後自分が掘るのを代わってカッコいいとこを
見せたかったんですが、長門君には言って置かなかったので先を越されちゃって・・・フフッ可愛いですね」
 可愛いとか可愛くないとかは良いとしてどーすんのよあの二人。長門はスコップ1本でも掘削機顔負けな勢いで土を掻き出し
 ハルヒコは不思議パワー全開で一回掘っただけでダンプカー並みの土を掘り返している。
 宇宙的、不思議的パワーで穴掘りしたって私は別にうれしくも何とも無いんだから、誰か止めてよーーーー!!


「あーこんだけ掘ってもなんも出てこないなぁ、まぁ暗くなった事だし今日はこれで終了だ」
 日が傾いて夕暮れが迫った頃になってハルヒコと長門の穴掘りの競演はやっと終わった・・・




「やーキョンちゃん、昨日はどうだったにょろ〜?」
 翌日、廊下で会った鶴屋先輩から昨日の宝探しの件を聞かれた
 あっ残念ですけど何も出なかったです・・・それとですね。
 あんまり掘りすぎて鶴屋山が・・・その、ま平らな平地になっちゃったんです
「へーそれはめがっさ凄いにょろ、もしそこにマンションを建てたらキョンちゃんに一部屋進呈するにょろ」
 は、はぁ・・・ありがとうございます
「じゃ、またね〜」
愉快な先輩は風のように笑いながら去っていった

お粗末様です
793 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 02:08:39.92 ID:Bf4EWIs0
>>778超頑張れ><
794 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 02:17:43.47 ID:w9/XeoAO
>>792
GJ!

小さいとはいえ一つの山を平地にしちまうってどんだけだよwwwwwwwwww
おもしろかったですww
795 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 10:23:26.98 ID:aSf4rsSO
二次創作的な一姫とキョン子の関係は、CCさくらの知良とさくらみたいなのが微笑ましくて良いなぁ
キョン子は一姫の事を大切な友達と思っているけど恋愛観はノーマル
一姫もそれは判っているので一線は超えずに踏み止まるが、時々暴走して
キョン子に色々なコスプレさせたがる。なんてのはどうだろ?
796 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 10:44:50.37 ID:V2weungo
>>795
それいいな。知良ってのが誰かは知らんがww
797 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 11:33:19.87 ID:aSf4rsSO
スマン「ともよ」ね
アニキャラて案外凝った字を当てるから
しばらく経つとどんな字か忘れちゃうよ(恥
798 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 11:36:33.49 ID:cdUDnb6o
多分知世じゃないか?
799 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 11:42:33.66 ID:88PP4r2P
CCさくらは漫画原作だ
800 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/25(金) 12:11:33.74 ID:f.ulzm60
>>795
それはいいな。流石にキョン子がさくら並に素直なのは違和感があるが
キョンの普段の態度を古泉に対するツンデレ(ガチホモ的意味に非ず)だと解釈すれば
違和感はない。
801 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 12:21:29.57 ID:9FUqzYSO
古泉はそこまでキョンに執着ないだろ
802 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 12:59:40.81 ID:Qu2r9PI0
ここがキョン子マンセースレか
803 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 18:25:50.92 ID:aSf4rsSO
キョン子マンセースレと言われてもオリジナルの涼宮ハルヒのシリーズがキョンマンセーだし、
キョン以外の男性キャラ(古泉・谷口・国木田・部長・会長・岡部・新川・藤原、その他)のお相手て居るの?
804 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 18:42:30.33 ID:S9SJdKAo
居ないな
だから、キョン以外の男性キャラの性転換キャラがキョン子マンセーである必要もないわけだ
805 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 19:58:22.97 ID:WC425Y60
Pixivその他からかき集めてきたキョン子・ハルヒ画像の海外サイト
http://danbooru.donmai.us/post/index?tags=kyonko

ちゃんと意味判っているのかね? 単にポニテ萌えなだけの気もするが・・・
806 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/25(金) 20:31:50.53 ID:tQqvpY60
まともな人が多いってことでここに誘導されてきたけどなんかおかしいな
キャラのかけらもないの多すぎる
特に古泉捏造されすぎ
807 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/25(金) 22:40:49.32 ID:/dreQcE0
個人的にはハルキョンマンセー故のキョン子マンセー
キョンマンセーな展開はツンデレなハルヒが哀れすぎて出来ん
ハルヒコならむしろ嫉妬してるくらいがおもろい
ただ、男に嫉妬させようとするとどうも周りがキョン子に対して積極的になりすぎる嫌いがあるなぁ
長門辺りは自覚なしだから動かしやすいが
808 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/26(土) 03:05:43.00 ID:L0klXhw0
行き場をなくしたキョン子が出てきたので空気を読まずに投下
コラだけど…
ttp://www.uploda.org/uporg1387175.jpg.html
809 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/26(土) 04:22:29.19 ID:f6B5sww0
原作世界に忠実であろうとしたらみんなハルヒの
イエスマンになってしまうからなぁ(程度の差と自己の意思の差はあるけど)
自分の恋愛意思を通そうとしたら消失長門級の世界改変が必要で
それは人によって原作レイプ、キャラ捏造になるんだろーけど
810 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/26(土) 05:53:56.93 ID:p4A4x6SO
ハルヒの元が恋愛シュミレーションゲームなら複数のシナリオが
最初から用意されているけど、1本しかシナリオが無いからねー
無いなら作りましょう、男の長門や鶴屋先輩もカッコイイしキョン子に一姫と
原作の停滞があらぬ方向へハルヒ補完を進める結果に成っているんじゃなかろうか?

811 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/26(土) 11:41:47.61 ID:eXx8Hwo0
キョン子→山田直子
ハルヒコ→上田次郎

にすればキョン子マンセーにならないぜ
812 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/26(土) 12:40:34.47 ID:p4A4x6SO
性転換スレまで来てハルヒ(コ)マンセーする事も無いだろ、原作とアニメでは神様扱いなんだから、
二次創作の主役はハルヒ以外のキャラだろ
813 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/26(土) 20:38:50.93 ID:38/6v2AO
他キャラ好きなら勝手に創作しろ 誰も止めねーよ
ハルヒ(コ)好きも勝手にするしさ

主張する暇があったら作品作ってばんばん投下しろよ
814 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/28(月) 01:22:09.49 ID:RZiEVgs0
>>780
ハルヒコ「なんか用?」
女子「わ、私とつきあってほしいの…」
ハルヒコ「おう、いいぜ」
女子「え!?ホ、ホントに!?」
ハルヒコ「そうと決まればだな…」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
女子「ちょ…ハァハァ…ちょっと待って…」
ハルヒコ「なんだ、だらしないな。まだ半分しか回ってねーのに…
     じゃもう帰っていいぞ」
女子「…ええ〜…」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(一週間後)
女子「私から告白したけど…とてもあなたにはついていけない…
   もう別れましょう」
ハルヒコ「あっそ。じゃーな(どおでもいいや)」
女子「…ええ〜…」
ハルヒコ「(あ〜あ、つっまんねえ〜。女とつき合うのも時間の無駄だな。
     どっかに一夜にして突然ストーンサークルが出現したとか
     宇宙の意志が見える人間とかが転がってねーかな〜)」

こんな感じか。

(その頃)
キョン子「いや、転がってるって言い方はおかしいだろ。モノじゃあるまいし」
国木田「え?キョン子何か言った?」
キョン子「何でもないよ。あ、消しゴム借してくれ」
815 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 10:30:17.60 ID:1QgNLISO
原作一通り読むと涼宮ハルヒて女は不思議バワーを持っているから
回り(長門・朝比奈・古泉)にチヤホヤされているだけなのにそれに気がつかない痛い女と感じてきたな
ハルヒコを書く時はその辺の痛さをどう弱めようかな?
816 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 12:00:09.35 ID:xfJuJ.wo
なんで弱めるの?
817 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 12:01:02.80 ID:xfJuJ.wo
自分が痛い女だと思ってるなら、DQN男にでもすればいいじゃない。連レススマソ
818 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 14:04:40.03 ID:FQGiYt.0
俺も弱める必要がどこにあるのか全く分からないな
自分が萌えるように都合よくキャラ改変するのはどうかとオモタ
古泉→ガチユリ
キョン子→一般人からも総モテマンセー
とかと似たような感じを受ける
個人の勝手だとは思うけど少なくとも俺はそういうの好きになれないや
819 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/29(火) 16:08:28.70 ID:wEEc9QI0
nani?koko
820 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 20:37:11.28 ID:HexY6KM0
キョン子→総モテマンセー
これのどこがおかしいんだ?凄く可愛かったからみんなマンセーでこのスレもwikiも出来たんじゃないのか
821 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/29(火) 20:37:52.25 ID:tm2g7wU0
そもそも上で古泉は性転換してもガチなのわ変わらないとか言ってるやつがいたが、
原作でも古泉はガチじゃないぞ
822 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/29(火) 20:40:25.59 ID:tm2g7wU0
>>820
そうじゃなくてなんで作中人物ほとんどから(原作では特に好感描写もなかったキャラから)も
マンセーされてるのかってことだろ。

まぁ、ニコでの性転換動画も2次創作だし、同人誌と変わらんのだから勝手にやればいいだろうけどさ
823 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 20:43:05.96 ID:IubkE2cP
そう思うんなら黙って納得してろよ
何で一々お前の意見を見せるんだ
824 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 21:11:27.47 ID:l0GV5wAO
もっともな意見だけどな
ガチ百合やキョン子マンセーは流石に改変しすぎだと思う

所詮二次創作だからキャラ設定や楽しみ方は人それぞれだろうけど、
何でそれが公式設定みたいになってるのかは疑問に感じる
825 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 21:44:39.43 ID:cM7VnAM0
正直
キョン子マンセーや一姫ガチユリ、朝倉レイパーがなければ
もっと多くの人に受け入れられてたと思う

今の性転換は古キョン萌えキョン総受けのキョン腐にとって都合のいいだけの設定なんだよな
826 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 22:06:28.04 ID:IubkE2cP
そう思うんなら
ssなり漫画なり動画なり
行動で示せよ
文句だけ一丁前で実際の行動は他人任せかよ
827 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 22:51:39.08 ID:l0GV5wAO
性転換ネタは自サイトで隔離してやってるが
ここ別に作品投下専用では無いだろ

>>1にも書いてあることだし、間違った話題では無いのに
何でそんなにピリピリしてるんだ
828 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 22:51:45.94 ID:zrE/3160
二次は勢いに乗れるかどうかも重要で、流行のものはあっという間に加速する
特に今回は三次創作だから羽目が外れやすい
全員が妄想を具現化できるスキル持ってるわけじゃないし他人任せといってしまうのは乱暴だが
自分から作っていかないと広まらないのが事実だな

というわけでSS書いてみてるんだが、原作が時系列バラバラだから
後から矛盾が出たらどうしようと思うと難しい
絵の方が気楽だorz
829 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 23:03:37.91 ID:cM7VnAM0
どうしても性転換ネタが嫌な人に受け入れてもらえないのは仕方ないけど
単純に性転換だって要因以外で無駄に敵増やしてるだろ
アニキャラ板のスレにしたってさ

勿体無いなと思ってな
830 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 23:10:45.89 ID:IubkE2cP
>827
代替案を持って来いって話になるぞ
人の行動を否定するだけはそりゃ簡単だ


>828
うぴょろ

>829
本人に言いなさい
831 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 23:19:12.57 ID:cM7VnAM0
>>830
アニキャラ板には何度か注意したんだけどな
ちょうどお前みたいな奴で全く聞く耳持たなかったよ
832 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 23:42:38.46 ID:IubkE2cP
>831
後出し条件とはテンプレな奴だな
何故最初から総ての条件を出さない
833 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/29(火) 23:51:37.51 ID:cM7VnAM0
後出しも何もお前が勝手に俺が注意も何もしてないと思い込んでただけだろ

お前もしかして(Wの奴じゃないのか
性転換好きの印象悪くするの止めてくれマジで
834 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 04:29:08.43 ID:LmzFbFQ0
キョン子→総モテマンセー ×
朝倉♂ →総モテマンセー ○
ならいいのか?
>今の性転換は古キョン萌えキョン総受けのキョン腐にとって都合のいいだけの設定なんだよな
↑よく言われる定型句だが、ニコ動でポニテキョン子好きなった俺にはハァ?なレッテルなのだが、
今年3月以前の古キョン萌えの流れは知らんのよ。俺の中ではキョン子x涼宮or長門or朝倉or古泉
見事にキョン子総受けですね〜 古泉x涼宮or長門or朝倉なパターンも書けということかな?

文句いう人のたいていパターンが少ない語彙で罵倒しかしないから逆にどういうのが好きなのかが全然見えてこないんだよね
835 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 07:30:40.09 ID:R/6Qa2SO
キョン子x涼宮or長門はいいんだよ
そこにみつるが加わってもいい
だけど朝倉も古泉もキョンを狙ってないのにキョン子x朝倉or古泉がデフォなのがおかしい
特に一姫は古泉性転換じゃなくてキョン萌えの古キョン腐にとって都合のいい古泉の性転換になってる
だから古泉好きからほぼ完全に見放されて、結果一姫推しな作品が投下されなくなってるのが勿体ない
836 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 08:23:09.87 ID:e7c8e6o0
一姫は古キョンの古泉だからな
キョン古の古泉なら正に男の理想だったんだが
837 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 09:50:10.62 ID:Dqg4Jac0
おかしいってお前…
原作に準じてないのが不可っていうなら
古泉x涼宮or長門or朝倉もだめだよね?
他人の三次創作にケチつけてないで
古泉押しの作品が見たいなら、R/6Qa2SOが
ニコかここに一姫マンセーされるような
極上の作品をあげるしかないよ
それが面白ければ皆のってくるんだから

一姫のキャラだって腐向の古泉というよりは
ニコ派生のガチ古泉の性転換だと思うんだけどなあ
838 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 12:19:30.75 ID:e7c8e6o0
ニコ派生のガチ古泉=古キョン腐向の古泉=古泉好きの嫌う古泉

古泉好きの職人がこない

一姫萌えの作品が投下されない

一姫派が来ない・増えない

キョン子マンセー派の独占状態

火付け動画のうp主が古キョン腐でいけいけガチユリ一姫推奨だったから
キョン古腐の健気で従順で控えめで薄幸美少女な一姫の出る幕なかったんだよな
839 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 12:22:03.53 ID:nSPTXSw0
別に古泉押しが見たいとかそういう話じゃないだろww
古泉は確かにネタでガチにされていたが、それを真に受けて古泉をホモにして喜んでいるのは腐女子だろ
腐女子が付いてから生々しくなっていったが、一姫のガチユリも同じで本気で一姫=百合になっている
そういうあまりにも原作からかけ離れた設定が公式のように扱われているから
改変しすぎだと言われるんじゃないの?

