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【舞台を焦がせ】能力者スレ【炎を燃やせ】 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/14(土) 02:15:00.02 ID:8w4g4x8c0
ようこそ、能力者たちの世界へ。
この世界は、数多の能力者たちが住まう世界。

無限大の大きさのこの世界。
多くのことが語られたこの世界だが、まだまだ多くの空白がある。
先人たちの戦い、絆、そして因縁。これらが絡み合い、この世界は混沌としている。
もしかすると、初めて見た貴方はとっつきづらいと思うかも知れない。
――だが、この世界の住人は新しい来訪者にことのほか優しい。
恐れず、以下に示す雑談所や、場合によってはこのスレでも質問をしてみてくれ。
すぐにスレへの溶け込み方を教えてくれるだろう。

【雑談所。質問や現状、雑談などはこちらでどうぞ】
PC【http://jbbs.livedoor.jp/internet/14029/】 

【はじめに】
このスレの元ネタはVIPで行われていた邪気眼スレです。
長く続けるに際して、いくつかのルールを設けています。以下にそれを記します。

この世界は「多様性のある世界」です。
完全無敵の能力は戦闘の楽しみがなくなり、またスレの雰囲気も壊れますので『禁止』です。 
弱点などがあると戦闘の駆け引きが楽しめます。
戦闘では自分の行動結果に対する確定的な描写を避けること。【例:○○に刀で斬り付ける。○○の首が斬れる】など。
基本の心構えですが、「自分が楽しむのと同じくらい相手が楽しむことも考える」ことが大事です。
書きこむ前にリロードを。場の状況をしっかり把握するのは生き残る秘訣です。
描写はできるだけ丁寧に。読ませる楽しみと、しっかりと状況を共有することになります。
他のキャラクターにも絡んでみると新たな世界が広がるかも。自分の世界を滔々と語ってもついてきてもらえません。
コテハン「推奨」です!
基本的に次スレは>>950が責任を持って立ててください。無理なら他の能力者に代行してもらってください。また、950を超えても次スレが立たない場合は減速を。
スレチなネタは程々に。
スレの性質上『煽り文句』や『暴言』が数多く使用されますが過剰な表現は抑えてください。
基本的に演じるキャラクターはオリキャラで。マンガ・アニメ・ゲームなどのキャラの使用は禁じます。(設定はその限りでない)

【インフレについて】
過去、特に能力に制限を設けていなかったのでインフレが起きました。
下記の事について自重してください。

国など、大規模を一瞬で破壊できるような能力を使用。
他の人に断り無しに勝手に絶対神などを名乗る。
時空を自由に操る能力、道具などを使用する。時空を消し飛ばして敵の攻撃を回避、などが該当します。
特定の物しか効かないなどの、相手にとって絶対に倒せないような防御を使う。
あくまで能力者であり、サイヤ人ではありません。【一瞬で相手の後ろに回り込む】などは、それが可能な能力かどうか自分でもう一度確認を。
全世界に影響を及ぼしたり、一国まるごとに影響が及ぶような大きなイベントは一度雑談所でみんなの意見を聞いてみてください。

 勝手に世界を氷河期などにはしないように。

能力上回避手段が思いついても、たまには空気を読んで攻撃を受けたりするのも大事。
エロ描写について

 確かに愛を確かめ合う描写は、キャラの関係のあるひとつの結末ではあります。
 なので、全面的な禁止はしていません。
 ですが、ここは不特定多数の人が閲覧する『掲示板』です。そういった行為に対して不快感も持つ人も確実に存在します
 やる前には、本当にキャラにとって必要なことなのか。自分の欲望だけで望んでいないか考えましょう。
 カップル、夫婦など生活の一部として日常的に行う場合には、一緒のベッドに入り、【禁則事項です】だけでも十分事足ります。
 あまり細部まで描写するのはお勧めしません。脳内補完という選択も存在しますよ。

前スレ【http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1522301519/
wiki  【http://www53.atwiki.jp/nrks/
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提督「そろそろ婚活しないとな……」艦娘「!?」 @ 2018/11/21(水) 21:07:51.23 ID:XwT+nm+No
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1542802070/

アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙 2スレめ! @ 2018/11/21(水) 20:43:34.39 ID:dWC6aD2Z0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1542800613/

リーリエ「私、お花を摘みにいってきますね」マーマネ「僕もいくよ」 @ 2018/11/21(水) 20:16:07.09 ID:aFA/UHOyo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1542798966/

神「異能力者七人のバトルロワイヤルが見たいな・・・」 2【安価】 @ 2018/11/21(水) 18:59:26.49 ID:cvYQ0cA40
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1542794366/

リキッド・アサギ・エクスペリメント @ 2018/11/21(水) 18:47:59.47 ID:UpJIofT0o
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【サザエさん】伊佐坂「安価で小説を書こう」 @ 2018/11/21(水) 17:35:17.66 ID:0M6tYB+50
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七海やちよ「いろはに乳首をつついてもらっても物足りなくなってきたわ」 @ 2018/11/21(水) 11:37:27.09 ID:VLxrFUwU0
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【ミリマス】莉緒「特別な日に、特別な贈り物」 @ 2018/11/21(水) 00:05:27.85 ID:urkN9sGZ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1542726327/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/14(土) 02:19:49.19 ID:FerMN9GG0
>>1乙ですっ
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2018/04/14(土) 16:37:13.45 ID:QlUw4fkU0
これは>>1なんだからねっ!
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 16:37:39.98 ID:m0wDhXc90
>>1乙です!
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 16:47:03.10 ID:6Gt2nIb8o
>>1

前スレ1000

【異性にズボンを脱がされる状況、というのはどうにも落ち着かないものだったが】
【万里子の様子は真剣そのものだった。火傷ぐらいで泣きそうな顔なんてしなくてもいいのに、と】
【ついそう思って、苦笑してしまった。戦っていればこれぐらいは平気だ】

万里子さん……

【クリスが口を開いたそのとき、部屋に翔子が現れる。それが誰なのかクリスはもちろん知らなかったが】
【何だか珍妙な顔をして絶叫しながら少女が部屋を飛び出していく。クリスの頭上には疑問符】
【一瞬経ってから、やっとクリスも自分の置かれた状況、正確には万里子の状況が分かった】

【────どう考えても、人に見られるとマズイ状況だった】

あー、えっと、お願いします

【氷嚢を取りに行った万里子を見送る。一人になると、余計に頭が冷えてくる】

(…………拝啓、ディミーア様。僕は何故か、会うのが二度目の女性の前で服を脱いでいます)
(これから彼女を抱くわけでもないのに。どうしてこうなったんでしょうか)

【やっぱり冷えていないかもしれない。あまりのいたたまれなさに思考が現実逃避していた】
6 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 16:54:36.89 ID:m0wDhXc90
>>5

「……その、色々ゴメン、なのだよ」
「私、ダメダメ、なのだよ……」

【かなり落ち込んでいる様子だ】
【氷嚢を患部に当て、ズボンは部分洗いし、乾かしている】

「……」

【先ほどとは別の理由で、目を合わせない】
【いや、合わせられないのだ】
7 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2018/04/14(土) 16:55:57.04 ID:QlUw4fkU0
【森の中】

『どうですか、腕の調子は』
「うーん、イマイチ! まァ、脚があるから狩りできるけど」

【少しだけ開けたその場所で何かの植物をカセットコンロに乗せた鍋で茹でていたのは】
【20代前後に見える女性で身長約155cm、黒い短髪で、白いローブに身を包み、木製に見える杖を右手に持っていて】
【桃色の右目と、白目が漆黒の空洞に見えて瞳や虹彩は清々しさを感じる空色をした左目で、桃色のシャツとジーパンに青いブーツ】

【そして、彼女の元へ鹿……鹿の胴体と右脚を紐のようなもので結んで運んできたのは】
【ガタイが非常に良く、筋肉モリモリな20代前後に見える男性で、2本のアホ毛を持つ深緑色の髪で、それは天へ向けて逆立っており】
【身長約175+髪15cm、青紫色の左目と、白目が漆黒の空洞に見えて瞳や虹彩は狂気を感じる赤色をした右目に】
【黒色に桃色の模様を持つ帽子付きウィンドブレーカー、その中に青のタンクトップ、紺色のジーパンの様なジャージ、黒基調の運動靴】

「見た目よりはよっぽど良くなってるぜ、アウのおかげで」 『まくらなくていいです。――解体は手伝えそうですか?』
「微妙だな! まァ、何とかなるだろォーッ!」

【ウィンドブレーカーの右袖をまくれば、その下から現れるのは……】
【ホラー映画の特殊メイクの如く、ボコボコの肉に紫色の斑点を持ったグロテスクな腕。そういえば、露出している両手も同じような見た目だ】

【女性が茹でていた植物を皿に移動しポケットから2丁の解体用ナイフを取り出せば、運んできた鹿とのロープを外し、そして解体を始める】
8 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 17:05:24.06 ID:6Gt2nIb8o
>>6

いや、そんなに落ち込まなくても…………

【確かに火傷を負って酷い目に遭ったといえたが、それでもクリスは気にはしていなかった】
【当たり前の話だが万里子が故意にしたことではないし、治療もしてくれている。十分に償っている】
【だから慰めようと思ったが、上手い言葉が出てこない。「うぅん」と考えてしまう】

【少しばかりそうしてから、ふと案を思いついた】

…………そうだ
もう一度、紅茶を淹れてくれませんか?
あれは美味しいものでしたから、もう一度飲ませてくれたら、許してあげます

【中身が空になってしまったポットを指差して伝えて、にこりと笑いかけてみる】
【こういうときは言葉で言っても中々、相手の気分を変えることはできない】
【それならばいっそ、何かをさせた方がいいのでは、と考えた上での提案だった】
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 17:11:06.73 ID:m0wDhXc90
>>8

「……」

【部屋には二人の、しばし無言の時間が流れる】
【だが、ここでクリスは一計を講ずる】

「本当、なのだよ?」
「解ったのだよ!」

【この考えは、しっかりと当たった様子だ】
【万里子には普段の調子が戻り始めた】

「〜♪」

【鼻歌など歌いながら、キッチンで紅茶を淹れている】
【やがて】

「出来たのだよ?美味しいかは、解らないのだよ?」

【紅茶を注ぐ、櫻国海軍士官流になみなみと】
10 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 17:20:33.63 ID:6Gt2nIb8o
>>9

【万里子が準備をしている間に、クリスは軍服の上を脱いで膝掛け代わりにする。インナーは白のTシャツ】
【氷嚢を自分で当てながら待っていると、万里子が戻ってきて紅茶を注いでくれた】
【「ありがとう」と礼を言ってカップに口をつける】

……うん、美味しいです
これで火傷の件はチャラですからね
だから、笑っていてください。僕は万里子さんが笑顔の方が嬉しいです

【そう言って、もう一度微笑みかける】
【ふと、クッキーに手をつけていなかったことを思い出した。妙に忙しなかったせいでその余裕がなかった】
【一つを手にとって、口に入れる。程よい甘みが紅茶の苦味と合っていた】

あ、これも美味しいですね
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 17:31:11.12 ID:m0wDhXc90
>>10

「ありがとうなのだよ!」
「笑顔……クリスが、そう言うなら、なのだよ」

【にっこりと、屈託なく笑って見せる】
【やがてクリスが、クッキーに手を付けると】

「それは、私の……手作り、なのだよ……」
「ありがとう……なのだよ」

【顔を赤くし、そっぽを向きながら、そう告げた】
【そろそろ、ズボンも乾くころだろうか?】
12 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 17:37:36.99 ID:6Gt2nIb8o
>>11

【何とか笑顔を見せてもらうことができた。内心で安堵する】

手作りですか、それは凄いですね!
うん、とても美味しいですよ

【手作りと聞いてもう一度感想を伝える。こういった食事は本心から喜べるものだった】
【決して粗悪な環境にいるわけではないが、それでもこういう繊細さには欠ける職場だ】
【一つ食べ終わっても、つい二つ目に手が伸びてしまっていた】

んー……まだ、お時間ありますか?
良ければ、さっきの話の続きをしたいのですが
僕らはまだ、互いのこと知りませんから

【クリスは紅茶に口をつけながら、以前の話題を引っ張り出す】
【始めてしまった会話を、あんな形で終えるというのは、心残りがあった】
【もう少し、話をしていたいという気分にもなっていた】
13 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 17:45:25.99 ID:m0wDhXc90
>>12

「嬉しいのだよ!普段は翔子ちゃんしか食べてくれる人が居ないのだよ!」

【翔子ちゃん、とは先ほどの女子学生の事だろうか】
【一つ、二つと口に運ばれるクッキー、これはかなり嬉しい事の様で】

「大丈夫なのだよ!」
「うん!お互いの事を知るのだよ!」
「その、何処の国の出身なのだよ?水の国?家族はいるのだよ?」

【話を続けよう、と】
【お互いの、プライベートな会話だ】
【すったもんだではあったが、スクルータの目論見通りだろうか?】

14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 17:52:16.81 ID:6Gt2nIb8o
>>13

出身は地の国ですね、もう長い間帰っていませんが
家族は両親に妹が一人、ですが…………

【ふと、そこまで言って言葉が止まる】
【両親も妹も、すでに死んでいた。だけど、それを口に出したいとは思わなかった】
【目の前の女性は優しい人だ、きっと気にしてしまう。そうはさせたくなかった】

…………そうですね、長い間、会っていません
万里子さんは、ご家族は?

【嘘は、言わなかった。確かに長い間、会っていないのだから】
【話を万里子の方へと移す。一口飲み込んだ紅茶は少し苦味が増していた】
15 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 18:05:48.15 ID:m0wDhXc90
>>14

「地の国、行った事無いのだよ、どんなとこなのだよ?」

【そのクリスの状況は、万里子が察する事は出来なかった】
【長い間会っていない、これが何を意味するか】
【恐らくは、額面通りに受け止めた】

「私?私は、両親と弟なのだよ!」
「本国に居た頃は、休暇は帰ってたのだよ、でもこっちに来てからは帰れないし、連絡も取れないのだよ」

【外地勤務の諜報部故の事だろうか】
【それでも寂しさや郷愁の感情は、殆ど見受けられないが】

「休日は何して過ごしているのだよ?」

【紅茶が切れれば、注いでくれるだろう】
【最も先ほどの様に、苦みが増しているのかは、不明であるが】
16 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 18:17:18.59 ID:6Gt2nIb8o
>>15

地の国は名前のとおり荒野や山脈が多いところですね
鉱石も多いので意外と資源があって、どうしてだかリゾート地がちらほらあります
住む場所としては……まぁ、普通ですね。荒野だらけのわりには悪くない国ですよ

弟さん、ですか
確かに万里子さんはお姉さんっぽいですね
…………いや、妹っぽいかも? どっちの要素もありますね

【姉のような妹のような、と適当な評価。つまりはどっちでも良くって、そういう意味のないことを言える程度にリラックスしていた】

休日……僕ら、実はあんまり休日って概念ないんです。隊長、仕事人間ですから
いつでも働いてるみたいな部隊なんですが、余暇は……そうですねぇ、何してるんでしょう
スクルータがいれば何か喋ってますし、アルベルトさんがいれば酒飲むの付き合ってますし
隊長がいるときは……あ、訓練ですね。あの人、いつ休んでるんでしょう

結局のところ、何してる、ってのはあんまりないですね
大体、隊員の誰かと何かしてますね、これ

【休日に何しているかは自分でもよく分かっていなかった】
【思い返してみれば部隊の誰かと行動していることが多い。なので、それをそのまま言うことになった】
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 18:27:34.84 ID:m0wDhXc90
>>16

「荒野荒野、見てみたいのだよ!」

【悪くない場所と言われれば、相応の興味は出て】
【オマケにリゾート地もある様で】

「それはどういう意味なのだよ!?」
「弟は、まあ、私には似ずにやんちゃなのだよ!まだ全然子供なのだよ!」

【姉っぽいとも妹っぽいとも言われ】
【恐らくはクリスより年は上なのだが、どうも幼くは見える様子だ】

「うーん、それでは休日の意味が無いのだよ!」
「部隊から離れて、息抜きしないとなのだよ!」

【それ以前に休日、という感覚があまりにも薄い様で】
【それならば、と】

「その……買い物とか、なんなら付き合うのだよ?」

【これは少々照れ乍ら】
18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 18:33:41.67 ID:6Gt2nIb8o
>>17

機会があれば案内しますけど、荒野自体は面白くないですよ?

【興味を示す万里子と対照的にクリスは不思議そうにしていた】
【それは勿論、彼にとって荒野が珍しくないせいだ。櫻の国出身であれば珍しいものなのだろう】

いいですねぇ、僕の妹は……年相応ではなかったですから
……んー…………そういえば、万里子さんっておいくつなんですか?

【つい妹を話題に出してしまって、急いで話題の変更をする】
【クリスからすると、万里子はかなり年齢不詳だった。少佐という階級からすれば年齢が上でもおかしくないが】
【見た目と言動は、少しばかり幼く見えた】

………………それって、デートのお誘いですか?

【直球だった。おかしなタイミングで直感の働く男だった】
19 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/14(土) 18:36:54.20 ID:2hLijdOFo
前スレ >>980


「ええ、その通りだわ。能力者至上主義の人間が集まればどんな事件が起こるかなんて簡単にわかる筈」
「それに対処しうる兵力は持っているんでしょうけど、それでも均衡が崩れることは間違いないわ」
「どうなるのかしらね。世界が滅びる──なんてことはないといいのだけど」


【能力者の抑制は、それに対する反発と反感をつくり上げることになる】
【そんな中で能力者至上主義を掲げる組織が動き出せば、どうなるかなんて簡単に予想がつく】
【一般市民の血を以って、彼らはその犠牲を理解することができるのだろうか──?】

【彼女の推測通り、この女は“円卓”や“黒幕”といったものに関連がない】
【彼女の言葉に一般的な──特区に行った能力者として意見をしているに過ぎず】
【『白』と評価した彼女の判断は正解といえる】


「そうね……。まだ居候の身だけど、仕事だけは早く見つけたいわ」


【いつまでもカチューシャの家に居候するわけにも行かないし】
【早く何らかの仕事に就いて、どこか住居を探さなければならないのだけど──】

【丁度このタイミングで食事が運ばれてくる】
【リゾットとムニエル、ブラッドオレンジジュースは彼女側に】
【そして鉄板に乗せられたステーキにハンバーグ、ソーセージは此方側に置かれて】


「それじゃ、食べちゃいましょうか」
「綱渡りに自信があるのはいいけれど、あまり無理はしないことよ?」


【いつ強い風が吹くか分からないんだから、とやはり咎めるようにして】
【手元の食事に手を付けることだろう。ナイフとフォークで器用にステーキを切り分けて】
【フォークで突けば口元に運んでいく。肉汁が口内で溢れ、美味しさに口元を綻ばせる】


「────」


【彼女の『切り札』について聞きつつ、ステーキを口にする】
【つまり、詰みの状況になればそれを使えるという──綱渡りに自信がある根拠を示してくれたのだろう】
【選択肢はいくらでもあるというのだから、身を削るようなことはしないのだろうけれど】
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 18:43:15.03 ID:m0wDhXc90
>>18

「本当なのだよ!?ぜひ行くのだよ!」

【観光地には目が無い】
【特に珍しい異国となったら】

「どんな妹さんなのか気になるのだよ、と言うか年下の弟妹って、周りにあんまりいないのだよ」
「私?25なのだよ!」

【年齢そのものは、特に隠すことも、鯖を読むことも無かった】
【どうにも大人であろう事を、誇示したいらしい】
【だが……】

「なッ!?」
「ち、ちちちち違うのだよ!勘違いするななのだよ!!」
「休日過ごす相手も部隊の仲間じゃ、ちょっと哀れだから、休みに一緒に買い物位は行ってあげるだけなのだよ!!」
「デートとかそういうんじゃないのだよ!!」

【妙な感の鋭さと、それを口に出して言われた事に】
【顔を真っ赤にして全力否定】
【最も、世間一般では、それをデートと呼ぶが】 
21 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 18:56:41.21 ID:6Gt2nIb8o
>>20

じゃあ機会がありましたら
そのときは美味しい店も紹介します

って……25歳なんですか!?
階級が高いのでもっと年上かと……同い年だとは夢にも思いませんでした

【万里子の年齢はついつい驚いてしまうものだった。思ったよりも若い、というのもあるし】
【同じ年齢だというのは、不思議な感覚がした。偶然出会った相手が同年代なのは何やら嬉しい気がするものだ】

【さて。おかしな勘を発揮したせいで慌てふためく万里子だったが】
【それを見ていたクリスは、にやり、と意味深な笑みを浮かべていた】
【やっと、ようやく、スクルータの思惑が分かってきていた】

おや、残念ですね、僕はてっきりデートのお誘いだと思って喜んだんですけど
違うのはとても残念ですねぇ、本当に
それでも哀れな僕のために一緒に街を歩いてくれると仰るのなら、嬉しいですね

【わざとらしく残念がって見せて、それからちらっと、目配せをする】
【浮かべている笑みは意地悪なもので、からかってるような、そんな雰囲気だ】
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 19:05:43.84 ID:m0wDhXc90
>>21

「期待しているのだよ!」
「私は医官だから少佐スタートなのだよ!と言うか、同じ年なのだよ!?年下かと思ったのだよ!?」

【こちらは、こちらで年下だと思っていた様子だ】
【同じ年、こういう偶然もあるのだろうか、そう驚きつつ】
【やがて】
【不敵な、そして意味ありげな笑みを浮かべるクリスに】

「うう〜、ずるいのだよ……」
「解ってるくせに……」
「今度の休み……デート、するのだよ」

【俯きながら、そう呟くように言う】
23 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 19:12:41.11 ID:6Gt2nIb8o
>>22

ふふ、いいですよ
お休みはそちらに合わせます。今はこれといった仕事もないので、自由なんです
楽しみにしておきますね

【と、今度はいつもの柔和な笑みを向ける。楽しみだというのは本当だった】
【同僚の思惑どおりになっているような気がして、そこは不服だったが】

んー…………そろそろズボン、乾きましたかね?
火傷は十分冷やしたので、もういいかとは思うんですが

【膝掛けにしていた上着の内側から氷嚢を取り出してソファに置く】
【話しながら冷やしている間にだいぶ良くなってきたようだ】
24 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 19:19:04.18 ID:m0wDhXc90
>>23

「む、期待しているのだよ!水の国のオシャレな買い物エリアを巡るのだよ!」

【この部分も、どうやらスクルータの思い通りなのだろうか】
【デートと、言質は取れた様だ】
【そして……】

「うむ!乾いたのだよ、もう履けるのだよ」
「火傷も、引いているんだよ」

【軍服のズボンを渡しながら】
【氷嚢をソファから持ち上げて】

「もう、行くのだよ?」

【そう、少し寂しそうに聞いた】
25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 19:28:30.79 ID:6Gt2nIb8o
>>24

【ズボンを着用して上着を着直す。これで元どおりだ】
【寂しげにする万里子にクリスは「んー」と考えるような仕草をしてみせる】
【ちょっと笑ってるというか、にやついているのがきっと見えてしまう】

どうしましょうねぇ……
実際のところ、万里子さん次第ではあります
さっきも言ったとおり、結構、今は自由なので

例えばお互いの仕事の話をしてもいいですし……
まだ話していないことは沢山あるので、話題には事欠かないとは思いますよ

【どうやら別にクリスの側としては、帰り支度をしたいわけでもなく】
【単に衣服を揃えたかっただけらしい。なので帰るのかと聞かれればこう答える】
【万里子に仕事などがあるなら仕方ない。しかしないのなら──どちらも万里子次第だ】
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 19:35:54.09 ID:m0wDhXc90
>>25

「……また意地悪したのだよ」

【むっとした顔で、クリスを睨む】
【なるほど、この場になってようやく、性格が読めてきた】
【ならば……】

「いっそ泊って行けばいいのだよ!」
「私は全然いいのだよ、いっぱいお話するのだよ!」

【こう言ってみる】
【流石にこれには慌てるだろう、と】
27 :タオ=イーレイ ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/14(土) 19:38:41.20 ID:YXqB6KiK0
>>19

……私も詳しくはないですけどね、いくら『GIFT』だって、能力だけで全部を押し切る脳筋作戦を取ってくるわけでも無いでしょうって事で……
兵力の被せ合いになったら、後は向こうの有利ですよ。その辺どうするか……本当にきちんと考えてあるんでしょうかね?
まさか、特区制定してそれだけで魔防法はお終い、なんて……そんな肩透かし、するつもりも無いんでしょうし?

【流石に、かの能力者至上主義テロ集団については、イーレイも詳しくその内容を知っている訳ではない】
【ただ、彼らとて武装くらいはするだろう。そして武装と能力の両輪を使われたら、個々の戦闘能力は言うまでもなくGIFT側にアドバンテージがある】
【いずれは、魔防法をタテに彼らとも事を構えるつもりなのだろう賛成派たちに――――イーレイは冷たい嘲笑を向けた】

(……流石にちょっと、悪かったかもですね。失業者に食事を奢らせるなんて……)

【居候と言う事は、住居にすら事欠いている事を意味している。そんな相手に、勘違いに付け込んで食事を集っている自分に、流石に胸中、針が刺す】

――――お、来ましたね。それじゃあ戴きましょう。――――うん、酸味とブイヨンの効いた良い匂い……

【ともあれ、食事が運ばれてくれば彼女の頬も綻ぶ。胸一杯においしい空気を吸い込んで、イーレイは己の食欲を刺激して、そしてスプーンをつける】
【――――深い旨味に、トマトの酸味が良いアクセントになっているリゾットは、すいすいと入っていく】
【単品では物足りないのかもしれないが、おかずを考慮しての主食となれば、丁度良い塩梅だろう】
【啜る音を立てない様に注意しながら――――櫻系とはいえ、今は水の国の洋食店だ――――イーレイは米とスープを喉へと流し込んでいく】

【そしてムニエル。バターとハーブが焼きの香ばしい匂いを一層に引き立ててくれる】
【テーブルナイフでそっと身を割くと、味の沁みた身がホクっとポテトの様に割れる】
【手早く火を通したのだろうその身は、表現に程よい焦げの食感を、身の内にプリプリした食感を、程よく残している】
【やや強い目の味付けながらも、バターの滑らかさがそれを包み込んで。舌と胃を悦ばせてくれる】

【鮮烈なフルーツジュースである、ブラッドオレンジジュースも、それを彩ってくれる】
【甘酸っぱい味わいが、口の中を綺麗にリセットしてくれる。それでいて、ブラッドオレンジ特有の、重みでコクのある飲み口がまた、口中を楽しませてくれる】
【やはり、本格的な洋食屋で食事をするのは贅沢だ。イーレイの表情に、素の笑顔が浮かぶのも、無理はないだろう】

――――まぁ、あまりやる事ではないですね。マリーさんの言う通り……今、世間は能力者に風当たりが厳しいですからね
例え自衛の為でも、無暗にそれを使うと――――何を言われるか、分かったもんじゃありません。戦闘の手段があるとはいえ、無茶はしませんよ、えぇ……

【無暗な能力の行使は、現状では自分の首も絞めてしまう。なら、無理をするようなことは控えねば――――マリーの言う通りである】
【――――イーレイ自身、腹に一物ある事は確かだが、その言葉には素直に頷いてみせた】
【それでも、まだ内心では自信ありげだったのだが】
28 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 19:44:49.84 ID:6Gt2nIb8o
>>26

【万里子の理解は正しい。この男は案外、意地の悪い性格をしていた】
【普段はそうでもないが、こういう状況でからかうような人間はきっとたちが悪い】
【そんなクリスに打たれる反撃の一手。慌てるか、と思いきや、意地悪な笑みが余計に深くなる】

いっぱいお話し、ですか?
泊まって行けって、それ、どういう意味なんですかね?
単に泊まるだけ、なんですかね?

【意味深な、と言うには言わんとしていることは明らかだった】
【万里子の反撃に対してもクリスは攻勢を緩めようとはしなかったのだ】
【──とはいえ、攻め手の継続はここまでだろう。これ以上、被せられれば、もしかすれば】
29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 19:48:46.60 ID:m0wDhXc90
>>28

【なるほど、てっきりその方面は、スクルータのそれに乗せられるだけの人物と思っていたが】
【決してそんな事はなかった、と言うわけだ】

「うう……」

【恥ずかしさで顔を真っ赤にしながら】

「それを言わせるななのだよッ!!!!」
「嗜みがなってないのだよ!!何で女に言わせるのだよ!!」
「と言うか何を想像したのだよ!?言ってみるといいのだよ!!」

【ドカンと堰を切ったように】
【クリスに大爆発する万里子、さてどう出るか?】
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 20:04:09.53 ID:6Gt2nIb8o
>>29

【にやついていたクリスだったが、次第にぷるぷると肩を震わせる】
【これが羞恥や何かなのであれば万里子の苦労(?)も報われるのかもしれないが、そうではなく】
【────「くっ」なんて声を出して吹き出すのだから、きっと腹も立つだろう】

くっ……あははははっ!
すいません、ついっ……からかい始めたら止まらなくなっちゃってっ……!
だって、あんまりにも可愛い反応するから……からかいたくもなりますよっ
あはははっ!

【ついにクリスは笑い始めてしまった。お腹を抱えるほどだから余程面白かったのだろう】
【少しは笑い声を抑えようと口を閉じたりしていたが、それで収まるものでもなくて】
【喉を鳴らして、それはそれは楽しげに笑っていた】

ふふふふっ……いや、ほんとすいません
確かにちょっと、嗜みがなってなかったですね……うちの部隊、そのへんも粗野なのでちょっと毒されてました
でもやっぱり万里子さんが悪いんですよ? からかいたくなるような反応するんですから
おかげで僕は楽しめましたけどね?

うーん、でも、泊まって行けってのは本心なんですか?

【未だにからかうような態度を続けていたクリスだったが、最後の質問は少しばかり遠慮ぎみだった】
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage saga]:2018/04/14(土) 20:06:40.45 ID:GCJN6sLyo
>>前984


【── 人々に揉まれながら、それらに必死に話しかけても】
【彼らは、そんな些末なことに興味はなかった。この場で大事なのは、ただ、叫ぶこと】
【声の大きい者の声だけが通じる。 民主主義の写し鏡が、このデモだった】

【若者は、徐々に国会前へと近づいていく】
【そして、“そのとき”は来た。彼があの車を眼にしてから、ほんの1分も経たない頃】

【 “どん” 】
【そんな、文字にすれば呆気ない。それでいて、その場の人々を静まらせるには十分な音が響いた】
【続けて、悲鳴。今度は人々の波が、遡上する。明らかに“何か”が起きたのは、確かだった】
【逃げた方がいい。彼はそう感じるかも知れない。 だが、もし、勇気を振り絞って人の波を抜けたなら──】


【── そこは正しく、地獄だ】


【デモ隊の人々が、血を流し、国会前広場のそこかしこに倒れ込んでいる】
【地面には急ブレーキの後。タイヤ痕は人々の血を吸って、そこかしこに紅の弧を描いていた】
【どこからともなく聞こえる泣き声。 足が竦んでへたり、と座り込む人々。──そして】



「……、…… は、はは、  “やってやった” 。 」



【立木に衝突し、横転したワンボックスから、這い出す男】
【国のどこでも見かけるような、普通の若者。 その手を震わせながら、彼は呟く】
【ぐるり、と周囲を見回し。逃げ遅れた一団を見つけると、その手に“炎”を纏わせる】



「おい、何だよ。 “バケモノ”見るような顔して。
 オレだって、人間だ。  “そんな眼”で見るなよ。  なぁ、 おい。
 お前らなんて、数が多いだけだろうが。  なのに、まだ、そうやって勘違いしてるのか。 なぁ。」



【若者は、ゆっくりと一団へ歩み寄っていく。足下に血を踏もうとも、人間を踏もうとも、躊躇はない】
【“テロ”が起きたのは、デモの後方。警備に当たっていた国軍が到着するには、少しだけ猶予がある】
【──そして、その猶予を使って彼が何をしようとしているのかは、瞭然だった】


/お待たせしました、よろしくお願いします
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 20:12:38.57 ID:m0wDhXc90
>>30

「――ッ!」

【腹を抱えて爆笑されてしまい】
【それこそ言葉なく、一気に恥ずかしさがこみ上げて】
【どうにも、今日は完全敗北の様で】

「な、な、な……」
「可愛いって何なのだよ!酷いのだよ!冗談が過ぎるのだよ!!」

【もう顔は茹蛸のようになっていて】
【だが、ここで】

「そ、そんなの……自分で、考えるのだよ……」

【俯いて、そう静かに言った】
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/14(土) 20:18:30.88 ID:FerMN9GG0
【繁華街――路地裏】
【ひどく細い道だった。店と店の間、いろいろな配管が張り巡らされた壁は、本当にすぐそばにあり】
【食べ物屋の換気扇からは真っ黒い脂汚れが垂れて壁を汚していた、ぐるぐる回る換気扇からはいろいろな食べ物の匂いが無尽蔵かと思うほどに溢れて】

………………、繋がらない。

【その道の入り口――入り口というべきだろうか、とかく、賑わう道から一歩分踏み込んだ場所。そこに一つ人影があった、狭い道を立って塞ぎ】
【長いこと携帯電話を弄っていたのだけど――もし誰かがこの"女"を眺めていたなら。指先での操作と電話をかけるのをほぼ交互に繰り返していて】
【呟きまで聞き取ったなら――おそらく誰かにずっと連絡を付けようとしているようなのだが、ひどく顰められた顔を見れば分かるだろう、全く連絡がつかないらしい】

【耳から離した携帯からは特に特徴のない女の声、ありふれた、「現在電話に出ることが出来ません」のメッセージがかすかに聞こえる、女が画面を睨む間にも話は進んで】
【やがてピーという電子音、そののちに静かになる。――そこからさらにたっぷり数秒ほどそのまま過ごした、女は。やがてどこかためらうように、もう一度、耳元に当て】

……あの、鈴音さん? 用事、は特にないのですけど――、……その、連絡いただけませんか、天音さんも、気にしていますから、……。
…………――それだけ、です、何度も、すみませんでした。

【――黒猫と同じ髪色の女だった。話す声は猫撫で声みたいに甘たるい声、化粧で彩った顔を、それでも心配そうにかたどって】
【いやに白すぎる肌に鮮やかな青りんご色の瞳。どこか猫の目に似てつんと釣った眼――が、再び降ろした携帯の画面を見つめている。通話終了のボタンを、そっと押して】
【画面も消して、薄手のコートのポケットに落としこむ。その下の服装は灰色のニットワンピース、それから、薄手の黒いストッキング。足元は、かかとの高いヒールで】
【まだ年若い女――それでも猥雑で不衛生で不健康な繁華街に、どこかよく似合っていた。はあとひときわ大きなため息、薄く眉間にしわを寄せて】

【仕事をする気も失せて。女はふらりと、細い道から姿を現す。だけど、全く別のことを考えていたせいだろうか、視界は狭く、往来の動きさえ把握していない】
【ならば――誰かにぶつかってしまう可能性もあった。"相手"からしても――細い道から急に出てきた女だ。対処は不可能ではないけれど、少し、難しいかもしれなかった】
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 20:21:26.15 ID:6Gt2nIb8o
>>32

【「うーん」と言って顔を逸らす。考えているようなそんな気配を出しながらも】
【顔は少しばかり赤かった。からかっている間は気にならなかったが、いざ冷静になってみると】
【目の前にいる人間から好意を向けられているというのは、やはり少し照れくさいものがあった】

…………そうですねぇ
今日は準備もないですし、またの機会にしておきます
僕にも”心の準備”ぐらいは必要ですし、ね

【カップを手にとって、口をつける。ばたばたとやりとりをしている間に冷めてしまっていた】
【それでも美味しく感じるのは紅茶自体のおかげもあるが、今の気分のおかげもあるのだろう】

話の続きは、またデートのときにでもしましょうか
今日は……そうですね、万里子さんの方がもう限界でしょうから、お暇します
一緒にいたらまたからかってしまいそうですから

【冗談めかして言って、クリスはソファから立ち上がる】
35 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 20:28:29.98 ID:m0wDhXc90
>>34

「……」
「――ッ!?」

【心の準備、とも準備とも言われた】
【つまりは、十分に伝わっていると言う事で】
【その事実だけで、押し黙り言葉を失うほどの恥じらいと衝撃に襲われた】

「うう……やっぱり、意地悪なのだよ……」

【ソファから立ち上がるクリスを、玄関まで送り】

「その、デート、楽しみにしてる、のだよ……」

【そう、少しからかわれ過ぎて、むすっとした口調で】
【しかし恥じらいもあり、少し顔を背け乍ら、こう言った】
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) :2018/04/14(土) 20:39:11.98 ID:6Gt2nIb8o
>>35

…………そういう仕草と言い方は、ちょっと卑怯だと思うんですけど

【不覚にも、少し心臓が跳ね上がった。悔し紛れに文句みたいなことを言ってみるが】
【それだけじゃ気分が落ち着くわけはなかった。きっと万里子は無自覚なのだろう】
【自覚的にやってた自分とは違うじゃないか、なんて考えると余計に仕返しがしたくなった】

【もっとも、最初に無自覚だったのは自分だと、クリスは気がついていなかったが】
【ともかく、最後の最後だが何かしないと気が済まなかった】

【クリスは万里子の手を取ろうとした。紳士がそうするように、知っている限りの優雅な動作で】
【手を取ることができたのなら、その甲に口づけを落とすだろう】

じゃあ、またね、”万里子”

【親しげにその名を呼んで、愛しい相手にするように口調も変えて】
【そうしてクリスは背を向けて扉を開け、外へと出ていく。彼女に何か言われる前に】
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/14(土) 20:46:35.01 ID:m0wDhXc90
>>36

「ッ……もう、変な所で紳士なのだよ」
「でも、嫌じゃないのだよ……」

【手の甲を取られ、口付けをされる】
【決して嫌がるような、抵抗する素振りはなかった】

「またなのだよ、クリス……」

【差って行くクリスの背中を、長い事見ていた】



【同マンション2階】

【所で、誰か忘れていないだろうか?】

「うーみーのーこえーがーききーたーくてー……」

【セーラー服の少女は、あんな光景を見てしまったせいか】
【放心状態で膝を抱え、自室のベッドに佇んでいた】


//お疲れ様です
//こちらで〆でしょうか?
//ありがとうございました!
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2018/04/14(土) 20:46:57.37 ID:WAaDbTBq0
前スレ>>983

【三度、魔法陣が煌々と輝めいたと思えば今度は小さな光の玉が出現した】
【その玉は星の如く肥大化していき、それに連れて透明でった玉は次第に混沌とした色へと変貌していく】
【そして触腕からその玉に飛び乗る男を見やり、様子を伺おうとした】

さて、自慢のペットも動きが鈍くなった。ではどうするか。
足掻くなと命令しても、どうせお前は足掻―――

【その矢先。浮遊する球体が、あちらこちらに光を放ち、其処から光線を放っていた】
【有機物に対する抑圧手段は数あれど、意志の宿らぬ無機物には自身の能力は無力であり】
【つまり、男の考えは正鵠を射ていたのである。よってその結果はどうなるか―――】


ぐふっ…まったく想像にも及ばない。
猛獣使いが繰り出すのが光線を放つ球体だとは、な。

【単調な軌道ではないレーザーを避ける事は容易ではなく、レーザーの幾つかは白い人物の身体を貫いていた】
【腹部に数箇所。腕部、脚部併せて二箇所。傷口からは血液が流れ出し、白い男は顔を顰め、膝を付いていた】
【初めて人間らしい顔を見せていた。劣勢に立たされた人間の顔。無表情の顔だったものには皺が刻まれ、やや苦悶の表情を浮かべていた】

【けれど、先程痛覚を"抑圧"していた事もあり動けぬ程の痛みではなかったのは幸か不幸か。戦闘の意志を緩めない】


("剣"があれば…。だが今は無い。無い物強請りは無駄な思考でしか無い)
(現状、"剣"が無いとなればやる事は限られる)

【"剣"】【それは精神安定剤の名を冠する白い人物の決定打となるべき武器である】
【しかしそれは今手元に無い。腹部や膝を伝って流れる血は、白色の沼に彩りを加えている】
【そしてそこに、二色で彩られた沼に新たな色が加わるのであった――それは"黒色"の水】

(身体的ではなく精神的に"抑圧"するか。――それとも撤退するか)

【身体を奮い立たせ、立ち上がる白い人物は、眼前の男に向けて手を翳す】
【それは"参った"というサイン――ではなく、砲撃をするかのような空気を醸し出していた】
【それに伴い白い沼は徐々に白い人物の元へと戻り、翳した手に収束していき、終いには灰色の水球を形作っていた】

【灰色の水球は肉体と精神の"抑圧"という効果を併せており、それを球体に乗る男めがけて放つのであった】
【水球そのものが男に命中するとは思っていないので、水球はある程度の地点で弾ける様に仕込みを加えていた。
 命中する程度によるが、多かれ少なかれ心身が抑圧される様な感覚に襲われるだろう】

/お待たせしました。
39 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/14(土) 20:50:07.07 ID:6Gt2nIb8o
>>37

【────その後】
【彼らの拠点に戻ったクリスは事の顛末をスクルータに散々尋ねられた】
【結局、話すはめになったクリスがどれぐらいいじられたかは誰も知らない】

//乙です!
40 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 20:57:05.35 ID:7O3igN+8O
>>31

【流れに逆らえないまま騒ぎの音だけが耳にがんがん木霊して】
【場違いな所に出くわしたと言う後ろめたさと後悔が胸に込み上げるが】
【其れらを消し飛ばす決定的な合図が上がった】

うひっ!?

【素頓狂な悲鳴。それは自分の口だけでなく、他の人々からも出たものであり】
【恐慌に陥った群衆が津波となって押し寄せる。音の由来も分からぬまま身体は呆気なく呑まれ】
【背中を、肩を、尻を、靴が何度も踏んでいく。地に伏せて頭を抱える。ひたすら波が収まるのを待った】

けほっ、なにが起きたの……?

【音が止み仰向けになる。数秒掛けて漏らしたのは肺に凝り固まった息】
【薄い胸が5回上下して漸く立ち上がる】
【一瞬で更に薄汚れ、痛みの走る身体。しかしデモ隊のいた場所に立ち入れば、その惨状は己の比ではなかった】
【作り出したのはあのすれ違った暴走車。そこから這い出し、炎を纏う男。その背に叫んだ】


待って!

41 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/14(土) 21:01:10.32 ID:Kx0vEyjc0
【路地裏】
【ひとの話し声がする。やや低めの、掠れた女の声だ】
【弱々しい音量で、何度も何度も「はい」を繰り返す。そうして会話が続いたなら】

――――……はい。今後とも御贔屓に。
宜しくお願いいたしますね――はい、貴方の「冒涜者」で御座います。

【そう結んで、通話を切る。長い長い溜息が吐き出され】
【続いて、足音が響き始める。表通りに向かう、低いヒールが地面を打つ音】

【音の主は、低身痩躯の女であった】
【黒髪は首の中程まで伸びていて、肌色は不健康に青白い】
【暗赤色の瞳は、疲れ切ったように半分伏せられて――その下にはくっきりとした隈】
【職業をアピールするように、羽織っている白衣の裾を棚引かせて、重々しく歩く】

……疲れた、疲れた……さすがの僕でもつっかれた……。
なんなんだよ、「円卓」の御偉方どもめ……例の法にビビってんのか知らないけど、
急に発注増やしやがってぇ……ああ、もう、あと何件片付いてないんだっけ……

【――その途中、もう歩くのがしんどい。そう言いたげに歩みを止めて】
【そこら辺にあった空き箱に腰掛けて、大きく伸びをした】
【釣られて出てくる欠伸。滲む涙を指先で拭いながら、ぼうっと虚空を見上げている――】
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage saga]:2018/04/14(土) 21:07:41.54 ID:GCJN6sLyo
>>40

【ぴたり、と。 男の歩みが止まった】
【振り向き、声の主を眼に収める。──然るに、若者にも、男の姿が認識できるだろう】
【両者は共に、同じ年の頃だろうか。 だが、この男の眼には昏い光が宿っていた】


「何だよ、アンタ。 アンタもこのバカ共の仲間か?
 ……どいつも、こいつも。 能力者ってだけで、人を死ね、 とか。
 死んだら分かるだろ、自分達がどれだけひどい人間か、 ってさ。 は、はははっ。 」


【話しながらも、彼の言葉は何処か、遠い誰かに向けられたような風だった】
【箍が緩んだような笑い。 それから再び、若者から目を逸らし、振り返って、一団へその両手を向けた】
【──、じり、と。炎が埃を灼く音が夜に響く。 国会前から、軍と警察の一団が駆けてくるのが見える】

【 だが、このままなら。彼が“ひどい人間”達を炎で包むのが、悠に早いだろう】
【既に男は若者への興味を喪っており──、その背は、彼に対して無防備に向けられていた】
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/14(土) 21:11:10.67 ID:6Gt2nIb8o
>>38


よぉし、通ったな! ハハッ、ざまーみやがれ!
仏頂面がやっと変わりやがったぜ、どうだ痛いか、えぇ!!
てめーら能力者が苦しむ様を見たくてやってんだからよ、もっと顔歪めろよな!
ハハハハッ! さいこーの気分だぜぇ!!


【明確なダメージを与えたことに喜び、叫ぶ。戦術だとかそういう話ではない】
【”能力者に苦痛を与えた”ということが男の喜びそのものだった。理解するのは難しくはないだろう】


よぉしよし……もう戻っていいぞ
あとはこんがりと美味しく焼いてやるだけだ、そうしたらてめえに飯として食わせてやるよ

死に際にどんな顔しやがるが、楽しみで仕方ねえ。死ぬのが怖くないとかじゃなけりゃあいいんだがな
どうにもあの野郎にはやりたいことがあるみてえだからな、そういうやつほど普通は死ぬのが怖いはずだ
そのやる気やら何やら、目的を達成できなくなった瞬間の顔が見てやりてえ! 今よりさいっこーの気分になれるだろうからな!!


【初めの言葉は<絡みつくネア・セリニ>に向けられたものだった。魔法陣が輝き、鎖が射出される】
【それは動きが鈍化している<ネア・セリニ>を巻き取り、牽引。魔法陣の中へと吸い込んでいった】
【次の言葉は<混沌の三十四番ダウ・ア・シャムス>に向かって。能力者は男にとって餌以下の存在だった】

【ただ殺すだけでは飽き足らず、その尊厳があることを望んだ上で、尊厳を破壊することに楽しみを見出す】
【あまりに下賎な欲望が男にはあった。能力者であるならばどう扱ってもいいという差別意識がそれを生み出していた】
【────あるいは、それ以前の問題か】


さぁ<ダウ・ア・シャムス>! くそったれの能力者を焼き殺せ!
奴らに俺たちの苦しみの十分の一でも与えてから殺してやれ!!


【惑星の表面にさらに複数の光点。数条の光が乱反射しながら再び向かっていく】
【それと交差するように水球が飛来。敵を殺すことばかりを考えていたために反応が遅れる】
【「上がれ!」と指示を出すが遅かった。上昇する直前で水球が破裂。灰色の液体を浴びてしまう】

【ある程度上昇したところで球体は停止。乗っている男は膝をついていた。顔には疑問】


────がっ、なんだこれ……!
て、てめえ、何しやがった……くそが、精神に来るタイプかよ……っ!

(身体が動かねえ上に、何なんだよこれは……どうにもやる気が削がれるような、そんな感じがしやがる)
(も、もう一体出すのは…………くそ、めんどくせえことしやがる)


【明らかに身体と、そして精神に変調をきたしていた】
【それでも、尚も男の灰色の双眸に宿る強烈な殺意は消えていない。消すには、まだ足りなかった】
【それほどまでに能力者への憎悪は深く、消し難いものだった】
44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) :2018/04/14(土) 21:12:53.70 ID:iVpEBYmu0
>>41
【かつん、かつんと一歩ずつ。かちゃり、かちゃりと鎖が鳴る。その少女は、宵闇であった】
【本当は誰でも良かった。なんて言うつもりは無い。何故ならば、彼女の用はどうしても人を選ぶ】
【そして、彼の選んだ者は、目前に迫っていた】

Hy,she

【路地裏で愚痴る女に声を掛ける。その声は甘く、蕩ける様な少女のもので、何処か毒を孕んでいる】
【黒を基調としたドレス。ミニスカートからは純白のパニエが覗き、黒烏の外套は闇の具現】
【されど、ツインテールに纏められた灰色の髪は艶めき、色白の顔立ちは流麗。雰囲気は令嬢の如きもの】

貴方、crimsonでしょう?
ほんの少しだけ、お付き合いしていただける?

【にこり、と微笑みを向ける。柔和な雰囲気に、確かな悪を持ったその笑みは、凡そただの少女のものではないだろう】
45 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/14(土) 21:29:47.86 ID:8w4g4x8c0
>>33


――――おやおや、前を見ないと危ないですよっ?


【表通りに姿を見せれば、幾秒もせずに"とんっ"と何かにあたる感触】
【なんだろうか、と半歩下がって確かめれば、それは声色通りに女性であり】
【打つかった時の柔らかさの正体を示すようにふくよかな胸元と】
【それから、白い巫女服――或いは狩衣に類するような和装の、妖狐だと分かるだろう】

【その髪色は頭頂部からくっきりと二色。亜麻色と新緑色に分かれており】
【鋭い瞳の色合いもまた同じ、左右で見事に異なって】
【髪の合間からぴょこんと覗く狐の耳もまた同様。ペンキを別々にぶち撒けたような鮮やかさ】

【腰で揺らめく三本の尻尾は、どういうわけか亜麻色で統一されていたけれども】
【ともあれその人物が特異な容姿の人物である、というのは間違いなく】


……ところで、芸妓さんかバッチリメイクなお嬢さんなだけかは存じませんが。
今、『鈴音さん』って言いました?んー、私耳が良いものでしてね?
ついでにいうと、ちょーっと彼女に会いたいな〜、なんて思ってまして。

――――お知り合いでしたら、居場所の心当たりなんてないかなーと。


【「あ、私クズノハというものでして。言うなれば鈴音さんのお仕事仲間、ですかねえ?」】
【などと宣って、言葉を締める。――胡散臭い、というのは確かだったが】

【ふと周りを見れば、それは加速するだろう。これほど奇抜な見た目であるにも関わらず】
【周囲の通行人は誰一人彼女に気が付かないかのように通り過ぎていくのだから】
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/14(土) 21:32:04.93 ID:Kx0vEyjc0
>>44

【首から上だけ其方に向けて。微笑まれたなら笑みを返し】
【細まった瞳がじいっと、黒い少女の全身を見つめる】
【頭のてっぺんから爪先まで。観察し終えたなら、もう一度笑んで】

ほんの少しと言わずとも、幾らでも――僕にとって益になるなら。
今晩は、マドモアゼル……ん、フロイラインのほうが正しい?
うーん、どっちでもいっか。……座る?

【ぽんぽん。そこらへんにある空き箱の表面を叩く】
【そんなもの、座れば少女の美しいドレスが汚れてしまうだろうに】
【……あんまり深いことは考えていないらしい。多分、善意でやっている】

【それで、少女が座ろうと座るまいと――もう一度口を開いて】

……それで、何の御用かな。
残念だけど最近「注文」が詰まってるから、新規のお仕事は募集してなくて――
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 21:35:22.63 ID:7O3igN+8O
>>42

【血と煙が濃密に立ち込める国会前で二人は対峙した】
【呼び掛けたのは咄嗟に口を突いてのこと。振り向いた彼の眼力に、笑いに、身をすくめた】
【当然ながら男は耳を貸さない。怒りや絶望に身を任せるというより、何かに憑かれたよう】
【踵を返す姿はもう引き返せない所にいると言いたげだ。だが、このまま続ければ本当に後戻り出来ない事になってしまう】
【背後を振り向く。警備隊はまだ遠い。ぐっと唇を噛んで】

「待ってってば!」

【男の背に、小さな物体が投げられる】
【それはこの国で使われる安い硬貨。頭に当たったところで痛くも痒くもないだろう】
【もし振り向けば掌の上には同じコインが浮かんでいて】

「気持ち、分かるよ。でも、殺しちゃ駄目だよ」

【乾いた口で懸命に唾をのみ下し。それでもはっきりと言葉をぶつける】
【気弱で貧弱。年の頃は似ていても二人の雰囲気はまるで異なる】
【ただ、帽子の下の瞳ははっきりと、他ならぬ彼を見据えていた】
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) :2018/04/14(土) 21:44:55.46 ID:iVpEBYmu0
>>46
あら、フロイライン<お嬢さん>なんて嬉しいわ。ミズ・ブラスフェミア
貴女は自分の利益が大好きなのね? 期待通りだわ

【示された空き箱を見やり、一瞬だけ考え込むような、冷淡な表情を浮かべる】
【だが、すぐに表情を柔和な微笑みに戻すと、さらりとスカートを抑えながら空き箱に腰を下ろす】
【何か思惑があってのことか。それとも】

そうねぇ、まず一つ言うと、貴女は円卓≠ノ協力しているのでしょう?
自己紹介が遅れたわ。私は円卓の席に連なりし者シャルロット・N(ノブレス)・ミゼラブル
ミズ・ミゼラブルと呼んで頂戴な

【円卓の席に連なりし者。彼女は確かにそう言った】
【最近まで活動を控えていたものの、世界情勢が混沌へと進み始めたと共に活動を始めた魔術師である】

それで……円卓、正直に言って先が見えないでしょう?
だからね、私、王様に味方しようと思うのよ。だってその方がずっとマシ≠カゃない?
ので……少しでも協力者が欲しいの。この意味、わかる?

【冗長に、そして淡々と用を述べる。彼女は端的に、ブラスフェミアに協力関係を申し込もうとしていた】
49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/14(土) 21:48:01.05 ID:FerMN9GG0
>>45

【――――とすん、と、軽い衝撃。相手もおそらく同じ強さで同じようなものを感じることだろう、ぶつかってきた女は、その程度には小柄で】
【そう急いでいたわけでもないのだから。あるいはその衝撃よりも――香水でもしているらしい。強さのせいではなく脳髄を溶かすように甘い匂いが、女からはして】
【相手の身長によっては。それこそ本当に胸元とぶつかるのかもしれない、これは余談なのだけど――こちらの女もまた、ひどく"豊か"な身体つきをしており】
【こんな場所で出会ったせい、だろうか。どうにも、"そういう"女にも見え――】

――まあ、ごめんなさい。ええ、本当に――、お召し物に汚れはございませんか?

【甘い猫撫で声が申し訳なさそうに紡ぐ、半歩ほどの距離を取って、ひどく申し訳ないような顔をして。衝撃は大したものではなかったなら】
【化粧のどこかでもつけてしまわなかっただろうかという風に尋ねるのだ。それ以外に汚す心当たりはない、――相手の街中ではあまり見慣れぬ恰好にも、素知らぬ顔】
【ぱきりと二色で分かれた髪色も、瞳の色も――全く気にしませんというような様子で女は相手へ眉をうんと下げた、"申し訳ない顔"を向けて、一瞬佇む】
【だけど――きっと分かるだろう。相手が何もないと言えば、すぐに立ち去るつもりだと。謝ってはいるが悪いとは思っていない。どうせ何もない……と判断しているらしい】

…………ええ、はい、言いましたけれど。少し早急に過ぎますわ、そんな名前の方――たくさんいらっしゃられると、思います。
それとも何か――確信する理由がおありですか、わたくしはあなたを知らないのですが……。

仕事仲間――でしたら、それこそお仕事の場でお会いになられたら如何でしょう?

【けれど――どき、とした。それを聞きつけてきたと言うのに嫌な予感がしたのだ、――よりによって少女と連絡が取れなくなったタイミングと重なった、というのが】
【その予感を深める――そうすれば嫌でも刹那に表情は褪めてしまう。ひどく冷たい目だった、鮮やかな瞳は宝石のようで――だからこそ温度がないように見え】
【だけれど最後にはにこりと人懐こく笑って見せる。仕事仲間なら自分に聞く理由などないだろう――その裏で、もし相手とも連絡が取れなくなっているのなら、】
【まったく同じような理由で探しているのだとしたら――。――電話に話しかける声を聞き取った相手には、内容までも聞こえたことだろう。この女は、きっと、困っている】

【それこそ。その"鈴音"という存在と連絡が取れなくなっているのだ、――普段は野良猫のように警戒する女も、そんな瞬間だからか、話に応じてしまった】
【人並みの中で二人だけが取り残される。猫みたいにぴかぴかした目が相手をじっと見つめて――こいつは何だ、と、伺っているようだった】
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2018/04/14(土) 21:50:11.62 ID:WAaDbTBq0
>>43

――実に、…騒がしい男だ。とても、愚かしい。
どうだ。お前の嫌いな能力者に膝を折らされる気分は。

【精神安定剤を謳う白い人物は、表情にやや歪んだ愉悦を滲ませていた】
【先程まではロボットと揶揄されていたのに対して、今は人間味を前面に押し出している】
【破顔とまでは行かないが、右側の口角をやや吊り上げ、侮蔑を込めた視線を送っていたのだ】

何をした?愚問だ。その答えは、お前が一番理解しているだろうに。
それに人に答えを求めるその行為はより愚かだ。ハハハハッ、嘲笑ってやろう。

【体の奥底からの熱量を抑えられない。現象としては興奮と表現するのだろう】
【単なる精神安定剤を自称するその人物は、自身に向けられる苛烈な殺意を前に感情の滾りを隠さない】

【抑圧してきた感情の奔流と言わんばかりに、白い人物は男へと睥睨を向ける】
【まだ足りないか。良いだろう。思う存分黒く黒く。黒より黒く染めてやる】

【感情の奔流と共に、自身の抑圧してきた痛みの自己主張は時間経過と共に強くなり】
【乱反射されたレーザーを左右後方に飛び退き回避しようとしても足は上手く動かず】
【右肩を貫く。両足に更なる穴を増やす。脇腹に更なる傷痕を刻み、再び膝を折った】

ぐっああああッッッあああッ!痛みとはこうも度し難いか!痛みを抑圧しきれないな!
――だがこれは私自身の痛みだ!お前の苦しみの十分の一でも与えられてると思うなよ!
一分一厘たりとも私のものだ。

【感情の発露ともに満身創痍になっていく白い人物は、眼前の男への更なる抑圧へ着手する】
【自身の血液と共に、再び黒い水を流し、先程より小さい水球を形成し抑圧されて尚吼える男へ射出した】

憎いか。憎いだろう。
だが案ずるな。その感情は直ぐに抑圧される。最早何も考えずとも良いほどに。

【黒い水球の効果は、精神的抑圧。先程の灰色の水球と異なり精神的抑圧のみに効果を絞っている】
【その為、精神的な抑圧は先程の比ではない。――だが、それでも相手の精神を完全に抑圧できるかと言えば難しいだろう】
51 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/14(土) 21:56:39.82 ID:Kx0vEyjc0
>>48

【半分くらい、まあ座らないだろうなと思っていたから。だいぶ吃驚したらしい】
【目を見開いて、それからすぐ元の形に戻して――んん、と相槌】

聞いたことあるよ――ミズ・ミゼラブル。
聞いたことはあったけど、こんなに若い人だとは思ってなかったや。
ちょっと吃驚した……っていうのはまあ、置いといて。

「マシ」ってのは同意だね。
この先ずうっと、エラいヒトの顔色見てへこへこしながらやっていくってのは――
……まあ普通に考えたらイヤだよね。うん、協力。

【二度三度頷いて。重要と思わしきところだけ、復唱】
【そうしてから――僅かに首を傾げた。さらりと黒髪が輪郭に零れ落ちて】

……僕は別になんでも構わないけどさ、やりたいことやれるんなら。
あなたは僕と協力して――何かやりたいことでもあるの?
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage saga]:2018/04/14(土) 21:59:36.51 ID:GCJN6sLyo
>>47

【コインが男の頭にぶつかる。 その背に向けて、若者の言葉が投げかけられた】
【──再び、彼は振り返った。だが、その眼には未だ、海溝の様な暗さだけが見えていて】


「 お前にオレの、何が分かる。 

 どうして、こんなクズどもの肩を持つ。
 この国は、オレ達を見捨てるんだ。そのうち、皆殺しにされる。 なら、先にやるだけだ。
 お前の“それ”は、能力だろ。 なのに。  なんで、分かってくれない 。   なぁ、おい──。 」



【「あぁ、そうか。」】



    「   お前も、 “あっち”の味方か 。   」



【それは、間違いなく妄想で。それでも、観念に支配された男に、若者の言葉は届かなかった】
【──、憎しみに満ちた表情で、男は怨嗟の叫びを上げる。 彼の身に、何があったのかは分からない】
【だが、少なくとも。 こうして、人々を殺すだけの理由は彼の中で完成してしまっていた】
【その手を若者に向け、火球を形成する。 身を焦がす高温が、広場を包み──、 】



射殺しろ。



【 ぱん。  ぱん、ぱん、ぱん   。    ぱん。  】


【──、次の瞬間には、男の全身に、銃弾が浴びせられていた】
【どさり、と男の身体が崩れる。見れば、国会前から到着した軍人達が、銃を構えている。硝煙の匂い。】
【皮肉にも、若者の“説得”が、男の頭から軍の存在を消し去り──、彼を“殺す”隙を生ぜしめた】


君。協力に感謝する。
少々、事情を聞かせてもらいたい。構わないかな。


【射殺指示を出した軍人──、銀髪に碧眼、年季の入った軍帽を被った男が、若者の前に進み出る】
【他の軍人は既に、“事後処理”に入っていた。跳ねられた人々の息を確認し、竦んだ人々を保護する】
【“ロロケルム・ランガスター”と名乗ったこの軍人は、今、まさに人の命を奪ったというのに、平然と若者を見遣っていて】


「── 、  ──── 。」


【 ──、既に事切れた男の瞳も、見開かれたまま、若者を見ていた】
【そこに残った感情を、どう読み取るのも彼次第だろう。だが、 “どうして”、と】
【なんで、自分がこうならないといけないのか。 それに、どうして、誰も分かってくれないのか】
【永劫の孤独の底から、 若者に問いかけるような色がそこにはあった】
53 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/14(土) 22:09:53.03 ID:8w4g4x8c0
>>49

おや、これはまたご丁寧に。ですがご安心を、汚れなんてありませんよ?
むしろ華のような肩を胸に抱けて光栄なくらいですしっ。

……んー、それにしてもですねえ。"そうです"かねえ?
鈴音、なんて名前。私これでも660年ほど生きてますけど、初めてですよ?
まっ、源氏名的なそれでしたらまた別でしょうが。

【気丈に知らぬ存ぜぬと返す相手もまた随分な度胸と機転の持ち主に違いないが】
【この妖狐もまた、存外に狡猾。言葉に詰まらず言い返す辺り】
【なんというか、こういった言葉の交わし合いに慣れているようで】
【確信する理由――仕事の場で会えばいい。その言葉に、目を細め】


そうですねえ、確信する理由はありませんし、貴女が私を知らないのも道理です。
そして生憎と仕事仲間ではあっても、職場が違うものでして。

……でも貴女、お下手ですねえ?そんなに警戒しなくても良いじゃありませんか
捕食者に出会った子猫でもなし、お互い大人にお話しましょ?


ですが、どう話したら信用してもらえますかねえ……
……"円卓"とか"黒幕"とか、分かります?
私、前者のほら……6つの罪とか背負ってそうな王様の雇われなんですけれど。

……お分かりでない?んー、でしたら……何か言ったら、信用してもらえます?


【伺うようなその目線。真正面から受けながら、たじろぎもせずに舌を回す】
【終着点は「相手に選ばせる」というもの。何をすればお前は私を信じるのか】
【そんな言葉を投げかけて、そして動かない。狭い路地の入り口を塞ぐように、尻尾を左右に揺らめかせた】
54 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [saga]:2018/04/14(土) 22:11:14.04 ID:Gp0lmczN0
>>776
【閃く雷光。コマ送りのように、剣士の影と、魔人の影が踊り】
【マズルフラッシュもまた、戦場を照らす】

――は。
いや、お見逸れしたよ。
そんなこと言って、どうせ“どれ”が“誰”か、一つ残らず覚えてるくせに。

【空中でまた一回転。伸びる腕を躱し、弾く】

……済まなかったよ。あの頃は色々とままならなくてね。
お陰でまあ―――ちょっと死んでた。

【キングの契約した精霊。卓越した戦闘技能、近代の火器に加えて、超自然の力を行使する――
 まさに彼の、“魔”人たる所以。圧倒的な魔力と威力を誇る一撃が怪物を襲う】

【そうして、後はメインディッシュが待ち受けるのみ。僅かに目を見開いたような、哀れな怪物の頭部を――】

じゃ。諸々よろしく頼むよ、悪魔。
伝言役にして悪いけど――出発してくれ。

【そうして、幕。二人であれば、あらゆる苦難を打破し得る――そして、してきた】
【キングとウェイン。十分以上にお互いの特性と技量を知悉した二人の前であれば、まさに鎧袖一触】
【とん、と地面に降り立つ。ぱたぱたと外套の埃を払って、キングに歩み寄る】

はは、素手で君と?
絶対ごめんだね、僕は常人だぞ。
君も剣使えよ、ギルレウス――だったか。

【そういいながら、魔人がホルスターへ銃を納めるのとほぼ同時に納刀】
【彼のしかめっ面を受け止める。「そもそもお前、何死んでんだよ」というような】
【肩をすくめて――ま、すまない。なんてもう一度口にした】

……久しぶりだね、キング。腕は鈍ってないようだ。
それから――また会えて、よかった。

【そう言って、いつかの様に手を差し出した】


/大変お待たせを
55 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2018/04/14(土) 22:14:20.59 ID:iVpEBYmu0
>>51
【聞いたことはある。との返答。やはり、ブラスフェミアが円卓に関係する者であることは間違いないようだ】
【と言うのも、まるで一から十までを見知ったかのような素振りで声を掛けたものの、実の所何一つ知らないのだ】
【ただ、ブラスフェミアと言う協力者がいる。その程度の認識で探し、出会った。謂わば賭け】

天才は年齢に縛られないのよ。老いて才を発揮する者もいれば、若くして登り詰める者もいる
私は後者だった。それだけの話

そうでしょう? 何もかも他人に支配されて、自分なんて何処にもいなくて、頭も体も誰かのもので
そんな不自由、嫌でしょう?

【まるで、相手の感情を増幅させるような口振り。そして、自分がそうだったかのような口振り】
【ブラスフェミアが協力≠フ言葉を反芻するように口に出し、それをにこりと見つめる】

やりたいこと……そうねぇ沢山あるわ
けど、一番、この世の何よりも熱望していることは……私が私であることよ
私を認めさせる為ならば、私が世界を見下ろす者になる為ならば私、何だって出来ちゃうわ
だから、ね? 円卓よりもずっと価値のある舞台に登る為に……

【協力していこう。と、彼女の瞳が告げていた】
【しかし、その望みは些か歪なもの。理知的な者ならば、危険を孕んだものだと感じることもあるだろう】
56 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/14(土) 22:22:36.17 ID:gJuTlL8sO
【路地裏】

(それにしても、櫻の軍人どもと共闘────か)
(は。まさかここまで大事になってくるとは思わなかったぜ)
(厳島と那須、だったか。いずれ会うことにはなるだろうが…………)

まずはカニバディールと邪禍を探さねぇとな
あいつらマジ、どこいやがる。呼んでドロンと出てくるもんなのか?クソが


【ぶつくさと文句を言いながら、路地裏を歩く女がいた】
【赤い女。髪から服まで、何もかもが赤い女だった。唯一、金色の目を除いては】
【女は誰かを探している様子だった。カニバディールに、邪禍】
【一人は先日、水の国で大暴れをした機関員。もう一人は指名手配のかけられた大悪魔】
【そんな2人を探しているのだ。どうせ、この女もろくでなしなのだろう】
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/14(土) 22:28:09.16 ID:6Gt2nIb8o
>>50


ぐっ、ぁあああっ!! 嘲笑ってんじゃねえよ!!
くそが、憎いかだと!? 憎いに決まってんだろぉが!!
てめえらくそどものせいで俺がどんな目に遭ったか!!

女は取られるわ役職は追われるわで散々だったぜ、てめえら全員ぶち殺さねえと気が済まねえんだよ!!
絶対に殺してやる…………殺してやるからなっ!!


【殺意、憤怒、憎悪。強烈な負の感情が沸き起こり、言葉として口から噴き出していた】
【球体はレーザーによる攻撃をひたすらに続ける。またいくつもの光線が敵へと向かう】
【防御など完全に無視していた。激情がそれを許さなかった。ただひたすらに敵を屠ることしか考えられない】

【故に、黒色の水球への対策はなし。まともにそれを浴びて、男が項垂れる】
【精神的な消耗、抑制。それが戦意や殺意、感情の悉くを抑えにかかる】
【思考が消える。感情という発生源がなければ思考など生じない。生存本能がなければ戦う必要さえない】

【しかし、亀裂が入る。抑え込もうとした何かが感情の濁流に飲まれていく】


────がぁあああああああっ!!
”この程度”で、俺が抑えられると思うんじゃねえぞっ!!


【男が吠える。激情の赴くままに】
【ついていた膝が上がる。立ち上がる。抑制してくる力に抗って】
【足が真下の球体を踏みつける。何かの合図のように】

【それに応じて球体に異変。球体の表面に縦横に線が入り、分割。四分割された球体が回転しながら中心に飲み込まれていく】
【姿が完全に消失。次の瞬間、金属のような表面を持つ三角形が複数出現。組み合わさっていき、巨大な三角錐に変貌】
【続けて三角錐の表面が複数の三角形に分割、表面の中心に穴が出現。穴の中心には巨大な光点】

【黒色に輝く光点から光線が放たれる。黒い光線は路地を高速で直進】
【光点の巨大さに比例して光線そのものもかなりの直径を持っている。大技、といったところだ】
【その間も男が無防備であることに変わりはない】
58 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/14(土) 22:28:14.57 ID:FerMN9GG0
>>53

あら――、では獣には数少ない名前なのでしょう、名づけランキングの一位は……タマでしたかしら、ポチでしたかしら?
ですけれど。尻尾が三つもある獣はどちら様でしょうか、櫻ではありふれた動物かしら。わたくしは、行ったことがありませんので。
知りませんの、ごめんなさいね――、勉学というのは得意ではなくて。次までに調べておきましょう。

【わずかに目を細める。笑みは変わらないけれど――それでも、まだ、認めない。よほど変わった名前ならともかく、あれは、そう珍しくはないはずだ】
【ころりと喉の奥で笑うようにして小さく首を傾げる、明らかに煽るようなものの言い方をしても、声も表情も変わらない、そもそもそのどちらもが被り物なら】
【その内側でどんな顔をしているのかなんて分からないけれど――それはきっと相手も同じだろう。だけれどたいがい化けるのが上手なのは狐と相場が決まっている】

職場が違っていたって、仕事仲間でしたら連絡する手段くらいお持ちではなくって?
あら……、見知らぬ獣に知り合いについて突然尋ねられたら、だいたいの人間は警戒しますわ。悪いものがついているかもしれませんから。
ダニやノミならともかく――、

……いいえ、知りません。何のことでしょう、やはり人違いではなくて、心当たりがありませんから――――退いてくださる?

【目を細めて笑う。やはり相手のことを信用だなんてしていないと見て分かる。一瞬話を聞いてしまったのさえ間違いだったと思ってしまいそうなくらいに、その気がない】
【そのくせ珍しく真正面から煽っているような言葉を繰り返すのは――彼女の側にも"鈴音"相手に何か思うところがあるから、なのだろう。変に執着している、過保護にも似て】
【まず――真っ先に知らないと言って庇おうとするくらいには、"何か"あるのだ。ただ――彼女が人間かどうかで言えば、きっと、少し、違う。だって、違う気配がしたから】
【かといって――そっくりきれいな化け物、ではないらしかった。ヒトでありながら別のモノに変貌してしまっている、そういう、醜い気配が――】

【――だけど。円卓、だの、黒幕、だの。そういう話になれば、女は、本当に――こればっかりは本当に、知らないという反応を返すのだ】
【聞いた瞬間にわずかに眉を顰めるような仕草をした。こいつは何を言っているのかというような目だ、――隠し事の瞬間に出て来る表情では、ない】
【けれどそれをきっかけにして離脱しようとするのはこんなやり取りに慣れているのかもしれなかった。物理的にふさがれてなお、当たり前に退いてくれ、と声に出せる、程度には】

【信用するための材料。彼女は要求しなかった、ならば、はなから信用しないと言い切るみたいに。そんなつもりは、毛ほどもないと、表明するように】
【それでもまだそこに居る。ならば――相手の言葉は嫌でも聞こえてしまう。それがまだ足りないところだった――そこまでの警戒は、まだ、していなかった】
59 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/14(土) 22:31:17.97 ID:Kx0vEyjc0
>>55

【壇上の役者が整えられた台詞を語るように。喋る少女をじいっと見つめていた】
【前半、聞いていてやけに自分に自信があるのだと思っていたけど】
【……後半でそうでもないのかな、と、少しだけ思う】

【世界に自身の才能を認めさせたい。そう考えているのなら】
【今の自分に満足がいっていないのか、と。そう考えたのだ】

【――ふうん、と声を零す。それから反対側に首を傾けて】

……ふんふん、あなたのやりたいことはようく……わかった。
そのために僕の力が要りそうになるなら、貸してもいい、けど――

――――僕が求めるのはいつだって、対価だけだよ。
あなたに手を貸したら、僕は何が貰えるのかな?
それ次第かな。シンプルで、わかりやすくていいでしょう?

【口の端を吊り上げる。――この女の評判を、聞いたことがあるだろうか】
【報酬さえ渡せばおおよそ何でもする女。そういった、意地汚いものだが】
【ここに於いてもそれは通用されるらしい。少女が世界を見下ろす位置に立てたとして】
【その時に、褒美に何をくれるのかと。そんな俗っぽいことを、訊くのだった】
60 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 22:33:17.64 ID:7O3igN+8O
>>52

「そんな……そんな事ない! ぼくも貧乏で、親がいなくて、学校に行けなくて馬鹿にされてきたけど
それは他の人のせいじゃないでしょ。能力(これ)も――――」

【同じだが、同じようで違う。折れても迫害されてもなお国のために歩こうとした者と、自らを守ろうとした者】
【境遇が同じなら、互いに歩み寄れる筈だと。互いに舌を尽くすほどにすれ違い】
【雑居説得にならない説得――それも虚しく、向こう側へ新たな火が点る。逃れる術はない。熱と眩さから顔の前で手をかざし――――】

【無機質な破裂音。炎が届くことはなかった】
【恐る恐る目を開けて。理解した途端、すとんと腰から崩れ落ちる】

「っ……、うっ」

【コインが手から零れる。物言わぬ死体となった彼を見、口を押さえて】
【そこに安堵はなく、恐れの涙のみ】
【誰かを救った、助かったという考えは微塵も浮かばなかった】
【罪悪感からくる、胃から込み上げる酸っぱいものを堪えるしかできなかった】
【脱力した身体に降りかかる厳格な声】

「はい、従います……」

【協力、という言葉に僅かに首を振って】
【しかし指揮官らしき軍人の要請には力無く頷いた】
【立てるようになるまで時間が掛かるだろう。もし急かされるなら手を借りながら立ち上がり、指示に従う】
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2018/04/14(土) 22:35:10.91 ID:QlUw4fkU0
>>56

【路地裏の一角、何か……向こう側が透けて見える人間の一部を座りながらボリボリと喰らう者がいた】
【それは黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【上下共に長袖黒ジャージを身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、靴は黒】

「……レオーテヴュートをUTに向ゥかわせておォけば、――まァ勝手に行ィッてるが」
「そォーしていィりゃア、そォのうち2人とは接触でェきそォーだな。返信はそォの後だ」
「しィかし、見ィられていたとはな。ヒャハハ、せェッかくだしもォォオオーーッと見せつけてやァろうか!」

【さて、自分は別の何かでもするか――そう思っていると、近くを通ろうとする何者かの気配】
【そういえば、既にこのチームは狙われていたか。念の為警戒しておくか――そう、顔を気配の方に向ければ】
【――そこには、見たことのある存在の姿。】

「――レオーテヴュート、俺様が先のよォーだぜ。残念だァッたな!」

「よォう、丁度良ォいとォころに来ィたな……ミラ・クラァケ。お前には色々と用事があァッたとォころだ」

【その者は立ち上がり、彼女にへと接近してくるだろう】
62 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/14(土) 22:49:43.55 ID:gJuTlL8sO
>>61
【何者かの気配を感じて身構えたのは、こちらも同じだった】
【粗悪な銃を取り出し、戦闘に備える。けれどそれが】
【不必要な心配だったと分かるのは、相手がもう少し近寄ってからだった】


…………ぎゃは、邪禍じゃねぇか!
ちょうどよかったっつうのはこっちのセリフだ
あたしもあんたに色々と用事があったところだからな!


