U 近世に入ると「プロセニアム」と呼ばれる構造物に舞台と客席が区切られた新しい形態の劇場が登場する。この形態の劇場が持つ長所と短所についてそれぞれ述べよ。
V (アリストテレス『詩学』より) すべての悲劇は必ず六つの構成要素をもつものであり、これらの要素によって悲劇の性質が決まることになる。これらの要素とは、筋、性格、語法、思想、視覚的装飾、歌曲である。すなわち、再現の媒体となるものが二つ(語法、歌曲)、再現の方法にあたるものが一つ(視覚的装飾)、再現の対象となるもの三つ(筋、性格、思想)であって、そのほかにはない。 (問) 古代ギリシアの哲学者アリストテレスは悲劇を成立させる要素について上のように述べている。この六つの要素の内、古代においてもっとも悲劇と縁が遠いとされていたが、近代において最も重要な要素の一つとされたのはどの要素か、また、その要素が重要視されたのは何故か論述せよ。その際「貴族」「教養」「市民革命」の三つの語句を必ず用いること。
W 現代において、フラット・スペース型の劇場はプロセニアム・シアターと並んで、世間に普及している。その理由をこの形の劇場が持つ特性に着目して述べよ。
X 現代に至るまでの様々な発展を続けてきた劇場文化だが、DVD・CD等に代表されるような記録技術の発達により新たな局面を向かえている。この記録技術の発達が劇場文化に与えた影響について、積極的側面・消極的側面の双方の立場から論述せよ。