ニコでハルヒにハマったとか、性転換でハルヒにハマった人って
ニコ内での設定が本当だと思ってたりするから、性転換での設定が余計おかしくなったんだろうな
840 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 12:31:13.89 ID:DMuW9QUP
元ネタ熟知しないで2次創作や3次創作やってんのか
時代も変わったな
841 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 14:41:13.03 ID:IF9TygSO
詰まる所、自分好みの設定(カップリング)以外は嫌いだ。認めたくない
て事なんだよな
842 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 15:04:04.36 ID:e7c8e6o0
追加

冷静な視点をなくしたキョン子マンセー派が暴走

原作からかけ離れたキョン子マンセーワールドがハルヒコシリーズのデフォに

愛想をつかして人が離れる
843 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 15:19:27.76 ID:g5QT8Cw0
最初の話題からどんどん離れているような気がする…。
ここはそういうことを議論するスレではないはず。
設定は人それぞれ好みがあるだろうし、個人に任せてもいいと思う。
個人的な意見だが、そこに自分が思いつかなかった面白い設定もあるかもしれないし。
844 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 16:08:55.71 ID:IF9TygSO
原作がキョン視点の一人称で書かれているから
二次創作もキョン子視点で書かれるのはある程度しかたない事だろ
キョン子中心が嫌な人は負けじと他のを書いて読ませてくれ
誰も書かないから書きました。てのを待っているんだから
ちなみ俺が書いて上げたのは「鶴屋山の宝捜し」てキョン子中心のだけどね
845 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 16:33:27.48 ID:DUbwsQwo
>>841
コレに尽きる。
846 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 17:34:39.11 ID:e7c8e6o0
キョン子マンセー方面に進むにつれてキョン子が美化される
他キャラはキョン子マンセーに都合のいいキャラに改悪される
キョンを狙ってないキャラまでキョン子狙い、キョン子マンセーにされる

考えてもみろよ

性転換は性別を変えて、外見も変えてある
キョン子を見てキョンの女体化だなんて普通は気づかないレベルの改変だ
それで性格も変えて、キャラ同士の関係性も変えたら

元 の キ ャ ラ は ど こ に あ る ん だ

キョン子マンセーが酷くなるにつれハルヒコは一部の人間が考えたオリキャラ集団に劣化して
どんどんつまらないものになってったんだよ
人が減ったのもそのせいだ
だから問題点を改善してまた盛り上がって欲しいと思ってる奴らがこうして苦言を呈してる

ちょっとライトヲタ入っててみつるフォルダにハァハァしてるキョン子で十分可愛いと思うぜ俺は
847 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 17:53:02.81 ID:IF9TygSO
>>846
だから、オマエ様の文句はいらないのよ、それより「こっちのほうが面白いんだぞ」というのを
書くか紹介してくれよ。これは煽りじゃなく結構マジなお願いなのよ
848 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 18:25:22.04 ID:R/6Qa2SO
だから
このスレが2chにあった頃にすごい可愛い一姫描いてくれた人がいたのに
キョン子マンセー色がきつくなり過ぎて一姫がガチユリのキョン子マンセー役でしかなくなったから
愛想尽かしていなくなったんだろ
849 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 18:29:34.36 ID:DMuW9QUP
>848
>847
850 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 18:40:30.27 ID:R/6Qa2SO
>849
>848
851 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 18:48:10.32 ID:IF9TygSO
>人がいたのに

それじゃ判らないよ
そっち言い分も聞きたい、共感出来るかもしれない、と思っていてもただ文句ばっかりじゃ比べようも無いじゃないか
852 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 18:54:54.16 ID:2ppiSj.o
まんま荒廃する流れだわ
文句だけの奴が必死になってずーーーーーーーっと文句たれてて
そのまま終わるパターン
文句言い続ける奴は人の意見全く聞き入れようとしないから嫌気が差してみんな逃げてく
853 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 19:07:21.19 ID:ZfuBvs6o
議論というか、そういうのはどうでもいいんだ。
キョン子は俺の嫁だから不毛だよ。
854 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/30(水) 19:08:05.72 ID:IF9TygSO
結局は>>841に行き着くのね
自分が好きな物は全然語らず、相手をけなすだけで終わり
ねぇそれのどこが楽しいの?
855 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 19:12:26.00 ID:DMuW9QUP
>850
おまえの考えを寄越せよ
居無くなった人間の事書いて如何するんだよ
帰ってくるように祈りでも捧げんのか?
856 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 19:58:50.62 ID:R/6Qa2SO
パー速に移動してきた時のことを知らない奴らばっかりなのか

あの時自重しようと決めた奴らはアンチに回ったのかもしれないな
857 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 20:15:33.87 ID:K0SNpQI0
だろうな
当時のログをいくつか貼ってみる

818 :名無し戦隊ナノレンジャー! :2008/03/13(木) 01:15:08
>>815
そうやっていくと、どんどん嫌気さした住人が減っていくよね
するとどうなるかわかるかい?

性転換スレに残る奴が、
キョン女体化(;´Д`)ハァハァ(※キョン子萌えとはまた別)の腐女子だけになっちゃうんだよ〜><

866 :名無し戦隊ナノレンジャー! :2008/03/13(木) 01:28:45
キョン腐は
キョン萌えとキョン子萌えは別
キョン子以外が好きな奴もいる
ということを念頭においといてくれ

882 :名無し戦隊ナノレンジャー! :2008/03/13(木) 01:33:05
キョン子=みんなの嫁扱いはやめてほしい
スレタイはまあいいとして勝手に決めるなと

だから最低限の設定を無視した、モテモテのおかしいのが増える

893 :名無し戦隊ナノレンジャー! :2008/03/13(木) 01:36:17
>>882
同意

例にして悪いが学内人気投票で長門がみくるより上位になるSS書いたら
長門厨乙される
つまりはそういうことだ

976 :名無し戦隊ナノレンジャー! :2008/03/13(木) 01:59:33
そろそろ百合ネタダメなやつのことも考慮すべきだな。
ホモネタダメ奴、性転換ダメな奴に対する考慮があるというのに、
百合ネタに対する考慮が足りてないと確かに思う

998 :名無し戦隊ナノレンジャー! :2008/03/13(木) 02:05:54
前のキョンスレにも湧いてたな

まぁ腐女子向けスレでもキョン萌えスレでもないので
そこんとこわかっといてくれよな、と

それが無理ならキョン・キョン子スレを別に立てたほうがいいと思う



結局キョン腐と他を省みないキョン子マンセー厨しかここに残らなかったんだろう
858 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 20:27:00.85 ID:/gmN3iU0
やっててしんどいもんね。一姫がマンセーすると言えばハルヒコ以外いない筈なのに、
なぜかキョン子宛に取られて話が通じないとか
859 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 20:29:56.98 ID:IF9TygSO
キョン子中心の二次ネタにケチ付けている人て
ハルヒコ中心の二次ネタなら満足するの?
悪いけどそれ俺は無理、元であるハルヒがトンデモパワーのお陰で回りから
チヤホヤされているだけなのに、それに気付かず王様気取りの痛い人にしか思えなくなっているからねぇ
キョンがみくるとフザケ合っているだけで世界崩壊の危機だものなぁ、
古泉と機関が一生懸命ハルヒのご機嫌取りをして保たれる世界の均衡
反機関派の橘の気持ちも解る気がする
860 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 20:35:48.60 ID:K0SNpQI0
>>859
なんで>>854だけ女口調なんだ

キョン子が「中心」の二次ネタにケチつけてる奴はいないように見えるぞ
861 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 20:42:02.18 ID:/gmN3iU0
>>859
あれ?ハルヒ原作が嫌いな人?
ハルヒアンチは巣に帰ったら良いよ
862 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 20:42:42.75 ID:R/6Qa2SO
ハルヒコ→ハルヒ好きじゃないけどイケメンハルヒコイイ!!これならハルキョンいける><

あぁ、なるほどな
863 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 20:42:52.16 ID:IF9TygSO
>>857
なんだ以前から文句しか言わない奴ばっかりなんだな
「こっちのSSのほうが面白いぜ」
てのを出してくれ、あればマジ読んでみたいんだから
864 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 20:49:19.28 ID:IF9TygSO
なんでアンチ扱いされるのかな?
機関プロデュースの三文芝居に踊らされるハルヒは嫌なだけなんだけど
865 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 20:54:05.14 ID:5QvZ1Tc0
ちゃんと全部貼ってやれよww

ID:IF9TygSO脳内

キョン子→凄い面影!キョンは女の子になってもかわいい>< モテモテねっ!
      キモヲタも萌えるみたいだからキョン受けは許されるよね^^ ミャハ☆ミ
ハルヒコ→ハルヒ好きじゃないけどイケメンハルヒコイイ!!これならハルキョンいける><
長門ユウキ→眼鏡クール男子(*゚∀゚)=3ハァハァ 鬼畜レイパー朝倉からキョン子を助けるのよ!
朝倉涼→武士系優等生男子で普段は穏やかだけど鬼畜に>< キョン子逃げてー><
一姫→百合なら古キョンやっても大丈夫だよね!ネタだもんね!!^^
    ガチ百合☆

キョンと絡まない美少女キャラの性転換→イケメンパラダイス(;´Д`)ハァハァ
866 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 20:56:56.12 ID:K0SNpQI0
>>865
そうだな
もうこんな奴しか残ってないんだな

そりゃアニキャラ板にスレ立てるよな
ここにスレ立てる時はアニキャラ板のはルール違反だから関連スレから外すっつってたのにな
867 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 20:58:31.11 ID:/gmN3iU0
>>864
自分が何を書いたか読んでみると良いよ。
868 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 21:02:11.02 ID:DMuW9QUP
聞く気満々だからお前らの「性反転ネタ」を繰り出してみろつってんのに
何故諦めと愚痴しか吐かないのか
流れを変えたければまず己からネタを出すもんじゃないのか?
869 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 21:11:52.47 ID:K0SNpQI0
乙女ゲーに嵌るキョン子
ゲーム内のシチュエーションを夢に見るが相手がハルヒコ
ベッドから転がり落ちて「フロイト先生も爆笑だってば!」
870 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 21:16:07.88 ID:/gmN3iU0
>>847>>868がこう言ってるよ。
変えたかったら、自分で変えろってさ

他動画でキョン子コメが乱れ飛んでたので、どうなってるのか覗きにきたら
一姫が擁護されててつい乗ってしまったけど、私はもう滅んで良いと思ってる。
もうここで終わろ?
871 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 21:24:58.72 ID:K0SNpQI0
>>870
一姫派か


古キョン腐発祥じゃなかったら一姫にも違った魅力が出てきたろうにな
キョン古の正に男の理想な一姫とやらも見てみたかったよ
872 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 21:29:25.58 ID:/gmN3iU0
>>871
キョン古‥‥という言い方はちょっと。
男の理想かどうかはしらないけど、
古泉のポジションは女子にしたらしたで美味しいと思ってた。

埋めるなら手伝おうか?
873 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 21:41:15.79 ID:K0SNpQI0
>キョン古‥‥という言い方はちょっと。
すまん、上で書かれてたからそのまま使った
ニコのガチホモキャラじゃない一姫というくらいの意味だ

>埋めるなら手伝おうか?
いや、そのつもりはない
ここに来た時のことを思い出して軌道修正してくれればと思っただけでな
874 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 21:47:18.97 ID:R/6Qa2SO
他動画でキョン子コメが乱れ飛んでたのか
ひどいな

それもアンチが増える原因なんだよな…
875 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 21:49:00.43 ID:ZfuBvs6o
もう少しのんびりしようぜー('A`)
876 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 21:55:59.26 ID:/gmN3iU0
>>874
こちらこそごめん、過敏になってたみたいです^^j

ハルヒコの影となり日向となり頑張るのに、皆にないがしろにされ続け、
クラスの同性に嫌われ、長門には無視され、みつるとは特に会話もない、
本人は至って可愛い女子なのに、
集合写真を撮ったら撮ったでフェードアウト(むしろカメラマン)
というのが一姫の標準装備だと思ってるんだけど異端?
877 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 22:08:37.40 ID:K0SNpQI0
>クラスの同性に嫌われ、長門には無視され、みつるとは特に会話もない
それ、女の子だと思うと泣けてくるな…かわいそうすぎるだろ
878 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/04/30(水) 22:15:12.76 ID:ey0dgPY0
つーか、原作でのキョンと古泉の関係を性転換に持ち込むのは難しいよな
女子になると、男子のときとは変わってくる。

かといって、ガチ百合とかは無いしな。
879 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 22:20:30.67 ID:GLTiWtU0
ここきたのは2スレ目以降だったからログ参考になったよ
ちなみに自分はハルヒもハルヒコもオールキャラ好きだー

>>876
有りだとは思うがほのぼの好きな自分には辛すぎるんだぜ;
劇で主役押し付けられるくらいだから人好きのするところはせめてあってほしい
とはいえ美形と美女じゃ周りの反応は相当違うよなぁ
古泉むずかしい
880 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 22:24:24.11 ID:/gmN3iU0
長門やみつるは‥‥言いすぎだけど、
やっぱり女子でも少し残念なくらいが丁度いいかな、と思う。

古泉たるもの同性はイラっとさせるくらいが良いかと思う。
キョン子に「馬鹿か、お前は!?」って言われて困りながら、
にこにこしてる一姫が可愛いと思う
881 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 22:42:21.05 ID:GLTiWtU0
古泉が押し付けられたのは主役じゃなかったかも
なんとか脇役にしてもらったとか言ってたような・・・だとしたら申し訳ない

>>880
みくるには鶴屋さんがいるから大丈夫なように
一姫が多少世に憚ってもキョン子のツッコミで相殺されるのか
ギャグにも出来そうだし、こう考えればアリかも
あとにこにこしてるのが可愛いは同意
882 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 23:01:52.99 ID:/gmN3iU0
>劇
端役だったはずなのに、後から脚本が変わって主役になったんだよね、確か。
(どうみても嵌められてます、本当にry)

一姫は美少女なのに、劇で大道具希望して総スカン食らったりしてれば良いと思うww

>>881
メンバーの関係性は、性別変わっても、変わらないほうが自分は好きだな。
一姫はやっぱり、
解説好きで、ほっとくと嬉しそうにいつまでも喋り続けてキョン子に退かれたり、
ハルヒコと悪ノリしながら双六作って、キョン子に「何故、止めない‥‥」みたいに
ジト目で睨まれても笑って誤魔化したり、とかが、可愛いと思う。
女子の癖に
「このマスは野球拳などいかがですか?」って提案して
ハルヒコに爆笑されてれば良いと思うww
883 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 23:06:03.83 ID:/gmN3iU0
あっと、調子に乗って書き込み続けてしまった。すみません。
884 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/04/30(水) 23:11:48.89 ID:DUbwsQwo
ネタをネタとして留めれないのが問題なのかな
885 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 00:22:51.30 ID:qWXPDpI0
>>882
>メンバーの関係性は、性別変わっても、変わらないほうが自分は好きだな。
ってのに激しく同意
やっぱり原作ありきだしなあ、少し上の対立は原作ハルヒに思い入れがあるか否かも原因の一つなのかなとちょっと思った
にしても、わざわざキャラ改変するのってどうなの?
って話題から何故か腐女子のカップリング争いみたいな流れになって荒れててちょっとワロタ
886 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/05/01(木) 00:37:09.93 ID:YPRCkBs0
でも実際ガチ百合一姫って、どの層に受けたんだ?
なんか、ニコの動画とかSSとかみても腐ばっかとは思えないんだが
887 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 00:40:13.67 ID:H3fOzT20
>>885
>>やっぱり原作ありきだしなあ

まぁそうだけど、その場合恋愛ネタの二次創作は全てNGになるね。
長門・朝比奈・古泉が北高にいる理由は涼宮の観察/監視が目的で恋愛が目的じゃないし
原作厳守ならキョン子xハルヒコも駄目駄目、この二人は原作のキョンxハルヒに
したってちゃんと恋人同士なとこまで書かれるかかなり怪しい気配だし
せいぜいハルヒコの気まぐれ的デレにキョン子がやれやれと相手をする程度でしょ
それでいいの?
888 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/05/01(木) 00:46:19.94 ID:YPRCkBs0
>>887
そうじゃなくて、問題は原作のキャラクターを改悪しまくってるってことだろ。
別に、ハルヒコ×キョン子でも長門×キョン子でも、ぶっちゃけ朝倉×キョン子でも
一姫×キョン子でもいいと思うよ。
でも霊レイパー朝倉とかガチ百合一姫とかは朝倉や一姫ふぁすきなんじゃなくて、
ただたんにキョン子でそういうエロ(とは限らないが)妄想したいだけなんじゃないのか?
889 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 01:01:01.77 ID:H3fOzT20
>>888
それ言い出したらなにも出来ないじゃない
読んだ人全員の賛同が無ければNGて事でしょ?
俺個人が書くとしたら古泉の同性愛的素振りはあくまで
ジョークの範囲、せいぜい抱きつくか女同士ならキスまでアリかな
朝倉レイパーネタてあんま見たこと無いのだが、多いの?
俺にはマーダーもレイパーも迷惑な奴に変わりないだろぐらいの認識だな
まぁみくるとキョンがじゃれただけでハルヒが世界変革モードに入った
ことからしたらして、朝倉はハルヒの目の前でキョンに抱きついてキスする
だけでよかったんじゃねーか?と最近思うんだけどね
890 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 01:03:18.76 ID:ozJHEUSO
キャラ改変において一姫のガチユリ設定にはカプの思惑が絡んでるから
カプ論争は避けては通れない気もする