【──少し、ほっとした表情だった。最近、イラつく事情が増えすぎて】
【気楽に話せる相手がいるということに、心が救われる。銃をしまい込み】
【代わりに取り出したのは、魔石で出来た指輪だった。僅かな魔力を放つそれは】
【明らかに何らかの術式が組み込まれている。通信を暗号化する術式──】
【高度な技術だ。少なくとも、ルーキーが真似できないくらいには】

【ミラはその指輪を、邪禍に投げ渡す。色は何色だろうか。何だっていい】
【何せ、ポケットには似たような指輪がもういくつもある。色占いみたいなものだ】
【今日のラッキーカラーは、なんて。ミラの左手──その薬指にも、同じような指輪があった】
【色は赤。いやにぴたりとはまっているリングだ。それと、耳元にはまた別種の魔力】
【こちらは金属のイヤリングだ。あまり洒落っ気のある女ではない。魔道具の類だろうか】
【指輪もイヤリングも、前回会った時は身につけていなかったが──だが、所詮は装飾品。気付かないやつは、徹底して気付かない。そんなものだ】
63 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2018/04/14(土) 22:50:50.59 ID:iVpEBYmu0
>>59
【対価。それは言い換えれば代償≠ニも言える】
【物事には代償が伴う。勝者には勝ったことに対する代償が。敗者には負けたことに対する代償が】
【あらゆることにつき纏い、押し潰されれば瞬く間に喰い尽される。それが摂理】

勿論、貴女にもそれ相応の物を支払わなければいけないわね
そうねぇ……貴女、何か欲しい物はあるかしら?
例えば……目的を達成する為の道具。例えば、自由に扱える兵隊。例えば、城

【欲しい物は無いか、と問い、奇妙な例えを挙げていく。それらを与えることが出来ると言うのだろうか】
【すると、彼女は徐に足元の石ころを拾い上げる。何の変哲も無い、ただの石ころ】

これ、動く筈が無いわよね。石だもの
けれど……「―――――」

【魔術のような言葉を呟く。すると、石ころはみるみる内にその形を変え、掌大の人形<ゴーレム>に姿を変えた】
【手を振り上げ、膝を折って座り込み、じっとブラスフェミアを見つめている。貌の無い顔で】

材料<おや>から完成品<こ>を作り出す。それが私には出来る
もし、貴女が私に協力してくれたのなら、貴女の欲しい物を作ってあげましょう。勿論、現実的な範囲でね?
その為には……貴女に材料集めを協力してもらう必要があるけれど……
さぁ、貴女は何が欲しいのかしら?

【ぐしゃり、と掌のゴーレムを握り潰し、彼女は蠱惑的な表情で問いかけた】
64 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage saga]:2018/04/14(土) 22:54:53.63 ID:GCJN6sLyo
>>60

【彼が同行に了承すれば、ロロケルムは少し待つように、と言って部下らしき軍人と話しに行った】
【──その間、彼と同じ年頃か、少し下、といった風の、猫っ毛の少女が彼の傍に待機している】
【涙を見咎めれば、ハンカチを差し出したり、慰めの言葉を掛けたりするだろう】

【遠くの方の会話から 「国会内」 「襲撃」 「負傷」──、そんな、物騒な言葉が漏れ聞こえてきて】
【彼が立ち上がれるようになる頃には、既に周囲は救急車と警察・軍の車両でごった返していた】
【そして、漸く戻ってきたロロケルムと、少女の軍人に誘われ、彼は車両の一つに乗り込み──】


 【数十分後】


【水国首都・フルーソの軍施設内の執務室に、彼は通される】
【どうやら、ロロケルムの部屋のようだ。 無骨な執務机に、応接用のソファとテーブル】
【彼はソファに座るよう薦められ、その向かいに、ロロケルムが座り込む】


…… 蓮華、珈琲を淹れて来い。 砂糖とミルクもだ。

「了解であります。」


【蓮華、と呼ばれた少女の軍人──この娘は、そういう変わった口調だ──が部屋を出て行く】
【執務室に残るのは、ロロケルムと若者の二人だけ。 軍人は、軍帽のずれを直し、じっと彼を見る】


災難だったな。忘れろ、というのも無責任だが、気に病むな。
君の行動で十人以上が助かった。 この国の軍人として、改めて、感謝する。


【すると、彼は軍帽を取り、深々と頭を下げた】
【──、襟元の“金狼”の隊章が、照明に反射してきらり、と光る】
【軍に興味があるのなら、彼も知っているのかも知れない。 “雷狼部隊(ブリッツヴォルフ)”。】
【フルーソの治安維持任務に従事する、幾つかの部隊のうちの一つだ】


── さて、いきなりだが。
まずは、君の名を問いたい。それと、あの男と何を話したか。
要点を絞るのが難しければ、最初から全て話してくれればいい。


【ロロケルムはソファに深く座り直すと、再び、その碧の眼で彼の姿を捉える】
65 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2018/04/14(土) 22:59:01.52 ID:WAaDbTBq0
>>57

それは私の知った事ではない。単なる逆恨みでしかない。
呪うのならば己を呪えばよかろうに。この世の不利益は全て当人の能力不足に起因するのだから。

【痛みに拠る感情の昂りと身体のダメージを、自身の能力で無理矢理鎮める】
【黒い水球の直撃を受けたにも関わらず、激昂して立ち上がる男を前に】
【何時までも座り込んで、傷が癒えるのを座して待つ程悠長にはしていられなかったから】


ほう。あれで、不足か。ならば――過剰摂取/オーバードーズしてもらう他無い。
虚無で居られる事ほど幸せな事はない。何せ、歓喜も痛苦も無い故に。

【傷ついた身体を無理に動かす事は難しい。だが、無理に動かさねば眼前に迫る最大の攻撃を】
【己が死を座して待つ羽目になってしまうからだ。故に、自身の痛覚に強い抑圧を行い無理に身体を動かした】
【そうする事により、無差別乱射される光線を回避しつつ、避けきれない分は致命傷を避けるに留めていた】

【そうこうしている内に眼前の脅威は産声を上げ始めていた。黒く巨大な光点を前に――】

…"剣"が無い。実に悔やまれる。だが、仕方ない。威力は数段劣るが"紛い物"で凌ぐ。


           laevatein    imitation
       ―――レーヴァテイン・イミテーション―――


【二度、男に向けて手を翳す。その手に水が渦巻き始める】
【白色と黒色の水は勢い良く攪拌されていき、次第に不気味な音を立てて高速で唸りを上げる】
【自身の持てる力を総動員して成されるそれは、魔剣の名を冠した模倣品だが、現状ではこれが自身の放てる最大である】

【斜め後方へと飛び退き、迫る光線の直撃を防ごうとしながら放たれた一撃】
【それは射撃の精度を落とす行為であったが、自身の持てる最大を放ったのだ。直撃と行かずとも威力は先程の比ではない】
66 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/14(土) 23:01:27.69 ID:Kx0vEyjc0
>>63

欲しいもの、ったら――……

【握り潰された石人形の残骸を、じっと見つめながら】
【問い返されたそれに思いを馳せて、笑みが鳴りを潜める】

【何かを憂いているような顔だった。それと同時に、何か愛おしいものを思い出しているような】
【複雑な表情。数瞬考え込むような仕草を見せて――小さく首を振った】

……本当に欲しいものはね、僕自身の――この手で創り出したい派なの。
だから、あなたに創ってほしいものは――あんまりないかな、
でも何にも要らないって言われたらウソになる。うん、そればっかりは……

――――ねえ、ミズ・ミゼラブル。
あなたの素晴らしい「技術」を伝えてほしいって言ったら、……ダメかな。
もちろん全部じゃなくていいよ、一部だけでもいい――今のところ僕が欲しいのはそれくらい。

【導き出した答えは、こんなものだった。少女が才能ある「魔術師」であると知って】
【その「技術」を、伝えてほしいというのだ。まるで魔女に弟子入りしたがるヒトみたいに】
【――あるいは、悪魔と契約して魔の力を欲しがっている、陳腐なヒト。どちらでもあんまり変わらないけど】
67 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/14(土) 23:01:30.76 ID:8w4g4x8c0
>>58

いえいえ、気にしないでくださいな。無知というのは仕方のないことですし。
おっしゃる通り、是非次にお会いするまでに調べておいてくださいな?
知見が狭いと何かと苦労しますしねえ……ふぅむ、それにしても…――。

【和装の袖を口元に当ててくすりと笑う仕草は、まるで御伽草子の一幕】
【しかしながら言葉は丁寧でありながら辛辣で】
【言うなれば水と油のような、そんな関係。といっても、本題はそこではない】

【ぱちり。まばたきする一瞬で、相手を見る瞳の冷たさが変わる】
【それは馬鹿にすると言うよりも"本当に哀れなもの"を見るような視線】
【感じる者によっては相当に侮辱的な意味合いを含んだそれであった】

【その上、つい先程までのやり取りなど存在しなかったかのように】
【ひらりと身を退けて、目の前の彼女が通れるだけの空間を作り】


……ほーんと、知らないというのは罪ですねえ。
何度もお電話するような相手なのに、その相手が抱えている物も知らない、と。

どうせお仕事先がUTというのは知っていますし、良いんですけど。
貴女のお友達……かどうかは知りませんが、私の探している人と一緒なら
多分ですけれど、なにか酷いことされちゃってますよ?

拷問か脅しか知りませんけど、電話に出れない理由なんて2つくらいですし。
物理的に出られないのか、精神的に出られる状態ではないのか。
……で、そんなことされちゃうようなコトに両足突っ込んじゃってるワケで。

……あぁ、独り言ですのでどうぞお気になさらず。
狐の名付けランキングでもなんでも、呑気にお探しくださいな♪


【からん、と妖狐の履いた高下駄が鳴る。人混みも気にせず、立ち去ろうとすらする】
【そういう思い切りの良さが狐の特徴でもある。面倒な獲物に拘泥することがない】
【ただし、餌を付けた針を投げることはする――食い付かなければ、それまでだったが】
68 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2018/04/14(土) 23:02:40.34 ID:WAaDbTBq0
>>65
//すいません。一文追加します。
//【最大の攻撃同士のぶつかり合い。果たして結末は如何に――】


69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2018/04/14(土) 23:03:13.37 ID:QlUw4fkU0
>>62

「ククク、本当丁度良ォい。あァ、多分必要だァからレオーテヴュートを呼ォぼう――来ォい!」

【その者の足元に現れる魔法陣、そこからいづる闇は邪禍の隣で形を成してゆき――】
【そして立っていたのは、金色の眼とマスクの様なものを装備した身長170cm程度の男】
【白い身体に金色の模様、頭部には橙色をしたサメのヒレのような角、後頭部には同色で恐竜の背のようなギザギザ】
【手足には甲側が橙色で平側が金色の指空きグローブを身に着けており、指先は金色】
【そして、頭部と両上腕には赤色の鉢巻のようなものが巻かれていた】

『ちょっと、急に呼ばないでよ』 「制御かァけてねェから良ォいだァろう」

【――非常に不機嫌そうな顔を邪禍に向けていたユウトだが、ミラの姿を確認すれば表情を戻して】

【投げ渡された指輪、それを邪禍は難なくキャッチ。――さて、色は……】
【――いや、その前に。これは非常に嫌な予感がする顔だ、この様な物を見るとやはり考えてしまう】
【彼女の薬指に同じ様な指輪があるのを認識すれば、それが何であるかは何となく察したようで】

「なァかなか良ォい素材だ……おォッと」
「――こォの指輪が、例の話の……そォう、対通信傍受のあァれか?」
「俺様の魔翌力に耐ァえられるかな。ククク」

【無意識的か否か。指輪に悪影響がありそうな魔翌力が流れ込もうとしていて】
【一応抑えてはいる様子だ。――そしてそのうち、抑えるのが面倒になったのかユウトにそれを渡すだろう】
70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 23:11:35.18 ID:epApdhad0

【路地裏】

【不意に上がったのは男の短い悲鳴。それからドサリと倒れる音で】

……ハッ、相手が悪かったな!出直して来いこの破落戸が!
【地面に倒れ臥す男を踏みつけ、ゆらりと立つのは】

【少し長めの黒髪に紅色のメッシュを入れ、黒いレザージャケットとレザーパンツ、黒いチョーカーと全身黒ずくめの青年】

……ったく、人が端末で話してる時に襲い掛かるなってママに教わらなかったのかよ!?
【苛立たしげに、倒れ臥す男に一蹴り】

【まあ粗方話し終わってたから良かったけど?と男の体に足を乗せたままため息を吐く青年】

【偶然か必然かはともかく、誰かがこの状況を見れば大変な事には間違いないが……】
71 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2018/04/14(土) 23:17:07.62 ID:iVpEBYmu0
>>66
【何かを思い出すような、大切な物に思いを馳せるような、そんな表情】
【残骸に思い入れでもあるのだろうか。否、重要なのは残骸でなく、きっともっと奥底の、本質的な物なのだろう】

あら、貴女も私と似た性格なのね
ならどうしましょう……

【瞬間、彼女の眉がピクリと動く。自身の技術、それ即ち、禁忌とも言える方法で手にした力】
【本来、それは弛まぬ努力と、気の遠くなるような時間の果てにあるものだ。それを彼女は、己が身を魔に窶すことで自らの物とした】
【その魔術を欲すると言うことは――――――】

良いでしょう。けれど、一つだけ約束して頂戴
振り返らない覚悟≠持つこと。私の魔術、私の真髄を知ると言うことは、最早貴女はただの人間には戻れないわ
それでも……貴女が力を望むと言うのなら

【ドレスの裾を払い、口元に手を添える。くすり、と蠱惑的な笑みを漏らすと、何処か楽し気にこう言った】

私の元を尋ねなさい。いつでも私の工房は、愛しき来客を歓迎するわ

【全てを伝えきるのは恐らく彼女にも不可能だろう。しかし、対価として教えを請われたのならば、それを与えるのが魔術師の役目】
【仮にも師と付くのだ。人に授け、導くのが本業】
【例えそれが、魑魅魍魎の跋扈する夜色の道であったとしても】
72 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/14(土) 23:18:05.12 ID:gJuTlL8sO
>>69
【実は、人が召喚されるというシーンを見るのはこれが初めてだ】
【闇が形をなしていく。不定形な闇が名を与えられ、形を縛られていく】
【彼女にとっては、ショーのようなものだった。ユウトがその場に姿を見せれば】
【思わずパンパンと軽く拍手を送る。「すげぇな、それ」と楽しそうに言いながら】


よぉ────えぇと、ユウト、だったか
直接会うのは初めてだったな。こないだは画面越しだったからよぉ

んで…………流石に察しはいいな。その通りだぜ邪禍
詳しいことは分からねぇが、そいつをつけてるだけで通信が暗号化されちまうんだと
だから、あたしらのひそひそ話は覗き見されねぇってことらしい
にしても……なんだ?あんたの魔力だかとそいつは反発しちまうのか?
ま、ユウトが持ってるんなら最低限の連絡は取れる、か


【ユウトに指輪を渡すのを見て、もういくつかポケットから色違いのものを取り出す】
【どうにも複数持っているらしい。そしてそれらの指輪を、ユウトに手渡そうと近付くのだ】
【流石に全部彼に投げつける意地の悪いことはしない。万が一マンホールに転がり落ちて】
【なくなった、なんてことになれば流石にいい気はしないのだ】


ほらよ、スカウト用だ。誰か協力者がいりゃ、同じように説明して渡せばいい
いちいちあたしや鈴音が指輪を配り歩いてるんじゃ、効率が悪いにも程があるからな
73 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/14(土) 23:19:00.55 ID:FerMN9GG0
>>67

ええ、そうします。尻尾が三つもある獣だなんてあまり居ないでしょうから、すぐに見つかると思いますけれど――。

【くすくすと笑う声はひどく穏やかだった。表情も――たとえばこれらの会話が聞こえない場所から誰かが見ていたなら】
【きっと二人は穏やかに会話していると思うのではなかろうか。――けれど相手の目つきが変わる、それを認識した女の表情も、また変わるのだ】
【ずっと笑っていた口角が下がる――、"それ"は女にとって、確かに侮辱に近しいものであった、仮面が溶けて消えたかのような表情の変化、甘い匂いだけが変わらないから】
【そこに居るのは全く同じ人物であることに違いがないのに、まるで全く別の人物に、その瞬間すり替えられてしまったような――それこそ"化かされる"みたいに】

……――、は。

【――隙間を相手が作ったなら、当たり前に立ち去ろうとする。よく分からない獣に会ったというのは誰にも話されることなく、女の脳の中でいつか消えるはずだった】
【だけど――立ち止まったのはなぜだったのか。猫撫で声が霧散する、一時漏れるその声は確かに女の地声だったのだろう。低くはない――ありふれた、声】
【刹那に信じられないものを聞いたみたいに丸くなった瞳が振り返る――しかしその時にはきっと相手も歩き出しているだろう。からん、ころん、特徴的な足音】
【それがかえってカウントダウンのように判断を急かした、喉の粘膜同士がへばりついてしまったような気持ちがする、急性のストレス、腹の中が気持ち悪くなるような】

【――――仕事先がUTだと言うのなら、間違いがない。ないのだ、さすがに同じ場所に同じ人間がそろって……その話を聞いたことがない、というのは、ないだろう】
【それくらいにはよく話していた。くだらないこと、酔っ払った客が灰皿を取り皿と間違えて吸殻を食べそうになって焦った話とか、そんなの、たくさんしてきたのに】
【"拷問"に"脅し"、どちらもいい意味では使われない言葉。電話に出ない――出られない。けれどそれについては、長いことこの女は距離を置かれ続けていた】
【メッセージを送っても既読は付く。何か用事についてなら返事が返ってくることもある。電話をしたら出るが、今忙しいから、と切られることが、しばらく続いて、いて――】
【物理的に出られない。出られるような精神状態ではない。「なにか酷いことされちゃってますよ」――相手の言葉が渦巻く、なら、人質を取られたのと、全く一緒だった】

――、待ちなさい。何を知っているんですか、……あなた、

【――きんと魔力が相手の眼前に湧き上がって、渦巻く。宝石のように鮮やかな青りんごの色合い、ぐるりぐるりと渦巻いて、やがて、一匹の"猫"が現れる】
【けれどまっとうなものでないのは見てすぐにわかる。ライオンやトラのように大きいのだ。そのくせ骨格や様子はありふれたイエネコに似通って――ならば能力製に違いない】
【毛色も瞳の色も、女と全く同じ――"黒猫"。その猫をみとめて振り向いたなら、全く同じ色の瞳が相手を睨むように見ている――釣れた。あるいは、猫相手ならば】
【ふりふり揺れる猫じゃらしに我慢ならないみたいに――まあ、それも、釣れたって言ってしまって、いいのかもしれないけど。とかく――これで、相手の方が立場が上になった】
74 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/14(土) 23:27:33.74 ID:Kx0vEyjc0
>>71

振り返らない、ね――――

【魔術師は、本当に気の遠くなるほどの時間をかけてその力を磨くと聞く】
【けれど目の前にいるのは、まだ年若い少女だ。その「時間」を短縮するために】
【何かしら――禁忌に触れているのだと、なんとなくには理解していた】

【――――だからこそ、だ。冒涜者と呼ばれる身分、今更禁忌のひとつやふたつ】
【触れて侵すことになんの感慨も抱かない。倫理など崩壊しきって久しいのだ】

上等だよ、ミズ・ミゼラブル……
……ああ、こういうときは何と呼ぶのが正しいのかな?
恥ずかしながら僕、魔術にはあんまり明るくなくて――

――――マイ・ロードとでも、お呼びすれば?

【口の端を吊り上げる。血色の悪い唇が、下弦を描いて】
【椅子にしていた空き箱から立ち上がり、数歩其方に近付いて】
【――跪いた。少女の足元へ。玉座に佇む女王に、そうするように】
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/14(土) 23:31:29.26 ID:6Gt2nIb8o
>>65

【防御を捨てた状態では敵の攻撃への応対など不可能。そもそも、その気がなかった】
【水球をその身体に浴びた男は再び膝をつく。うめき声のようなものが口から漏れ出す】
【身体の重さが違うようにさえ感じた。身体の鈍化、精神の鈍化。筋肉が動かず、それを支える精神も鈍る】


(ぐっ、くそ……流石にこれ以上は持たねえか…………!)
(それに魔力を使いすぎてる……ガス欠になったら死ぬのはこっちだ)
(ここは退くしか…………むかつくぜ、くそったれめ!)


【戦闘手段が召喚物だというのは幸運に働いていた。術者本体が疲弊していてもある程度は戦える】
【だがそれでも、手綱を手放すのだけは”してはならない”ことだった】
【続行か撤退か。決める必要があった────いや、正確には続行など不可能だ。それでも未だに燻る感情が足止めをかけていた】

【能力者を前にして退く。そんなことは考えるだけでも腸が煮えくり返った】
【まだ怒れる。まだ怒りは消えていない。なら、戦える。そう思っても脚は動かない】
【抑制の能力をかけられ過ぎた。精神が打ち勝てたのだとしても、肉体がついてこない】

【ギリ、と歯噛みをする。震える手を持ち上げて、魔法陣を敵へと向ける】
【うざったいほどに緩慢な動作で口を開く。痺れる舌を強引に動かす。”それ”を呼びさえすれば全てが終わる】


──────<アペル>────っ!


【男が何かを呼び出そうとした瞬間、影が舞い降りた】
【路地に広がるのは竜の両翼。黒色混じりの金髪に碧玉の瞳。右目には眼帯、その周囲には爬虫類の鱗】
【背に巨大な棺桶を抱えた若い男だった】

【男は召喚師の後頭部を打撃。その一撃で気絶させてから腕で抱え、翼を羽ばたかせて上昇】
【そのまま隣接する建造物の屋上の縁に着地。両翼が一度大きく広がり、消失】

【本からは鎖が現れ、<混沌の三十四番ダウ・ア・シャムス>の三角錐の全身に巻きついて牽引。魔法陣の中へと引き戻す】
【全ての召喚物が戻った本は独りでに閉じる。鎖が巻きつき、錠前がかけられる。そして召喚師の腰元にあるホルスターに収まった】


「申し訳ありませんが、この人は持っていきますよ
 こんななりでこんな性格ですが、まだ死んでもらっては困るので

 無礼などがあったのでしたら、代わりに謝罪いたします
 といっても、常に無礼な人ですから、この人から喧嘩を売ったのだと思いますが」


【丁寧な動作で男は眼下の白い人物に向けて頭を下げる。どうやらこちらに戦う意思はないようだ】
76 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2018/04/14(土) 23:37:16.19 ID:QlUw4fkU0
>>72

『そういえば、はじめまして、だね。よろしくね』
『まったく……せめて人間形態になる時間くらい欲しかったよ』

【――悪魔の部下として動いていそうには到底思えない、優しげな表情と雰囲気だ】
【渡された指輪の全体を確認し、そして左の人差し指に装着する】
【特に付けたことで何か変化があったとは感じていない様子だが――山吹色の魔石は、彼の今の色によく合っていた】

「いィや、俺様は"素材"を見ィると回収しィたくなァるタイプでな、つゥいつい回収しィそうになァるぜ」
「特に、こォーいう魔翌力をもォッていて術式もかァけられているソレは……ククク」

「そォれに、俺様の世界は自由な輩が多い。倉庫かァら勝手にモノが移動する・消ィえるなァんて日常茶飯事!」
「まァ、保管役はレオーテヴュートの方が適任だァろう。研究所ももォッてるしな」

『――ありがとう、そういうことみたいだから僕がしっかり持っておくね』
『もし邪禍の方が誰か協力者を捕まえた時も、僕ならすぐに駆けつけられるし』

【半分は自分のせい、半分は部下のせい。――ユウトは彼女から複数の指輪を受け取れば】
【それをしっかりと、しかし優しく手の中に収めた。】

「……で、次はなァんだったか。軍人共の連絡先だァッたか?」
「ほォれ。俺様の部下に丁寧に書ァかせた奴だ。料金は後払いにしィてやる」

【邪禍の懐から取り出される1枚の名刺的紙。そこには、那須翔子・厳島命の2名の肩書と連絡先が綺麗な字で書かれていて】
【――いや、印刷のようにも見える。どちらにせよ、読み取ることには何ら問題はないだろう】
77 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/14(土) 23:39:29.27 ID:8w4g4x8c0
>>73


――――――…、……物騒ですねえ。


【深い色合いの瞳で眼前の魔力の渦――異能の猫を、見下して】
【その大きさや鮮やかな黒の毛並み、そして瞳。漆黒のケモノを前にしても】
【明らかに武闘派とは言えないこの妖狐は引くどころか】
【むしろ相手にする気もないというように、ただ見下げ果てた視線だけを送り】
【あまつさえ、ため息すらついて。やがては瞼をパチリと閉じると、薄く開き】


嫌ですけど?退けって言ったり待てって言ったり、我儘な方ですねえ
私は"私の知り合いの鈴音さん"を探すのに忙しいので、邪魔しないでもらえます?

……まっ、敢えて言うなら?なーんにも知らないからこそ想像がつくと言いますか。
客観的な第三者として状況を見れば、容易に判別できると言いますか。
要は貴女が無知なだけで、返事も無い連絡をしただけで相手を知った気になっていただけの話では?

――――ではでは、私帰りますね?獣呼ばわりされて、結構気分悪いのでっ♪


【力づくで止めて聞き出すか、或いは――この狐は言外に、別なものを要求していた】
【それが何であるかは推して測るべしというところ、ではあったが】

【相手の優位を悟る事が出来るなら。黒猫の如き彼女には、その求める所が理解できるはずだ】
【それは絶対性。確実たる優位、そして敢えて口にする「獣呼ばわり」「気分が悪い」という言葉】
【頭を下げろ≠ニ言っているかのようだった。――人の意識から隔絶されたとはいえ、往来の中で、だ】


/すみません、ちょっと眠気が出てきちゃったので持ち越しお願いできますかっ!
/私明日でしたら21時頃からこれるので、其処らへんから続きか……
/でなければ置きレスでお願いできないかなーと!
78 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/14(土) 23:42:52.05 ID:FerMN9GG0
>>77
/了解しましたっ、21時ごろでしたらこちらも居られるはずですし、可能でしたらリアタイでお願いしたく思いますー
/そのうえでやっぱり置きで、ということでしたら、改めて移動する形でどうでしょうかっ
/どちらにせよ今夜中にお返ししておきます、ひとまずおつかれさまでしたー
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2018/04/14(土) 23:43:05.38 ID:iVpEBYmu0
>>74
【どうやら、ブラスフェミアと言う女性は相当に肝が据わっているようで、例え泥濘であろうと進むようだ】
【ならば、これ以上の問いは愚問だろう】

そうね……では、私のことは……

―――――クイーンと、そうお呼びなさい

【余りにも自信過剰な声音。跪いたこと、我が主人と呼んだこと、どちらも彼女の気分を高揚させた】
【そして、同時に彼女を奮わせた。これから、自らの編んだ術を広め教えるのだと】
【それは魔術師として、貴族としての責務であり、自身が認めらているのだと思わせたのだ】

さて……では、そろそろお暇しましょうかしら
あぁそうだったわ……はいこれ、鍵よ。これを使って、どこでも好きな扉を開きなさい
鍵穴のある扉じゃなきゃダメよ? そうすれば……私の所へ来れるから……ね

【そして彼女は去っていくだろう。呼び止められる事が無ければ、ここで】
【鍵の名は門なりし者≠らゆる場所、あらゆる扉から彼女の工房に繋がる門にして鍵】
80 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 23:48:43.03 ID:7O3igN+8O
>>64

【サ差し出された清潔なハンカチを受け取る。普段なら萎縮して受け取れないのだが、その気遣いが今はありがたい】
【居たたまれなさを紛らわそうとする彼女に無言でしか返せないのが申し訳ないと思いながら、車に乗せられて】

【暫く後、通された執務室はおよそ入ったことのない世界。此処に於いて唯一の異物である人物はカチカチの置物となっていた】
【柔らかいソファに何処までも沈みそうな錯覚を受けながら、背筋をのばして】
【雷狼部隊。叩き上げ腕っこきの集まりという称賛と嫉妬混じりの評判は好評悪評問わず様々に耳にするところだ】

「いえ、僕はその、なにも」

【そのトップが頭を下げている。恐らくこの施設では彼より目上の人の方が少ないだろう。そんな男が自分に頭を下げるのが信じられない思いだ】
【そこで自分も帽子を被りっぱなしだったのに気づいた。慌てて取り頭を下げると、肩に届かない栗毛が揺れる】
【現れるのはほつれ汚れた前髪と自信なさげな童顔。ちらり、ちらりと彼を見上げながら】

「ジェシー・ジェイムズです。
近くの工場で機械磨き……をしています。
えっと、仕事の帰りに郵便局に寄って――――


【つっかえながらも己の体験をぽつりぽつり話す。とはいえ語れることは少ない】
【自分がしたことと言えば仕事の帰り道車に轢かれそうになり、群衆に揉まれて、事件を起こした彼に殺されそうになったのを軍に助けられただけだ】
【その事を思った通りに口にしてしまえば居心地悪げに膝を擦り合わせるだろう】
81 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/14(土) 23:48:45.24 ID:8w4g4x8c0
>>78
/ありがとうございます〜、でしたらリアルタイムなあれで!
/こちらもタイミング見つけて返せるときはちょこちょことやらせて頂きますので
/それでは失礼します!お疲れ様でしたっ!
82 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/14(土) 23:54:16.51 ID:gJuTlL8sO
>>76
【「おう、よろしく」「似合ってんな、意外とよ」そんな短いやり取りの後】
【つい言ってしまうのだ。手元の赤い指輪以外に、大したこだわりはない】
【なくなって困る、というのも──敵に回収でもされれば少し面倒な気がするだけで】
【管理さえしっかりしてくれれば、使い道などどうでもよかった】


…………いっぱいあるしよ、一個くらいはいいんじゃねぇのか?
そりゃ、数には限りっつぅもんがあるし、10も20もってわけにはいかねぇけどよ
でも…………なぁ?一個くらいはいいだろ。多分

つぅか、研究所とかもってんのかあんた。悪魔研究所ってやっぱ…………すげぇのか?
自由な研究所ってのもなんか、聞くだけだと楽しそうだな
こう、タコがいたり──あぁ、そうそう。軍人連中の連絡先な、サンキュサン…………


【──手渡された連絡先。どこからどう見ても印刷物だ。手書きにはとても見えない】
【悪魔研究所の奴が書きでもしたのだろうか。悪魔に名前を書かれる。あまり良い気分にはならない】


…………なんだ、コピー代のコイン1枚分でも払っとけばいいか?
それか、こないだの渦巻きラテくらいは奢るけどよぉ…………
あー、それと…………何だったかな。色々あって、どうにも忘れちまうんだよなぁ

────あ。そうだ。もしカニバディールに会ったんなら、指輪渡しといてくれねぇか?
確かあんたら、知り合いだったよな。どうにもあいつ、中々掴まんねぇんだよな
こっちからも手は回そうとしてんだけど、機関内でも敵味方分かれてる状況じゃあな
テレビじゃよく見かけるんだが…………あぁ、ついでに連絡先も伝えといてもらえると助かるわ
これでラテ2杯分くらいか?サイズアップしても構わねぇが──ぎゃは、そうすると店員が大変か!


【連絡先をポケットの中にしまいつつ、今度はこちらからの依頼をする。持ちつ持たれつ】
【それが協力関係というものだが──ポケットにしまわれた紙が、シワまみれになる音がした】
【どうにも雑な性格らしい。人からの貰い物も、すぐに無くしてしまいそうなやつだ】
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/14(土) 23:54:43.65 ID:Kx0vEyjc0
>>79

【――どうやら機嫌は損ねなかったらしい。内心ほっと胸を撫で下ろして】
【少女が立ち上がったなら顔を上げて、鍵を受け取る。じい、と見下ろしてから】
【ポケットに直そうとして――やめた。もっと厳重に保管する必要がある】

……畏まりました、クイーン。
それではまた、――そう遠くないうちにまた会えると思うけど。
こんなごちゃごちゃしたご時世だもの、ねえ――――

【「女王様にこんなこと言うのもなんだけどね、……お気をつけて」】
【心の底から心配してそう言ってるんだか、あるいはからかい混じりに口にしているのか】
【判別のしにくい声色で、去り行く少女――否、女王に向かってそう声をかけるだろう】


……ふふ、ふふふっ……またひとつ、「きみ」に近付けたかな?

【……女王がこの場から姿を消したなら、女は鍵を握り締めて】
【肩を震わせ、顔をひきつらせたようにして――笑うのだ、あまりにも醜悪に】
【禁忌に触れる恐怖など、もうどこかに置き忘れて、そのまま長いこと歩き続けてしまった】
【そうして進んでいった先にあるものなんて――きっと、狂気の沙汰と呼ぶほかないものだけだ】

【――――壊れきった玩具が、またひとつ歯車を軋ませる音。それを残して、路地裏には静寂が戻ってくる――】

//ここらへんでしょうか、お付き合いいただきありがとうございました!
84 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2018/04/14(土) 23:58:06.96 ID:WAaDbTBq0
>>75

【やはり"模造品"では火力不足であったか。最大火力の一撃を浴びせた筈であるのに】
【未だに動くことが出来るのか。今何かしらの行動を起こされれば、ひとたまりも無い】

―――…ッ、…ぁぁッ

【先程の最大同士の衝突で白い人物も唯ではすまなかった】
【この結末に至る迄の出血量の多さ。この結末に至った原因である巨大な光線の一撃】
【それは白い人物を完全に"抑圧"し"制圧"しており、地面に平伏せたままであった】

【身体がダメージに打ち負けている為に、精神を奮い立たせても身体はいう事を聞かない】

(…思考が纏まらん。体も動かん。チェックメイトという状態か)

【死を覚悟する。自身が死を覚悟する事は微塵も思っていなかった故に】
【すると、この戦いに終止符を打つかのように二つの人影が現れる】
【一人は魔術師たる男の仲間…であろうか。もう一人は白い人物と同じく公安の人間】

「おやおや…9番目(ノイン)。精神安定剤風情がこんな所でノびてるだなんて
 何時から君は薬の安売りを始めたんだい?君の役目はここで乱痴気騒ぎを起こす事ではないよ」

【白い人物は答えない。そして、突如現れた魔術師の男に対応するは同じく突如現れた公安の男】
【上下黒色のスーツを纏った、黒髪で、糸目が特徴的な飄々とした男であった】

「ふむ…謝罪は結構かな。んでもってソレはどうぞご自由に持っていって頂戴なー。
 多分そっちから喧嘩を吹っかけたんだと思うけど、
 こっちの出来損ないの九番目(ノイン)も煽りに煽ったんだろうし、喧嘩両成敗かね。」

【暗に仕事熱心ではない事を仄めかす黒色の男。満身創痍のノインを担ぎ上げケタケタと笑いを飛ばす】

「ああ、一応。申し訳程度に職務に励もうかね。お宅ら何モンよ?
 ボクらはこう見えても公安の人間なんでね、まあアレだよ。"任意"ってやつさ」

【けれど、自身の身分を活用しての情報収集は怠らないのであった】
【そしてその言葉は、勿論身分を明かしてくれるよねという無言の脅しでもあった】
85 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 00:05:44.31 ID:kHDDRwano
>>84


(ノイン……九番目。九人いるのか、それとも成功例か)

「そうしてくれるのならこちらとしても助かります
 我らは『ヴィセリツァ』、自警団の特務部隊ですよ
 なので、本来はあなた方と明確に敵対する部隊ではありません

 …………あなた方がまともな公安なのであれば、ね
 こちらからも質問を。公安は現在、二つに分かれているはずです
 黒幕と円卓。あなた方はどちらですか? それと、その方は”何”ですか?」


【提示できる必要最低限の情報のみを明け渡す。情報収集が目的であることは見抜ける】
【反対に眼帯の男も情報収集を試みていた。一つ目の情報は明らかだったが、彼はまだ知らないだけだ】
【問題は二つ目。眼帯の男はノインと呼ばれた人物を指差していた。人かそうでないかさえ、定かではなかった】
86 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage saga]:2018/04/15(日) 00:13:20.13 ID:+CUwiPTbo
>>80

【ジェシーの言葉に、ロロケルムは耳を傾ける。──相槌も、愛想笑いもない】
【だが、この男がジェシーの言葉を真摯に聴いているのは事実だろう 】
【現に、所々、男との会話内容や行動を問うては、彼の言葉を引き出していく】


成程。 十分だ。
……、そちらからは何か、話はあるかな。訊きたいことでも、何でも構わない。


【そうして、彼が大方の経緯を話し終えた所で──、 】


「 入っていいでありますか? 」


【ひょこり、と、猫毛の少女がドアから顔を覗かせた】
【手には盆と、その上に3つのコーヒーカップ。 ロロケルムが頷くと、彼女は軽快にテーブルへ】
【カップと砂糖、それからミルクの器を並べると、自分はジェシーの隣に腰掛けた】


「いや〜、空気が重いでありますな〜。
 中佐はブラックで、私は角砂糖を2つ。 えーっと、」

ジェイムズ君だ。 ──、貴様の分までは頼んでいないが。

「ジェイくんは何個で? ま、面倒臭いから私と同じにしとくのであります。
 ストレスが掛かってるときには糖分が一番でありますから。
 ……いやほんと、さっきの事件の後に中佐と二人なんて、ジェイくん死んじゃうでありますよ。」


【蓮華はぽんぽん、とジェシーのカップにも勝手に角砂糖を2つと、ミルクをたっぷりと入れていく】
【これが素なのか、彼女自身の元の性格なのか分からないが──、いずれにせよ、彼のことを気遣ってのことだ】
【にこにこと笑いながら、「ねぇ」とジェシーに語りかけると、一番に自分のカップに口をつけた】


……すまんな、ジェイムズ君。不出来な部下だ。
こればかりは、私の力不足と言わざるを得ない。


【鉄面皮が初めて歪む。 が、すぐに渋面は元に戻って】
【ジェシーに珈琲を勧めながらも、小さく息を吐き、会話を続ける】


さて、先程の話の続きだ。特に何も無ければ、それを呑んでから帰り給え。
部下に車を用意させよう。 ──、そして、あの男のことは忘れろ。
深く考えても、君のような人間のためにはならん。


【その言葉が含む意図を全て読み切るのは困難だが、ここまでの会話での彼の性格を踏まえての話だろうか】
【──、自信なさげな表情。罪悪感から、現場で涙していた姿。 そして、犯人との会話内容】
【ジェシーは、正義感が強く、それが故に苦しむ人間だと、ロロケルムは理解していた】
87 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 00:17:33.59 ID:BuQUzRC70
>>82

「まァ、やァッて良ォいなァらやァるが。――術式の無事は保証しィねェーぜ? ククク」

『研究所は僕が一応代表のところだね。十数人規模の小さなところだよ』
『一応軍の方にも伝えてあるから、もしかすると出番がある……かもね』

【そして、邪禍の方をちら見。――それの懐からもう1枚、名刺が出されて】
【ソイルベイビィ研究所の名前、そして住所と簡易マップ、電話番号などが記載されている】
【無名の研究所だ。もし調べたとしても大した情報は得られない程度には、知られていない】

「――カニバディールか。俺様も奴には連絡を入ィれようと思っていィたところだ」
「だァが、よォーくと考えてみるとだ。奴との連絡方法は機関のどォこかの拠点にメディアットを送り込む方法だァッた」
「まァ、機関が内部分裂を起ォこしている今はリスクが大きいと思ってな。別の方法を検討中だ」

【ちなみにメディアットって言うのはコイツだ。その言葉と共に現る魔法陣、いずる闇が形を成して】
【そして、目がレンズでできているコウモリが1匹現れた。――殆どコウモリにしか見えないが、何かしらの手段で連絡を伝えられるのだろう】

『何回か会ってて連絡も入れてるんだから、携帯の連絡先を交換しておけば良かったのにね。それとも、交換した個体が誰だか忘れちゃったのか』

「料金は……ククッ、なァにで支払って貰おうか。あァ、さァッき貰った指輪で払ったって事にしィてやァろう」
「もォちろん、俺様は貰えるモノは何でも貰う。奢りてェならどォんどん奢りな……」

「……他にもなァんかあァッた気ィがすゥるな。なァーんだったか。」
「あァ、そォーだ。婦警の事か。――軍の奴らは、婦警かァら上の情報を得ェたいよォーだった」
「だァから、拘束を望んでいて、俺様も合意した。が、交戦のゴタゴタで手ェが滑って殺してもうゥッかりで済ゥむだァろうよ」
88 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/15(日) 00:27:17.07 ID:3CGnd4mQ0
>>77

【――現れた猫は、けれど、現れただけだ。強制的に自分を意識させるための手段でしかない、自分がそこに居ると――分からせるためのもの】
【今は決してそれ以上の意味を持たず、そして、これからも持たないだろう。この黒猫はそんな人物だった、とある一人に病的なまでに、執着する】
【そして相手は見事にその一点を踏んでいったのだ。尻尾よりも敏感な場所を踏み抜かれたなら。どうあれ反応するしかない。無視することは、彼女にはできない】

あら――、奇遇ですね。わたくしの"幼馴染"も……鈴音さんと言うのです。珍しいことも――あるものですわ、ねぇ?

【きっと内心では怒っている。そういう目をしていた、これはわざとなのだろうけど――知り合いと言った相手に対して、わざわざ自分は幼馴染だと言ってみたり】
【そういう面でもまた執着しているのが分かる。ある意味で相手は正解を引き当てたとも言えるだろう、爪が出たり引っ込んだり、猫の手、ふっとしたときにあると便利なもの】
【そしてあまりにあっさりに手のひらを返すことが出来る――執着するもののためであれば自分を投げ捨てることをいとわないタイプと見えた。ならば、なお使いやすい】

……まあ。気分を害されていたのですか、でしたら――申し訳ありませんでした。
学のない娼婦ですから――赦してはいただけないでしょうか、そうですわ、お金で許していただけるということでしたら、お支払いいたしますし――。
それとも伽をお望みでしたら。好きなようにお使いください――、ああ、それでも、あなたさまの気が済まないと言うのでしたら……――。

【わざとらしい――わざとらしくしおらしい声だ。そんなつもりはちいともなかった、ごめんなさい、今にも泣きだしそうな目をして】
【金でも身体でも差し出す。口元に手を添えれば、自然と胸元が"ぎゅう"と――そのゆったりしたニットのワンピースの布地ごと、寄せ集められ】
【ひどく豊かな胸元を強調するような仕草になるのだ。ふっくらと丸い胸元には一筋、集まった胸に巻き込まれてできたようなしわ。まあるい双丘の柔らかいのを示すよう】
【金も伽もする。ひどくしおらしい態度の申し出は、けれど到底そんな顔が普通に出て来る初心な娘の言葉とは思えない、ならこれは演技で、求められているものも、分かっている】

【すとん――と女は地べたに座りこむ。路地裏の深層のように旧い血と吐瀉物と肉の残骸が堆積して出来た汚らしい土のような物体の層がないとは言え】
【年若い女がためらいもなくそこに膝を折り座る、そしてひたり――と指先を地面に沿える。その爪先には色のないマニキュアが塗りつけられていた、つやと光を返し】
【そうと頭を下げる。地面にほど近く、けれど、擦りつけるほどではなく。無防備な背中を、首を、後頭部を晒して。小さくなって――】

――大変申し訳ございませんでした。

【流れるよりも滑らかに謝罪の言葉が紡がれる。その下の表情がどうであるかは伺いしれないけれど――こういう時には"きちんと"しそうな、女ではあった】
【相手からすればどうだろう。あまりに当たり前に受け入れた――その前にいくつか申し出た謝罪方法というのはそもそも考慮にさえ入れていないのだろう、飾りでしかない】
【最初っから分かっていたみたいに、そして必要とあればそれをすることに躊躇いなんてないみたいに。――必要、というのも、結局、友人にすべて隠されていたということで】
【"相手"はどんな事情であれこの女にはしゃべらないと決めたことを知ろうとするための――、あるいは巻き込んでしまわないようにしたのかもしれない。それでも】

【――汚らしい男の前に跪いて奉仕する夜なんかより、その決意を自分の都合のためだけに無下にする方が、よっぽど容易かった。少なくとも、この女にとっては】

/というわけでお返ししておきます、明日は一番早くて8時ごろにお返しできるようになるくらいかなぁと思いますっ
89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2018/04/15(日) 00:32:36.61 ID:UuGYXOM30
>>85

【おお、割とあっさり答えてくれるか。実にありがてえ】
【糸目の男は朗らかな笑みを浮かべ、より飄々と公安らしからぬ態度をとっていた】

「ほうほう…自警団の特務部隊ときましたか。であるならば、確かに公安とは敵対関係にゃあありませんねェ
 それはそれは今後"は"良きお付き合いが出来るといいですなあ」

【とぼけた口調。何も知らないような凡愚の態度。けれど、その目は自警団の特務部隊を名乗る男を見据えていた
 値踏みするように。男の詳細を丸裸にせんとばかりに】

「んー?ボクほどまともな公安は居ないと自負してまっせ。ほらこんなにもおバカで軽薄で親しみやすいときた。…まあそんな戯言はともかく。
 つーかお宅らそれについて何かご存知の様だけど、それをお宅らに言う必要は無いんだよ。お宅らはボクらの質問に答えるだけでいいのよっと」

【力のあるもの。それは横暴を、行き過ぎた我を通す事を許される者のこと】
【故に、自身が黒幕側の人間である事は口にせず、寧ろ"口撃"をかましたのであった】

「まあ、敵対するはずの無い人間に手ェ出して不始末起こしてンだし?とりあえず二つ目は答えてあげますよぃ。
 ボクが今担いでるのは、公安謹製の人工能力者って奴?この世界って能力者が幅を利かせて恐怖を振りまいてるワケじゃん。
 そうすると心が休まらないし、最悪、心も自分の世界も壊れちゃ〜う。なので、権力者達は自分達にとっての精神安定剤に手を出したってワケ」

「それがプロジェクト・トランキライザー。その発想がすべての始まり。その及第点がコイツなんですよぉ。
 まあ尤も?トランキライザーはコイツ除いてポンコツか殺処分されちまいましたから夢まぼろしで終わっちまいましたがね」

【暗に成功例は居ないと告げていた。詰まる所計画は頓挫し、当初の構想は水泡に帰していたのである】
90 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/15(日) 00:37:49.75 ID:qxLPEAhbO
>>87

…………弄るのは1個だけにしろよな
1個だけなら、その指輪から脚が生えようと喋り出そうとあたしは構わねぇよ
全部の指輪がそうなられるのは、流石にちょっと勘弁だが

【そう言って追加の名刺を受け取る。ソイルベイビィ研究所。いつかどこかで利用することになるだろうか】
【「研究所も、そのうち声かけるかもしれねぇわ」念のため、そう伝えておく】
【協力者の手札は多ければ多いほどいい。研究所の情報は、思ってもみなかった収穫だった】

【続いてカニバディールの情報を聞けば、少し顔を顰める。連絡を取るという】
【一見簡単そうなことが、ここまで手間取る羽目になるとは思わなかった】


そいつは使い魔、みてぇなもんか──随分と悪魔っぽいな、んん?
だが…………拠点に送り込むのは、確かにやめといた方が良さそうだな
機関の中にも黒幕側の連中は確かにいる。メールにも書いた“カチューシャ”とかがそうだな

ま、ユウトの言う通りどっかで連絡先を交換しておけばってぇのは正論だが──ないもんはしょうがねぇ!
偶然会えることを期待するか…………そうだな
最近カニバディールの野郎、街中でのドンパチがお好みのようだし……
それを見かけたら会いにいくっつうのも手か。若干、危ない方法ではあるけどな


【「支払いは指輪でいいのか、そりゃ助かるわ」「でも──ラテはこの後飲みにいくか」】
【「ぎゃは、あたしが飲みてぇんだよ。奢るから」そんなやり取りが、間に挟まれる】
【だが。婦警の話になると──和やかに思えた表情が一変する】
【奥歯を軋ませ、憎悪が明らかになる。殺してもいいと言われれば、そのまま口角をぐうと歪ませ】


…………ぎゃは、そりゃあいいぜ。じゃあうっかり──
────うっかり、手が滑って銃ぶっ放してもしょうがねぇよなぁ?
そりゃ、うっかりじゃあしょうがねぇ。誰だって間違いくらいはするもんなぁ
くくっ…………あんたその辺はほんと、お硬くなくて助かるぜ
だから声かけたっつうのもあるんだけどよ


【嗤うのだ。情報を引き出すなど、そんな悠長なことは許さない】
【次に会ったら即座に銃を抜く覚悟はある。勿論、殺す覚悟も】
【それを妨害してくるやつがいれば──彼らも害す。それほどまでに、曽根上への恨みは深かった】
91 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/15(日) 00:51:16.99 ID:5FGm0OT1O
>>86

【少し頭を回せば様々な隊章や勲章が目に映るこの空間】
【自分は今まで何度も軍施設に足を運んでは選考に落ちている。理由は毎回体格や資質不十分】
【その都度別の基地や検査場で受けているのでジェシー・ジェイムズの名は書類上しか残らないのだがーー】
【そんな己が凄腕部隊のトップやその補佐官らしき少女と対面しているのは非日常の極致だった】

「そう、ですね。では」

【質問の有無を問われて、口を開く間際。彼女が戻ってきた】
【礼を言ってカップを受け取る。一口つけると喉からじんと温まって。身体が冷えていたのだと嫌がおうにも気付かされた】
【気さくな台詞に曖昧な笑みを返しながらも、二人のやり取りを聞くに気のおけない仲なのだろう】
【自分に矛先が戻る少しの間までは僅かに眉根を下げて】
【労いの言葉にはもう一度頭を下げて感謝を示す。ただ車は結構です、と固辞して】
【そこで少し前の問いかけを思い出す】

「――国は、人の為にあるんですよね。
でも能力者は、人だって認めてもらえないんでしょうか
彼らだって悩んだり、苦しんだりするのに」

【忘れた方が良いとの言葉はきっと正しい。市世に詳しくなくたって魔防法の事は多少は聞き及んでいる】
【それでも目を閉じれば撃たれて死んでいった彼の姿が思い浮かぶ。あれは自分だ。周りの悪意に負けて歪んだ己の鏡であると】
【時間の経過があろうと忘れるなどはできそうにないと】

【――――そんなの、悲しいじゃないですか】
【最後の言葉は口の中だけで呟いて】
92 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 00:55:28.03 ID:kHDDRwano
>>89

【碧玉の瞳が糸目の男を見つめていた。値踏みをしているのはお互い様のようだった】
【こちらは笑顔の一つも浮かべはしない。普段ならばそうしただろうが、効かない相手に無駄なことはしなかった】


(…………話を聞く限りじゃ、たまたま出来上がった単なる成功例)
(何で表をふらついてアルベルトさんとやりあったんだ?)
(気絶させたのは失敗だったかもしれないな…………)

それで、その特別製の人工能力者とかいうのを、貴方が回収にきた、と
…………権力者たちが作成したというのなら、それは円卓側の能力者ですか
なら、貴方も円卓側なのですか?


【さらに会話による情報収集を行おうとしていたが、抱えていた男がうめき声をあげる】
【目を覚ましかけていた。眼帯の男の表情に苦いものが混じる。難しい判断をする場面になっていた】


(今、アルベルトさんが起きるのはまずいな……気が立っているときは言うことを聞いてくれない)
(それに、この人がその気になったら、戦うとか、そういうレベルの話じゃなくなってしまう)

失敬、ちょっと話し過ぎたようです
いずれにせよ、貴方たちの利害と我々の利害が衝突することがあれば、またお会いすることもあるでしょう
そうでないのなら、これ以上この場で腹の探り合いをすることもない


【風切り音と共に男の背中から竜の両翼が現れる。黒曜色の鱗が月光を反射し、翼膜が月明かりを遮る】


最後に一言、宣伝を
我ら『ヴィセリツァ』は決して、能力者の存在を許さない
人工であれ、何であれ、その悉くを殲滅する

故に、貴方はどうであるか知りませんが、その人が起きたら伝えておいてください
きっと、再び相見えるときが来るでしょう。そのときを楽しみにしていてください、と

────では


【一度、恭しく礼をする。まるで紳士がそうするように】
【翼が羽ばたき、大気を叩く。男の身体が浮遊。二度目の羽ばたきで急加速。暴風と共に夜空へと急上昇する】
【一瞬で、男たちの姿は見えなくなった】


//乙です!
93 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 01:01:14.81 ID:BuQUzRC70
>>90

「あァ、考えておォこう……ククク」 『うん、僕からも釘を刺しておくね』
『時が来たらよろしくね。――ただ、僕の研究所も僕が出入りしている以上、安全とは言い切れないけれども』

【――次の日に指輪が全員脚を生やしてどこかに逃げていた、なんてことにはならないはずだ】
【邪禍もユウトは今の所、チームの追手に見つかったりなどはしていない。が、いつ襲われてもおかしくはない】
【研究所に護衛付けておかないとなあ。魔物とかの。誰かに聞かせるつもりでは無いだろう、呟き】

「使い魔といィうか部下だな。――お前とは初対面じゃアねェぜ、こォいつはよ」

【コウモリの姿が変化していき、そして携帯端末のそれにへとなる】
【――前に邪禍が連絡先を交換するのに使っていたものと非常によく似ていて、言動からすると同一のようだが】

『カチューシャといえば、まあ交戦した軍の人たちも当然知っていたんだけれども』
『――なんというか、違和感があったんだ。彼女らの態度に』
『うーん、うまく言えないなあ。……うん、なんというか、その、……敵意とは逆方向の何かを感じたというか』

【何かが引っかかっていて、けれどもその正体が掴めず。】
【一回会ってみればわかるのだろうか――姿は新聞だと殆どわからなかったから、ニュースとかで……】

「あァ、そォの手はなァかなか悪くねェな。ククク、街中テロは俺様もよォーくとやァッている……」 『そしてボコられて帰る』 「余計なこォと言ィうな」
「とォにかく、危険に怯えてちゃア、テロリストは務まらねェッてこォとだ」

「そォう、拘束しィようとしィたらうゥッかり銃弾を脳天にぶゥちこんじまう」
「ヒャハハ、仕方がねェーなァー! ……まァ、交戦中に情報聞ィき出せそォーなら多少は引ィき出すが、全力で手ェを滑らせてやァろう」

【まるで悪魔が嘲笑うかのような、いや本物の悪魔だが、――とにかく、ろくでもない事を考えている笑みだった】
94 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2018/04/15(日) 01:14:13.66 ID:UuGYXOM30
>>92

「あいよ。覚えてたら伝えときますよ」

【やはり核心部分には触れない】
【そして軽口を叩いたのもつかの間。物騒な宣言を前に思わず笑いが噴出しそうになる】

「ぶふっ…!許さない?ははっ、ははははははっ!
 面白いジョークをかますもんですねえ。お宅らに生き死にの許可貰わにゃならんなんて
 聞いてねえんすけどねえ。ぁあー、夢想家(よっぱらい)共の戯言ってクソほど面白れェわ」

【お前らも能力つかってんじゃん。なのに能力者の一切合財を殲滅?馬鹿も休み休み言えよ】
【アンタの抱えてるそこの小汚ねえオッサンも紳士気取りのアンタもさ】
【笑いすぎて腹筋が死んじゃうよ。――犬っころ風情が。キャンキャン吼えてんじゃねえぞ】

            あんま調子のってっと――殺すぞ、馬鹿共が

【そんな猛毒交じりの笑みを浮かべつつ、羽ばたいて去っていく男達に手を振っていた】

「さて、…ノイン。てめえの回収も骨が折れるわ。
 機械に成り切れず、人を捨てきれず。こんなもんが及第点だなんて嗤える
 まあ、てめえにゃ別の仕事が山ほど待ってるんだからキリキリ働きやがれ」

【彼らもまた闇に消えていく。そして路地裏には誰もいなくなった】

//こちらこそお疲れ様でした!
//何日にもわたって絡んでいただき感謝します。
95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/15(日) 01:21:35.16 ID:qxLPEAhbO
>>93
【「頼むぜ」と念のためもう一度釘をさす。弄るだけならいいが、本当に脚でも生えて】
【大脱走なんてことになったら洒落にもならない。提供元に平謝りをするのはこちらなのだ】
【許されるかもはしれないが──なんとなく、そんな考えは好意に甘えているようで腹が立った】

【蝙蝠が携帯端末に変化すると、驚いたように思わず声を出す。「そいつだったのか」】
【生き物が端末に、というのも奇妙な感じはしたが、悪魔だからきっとなんだってできるんだろう】
【「ひとつくらい欲しいぜ」冗談っぽく言うが……そのお代は】
【ラテのグランデサイズ程度じゃすまなさそうなことくらいは、理解できていた】


違和感、だぁ────?は、恋仲とかじゃねぇのか?
カチューシャって女、相当な淫売だぜありゃ
一度喋ったことあるけどよぉ……態度に騙されんなよ、ユウト
敵は敵だ。味方になりそうなら引き込む。そうじゃなきゃ殺す。そんだけの、シンプルすぎる話だ
──いくら相手がいいやつでも、そこを履き違えると次に地面に転がる首は自分ってことになる

くく…………ぎゃは!それにしてもユウト、あんた意外と邪禍と仲良しじゃあねぇか
そうじゃなきゃ、「ボコられて帰る」だなんて台詞出てこねぇよ!
前は随分と嫌々従ってるって感じがあったけどよぉ!
ま、カニバディールに関しちゃどうするかはあんたらに任せるぜ
あたしはあたしで探すし、どっちが早いか競争ってな


【「んでもって──曽根上に関してもそうだな。頼むわ」】
【そう言って、悪い笑みは影を潜める。他に話すことはなかっただろうか】
【大体の連絡事項はこんなものだった気がする。忘れていても、連絡手段は確立された】
【思い出した時に連絡をいれれば────そうだ】


…………なあ、邪禍よぉ。あんた、魔力の使い方、わかるよなぁ
あたしさ、その辺からっきしなんだ。あるにはあるんだろうが、使い方が分からねぇ

いや──つぅのもよぉ、このイヤリングに魔力流せば使えるって言われたんだけどな
肝心の魔力の流し方ってぇのが分からねぇときた
悪魔のあんたなら、どうにかなると思ってさ
ド派手な爆発魔術を使うとか、そういうんじゃなくていい
ただちょろっと、こいつに魔力を流し込むコツさえ分かれば、それでいいんだけど…………


【「ラテ、飲み放題にしてやるからよ」──これは、黒幕がどうとかではなく】
【ごく個人的な依頼だった。どうやら、指輪と同様。ミラがつけているイヤリングも魔道具の類らしい】
【それも──能力者の異能が納められた代物。魔力を流し込むだけで使えるのだから、お手軽なものだ】

/申し訳ないです、ちょっと眠気がきてしまいまして
/明日は昼くらいからスレにいる予定ですので、ご都合よろしければその辺りから再開させてもらってもいいでしょうか
/もしも無理そうでしたら置きに移行という形でも大丈夫です!
/それでは今日のところはこれにて一旦失礼します。お疲れ様でした!!
96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/15(日) 01:24:04.81 ID:3CGnd4mQ0
【深夜――UTの一室。主に仮眠用として使われている部屋】
【そこに給仕の少女が運ばれてきたのは昨日――日付的には一昨日になるだろうか。なんでも、店の前に血まみれで倒れていたというので】
【何度も客として来ていたこともある通行人が担いで持ってきたのだ。怪我自体は大したことがなかったというので、あまり大事にもならなかったし】
【どこか病院に――というのは、そのうち目を覚ました少女本人が頑なに拒んだので、ひとまずはその部屋に、ということになってから、一日と少しが経っていた】

――――――、

【傷の痛む右手をかばうようにベッドに寝転んだ姿勢。今日は一日中それだった、飲食するために起きて来ることもなければ、誰かを部屋に入れることもなく】
【誰かが入ろうとしたら内側から鍵が掛けられている始末――扉越しに話しかけても返事は皆無。電話を鳴らしても音がしてこないから、電源は落としているらしい】
【そういう"引きこもり"――それこそセリーナがマスターキーを片手に強行突破してこないと"嫌だ"って言うみたいに、頑なで、だけど、自分ではどうしようもないと】
【どうしたらいいか分からないと、ひどく消極的に、曖昧な方法で、訴えているみたいに――、ああ、だけど、まっさらに静かな部屋の中、小さな音、携帯の起動音】

【ぼうとした目で様々な文字列を追いかける、嘘みたいに着信履歴が入っていた、幼馴染から。片っ端から削除する、もう今更怖かった、昔からの友人だなんて】
【巻き込んでしまったらどうしよう。最後の一つも消す。いくつか混じっていたもう一人の幼馴染からのメールも全部消しておく。違ったアドレスからも、もう一つ】
【よく読めないのが入っていた。一瞬何かと思って解読したなら、家でユーイが怒っているらしかった。帰ってこないから。すごく怒っている。とりあえず、消す】

【それで残ったのは、二通のメールだった。これは消す前に目を通す、目を通して――、宛先欄をなんとなしに確認して、悲鳴を上げそうになる。知らないアドレス。誰なのか】
【見覚えがないのはつまり自分がメールを送ったことがない人物、そしてあの日UTで話した面子、それからウェインやカニバディールの連絡先は、知っている、そのうえで】
【自分がメールアドレスを知らない人間を思い浮かべたら。携帯を壁に叩きつけて壊さなかっただけ上出来だったろうか、それだけは、なんとか、押しとどめて】

【――曽根上ミチカのこと。報告しなければいけないと思った。襲撃の後に現れたということは、やはりあれは黒幕からの襲撃であり、情報が共有されていて】
【それにミラから報告のなかった戦い方をした。あれが能力かもしれない。警察の服ではない看護師の服を着ていた。なら病院に居る可能性もあるのかもしれない】
【いろいろ伝えないといけないことがある。のに。宛先は今回のことで連絡先を伝え合った全員。だけど――、これを全員に、伝えてしまったとして】
【自分が曽根上ミチカの連絡先を知っていると伝えてしまったとして。誰かが「"仕事"をした」と嘘のメールを送って、相手をおびき出そうだなんて言い出したとして】
【本当にそれが実行されてしまったとして――――、約束を果たせなかったら、どうなるのかを考えたら。イップスしたみたいに指が動かなくなる、がたがた震えてしまって】

間違えてない……。

【――――――カニバディールからの返信はない。それだけ確認する。確認して、また、電源を落としてしまう】
【伝えるべきことはたくさんあった。あった、けど――それを伝えないことを、選ぶ。自分の都合のためだけに、自分の理由のためだけに、みんなに迷惑をかけたとしても】
【もう自分の護りたいものが握られていると知ってしまった後なら。今まで関わってきた全員が同じ風に握りこまれてしまうかもしれないと思わされた、あとなら】

【――ごめんなさい、小さな呟き声。ふっと暗転した画面に自分が映り込む。ひどい顔だなって、いやに他人事みたいに、思った】

【そのままぽいと投げた携帯が床にぶつかる音がする。壊れたとしてもどうでもいいと思った。――それで全部から解放されるわけないって、分かりながら】

/補足ぽいソロのやつでした、お邪魔しましたっ
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage saga]:2018/04/15(日) 01:25:25.38 ID:+CUwiPTbo
>>91

【── その問を放ったジェシーの表情を見ると、蓮華であっても、軽口を挟むことができなかった】
【今、この国を包む“世論”。 魔制法を進めたのは野党の議員達であっても。】
【幾分かの世論操作が仮にあったとしても。 ミニマムな人間の意思の総体であることは、確かだ】
【それが、あのデモだった。 そして、それに反駁したのが、あの犯人だった──、そして、彼は法に則って死んだ】

【 ジェシーの呟きが、音として放たれずともこの場に響く】
【ロロケルムは珈琲を啜ると、静かにカップを置いて── 】



まず、前提が間違っている。 厳密に言えば国は、“人”の為になどない。
国があるのは、社会共同体の維持のためだよ。



【口の端を釣り上げて皮肉げな笑みを浮かべる。 蓮華が思わず、抗議の声を上げかけたが】
【──それを視線で制して、ロロケルムは話を続ける】


奴隷制が敷かれている国では、奴隷は財産だ。
王権神授の国では、王は法の下にすらない場合もある。
…… いいかね、ジェイムズ君。人とは、法と社会通念によって定義されるのだ。

だとすれば、今、この国で起こっていることも不思議な話ではない。
非能力者が能力者を御すシステムと戦力を手に入れた結果としての、歴史の延長線上だ。
一種の刀狩りと言ってもいい。 ……クククッ、こう表現すると、いかにも“近代的”だな。


【“能力者”を、限定的にでも人の枠内から外す。 それを、法と社会が容認しつつある】
【ならば、こうなっているのも合理的だ。──ロロケルムは、そう言いたいのか】
【結果論的な論法だが、間違っては居ない。 だが、ジェシーが問いたいのは、そういう話ではないだろう】
【 ──この男は、それも承知している。「意地の悪い答えだったな」と詫びて、再び口を開く】


君の言いたいことは分かる。
今の世論は、いかにもやりすぎだ。 だが、それも世論には変わりない。
人々には、多かれ少なかれ、能力者に対する鬱屈があったのだろうよ。
……、ジェシー君。この状況を解決するには、君のような者が声を上げるしかないのだ。
あの犯人のように誰かを殺して、解決できるような事柄ではない。


 結局は。 能力者もまた、人間なのだと。 もう一度、社会に認めさせるしかないのだよ。 


【「さて、答えにはなったかな」──、ロロケルムは再び笑みを浮かべ、珈琲を啜った】
【何らの具体的な方策を呈示したわけではない。だが、この軍人は真にそう考えている】
【──、ごん、と壁に掛けられた時計が音を鳴らす。既に日付は、変わろうとしていた】
98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 02:00:11.02 ID:BuQUzRC70
>>95

「――ククク、良ォい値段すゥるぜ、こォいつはよ」

【過去に一度他者へ渡したことはあったが、あの時は何を対価として貰っていたか】
【とにかく、安い対価ではなかった。……見せ終えたからだろう】
【邪禍は携帯端末と化したメディアットを闇に変え、そして魔法陣へと吸い込ませた】

『はぐらかされちゃったから僕にもその辺りはよくわからないけれども……』
『……うん、敵は敵だね。転がすべき首は、あっちの方。わかってるよ』

『仲良しに見える……なら、ちょっと君の触腕引きちぎらせて貰いたい』
『大丈夫、痛いようにはするから。ひと思いにすっぱりと、なぁーんてこともない。安心だね』

【――ニコニコとした表情で、しかし目は笑っておらず】
【なんというか、隙を見せたら本気で言葉を行動に移しかねない、そんなオーラ】
【(もっとも、邪禍の扱う召喚術は被召喚側が蹴ることもできる。蹴らなかったのだから、多少は図星も含まれるかもしれない)】


「わァかるかどォーか。当然だ! ――むゥしろ、使えねェと困る」
「だァが、どォー表現しィたモノか。レオーテヴュートも基本直感でやァッてるだァろうしな」

【……少しの間考え込み、……当たり前のようにできる行動こそ説明が難しい】

「――変身能力使うノリで、こォう……ググッと使えばなァんとかなァるだァろう」
「まァ、あァれだ。……自分の"可能性"を信じりゃア良ォい。でェきるッて思えば、でェきる。多分」

『酷い説明だね。――けれども確かに、説明しろと言われても説明しづらいね。実際に見てもらって雰囲気を感じ取って貰うのが良いかも』
『――こうやって、息を吐く感覚で魔力を吐き出して……うん、最初はうまくいかないかもしれないけれど、何回も練習していればそのうちできるよ』
「おォい、レオーテヴュート! どォさくさに紛れてなァに作ってんだ!」

【ユウトが近くに落ちていた傘の骨の一部を拾えば、そこへ聖と魂破の魔力を流し込み――即席・悪魔祓いの棒が完成】
【邪禍は素早い動きでユウトから遠ざかる。自然とミラとの距離も開くだろうか】


/了解です、明日も大丈夫ですので続きはここでお願いします!
99 :キング ◆/iCzTYjx0Y [sage]:2018/04/15(日) 02:31:06.61 ID:XFW3fch+0
>>54

【名前もなく、姿形も不定形、ただ"影"とだけ呼称されていたそれら怪物は、無残にも霧散していった。】
【後に残るは騎士と魔人の二人のみ。剣と銃がそれぞれの懐に戻れば、改めて互いに互いを見やる。"影"の影響もあってか】
【先程まで光が奪われていた電柱に、灯が戻る。雷と同じく、二人のシルエットをくっきりと港町に落とした。キングはかぶりを振って。】


……バレたか? 傷一つ一つに刺した女の子の名前を付けてるんだ。
こっちの脇腹にあるのがエミリー、それから背中のがノエル、後は―――、

……心臓に近い所のに。"ウェイン"ってのがあるな。
―――冗談だよ、そう気を落とすな。まあ、死人を前に愚痴ってもしゃあねえしな。


【ぽりぽり、と頭を掻く。上手い事言葉が出てこない物だ。何せ数年ぶりの再会、しかも死を乗り越えての其れ。】
【恐らくだが、語りたいことは沢山ある。言いたいことも、聞きたいことも、一緒にやってみたかった事だって、幾つも幾つもあって。】
【だけれどそういった全てが、整理もつかないままにふわふわと二人の間には浮いたまま。どれから手を付けていいか分からない程―――時間は経っていた。】


ハッ。その脚で且つ能力者が、"常人"とは謙虚さもここまで来りゃ見上げたもんだな。
今に"なんたらかんたら異能制限法"だかに引っかかって吊るしあげられるぞ、お前を吊るせる奴が居るのかは知らんが。

―――……それは勘弁しろって。ギルレウスは"漆黒の楽園"にあるセーフ・ハウスできっちり保管してあるんだ。お前に斬られないように、な。
今でも時たま、遊びに行って会話してるぜ。サタンの悪口とか言うとすげえ喜ぶしな。……ま。剣も好きだが、オレにはハジキの方が似合い、だろ?


【昔馴染みの二人らしい、懐かしい単語が次々と飛び交う。そう、きっとこんな感じで良いのだろう。】
【何も格式張ってどれから話すか、決める必要なんてなかった。何方ともなく言葉を紡ぎ、何方ともなく想いを伝え。】
【そうやってぽつりぽつりと、二人の間にあった時間が解け始めていく。溶解した時の壁を跨いで、キングはようやっと彼の手を取る。】


バーカ。墓で寝てたやつと違ってオレはいつでもこんな感じで仕事に邁進してんだ。
鈍るどころか冴える一方だよ、平和にゃ程遠いし有難くはねえ話だがな。少しは鈍ってくれと思ってるよ、ああ。まったく―――、


……クソっ。ああクソっ。―――なんか言おうと思ってたんだ、罵る気満々だったんだ、なのに―――畜生。
ロクでもねえ台詞ばっかし浮かびやがる。また会えてよかった、だと? ふざけやがって、こっちはな、テメェが――――……、クソッ。






―――――……おかえり。


……、いや、まて。やっぱ今のナシだ。まて。もうちょっとイカした台詞を―――、


【一番言いたい言葉は言ってしまった。そんな所だろうか、彼はそれだけ言って黙ってしまう。】
【何はともあれ、"おかえり"と。顔を背けながらそう言って。女性にはすらすら出てくる口説き文句もキザな言葉も】
【こういう肝心な時には全然役に立たなくって。はぁ、と深いため息を一つついてキングは、空を見上げる。―――まあ、とりあえず。】


……、雨。濡れる前に移動するか。よう、男は乗せねえ主義だが1秒につき1万って契約で乗せてやるよ。

【屋根のある場所に移動、か。キングが顎で示した場所にはかつての愛機とはまた違う、】
【レッドにシルバーのラインが入ったスポーティで素早そうなバイクが停まっている。そういえば―――】
【銃に関してもそうだが、矢張り時間が経っているだけに"あれこれ"変わっているらしい。乗るか? とキングはそう尋ねた。】

/おかえりなさいませ!
100 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 12:37:12.80 ID:dHQFkDBzo
>>27

「多分、全国に適用するつもりじゃないかしら」
「この前起こったテロから、なんにも学んでないのね──」


【武装と能力が噛みあえば、どうなるか──先日のテロでよく分かっただろう】
【それに、主犯の彼らは能力を“無理やり”開花させる薬物も開発したらしく】
【如何に魔防法を盾に事構えたとしても、彼らのほうが上手に決まっているのに】


【プレートの上も徐々に寂しくなってきて、ハンバーグを食べてしまえば】
【残りはソーセージだけになる。惜しげもなく数口でそれを食べると、ナイフとフォークを置いた】
【満足、それだけ。普段こんな食事は取れなかったし、ありつけても酒場の安い食事だけだったから──】

【彼女の食事を見れば、美味しそうな品が並んでいて】
【まあ自身からねだるような事はしないけれど──左手で頬杖をついて彼女の話を聞いていた】


「ま、お互い無理はなしってことで。生き残るにはそうするしかないわ」


【特区で味わった苦い経験は、引くことをマリーに覚えさせた】
【無理だと思ったらすぐに引くこと──要は戦略的撤退とも言えるもので】
【無理をせず、命の危険が迫ったらすぐに離脱する。これが生き残るために重要だと、そう思っていた】

// お返し遅れてごめんなさい、昨日は何も言わず離れてしまいました……
101 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/15(日) 15:47:45.72 ID:NhnpxeeoO
>>98
【良い値段がすると言われ、少し考え込む。果たして今の自分の給料で買えるだろうか】
【その辺のペットショップに並んでいる血統書付きの連中とはまたわけが違う】
【「金貯まったら声かけるわ」と半笑いで返した。その頃にはきっと欲しくなくなっている】


ま、敵の事情は敵の事情だ。こっちには関係が……………………待て待て待て待て待て!
おい落ち着けって。なぁ!ちょ〜っとからかっただけじゃねぇか!
それに引きちぎられるのはこないだ体験済みなんだよ!
あれ痛ぇんだからな!!ほんとよぉ!だからやめろって!!


【引きちぎられる。その響きに、こちらもついユウトから距離を置く】
【今は触腕を髪に擬態させているから分からないが、先日引きちぎられた傷跡はまだ治りきっていないのだ】
【そして、魔力の使い方のコツとやらを聞けば──難しい顔。直感というのが、一番困る】
【何せこっちはその直感の働かせ方が分からずに聞いているのだが……こればかりは、仕方がない】


…………邪禍よりユウトの説明の方がなんぼか分かる気がすんのはどういうこった
いや、でも────息を吐くように、擬態するときのように…………

…………。…………分かんねぇな、クソ
なぁユウト。“それ”、使ってみてくれよなぁ!
そうしたらもうちょっと分かるかもしれねぇんだ!


【指先に魔力を籠めようとするが──そもそも魔力を込めるとはなんだろうか】
【ぎゅる、と爪の先が変化する。男っぽい指先や子供のもの、マニキュアを施された指など】
【千変万化。やってることといえば、指先だけの擬態だった。だが、魔力を扱うためには】
【“そう”じゃないことくらいはなんとなく分かる。結局、どうすればいいかなんて】
【もっと実例を見なくてはよく理解できないのだ。面白がって悪魔祓いの棒を使えと言いはしたが】
【半分は本気だった。魔力の流れやらを見れば、少しは何かが掴めるような気がする】
102 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 15:52:46.45 ID:kHDDRwano
【路地裏】

【昼間でなお薄暗さのある路地裏には血の臭気が漂っていた】
【原因は散乱した死体。数人の男たちが身体を引き裂かれ、すり潰され、恐怖に引きつった顔のまま絶命していた】
【その場に立っていたのはたった一人だけ。軍服姿の若い男だった】

【ブロンドの髪が僅かに差し込む日光に照らされる。美しく輝く髪は、右目にかかる前髪だけ暗闇のような黒のメッシュ】
【右目には眼帯があり、その周囲には爬虫類のような鱗が点在。左の瞳は碧玉の色合い】
【温和な印象を与える顔つきは、状況のせいか険しい表情を浮かべていた】


…………ちょっと、抵抗が激しかったな
持っていたのが竜の鱗なんて密輸品じゃ仕方ないか
売ればかなりの金になるから向こうも必死だ

…………それでも、竜となればこっちも黙ってるわけにはいかない


【男の足元には開かれたアタッシュケースがあった。中には黒曜色の多角形。竜の鱗だった】
【周囲の死体は密輸グループのものだった。彼らはこの男に偶然見つかり、そして殲滅された】
【当然、その最中には激音が響いていた。音を聞きつけてやってくる人物がいても不思議ではなかった】
103 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 16:02:10.07 ID:dHQFkDBzo
>>102

【フィールドワーク──なんて言葉が存在する】
【現地に赴いて状況を調査し、数字だけでは得られない現状を掴む】
【研究者も小屋の中に閉じこもるのではなく、外へ出て自ら考察するようになった】

【しかし、外出する理由はそれだけだろうか?】
【否、そんなはずはない。散歩や買い物、その他諸々の理由があることだろう】
【研究者然とした白衣を羽織った真紅の髪を揺らす女は、確かに路地裏にいた】


【昼間から、どうもこのあたりはじめついてならない】
【夜間は涼しいが、日差しがあるために蒸し暑さまで感じる始末】
【それでも直接日に当たることはないから、日焼けをすることもないと──】


「んん──?なんか、すっごい音聞こえたけど」


【金属音に悲鳴、爆発音。嗚呼、戦闘に違いない】
【こんな場所でやっているということは、何らかの交渉事なのか】
【それとも殺人をやらかした奴の元に自警団でも来たのか──のどちらかだろう】

【こつ、こつと靴底を鳴らしながら音の発生源に向かう】
【その瞳は好奇心に輝き、口元は期待からくる笑顔になっており】
【一体何が起こったのか、何をしているのか──という野次馬精神旺盛さを伺わせる】


「おやおや、何があったかと思えば。……この感じ、“魔翌力媒体”がある気がするぞ」


【散乱する鱗と死体。一人だけ立っているのは、軍服姿の青年】
【口元と瞳はそのままに、じっくりと観察していけば──なんとなく魔翌力の奔流を感じる】
【魔翌力媒体、と口にした。恐らくそれは、龍の鱗を指す言葉であって──】
104 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 16:02:38.88 ID:TFb9wH4a0
>>102

【昼と言う時間帯には、非常に似合わない】
【似つかわしくない、血と臓物と……戦場の匂いの一部】

「動かないでください……」
「何があったのかは解りませんが、この状況は見過ごせません」

【拳銃を構えながら、その中心に立ち尽くす軍服の男に】
【そう聞いたのは、付近の学校のセーラー服姿の少女だった】
【足元には、アタッシュケースがあるが、何かの取引現場で、話の拗れだろうか?】
【そんな予測を立てながら】

「あれ?あなたは?」

【つい先だって、自分の上官にあたる医官の部屋で見かけた人物?】

「石動少佐の……彼氏さん?」
105 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 16:08:07.77 ID:TFb9wH4a0
>>103

「ッ!?」
「い、いつの間に……あ、あの……」

【この状況を見ても尚、平静にしている人物】
【白衣を羽織った、深紅の髪の女性】
【声をかけたのは、付近の学校の制服の少女だ】
【拳銃を構えながら、女性に声をかける】

「あ、危ない、と思いますよ……その、この状況……」

【普通ならば、悲鳴の一つでも上げている所ではないか】
【なのに、この女性は極めて冷静に、極めて興味深げに】
【口元には笑顔と、瞳には好機の色が】
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 16:12:28.35 ID:BuQUzRC70
>>101

『じゃあ、なおさら都合が良いね……ふふふふふふ』

【――実際に使って欲しい、彼女からその言葉を聞けば】
【両手が空いていたほうが都合が良いのだろう、しかし地面に置くわけにもいかないので】
【持っていた指輪をとりあえず全て指に通して】

『うん、わかった。――と、言うわけだから、邪禍。観念してこっちにおいで』
「誰が行ィくか! お前に"ソレ"を与えたのォは、俺様を討ゥつ為じゃアねェと言ィッただァろうッ!」

【邪悪な悪魔であるそれの弱点は当然のように"聖"。また、同時に籠めていた"魂砕"も苦手とする】
【ユウトはそれを理解しているが故に、弱点属性である2つを実演で籠めたのだ。嫌がらせの為に】
【―― 一向に実演に協力しようとしない邪禍、それに対してユウトが行った動きは】

『堅いこと言わないで――サンダー・E・スパイダー。』 「おォいコラァーッ!!」

【尾の先端、本当に先端部の少しのみが変化し、――これは糸疣だろうか、そこから吐き出される糸は弱いとはいえ電気を帯びていて】
【それに少しの間怯んだらしい邪禍は動きが止まり……ミラに見えやすい角度へユウトは素早く移動】

「GYAAAAAAA!」 『……うん、大体こんな感じかな?』 「なァーにが"こォーんな感じ"だァーーッ!!」

【そして炸裂する、容赦ない、悪魔祓い棒の一突き。シャーベットに熱した鉄棒を刺した時のように、軽々と胸部を貫く】
【よく見れば、棒を持っている方の前腕と手の模様は水色に変化していて】
【良いチャンスだと言わんばかりに、棒へと同一の魔力を流し込み続けていた。……邪禍側もきっちり抵抗しているようだが、やはり弱点とあって中々厳しそうだ】
107 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 16:12:30.81 ID:kHDDRwano
>>103>>104>>105

【人の気配を感じ取る。数は二つ】
【少し派手にやりすぎたかと後悔した。とはいえ、れっきとした”立場”は持っている】
【問題は騒ぎを聞きつけて殺人鬼の類が来ることの方だったが、その場合は仕方なかった】

【現れた二人の人物。眼帯の男はまず両手を挙げて翔子の方へと振り向いた】
【相手の顔を確認すると「あ」と声が出る。それはついこの間に会ったばかりの人物で】
【────恐らく、酷い誤解をされている相手でもあった】


あー、どうも、この間ぶりですね
えーっと……まだ彼氏とかじゃないんですけど……
いや、”まだ”とか言うのはマズイな…………ともかく恋人ではなくてですね
ついでに言うとこの間のはちょっとした誤解がありまして


【そう言いながら両手を下ろし、今度は白衣の女へと向き直る】
【少女の方は無問題だ。立場も固いし面識もある。となれば、もう一人が何者か考える必要があった】


あ、すいませんね、僕、”こういう者”でして
彼ら、密輸グループらしくって、捕まえるときにかなり抵抗されましてね
この竜の鱗は没収しなくちゃいけないんで、あげたりはできませんよ


【白衣の女と、ついでに少女にも見えるように自警団の手帳を開く】
【つまりは保安活動の一環で行なったことだというアピールだ。適切かどうかはともかく】
【立場が不明な白衣の女への牽制でもある。おかしなことをするならば、と】
108 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/15(日) 16:26:17.08 ID:NhnpxeeoO
>>106

お、お、…………お? おぉおおおお!すげぇ!
魔力を使うってぇのはこんなことまで出来んのか…………ちょっと、触ってもいいか?

おらおらおらおらぁ!邪禍ぁ!もうちょっと頑張れよなぁ!
その感じだとまだまだくたばりそうにはねぇけどよ!ぎゃはははっ!!

【ユウトもユウトならミラもミラ。弱点属性を浴びまくっている邪禍を前にして、この態度】
【もしかしなくても、邪禍が苦手なものを浴びせられているということすら理解できていない可能性はあるが】
【ぎゃはぎゃはと品なく大笑いをして、──ふと、確かめるようにユウトの手に触れようとするのである】
【魔力の流れ。それを見るだけでは物足りないらしい。実際にユウトの手を介せば】
【その“流れ”とやらがより分かるのではないかとの考えだ。実際に分かるかどうかはさて置いて】


…………なぁ、ところでよぉユウト
散々笑っといてなんだけど、あれ大丈夫なのか?
こっちとしちゃ、あいつは割と大事な戦力っつぅか────


【──邪禍に聞こえないよう、ひそひそ声でユウトに尋ねる】
【こんなところで死なれたら、悔やむに悔やまれない】
109 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 16:32:24.52 ID:dHQFkDBzo
>>104-105

「そうかい?拳銃を構えてる君のほうが危なっかしいな」


【冗談を言った後、あははと声高に笑ってみせる】
【此方は“得物”を持たず、彼女は拳銃を持つ。見た目はどちらが危ないだろうか】
【引き金を引けば、人を殺せる道具だ。口元を歪めたまま、手元の動きに気を払いながら】


>>107

「恋仲かぁ、私もそういうのが欲しかった!もっと胸を張って言い給えよ」


【また声高な笑いを一つ上げて、彼の方へと目を向ける】
【誤解と言うのは恥ずかしくて隠すためだと、そう女は受け取って】
【目を細めて、楽しそうに二人と複数の死体を視界に捉える】


(ふむ、面倒くさいことになったな。正義の連中が二人、か……)


【右ポケットから煙草を取り出せば、指先に火を灯してそれに近づける】
【麻草の独特な臭いを漂わせながら、路地裏の奥へと煙は消えていく】
【彼/彼女は正義の連中のようだ。羽織る軍服がそれを証明している】


「えー、そうなのかい。私も世のためになる研究をしているんだけどな」


【といえば、アタッシュケースの中に入った龍の鱗をまじまじと見つめる】
【魔翌力の媒体としては有能な部類に入るし、逆鱗であれば余計に価値は増す】
【彼は密輸品と言っていたが、どうにかして譲ってほしいのだけど──】
110 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 16:39:05.62 ID:TFb9wH4a0
>>107

「え?」
「……恋人同士じゃないのに、あんな事、してたんですか?」

【少女の目つき、顔はより険しくなる】
【目に至っては、まるで最低な何かを見る様に】

「何の誤解があるっていうんですか?……まあ、二人の合意の元なら、別に……いいですけど、ただ軍の宿舎内で、その、ああいう事は……」

【思い出したのか、再び顔を赤らめる】
【やがて、男が自警団の手帳を見せると】
【その部分は、納得したように】

「自警団、ディミーアさんの部下の方、ですか?」

【解りました、と拳銃を下した】

「此方の白衣の方は……知り合いでは無いですよね?」

>>109

「これは、その念の為です……」

【見れば拳銃は既に下している】
【この状況での高笑い、真面な人間とは少し思えない】

「研究機関か、医療機関の方ですか?」

【とはいえ状況が状況だ】
【医療従事者か、あるいは何かの研究者】
【違法品の密売事件の様だったので、その関係で派遣されてきた誰かかと予測し】
111 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 16:45:32.82 ID:BuQUzRC70
>>108

『良いけれど――"魂砕エネルギー"に気をつけてね』
『魂を砕くとは言うけれども、正確に言うとあらゆるエネルギーを砕くモノなんだ。僕はそこまで扱いきれてないけれども』

【自身の手を触れようとする彼女を、ユウトは特に止めることはせず】
【――水の流れというか、血の流れというか。魔力が確かに、棒を経由して邪禍へと移動している】

「こォのタコぉぉーーッ! 止ォめろやァーッ!!」

【ただし――棒に実際に触れている部分とその周辺に触れてしまった場合】
【邪禍に流し込んでいるエネルギーがミラにも流れ込んでしまう可能性がある】
【あえて彼女へ向けて流す理由が無いため、そうなったとしても少量だろうが……】

『――うーん、癪なんだけど多分大丈夫なんだよね』
『一応あっちも"魂砕技"で抵抗してるみたいだし』
『それに、本当にピンチになったら魔法陣生成して逃げるから、今のところは問題ない。そういうことにしといて』

【その怪しげな笑みは事実を語っているのか、それとも彼にとって都合の悪い事実を隠しているのか】
【――胸部に風穴を空け、血の代わりに真っ黒でドロドロな魔力を垂れ流す邪禍】
【向こうの景色が透けて見える人の指のようなモノや同質の欠片が混じっているのは、先程食べていたそれがそのまま出てきたのだろうか】
【……ともかく、それでもなお平気で喋っているので、まあ大丈夫なのだろう。多分】

『あっ、……残念』 「やァッぱりこォいつに与えたのは失敗だァったか……」

【そのうち本当に嫌になってきたのか邪禍は棒に魔力を浴びせ、ミミズのような生物に変貌させてこの状況を収める】
112 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 16:48:35.14 ID:kHDDRwano
>>109>>110


いや、だから恋仲ではなくてですね……
そもそも”ああいう事”とやらをしていたわけではないんですよ
……そのあたりの誤解は後でちゃんと解いておいた方が良さそうですね

あぁ、万里子……あ、いや、万里子”さん”が知っていたから、君も知っているんですね
そうです、ディミーアさんは僕の上官です


【どうにも翔子の誤解は解けていないように見えたが、それは後回しにした】
【本当なら今すぐにでも説明した方がいいのだろうが、それどころでないのも事実だ】
【自警団の手帳をしまって白衣の女を見つめる。碧玉の瞳が見定めるように動く】


(路地裏にやってくる研究者……碌な人じゃない気がするけど)

どうやら竜の鱗に興味がおありのようですね
どういう研究にお使いになるのか、お聞きしても?


【態度や口調こそ丁寧だったが、言外に尋問の気配を匂わせる】
【会話を試みているあたりは白衣の女にとってはどうだろうか、まだ言いくるめる機会があると捉えるか】

【とはいえ、周囲の状況からすればこの男はこれだけのことをして竜の鱗を確保した、と考えることもできるかもしれない】
【容易に差し出しそうな雰囲気はなかった】
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 17:00:28.53 ID:dHQFkDBzo
>>110

「研究機関の人間だよ。水の国にある、セラフ研究施設さ」


【セラフ研究施設──最近設立されたばかりの研究所】
【表向きは魔術学や生体工学の実験を行っており、政府からも支援金を受け取っている】
【球体に巻き付いた蛇がシンボルであり、無名ながらも研究を続けている】

【──まあ裏向きは人体実験を行う、機関の研究施設である】
【地上の施設はハリボテに過ぎず、地下で多くの魔翌力に関する実験を行っている】
【中でも、魔翌力を持たない者に魔翌力を与えるという実験を主にしていて──】

>>112


「龍の鱗は魔翌力のフィルターとして使えるのさ」
「強靭な組織は大きな魔翌力を流してもヘタれないからね。高価でたまらないんだ」
「応用すれば、炎の魔翌力だけを取り出して銃弾に込めたりもできるよ」


【セラフ研究施設が研究所だと知っていれば、金銭の節約策だと理解できるだろう】
【現物からフィルターを作ることができれば、安上がりに済ませることができると】
【まあそういうわけで、欲しい理由を一通り述べた。嘘はついていない──ように見えるだろう】
114 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/15(日) 17:07:18.92 ID:NhnpxeeoO
>>111
【「コンサイ?」そう聞き返す。頭の中ではジャガイモだとかラディッシュだとか】
【その手の野菜がゴロゴロと邪禍に向かって投げつけられている光景が浮かぶ】
【いや、多分違うのだろうと自分でそのイメージを否定するが──エネルギーを砕く、などと言われれれば】
【そんな面白そうなものに、彼女が興味を示さないわけもなく】

【ユウトの手に触れた後、そろそろとその手は棒の方へと移動する】
【血の流れ。力の流れ。轟々と移動する何かの流れを、確かに感じて──途端】


…………っつ!


【エネルギーの逆流でも受けたのか。舌打ちのような悲鳴をあげて手を引っ込める】
【何か破壊されるようなイメージがあった。先ほどまで棒に触れていた手を見ても、異変はない】
【強いていえば、青みがかってしまっているくらいだろうか。血が青い彼女にとっては】
【傷口が腫れると、赤ではなくその部分が青みがかる。魂を砕く──エネルギーの影響か】


いてて…………なるほど、な。いや、色々とあんがとよ
おかげさまでなんとなくのイメージくらいは掴めてきたっつぅか?
それにしても────“これ”に抵抗できることが出来てるあいつ、なんなんだよ
割としっかり痛かったっつぅか…………悪魔ってすげぇんだな

邪禍ぁ!悪ぃな、協力ありがとよー!
んでもって、さっさと胸の穴塞いでくれよ、正直グロくてしょうがねぇ!
お前の腹の中身とかあんま見たくねぇからよー!ぎゃはっ、頼むぜぇ!


【今感じたエネルギーは、本当に邪禍に向けられたもののごく一部にしか過ぎないのだろう】
【だとするならば──巫山戯ているように見えるあの悪魔の強大さが伺えるというもの】
【ぎゃは、と小さく嗤う。とんでもないものを味方に引き込んでしまったと思うと】
【恐ろしさよりもまず、愉しさが込み上げて来た。その感情は中々隠しきれず】
【嗤いながら、邪禍に対しては礼を言うのだ。──協力、というのは。魔力に関してのものだけではなく】
【「んじゃ、ラテでも飲みに行くか」とその後に重ねて告げるのだ。曰く──飲み放題。サイズ自由】
115 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 17:15:45.13 ID:TFb9wH4a0
>>112>>113

「万里子?」

【随分と親し気に呼ぶ様子に、一瞬眉根がぴくりと反応する】
【だが、言い直され、そして話がディミーアの事になると】

「と言うよりも、元々ディミーアさんは我々諜報部の協力者です」
「私と上官の中尉がお世話になってますよ」

【どうにも、ディミーアからは自分達の存在は、部下の人達には伝わっていない様子だ】
【そしてもう一方】

「研究機関?セラフ研究所?」

【確か、比較的最近出来た研究機関だろうか?】
【魔術学と生体学の研究だっただろうか、と記憶を巡らせる】
【そこの研究者ならば、この品物とやらに興味を示してもおかしくは無い】
【あるは魔翌力を辿れたならば、この場に辿り着いたとしても、不自然は無い】
【だが……】
【何かが引っかかる】
【記憶の中の何かが……】

「――ッ!?」

【そうだ、確かこの人物は……】

「アスタン襲撃……Crimson?」

【確か、記憶の片隅のニュース、その報道映像の女性】
【そう呟くように言う、女性には恐らく聞こえる位置だろうが、果たして男性に聞こえたかは不明だ】

116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 17:27:25.22 ID:BuQUzRC70
>>114

【ミミズと化した棒を捨てて――流れていたエネルギーは生物に混ぜなかったのだろう、ただのうねる金属棒である】

『もう、気をつけてっていったのに。……いや、わざとかな?』
『ともかく、何となくでもわかったみたいで良かった』

『――元々アレは聖に抗うモノ。抗いきれなかった結果がコレだけどね。まぁ、だから対応する術もある……のかもしれないし』
『魂使技が絵面地味なクセに色々できるからね。どうやって封じようかな……』

【途中から邪禍を消す作戦の思考に切り替わってしまっているようだが……】
【なお、砕かれたエネルギーの部分はおそらく自然に治癒するだろう、物理的な傷と同じように】

「あァ糞……聖による傷は塞がり難いんだよ! 急に塞げと言ィわれてもだァな……」

【とりあえず詰め物で誤魔化してみるか。……邪禍の手から生成される魔力は、なんというか綿のようなもこもこ感】
【それを胸部の穴に押し込む。……明らかに何かで塞いでます感が強いが、先程よりは幾らかマシか】
【ついでにユウトが捨てた棒を拾えば、魔法陣にへと吸い込ませる】

「ククク、……あァ、行ィこうか。おォッと、レオーテヴュート。お前はどォーする?」
『僕は帰るね。アンタ見てると聖で溶かしたくなって仕方がない。後でお土産よろしく。追加で何かあったらそれもよろしく』

【その言葉の後、レオーテヴュートは闇となり邪禍が生成した魔法陣にへと吸い込まれていった】
【――それから、ミラの後をついていくだろう】
117 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 17:28:18.15 ID:kHDDRwano
>>113>>115

【セラフ研究施設。その名は魔術師であるこの男も耳にしたことはあった】
【政府からも支援金を受け取っている、一見すれば信用のできる組織】
【ただ、最近の情勢からいえば政府からの支援は信用の証明にはならず、むしろ疑念を深める要因となる】

【竜の鱗の利用法に研究者という立場、施設。どこにも矛盾している箇所はない】
【嘘を言っていないのだから当然ではあったが。未だに敵か味方かの判断は難しかった】
【最も気がかりなのはこの場に来て平然としていること、その一点だったが、確信を得るには弱すぎる】


…………何にせよ、これは没収しなくてはなりません
資金繰りの辛さは理解できますが、密輸品の横流しなどしては僕が犯罪者になってしまいます
申し訳ありませんが、諦めてください


【アタッシュケースを閉めて持ち上げる。相手の正体が何であれ、これを渡すことはできなかった】
【自分の立場は自警団だが、研究などの犯罪は極論を言ってしまえば”どうでも良い”ことだった】
【無論、幾ばくかの正義感ぐらいはある。だがそこまで疑わしくない人間をこれ以上詰問するほどでは────】


────待った
君、今なんて言いましたか?
<Crimson>と、そう聞こえましたが


【男の聴力はその小さな呟きを逃さなかった】
118 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 17:39:51.52 ID:dHQFkDBzo
>>115 >>117


「えー、仕方ないなあ。自警団も大変なんだねえ」


【研究者には変わり者が多いと、聞いたこともあるだろう】
【人が死んでいても、それを気にすることはない。研究の対象ではないからだ】
【しかし龍の鱗は貰えないことになり、ぶーたれた顔で彼を見る】

【閉められたアタッシュケースを見れば、諦めるだろう】
【まあ収穫もなかった。ただ散歩にしては刺激的だったし、まあいいやと】
【鉄の臭いを嗅ぎながら、煙草の白い煙をくゆらせていた──】


【Crimson──その言葉に、表情が変わることはない】
【ポーカーフェイスは得意だが、まさかこんなところまで知れ渡っているとは】
【相手は正義連中の二人。一人ならまだしも、二人となれば相手にするには厳しい】

【本格的に困った。どうしようかと、思考が脳内で堂々巡りを始める】
【多分、二人相手だと無理だ。負けるに決まってるし、そんな勝負はできればしたくない】
【流し目をして、表情も薄べったいものに戻っていく。緊急事態に対応する策を、練っていた】
119 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/15(日) 17:42:32.66 ID:NhnpxeeoO
>>116
【「ちょっとあれはキモいな」うねる金属棒を見て、一言。まるで溶かされていく液体金属だ】
【続けて」黒幕退治が終わるまでは我慢しとけよ」と。今度はユウトに釘をさす】
【別にいくら悪魔退治に精を出してくれようが構わないが──黒幕一派を打倒する前に】
【邪禍を消しとばされては、たまったものではないのだ。何せ、数少ない戦力の一つなのだから】


いや、悪ぃ悪ぃ。でも、そのままあの喫茶店行っちまったら女どもの黄色い悲鳴がすげぇぞ?
…………あぁ、もちろん良い意味でってぇことじゃなくって
んでもってそのまま警察に通報だ。ぎゃは、流石にそんなかっこ悪ぃことはゴメンだぜ!

ん、ユウトはもう行っちまうのか。じゃあな、なんかあったらまたメールくれや


【ユウトに大してはひらりと手を振って簡単な別れの挨拶をし──邪禍とはそのまま、連れ立って】
【件の喫茶店へと行くのだろう。「土産、ごってごてのケーキとかあるかな」等と冗談を飛ばしながら】
【約束通り、店での支払いはミラ持ちということになるのだ。会話の内容は、他愛のないものになるだろうか】
【もちろん、何かしらの情報交換をするのであれば応じるだろうが】
【──そびえ立つラテアートを前にして、久方ぶりの休息というものを彼女は感じていた】

/この辺りでしょうか、お疲れ様でした!
120 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 17:47:23.10 ID:TFb9wH4a0
>>117>>118

「……」

【状況を整理して考える】
【一方はアスタン襲撃のCrimson、その言葉に表情を変えずに、しかし何も言わない女性】
【もう一方は、こちらの呟きが聞こえた様子で、しかしCrimsonその人物の顔等は知らないであろう男性】

「はい、Crimsonと、確かにそう、言いました」

【男性の言葉に、はっきりとこう答える】

「しかし、この女性がそうである確証はありません、私も薄い記憶の中でしか話していないので……」

【それもまた事実だった、確証はない】
【そしてもう一つ、自分自身は現在の立ち位置の為】
【機関員の中の、円卓サイドの人物との戦闘は極力避けなければならない】
【彼女がCrimsonとして、彼女は黒幕側?円卓側?はたまたどの派閥にも属さない者?】
【ようは少女は、自分の行動を決めかねていた、相手の出方次第……】
121 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 17:58:04.91 ID:BuQUzRC70
>>119

「ククク、阿鼻叫喚となァる店内……最高じゃアねェーか!」
「通報さァれよォーと俺様は問題ねェ……が、まァ」

【今日は遠慮しておいてやろう。――本当に遠慮してくれるのだろうか、不安になる表情】
【一応、顔を見られただけで店内が大騒ぎになりかねない指名手配犯だ】
【懐から出してきた厳ついサングラスを道中で装備することとなる。……それ以外の変装は特に無い】

『うん、またね。……何かあったら、また。……我慢は、まあ善処するよ。うん』

【――】

「ククク、……おォい店員、注文だ。まァず、こォれをだァな……」

【そして邪禍はそのままミラと共に喫茶店で、他愛のない会話でもするのだろう】
【特に追加で聞きたいこと・伝えたかったことも無いらしく、あるいは忘れていただけなのかもしれないが】
【ともかく、いつもどおりの態度だった。色々と上から目線で、そして遠慮の欠片もない。それ】

【――さて、先に帰ったユウトは色々とすべきことが増えた】
【指輪を安全に持ち歩くためのアレコレに、既に敵襲があったとなればUTや研究所を護るための術も用意しなくてはならず】
【そうだ、軍の人たちに指輪を渡す必要もあるかもしれない。後で連絡しよう……ああ、忙しくて忘れないといいけれども――】

/お疲れ様でした!
122 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 18:00:45.96 ID:kHDDRwano
>>118>>120

【何だか厄介なことになってきていた】
【目の前の女が本当にCrimsonだというのであれば、一つの国さえ落とした大罪人だ】
【いくら主な目的が他にあるとはいえ、見逃すのはあまりにもリスクがある】

【とはいえ、確証は誰も持っていない。尋問するのは良心が咎める。そういう男だった】
【思わずため息が口から漏れる。たまには警ら作業でもと思えばこれだ】


(さて、どうしようかな……アルベルトさんやスクルータならぶちのめすんだろうけど)
(人違いだったら大事だ。かといって、多分、確認するのは難しい)
(賭けに出るのは…………いろんな意味で良くないけど)

んー…………それじゃあ、そうですねえ
とりあえず身分証を見せてもらって、その上でちょっと同行してもらっても?
詳しい話は署で、ってやつですね。そんなに時間はかけないと思いますが


【Crimsonである可能性のある女に、男はこう言い出した】
【ついてくるならそれはそれ。恐らくは口を割らせることは出来ずに、短時間で解放するのが関の山】
【もしも逃げ出すようであれば圧倒的に”黒”である可能性が高くなる。要するに反応の方が重要だった】
123 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 18:08:50.90 ID:dHQFkDBzo
>>122

【あー、まずいまずい。これはまずい】
【彼女がCrimsonと言いました、と言ったのなら更に横目になって】
【どうしようかと急いで思考を巡らす。どうすればこの窮地から脱出できるだろうか──】


「──やれやれ、人違いも大概だな」
「先程も言っただろう、私はセラフ研究施設の研究者だと。どこに機関と関係が……」


【言ってから気づいた。うん、自爆だね☆】
【口端がゆっくりと持ち上がり、歪な形の笑みを作っていく】
【まずいと気づいてから遅いということもある。現実はこんなものだ、仕方がない】

【震える手で櫻の身分証明書を取り出す。本名の欄には赤崎桐子と書かれており】
【それを確認するしないは別として、額から汗が流れ始める】
【自分の意識の甘さに深く後悔しながら、後は彼/彼女の動きによって変わってくるだろう】
124 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 18:20:07.15 ID:TFb9wH4a0
>>122>>123

「……ッ!?」

【まさに、人違い、そう言った直後だった】
【誰も機関の話は口に出してしていない】
【Crimsonの話しかしていないのだ、何故、聞かれても居ない機関の話が出るのか】
【確定だ、この人物はCrimsonだと、しかし、重要なのはそんな事では無い】
【Crimsonがどの派閥群に属するのか、それだけだ】
【故に少女のとった行動は……】

「待ってください」
「何故、Crimsonが機関の人間だと知っているのですか?」

【下げた拳銃を、再び上げて】
【だが、同時にどちらの人物にも、その先を向けられるような姿勢となる】
【必要があるならば、非常に不本意ではあるが、Crimsonの味方をしなければいけない】
【今は、そういう状況、諜報員は決して高潔な正義の英雄ではない】
125 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 18:28:51.08 ID:kHDDRwano
>>123>>124

【女に────赤崎に歪な笑みが浮かび上がる】
【一方の男の方はといえば、もはや苦笑いだ。呆れていると言ってもいい】
【まさかそんなミスを向こうから犯すとは想像もしていなかった。そりゃあそうだ、苦笑もする】


貴女…………もはや同情しますよ
こう、何と言いますか、もうちょっと、ねえ?
ありますよね、本当に…………いやはや


【震える手で差し出された身分証を確認。ついでに顔も確認。冷や汗だらだらである】
【思わず笑ってしまう。気の抜けたような笑いだ。今ひとつ、こちらは緊張感が足りない】
【それは相手が科学者だとかそういうのもあったし、あとは性格もあった】

【とはいえ、あまり気を抜いてばかりもいられない】
【少女の方は銃口を向けていた。本当ならこういう反応の方が普通だった】
【止めはしないが、こちらは武器を向けたりはしない】


ここで色々と話を聞かせてもらえれば、移動や戦闘の手間が省けます
僕もここの死体をこれ以上、増やしたくはありません
彼女も撃ちたくはないでしょうしね、協力していただけませんか?


【少女が緊迫した雰囲気を出しているのを利用して、こちらは温和な表情で対応する】
【アメとムチ、のようなものだ。だが、少女が場合によっては敵対し得るということには気がついていない】
【その銃口の向き方に、違和感だけは覚えていたが】
126 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 18:45:26.12 ID:dHQFkDBzo
>>124 >>125

【彼女の言葉に、思わずそちらの方を向く】
【なぜそのようなことを言うのか──もしかして、正義ではないのではないか】
【彼女の存在が、自身に希望を与えた。恐らくこの場を生きて切り抜けられる】


「──まあ、誰の死体か分からないけど。聞きたいことがあったら、どうぞ?」


【貼り付けたような笑みから、徐々に自信ありげな笑みへと戻っていく】
【瞳もその輝きを取り戻し、彼に聞きたいことがあったら聞けと言うのであった】
【すぐ側にいる少女の方にも注意を向けながら、二本目の煙草を吸う──】
127 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 18:54:25.45 ID:TFb9wH4a0
>>125>>126

「では、確認しますCrimsonさん」

【一呼吸おいて】
【問いかけを開始する】


「貴女はどの『派閥』に属して動いているのですか?あるいは『誰』に命じられて?」


【円卓か黒幕か、はたまたそのどれでも無い別の物か】
【少女にとって重要なのはそこだった】
【そして、隣の男性は、こちらとは真逆にどうにも優しい口調の対応だ】
【だが、言葉からすれば男性はこの場での戦いは望んでいない】
【ならば、より都合がいい】
【嚙み合わないならば、行動は決まっている】
【少女は、Crimsonと男性、両方に向かって同時に警戒をしながら】
【問いかけをした】
128 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2018/04/15(日) 19:02:54.48 ID:vTz7mg6O0
何か草だ
129 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 19:05:44.30 ID:kHDDRwano
>>126>>127

【男も軍服のポケットから箱を取り出し、煙草を一本抜き取る】
【指に挟んだままそれを振ると火が灯る。魔術の無駄な使い方の一つだった】
【煙草を咥えて吸い込み、空に向けて煙を吐き出す。気分が少しすっきりした】

【そこに少女の言葉が挟まれる。脳裏に疑問が浮かび上がる】
【彼女の質問の意味は分かる。今のご時世、派閥といえば公安絡みだろう】
【黒幕なのか円卓なのか。問題は、何故、今そんな質問をしたのか、だ】


(赤崎桐子、彼女が機関の関係者なのはいい)
(それが何で派閥の話になるんだ……? というより、何故それが重要なんだ)
(…………ロッソさん、貴方から聞いていたより状況は複雑そうですね)

とりあえず、彼女の質問には答えてあげてください
僕からはそうですね……ベタな質問ですが、目的でも聞きましょうか
世界征服とか権力とか金とか、色々あるでしょう? 何がしたくてこんなことを?


【厄介なことに、自分の置かれている状況を正確に把握できていなかった】
【そのことは一切表に出さず、質問に答えるように促しながら、こちらからも質問を重ねる】
【大雑把な問いかけだったが、大仰な犯罪を行う相手であれば重要な話だ】
130 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 19:12:17.81 ID:dHQFkDBzo
>>127 >>129

「──『円卓』だ。誰に命じられたことでもないさ」


【この前のアスタン襲撃計画は、円卓の王の手で組まれた】
【これを言ってしまうとマッチポンプがバレるため、口にしないが】
【それ以降、度々協力をさせて貰っている。その流れで、円卓に加入した】


「目的か……。簡単に言えば、“すべての人間が魔翌力を持てるようにすること”だ」
「一般人だろうが、能力者の素質がある人間だろうが。皆魔翌力を持てるようにする」


【以前から、望んで魔術を使いたい人間のための研究を行ってきた】
【今となっては反体制派として見られかねない研究なのだけど】
【まあこのくらいなら話しても問題はないだろう。他には、と軽く聞いて】
131 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 19:19:14.43 ID:BuQUzRC70
>>7
//とりあえず再度投げます!
132 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 19:20:44.35 ID:TFb9wH4a0
>>129>>130

「……ッ」

【喫煙者二人に挟まれ、少々不快な顔をするも】
【銃は降ろさずに、話を聞く】
【そして……】

「……なるほど」

【男性は別の質問をしているも】
【こちらの答えは確定した】
【非常に、極めて不本意な答えだが……】

「では、私は今の所、気持ち半分程度は、貴女に協力するしかありませんね」

【拳銃を今度は男性に向けて】

「非常に不本意ですが……」
「そこの方、石動少佐、ディミーアさん、すみません」
「今は、こうするしか無いのです……大人しくして下さい」

【自警団の男性に向き直り、拳銃を向け、こう言った】
133 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 19:36:47.58 ID:kHDDRwano
>>130>>132

【円卓。そうなのか、という程度の感想しか出てこなかった】
【上官であるディミーアは公安の問題に深く関わっていたが、それは彼の”個人的な行動”だ】
【部下であるこの男は全く無関係、とまではいかないが、積極的に関わる立場にいなかった】


あれ、悪者のわりに面白そうなことしてますね
もっとこう、無茶苦茶な目的があると思ってました

その研究は普通に良さそうですね
僕は元から魔術師でしたが、後天的に魔力を増大させた経験がありまして
うん、いいですね、それは。凄くいいです

ちょっとやり方があれですが…………まぁ、”しょうがない”ですね


【それよりも男は赤崎の目的の方に興味を示した。いや、興味どころか賛同さえしていた】
【魔術は技能である、というのが持論だ。それを全ての人が使えるようになるというのは技能がより一般的になるということ】
【それ自体は歓迎すべきことだった。やり方が少し問題だったかもしれないが、それは仕方のないことだろう】

【何か巨大な目的を達成するためにいくつかの犠牲を伴う。それは受け入れざるを得ないことだ】
【少女が顔を顰めるのでなるべく煙を彼女に向けないように吐く。それぐらいの気遣いはしてもいいだろう】
【────ふと、隣を見たらそこには銃口があった】


…………えーっと?
何でそれ、こっち向いてるんです? 僕、何かしましたっけ?

もしかして二対一で戦うとか、そういう感じですか?
それは…………あんまりオススメしません
君は彼女の同僚ですので殺したくないですが、僕、隊長と違って戦いだすと加減とかできないんで


【驚くような言い方をしながらも、しかし男が慌てる様子は一切なかった。初めからある程度、予想していたように】
【今までに少女にはそういう片鱗があった。理由までは分からないが、こうなることも考えはした】
【銃口を向けられても構えさえしないのは、余裕か傲慢か】
134 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/15(日) 20:12:14.71 ID:HehRfN3ho
>>131
/まだいらっしゃいますか?
135 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 20:12:21.63 ID:dHQFkDBzo
>>132-133

「無茶苦茶な目的を持つのは、戦線に立つ人間だけで十分だな」
「普通の研究所で、そんな実験ができると思うか?役に立たないって言われて終わりだ」


【魔術は技術である、ということは彼も存じているのだろう】
【すべての人が使えるようになれば、能力者と非能力者の差はずっと縮まる】
【そう信じて、何年もこの研究を続けてきたのだ。一般の研究所であればできないだろう】


「はあ、君が誰か知らないけど。銃口は下ろしたほうがいい」
「彼も私を[ピーーー]気はないのだろうし、君も余計な事態になってほしくないだろう」


【少女が彼の方に銃口を向けたから、呆れるように首を振って】
【その言葉は暗に身分を明かせ、と言っているかのようで】
【それに彼もそれなりにやり手のようだ。魔翌力を増大させた経験がある、というのだから】
136 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 20:20:08.45 ID:BuQUzRC70
>>134
/おります!
137 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/15(日) 20:25:26.81 ID:wD3fXjpv0
>>88


…………、……――――――。


【わざとらしいその声色は、完全に見破られていたといって良いだろう】
【その態度も、金だ、身体だという言葉にも意味がないと見抜いている】
【そも、求める所はそれではない。そんな物は必要ない、という沈黙】
【打ち破られるのは女が地べたに座り込み、指先を綺麗とは言えない地面に付いて】
【深々と。それこそ、殺そうと思えば首を落とせる程に頭を下げると】
【袖で口元を隠しつつも怜悧な瞳を女に向けて、「まあいいでしょう」と言葉をかける】


……少しでも真心という物があるのなら、今後は相手を見て話すことですねえ。

さてさて。貴女もただの白痴ではない、随分とお友達想いな方だと分かったわけですし
何処から話すかを決めましょうか。…――頭、上げてもいいですよ?


【――そこから話すのは、そもそも"黒幕"と"円卓"とは何かという大きな所から】

【政府、機関、公安が入り組んだ複合構造。「魔制法」を勧める"黒幕"の野望を食い止めるため】
【鈴音をはじめ、悪魔や機関のナンバーズまでもを巻き込んだ"Mチーム"という存在が発生し】
【中でも―これは多分に予測が混じっていたが―鈴音はその中心的な存在になりつつあって】

【一方で、自分はMチームを支援する、"円卓"の支配者に雇われた存在であり】
【いわば実働部隊にあたる鈴音に会ってみようとしてみたものの】
【大々的にUTを訪れるわけにもいかず、不安の残る通信も使いたくはない】
【ではどうするかと動きあぐねていた所である、なんて話をして】

【それから、鈴音が電話に出ない――あるいは出られないのは】
【"黒幕"側の六罪王であるロジェクト、もしくは"婦警"が原因ではないか、とも口にする】
【拘束、恐喝、恫喝、拷問、人質。幾らでも手段や状況は想像できたが】
【結局の所は分からない。それで貴女は何か心当たりがありますか、と――そこまで言って、妖狐は口を閉じた】
138 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 20:29:12.50 ID:TFb9wH4a0
>>133>>135

「不本意ですが……」
「し、仕方、ないんです、彼女の事は見逃してください」

【見れば銃口は震え、言葉は覚束ない、要領を得ない者に代わっている】
【本心は……】

「現在の立場上、私はどうやらこの人に……機関員Crimsonに味方しなければいけないらしくて」
「すみません、どうか見逃して下さい」

【それは只の意思表示】
【少女も本気で事を構えたいとは、微塵も考えて居ない様だ】
【立場や立ち位置上、そうせざる負えない、それだけで】


【だが、状況は全く予想のつかない方向に転がり始めた】


「……」
「櫻国魔導海軍曹長、那須翔子……」

【それだけCrimsonに告げた】
【自らの所属、階級、名前】
【そして彼女の言と男性の言】

「……本当に、彼女と戦う気は無いんですね」

【見れば、機関員の研究に興味深げな男性】
【どうにも本気で、戦いを起こす気は無い様子だ】
【これはかなり意外だった】
【ディミーアの部下と言っていた為、てっきり円卓サイドのCrimsonと知れば、即交戦状態に入る物と考えて居たためだ】
【ならば、こちらもこんな物を晒す必要はない】
【半分演技みたいな物だ、意味など無い】

「良かった……すみません、こうしなければいけないらしいので、今の内だけは……」

【男性に構えた銃を下す】
139 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/15(日) 20:32:59.94 ID:HehRfN3ho
>>7

【森の中に相応な、何とも豪勢な雰囲気の二人】
【落ち葉を踏みしめる音がしたなら、その先には一つの人影があって】
【うーん、いないなぁ、なんて声が漏れた】

【少女がひょっこりと藪の中から顔を出した、二人を見つけて、ぺこりと挨拶】
【お食事の準備中失礼します、と声をかけて近づく】


……あっ、すいません! この辺りで野生の鹿見ませんでしたか?
少し変わった子で、角が片方だけ欠けた子なんです
多分前にも猟師か何かに襲われたんでしょうね……すっかり怯えてたんですが

ちょっと前からこの森に来てて、その時に仲良くなったんですよ
……こっちに来て、まだ友達が少なくて──それもあって
今日も会いに来たんですけど、全然姿が見えないんです


【染めたての茶色い長髪を、紅細工の簪でポニーテールに結って】
【紅いキャミソール状の半襦袢の上から、長い白羽織を着こなす】
【黒いニーソにブーツ、黒曜石色の瞳をした少女であった】
【白木と黒木の鞘に包まれた太刀を二本、左の腰に添えている】

【うーんと言いながら辺りをきょろきょろしているだろう】
【──絶賛解体中の鹿、その角を見てみればもしかしたら片方欠けているかもしれない】
140 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 20:41:31.86 ID:kHDDRwano
>>135>>138

【震える銃口に覚束ない言葉。誰が見ても分かる。彼女はこういったことに慣れていない】
【実際のところ機関員を見逃すというのは、かなり微妙なところだった。上官たちは殲滅を命じるだろう】
【だがこの男自身は、機関員そのものに恨みはなかった。今回のように、必要であれば柔軟に対応する】

【銃が下されて、一度、煙草の煙を空へと吐き出す】
【表情には安堵。赤崎とは戦う必要がなく、翔子とは戦いたくない、というのが本心だった】
【それが回避できたのであれば、何も問題はなかった】


軍属ってのは厄介ですね、自分の考えとは違うことをしなくちゃならない
軍属だったことはありませんが、企業務めだったので苦労は分かります
世の中、どういうわけか、自分以外の人に命じられなければ生きていけない。おかしな話ですよ


【翔子の表情を見れば、それが本心からくる行動ではないと、すぐに分かった】
【言葉には深い同情があった。遠くを見つめる碧玉の瞳には、ありし日の記憶が映っていた】
【頭を軽く振って、現実に意識を引き戻す。今度は赤崎に向き直った】


何かと面倒な状況になっているのは知っていますが、僕は公安絡みとは無関係でしてね
そういうややこしい話よりは、貴女の研究の話が聞きたいところです
何でしたら、個人的に協力することも出来るかもしれませんね


【翔子と赤崎、それぞれにどう映るだろうか。男は協力さえ申し出るのだった】
141 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 20:41:38.77 ID:BuQUzRC70
>>139

「あー、けっこォーくるなコレ」
『無理はしないでください。一度に治せる傷ではなかったということは、それだけ重いということです』

【まくった袖を元に戻しつつ、鹿の解体に勤しむ男。時々痛みからか手が止まり】
【一方の女性は黙々と作業にあたる。2人ともかなり手慣れてるようで、これが日常的な行為ということがわかる】
【――当然のように血に怯むことはない。なかなかグロテスクな現場となっているが】

「――野生の鹿? いっぱいいたぜェ」
『そうですね、この辺りは鹿が多いですから……なるほど、角が片方だけ欠けていると』

【ちらり、自身が解体している鹿の角を確認する。……なんだか、片方だけ欠けているような】
【諸事情により争いごとは避けたい。女性はいかにも解体作業の一環であるかのごとく移動する】
【移動先は、相手から角を隠すような位置取りだ。ちょっと露骨な気もしないではない】

「そォーいえば、コイツの角ちょっとなんかなってたよォーな。片方だけ」
『気のせいです。それか、あなたが蹴った時に割れたのでしょう』

【そんな女性の配慮に全く気が付かない彼は、彼女を背中から撃つような真似をするのだが。】
142 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 20:51:50.70 ID:dHQFkDBzo
>>138

【櫻国魔導海軍、という言葉を聞けば目を見開いて驚きを示す】
【一国の軍隊が、円卓に与しているというのだ。思わず驚いてしまったらしく】
【暫くして考えこむように右手を顎に添えた後、静かに口を開いた】


「那須翔子ね、よろしく。私は赤崎桐子、Crimsonの方が有名だろうか?」


【彼女の名前と、自らの名前を噛みしめるように言う】
【しかし不思議な感覚だ、混沌を招く機関の一派に国軍が協力しているとは】
【彼女に銃口を向けられていないことにも、実感が湧かないでいた】


「ほう、私の研究の話か。よろしい、ならばざっくりといこう」
「ヘモグロビンのように大気中に存在する魔翌力を呼吸によって取り入れる、MGC因子を投与する」
「この因子は細胞内に入り込み、増殖とともに数を増やす。故に若いうちに投与する必要があるわけだ」


【研究の話が聞きたい、と言われて目を輝かせて自身の研究の話をする】
【細胞内に投与された因子は細胞分裂とともにその数を増やし、次第に貯められる魔翌力も多くなる】
【しかし細胞分裂により数を増やすために、比較的若いうちに投与する必要があるようだ】
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/15(日) 20:53:09.78 ID:HehRfN3ho
>>141

【──ぴくり、彼女の耳が反応する】
【"鹿"──? 男性の失態はまずその一手、通常あまり自然生活に触れていない少女は】
【解体されている様子を見ても、それが何の動物か分からなくて】

【──そんな筈ない、と焦る気持ちを抑えた】


あ、あはは……! そうですよね、し、鹿なんて一杯いますよね!
祖国にも一杯いましたし! 春になると落ちた桜を食べに来るんですよ
お腹壊すかもしれないからって、言ってもすぐに来ちゃって……

あ、あら? 角が欠けてる鹿が他にもいらっしゃるんですね
いやー世の中は広いですね! もうびっくりです!
久しぶりの本土も驚きがいっぱいな──


【お願い、と念じながら二人に近づいていくだろう】
【爽やかな春の香り、櫻の香りに近い淡い芳香が流れて】
【彼女は見る、解体中の鹿の顔を──多分常人にはわかるまい】


────!! あぁ…………!!
瑠璃ちゃん……こんな姿になって……!!


【愕然、との言葉が相応に、がっくりとその場にうずくまる】
144 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/15(日) 20:57:58.95 ID:hWBJj/qH0
>>137

【冬ではないからそう冷たくない地面の温度。それはかえって生ぬるくって不愉快だ、よく分からない生き物の背中に乗っているかのように】
【それでも黒猫の女は静かに――相手がルールに則った言葉を発するまで、そのままにしているだろう。しんとした静寂――やがて言葉があれば、するりと持ち上がる】
【重力に任せて落ちた髪を耳にかき上げて――赦して"いただいた"礼を簡素に。ただしそこはすでに本筋ではなく、話題は変わる――すらと立った足にはまだ砂粒がついていたけど】

…………、いいえ、知りません、何も。
近頃……そうですね、避けられているのかとは、思っていたのですけど、……そういう方ではありませんから。

【――第一声は、それだった。ならば先ほどの態度もやはり本当だったのだと知れる、この女は、何も知らない。――知らされていない、意図的に】
【助けを求めることも、協力を仰ぐこともなく、まして最近は距離を置くようにしていたというのだ、ならば、あの少女は、この女を巻き込まないように動いていた】
【…………と思って、おそらく間違いではないだろう。ついでにこの女からするとそうやって人を避けたりする人ではない、らしい】

そうしたら、昨晩辺りから本当に連絡が取れなくなりましたので。

【曰く、メールは判断できないのでともかく、電話は今までは鳴っていた。通話アプリも既読のマークはついて、要件次第では返って来ることもあった】
【だけど――昨晩からは電話は鳴ることもなく繋がらない。通話アプリの方も全く見ていない、ということらしく。しばらくそんな態度が続いていた、ということもあれば】
【こんな脂っぽい細道で鬼のように相手の携帯に通知を送っていたらしい。それもどうかと思うけど――ひとまずそれは、さておいて】

――――――、わたくしたちも、別に、過度に関わっているわけではありませんので。大人……ですから、お互いに。

【どうとも表現しがたいような、表情だった。おそらくこの女は相当あの少女に入れ込んでいる。そのうえで――全く何も知らされていなかったことを、本人でない、他人から聞く】
【まだ目の前のやつが嘘を言っているんじゃないかとどこか疑うような目をしていた。その反面で、本当にそうだったなら――絶対に言ってくることはないだろうな、とも、思った】
【家の場所は知っている。職場も知っている。仕事の内容も。けれど、あの少女の全部を知らされているわけではない。幼馴染だからと言って、何もかも知っていることは、ない】

【そういう意味では――あるいは相手よりも"知らない"。ただ相手より優れている知識があるとしたら、それは、もう、少女がどんな風であるかとか、そういう、話になって】
【それも無関係ではないのかもしれないけど――とにかく、連絡がつけられない時点で、この女から聞き出せることはあまりない、のかもしれなかった】
145 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 21:01:49.47 ID:TFb9wH4a0
>>140>>142

「すみません、ありがとうございます……」

【何とか理解を示してくれた男性により】
【穏便にこの場は運ぶだろう】
【無い胸を撫で下ろし、銃も下す】
【しかし、軍歴が無いと言うのは少々意外だった】
【その軍服は、民間軍事会社出身だろうか、少し注視する】

「……Crimsonさん、そちらの名前の方が馴染は深いですね」
「誤解の無いように言っておきますが、我々は一時的に円卓側に手が出せなくなっているだけです……手を貸しているわけではありません」
「今だけ……事が過ぎ去れば、円卓側も貴女も倒しに行きます」

【それだけ、渾身の悔しさを込めて、冷たく言うのだった】
【兎にも角にも、この場の戦いは回避されたようで】
【やがて、男性が聞いたのか】
【Crimsonが少々楽し気に、自分の研究の話をする】

「つまり、若いうちに投与した特殊細胞によって、爆発的な魔翌力量を成長と共に得られる、と?」

【自分なりの解釈を確認する様に】
146 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 21:06:30.57 ID:BuQUzRC70
>>143

「おォー、いっぱいいるぜ! そこから美味しそォーな奴か何か良い感じな気がする奴を狙うんだ」
「ん? どォーした? 鹿の顔なんか見て。普通の顔だと思うぜ」

【女性の隠蔽工作虚しく、相手に見られてしまった鹿の顔】
【――やはり女性の勘は正しかった、この男が狩ってきた鹿は彼女が仲良くなっていたというそれ】

『……えーっと、ご愁傷様です』

【とりあえず何かしらのフォローをしなければ。そう思った女性は口を開く】
【が、元々声の抑揚が控えめで感情的ではない。故に、この言葉もあまり心が籠もっていないような言い方になっていて】
【――実際、彼女に申し訳ないという気持ちはなく、この場を凌ぐための言葉を考えただけ】

「こいつ、あんたの友達だったのかァ、ゴメン!」
「まァ、もうどォーしよォーも無いし、一緒に食うか? 土に埋めて欲しいなら、もったいないけど埋めるぜ」

【そして、男はとりあえず何か肉を食べたいのだろう。無邪気な様子で、そう提案する】
【状況が状況だからか解体の手は中断されている様子だ、女性もそう】
147 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 21:09:31.54 ID:kHDDRwano
>>142>>145


生物系はさっぱりなので、それぐらいの説明にしてくれると分かりやすくて助かりますね
ただ、それだと成人が使えなくてちょっと不便そうですね…………
勿論、そのあたりの認識はおありだろうとは思いますが

理屈は僕の方とはだいぶ違っていそうです
……というよりは、僕は自分の魔力を増やしたメカニズムまではよく分かってないんですけどね


【赤崎の話を興味深そうに聞き、男は相槌を打つ】
【不可思議に思われるかもしれないが、自分の身体についてはよく分かっていなかった】
【”理由”が”理由”だった。右手の指が、右目の眼帯の周囲にある鱗をなぞる】


あれ、意外と興味あるんですか?
君がいるのでこの話題は別の日にしようかと思っていたんですが
そういうことなら、続けても平気そうですね

あ、それと、僕がいたのは地の国の小さい企業だったので
あんまり見ても分からないと思いますよ


【翔子が話題についてきたのが少し意外に思えて、こんなことを言う】
【それから彼女の視線に気がつくと出身についての補足を入れる。民間軍事会社も沢山ある】
148 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/15(日) 21:12:53.08 ID:HehRfN3ho
>>146

【例えそこにどんな意図があろうとも、投げかけられた言葉は慰めの音律】
【こくり、と小さく頷く、ぺたんと鳶座りに脚を曲げてお尻を着く】
【黒曜石の瞳を虚ろに濡らし、ふふ、と小さく笑った】


えぇどす……そんなん、食べはったら余計に悲しくならはるし……
ごめんなさい、私が悪いんです……私が、私がもっとしっかりしてれば……
ごめんな、瑠璃……ダメなお姉ちゃんで、ほんまに……

もっと生きたかったよな、もっと色んなことしはって
可愛い着物着てはって、お姉ちゃんって──いつか呼んでくれるって


【暫し呆然と言葉が漏れる、完全に危ない人一歩手前】
【というより別の何かが混線しているようで、明らかに鹿じゃない瑠璃がいる】
【少しすれば落ち着きを取り戻したのか、頭を振って二人に向き直る】


……お騒がせしました、ええ、本当に──
大丈夫です、落ち着きましたから、えっと、その
お食事の準備中だったんですよね、代わりにお手伝いしましょうか?

こう見えても、刃物の扱いは得意ですよ


【務めて平静を装って小さく微笑む、無理のある笑みだが、少し雰囲気が和らいだ】
【ちらりと視線を自分の腰にある刀へ向ける】
149 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/15(日) 21:19:57.38 ID:wD3fXjpv0
>>144


ふうむ、なるほど。それはまた、釈然としない状況ですねえ。
私が聞き及ぶ限りでも鈴音さんというのは随分と人当たりが良いようですし
半日程度ならともかく、昨晩からとなるとやはり何かあった、という推測が強まるわけで。

まっ、貴女と彼女がどんな関係かはとんと知りませんがっ。
……気になるのなら行ってみます?UNITED TRIGGERに。


【鈴音という少女がどういう人物か――親しげな人物から聞く必要性は、確かにある】
【ただ、今はまだ良い。それよりも、実を言えばいくつか言伝を預かっていて】
【それを直に伝える事が、このクズノハという妖狐の中では大事であったりして】

【故に、提案する。此処でいつまでも返事の兆候も無い携帯を弄り続けるよりも】
【いっそ現地に行こうじゃないか、と。そういう点で、自分は鈴音と直接の知り合いではなく】
【なにより、見た目故に警戒されかねないことも理解をしているようで】


そこで貴女の出番、というわけで。言うなれば緩衝材のようなものですかねえ
……UTに居なかったらお手上げですけど。


【「どうします?」と女に問う。結局の所、クズノハからすれば相手は"便利な存在"に過ぎない】
【鈴音という対象と接触するにあたっての繋ぎ、なんていう程度の見方でしかない】

【けれど、そんなものは敏い彼女ならきっと容易に気付けていることだろう】
【その上で利用するかどうか、という程度の話。――断るのも、選択肢として無いわけではない】
【ただその場合は――何かごそごそと、妖狐は小さな物品を取り出すのだが】
150 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 21:27:30.91 ID:BuQUzRC70
>>148

「まァ、うん、よくわかんねェーけど、鹿って服着れるのか?」
『いえ、何か色々と混線しているような気がします……』

【目の前で起こっている状況がすぐには飲み込めなかったのだろう】
【男の頭の上に発生するクエスチョンマーク。なかなかの輝きを誇る逸品だ】
【女性は少しだけわかったようだが、下手に口を挟むと更にややこしくなる気がして】
【結果として、2人は相手が落ち着きを取り戻すまで触れないこととなる】

「お? 良いのか? 俺ちょっと腕怪我しててよォー、手伝ってもらえるとありがてェーぜ!」

【そして再びまくられる片袖。……そこから現れるものがすぐに変わるわけもなく】
【ちょっとの怪我とは到底思えない、そして食事時には相応しくないビジュアルの腕が現れる】

『だから、まくらなくていいです。……よければ、お願いします』
『あまりモタモタしていると、鮮度も落ちますし』

【その言葉の後、女性は解体を再開するだろう。男はそれに続くが、状況を見て離れるかもしれない】
【もちろん、女性も相手の解体方法によっては一旦手を止めて距離を取る】
151 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/15(日) 21:37:08.87 ID:HehRfN3ho
>>150

【少女は男性の腕を見て、眉をひそめた。──白百合の頬に雲間が出来て】
【失礼します、といって指先が伸びるだろう、傷の具合を確かめる様に】
【ピアニストの様な指を這わせて、大きな瞳を近づけた】


……これは酷いです、今まで見てきた中でもかなり重傷な方です
というか、全然ちょっとじゃないですよ……! 良くこれで日常生活が出来ますね!
もう、こういう怪我をした時こそ安静にしなくちゃいけないのに……

これ、普通に事故とかで付いた怪我じゃないですよね
──"能力"の影響を、強く感じます、そうじゃなきゃこんな傷口にはなりません
どうされたんですか?


【滔々と言葉を紡ぐ、流麗な音色は宛ら夜想曲】
【鬱蒼と茂る森の雰囲気、宵月が深みを増す頃合い】
【──何となく感じるは不穏、言葉の端を静かに緩めて】


分かりました、では私に任せてください
解体する箇所を示してくだされば、言葉の通りに刃を入れます
……まさか、瑠璃に──私が、私が、手を下すなんて

痛かったやろうな……堪忍な、私がもう少ししゃんとしてはったら
ううん、何を言わはっても、もう遅いんやけど──
最後にな、しっかりと、役目を果たさはってな


【……少し怖い響きが交じるが、恐らくは大丈夫】
【何も無ければすぐに解体は終わるだろう、それ程までに太刀筋は見事】
【刀の扱いには手慣れている様子が伺える】
152 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/15(日) 21:44:23.80 ID:hWBJj/qH0
>>149

……元から、夜はあんまり連絡がつかないのですけれど。お仕事ですから。わたくしも"そう"ですし……、ですけど。
"変"でしたから、連絡するようにはしていたんです、なにより――、こんなふうに電話までつながらないのは、初めてですから。

【鳴りもしない。それはつまり本当に携帯の電源が切られてしまっている、ほかの証言も合わせるにそれは確実であり、ただ、分かるのは携帯の状態だけ】
【件の少女が拘束、恐喝、恫喝、拷問、人質その他いろいろある可能性の"どれ"に当てはまっているかは分からず、けれど、旧いのだろう友人曰く、よっぽど異常だと言う】
【気づけば女はひどいストレスを感じているかのような顔をしていた。腕を組むような――自分を抱くようにして、ちらりと、伏し目がちな目を相手に向ける、少し睨むような】

……――そう、ですね、それは確かに良い案だとは、思いますけれど。
ただ。聞く限りですと――、今わたくしに会いたくないのでしょう、鈴音さんが無事なのであれば、ですけど。

【繋ぎとして使われることに異を唱えるほどに自分が上等な人間であるとは思っていない。それについては、構わない。そういう態度だ、ただ、言葉はそれを一度否定する】
【確かに自分が行けば彼女に何かを思わせることはできるだろう。だけど――長いこと緩やかに距離を取られていたのを思えば、それは、自分が行ってはかえって刺激しかねない】
【どうあれ物事を動かそうとするだけなら良いのかもしれないけど――もしかしたら一緒に訪れる相手の印象さえ悪くなるかもしれない。お前のせいだと言われぬ保証はない】

わたくしとしては。その話は関係なく、幼馴染ですから――、様子を伺いに行くことに、問題はありませんわ、……。
――その話を聞いた後ですから、問題があると言いますけれど。それに……政府だの、公安だの……まして悪魔や機関員ですって? 少し話が大きすぎるかと思いますけれど。

あの子は、ただの――……、

【――あるいは相手ならば気づくだろう。渋る女の言葉は、「嫌われたくない」と言っているみたいだった、そうされているなら、そうされていよう、という消極的な肯定】
【物事を知った後でもそうしていようという――それは確かに優しい温度のものではあったが、わざと放っておこうという意味にも似て、どこか冷たくもあり】
【今更になって口に出すのは、そもそも相手のした話の規模が大きすぎる。訝るような目、そうして紡ぐ声は――あるいはそうであれという願望にも似た、もの】

【今になって"ただの"なんてことはありえない。少なくとも、相手にはそれが分かるだろう。この件に関わって、今音信不通になった少女は必ず何かに巻き込まれていて】
【だけど。だけど――何も知らされずに、知ってなお、少女の望むままであろうとする彼女は、自分の願望も込めて――口にする、あるいは、日常に縋ろうとするかのように】
【大事に想っている人に嫌われたくない。どうやらそれが彼女の中に強くある感情のようだった。――そしてそんなの、こんな状況ではもはや通用するかも怪しい、くだらない気持ちでもあって】
153 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 21:51:59.83 ID:BuQUzRC70
>>151

「見た目程じゃアねェーぜ、この傷。動かせるし食べ物も持てるから、軽傷だぜ!」
「でも、あんまり強く触るなよォ? わりと痛ェから!」
『ちなみに彼の言う"わりと痛い"は、一般人の言う"なかなか痛い"と同義ですからね』

【少しの刺激でも響くのだろうか、指先が腕を這えば少しぴくりと反応を示して】
【けれども、表情にまで痛みが伝搬しているわけではない。それだけ見ていると、本当に"わりと"な程度の傷に見えるが】

「――まァ、車に轢かれたとかの傷じゃアねェのは確かだ」
「なんというかよォ、ほぼ"自滅"っていうか。ちょっと前に嫌な臭いの男に襲われてよォ」
「それでまァ、色々あってこォーなった! アウに治療してもらったからだいぶ治ったけど!」

『……その"色々あった"の部分が聞きたいのだと思われます。補足しますね』
『特区――ってご存知でしょうか。カミスシティ。それに偶然立ち寄ったところ、彼は謎の薬を打たれてしまいましてね』
『結果として、人間やそれに準ずる存在へ害を齎すだろう行動をすると、無意識的に自滅する体質になってしまったのです』

『そして、彼が言う男に怒り任せに反撃したことで、骨まで崩壊してしまいまして。治療術では治しきれなかった結果がコレですね』

【――特に恨み辛みが籠もったわけでもない、世間話のように語られる現在の彼の状況と経緯】


『そうですね、では――』

【彼女は幾つかの指示を出していくだろう、そして彼女自身も解体を行って。……男は休憩して】
【特に何事もなく、綺麗に解体された鹿が誕生する。――女性は、ポケットから原理はともかくフライパンを出し、カセットコンロに置いてある鍋と交換した】
154 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/15(日) 22:03:01.40 ID:HehRfN3ho
>>153

【それは宛らシャベルで砂を掬う様に、情報が次から次へと流れ込む】
【少女は目を白黒とさせて、一つ一つの情報を噛み砕いていく】
【えーっと、と言葉を告げた少しの幕間には丁度いい】


……"特区"──ですか、すいません、あんまりこっちの事情に詳しくなくて
実は私、先日まで『櫻の国』に居たので……そうですか、こっちにはそんな街があるんですね
しかし、お伽噺の様な薬ですね、人に危害を加えると自滅するだなんて

って、ええ!! ほ、骨まで溶解されたんですか!?
寧ろそれで、よく之だけの傷で済みましたね──
治癒術、ですか……!! 凄い、其れは貴方の能力だったりするんですか?


【大きく目を見開いて驚きを示す、表情が豊かな娘であった】
【はぁーと感嘆の声を漏らして、目の前の女性に羨望の眼差しを向ける】
【……男性にはある種の畏怖に近い眼差しを向けているが】


こんな所でしょうか、それにしてもわかりやすい指示でした
普段からこんな感じで、狩りなどをされているのでしょうか?
……本土には出てくるものですね、知らない事に多く出会えます

ここ数年仕事ばかりで、人付き合いもめっきり少なくなりまして
ふふ、こうしてると何だかキャンプに来た気持ちになります


【解体をする中で元気が出てきたのか、そんな茶目っ気のある言葉も交えて】
【少し遠くを見つめながら言葉を紡いだ、豊かな音律に憧憬が重なって】
【響く旋律は故郷を思う慕情に近い音色】
155 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 22:12:53.08 ID:dHQFkDBzo
>>145 >>147

「はは、いつか倒す、か!」


【その笑いには、倒せるものなら倒してみろという】
【彼女に対する挑戦のような──そんなものを含んだものだった】


「成人だと使えない、ここが中々のジレンマなんだ」
「──自分でやっておいて分からないことも、やはりあるんだな」


【彼は魔翌力を増大させるメカニズムはよくわかっていないようだ】
【何故なのか、という詮索はやめておく。そのほうがいいだろう】
【彼は、この前の軍属と同じように容赦をしないだろう。血を流すのは御免だ】


「君の言うとおりだ。若いうちに投与することで、成長とともに同時に保有できる魔翌力量を増やす」


【彼女の解釈は正しい。説明一発でここまで分かるとは、さすが軍属】
【かわいい外見とは異なり、なかなか頭脳は明晰なようだ】
156 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/15(日) 22:16:58.40 ID:wD3fXjpv0
>>152

【UTに行って、様子を確かめる。――乗り気ではあるが、消極的】
【そんな目の前の女の様子を見て、クズノハは露骨にため息をついて見せた】

【確かに、相手は何も知らないのだろう。鈴音、という少女との関係も複雑に思える】
【いや、複雑どころか若干の依存すら伺える。その関係自体は、まだ構わない】
【ただ思い込みが入り交じるのが、合理性を尊ぶ妖狐からすれば気に食わず】
【プライベートスペースを作るように組まれた腕を見れば、思わずこちらから手を出して】


――あのですねえ、ジルベールさんって知ってます?

ほら、路地裏でお金を貸してる方で。絶対に取り立てることで有名とかなんとか?
その人なんですよねえ、私の雇い人。……少しくらい、聞いたことありますよねえ

【相手の腕を掴む。考え込み、負のスパイラルに落ちそうな彼女を強引に上向かせる】
【現実を見ろとでも言いたげに出した名前は、こと路地裏においては有名な存在】
【金貸しのジルベール・デュボン。小銭でも多額の資金でも即金で貸すが、必ず回収もする】

【国だ悪魔だカノッサだと言うよりも、路地裏の住人ならば余程親しみがあるだろう名前】
【それを出すことで、話の現実味を一気に強める。――狙いは、それで】


ええ、鈴音さんはただのなんです?世論を牛耳る"黒幕"を打倒しようとするチームの核心?
UTと軍隊、機関に悪魔。相容れない存在を繋ぎ止める生きた楔?
……貴女にとっての幼馴染でも、世界からすればそうではないわけで。

面倒ですし、行きますよ?……といっても、私も役に立ちそうにない方を連れて行きたくありませんので。
行きたいなら、会いたいのならきちんとそう意志の表示をして頂けますっ?