恋愛を書くにしても例えばハルヒコがキョン子に見向きもしないで
一姫に夢中だったら違和感ないか?
しかもそれがデフォだったら納得いかないだろ?
そこらへんがポイントじゃないか
891 :885 [sage]:2008/05/01(木) 01:05:25.72 ID:qWXPDpI0
>>887
屁理屈みたいになるけど、>>885では原作ありきとは言ってても原作厳守とまでは言ってないし、
関係が変わってるのは認めないふじこ!じゃなく、変わらないほうが好きだな、としか書いてないよ
まあ>>888の意見も少しある
二次創作なんだからちょっとくらいの強調表現は普通だと思うけど、いきすぎてるのはどうなんだろうっていう
そういうのが好きな人たちは居てもいいと思うし止める気はないけど、大多数がそれになってて軽く性転換内での公式設定扱いになってる現状は不思議だなあと

あと一つだけ言わせてくれ
>せいぜいハルヒコの気まぐれ的デレにキョン子がやれやれと相手をする程度でしょ
>それでいいの?
正直、それでも俺は十分萌えます。
892 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 01:12:42.72 ID:eAq7H/U0
>>889
それをしなかったから朝倉涼子なんだよ
キャラが持つ芯みたいな特性は、無視しても良いけど、ないがしろにして欲しくないんだ。
から、できたら涼もそこは尊重して欲しい
尊重する気持ちがあることが分かってたら、いくらキャラ崩壊してても笑って許せる
(ファン同士なら酷いこと言ってても笑えるけど、知りもしない奴に言われたら腹が立つ感じ)

>>841は真理だよ。見たくないに決まってる。
カプネタをふる時は注意書きとかしたら良いんじゃない?
キャラの扱い傾向や設定があれば最初に書いとくとか。
893 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 01:16:14.63 ID:ozJHEUSO
何度も言われてるけど一姫×キョン子は古泉女体化じゃなくて
ニコのガチホモ古泉の女体化でキャラ改悪ありきのカプだから嫌う人が多くて当たり前
そもそも百合ってホモと同じく特殊な性嗜好だから
嫌いな人に配慮するのは当然だしな
894 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/05/01(木) 01:17:55.35 ID:YPRCkBs0
>>889
>それ言い出したらなにも出来ないじゃない
>読んだ人全員の賛同が無ければNGて事でしょ?

別に、全員の賛同うんぬんとは思ってないし
何も出来ないってこともないだろ
ただ>>888であげたようなのばっかりなら、キョン子含めキャラがただの性欲処理の道具に
なってないか?とおもっただけ

895 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 01:22:28.91 ID:H3fOzT20
>>890
>>恋愛を書くにしても例えばハルヒコがキョン子に見向きもしないで
>>一姫に夢中だったら違和感ないか?
恋愛ゲームに置き換えたら違和感は無いね。目当ての子のフラグを立てる為には
他の子が空気扱いになる事は普通だし。そこまで割り切れるかは読み手の個人差になるけど

>>891
>>いきすぎてるのはどうなんだろうっていう
行き過ぎて同性間・異性間も含めた性的描写の事て読み取りで良いのかな?
そこまで踏み込んだSSは個人サイトでの公表が良いんじゃないかな。
ココとかの掲示板で出すのなら”それっぽいじゃれ合い程度”が限界かな
896 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 01:30:50.61 ID:H3fOzT20
>>894
>>キョン子含めキャラがただの性欲処理の道具になってないか?とおもっただけ
俺個人はエロネタSSまで書こうとは思っていなかったけどね。
普通の恋愛までもっていくだけでも大変そうなキャラでエロまで持っていくのは正直無理。
ご都合主義的にやる展開しか思いつかない
897 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 01:37:47.65 ID:ozJHEUSO
ID:H3fOzT20はその1か100かの思考を止めた方がいい
一々極論過ぎるwww
898 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 01:42:31.14 ID:H3fOzT20
>>893
>>何度も言われてるけど一姫×キョン子は古泉女体化じゃなくて
>>ニコのガチホモ古泉の女体化でキャラ改悪ありきのカプだから嫌う人が多くて当たり前

ただなぁ古泉てキョン以外とよく話す相手てのが思いつかないのが困り物
それこそ長門が喋る文量と大差ない、そこにアニメでのビジュアルが乗っかるから
同性愛者? きっとそうだそうに違いないの自分に都合の良い解釈がはびこる結果へと
899 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 01:48:23.61 ID:H3fOzT20
>>897
俺は極論主義では無いつもりだよ。
みんなの方が極論主義に感じるくらいだけどね
あれは駄目これも駄目ばっかりだしね
900 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 01:50:37.89 ID:eAq7H/U0
>>898
???
私はニコで古泉を知って嵌まったけど全く思わなかったよ。
>>898が言ってるみたいに思う人がいるのは自由だけど、それは一般論じゃないと知っていて欲しい。


朝倉レイパーでガチユリ一姫でキョン子総モテの話をしたり、書いたりするのは良いけど、
それを嫌いな人間(私など)がスルーできるようにしておいてください。
そしてそれがジャンルの一角だと思っておいてください。
901 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 02:03:15.26 ID:ozJHEUSO
あれは駄目これは駄目ってちゃんと言われてるのに
じゃあ全部駄目ってことだなと結論づけるのが極論以外のなんだと言うのかw

古泉が絡んでるキャラはキョンと会長位だが別にそこと恋愛にしなくていいだろ
つかお前の話だと結局古キョン腐なんだなとしか思えん
902 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 02:04:14.53 ID:H3fOzT20
>>900
>>朝倉レイパーでガチユリ一姫でキョン子総モテの話をしたり、書いたりするのは良いけど、
>>それを嫌いな人間(私など)がスルーできるようにしておいてください。
一本のSSでそこまでてんこ盛りの欲張り弁当みたいな話は書きませんのでご安心を
というかわたしの文章能力じゃ登場人物は3〜4人程度が限界だと思う
本物証明て出来ないけど>>791>>792が私が書いて投下した物
キョン子総モテじゃんて叩かれそうだな(汗)
903 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 02:09:57.17 ID:H3fOzT20
>>901
>>つかお前の話だと結局古キョン腐なんだなとしか思えん
ハルヒ性転換は3月にニコ動で知ったのに去年以前からの古強者にされてしまった
なんか書く時は古泉はバイト中でいつも居ない事にしておくかな
904 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 02:11:18.98 ID:BwHwUQYo
流れぶった切って突っ込むが、
>みくるとキョンがじゃれただけでハルヒが世界変革
ってのは違う。もちろんコレが大きな要因になったのは確かだが、今までの積み重なったものも含めての世界改変だろ。
905 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 02:21:16.72 ID:eAq7H/U0
>>904
個人的にはそういう話をするの好きなんで乗りたいけど、スレチになりそうだ(汗)

上の方で誰かが「今書いてる」って言ってた、一姫→ハルヒコの片思いものを
待ってるんだけど、もう書かないのかな
906 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 02:38:02.72 ID:IHvr/260
>せいぜいハルヒコの気まぐれ的デレにキョン子がやれやれと相手をする程度でしょ
そもそもキョンってそういう立場だから意味があるし、いいんじゃないのか

設定が個人の自由なのは勿論だけど、それは元の原形を残したうえでの話であって
原形を無視した設定や関係性はもう別物だろ
ハルヒでやる必要がなくなる。
907 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 02:39:59.34 ID:H3fOzT20
>>904
振られた当人から
それ以外だと不思議探索での組み分けでキョンが長門と朝比奈と組んだ事しか思い当たらん
本編中には出て来ないが谷口の口からキョンが長門を押し倒した。がハルヒの耳にも入った
が入るかもしれんがこれは未確定だからカウントからは除外

だいぶ経った後でもキョンと佐々木が一緒だっただけで閉鎖空間乱発して古泉は超過勤務気味
にしているくらいだから、キョンとみくるのじゃれ合いで一発臨海突破と見るべきでは?
908 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 02:51:39.43 ID:eAq7H/U0
>>907
流して姓転換の話したらどうなんだ‥‥
あんまりそういう話を振ると解説させたら長い古泉厨が語るぞ。
>>904が何を言いたかったのかは、憂鬱を読み直すと解決すると思う。
ハルヒは本当に可愛い。
909 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 07:45:06.07 ID:pbFAuv.0
本当に原作の、驚愕の次の長編あたりで朝目が覚めたら全員性別逆転、
キョンの記憶に違和感が残るだけ、ってネタをかましてほしいもんだ。
910 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/01(木) 10:01:06.15 ID:xfwSgxU0
>>869
それもかわいいが俺はキョン子は乙女ゲーより普通にギャルゲー好きのイメージだな
美少女萌えで密かに一姫萌えのキョン子が一姫にポニテをさせようとするんだけど
実はハルヒコがポニテ萌えでそれを知ってる一姫は絶対にポニテにしないっていう

みつるに対してもショタ萌えじゃなくて女の子なら可愛いのに的萌え
ユリではなくあくまで萌え
911 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/05/01(木) 12:56:25.63 ID:m32N9.SO
巨乳のみくるがみつるになって巨根なら
貧乳の長門は男になると・・・

(情報結合の解除を完了)
912 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/05/02(金) 01:44:35.87 ID:cFDCTsc0
だからID:H3fOzT20は、結局何がいいたいんだよ。
なんで「やっぱり原作ありき」→恋愛ネタの二次創作全部ダメ
キャラ改悪が問題〜→読んだ人全員の賛同がなけりゃNGってことでしょ
になるんだ。
913 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/02(金) 04:16:06.07 ID:jQ14y6U0
ハルヒコ♂あとみんな♀なSOS帝国な世界とか
百合ネタ無し、女はみんな俺(ハルヒコ)の物。
貧乳のキョン子は最下層の雑用係り(ひでぇ)
914 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/02(金) 08:54:31.74 ID:Sgk68kSO
>>913
元がハルヒなのを忘れてないかい?
ハルヒコのルックスだけ見ているとそういうのも浮かぶ物なのかね?
でもまぁ文芸部とコンピ研がSOS団傘下に下っているし
SOS帝国の進攻は着々と進んでいるのか
915 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/02(金) 14:30:02.35 ID:Gocta2SO
久々に来たら荒れててワロタww
原作では推理すらできないキャラ改変で原作好き(原作厨含む)に荒らされてこっちに来たんだろうが
新参古株いいたくないが、ログは読めるんだから新しく来たやつはちゃんと読め
あと真性の腐は空気よむか巣に帰るかどっちかにしろ
普通の女のファンまで肩身狭くなってんだよボケ
最後にID:H3fOzT20はもう二度とくんな
巣には帰らなくていいからとりあえずここには来ないで頂きたい以上
916 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/05/03(土) 00:45:40.87 ID:U.E0kLo0
NHKのザ・ネットスターでハルヒコの憂鬱が放映された件について。


マジで噴いたwwww
917 :M_K [sage]:2008/05/03(土) 00:59:14.86 ID:qfDrhS60
以前「涼宮ハルヒコの罰ゲーム」を投稿させていただいた者です。
かなり遅くなってしまいましたが続きが出来たので投稿させていただきます。
遅筆で申し訳無い
918 :涼宮ハルヒコの罰ゲームA [sage]:2008/05/03(土) 00:59:53.68 ID:qfDrhS60
寒い季節から春の陽気が感じられるようになり
憂鬱な坂を登るのもいくらか軽減されると思われたのだが
あたしの憂鬱は今までの三割増しくらいになっていた
その理由は先日の団活にて罰ゲームを受けてしまったからである
いや、正確にはこれから受けるから憂鬱なんだけどね…

先日の罰ゲームにて、あたしは遺憾ながら一週間団活時に巫女衣装のコスプレをする事になってしまった…
団活時にそのコスプレ衣装を購入しそのままあたしが受け取る事になれば
本日"ついうっかり"忘れてしまったと言い張り回避する事も可能であった(実際やっても取りに行かされたりしそうだけど)
しかしハルヒコの
「キョンに渡すと忘れそうだから俺が持っていく」
と、頑なにあたしの持ち帰りを拒んだ

思考をトレースされているようで何か悔しい

結局対策らしい対策を取れぬまま、教室に到着してしまった。


あたしの席の後ろがハルヒコの席で、さも当然のように今日もあたしより早く到着している
いつも早く来てるみたいだけど何時にきてるんだろうね
と、そこであたしは気づいた
ハルヒコが昨日持ち帰ったはずの衣装が入っているであろう荷物が見当たらない

そうか、あたしが計画してた事をハルヒコが実行に移してくれたのか
あたしが忘れたならともかく、団長が忘れたなら仕方ないよね
きっと罰ゲームもお流れに…

「何言ってるんだ、罰ゲームはやるに決まってるだろ」

え、だって昨日の衣装無いじゃない

「あー、あれならもう部屋に置いてきた」

…あたしの希望的観測はあっけなく崩壊してしまった
今日の放課後にあの衣装を着なくてはいけない事を思うと気が滅入る

このような自分には来て欲しくないイベントがある場合、時間経過がやたら早いのは何でだろうね
そして遂に放課後になってしまった
はぁ…憂鬱だ、でもこの一週間を乗り切ればもう着る必要も無いだろうしさっさと終わらせてしまうか
少しでも気分を前向きにしてあたしは文芸部室に急いだ
正直な所、逃げ帰るという選択があたしの中で何度となく出てきた
だけど逃げた所で状況は変わらない、逆に悪化ならしそうだけど…
恐らく逃げ帰ったら自宅まで乗り込んで来て、無理矢理着替えさせられた挙句そのままコスプレ衣装のまま街を練り歩く羽目になる可能性もある
考えただけで寒気がする
とりあえずハルヒコが掃除当番なので先に着替えを終わらせておこう
919 :涼宮ハルヒコの罰ゲームA [sage]:2008/05/03(土) 01:00:35.98 ID:qfDrhS60
部室に到着すると既にあたしとハルヒコ以外のメンバーが揃っていた
いつもと変わらない部室であったが、机の上に置かれていた紙袋だけがいつもと違っていた
とりあえず着替えるので申し訳ないけど朝比奈先輩と長門に廊下での待機をお願いし、着替えに取り掛かる事にした
ところで一姫は何で残ってるんだ

「それはもちろん貴女の着替えの手伝いをするためですよ」

別にいらないって、というかにやにやしながらこっち見るな気持ち悪い
少々身の危険を覚えるが以前衣装を店で着た時に手前邪険にも出来ない
だがある程度は覚えてるのでなんとか一人でやろうとチャレンジはしてみる

まずカーディガンとブラウスを脱ぎ小袖に着替える、良しここは特に問題無し
続いてスカートを脱いで紅袴を穿いてみる穿くだけなら特に問題は無い
しかし結びがなかなかうまく出来ない確かこのやり方で出来たと思うんだけどなぁ