【差し出したのは、手。握るか握らないか、その二択だと突きつける】
【握ればUTへと共に行く。そうでないのなら一人で向かう、彼女は置き去り】

【もしも10秒以上も逡巡すれば――ばっさりと切り捨てるように、手は引かれて】
【妖狐は尻尾をひらりと揺らし、その姿を消すことだろう】
【ただ、反対に。娼婦がその手を取ったなら、僅かなめまいの後に――UT。酒場風の拠点前に、空間が変わることだろう】
157 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 22:25:57.41 ID:TFb9wH4a0
>>147>>155

「――ッ」

【Crimsonの高笑いに、非常に悔しそうな顔を向ける】
【直ぐにでも捕縛、尋問にかかりたい所だが】
【最も、現状の状況ではその考えの行動は最悪の悪手だが】

「はい、興味と言うか多少理解が出来る位ですよ、本当に多少ですが……」
「本当に詳しい事は、ちょっと解らないかも、ですけどね」

【男性にそう答える、専門ではないのだが】
【魔導海軍、一応櫻の国の異能、魔能機関では最新の部類だ】
【少なくとも、士官学校飛び級、ハンモックナンバー10以内は伊達ではないようで】

「何歳までならば、その細胞の投与は効果を発揮するんですか? 説明だけ聞くならば、思春期以後18歳まで、とか?」

【こちらはCrimsonへの質問だ】
【情報集などの野暮な話ではなく、純粋な興味で】
158 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 22:26:28.11 ID:BuQUzRC70
>>154

『櫻の国から――そうだったのですか。ただ、私たちも詳しく知っているわけではありません』
『……こうして被害があって初めて情報を収集し始めたくらいですし』

「本当酷ェ薬だぜ! 他人にコブラツイストかけるくれェーいいじゃん」
「ヘケケ、耐久力には自身があるんだぜ、俺。後は気合で何とかした!」

『――そうですね、まあ能力でしょう』
『腕がもげた程度ならば傷跡残さず治せる程度には、治療の技を扱えます』
『……今回のように傷が深すぎる場合は、さすがに一度には治せませんがね』

【そして女性が取り出した1つの小瓶。おそらく何かの調味料だろう。中身はよく見えないが……】
【それをフライパンの上で傾ければ、出てくるのは少量の油。……確かに一応調味料か】
【その上に鹿肉を乗せて焼き始める。――そこまで長い時間は要さずに焼けるだろう】

「そォーだぜ! 狩りで食料調達しねェーとよォ、金が幾らあっても足りねェーからなァ」
『本当です。食べ放題の店の出禁が増える一方で困ります』

『……キャンプですか。確かに、そんな感じかもしれません。私たちはキャンプ状態の日ばかりですが』

【悪くないですよ。――言葉には出さなかったが、少しばかりの柔らかい表情で暗に言う】

「ところでよォ、櫻の国って最近どっかで聞いたよォーな……いや、国名だから色んなところで聞いてると思うけどよォ」
『……、……ああ、あれじゃあないですか。魔導海軍。最近会いましたよね』 「あァ、それだそれ!」

【そして繰り広げられる2人の雑談。特に相手へ聞かせる目的では無いようだが……】
159 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 22:31:16.04 ID:kHDDRwano
>>155>>157


そのあたりは結構複雑でしてね
自分でやったわけではないのですよ、”これ”は
なのであるいは、僕の血液でも採ったら研究のお役に立てるかもしれませんね


【メカニズムは不明。それどころか魔力の増大をもたらしたのは別の何者かだと言う】
【ふと思いついて、自分の身体を調べれば何か面白い発見があるのでは、と言ってみる】
【勿論、素人の思いつきだ。本心から役立つと思っているわけではなかったが】

【翔子の質問はちょうど気になっているところだった】
【煙草の煙を吹かしながら、質問の答えを興味深げに待っていた】
160 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 22:38:14.89 ID:dHQFkDBzo
>>157

「いやいや、血液中の因子の数に依るから死ぬまで続くさ」


【彼女の質問に、たしかにそう答えた】
【つまり、若い時に増えた因子の数は老いても変わらないということだ】

161 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/15(日) 22:39:07.60 ID:HehRfN3ho
>>158

【二人の言葉になるほど、と思案に耽る】
【『特区』──その情報は彼女にとって、少なくない影響を与えるもので】
【心に落ちる幾つもの疑問符、今はまだ情報が足りない】


しかし、治癒の術とは希少性の高い能力ではありませんか?
私もかなりの数能力者を見てきましたが、その中でも治癒系の能力を使う方はほんの僅かで
──時折思った事もあります、何故私の能力は傷付けるだけなのか、と

不思議ですよね、能力の多くは戦う事にしか向いていない
私の能力はその最たるものです、本当に──
少し羨ましくも思います、本当は思ってはいけないんでしょうけど


【柔らかな表情を見せる女性、こちらも釣られて笑みを返したくなるそんな色合い】
【木漏れ日の明るさに似た微笑み、小春日和の様な暖かさを告げて】
【続く言葉に彼女は驚きを見せた、『魔導海軍』──】


えぇ!? 『魔導海軍』の方にお会いされたんですか!?
差し支えなければお名前などを……ああ、まだ言ってなかった
実は私も『魔導海軍』に協力する身でして、えっと

和泉 文月と申します、『櫻の国』は"桜桃"にて"御庭番衆"なる集団の長を務めさせて頂いてます
件の『魔導海軍』には外部協力者なる立場で、関わらせてもらってます


【ぺこりと頭を下げる、長いポニーテールがふわりと揺れた】
162 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/15(日) 22:40:46.90 ID:hWBJj/qH0
>>156

【そうやって自分の空間を守ろうとするのが女の癖だった。その小さな空間で自分を守る。あるいはそんな小さな空間を作らねば自分さえ守れないような状況に長くあった】
【どちらにせよ相手からしたらなんだって一緒で"面倒くさい"だけだろう。露骨なため息には明確に眉をひそめた――不快そうな顔。もはや取り繕うこともせず】

…………ええ、知っていますけれど。でしたらなんでしょう、おあいにくさま、お金には困窮しておりませんので、……。
ところで――先ほど聞いたお話ですと、あなたさまの雇い主は、円卓とやらの――六罪王、でしたかと。
ええ、聞いたことのある名前です。お会いしたことはありませんわね、自分の金で出来ないことはしない主義ですから、――ですけど。

円卓とやらはともかく、六罪王というのは――初耳です、隠してらっしゃったのなら、別ですが。

【その名を聞いて、女はすぐ"誰"であるかを思い浮かべることが出来たらしかった。ならばこれもやはり裏に住まうたぐいの人種だ、そもそも娼婦だと言っていたし――】
【第一印象というか、その名前で思い出されるのは金貸しとしての彼の話だ。掴まれた腕はひどく華奢でやはり不自然なまでに色白い、重度の貧血のようにすら見え】
【嫌がるようにわずかに自分の方へ引いていたが言葉は途切れない――金貸しとしては知っているが、六罪王だの、円卓だの、そんな単語と一緒に聞いたことは、一度もない】

――ッ、後から出てきて、分かったような口を利かないでくださる、世界がどう言おうと……っ、

【掴まれた腕は――よほど力を込めてでもいない限り、振り払われるだろう。声が荒らげられる。――だけれど言っていることなんて、ひどく簡単で、自分勝手】
【自分の中にある――それこそ"イメージ"を壊すなと言っているのだ。現実の現状も何も関係がない、ただ、自分の中にあるもので、この女はあの少女を判断していて、】
【だからこそ相手に対して怒る――世界がどうであろうと。彼女の中では、決まった形がある。思い浮かべる形がある。――ただ、やはり、大雑把でも、聞いてしまったなら】
【まして、長く裏路地に暮らしてきた人種であったなら。――そのなかで何度と聞いた金貸しの名前まで相手が出してきたなら、気持ちは雲母のように剥離する、相手を睨んで】

役に立たないのはあなたではなくて、どうせそう親しくもないのでしょう。

【――だけど自分は相手では到底敵うはずもないくらい、親しいから】
【言葉には出てこない。だけど色濃い笑みはそう言外に言っていた、――そういう女らしい。もういっそ"こう"だと割り切ることが出来るなら、分かりやすくって、扱いやすい】
【手に限らず他人に触れたり、触れられたり、というのは嫌いなのだけど――この時ばっかりは相手の手をきちんと触れて、握るだろう。手は――少し、冷たかった】
163 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 22:42:05.83 ID:dHQFkDBzo
>>159

「ふっ、それなら今度血液を貰いたいな」


【彼のその発言に、興味深そうにそちらを向いた】
【良ければ今度採血させてくれと言わんがばかりの瞳をして】

// 途中送信ごめんなさい……!
164 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 22:44:22.83 ID:TFb9wH4a0
>>159>>160

「……」

【二人のやりとり】
【そして、答えを聞いて、少し考えるようにして】
【やがて口を開く】

「何歳までに、投与を行えばいいんですか?」

【こちらは、興味ではない】
【妙に真剣な口調、真剣な視線だった】  
165 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 22:52:46.88 ID:kHDDRwano
>>160>>163>>164


何だったら今でも構いませんけどね
といっても、道具があれば、ですが
血を採られるぐらいであれば、こちらとしては大した労力でもないので


【「いつでもいいですよ」と、柔和な笑顔さえ浮かべて男が答えた】
【そのとき、翔子の言葉が続く。真剣な表情と視線が見えた】
【何を考えているのか、何となく予想がついた。男は片手を上げて制止する】


あー、”それ”はちょっとおすすめしませんよ
僕の予想が外れてればいいんですが、そういう考えはあんまり良くないかもしれません
理由は分かりませんが、もうちょっと考えた方が…………


【翔子が自分に薬を投与しようとしている、男にはそう見えていた】
【勿論、間違っているなら何も問題ない。自分がとぼけたことを言っただけで終わる。幸運なことだ】

【だがもしも本当にそうならば、流石にそれは止めるべきだ。何と言っても相手は犠牲を躊躇わない科学者だ】
【犠牲が知人ともなれば止める程度の価値観ぐらいはあった】
166 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 22:53:41.01 ID:BuQUzRC70
>>161

『そういえば、あまり会ったことはありませんね。それか、表に出ないだけで病院等に勤めているのか』
『……けれども、私は私で攻撃的な能力を扱える方々が羨ましいです』
『元々才能が無いのでしょう、ヘケメトから能力を借りてもどうも火力方面はイマイチでしたし』

【自分が持っていないからこそ羨ましくなる、攻撃的な能力も扱えるならば避けられた被害も多い】
【それを強く思うようになったのは本当に最近のこと。今までは扱えなくても何とかなっていたのだから】
【――僅かに影が落ちる、彼女の表情】

「おォー、会ったらしィーぜ! なんて名前だっけか……アウ!」
『……はい、曹長の那須翔子さんですね』

「文月か! 俺はヘケメト、で、こっちがアウって言うんだぜ!」 『アウ・ダァコルです。よろしくお願いします』

「あんたも会ったことがある感じか! じゃあ、もしかするとそいつも知ってる感じだったり?」
「俺たちは、逆に協力してもらう感じになってる気がするなァ」
「御庭番衆、よくわからねェーけど何か強そうだ! よォーし、早速俺とバトル……は無しだ!」

【強そうな相手には戦いを挑みたくなる、だが挑めない。残念そうな表情を見せる男】

『実は先程お話した"特区"関連について、彼女とは既に手を組んでおります』
『ですので、もしかするとあなたともいずれ共闘する事になるかもしれませんね』
167 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/15(日) 23:03:54.33 ID:HehRfN3ho
>>166

【──彼女はアウの顔に陰が落ちるのを見た】
【堪らず踏み出した、気がつけば手が伸びて、アウの手に触れようとする】
【刀を持つ人間とは思えない、滑らかな手、華奢な指先はきっと貴方と変わらない】


私は……そちらの方が良いと思います、上手くは言えないんですけど
人を傷つける能力なんて、無い方が良いんです、それは、絶対に
守らなければいけない──確かにそうです、力があれば防げた被害だって

でも、其れは私達の領分です、力を持つ人間だったり、組織だったり
『魔導海軍』もそうです、市民を守る為に彼らも尽力していますし
パートナーさんもきっと、そう思ってる筈ですよ


【チラリ、とヘケメトの方を見やった、ふふと小さく笑って】
【パートナーとは暈した表現ではあるが、つまりは】
【彼氏であると想定しているのだろう、頬に僅かな紅潮が満ちた】


那須曹長でしたか……あの方、見た目は可憐な少女ですが、実家が凄いんですよ
父上も祖父上も軍のお偉いさんで、剣術指南の際も緊張しぱなっしです
だって少しでも怪我をさせた日には、クビですよ……うぅ

──そうなんですね、それ程までに『特区』とは、大きな問題に


【"ぐぅ"──とお腹がなった、声を遮るような響きで】
【水面に落ちる赤いインク、頬に広がるかーっと赤い色が】
【流れてくるいい具合に焼けた鹿肉の香りであった】
168 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/15(日) 23:20:04.43 ID:wD3fXjpv0
>>162


ええ、まあ知らないでしょうねえ。ですがそれで結構です。
此処で私の出した名前がどこぞのマフィアの首領であったり
軍産企業のトップであったり。言うなれば、裏社会の大物であればともかくとして

――わざわざどうして、そんな金融業の方の名前を出したのだと思います?


【答えはそれが真実だから。――とまでは言わないが、そう考えざるを得ない】
【非現実的でもより、より現実に親しいイメージを押し付けていく】
【けれど相手を染め上げる事は目的ではない。それが無理だろう事も分かっている】

【だから腕を振り払うのも自由にさせて、後の言葉にも噛みつかなかった】
【ただ差し出すのは手が一つ。握るかどうか――迫った結果は、前者だった】
【その結果があれば良し。冷たいその手を確かに掴めば、術式を発動させる】

【視界が暗転、捻れていく。しかし気付けばそこは風の国】
【UNITED TRIGGER――正義の旗印として長くその名を轟かせる、酒場めいた拠点の眼の前】
【転移の術、だろうか。ともかくそこは現実の場所であり、妖狐はすぐに手を離すと】


……どこから敵さんが見ているか分かりませんし、さっさと入りましょ?
生憎と私、こういう場所には不慣れなんですけどねえ


【ためらいなく、表向きは西部劇に出てくる酒場のようなその建物に入っていく】
【とはいえ、相手が何処に居るかは知らない。UTの内部構造も分からない】
【故に、一度は共にこの地へ来た娼婦へと目を向けて――分かるか、と問うものの】
【それも曖昧なようであれば。「鈴音さんに"円卓"からのお届け物ですよーっ」と】
【ためらいなく、その少女の名前を呼ぶだろう。少しばかり、猫なで声で】
169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 23:23:58.16 ID:BuQUzRC70
>>167

『そう、ですか。ありがとうございます』
『いえ、彼と一緒にいるとどうしても色々と考えたくなりまして。……ヘケメト、あなたは先程の話どう思います?』

「俺はアウにも色々ボコって貰いてェーなァ、新技テストの時にもっと色々できるし!」
「でも、アウが支援技に長けてるから俺はたくさん無茶できるんだ!」
「今はちょっと調子悪いけどよ、ちゃんと護ってやるぜ! 気合と筋肉で!」

『……この調子ですからね、いずれ死にかねないです。本当』
『ええ、……私の手が届かない部分は、どうかよろしくお願いします』

【そして、ため息を1つ。……長い付き合いだから互いの性格はよく知っている】
【自分を護るために死なれるのは気分が悪い。それを防ぐこと含めて、自分の仕事になるのだが】

【――なお、"パートナー"の言葉に否定はなかった。もし"恋人"とかの表現ならば否定されていたのだが】


「あいつそんなに凄ェ奴だったのか! 気合のエネルギーうっかりぶち当てちまったけど大丈夫かなァ」
『アレは攻撃や危害扱いではありませんでしたし、実際に暑苦しいだけですから大丈夫でしょう……おそらく』

「とにかく、特区だか何だかはやべェ! だから……」 「……よォーし、良い感じに焼けてるし食おーぜ!」

【……アウのポケットから出される3枚の皿、3本のフォーク。先程からどうも容量がおかしいのはさておき】
【その食器を3人それぞれが使えるように配膳。もし箸の方が良いと言えば、おそらく出てくる】
【そしてヘケメトは皿を無視して我先にと食べ始めた。先程油が出ていた小瓶を肉の上で傾ければ、今度は香辛料が出てきて】
【――この小瓶だが、望む調味料を大体出せる能力を持っている。その辺に雑に置かれるため、借りることは容易だろう】
170 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [saga]:2018/04/15(日) 23:33:12.78 ID:4vUHF0nu0
>>99

知らない名前が増えてるな。
お互い女性には――形は違えど、苦労した。

【ぽつぽつと点灯していく電灯を、わずかに目を細めて見上げる】
【自らが倒れたあの時から、この盟友にどれほどの傷を与えたのか――】
【目を伏せる。大きな罪悪感と、小さな安堵。逆であれば自らも負っていたであろう、傷】
【それをこの男も負っていた――負ってくれていた。僅かな昏い安堵を覚えるが、それを胸から追い出して】

ああ、すまなかった。
ま、今はこの通り、生きている“ようなもの”だ。
しばらくは前のように、君と背中を合わせて戦えるよ。

【お互いに、少しぎこちない。もう数年経っていて、それなりに死と折り合いをつけたところで、“やあ、ただいま”と来たものだ】
【あと何度かの戦と、或いは酒が必要なのだろう、と、金髪の青年は思った】

ああ、何とか法、ね。
禁酒法のようなものだろう、いつか打倒されるものだ。
――取り返しの付かないところまで進まなければ。
アレはアレで、何とかしないといけないね。鈴音――UTの鈴音、知っているかい?
今彼女と一緒に動いている。

【そこまで言うと、首を傾げてキングを見やる。“死んでいた”、つまり時間を止めていた自身と異なり】
【キングはその間も、この世界で生き、戦ってきたのだ】
【言いたいこともあるだろう。一つか、二つか、あるいはもっとか】

――――ああ。ただいま、キング。ようやく、戻った。

【そう言葉を交わしてしまえば、あとはもう前のように。一万?高すぎるだろ、交通法でも守って運転するつもりか、なんて軽口を叩きながら】
【かつてのハーレーとは異なるその後部に、腰を下ろす】
【それもまた、彼の歩んできた、あれからの時間を示すようで】
【オーライ、何か飲もうか、と、前に座る彼の肩を叩いた】
171 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/15(日) 23:33:24.82 ID:HehRfN3ho
>>169

【その反応に彼女は頬を緩めた、仲睦まじいカップルの其れを見る様な目】
【──同時に小さく溜息を混ぜる、何故か、明るい陽射しの裏には影があって】
【­­未だパートナーがいない自分の状態を思っての事でもあった】


頼りになる方ですね、だからこそ余計にその薬が気になります
ここまで仰られるという事は、ヘケメトさんはかなりの手練かと
­­……その彼がここまで力を抑えられる、ということであれば

対能力者──私が呼ばれた理由も、何となくわかるというものです
水の国の事件ご存知ですか、魔導海軍と機関員が戦闘をした事件です
あの一件から魔導海軍の方も対能力者に力を入れている様ですね


【言葉を付け加えて返事にした、真面目な言葉であった、が】
【文月は慄然とする、何故か──お腹がなって恥ずかしいということと】
【あれだけ愛情を注いだ鹿の死体に、食欲をそそられる自分がいた事に】


……!! そんな、なんて罪深い──!!
私は、そんな、そんな、悪人だなんて思ってなかったのに
お腹空かせてはるなんて……ああ──

うぅ、堪忍なぁ、瑠璃……お姉ちゃん、ぜんぜん我慢できはらへんくて……


【ひとしきり打ちのめされて、意気消沈】
【出されたフォークでえいや、と肉片を刺して口に入れる】
【おいひいです、と目尻に涙を浮かべながら頬張った】
172 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/15(日) 23:34:09.71 ID:dHQFkDBzo
>>164

「──自分から検体になると言い出すなんて、驚いた」
「それなりの覚悟があるのか?能力者なら適応率は99%だが──」


【彼の言うとおりだ、とだけ添えておいて】
【強くなりたいのなら、魔翌力を増やせばいいというわけではない】
【副作用もないわけではないし、その説明もしなければならないから】


「それに、君は私を倒す立場の人間だろう?」
「私の手を借りてでも救いたいものがあるのなら──してやろう」
173 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/15(日) 23:36:18.29 ID:hWBJj/qH0
>>168

【そうして――件の場に着いたならば、女はすぐに相手の手を離すだろう。そのうえどこか不機嫌そうな顔もしていたのなら、それは敗北宣言にも似て】
【結局――どこかではきっと女も分かっているらしいのだった。そういうことを言っている場合ではないらしいと。でも――長く染みついたやり方は、今更簡単には直せない】
【相手が立ち入っていくならば、女もこれは当然のような顔してそのあとをついていくだろう。――何度か来たことはあった、あくまで、少女に用事があっただけだけど】

…………さあ、わたくしも裏までは知らないですから。部屋だとか、たくさんあるようですけれど――、
――、さすがにどんな部屋があってどこが好きかは知りませんから。どなたかいらっしゃられたらいいのですけど……。

店については普段あの子がほとんど管理しているのだと。最近新しいバイトが来たって、言ってました。

【内部構造までは知らない。ひどくあっさり口にした、歩き途中に意味もなく机を指先で撫でながら――カウンターの中を覗き込んでみるけれど、だれもいない】
【誰かほかにメンバーがいればと思ったらしいのだが――静かだった、彼女の言葉通りなら、酒場としては少女が任されている部分が多いらしいのだけど】
【それにしたって。まるで人が全く足りていないみたいな静寂、あるいはこんな御時世だから……か、客も。ひとまず今は見当たらず】

……どこから敵さんが見ているか分からないのではなくって、よくもまあ……。

【――――呆れるようなため息交じりだった。かといってこんな店内まで敵の目が及んでいるなら、だいたい詰みではある】
【それを分かりながら――相手へどこか冷めた目を向ける。それから少し、ことん、ことん、と。高いかかとの靴特有の足音をさせながら歩いたなら】

不法侵入。なさいますか、スタッフオンリーって書いてありますけれど。

【――そのくせこんなことは言ってしまえるタイプ。ものの見事にスタッフオンリーな扉を指差して、笑う。少なくとも自分は関係者の幼馴染だって、そういう、自信があった】
【ただこれについては相手も――バレたとしても、幼馴染の連れというので少女が庇ってくれる、かもしれない。なんせ人当りが良くって優しいらしい。知らないけど――】
【女が当たり前に"提案"するくらいには、きっと、"そう"なのだった。そうでなくっても……まあ。正義組織という場である以上、そんな"侵入"、いくらでも言い訳はできそうだった】

【それこそ謎の黒服に追いかけられて逃げ込んできた。誰もいないから、関係者を探してここまで入ってきてしまった――とか】
174 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/15(日) 23:37:39.99 ID:hWBJj/qH0
>>173
/書き忘れましたっ、それっぽいところに、誰かが出て来る気配はない……みたいな一文を脳内補完していただけますと助かります
175 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/15(日) 23:42:30.02 ID:TFb9wH4a0
>>165>>172

【自分の考え、思い付きは早々に見抜かれたようだ】
【まず、男性の制止が入る】

「何故止めるんですか?」
「我々には……時間と力が無いのです」

【これは、男性に向き直り聞いた】
【石動やディミーアのつながりはあるが、基本的には赤の他人だ】
【それほどまでに、危険な事なのだろうか?と】

「……副作用は何がありますか?」

【これはCrimsonに聞いた、何の副作用が、それは今後支障が出る程の物か?と】

「はい、何れはあなた方円卓も倒すことになります……いえ、倒します」
「しかし、今は違います、我々には力が無い、足りないのです……事を成し遂げる力も、その時間も……お願いしますCrimsonさん……」
176 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/15(日) 23:50:20.01 ID:BuQUzRC70
>>171

『――ええ、今の状態でも彼がいなければ困りますし。盾役はできますから』

『それと、薬だけならば良いのですが』
『見ての通りのパワーを持った彼の蹴りを回避し、表情1つ崩さずそして躊躇なく確保した、魂を感じられない方々……』
『そういった、特区が持つ戦力も気になります。……あと、あの時は能力を使いませんでしたが』
『特区内で能力を使うと警報が鳴りまして、もし使い続けた場合どうなるのか――もっと危険な何かが出てくるかもしれません』

「まァ、でもまた行くけどな! 解毒の鍵を手に入れるためによォ」

「……何か遭ったのかァ?」 『そう言えば情報収集中にそのような話も聞きましたね』
『機関も動いているとなると、やはり対能力者は必要になりそうです。』
『……それこそ例の薬な気もしますが、アレは能力以外による攻撃も駄目ですしね』

【ヘケメトに遅れてアウも肉に手を付け始める。とはいえ、ヘケメト程の食いっぷりではない。彼女のほうが普通なのだが】
【確かに、この食欲を満たすには金が幾らあっても足りないのも頷ける】
【スペースが空けば即座に次の肉を置いていく。そんなスタイル】

「美味しいだろォーッ? どんどん食えよ! まァ、俺もどんどん食うけどなァーッ!」
『……食べれば忘れられます。おそらく、多分』
177 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/15(日) 23:54:41.13 ID:kHDDRwano
>>172>>175

【時間と力がない。彼女には彼女なりの事情があるのだろう。それはその一言だけでも分かることだった】
【だが、もしもそれが理由なのだとしたら、一つだけ言っておかなければならないことがあった】


…………翔子さん、でしたっけ
どうにも何かと厄介な状況にあるようですが、一言だけ

”時間”と”力”が無いのでしたら、それは、そこで終わりなんですよ
何か危なそうな橋を渡ったら、とか、怪しげな技術に手を出しさえすれば、とか
そういうので解決できる類ではないんですよ、”足りない”っていう概念はね
足りないものは足りない。それは、何をしても足りないままなんですよ

それでも補うというのであれば、よく考えてください
後悔してからじゃ、遅いですから


【危険なリスクを受け入れても、力不足は容易に解決できない。男が言ったのはそういうことだった】
【お節介はこれで終わりだった。万里子やディミーアの手前、止めないわけにもいかない】
【だが、彼女がそれでもと言うのなら、それならば止めるわけにもいかない】

【ただ、男が危惧していたのは副作用などではなかった】
【相手だ、相手が問題だった。赤崎が力を欲する少女に対して真摯な応対をするとはとても思えない】
【騙されて単なる実験台にされる可能性は大いにあった】


…………赤崎さん
こんなこと言えた立場じゃないんですが、やるんなら嘘はなしにしてください
その代わり、さっき言ったとおり僕の血液を提供します
交換条件としては何ともいえないかもしれませんが、どうか、よろしくお願いします


【そう言って男は赤崎に対して頭を下げた】
【翔子とは赤の他人かもしれないが、これでも自警団の一員。正義感ぐらいはあった】
【勿論、こんな申し出は蹴ってもいい。蹴られたのなら、これ以上やれることはない】
178 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/15(日) 23:59:36.12 ID:HehRfN3ho
>>176

【話を聞いただけで緊張がはしる、成程──相対すべき相手は、そこまで強力なのかと】
【身震いがする、かつて──戦った数多の強敵を思って】
【そして、いつか敗れた数多の巨悪を思って】


そうですよ、やられっぱなしでは癪に触りますし
行く時は連絡をください、私も出来る限りお手伝いします
ヘケメトさんが万全で無いのなら──

──その腕の代わりぐらいにはなりますよ、こう見えても腕は、立つんです
それにアウさんがサポートして下さるのなら、鬼に金棒
負ける気なんて、一切ありません


【柔らかな物腰に反して、案外と過激な言葉】
【或いはこれが彼女の本性か、瞳に映る色合いはどこか歓喜に近い】
【スリルに身を任せる快感、その点ではヘケメトに通じるものがある】


うぅ、消えてかはるよぉ……瑠璃ぃ……
美味しい、美味しいれふ……瑠璃のお肉、柔らかくてジューシーやわ……
お姉ちゃん頑張って生きるからな……成仏しはるんやで


【何この悲しい食卓、という雰囲気で】
【両目にいっぱいの雫を貯めながら、やがて食事を終えるだろう】
【ずーんっと沈んで、暫しぺたんと座り込んでる】
179 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/16(月) 00:06:45.12 ID:eKs85lv60

>>173


――閑古鳥、ですねえ。時間帯が悪いのでしょうか?
まあ何はともあれ、こうして入ってしまえば外からの目も無いわけですし
見回りの"婦警"が来る時間帯でもないようですし。

ほーんとに誰も居ないなんて、この組織に限ってありえます?
それに、多分あちらさんも私達のつながりなんて薄々気付いているでしょうし?


【そう言ってから目を向けるのは、彼女が指差す"スタッフオンリー"の扉】
【こんな組織なのだ、単なる倉庫や酒蔵とも思えないエリアだが】
【この日初めて、クズノハは相手を評価するように笑顔と共に目を細め】

【颯爽と、からん、と高下駄を鳴らしながらその扉へと歩み寄り】


不法だなんてとんでもない、。"緊急避難"って言葉、ご存知です?
それに、悪党のお屋敷ならともかく此処は正義のお社ですし。
出会い頭に一刀両断でもされない限り、まあ大丈夫でしょう。ささっ、行きますよ。


【平然と扉を開けて入っていく。しかも「すみませーん」なんて声も出して】
【呑気というか――豪胆、なのだろう。そうしても大丈夫な時と、そうでない時】
【しっかりと見極めている節がある。ともあれ、妖狐は率先して店の奥へと足を踏み入れ】
【それらしいエリア、例えば居住区だとか。そういう場所か、別な店員などに出会うまで】
【ずかずかと、尻尾を揺すりながら踏み込んでゆくのだった】
180 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/16(月) 00:06:53.41 ID:taKy+g6Ro
>>175>>177

「──よろしい、ならば副作用について説明しよう」
「なに、元々嘘なんか話すつもりはないさ。そんなことしても面白くないだろう?」
「私達カノッサを倒すと言った、女の子が相手だからな──」


【右側の口角を吊り上げる──別に、何かを企んでいるわけではない】
【自らの命をかけてでも、守りたいものがある。そんな彼女を受け容れるかのように】
【男から嘘偽りなく言えと言われても、元々嘘なんぞ言う気はさらさらなかった】


「まずはじめに、多すぎる魔力の代償についてだ」
「血液中にずっと魔力が循環することになるが、魔力の影響で通常の臓器であれば数年で壊死するだろう」
「君は元々能力者だから、そこについては問題ない。これは検証済みだ」


【まず、多すぎる魔力を持つことに対する代償を説明する】
【血液中に魔力が含まれることで、通常の臓器を傷めることになり】
【数年で壊死するが、彼女は元々能力者であるためにそれについては問題ない】


「次に、魔力が“制御下に置けない”状況になった時だ」
「因子が魔力を溜め込み過ぎる──魔術を数日も使わないと、魔力が暴走し始める」
「要は意図しない魔術発動の危険があるということだな。これについては日頃小さな魔術でもいいから魔力を使うこと」


【次に、因子が魔力を持ちすぎて暴走した場合】
【意図しない魔術発動の危険性を孕むため、小出しでもいいから日頃魔術を使うこと】


「そして最後に、グール──屍人化する危険について」
「君のように根がしっかりしている子は大丈夫だと思うが、精神状態が不安定になると幻聴や幻視が見える」
「その言葉に従い続ければ、魔術を行使して他人を傷つけることしかできなくなる」
「それが屍人化だ。こうなれば私も手を付けられないし、君を倒すしかなくなる」


【この因子の副作用として最大のものが、屍人化であった】
【精神状態が不安定になり、ネガティブな思考が続くと幻聴や幻視が見える】
【自らを助ける言葉のようで──実は自らを他人を傷つけるためのマシンに変えてしまうのだ】
【そうなれば手が付けられず、殺してしまうしかなくなる】


「これで大体以上だ。他に何か?」
181 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/16(月) 00:17:54.41 ID:Pe782IZ50
>>178

「そォーだぜ! やられたらやり返してェーところだ!」
「ヘケケ、戦力は多い方が良い。よろしく頼むぜ! あと、サポーターに回ったアウは本当超良い感じだぞ!」

【特にアウの表情に変化はないが、悪い気もしていない様子で】
【べしべしと痛々しい腕で肩を叩かれても、特に嫌がることはなかった。痛いですよ、と一言だけ言ったが】

「そのため解毒の鍵を手に入れてェーってことになるんだが、それについてはよォ」
「さっきの翔子って奴にもそれ目的で潜入したいとは言ってるし、カイって協力者にも言ってある!」

「連絡、そォーだ一応俺たちの渡しとくか!……カイから用意してもらった連絡手段と住所! どこにしまったっけ」
『ここですね。……ヘケメト、いつ割ったんですか』 「いつだっけなァ、試しに操作色々やってみて投げた記憶はあるんだが」

【アウのポケットから取り出される連絡手段、まあよくある端末か】
【画面にヒビが入っているが、その原因がどちらであるかは容易に想像が付く、というか自白している】

【そして、その画面に表示される連絡先と拠点の住所を――】
【もし相手が端末を持っていればそれで交換を試みるし、無いようならば紙に書いて渡してくるだろう】

「おいおい、食い終わったのに盛り上がってねェーなァ」
「食ったから多分成仏した! ヘケケケ、あんまりそのままだと気合のエネルギーぶち込むぜ?」
182 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/16(月) 00:18:36.22 ID:9nu0WEGw0
>>177>>180

「――ッ!?」
「終わり!?貴方に何が解るんですか!?」
「この国を!祖国を!見捨てろと言うんですか!?諦めろと!?」

【男性の忠告だった、それはまるで、自分自身に経験があるかのような】
【そんな、心を絞るようにして出てきた、警告だった】
【それに対し、酷く激昂する翔子】
【理は、無論だが男性の方にある】
【だが……】

「え!?」
「何でそこまで……貴方には、そんな……」

【意外な事にCrimsonに男性は頭を下げ】
【代償に、自分の血液を捧げるとまで言ったのだ】
【何故?一体、この男性は?】
【そして、二人の危惧を尻目に、Crimsonから説明が入る】
【それは、嘘の無い、正直な情報だった】

「……」

【必要なのは、折に触れ頻繁に魔翌力を消費する事】
【そして、自分自身を強く持ち続ける事】
【こと、屍人化はかなりの恐怖を与えたが】

「……はい」
「良く解りました、Crimsonさん、お願いします!」
183 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/16(月) 00:24:26.47 ID:6wXOe1D20
>>179

法律のこともあって出入りしづらいのではなくて、良くも悪くも能力者だらけでしょう、よくは知りませんけれど……。
わたくしはそれこそ水に住んでいるので肩身が狭い――、

――ところで……婦警ってどなたですか。お知り合いではないのですが。

【良くも悪くも――と言っても。今までさんざ世界を守ってきた、場所だ。良くはあっても悪くはないはずの場所、だけど、少なくとも今はがらんとして】
【店番らしき人物さえ、居ないのだ。ざるにもほどがあり――ほどがあるからこそ、悪いたくらみが成立する。ただ。天井の片隅にある監視カメラは気にした方がいいのかも】
【そうだとしても――最終的には給仕の知り合いを連れてきたのは、確かに相手の得になりそうだった。どんな状況であろうと、少女に接触さえできれば、信用がある】

……どうかしら、悪者だと判断されたらば、かえって一刀両断されかねないと思いますけれど。
ずいぶん楽しそうで羨ましいですわ、わたくしは幼馴染と連絡が取れなくなって、とうていそんな気持ちで、ないのですけど――。

【こつんと指先がスタッフオンリーの文字を小突く。けれどこれはあくまで酒場としてのものなのだろう。どこの正義組織が困った人間をそんな言葉で拒むだろうか】
【こんなのはしょせん酔っ払った客が意味も分からず入り込んで奥でグースカ寝ないためのものでしかないし、それでもって本当に泥酔した奴には、こんな文字も読めない】
【だから結局意味なんてない。まともに文字を読める程度の冷静な人間が「ああそうなのか」って思うくらいだ――それを分かって無視する、なら、やっぱり意味なんてない】

【――ずんずんと踏み入っていく相手の後ろをついていく。けれどこちらはそう強く出ていられる性質ではないのだろう、相手に比べていくらも静かで】
【さっきそうしていたように腕を組むようにして――それでもしっかり視線はあたりへ向いていた。何か変なことがあれば気づくのだろうけど……そもそも】
【自分たちが一番"変"だというのは、無視しておく。相手も無視しているだろう。無視してくれないとしたら――出会いがしらの"誰か"とか】
【監視カメラの映像を見てすっ飛んできた"誰か"とか。そういう第三者になりそうだった、――目当ての少女は、まだ、どこにもいない。気配さえ、してこない】

【――――そして。地下という存在も知らないならば。きっとあんまり部屋も多くないのだ、スタッフオンリーだって、万能の魔法じゃなくって】
【それとも片っ端からドアでも開けるか。大事そうな部屋はたぶん鍵がかかっているけど。大事そうでない部屋もいくつかは鍵がかかっているけど――】
184 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/16(月) 00:28:44.74 ID:hjzpKqOqo
>>181

【本当に良いバランスの二人なんだな、と思って】
【ふぅ、と小さく息を吐いたなら、先へ進む覚悟を決める】
【大きな目標と、目指すべき道とを間違えないように】


ありがとうございます、私こういう端末凄く苦手で
紙に書いて頂けたら、連絡できる物を探して用意しておきます
これ受け取りますね


【紙に書いて渡された連絡先と拠点、彼女も同じものを返す】
【魔導海軍の宿舎と、彼女に続く電話番号、それが全て】
【静かに立ち上がるだろう、もう夜も更けた】


……そうですね、いつまでもうじうじしていては、いけません
ヘケメトさんにアウさん、事情は分かりました
私に出来ることなら何でもします、から

また、連絡してください、待ってます!


【文月は背中を向けて、森の奥へと消える、歩みはどこか軽く】
【──夜更けに流れる夜の音、静かに耳を傾けていた】


/こんな所でしょうか! お疲れ様でしたー!
185 :キング ◆/iCzTYjx0Y [sage]:2018/04/16(月) 00:36:33.44 ID:LxDUQHXE0
>>170

【そう―――傷が残ったのは事実かもしれない。だが、それは癒えないそれでは決してなく。】
【もっと言えば、傷を負った事自体がある種の救いだ。それ程、互いに互いを大事に思っていた何よりの、証なのだ】
【キングはふっ、と笑みを零した。そういえば、ウェインはウェインで女性に苦労していたか。"あの頃"の其れは本当に、幸せな記憶だった。】


―――――、そうかい。
ま。オレの実家<魔界>じゃ死人が蘇るなんてのは恒例行事だ。

ちょいと早めのお盆くらいに捉えておくよ。……するとバイクよりナスやキュウリが良かったか。
なんてな。それじゃとりあえず―――……積もる話もある。"隠れ家"へ向かうぜ、その方が……都合が良くてな。


【キングが二輪に跨る。エンジンに火を入れれば、ブォン、と甲高い音が鳴り響いた。】
【とてもではないが道交法を護ってくれそうな見た目でも、音でもなくって―――案の定、とんでもない速度で急発進。】
【普通に走れば1時間はかかる距離を、20分足らずでUTまで地獄のライド・オン。相変わらずジェットコースター顔負けのスリルを発揮し、到着したのだった。】


―――よっと。で、禁酒法だって? ハハッ、上手い例えだな。
それじゃマフィアが能力者の生存圏を確保して高く売り捌く訳だ、"逆特区"みてえの設けてよ。

ま―――何にしろ心から排除を望んでる奴が提案した法案とも、思えねえしな。
何かしらの意図があって、誰かしらの"懐が暖まる"からまかり通ってる、ハズだ。

仕組みを暴くには―――なんだよ、鈴音ちゃんが、か?
ああ知ってるとも、セリーナから耳にタコが出来る程聞かされてた。尤も、まだ"店番"頼まれてからは会ってねえんだけどな。


【はて―――店番。なんだか不穏な言葉が聞こえたような気がしたが。ともあれ、キングはバイクを降りて。】
【着いたのはどこか見覚えのある場所―――そう、"あの頃"にキングがねぐらにしていた、"郊外"のあの"宿"だった。】

……ま、"おかえり"ってのはこうじゃないとな。
今でもやってるんだよ此処、よく潰れねえよな全く。一階の酒場で話そうぜ、丁度伝えたいこともあったんだ。

【がらん、と扉を開く。丁度外は雨が降り始めるころ、懐かしい埃臭さが鼻腔を突いた。】
186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/16(月) 00:38:18.76 ID:Pe782IZ50
>>184

『ありがとうございます、――何かあったら、あるいは時が来たら連絡しますので』

【相手から紙を受け取れば、アウはそれを丁寧にポケットに入れて】
【その後、端末も同じようにしまう。――ひび割れは後で直しておこう、また割れた時に崩壊しないように】

「ヘケケ、繰り返すけど色々と頼んだぜ!」
「俺もできる限り頑張るからよォーッ」

【――そして、この場を去る彼女を2人は見守って】
【食事の後は掃除だ。骨や角などは後で換金・または加工に使える、軽く汚れを取った後にポケットへ】
【洗い物は近くの川で行おう。だから一旦これもポケットへ】
【カセットコンロに調味料に……雑多なものも、やっぱりポケットへ】

【……容量がおかしいのは、きっと気のせいだ】

/お疲れ様でした!
187 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/16(月) 00:39:01.34 ID:gulPHMFCo
>>180>>182

【彼にとって意外なことだったが、赤崎の言葉に嘘の気配は見受けられなかった】
【真摯さがあったのか、あるいは矜持なのか。男には分からなかったが、僥倖だといえた】

【好奇心からその説明に耳を傾ける。副作用は思ったよりも多かった】
【少しばかり驚いたがすぐに納得する。力を手に入れるなんてことは、そう簡単なことではない】
【そういう実感もあった。咥えていた煙草を指で取り上げ、軽く振る。炎が燃え上がり、残った部分が灰と化した】

【いくつもある副作用を翔子が乗り越えられるかは気がかりだったが、もう口を出す立場にはない】


あとは、お二人にお任せします
赤崎さん、血液が必要であればこちらに連絡を
仕事がなければ行きますので


【紙を取り出して電話番号を記入、赤崎にそれを差し出す】
【彼女が受け取れば二人から少し離れる。背中から竜の両翼が出現。膜を張る音と共に翼が広げられる】


…………翔子さん
力には代償がつきものです。それは、副作用のことではありません
どうか、気をつけて


【何か含みを持たせた忠告を男は言う】
【翼が羽ばたき空中へ。十数メートル上昇してから、羽ばたきと同時に飛行魔術が発動】
【空気を噴出。強風を巻き起こしながら、男は空へと舞い上がっていった】


//すいませんが、お先に失礼させていただきます
//お疲れ様です!
188 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/16(月) 00:51:35.09 ID:taKy+g6Ro
>>182

「ああ、了解した。君の血液は研究に役立てたいからな」
「此方も手が空いたら連絡する、その時まではよろしくな」


【血液があれば此方に連絡を、とメモをもらう】
【そのメモに目を通せば、翼を広げて飛び立つ準備をする彼の方へ向き】
【了解の意を伝えれば、手が空いたら連絡すると】

【男が直上へ急上昇した風圧で白衣の裾を靡かせながら】
【翼をはためかせて去っていく彼を見送り、そして目線を彼女に戻した】


「あ、そうだ。もうひとつ説明を忘れていたことがあったな」
「もし屍人化の初期段階や、魔力の暴走に備える薬液がひとつあった」
「それも併せて一つだけ渡しておこう。緊急事態の時にだけ、使って欲しい」


【一つだけ。この言葉の意味を、彼女は理解してくれるだろうか】
【魔力の消費を怠って暴走してから使うのではなく、屍人化の手前で使って欲しい】
【本当の緊急事態に備えるための、薬物なのだから】


「よろしい、覚悟ができたようだね──」
「ならば、このメモに書いてある場所に“一人で”来給え」
「来る日時もすべて指定してある。何があろうと、この日時に来なければこの話は流す」


【その日にしか準備ができないし、もし流出しても大変だから】
【水の国の山中にある研究室の入り口を待機場所に指定した】
【この日時を厳格に守り、一人で来なければ因子は投与しないと、彼女に告げた】
189 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/16(月) 00:53:31.27 ID:eKs85lv60
>>183

【奥へ、奥へ。――しかしながら、やはりそれは氷山の一角】
【地下の区画などは、それこそUTのメンバーでもないと知らない物だろう】
【そしてこの妖狐は生憎と"正義"ではなく、故に地下に気付くこともない】

【だから地上の、誰も居ないエリアをどれだけ見て回った所で】
【返事も気配も無いとなれば――そもそも此処には居ないのか、と】
【そう結論付ける程度にしか至らない。甚だ不満そうではあったが】
【変に感情的では無いから、ため息一つで済ませてしまい】

……居ませんねえ。少し騒いで見れば誰か出てくるかとは思ったのですが。
まっ、此処って職場であってご自宅ではないですし
いつでも居るほうがおかしいという所ですか。……取り敢えず、置き手紙でも。

…………――貴女も何か、書いておきます?

【ただ帰る気はない。そうやって次から次に行動を起こせるのも合理性故だろうか】
【言伝があるなんて言っていたが、メモの内容は次の通り】

【「貴方がたにお金を返してくれる人から、指輪の贈り物です」】
【「といっても、もう持っているかも知れませんが」】
【「ついでに円卓の王様の連絡先、私が知っていますから」】
【「お手数ですけど、これをみたらご一報くださいましね?」】
【「――幼馴染さんのお友達、クズノハより」】

【そこに魔石で作られた指輪を一つ置いて、ペンを下ろす】
【テーブルのナプキンに、適当なボールペンで書いただけのぞんざいな置き手紙】
【同じ様にナプキンを取るとペンと一緒に彼女のほうへと差し出すが――別に、受け取ることは義務ではない】

【スタッフオンリーの場所に書き置きを残せば、少なくともお遊びで置いたものでもなく】
【其処らの酔っぱらいに握りつぶされる心配もない。そう口にして、帰る準備までを彼女に伝えた】

/申し訳ないですが睡魔到来故また持ち越しをお願いしたく……
/それか、このまま店外に出てお別れ、という流れで締めでも構いませんので!
190 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [saga]:2018/04/16(月) 00:55:29.31 ID:evW7gPof0
>>185

―――ナス?キュウリ?

【あまりそちらの風習には詳しくなかったのか、少しきょとんと聞き返す】
【さてね、とどちらともなく肩を竦めれば――あとはもう、“あの宿”へ】

懐が暖まる、くらいならいいんだが。
すべての“力”を管理したいヤツらが居るとするなら、目指す先は自明さ。
灰色の世界、停滞の世、ってね。

【キングの開けた扉を潜る。肩から外套を外して、ひとつ息をついた】

ああ、鈴音だ。なんでもセリーナともうまく行ってないらしくてね。
彼女に伝言も頼まれたんだが、中々会うこともできない。

――マッカラン。トワイスアップで。

【何でもないように注文を済ませる。マスターも、片眉を上げて応じるだろう】
【――魔界でもそうであるように。この酒場でも、死人が蘇る程度、恒例行事なのかもしれない】
191 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/16(月) 00:56:40.39 ID:6wXOe1D20
>>189
/了解しました、こちらもちょこっと眠たかったので、凍結お願いしようかなあと思っていたところでして……
/明日帰れるのが遅くなってしまうのでお返しはそのあとになってしまうかと思います
/ただどちらになるのかがちょっと書いて見ないと分からないので、お先にそれだけお伝えしておきますっ
/それでひとまずおつかれさまでしたというのでお願いします!
192 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/16(月) 01:02:58.55 ID:eKs85lv60
>>191
/了解致しましたっ!でしたらひとまず続きはお任せで
/こちらも明日はちょっと遅めになりそうなので助かるといえば助かったり。
/ではでは、今日もありがとうございました!お疲れ様です!
193 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/16(月) 01:03:01.07 ID:9nu0WEGw0
>>187>>188

「代償?」
「あッ!ま、待って!!」

【力には代償が付き物】
【言わんとする事は解るが、しかし男性のそれは、何か特別な意味をその中に孕んでいる様な気がして】
【そして、呼び止めようとしたが、男性は既に空に飛び去って行った】

「名前、聞けなかった……」

【そして】

「一つだけ、ですね」
「ええ、解りました……」

【一つだけの薬、その意味は十分に伝わった様子だ】
【屍人化……やはり最大の副作用はそれの様だ】

「解りました、この日この時間、この場所に一人、ですね」

【Crimsonから紙を受け取り】
【そして】

「よろしく、お願いします」

【再びそう告げて、何も無ければ、彼女もまた去って行く】

【この先の運命は?】
【歯車の嚙み合ったその先の動きは?】
【それはまだ、誰も、誰も計り知れない、そう何かなのだろう】
194 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/16(月) 01:17:36.83 ID:taKy+g6Ro
>>193

「ああ、私こそ。よろしく頼む──」
『おい、マスター。やけに帰ってこないと思ったら、何してたんだ』


【彼女が去っていくのを見送ろうとすると、背後から声がする】
【振り向けば、金髪を腰まで伸ばした碧眼のサラスが立っていた】
【先日のアスタン襲撃を行った張本人とも言える存在】


「サラスか、これから忙しくなるぞ」
『ふん、どうせあいつに因子を射つんだろう。どうせ“楽園”行きだ』
「さあな?彼女は能力者だから適応力は高い。“楽園”行きになるかどうかは、その後だ」


【二人で談笑──というには少し過激なものをしながら】
【セラフ研究施設へと歩みを進めていく。現在の拠点はあそこであるから】
【彼女の行く末を案じて、静かに祈った。いつか、カノッサの呪いを断ってくれる筈だと】
195 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/16(月) 16:42:12.28 ID:gulPHMFCo
【水の国・レヴォルツィオーン本社】

【その知らせは唐突に訪れた】
【『会わせたい人物がいる』などという文面の連絡が黒衣の男から二人の女科学者へと送られた】
【場所はレヴォルツィオーンの本社ビル。場所まできっちり確保した上での会合の誘いだった】

【本社ビルは水の国の首都フルーソのオフィス街にあった】
【エントランスでは多くの人が行き交っている。だがそれを通る必要があるかは別問題】
【入口から堂々と入ってもいいが、裏口からこそっとやってきてもいい。転移してきてもいい。そんなのは自由だ】


【ブランルは会議用の小部屋を用意していた】
【円形のテーブルが部屋の中央にあり、壁には一面に窓。今はブラインドがかかっていた】
【テーブルの周囲には椅子がいくつか。予想では来客は二人だが、それ以上来てもいいように準備しておいた】

【二人が来るまでの間、ブランルは座って待ちながら本を眺めていた】
【黒衣の男の傍らには白衣を着た若い男が佇んでいた。表情には不愉快さがあった】

「…………何で、俺まで同席しなくちゃいけないの」

紅茶を淹れる役も必要だろう。それに、一応は私の部下だ
最前線にいる科学者たちと会う機会を作ってやったというのに、不服か?

【白衣の男の憮然とした表情は変わらなかったが、それ以上文句を言うこともなかった】
【やってくる科学者がどういう人間たちか、少しは聞いていた。それを考えると不愉快さがこみ上げてくる】
【だが確かに、科学者としてどうなのかという小さな興味も否定できなかった】

そろそろ約束の時間だ、歓迎の準備をしろ

【ブランルの指示に渋々と言った様子で頷き、白衣の男は隣接する小部屋へと姿を消した】
【後は”彼女たち”が現れるまでのんびりと待つだけだった。黒衣の男は愉しげな表情を浮かべていた】
196 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/16(月) 16:49:53.91 ID:bZq3MTovO
【ひたり、と爪先を水面に浸す様な可憐さで足音を鳴らす影が一つ】
【室内へと紛れ込んだなら、過ちの如く薄く微笑む】
【喉に引っ掛かる粘付きみたいな、とろんとした目尻が蕩けて】

【──お久しうございます、と恭しく言葉を投げたなら】
【枝垂れ桜の如きヴェールが薄く黒に表情を濡らして】
【少女が室内へと歩み寄る、柔肌が照明に照らされる】


此の度はお誘い頂きありがとうございます、私のような者にまで声をかけて頂けるとは、思ってもみませんでした
最近は徹夜続きではしたない姿に御座いますが
お目汚しにならなければ、その末端に座らせて頂きます


【萌葱色の長い髪に病的な白さの肌、檸檬色の双眸は切れ長の面持ちを耽美に飾る】
【黒いトーク帽に黒いヴェール、肩を大きく露出させた黒のナイトドレス】
【黒のニーソックスとハイヒールを履いた少女であった】

【特筆すべき点として、彼女は酷く傷だらけであった】
【ドレスから零れる素肌には切り傷や焼き傷、擦り傷に塗れて】
【頬には青あざ、痛々しい傷跡が無数にあれど】

【──どこか満足気な表情で、席につく"魔女"】
197 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/16(月) 16:50:40.58 ID:bZq3MTovO
>>195
/上のレスは>>195に向けてです! 安価忘れてました、すいません
198 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/16(月) 17:00:46.43 ID:aADZEG0F0
>>195-196

【――――控え目に、ドアの開く音がした】
【中にいる人々に最初に姿を見せたのは黒スーツ姿の若い男】
【銀髪褐色、黄色い眼をした背の高い青年。ドアノブに手を掛けて、開く役割を果たし】

……や、どうもどうも。遅れまして申し訳ない――
お誘いどうもありがとう、ブランル。……座るのそこでいい?

【一番先に入ってきたのは、低身痩躯の、白衣を纏った女だった】
【黒髪は首の中程まで伸びていて、だるそうに翳っている瞳は暗赤色】
【蒼白く、細い手を椅子に掛けて――音もたてずに引き、悠々と座り込む】

【女がそうして座り込んだなら、後を追うようにして青年が入室して】
【さらにその後ろから――赤い髪をした少女が、後について入ってきた】
【ひどく強張った、彫像めいた無表情。ずうっと俯いたまま、斜め下の地面を見て】

【ふたりの従者は、座る女の後ろに立ったまま。座ろうとはしなかった】
199 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/16(月) 17:12:20.45 ID:gulPHMFCo
>>196

【音。振動。優雅ささえ感じるその一音でも、誰が来たのかに気がつく】
【本から顔を上げ、その姿を認識すれば、男は呆れたような吐息をつく。口元には苦笑】
【だが矛盾するように、黒絹の瞳には微かな怒り。細指が彼女へと向けられた】


相変わらず、腰の低いことだ
私は無能を同列には扱わない。もう少し自信を持ってもいいと思うがな?

ところで、その怪我はフランツか?
それを治せば、あの男をもう少しいじめられるのか?


【愉快げな声色だったが、それはいつものことだ。むしろ、普段よりも少し声のトーンは低かった】
【内心の感情が声に乗っていた。まるで嫌がらせを企むように言って、袖口から触手をちらつかせる】


>>198

【続いて、見知らぬ顔の男が現れる。招待した女性がその後に入ってくる】


あぁ、よく来てくれたな
どこでも好きなところに座るといい、後で紅茶も出そう
淹れるやつが上手くはないので、味はやや劣るがね


【男は薄い笑みを浮かべて歓迎の意を示す。次に、興味深げな瞳が従者らしき者たちへと向けられる】
【青年へは一瞥くれるだけ。それよりも赤髪の女への興味の方が強かった。歪な笑みが浮かんでいた】


おや、俯いてしまってどうしたのかな
緊張しているのか? 別に取って食いはしないよ、ふふふ


>>196>>198

【隣の小部屋から白衣を着た若い男が入ってきた。持っているトレーの上には紅茶の入ったカップが三つ】
【男はまず”魔女”の姿を見てはっきりと驚いた表情を浮かべた。痛々しさに眉根が寄る】
【不愉快げな顔のままで、カップを三人の前に順番に置いていった。その後、ブランルの後ろへと下がる】


さて、改めてよく来てくれたな
今日呼んだのは他でもない。お前たち二人を会わせたかったのだ

"魔女"よ、彼女は"ブラスフェミア"という。そして"ブラスフェミア"よ、彼女は"魔女"と呼ばれている
どちらもそれぞれ生物に関する研究者だ、お前たち二人を会わせれば、より楽しいことができると思ってな?


【男の手が掲げられ、まず”ブラスフェミア”を示し、続いて"魔女"に向けられる】
【双方を双方へと紹介した後に、今回呼びつけた理由を改めて説明した】
200 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/16(月) 17:18:17.27 ID:bZq3MTovO
>>198

【黒衣の少女は現れた貴方へと軽く頭を下げる、長い髪がふわりと揺れて】
【雪白の頬に浮かぶ鮮やかな傷跡、芸術作品の如くその位置は絶妙に配置され】
【或いは狙って傷付けたような胡乱さが、透けて見えるが如く】


お初にお目にかかります、<harmony/group>にて主任研究員を勤めております。
──"魔女"と申します、以後お見知りおきを
ブラスフェミア様でしょうか、お噂は兼々お聞きしております

曰く冒涜の体現者と、──作品の多くは裏を通じて拝見しました
貴方様の作品を見る度に私は、自らの矮小さを恥じるのです
同席出来て光栄ですわ、不出来な研究者ですが、どうか末永いお付き合いを


【降り注ぐのは卑下の言葉、紡ぐ音律は何処までも被虐者のそれ】
【数多の傷跡に塗れながら、柔らかな目尻は艷やかさを孕んで】
【底知れぬ雰囲気を少女はそこに兼ね備えていた】

>>199

【檸檬色の双眸がブランルを見つめる、虹彩が貪る貴方の虚像】
【其れはまるで嬌愛に噎ぶ伴侶の如く、傅く瞳に思慕の情を浮かべ】
【拐かす不埒な飴細工に似て、踏み込んだなら果てまで離さない淫らさがあった】


いえ、あの御方はこの様な柔な傷は付けませんわ、もっと激しく苛烈に嬲られます
そうではなくこの傷は私めの新しい研究の、過程にございます
ブランル様に、示していただきましたもの

──お誘い頂いた理由も把握致しました、ブラスフェミア様の名前は存じ上げておりました
ですがこうしてお会い出来るだなんて、夢にも思っていませんでした
改めてブランル様には感謝を、何でもしてもらって、ばかりですね
201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/16(月) 17:27:40.34 ID:aADZEG0F0
>>199-200

「……、……」

【赤髪の少女は、びくりと肩を震わせた。震わせて――それだけ】
【喰わない、と言われても、頑として顔を上げようとしなかった】
【一瞬だけ。視線だけちらりと動かして――助けを求めるように】
【ブランルのそばにいる白衣の青年を見たけど、すぐに逸らしてしまった】

【対して隣に立っている青年は、心底どうでもいい、というような顔をして】
【部屋全体をじいっと眺めて――やっぱり黙り込んでいた】
【こういう場にも慣れているのだろう。放っておけば欠伸すら零しそうな、油断】

【そんな二人を背に、「冒涜者」は座ったまま目を閉じて、息を吐き】
【――もう一度目を開く。視線は“魔女”に向けて、笑みの形に】

ええ、よろしく――ミス・ウィッチ?
<harmony/group>の名は僕も、よく存じております。
そんなトコロの主任がこんな、お若いお嬢さんだなんて――

【「ちょっと吃驚しちゃった、はは、失敬」――紅茶を一口】
【唇を湿らす程度に口に含みながら、じいっと傷を見つめて】
【――ふ、と鼻から息を漏らす。紅茶の香を、通すみたいに】

……ええと、それで、三人集まってたのしい悪巧みの時間って?
それは楽しそう――ではある、の、だけど、……何から話せばいいんだろうね。

近況報告でもする? 僕は最近、あなた方以外の「同業者」と
面識持ったりしたけどさ。紹介、いる?

【こんこん。テーブルを指先で叩いて、頬杖をつきながら、まずは「お茶請け」ひとつめ】
202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/16(月) 17:34:04.56 ID:gulPHMFCo
>>200

【"魔女"の答えに、男は気が抜けたように笑った。今度は本心から。あるいは、僅かな自嘲も込めて】


はは、なるほど。無礼を働いたのは私の方だったか
では、お前のその怪我を治すなどという無粋なことはしない
しかと取っておけ。美しい痕跡だ


【理由が判明すれば、その怪我はある種の美しささえ感じられた】
【女の滑らかな柔肌に走る無数の傷は、その淫靡さを彩るよう。思わず、視線を奪われる】
【────「美しい」と、再び男の口はそう謳った】

>>201

【少女と同じように、白衣の青年も彼女の方を見ていた。視線が交錯した】
【ぎり、と歯噛みをする。どう考えてもあの少女がいるのは本意じゃない。そんなのはすぐに分かった】
【ああ、でも────苛立たしげに舌打ちをして、俯くことしかできなかった】

【その小さな音を聞いた黒衣の男は、愉しげに微笑んでいた】


んー…………我らの従者は互いに興味がおありのようだ
が、それはさておき。私たち以外の同業者か、実に興味深い話題だ
是非とも聞かせてもらおうか、"ブラスフェミア"よ、それは何者なのか


【黒曜色の双眸が”冒涜者”の女へと向けられる。話はまず、彼女のものからだ】
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/16(月) 17:48:48.54 ID:bZq3MTovO
>>201

【檸檬色の双眸が媚びる様に赤髪の少女を見た】
【頬紅が差した、彩る表情は深い興味──。そして、暗い愉悦】
【脳内ではどの様に飾られているのかは、未だ無明】


……他に耐えきれる人材が居なかった、それだけの事です
ここに居る御二方に比べると私は、研究者として二流でしょう
知識も発想力も技術も……だからこそ、忍耐を評価されました

じいっと耐え忍ぶ、ふふ、不出来な私でもそれぐらいは出来るんですよ
我社の社長は中々に苛烈な方でして、並の研究者では命と精神が持たないのです
──まあ体の良い奴隷ですね、十把一絡げの奴隷の中に少々計算が得意な個体が居ても、おかしくはありません


【自嘲気味に笑う、何処までも落ち着いた柔らかな香りで】


興味深いお話ですね、私としては出来る限り多くの繋がりを持ちたいと思っています
優秀な方を紹介して頂けるのは嬉しく、そして──
ブラスフェミア様が紹介されるというのでしたら、相応の方なのでしょう


【膝の上に重ねる両手、右手の小指が折れているのか変な方向に曲がっているのをブラスフェミアは確認できるだろう】


>>202

【少しだけ彼女の表情が揺らいだ、ブランルの笑みに釣られた様子で】


ですが、あまりにさらけ出し過ぎると少々周囲の視線が恥ずかしく思えます
此度もこの部屋に来るまで、何度心配をおかけしたことか
後で受付の女性には礼をせねばなりません、しかし──

レヴォルツィオーン社は教育が行き届いておりますね
受付の方一つとっても御立派な対応でした
そして白衣の御仁、宜しければ応急処置の道具を頂けませんか


【微笑みを浮かべたなら令嬢の様に落ち着いた雰囲気を見せて、】
【白衣を着た男に言葉を向ける、求めるのは応急処置】
【包帯の類を要求するのだろう、流石に剥き出しは良くないと】
204 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/16(月) 18:00:34.77 ID:aADZEG0F0
>>202-203

【様々な色合いの瞳に晒されて、少女がざり、と靴音を鳴らした】
【履いているのは真っ赤な厚底靴、それを少しだけ後ろに退かせて】
【――隣の青年が腕を握った。逃げるな、とでも言うように】


忍耐力、忍耐力――素敵なことじゃない。
特に僕らみたいな職業のニンゲンはさ、「失敗」がオトモダチだ。
何回も何回も何回も何回も――失敗を重ね続けて、ようやく「成功」を掴み取る。
そういうのが「僕ら」の日常でしょう? だから、ね、……誇るべき長所だと思うよ、それは。

【“魔女”に対する“冒涜者”のコメントは、そんなものだった】
【気を遣って優しいことを言っているようにも、あんまり見えない】
【何かしら、思うところがあったのだろう――カップを下ろしながら、表情を綻ばせて】

【続く話。話してみるがいいと言われたなら、咳払いをひとつ挟んで】


ん、じゃあお話しさせてもらうね――

――――“Crimson”。指名手配されてるみたいだから
知ってるかもしれないけど、夜の国、アスタンを襲撃した人物。
その名の通り紅色の髪をした女のヒトだよ。

知り合ったのは「セレンディピター号」。偶然その場に居合わせてさ、
意気投合してそこそこ仲良くなって――連絡先も持ってる。

なんでも、生体因子にまつわる研究をしてるみたいで、
それを投与すれば「凡才」を「偉大なる魔術師」に進化させることができるんだってさ、
……詳しいことは僕もよく聞いてないけど。

【「それの成功例を暴れさせたのが、アスタンの一件ってワケ」】
【ここまで言い終えると、区切るように紅茶をもう一口】

【「アスタン」の事件は、謎の人物――「リンドウ・ハツセ」が、部下の能力者を使って治めさせたというが】
【その能力者は、後姿のみが映像で記録されており――“冒涜者”の後ろに立つふたりの従者】
【彼らに、シルエットがどことなく似ているということ――気付くかもしれない】
205 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/16(月) 18:14:19.77 ID:gulPHMFCo
>>203>>204

【少女が腕を掴まれたのを見てしまった白衣の青年は、一歩を踏み出そうとした】
【ざり、と同じように靴音が鳴る。動きが止まる。ブランルの視線が動きを制していた】
【もう一度舌打ち。"魔女"に向かって「分かったよ」と手短に伝えて部屋から出ていった】

【"ブラスフェミア"の話をブランルは興味深そうに聞いていた】


ほう、凡才を偉大なる魔術師に、か
それこそ凡才な魔術師である私にとっては、夢のような話だな、実に素晴らしい
その研究は是非とも成功させてやりたいところだな


【夢を語るような純粋さが声にはあった。視線が動き、二人の従者を捉える】


ふふ、あの事件はどうにも愉快な裏がありそうだな
どうなんだ、そこの従者にでも聞いてみようか?


【愉快げに口元を歪めながら、従者へと声をかける】
206 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/16(月) 18:15:40.15 ID:gulPHMFCo
//>>205に追記です

【白衣の青年が救急箱を持って部屋に戻ってきた】
【無言のまま、それを"魔女"へと差し出す。一瞬、怪我を一瞥しはしたものの】
【やはり痛々しさにすぐに視線を逸らしてしまう】
207 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/16(月) 18:18:23.12 ID:bZq3MTovO
>>204>>205

【共有される"Crimson"なる研究者の情報、"魔女"は静かに目を伏せる】
【生体因子なる言葉に彼女は深い興味を抱く、偉大なる魔術師】
【その言葉は魅力的であり、また同時にどこか不穏な響きがあった】


ブラスフェミア様のお話はとても興味深く御座います
──"生体因子"それは、私共の研究分野である"遺伝子"に大きく関わってきますので
宜しければ連絡先を頂けませんか、ええ、無理にとは言いません

謝礼なら私の出せる金額であれば──或いは私自身の身体でも構いません
ブラスフェミア様でしたら後者の方がお好みでしょうか、傷だらけの淫らな身体ですが
意外と使い道は如何様にもあったりしますので


【嘯くように笑う、痛々しい傷跡越しに檸檬色が貴方を慕って】


……それと、次の実験で頑強な被検体が複数必要なのですが
其方の伝手などは御座いませんか?
ブランル様かブラスフェミア様の在庫にあれば、買い取らせて頂きたいのですが

──先程有難い言葉を頂きましたが、これ以上の失敗は許されない立場でして
そろそろ結果を出さなければ首が危ういのです
……比喩でない所が、恐ろしい限りですが


【白い頬にルージュが溶ける、淡い赤が静かに濡れた】
【怜悧な目元に陰りが落ちて、ヴェール越しの表情を雲間に見せる】
【朧の月は幽玄に、靡く柳の可憐さにも似て】


それと、ブランル様は御自身の事を卑下されない様に
私は心の底から貴方様を尊敬しております、研究者としても、魔術師としても
例えレトリックであっても、貴方様のそんなお言葉は聞きたくありません

気高き者は確かな矜恃を、言葉の上だとしても穢してはならないのです


【添い遂げるように傷んだ黄が視線を向ける、静かだが強い音色で】
208 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/16(月) 18:34:00.40 ID:aADZEG0F0
>>205

【「すごいこと考え付くよねえ」――他人事のように“Crimson”のことを褒めたなら】
【ブランルの視線が自身の従者に向かったことを悟ると、静かに口を噤む】

【代わりに視線を受ける羽目になったふたり――少女の方は、さらに体を強張らせ】
【上手く言葉も出てこない様子だった。それをちら、と横目で見やって】
【青年の方が半歩前に乗り出して、返答を始める】

「……おれとコイツ、『リンドウ・ハツセ』に雇われたんスよお。
 夜の国を襲ったわる〜いヤツを倒してくれって言われて。ほら、最近よくあんじゃん、
 『能力者は排除しろ』〜ってフーチョー。あれに対抗するために、
 能力者だってけっこー役に立つんスよお、ってアピール。それに乗っかったカタチでさあ」

【「アスタン」へ赴いたのだと、そう告げる。……不自然なところも多々見える発言】


>>206

……いいよ、連絡先。当たり前のことだけど慎重に扱ってね、
最近どうも、通信を撹乱する……組織だか個人だか知らないけど。
そーいうヤツが出回ってるんだって。
盗み聞きされたらヤバい話は、メールでやんないほうがいい。

謝礼、うーん……身体も魅力的だけど。
僕、好みのタイプが「金髪碧眼」なんだよね、そういう感じのコ、紹介してくれない?

【自身の名刺の裏側にさらさらとボールペンで走り書き――一見、何の意味も持たない文字列】
【しかしそれは良く見れば、ごくごく簡単な暗号であることが“魔女”にはすぐわかるだろう】
【きっと彼女なら、見てから解くのに5分もかからない。その程度のものではあったが】
【口にしている通り、決して雑には扱えない。だからこその一手間だった】
【手渡す際に、冗談めいて一言。軽く笑ってはいたものの――目はあんまり、そうじゃない】

頑強なヤツかあ――うーん、手持ちにはいないかも。
ちょっと手を加えたヤツなら、少し時間を貰えれば出来るけど……
……ああ、そうだ。「お前」が行ってみる?

【――――ここで初めて、女の視線が後ろに行った】
【おまえ、と呼ばれたのは――赤い髪の少女。愉快そうに細められた視線に捕えられて】
【目を見開く。びく、と音がしそうなほどに一度震えて――静かに汗を流しながら、無言】
209 :キング ◆/iCzTYjx0Y :2018/04/16(月) 18:39:41.79 ID:5o7n5YFy0
>>190

【刀持ってるから詳しいかと思ってた。キングの思考回路なんて、大抵そんな物。】
【この男はと言えば、無駄にいろんな知識が多いのでウェインのとぼけた様子にクスクス笑って。】
【決して悪気はない。ただ年齢に似合わず子供っぽいのも、なんというか、本当にあの頃とそう変わらずだった。】


―――んん。管理ねえ。勘弁してほしいな、"こっち"の世界が滞ると、
"ウチ"の過激派が色めき立つんだ。今なら攻められる、今なら打ち滅ぼせる―――ってな。

ま、サタンもバカじゃあねえ。"ガリアン"無き今強硬手段には出たがらねえ筈だが
そうやってまたモメるんだよ。やれ魔皇城勢力は逃げ腰だ、君主に相応しくねえだとかなんだとか。

大体美人が泣く羽目になるしな。能力者にだってカワイコちゃんが大勢いるんだ、そうだろ?


【自身はマスターに「よう」とだけ挨拶をする。店主は驚いた顔をしたが、ふふ、とかつてのように笑った。】
【どかり、と椅子に座る。客は他に居ない、二人だけの空間だ。しっぽり話し込むのも良いが―――その前に告げる事があった。】


……へぇ。鈴音ちゃんが、ね。……あー……、セリーナ?
……まあな。会えねえよな、そりゃ。いや、事情が込み入っててな。

―――マスター、オレはフルボディで。何時ものだよ、"カッシェロ"だ。


【セリーナ、という単語が出ればどうも言葉を濁し。掻き消す様にワインを注文するキング。】
【悪魔がデザインされたなんとも"らしい"ボトルとグラスを受け取って。軽く注げば互いに杯を持ち、乾杯。】


―――それじゃ、再会を祝して。


【一気に掻っ込む。この辺りも昔と変わらない。あっという間にグラスを空にすれば、続けてこう言い放つ。】


……今さ。オレが任されてんだよ、UTの店番。
……これ、どういう意味かお前わかるかい?

【穏やかだった空気が変わる。血の様に赤いワインが薄い明りの中妖し気に煌いた。】
210 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/16(月) 18:48:09.50 ID:gulPHMFCo
>>207

【首が危うい、と。そう聞かせられたブランルの笑みが消える】


短期的な結果を研究に求めるなど無粋もいいところだが……
いいだろう、必要だと言うのであれば、被験体を用意しよう
必要な条件を後でよこせ。適合するものを探しておく


【続いて向けられた言葉には、苦笑が浮かんだ。歪さが幾ばくか取れたような、そんな笑みが】


お前にそう言われては、退屈な言葉遊びも控えざるを得ないな
せめて私に敬意を持っている者の前では、卑下するのはよそう
あぁ、それに確かに、私の魔術は”特殊”だ。矜持はしっかりと持っているとも


>>208

【従者の返答を聞いている間、ブランルの視線はずっと少女へと向いていた】
【昏い双眸に虚像が映り込む。口角が上がり、唇が下弦の月を描く】


なるほどな……面白いことを考えつくものだ
その『リンドウ・ハツセ』とやらも興味深そうだ……最近は面白いことに困らないな?
とはいえ、公安だったか、そのあたりまで手を伸ばしている余裕がないのも事実だな
忙しいのも考えものだ

あぁそうだ、その連絡先は私にもくれないか?
お前と仲が良いのなら、私も仲良くなれそうじゃないか


【ブラスフェミアが"魔女"に連絡先を渡しているのを見て、ブランルが口を挟む】
211 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/16(月) 18:55:41.82 ID:bZq3MTovO
>>208

【ブラスフェミアの言葉に、魔女はきょとんとした表情を向けた】
【暫し逡巡して、漸く理解する。──成程、心配をされている、と】
【何だか不思議な気持ちであった、目の前の研究者は自分の知らない事も知っている】


深く心に留めておきます、もしブラスフェミア様にご迷惑をおかけすると考えたなら、自害しても足りない、と
金髪碧眼ですか、被験体の中に一人、適した人物がいるのはいますが
何分自由気ままなものでして、一応伝えてはおきますが命令に従うかはわかりません

お望みとあれば拘束して送らせて頂きますが、命だけは残して頂きたいです
性格に難はありますが、成功作の一つでもありますので
名は"カチューシャ"と言います、最近ではメディアでも良く報道されていますが


【名刺を恭しく受け取り、言葉を返す。──その条件に当てはまる人物の名を】
【困った様にため息一つ、何となくその理由も分かるかもしれない】


……あら、良いのでしょうか? ブラスフェミア様の言葉に異を唱える訳ではありませんが
お見受けした感じですと、あまり頑強でないとの印象を受けます
現在の実験は非常に過酷でして、その為に頑強な成人男性が良いのですが

──それとも、其方のお嬢様はブラスフェミア様が手を加えていると、汲み取っても?


【研究者であれど、ここまで傷だらけになる研究とは──】
【彼女は少女に微笑みかける、それはまるで】
【今から貴方を壊してもいいのかしら、と問いかける様に】

>>210

【差し出された救急箱を受け取ったなら、感謝の言葉と合わせて軽く手を添えた】
【冷たい体温、少し力を入れたなら掻き消えてしまいそうな、薄靄の如き儚さ】
【そっと上目に注がれる視線、檸檬色の水面に浮かぶ貴方を追った】

【未だに赤い傷口は、彼女の白とコントラストを描き、今出来たばかりの様な鮮やかさを見せつけて】
【宛ら瑞々しい果実の表面に爪を突き立てたかの如く、赤い果汁が割れ出て指を染める様に】
【白草を染める真紅にも似た、淡い夜露の残照を浴びて】

【受け取った救急箱を開き、ガーゼを取り出す】
【白磁の指先が自身の頬を撫でる。──痛みに思わずびくっと瞼を閉じて】
【震える手付きでガーゼをあてがう、テープが柔肌にピタリと貼られて】

【ふぅ、と小さく息を吐く、確かめる様に何度かガーゼを撫でて】
【小さな傷には絆創膏、大きな傷には包帯と、手慣れた様子で巻いていく】
【やがてそこには、病室の方が似合う華奢な少女の姿があった】


相変わらずお優しい事ですね、ブランル様は──私めの心配をしてくださる
私にはそれが本当に不思議で、他にも素晴らしい研究者がいるのに、と思います
お言葉に甘えさせていただきます、いつもブランル様にはお手数をお掛けしてばかり

たまには私に無理を言ってもよろしいのに、求めるものは何なりと
鬻ぐ事に抵抗も無いと──貴方様になら、特に


【それはまるで、昼下がりの歓談、他愛もないお話】


そういてくださいませ、それでこそブランル様に相応しいのです
尊敬に値する方には、常に雄々しくあられて欲しい
……私の社長も、雄々しくはいるんですがね
212 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/16(月) 19:06:34.79 ID:aADZEG0F0
>>210

「そういうことでーす。
 まあ、くわしーことは“アッチ”とのオヤクソクもあるからネ、
 あんまり深くは言えないカンジ? あと気になるコトがあるんなら、
 ソッチの好きなよーに考えてくれてていいッスよお」

【言い終えると、青年はにっこり笑って引き下がる】
【それっきり、元の置物常態に戻る。隣の少女を横目で監視して】

……ん、おっけー。
僕からの紹介って言えば、きっとすぐ分かってくれると思う。

【もう一枚。名刺の裏側の暗号文、……“魔女”に渡したものとは別のもの】
【ヘンなところで細かいというか、遊び心があるというか。そんな感じ】


>>211

「カチューシャ」……うーんなんだか聞いたことあるような気がするな。
キレイなコだったら何でも好きだよ、ありがとう――会えるのを楽しみにしておくね。

【言い慣れぬ異国の音階、発音はどこかしら違うものになったろう】
【けれどそれをしっかりと、記憶に刻み付けながら】


「……っ、……ゃ」

――――あははっ、ごめんごめん! 冗談だよ冗談!
言う通り、あんまり頑丈ではないんだよねこのコ――でも、
僕の手が加えてあるかって言われたら「イエス」。
ま、機会があったら弄ってみてよ――――ふふ、なんて顔してんの、おまえ!

【優雅に微笑みかけられて、赤髪の少女はあからさまに怯えて見せた】
【見開いた赤の瞳を引き攣らせて、助けるように周囲を巡らせる――のを】
【眺めていた「冒涜者」は、けらけら笑いながら指差した。つう、と肌を撫でるとまたひとつ震えて】
213 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/16(月) 19:28:08.73 ID:gulPHMFCo
>>211

【白衣の青年の手に”魔女”の手が触れる。その冷たさに指が跳ねる】
【治療を手伝うべきか迷った。そんな甘い考えを頭を振って追い出す。相手は黒衣の男と同類。手を貸すべきじゃない】
【治療が終われば救急箱を持って引き下がる。痛々しい傷の数々は真っ白な包帯が覆い隠した。つい、目がそれを追ってしまうけど】


確かに、他にも優れた研究者はいるかもしれないな
だが、私に付き添うのはお前だ。その”他の研究者”とやらではない
…………そう、私に付き添うのはお前なのだ


【何か、重要な意味があるように、その言葉は繰り返された】
【音色は重く。確かめるような音程と共に】


それに、だ。そう慌てなくていい
お前にしてもらうことだって、ちゃんと用意してある
あるいは、私という個人の相手をしてくれるというのなら、もちろん歓迎するがな?


【不敵な笑みが浮かぶ。親しげな感情さえそれには乗せられていた】

>>212

【名刺を受け取ると小さく笑う。「あとの楽しみにしておこう」と言ってポケットの中へ】
【紅茶のカップを手に取り、口元へと運ぶ。途中で停止。視線が横へと動く。その先には白衣の青年】
【救急箱を持って下がっていた彼だったが、ブラスフェミアと魔女のやり取りを聞いていたらしい、その表情には義憤】

【青年の手が白衣の内側、腰にあるホルスターへと伸びる。ホルスターには自動拳銃が収まっていた】
【手に取る寸前で急停止。何かに押さえつけられているように手が震えていた。表情には苦悶】


はは、物騒なものを取り出さないでくれよ
あの少女が気になるのか? 名前はなんていうんだ?

「……くそ。ふざけてるっ」


【青年の視線がブランルへと注がれる。彼の動きを止めているのはどうやらブランルらしく】
【ブランルは赤髪の少女へと名前を訪ねる。酷く優しげな声色で。恐怖とコントラストをとるように】
【動きの止められた青年は赤髪の少女とブラスフェミアを悔しげに眺めるばかりだった】
214 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/16(月) 19:38:52.52 ID:bZq3MTovO
>>212

【不安げに怯える少女の様子、それを見て彼女は静かに微笑む】
【其れは慈愛に満ちていて、大丈夫と声を掛けるように】
【そっと視線をブラスフェミアに戻す、可憐な言葉を紡ぐために】


好きに弄って宜しいのでしたら、私もお言葉に甘えるのですが
この様に美しい少女に実験できる事は、私も少々やる気が出ます
大丈夫です、最大限の配慮を以て扱わせていただきますから

適材適所です頑強な男性は、身体的な負荷を強めますが
華奢な女性ですと代わりに、致死量の下限を探る事が出来ます
どうすればかろうじて死なないか、どうすればかろうじて死ぬかは大事ですので


【そこに救いはあるのだろうか、またいずれ、と言葉を重ねたが】
【研究者は残酷か、冷淡か──魔女は一体何を見ているのか、と】


時にブラスフェミア様、主にどの様な改造を得意とされてるのでしょうか
私共は遺伝子研究が主ですので、身体改造は後進に御座います
後学のためにも教えていただけると、助かるのですが


【ちらりと魔女の視線が後ろの二人に向く、どの様な改造が成されているかを探るかのように】

>>213

【魔女の目が白衣の男に注がれて、静かに言葉を探した】


……過ぎた言葉です、そんなに言われても私に返せるものは殆どありません
それでも、私の心はそう言われる度に浄化されていきます
本当に不思議な御仁、最初の印象は狂気そのものでしたのに

聞かせていただけるでしょうか、狂気と正気、貴方様は一体どちらなのか
もしくは、そう或いは、月の表面と裏面が如く同一なのでしょうか
その狭間に僅か残る残照に似て、揺蕩っているのでしょうか


【──言葉を少し置いて】


添い遂げて良いのでしたら、喜んで──貴方様に添わせてください
そしてもう一葉願わくば、貴方様の景色を見たいとも思います
それは過ぎた願いでしょうか、太陽を乞う様な、あまりに過ぎた

──先程から手助けしてくださるそこの御仁は、助手の方ですか?


【ふと、気づいたように尋ねる】
215 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/16(月) 19:49:06.48 ID:aADZEG0F0
>>213

…………ふふ、モテ期来てるんじゃない? きみ。
名前が知りたいんだって、教えてやんなよ――

「――――――……ゆ、ゆづ……夕月」

【この場において、ひどく「正常」な思考をしているらしい。青年に向けて】
【少女は、強張ったまんまの瞳をぎょろと動かして――呆然と自身の名を口にした】
【汗で顔に髪が一筋、貼り付いていた。それを払おうとする意識すら働かないのか】
【おそらくこの場で一番ヒエラルキーの低い位置に居る少女は、それしか、できなくて】


>>214

【そんな調子の少女は、大丈夫と声を掛けられても、元には戻らなかった】
【すっかり怯え切っている。檸檬色の瞳、柔らかに優しげに整えられるその奥に】
【何が潜んでいるのか図れない。う、と嘔吐くような呻き声を上げる】

うん、「辛うじて」壊れないんだったら大丈夫さ、
……本当に貸そうか? これ。オトコの相手ばっかりだと、飽きるでしょう。

【まるで本か、CDか。そのあたりの嗜好品を貸し借りするような気軽さ】
【もろもろの権利はこの少女にはなく、文字通りの「魔女」たちの掌の上にあって】
【お茶会の場で語られる世間話めいたトーンで、会話は続く】

僕? 僕はねえ――お金のためならわりかしなんでもやるけどさ、
主には「死者の蘇生」を研究テーマにしてる。もう死んじゃった、戻ってこないヒトを、
生きてたとき、そっくりそのまま――この世に取り戻すための研究。

【つんつん。指先で少女の腰の辺りをつっつきながら言うそのワードは】
【ならばこの女の手が加えられているという、彼らはきっと「そう」なんだと。おぼろげに伝えているよう】
216 :タオ=イーレイ ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/16(月) 19:50:16.45 ID:kvzR8yMO0
>>100

……あのやり方にゃ、正直驚かされたもんですよ、えぇ……まさかあんなやり方で裏を取ってくるなんて
考えついた事もとんでもなければ、それを実行できてしまうのもとんでもない、奴らの頭の中、どうなってんでしょうね、全く……
でも――――要するに、そういう事なんですよ。いつまでも、自分たちが守られる側でいる保証はない
それに気が付きゃ、アホウ共も少しは分かるでしょう。均衡を崩した事がどういう事か、如何に後始末をしなきゃならないかを……

【先の電波ジャックによる事件は、イーレイにとっても衝撃的な物だった。正に力業――――あんなやり方で意趣返しするとは】
【普通、考えてもやらないだろう。また、その為の手段を行使する事そのものが、容易な話ではない】
【それを、あの悍ましい一団――――スクラップズと言ったか――――は、やってのけたのだ】

【――――あれを「正に魔防法が標的とすべき悪の姿」と見るのは容易い。だが、そんな事を言っている間は、人間として二流以下だ】
【魔防法を声高に叫んだ人間が、逆に魔防法に睨まれる立場となる、その悪趣味な皮肉――――それに嘲笑を向けるのも、まだ一流とは言い難い】
【――――問題なのは、ある特定の存在を排除する事の意味を知る事である。アレを我が身に置き換える事の想像力。それを持った人間こそ、ここで言う一流なのだ】

(何とも豪快な食事ですねぇ――――とは言え、体質の関係上エネルギーは必須でしょうから、あれも「必要な贅沢」って訳ですか)

【他人の食事をじっと見つめるのは不作法だが、完全な無関心を装うのも不作法だ。と言うより――――奢ってもらってる立場なら、完全な無関心は『無し』だろう】
【実に野趣溢れる、男性が好むようなメニューだが、常に常時発動型の能力で、熱エネルギーを発散させているとなると無理もないだろう】
【その服装と同じ様に、彼女にとっては必要な事なのだ――――】

――――生き残る、ね……これでも、今まで荒事には遠い生き方をしてきたつもりなんですがねぇ。とうとうそんな事を考えなきゃならない、そんな時代になってしまいましたか
腕一本で生きるってのも、大変なもんですねぇ。今までだったら、ここまで危ないことしなくても、何とかなってきたってのに……
明日がどうなるか分からないご時世じゃ、ノーベンチャー・ノーゲイン……危険を承知で、虎穴に飛び込まにゃいけないんですからねぇ……

【リゾットとムニエルを平らげて、ゆっくりとブラッドオレンジジュースを傾けながら、イーレイはため息をつく】
【医者として、能力者として――――決して、命の危険がどうのと言うラインの経験はしてこなかった『つもり』の彼女でも、今の時代は分からない】
【己の技能を頼りにした、今の安定した生活が、いつまでも続くとは限らない――――だからこそ、彼女は今回の事態に主体的に噛んでいく腹を決めたのだが】
【――――静かに稼いでいきたいだけ。その本心には変わりない。そんな我が身を思うと、ため息の1つも零れ出るのは、仕方ないだろう】

/こちらこそ、遅くなりました
217 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/16(月) 19:56:46.16 ID:Pe782IZ50
【火の国・路地裏】

「……ちッ、しつこい奴らだ」

【何者かから逃げているらしい、男――その姿は】
【40代半ばで身長182cm、きりっとした眉毛、ややたれ気味で奥二重な褐色の眼】
【赤いニット帽、上下共に白いラインの入った赤ジャージ、薄汚れた白い運動靴、茶色のウェストポーチ】

「だが、ここなら多少の荒事は問題無いだろう。……本当は、この様な場所の治安も改善したいところなのだが」

【ポーチから取り出される1丁のリボルバー。見慣れぬゲージとツマミが1つずつある以外は普通だ】
【男は立ち止まり背後を向く。……追手と思われる複数の人間、それらに向けて銃弾を発射する】
【サイレンサー付きだろうか、通常よりも銃声は小さく、けれども聞こえないわけでもなく】
【幾つか外したものの、銃弾が命中した人間たちは地面に倒れて眠った。――比喩でなく、本当に寝ている。どうやら麻酔弾だったらしい】

――――――――――――――――――――

【森の中・秘湯――その場所に先客が2人居た】

『昨日よりはマシでしょうか。五十歩百歩ですけど』
「ヘケケ、この調子ならもうちょっとで治る気がするぜ!」

【1人はガタイが非常に良く、筋肉モリモリな20代前後に見える男性で、2本のアホ毛を持つ深緑色の髪で、それは天へ向けて逆立っており】
【身長約175+髪15cm、青紫色の左目と、白目が漆黒の空洞に見えて瞳や虹彩は狂気を感じる赤色をした右目】
【もう1人は、20代前後に見える女性で身長約155cm、黒い短髪で】
【桃色の右目と、白目が漆黒の空洞に見えて瞳や虹彩は清々しさを感じる空色をした左目】

『それ、昨日も言ってませんでしたか?』
「気のせいだぜェ、治らないって思ってたら治らねェーから、この傷は治る!」 『言うと思いましたよ……』

【男の両腕は、映画の撮影後かと勘違いするほど、肉はボコボコで紫色の内出血の斑点もある非常にグロテスクなそれ】
【一応動かす分には問題ないらしく、しかし体重をかけたり等の行為は見られず】

【なお、服などは近くに適当に脱ぎ捨てられており、杖のようなものも1本置いてある。特に見張ってはいない】


/どちらか片方のタイプです
218 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/16(月) 20:08:02.06 ID:gulPHMFCo
>>214

【狂気と正気。自己矛盾を孕んだ性質。どちらが真なのか、と】
【男は曖昧に微笑んだ。狂気も正気も、激情も理性も攪拌して、その上に優しげなものを被せて】


私が何者か────それは、私にも分からないよ
お前が見つけてくれ。お前が見定めてくれ
あるいはそれが、真実を決めるのかもしれない


【言の葉に乗せられた意味さえ隠して。その真意を知るのは彼だけ】
【けれどもそこには大切なものを託すような、問いかけるような、差し出すような】
【意味は分からずとも、想いの一欠片は感じ取れるのかもしれない】

【一つ、息をつく。表情と気配が、いつものものへと戻る】


願うならば叶えるとも。お前のような良い女の願いであれば、な
ついてくるのであれば、寄り添うのであれば、どこまででも

おっと、紹介を忘れていたな


>>214>>215


夕月、だそうだぞ。お前も自己紹介ぐらいしたらどうだ?

「…………赤木、怜司」


【魔女に尋ねられ、ブラスフェミアの従者が名乗る。それらに合わせてブランルも従える者に名を答えさせる】
【苦々しげに歪められた表情のまま、怒りの乗った低い声で彼は名前を呟いた】
【視線はブラスフェミアとブランルの間を動く。銃を取ろうとしても、手は動かなかった】


おや、死者の蘇生だって?
それはあまりにも愉快な研究テーマだな、もっと早く教えたらどうだ
そうすればいくらでも手伝ってやるというのに


【自らの従者は気にせず、ブランルはブラスフェミアの説明に興味を示す】
【またしても、夕月に視線が向く。加虐の対象としてではなく、科学的な興味の対象として】
219 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/16(月) 20:18:00.28 ID:bZq3MTovO
>>215

【──少し逡巡した、頭の中ではどの様にされているかは、明かされないが】
【良いのですか? と言葉を返した。──連れてくるということは、それなりに気に入ってるのだろう】
【細心の注意を払う、と念押しをしつつ】


そうですね、でしたら、半日ほどお借りしたいです
この方の出自にも興味が湧きました──ええ、とても
五体満足と生命は保証いたします、何なら見学されてもよろしいですよ

すり潰したり引き裂いたりなどする訳ではありませんが
私共の実験の一部を体験して頂くことになります
……出来ればアドバイスなども欲しいので


【微笑みを向けて、言葉を重ねる】


──ですからブラスフェミア様と、仰るのですね
冒涜の二つ名は伊達ではないと、今はっきりと分かりました
その御二方は結果なのでしょうか、でしたら……素晴らしいです

ひとつ、お聞きしても宜しいですか?
その死者は、どなたでも復活できるのでしょうか


【彼女にしては多弁だ、興味が惹かれたのだろう】

>>218

【現の狭間に消える泡沫の様な言葉】
【それでも推し量るには十分で、彼女は少し嬉しさを見せた】


ええ、それでは、何処へなりとも付き従わせて頂きます
眩しい太陽に焦がれたなら、その身を焼き尽くされるとしても
その僅かな間でも、焼かれた記憶は残るのです

正しく焼け付く様に──私はそれが経験できれば満足です
ではまた後で個人的に、伺わせて頂きます


【それは僅かな色あいでも、貴方になら十分伝わるだろう、と】


赤木様と申されるのですね、ブランル様の部下でしたら、さぞかし優秀な方なのでしょう
220 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/16(月) 20:26:35.53 ID:aADZEG0F0
>>218-219

そう。じゃあまた後日、スケジュールの合う日に三人で会おうかミス・ウィッチ。
……そっちの彼はレイジ君。レイジ君って言うんだってよ、どう、タイプ?

【ひとりで勝手に盛り上がる冒涜者。少女の方はぜんぜん、笑わなくって】
【見開いた眼と真一文字に結んだ唇を動かせないまま、ずっと汗をかいていた】
【ちょいちょい、と冒涜者が手招きする。青年が無言で動いて、少女の肩を掴み】
【二人揃って一歩前に出た。冒涜者は彼らを掌で差して、にっこりと】


そう。……死者の蘇生。死んでしまったヒトを、
――――神様のもとへ旅立ってしまったヒトを、奪い取る。
この世に取り戻す。この手の中に、もう一度、――――

――――そんなことをやってんだ、ずっとずっとずーっと……
……やってたんだけど、成功例はこの二人だけなんだ。
お恥ずかしながら、まだまだ――実践的とは言えないんだよね。

【商品説明みたいな調子で宣う台詞は、実に荒唐無稽な】
【シンプルで、簡単そうで、それでいて――「神様」に真正面から喧嘩を売る内容】
【……なるほど、この女が「冒涜者」を自称する理由も、よくわかったことだろう】

……そういうわけだから、「誰でも」ってわけにはいかないの。
ごめんね、ミス・ウィッチ――僕がもう少し有能だったら、
自信を持って「はい」と言えたんだけど――

【「……誰か、蘇らせたいヒトがいるのかな?」】
【なんだか特別な仲のようにも見える“魔女”とブランル。二人ともに聞こえるような音量で、訊いてみる】
221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/16(月) 20:45:02.93 ID:gulPHMFCo
>>219

【魔女に向けて男はもう一度微笑んでみせた。喜びを示すように、黒衣が影の如く蠢く】
【細指が踊るように動き、白衣の青年を手繰り寄せる。身体が操られ、青年の手が銃から離れていく】


そう優秀でもない。が、師が優れているので技術はそれなりだ
私の部下であるのと同時に私の孫弟子でもあってな
そのあたりのツテもあって、面倒を見ているというわけだ

退屈な男だが、心に抱えているものがあるところだけ気に入っている
鈴の音を聞かせてやるとな、面白いぐらいに怯える
これが愉快でな…………ふふふふ


【喉を鳴らして笑う男に対して、白衣の青年は怒りと恐怖の入り混じった双眸を向けていた】

>>220


「ふ、ふざけてる……なんで、どうしてそんなに人を手酷く扱えるんだ……っ」

なぁ? こういうことを言うやつなんだ、面白くないか?
このあたり、もう少し科学的な興味というか、精神性を持ってほしいと
上司としては思うんだが、中々理解してくれない


【青年は理解不能だと言わんばかりに声を荒げた。実際、彼はこの場にいる誰の考えをも理解できなかった】
【ブランルはその様子を愉快げに眺めて、まるで見世物を紹介するように指し示した】


ふむ、実にいい。やはりお前は愉快な女だ
特に神のもとへと旅立った人間を”奪い取る”というその発想が素晴らしい、そして美しい
私は信仰心の強い方だから同じ発想を持つことは出来ないが、それでも賞賛に値する考え方だ

それで質問の方だが…………
別に、蘇らせたい人間がいるわけではないのだ
そんな欲求がなかったとしてもお前の研究は素晴らしいものだ、そうだろう?
科学者であれば誰とて感嘆の吐息をついてしまう。そういうものだ


【ブラスフェミアへ賞賛の言葉を向けながら、質問に答える】
【興味を示したのは研究の結果行えることではなく、その内容そのものだった。それ自体が興味の対象だったのだ】
【故に、誰かを生き返らせたいわけではないと答える。そして好奇心が魔女へと向けられる。彼女はどうだろうか?】
222 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/16(月) 20:53:17.74 ID:bZq3MTovO
>>220

【──降り立ての雪を掌に落として、其れが体温で溶けるように】
【ブラスフェミアの言葉が彼女に染み入る、垂れた残滓の行先を追って】
【生き返らせたい相手がいるのか──】


"分かりません"──そうです、分からないのです
私は同胞を一人失い、そこで命というものに深くショックを受けました
中々に恥ずかしい姿でしたが、ブランル様が立ち直らせてくださいました

その方を蘇らせてほしい、そういう気持ちもあるのですが
──なんだか、それも違う様な気がするのです
そう、彼が死んだから今の私がいると言っても過言では無いので


【ブラスフェミアの言葉に対して、ある種求めているような答えではなかったかもしれない】
【──それでも、正しく思いを述べた】

>>221

【説明を聞き静かに頷いた、言の葉を少し探して】


承知致しました、そういう事情を抱えていらっしゃるのですね
ブランル様の下で働いてらっしゃるのです、其れはきっと幸せに御座いましょう
羨ましいです、優れた上司の下では優れた人材が育つのです

──決してこれは、失言ではありませんのよ


【悪戯っ子の様にブランルへ微笑みかける、どこか愉快げに】


>>220-221

では、私はそろそろお暇させて頂きます
本日は良い会合ができました、今後の研究に生かせそうです。
それではブラスフェミア様はまた後日──

ブランル様は、また後で


【魔女は立ち上がり、会議室を後にする、近くの来賓室にでも通してもらうのだろう】
【持ってきた端末を弄りそちらで仕事を始める、ブランルが残りの用事を終えるまで】
【終わったならブランルと合流するのだろう、その際に残った話を聞くはずだ】


/ではお先に失礼します! お疲れ様でした!
223 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/16(月) 21:34:01.85 ID:aADZEG0F0
>>221

……? ヒトじゃないよ、「これ」は。
確かにカタチはヒトのものだけど……中を切り開いて見せてあげようか?

【「そしたら、これがヒトじゃないってわかるはずだよ」】
【――平然と、そう宣うのだ。一たす一は二になるでしょう、烏は黒色でしょう】
【夜の次には朝がくるでしょう。それくらいの、あたりまえでしょう? みたいな声色で】
【何をそんなに怒っているの、とでも言いたげに、首を傾げすらして。青年を見る】

信仰心あるの? うっそだあ……ふふ、冗談だよ。
そこまで褒められちゃうと調子に乗っちゃうからやめて頂戴な、えへへ……

【それからブランルへ。視線をスライドさせて、はにかんでみせる】
【まるで普通のニンゲンがそうするみたいに。この女は、表情が豊かだ】
【それこそ、正常な精神を持つ青年にとっては理解し難いことかもしれないが】


>>222

……そう。あなたはとても、……ううん、いや。何でもない。

【浮ついているような笑みが消える。すうと目が細められて】
【けれどそれは、軽蔑とか、敵視とか――負の感情は籠められておらず】
【なにか尊いものでも見るような、自分の手の届かない場所を見上げるような】
【そんな複雑な表情。ころころ表情を変えてみせるこの女が、今日一番】
【「人間らしい」顔をした瞬間を決めろと言われたなら――それが、今】

……その同胞は、きっと、幸せなヒトだね。
きっと「起こさない」ほうがいい――うん、きっと。

それでも――気が変わってしまったならいつでも呼んでよ、
成功率はさっき言った通りに低いけどさ、やれるだけ――やってみるから。

【――――それもすぐに、にた、と。厭らしい笑みに上書きされて、消えてしまうのだが】
224 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/16(月) 22:33:11.95 ID:yGMI2ub/0
>>189

【そしてそれを女も知らなかったのだ。ならば、やはり、正義組織――ということになる、いくら親しくとも、言わないところはあって、言えないところもあって】
【それにしたってこんなに空っぽにしているのはどうかと思ったが。出払っているのかもしれない、自分たちが知らないだけで、そこかで事件があったのかもしれないし】
【だからって"誰もいない"なんて、やりすぎだと思うけれど。やがてだいたいの部屋を見てしまえば、「外れでしたわね」と、こちらもため息一つ】

【ただ――相手のと違って、少しの安堵も含まれているようだった。望まれたまま彼女に護られているという演技を続けられる、という、――どうかしている】
【だけれどこの空っぽの沈黙は"あの少女"がここに居ない――それこそ隠し部屋でもなければ。あるのだけど――かもしれない、その意味合いを持って。つまり、】
【認識する状況としてはわりに悪くなったとも言えた。次に確かめるべきは住まいだろうか、けれどこれは女にでも聞くことがあれば夜の国だと言う。いくらなんでも遠すぎて】
【なら相手も察するだろう。あの少女もまた転移の魔術を扱えるか、持っているらしい。となれば世界中どこにでも現れる可能性がある。心当たりなんて――付けようもないこと】

……一応、天音さんにも聞いてみますけれど。きっと心当たりなんてありませんわ、花にしか興味ない方ですから。
他には……、まあ、心当たりを当たってみましょう。うるさいからミュートしているんですけど、アカウント。もう一人共通の知り合いがいますから。

【――だけど。いくらなんでもそれが全く分からないほどではない。安堵しながらも状況があるいはもっと悪いことを認識している、ならば、】
【もう少し心当たりを探してみるとも言うのだ。共通の――というからには、同じように幼馴染だとか、友人だとかなのかもしれない、それ以外は……もう居ないけど】

…………いいえ、結構です。どこに不法侵入した後に置手紙していく方がいらっしゃるのでしょう、わたくしはご遠慮します――。
それにわたくしは鈴音さんの連絡先、知っていますから。通じないですけれど。

【微妙に嫌そうな顔。というよりそもそもこの二人はあんまり相性が悪くないのかもしれない――なんて、今更過ぎる余談なのかもしれないものの】
【とかく女は首を横に振る。それだけの用事はないのだ――さっき電話口でも言っていた。用事はないけど、なんて。連絡がつかないから確かめたいというのはあったけど】
【変なところで変な女はそれを用事だとはあんまり認識していないらしい。連絡先知っているから置手紙をする必要はない――通じないけど、なんて、真面目くさって】

【――とはいえ。ほかの誰かが見る場所に少女と連絡がつかないこと、書いておいたなら。ほかの誰かも"それ"を認識することになる、いつか気づくのだとしても】
【今書いて置いておけば、その瞬間から最速の情報源になる。あまり気乗りしないようではあったが、書けとせっつけば書きもするのだ。やっぱり嫌そうだけど――】
225 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/16(月) 22:58:03.26 ID:UWgDoiuf0

/>>70で再募集します

226 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/16(月) 23:51:19.99 ID:hjzpKqOqo
>>70

【──空気の流れが変わった、路地裏の入口に視線を向ければ、宵月を背に立つ人影が一つ】
【悠然とその輪郭を強めながら、一歩、また一歩と近付いてくる】
【春風に近い淡い香りが鼻腔を擽れば、その色合いが顔を出す】


……時代が変わらはっても、やってる事はそない変わらはらへんのですね
そこの御仁、この様な夜更けに何してはるんですか
ほんまに、あんまり感心しはらへんで、弱い者いじめも大概にせんと

──通りすがりのお姉はんが、お仕置きしに来はるよ


【染めたての茶色い長髪を、紅細工の簪でポニーテールに結って】
【紅いキャミソール状の半襦袢の上から、長い白羽織を着こなす】
【黒いニーソにブーツ、黒曜石色の瞳をした少女であった】
【白木と黒木の鞘に包まれた太刀を二本、左の腰に添えている】

【彼女は右手を刀の柄に伸ばしながら、かつかつと踵を鳴らし近付いてくるだろう】
227 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/17(火) 00:32:02.36 ID:kZO3u7pu0

>>226

【ふと、空気の流れが変わり、かつりと響いたブーツの音】

【その声に青年がそちらを見やれば、そこには一人の少女の姿】

【ああ、他人に見られてしまったか、と青年は男から足を離し少女の方を向いて立つ】

何……って言ってもなぁ……
そっちが先に襲い掛かって来たんだぜ?
此方は大事な仕事の連絡してたっつーのにさ……あれだよ?ギョームナンチャラカンチャラだ……よ!?
【頭を掻きながら倒れていた男の方を見ようとした青年】

【だが其処に破落戸の姿はなく、後方には走り去ってく男の姿が一つ】

あッ!早い!彼奴逃げ足超早い!何あれ!?

や……まあ良いんだけどさ〜……
【盛大にため息を吐く青年】

……で?お嬢ちゃんは何者?早く家帰らねぇと補導されるよ?
【相も変わらずため息を吐きながら恐らく年下だろう少女に声を掛ける】



228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/17(火) 00:39:45.57 ID:qbx361Vpo
>>227

【──青年の言葉に少したじろいだ、言葉が真実なら正当性は向こうにある】
【だとすれば彼女がしてる事は完全に言いがかりで、生来の真面目さが彼女を躊躇わせたが】
【続く青年の言葉にむっ、と表情を曇らせる】


っ……何言うてはるんですか、私はもうきっちし成人済みでいはります!
お兄はんに言われへんでも、そんな補導される様な事しはりませんし!
大体、一端の淑女を捕まえて、子供扱いやなんて、無礼でいはる方ですね!

──大方、さっきの証言も嘘やったりしはるんかも、しれへんね
生憎と私には判断する術が、あらはらへんし、信じますけど


【青年の言葉も無理はない、どこからどう観ても高校生ぐらいの見た目】
【スタイルは十分整っているが、如何せんこんな事で怒るぐらいには】
【少し、沈黙を置いて、続く言葉を響かせる】


それにしても、仕事の連絡してはるんやったら、こんな所でする必要ないのでは?
もっと明るい所で電話してはったら、そんな風に襲われはらへんのに
……それとも、表沙汰に出来ない悪い話、してはったんですか?


【じとーっと疑いの眼差しで見つめる、あんまり心象は良くない様子】
【──にしても、中々独特のイントネーションの言葉である】
229 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/17(火) 01:01:51.15 ID:kZO3u7pu0
>>228

【相手が成人済と聞いて目を丸くする青年。不躾にも頭の先から爪先までさーっと見回して】

……いやいや?どー見ても十代其処らですけどー?
お嬢ちゃん、大人をからかっちゃあいけないよ?
【少しニヒルに笑って、それからどや顔。なんというか「やったー人生初めてそんな台詞言ったー」みたいな顔だ】

【だが、その後に続く疑いの言葉に青年はふと表情を曇らせる】

【が、判断する術がないので信じる、という言葉を耳にしてその表情はまた一変し、今度は呆けたようなそれになる】

……え?信じちゃうの?
そういうのって普通『疑わしきは罰する』とかいうあれじゃねぇの?

……変わってるなぁお前
【青年は少し困惑したように頬を掻き】


んー……急を要する連絡?報告?だったからな……
それに、誰が聞いてるかも──
【表沙汰に出来ない話なのか、という言葉を聞けば青年はぎくりと固まる】

や、悪い話じゃねーよ……?
大切な話だから表沙汰にしたくない訳で……
【そろーっと反れていく視線】

……っていうかお前何処の出だよ!変わった訛り方して!
【そして、話を誤魔化す】



230 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/17(火) 01:12:19.90 ID:qbx361Vpo
>>229

【黒ずくめの青年の言葉に、むぅと頬を膨らませる】
【夜風が煽って長いポニーテールが揺れたなら、その茶色を乱す】
【染めたての色合い、奥の黒が少しだけ見え隠れする】


お兄はんの何処が大人なんでしょうね、大人ならもっとこう礼儀正しくいはりますし
そんな歳変わらはらへんと思うんやけど、お兄はんはお幾つなんですか
……もしかして、私より年下の可能性もあらはるかも

──そりゃお兄はんの言うこと以外、信じれるもんありませんし
そこまで変わってはりますか? 人を信じることは大切ですよ
少なくとも私は、そう信じてます


【そう言い切った、不思議そうに小首を傾げて、はっきりと頷く】
【口調こそ独特ではあるが、言葉の運びや仕草はとても丁寧で】
【──それなりに良家の出身である事を、思わせるだろうか】


……そう信じてますけど、疑う時は疑いますよ
気になります、こーんな真っ黒な格好も、怪しいですよ
もしかして、──機関の人間だったり、しはりますか?

櫻の国は<桜桃/ゆすら>、そこが私の出身です
うぅ、そう言われると……昔は治ってはったんやけど、最近はずっと実家やったさかい
意識すると、よいしょ、えっと、治るんです、けど


【大丈夫かな? と確かめる様に声を発する】
【気を抜くと方言が出るのだろう、変わった娘だ】
231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/17(火) 01:29:47.64 ID:kZO3u7pu0

>>230

【自分の言葉に頬を膨らませる少女。ほら、やっぱり子供じゃないか、と青年は小さく笑い】

うぐっ……い、良いんですー!礼儀正しくなくたって大人は大人なんですー!
……21才ですが何か!?
【何処が大人なんだと言われ憤慨する青年。やはり何処か子供っぽいというかなんというか】

【そうして他人の言う事以外信じられる物がないだろうと言われれば青年は目を細め】

……あんたが──ったら俺も……ったのかな……
【何事か呟くのだが吹いた夜風にその呟きは掻き消されていく】

【だが黒ずくめの格好は怪しい、さては機関員かと疑われれば、違うって!と叫ぶ】

これはこういうのなの!そういうファッション!
後機関員なんかじゃねぇから!

……というか櫻かぁ……
職場の先輩にも櫻の出身らしい人はいるけどそこまで話した事もねぇしなぁ……
【うーん、と考え件の先輩が桜桃の方言を使っている様子を思い浮かべ、案外あって……うん?などと首を傾げる】


232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/17(火) 01:37:16.14 ID:qbx361Vpo
>>231

【貴方の言葉を聞き、少女は不敵に笑う、ニヤリと形容するのが相応しい色合いで】


同い年ですね、さあこうなったら後は誕生日の差です
文月──私の名前なんですけど、これ誕生日から来てはるんです
七月です、七月……さあ、お兄はんが七月より後なら、私の方が大人です!

つまりは敬語を用いて喋らはらな、あかんてことにならはるんです!
さあ、お兄はん──審判の時なのです


【七月でよくもまあそこまで勝算を持っている】


なんか黒ずくめって怪しい印象を受けます、闇に隠れたいのかなと
……まあお兄はん男前ですし、黙っていれば、良く似合うとは思わはるけど、黙っていれば
櫻の中でも変わった地域ですしね、言葉も結構独特ではあります

昔は本土──此方の方に居て、その時に大分治ってたんですよ
当時は子どもだったので、結構同級生とかにからかわれたりして
なんでうちだけ違う言葉なんって、両親に泣きついた事もありましたね


【少し遠い目をする少女──まあ、今でも子どもっぽいが】
233 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/17(火) 02:03:52.49 ID:kZO3u7pu0

>>232

【不敵に笑った少女に青年は声を詰まらせ】

【同い年だと聞けば、はっ!?とすっとんきょうな声をあげる】

はあっ!?同い年……七月!?
お、俺は……

……十二月、だけど?
【拗ねたように目を反らし誕生月を告げる青年。少女の勝ちである】

……っつーか!同い年なら別に敬語とか使わなくても良くね……ないじゃないっすか?
【そして案外真面目に?敬語になっている青年である】

や、怪しいって……まあ確かにそんな感じはしないでもないっすけど……って男前!?いやー分かる人にはやっぱり分かるんだなー!
【そして黙っていたら男前と言われまんまと食いつく】

へぇ、昔は此方に……?
やっぱり言葉とか違うと大変なんだなぁ……

それにしても……両親、か……
【青年はポツリと呟き一瞬遠い目をする】


234 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/17(火) 02:13:28.01 ID:qbx361Vpo
>>233

【青年の言葉に少女は噴き出して、その後大きな声を出して笑うだろう】
【鈴の音を転がす淡い音律、響く音色は心地の良い色合いで】
【本当に愉快そうに笑う彼女、爽やかな春風の如く】


あはは、意外に真面目なお兄はんでいはるんやね、思わず笑ってしまったどす
ふふ、なんだか、ワンちゃんみたいなお人やなぁ、ほうらワンワン
そんな態度してはったら、男前が台無しですよーだ

本当に幼い頃の思い出やけどね、それでも、当時の子どもらにとってはおっきなもんやし
私も今思ったら大したことやないけど、すっごく悩んではったもの
……お兄はんとか、子どもの頃女の子虐めてはりそうやけど


【目尻に少し涙が浮かんでいた、それぐらい楽しそうに笑っていて】
【しなやかな指先をそっと伸ばして、貴方の鼻をつーっとつつこうとする】
【やっぱり男前、と悪戯っ子の様に付け加えて】


お兄はん、時々遠い目をしはるんやね──さっきも、少しだけしてはったけど
なぁなぁ、良かったら少しだけ聞かせてくれはらへんかな
私最近本土来たばっかで、友達とか全然いはらんくて

……せやからね、嬉しいんよ、同い年の人に逢えるん
あはは、もう全然戻らへんわ、口調──まぁ、ええかな
内緒やで、お兄はんだけに特別サービス、たまには思う存分話さないと


【故郷の言葉が可哀想ですから、と静かに言葉を落とす】
【真正面から貴方を見つめる、体格的に見上げる形か】
【長い睫毛がしとり、と大きな瞳に濡れた】
235 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/17(火) 02:27:27.98 ID:kZO3u7pu0

>>234

【急に噴き出して笑い始めてしまった少女。青年はその様子にまた慌てて】

なっ!?はぁっ!?何笑ってんだよ!人が真面目にやってんのに!

笑うな!つっつくなー!
【きゃっきゃと笑う少女に青年は思わず目をつり上げて、がるる、と怒り】

【まあでもワンちゃんみたいってのは言いえて妙だろうか、などとため息を吐く】

【子供の頃は女の子虐めてそうなどと言われれば、え、何でそうなんだよ!?などと返すのだが】

【そして少し話して聞かせてと言われれば青年は、うーん、と唸る】

……そんなに良い話でもねぇんだけど、な?
【それでも良いなら、と苦笑しながら付け加え】

236 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/17(火) 02:34:17.72 ID:qbx361Vpo
>>235

【──すっ、と背伸びして彼女は手を伸ばす、青年の頭を静かに撫でようとして】


ごめんごめん、堪忍な、お兄はん、弟みたいで可愛いなぁ
……もっと可愛がってあげればなんて、後から良く思うから
せやからね、そう思った時に行動しようって、思ってはるんよ

そういや、まだ本名までは名乗ってへんかったね
さっき言わはったように、文月、和泉 文月って言います
なぁお兄はんはなんて言わはるん?


【気になった様子で言葉をそっと重ねて】


うん、聞かせて欲しいな、人の話聞くん好きなんどす
聞いてるとな、色んなこと考えられて落ち着かはるんよ
せやからね、お兄はんのお話聞きたいどす


【ちょこんと近くの木箱に腰掛けて、ふらふらと両脚を振った】
237 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/17(火) 02:52:20.04 ID:kZO3u7pu0

>>236

【青年はそのまま頭を撫でられてしまい、思わず変な声をあげる】

……な、何だかお兄さんなんだか弟なんだか訳わかんねぇな……ったく……
【どうにかこうにかそれだけを言ってため息を吐く青年】

【名前を告げられれば、文月、な、と相手の名前を復唱し】

俺はリューシオ。リューシオ・エスクリオスだ
【そう言って壁に背を預ける】

【恐らく彼女は知らないと思うのだが、その名は数ヶ月程前に水の国の新聞にも載った名前で】

【曰く、殺人犯、だとか】



……本当に大した話じゃねぇよ

子供の頃に両親が離婚して、で、その後そんなに日を置かずに母親が自殺して、だな

……そこで初めて、自分が親から愛されてなかったんだって事を知った
母親にとって自分は愛する男を繋ぎ止める為の道具だったんだ、ってな……

で、そこからずっと一人でスラム街で生きてきた、と
【天を仰ぎ語るのは恐らく、彼の身の上なのだろう】

238 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/17(火) 02:56:39.04 ID:qbx361Vpo
>>237
/すいません!そろそろ置きレス以降宜しいですか?
239 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/17(火) 03:02:25.83 ID:kZO3u7pu0
/>>238
了解です!
240 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/17(火) 03:05:57.71 ID:qbx361Vpo
>>239
/では一旦失礼します!お疲れ様でした!
241 : ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/17(火) 09:50:44.73 ID:pELwNOF10
【――――世界は、絶えず時の流れと共に移り変わっていき、今を生きる人の数だけ、物語もまた時の流れと共に紡がれていく】
【今を生きる人の数だけ紡がれる、幾百億編の物語――――】



【――――水の国 繁華街】

くぁ――――っと、いかんな……普段は、もう寝ている時間だ。正直休みたい所なんだが……

【短いバイオレットの毛皮で全身を覆い、その上からフード付きのマントと半ズボンを着用している】
【左目へとめり込む様な、人相を歪ませている大きな傷跡、更に頬にも大きな傷跡の目立つ】
【ずんぐりむっくりとした体格の、尾の先が不自然に二つ裂きになっている、右目の眼光の鋭い、身長150cm前後の猫の特徴を宿した獣人が】
【人気の少ない――――否、もはやほとんど絶えた通りを、わずかに草臥れた様子で、ゆっくりと歩いている】

【いわゆる所の夜の街は、日が昇ってしまえば、ただの通り道の様なものにしかならない】
【そうして人気の絶えた中では、時間か、それとも用事か――――ともあれ、何かを持て余している様な人間しか、足を踏み入れないだろう】

……やれやれ、早速遅れてくるとはな。まぁ、仕方ないと言えば仕方ないのだろうが……互いに目立つんだ、待つしかないか……

【携帯端末で時間を確かめ、小さくため息をこぼす獣人。ぼんやりと手ごろな壁にもたれかかると、陽の光を浴びて、ゆっくりと瞑目する――――】



【――――所変わって、水の国 公園】

「ちょ、ちょっと大丈夫? 随分フラフラしてないかな……?」
……流石に、こうも短期間でもう1度、出向くとは思わなったからね……ちょっと、しんどいな……

【燃えるような赤い短髪に黄金色の瞳を持ち、首には緑色のスカーフを巻いた】
【長旅用の生地の厚い服の上から、胸部を覆うブレストアーマーとショルダーパッド、焦げ茶のマントを羽織り】
【腰に歩兵用の両手剣を佩いた、身長170cm前後の青年と】

【白いストレートの長髪に赤く緩やかな光を纏った瞳をしている】
【白いタンクトップの上から白いジャケットを羽織り、白いハンドグローブに白いスカートを履いた】
【肌の色白さも相まって、眩いほどに白さが際立っている、身長160cm前後の少女が】

【体調の良くないらしい青年の肩を、少女が支える形で、ゆっくりと歩いている】
【ベンチへとどうにかたどり着くと、2人は揃って腰を下ろし、大きなため息を吐いた】

今回は……明確な目的があったから、良かったけど……次からは、もう少し入念な準備を、だね……
「もう……無茶するんだから。結構ええかっこしいだよね? それでここまで辛い目に遭ったりしてさ」
……身を削る優しさってのが、あっても良いじゃないか……

【大きな袋を携えて、辛そうにベンチのひじ掛けに凭れ掛かる青年。その背中を、少女は優しく撫ぜていた】
【柔らかい日の光に照らされて、ゆっくりと散歩する2人を、鳥の囀りが包んでいた】



【――――どの物語も、今と言う時の中に、確かに存在している物である】
【もし変化が訪れるとしたら――――それはどの物語なのだろうか】

/20時ごろまで待ちます。返信は早くても12時以降になる予定です
242 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/17(火) 12:27:21.46 ID:IpYQYOdu0
【水の国、小さな浜辺】

【海水浴にはまだ幾分も早い季節と言える】
【それでも、海面は青く、水平線は穏やかで】
【幸いなことに、今日は平日と言う事もあってか、サーファー、釣り人等人は見受けられない】
【そんな海辺に】

「ああ〜、もう、何でこんな時に……」

【人が見受けられない、と言うのは語弊があった、少女が一人いた】
【何処かの学校のセーラー服姿、それだけ見れば、日中の海に春の程よい日の光の下絵になる光景であろうが】
【不釣り合いなのは、その少女の足元】
【少女は船に乗っていた】
【船と言うよりも、若干大きめのモーターボート】
【OD色の船体は、見る者が見れば解るが、海軍で使われる内火艇と呼ばれるものだ】
【その内火艇の上をデッキブラシやら、雑巾やらで目下掃除中と言った具合だ】

「内火艇の掃除って、中尉は状況解ってるんですかね〜……」

【何やら不機嫌気味に、ゴシゴシゴシと懸命に】
【誰かが近づいてきても解らない程に】
243 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2018/04/17(火) 12:47:07.21 ID:6SY3T2/I0
>>242
【けたたましい駆動音を立て、一台のバイクが防波堤の先に停まる】
【此処は水の国の砂浜。行楽シーズンであれば家族連れやカップルで賑わうだろう浜辺も、今は静寂に包まれている】
【聞こえるのは打ち寄せる波の音、空を駆ける海猫の声、流れる風の響き。穏やかに流れる時間】

【誰もが心を落ち着かせ、流れゆく時を思うこの場所に、些か似つかわしくない旅人が現れた】

うん、うん、うん! 良いねぇ良い風だ!
ちょっと凪すぎてるような気もするけど、問題無いか!

【甲高い女の声。十代半ばから後半程の少女が防波堤を飛び越え、砂浜へと着地し辺りを見渡していた】
【驚くべきはその格好。頭にはテンガロンハットを被り、軍服らしきジャケットの前は開け、覗くのは白縁に黄緑のビキニ】
【ホットパンツを穿き、脚にはブーツと明らかに露出の多い格好。海水浴には適しているかもしれないが、街中をうろつくには過激すぎる】

【周囲を観察し、珍妙な物を見つけたような顔でモーターボートを清掃する少女を見つけると】
【彼女はざくざくと砂を踏みしめながら、目視で顔が判別出来る程の距離に近づき声を掛けた】

ねぇー! 君、こんな所で何やってるの? 観光?
それにしては仰々しいけど、もしかして男に使われちゃった?
244 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/17(火) 12:56:53.19 ID:IpYQYOdu0
>>243


「ひゃッ!?び、びっくりした〜」
「え……?」

【突然の背後からの声に振り返ると】
【何とも過激な、しかも自分には無い素晴らしい物をお持ちの少女が居た】
【無論、複数の意味で言葉を失った】
【が、直ぐに正気を取り戻し】

「つ、使われたってどういう意味ですか!?ちょっとした仕事です仕事の一環!」
「と言うかその恰好……海水浴には早いですよー!」

【軍服らしき服装のビキニ少女に、こう答えた】
【しかし、これも性と言う物か、軍服を見て何処の所属、あるいは所属だった物か記憶を手繰ろうとする】

「海水浴じゃなければ、もしかして手伝ってくれちゃったりします?」

【冗談めかして、こうも言った】
245 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2018/04/17(火) 13:10:25.04 ID:6SY3T2/I0
>>244
いやいや、悪い男に騙されて無賃労働〜とか見たことあったからさ
そう言う子だったら、アタシ見逃しておけないからね

【世の中、理不尽なことはそこら中に転がっている。それこそ、道端の雑草と同じくらいに】
【だが、救いも、光も無いと言う訳では無い。雑草の種は撒かれるが、芽を摘む者もいるのだから】

真面目な仕事なら大丈夫かな! その様子なら元気そうだし
ん? アタシ? いやいや、アタシは海水浴じゃないよー。ちょっと暇だったからね

【左太腿に巻かれたホルスターから一丁の拳銃を引き抜く。それは紛れも無く重みを持った本物】
【トリガーに指を入れ、くるくると回して見せながら、彼女は続けてこう言った】

こいつを久しぶりに使ってやろうと思ってね。ずっと使わないと腕が鈍っちゃう
ん? お手伝いかい? いいよ、時間は幾らでもあるしね!

【さらりと要求を快諾すると、「何すれば良い?」と言いながらボートの上へと飛び乗った】
246 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/17(火) 13:18:02.00 ID:IpYQYOdu0
>>245

「酷い話ですね〜、でも私は大丈夫ですよ!」
「ははは、正義感強いんですね、最もこういうご時世ですからそう言う話は結構聞きますよー」

【暇だった、と気楽に語る少女】
【しかし、やはり視線はその自慢気に向きだされた双丘に……いかなかった】
【少女が腰から引き抜いて見せた物は、紛れもなく実銃で】

「本物ですね、自警団か、軍の方?」

【無論だが、冷静に少女にそう聞き返した】
【やがて】

「本当ですか!?ありがとうございます!」
「じゃあ、この雑巾で、この窓の部分を拭いてください!」

【内火艇に飛び乗る少女に、そう目を輝かせて言った】
【意外と遠慮が無いのは、ご愛嬌と言った所か】
【内火艇には、当然ながら、櫻国海軍所属を意味する、櫻に錨の意匠が付いているが……】
247 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2018/04/17(火) 13:33:35.66 ID:6SY3T2/I0
>>246
全然違うよ? アタシはただの旅人
軍隊とか、組織とか、そう言うの苦手なんだよね〜。規律に五月蠅いじゃん?

【自警団か、軍隊所属かと問われれば答えはNoだ。彼女は何処に所属する気も無い流浪の民】
【世界中を旅して歩くのだから、自己防衛の手段の一つや二つ、所持しておかなければならないのは必然】

オッケー、ガンガン掃除しちゃうからね!

【手渡された雑巾を受け取り、テキパキと掃除を始める。表面、窓枠、隅から隅まできっちりと磨いていく姿は手慣れたもの】
【旅人である以上、自身の所有物は自身で管理するしかない。それ故に、メンテナンスの腕も必須となってくる】
【その点でいけば、彼女は確りと管理調整の出来る人種のようであった】

それにしてもこのボート、お高い物でしょう? 仕事とは言え、一人に任せるなんて適当ねぇ
それとも、何か理由があるの? 実はただのボートじゃないんです〜とか
248 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/17(火) 13:44:45.67 ID:IpYQYOdu0
>>247

「ああ、解ります〜、本当決まり事と命令ばっかで、プライベートなんて無くって……」
「旅っていいですよね〜、憧れます!」

【まるで軍隊を知っている様な口ぶりで、少女の言葉に頷いて見せる】
【なるほど、旅人であるならば、装備品は道理だ】
【少女の身で世界を渡るならば、何より必須な物と言えるだろう】

「へえ〜、凄い慣れてますね〜」

【見事な手際だ、美しさすら感じられる】
【見る見るうちに、綺麗に掃除されていく内火艇】
【見た目とは裏腹に、内面はかなりしっかりした人物の様だ】
【これは、何かお礼しなければいけないのでは?と考えて】

「え!?あーえっと、その……」

【やや、間を置いて】

「私、櫻国海軍の軍人なんです……実は」
「内緒ですよ?」
「このボート、内火艇って言うんですけど、本当は軍艦に搭載してる物なんですよ」

【言葉を選びながら、しかしこの少女なら話してもいいかな、と思い】
【諜報員が軽々と見ず知らずの人間に、身分を名乗る】
【どう見てもご法度だ】

「ちょっと、沖に出てみませんか?」

【一通り綺麗になった所で、そう聞いた】
249 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2018/04/17(火) 14:03:15.34 ID:6SY3T2/I0
>>248
アタシにとってはね、旅の方が肌に合ってたんだ。でも、誰でもそうって訳じゃないよ?
旅をするってことは誰にも頼らず生きていくってことで、道中にある障害は全部自分で解決しなきゃいけない
食い扶持に困った時も、病気になった時も、死にそうになった時もね

だから、もし本気で旅をしたいんだったら、本気の覚悟で挑むと良いよ!

【朗らかな笑顔でそう答える。事実、彼女も幾度となく修羅場に巻き込まれてきた】
【その全てを自分の手で解決できたかと言えば否だ。一人の力で解決できないこともあれば、しくじって取り返しがつかなくなることもあるのだから】

【狼狽する少女を不思議そうに眺め、これは地雷を踏んだかと別の話題を持ち出そうとした時―――――】

へぇ〜君海軍の子なの!? こんな若い子も軍は使うんだねぇ……あ、ごめん。悪く言ってる訳じゃないよ
それにしても……ふぅん……君みたいな子が軍でやっていくとなると、苦労も多いだろうねぇ

【少女の頭から爪先までを幾度も視線でなぞり続ける。見た目はどう誇張しても女学生だ】
【しかし、その内実が軍隊所属と言われると、一般人なら冗談だとしか思わないだろう。むしろ、そう思われるべき仕事なのかもしれない】

沖に? そいつは急な話だね
う〜ん……どうしようかなぁ……まっ、暇してるし付き合ってあげるよ! 海風に当たりたいしね

【テンガロンハットの縁を撫でながら、軽くウィンクして彼女は答えた】
250 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/17(火) 14:17:45.37 ID:IpYQYOdu0
>>249

「貴女は、苦労を経験してきたんですね……」
「自由の代償、かも知れないですね、でも、素敵だと思います!」

【自由と等価交換の過酷な世界】
【楽しい、と言うのは殆どないであろう世界】
【少女の言葉には、そういう重みがあった】
【そう言えば、少し前に出会った鳴神と言う人物も旅をしていると言っていたが……】
【ふと、その少年の事を思い出していた】

「あの、私そんなに歳違わないと思いますよ?」
「本当は秘密ですよ?そういう仕事なんで……苦労は多いですけど、その、兵じゃなくて士官なので……」

【年齢的には、やはり不思議がられて当然だ】
【じっと全身を見られると、やはり気恥ずかしいのもあって、少し顔を背けるようにし】
【やがて】

「じゃあ、出航しますよー!」
「ヨ―ソロー!」

【トッㇳットットッ、と機関を始動させる】
【軽快なエンジン音と共に、スクリューが回り出し】
【内火艇は走り出した】
【軽快な速度と共に、全身に海風が吹き付けるのを感じ取れるだろう】
251 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2018/04/17(火) 14:31:46.29 ID:6SY3T2/I0
>>250
士官ね……なら尚更、大変なことが多いでしょうに
軍隊なんだから、行動一つ一つに責任がつきまとう。人の命を預かる仕事なんだからね
それなのに……アタシと殆ど歳の違わない君を使うってことは……随分と責任とやらを軽視してると思われても……

【そこまで言いかけて、彼女はハッとして口をつぐんだ。少女もまた、理由あって軍に所属しているのだろう】
【であれば、責任を感じずに軽率な行動を取ることはまず無いだろう。自身の立場を弁えて行動している筈だ】
【それを軽々しく見るのは、相手の矜持に傷をつけるかもしれない。そんな事はあってはならない】

ごめんごめん! 今のは忘れて……言い過ぎちゃったみたい

【そうして、モーターボートの駆動音が響き始め、小刻みな振動が身体に伝わって来る】
【船の心臓、エンジン機関が唸りを上げ、海原を切って航行する。次第に速度は上昇し、塩気のある海風が頬を撫でる】

あっはっは! 海に出るのなんて久しぶりだよ!
心地良い風だ……駆け抜けるような、前だけを見つめるような、そんな風だ。君もそう思わない?

【みよしに立ち、両腕を広げて風を感じる。遠くで鴎の鳴き声が聞こえた気がした】
【それ程までに、彼女は風が好きなのだろう。少女への問いかけも、どこか楽し気な口ぶりになっていた】
252 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/17(火) 14:51:57.48 ID:IpYQYOdu0
>>251

「……」
「……いいですよ、やっぱり私は中尉に比べたら、頼りないですし、実際そう……ですから」

【そう、少女からの言葉を聞くと、やはり少し俯いて、そして悲しそうな声色で答えた】
【現実的には、自分の力不足や能力不足は日々感じて居る事の表れだろう】

「海、好きなんですか?」

【舵を取りながら、少女に聞いた】
【随分とその様子は楽しそうで】
【両手を広げれば、風がそこを斬り、眼前には水平線が広がるだろう】

「はい、私も大好きです!」

【笑顔でそう答えた】
【やがて陸から暫く離れた沖の、ちょうど只中に停止し】

「これ、使えます?」

【釣竿を手渡して見せる】
253 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2018/04/17(火) 15:07:06.78 ID:6SY3T2/I0
>>252
海が好きって言うより、風が好きかなー
昔からね、アタシは風が大好きだったんだ。風を聞いて、風を詠んで、風に聴く

【風、それは世界を廻り、世界を包む一つの流れ。循環を示す理】
【風と共に生きてきた彼女にとって、それは理以上の、命と同価値とも呼べるものだった】

釣り? うーん、アタシ釣りをしたことは無いんだよね〜出来るかな……
ま、物は試しでしょう! とりあえずやってみて、後は時の運に任せましょう!

【釣り竿を受け取り、海原へ向かってルアーを飛ばす。ぽちゃり、と遠くの海面に落ちれば、後はひたすらに待つのみ】

君も釣るでしょう? もしかしれば、今日の夕食が賄えるかもしれないし、頑張らないとね

【運が良ければタダ飯になる。そう考えれば俄然やる気が出てくるのが人間と言うもの】
【少女を誘いつつ、彼女は腰を下ろして鼻歌交じりに時を待った】
254 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/17(火) 15:19:26.31 ID:IpYQYOdu0
>>253

「風?ですか?」

【そう言えば、と少女もこの潮風を感じる】
【風の声に耳澄ませ、なるほど、心地よく自由で】
【自然の風は、まるで世界を旅する少女の様に】

「解ります、なんだか旅人みたいですね風って」

【そう笑顔で答え】
【やがて少女と共に、釣竿を並べる】

「ふふふ、家に来ればご飯なら作ってあげますよ」
「今日のお礼です」

【そう話している内に、早くもそちらの少女の竿に引きが来たようだ】
【動きも手ごたえも、決して小物と言う訳では無いようだが?】
【右に左にと、心地よい振動と共に重みが伝わるだろう】
255 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2018/04/17(火) 15:31:46.96 ID:6SY3T2/I0
>>254
旅人ねー確かに、風はどこまでも吹いていけるからね……
その割には、どこへ行くのかとかわかりもしないんだけど

今日にはこの国も出ていくんだよね〜だから、お邪魔するのはまた今度かな

【風の旅人。そう考えると、案外自分と風は共通点の多い存在なのかもしれない。今も昔も】
【少女の釣竿が震え始め、同時に彼女の釣竿にも当たりが引っかかる】

おっとっと、ようやくお出ましみたいだね……
そうだ! こうしよう。全力で引いて、大物を釣った方が勝者ってことで、どう?

【生粋の銃士なのだから勝負事には容赦はしない。その上で、釣りと言う暇潰しにも勝負を持ち込む】
【それが彼女の癖だった。そうこうしている内に、彼女はどんどんとリールを巻いていく】
256 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/17(火) 15:42:43.33 ID:IpYQYOdu0
>>255

「そうなんですね、なんだか寂しいですけど」
「でも、風を捕まえる事は出来ませんからね」

【そうこうとしている内に】

「あッ!同時に当たりですね!」

【自分もリールを引き、竿をコントロールし始める】

「ふふふ、いいですね!負けませんよ!」
「釣りは艦隊勤務の時にさんざんやりましたから!」

【少女の提案にはそう乗って】
【俄然やる気が出てきた様子だ】

「ぐぬぬ……」

【銃士の少女は、初めてと言った割に随分と上手くリールを巻き、そして……】

「ぐうッ!っとお!!」

【ほぼ同時に船上につり上げる】
【片方は鰆、片方はスズキ、大きさは……銃士の少女に分があった様子だ】

「うーん、海軍の釣りで慣れてた筈なんですけどね〜」

【ちょっと悔しそうだが、楽しそうだ】
257 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage saga]:2018/04/17(火) 15:56:32.36 ID:6SY3T2/I0
>>256
【遂にリールを引き切り、釣り上げた魚の大きさは……こちらの方がやや大きかった】
【つまり、勝者は彼女と言うことになる。ガッツポーズをしつつ、彼女は口を開いた】

よーし、アタシの勝ちだね! 釣りなんて初めてだったけど、今日はラッキーだね!
おっと、もうこんな時間? そろそろ戻らないとねぇ

【水平線を眺め、別れが近づいていることを告げる】

さて、と。それじゃ、君も頑張ってね
責任どうこうなんて言っちゃったけどさ。ま、頑張ってればなるようになるよ
実際、アタシもそうやってきてる訳だしね!

【そして、元いた海岸につけば、彼女は防波堤を登り、バイクに跨って何処へなりと去っていくだろう】
258 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/17(火) 16:05:06.22 ID:IpYQYOdu0
>>257

「ふふふ、凄いですね!初めてなのに……」

【ある種の才能なのかも知れない】
【自然に好かれる、風の少女】
【やがて……】

「そうですね、そろそろ戻りましょうか?」

【再び操船し、陸に戻るだろう】

「もし、また何処かで会う事があったら、よろしくお願いしますね!」

【手を振り、バイクに跨る少女を見送る】
【なんとも快活な少女だった、不思議と親しみを感じる】
【彼女は次には、何処に行くのだろうか?】
【風は何処までも自由で、気ままだ】


//お疲れさまでした
//絡みありがとうございました!
259 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/17(火) 23:24:10.55 ID:0vOAdTm4O
>>97
/連絡無く落ちてしまい申し訳ありませんでした
/暫くお返しするのが難しく、つきましては絡みについてはこちらが適当に辞したという形で〆か、無理なようなら破棄して頂ければと思います
/ここまで遅くなり本当にすみませんでした
260 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2018/04/17(火) 23:33:39.64 ID:wJ5k5bb3o
>>259
/へい、了解致しました
/それではこのままお帰りになって頂いた、という形にさせて貰います
/お疲れ様でした&お付き合い有り難うございました
261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/18(水) 12:10:36.61 ID:DeEwyhrfo
【公園】

【人気のない公園にシートが広げられていた】
【その上にはネジ等のパーツに、工具。銃や籠手に似た機械類がいくつか。野外に開かれた小さな工房のような光景だった】

【工房の前には男が一人座り込んでいた。白衣に眼鏡、短い黒髪。研究者然とした風貌で、年齢は二十代中盤ぐらいと若かった】
【手元では調整用の工具が籠手のようなものに差し込まれていた。細かな部品が噛み合わされる音が、理路整然とした演奏となっていた】
【演奏者の表情には影。陰鬱とした瞳はここではないどこかを見ていた】


…………同じ、か


【呟きが溢れる。手の動きが乱れ、調和していた音色が崩れる。小さな不協和音が演奏者の手を停止させる】
【男の口からは大きな溜息。落胆するように項垂れて、工具を籠手から引き抜く。そのままシートの上に無造作に転がす】
【背中を後ろに倒して寝転がる。空は曇天】


だめだなぁ、今日は。全然、手につかない
飲みに行くって気分でもないしなぁ…………


【自分の醜態に苦笑が浮かんでいた。そもそも日中じゃ飲むも何もなかったが、そんなことはどうでも良かった】
【シートの上に乗っていた空き缶を掴み、見ずに後ろに放り投げる。確かゴミ箱があったような気がする。なかったかもしれない】
【どっちでも良い気分だったが、通行人の有無は完全に頭になかった。もしかすると、誰かに当たるかもしれない】


//一日おりますのでいつでもどうぞ
262 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/18(水) 14:08:14.61 ID:dSMfWQ9C0
>>261

【――――ざわ、と、風が揺らいだ。混じりこむのは身も骨もその中さえも冷やすように透明に澄んだ水の匂い】
【ならばひどく美しいけれど、その実態はどこまでも覗き込める水ときっと同じだった。――きれいすぎて魚さえ暮らせないなら、それは猛毒と変わりないって】

――――――――、みー、つけ、た、

【りん、と、鈴の音。だけれど八重より万重よりも鮮やかだった鈴の音とは違う、一重咲きの鈴。まーっしろい白雪姫の薔薇みたいに、どんな感情もそぎ落とされた、声】
【きっと真っ先に見ることになるのはふわりと揺れる服の裾。ひらりと翻るスカートの裏側、くしゃくしゃに詰め込まれた布地が、無限かと思うほど波打って】
【すらっと真っ白な足――かかとの高い靴。ふわっと膨らむ布地が上から抑え込まれて、のぞき込む、――ぞろりと垂れる黒髪はそのままで、】

【――"誰か"がその頭の側に、立っていて】

【見覚えのない色の瞳をしていた、黒色と赤色で、だけど、それ以外はまあったく。たったのひとつも。なんにも代わらない、一緒に暮らしていた時の、最後の日のまま】
【髪は短くなっているようだったけれどそれは特別な差異ではないだろう、ならば鈴の音がしないのも当然と言えた。結ぶ髪を切ってしまったなら、仕方がない】
【暗く深い赤色の服。ふわぁっと膨らんだスカートは丸みを帯びて柔らかそう、ひどく平和に揺れて、だから、その向こう側で笑っているのが、よく目立つ】

やっぱり……。誰かにやらしちゃ、駄目だよね、あの時も――、このまえも、

【――よいしょと声はしないけど、ふわっと地面に膝をつく、それで、そっと手を伸ばして】
【上下さかさまのままで――そのまま。ぎゅ。と。抑え込もうとするのだ、相手の首――そうできたなら、当たり前に体重を全部かけるだろうし、だけど】
【動きはひどく緩やかで。覗き込んでから座り込むまでに、まず数十秒。もしかしたらふわふわのスカートの裾が額でも擽るだろうか、それでも行動は変わらなくって】
【そこからさらに十数秒して――掴まれたなら。もうそこから先は、こればっかりは本当に本気であるみたいに、力を籠められてしまう】

【――――――恋人同士が戯れるような温度感で。だけど、明確に違って。それでも――だからこそ、気づいて逃れるための、猶予はあった】

/よければー
263 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/18(水) 14:52:16.65 ID:DeEwyhrfo
>>262


【────鈴の音が、した】


【得体の知れない感情が身体の芯を打ちのめす。指先が固まり、思考が吹き飛ぶ────呼吸が止まる】
【恐怖にも似た何かが全身を支配していた。それは鈴の音に対してじゃない。その持ち主に対してでもない】
【自分の過去の行いと記憶に対する忌避感が生んだものだった】

【視界に映り込む服の裾。白色と化した思考に疑問が浮かぶ。誰が来た。何が来た】
【瞳を動かす。固まった肉体を、それこそ全力を振り絞って動かす。そんな動作、一秒もかからない。けど、まるで永遠のようだった】
【その音の持ち主なんか、たった一人だというのに。わざわざ確認する必要なんて、本当はないのに】


────…………鈴音


【ひりついた喉で、震える声で、彼女の名を口にした】
【瞳の色に髪の長さ。変わった部分はあった。だが、変わっていない部分の方が多かった】
【自分の姿は変わっていた。当然だ、”人間”なのだから。年齢相応の容姿で、一体何がおかしい?】

【煙水晶の瞳が揺れる。信じられないものを見るように】
【本当に姿が変わっていない。何故ここに。どうして笑ってる。何を言えばいい。どうしたらいい────】
【吹き飛んだ思考が波濤となって脳内で荒れ狂う。それに反して身体は神経が死んだように動かない、動けない】

【口が何かを言おうとして、動こうとして、けれども動かない。数十秒は、ずっとそんな状態だった】
【彼女が座る。視線が追う。手が伸びる────その先が、自分の首だと、理解する。殺意を、理解する】
【心臓が跳ね上がり、全身に力が戻る。ただの条件反射で、首を掴まれる直前に身体を跳ね上げて立ち上がる】


なっ…………くっ…………!!


【声にならない声をあげて、相対するように向き直りながら、離れるように後ろへと下がる】
【手が勝手に腰のホルスターに向かう。自分に殺意を向けた相手にはそうしてきた。単なる条件反射の行動】
【その行動を取る程度にはもう、この世界には慣れてしまっていた。だが、そこに銃はない。シートの上に転がしたままだ】

【そんな簡単なことに気がつかないほどに気が動転していた。銃を持っていないというのに、腕が上がって構えを取ろうとする】
【その手に何もないことに気がついたのは、右手が自分の視界に入ってからやっとだ】

【シートの上に散乱していた工具や武器を足が蹴飛ばす。金属が散らばる騒音。慌てるあまり、踏みつけたり足を取られたりする】
【シートの反対側まで数メートル。彼女からそれだけ離れるが、最後には足を滑らせて転倒。尻餅をつく】

【息はもう、肩が上下するぐらいに荒い。思考は今でもまとまりきらず、口の中は乾き切っている】
【恐怖に震える双眸が相手を見ていた。一体、何を怯えているというのか】


//すいません、遅くなりました!
264 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/18(水) 15:42:01.31 ID:dSMfWQ9C0
>>263

【――――とすん、と、音もなく。指先が地面に触れた、三つ指ついて頭を下げる一瞬手前のような姿勢を"そうじゃない"と分かるのは】
【いろいろなことを知っていないときっといけなかった、――色違いの目がじいっと逃げた先を追いかけている、だけどまだ緩やかに、淀んだ水の流れみたいに】
【ゆるりと地面についた腕を動かす、膝をついた姿勢からお尻を落とせば正座のように。そうと手はその上に降ろして、一瞬ぼうと黙り込む、――相手が転べば、目線の高さは同じで】

…………また殺すの? わたしは、まだ、一回も、殺してないのに……。

【目を細めて見やるけど、きっと笑ってはなかった。向けるのは――ただ冥い目、限界と相対したうえで深淵を覗くのを強いられるときの、目】
【ふわっ、と、音もなく立ち上がる。シートを踏んで歩く、落ちているいろんなものも気にしないで、蹴っ飛ばしたり、踏んづけたりして、そのままにして】
【数メートルは命の保証をするにはあんまりに近すぎる、何にもなければさっきみたいに。静かなままで――ふと、着いちゃった、なんて風に、たどり着くはずだし】

【――そうできたなら。またその眼前に座るのだ、スカートを翻して、子供がするみたいに、とすんっ、と、座ってしまおうとして】

……ほんとに大人になってる。

【そこまでをできたなら――表情が変わる。だけれどそれをどんな気持ちかって表現するのは、きっと、とっても難しい】
【悲しいような寂しいような怨めしいような妬ましいような――"置き去り"のままで呟く、あの日のまま。一番最後に会った日――でも、それは、いいけど】
【あのクリスマスの日。あの時すでにその時間は止まっていた、それなら――どこからかって、それも、多分、通じるのだ。"あの日"から、ちっとも進めていないまま】

どうしてそんな目……するの? 殺したはずのひとが、居るから? 二回も殺したはずなのに――って?
だったらね、大丈夫だよ。……そのたんびにね、きちんと死んでるの。ちゃんと覚えてるよ、わたしはあなたに二回殺されたけど、今もここに居るだけで――。

【今度は不思議そうに眉を顰める――さっきのがかえって気のせいで間違いだったみたいに、ただ静かに。だけど邪魔をされなかったなら、触れ合うほどの距離感はあまりに近くて】

いまから八十年経ってあなたがそのまま人間みたいに死んで、七百年後に生まれ変わって、また百年経って死んで、七百年後に生まれて、百年後に死んで……。
それを百万回繰り返した後だって、きっとそこにね、今と全くおんなじかたちで、居るだけなの。

【殺意――なんかじゃない、もっと複雑なもの。複雑に絡み合って絡み合って、すっかり分からなくなって、だけど、絶対に捨てることのできないもの】
【世界中の魔法使いと賢者が死んでしまって、すべての教会も魔王に踏みつぶされてしまって。そのあとに呪われたものを装備してしまったみたいな末路、二度と外せない状態異常】
【だけど到底嘘っぱちを言っているみたいにも、見えないだろう。――だって、実際に、何にも変わっていないのだから】
265 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/18(水) 16:21:53.56 ID:DeEwyhrfo
>>264

【また殺すのか、と。その一言だけで、もう一度呼吸が止まりそうになる】

【オッドアイにかかるのは影なんて生易しいものじゃなかった。もっと遥かに昏くて重いもの】
【そんな瞳は初めて見るものだった。彼女がどうとか、そういうのでさえない。今まで出会ってきた人で、初めて】
【だから分からなかった。一体、どういう感情がそんな目をさせるのか。一体、自分が何に見えているのか、なんて】

【近づいてきても、また動けなかった。蛇に睨まれた蛙のように】
【視線が彼女を追う。大人になっていない、姿が変わらないとは、確かに聞いていた】
【嘘だとは思っていなかった。それでも、目の当たりにするまで実感なんて湧かなかった】

【歯を噛みしめる。後悔なんだか何なんだか、自分でも分からなかった。けどやっと、何をしでかしたのか理解した】
【目の前の彼女を見れば、それが嘘や冗談の類じゃないなんてことは、嫌でも分かった】


…………"二回"……そうか、”二回”、か……
あぁ、そうか…………"二回"、なんだね……

あのとき、お前はもう…………


【声を震わせながら呟く。今更、気がついたみたいに】
【ずっと、撃ち殺したことを考えていた。そうじゃない。斬り殺してもいたのだ】
【自分があまりにも馬鹿馬鹿しくて、いっそ笑いたくさえなった。そんな声なんて、少しも出なかったけれど】


…………本当に…………変わらないんだね
俺が…………そうしたんだね……お前を……そうしてしまったんだ


【代わりに出たのは、自分に言い聞かせるような確かめるような言葉だった】
【頭の中はもうぐちゃぐちゃだった。感情がいくつも混ざって攪拌されて元の形なんて分からない】
【それが愉快ではないことだけが確かだった。もうきっと、どうしようもないのだろうが】
266 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/18(水) 16:59:38.95 ID:dSMfWQ9C0
>>265

――――そうだよ、一回だって、思ってた?
ずっとね、待ってたんだよ――、きっと戻ってきてくれるって、きっと――――、

【(助けてくれるって)】
【言葉は曖昧に途切れて消える、じっと確かめるように細める目はそれでも視線を逸らさない、色違いがずっとずっと、視線を合わせようとしてくるから】
【黒色の瞳は色が濃すぎる。逆に赤色の瞳は色がなさすぎる。だからきれいな黒色と赤色――特に赤色は"ぺろん"と塗装の剥がれてしまったみたいな、違和感があって】

………………。だからね、探してたんだよ、クリスマスの時。……怖かった、から、"どうしよう"って、
お話したかったんだよ――、――だけどね、もう、次の子がいるみたいだったから。

【一度死んで――また目覚めてしまった。ひどく不安で、そして、それを収める方法なんて知らなかった、そんなことで縋れそうなひとも、知らなかったから】
【誰にだってそんな話できないと思ったし、したくないと思った。だって――「死んだはずなのに生きてる」だなんて、よくって、"かわいそうなひと"を見る目をされるだろうし】
【あの時は――まだ幼かったし、この性質をよく理解もしてなかったから。今でこそその都度死ぬ痛みや苦しみを我慢さえできれば、利用してもいいと思えるほどだけど――】

……。

【――もうそんな風に怯える頃は通り過ぎてしまった、それなら表情は少し冷めたもの、だけど決して表情がないわけじゃなく、どんな言葉にもならないような、ものを浮かべたまま】
【あるいは憐れんでいるようにも見えたし、慈しむようにも見えたし、怒っているようにも恨んでいるようにも妬んでいるようにもなんにだって見えただろう、それこそ】
【左右対称のインク模様のように、曖昧な表情は見るひとが見たいように見えてしまう、あるいは、見えたくなくっても、恐ろしいものに見えてしまうのかもしれないし――】

……――わたしね、一度ね、聞いてみたかったの、"私"のしたこと、間違いだったから、きっと、こんな風になって……だけど。
わたしはね、私のしたこと、今だって、間違ってないって、思うよ――、怜司は、別の世界のひとだから、分からないかもしれないけれど。

何度も殺すって言われてた――、私のこと殺して。ばらばらにして。"あの家"の前にばらまくって。それで、それを、あなたに見せて……。
それからあなたのことも殺すんだ、って、言われて――、――理由なんてそれっぽちなの、ほんとうは死にたかったから、あんなに怒ったの?
私なんかよりも、"あいつ"の方が、好きだった? だから……、戻ってきてくれなかったの?

【生ぬるい風が吹いていた、ならばそれは春らしい穏やかさ、なんにも尖ったところのない、誰にだって生ぬるい温度が、だからこそ、こんな場では意味を持つ】
【生ぬるくって薄暗くって。もっというならどこか湿っぽくて、分かりやすく"どう"だって言うことのできない、天気。曇っている――どんなふうに曇っているのか】
【そういうことを全部説明するには言葉も時間もたっぷりかかるから――だから変に落ち着いて穏やかで薄曇りの表情や気持ちを説明だなんてしてくれない、相手に委ねるようにしたまま】

あの時、戻ってきてくれてたら――、

【――言葉は、きっと誰にも向いてない。ありえなかったから今があって、だから、なかったことを思い浮かべるのに、意味なんて、一つぽっちだってなくって】
【それでも。きっと今までに何万回だって繰り返した仮定があった。意味なんてなかったでしょう、って、自分に言い聞かせて。本人を前にしたって、過去は塗り替えられないのに】
267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/18(水) 17:44:37.96 ID:DeEwyhrfo
>>266


────…………っ!


【きっと。でもそんなきっとは起こらなかった。違う、起こさなかった。他でもない自分が。あのときに逃げ出したから】
【だから、今は視線を外さなかった。何が出来るわけでもないのだろう。あの亜人はそう言っていた】
【それでもせめて────薄れた赤い瞳と塗りつぶしたような黒い瞳を見つめる。自分の犯した罪を】


………………ごめん


【絞り出すようにした声は、たった一言だけ。今更謝って何になるのか。そんなことは分からなかった】
【助けを求めていたのに。それに対して自分は何をしたのか。忘れてなんかない。忘れるはずがない】
【償える、はずもない。だから、それでも、こんな無意味なことを言うしか、できなかった】

【彼女の表情はごちゃ混ぜになったような、そんなものに見えて。感情が入り混じった顔というなら、同じようなものを浮かべているだろう】
【けどその中で、後悔の念が強くなる。怯えるような瞳ではなくなって、ただ、悲しげな感情が映っていた】
【そんな感情も、その次の言葉で消え失せて。代わりに浮かび上がるのは、今度こそ本当に、純粋な後悔だった】


違う…………違うんだ
お前のしたこと、間違ってなんかなかった。間違えたのは俺なんだ……!
あのとき、もっとお前の言うことをちゃんと聞いていれば、逃げ出しさえしなければ…………

…………何も、分かってなかったんだ
お前がそう言われてどういう気持ちだったのかも、あいつがそう言ったことも何もかも!
それが本当のことで…………そうだ、ちゃんと、信じれば良かったんだ…………

今なら、分かる…………この世界ならあれは本当だって…………
ごめん……ごめん、鈴音…………


【懺悔のような言葉が、堰を切って溢れ出した】

【信じがたかった。相手はこの世界で数少ない友人と言える人間だった。それが自分を殺そうとしているだなんて】
【ここが違う世界で、違う常識があって、違う事柄が起き得るのだと、理解したときにはとっくに遅かった】
【そう、何もかもが遅い。時間は戻ってなんてくれない。後悔したって反省したって、何をしたって絶対に】


────もう、どうしようもないのかな。俺にはもう、何も出来ないのかな


【それでも未練がましい言葉が口を突いて出た。何も出来ないと、自分を彼女の代わりに殺そうとしてくれた女に言われたのに】
【時間は戻らない。自分が死のうが何をしようが、何も元には戻らない。そんなことは分かっていた。分かりきっていた。分かりきっている、のに】
268 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/18(水) 18:57:25.59 ID:dSMfWQ9C0
>>267

あの子にはなんて説明したの。私のことは、殺しちゃったから……もう二度と帰って来ないけど、気にしないでね、って?