うーむ、朝比奈先輩や長門を外に出した手前あまり時間を掛けるわけにもいかないし
しょうがない、一姫手に手伝ってもらうか……いや手をにぎにぎさせながら来るのはやめろ

「いいじゃないですか、貴女の着替えを手伝う事なんて滅多になさそうですし」

諸所の事情もあり不本意ながらあたしは暫し一姫の着せ替え人形となってしまった
紅袴を一旦脱がされあたしの背後に立って着付け直ししてもらってる時に

「それにしても貴女のヒップラインは素晴らしいですね」

と言いつつ触ってくる
セクハラ親父かお前は
流石にこれには抵抗を試みた、だが紅袴が中途半端な状態であった為足をとられてしまった
早い話がこけた、一姫を巻き込んで

『キャ〜』

思わず恥ずかしい声を上げてしまったじゃないか…
ちなみにあたしだけじゃなく一姫の分も含まれるんだけど
恥ずかしさにお互い顔が赤くなってしまっている

…あれ、何で一姫の顔が目の前にあるんだ?
よーし落ち着いてよく考えてみよう
直前に取った行動はセクハラを働いた一姫に抵抗すべく、まずは向かい合う形になるように動こうとしてそこでこけた
そしてどうやらそのまま倒れ込む形で巻き込んだようだ

成程、そういう事なら納得……とちょっと待て
この状況客観的に見るとあたしが一姫を押し倒してるように見えないか?
しかも今紅袴が前半分は着付け終わっているが後ろ半分は終わっていない
つまりお尻と脚を丸出しにした状態でだ、念の為に言っておくが下着はちゃんと穿いてるぞ
誰に対して言ってるのかあたし自身も分からないけどね!
920 :涼宮ハルヒコの罰ゲームA [sage]:2008/05/03(土) 01:01:14.95 ID:qfDrhS60
まぁ、百歩譲ってそれも良しとしよう
何で部室の扉が開いているんだろうか
しかも入り口でハルヒコが固まっているし…
先程の二人もこちらを覗き込んでいる
そして何故か朝比奈先輩の顔が茹蛸のように真っ赤になっていた

「あー、とりあえず明日からは鍵閉めた方がいいぞ」

ハルヒコがそう言って扉を閉めた

…ってこの状況見たらレ○と勘違いされないか?
そんな勘違いをされたままではあたしの学生ライフが非常にマズイものとなる
とりあえず訂正しておこう
あたしは慌てて着替えを済ませると扉を開けた

「待たせて悪かったね、着替え終わったからもう入ってもいいぞ」

そう言ったあたしに対して、一人は顔を反らし、一人は前かがみになり、一人はいつも通りの顔で部室に入っていった
朝比奈先輩具合でも悪いんですか?
と声を掛けたのだがこちらを見ずに

「少しすれば収まるから大丈夫です///」

と耳まで真っ赤にしながら蚊の鳴くような声で返答してきた
必要なら保健室まで付き添いますけど本当に大丈夫ですか?
と朝比奈先輩の心配をしていると

「キョンちょっとこっち来い」

何だよハルヒコ、朝比奈先輩が具合悪そうにしてるんだから少しは自重して…
と、あたしを呼んでいるハルヒコも顔がほんのり赤い
ハルヒコも具合悪いのか?
あいつを屈服させる事の出来る病原体なんぞあるのだろうかと思いながら
本当に具合が悪いならハルヒコも連れて行かないとなぁ、それなら長門に手伝ってもらおうとか考えつつ
ハルヒコの顔をよく見てみた

やっぱ黙っていれば美形でかっこいいんだよなぁ、黙っていれば…
でも少し顔が赤くなっているのも何かかわいくていいなぁとか変な事間がてたら
思わずハルヒコが目を反らした
…そういえば先程の件をまだ訂正していなかった
ハルヒコ、言っておくがあたしにはそういう趣味は無いぞあれは事故だ

「お・おお、そうだよな、事故だよ事故!」

顔を赤らめつつも笑いながら言う
どうやら納得してくれたらしい、これで変な噂が流れる事もなかろう
まぁ、ハルヒコ達が変な噂流す事も無いと思うが
921 :涼宮ハルヒコの罰ゲームA [sage]:2008/05/03(土) 01:01:54.40 ID:qfDrhS60
「しかし縞パンってのは中々ポイント高いと思うぞ」

…アレ?
縞パンッテ何言ッテルンダロウ

「さっきの着替え覗いてしまったのも事故だからしょうがないよな」

ようやく状況を理解したあたしの顔はこれ以上ないくらいに真っ赤になり
思わずハルヒコの顔にみじマークを作ってしまう事になったが、あんな事言うハルヒコが悪いんだ!

とまぁ、初日こそトラブルがあったものの残り日程に関しては特に何事も無く普段と同じ事を巫女衣装着ながらやっただけという
あたしが恥ずかしい以外特にこれといって変わらない日常が過ぎていった

翌週からあたしはコスプレもせず普通に放課後集まっていた
やはり変な格好なんかしないのが一番だ…いつもコスプレしてる朝比奈先輩は健気だなとつくづく思うよ
普段と同じ日常に戻ったのだが、どういうわけやらハルヒコがパソコンを見てニヤニヤしている事が多くなった
またよからぬ事を考えているんじゃあるまいな…

――余談ではあるが、後日パソコンを使った時にあたしのコスプレ画像が入ったフォルダを見つけた
もちろん悪用される前に全て削除したけどね
922 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/03(土) 03:31:55.46 ID:G567CuU0
>>921
乙!
ハルヒコが羨ましいお
923 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/03(土) 12:11:32.61 ID:4Rc.s6so
http://chubei.myminicity.com/ind
924 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/05/03(土) 12:25:56.85 ID:xILkVho0
待ってたぜぃ>>921!GJ!!
925 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/03(土) 19:44:55.05 ID:nDaWLwQ0
>>921
乙!
後日ハルヒコがパソコンに必死にかじりついている姿を幻視したwwww
それともちゃっかりコピーをとっていたんだろうか
926 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/03(土) 22:19:26.52 ID:Ff3f7TYo
764 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ[sage] 投稿日:2008/05/03(土) 04:40:11 ID:DArih0uF
ttp://rainbow.sakuratan.com/data/img/rainbow75226.jpg
ttp://up2.viploader.net/pic2d/src/viploader2d363820.jpg
キョン子始まったなwwwwwwww

927 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/04(日) 04:03:23.90 ID:5xy74cSO
>>926
個人的には乙といいたいが
ここにエロははるなバッカモーン!!
928 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/04(日) 09:34:28.09 ID:vl7L3jA0
>>921
みっつるんるんはきっとエロイ妄想をしてしまったんだな

あとウィキに保管してよろいでしょうか?
929 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/04(日) 15:09:37.33 ID:BZmJFEI0
男の子のお約束だねっ☆みっつるぅ〜
>921GJぶうううう!!!
930 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/04(日) 18:59:56.57 ID:5hOt2ugo
>>926
巨乳…だと…
931 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/04(日) 23:24:08.08 ID:6j72ewI0
朝倉生存パターンを妄想してこんなの書いてみた 1

「遅いよ」
 夕日に紅く染まる教室で私をまっていた人物は楽しそうに声をかけてきた。

『放課後誰もいなくなったら、一年五組の教室に来て』

 朝、私の下駄箱に入っていた一枚のメモ。呼び出しを告げるメモに
 したがい、SOS団の部活動(?)で時間を潰した後に一年五組の
 教室に来てみれば意外な人物が黒板の前で私を待っていた。
「朝倉、あんただったのか」
 一年五組の学級委員、朝倉涼。人当たりは良い方だがハルヒコ一派
 と目されている私には時々きつい事を言ってくる事もあった。
 意外と言えば意外な人物からの呼び出しだった。
「入ったら?」
 くったくなく笑う朝倉の姿は夕日に紅く染まっていた。
「で、何の用なの?」
 わざと面倒臭さそうな態度で訊く。笑い声を立てながら朝倉は、
「用があるのは確かなんだけどね。ちょっと訊きたい事があるんだ」
 私の真正面に朝倉の白い顔があった。
「涼宮君の事どう思う?」
 その問いに私は軽い失望を感じた。用があるのは私では無くハルヒコか、
 ハルヒコに関心がある奴はなんで当人では無く私に話しかけるのだろうか?
「特にどうという事は無いけど」
 私は曖昧な答えで濁した。
「彼と付き合っている訳じゃないのかい?」
 なっ、私はあいつに引っ張り回されているだけで別に付き合っているつもりなんか無いのに、
 周囲からはとうとうそんな目で見られていたのか、まっとうな私の高校生活はどこに行ったんだ?
「冗談じゃない、誰があんな奴と!」
 目を細めて笑う朝倉は私の返答の真意を推し量るようにまじまじと見つめ返してくる。
「じゃぁさ、僕と付き合ってくれないかい?」
 『僕と付き合ってくれないかい?』次々と意外な言葉を投げかけてくる朝倉にどきまきしてくる。
 いやそうじゃない、あのメモを見た時からさっきまで心の隅で期待していた事が、目の前で展開
 しはじめている事にどきどきしているからだ。私だって彼氏の一人くらい欲しいと思うのはむしろ
 健全な発想であり、そのきっかけが下駄箱に入れられたメモというマンガ的展開に夢みる事もある。
932 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/04(日) 23:25:50.50 ID:6j72ewI0
朝倉生存パターンを妄想してこんなの書いてみた 2

「どうかな?」
 笑顔の朝倉が私との距離を詰めて訊いてくる。
「どうして私なんかと?」
 彼氏居ない歴=年齢な劣等感が余計な事を訊いてしまう。素直にはいと答えれば良いのにと思っていたら
「涼宮ハルヒコ、彼が何者なのかは長門から聞いているだろ?僕ときみが付き合うことで涼宮ハルヒコは
 何らかのアクションを起こすはず、おそらく大規模な情報爆発が観測出来るだろう。またとない機会なんだ」
 …朝倉は何を言っているんだろ?私と朝倉が付き合うことでハルヒコが何かを起こす。
 それを朝倉は見たいと言うことか、じゃ、私はなんなの?ただの当て馬てこと?
パッチーーーーン!
 朝倉の言葉を聞くや否や私の右手は朝倉の頬に平手撃ちを放ち、朝倉から逃れるべく教室から出ようとドアに駆け寄った。
「無駄だよ」
 ドアに手を掛けようとした瞬間に廊下側のドアと窓は不可思議な紋様が浮かぶ灰色の壁に変化した。
 振り返ると教室の真ん中で朝倉が笑顔で佇み、その背後の窓も灰色の壁に変化していた。
 嘘でしょ?
「この教室は僕の情報制御下にある。この建物の結合情報の操作なんて造作もない、きみに逃げ場は無いよ」
 無駄とは思いながらも朝倉と距離を取ろうとするがすぐに教室の隅に追い詰められてしまった。
「初めからこうしておけばよかったかな」
 その言葉で私は体を動かせなくなっていることを知る。そんな!
 体の動かせない私はゆっくりと歩み寄ってくる朝倉を見ることしか出来ない
「僕とあなたは付き合っている。簡単な情報操作だ。すぐに済むよ」
 朝倉の右手が光り出し指先を私の額に押し付けようとしてきた。嫌だ!こんなの嫌だ!
 その時。
 壁をぶち破るような音と共に辺りをコンクリートの破片や粉塵が舞い視界が遮られ
 私は誰かに抱えられて宙を舞う感覚に襲われた。地面に着いた感触と共に視界は
 元に戻り私を抱えていた人物が誰なのかが判った。
「長門!?」
 私と朝倉の声がだぶる
「一つ一つのプログラムが甘い」
 長門は平素と変わらない無感動な声で
「壁面の空間閉鎖も、情報封鎖も甘い。だから僕に気づかれる。侵入を許す」
「邪魔をする気か?」
 朝倉の笑みに氷のような冷たさが滲み出てきた。この二人はこれから何を始めるのだ?
 だがその前に私は朝倉に言ってやりたい事があるんだから。
933 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/04(日) 23:27:33.55 ID:6j72ewI0
朝倉生存パターンを妄想してこんなの書いてみた 3

「朝倉!!」
 長門より前に立って朝倉を睨み付ける私に朝倉は毒気を抜かれたような表情になっていた。
「こういうメモをもらうとね、受け取った方は色々と何があるんだろう?どんな用なんだろう?て考えるんだぞ!
 そっ、その中には交際の申し出とか…愛の告白とか…あったりするのかな。とか、馬鹿な考えも入る訳だ!
 そんな僅かな可能性が現実になった時の悦びがあんたに判るか!?それが僅か数秒で裏切られた時の
 悲しさがあんたに判るか!?……もう、自分でも何が言いたいのか判んなくなって来たじゃないか!馬鹿!!」
 言いたい事の半分もしくはそれ以下の事を一気に捲し立てた私は長門の背中に隠れて朝倉の顔を睨んでやった。
「ふっ、やれやれ、僕の負けかな?」
 さっきまでの冷たい殺意のような雰囲気が朝倉から消えていた。
「長門君、観察対象へのバックアップ任務に復帰したいのだが、許可してくれるかな?」
 長門は私の事をしばし見たあと朝倉の方に向き返して
「復帰を許可する。以後の独断先行は許さないのでそのつもりで」
 朝倉は両手を掲げて降参でもするかのような仕種で
「ありがと、退屈な対象の観察はメインの君に任せるよ。僕はもっと興味深い観察対象を見つけたからね」
 朝倉は長門の背中に隠れる私に視線を向けるとどこか照れたような笑みを浮かべて
「あのメモ一つで色々な考察を巡らせるあなたとその内容に深く興味を持ったよ、あなたを騙した事に関しては謝るよ。
 でも改めて言うチャンスを僕に与えてくれ。その時は本気だ。じゃ、また明日学校で キョンちゃん」
 そう言うと、もはや教室と思えない空間から壁抜けをするように朝倉は去っていった。教室はこのまんまかよオイ!
「大丈夫、僕が元通りにするから」
 長門がそう言うや見る間に教室は元の姿を取り戻していき、灰色の壁となっていたドアも窓も
 元通りにもどっていき、さっきまでの不可思議な空間は嘘のように消えうせていた。
 あーこの二人は本当に人間じゃないんだなぁといまさらながらに思い返す私だった。
「あっ」
 長門から小さなつぶやきが漏れる
「眼鏡の再構成を忘れた」
 私を抱えて跳んだ時に落としたのだろう
「……していないほうが格好良いとおもうよ。私には眼鏡属性ないし」
「眼鏡属性って何?」
「何でもない。ただの妄言だから」
「そう」
 さっきまでの出来事を思い返そうと思っても全ての痕跡が消えた夕日に染まる教室がそれを阻んでいるように思えた。


 翌日、いつも通りに振舞う朝倉の姿に私のほうが意識してしまう、気のせいか委員長ぶった偉そうな態度も消えているし
 放課後、掃除当番だった私は普段より遅れてSOS団の部室に向かった。部屋の中にはいつもの面子が揃っている
 団長席でパソコンをいじっているハルヒコ、メイド姿でお茶の用意をしている朝比奈先輩、オセロ盤を出して私を待っていた一姫、
 窓寄りに置いたパイプ椅子に座って分厚い本を読む長門、の隣に朝倉が長門と同じようにパイプ椅子に座って
 本を読んでいる。なんであんたが居るんだ?
「やぁ、今日から入部したのでよろしく」
 入部てSOS団に入ったのか?
「いや、文芸部だよ。僕は文芸部副部長てことさ」
 正式な部員が一人の文芸部に新部員が入った事はよろこぶべき事なのかも知れないが、二人して読書とは宇宙人はそんなに
 本が好きなのか?で、何を読んでいるかと本のタイトルを見ると『恋愛講座・もてる男の秘訣』てあんたはなに読んでいるんだよ!
「あなたに告白する前に自分を高めておこうと思ってね。昨日のようなことをしてまた引っ叩かれたくはないから」
 あー昨日の事はやはり本当にあったことなのか、てハルヒコの奴が首だけこっちに向けてジト目で睨んでいるし
 朝倉と昨日なにがあったかだって?あんたは知らんでいいんだってば!


お粗末様です
934 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/05(月) 00:30:54.38 ID:yE9dM2AO
>>933
GJですww
ニヤニヤしながら読んじまったwwww
935 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/05(月) 01:58:46.22 ID:MdYJlCw0
うおおおSSが色々来てるな
作者さんGJです

>>921
一瞬前かがみな奴と顔をそらしてる奴を入れ替えて読んでしまっ(ry

>>933
この朝倉はちゃっかりしてて良い!
しかし男二人の文芸部なんてコンピ研以上にパッとしないww

自分も思いつきで書いてるんだが、なんかダラダラと長いんだよなぁ
コンパクトにまとめられない
936 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/05(月) 20:12:19.43 ID:Q4NkvW60
>朝倉生存パターンを妄想してこんなの書いてみた

ウイキにウプしてみました。書き手自らウプするのは反則なのかな?ドキドキ
937 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/05(月) 20:16:31.87 ID:Q4NkvW60
>>936
タイトルが長すぎると言われてその場で考え直したけど、
結局平凡なタイトルに改題しました。
あとちょこっとだけ加筆修正とかしてみた。

キョン子と朝倉涼  作:牛丼並盛り
938 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/06(火) 01:41:08.04 ID:Cz/J8YI0
キョン子の身長てどんくらいでしょうね?
それにしてもみくるの身長低!

文部科学省 学校保健統計調査 平均身長 (平成17年度)
【年齢】 【時期】 【男子】 【女子】
12歳 中学1年 152.5cm 152.0cm
13歳 中学2年 159.9cm 155.2cm
14歳 中学3年 165.4cm 156.8cm
15歳 高校1年 168.4cm 157.3cm
16歳 高校2年 170.0cm 157.8cm
17歳 高校3年 170.8cm 158.0cm

アニメ版身長設定
国木田 166cm 谷口 170cm キョン 170cm 古泉 178cm
みくる 152cm 長門 154cm ハルヒ 158cm 鶴屋 160cm 朝倉 160cm
939 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/06(火) 10:05:23.33 ID:A5B/jy.0
キョンが平均より1.6高いなら、キョン子も平均から1.6cm補正とか?
プラスすると159になっちゃうからマイナスで156.7cm辺りか
アニメ版の数値見てると、男子は−10cm、女子は+10cm(+α)ぐらいかなぁ


自分>>935なんですが、長いのはもう修正できないorz
なので分けてうpしてみる
注意点
・ほとんど地の文(キョン子独白)
・クラスメイト萌えなんで比率は「SOS団<1年5組」ですサーセン
・原作は消失までしか読んでない。矛盾はスルーで

SSとは思えんほど長いけどしょうもない話です
940 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/06(火) 10:10:20.99 ID:A5B/jy.0
あたしは元々勉強熱心な性質ではないが、授業に集中出来なくなると大抵は眠気に襲われるのが常だった。
それが最近はいやに目が冴えている。しかし集中出来るのかと言えばそうではなく、妙なプレッシャーを感じるというか、よくわからんオーラが覆いかぶさるというか。とにかく気が散るのだ。
はっきり言おう、後ろが気になる。振り返りたくて仕方がない。
しかも不可解なことに、表情が緩むのだ。いや、緩むというのは正確ではないかもしれない。なぜなら口角が上がりつつ目尻が下がるという、なかなか無理のある表情を取ってしまうからだ。
これはいわゆるえg・・・・・・いや、それはない。断じてない。高校入学以来、あたしの後ろには常にあいつがふんぞり返っているんだぞ。ありえない。

憂さ晴らしに国木田にそんなことを愚痴ってみた。さすがに表情云々は伏せておいたが、ふと国木田が一言、
「キョンは鈍感だからなぁ。あんなに必死で、こっちまで気にあてられそうだもん」
予想外の言葉に虚をつかれる。あたし?気?何それ?
「あれ、気づいてないの?今日もなんかすごかったんだよ」
だから何が。
「あ、でも谷口さんは黙って見てろって言ってたような・・・・・・」
国木田よ、それだけ喋っておいて今更黙っていられるとでも思っているのか?
ちなみに谷口さんとやらは今購買まで昼食のパンを買いに行っている。言うなら今だぞ。
「うーん、じゃあこれだけだよ」

というわけで、国木田の提示した曖昧な情報によると、『火曜の掃除をこっそり見てたら良いよ』とのことだ。なんのこっちゃ。
掃除当番表を参照したところ、毎週火、木、金曜日の清掃を担当する第2班には谷口と、そういえばハルヒコがいる。なんとなく嫌な予感がした、というか嫌な予感しかしない。
ちなみにあたしは1班の掃除当番なので、火曜日は団活以外にすることがない。
仕方ない、暇つぶしに観察してみるか。
941 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/06(火) 10:23:59.83 ID:A5B/jy.0
火曜の放課後。部室へ直行すると見せかけ、隣の4組のロッカーの影に潜んで様子を伺う。
4組の面々が不思議そうな顔をするが、SOS団の関係者はこういう時に深くは訳を聞かれない。言ってて悲しくなってくる。
5組の教室では2班の生徒がのろのろと掃除用具を動かしていた。一人だけ箒も口もせわしなく動かしているのは、なんだ谷口か、なら仕方ないな。
教室後方へ寄せられた机まで掃き、モップも追いつくと手の空いた者から机を元の位置に運ぶ。
ハルヒコはというと、先ほどまで自分の机でなにやらぼうっとしていたが、急に机運びに参戦した。乱暴に二ついっぺんに、片方は押して、片方は引っ張って、派手な音を立てながら引きずる。そして縦も横も揃えることなく、バラバラな位置まで運んで終わり。欧米の小学校のような自由な環境が理想なのだろうか。
それに、机を移動させる時は持ち上げるのが鉄則だろうに、あれじゃせっかく掃いたゴミまで巻き込んでいるんじゃないか?机の脚にこびりついたほこりは無駄にしつこいんだぞ。全く、なっていない。
しかし、それらを除けば我らが団長様は案外素直に清掃活動に参加している。てっきり悪びれもせずサボるものだと思っていたが・・・・・・。普段は見られない意外な姿に、感心しかけている自分に気づき、気を引き締める。
あれだ、素行の悪いやつはちょっとしたことで褒めてやりたくなる心理だろう。不器用なのが哀歓を誘うではないか。それに、国木田の言っていたことにハルヒコも絡んでいるという証拠だと思うと、気を抜いてはいられない。

それにしてもさっきからあたしとハルヒコの席にはなぜか誰も近づかない。これは、4組の連中が未だにあたしを遠巻きに見ていることと何か関係するのだろうか。
ようやくハルヒコが窓際の列に取り掛かり、あたしの席をずずーーっと、なんだ?やけに急いで運んだ。勢いで中身が出かかってるんだが。
次に自分の席をずるずると動かし始めた。というかハルヒコよ、最後尾の列なんだからそんなに動かさなくてもいいと思うぞ。そのまま動かすとあたしの机までもうすぐだということには気づいているのか?
ぶつかる寸前というところまで来て急に動きを止めた。やけにあたしの机を注視し、改めて机を後ろへ下げると、なぜかまた少し前進した。お前はチータか。・・・・・・このツッコミが分からないやつは『三百六十五歩のマーチ』でグーグル先生に参照してみて欲しい。ちなみに猛獣の方ではない。
しばらくあたしの机を睨んでいたハルヒコは、やけに緩慢な動作で自分の席に座り、目を細めて前方を睨み付ける。そしてまた机の位置を調整。
まさか視力が落ちたということではないと思うのだが。さきほどの数学の授業では、板書された問題を席からざっと見ただけで回答しやがったしな。おかげで、同時にあてられたあたしの回答順が早まって大いに焦ることになった。呆れたように付かれたハルヒコの溜息は実に嫌味であった。
しかし、この様子からすると『必死』というのはやはりハルヒコのことなのだろうか。似合わないほどに思案に暮れている様子は、気を発していると見えなくもない。

そういえば、と谷口を探すと、すでに箒も持っておらず、自分の席でリラックスタイムの様子だ。
さっさと終えて他の女子と談笑中か。あたしの持ち物に触る様子もないし、『黙って見てる』ということだから、あいつは連日の不快感に直接関わりがあるわけではないのだろう。
谷口は雑誌のようなものを指してしきりに何か話している。表紙は見えないが、派手な色味からしてティーン向けの雑誌のようだ。ハルヒコは・・・・・・まだ座席で前方注意の姿勢。団活はどうした。
5分ほどはそうしていたか。いつのまにやら掃除も終わっていたようで、当番連中がいなくなるとクラスにはその3人だけが残った。それに気づいたのか、谷口たちとクラスメイトも談笑を止めてバッグを持って廊下の方へやって来る。
慌てて4組に飛び込んでやり過ごす。4組の面々がいよいよもって不審な目つきになったが、適当に会釈してお茶を濁す。
942 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/06(火) 10:33:26.51 ID:A5B/jy.0
しかし、掃除がなんだったのだろう。普通に終わって普通に帰っていったぞ。
谷口の話し声が聞こえなくなった頃合に廊下に出て、ドアの影から5組を覗くと、そこにはハルヒコがひとり残っている。お、やはり本命はこっちか。
立ち上がり、しんとした空気を確かめるようにじっとしている。そしてやにわに自分とあたしの席の間に立つと、うつむいて何かをつぶやき始めた。何度か繰り返しているようだが、聞こえそうで聞こえない。
なんだろう、このただならぬ雰囲気は。窓の方を向き、なにやら妙なポーズで屈んでいる後姿は、陽の傾く時間帯も相まってまるで何かの儀式のようだ。
あいつ、とうとう不思議を探すだけじゃ飽き足らなくなって手っ取り早く異世界のものを呼んでしまおうなどと考えたんじゃないだろうな。
そしてそれを見ているあたしはなぜかまたあの感覚に襲われる。自分の席まで飛んでいって、後ろを振り返り・・・・・・まさか、あたしを召喚の触媒にでもしようというのか。

と、ハルヒコはふいに気が抜けたように肩を落とし、溜息を付いた。儀式は終わりか?失敗なのか?いや、そもそも魔人や悪魔が出てくるはずなど、ないといえばないのだが。
ゆっくりと立ち上がると、教室のある一角へと歩いていく。そこは谷口の席で、その脇にしゃがみこんだかと思うと周囲を伺い、いきなり机の中をコソコソと物色し始めた。・・・・・・へ?

さきほどまでの物々しさはすっかり消え、代わりにえらく挙動不審な様子になっている。あたしの机はとにかく、なぜ谷口?というかこの後ろめたそうな様子はなんだ。それではまるで・・・・・・そ、そうなのか?
「お、お前、何やってるんだ!」
衝動的に飛び出すと、自分でも驚くほどの詰問口調で呼びかけてしまった。ビクッと反応したハルヒコは手に持っていたもの――妙に派手な色をした冊子――を後ろ手に隠した。
「キ、キョン!?お前、部室に居るんじゃ、つ、つうか今日は大事な会議なんだ、全員集合で待ってなくちゃいけないんだ」
「お前こそ、大事な会議の前に何をやってるんだ」
「な、何も。俺は至って健全で、まっとうで、」
「まっとうな奴の身体からコソコソなんて音するわけないだろ」
「・・・・・・な、なんだよ、その理屈。聞いたことねえよ」
「何を持ってるんだ。取り上げたりしないから見せろ」
「・・・・・・別に、やましいことじゃねーよ。団長の考えをいちいち話す必要もねえし。それに、何でこんな時間にここにいるんだ?」
うっ、そこを突かれると困る。しかも理由は自分でも分かっていないから話しようがない。
こちらが答えられなかったせいか、ハルヒコは妙に頑なな様子になってしまった。しくった、偶然通りかかったとでも言っておけば良かったのか。

確かに、こいつのことだから見たいものがあれば面と向かって「見せろ」と言うだろう。あまつさえ強盗の片棒を担がされたこともあるんだ、忘れようがない。
だがやつが背中に隠しているもの、恐らくは谷口たちが見ていた雑誌だろうが、こいつがあんなものを見たがる理由が思いつかない。ハルヒコは派手好きなやつではあるが、流行に迎合するタイプの派手さはむしろ嫌っていそうだ。
それにしてもこの状況はあまりに気詰まりだ。こういうときこそ誰か、誤解を伴ってもなんでも良いから、出てきてこの空気をぶち壊してくれ!
943 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/06(火) 10:38:31.21 ID:A5B/jy.0
「・・・・・・あんたたち、不純異性交遊はもっと隠れてしなさい」
お、岡部ッ!?なぜあなたが、
「こらそこ、先生を付けなさい先生を。下校の予鈴まではまだあるけど、先生はここで用事があるから出来れば続きは別のところで・・・・・・こら涼宮!待ちなさい!」
振り返ると、ハルヒコは自分のバッグを引っつかんで教室から出て行くところだった。例の雑誌はというと、谷口の机の上に放り出されている。
「こういうのは持ち込み禁止なんだけど、これはあなたの?涼宮くんの?それとも谷口さん?」
あ、谷口です。
「それじゃあ彼女には明日じっくりと話を聞かないとね」
没収されてしまった。すまん谷口、というか自業自得だから謝る必要はないか。
我ながら友達甲斐のないことを考えながら挨拶をして教室を出る。
さてハルヒコは・・・・・・あの様子だと部室に行ったとは思えない。何もフォロー出来ないまま別れてしまったが、またあの変態空間でも発生させてはいないだろうか。まずい、なぜあんな風に問い詰めてしまったのだろう。後から後悔が襲ってくる。
とりあえず、部室にいるであろう3人に今日は解散ということだけ伝えに行こう。

結局のところ、部室にいたのは朝比奈先輩だけだった。
古泉はバイトと称し、長門は何も言わずに出て行ったらしい。僕には何も出来ないから、キョンちゃんを待ってるだけでした・・・・・・朝比奈先輩にはそう不安そうに告げられてしまった。
これは合わせる顔がない。が、あの状況を黙って見ていることなど出来ただろうか。その方が問題なのではないか・・・・・・。
それでも罪悪感があり悶々と部室に待機していたが、ほどなくどこからか情報を受け取った朝比奈先輩は、ホッとした様子で帰っても良いという旨を告げた。
まだ不安が残っているのか、途中まで一緒に帰りませんかと言われ、それなら付き合ってほしい所があると返すとにっこり笑顔で首肯された。むしろ家まで送って差し上げたいくらいです。立場が逆ですが。
944 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/06(火) 10:43:42.21 ID:A5B/jy.0
一面夕焼け空の中、連れ立って下校する。駅前に着くと本屋に寄り、女性用ファッション誌のコーナーへ。
探し当てた雑誌のページを開くと、こういうものを見慣れない自分には目がすべるような文句が目に入ってくる。モテカワ・・・・・・?愛されコーデ・・・・・・?ますますあいつとのつながりが見えてこない。
くそっ全員足が長いな。思わず自分の足と比べて愕然とする。・・・・・・何やってるんだか。
朝比奈先輩も覗き込んで、「綺麗で大人っぽい子が多いですねえ」とか言っている。朝比奈先輩、あなたも将来相当なものになるんですよ。それこそ、あっちにある男性向けオシャレ雑誌の表紙でも飾れそうな感じに。
「へえ、学校で使えるおまじない特集だって。この時代にもまだ縁起担ぎの習慣が残ってるんですねぇ」
その言い方は身も蓋も・・・・・・いえ良いです、信じてるわけでもないので。
え?と首をかしげる仕草はあたしなんかよりよっぽどその雑誌が似合いそうな風情だった。というか仮にも男子高生が違和感なくこういうコーナーに立てることに驚きです。
「ふんふん、恋に効くおまじないかぁ。部室、教室、通学路・・・・・・」
妙に熱心になってしまった朝比奈先輩を他所に、所帯じみたことではあるが買うか買わないかで悩む。ハルヒコの意図は結局分からないが、没収されたまま戻らないかもしれない谷口の雑誌に関しては一応あたしにも責任がある。でも毎号似たような内容だし、別に一冊くらい無くしても良くないか?あれ?これなんて干物女?
「こういうの、涼宮くんは信じるんでしょうねえ。いや、信じたいのかな」
しみじみと言われたその言葉にドキリとした。
一人きりの教室で、儀式。