【――色違い。だけどいつかみたいには淀んでいなかった、哲学者の卵。それはもう巣立って行ってしまったらしい、それでも、そんなこと、当たり前に聞くなら】
【仕返し――かもしれなかった。当たり前に地べたに座り込んだままだったけれど。やっと少しお尻がちくちくするのに気づいたみたいに、少しだけ身じろぎする、裾を整えて】
【ふっと違う家の匂いがすると思った。お店に置きっぱなしにしていた服だから。お店に置いてある洗剤の匂いがする、――ふと思って、だけど、すぐに忘れてしまって】

――っ、じゃあ! 私、わたしは、っ、! 怜司が間違えたから、"こう"なったの!?
間違えた怜司じゃなくって――っ、間違ってなかった、私が! もう二度と大人にだって、なれないのに――、

どうしてそんなことが言えるの、間違ってなかったって、あれでよかったって、言えもしないくせに!
協力するって? 死ぬようなことだってするって……? ――馬鹿じゃないの、そんな程度で何が出来るの、
何回も武装した奴らを嗾けてくるのに、子供だって人質にするのに、味方だって殺して持ってこいって言うのに、そんな奴ら相手に!
――そんな気持ちで何が出来るの、ふざけないでくれる、その覚悟だってないのに、役立って死のうとなんてしないで、

――私は間違いで殺されたの? 怜司が間違えたせいで、こうなったの? ――なんでそんなことが言えるの、わたしに向かって、
馬鹿みたい……、なんでわたし、誰かが間違った罰を受けてるの、そいつは当たり前に生きてて……、当たり前に大人になって、いつか当たり前に死ぬのに、

――――――どれだけ、私/わたしのこと、馬鹿にしてるの、見下してるの?
名前を呼んでもらったこともなくて。誰かに抱きしめてもらったこともなくて。誰かに何かを、もらったこともなくて――、
家族なんていなくって、帰る家も、行く場所も、その日食べるものだってなくって、喉が渇いたって我慢して、学校だって行ったことなくて、
そんな子だったから――、どうだっていいって、思ったの? 殺しちゃったから、もう二度と関係ないって、思ってたの? ――間違いだった、って!?
――――どうかしてる、ふざけるのもいい加減にして、謝りたいなら謝ってもいいけど――、間違いだった。なら。赦さない。

【一瞬だけ間があった、信じられないことを聞いたように丸くなった目が、初めて明確な感情に染められて、ぎりと歯を噛んだ音がする】
【ぺたんと座っていた身体を持ち上げて掴みかかろうとする、それが叶えば、そのまま、体重ごとかけて――その背中を地面に押し付けようとするだろう、けど】
【それこそ大人と子供――性差以上に、そもそもの体格が違う。あの時だってひどく華奢だったのに、今比べあったなら。そんなのどうってことない、簡単に振り払える】
【どちらにしても言葉と表情は変わらないけれど。謝罪までは、良かった。だけど、それが、間違いだったなんて――そんな風に、言われて、言われたなら】

――ないよ。なんにも。それとも、その方法を、探してくれる?
神様にだってできなかったのに。それをできる方法を、見つけ出してくれるの?

私が持っていた、"当たり前"を、昔に戻って、拾ってきてくれるの?
大人になったり。子供を産んだり。いつか死んでいくの。そういう"当たり前"――、怜司が間違えて壊しちゃったんだよ。

ばらばらになっちゃった欠片も全部全部拾ってきて、わたしに、返してくれるの?
…………怜司がうるさいって言ったから、鈴だって取っちゃったんだよ。……――嘘なの、ほんとはね、ヒトじゃなくなっちゃったから、あれじゃ足りなくなって――。

【ひどく怒っているのはきっと見たらすぐにわかるだろう。感情の外側にできた疲弊しきった膜さえ容易く破って、生ぬるい薄曇りも崩れる】
【押し倒していたならそのままぎゅうとその下の皮膚ごと強く強く服を掴む、振り払われていたなら――それでも、瞳だけで射殺すような鋭さは変わらず】

【――そんな力が、ふっと、緩んで。指先が自分の胸元に移ろう、そのまま、飾りのリボンを避けて、その後ろのボタンを一つ、少し下のを一つ、一つ、一つ――繰り返して】
【その内真っ白な胸元を晒す。鎖骨のすぐ近くにほくろがあって、やっぱりひどく痩せていて、――だけど、"それ"じゃなくって】
【きっと見せたかったのは。その身体じゅうにぞろぞろ這うような、魔術式。淡い桜色で描かれた術式が、縦横無尽、数えきれないくらいに、絡みついていて】
269 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/18(水) 20:02:58.15 ID:DeEwyhrfo
>>268

【「それは……」と、言い淀む。何と説明したのか。思い出せば、失望したような憐れむような顔が記憶から浮かぶ】
【今だって、そのせいか分からないがすっかり態度は変わっていて、一緒にいることも少なくなった】
【けど、そんな話を今は出来なかった。良い結果じゃなかったことはきっと、表情を見れば分かるだろうけど】

【怒号と共に、胸ぐらなり何なり掴まれる。突然のことで避けたりできなかったが、そんなのは問題じゃなかった】
【驚くほど、軽かった。自分だって大して力がある方じゃない。けど、それにしたって、あんまりにも】
【押し倒されて背中を打つ。痛くはない。いや、少しは痛んだが、それはどうでも良かった】


────っ


【言葉が出なかった。射殺すような視線を受けて、その中で言えることなんて】
【この期に及んでも、この時でさえも、彼女の言っていることの方が正しかった】
【罰せられるのは自分であるべきだったというのに、そうなっているのは彼女の方だ】


あれで、良かったって……そう、言ってほしかったの…………?


【間違っていた、と認めなくちゃいけないって、そう思っていた。でも結果はまるで逆で】
【だったら、そうじゃない答えだったなら、良かったのかと。小さな声が、恐る恐る聞き返す】
【憤慨した様子で、言葉が叩きつけられて。酷い境遇に、ああ大変だったね、なんて軽い言葉なんて出なくて】


…………どうだっていいって、思ったことは一度もないよ。今だって


【その代わりに言えたのはたったこれだけ。あまりの意味のなさに、自分でも嫌気が差す。大変だったと言う方がマシだ】
【神様っていうのが誰なのかは分からなかった。けど、思い当たるのは一つだけ。きっと”あいつ”のことなんだろう】
【昔に戻るなんて、もちろん出来ない。それともここで頷ける方がマシなんだろうか。そんなのは分からない】


そ、それは…………っ
魔術、なのか…………これが……?


【視界に映るのは複雑怪奇な術式。きっと、見たこともないような種類のもの】
【思わず手を伸ばそうとして、止める。代わりにそれをじっと見つめる。見たって何が分かるんだ。何も分からない】
【魔術師だというのも役に立ってはくれない。驚いたように目が見開いて、そして元に戻る。何かを言おうとして、止める】


……それが、今のお前を形作ってるの、鈴音…………


【確かめるように言って、視線はずっと術式を見ていた。複雑なそれを、少しでも理解しようと瞳が動き続けていた】
270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/18(水) 21:10:57.83 ID:dSMfWQ9C0
>>269

――――――怜司はそうやって言わなくっちゃいけなかった。
誰かを護るためにしたなら。結果がどんなだって、そんなこと、言っちゃいけなかった!

そうでないなら――、「間違いだった」って言うのなら、――、「何もできないのかな」、なんて、ふざけたこと、言わないで。

【そうして押し倒せば抑え込むように体重をかける、身長自体はそう低くはないけれど。だからって重たくはない。ふわふわのスカートが捲れあがっても、気づきすらしないで】
【それが間違いだったなら。護られた人間が生きているのが間違いだと言うことになる、護るために排除された人間は、それが無意味だったと、思い知らされることになる】
【ならば間違いだと思った時点でそんな事情はそのひとがどれだけ苦しもうとそのひとが一人で抱えていろ――それは、あくまで、彼女の考え方でしか、ないけれど】
【それが、礼儀だと思う。でないと護られた人間も、そのために死んだ人間も、報われない。ただ自分は生き返ってしまっただけで、――無意味だったんだって、突き付けられて】

【お腹の中がひどくざわざわする。ずっと当たり前だと思っていた、大人になって、好きなひとと結婚して、子供を産んで、――それが出来なくなって】
【やっと、諦めたのに。それが出来なくなったことが、間違いだったなら。吐き気がしてぐらぐらして、嫌になる、これから先、ずっと、一番嫌いな姿のまま】
【間違いの結果の無意味で死ねずにいつまでも生きるのだと思ったらひどく惨めでしかなかった、あれから今まで頑張ってきた全部まで、間違いだったと言われてしまったみたいで】

……。もう、いいよ、――いいよ、もう、わたしが……、馬鹿だったの、だから、いいよ、もう、
初めて名前を呼んでもらったからって、浮かれてたの、全部、はじめてだったから……、

【――みたい、ですらないのかもしれない。そもそも土台が間違いで出来ていたなら。その上に積み上げたものは、全部、全部、間違いの上にあって】
【それをちょこっと傾けただけで、全部、どこかへ落ちていってしまう。こんな気持ち、当たり前に死ぬ人間だったなら知ることもなかった、と思えば、余計に――】

【怒るに任せるような勢いも、失望したかのよう、ふっと緩む。きっとまだいろんな気持ちはあるのに、それを維持し続けるための燃料をなくしてしまったみたいに】
【そのまま――胸倉をつかんで押し倒した、その位置から、すとんと座りこむ。相手の上だっていうのはあんまり気にしていないみたいで、馬乗り、ではあるのだけど】
【そこから何かがどうなるような勢いも、少なくとも今は見えなくなって。真っ白な胸元をただ見られていた、――とはいえ、そうあけっぴろげなわけでもないし】
【何より下着だとかあるから、そうよく見えるというわけでもないのだけど――ぞろぞろ蛇の群れが這うように絡み合った術式は、どこまでが一つか、違うのかも分からず】
【というよりそもそも本当に――全く知らないどこぞの世界の辞書を見せられて、たったのそれだけで無理やり文章を作れと言われて出てきたものみたいに、術式はひどくちぐはぐで】
【文法もまったくもって"なってない"。けれど本当にどこの誰が使うようなものかもわからないなら、ただ、ひどく拙さくらいは伝わるだろうか。どうして動くのかすら、分からない】

――そうだよ、魔力と、能力と、魔術式で出来てるの。大人になれないの。死んだって、またいつか、生き返るの。

【だのに晒された胸元は薄っぺらいままで息をする、きっと触れれば暖かいのだろう。切り裂けば真っ赤な血が噴くし、浮いたあばら骨の向こうには、きっと内臓もある】
【いつかと全く同じで、ただ、術式の蔓延るのだけが違う。ぞろぞろと絡みつく蛇のような式は呼吸のたびに緩やかに明滅して、ならばどこか鼓動にさえ似るようで】
【生きるためのもの――で相違ないようだった。そうして同時に分かるのが、これがないと生きられないなら――、今世界が向かおうとしている先は、きっと、】
271 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/18(水) 21:24:01.64 ID:+EGPlg3N0
【路地裏】

【それはとある酒場の裏手。革の破れたソファーやら】
【廃材らしいベニヤ板で作られた雨よけの屋根などが組まれた】
【そんな、溜まり場。けれど今いるのはたった一人であり】


100……200……、……――1200、と。


【「よし」――ぺらぺらと紙幣をめくる音が一区切り着いた所で、男の声が路地を通る】
【それは純然たる金勘定。1200万という大金を雑把にテーブルの上に並べ】
【その数が合っている事を確かめると、端から輪ゴムで括っていく】

【男は30代半ば、背は高め。髪はかなり短めに刈り上げていて、地毛は栗色らしく】
【夜になると少々冷えるからか、やや厚手のベージュのジャケットを着込んでおり】

【――ひゅう、と風が吹く。男の手元から滑り出た紙幣が一枚、薄暗い路地に舞って】
【雨上がりの濡れた路面にぴたりと落ちる。それは幾つもの辻道が交わる点で、暫し揺れ】
【面倒そうに立ち上がった男の靴音が、高くそびえる建物の間に反響していた】
272 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/18(水) 21:48:50.51 ID:lXvnLibd0
>>271

「……これは、金?」

【路地裏にて、それを摘み上げ拾い上げた男は、暗めのネイビーカラーのスーツの男性だった】
【路地裏と言う場所柄、遅かれ早かれ誰かに拾われそのポケットに収まるのであろうが】
【少なくとも、この男性にその素振りや欲は見られないだろう】

「誰ですか?この持ち主、ですかね?」

【足音が近づくと、咄嗟に顔に人の良さそうな笑顔を張り付け】
【ひらひらと、その紙幣を振って見せる】
【果たして、出てくるのは誰であるのか?】
【最もこんな場所の金だ、何れにしても、あまりきれいな物とは呼べないだろうが】
273 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/18(水) 22:00:59.07 ID:T4BVpZ5R0
【火の国・路地裏】

「……ちッ、しつこい奴らだ」

【何者かから逃げているらしい、男――その姿は】
【40代半ばで身長182cm、きりっとした眉毛、ややたれ気味で奥二重な褐色の眼】
【赤いニット帽、上下共に白いラインの入った赤ジャージ、薄汚れた白い運動靴、茶色のウェストポーチ】

「だが、ここなら多少の荒事は問題無いだろう。……本当は、この様な場所の治安も改善したいところなのだが」

【ポーチから取り出される1丁のリボルバー。見慣れぬゲージとツマミが1つずつある以外は普通だ】
【男は立ち止まり背後を向く。……追手と思われる複数の人間、それらに向けて銃弾を発射する】
【サイレンサー付きだろうか、通常よりも銃声は小さく、けれども聞こえないわけでもなく】
【幾つか外したものの、銃弾が命中した人間たちは地面に倒れて眠った。――比喩でなく、本当に寝ている。どうやら麻酔弾だったらしい】

――――――――――――――――――――

【街中】

「――じゃあ、醤油風味コーラのSを1つください。それと、ココア納豆きなこバーのバナナ味も1つ」

【テイクアウト形式の店で買い物を終えた1人の人物が、再び歩き出す】
【サメのヒレの様なツノのあるボサボサとした説明しにくい黒髪に、金色の眼の20代後半〜30代前半の男】
【長方形で黒色のサングラスと普通の使い捨てマスクを着用しており、左頬には猫と思われる引っかき傷の痕がある】
【茶色いコートを羽織りフードも着用(ツノはがっつりはみ出ている)し、頭部には赤色の鉢巻が巻かれている】
【他、ほんのり青いタンクトップ、紺色のジーパン、青いマフラーと手袋、紐タイプの無難な黒ベースの運動靴】

「はあ、疲れた。そう言えば、スポンサーである六罪王の名前は彼らから初めて聞いたなぁ」
「言い忘れていただけか、それとも"わざと"か――うん、どちらにしても、ちょっと調べたいね」

【ため息を1つ、そしてマスクを下げつつ持っていたコーラをストローで吸い上げた途端!】
【ブッフォオ! と、派手に噴き出し辺りにコーラをぶちまける】

「ちょっとねえ、どこが醤油風味コーラなの? ねえ、ほんのりコーラ香る炭酸醤油だよねこれ?」
「あーもう、よく見るとこの辺の地面にコーラ……いや、醤油散りまくってるし……みんなどれだけ引っかかってるの……僕もだけど……」


/0時過ぎ頃に持ち越しか置きレス行きを頼むことになります
274 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/18(水) 22:02:55.25 ID:+EGPlg3N0
>>272

【かつ、かつ、と響くブーツの音。立って歩くと180cm以上はありそうな】
【そんなジャケット姿の男は、1200分の1を求めてスーツの男性に歩み寄る】

【風体は――マフィア崩れ、だろうか。人相は如何にもな悪人で】
【いうなればそれは、路地裏という場所によく似合う男であった】
【見て分かるような武装は無かったが、この手の人物は大概何か隠している物で】

……ああ、その金の持ち主だ。返してもらえるか?
生憎と今はデカい金しか無いんでな、礼の金ってのは無いんだが。

【ただ一つ――大きな違和感が存在した。それは男の纏う"不快さ"だ】

【不快、といっても色々だが、こと此処においては吐き気や頭痛、といった類のもの】
【男はただ歩み寄って、手を差し出したに過ぎない。金を返してくれ、と言っただけだ】
【けれど気付けるだろうか。スーツの男性が能力者だったならば、だが――】

【その足元には、埃が舞うように"黒い靄"が巻き立っていた】
【霧のような、煙のような。それが男性の足元を流れると、不快さは強くなるのだった】
275 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/18(水) 22:06:15.24 ID:DeEwyhrfo
>>270


──────っ!!
そ、それは…………っ


【衝撃が意識を打った。自分の言ったことの意味を理解して、言葉を失った。もう何度目か。同じような意味で絶句したのは、ミラにあることを指摘されたときだ】
【そうだ、一度目も二度目も、何のためにそれをやったのか、やってしまったのか。そんなことも意識から外れていた】
【罪と間違いを認めることが重要だと思っていた。けど、そうじゃなかった。それこそ、言ってはいけなかったのだ】

【何がきっかけだろうと、どうなっていたのだとしても、彼女は、彼女”が”その結果を背負い続けているのだから】


…………そう、だね、お前の、言うとおりだ…………
俺は、どうして…………死ぬと、思ったんだ、二人が
だからお前を…………そう、だっていうのに

あぁ、そうだね……こんなにお前を馬鹿にした言い方はない
本当に…………酷い、言い草だ…………

……間違ってなんか、ないっていうのに


【何が、なんてそんなことは付け加えなかった。今更で、何もかもそればかりだったけど】
【ぎり、と歯噛みをする。自分の馬鹿さ加減に怒りさえこみ上げてくる。一体何度しくじれば気が済むのか】
【一度目、二度目。これじゃ、まるで三度目だ。四度目は、そうはしたくなかった】

【初めて。さっきの話が思い浮かぶ。名前を呼んでもらったこともない、と。そう言っていた】
【それがどれほど重いことだったのか、想像するしか出来ない。それすらも難しいぐらいだけど】
【「────鈴音」と。小さな声で呟く。その意味を確かめるように】

【上に乗られれば、そのまま。どけようとしたりだとか、そういうことはしなかった】
【視線は術式の上をなぞる。その断片でも理解しようと頭を回転させる。けどそれで出来たら苦労はない】
【あまりにも乱雑な、複雑さが絡み合って何とか成り立っているような。それを理解すれば、悔しさに顔を歪ませる】


…………だから、か
そうか、だからお前は…………あいつらと戦わなくちゃならないのか
存在が、懸かっているから……これがなければ生きていけないから……


【震える指先が、それに触れようとする。触れたのなら、表面をなぞるように動かす】
【今になってやっと、どうして戦っているのかが分かった。覚悟がないと、詰られた理由も】
【存在そのものを懸けているのならば、確かに、足りないのだと、言われても仕方がなかった】
276 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/18(水) 22:10:59.72 ID:lXvnLibd0
>>274

【この場所に非常によく合う】
【良く似合う男だった、いかにも、と言った服装と顔つき、風体、雰囲気】
【醸し出す物全てが、この路地裏の闇を凝縮したかのような存在だった】

「そうでしたか、いやはや、景気のよろしい事で」

【そう言いつつ、笑顔で男の手にその紙幣を渡すも……】
【その笑顔はそのまま凍て付いた】
【足元の黒い霞、能力者だろうか】
【その頭痛を伴う不快感、近づいただけでこの状態】
【能力者の中でも、特級の物ではないか?】
【何者だ、この男……そう顔が引きつる】
【その状況でこのスーツの男がとった行動は一つだ】

「いや……儲かっておいでの様子で、我々しがない記者、小市民には縁の無い言葉です、お礼でしたら是非是非いつでも」

【自身の仮の身分、新聞記者を演じ切る事だった】
【引きつった笑顔、無意識にたじろぐ足を抱えて】
277 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/18(水) 22:34:37.83 ID:+EGPlg3N0
>>276

……どうも。

【受け取った紙幣を適当に折りたたんで、拳と共にポケットへと突っ込む】
【ぐしゃぐしゃにしてしまいこんだりシない分だけマシだったが】
【それなりに柄が悪いのはやはり見ての通りであるらしく】

【――ただ、意味もなく周囲を害するようなタイプではないらしかった】
【その"靄"はともかくとして、回収するものを回収すれば】
【特に興味も無いというように元の場所へ戻ろうとするが――】


記者?……路地裏をうろついても、大した記事なんて無いと思うぜ
ただ危険なだけだしな。金貸しを探してるっていうなら、話は別だが。

……あぁ、ジルベールだ。話した通り、金貸しをやってる。


【よろしく、なんていうほどの愛想まではなかったが】
【対応は比較的マトモと言えるだろう。金貸しのジルベール――こちら側では、少しは名の売れた人間らしく】
【高額な金でもその日の内に容易する資源の大きさと】
【そして苛烈な取り立てがよく噂になる、そんな男が、時折路地裏の酒場では噂になっていた】

【――加えて言うなら。その噂には、多くの尾ひれがついていて】
【例えば「奴は10億は溜め込んでる」だとか、「100人は売春宿に落としてる」だとか】
【或いは荒唐無稽なものでは「機関員だ」とか「六罪王になったらしい」とか――色々と、ある男だった】
278 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/18(水) 22:45:37.76 ID:lXvnLibd0
>>277

「――ッ!!??」

【ジルベール、ジルベール・デュボン】
【驚愕させるにはあまりにも十分すぎる名前だった】
【六罪王にして円卓のトップ、笑顔は一気に凍て付き、顔には汗がにじんだ】
【目下は金貸しのジルベール、との通り名と職業だ】

「いえいえ……そんな事はありませんよ」

【男は覚悟を決めた】
【方向は決まった】

「『金貸しのジルベール』さん、こうして貴方みたいな方に会えたのですから」
「私は水国日報記者、厳島命と申します、以後お見知りおきを……」

【そう告げて去り行こうとする、ジルベールに声をかけ、名乗りを上げた】
【あくまで記者の、しかしその次に口から出る言葉は】

「先だってのカニバディールの混戦事件、そして……対黒幕用に雇い入れている人間達、いやはや、流石金融業は羽振りがいい」

【口から出る言葉は決して記者のそれでは無かった】

「それとも、そちらは金融では無く、六罪王の方のお仕事でしたかな?」
279 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/18(水) 23:06:27.71 ID:+EGPlg3N0
>>278

厳島、ね……"櫻"出身みたいな名前だな?
まあ別にどうだって良いんだが。……あぁ、良い付き合いをしようぜ

【厳島。その名の響きに、「水の国記者」というワードとは】
【少々異なった印象を覚える――これは、身の回りの人物の影響なのだが】
【結局それ自体は基にしない。問題なのは、ジルベールが行動を起こすのは】
【厳島命という男が対黒幕用≠ニいう言葉を口にしたときである】

【――ザンッ!と足元を漂っていた黒い靄が急激に収束、固形化】
【一本の黒い、穂先に幾重にも返しがついた槍へと変化して厳島を貫こうとするのである】


……、…――どっちも"俺"さ。金貸しも、六罪王も兼業なんでな。


【それは死体への語りかけになるのか、それとも仕留め損なった結果の会話なのだろうか】
【どちらにせよ――こちらを知っている相手への対処は、極めて敵対的なものだった】
280 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/18(水) 23:13:48.40 ID:dSMfWQ9C0
>>275

【――だけど。口から出た言葉は戻らない、後から何かを思っても、彼女はすでに聞いてしまって、だから、もう、間違いだったのだと知ってしまった】
【失望しきった目、だけど、居なくならないのは。それでも嬉しかった思い出が確かにあって。"思い出して"いたから。――それさえなかったら、もう、おしまいだった】
【忘れ去られた街並に天から降り注ぐ光と大穴、世界が滅びてしまいそうな瞬間に、取り戻した、記憶。それが、それだけが、この場に留めて】

…………、あの硝子の髪飾り、棄てちゃったの?

【ぼんやりと見下ろしていた。そうやって時間が経てば、やっぱり少女は生きているみたいに暖かい、暖かいのが、服越しに伝わって】
【これだって。さっきその手元に銃があったなら、きっと存在しないことだった。運が良かったのはどちらだろう、そんなのはきっと誰にも分からないけど】
【彼の言葉は聞いていたのかいなかったのか、――そのうちに呟く声が尋ねるだろう。直後に名前を呼ばれれば、明確に視線は動く――だけど、返事はしないまま】
【そのうちに視線も逸れる――から。別に無理に答えなくってもいいはずだった、ただ、思い出したみたいな声で呟いて――とても、とても、大事にしていたけれど】
【持ち主が死んだんじゃあ、そのあとのことなんて知りっこなかったから。だから、知っていそうなひとに、尋ねた。それくらいの、――だけど、だからこそ、きっと意味のある】

【ひどく疲弊しきった色合いが戻って来る。一瞬ひどく怒っていたのこそ嘘だったみたいに――むしろ最初よりもくたびれた風だった、緩く目まで閉じて、黙るから】
【そして何よりこの距離だからこそ。触れられた時に身体が刹那に強張ったのもきっと感じ取れて。ただそれもほんの一瞬のこと、それ以上は、もう、今更すぎる】
【押して倒した瞬間さえ抵抗しないから、触れたりしないんだと思っていた。ただそれだけのこと。そうして触れる肌は柔らかくて暖かい、生きている、としか思えなくて】
【だけど――きっとお互いに覚えている、はずだから】

ほかのひとだって……そうだよ、みんな。みんな、大事なもの、護るために、するの、だから――、
何人殺したって間違いだったなんて、言わない。そんな風に、護ったものを汚さない――、そのために排除したものも、貶めない。

それが分かんないなら……それだけの覚悟もないなら、邪魔なの、……。

【――目を細めて、見下ろす。見下す、かもしれなかった、触れられるのをそのままにして、放っておいて。それでも口では、きっと彼のことを批判している】
【疲弊しきった目はきっともう後戻りできない場所まで来ているから。そんなくらいなら帰ったら、なんて、優しさでもない。ひどく冥い目は思いつめているはずなのに】
【それが何かって話すつもりは、なさそうだった。「――わたしは、間違えてない」。誰かに言い聞かすような呟く声は生ぬるい風が攫う、――それでも鈴の声なら、聞き取れる】

――――――――、全部、見る?

【別に、何か、期待したわけでもないけれど。よく様子を見に来る魔術師に、すでに無理だとは言われているけれど】
【ひどく疲れ切って、もう怒るのも馬鹿らしくって、だけど、もう巻き込まれているなら気にすることもない。いつか好きだったなら、よほど嫌とも思わない】

明日はお星さまを見に行くの――。

【――それに、どうせ、もうすぐ、どうしようもないことをするのだから。取り返しのつかないことをする気なのだから。最後だって思えば、もう、なんだってよくって】
281 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/18(水) 23:19:06.62 ID:lXvnLibd0
>>279

「ええ、そうですね、何故なら……」

【名前のみでの出身国解析】
【知識、見分、頭もキレる様子だ】
【瞬間、黒い霞はその収束し密度を増し、殺意の結晶化したかのような槍の形状となり向かってくる】
【跳躍、飛び退き、回避を試みる、そしてその間に姿を変え】

「櫻国魔導海軍諜報員だからな」

【紺の詰襟に帽子、階級章と徽章、櫻国海軍の意匠のワッペン、一本のモール】
【その姿の厳島が、再びジルベールの前に立つだろう】

「今の所、敵対の意思は無い」
「どうにも、黒幕を叩く関係で貴様の雇った者達と手を組む事になってね、非常に不本意ながら現在我々海軍諜報部は円卓との戦いは回避している」

【邪禍やレオーテ、その他の者達と手を組んでいる状況だ】
【彼らの金主とは一線交える事は出来ない】

「黒幕の婦警、曽根上ミチカの身柄を先ずは抑える算段をしている所だ、次の手土産はそれでいいか?」
「それとも特区の関係がお望みか?」

【幾分か不快感、桁の違う威圧感にも慣れたか】
【こう口元に笑みを湛え乍ら、聞くだろう】
282 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/18(水) 23:42:51.45 ID:+EGPlg3N0
>>281

【殺意の黒槍は虚空を貫くと、ふわりと弾けて靄に戻る】
【靄は明らかに量を増し、路地裏の闇を具現化したように男を取り巻いて】

魔導海軍…――"観艦式"をやってた所の人間か。

……"婦警"の身柄を生きたまま、ってんなら歓迎だがな
死んでたって構わない……むしろいずれ殺すんだが。
俺の嫁が奴に復讐したがっててな。それに、その口ぶりだと奴の危険性は承知の上だろ?

それと「特区」についてだが…――俺は興味がない。
なにせ、向こうには俺の顔も能力も割れてるんでな

上がってきた情報を見る分にはいいが、立ち入るとしたら
それは婦警か"ロジェクト"を殺す時だけだからな。
……しかしまあ、Mチームとかいう連中も随分手広く集めたもんだな?

で、お前は…――"本来は円卓の敵"ってことで、良いんだよな?


【幾つかの情報交換、意志の確認。けれど恐らく、真に重要なのは最後だけだろう】
【「お前は"黒幕"という共通の敵が居なければどういうスタンスで動くのか」】

【それを問うような質問。答えは分かっているようなものだったが】
【敢えて、今聞いたのだろう。いずれ殺すというような脅しを掛けておく】
【相手が容易に除けるタイプでは無いと判断したからでもあったし】
【もし敵ならば――それを伝えておくべき相手が、この男には居るからでもあった】
283 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/18(水) 23:58:40.32 ID:lXvnLibd0
>>282

【正体こそは不明だが、その霞は闇の権化として、こちらを取り巻いている】
【いつでも、どの瞬間でもこちらを穿ち貫けるようにと】
【一つでも誤れば、死は免れないだろう】

「ああ、その認識で間違いはない、あの混戦は観艦式の直後だった」
「こちらは婦警の持つ情報だけが欲しい、身柄も命も欲しいならばくれてやるさ」
「無論だ、まだ接触はしていないが情報は集めた」
「嫁?貴様妻帯者だったのか?」

【嫁、との言葉はかなり以外だったのか妙に素の様な反応で答えた】
【何れ会う事にもなるのだろうが、少なくとも意外な一面であったことは間違いが無い】

「なるほど、では特区は勝手に調べさせてもらおう」

【少なくとも、特区の関係は手を出すつもりは無いようだ】
【それはそれで好都合な話だ】

「Mチーム?それが邪禍やカニバディールの仲間内の通称か?」
「ああ、円卓、黒幕、機関とそれに関わるもの全ての敵だ」

【ジルベールの最後の質問には、こうしれっと答えた】
【所詮現状の関係性は呉越同舟のそれ、黒幕さえ解体すれば後は円卓が敵となる】
【威圧感が増した、最後のこの質問が最重要事項だと言うのは、はっきりと伝わり】

「そう言えば、赤崎桐子と言う研究者が円卓には居る様だな……先のアスタンの件は貴様の筋書きか?」

【先だって部下が接触した相手だった、思い出したようにそう聞いた】
284 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/19(木) 00:20:44.54 ID:M2Be3W450
>>283

情報、ね……あの婦警の事だ、聞いたって教えちゃくれないぜ?
何かしら、聞き出すための手段がないとな。
それこそ能力か、強力な自白剤だとか……ん。あぁ、まあな?

【婦警――言葉にはしなかったが、得体の知れない存在であり】
【或いは純粋な人では無いのではないか、という予想すらしているのだが】

【――その存在から如何に情報を引き出すのか】
【助言にも似た言葉を掛けつつ、最後の問いかけには頷いて】
【実を言えばまだ妻、ではないのだが。どこか楽しげにくすりと笑い】

【Mチーム≠ニいう言葉に話が及び、そしてこちらの問に相手が答えると】


……そうらしい、と聞いてるが。正式名称は生憎とな。
俺はいうなればパトロンで、奴らに直接関わってるわけじゃない
詳しいことは連中に直接聞く方が良いと思うぜ

それと……。……それが分かれば、俺としちゃ十分だ。

……"Crimson"のことか?それなら確かに居るが……アスタン?
奴が関わった都市の名前だったか……それが、なんだって?


【「知らない」と、ジルベールは簡潔に答えた】
【貴様の筋書きなのか――その質問に対する回答なのは間違いが無くて】
【その挙動や言葉には澱みが無い。変に動揺したりもしない、堂々たる返答だった】

/すみません、眠気がかなり強いのでざっくり締めか持ち越しをお願いしたく……!
285 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/19(木) 00:31:34.80 ID:fDhv/BN00
>>284

「なるほど、有り難く受け取っておこう」

【婦警からの情報に関して、そう答えた】
【厳しい尋問等では、やはり動じる相手では無いようだ】

「意外だな、貴様もそういう顔をするのだな……」
「なるほどな、友人が言っていたが、愛する者のいる人生も悪くない、と俺には理解の出来ない話だが……」

【妻に話が及べば、ジルベールはその肩書、人物からは想像もつかない笑みを浮かべた】
【まるで恋愛を楽しむ市井の人間の様な】
【心底意外であった様子に、しばしぽかんとするも】

「邪禍からその辺りの関係性は聞いているが、なるほどな、もう一度連絡を取る必要がありそうだ」
「Crimsonで間違いはない、が……そうか、解った、すまないな」

【これもまた意外な答えだった】
【状況から見れば、明らかにジルベールが噛んでいそうな物だが】
【彼の様子は、決して嘘や誤魔化しをしている人間のそれでは無かった】
【あるいは何か秘密があるのかも知れないが、それを問うた所で答えは得られないだろう】

「邪魔をしたな、俺は行くが、無論帰してはくれるのだろう?」

【そう言うと、自分自身の連絡先、名前、所属と階級が記された紙を手渡し】
【そして何も無ければ、路地裏の闇の中に去って行くであろう】
【歯車はまた、僅かな動きを見せた】
【誰も知り得ぬ帰結には、まだ程遠い……】


//了解です!
//お疲れさまでした、こちらで〆でよろしいでしょうか?
//絡みありがとうございました!
286 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 00:42:52.25 ID:gPVV9ifYo
>>280

【いかにそれが取り返しのつかないことなのか。悔いても遅い。いちいち遅い】
【────どうにかしたかった。どうしようもないと誰に言われても、本当のところはどうにかしたかった】
【悔やんでいて、やっと相手が目の前にいる。やることなすこと的外れだったけど、それでも】


…………家に、あるよ


【声には、小さな呟きで答えた。視線が逸れても、こっちからはずっと見ていた】
【触れた指先の感触は、なんてことはない。他人の肌。それ以上でも以下でもなかった】
【触れて確かめれば、何が違うかなんて、分からない。暖かささえ、感じることが出来るというのに】


……………………
教えて、くれないか。今の、お前のことを
ミラから少し聞いた。身体のことは…………でも、それだけ
何があったのか…………聞かせてほしい。無理にとは、もちろん言わないけど


【思いつめた表情。それに悲しむような顔をして、恐る恐るみたいに聞こうとしてくる】
【何があったのか、今何が起きてるのか。語気は弱くて、嫌がられたら、それ以上は聞けないかもしれない】
【それでも、その小さな声が気になった。どうしても、どうしても】


……見る。何が出来るなんてことは、言えないけど
………………お星様?


【細かく見ても理解出来ないのは試したばかり。けど、知らなくてはいけないような気がした】
【その後の声には、少し首を傾げた。何を意味してるのか分からなかった。分からなくて当然だけど】
【ただ、無意味な言葉だとは、どうしても思えなくて】

//うう、遅くなってすいません
287 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 01:21:24.79 ID:t4P/5u8N0
>>286

【――――、もう、どこにも、ないと思っていた。戻ってきてくれなかったみたいに、助けてもらえなかったみたいに、全部、捨てられてしまったのだと思っていた】
【そのほかに何を持っていたかはよく覚えていなかったけれど――それでも。あの一つだけはいつまでも記憶にあった、それくらいに嬉しかった。初めてだった、から】
【ぱちり、と、瞬き一つ。ひどく曖昧な顔をした、眉を下げるような顰めたような表情、馬鹿にするような、だのにどこかで嬉しいような、そんな複雑な表情を浮かべて】

――――――ばっかみたい、馬鹿でしょ? 

【それだけ言ったなら、唇を噛んで黙り込む。返してほしいとも言わないし、ならどうしろとも言わないけど。好きにしたらとでも言うみたいに、わざと体重を少し、かけ】
【――そういえば、少女の能力は肉体強化だった気がする。そのくせにずいぶんとしおらしかった、本当にただの少女みたいな力だけ、棒きれみたいな身体の通りなら】
【こんなふうに好き勝手。相手がそうさせてくれているのに過ぎないもの、ざあとぬるい風が吹いて、ひらひらとスカートの裾が揺れて。おんなじなのに、どこかでちょっとずつが違う】

【それでしばらく本当に黙ってしまう、口を噤んだままで遠いところを見ている。それにしたって人気がなくって良かったと思う、誰か通ったら、まず何かと思われるだろうし】
【それに思い至れば少女は何に返事をするより先に元みたいにボタンを閉めてしまう、べつに露出をする趣味だなんてないし、いつまでたっても、こんなことしてる趣味もないなら】
【そのままでふわりと立ち上がる、――スカートの中にはやっぱりくしゃくしゃに詰め込まれたパニエと、見えたとしてもドロワーズ。そのまま相手をまたぐよう、歩いて】

何が、って――"なにが"? ……なんにも、できないよ。

【近況のことは何にも言わない。あるいは言うつもりがないみたいだった、それとも何かピンポイントで聞けば、何か言うのかもしれないけど】
【間違ってない――自分に言い聞かせでもしないと、やっていけない。そういうことがあるらしいことは、まあ確実に思えた。それで、そうまで、するのなら】
【きっと、その間で、間違えている/間違ってないと分かりながら。一生懸命に自分をなだめすかして、――誰かに話して、邪魔されたら、その時こそ誰かを怨んでしまう】
【どうしたってどうにもならないのはいっぱい考えて分かったはずだのに。――数歩歩いて、振り返る。「ここで脱げっていうの?」批難がましい目、睨むようにして】

【――結局、お星さまがどう、とか、もう言わなかった。きっと多分「なにが?」って一言で全部踏みつぶしてしまったのだ、それから先は、言う気がない】
【だのにその先が大事であるはずだった。とうてい星を見に行くから楽しみだなぁ、なんて顔は、していなかったのだから。それよりも冥い冥い、深淵を覗くときの、目をしていた】
288 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 01:42:43.18 ID:gPVV9ifYo
>>287


……俺にとっても、大事なものだったから


【馬鹿呼ばわりされても、嫌そうな顔はしなかった。気の抜けたような、そんな苦笑を浮かべるだけ】
【身体に体重が少しかかる。重みを感じる。それにしても、随分と軽かった。強化の能力だって使ってないみたいで】
【その重みが突然消える。急なことで目を丸くして、視線で追う。歩いていけば、こちらも起き上がって】

【質問の答えは返らず。彼女の後を数歩、追いながら考える。何かが危ういバランスで保たれてるのは、見て分かる】
【何も出来ないというのも、そうなのかもしれなかった。なら、どうする。どうする】


…………何も出来ないのなら、何もしないよ
お前のすること、しようとしてることにも、何も言わない。お前が決めたのなら
だから……その明日に、どこで何をするつもりなのか、教えてほしい
…………良い場所に行くようには、見えなかったから


【彼女が考えて、そうすると決めたのなら、それに割って入るのはやめにした】
【なら、教える意味なんてないのかもしれない。何も言わないし、しないというのなら】
【それでも────表情が頭に残った。その上で聞くなら、こんな言い方しか思いつかなかった】
289 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 02:05:42.50 ID:t4P/5u8N0
>>288

【――結局、それ以上は何にも言わなかった。気まぐれみたいに歩いていったまま、立ち止まったまま】
【頭の位置は昔より高かったけれど、靴のせいでしかない。脱いだなら前とおんなじだろう、変わっていても、育ってはいないから】
【それでも後ろ姿はどこか別人みたいに見えたかもしれない、髪が短くなったのだって印象が違うし、ふわついた服も、シルエットを大きく変えて】
【だから――なのだけど。この身体を隠してしまいたかったから、こういう服を選んでいるのだけど。そのうちに、やっと振り返ったなら】

…………当たり前でしょ、いつまで何かでいる気なの、邪魔したらね、殺すよ。
カニバディールに会うの――それでいいでしょ。怜司よりよっぽど強くって、恰好いいよ、――。

【行動を制限される謂れなんてない、当然のつもりだったのに。緩く首を傾げたなら視線は斜め向き、違うのか、と尋ねるように】
【"そう"であったころならともかく――少なくとも今制限されるつもりだなんてなかった、それこそ、邪魔したら殺す。――これはきっと本当に本気で、】
【どこで何……と聞かれたら、やはり答えるつもりはない。だけれどしつこいようなら、だれと、くらいなら教えてくれる。――挙げた名は、不穏そのものだったけど】

――どこでするの、見ないの?

【それとも仲間だと聞き及んでいるなら受け取る意味合いも違うかもしれない、でも――それで"全う"に思えないのは、確かではあった】
【だけれど今度こそ追及したら不愉快な顔をするのが目に見えて。星――というのがいわゆる天のアレなら、どこか、いいスポットがあるのかもしれないけど】
【まさか今もまさにテレビを賑わす機関員と本当に星を見に――なんてはずはないなら。何か全く別の意味合いを持つのだろうと思えて、なら、彼女の口を割らない限り、分からない】

【――それでも。思い返せるなら。いろいろヒントになるようなことは言っていたのだ、子供がどう、とか、味方を殺せと言われた、だとか】
【そんな奴らが相手。そんな風に言っていた、なら、――本当にそういうことをされたのかもしれない、もしかしたら彼女ではない誰か、の話かもしれないけれど】
【だけど彼女がきっと一番子供に縁があるようにも思えた。――だって、UTで孤児に食事を振る舞っているのだから。「子供だって人質にするのに」――】

【――――術式を見るのか、見ないのか。ここでは無理だ、それこそ本当に警察が来かねないから】
【見ないと答えたらそのまま帰ってしまいそうでもあった。用事は――あったみたいだけど、間違いだっただなんて言われたあとでは、殺す気さえ失せてしまって】
290 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 02:24:44.80 ID:gPVV9ifYo
>>289

【カニバディール。記憶の片隅にその名前はあった。水の国で暴れたという機関員】
【けど、口ぶりからすれば敵というよりは味方だ。何故なのか、とは思ったが、それよりも気になることがあった】
【”味方を殺せ”、”子供だって人質に”────事情が垣間見えて、胸の奥から苦いものがこみ上げてきた】


……そうか、そこまで、してくるのか
…………家にでも。そんなに遠くないから


【やり方の卑劣さと酷さに、落胆したような呟きが溢れる。確かに、何が出来る状況でもなかった】
【どこでするのかと問われれば、一番、人目につかない場所を選ぶ。路地裏がいいというのなら、そちらにするだろうが】
【シートやら何やらは後で回収すればいい。断られなければ、歩いて少しの場所まで案内する。小さなアパートの一室】

【中はワンルームの作り。以前住んでいた場所と構造は似たり寄ったり。必要最小限の家具と、後は機械類が雑多に転がっていた】
【部屋に入れば、白衣のポケットから小さな紙を取り出す。術式を記録するために。役に立つかは分からなかったが】
291 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 03:02:11.51 ID:t4P/5u8N0
>>290

【――だから、間違えていないことを、言い聞かせておかないと、いけなかった。間違えてない、何も、間違えてないから、大丈夫だ、って】
【"そうした"あとにやっぱり間違えていたなんて言いたくない。そんな風な言葉で何もかも後悔したくない】
【「だけど」って弱音はいつまでも終わらないだろうけど】

誰もいない? 

【――――誰か居たら絶対に嫌な顔をしていた。だからって尋ねたとしても路地裏は嫌だとも言うのだけど。理由までは言わないけれど、簡単で】
【人目のつかない場所は襲撃に遭いかねない。それとも――そんなことはしてこないだろうか。脅した相手が"動く"前に殺してしまったら、きっと意味はないのだし】
【そうだとしても。あまり好まない。いっつも居るけれど、――そういう気分の時もある、かもしれない、あとは。相手もあるだろうか、――思い出す、から】

【家だと言うなら家についていくだろう。いつかもそうやってついていった気がする、――細かなところまでは、覚えてないけれど】
【何しているんだろうってかすかに思っても、同時に、こんな出来事関係ない昔から知っている人間相手ならそういう意味では落ち着けた、疑る段階を省略出来て】
【会ったことのない知っている人間に知っていることを把握されて話をするだなんてことはしなくっていいのだから。――そういう意味では、気分転換】
【ずいぶんひどいやりかたではあったけど――】

――――、変なことしたらその首吹っ飛ばすの、分かってるって、思うけど……。

【室内に入れば頭の位置がすとんと落ちる、高いかかとの靴を脱いでしまって、それから、特に見渡すでもなく、何か言うでもなく】
【指定される場所があればそこで。なければ――ただ部屋のど真ん中とかではない、椅子とかあれば多分座る、ベッドとかでも、多分、座るけど――】
【そういう意味ではあんまり遠慮する気はないみたいだった、ならデッサンのモデルの方がよっぽど丁寧でかわいげがあるみたい、ふわっと、腰かけて】

【今度は――憚る理由もない。どうせ過去にも見られているなら、ふわりと、生成り色のシャツを脱いでしまって。一応畳むけれど、畳んだ後に、床に投げて置いた】
【それで隠すものがなくなってしまえば。やっぱり中身はひどく華奢で、シルエットは過去と相違ない。違うのはうぞろうぞろ絡まるような術式と、】
【背中まで確かめるなら、いつかと同じで白蛇と林檎の入れ墨がある。――その蛇の首を断って落とすような刃の傷があった、さぞかし深い、それこそ、致命傷であったかのような】

【――――チューブトップタイプの下着一枚。真っ白いけれど骨ばった身体つきを晒して、だけどこちらは必要ないから当然そのままのスカートはふわふわ膨らんで】
【見せつける術式の群れは、やはり、並大抵のものじゃない。そのくせに技術は拙くて、何がどうなっているのか、子供の落書きを読み上げるみたいに、はっきりとしない】
【縦横無尽に張り巡らされているのも、尋常じゃないように見えた。それだけの執着というか、何か、どうしようもない強い気持ちがあったような――】
【――とかく。胴体部であれは胸も腹も背中も関係がなく這っている。唯一背中の蛇の入れ墨は避けているようだったけど――ぼこ、と浮いた骨の目立つ痩躯だから、】

【余計に、なにか、とても異質に見えて。――そのくせ本人は退屈そうにしていた、変わらずくたびれた目、遠慮しないくせに少し落ち着かないようなのは――まあ、当然、だけど】
292 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 03:20:37.64 ID:gPVV9ifYo
>>291

【「いないよ」と、短く答えて、家まではそのまま】
【奇妙な気分といえば、そうだった。同じようなことをしたのは随分と昔になる】
【そのときは今とは全然違う状況で、もっと気楽で。それでも、どうしても、懐かしさがあった】

【家に入ってから、背が頭一つ分も落ちるのを少し、不思議そうに眺めてから】
【椅子かベッドかは、どちらでも良かった。入り口に近いのはきっと椅子の方だから、そっちに】
【服を床に放り投げるのを見て、苦笑する。昔もこういうところは雑だったような気がして、どうしても思い出してしまう】


もちろん、分かってるよ。そういうタイプじゃない


【落ち着いていられる、というのはこちらも同じだった。外より家の方が集中はできる。真剣な眼差しで術式を見ながら、紙を指でなぞる】
【似たようなものがそこには浮かび上がる。魔力に反応する特殊な紙を使って模写していた。精度は怪しいものだけど】
【だから、それこそ”似たようなもの”程度だ。複雑すぎて、正確に描くことは難しかった】

【背中にも回り込む。刃の傷があって、息を飲む。手が伸びて、さっきみたいに指でなぞろうとする。優しく、慎重に】
【触れることができてもできなくても、また書き写す作業に戻る。乱雑に手が動くのは大元がそうだから。それにしたって限度がある】


…………友達、増えた?


【ふと、蛸の亜人が脳裏を過ぎった。あるいは、退屈そうにしていたから、話題を探していたせいか】
【手を細々と動かしながら、そんなことを聞く。答えたって答えなくたって、それはどちらでも良かったけど】
293 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 03:50:27.44 ID:t4P/5u8N0
>>292

【――それでも、年齢の平均よりは高い身長だ、よっぽど低い――ということはないけど、どうしたって成人男性相手に、敵うはずもなくて】
【どうでもいいところが少し大雑把なのも多分昔から。何かの本を見て料理をするのに、凝った飾り切りを真似してみようとして、途中で嫌になって】
【最初にいくつか切ったのはきれいでも途中からどんどん雑になって最後は普通に乱切りになったり、そういう性質。そんな癖に意外と頑固で、一度決めたら、諦めない】
【それを邪魔しようとされると、すっごく怒る。怒らなくっても不機嫌になる。おかしくなったのは――多分、哲学者の卵、なんてものが、流行り出したころから】

だけど初対面の子、連れて帰るの?

【すぐ返ってくるなら彼女自身思い返していたのかもしれない、椅子に座ったならそれっきり、デッサンモデル……でもないし、たまに動くけれど】
【どうせ写したいものだって子供の落書きみたいなものだから、大して変わらないだろう。大胆にあけっぴろげではないけど、かといって、気にしすぎて縮こまるでもない】
【そんなの今更だしいつまでだって生娘でもない、見た目は変わらなくっても時間は経っていて、それなら、二十四だろうか。誕生日のカウントダウンをするには、少し早い】

――――――、

【背中の傷に触れられれば、そっと振り返る。底がうかがえないほどに色のない目、その向こう側の赤い色を透かしているだけなら、きっと、抉り出せば透明な色】
【旧い傷跡は少しだけ白っぽく盛り上がったようになっていた、当然治っているもの、だけど綺麗に、ではない。首を掻き切られたような蛇もどこか不吉なものに見え】
【白蛇が咥える林檎はちょうど心臓がありそうな位置に描かれて――触れたならやっぱり暖かい。柔らかくって、だけど、ヒトではない、区分で言えば生き物でさえないかもしれない】

……ふつう。

【ぼこぼこした背骨の数は人間と同じ、くびれだとかはほとんどなくって、ほんの少しも、女の子みたいな身体つきをしてない。昔からで、あのころから、それを気にしていた】
【曖昧な声で答えながらそっと右手を虚空に伸ばす、それからひっくり返して、二の腕を眺める。傷跡があった、銃弾がかすめていったような。――もう、治りかけているけど】
【古傷とは様子が違うから最近のものだと分かる――、それら以外の傷はなかった。ならばずっと真っ白で、桜色があって、――それだけ】
294 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 04:16:23.71 ID:gPVV9ifYo
>>293

【「う」と言葉に詰まる。全然、予想もしていなかった返事で、戸惑いが声にありありと表れる】


それは……まぁ、ほら、昔のことだし……
今はそういうことしないよ……相手がよっぽど困ってない限りは、うん


【答えも何だか言い訳のよう。それでも後悔とかは、そこにはなかった。多分、今でも同じことをする】
【そのあたりは結局、根本的な性格の問題。七年経とうが、変わらないところも色々とあった】
【部屋も、昔と変わってない。家自体は変わっていても、物の置き方とか、置く場所とか、そういうのは似ている】

【指先が傷跡の次に、刺青をなぞる。さっきと同じように暖かな感触。何も変わらないっていうのに】
【痩せた背中。本当に、何も変わっていないんだと実感する。もうそれについて何か言うことはないけれど】
【胸の痛みは無視した。気にしたって、何がどうなるものでもない】


そっか、ふつうか……
…………そっちも、俺のか。俺のだけ、だな


【自嘲めいた声、だったけど。どうしてだか懐かしささえ混じり込む。こうしていると、ダメだった】
【二人で話をする、なんて状況がダメだった。どうしたって懐かしくって、気が緩む】


服装とかも、随分と変わった
昔は和服が多かった気がしたけど……髪も、短いし


【どうでもいいことを話しながら前へと回る。紙を眺めて、それでもやっぱり分からなくて、眉根を寄せる】
【ともかく、模写は終わったようだった。紙を机の上に置く。魔力の青白い淡い光が灯っていた】
295 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 04:53:01.54 ID:t4P/5u8N0
>>294

【「そう」と呟く、――だけど、たぶん、あんまり責められなかった。彼女の場合、子供だけど――たまに拾ってくる、どこかからか】
【だからそれ以上何にも言わなかった。拾われて、殺されて、またこうして話している。右目がじりじり疼くようだった、親指の付け根で雑に拭って】

【――それでも。多分、一番最初に会った時よりか、"よく"なっていた。路地裏で食べられそうなごみを見繕う生活から、安定した場所で暮らせるようになって】
【お腹が空いたら冷蔵庫を開けるとだいたいなんか食べられるものがあって。眠たくなったら落ち着けるベッドで気のすむまで眠って、それで】
【――――今は。今も、多分、それくらいには安定した暮らしをしているのだろう。きれいな服だった、糸の引き攣れた場所もない、そういう、整った服装】
【だのに満ちている顔だなんて、していなかった。何か恐ろしいものがゆっくりと迫って来ていて。立ち止まっていたらいつか必ず追いつかれると分かっているような、】

…………この前、黒幕に襲撃されたときの傷。そのうち……治るよ、食べて寝たら治るの。
怜司のとこには来てないの――、……だったら、いいね、クラァケさん円卓側だから、行きづらいのかな。

【一瞬間があった、――そんなことはなかったはず。よく食べてよく寝るだなんてよいこの三箇条みたいでも、こんな身体なら、本当にそれで治ってしまう】
【火傷くらいならすぐに治る――治った。らしいのだけど。なら傷が残っているのは少しだけ変だった、――まるで食べないし寝ていないみたい、ああ、でも、いつか、】
【そういうことが。あった気がする、――本当に何も食べられなくなってしまって。泣きそうな目をして無理やりに丸のみにしていた、だから、前科はあるけど】

……、この方が、身体を隠せるから。髪は……、後ろ髪引かれないように。

【どうでもいい――どうでも、よくなかった。変わっているところはそれだけ理由があって、だけど、それは相手には関係ない出来事で、相手からも、関係がない】
【変化することないやせぎすの身体を隠しこむためにシルエットの大振りな服を選んで着ている。長い髪を切ってしまったのは、誰かへの気持ちでためらってしまわないように】
【どっちにも小さくない理由があって――だけれど口ぶりだけは、大したことがない風だった。それで、終わったと見ればひょいと床の服をつまみ上げて】

【元のようにきれいに着直していく――今日は簡単な服でよかった、だなんて思いながら。さすがにコルセットだとか締めてもらうのは嫌だった、背中のチャックだって】
【だから今日はそんなの一つもなくてよかった。――仕事が長引いて帰れなかったときのために置いておいた服だから。難易度が低いものなのは当然、だったけど】

――――――じゃ、もういい? 

【それでふわりと立つ。立ち去ったなら――今日これからのことは知らないけれど、少なくとも、明日、どこかで何かをする。悪名高い機関員と、何かを】
【漏れた断片をかき集めて推測するだけでも楽しいことがあるとは思えないのに。それでも当たり前に明日へ向かおうとするのは、強いのか、それとも、もう逃げられないだけなのか】
【引き留めてほしいだなんてことも、ない。ひどい甘えん坊だった気もするのに、すっかり忘れてしまったみたいに。それでも勝手にすたすた帰るようなことは、きっとなくて】
296 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 05:17:26.28 ID:gPVV9ifYo
>>295

【服装は確かに、整っていた。生活は少なくとも、”酷い”と思うようなものじゃないと分かる】
【それでも顔はそうじゃないように見えた。思い当たる節なんて、今じゃたくさんあって】
【どれだろう、と。考えてみても分からなかった。公安か、身体のせいか。きっと、どっちもなんだろう】


食べて寝たら治る、か
俺のところには、まだ何も。敵対して間もないからだろうけど
…………また、寝てないのか


【昔に、似たようなことがあったような気がする。それこそ、隈の酷い顔を見た】
【今はそんなに分かりやすく出ていないようだったけど、だからってきっと影響がないわけじゃないんだろう】
【心配そうな声、だった】

【見た目を変えた理由を聞いて、またまずいことを言ったと、一瞬口を噤む。わざわざ言葉にしたりはしないけど】
【大したことない風に言うのなら、そうしておくことにした。大したことだ、なんて言うのはやめた】
【だから「そっか」と、さっきみたいに短く返事をするだけだった】

【着替えをしている間は、何をするでもない。眺めるのなんて何だか変だったから、視線は違うところを見ていた】
【それでも自分の部屋で見るものなんてないから、結局、彼女を特に意味もなく見つめていた】
【もういいかって。確かにもう用事はなかった。こっちにも、相手にも。ならこのまま帰すのかは、少し考えてしまった】


…………ここは多分、安全だ
短時間で俺のことまで調べてるんなら、驚く
だから、休む場所がないんなら使っていい…………寝るのだって


【敵対組織のメンバーに会うのだってこれでやっと四度目。今回にいたっては、それに関する話はあんまりしてない】
【だというのに黒幕だの何だのがここに来るんなら、それはもう驚くしかない。だから、きっとないはずだ】
【明日何があってどういう想いかなんて分からない。けど何も言わないこともできなくて、折衷案みたいなものだった】

【そのまま立ち去るなら、見送りぐらいはする。使うんならそれはそれ。邪魔だと言われれば、出て行きもする】
【少なくともここには他に誰も来ないはずだ。あとはもう言うこともなくて、完全に自由だった】
297 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 06:01:56.21 ID:t4P/5u8N0
>>296

……そう、じゃ、良かったね。――――そだね、でも……関係ない、でしょ。

【そんなことになったのはごく最近のことだった、だから――多少の時間差はあるのかもしれない、察知するのとか、調べ上げるのとか、だけど】
【相手の事情なんて分かりっこないから、ひとまずは。自分が知っている範疇で思い浮かべるしかなく、なら、ほかの面子に対しての襲撃があるのかも、分からない】
【かといって自分だけが狙われるということはないはず――というので動いている。多分ほかのひとたちも。ミラは確か、まだ大丈夫だって、言っていて――】

【――袖を通して、ボタンを留める。やるのはたったのそれだけ、だった。最後にスカートの裾を整えて、それで終わり。なら、数分もかからないほど】

どう、かな――、あのひとたち、プロなの、ほんとにほんとのプロだよ、UTより安全だって言える?
それとも護ってくれるの、わたしが眠っている間じゅう、ずーっと――その身に替えて? ……冗談。わたしのほうがきっと強いよ。

【そもそも公安が敵になっていて、警察も取り込まれている。ならば相手はプロもプロで、どこから何が漏れて何がばれるかなんて、もう分からない状態】
【それこそ警察官だなんて街中のどこに居たっておかしくない。自分はすでに目を付けられているから、誰に見られてもおかしくない。私服で来られたら、分からない】
【だから昔からの知り合いに安心する。それだって、この段階が終われば安心できなくなる。他者になりきれる能力者が居るのを知っているから。――だから、期間限定、今だけ】

【なら分かりきった場所の方が安全。だけれどそれとこれとは別なのだろう、本当に安全かではなくって、気持ちの問題。安心して休めるか、っていう、話】
【それこそ誰かが近くで気にしていてくれるかとか、そういう話になってくる。そういう話になって――ただ、だからといって頼って来るか、は、それもまた別の話で】
【どうしてもって、言うなら――いつかの口癖は、もうずっと昔のものだった。臆病な少女からの、精いっぱいの、お願いの仕方。――でも、それが通用するころは終わってしまって】
【大人になんてなれないくせに、いつの間にか大人になってしまった。ふわりとスカートを揺らして歩く、そのうちに、玄関のところで脱いだ靴を拾い上げて】

その術式――*ちゃんが言ってたよ。読めるしもっといいのは書けるけど、
それをしたらそれは"わたし"じゃなくなっちゃうから、やめたほうがいいって。こうやって動いてる時点で――、"これ"が、わたし、だからって。

【よいしょって前かがみで履く。するりと足を入れて、ボタンを留めて。ぱちんって音が両足分で二つ、そのうちに、またすっくと立ちあがって】
【どうしようもないのは、知っていた。だけど、相手がそうしたいなら、別に今更恥じらうようなこともなかった。理由はそれだけで、別に、何かを期待したわけじゃあ、ない】
【それでも。そんなことを受け入れたという一点で覆されてしまいそうな詭弁だった、――本当に全く何にもどうでもよくって気持ちなんて嗄れてしまっていたのなら】
【そんなの時間の無駄だって言うはずで――、大人になりたかった。それはどうしようもなく本心だから、やっぱり嘘は吐けない、一回だけ、振り向いて】

じゃあ……ばいばい。

【変な温度感が横たわる、声。どうしたって複雑なのは、――まあ、お互いに、なのだろうけど】
298 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 06:14:36.41 ID:gPVV9ifYo
>>297

【断られても、彼女の言うことにも一理あった。強い弱いというのもさておいて】
【ああでも────昔の彼女だったら、どうだったのだろう。あの口癖ももう、聞けなくなっていた】
【妙な頼み方だとずっと思っていた。だっていうのに、聞けなくなったらそれはそれで寂しいだなんて】

【魔術式を横目に見る。何かを言おうとして、それはやめた。どうにかできるなんてことは言えなかった】
【それでも、本当にどうにもならないと心の底から思っていたら、こんなことだってしなかっただろう】
【悪あがき、みたいなものだ。それは、どうだろう。お互い様なのかもしれなかった】


…………見るだけ、見るよ


【言えたのはこれだけ。酷く控えめな言い方で。期待を可能な限り持たせないように】
【後は、何も。玄関まで出ていって、靴を履くのをただ眺めて。振り返れば視線が合う】
【赤と黒。こっちは茶色。瞳には複雑な感情が浮かぶ。それはでも、きっと相手ほどじゃない】


……またね、鈴音


【最後に彼女の名前を呼ぶ。向こうがどうであれ、これが本心だったから、違う別れの挨拶になる】
【相手がいなくなるまではそこに立っている。といっても扉を開けてくぐるまでの短い時間だけど】


//お疲れ様でした……!
299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 06:50:58.23 ID:t4P/5u8N0
>>298

【やりたいことがある。やってみたいことがある。だけどそんな時に、やりたいって言えなかった。やってほしいことがあるときだって、不安に思ってしまって】
【どうしてもって言うなら"やってあげてもいいよ"。――あるいは"やらせてあげる"って口ぶりのくせに、そういうときは、だいたいちょっと不安そうな目をしていた】
【――だからあれが魔法の言葉だった、勇気を出すための、おまじない。忘れてしまったわけじゃない、もっと上等の魔法を覚えたわけじゃない、――だけど】

…………――、

【――ばたん、と、扉の音。だけどその向こう側に足音は続かない、かすかに魔力の煌めく気配だけがして】
【小さな小さな覗き窓から覗いたとしても、やっぱりそこにはもう誰もいない。今まで居たことさえ嘘だったみたいに、たった一つの痕跡以外】
【見様見真似で知らない世界の文章を書かされたみたいにちぐはぐすぎる魔術式――後から冷静になって読んだって、やっぱり読めないくらい、どうかしてるけど】
【こんなに意味の分からないものがないと生きていけない少女だって、それなら、"どうかしてる"。――ヒトみたいな形をしていて、ヒトみたいにモノを考えるだけ】
【それだのに暖かさも柔らかさも全部が本当だから――これでなんで育つことがないんだろうって、誰にも分からないくらいに、当たり前に生きているようだったのに】

【――――小さな部屋。仮眠用の部屋。扉に鍵をかけたままなら密室犯罪よりも鮮やかに。だけど、こんな世界だから、タネも仕掛けも明確すぎる、転移の魔術】
【ほんの少し気が向いてベッドに潜る――眠らないからって、眠たくないわけではなかった。身体は今すぐに眠りたいっていつも、いつも、訴えるから】
【それで――ふっと。夢を見た。上も下も蒼穹の世界。天の果てまで、地の底まで、届くような、大きな桜の木と。満開の桜吹雪、ざあざあ音がするほどに降りしきる中】

【――まただ、と、思った。黒い髪の女の子。黒い瞳を瞬かせて、何かを言おうと、だけど、言われることは、分かっていて、すでに知っていて、(縺ゅ↑縺溯ェー??)】
【これは誰だっけって、また考える。――――それで、思い出した。その瞬間に桜吹雪は嘘みたいに強くなる――は、と、目を開ける。ひどく長い夢を見た気がして、時計を確かめる】
【――――けれど、ほんの数十分しか眠っていなくってげんなりする。そんな風に考えている間に、夢のことだなんて忘れてしまって――】

【(これは誰だっけ――ああ、思い出した)】
【(縺ゅ?譎よュサ繧薙§繧?▲縺溽ァ√□)】

/おつかれさまでしたー
300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 14:06:35.77 ID:t4P/5u8N0
【――夜が落ちて来る、遠い遠い天蓋よりも高い向こう側から、しんと、音もなく、鮮やかだった世界が塗りつぶされていく】
【今日はいやに夕焼けのきれいな日だった。薄曇りだった昨日とは違った快晴で、それで、どこまでも見通せるような、黄昏だった】
【"ここ"は高くて、周りに高い建物があまりない。だから、ずっと、見ていた。――待ち合わせの時間には、まだ、早い。だけど、ずっとずっと、待っていて】

【――――鮮やかだった夕焼けが、やがて、地平線のふちにわずかに留まるほどになる。空はすっかり夕暮れて、太陽はどこかへ行ってしまった】
【ぽつん――と人影が一つあるのに、訪れた"誰か"は気づくだろう。いつかよりもずっと錆びてしまった、今にも崩れ落ちそうな柵のそばで、向こう側を見ている】
【生成り色のシャツに赤いスカート――いつもとおんなじようなふわついたシルエットに、かかとの高い靴。短い黒髪が、さらさら夜の風に揺らされて】

………………――、ごきげんよう、待ってたよ、来てくれてよかった。

【やがて――振り返るだろう。ただでさえ白い肌がいつもより白いように見えたのは夕暮れの色合いのせいだろうか、黒色と赤色の瞳が、すっと細められ】
【疲弊しきったような。疲れ切ったような。うんざりしたような。――とにかく、限界へとうに踏み込んでしまっている人間の目を相手へ向ける、向けてしまうから】
【要件は伝えていなかった――だけど、きっと、それで彼は理解するだろう。とんでもなく"よくない"ことがあったのだと分かる、その程度には、何度も遭ってきたから】

……最初に、ね、渡すものがあるの。忘れないうちに――、あなたはとっても大きいから、入らないかもしれないけど。
持っていて、通信を暗号化する魔術が書いてあるんだって。わたしはよく見ていないの――、よく見たら、多分、駄目にしちゃうから。

それとも、持ってた? ……それなら、いいの。でも予備に持って行ってもいいよ。

【ビルの外側――虚空に向けられていた爪先が、相手へ向けられる。ならば、どこかそのまま黄昏に消えてしまいそうだったものが、現世に戻って来る気配がある】
【きっと考え事をしていたのだと思う。今回のことに関して――それとも別のことについてか、は、分からないけど。相手へ向き直ったなら、まず、最初は】
【こつん、こつん、と硬い足音で近づいて、手のひらを差し出す。――指輪、があった。魔石で作られたいろいろな色合いの指輪。ひとまずそれを、相手に渡そうとして】

…………――。……、

【それで――――黙り込む。少なくともこれが"要件"には思えなかった、だって、きっと、今までの"いつ"よりも冥いのだ。深淵を覗くのを強いられているような、目は】
【相手へ指輪を渡すのは確かに用事の一つではあったけど……それは、出先のドラッグストアで安売りのリップクリームを買うみたいな、"ついで"でしか、なくって】

/予約ですっ
301 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 14:12:52.08 ID:t4P/5u8N0
>>300

【――――くたびれたように薄く呼吸する少女の背後。そのあいまいな色の空で、一番星が光り始めていた。夜にはまだ少し、早いけれど】
【場所を示すためだけの言い訳でしかないのに、皮肉なくらい、今日はきっといい星が出ると――そんな風に予感させるような、空模様を見上げたなら】
【ああでもきっと違っていて。彼の顔を見上げただけ――なのだ、その目に夜空だなんて映っていない。その証拠に、彼も少女を見るなら、視線はかちりと噛み合うのだろう】

/最後に追記します、ご迷惑おかけしましたっ
302 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2018/04/19(木) 14:44:15.32 ID:9IdkHq1oo
>>300-301
【黄昏時。昼と夜の境界線。しかし、それが正と邪の境界線とはなり得ないだろう】
【いつだって、この世は黒でも白でもなく、それらが濃厚に混ざり合う灰色の混沌なのだ】
【今、それを片方だけに塗り潰そうとする者たちがいる。それに抗う者たちは今、この空の下で何をしているのだろう】

【彼女がずっと待ち続けていたその頃、異形もまた空を見ていた。地上の汚れとは皮肉なほど対照的な、鮮やかな空を】
【見上げたのは、一瞬のこと。すぐに異形は視線を戻し、重い靴音を供に歩き出す】


【待ち合わせの時間きっかりに、その男は現れるだろう。誰にもつけられることのないよう、二重三重に迂回し】
【地上と地下を行き来し、路地裏をいくつも通り抜けて、ようやく建物に入り込んだ】

【階段を足早に登っていく。屋上にたどり着き、扉を押し開ける。空間を満たす、軋み音】
【柵は錆び果て。床は汚れ。あらゆることが変わってしまったのに、彼女だけは変わらない】
【駆け抜けていく風は、この状況までさらってくれはしなかった】

――――ああ、ごきげんよう。待たせてしまったかな

【重々しい声を送り出す。彼女の肌とオッドアイは、彼女自身の憔悴を吸い込んだかのように、いよいよ鮮烈なまでに美しく】
【それでいて、その瞳は異形にとっては見慣れたものだった。幾度も幾度も見て来たものだった】
【抱えきれない何かに、疲れ果てた目。もうこれ以上に、踏み出すことすら封じ込められた者の目】


……指輪、か? いや、まだ持っていないな。肉体のサイズは、調整が効く。問題はないだろう
暗号通信の魔術……なるほど、彼奴等の傍受への対抗策か
誰が提供した技術課は知らないが、ありがたく使わせてもらうとしよう

【ともすれば、目の前で消えてなくなってしまいそうな彼女。確かに存在は感じているのに】
【彼女が歩み寄り、指輪を差し出せばそれを受け取る。彼女から感じ取れる、昏い気配をひしひしと感じながら】


――――星はあの日と変わらないな。こちらの事情など、どこ吹く風だ

【薄い呼吸を聞きながら、あえて彼女から視線を外し、夜空を見上げる。晴れ渡った空。天体観測にはもってこいだ】
【それも、わずかのこと。視線を戻せば、彼女のオッドアイと異形の三つ目は空中で衝突した】

……本題はなんだ? 鈴音
303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 15:01:44.28 ID:t4P/5u8N0
>>302

【色合いではなく冥い瞳。塗りつぶしたような黒色とぱっと抜けるような赤色と、色合いは変わらないのに、蛇みたいな瞳は、いつだって感情豊かで】
【だからこそ――こんなふうな感情も、めいっぱいに湛えてしまう。ぱぁと喜色満面に笑えばあどけないのに、こんなふうになったなら、嫌味なくらいに大人びて――】

――――ケイと、曽根上ミチカに会ったよ。

【――――これで、多分、通じる。いろんなことが通じてしまう。だけど……これらに関しての連絡は彼女から今までなかった。言わなかったのか、それとも、(言えなかったのか)】
【相手ほど重厚な声ではない。性差もあるし、彼女は同姓の中に混じっても高いくらいに、地声が高い。だけど、それだって、――こんな風になるのか、という程度には、重たい声】
【旧い金属が破断する寸前に立てる不協和音のような。重たくって、苦しくって、もう限界を訴えて、だのに、動くのを強いられるときの音。――目線は逸れない、合わせたまま】

ケイは……、わたしたちが"つるんで"いること、知っているみたいだった。だから……黒幕側に、ばれてる、みたい。
どこからかは、分からないけど――、わたしじゃ、ない。わたしがしたメールを見られたのかもしれない。だったら、わたしの、せいだけど――……。

……それで。わたしのところにも、黒幕から、何回か来てるの。襲撃……、今のところ、だいじょうぶだよ、生きてるの、……"でも"。

【簡単だけれど、何があったのかを伝える。ケイとは特別な話をしなかった、……最後の瞬間まで、お互いに、嘘だけを並べて、話したから】
【だけど最後の言葉――次は茶番はやめよう、って、言われたなら。ばれていたのだ、相手は知っていた。自分が相手を知っているって、そして、その情報源まで、きっと】
【そして。だからだろうか、彼女のところにも、黒幕側からの襲撃が何度かあった。どうしたって路地裏をうろつく用事のある彼女だから、かもしれない】
【おそらくそんな場所へ近づかない麻季音や、全く他人に成り代われるミラはともかく――ただでさえくだらない雑魚に絡まれるのだ、相手にとって、都合がいい】

……………………、

【――でも。それを言って、少女は黙ってしまうだろう。視線が逸れる、というよりも、ひどく重たくって仕方ないみたいに、落ちる。彼の胸元あたりまで、落ちて行って】

――襲撃の後に、曽根上ミチカが。……来たの、「いました」――っていうから、どこにいるか、わかってて、きっと来たから……、
殺そうと思ったけど――できなかった、右手が使えなくって。……水が全部弾かれたから、能力者、かもしれない、……見えない壁、が、ある、みたいな――。
それで――――、

【これが"本題"なんだと分かるだろう。ケイは――あくまで、この関係性がばれている。だから襲撃が来る。そういう話、あるいは彼にとっては、彼が情報源だとばれている証拠】
【だけど――彼だってそうなんだってきっと気づいているのではないだろうか、でないと。今の状況はおかしい、――と、言えるはずで。機関の事情など、知らないけれど】

…………たんぽぽに来たことのある、子のね、写真を持ってたの。それで……、――、

【言葉を探すような仕草。だけど、きっと、そうではなくって。何かを探している、探しているものもきっと分かっているのに、だけど、見つからないような顔をして】

カニバディール。あなたか、初瀬麻季音を、――、

【――――今日の彼女は、お使いだった。だけど、探偵からのお使いでは、ない。それどこか、言葉を聞く限りなら】
【"曽根上ミチカ"――あるいは"黒幕"からの、使いだった。もう目線は合わなくって、だからこそ、いろいろな表情や態度にも、納得がある】
【"だから"――だった。それこそ。相手には伝わるだろうか、彼女が、どんな気持ちで――彼の言葉からさえ勇気をもらって、頑張ってきたのか。そのことを、踏みつけられて】
【そんなの知らないって。自分の本当にすることを為せないままで、ここまで来てしまったことまでも。――本当なら、彼を呼びだすべきでさえ、なかった】

【見捨てるべきだって、分かりながら――だけど、どうしようもなくて、今すぐに消えてしまいたいと願うみたいな、目】
304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2018/04/19(木) 15:52:11.21 ID:9IdkHq1oo
>>303
【カニバディールの観察眼をもってしなくても、わかりすぎるほどにその感情の色はわかった】
【だから、異形もいつもの醜悪な笑みは最初から消していたのだ】

――――。両方と、か

【わずかな間。その間に、異形の脳内に迸った電気信号は無数であった】
【彼女の、金属が軋むようにアンバランスな高く重い声音と、伝えられる事実を合わせれば。察するには十分だった】

……お前も、ここ最近の私の動きをニュースで見ていたのなら察しはついているだろうが。私の方も、彼奴等にバレた
お前にまで刺客が差し向けられているとまでは、知らなかったが……私への抹殺指令が出されたのも突然のことだった

私も、ボロを出すような真似をした覚えはないのだがな。通信の傍受のみならず、まるで頭の中を覗き見でもされているかのようだ

【言葉は簡潔に。しかし、滲み出る感情を隠せてはいない。困惑。怒り。創造を遥かに超えた、未知】
【カチューシャの言った通り、相手は深淵そのものか。自分は、波紋すら立たせることは叶わないのか】
【鈴音が狙いやすい、という点を除いても、敵は容赦なくこちらを排除する動きに出ている。これからはきっと、今まで以上に苛烈に】


【沈黙が挟まれる。その重苦しさが、伝える。事態は、それだけに留まってはいないのだと】

……出歩いている時にさえ、居場所を把握された……それこそ、本当に頭の中を見られているのか
あるいは、『特区』さながらの監視網がすでに敷かれているのか……

その上、お前の酸を全て弾くほどの防御能力までも。聞けば聞くほど、良くないな
Mの繋がりが、どこまで突き止められているのかはわからないが。すでに丸裸にされている、ということすらあり得そうだ

【絶望的、というにはまだ早いだろうか。本当に? 浮かぶ疑問を打ち消しながら】
【表面には出さずに、異形は彼女と対し続けた。表向きは、いつもの邪悪を保ったままで】

【だが、それも。続く彼女の言葉についに崩れる。笑みの形に】

――――ふ、ははっ……!! 危険を排し、誰もが安全な社会を作る……そんなお題目を掲げた連中が
よりにもよって、UTを相手に子供を人質にとったのか!! 理想が聞いてあきれるな……!!