「そういえば、あいつ妙に信心深いですね。宗教って意味じゃなくて」
「でしょ?ロマンチストなんだろうなぁ」
「それは褒めすぎです。あいつのは夢や空想というより野望です」
「でも、僕も小さい時あんなだったな。イベント毎があると急に伝統が大事に思えたり。きっと純粋だったんでしょうね」
「・・・・・・最近、厄介ごとを持ってくる日と来ない日がありますね」
「涼宮君?そうですねえ、だいたいいつも通りだけど、火曜日は結構静かかなぁ。法則はある気がします。それもなにかのジンクスなのかな?」
「2班の掃除当番か」
「はい?」
「あ、それ買います」
そう言うと妙にキラキラした目で雑誌を手渡され、「がんばってね」と言われてしまった。

家に帰ると、自部屋で例の特集を眺める。運悪く弟が入ってきて散々からかわれたが、背が伸びるまじないとやらを教えてやるとひとまずは引き下がった。階下に下りて行ったのは母親に報告するためだろうが、この際仕方がない。
さて。それらしい項目はすぐ見つかった。
教室、放課後、机。だがそのワードは複数表れている。
更に不可解なのは、それがピンクで飾られた項目によく見られるということだ。ちなみに身長云々は緑色だった。
やれやれ、さすがにこれが真相だとは思えない。思いたくない。
945 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/06(火) 10:52:16.47 ID:A5B/jy.0
多分これで半分
全員性転換というか性反転です
予想以上に文字が詰まってて吹いたwwww

なんか国木田って口調変えるとただの女の子だし、そのままだと普通に男の国木田だし
あと女性の体育教師ってうざいぐらいしゃっきりしてるイメージなんだけど
岡部ってこんなタイプだっけ?とか思うともう開き直るしかなかった
946 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/06(火) 20:57:10.48 ID:mQqsAMDO
GJ
947 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/06(火) 21:10:46.65 ID:PSYo81co
>>945
GJです
ハルヒコの挙動不審っぷりと何もわかってないキョン子にニヤニヤしたww
948 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/06(火) 22:41:16.80 ID:Cz/J8YI0
キョン子ネタの同人誌色々買ってみた。なかなか面白かったが、
基本フォーマットが全部涼宮ハルヒの不思議パワーでキョンがキョン子になって、
男に戻る方法はもう一度ハルヒに願わせるしか無いのか〜!なのが残念と言えば残念
そのまんまでいいじゃんてのもあるけど、最初から女のキョン・古泉、最初から男の
涼宮・長門・朝比奈でのお話てのも見たかった
949 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/06(火) 23:24:10.95 ID:i8i6AKUo
それ系の方が分かりやすい、といいうか、ドタバタ系として昔からある類だもんね。
最初から〜になるとなんか雰囲気が変わってる気がする。
950 :健坊 [sage]:2008/05/07(水) 00:19:33.25 ID:xafL3uw0
久しぶりに投下します。
まだいるかわかりませんが>>362の人大変お待たせしました。
晴彦×古泉のSSです。シリアス系なので苦手な方はスルーを…。
951 :健坊 [sage]:2008/05/07(水) 00:20:44.95 ID:xafL3uw0
しとしとと小雨が降るある春の夕焼け、いつも世界を震わせるのは彼の言動からだ。
そんな一言から、私の悲愴は始まる。

「なぁ、皆の願望ってなんだ?」
「………」
「……え?」
「……?」
「なんだ…急に」
彼の言葉にそれぞれが反応を示す中、私は自分の願いに想いを馳せる。

「いや、特に意味はないんだけどさ…皆がなに望んでんのかなぁってさ」
「とりあえずあたしはもう少し安らかに日常を過ごしたいね」
「あぁ?つまんねぇだろそんなの」
SOS団専属の部室に響く彼と彼女の喧騒。
彼の顔を眺めると、不機嫌な表情の中にどこか幸福にも似た満足感を示す笑みが厳かに伺えた。
彼女の顔を盗み見ると、面倒臭そうに表情を崩してはいるが、その顔はどこか安堵感にも取れる頬の明るみが顕れていた。

「一姫は?」
「え、私ですか?」
話を唐突に降られた私は幾ばくかの狼狽を体現させながら、1つ嘘をついた。

「勿論、今が永遠に続けばいいという願いしか私にはありません」
私の答えに彼女は若干不満気に――且つ満足そうに――口元を弛め、彼は不満そうに口を尖らせ、団長席から窓の外の景色へ視線を逃がした。

分かっていますよ――
貴方の願いは今では無く、『彼女』との未来だと言う事は。ただその上乗せとして私達が居ると言う事…分かっていますよ。嫌と言う程に。
――下校の間、彼は彼女の前を歩きながらも後ろを頻りに振り返って、その少年のような笑みを見せてくれる。
しかしそれは私に見せているわけではなく、私の隣に居る彼女に向けられていると言う事は私の超能力的なものに頼らずとも分かります。

―貴方は私など見ていない―
952 :健坊 [sage]:2008/05/07(水) 00:21:26.64 ID:xafL3uw0
皆と歩を揃えて歩む帰宅道を完歩した私は、閉然とした自宅にある少し大きめのベッドへ、その身を投げ出した。
心地よい筈の雨音の交響詩編は、いつしか只の不協和音へと変貌し、私の心をしくしくと漠然と、それでいて確実に喰い破り隙間風を吹かさせている。
いつまでも笑い合えていると信じていた、あの日の思い出も今は露と消え、ただ想い出と変わる物語。

―私はずっと見ていたんです―

そっと、春の雨が呼ぶ冷たい風の中に混ぜるように呟いた。
いつか君と何処かで互いを感じれると言う儚い夢を抱きながら、一体どんな顔をして貴方に見せれば良いのだろう?
あひる口にして拗ねてみせる小さな癖も、伝えきれなかったあの言葉も、今はただ私の心底を虫食いだらけにしついく。それは酷くみっともなく、見苦しいものです。

「それでも…」
それでも私は貴方を見ていました。
貴方が閉鎖空間を創る度に、一体何を思っているのだろう?一体何に不満を抱いているのだろう?一体どんな悲愴を感じているのだろう?と、ただその胸を焦がしていたんです。
幾つかの膨漠とした流れで進む日々の中で、私はただ貴方を想っていたのです。
貴方が悲しむなら私が抱いてあげたい。
貴方が苦しむなら私が慰めてあげたい。
貴方が泣くのなら私がその涙を拭ってあげたい。

――だけどその役目は私には無かったんです。
高校に入学して現れた1人の少女。
瞬く間に貴方の氷山を溶かし、私が見たこともないような彼の笑顔を導き出した。
どんな偉人も、どんな英雄も、どんな神秘を携える存在であろうと、彼の心からの心を顕した笑顔を現界させるのは不可能でしょう。
私がどんなに神人を倒そうと、私がどんなに彼のストレスの捌け口となろうと叶わなかった夢実を、彼女はいとも簡単に現実にしてみせた。

いつしか閉鎖空間がその展開頻度を大幅に収縮していき、彼は絶えず笑顔を見せてくれるようになりました。
嬉しいはずなのに、喜ばしいはずなのに、私は、心からそれを歓迎しかねている。
これは嫉妬?羨望でもあるでしょう、むしろ私がこうでありたいという願望。
彼女は私が持ちうることが出来ないモノ全てを持っている――

一種の聖域のようなものだろう。
あの部室での、彼と彼女との戯れるあの空間。
人間関係はいつも希薄であった彼と繋ぐことが出来た(ある意味)唯一の人間。
私は、彼女が羨ましい。彼と一緒に居られるということが、それは心が近いと言うこと。
それは私が、彼を知ったときから持ち合わせていた感情。彼の隣に居られたら――
953 :健坊 [sage]:2008/05/07(水) 00:24:03.94 ID:xafL3uw0
―キーンコーンカーンコーン―
「ふぇ?」
面を上げる。眼球をころころと転がして周囲の情報を取得し、今現在の状況把握に躍起になる。
ここは教室?なぜ?私は確かに帰宅してベッドの上で寝転んでいたはずなんですが…?
ざわめく教室内、クラスメイトが鞄をそれぞれ手に、帰宅する者、部活へ行く者、遊びに行く者とでそれぞれ散っていく。
幾人かは呆けた私をクスリと笑いながら微笑を浮かべさよならと挨拶を捨て行く。それに対応しながら思案する。これは彼の仕業?閉鎖空間…いえ、これはそれとは違う感覚。
時刻を見ると放課後。それはそうだろう、今しがたさようならと挨拶されたのだ、帰宅する時間に違うはずがない。まだ頭がはっきりしていないようですね。しかしのんびりとしていられません。ここは長門君に伺いをたてることが最善でしょう。
そう結論付けた私はその足で部室へと向かう。ドアを開ければいつもの場所でいつものように座して沈黙と戯れながら読書をする宇宙人、長門君がいました。声をかけると彼は緩慢な動きで顔を上げて私の顔を見上げました。

「長門君」
「……」
「あの、今のこの状況がわかりますか?私は確かに自宅にいたはずなのに…閉鎖空間とは違うものが現れたんじゃ」
「閉鎖空間ではないが、現在我々がいる空間は涼宮晴彦が作り出したもの」
「やはり…私たちはそこへ連れられてしまったと」
「違う」
「え」
「擬似閉鎖空間を作り出したのは彼だが、その内部情報を構築したのは貴女」
「わ…私ですか?」
「そう。涼宮晴彦は周囲の環境情報を自分の都合のいいように改ざんできる。その力の末端が貴女の思考回路へ直結され展開されたのがこの空間」
「彼の力が…私に?」
「この世界は貴女が望む世界。ある種夢のようなもの。ここには貴女が望むものしかない。僕がここにいるのは僕がそう望んだから。僕の望みは貴女を含む彼らの願望を観測すること」
「私が望んだ…」
「そう」

彼はそう言うとゆっくりとその腰をあげ、今だ困惑する私の横を通り部室を出て行った。
私が望んだ世界。
思い当たる節がある。部室で彼はこう言った。
―なぁ、皆の願望ってなんだ?―
それがトリガー、撃鉄は上げられ、それを聞いた個々人が刹那的に願望を脳裏に掠めさせその情報を彼が無意識に拾い上げ、あとは引き金を引くだけ…。
白む頭の中を落ち着かせる為にパイプ椅子を引き寄せ、腰を下ろす。
私が望んだもの。
ガチャリと、部室のドアノブがゆっくりと回る。
私が望むもの。
開かれるドアの向こうには一人の少年。
私が望み続けたもの。
オレンジのカチューシャ、端正な顔立ち、意思の強さが顕れている瞳。
伸ばしても伸ばしてもけして届かないもの。
女性のような極め細やかな肌は男性らしく少し焼けている。
手のひらが手繰り寄せるのは虚空だけ。
スラリと伸びた長い脚、高い身長はそれだけで精悍さを私に見せる。
どれだけ願っても届かないひとつの希望。
そして私には一度も見せてはくれなかった筈の笑顔。
それがもし、夢だとしても叶えられるというなら。
「なんだ一姫、ぼっとして」
必ず覚める夢幻であっても。
「腹でも痛いのか?」
その後に訪れるであろう虚無感に身を震わせながらも。
彼は優しく微笑み、私の頭を一度くしゃりと撫でる。その手は大きく私の全てを包む。

それでも願いに手を伸ばす私を笑うことが出来ますか?
954 :健坊 [sage]:2008/05/07(水) 00:24:58.68 ID:xafL3uw0
「は…あぁ…」
「一姫…?」
彼が不思議そうに首を傾げる。零れた吐息は熱を帯びて彼の首筋を掠める。
彼の腕の中に私は今居る。体が熱い、まるで熱湯の中で溺れているようです。いえ、実際私は今彼に溺れている。
「んむ…」
「ん、相変わらず顔に似合わず激しいな」
重なる唇。ちなみに初めてですがなにか?
どうやらこの世界の設定では私たちがこういう関係になってから数ヶ月が経っているようです。
交わる舌が焼けていく、刺激が舌を通り越して脳髄へ、電気信号は絶えず私の体を走る。休み無く走る。
彼の大きな掌が私が着けていたペルソナを脱がしていく。露になる『私』。羞恥心はない、ただ歓喜が内から湧き上がる。
少しひんやりする彼の掌が私を撫でる度に彼の優しさに心が震える。
「一姫…?どうした?」
「ぇ…」
驚いた顔。彼の瞳はまっすぐに私を見ている。大きな瞳は透き通るような純潔さが漂い、その目に私の泣き顔が反射されていた。
「大丈夫…大丈夫ですよ」
「でも…」
心配そうに私を見下ろす彼。私を抱くその腕から力が抜けていくのがわかる。それは駄目。
「―――っ!」
「お、おい」
離れようとした彼の胸に私は身を投げ、顔を埋ずめた。鼻腔をくすぐる彼の匂い。とてもとても甘い香りは一層に私の涙腺を刺激した。
「いっちゃ…やだ」
「一姫?」
「お願い…今だけでいいから…」
「なんだよそれ。今だけじゃなくて、これからもずっと隣にいるぞ?だって俺はSOS団の団長で、お前は副団長なんだからな!」
見上げると彼は耳を赤くしながらそっぽを向いている。口を尖らせアヒル口。とても可愛らしい。
それは彼の小さな小さな癖。私はそれを見るのが好きだった。年相応な表情を私は好ましく思う。
「はい…!」
それは優しくも残酷な言葉…偽りの世界で、偽りの契りを交わす二人。いえ、なんて私は醜い。

世界は貴方と共にあります。
その世界を私は護りたい、そこはきっと貴方に優しい世界のはずだから。もう貴方が苦しむ必要なんてないのです。
それなのに、それなのに、私の涙は止まりません。止め処も無く溢れてしまいます。
頬濡らすその涙を彼はその柔らかい唇で掬い上げる。そっと、そっと、私の心と一緒に。
その度に私の心は少しずつ欠けていく。
千々に別けられていく欠片は彼へと、彼の息が耳を擽る。こそばゆく私は身を縮込ませる。その仕草が可愛いと彼は私の耳たぶへ噛み付く。
背徳感が、包む。私を猥らに、傷つけていく。
彼の手が、私の体の上から下まで撫でる。体温がそのまま流れていくようだ。
電撃のようなそれは私の体を女としての機能を如実にする。溢れるものを止める術を私は知らない、だからそれはそのまま彼を受け入れるということへ帰結される。
重なる体、心はどこに?
もう見えない、見えない。じくじくと胸の中心が痛んだ。
望むべきではなかった。私は彼と生きるべきではない。私は…私は…。
赤い空が部室の窓から覗ける。迫る世界は私を蔑む様だ。望むことが罪ならば、傷つくことが罰ならば。
願ったのが私の業。止められない思いを晒すことが許されない、それだけ。
心はここにない。重ねるべき心はとうに忘却の渦へ吸い込まれた。私は…。
955 :健坊 [sage]:2008/05/07(水) 00:25:31.44 ID:xafL3uw0
「一姫…なんで泣いてるんだ?」
「嬉しいからですよ」
「とても辛そうに見える、痛むか?」
「いえ、貴方はとても優しいですから」
交わす口付け、それはただ悲しみの味がした。
夕焼けの世界、暮れなずむ部室、二人の逢瀬、部屋には彼と私との存在の音が響く。
もう満たされた。空っぽの私は満たされました。これ以上私の夢を傷つけないで…。
お願い私。もう諦めてください。貴女はここで生きるべきではないんです!!
望まないでこれ以上を。いけない、それは許されない。私の中で彼という存在を確立する術を私は知っている。
罪深い、おこがましいにも程がある。
息が荒ぶる。私に覆いかぶさる彼の顔から雫が頬に落ちる。紅に染まる顔を私は撫でると、彼は表情を綻ばせ、私が望むものをまた一つ見せてくれた。
「一姫…一姫…」
「は…ぁ…」
彼が私の名前を呼び続ける。それに呼応するように心臓はその運動速度を限界破裂寸前まで加速させ、壊していく。私が私を壊していく。
ナイフが私の肌を通り越して中身だけを切り裂く、散りばめられたその心であったもの。私は拾うことが出来ずに居た。
「は…る…」
いけない。
「一姫!」
「は…ひこ…」
それだけはいけない。
「んん…!」
呼んではいけない、これ以上自分を傷つけたくない。
「一姫…もう、俺…」
「はるひ――!」
「一姫…」
彼の名前を呼ぶ。ただそれだけの行為。一体どれほど自分の心を傷つけるかわかっているの?
でも、それでも、私は彼を感じたい。
大好きな彼の名を呼ぶ、それには大きな意味は無く。ちいさな出来事として収めるには余りにも私の心はちいさすぎた。
「一姫!!」
「晴彦―――っっ!!」
ただ願う、この夢が終わってもどうか彼の温もりがありますように。
その声は、ただかなたへと―――

目が覚める。
チクタクと秒針が進む音が鼓膜を刺激する。
自室のベッドの上、投げ捨てられた鞄、着崩れた制服、濡れた枕。
「あ……」
現実を認識する、把握する、そして――
「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
ただ叫ぶ。
消えてしまった。彼の温もりが、彼の優しさが、世界は偽りを許さなかった。
記憶だけが残る。なぜそれだけが?無くすのなら全て消えてしまえば楽なのに。
しかし罪は残り、罰は現出された。
これを背負って私は生きていかなければいけない。永久に許されぬ罪、神を望んだ私への罰。
「うぅぅ…ひぐ!えぅ…ああああああぁぁ!」
愛するという、それが、こんなにも、自身を、苦しめると、私は、私は、私は…。
ただ泣くことしか出来なかった。
956 :健坊 [sage]:2008/05/07(水) 00:26:05.02 ID:xafL3uw0
翌日、私は魂が抜けた人形のような心痛を抱えたまま登校した。
受けた授業は頭には入らず、ただ無為に時間を過ごした。
彼らの教室を横切るその瞬間、笑いあう二人の姿が視界へ入る。
夢で見たような笑顔で、それは彼女に向けられたもので。彼女はやれやれと呟き、困ったような、それでいて慈しむような笑みを彼へ見せていた。
無言のままそこから離れる。私が見ていいものではない。そこに感情を入れてはいけない。私は彼のストレス解消の捌け口、それ以上でもそれ以下でもない。
私がここ居る理由はただそれだけ。
それだけ。
でも、ごめんなさい神様。

どうか今だけは泣くことを許して下さい。
雨上がりの夕焼けは綺麗で、私の全てを覆い隠すようで…。
そんなまどろみの中、しとしとと涙を一人ひっそりとこぼしたある春の終わりの出来事。



957 :健坊 [sage]:2008/05/07(水) 00:26:55.64 ID:xafL3uw0
以上です。
次があるならほのぼのとした奴が書けたらいいなぁ…。
958 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/07(水) 00:47:56.82 ID:xafL3uw0
なんか950踏んでたみたいなので新スレたてました
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1210088492/1-101/
初めてのスレ立てなのでなにか間違ってるかもしれません。もしそうなら本当に申し訳ないorz
959 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/07(水) 00:57:11.78 ID:Fe/pt5co
上手い作りだ。
次スレは速度的にやや早すぎではないかね。
960 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/07(水) 01:01:26.28 ID:NvOvGM2P
次スレはこの感じだと
980でも良さそうだ
961 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/07(水) 01:20:20.02 ID:gOy.ZQSO
一姫の健気さに全俺が泣いた
そうだよこれが一姫だよ
作者まじでありがとう

しかしこんな健気な子が愛されないとか世の中間違ってるよな…
962 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/07(水) 01:39:51.81 ID:KInW.UAO
一姫の健気さでマジ泣きしている20代の野郎、1人・・・



酒飲んで酔っ払っているせいだと信じたい



作者様GJ!!!
963 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/07(水) 01:43:15.10 ID:qt25fXo0
>>958
健坊さん色々と乙です!
性別変わることで一番気がかりなのは一姫なんだよなあ
そう思うとキョン子と一姫が仲良くなってくれると平和なんだなと
古キョンって意味じゃなくて。
しかし原作でそれは無理そうだからなあ

なんか雰囲気的にこのまましっとりさせておきたいので
上の良く分からん掃除の続きは期間空けてから投下します
テーマがアホすぎて恥かしいんだぜ
でも埋まる前にうpした方がいいのか。難しいな
964 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/07(水) 10:07:43.02 ID:aU1I7eg0
これが…健気な一姫…
正直…堪りません

もう一姫は俺の嫁でいいよな
965 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/07(水) 15:20:12.96 ID:.z5BcQSO
これで一姫はキョン子の前では笑顔で居るのは切なすぎる
俺はみんなに幸せになってほしい
966 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/07(水) 16:30:51.30 ID:XbZ/h5Y0
作者ありがとう!待っててよかったo(T△T)o
片思い確定派だったんだけど
姓転換ぐらい、ハルヒコ×一姫で良くないかと思いだした‥‥
967 :M_K [sage]:2008/05/07(水) 18:56:01.46 ID:opT0hMc0
返事遅れましたが

>>928
どうぞやっちゃってくださいww
968 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/07(水) 19:29:37.11 ID:rfBPS.o0
これでキョン子の前では笑顔で居るのが一姫クオリティ
どんなにつらくてもにこにこ笑ってハルヒコとキョン子をくっつけようとして
二人の痴話げんかで発生した閉鎖空間で戦って
それでもSOSのみんなが好きでこの世界を守りたいなんて言える様ないじらしい女の子

ずっと喉までこみ上げてたのに自分じゃ形に出来なかった一姫を書いてくれてありがとう
これで一姫に対する見方が変わればいいなぁ
969 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/08(木) 12:19:42.60 ID:p81EJoSO
いま毒電波を受信した
女装癖の有るショタ顔未来人
ガチ百合超能力巨乳少女
スク水ブルマフェチの長身イケメン宇宙人
三っの下僕を引き連れた我が儘宇宙大帝王ハルヒコ
その餌食になるダルデレ貧乳女子高生キョン子
キョン子逃げて〜〜!

・・・スマン
オチャラケに逃避せんと心の均衡が取れなくなった
一姫でシリアスだと「笑顔の向こう側」の業の深さが出て辛いわ
970 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/08(木) 19:34:01.54 ID:CRP5S/o0
笑顔キャラのサイドストーリて重いからねぇ
一姫がキョン子に百合っぽくじゃれ付くのが多いのは
色物扱いにしているのでなく、重いネタはハルヒの作品カラーに
合わないからそのへんを避けて通りたいのもあるのかも
971 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/08(木) 20:25:49.34 ID:TGUzXmI0
>>945及び>>963です
どれぐらいでスレ埋まるか分からんのでもうさっさと終わらせます
流れ的に不謹慎ですがほのぼのお気楽なハルキョンです
糖度?は全然ないけど。

一姫も出るんですが、自分はあんまり片思い的なものは意識せずに〜というか、
書いてた時は思いつきもしていなかったのでorzそう思って読んでくれると嬉しいです
注意点は>>939にありますので参照の上、お付き合いください
972 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/08(木) 20:42:56.96 ID:TGUzXmI0
翌日、いつもより早く教室へ入って改めて見ると、やはりハルヒコとあたしの机の間隔は狭かった。席に着くのに少し手間取る。
少し遅れて登校して来た国木田は、あたしの姿を認めると驚いたように近寄ってきた。
「キョン、どうだった?何かわかった?」
「下手うって見つかった」
「あらら、じゃあ涼宮くんもビックリしてただろうね」
「逃げられたけどな。それよりも、なんであいつあんなことを?」
「うんなんかねぇ、谷口が雑誌か何かの話してて聞かれちゃったらしいよ」
国木田・・・・・・昨日のことといい、案外誘導には乗りやすいんだな。して、その話ってのはなんだ?
ちなみに谷口はまだ来てない。話すなら今だぞ。
「め、珍しく早いなと思ったらそういうことかあ」
呆れてないで全部吐いちまえ。

聞き出した真相はこうだ。
数週間前の同じく火曜の掃除の後、谷口は例の雑誌に載っていたおまじない集を他の女子と一緒になっていくつか試しては盛り上がっていた。そこへ登場したのがあいつだ。
互いにあまり良い印象はないはずの二人だが、『おまじない』という不思議ワードに釣られたハルヒコは「どうにも見所のないやつをどうにかする方法はあるのか」と言ったとか言わないとか。
いわゆるチャームアップのおまじないを聞かれているのだと察しは付いたが、同時に「やつ」の目星も付いたそうだ。

「付くなよ」
「自分でも付いてるんじゃん」
「そりゃ昨日の今日だからだなぁ」
「はいはい、キョンは鈍感なんだもんね」

そこで谷口が思いついたのが、例のピンク色の項目を教えることだった。
巧妙に趣旨を伏せ方法を伝授、ハルヒコは胡散臭そうにしながらも放課後がキーワードだというそのおまじないを試す為、ちょくちょく掃除後の教室に居残るようになった。
谷口の口添えで、2班の連中はハルヒコとあたしの席には触らないようにしているらしい。トラブルを避けてたわけじゃないのか。
谷口の言うことには、
「効き目なんてあるわけないじゃん、大丈夫だって!」
だそうだ。
あいつ、あとで岡部教諭との楽しい懇談会が待っているから覚悟しろよ。しかも後々まで語り草ってやる。
973 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/08(木) 20:55:07.83 ID:TGUzXmI0
「で?その谷口が教えたのってどれよ。似てるのばっかでよく分からんかった」
「わ、こんな雑誌持つようになったなんて、本当に何か効果あったんじゃないの?」
「違う。さっさと止めさせたいんだ。それにはまず願掛けの全貌から知っておく必要がある」
「願掛けってキョン・・・・・・。ええと、確かおまじないをかける相手の行動で結果が分かるんだよ。だからキョンがその通りに行動すれば、多分涼宮くんは効いたと思って止めると思う」
「ほうほう」
「んーと・・・・・・あ、これ」
「どれ。まず彼の机とあなたの机を腕を交差させて触れる位置で並べよう☆・・・・・・こ、これは音読するもんじゃないな・・・・・・」
――そうしたら両方の机に手をついて立ち、彼への想いを3回唱えて、最後に『うさみえちしあ』と唱えれば終わりです。それから一週間以内に彼が席に座ったままあなたの方を見て笑ってくれたら、それは願い事が叶ったあかしだよ。更に、教室では彼の方に向かって念じれば確立がアップするよ、一週間経っても笑ってくれなかったら初めから・・・・・・。
「あいつに向かって笑えってか!わざわざ振り向きざまに!」
「そうだねえ」
その半笑いを止めろ。
荒唐無稽だ。こんなの信じる方がどうかしてる。それに、四六時中相手の方を向いてりゃ愛想笑いの一つでもするだろうよ。あるいは苦笑いの類いか。
「全然気づいてなかったくせに。元々座席配置が理想的なんだよ。だから谷口さんもこれを教えたんだろうね」
つまり、最近の肩の重さは全部ハルヒコからの念で、しかもあたしはそれに従いかけていたのか。こんなちんちくりんな願掛けのせいで。
「キョンさぁ、なんかさっきから言葉遣い変・・・・・・あ、谷口さん来ちゃった」
ちょっと待て!といいつつバッグに雑誌をしまいこもうとするが焦ってなかなか収まらない。その時。
「・・・・・・う」
最悪のタイミングでハルヒコまでもが戸口に現われた。目が合った。えらい仏頂面だった。思わずバッグを握り締める。
わ、笑うんだったか。
ハルヒコが近づいた気配を察知すると思い切って振り向いた。途端に頭上から降り注ぐ不機嫌オーラ。
「よ、よう」
「・・・・・・」
返答なし。
国木田はというと、谷口と一緒にこっちを伺っている。見るな、どっか行ってろ。
「・・・・・・妙に疑ってたな」
「う、え?そうだっけ?」
「取り上げたりしないから見せろとか言っただろ」
「わ、悪い。いきなりでビックリしてさ」
「ていうかお前、張ってたんだろ」
「それは、ええと」
「お互い様だ、放っとけよ」
・・・・・・これは、本当におかしい。
普通ならうるさい黙ってろ関係ないだろとか言うはずのこいつが『お互い様』とは。ハルヒコのくせに、弱りすぎじゃないのか?
・・・・・・もしかして、あたしが応えてやれなかったからか。振り返りたい衝動に抗うのに精一杯で、最近は学校では全く笑っていなかったのを思い出す。
一体何を願っていたのかは知らんが、そんなに必死だったのか?あんなに重い念を飛ばすほどに。
あたしが笑いかけるなんて、今までのやりとりを考えれば有り得ないのは明白だろうに。見所がないなんてのも大きなお世話だ。
974 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/08(木) 21:16:16.11 ID:TGUzXmI0
だが、こいつはこの数週間、不器用ながらも掃除に参加しては居残り、あんなアホな願掛けを実行していた。いつもみたいに恩を売るわけでもなく、夕方のわびしい教室に、一人で。
それをあたしは見張るような真似をして、あげく泥棒呼ばわりで追い詰めたのか。
国木田の指示だったとはいえ、口止めされてたのを聞き出したのはあたしだ。それにあいつにも必死な様子のハルヒコを案じる部分があったのだろう。
状況がややこしくなったのはあたしの責任ではないかもしれない。だが、こいつらの些細な思惑を全て理解した今、あたしがやるべきことはもちろん一つしかないよな。
腹を括って謝ろう。
そう決めると、立ち上がってハルヒコに向き合う。
そっぽを向いていたハルヒコが怪訝そうにこちらを見る。その不機嫌顔を正面で受け止め、勢いを付けて謝った。
「すまなかった!!!」

教室が静まり返った。
・・・・・・ん?あたしは、今何をやってる?しゃがみこんで、おでこが床に。ああこれは。かの有名な。
昨日と同じく、無意識だった。勢い余って土下座をしてしまったらしい。
謝るにしても、さすがにこれはやりすぎじゃないか?公衆の面前で、逆にイヤミだろ。
昨日とは違う種類の沈黙。ハルヒコはどんな顔をしてるんだ?クラスメイトは、全員こっちを見ているんだろうな。
まずい、顔が上げられない。誰かなんでもいいから反応してくれ。でないとこのまま一生動けない気がする。
「ちょっとキョン、あー、えー、ば、罰ゲーム!こんなとこでやっちゃわなくても!」
「谷口さっ・・・・・・そ、そうだね、キョン!どっか別行きなよ!」
いくらなんでも苦しい、が、助かった!
なんとか顔を上げると、ハルヒコの腕を掴んで教室を横切る。谷口の方に手刀で礼をしておく。
教室を飛び出す瞬間、あちらもこちらに手刀を向けているのが見えた。多分、意味するところはこちらのものとは逆なのだろう。