それで……お前に、私か初瀬麻季音を消せと? 自ら動きすらしないつもりか……!!
全く、笑わせてくれる……!! 大した悪党だ、連中も!! 私など、足元にも及ばない!!

【そう、つまりは。眼前の彼女こそが、刺客。自ら、刺しにきたと面と向かって伝える客】
【視線を外した彼女に、三つの視線は注がれ続ける。彼女の内側まで、見通せる力はなかったけれど】
【それでも、確かに伝わってきた。彼女が、どれほどのものを踏みにじられたのか】

【それは、自分が踏みにじってきたものと、どちらが重いのか。そう、結局のところ、カニバディールは異形の悪党】
【鈴音に対してしたことは許されずとも。自分に対してされることは、怒り拒否するほどのものではないだろう】


――――それで。お前は、その要求に従って私の首を獲りに呼び出したわけか

お前でなければ、すぐにでも殺しにかかっていたところだが。『黒幕』どもの人選は見事なものだ
その鈴の音で、そんな風に言われてしまっては……他に手立てはあるまい

先に言っておこう、鈴音。何を言われたのかは知らないが、彼奴等の甘言を決して信じるな
私や初瀬麻季音の首と引き換えに、何を差し出すと言ったとしても。最後には、彼奴等の思い通りになるようになっている

私は、ああいう連中を見て来た。ああいう連中の手口を見て来た。ゆえに、わかる。決して、信じるな
私の命は構わない。軽いがゆえに、取り返しがつく。だが、初瀬麻季音は。決して渡すな


……私自身の手でやるべきか。それとも、『黒幕』どもにお前がやり遂げたとはっきりわかるように
お前が、やるか。いずれにせよ、今この場で決行することになるだろうが。どうする? 鈴音

【三つ目に、もはや揺るぎはなかった。彼女の求めるものを、『黒幕』が命じたものを、差し出すと。異形は、そう伝えていた】
305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 16:22:40.99 ID:t4P/5u8N0
>>304

【うつむいてしまった仕草に、黒髪が枝垂れる。少し長い前髪が瞳を隠して、だけど、悲痛そうに噛み締めた口元までは、隠せずに】
【やっぱり蒼褪めている気がした。もしかしたらずうっと考えて、あんまり眠ったり食べたりをしていないのかもしれない、ひどく疲れた目をしていたから】
【そう命じられたのがいつなのかは、分からないけど。日付を指定してきた、ということは――彼女もまた、"相手"に、日付を指定されているのかもしれない】
【ならば。そう猶予を"与えられていない"のも、分かるはずだ。変に時間を与えて、いろんなひとと接触されると困るだろう。変に入れ知恵をされるより】

【――あまり考える時間を与えない、というのは、わりによくある手段だ。実際、彼女も。それから今まで、ごく少ない人間としか、出会っていなくて】

…………麻季音ちゃんは、ね、違うの。お話をしたいから、連れてきて、って……、どちらか、だけでもいい、って、お礼もする、って、
だけど。……あなたと、麻季音ちゃん、どっちも、"して"くれるなら、UTを――、あの場所、を、魔制法の範囲から、外すって、
そういうことも、出来るんじゃないか、って――、

【ぎゅうと唇を噛む。眼前の彼は首を持ってこいと。初瀬麻季音は、生きたまま――話があるから、という名目だった】
【どちらかでもいい。礼もする。――だけどそんなの彼女は全く気にしていないって、見て分かるだろう。子供たちを人質に取られた時点で、礼のためには動くはずがない】
【だけれど"両方"を差し出せば――ああ、それは、少しだけ、魅力的な話になって来る。だけど――そんなのすぐにわかる、気にすべきじゃないって】

――ううん。違うの。違うんだよ、あのね……、分かってる、の、そんなの、しちゃ、……いけない、駄目だって。

あのとき……、あのとき。だめだったから。もう、何もしないのは、ね、出来ないの、……あの子たちの、ため、なら。
だけど……何にも、しないべき、なの。あなたも、渡さない。麻季音ちゃんも……渡さない。あなたは死んでも、大丈夫だけど――。

…………わたしが。

……………………――――わたし、が。それをした、ら、その次も、その次も、言われるの、わかってる、だって、……だから。
"わかってる"んだよ、ねえ、わかってるの、……ねぇ――。

【ぎゅうと不安そうに服の布地を握りしめる。不安――何について、だろうか。もう分からなかった、ぐちゃぐちゃになって、悲鳴を上げたくなる】
【何も考えないでこのままあのおんぼろの柵を踏み越えて、飛び降りたくなる。そんな衝動を必死になって抑え込む、自分を律するように、ぎゅうと、強く、抱きしめて】

【――まず、何もしないことは、もうできなかった。命じられたことを、期限を、無視することはできない。それでは、あの子供たちが無駄に死ぬだけになる、なら不可能だ】
【――初瀬麻季音も、また、渡せない。これは……絶対だろう。誰に聞いたって、駄目だって言うはずだ。だから、これも、出来ないこと。考えるまでなく、これもまた不可能】
【――カニバディールを"殺して"差し出す。これは――事情を知っていれば、実行できると思える。周りのひとも、麻季音ほどは庇わないだろう。ならば可能だ、"だけど"】

【"それ"をしたら。してしまったなら。――白神鈴音は子供を人質にとれば味方にさえ手をかけてくると。それをする人物だと、認識されてしまったら】
【次が必ずある――そのたびに"やらされる"ことは重大で重要になっていくだろう。そうなれば人員を集めてきた彼女こそが裏切り者になる、黒幕の思うままに】

――ひとつだけ、ね、正解があるの。思いついたの、だからね、"する"のは、わたしじゃなくって、……あなたなの、カニバディール。

【強く強く自分を抱きしめる、身体が少し震えているようだった。とんでもないことをする、それをしたら、後戻りが出来ないことを、提案する。……お願いする】
【だけどこれしかない。これをしたら、全部が良くなる。……と、思った。少なくとも、眠らないで考えた中で、一番冴えた作戦だと思った。――だから、】

/ぶんかつしますっ
306 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 16:23:01.14 ID:t4P/5u8N0
>>304>>305

――――わたしを殺して。

【鈴の音がりんと響いて】

みんなに見える場所で。そうしたら……、そうしたら、あの子たちは、ただの、子供になる、わたしが、死んだなら……。
たんぽぽはわたしがずっと一人でしていたから。ほかのひと相手に、あの子たちは、使えない、……使ったとしても、"ただの"子供になる、意味が薄くなる。
そうしたら、あいつらは、あの子たちを……きっと、使おうって、思わない、……あなたも、麻季音ちゃんも、差し出す必要がなくなる。わたしが、死ねば――。

【約束が、あった。どちらも死んでいいなら、どちらが死んだっていい。都合が悪くなったら――より都合の悪い方を殺して、利用する。そういう話を、したはずだった】
【だから――それが、今だと思った。"これ"さえすれば、人質は重要な意味を失う。味方を差し出すことはしなくてよくなる。そして、仲間内に裏切り者が発生することもなくなる】

【――――だって、命じられた人間が死ぬのだから】

……だから、ね、それが、正解、だよ。……わたしが死ぬ。あなたは死ななくっていい。わたしが、殺される……、その理由だって、ちゃんと、ある。
"普通のひと"は、あなたがわたしを殺したら、機関員とUTだから、そうなんだって、思う。"黒幕"も……殺そうとして返り討ちに遭ったって、思うんじゃ、ないかな、

【震える身体を押さえつけて、やっと、視線が相手へ向く。強い感情を詰め込んだ瞳だった、――自分が死ぬ。それが一番いい。少し震えた鈴の音が、そう申し出て】
【確かに。聞く限りそれが一番いいようにも思えた。死んだって問題のない少女が死ぬだけでいろいろなことが解決する。――ただ。ただ、一つだけ、あると、したなら】

【――白神鈴音の死が広がれば広がるほど、次に目覚める彼女の居場所は、世界から消えていく】
【死んだ人間は生き返らない。そういう"当たり前"が、いつか生き返る当たり前ではない彼女を害して苛む。その場に、居られなくなる】
【ならばと他者を装って生きていくなら――それはそれで、彼女は今までのすべてを棄てて、全くの別人にならないといけない】

【世界中に自分が人間ではない化け物だと知らしめるか。そうでなければ、今まで積み重ねてきた、積み上げてきた、白神鈴音って存在を、全部、壊してしまうか】

【どちらも――彼女が決して望むことじゃないと、きっと彼なら分かる。だけど。一生懸命考えて、どうしようもなかった、――これしかないって、思ってしまった】
307 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 17:42:16.67 ID:9IdkHq1oo
>>305-306
【食に常軌を逸したこだわりを持つカニバディールには、彼女がろくに食事をしていないことは手の取るようにわかった】
【同じく、睡眠も。敵に選択肢と共に制限時間を突きつけられたことは、想像に難くない】

【全て、敵の掌の上か。あの忌々しいカチューシャの言葉通りに】

……生かしたまま連れてこい、とは。余計に悪い予感しかしないな
『魔能制限法』の範囲からUTを外す。なるほど、確かに魅力的な提案だな。まるで信じるに値しないという点を除けば

口約束の上に、言葉の上でも確約はしていない。何より、強敵だが前線の兵士に過ぎない婦警の言葉だ

【鈴音もまた、それを信じるような人物ではない。彼女とて、数々の修羅場を潜ってここにいるのだから】
【だが、それにすら揺らいでいるのを見れば。どれほど、彼女が追い詰められているのかわかろうというもの】

……確かに、その通りだ。連中は思想以外は我々と同類。ヤクザ者とさして変わらない
要求が今回だけに留まる保証など、どこにもないな
人質さえ取れば、何でもやらせられる。彼奴等のような人種は、間違いなくそう考えるだろう

――――何もしないわけにはいかない。だが、彼奴等の思惑通りにもならない。ならばどうするつもりだ?

【聞き返しはしたが、カニバディールには察しはついていた。こういう時ばかり、頭がさえる】
【鈴音の大切なものを抑え込み、中心となって動いていた彼女を思うままに動かし、孤立させ、連携を引き裂く】

【なんと効果的で狡猾な手口だろう。これしかない、という方法が、かえって自分の首を絞めていく】
【故に――――それをさせないためには。前提を叩き壊す必要があるのだと】

【彼女がそう言って、自分自身を抱きしめた時。異形は何も言わなかった。ただ黙って見つめ、聞いていた。その鈴の音の旋律を】

――――毒を食らわざるには、皿ごと叩き割る。そういうことかね
確かに、理屈は通っているな。本人が死ねば、人質の意味もない。彼奴等に渡るものは何もなく。お前自身は死ぬことはない
我々が、分裂することもなくなる。表向きにも、機関員がUTメンバーを殺したことに違和感はなく。『黒幕』にとっても、それは同じ

なるほど……よく考えたものだ、鈴音
……その上で、はっきりと言わせてもらおう。最悪の悪手だ、それは

【異形は、きっぱりと言い放った】


理屈が通っていようと、結局のところ私が今のお前の全てを、『黒幕』にくれてやることになるのは間違いない
お前が集めたメンバーは、お前が裏切ることになるより確実に、分解することになる

お前がいなくなったとして、たんぽぽの庇護を受けた子供らはどちらにせよ、行き場を失う。守ることにはならない
『黒幕』が、そうなった子供らに手を出さないとも限らない

何より……お前の提案を受けたら、今この場で私が、この男≠ノ殺される

【カニバディールは、自らの背後を手で指した。いつからそこにいたのか。巨躯に隠れて、人影が立っていた】
【少し長めの茶髪に細面。丸い目に青い瞳。白いシャツと青いジャケット。深緑のカーゴパンツと黒いスニーカー】
【人とは異なる質感の肌と、無機質な目。そして、衣服の上からでもわかる、四肢の球体関節】

【生き人形ギア・ボックス。手にしたサーベルを、カニバディールの首元に突き付けていた】

「……ダメだ、鈴音さん。それだけは、ダメだ。僕を含めて、UTの誰もそれは許容しない」
そういうことだ、鈴音。同時に、私もな。……その気がないのだから、そのサーベルは引っ込めろギア

ああ、お前には話していなかったか。この件に関しては、ギアも一枚噛んでいる。こいつも、婦警に知己を殺されていてな

【いいながら、カニバディールはサーベルがどけられた首を回してこきりと鳴らすと】
【鈴音から受け取ったばかりの指輪を、起動した、指輪から放たれた光が、宵闇を切り裂く】

こう使うのか、これは? なるほど。魔術式によるものか
私の命も、お前の命もくれてやるわけにはいかない。ならば、こうする他ないだろう

【異形は、恐ろしい速度で文面を書き上げ、指輪を持つ全員にこれを送信しようとするだろう】

/続きます
308 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 17:42:48.38 ID:9IdkHq1oo
>>305-306
【Cc:ALL】
【送信者:カニバディール】


こちら、機関No.29カニバディール。初の回線使用で不躾に申し訳ないが、緊急だ。Mに関わる全員に告ぐ
敵が、子供を人質に鈴音を脅し、私の首か、初瀬麻季音の身柄を要求している
直接、脅迫を行ったのは敵の尖兵たる『婦警』曽根上ミチカ

すなわち、これに応じる体で鈴音が敵に連絡を取れば、私の首か初瀬麻季音の身柄を引き取りに、敵は確実に表れる
曽根上ミチカ自身が遣わされる可能性もある。私はこの機を狙って、敵に襲撃をかけるつもりだ。相手が『婦警』なら、その場で殺す
そうでなくても、八つ裂きにする。これ以上、彼奴等の思惑に踊らされるつもりはない

これに参加するつもりがあるなら、指定の日時と場所に来られたし。以上


【鈴音が止めることがなければ、暗号通信は送信されるだろう】
【続いて、カニバディールは背後のギアを振り返った】

先に伝えた通り、デュアルに率いさせた手下たちを地下に待機させてある。少々、強引に復帰させたが、戦闘は可能だ
協力して、たんぽぽに関わる子供らを一人残らず確保しろ。人手はいくら使っても構わないから、時間差なく同時に全員をだ。我々のテレパシーを持ってすれば可能だろう
邪魔する連中は、容赦なく殺すよう手下たちには伝えるが、構わないな?

「構わない。すぐにかかる」

【ギアが踵を返し、屋上から去ろうとする。異形はゆっくりと鈴音に向き直る】

そういうことだ、鈴音。悪いが、お前の案は却下だ
敵に何かをくれてやる、などという提案を、私のような強欲な悪党にしたのが、お前の判断ミスだ
何一つたりとも、彼奴等に渡してなるものか

【異形の三つ目は、敵に対する殺意と悪意をなみなみと湛えていた】
309 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 18:33:23.22 ID:t4P/5u8N0
>>307>>308

【――――ぎゅう、と、自分を抱きしめる。今までだって何度も死んだのに、今更怖いだなんて笑ってしまう、何人だって殺したのに、自分のことは可愛いだなんて】
【今回のことでさえ、何人殺しただろう。彼らにもきっと人生があった、名前も、家族も、友人も。過去も未来も、だけど――自分に差し向けられた。ただそれだけで、死んだ】
【だから――だなんて言葉は言えない、どんなことをしたって、償えない。自分の大事なもの、護るために、あのひとたちは死んだ。なら、今度は】

【大事なものを護るために、自分が死ぬ。そういうことだって、たまにはあっていいだろう、って、思う。――殺してばっかりだったのだから、一度くらい】
【ああ、でも、――もっと、何か、いろいろなこと。してみたかった気がする、化け物と言って排除されるか。そもそも"自分"を殺してしまうか。どっちでもいいけど】
【もうこの場所には戻ってこられない、戻ってきたとしても、絶対的に何かが違ってしまう。だけど――やっぱり、これしかない、こうするしか、これが一番、】

【どうしようもない。間違ってない――だから、大丈夫。脳内で必死に繰り返す。何度も繰り返した。正解を見つける前から、見つけてからも、何度でも】

【「なるほど」「よく考えたものだ」――彼の言葉に、身体が、ぎゅうと硬くなる。やっぱり、これが正解だった。ならば、安心する、これでよかった、間違えてなかった】
【一人の少女が死ねばすべてが解決する。そのあとに避けられない問題は、すべて少女のものだ。化け物だとののしられてなお、同じ場所に戻るか、本当に消えてしまうのか】
【彼なら、きっと、受け入れてくれる。ほかの誰でもいけない、彼が。彼なら、分かってくれる――これが最善だって。ほかのみんなを護るために、動いてくれる】

…………ぇ、

【ぎくりと身体が強張った。最悪の手だとまで言われて、表情が怯えたようになる、どうして、と、言葉にはならないけれど。視線が向いて】
【これ以上の方法だなんて思いつかなかった。これが間違いなく、一番良かった。自分が死ぬ――自分が我慢する。それで、みんなが、護られる】

なんっ――、で、なんで! これが一番いいの、絶対だよ、これ以外の方法なんて――、

【鈴の音が動揺して跳ね上がる、たくさん考えて、覚悟してきた。彼のようなひとなら――利益のために動くひとなら、分かってくれると、信じて、来た】
【人質を取られたまま、何かをしなければいけないまま、来てしまった自分を、許してくれなくっても。――これをしてくれるひとだと、信じていたのに】
【泣いてしまいそうだった、だったらどうしたらいいのか、分からなくなって。――そのうちに本当に涙が落ちてしまう、瞬きするたび、一つ、一つ、落ちて行って】

…………――ギア、さん、どして、ここに、居るの……?
でも……、だって。でないと、みんなが――。……知己、って、……婦警が? そんなことも、してたの?

【――覚悟をあまりにあっさりに打ち砕かれて、困惑する。まして、そこに、思いもしなかった人物が現れれば。目は丸くなる、頬を涙で濡らして、そちらを見やる】
【ふらふらと首を揺らす、子供がわがままするみたいに"いやいや"して、だけど、――この場に居る二人は、もう、自分の味方はしてくれないらしい、と、悟れば】
【気持ちが空っぽになってしまったみたいだった。――ギアの知己が殺された、という話になれば、また目を丸くする。怖かった、なんてものを敵にしてしまったんだろう、って】

…………――――、……、まっ、て、待って。何、するの――? わたし、死ぬから、わたしが、死ぬから……!
ギアさんも――止めてよ! わたしが死ぬだけなのに、なのに、なんで!?

【――――――呆気にとられた。自分の思いつきもしなかった方法を目の前の彼が――多分世界中で一番名高い悪党が、思いついて、実行に移そうとしている】
【十数秒も遅れてから動くだろう。ひどく弱い声、自分の思いついた正解に固執したまま、相手の袖口をきゅうと掴もうとする、その腕を止めたがるみたいに】
【だけど――理論だった静止では、けしてない。それどころか強く思い込んでいたものを失って混乱しているに過ぎない、掴んだのを引いたって、しょせんは少女の細腕】
【相手の方が、ずっと強い――冷静でないのを見れば、大人しく止められる謂れもないだろう。やがてメールは送信される、そうしたら、もう、時間は戻せなくって】

/分割です
310 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 18:33:41.44 ID:t4P/5u8N0
>>308>>309

――――、なん、で? なんで……、悪いひとなのに……、わたしの知ってる中で、一番、絶対、悪いのに――、
なんでそんなにすごいこと、するの? どうして、そんなこと、思いついて――……、助けて、くれるの?

【――まだ、着いて行けてなかった。どうしようもないと思っていた。何もしないのはできなくて、渡せない人間と、渡せる人間を要求されて】
【だけど渡してしまったら、自分が裏切りものになって。そうなるぐらいなら、自分の命を引き換えに、脅された事実をなかったことにする】
【本来あったことを"なかったことにする"奇跡のためなら、望まない未来くらいならば、安いと思って】

【――――なのに、替えられてしまった。あまりにあっさりと、思ってもみなかった方法で。彼の持っているもの、たくさん、たくさん、使ってまで】
【嘘を吐いて婦警を呼び出せば、子供たちが危うくなる。だけど。嘘と同時に、子供たちを護ることが出来るなら。――ああ、それは、"それ"がいいなって、思ってしまう】
【誰も傷つかない。傷つけさせないで、敵だけを、叩く。夢みたいな話だった――彼女の知る限り誰よりも悪い、彼が。そんな夢を叶えてくれようとするだなんて】

【夢の始まりも、彼が勇気をくれたから。そうして続いてきたものが、今、今度は、その彼の手で護られようとしている、――そうだった、彼女が、死んだなら】
【"たんぽぽ"もまた、今の形では続けられないだろう。化け物の運営する慈善事業と蔑まれ批判されるか、それとも、彼女自身が居なくなって――自然消滅していくのか】
【彼の言った方法なら。施す側も、施される側も、傷つかなくって、いい。――本当に、本当に、夢みたいだった、信じられないくらい、そんな方法が、あるのかって思うくらい】

【涙があふれて前が見えなくなる――迷子の子供が親に対面して、泣いてしまうみたいに。さっきこぼれた涙とは違うもの、――ずっとずっと安堵して、泣いてしまって】
【助ける……だなんて、そんなつもり、ないのかもしれないけど。あくまで彼の中のやり方として、選んだだけかもしれないけど。――救われた、って、思った。強く、深くから】
311 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 19:09:10.74 ID:9IdkHq1oo
>>308
/訂正です

/協力して、たんぽぽに関わる子供らを一人残らず確保しろ
→/協力して、たんぽぽに関わる子供らを、敵への受け渡しと同時に一人残らず確保しろ
312 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 19:46:27.36 ID:9IdkHq1oo
>>309-310
【何人も殺した。なのに、自分は可愛い。確かに、身勝手ではあるだろう。しかし、人間である以上、そういった感情は誰にでもある】
【確かに、殺人は償いようのない罪だ。だが、それを裁くのは『黒幕』ではない】

【大事なものを護る。そのために、死ぬ。しかし、残された者たちはどうするのか】
【そんな当たり前の考えですら、『黒幕』は奪い去ろうとしているのだ】
【確かに、鈴音は間違っていない。だが、それを受け入れるわけにはいかない】

【正解が、常に問題を解決してくれるなら、この世界はもっと単純に済んだだろう】
【だが、時として正解は利用される。誘導される。それを知っているから、異形は彼女の提示した最善を否定する】


……いつもより視野が狭いぞ、鈴音。『婦警』が、そう誘導したのだろうがな
お前が死んで丸く収まるとは、私には思えないね。私の心情として、お前にそんな役を負わせたくないというのも、あるにはあるが……
それは、私の利益にはなり得ない

【彼女の動揺を前に、異形は冷静さを保ったまま。彼女の覚悟を、無情にも踏みにじる】
【零れ落ちる涙を睨みながら、異形と、そして現れた人形はますます決意を固くする。奴らに、この涙の代償を払わせると】


「……カニバディールとは、元友人で知った顔だったのもあるけど。少し前に、偶然出会ってね」
「井戸魔人のイドッツォ。自動販売機に住んでた、自称悪魔。口は悪いけど、いい奴だった」
「何も悪さなんてしてなかったのに、婦警に虫みたいに殺されたんだ。僕は、あいつの仇を取りたい」

【ギアの方は、涙ながらに首を振る彼女に、一瞬表情を歪ませる。この生き人形は、良くも悪くもカニバディールほどの覚悟は持っていない】
【だが、それでも口元を引き結び。己の魂に再び問うた。これを許していいものかと。返事はすぐに帰ってきた。絶対に看過できないと】

「……鈴音さん。わたしが死ぬ『だけ』だなんて、二度と言わないで欲しい」
「セリーナさんも僕も、UTのみんなも、たんぽぽの子供たちも。みんな、鈴音さんを大事に思ってる」
「鈴音さんが死んだら。それこそ、僕らはもう冷静ではいられなくなる。もっとひどいことになると思うよ」

【努めて激情を抑え込みながら声を絞り出すギアと、袖口を掴む鈴音をよそに、カニバディールは送信を終える】
【彼女が必死にたどり着いた正解。彼女にとっての正解。だが、彼女が築いてきたこれまでが、それを許すことはなかったのだ】

【送信が成されれば、ギアはその場を去っていくだろう。自分のすべきことをするために】


――――何故、だと? 簡単なことだ
お前と私は、根本的には敵だが、それでも私はお前には思うところがある
そのお前が、あんな連中に好きにされるのが、気に入らない

結局のところ、私のためだ鈴音。私は異形で、利己的な悪党だが、それでも感情くらいはある

【敵は効果的な手を打ったと言えるだろう。鈴音の精神を追い詰め、彼女を孤立させ】
【その精神を袋小路に追い込んだ。その結果、自分の命を差し出すことを、唯一の手段とまで思い込ませた】

【単純な話だ。カニバディールにとってそれは、腸が煮えくり返る行為であったのだ】
【一度は、彼女の肉にまで食らいついた。そんな自分が何を、という自嘲もあった】
【だが、それでも。己の腹の中に沸いた激情には、逆らえなかった】

【彼女にもたらした勇気も。彼女が感じた救いも。意図してそうしたわけではない】
【ただ、この身勝手な異形は、己にのみ忠実に行動し、それを実行する】

【彼女の仲間たちなら、安堵の涙を流す彼女の肩に手を置いたり、抱きしめたりしたかもしれない】
【少しでも安心させようと、一人ではないと伝えたかもしれない】
【だが、この異形の手はそれをするには血で汚れすぎており。この異形の精神はそれをするには歪に歪み過ぎていた】

【ゆえに、ただ一言。悪意を湛えたいつもの重苦しい声音で、こういうのだ】

――――お前の命も、子供たちの命も、私の命も、決して渡さない。死ぬのは奴らだ
313 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 20:21:07.68 ID:TOqVYI4O0
>>312

【――視野が狭い、だなんて言われても。もう分からなかった、いっぱいいっぱい考えた後で、疲れてしまった、もう嫌だ、って何度も思って】
【だけどそのたびに逃げ出すわけにはいかないから、と、自分を抑えていた。だけど限界は少しずつ少しずつ近づいて、器になみなみいっぱい、後は表面張力だけ】
【ほんのちょっと突っつかれたら、わーって流れだしてしまう、それで――そうなったなら、もう、全部、投げ出してしまう、逃げ出してしまうって、分かっていたから】

でも……、一番いいと、思ったの、わたしが、死んだら、――全部、

【セリーナも、ギアも、子供たちも。みんなが、自分を、大事に思っている……なら、分かってほしかった、自分だって、みんなが、大事だって】
【それは別の正解にもちょっとだけ近い考え方でもあった、なら、自分じゃない誰かが。ほかのひとたちを護るために、自分だけ死んでしまおうとしたとして】
【止める――と思う。絶対に、止める。もっといい答えがあるはずだからって、一緒に探そうとするだろう。本人は真っ暗闇の中で迷子だって、思っていたとしても】
【外から見たら、たんに、ちょっと目隠しをしているだけかもしれない。それを外したら、世界は全く違うかもしれない。他人事なんて言うけれど、――これは、"良い方"の】

【――繰り返してしゃくりあげながら、ギアを見送る。泣いてしまったなら頬も鼻も真っ赤にして、――知らなかった、と、ふと思う】
【彼がカニバディールと友人だったと言うのも、そうだけど――今回のことに、関わっていただなんて。ましてUTと機関ともなれば、自分のことは無視して、少し面白い】

…………、――そっ、か、

【自分よりもずっと背の高い彼を見上げる、涙で滲んで――その裏側で、少しだけ……こんなこと言ったらいけないって分かっているから、思うだけだけど】
【少しだけ――憧れる。そんなに頑なな生き方を、出来たらって、思うのだ。自分の知る限り彼はずっといつも"彼"だった、ほかの誰かになってしまわない、いつだって、彼で】
【見上げた憧れに目を細める。ぼたりと大粒の涙が落ちて――、この気持ちはしまっておかなくちゃいけない、と、口を噤む。間違っても漏れていかないように、封をして】

……それがね、あなたのためだったとしても。あなたのやり方で、あなたのルールに則った、わたしなんて、関係ない、こと、だったとしても――。
カニバディール、――、あのね。ありがとう――、……こんなの。内緒だよ、セリーナには。それに……、――ああ。そうだった。

【袖口を掴むような距離。しくしく泣いていた頬を拭って、少しだけ姿勢をしゃんとさせる。元から、姿勢はいい方だけど――それでも、きちんと、相手を見上げて】
【真っ赤に色付いた鼻も頬もそのままで。涙に濡れた頬もまだしっとりさせたまま。破顔するのだ、鈴の音まで解けてしまいそうなくらい綻ばせて、ささめかせて】
【――それから眉を下げて、「ないしょ」と囁く。立てた人差し指を自身の口元に沿えて――、セリーナには内緒。というより、まだ、話が出来ていなかったから】
【彼女の持ってきた"正解"は――そういう意味では、全くの誤答だったとも言えて。今ちょっとだけ"いない"としても、あの脅威を無視して花丸だなんて、つけがたい】

…………カニバディール。カエデちゃんて知っている、……よね。
あの子も――、このこと、手伝ってくれているの。だから――、……喧嘩しちゃ、駄目だよ?
カエデちゃんはね、喧嘩しないって約束してくれたから。カニバディールの方から吹っ掛けたらね、恰好悪いよ――、せっかく、格好良かったのに。

……――、……わたしも、すること、ちゃんとやる。日付をね、言われていたの。……*日。
連絡先も……持ってる、"終わったら"メールをしろって。……、これも、みんなに?

【――それで、思い出したことがあったらしい。伝えるのはとある人物の名だ、――喧嘩はしたらいけないよ、なんて、変にお姉さんぶるけど】
【呉越同舟の協力体制はいたるところに無視しがたい地雷が発生してしまう可能性があるのが玉に瑕。その反面で予想だにしない範囲まで広がっていくのが、無視できない強み】
【せっかくカエデには言っておいたのに、彼に伝えておかなかったせいで喧嘩になったらよくなかったから。――それで、気持ちを、少し切り替えて】

【やはり時間制限があった。連絡先も、知っている。――みんなに伝えるかどうかは相手へ委ねる。今は、相手の方が冷静だろう】
【取り出したちょっとしわになったメモ用紙――たしかに、誰かの連絡先が、書かれていた】
314 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 21:10:02.13 ID:9IdkHq1oo
>>313
【そう、彼女は追い詰められていた。疲弊しきっていた。本来なら、それを気遣ってやるべきなのだろうけど】
【残念ながら、それが出来るような男ではなく。溢れかかった器を、壊してしまわないだけ上出来か】

……逆だ、鈴音。お前が死んだら、終わりだ。そう言えるだけのものを、お前はすでに持っている
そもそも、お前がかき集めたメンバーなのだからな

【そう、彼女もまた、みんなが大事なのだ。それまで汲み取るには、肉屋は無論のこと生き人形も不足だった】
【だが、同時にだからこそ、互いに助け合うことが出来る。暗闇の中にあっても、一人ではない】
【UTとは、そもそもそういう組織だったはずだ。繋がれた絆。なら、それをもって敵に立ち向かおう】

【ギアは去っていく。彼女の心中の、ちょっとした感情は知らず。確かに、ギアとカニバディールもまた何とも奇妙な間柄だ】
【ますます、奇怪な組み合わせ。自分でなければ、ギアでもおかしさを感じたかもしれない】


【異形もまた、彼女の心中は知らない。この利己的な男は、観察は出来ても慮ることは不得手だ】
【だから、きっと。滲む涙の裏にあるその感情は、彼女だけのもの。UTのメイドが、このような怪物に憧れるなどと】
【漏らしてはいけないこと。しかし、抱いてはいけないとは誰にも言えないだろう】

……ああ、私の為だ。だが、礼は受け取っておこう
そうだな、セリーナには内緒だ。ギアもそうするだろう

【いずれ敵同士になるとは思えない距離感で。背筋を伸ばした彼女に、異形は逆に少し身を傾けて視線を合わせる】
【涙に赤らんでいても、やはり儚げで美しい彼女の笑顔に対し。異形が浮かべた笑みは、こんな時でも醜悪なままだった】

【彼女が指を立てれば、異形も同じようにする。全く似合っていない仕草だったが】
【セリーナが、今どのような状況に置かれているかまでは知らず。いずれ、異形が戻ってきた彼女と対することもあるだろうか】


カエデ……ああ、ラベンダァイスか。良く知っているとも。派手に殺し合った仲だ
ほう……あの女を、今の有様に追い込んだのは私だというのに。それでもこの共同戦線に同意するとは
それだけ、この事態が重大だということもあるが。恐らくは断腸の思いだろうな

わかった。全て片付くまで、決して手出しはしない

【妙に年長者ぶる彼女に、口角を吊り上げながら頷く。こうして、共同戦線における地雷を排除しようとするほどには】
【鈴音も冷静さを取り戻してきたらしい。と、同時にあのラベンダァイスとも轡を並べる事態への皮肉を感じながら】

……これはまた、焦燥感を煽るに絶妙な日数だな
さて……確かに、敵にバレやすくなるリスクはあるが。『黒幕』が、今すぐにでも我々を殺しにかかる可能性もある異常は
可能なうちに、拡散はしておくべきだろう

【少し考えた後、日時とその連絡先を続けて指輪で送信する。それが、更なる絶望への一歩か、反撃の狼煙となるかは、今はまだ誰も知らない】

……そうと決まれば、あまり共に長居しておくのも危険だな
ここは立ち去るべきだが、その前に私からも渡しておくものがある

ギアが先日、『特区』カミス・シティに潜入してきた。その時の行動記録だ
予想以上の狂った警備体制と、異様な環境だったらしい……万一の時のために、お前にもこの情報は渡しておく

【事が決まれば、後は行動。そのための一歩は、異形が差し出したUSBメモリ】
【公安三課の初と共にカミス・シティでギアが見たことについて、詳細が記録されている。これもまた、新たな爆弾となるか否か】
315 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/19(木) 21:27:59.37 ID:MAWfwk6Go
>>216

「魔防法に賛成してる人に能力を開花させる……。卑劣だけど、皮肉にはちょうどいいわね」
「何故そうなったのか、二度とコメントする機会もないでしょうけど──反省くらいならできるかもしれないわ」


【皮肉とも言えるだろう。魔防法の重要さを声高に叫んでいたコメンテーターが、能力者になるのだから】
【自らが排斥される側になったとき、その者の気分は如何なるものなのだろうか】
【その気持ちが分かることはないが──侮辱される哀しさくらいは、分かる筈だ】


【必要な贅沢、そのとおりだ。筋肉を持ち、新陳代謝が高い分エネルギーを多く必要とする】
【彼女の目線に気づけば、豪快に食べていた自分を急に恥じて頬を紅潮させる】
【ゆっくりと最後の一口を食べれば、フォークとナイフを置くだろう】


「私達が排斥されるかもしれない、そんな現実が迫っているのだから」
「何か行動を起こさなきゃいけない。もちろん、私達が生き残る道を見つける為に──」


【悠々としている暇もなく、排斥される現実はすぐそこに迫っている】
【今のうちに生き残るための道を見つけなければ、何が自分の身に起こるか分かったものじゃない】
【まずは無職という現実から脱却するためにも、ある計画を練っていたのだけど──】


「だから私、自警団を結成しようと思う。能力者が、市民を救う一助になっているってことを示さなきゃ」


【それは教会を基盤にした、自警団を結成することであった】
【能力者が犯罪者を排除し、市民の安全を守る一助になっていることを示せれば──】
【決して魔能を保有するものすべてが害成す者でないと、理解してくれるはずだと】

//すみません、お返し遅れて本当にすみません……
316 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 21:40:45.28 ID:TOqVYI4O0
>>314

【――それでも。器の中に放り込まれた大きな何か。それを取り去ってもらえたなら、気持ちはいくらかの余裕は、取り戻す】
【彼の手がうんと大きいから、少しだけ溢れてしまったけど――まだ、大丈夫そうだった。まだ、頑張れる。もう少し、頑張れる――、ああ、でも】

【(そうだった。婦警に脅される前だって――もう疲れていたのに。なら。気持ちが麻痺しつつあるのかもしれなかった。それがいいことなのかは、まだ分からないけど)】

運がよかった……だけだよ。あなたとも……ウェインさんとも、わたしが、知り合っていた、だけ。
わたしがたまたま知っていただけなの、それを、みんなが、手伝ってくれているだけ――、でも、一番怖いのは、やっぱり、あなただった。

【――――ぽつりと呟く声が彼へ返した。自分がそんなにすごいとは思えないから、どうしても――少し、他人事のように、なってしまう】
【だけど。自分が協力を取り付けた人物に、助けられたあとなら。思いも付かない方法で、全く別の正解を見つけるところを、目の当たりにしたのなら】
【まだ自信は持てない。だけど。少しだけ、「そうなのかな」と思う――、たまたま。心当たりがいくつかあった、だけに過ぎないのに】

【――それでも。やっぱり怖かったんだよ、なんて言って笑う。こんなに背の大きなひと、それだけで少し怖いのに。まして機関員で。いつか殺されかけて】
【だけど――何度も話していた過去が積み重なっていたから、信用できると思えた。彼が居なかったら――同じ状況に立たされた少女は、きっと、違う誰かに殺されていた】

【礼はここで清算する。未来にいつか敵になるって分かりきっていたなら、貸しとか、借りとかは、引き継ぎたくはなかった】
【一度ひどくあどけない笑顔を向けたのが――それが、ひどく、普通で。あんまりに普通過ぎて。――ほんのさっきまで、自分を殺してくれと言っていたとは、思えないほどで】

……カエデちゃんにね、詰められたの、えっと……違う話をして。本当は――巻き込みたく、なかったの、少し。友達の……お友達、だから。
だけど――、わたしなんかより、きっとずっと強いの、いろいろなこと、分かってて。――、

【――別の話をしていた。その時に、ふっと、彼らの話になったのだ。それで――言葉を濁してしまったから、詰められた。そうして、協力してくれることになった】
【それでもあまり巻き込みたくなかった、と、小さく漏らす。本人には言えないし言わない、――重要な戦力になるだろうこと、きっと相手も分かるのだろうけど】
【だけど。子供の姿をしている"彼女"には、何か思うところがあるのかもしれなかった。――だなんて、言っている場合では、ないのだけど】

/分割します……
317 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 21:41:01.74 ID:TOqVYI4O0
>>314>>316

――――、曽根上ミチカ。看護師の恰好を、してたの、……警察だけじゃなくって、病院にも、――居るのかも、しれない、
「いましたいました」って――襲撃のひとたちから、情報をもらってるのかもしれない。ほかの誰かのところにも、来るかも――、

それで、えっと……。

【――彼が曽根上ミチカの連絡先を送信している間、少女はもう一度出遭った時の話をしていた、看護師の恰好とは初耳だろう、婦警の恰好で警察に居たのなら】
【同じような理由で病院にも、居るのかもしれない。――その意味は、まだよく分からないけど。伝えておいて損はないだろうから――それから、ぎゅうと服を掴んで】
【襲撃後に現れた。「いました」――やはり、襲撃犯から情報を提供されていると思うのが妥当だろう、消耗して、下手すれば怪我をしているようなところに、現れるという】
【実際彼女もそういった状況で脅しを受けた――右手が使えなくて、と言っていた。襲撃の際に怪我をしたのだろう。だから殺し損なった――悔しそうに、唇を噛む】

【――なるだけ多くを伝えようとしても、彼女自身が冷静でなかったのもあって、やはり思い出せる情報はそう多くない。看護師服。襲撃犯から情報を受けて】
【――――自分たちはもとより、関連する人間のことも、調べている。そうしてそれを脅しとして使うこともある。今回は――たまたま、"運がよくて"回避できた、だけ】

【(本当に回避できたのか、は、まだ誰も知らない)】

……うん。じゃあ、これは、麻季音ちゃんかな――、渡しておくね。わたしは、よく、分からないから。
この指輪があれば、今までよりはもうちょっと簡単にお話できると思う。――麻季音ちゃんの方で端末も用意してるの、

セリーナの車売っちゃうくらいのお金がかかったって……、――――、

【受け取ったUSBを夜空にかざしてみる――これは適した人間に渡しておく、と約束する】
【指輪があれば別れてもまた連絡を取るのはたやすいだろう、もう少ししたら初瀬麻季音の作った端末も用意されるはず。お金については――ちょっと面白そうだった】
【仮にも上司相手だのに――なんて、思っても、思わなくっても。その顔がふっと、真面目さを帯びて】

……セリーナ、ね、今。捕まっているんだって、だからね、助けに行くよ、――、

【――――これは、きっと、相手はうまく関われないこと。だから、自分がやるから、って。頑張るから、って、言うみたいに】
318 ::以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/19(木) 21:53:22.11 ID:7/j5EmNF0
【公園】

【暖かかった昼が嘘のように、今夜は冷たい風が地面を撫でるように吹いていた】
【月にかかった雲がゆっくりと掃け、その光が地面に柔らかく降り注ぐ】
【風の音だけが響くその公園で、ふと小さなため息が聞こえてきた】
【電灯に照らされた細い道を、ゆらりゆらりと少女が歩く。綺麗に切りそろえられた青味がかった黒髪は白のヴェールに覆われ、その頭上には桃色の薔薇の花飾り】
【黒を基調としたゴシック調の服。長いスカートは地面を這うが不思議と汚れてはいない。少し重そうな裾を引きずりながら少女は歩いている】
【ぼんやりと光る若葉色の瞳には疲れが浮かび、しきりに何かを探すように動かされていて】
【そして無意識なのだろう。少女はぽつりと呟いた】

あぁ……疲れた……

【何処から、どれくらい歩いてきたのだろう】
【とうとう歩みは止まり、小さな欠伸を一つ。寝ずに歩いてきたのだろうか、目をこすりながらついにその場に座り込んでしまった】
【こんな道の真ん中で寝るつもりは無い。無いのだが、とうとう足に限界が来てしまった】
【黒のスカートが円状に広がり、その中心で膝を抱え辛そうに顔を顰める】

もう、動けないや……一晩ここにいたら風邪引いちゃうかな……

【なんて心配事を口にして。少女はそれ以降なにも喋らず、動かず、その場で体を休めるように丸くなっていた】

/新規です!もしよければ絡んでくださると嬉しいです。
319 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/19(木) 22:12:16.94 ID:ZK9jNBxIo
>>318

【す、と音も気配も薄く、その人物は近づいてきた】
【後ろからゆっくりと近づくと、よく通る声でその男は声をかけてくる】


……大丈夫?調子悪いのか?疲れてんのかな
こんなところにいるとカゼひくよ?……つっても4月になってすっかりあったかくなったしそんな気にするほどもないかもしれねーけど

あ、ちょうどいいや!休むんだったらいい物がちょうどここにあるぜ!


【少女のすぐ後ろでごそごそ、と自分の荷物を整理し始める音がするだろう】
【覗いてみるといい、そこにはなんと先ほど声をかけたと思われる男の後ろ姿と――――2mちょいくらいはありそうな大きな縦長六角形の箱】

【いかにもゲームの中のヴァンパイアでも眠ってそうな……『棺桶』がそこにあった】

【彼はその蓋をパカリ、と開けると「入る?」と手招きしてくる―――事情を知らないと、遠回しに死なせようとしてるように見えるかもしれない】
320 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/19(木) 22:36:28.80 ID:7/j5EmNF0
>>319

わあっ!

【音もなく出てきて声をかけてきた男に、今日一大きな声が出たかもしれない。と言っても周りの暗闇に吸い込まれる程度の声なのだけど】
【恐る恐る振り返ってみれば、そこに男が立っているということはわかるのだが街灯の逆光でよく見えない。……いや、逆光なんかじゃ無い。巨大な何かが光自体を遮っている】
【その何か……というのが棺桶だということを理解するのに時間はかからなかった】

……これって、棺桶……?
入っていいの?

【男の手招きに引き寄せられるように立ち上がりゆっくりと近づいて】
【棺桶と思われるそれの縁にそっと細い指をかけ、覗き込む――やはり棺桶であることは間違いない】
【すると少女の疲れに染まっていた目は輝きを取り戻し、その若葉色の視線を男に向けて】

これ、どうやってだしたの?誰が入る予定の棺桶だったの?――ううん、いいやそんなこと。これで休んでいいんだね?

【水を得た魚、とはこのことだろうか】
【先ほどまでへたり込んでいたとは思えないくらいにぴょんぴょん飛び跳ねて。棺桶に恐怖心がないというよりはむしろ慣れているのではいかと思うくらいの喜びようだ】
【髪を覆う白いヴェールが少女の動きに合わせてリズミカルに左右に揺れている】
【もし男に止める気がないのならば、少女はその棺桶に入ってしまうのだろう。もちろん、寝るつもりも死ぬつもりもなく、ただ単に休ませてもらおうという思いで】
321 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2018/04/19(木) 22:40:35.49 ID:9IdkHq1oo
>>316-317
【そう、人は己のダメージを常に知覚出来るわけではない。知らず知らずのうちに、蝕まれていることだってある】
【彼女の器は、まだ持つ。それはいつまで? 彼女自身にすらわからないのかもしれない】
【気持ちの麻痺が取れるのは、果たしていつになるのか】

運も実力のうちだ。大会優勝者として名を馳せた、あの勝利王の騎士と知り合いだったなどと、よほどの強運だぞ
ふ、ふ。それは光栄だな。あのそうそうたるメンツの中で、一番か

【心当たりがあった。繋がりがあった。ある意味では、何より強い武器と言えるだろう】
【たとえ運であろうと。全ては彼女が引き寄せ、彼女が紡いだ繋がりだったのだから】

【自分への恐怖に触れられれば、かすかな苦笑を滲ませて笑う。そのように振る舞ってきたのは、自分だと言うのに】
【そも、敵とこのような関係になること自体、これまでもこれからもないことだろう。彼にとっても、戸惑いすら覚えることなのだ】

【そして、すべてはここで清算せねばならない。異形も同意見だった。あの路地裏での奇跡的な再会で】
【交わされた盟約は、間違いなく有効であるのだから。どこまでいっても、二人の立つ場所は遠く離れているのだから】
【それでも、そのあどけない笑顔は。あまりにも普通の笑顔は、異形の脳裏に焼き付くことになった】


……見た目によらず、苛烈な面があるようだったからな。彼女に詰められたとあっては、黙っておくのは難しかっただろう
確かに、ラベンダァイスは強い。が、同時に危うさもある。そう追い込んだのは、私なのだろうがな

【思い浮かべる歯、生物兵器。命を懸けて戦った、あの少女。自分がその精神に一撃を加えた存在】
【鈴音の巻き込みたくないという思いに、留意するような異形ではなく。ただ、己自身が表面化させた危うさを案ずる】
【彼女が、この戦いの後にどう変質しているのか。その後、己と殺し合う時には。未来の懸念は、今はしまい込む。未来が来るかどうかの瀬戸際なのだから】


看護師。ギアがカミス・シティで見た時も、その恰好だったらしい
ああ、確かだ。ギアがカミス・シティ内部の病院で遭遇し、首をもぎ取られた。ギアが生き人形でなければ、帰ってこられなかったところだ
能力者の登録を行うセンター内部の、地下の病院だったらしい。暗い地面の下に病院とは、連中の考えることはわからんな

相当な怪力だったという。その上、お前が見たという能力らしきもの……何者なのかね、この曽根上という女は
襲撃者が、敵の目や耳であることは、十分に考えられる。情報のやり取りは向こうも得意らしいからな

【異形自身は見ていなかったが、その恰好についてはギアから聞いていた。同時に、『特区』内の異様も】
【その詳細は、さきほどのメモリの中に記されているだろう】

【相手を弱らせてから、本命を送り込む。狡猾な手口は、いかにも『黒幕』らしい】
【自分が絡め取られていることにすら気付けない。敵の最も恐ろしい点は、そこにあるのだ】
【果たして、自分たちはそこから抜け出せているのか。知っているのは、『黒幕』のみ】


ああ、頼む。噂の天才少女なら、うまく処理してくれるだろう
……この指輪が、もし敵の手に渡ることがあれば、万事休すか。指輪さえあれば、誰でも通信は覗けるのかね?
端末の準備が早くできることを祈るとしよう

……それはよほどの高級品だな

【ふと、脳裏をかすめた疑念。それが、現実になっているとは知らず。それが、何をもたらすかもわからない】
【代わりに、今この場に挙げられるのは。自身の最も恐るべき宿敵の名】

捕まっている? あのセリーナが……相手はどこの誰だ?
――――そうだな。私は、それには関われそうにない。成功を祈ろう。あの女がいるといないとでは、この戦いの勝率も段違いだ

【まだ見ぬ戦いに思いをはせつつ。初めて、敵の武運を祈った】
322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/19(木) 22:58:11.40 ID:ZK9jNBxIo
>>320

【遮る光が弱まり、振り向いた先にいたその男は……思いのほか顔立ちが整った青年だった】

【柑橘系の甘酸っぱい香りが漂う整髪料で整えた茶の短髪、真っ赤な瞳に整った鼻筋】
【水色の質素なシャツを白い柄シャツの上から羽織り、腿や脛にダメージがはいった青のジーンズに赤のスニーカー】
【背は結構高めで推定180cmほど、至近距離でみるとなかなかにがっしりした体格なのがわかる】
【首には赤いマフラーを巻いているのが特徴的な年若い青年だ―――そして、なぜか彼のすぐ傍には茶色いトイプードルがいる】

【彼はこん、こん、と棺桶の縁を叩きながら説明を始める】


この棺桶はいつも俺が引きずってる物なんだ。ついでに言うと死人を入れるためのモノじゃないぜ
これはムクが作った万能魔術礼装でさ、空間内に住めるし、戦車の主砲が至近距離で直撃してもヒビ一つ入らない頑丈な防御壁にもなる
戦闘時には武器として使用できるし、変形させるとバイクになったりもするんだぜ!

『――無論、疲れているモンを休ませるのには最適な代物じゃあ。……まぁ、剛の字がそう使うというなら止めはせんわい』


【ちょうど、少女が棺桶に片足つっこんだあたりで、不意打ち気味に彼の傍らにいた子犬がしゃべり始めた!】
【そのことに関するリアクションも待たないまま……少女はすこん!と足元から棺桶に吸い込まれるような感覚を覚えるだろう】
【思ったより中が深い……1mほど下に落ちる感覚を覚えた後、彼女の体はぽふんと何かやわらかい物に着地するだろう】

【到着したのは、なんとベッドの上だった、布団も綺麗に敷いてある】
【ついでに言うと……狭苦しい空間かと思っていたら、あたりを見回すと四畳半くらいの質素な部屋の中に少女はいるのだ】
【電灯、冷蔵庫、机、テレビ、パソコン……本当に家の一室みたいだ。普通と違うのは、部屋の真ん中にはしごがあり、その上に縦長六角形の穴がある事】
【そこから、先ほどの青年が顔をのぞかせている】


結構快適だろ?これが魔術の力だぜ!俺はからっきしだけど!!
ゆっくり休んでいいよ、一日くらいだったらこの空間を貸してあげる。……けど病院とかにはいかなくていいのか?
なんか事情わかんねーけど、調子悪そうだったな?


【おっとりとした雰囲気の気の優しい青年と喋る犬は上から少女を覗きながら、それなりに少女を心配しているようだ】
【寝転がりながらも会話は問題なくできそうだ、話をすることはたやすいだろう】
323 :タオ=イーレイ ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/19(木) 23:05:27.03 ID:GiMNuhM30
>>315

反省、ね。それならまぁ、良い薬になったって言える位の事でしょうねぇ
あの薬が、何か本気でヤバい物の時は別として、それであの男が能力犯罪者にでもなったら、もう笑い話にしかならないでしょうけどねぇ?
分からないもんですよぉ、逆方向に振り切れた時、意外に反動が大きいせいで、ドツボに嵌っちゃうって輩、多いんですからねぇ?

【世間の人間は、どれだけあの光景の「真に意味する所」を読み取れたのだろうか。それは分からない】
【だが、あれを見て笑い話と取るのは二流と言ったイーレイにも、嘲笑してやりたい気分が無い訳ではない】
【あの被害者の今後の行動次第では――――本当に「ただのアホウ」にしかならないのだろう】

(……いやいやいや、分かってますって。今更そんな恥ずかしがられても……なんでしょうねぇ、マリー。可愛いじゃないですかあなた……!)

【視線の意味に気付かれたのだろう。マリーは顔を赤くしてシュンと食事の勢いを下げてしまう】
【その光景があまりに面白かったから、イーレイはフッと軽く微笑みを浮かべる】
【同時に――――先ほどから、ちょっとした事で恥ずかしがるマリーの事を「可愛い」と思っていた】
【かなりの鍛えられた身体に、問題を起こして不名誉除隊になった元軍人。それはイーレイも重々承知なのだが】
【わざと服装に対して揶揄ってみた時のリアクションや、今の恥じらいの仕草が、何とも可愛らしいのだと、イーレイは静かにはしゃいでいた】

――――まぁ、魔女狩りじみた方向に話が転んでしまったら、その時はもうどうしようもないですね
生きるために戦うしかないですよ。その時はもう、えぇ……生き残るために殺すしか、ね
それこそ、『GIFT』が旗印みたいなことになりかねないんですよ。アレが私たちの解放軍だ、なんて……ちょっとぞっとしませんけどね

【その憂慮を、イーレイは『魔女狩り』と表現した。特定の幻想に酔う大衆には、裁かれる者の罪の有りや無しやは、もう関係ないのだ】
【どうも、魔能制限法に賛成している人間たちのヒステリックな叫びは、その構図を思い出させる】
【もし、本当にそんな状況が訪れたなら――――イーレイは、ブラッドオレンジジュースの残りを嚥下しながら、つまらなそうに呟く】
【その時には――――生存競争。もう、何も関係ない、生きるために殺さなければならなくなる、と】

ん、へぇ……なるほど、能力者による自主的な警邏ですか……となると、謂わば『第二のUNITED TRIGGER』って奴ですかね?
アレほど大規模にはいかないでしょうけど……良いんじゃないですかね? こういうのは、草の根的にやる事に価値があるってもんですからね
ただ、それをやるなら早い方が、って奴ですね。周りが「そんなの無くても魔能制限法の運用だけで十分だ」って言い出したら、アウトって奴ですよこりゃ
まだ、流されやすい浮遊層が戸惑っている内に、それを自覚させなきゃ、ねぇ?

【備えのナプキンで口元を拭いながら、イーレイはそのアイディアに感心し、同時に思うところを述べる】
【大衆の理解を促すための啓蒙活動としての、有志による治安維持のための能力者部隊の結成。なるほど確かに面白い】
【第二のUTと表現したが、なんだかUTの活動に陰りが見えている今だからこそ、それをやる意味はありそうだ】
【逆に――――啓蒙を目的とするなら、早い方が良いだろうと、イーレイは付言する。魔能制限法が「前提事実」になる前に、示さなければならないと――――】
324 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/19(木) 23:09:13.30 ID:TOqVYI4O0
>>321

【潰れてはいけない。だけど――潰れてしまいそうだった。不安で。怖くて。どうしたらいいのか分からない。恐ろしくて――、】
【――ずっと、世界の情勢みたいなものには関わらずに生きてきた。それだって――たとえば誰かを倒す。倒して。おしまい。世界は平和になりました、だったら】
【彼女はもっと頑張れたのだろう。だけど――】

…………大会、優勝? ……え、うそ。
聞いてない、よ――、……ウェインさん、今、わたしのお家に、居て。……お部屋。貸してるの。

【はた――と、表情がふっと変わる。それがひどく平和な色合いだったからかえって違和感があった、ぱちりと瞬き一つ、――知らなかったと、表情が言っていて、】
【本人に聞かされていないから知らない――らしい。だけど、そんなの、"そんなもの"だろう。旅人だと言って家を貸した人間の名前なんて、あまり、調べない】
【特に彼女の場合、もっと幼いころは、そんな情報に触れる機会だってなく――だから、本当に、知らなかったらしいのだ。初耳、である、という顔】

――――――――でも。ウェインさんは、今回のことで、絶対に、わたしの味方を、してくれるって……。

【――それで、また、表情がわずかに和らぐ。そうやって考えれば、いろんな形で味方をしてくれるひとがいた。大きな敵を倒すために、ただ効率のいい方法を選ぶだけでも】
【少女自身を気にかけるのだとしても――ほかにも、きっと、味方の数だけ、形があるのだろう。それは間違いなく励ましだった、まだ、全部癒すには、足りないけれど】

……わたしはね。あなたたちに何があったのか、知らないの、わかんないの、だけど――、今はね、味方、だから。
わたしたちがこうやってお話する、みたいに――カエデちゃんとも、お話できる、最初で、最後のチャンスかも、ね……、……。

それとも。あなたたちはこんなふうにお話、したり、しないのかもしれない――そんなつもり、ないのかもしれないけど。

【苛烈だというのは否定が出来なかった。ちょっと怖かった。――それには触れないままで、口に出すのは、ひとつ提案】
【どうせ今なら味方なんだから、お話してみたら――だなんて。当人ではないなら、とんでもないこと言っているかもしれなくても、気づけない】
【だけど――今ならば、味方なのだ。そんなことって、きっと、二度とない。――二人が本当にするかしないかは置いておいて、自分たちがそうであるように】

【こうやって話してみること、出来るんじゃないか、って――】

ギアさんが……特区に? ……特区。そ、っか、――、……特区に。
ケイと……少しだけ、話したよ。わたしはね、能力者だから――行けないねって言ったの、……行きたくないから。
そうしたら、能力者でも、なんにもしなかったら大丈夫だろうって――、でも、ギアさん、遭ったんだ。

地下に病院があって――、そこの、看護師。なのかな――、……カニバディールも、気を付けて。

能力を封じられるとかも、そうだけど……、――こわ、かった、

【――特区。自分は立ち入れないと思っている、それを件の女に言ったら、何もしなければ大丈夫だろうとは言っていた。……多分、それは、本当なのだけど】
【だとしても、到底行く気にはなれなかった――だって明らかに敵たる相手が詰まっている街、だ。そんな場所に行きたくはない、でも、いつか行かないといけないかもしれない】
【ならば。やはりこのUSBは重要だと思う、きちんとしまいこんで――必ず麻季音に渡すと心中で覚悟する。……曽根上ミチカ、という人物については、】

【怖かった――本当に、本当に、そうだったという風に、呟く。相手のことを全く意に介さないような。そのくせに優しくて、ひび割れた心の中に、ふと、しみ込んでこようとする】

通信を暗号化する、とは、聞いたの。だけど、詳しいことは――、

【しゅんと眉が下がる。魔術式はあんまり得意じゃない、なぜって、術式を歪めてしまうことがあるから。だから――詳しくは知らない、ミラに聞いただけだ】
【とはいえ今はこれに頼るしかないのも、事実。口頭は確実でも、こんなふうに呼び出すのは手間が過ぎる。もうこの場所も二度と使えないだろう】
【朽ちたビルの上から見上げる星空はやっぱりきれいだった――"あれ"から、ひどく遠い場所に来てしまった気になる】

――――うん。任せて。

【気負いすぎていない声。不真面目なんじゃない、少し、心に余裕が出来ただけ】
325 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/19(木) 23:21:52.51 ID:mgAL4FQ/o
>>308
[ cc:チームM ALL ]
[ from: 初瀬 麻季音 ]

タイトル:私が行く。
本文:
主よ、我汝に呼ばわる

ソラリスの陽のもとに

---------
上の文面を伝えてください。
何があっても、慌てずに行動してください。
決して本質を見誤らないように。
行動は各々、それぞれだけど 
大集合して全滅だけは勘弁してもらいたいところね。
詳細が決まれば連絡して下さい。

END  


/Mチーム向けメールです
/レス不要です
326 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/19(木) 23:25:57.27 ID:7/j5EmNF0
>>322

【すこん、と綺麗に落ちていく瞬間、彼女の瞳はもふもふを捉えた……かと思えばすぐにぽふっと疲れた身体を包み込んでくれる白い海】
【あれれ、と戸惑うように辺りを見回しやがて目に飛び込んできた光景に目を疑うことになる】

ねえ、私公園にいたよね?

【それは男に対しての問いかけなのか、自分に対して確認しているのか、微妙な声色で紡がれた】
【棺桶はすんなり受け入れたのに、いきなり広がった普通の部屋……いや、かなり上質なお部屋には戸惑いを隠せず、もはや疲れていたことを忘れて立ち上がる】
【そういえば落ちる瞬間に男がなにやら説明をしていたような気がする。この棺桶はとにかく強くてすごい。多分そんな感じの話】
【確かに驚くような話だったのだけど。少女は自分の身体の心配をしてくれている男の声に気づくと、急いでそこに駆け寄った】
【はしごを両手で掴み、上を見上げる。明るいところでみれば大人びた顔つきの白い肌をもつ少女だということがわかる。しかしその顔は強張っていて】
【自分をここに落とした……いや、落としてくれた男と目があえば男の質問を遮るように彼女は言うのだった】

ねえ、待って、ぬいぐるみが……ぬいぐるみがしゃべったよね!?

【トイプードルを知らないのか、犬だと思えなかったのか、彼女は視界に入ったもふもふをぬいぐるみと表現した】


お兄さんとそのぬいぐるみちゃんはこっちに来れないの?
こっちきてよー!はーやーくー!

【彼女の顔立ちに似合わない子供っぽい喋り方。強張った顔つきがだんだん緩んで、期待とときめきを含んだ視線をそのぬいぐるみ(と、彼女は思っている)の持ち主と思われる男に手招きして】


327 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/19(木) 23:50:57.84 ID:ZK9jNBxIo
>>326

おう、まだ公園にいるぞ。棺桶はまだ公園に置いたままだからな
スゲーだろ?驚いてるな?俺も初めて見たときお前とおんなじくらい驚いたんだぜ
このムクが……あーっと、ムクっていうか、まずここにいるこいつは犬だよ、本物の犬。トイプードルって歩くとすぐぬいぐるみみたいって言われるよな


【ひょい、と子犬を肩にのせると、青年は彼女に招かれた通り、跳躍とともに少女の頭の上を飛び越えてはしごに寄る彼女の背後に飛び移るだろう】
【続いて、机の近くの椅子へと足を運んで腰かけると、少女のほうに向きなおる】
【肩の子犬を机の上にのせると、犬はかりかりと首の後ろを後ろ足でかき終わるとそのまま前足でぽふん、と机をたたく】

【すると、頭上の出入口がひとりでに閉じてしまうだろう。外の棺桶の扉が閉じたらしい】
【犬はそのままゆっくり机に伏せると、少女の方に顔を向ける】


んじゃ、まずは自己紹介するぜ。俺は剛田 剛太郎
王立図書館の警備員をやってる。あそこには結構大事な知識が眠ってるから悪いやつが狙ったりするんだ
だから、荒事だけがとりえの俺の仕事としてムクに紹介してもらったってわけ

で、ムクってのはこの犬で喋ってる魔術師の爺さん。遠くの山から魔術で愛犬に喋らせてるんだ
この犬はパティってんだけど、プーラの娘で母犬が老いはじめたから荒事が難しくなってきたんでムクの傍にいさせてる代わりに
こいつがムクの使い魔代わりにムクの言葉のメッセンジャーになってるんだ

『魔術協会の大山 無玖と言う。見ての通り、犬を使ってしゃべったりこういう魔術礼装を作って生計をたてちょる魔術師じゃあ
お人よしのコイツに付き合って今お前さんの体調をみちょる……楽にせい』

そのベッドに腰掛けていいぜ。俺のだけど。気に入らないなら椅子を用意するけどな
それで、お前は名前なんていうんだ?体調悪そうだったけどなにかあったのか?


【初対面でありながらあまり気にする様子もなく、屈託ない笑みを浮かべながら剛太郎と名乗る青年はムクと共に他愛のない会話を始めるだろう】
【同時に、名前と身分を聞いてくる。いったい何があったのか聞いてみない事には事情がわからないのだから】
328 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 00:05:01.57 ID:WAGMmfFY0
>>327

犬……これが、犬……

【かりかりと首をかく姿は確かに犬だ。しかし彼女が想像する犬は自分の腰くらいまで高さがあってもっと土に塗れていて顔もシュッとしていて……と、まで考えてふるふると頭をふる】
【なんとなくだけど、この誠実そうな男が犬と言っているのだから犬なのだろう】
【どう見ても本当にぬいぐるみなのだけど、その犬が喋り出すと同時にビクッと薄い肩を揺らすが、なにせ見た目がぬいぐるみだ。だんだん恐怖心も薄れ自己紹介をするムクちゃん……いや無玖じょ】
329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/20(金) 00:16:51.85 ID:hiDob1EIo
>>323

「全身に刃を生やしていれば、誰が見ても能力者って気づくものね……」
「まあ、後は彼の行動次第でしょう。犯罪でも起こしてしまえば、後はどうなるか分かってるでしょうし」


【あの被害者の男は、今後どうしていきていくのであろうか】
【能力者であることはスクラップズの手によって晒されてしまった故】
【人目を避けて生きていくか、手に入れた異能で人を傷つけていくのか──】


【彼女が内心はしゃいでいたことに気づかず、頬を紅潮させたまま】
【今にも湯気が上がりそうな顔からは、その恥じらいを感じることもできるだろう】
【綺麗にフォークとナイフを並べると、ひとつ咳払いして彼女の方を向いた】


「そう、ね……。生きるために戦うのだから、致し方ないわ」
「私達にとって、生き残ることが最大の目的。何かなければ、それが一番なんだけどね」


【生存競争が始まったのなら、それを止める術はないだろう──】
【そうなれば生き残るために精一杯の努力をするまで。魔防法が成立すれば、影で生きていくしかないだろう】
【何もかもを、自らが生存する為に殺すしかない。そうなるのは、とても悲しいことと思えて──】


「UNITED TRIGGERほど大規模にはならないでしょうね。あくまで小規模の自警団ってところかしら」
「ええ、何なら今週から活動を始めようと思ってるわ」
「とにかく能力者にはいい人もいるってイメージを植え付けないとね」


【治安維持と、能力者に対するイメージを向上させるための啓蒙活動】
【それを両立させうる組織として、可及的速やかに発足させるつもりだった】
【教会を基盤として、神の救いを市民に与えていく。その代弁者が能力者だというつもりはないのだけど──】


「それじゃ、そろそろ行きましょうか。食べ終わってからずっといるのも迷惑でしょうし──」
330 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 00:17:45.11 ID:WAGMmfFY0

>>327

犬……これが、犬……

【かりかりと首をかく姿は確かに犬だ。しかし彼女が想像する犬は自分の腰くらいまで高さがあってもっと土に塗れていて顔もシュッとしていて……と、まで考えてふるふると頭をふる】
【なんとなくだけど、この誠実そうな男が犬と言っているのだから犬なのだろう】
【どう見ても本当にぬいぐるみなのだけど、その犬が喋り出すと同時にビクッと薄い肩を揺らすが、なにせ見た目がぬいぐるみだ。だんだん恐怖心も薄れ自己紹介をするムクちゃん……いや無玖さんと呼んだ方が正しいのだろうか、そのトイプードルに顔を近づける】

ムクさんと剛田さん、ね!
とてもわかりやすくて、素敵な自己紹介ありがとう!
あなたたちとは仲良くなれそうな気がする!
私はクローディア。好きに呼んでくれたまえ!

【きらっと表情が輝いた。王立図書館とか礼装とか、よくわからない単語ばかりなんだけど、初対面の自分にここまで教えてくれた彼らが悪い人たちのわけがない、と判断して】
【自分の胸に手を添え、名前を名乗る】
【そこまでは良かったが、そのあとはうーん、と首を傾げて、少し困ったように】


なんていうか、これ以上はあなた達みたいに立派な紹介ができる自信がないわ、私。
特に特徴もないし、何もすごいことなんてできないし。
警備員でもなければ喋るわんちゃんでもないわ……


【と、がっくりと肩を落とす。なんの面白みのない自分に落胆したのだろう】
【でも、ムクさんが体調を見てくれると言えば目を輝かせ、全く抵抗なく彼のベッドに座るのだった】

ただただ歩きすぎただけなの。家からずーっと。二日くらい。
でもそうね、多分あと三歩歩いたら両足が折れちゃうかもしれないなあ

【といってパタパタと足を揺らして見せて】


/>>328 途中で送信押しちゃいましたすみません…こちらでお願いします
331 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2018/04/20(金) 00:35:44.40 ID:KKBxmmlqo
>>324
【そう、それほど単純な話ならどれだけ楽だったか。実際は、敵は世論を操作し、能力者たちを世界そのものの敵としようとしている】
【やがて、この世界を支配する。合法的に、いや彼らこそがすべての法となる】
【そんな相手だから、自分のような悪党の力も必要とされるのだ】

知らなかったか? もうずいぶんと前、第三回大会の時だったか。私がウェインの名を知ったのは、その大会の映像でだ
まさかそんな男が、お前の家に部屋まで間借りしているとは。数奇なものだな

【語りながら、眼前の少女のあまりの無垢に驚く。自身に語った過去の一端。これまでのこと】
【彼女の苦境は、世の中の動きとはまた違った世界でのことだったのだろう。】
【そんな彼女が、何の因果か巨大な陰謀に巻き込まれ、自身の繋がりを辿って同志を結び付けた。この世界はなんと不可思議なのだろう】

……ならば、それで十分だな。この戦いの間だけ味方である、とわかればそれでいい
この繋がりは、そもそもがそういうものなのだから

【彼女が表情を緩めれば、異形も同じようにする。そう、呉越同舟。どんな立場にあろうと、目的は同じ】
【癒しや励ましも、それぞれの形。それでいい。この世界に、全く同じものなどあり得ないのだから】

間違いないな。対話するなら、この機会が最後だろう。彼女の方に、その気があればの話だが

……少なくとも、お前と私のようにはいかないだろうが

【鈴の音が紡ぐ提案には、脳裏にその光景を浮かべてみながら頷く。話すにしても、事務的なものか恨み事を交えてになりそうなものだが】
【何せ、手下たちと共によってたかって襲い掛かり、その後は彼女と繋がりが深いだろうブラックハートとも戦っている】
【今の特殊な状況下にあってすら、不倶戴天の敵。だが、それゆえに、これは最後の機会】
【いずれ、そのような時が来ればどうなるか。異形としては、あまりいい予感はしていなかった】


……一応は、な。登録さえ受ければ、能力者でも入ることは出来るようだ。歓迎されるかは別だが
ひどいものだったらしいぞ。街中に監視カメラやスピーカーが仕掛けられていたらしい。まさに網の中だ

……公安三課と共に、偶然曽根上を見かけて追跡したが、気付かれたと
尾行に不備はなかったようだが、それでも気付かれた。不気味極まりない

……ああ、気を付けよう。互いにな
恐れる気持ちは大切だ、鈴音。捕われるのはまずいが、敵の脅威を正しく認識することは、間違いなく有用だ

【恐ろしい。ギアも、開口一番そう言った。相手は底の見えない深淵。未知ほど恐るべきものがあろうか】
【しかしそれでも、立ち向かわねばならない。いずれは、攻め込まなければならないかもしれない】
【ならば、知っておかなければ。恐怖を知りながら、恐怖に立ち向かう者とならねばならない】

【踏みにじっておきながら、優しく忍び寄る。まさに悪魔の手口と言えるだろう】


そうか……だが、これが今は一番確実な方法だ。ならば、これに頼るほかないな
疑いすぎるのも、枷となる

【頷きながら、指輪を眺める。魔術には、異形も明るくない。ならば、これをもたらした顔も知らない誰かを信じるしかない】
【いつかの思い出の場所。あれから遠くへ来たものだ。異形も星を見上げる。星だけは、あの日と変わらない】
【敵と味方に別れれば。ここに来ることも、なくなるだろう。ちょうどいい、ともいえるかもしれない】


……焦燥が取れてきたな。それでこそだ、鈴音
この戦いの間は、お前の武運を祈る。生きて帰ってこい

さて。ならば、この思い出の場所にも別れを告げるとしようか

【最後に、もう一度夜空を見上げる。吸い込まれそうな、満天の星空】
332 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/20(金) 00:47:06.64 ID:xO8Ydapgo
>>330

そんなかしこまらないでもいいぜ、そっちも普通に剛太郎って呼びなよ
よろしくな、クローディア!今日はゆっくり休んできな、困ったときは助け合いだ

『まったく……お代くらいとりゃあいいもんを、お人よしが
……しかしお前さんトイプードルそのものを見るのが初めてか?もしかして……ふん、どうじゃあワシ自らトリミングしたこの毛並み
愛玩犬の頂点に君臨する犬種にふさわしい愛らしさじゃろう』


【屈託ない笑顔で気安く自己紹介する剛太郎に、クローディア】
【こんな親切、普通なら裏がありそうなものだが……どうもそういう訳でもないらしい】
【まさかこいつら、――――いや正確には剛太郎一人だが、こいつ特に何の理由もなくクローディアを助けたというのか?】


いやまぁ、別に面白い事をやってほしいから助けたわけじゃあないんだ
困ってる奴がいたら助けてやれってガキの頃から母ちゃんに教わったからやってんだよ、ずっとな

『待て、お前さん家から丸二日歩いたのか?結構体力あるじゃねえか……
じゃがそれから宿も取らず二日間もなにしちょったんじゃあ?まさかとは思うが家の場所がわかんなくなっちまっとるんじゃないだろうな』

……なんだ?迷子?場所さえ教えてくれりゃあ俺がこのまま送ってってやるけど


【家の場所を言えば、そこまで送る事までおまけしてくれる……なんて気前のいい男だ、騙されて何かとられなければいいが】
【どんな事情があるかはまだわかってないが、困っているなら何かしらの相談のひとつくらいは承ってくれそうだ】
【その後、パタパタ足を震わせてるのを見ながら剛太郎は頬をかきながら言うだろう】


おう、なんならストレッチでもしてやろーか?ムクに符とかも用意させて回復させてもいいけど

『おいお前、コフィンはお前に貸しとるからいいが勝手に人のモンを使うな!親切は一人でやらんかい!!』
いいよ、じゃあ俺の手持ちから使うし。どうする?