なじみの非常階段。必死でここまで引っ張ってきてしまったが、見事にタイマンの構図だ。情けないことに、すでに腰が引けてしまっている。やばい、何にも言うことがない。
思わず下を向くと、バッグを持ったままだったことに気づく。うわ、雑誌がはみ出たままだ。
「それ、昨日の」
ハルヒコが聞いてくる。視線は完全に雑誌に向けられている。
「・・・・・・そうだ、でも昨日のは岡部に取り上げられた。これはあれを見て、自分で買って」
「なんで?」
「いや、谷口がおまじないーとかって変なこと吹聴してたんだろ。それの裏づけを取ろうとしてだな」
「それで自分で買って、あそこにいたのか」
「そうだ。で、掃除終わってみたらお前がいて・・・・・・」
「・・・・・・悪かったな」
「いやいや、謝るのはこっ――は?」
見上げると、さっきまでの不機嫌オーラはどこへやら。すっかりもやもやの晴れた清々しい笑みを浮かべたハルヒコがそこにいた。
「お前・・・・・・あんな時間まで張ってたのは、お前もおまじないが試したかったからなんだな!」
「あ、え?何だって?」
「気づかなかった!そうか、お前も雑誌が見たかったんだな。それで取り返そうとあんなこと言ったのか」
「ハルヒコ、今何か重大なすれ違いが・・・・・・」
「昨日は俺もちょっとやることがあってさ。集中してて周りのことはどっかすっ飛んでたんだ。そう、SOS団団長として欠かせないっていうか、団員の為を思えばこその大事な用だったんだ。内容は機密だから教えられないけど、つまりはそういうことなんだ!」
うん、隠してるつもりで全く隠せてない。さっき「お前も」つってたろう。
「なんだよ、照れずに言ってくれれば大切な団員のためだ。都合の良い日くらいは教えてやったのに。予約も無しじゃかち合うに決まってるだろ!」
予約とは大げさな。そう毎日放課後の度に願掛け参りをされちゃあ5組の教室も休まる暇がないだろうよ。ただでさえ連日酷使された上、結合情報とやらを書き換えられたり戻されたりという経験までしてるんだ。そしてどっちにしろ火曜を譲る気はないのか。
「で、何を願うつもりだったんだ?どうせキョンのことだから早く人並みな体型になれますようにーとかだろ。それなら安心しろ。もう俺が」
「あん?」
「あ・・・・・・と、とにかく!今日なら空いてる。全く空いてる!なんなら教室でのおまじないが終わったらSOS団全員で神社まで願掛け参りもしよう!」
こいつ、心を読みやがったっ!?
975 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/08(木) 21:24:02.58 ID:TGUzXmI0
教室へ帰るとすでに岡部教諭が朝のホームルームを進行している真っ最中だった。
「こんな朝っぱらから続きを?」
などと聞こえた気がするが、意味がわからなかったので、聞こえない振りをした。
結局、谷口と岡部の面談に使われるという理由で、放課後の教室は塞がることになった。
ハルヒコはふくれていたが、こちらとしては都合が良い。

その日の放課後。
水曜日の掃除当番であるあたしがゴミ出しを終えて教室へ帰ってみると、なぜかそこにいたのはハルヒコだった。
一人最後尾の自分の席でぶすっとしている。仕方がないのであたしも座る。
「谷口と岡部の面談は?」
「もう終わった」
「はぁ?早過ぎないか?」
「谷口がお前のバッグにある雑誌のことチクってた。さすがに岡部もビックリしてお前にも話聞くとか言ってゴミ捨て場まで飛んでった。待ってりゃ帰ってくるのに、相変わらずバカだ」
うお、すれ違いか。ゴミ捨てにはいつも外階段を使ってるからなぁ。これもそういや禁止だけど、近道なんだね。
しかし谷口、転んでもタダでは起きないやつだ。それに、あたしの雑誌の存在を谷口に教えたのは多分国木田だ。一体この二日間であいつは何度口を割ったんだ?
「で、なんでお前がここにいる」
「なんでって・・・・・・面談終わるの待ってたに決まってるだろ!?今日は空いてるはずだったからな!うっかりまた誰か来て塞がったらどうするんだ」
「わざわざお前が待たんでも」
「どうせキョンは教室空いてなかったら諦めてふらーっと帰るんだろ。お前もSOS団の一員ならもっと本気で取り組んで願い事の一つや二つ、叶えて見せろ」
「あのなぁ、体型の願いならかける場所は教室じゃないぞ」
「ああ?どういう意味だよ」
「身長とか体重とか、そういうのは保健室や体育館でやれって書いてあった」
「・・・・・・へ?」
そうか、ハルヒコの奴、間違ったまじないを教えられたままなのか。緑ではなく、ピンクの項目を。
あたしが冗談を言っているわけではないと悟ったのか、顔中に疑問符を浮かべたまま机を見たり、廊下を見たり、谷口の席を見たり。で、最後にあたしの方へ向き、どういうこと?とつぶやいた。

しかしハルヒコ、そりゃあなんて素っ頓狂な面なんだ。今の今まで何もおかしいと思わなかったのか?体型改善の願いを叶えるおまじないが、よりにもよって教室で一方通行のにらめっこだぞ。普通は体型を変えたい本人がやるもんだろうに。
ああそうか。それで谷口の雑誌で確認しようとあんな妙な行動に出たのか。

ロマンチストで純粋と朝比奈先輩は言っていたが、これではもはやそれらを通り越してマヌケ以外の何者でもない。
976 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/08(木) 21:28:07.87 ID:TGUzXmI0
「ぷっ・・・・・・いい加減その顔やめろ」
「・・・・・・!お前、今」
「確かこの本にはそうあったんだよ・・・・・・あれ?」
「雑誌なら岡部が持ってった」
あああ谷口め、最後の最後までややこしいことを。
「よし・・・・・・願掛け参りはなしだ」
「なんだって?」
「願掛け参りを変更して、お礼参りだ!」
「な・・・・・・物騒な言葉を使うな!谷口だって罪を逃れたい一心だったんだろうよ。まあ、教師相手でさっぱり帳消しにしてもらえるとは思えないから、かなり見苦しい行動ではある。でも、あたしが違反したのも確かなんだ!」
「・・・・・・キョン、何言ってんだ?」


翌日、改めて岡部教諭と付きっ切りの面談をした際の話だ。
実は岡部教諭は、1年5組の教室で生徒が放課後まで居残っているという話を聞き、度々様子を見ていたらしい。
そしてハルヒコが一人でブツブツ言っているアレに出くわした。
問題行動には見えないが、声をかけるべきか放っておくか悩んだ。
そんな時、ふと呟いている言葉の内容が聞こえてきたらしい。
内容は日によって変わるので、何か意味深なものを感じ見守ることにしたのだという。
ちなみにその内容とは、
『一姫ちゃんとまでは言わない』
だとか
『せめて、高1らしく』
だとか、
『・・・・・・は・・・・・・ータスだ。希少・・・・・・』
というものであったという。
「最後のはあのポーズじゃなかったし、やけに清々しい様子だったから怖くなってすぐ離れちゃったんだ。でもその次からはまた頑張ってたから安心したよ。あの心意気、是非うちのハンドボ」
あたしの雑誌の件は、取り上げられた谷口のものへの謝罪だったということでなんとか納得してもらったが、ハルヒコのあの行動については聞かれても白を切り続けた。
せっかく許しを得た雑誌の件をぶり返すのは好ましくない。
977 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/08(木) 21:35:36.58 ID:TGUzXmI0
不覚にもおまじない成功のあかしをあいつに向けてしまったことは、その次の土曜に敢行されたSOS団全員による『お礼参り』へ向かう途中で気が付いた。
もちろん谷口への報復行為ではなく、本当に近所の神社に礼をするらしい。
道中3人に今回の件を話して聞かせると、どうやらハルヒコのおまじないは多少だが効いていたらしいと分かった。
ただし、あたしの少々頑固な体質により、元々間違った方法でかけられていた呪術の効果(長門の見立てによると100%ハルヒコの変態パワーが作り出した作用らしい)ははね付けられて更にゆがみ、元の願いからは多少変化した形で現われていたのだという。
長門曰く、ハルヒコがおまじないを隠そうとしたせいで、あたしに起こった変化は自然発生的なものだという認識しか出来なかった。
情報戦で長門に勝つとは、相変わらずふざけたやつだ。

ちなみにその変化とはずばり、『なんかオヤジ臭くなった』というものらしい。
理由も聞かずにハルヒコを問い詰めたり、いきなり土下座したり、他にも言動の端々が以前にも増して堅苦しく、野暮ったくなっていたらしい。
え?以前にも増して?

「君の話す言葉には比喩や誇張など様々な修辞表現が含まれることが多く、元々一般的な女性の会話に比べると古めかしく大げさで理屈っぽいという特徴を有していた。それは丁度中年層と呼ばれる男性に対して抱かれる、時代がかった古典的な表現を好むというイメージと共通する部分が多い」

「そういえば、僕の淹れたお茶を美味しそうに飲んでくれるキョンちゃん見てると、なんだか田舎にいるみたいで落ち着くなあって思ってたんです。最近は特に、肩が痛いから暖かいのがちょうど良いって言ってたでしょ。キョンちゃんが美味しいって言ってくれたお茶っ葉をまた買うと、お茶屋さんがお爺さんかお婆さんがいるのかって・・・・・・あ、す、凄い目利きだって言ってましたっ」

「今回の出来事は実に興味深いですね。体型を大人っぽくしてくれ、という願いを恋愛のおまじないに乗せるとは。恣意的な行動でないだけによりいっそう望みが凝縮されて艶めいた効果が発揮されることも期待してしまうのですが・・・・・・まさか、おまじないをかけられる側が意地で軌道修正してしまうとは。しかも艶っぽさとは正反対の方向にです。結果的に発現した話法の変化は、40代〜60代の男性辺りに相当するものらしいですが、涼宮くんの妥協した『高1』というラインを軽々と超えた年齢設定にまで到達している辺り、いやはや、素晴らしいタッグプレイと呼べるのではないでしょうか。恐れ入ります」

つまりあたしには元々オヤジっぽい素養があったということらしい。なぜか反論出来ない。
結局、3人のあたしへの評価は性格や言葉遣いに関する事柄のみで、見た目的には何も変わってなかったということだ。喜べばいいのか嘆けばいいのか。
なんにせよ、周囲には大した変化ではなかったらしく、家やクラスでは特に問題も起きなかった。
とばっちりを食ったはずの古泉(長門もか?)はむしろ、ハルヒコがSOS団に内緒で単独行動をしていたことに興味があるらしい。
少し寂しいですがと付け加える古泉は、相変わらずの笑顔の割には胡散臭さが多少翳っている気がしないでもない。
仕方がないので岡部情報その1について水を向けると、自慢そうに「SOS団いちのマスコットガールですからね」と胸をそらしていた。いつもほどには嫌味な気はしなかった。

ハルヒコは、あれ以来妙に浮かれムードで、谷口に虚偽を教えられたことなど全く忘れてしまったようだ。
そして再び火曜にも厄介ごとが持ち込まれるようになり、朝比奈先輩としては心休まる日が減ったということになるようだ。
あたしは授業中に背中が重くなることもなくなり、集中力が切れるとまた眠気と闘う毎日へ逆戻りした。
しかし、あたしが船を漕ぎ出すと、たまに後ろからブツブツと声が聞こえることがある。
教師の声にくらいつくのに必死で詳細は聞き取れていないのだが、なんとなく釈然としない調子だった気がする。


「おまじない効いたんだろ?何がどう変わったんだ?確かめようがないじゃん・・・・・・」
978 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/08(木) 21:41:50.87 ID:TGUzXmI0
以上、お粗末
長門と古泉のセリフがパチモン臭くて申し訳ない

女子だと思うと谷口も古泉も無下に出来ないっすね
あとハルヒコとキョン子には一個づつ中の人ネタがあるんですが苦手な人がいたらごめん
ていうかキョン子のは分かりにくすぎた
979 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/09(金) 02:39:29.47 ID:2x5aulo0
乙ですた!
980 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/09(金) 17:26:58.73 ID:d1g0G2I0
>>978&健坊氏乙。
>>958での次スレ立ても乙でした。
981 :健坊 [sage]:2008/05/10(土) 14:06:36.42 ID:3lghBaA0
>>978GJ!!次回も期待しています。
先日投下したSSをwikiにほんの少しだけ加筆を加えてうpしました。
という報告。俺は一姫→鶴屋を推奨派なんだぜ!泣いちゃう一姫なんて見たくないんだぜ!
982 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/10(土) 20:12:47.96 ID:HY08NDs0
鶴屋先輩×国木田ってのもありだよな、と鶴国推奨の自分が通りながら言ってみる。
一姫には誰が良いだろう? やっぱり鶴屋先輩か……
983 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/10(土) 20:43:38.76 ID:/9ZihYA0
ハルヒコだとバッドエンド直行だからなぁ・・・
ここはマイナーなとこで橘とかどうだろう
でもおれ佐々木団はそのまま派なんだよな・・・・
984 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/10(土) 21:19:29.00 ID:xox.AOI0
一部性転換なしなら会長一択なんだけど
それ(一部性転換なし)やると収集つかなくなりそうだからな
一番ありえるのは森さん
ありえなくはないのが機関の協力者繋がりで鶴屋先輩だな
985 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/05/10(土) 22:19:09.82 ID:0TmeZ5.0
森さんって男になったらどんな感じなんだろう・・・
986 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/11(日) 00:20:15.14 ID:CyXNVmQ0
色々考えてたらなぜかキョン子&一樹(非恋愛)で、
母性的なキョン子ってイメージが湧いたwwww
男同士であの事情だといつまでも探りあいで
なかなか気遣いとかに向かないんだよなぁ

そう思うと鶴屋先輩のマイペースさは良い意味で
一姫の理詰めな性質を壊してくれそうだなぁと思った
987 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/11(日) 00:22:20.05 ID:CyXNVmQ0
連レススマン
>なかなか気遣いに向かないんだよなぁ
の後に
『女同士だとしても、一姫はキョン子に気遣わせるほど
内面を出さないだろうしなぁ』
と入れたかった
988 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/13(火) 11:48:09.67 ID:StXCsYSO
エロい妄想の掻き立てるメンバー構成
♀:キョン子・朝比奈
♂:涼宮・長門・古泉
カプはキョン子×長門と涼宮&古泉×朝比奈

「みくるは俺のオモチャなんだよ、そうだろ古泉!」
「まことにその通りかと」

「飲んで、飲んで、飲んで」
「ケホッ、長門そんなに飲めないよ」
989 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/13(火) 21:53:47.28 ID:6ZVXMgSO
一部だけ性転換なしとかは止めた方がいい
古キョン腐が沸くから
990 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/13(火) 23:33:51.59 ID:9GqwmXoo
どちらにしても一緒かと。
楽しく妄想さえ出来れば
991 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/14(水) 00:43:34.98 ID:eTjPcgSO
いや
古キョンは叩かれるけど古泉×キョン子ならノーマルだから堂々とやっていい
とか
ホモは駄目だけど百合ならいい
なんて輩は容認できない
992 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/14(水) 00:55:18.19 ID:dFCDLbE0
確かに
993 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/14(水) 01:09:51.43 ID:F6jaSqY0
古泉×キョン子が好きな奴=腐とも限らないんだよな
そういう意味で、色んな性転換を見られる場所であって欲しい気持ちはある

でも腐が絡むと面倒くさいからなぁ
994 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/14(水) 01:40:26.14 ID:Epg2z160
流れぶった切って申し訳ない
いつも楽しませて頂いてます。作者様がたありがとうございます!
っていう気持ちを込めようとして大失敗しました、が
苦し紛れに投下。

http://pict.or.tp/img/56647.swf

纏めようとしたんですが、恐ろしいことになりました。
ほんとすんません
995 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/14(水) 02:39:19.36 ID:F6jaSqY0
>>994
GJ!!!
これは良いデコwwww
ヘッドフォンとかカチューシャとか色々パターンあるのも良かった
996 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/14(水) 06:24:16.85 ID:69nztpI0
>>994これはGJだな
997 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/14(水) 12:16:19.19 ID:plR5vds0
>>994これは凄い、GJだ
998 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/14(水) 22:18:51.31 ID:xXE0WIDO
やっちまったぜ\(^o^)/

おとなしく踏み台に
999 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/14(水) 23:41:23.76 ID:EyFLPGw0
1000はだれが踏むのかなっと
1000 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/05/14(水) 23:47:28.85 ID:kwDc3e2o
1001 :1001 :Over 1000 Thread

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 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、   【呪いのパーマン Ver2.0】
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1000超えたのでHTML化の依頼をするでござるの巻
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暇な奴は焼肉食べに行こうぜ! @ 2008/05/15(木) 23:38:13.11 ID:5.GXfNso
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やけにでかい蚊が部屋に大量発生www @ 2008/05/15(木) 23:35:41.04
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