【足の痛みも軽減してくれるらしい、至れり尽くせりか】
333 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/20(金) 01:02:00.78 ID:UbPLRLnn0
>>331

…………知らない。ウェインさんとは――、廃墟、みたいな街であったの。それで……、その時に、ね。
別の世界から来たって言う、エヌってひとと、あって――、エヌは、ディストピア、みたいな世界から、来たっていうの。
機関……ただの"機関"が支配する、世界。それで――その機関が、この世界に、侵略しようとして――、ウェインさんと一緒に、エヌと、追い返したの、

去年の暮れくらい……だよ。

【第三回――、それって何年くらい前だろう。分からないなら思い浮かびもしない。そういえば最近大会って聞かないなぁとか、それくらいの感想しかない】
【それに、こんな状況ではしばらくないと思われた。確かに強いひとだとは思っていたけど。優勝……とまで聞けば、なんだか、もぞもぞする、失礼じゃなかったかって】
【だけど同時に口にするのは――また違ったこと。ウェインとの出会いの話。だけれど何か不穏に思えた、今の現状に、どこか似通うように思えたのだ】

【"機関"に支配されたディストピアから来た青年。その世界からの侵略。一度防いだのだという。――それは、本当に、無関係の話なのか?】

だけど……カエデちゃん、優しい子だよ。エナちゃんのことね、心配して――、
……そう、だね。わたしたちはね、――ちょっとね、変すぎるみたい。……どうしてかな、初めて会った時は、わたしたち、違ったからかな――。

【――いつか出会った時、彼は数字を持たなかった。いつか出会った時、彼女は、なんでもない、少女だった】
【それがいつしか数字を手に入れて。いつか、正義の名に加わるようになって。だけど、隠れて――そう、星を見た。もうすぐでこの関係が終わりだと、分かりながら】
【そんな現実から一時目を逸らすみたいに、星を見たのだった。――ならば今は本当にただの、欄外。いつかまた本筋が始まる、そうなったら、殺し合う】
【気づくだろうか。昔の話をするとき、少女の表情は穏やかだった。過去に今は関係ない。だから、昔の話をするときは、――ひどく、落ち着く。それくらいに、疲れてしまって】

登録――、じゃあ、やっぱり、わたしは……無理、だね。きっと。……だってね、わたしね、どこにも存在しないひとなの、戸籍とか、ないし――。
そういうの……きっと必要、でしょ? それに。――――そんなのばかしょうじきにやったら、ほんとに、筒抜けなの。

監視カメラとスピーカー……。……公安三課。鵺ちゃん? この前……会ったよ。指輪を渡した。

【登録が必要なのだと聞けば。吐息が一つ、「やっぱり無理だね」なんて、少し自嘲めく。――その"登録"がどんなものなのか、分からないけれど】
【全く何の個人情報も必要がないと言うことは、ありえないだろう。むしろ黒幕のことだ、何から何まで必要で、何から何まで、管理しようとしてくるはず】
【――ならば。少女のように"存在しない"モノは混じりこめない。――死ねない彼女はすでにいつか人間としても死んでいた。それでも扱いは"行方不明"のはずだけど――】

【やはり特区については、ほかの誰かに任せるしかない。三課と聞けばとある名前を浮かべるけど――相手も知っている名前だが、その人物ではない、とは知らないまま】

……ん、帰って来る。"死んだの"拾いに来てもらうの、悪いもの、――、今日みたいに、どこで待ってる、って言えないし。
だからね――、あなたも。気を付けてね、拾いに行くの、大変だから。…………、――うん。

【一人きりで抱え込んでいたより、楽になっていた。どうしようもないと思っていた、これしかないと思っていた正解さえも、すり替えられて】
【ならわずかに目を細めてみせるのが返事だった。生きて帰ってこい――分かりやすい言葉に小さく頷く。続くのはどこかからかう声音、お願いするのは大変だからって】
【だけどそれはお互い様なら、こちらからも、相手の無事を願う。――本当はそんな面倒くさいからとかじゃなくて、相手のこと、敵であるのは分かりながら、どこか、特別で】

【――相手がそうしたのを真似るように、星空を見上げる。あの時と、同じ景色。……そして、これから先に、きっと二人で見ることのない、景色】
【あれが最後であるはずだった。なら今はとっておきの番外編。――「あのお星さまの名前、何?」――いっとう大きな星を指差して尋ねる。それで、終わりにするつもりだった】
334 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 01:21:27.06 ID:WAGMmfFY0
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335 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) :2018/04/20(金) 01:24:55.84 ID:WAGMmfFY0
>>332

じゃぁ遠慮なく剛太郎って呼ばせてもらうぞ!
たぶん、剛太郎のほうが年上だと思うけど。そこらへんは私、気にしないから安心して!


【たぶん、その台詞は彼女が言っていいものではないのだろうが御構い無しだ。聞き慣れない名前ねー、なんてのんきに呟きながらクスッと笑って】

でもムクさんが言うことは間違ってもいないし大袈裟でもないと思うの
愛玩犬?の頂点?うん、まさしくって感じね
触ったらそのふわふわは崩れてしまうのかしら……あ、でも優しくなでなでするから触らせてくれても……いいんだよ?

【切れ長の瞳を細め、いたずらっぽく笑う】
【本当はぎゅーっと抱きしめてその毛並みに顔を埋めてすりすりしてみたいものだが、でもその前に、だ】

まだ会って数分だけど、剛太郎がとても親切で素敵な人だってわかるもの。
剛太郎をこんな風にお育てになったお母様はとても良い人なんでしょうね、容易に想像できるなあ
でも、親切すぎるのも考えものだと思わない?
もし私が大変な悪人でこうやってくつろいでると見せかけて剛太郎達のことをぐわぁぁぁあって!!!

【両手を広げて剛太郎とムクを威嚇する】
【手をあげるだけで立ち上がろうとしない所をみると襲う気なんて一切ないのがわかるのだけど】
【と、その格好のまま。後ろにぽふっと倒れて。ふわふわのベッドが気に入ったのか左右にゆっくり転がりながらその感触を楽しみだし】


336 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/20(金) 01:25:41.89 ID:WAGMmfFY0
>>335
/分割します
337 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 01:33:35.24 ID:WAGMmfFY0
そうね……二日だと思う
月が二回……いや、三回だったかな……
それくらい登ったのは見たから
宿の取り方なんてわからないし、食べ物もなんか変なのしかないからあ
でも迷子ではけしてないの!だから家まで送るのも不要!
でも……でも……

【ベッドから投げ出していた足をゆっくりその布団の上に乗せて】
【完全にうつ伏せになったその姿は自身の頭から被っている白いヴェールで覆われ、毛布と殆ど一体化したかのように綺麗に埋まっている】
【ほわぁぁと気の抜けるようなため息をつけば、顔だけを二人の方に向けた】
【その表情は悲しいくらいに曇って、今にも泣き出しそうにみえる。そんな顔のまま、彼女はまるで最後の力を振り絞るかのようなか細い声で言うのだった】

でも……ストレッチは必要……
剛太郎は私の疲れて今にも崩れそうな身体を……
ムクさんは私の折れそうな心を……癒してくれ……
あぁでもお金はあんまりないの……あー悲しいわ


338 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/20(金) 01:54:57.50 ID:xO8Ydapgo
>>335

『……やさしくやってやれよ、手荒な事をすればワシが許さん。さあお行きパティ
あの嬢ちゃんと遊んでやりなさい』

【自らの口から発せられている飼い主の声に従うように、ムク、否パティは机からひょい、と飛び降りると】
【クローディアのすぐ横に向けて歩き出し身を摺り寄せて背をクローディアに向けるだろう、背を撫でろということか】

【ぐわぁぁぁ!と手を挙げて吠えるクローディアに対して剛太郎は椅子の上で胡坐をかきながら】


心配すんな、俺は強いから
これでも長年鍛えてるからな。能力者だって何人も倒してるんだぜ、本当に強いやつはムクがいて初めて勝てるんだけどな

クローディアこそ、どれだけ自分の身を守れるかしらねーけどこんなどんなやばいやつがうろついてるかわからないところを
一人でうろうろ出来るあたりそれなりに護身はできるんだろ?


【この辺を一人で歩けるあたり、それなりに腕は立つものと勝手に思っていたが】
【そもそも、彼女は何か普段会う人物と比べてなにか様子がおかしい……そもそもこんな若い女が一人で夜道をうろついているのだ?】
【とりあえず罠だったとしても迎撃できるから、という余裕で剛太郎たちは声をかけたようなのだが】


『(……おい剛の字、なんかこいつおかしくないかのう?宿の取り方も知らない、食べ物もまともに調達できない
なのに家まで送るなじゃと……?こいつもしかして家出でもしたんと違うか?)』

(おいそんな疑ってやるなよ、本当に苦しんで行き倒れさせるよりはずっといいじゃねーか、
無事俺たちが保護したんだから、拠点か何かに行きつくまで面倒見てやろうよ)
『(お前どこまで気楽な野郎じゃあ!?)』


ああ、いいぜ……おら、足だしな、ぐーっと伸ばしてやるよ

『ゲンキンな小娘じゃのう……』


【不愛想なムクに対して、剛太郎はまったく警戒することなく、クローディアの足に手を伸ばし、小脇に抱えようとし始めるだろう】

/おっと、ちょっといい時間になってまいりましたので続きは明日以降でも大丈夫でしょうか?
339 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/20(金) 02:11:22.12 ID:xO8Ydapgo
/いや失礼、体力が限界なのでここで落ちます……お疲れさまでした……
340 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2018/04/20(金) 02:13:28.25 ID:KKBxmmlqo
>>333
知り合ったのはつい最近のことだったのか……この戦いの直前に、とは。ますます強運だな
別の世界……エヌ……? 異世界人が訪れることはままあることだが……
さらりと、世界を救っていたのだなお前たちは

ディストピア。侵略。機関による支配……それではまるで、『黒幕』側が勝利を収めた未来のようだ
どうにも嫌な予感のする話だな、それは。今の状況に、無関係なのか……?

【ウェインほどの実力者なら、自分の功績を鼻にかけたりはしないだろう】
【強者が集う大会での優勝経験者ともなれば、なおさら。会ってもいないが、異形はそんな気がしていた】

【しかし、それ以上に興味を引いたのはその時の奇怪な体験の話。当たり前にように語られる救世の事実に驚きつつ】
【鈴音と同じように、疑念を口にする。まるで、未来。このままいけば行き当たる、同じ時間軸の話のようにすら思えた】
【あるいは、それにも『黒幕』は噛んでいるのかもしれない。背筋を悪寒が走る】


エナちゃん……ファラエナのことかね。彼女とは、私も一度会った。ちょうどこんな、ビルの屋上で
勘違いしてくれるなよ、会話しただけだ。彼女は、私や私の仲間とまで友達になろうと、私ともう友達になったとまで言い放ったよ
私が、どういう存在なのか知った上で。ファラエナは少々、純粋すぎる。ラベンダァイスが心配するのも、無理はあるまい

――――そうだな。初めて会ったあの裏町では、我々はただの鈴音とただの下っ端機関員の男でしかなかった
あの日から、ここまで。恐らくは、他に二つとない関係性だろう

【追憶。現在に関係なく、そこに在り続けてくれるもの。あまりに遠かったが、それゆえに今を慰めるには十分だった】
【この例外の時が終われば、再び敵味方に戻るという未来にも。あまりに巨大な敵を前にした現在にも】
【関わることなく、過去はあり続けてくれる。それは、幸せなことなのかもしれない。あの星々が変わらないことと同じくらいに】


……ギアも公安三課も、登録するより前に曽根上の追跡に入ったようだから、詳しくはわからないが
恐らく、そうなるだろうな。何せ、彼奴等は管理するのが大好きだ。彼奴等に身分を晒すことは、愚策と言うほかない
どのみち、行って面白いところではないからな。そちらは、他に任せておくのがいいだろう

鵺と会ったのかね。船では挨拶もそこそこに、慌てて逃げ出したからあまり話せなかったのだが
元気そうで何よりだな。ギアと共にカミス・シティに潜り込んだのは、別の人間だがね。確か、初とかいったか

指輪を渡したなら、今回の件は伝わっているな。彼奴も、襲撃に参加するかもしれない

【語られるのは、鈴音自身の抱える空虚。そして、またもや奇妙な縁。存在しない鈴音と、公安の忍者との出会い】
【異形はそこにはいなかったが、それでも今双方と面識を持ち。こうして同じ敵に立ち向かう】


ふ、ふ。こんな会話が出来るのも我々くらいだろうな。死して屍を拾うことが、先につなげる必須条件だというのだから
ああ、十分に用心しよう。この図体なら、他よりは見つけやすいだろうが、それでも手間は手間だからな

【敵と味方でありながら、互いの重荷を今だけは分かち合う。彼女の覚悟を踏みにじったにしては、代償にもならない事実】
【彼女のからかうような言葉には、異形も笑って頷いて見せた。互いに同じ。面倒だから、という気持ちはなく】
【ただ、今だけは。心から相手の無事を祈る。いつか敵に戻る、その日まで】

【そうして、最後のひと時が。この二人がこうする、おそらくは最後のひと時が訪れる】
【番外編。最終回の後、たった一度の。「スピカだな。おとめ座で最も明るい星、女神が持った麦の穂の穂先だ」】

【「ひしゃくの形をした北斗七星の柄の部分から線を繋ぐと、春の大曲線が浮かび上がる」。そう蛇足も語って】
【おとめの握る麦の穂先。尖った先端。それは『黒幕』に向ける切っ先か、己を貫く諸刃の剣か】

【その答えは出ないまま。異形は、その最後のやり取りを終えれば。鈴音に「それでは、ごきげんよう」と別れの挨拶を告げて踵を返すことになるだろう】
【この夜空とは似ても似つかない、汚濁渦巻く地下の闇へと。己のなすべきをなすために】

【満天の星空は、それをただ見守っている。何も変わらず。キラキラと輝き続けて】

/こんなところでしょうか? 長時間のお付き合い、本当にありがとうございました!
341 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 02:19:14.62 ID:WAGMmfFY0
>>338
わっ、きたー!
……おお、見た目通りのもふもふ感!
そして意外と潰れにくい!

【駆け寄ってきたパティを何とか首だけをあげて迎える】
【向けられた背中を優しく優しく撫でれば、その触り心地に 少し顔に生気が戻ったか……口角も上がり、?もほんのり桃色に染まる】
【ムクが怪しんでいることなど全く感じ取れない彼女は気の済むまでその背中を撫でてやがて「ありがとー」とパティにお礼を言いって】
【そして剛太郎の話を聞けば納得したように喋り出す】

確かに剛太郎、とても強そうだもの!
私が襲ったところで秒で返り討ちね
護身……は、そうね、うーん、できないわ!
もしこんな何も持っていない私を倒そうなんて思う人がいたなら
それは素直に倒されてあげてもいいのだわ

【生に執着しないのか、それとも何も失うものはないのか】
【様同然のように彼女はそんなことを言えば自分の被っていた薔薇の飾りがついたヴェールをむんずと掴んで】
【すぽっ、と取ったかと思えばそれをそのままベッドの下に投げつける】
【腰まで長く伸ばされた髪は綺麗に切りそろえられているのだが、今は転がった後……だいぶボサボサになってしまっている】
【ライトの下で見ればその青味がかかった黒髪がよくわかる。なんだか夜の海みたいな不思議な色をしていた】

わーい、じゃあストレッチよろしく!
ずっと身体が痛いのは辛いものね

【やられるのは怖くないが痛いのは嫌らしい】
【大人しく剛太郎の言う通りに足を出すのだろう】
【ストレッチが始まればされるがままに伸ばされることになるが、痛みを感じればたぶん、剛太郎は彼女に怒られる事になるのだろうが……】

/了解です!明日お返事お待ちしております

342 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/20(金) 02:44:51.81 ID:UbPLRLnn0
>>340

【――世界を救ったこと。それについて少女は自覚がない、あくまで、居合わせた……という思いが強いのだろう。相手の言葉に、はてと眼を細めたが】

……うん。だから、今度――エヌに会えたら、話すよ。そのこと……このこと。
エヌは、サンドイッチをね、知っていたけど――知らなかったの。お酒のこととかも、知らなくて。……そういう世界から、来たの。

ねえ、そんなところが、この世界の未来かもしれないなら……――、やっぱり、こんなの、

【彼はきっと何かを知っている。サンドイッチというものが現存しない世界、そんなの、"どうかしている"】
【"料理"は食事をするひとを喜ばすためのもの。それが他人だって、自分だって、おいしいものを食べて、嬉しくて、そうであるべきだ】
【だから――嫌だった。そんな風に、当たり前に思い浮かぶ食べ物が、消えてしまった世界。だって――エヌは、知っていた。エヌの世界にも、あったのだ、なのに、消されてしまった】
【――――それは、怖かった。負けられないと思う。そんなの絶対に許せないと思う。だけど――敵うのかな、って、どうしても、思ってしまいそうに、なって】

…………そう、だろうね、あの子は――、そういう子、なの、
いい子だけど――、ああ。ええと、ううん……悪口をしたいわけじゃ、ないんだけど、わたしも、昔、ちょっと――……、えっと。

……その、しばらくね、着信拒否、みたいに、してたから……。

【――ひどく言いづらそうだった。純粋すぎる――そのあまりに、あの幼子は、相手の気持ちを無視しがちだ。今は放っておいてと訴えても、それをしてくれない】
【この少女をしてこんな顔でこんなこと言わせるくらいには強烈らしい――と言っても。昔の少女を思い出したなら、なるほど、やりそう……ではあった。今はずいぶんと丸くなって】

――だけどね、今じゃ機関で一番有名だよ。多分だけど――、出世したの、だけどね……だから、ね。

黒幕のこと。円卓のこと。終わったら……、UNITED TRIGGER(わたしたち)があなたたちのこと、終わらせる。
どんなふうに考えるのか……知ってる。どんなふうに殺せば、死ぬのかも。……全部全部、何もかも、教えてくれたとは、思わないけど――。

――――覚悟をしていて。それまでね、生きてなくっちゃ嫌だよ。

【冗談めかした口ぶり。正体も何にも分からないロジェクトなんかより。結局会ったことない円卓の六罪王より。彼の方がよっぽど有名で、いろんなことをやった、と思う】
【これからのことじゃない。今は昔のことを考えているから、これでいい。今より昔に彼が何をしたかって。どれだけ悪いかって、考える話だから――だけど】
【いつまでも昔の話もしてられない。今があって、未来がある。未来が来た時に、きっと彼女は驚異になるだろう、なんせ、いろいろな話を聞かせてしまった。殺し方までも】
【だけどそれはこちらも同じ――だけどそれを役立てるためにも。約束を果たすためにも。生きていてと願うし、生きていると約束する――いつ死ぬかなんてわからない世界だけど】

【自分たち以外に、自分たちは殺せないと思う。――初見殺しと一緒だった、殺せば死ぬって思うような、常識にとらわれるひとたちになんて、負けない】

【――――目を細めて、彼を見上げる。いつかの木箱と同じだった、自分じゃあ持ち上げられないものでも、ひょいと持ち上げてしまう。それだって、現実は、あんまりに重たくて】
【ならば二人で半分こ。敵と味方でもどこか似通う二人なら、これくらいは、多分、許してもらえる。誰にか――は分からない、セリーナでさえ、これを判断してほしくはないように思えて】

【「スピカって名前、聞いたことあるよ」――「おとめ座の星なのはね、初めて知った」――「大曲線なんて、あるんだ」――「春の大三角形はどこ?」】
【――ひどく、穏やかな時間だった。漫画の単行本のおしまいに描かれたひどく穏やかな幕間みたい、本編が始まったら、また、全く世界になる。だからこそ、意味がある】
【どんな世界で生きるどんなひとだって。ふっと。お星さまの話をしたっていいだろう。本編でそれが許されないなら、幕間の数ページだって、それが許されないはずは、ない】
【蛇足にもう一つだけ質問を突っ込んで。それなら足どころか手まで付けたすみたい、とかげみたいな謎の生き物を作り上げて、――それも、教えてもらったなら、泡沫もはじける時間】

【――――ごきげんよう】
【鈴の声がささめいて――最後に一人。星空を見つめた。あれがスピカ。――次に星空を見上げた時も、それを思い出せるように。繰り返して、呟いて】

/おつかれさまでした!
343 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/20(金) 03:13:59.93 ID:ukKjA9GZ0
【路地裏】
【もう少しだけ早い時間なら、まだ辛うじて開いている店のあかりのおこぼれが届く程度】
【それくらいには、申し訳程度には明るいその場所も――今となっては真っ暗闇】
【そんな中、ぼうと光るヒトダマみたいな不自然な光があった】

(…………今、何月何日、何曜日? 何時?)
(そういうのもう、ぜんぜんわからなくなっちゃった……)
(……、……いつになるのかな、「アレ」。あーあ、あたし、何されるんだろう……)

【発光体の正体はスマートフォンのブルーライト。ならば、それの持ち主がいるはずで】
【それはひとりの少女だった。ぶかぶかの黒いパーカー、フードまできっちり被ったなら】
【ライトに照らされる顔の白さと、瞳の赤色だけがぼうと照らされて】
【あとは全部暗闇に融けて見えなくなっていた。側から見れば、ホラーじみた風景】

【――スマホの画面を見下ろす視線はひどく冷たく、無感情】
【操作する指先すらそんなに複雑な動きはしていない、せいぜい上から下へスワイプを繰り返すくらい】
【そんな感じで、つまらなさそうに画面を見続けて――――はあ、と溜息を吐いた】

…………お腹すいたし、寒っ……

【春はこんなに深くなったのに、夜はまだ少し冷える】
【そんな当たり前のことをようやく実感したのか、少女は自身の二の腕を掻き抱くようにして、握りしめ】
【――こつん、ずりり。歩き出す足音は硬質なもの、おそらくヒールによるものだが】
【聞いた感じ、細いヒールが立てるような鋭い音ではない。だとしたら、この音は――】


//眠れないので投下するだけするみたいなやつです、お昼頃からお返しできると思いますん
344 : ◆DqFTH.xnGs [saga]:2018/04/20(金) 12:12:14.57 ID:EzRMk7AhO
>>308
【Cc:M】
【送信者:ミラ・クラァケ】


曽根上殺しには乗るぜ。櫻の軍人さんも乗り気だ
奴さん、厳島っつったか。捕獲なんかじゃ生温いってやっと気付いてくれたぜ

喰い荒らすぞ、曽根上も黒幕も、全部


【──END──】


【TO:カニバディール】
【送信者:ミラ・クラァケ】

あんたからメールが来るってことは、指輪は受け取ったんだな、カニバディール
あたしはミラ。誰かから名前くらいは聞いてるか?
曽根上の件はメールの通りだ。でも別件で、あんたと話がある
その内会おうぜ。顔合わせも兼ねて、よぉ


【──END──】
345 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/20(金) 13:20:14.69 ID:hiDob1EIo
>>343

>>343

【夜もすっかり深くなり、街灯以外の灯りはどこかに消えていた】
【月明かりがぼうっと表路地を照らしても、裏路地までは見えもしない】
【丑三つ時の時間帯、何が出てもおかしくないのだけど──着物を羽織った女が一人、路地を歩いていた】


【口元には薄い笑みを浮かべ、辺りを悠然と見回すかのように】
【着物の胸元ははだけて、腰まで伸びた漆色の髪はところどころハネていた】
【帯もどこか緩んでいるように見受けられ──清純な女性の着付けとは、大きく異なっていた】


「あらぁ、あの光は何かしら……?」


【ふと、鬼火のような──ぼうっとした何かが目に入った】
【確かに光を放っていたそれをじっと見れば、やはりそれは位置を変えずに】
【その正体を知るべく、ゆっくりと路地裏へと歩みを進めていく。かつ、かつと下駄が規則正しい音を刻んで】


【暫く経てば、光源の近くに人影がいることに気づく。それに可愛い声と足音も】
【その人物が立てる音は靴であろうが、何かノイズが混じっているようにも聞こえた】
【──“何か”が、擦れる音。その正体は分からないものの、決して靴の音である筈がない】


「そこにいるのはぁ……、一体だぁれ?」


【口許の歪みを緩めることもなく、闇の先にいる誰かに女は問う】
【その声は妖艶さを帯びていて──どこか春婦のような印象を、聞く者に抱かせるだろうが】
【聞こえた声からして少女というのは確かなのだろうけど、右手には白刀の柄を握って】
346 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/20(金) 13:39:37.46 ID:ukKjA9GZ0
>>345

【足音が止んだ。引きずるような音も同時に】
【そうして立ち止まった人影の足元――暗闇に目が慣れてきたなら】
【いまどきの流行りとは言い難い、厚底の靴が目に入るだろう】
【おそらくは、これをずりずり地面に滑らせるようにして歩いていたのだ】

……あんたこそ誰。
まあ、こぉんな時間にこんな場所、うろついてるようなヤツがさあ、
マトモなやつなワケないのはわかってるけど――――

【そこから視線を上に辿れば、闇に融けるみたいな真黒い衣服が目に入って】
【さらに上を見れば――引き攣ったみたいな、ヘンな笑顔をうかべる】
【少女のかんばせが見えるだろう。光源、スマホはまだ手に取ったまま】

――まあそれはお互い様じゃん?
こんばんは、おじょーちゃん……そんなブッソーなもの握って、

――――ここで何するつもりだった?

【口元、非対称な形で歪に笑っているのに、目元はそうじゃない】
【やさぐれて、精一杯粋がってる量産型の不良みたいな表情】
【それを浮かべながら、刀を握った少女の真正面に立って――数歩分の距離を取る】
【決して友好的な距離ではない。むしろこれは、敵対を意味する程度の、間の取り方】
347 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/20(金) 14:10:24.98 ID:hiDob1EIo
>>346

【ようやく暗闇にも目が慣れてきた頃、人影がぼんやりと浮かんできた】
【その人物の足元を見れば、厚底の靴が目に入る。なるほど、これを地面に滑らしていたのだろう】
【混じったノイズのような音の正体をつかめば、右手に掴んだ白刀を霧散させる】


「さぁ、誰でしょう?まともじゃないことだけは、確かだけど」


【嬉しそうに、くつくつと嗤う。誰でしょう──なんて、はぐらかすような発言をして】
【彼女が纏う衣服は夜闇に溶け込むようなそれで、目線を上げれば変な笑顔】
【随分笑顔が下手なようにも見える。笑ったことが、少ないのであろうか】


「何をやる気だったかってぇ……。暗闇の中に人がいれば、怪しみたくもなるでしょう?」


【口許を歪ませたまま、数歩の距離を取った彼女に歩み寄る】
【刀はその姿を眩ませていたし、右手には何も持っていない】
【しかし霧散する様子を見ていたのなら、それが再構築できるということも分かる筈で】


「そんな貴女は、何をしていたのかしらぁ?」


【蕩けるように甘く、ゆっくりとした口調で彼女に問うた】
【夜闇の中で、溶けこむような格好をした彼女。一体何をしているのか──、と】
348 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 14:24:16.27 ID:ukKjA9GZ0
>>347

あたし? あたしは……散歩してただけだよ。

【下手糞な言い訳。女の手元から獲物が消えても、まだ】
【警戒するような距離感は崩さない。表情もそのまま、いつでも牙を剥けるように】
【何をされてもいいように――表面的な準備だけは整えた】

……おねーさん、セクシーだネ。立ちんぼ?
でもこんなところで客引きしたって、ヒドい人しか捕まんないと思うよ、
だからフツーに表通りに行ったほうがいいと思うんだけど――

そーいうわけでもないんでしょ?

【「ただの娼婦なら、あんなブッソーなモノ、持っとく必要ないもん」】

【――表面的には整ったといえども、内面まではそうはいかなかったらしい】
【さっきまで寒いと思っていたはずなのに、いつの間にか額から一筋】
【汗が流れて――つう、と顎まで垂れ落ちてきていた】

【……少女の右手に、魔力のうずまき。臨戦態勢と言って差し支えない】
349 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/20(金) 14:45:09.28 ID:hiDob1EIo
>>348

「へぇ、散歩してただけなんだ。こんな危険な場所を、わざわざ選ぶんだねぇ」


【散歩をするだけなら、表路地のほうが遥かに安全だろう】
【それでも、彼女は裏路地を選んだ。一体何故なのだろうか?】
【裏路地を生き残るだけの実力があるのか、それとも表路地を歩けない理由があるのか──】


「もう今日の営業はおしまいよぉ?私の仕事でも丑三つ時まではかからないし」
「そう思うかしら。人を殺したりなんかしないわよぉ、だって──」


【「──“ただの娼婦”だもの、ねぇ」】

【確かに、先ほどまで持っていた得物が悪いようにとられても仕方がない】
【しかし彼女を殺す気は一切なく、魔力の渦を感じ取っても笑みを崩さない】
【人間離れしたその感覚が、彼女に別の印象を抱かせてしまっているのかもしれないけど】


「そういえばさっきの声、聞いてたわよぉ。お腹すいてるんじゃないの?」


【暗闇から聞こえた声は、空腹を訴えるような内容だった気がして】
【彼女が幾ら怪しんでいるとしても、此方からは確かな“善意”である】
【お腹を空かせているのなら、どこか小料理屋にでも連れて行ってあげようと】
350 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 14:56:52.02 ID:ukKjA9GZ0
>>349

……あたし悪い子だからネ、表の道は歩けないの。

【――準備は完璧に、整った。あとは「喚ぶ」だけで、この手に獲物を取れる】
【大丈夫、もう怖くない。そう言い聞かせるように、長めの間隔で瞬いて】
【もう一度靴底がざりりと地面を擦る。駆け出すにしても、踵を返すにしても】
【どちらだってすぐ出来る――だから怖くない、そう心中で唱え続けた】

【――――――けれど、】

……、……、えっ、え?
さっきのって……あぁ、……おなか?
まあそりゃ、空いてるけど――こんな時間じゃもうどっこも、

【「閉まってると思うんだけど」――そこまで言って、はっと息を呑む】
【想定外の言葉を掛けられたから。油断した、気を抜いた】
【規則正しく渦巻いていた魔力が、変な形にぐにゃりと歪む】
【……きれいに整えた準備が、台無しになった瞬間だった】

【――――しまったこれが目的だな!? みたいな、勘違いを、している。】
351 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/20(金) 15:06:40.10 ID:hiDob1EIo
>>350

【彼女が動揺すると共に規則正しかった魔力の渦が、崩れてしまった】
【その様子を一通り見終えてから、女は彼女に向けて笑顔を作る】
【慌てた挙動が面白かったのか、またはそんな少女に可愛げを感じたのか──】


「そんなに慌てるって事は、お腹が空いてるのは本当みたいねぇ」
「開いてるお店、知ってるわよぉ?貴女が良ければ連れて行ってあげるわ」


【──女も裏社会の人間だ、この時間帯から開いている店の一つや二つ位知っている】
【お腹を空かせている少女をそのままにするのも可哀想だし、何か食べさせてあげたいと】
【帯の辺りから携帯電話を取り出せば、どこかに通話を始める──】


「もしもしぃ?今開いてるかしら、二階の特等個室を一つお願いするわ」


【一言二言返事があった後、女は通話を切る】
【少女の方に向き直ると、また携帯電話を帯に仕舞い込んで】


「それじゃ、行きましょう?席は取れたし、“綺麗じゃない”人間が多いから理解はあるわよぉ」


【言葉を掛け終えれば、裏路地の奥の方へと進んでいくことだろう】
【その際に彼女の脇を抜けるだろうが、何の手出しもする様子は見受けられない】
【それどころか、後ろを振り返ってから「どうする」なんて尋ねたりもして──】
352 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 15:21:57.61 ID:ukKjA9GZ0
>>351

【(特等個室、って聞こえた。じゃあこの女、めっちゃ金持ちなのでは?)】
【……そういう部分だけ頭の回転がやたらいい。わかりやすく、現金主義】

【いちどバラバラにぶちまけてしまった魔力をまた綺麗に編み直す元気が、あんまりない】
【空腹とか寝不足とか疲れとかそういうもののせい。だからといって警戒は、解けないけれど】

……おねーさん、何者?

【きれいじゃない人間。きっと「ただの娼婦」だってその内には含まれない、かもしれない】
【だとしたら本当に――簡単に個室まで押さえてしまったこの女は一体、なんなんだって】
【そういう疑念を抱くのに苦労はかからない。眉間に皺を寄せて、訝しげな顔をして】

【横を通り抜けられる瞬間、少しだけいい匂いがした――と、思ったのも束の間】
【ぽうと頭を緩ませる芳香、はっと我に返った瞬間にはもう、女は自身の後ろに立っていて】
【……ますます眉間の皺を強くした。掌でころころ、遊ばれている感覚ばっかり覚える】
【踵を返す。ただし今度は、靴音は立てない】

……いいけど、ちょっとでも変な道に入ったら――後ろからバーン、だよ。

【女が進んでいくなら、そんな文句を言いつつも、ついていくのだ】
【ただし隣には立たない。数歩分の距離を置いて、後ろを歩いていく――】
353 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/20(金) 15:39:31.39 ID:hiDob1EIo
>>352


「貴女の言う通りただの娼婦よぉ?お偉い方専門の、だけどねぇ」


【ころころと笑顔を見せる辺り、本当のことを言っているのだろう】
【お偉い方専門だからこそ、金の稼ぎも良い。身体を売ることに罪の意識もなく】
【普段からまぐわう前の食事場として、そこを使っているというだけ。故に予約も簡単に取れる訳で】


【着物と、肌から漂う柔らかな匂い。思考を霞ませるそれは彼女の鼻腔を擽って行き】
【数度彼女のことを呼べば、眉間に皺を寄せていたものの反応してくれた】
【いいけど、と言われれば表情も明るいものになり歩みを進めていく】


「変な道、ってここらへんの道に明るいのかしらぁ?それなりに変なルートよぉ」


【右に曲がり、その次も右。その次の路地は曲がらずに、次の路地を左へ──】
【どんどん路地の奥深くに入り込んでいき、今どこにいるのかすらわからないほど】
【しかし歩き慣れている女は、彼女の懐疑心など気にすることもなく歩いて行く】
【──三大欲求である食欲を満たせるというのだから、下手に彼女も襲ってこないだろうと】


【暫く歩けば、僅かな灯りが路地に零れているのが見えてくる】
【軒先にいくつかの提灯が下げられた、二階建ての小料理屋】
【玄関には黒いスーツを着込んだ男が二人、入り口を挟むように立っていた】
354 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 15:49:39.82 ID:ukKjA9GZ0
>>353

高級娼婦、ってヤツ? そんな人がまあなんでこんなとこに――

【相変わらず行儀のよろしくない口は減ることなく、ぶちぶち】
【不満げにとんがりながら文句を垂れ流して――それでもきちんとついていく】

【「最近ここらへんずっとうろついてるもん、あんたより全然詳しいし――」】
【……などと言いつつも、迷路みたいな道筋を進んでいくうち、あれ? あれ? みたいな】
【困ったような焦ったような顔になっていく。後ろからバーン、するのも忘れてしまったのか】
【とにかく、本当にこっちであってるの……? みたいな様子で、進んでいけば】


――――ひぇ、……あの、アレ、立ってるオッサン、
ぜったいアレカタギじゃないでしょ……ほ、ほんとにココ?
……や、やっぱあたしのこと騙した!?

【――着くなりめちゃくちゃ騒々しい。数歩後ろでわあわあ喚いて】
【なのに、なんだかんだで逃げなかったし女を襲ったりもしなかったのは】
【本当におなかが空いていたからだろう。本当にわかりやすい、現金主義】
355 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/20(金) 16:03:03.17 ID:hiDob1EIo
>>354

「帰り道よぉ、貴女がつけてた携帯電話が鬼火みたいに見えたから近寄ってみただけ」


【行儀の良くない文句にも、女は柔らかな口調で対応する】
【娼婦をする上で身につけた、社交センスというものなのだろう】

【彼女が時々上げる声に、女はくつくつと嗤っていた】
【自身を大きく見せようとするその姿が、とても可愛らしく見えたのだろう】
【「大丈夫だから、付いてきてねぇ」と言って、進んでいけば──】


「ええ、此処よぉ?ちゃんと小料理屋「瑠璃」って書いてあるでしょ」


【店先に垂らされた藍の幕には、確かに小料理屋だと】
【黒服達は騒々しい少女に睨みを効かせるが、女の姿に気づくとぽかんとした表情を浮かべて】
【「い、いらっしゃいませ」と、動揺した声を上げて店内へと案内する】

【二階の奥にたどり着けば、広々とした個室があるだろう】
【壁面に掛け軸が垂らされ、松の盆栽も部屋の奥に一つ置かれている】
【掘りごたつのようになっている席に座るよう、少女に勧めて】
356 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 16:18:54.75 ID:ukKjA9GZ0
>>355

【見るからにヤバそうな男たちに睨まれて、一瞬縮み上がったが】
【その男たちが女にビビっている様を見て、「えぇ……」みたいな、声を上げる】
【虎の威を借る狐、めいてふんぞり返るまでには強気になれなかったけど】
【とりあえずは女の後ろについて行けば安全なのだと理解して、おそるおそるついて行く】

【掘りごたつ。見るなり、ちょっとだけ安心したような顔――正座は苦手なのだ】

……さ、先に言っとくけど、おごられるつもりしかないからネ?
あとから支払え、お金がなかったらカラダで……みたいなヤツだったら、
即バーンして逃げるから。わかった?

【座ってもまだ、少し落ち着かない様子。高級店の特等席なんかもちろん初めて来たから】
【メニューがあったとして、それを見たところで――何がどうなっている料理なのか、わかりもしない】
【だからきっと、ほとんどの注文を女に任せるだろう。辛うじてわかるのは飲み物くらい】

【向かい合って座っていると、いやでも視線が合うから――合うたび、気まずくなって逸らして】
【それの繰り返し。無言。……落ち着かなさげに脚を組んで、組み替えたりして、時間を稼いでいた】
357 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/20(金) 16:37:49.20 ID:hiDob1EIo
>>359

「分かってるわよぉ、此処に連れてきたのは私なんだから」
「貴女みたいな可愛い女の子に、身体で払わせるわけないじゃないの」


【くつくつと嗤いながら、彼女の言葉に応じる】
【バーンという語感が気に入ったのか、脳内で幾度か反芻して】
【口許に笑みを作れば、黒服を呼んで適当に注文だけしておいた】


「──そんなに視線を逸らさなくてもいいのよぉ?」
「そういえば貴女、なんで路地裏をずっとうろついてたのかしらぁ?」


【目が合う度に彼女が目線をそらすから、ちょっとだけ不満そうに】
【そして彼女の言葉を思い出して、一つだけ彼女に質問をしてみる】
【何故、路地裏をずっとうろついていたのだろうか。その理由だけは、知りたくて──】
358 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 16:53:45.23 ID:ukKjA9GZ0
>>357

……家出中。

【なんであそこに居たの、と訊かれて、とっさに出た答えがそれだった】
【間違ってはいないんだけど、――その実そんなに簡単な理由でもなくて】

【そういえばさっき、この少女は「悪い子だから表には出られない」と言っていた】
【そこらへんから考えれば、ロクな「家」に住んではいないのだろうということが、なんとなくわかるだろうか】

【不満げに声を掛けられれば、ばつの悪そうに視線を戻して――テーブルに落とす】

……おねーさんはさ、エラい人相手に……そーいうことする仕事してるんでしょ?
最近どうなの、景気いい? ヘンな法案? 通ってから色んなとこが騒々しいじゃん、
そーいうののせいで「お客さん」たち、キゲン悪くなったりしてない?

【居心地が悪くなって、適当な話題を引っ張り出す。なんとなく思い出したのは】
【自身の主が、「あれのせいで御偉い様方がピリピリして、僕まで忙しくなった!」と】
【苛々しながら言っている光景だった。……そのせいで、八つ当たりばっかりかまされるから】
【こっちからしたって愉快な話ではない。なら、「客層」が被っていそうな女もそうなんじゃないかって】
359 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/20(金) 17:06:18.87 ID:hiDob1EIo
>>358

「家出中ねぇ……。ご家族と仲は悪いのかしらぁ?」


【彼女は家出中だと答えて、女は家族との仲が悪いのか聞いた】
【「悪い子だから表には出られない」──と彼女は言っていたが、もしかしたら】
【碌な家に住んでいないのかもしれないと、声には出さずに考えて】


「そうねぇ、まぐわう時はそんなこと気にしないわ」
「でもお食事中に色々な愚痴を吐くお客様は多くなったわねぇ」
「私自身、あの法案には賛成なのよぉ?能力が統制されれば、無法を働く人間も減るでしょうし」


【食事中にいろんな愚痴を吐く人間は増えたと、そう感じていた】
【防衛関連の職業に就いている人物は特に。能力者を派遣することもできないと嘆いていたか】
【そして、女は魔防法に賛成であると述べた。不法を働く人間も減る、と】


「以前“特区”が襲撃されたでしょう?あれでお客様が一人亡くなってるのよぉ」


【とんだ迷惑だわぁ、と少し鬱憤を込めて言う】
【あの事件から能力者排斥の運動はより過激になり、普通の生活を送っている身にも被害が及びかねない】
【幸い一般人の前で出す能力でもないために、排斥されてはないけれども──】
360 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 17:21:25.10 ID:ukKjA9GZ0
>>359

……良かったら家出なんかしないでしょ、サイアクだよ。
ヤなことしてくるし言ってくるしなんにもいいことない……帰りたくない。

【そう言って頬杖をついて視線を下げて、あからさまに嫌そうな顔】
【それでも帰るつもりはあるらしい、あるいは帰らないといけない事情でもあるのか】
【とにかく憂鬱そうな表情をして、溜息をついた頃――前菜でもやってくる頃合いだろうか】

【並べられていく皿をじいっと見て、黙り込んで――いたけど、ふっと顔を上げて】

……え、え? 賛成なの?
でもおねーさんだって刀? みたいなの持ってたじゃん、あれ使えなくなるんだよ?
それでいいの……、……いいのかな、あれ……?

【おそらく能力者であろうに、なんで賛成なんかするの、と】
【疑問に思ったけど――客がひとり減ったというなら、ああそうか、と思い直して】
【また視線を下げる。この女の言うことも、きっと間違いではないんだろうなと思った、けど】


【――――脳裏によぎる人がひとりいた。法の成立を阻止しようとする、人でなし】
【そういや連絡するって言って、まだしてなかった。……あの「お化け」は、まだいろいろ頑張ってるだろうかって】
【ぼんやり考えながら、箸を手に取った。上の空で一口目を摘まむ、サラダのトマト。……少女の瞳と同じ色】
361 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/20(金) 17:53:32.25 ID:hiDob1EIo
>>360

「そうなのねぇ……。ならぁ、私の家に泊まって行きなさいよ」
「身奇麗にしとかないと、せっかくの可愛さが台無しじゃない?」


【頬杖をついて視線を下げる。あからさまに嫌そうな顔で】
【暫く路地裏生活を続けていたなら、服も洗濯できないしシャワーも綺麗な水を使えないはず】
【今晩だけでもと、彼女に提案してみる。せっかくの可愛さも、身奇麗にしないと台無しだと思って】


「──私の本業、何か分かってると思うわぁ」
「貴女の言っていた通り、娼婦なのよぉ。能力が無くたって、稼いでいけるわぁ」
「思い出せないけど、前までは能力を使って何かしてた気がするのよねぇ……」


【能力者であるのに賛成する理由は、それを使う必要がないから】
【大切な客の一人を失い、能力者に対する迫害がいつ来るか分からない為に。あの法案は早く可決されて欲しいのだ】
【しかし、右手を顎にあてがって首を傾げる。前までは、能力を使って何かをしていたような──】

【声の後に障子が開くと、数種類の前菜が卓の上に出される】
【冷奴サラダやちょっとした刺し身の盛り合わせなど、見た目の豪華なものが出てきて】
【無論味も一品級だ。サラダのトマトを食べる彼女が、何か考え事をしているのが気になったが──】
362 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 18:13:06.18 ID:ukKjA9GZ0
>>361

……じゃあ、一晩だけ泊まらせて。
シャワーできないのはまあ、あたしもヤだなって思ってたし……

【それ以上は居つく気がないらしい。あるいは、ずっとそうしていることが出来ないのか】
【それはまだわからないことだけど――とりあえず、好意は受け取ることにしたらしい】
【表情は相変わらず浮かないものだった。いずれ帰らねばならない「家」が、そんなに嫌か】

思い出せない、って……なにそれ?
記憶喪失? どういうこと? なんかあったの……?

【のろのろ動いていた箸がふと止まる。怪訝そうな顔をして】
【女の不自然な言動がひどく気になったらしい。何かをしていたような、というなら】
【おぼろげに「何か」を覚えているはずだ。それがなぜ、掻き消されてしまったというのか】

 【――――重ねて思い出す、「お化け」の言っていた言葉】
 【……いやあれは、「能力」を消す輩がいるのだと言っていたはずだ】
 【「記憶」を消すのとはまた違う、……かもしれない。噛み合いそうで合わないパズル、もどかしい】

【気を取り直して箸の動きを再開させる。お刺身に先端を向けて――真っ白い身。――いか】
【おいしいけど――なんか違うな、みたいな。謎の違和感を覚えて、首を傾げた】
363 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/20(金) 18:42:25.70 ID:hiDob1EIo
>>362

「分かったわぁ。それじゃ、お食事を食べたら私の家にいくわよぉ」


【彼女が一泊するのを望んだのなら、それを当然のように受け入れる】
【シャワーができないのは嫌だろう、身体も嫌な感覚になるし体臭もきつくなる】
【ましてや多感な時期なのだから、致し方ないところはあるのだろうが──】


「思い出せないのよねぇ、私が何やってたのかぁ……」
「最後に見たのは『祠』だったと思うわぁ、でもどこの祠だったかしらぁ」


【最初の記憶は、祠に一人で倒れていたところのもの】
【おぼろげな何か、以前の“自分”に関する情報はそれしかなかった】
【あまりにも脆すぎて、参考にならない記憶。湧き上がったもやもやが気になってしまう】


「まぁ、今日のところは食事を楽しむわぁ。ほらぁ、頼んだものが来たわよぉ?」


【お盆の上に食事を載せた給仕が、障子を開けて入ってくる】
【彼女の席には親子丼を、此方にはうどん膳を置いて下がっていった】
【ふんわりとした卵の匂いが空腹を誘う、色味の良い親子丼だった】


「それじゃ、頂きまぁす」


【うどんを静かに一啜りして、もちもちとした弾力を感じながら食す】
【出汁の風味もよく、鰹節をベースとした旨味が広がっていく】
【口許を緩ませながら、静かに食事を進めていっていた】
364 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 18:56:59.75 ID:ukKjA9GZ0
>>363

……ほこら? マジでなにそれ、……神隠し的な?

【ふと思い浮かんだのは櫻の国の伝承、神様が気に入った人間を連れ去ってしまうという】
【そういうヤツ。テレビかなにかで聞いたことがあるだけの、しかもたぶんフィクション】
【考えたってなんにもならないくらい、もやもや。――――】
【まあそれは置いておこうと言われれば、それに賛同してしまうくらいにはどうしようもない話だった】

【親子丼、卵を箸先でつっつく。半熟の黄色がつやつや、ぷるんと揺れたなら】
【少女の目もいくらか輝いたようだった、何せ最近コンビニ飯ばっかりで舌が貧しくなっている】
【いきなりこんないいモノ食べて、逆に舌がバカにならないだろうかと。逆に心配しながら食べ始め】

……あった、かい、なあ……

【卵も肉もお米も。噛み締めれば噛み締めるほど、味より先に温度が舌に乗る】
【こうやって誰かと一緒にご飯を食べるの、いつぶりだったろうと、ふと考えて】

 【――ファミレスの――おしゃれなカフェの――チェーン店の喫茶店の――】
 【 ――――――――――「家」で食べる、ふつうの――――――――― 】

【――――無意識に、ぽろ、と。一粒涙が零れ落ちた】
【すぐに袖口で拭き取ってしまったけど、見られてしまっただろうか】
365 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/20(金) 19:10:00.51 ID:hiDob1EIo
>>364

「そうそう、そんな感じのやつよぉ……」


【祠は神隠しの伝承でよく知られているであろう】
【それ以外にも様々な目的、用途で建てられたものもあるはずであり】
【しかし自らを変えた“モノ”の正体を、掴むことは現時点で無理な話だった】


「久々に温かいもの食べたのねぇ、気に入ってもらって良かったわぁ」


【「あったかいなあ」──言葉に詰まりながらも、彼女はその言葉を紡いだ】
【ひと粒だけ涙が落ちたのは、見えていた。しかしそれを口に出しはしない】
【「家」では、こんな食事を取っていなかったのだろう。そんな彼女の様子を優しく見守って】


【──しばらくすれば、両者とも完食するであろう】
【女にとっては少女と共にした夕食として、少女にとっては久々の温かい食事として】
【互いに記憶に残ったであろうが──果たして彼女はどうであろうか】
366 :タオ=イーレイ ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/20(金) 19:12:31.74 ID:9rL0WGDU0
>>329

制御の仕方に気付けば、ずっとあのままって事はないでしょうけどねぇ。ま、当人がどうやって受け入れるかですよありゃ
レイリスフィールド辺りに泣きつけば、何とかはなるかもしれませんけどね。本人がそれに気づくかどうか……
……あ、ダメか。確かあそこ、魔能制限法関連で逮捕者も出てましたねぇ。んなとこに、魔能制限法のタカ派の賛成派が泣きつくなんて、プライドが邪魔するって奴ですねぇ

【突然能力に目覚めて、そして本人がそれに対してネガティブな感情を抱いているなら、相当生活に苦労する事になる】
【嘘か誠か、異能を消し去る研究なんてのに手を染めてる、なんて噂の立っていた、レイリスフィールド大学なら、あるいはあの男性の『治療』もできるかもしれないが】
【当人にその気がなければ、噂の真偽以前の問題だ。結局、彼は強硬意見を口にしていたが故に、墓穴を掘る事になったのだ】

(――――ま、正直。そんな大学の学者が、魔能制限法に反対してテロ準備なんて、臭い臭いとしか言い様が無いんですけどねぇ……
 煙たがられてたのを、これを機に消されたのか。あるいは魔能制限法の賛成派にとって、本気で不都合な人間だったのか……)

【――――胸中、イーレイはおくびに出さず、レイリスフィールド大学のとあるニュースを思い出していたが、それは今は関係ない事なのだろう――――】

【済ました態度で咳払い。どうやらマリーも流石に一言言い返したくなってきたか】
【少しやり過ぎたかと、イーレイは軽く肩をすくめて見せる。この辺が揶揄いのボーダーラインだろう。微笑みも自然と薄まって】

――――ま、それが分かりやすいって事でしょ。異能を完全に排斥すれば、大多数は安心してられるってねぇ
自分達が血塗れになるのは御免被るってのに、自分たちの手が血で汚れるのは構わないってんですから、安直な答えに飛びつくってのは、本当にアホウのやる事ですよ、えぇ

【能力を使って、他人の命や財産を侵害する人間が、能力者の中の多数派と思われても困るのだが――――イーレイは、重ねて溜息を吐いた】
【今はまだ、魔能制限法は特区の指定に留まっている。だが、それで済ませる気が無いのは、法の趣旨からも、世論の過熱ぶりからも明らかな事で】
【行き着く先は、異能の完全排除だ――――そうやって排除される中に、どれくらいの無辜がいるのか――――彼らは考えもしない】
【通常裁判の冤罪などには敏感な世間が、こと異能に関しては頭が回らないと言うのは、ハッキリと言ってしまえば異能差別だ】
【――――そうなったら、もう言う事はないと、イーレイは掌をヒラヒラさせる。その手がチリチリと電気を纏っていた】

――――へぇ、今週から……! って事は、ある程度アテがあるって事ですね? そりゃまた何とも……
ま、小規模だからこそできる、フットワークの軽さって奴なんでしょうねぇ。
――――どんな名前で、どう打ち出していくか。もう決めてあるんですかね?

【意外に具体的に話は詰められていたらしい。それにはイーレイも驚いた。どうやら始動はすぐにも出来るらしく】
【思わず、本当に個人的興味から、イーレイはその名前を聞いてみる。どんな旗を立てるつもりなのか――――】

あぁ、そうですね。すみませんが、お支払いは任せましたよ? ご馳走になりますからね

【ブラッドオレンジジュースも飲み干した。イーレイはそのまま席を立つ。元々手荷物も無かったのだから、此方は身軽な物だった】
367 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/20(金) 19:19:36.42 ID:ukKjA9GZ0
>>365

……うん、久しぶりにこんな美味しいもの、食べた。

【かつ、かつ、箸の先が丼の底を叩く音が聞こえ始める。もうそろそろ食べ終わる】
【もうそれ以上涙は流さなかったけれど、返答は深く、噛み締めるように】
【肯定した。否定する要素がどこにもなかった。そうして、全部片づけてごちそうさま】

【そこまでして温めてもらったのに、口数の少なさは、戻らない】
【まだ警戒が解けない――というよりは、この女と別れた先に待つ未来を想像して】
【憂鬱になるのが抑えきれないというのがあった。……それすら、口には出さないだろうけど】

――――ありがとうネ、おねーさん。……そういえば名前、聞いてなかった。

【してくれたことに対する感謝だけは、とりあえず忘れない】
【それとあと、相手の名を知ろうとするのも。その程度には、緊張が解けているようだった】
【ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ――ようやく笑って見せてから、また女のあとをついて行くだろう】
【一晩だけの気休め、仮の宿。そこへ連れて行ってもらうため】
368 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/20(金) 22:32:41.64 ID:UbPLRLnn0
【街中――児童公園】
【すでに人気は絶えて久しい時間、今日び珍しいぐるぐる回るジャングルジムみたいな遊具に、なだらかな丘のような滑り台】
【ぎしぎし言って今にも引きちぎれそうなブランコに、大人どころかちょっと背の高い子供でも足の着くような、やる気のない雲梯】

――――へびさま?

【――鈴の音がした。厳密にいえば鈴の音によく似た、金属質の声。嬉し気に弾む声が夜の公園に響いたなら……よく目立って】
【見ればぐるぐる回るジャングルジムみたいな遊具――回転ジャングル――のてっぺん、ちょんと腰かける人影が一つあった、街灯に照らされたシルエットにも、くっきり映し出され】
【どうやら電話でもしているらしいのだ。声音はひどく弾んだ嬉しそうなもの、聞き耳を立てたとしても、大した話はしていない。元気かって、大丈夫かって、そういう――】

【――――肩を撫でる長さの黒髪。大して肌は透き通るように白いのが目立って、生ぬるい空気の中に、人影――"少女"の声が、よく目立つ】
【あどけなさを残す顔に、華奢なシルエット。遠目で見たとしても少女だと判断は付くだろう、あまり特別には安全でない場所、当たり前に上手に腰かけて】
【黒色のパーカーにひざ丈の赤いミニスカート。くしゃっとしたパニエが裾からあふれて、ジャングルジムの細くて不愛想な骨組みを埋めこむ、――体重を掛ければ古さが軋んで】
【丈の長い靴下に、どうでもいいようなスニーカー。足の裏側で上手に骨組みを捕まえて――だけど意識は電話に向きっぱなしで。――「無視していてごめんね」】

……うん。今日はね。ちゃんとね、帰るよ――、あとでね。

【少しの間、彼女はそうして誰かと話していた。――やがて会話も終わったらしい、そっと携帯の端末を耳元から離す、それで、ポケットの中にしまい込んで】
【安堵したような、嬉しいような、そういう、複雑だけれど穏やかな表情。浮かべた少女は、それで黙って、公園の中へ視線を巡らす】

【――電話の間に誰かが来ていても、きっと気づかないだろう。よっぽど話しかけたり、何かあれば、それは話は別で。彼女は途中で会話を切り上げて"誰か"を見るのだろうけど】
【そうでなければ――電話が終わってから、初めて誰かに気づくはずだった。地べたの人間と比べればきっと頭いくつどころじゃなく高いところに座って、座ったまま】
【そんな場所に居るのもあってか、もしかしたら相手よりも先に少女の方が気づくことさえ、あるかもしれないけれど――とにかく】

【静かな夜だった。そんな夜の中、少女の鈴の音みたいな声は、よく目立って。ざああと夜の風が鳴いたって、その嬉しそうな声は、きっと、公園の外くらいまでは、聞こえていた】
369 : ◆DqFTH.xnGs [saga]:2018/04/20(金) 22:56:57.48 ID:EzRMk7AhO
【夜。道を歩く。今の姿は誰のものだっただろうか。お気に入りの映画の、イカしたセリフを言うモブだったか】
【それとも昼間にすれ違った誰かだっただろうか────まぁそんなことはどうでもいい】
【手慣れた仕草で携帯のメール画面を起動する。薬指にはめた指輪が、僅かに赤く灯る】


『よ、ミラだ。今んとこ元気やってるぜ』
『色々メールで送りはしたけど、中間報告』
『まず、リスト探しに使ってたガワの御船本人が多分死んだ。行方不明だそうだ』
『今度からはカチューシャのガワでも被るわ。婦警はちょっと、ムカつきすぎて再現出来なさそうだしな』

『んで、肝心のリストについては微妙な感じだ。カニバディールがなんか知ってるってロッソが言ってて』
『後はそうだな、軍人の厳島がなんか知ってそうだった』
『リストの名前あげたら、面白いくらいに表情なくなりやがってよ』
『カジノでの仕事がちょっとは役に立ったわ。卓についてる連中の方はマジで何考えてんのか分かんねぇからよぉ』
『流石にその場で締め上げるわけにもいかなかったし、今は味方だからそのままにしといた』

『あたし的にはこんなとっかな。また連絡する』
『P.S. お仕事頑張ってねダーリンとでも言っときゃいいか?ぎゃは、ウケるわ。んじゃまたな』


【送信────宛先はジルベール・デュボン】
【端末をポケットにしまい込む。さて、お次はどこに行こうか】
【どこへだっていい。人がいさえすれば、それが自分の隠れ蓑になるのだから】


/いつものメール的サムシングです
370 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/20(金) 23:51:16.88 ID:xO8Ydapgo
>>341

【背中を撫で続けていると、犬は丸まってふー、と心地よさそうなため息をつきながら丸まり始めるだろう】
【優しくなでていればとてもおとなしく、落ち着いた姿勢で撫でられ続けている、だがそんな犬の様子を通しながらも、ムクは訝しんでいた】


『(護身ができないから……素直に倒されてあげてもいい、じゃとぉ……?)』

『(怪しい。あきらかにこの小娘、怪しすぎる……そもそも今コイツは大変な悪人でワシらを襲うかもと冗談を言ったが……
こやつの方はワシらが怪しいとは思わんのか……?こっちのアホガキはマジのお人よしじゃが、お前さんは夜道でうずくまる女子に目をつける悪漢ではないのかと
ちったぁ警戒してもいいんとちがうか?あまりにも、自分を省みなさすぎる……何者じゃぁ?この小娘……)』


【クローディアの人物像にどこか違和感を覚えるムクは彼女の横で警戒を始める一方、剛太郎の方は落ち着いたもので】
【取り外したヴェールと目で追うと、おお、と声を上げ】


そんな所にほっぽり出してるとなくしちまうぞ。後で髪もとかしてやるよ、ずいぶんきれいな髪してるしな
青っぽいのか、黒髪なのかあやふやな感じだけどな……んじゃあ始めるか

まずは足の筋肉に一度ぐ、と力を入れるんだ。力いっぱい力んでみろ、ぐーっとな
で、大きく息を吐きながらゆっくりと力を抜くんだ。でもう一回深く息を吸って……ようし吐くんだ、そして同時に伸ばしていくぞー


【剛太郎が律儀なインストラクションを挟みながら、クローディアに指示を行うと】
【彼女がもう一度息を大きく吐くと同時に、彼女のつまさきをゆっくりと脛の方向に押し込み、ふくらはぎの筋肉を伸ばし始めるだろう】

/大変遅れましたが、今お返事かえさせていただきました!
371 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/21(土) 00:04:34.26 ID:cpiHKIT/0
>>370
【ムクの心配をよそに、クローディアは剛太郎に言われたように深く息を吸って】
【ずっと歩き続けた足にストレッチは気持ち良さだけではなく、痛みも与えるのだがそのたびにクローディアが「ひぃーっ」とか「ピィィイ」とか情けない声を出すのだった】
【ちょっと溢れてきた涙をゴシゴシと雑に指でこすりながら】

い、痛くて足が曲がりそうよ。これはそれくらい足が、足が……
足が疲れてるってこと……やー!!だー!!

【たまに暴れかける時もあったが、剛太郎の力の前では全く歯がたたない】
【】
372 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/21(土) 00:06:06.48 ID:cpiHKIT/0
>>371
/分割します、すみません
373 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/21(土) 00:07:22.23 ID:wOXnfVnM0
「文面どうしよう、研究所トップを務めておきながらビジネスメールなんてやったことないよ。やってたとしても……書き方忘れたね」
「あの研究所、小規模なのもあるし元々孤島で引きこもってるし、ビジネス的な態度で接する相手もいなかったからなあ。みんなゆるゆる」
「……いつも通りで良いかな。下手に作ると逆に色々不自然になりそう。名義は、まあレオーテヴュートで……」

【From:レオーテヴュート】【To:Mチーム】

【タイトル:カニバディールへの返事】

【本文:

まずは久しぶり、カニバディール。ユウト・セヴォラインディって言えばわかるかな。

敵への反撃と婦警抹殺について把握。僕も協力しよう。向かってくる相手は全員殺せば良い、でいいよね。
指輪を普段着けていない邪禍には後で転送する。どうせ意見が割れて揉めるから。

もし追加戦力が必要なら、魔導海軍か邪禍に頼んでみて。

P.S.
邪禍の手により指輪マイナス2個。この調子で無くなったらゴメン。
(添付画像:例の指輪だったと思われるモノが両手になっている、クリオネ的な姿の羽を生やした生物)




【――その数時間後、二通目のメールが送信される】


【From:邪禍】【To:Mチーム】

【タイトル:Re:カニバディールへの返事】

【本文:

邪禍だ。

>カニバディール
指輪を手に入れられたようだな。俺様はこのチームに協力することとなった。
あくまでもチームの一員ではなく協力者だ。覚えておけ。

>作戦
抹殺に落ち着いたか。問題ない。もし能力抹消以外に使える技がわかったならば後で教えろ。
同時に、黒幕側が狙う存在を奴らに奪われないよう動こう。俺様はどうでも良いが、お前らとしては、脅迫の材料は増やさせたくないだろう。
レオーテヴュートも書いていたが、頭数や戦力を更に揃えたいならば俺様が貸す。
料金は後払いで良い。必要ならば支配権も一時的に移してやる。

他に何かあったら連絡をよこせ。

以上。

374 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/21(土) 00:09:06.83 ID:DiB0Lh02o
>>367

「ふふっ、なら良かったわぁ。人と一緒に食べるご飯は、美味しいものねぇ」


【箸の先が丼の底を叩く音が聞こえ始めれば、給仕を呼びつける】
【彼女に優しそうな笑みを向ければ、給仕にツケで払うように言ってから】
【──帰り支度を始める。今日は彼女も来るのだから、迎えるための支度もしなければならない】


「私の名前ねぇ……。柘榴とでも呼んで欲しいなぁ」


【店を出た後の帰り道、不意に彼女に名前を聞かれて】
【本名を失った女にとって、自らのことを称する名前は花魁としてのそれしかなかった】
【故に、彼女に柘榴と名乗って。また裏路地へと入っていけば、複雑なルートを取る】


「そういえば、貴女の名前は聞いてなかったわねぇ。なんて言う名前なのぉ?」


【女の自宅までは、徒歩で数分ほど。そんなに時間はかからない】
【恐らく同じ布団で寝ることになるだろうし、一晩だけの仮の宿になる】
【せっかくだし、彼女の名前も聞いておこうと思って──】
375 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/21(土) 00:13:50.02 ID:cpiHKIT/0
>>370
【特に何も起きなければストレッチは終わるのだろう】
【そしてすっかり伸びきったクローディアはぺったりと毛布にくっついて、床に落としたヴェールに手を伸ばしながら】

ありがとう剛太郎、痛かった分とても楽になった気がするわ
髪はいいのよ、これを被ってればボサボサは見えないわ!

【無頓着というか雑というか、またそのヴェールを被り直すとニッコリと微笑んで】
【涙を流したからすこーし目が充血してるが、割とスッキリした顔つきに戻っている】

いろいろ助かったのだわ、これでまた私は歩けるようになるのね!

【ぽん、とベットから飛び降りて足踏み。痺れていた足はとてもすっきりしてあの嫌な痺れもない】
【満足げにくるり、と回れば黒いロングスカートかふわりと膨らみ。そのスカートの裾をつまんで、剛太郎とムクに小さくお辞儀をするのだった】








376 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/21(土) 00:35:51.28 ID:wOXnfVnM0
【廃墟群】
【昔色々あってヤバかったとか不吉な噂もあるが、実際は単なる過疎化によって生まれただけなこの場所】
【その廃墟の1つ――コンクリート製だろうか、天井は既に消滅している――の庭に居たのは、2人の人物】

『だいぶ常識的な見た目になりましたね』
「ヘケケ、ここまで来れば岩もいつもどおり持てるぜ!」

【1人はガタイが非常に良く、筋肉モリモリな20代前後に見える男性で、2本のアホ毛を持つ深緑色の髪で、それは天へ向けて逆立っており】
【身長約175+髪15cm、青紫色の左目と、白目が漆黒の空洞に見えて瞳や虹彩は狂気を感じる赤色をした右目に】
【黒色に桃色の模様を持つ帽子付きウィンドブレーカー、その中に青のタンクトップ、紺色のジーパンの様なジャージ、黒基調の運動靴】
【もう1人は、20代前後に見える女性で身長約155cm、黒い短髪で、白いローブに身を包み、木製に見える杖を右手に持っていて】
【桃色の右目と、白目が漆黒の空洞に見えて瞳や虹彩は清々しさを感じる空色をした左目で、桃色のシャツとジーパンに青いブーツ】

【男の方は片袖をまくって腕を露出させ、女性に見せていた――内出血による紫色の斑点と、治りかけでカサカサになっているらしい皮膚】
【車にでも轢かれたのか、あるいはバットか何かでボコボコに殴られたのか、ゾンビウイルスか……とりあえず、牛の模様の如き斑点である】

「生きてる建物はアウトだが、死んでる建物はセーフ! そして念の為住み着いてる奴が居ねェかもチェックしたから大丈夫だ!」
「さァーて、鈍らねェーよォーに運動しねェーとなァーッ!!」

【男は袖を戻しつつ廃墟の壁に近づけば、それに向けて拳を一振り】
【脆くなっていた壁はいともたやすく穴を開けられ、そして周囲にヒビを生んだ】


/多分高確率で持ち越しか置きレス行きになります
377 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/21(土) 00:54:52.44 ID:wsVIvj0Xo
>>375

【一通りストレッチを終えた後、うやうやしくお辞儀をするクローディアに向けて手を振りながら剛太郎は答える】


いや、いいんだよ!今日はもう遅いしゆっくりしてきな
多少の話し相手くらいにはなってやれるし、この棺桶も落ち着けるところまで運んで誰かと連絡が取れそうな拠点まで
後で運んでやるよ!

『フン、それじゃあそろそろワシらにもいろいろと話をしてもらえんかのう』


【ひょい、と同じくベッドから身軽な動きでムクはクローディアの目の前、2mほど先の方向から見上げてくる】
【見た目はつぶらな瞳で見上げているだけだが、心なしか警戒されているらしい様子を感じ取ることが出来るだろう】
【元気そうにこちらに向きなおるクローディアに向けて、ムクは質問を投げかける】


『元気になったついでに一応いくつかお前さんに質問をさせてもらおうかのう。まず、お前さん、クローディアじゃったか?
おまえさんは一体どこの出で、どういう身分を持っているのかなどを聞かせてはもらえんか。それと剛の字がこう言っておるから
一晩ここに泊めることは構わんがのう、お前さんこれからどこへ行くつもりでいるんじゃあ?』

どうしたんだよムク、いきなり失礼じゃねえか

『一晩ワシらのテリトリーに泊めるんじゃあ、見ず知らずの女、よりも大体身元がはっきりしている奴であったほうがワシらも安心するじゃろう
実際ワシはお前さんがこれまでどういう暮らしをしてきたのかまるで読めん……浮世離れしとるというかなんというかのう
そもそも宿の取り方がわからないしろくな飯を食うておらんというとったがお前さんこれからやっていくための資金の持ち合わせはあるのか?』


【ここで一晩過ごした後、行くところはあるのか、目的はあるのか……そもそも行動を起こすための資金などはあるのか?】
【何もかもが不透明すぎる少女の事を探りたいと思うのは自然であるとムクは主張してくる】
【語ってくれれば彼らは落ち着いて耳を傾けるだろう】
378 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/21(土) 01:01:08.54 ID:DiB0Lh02o
>>366

「結局、能力者であることが広く社会に知られてしまったらもう生きていけないわね」
「もし能力が制御できたとしても、能力者の烙印が押されればもうおしまいよ」


【突然能力に目覚めた様子を、生中継されればどうなるかなど分かるだろう】
【彼は世間から排斥され排除され、歯向かうも受け容れるも死しか後はなくなる】
【強硬意見を口にしていたがゆえに、それをそのまま受ける形になってしまったのだ】


「わかりやすい答えだけど、それが最適解とは言えないわ」
「能力者が排斥された世界が、政府に能力を管理された世界がどんなものか想像出来てないのよ」


【今は魔防法適用範囲が特区内に制限されているが、これがどうなるか分からない】
【異能差別が起これば、GIFTのような能力者至上主義を掲げる組織が大々的に活動し始めるだろう】
【それに一般の能力者が同調すれば、悲惨な結末になるのは今からでも分かる】


「能力者排斥の動きが伝播し切らない内に、万人平等を掲げる教会を基盤とするわ」
「自警団の名前は──ガーディアン・エンジェルズの予定よ。守護天使ね」


【正に市民を守る楯として、守護する役目を帯びた自警団として】
【能力者・非能力者を問わず、市民を守るという崇高な目的を持った者達の集まり】
【草の根的に活動を続けていけば、いつか能力者の存在の必要さが分かるはずだ】


「分かってるわよ、支払いますとも」


【──伝票を見た瞬間顔が青ざめた気もするが、会計に向かう】
【支払いを済ませれば、ウェイターがドアを開けてくれる。それを通って外に出たならば】
【知らない間に外は真っ暗になっているだろう。小一時間ほど洋食店にいたようだった】
379 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/21(土) 01:44:04.99 ID:cpiHKIT/0
>>377

剛太郎……出来た男ね
私ちょっと感動すらしてる!

【剛太郎の面倒見の良い言葉に感嘆の声をもらし。どんなふうに過ごせばこんな立派な人間になるのだろう、と剛太郎の瞳を覗き込んだりして】
【それで何かがわかるわけでもないのだが、とりあえず満足すればにっこりと微笑み、こてんーーと壁に背中を預けた】
【そしてやはりまだ喋るトイプードルには慣れないのか、愛らしい姿で問うてくるムクにピクリと肩が反応する】
【だが、その質問にはうーんと首をかしげるのだった】


私の生まれ?……村よ、そんなに大きくない村!
村には貴族も王もいなかったし、自分の身分なんて…………

【全ての質問に答えないうちに、彼女は桃色の唇をきつく結んだ】
【喋っているうちに目の前の小型犬に対して恐怖心でも芽生えたのだろうかーー瞳に怯えが翳る】
【細い指を口に当て、若葉の瞳を逸らしながらすり足で剛太郎に近寄り】

ねえ剛太郎、なぜ彼は怒っているの?
私、何か悪いことした?

【不安そうに剛太郎に問いかける。何か嫌がることをしただろうか、と考えてみるが思いあたらない】
【すると彼女はぷくっと頬を膨らませ、ヴェールの端と端をつかみ、カーテンでも閉めるかのようにピシャリとそれで自身の顔を覆ってしまった】

きっと彼は私を地球を侵略しに来た宇宙人だと思っているのね!
酷過ぎる、あんまりなの!

【ヴェールのカーテンが開く気配はない】
【それどころかそのまましゃがみ込んで背中を向けてしまうのだった】
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/21(土) 01:59:17.73 ID:wsVIvj0Xo
>>379

どういたしまして!
へえ、どこぞの村の出なのか……俺の故郷も決して都会じゃなかったっけな
この辺には観光できたの?ちゃんと所持金とかパンフレッドとか持ってきてるか?あぶねー事があったら自警団とかに駆け込むんだぜ


【本当にどこまでも気のいい男だ、思いつく限りの世話を焼いて今後の事をいろいろすすめてくる】
【一方、猜疑的な態度をとるムクに対して気を悪くしたのが見て取れるクローディアの様子を見て、剛太郎は】
【またこれだよ……とばかりに額に手を当てあきれたように相棒を見ながら言うだろう】


ほら見ろムク!やっぱり気を悪くしたじゃねーか

『フン、悪いかよ……
わしゃあお前と違って細かい事がどうにも気になるんじゃよ』


【同じく愛犬もそっぽを向くのをあきれ果てながら見ると、剛太郎は彼女の背にぽん、と手を置きながら】


悪いなクローディア、ムクは怒ってるわけでもなくましてや地球を侵略しに来た宇宙人だと思ってるんじゃねえんだよ
アイツは気難しいタチで基本的に他人が信用できない奴なんだ。そもそもアイツなんで愛犬を通して俺たちと会話してると思う?
人付き合いが嫌いだから自分の工房がある山に籠って極力人を入れず、愛犬を通した通信だけで対人関係を済ませたがるほど億劫だからなんだよ

俺は別にお前の事嫌ってないよ、あいつは一日二日で人となれ合う奴じゃないから……仲良くするにはこれからゆっくり会話してかねえとな

【信じるに値する、と見返してやろうぜ!とばかりに彼はにかっ、とさわやかなスマイルをクローディアに向ける事だろう】
【排他的な老人ムクと、気さくな若者剛太郎……なんともデコボコなコンビだ、性格も世代もちぐはぐな奇妙なコンビである】


/剛太郎中身、次回のお返しは本日の18時以降を予定しております、本日はここで失礼します……
381 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/21(土) 02:51:05.47 ID:cpiHKIT/0
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382 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/21(土) 02:53:48.54 ID:cpiHKIT/0
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383 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/21(土) 02:56:29.96 ID:cpiHKIT/0
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384 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2018/04/21(土) 03:33:26.28 ID:aiifwlmIo
>>344
【TO:ミラ・クラァケ】
【送信者:カニバディール】

ああ、鈴音から受け取った。貴女の名前も鈴音から聞いている
互いに会ったこともないのに、名だけは知っているというのも奇妙なものだな

了解した。顔つなぎは必要だろう。こちらも追われる身なので、時期の確約は出来ないが、近いうちに


>>373
【TO:レオーテヴュート】
【送信者:カニバディール】

お久しぶりです、セヴォランディさん。サタリュウトでは、お世話になりました
こちらに来ておられたのですね。協力のお申し出、心強い限りです

了解しました、転送よろしくお願いいたします。追加戦力の件も、ありがたく
魔導海軍とはやりあったばかりですが、ゆえに彼らの実力は身に染みています

指輪のマイナスについては……私も出どころは知らないのですが、スペアが準備できるなら頼んでおきます


【TO:邪禍】
【送信者:カニバディール】

カニバディールです。ご無沙汰しております、邪禍さん
ご協力に心より感謝いたします。邪禍さんのお立場についても、肝に銘じておきましょう

婦警の技についてですが、遭遇した鈴音の話では、繰り出した酸性液体を全て弾かれた、見えない壁があるようだった、と

ミラ・クラァケからすでに聞かれているやもしれませんが、クラァケを襲った際にはパワータイプのロボットかアンドロイドのようなものを、いきなり頭上に召喚したとも聞いています
これはマインドやアートマンとは別物のようなので、婦警自身が能力者なのかはいまだ不明です

重ね重ね、感謝いたします。敵に材料を与えてはならないことは、私も同感です
恐らくは、戦力の面においても頼らせていただくことになるでしょう。認めたくはありませんが、敵は強大です
そこまでのご配慮をいただいたことに、何としても応えるべく力を尽くします

了解です、連絡事項は引き続きこの回線にてお伝えいたします


【メールを送信し終えた異形は、眼前を流れる汚水の川を見る。下水道でのサバイバルにも慣れたものだ】
【反撃の機会を、獣のように伏せて待つ。敵の喉笛を必ず噛みちぎる】

【殺意を滾らせる異形はしかし、自分とは別の誰かに降りかからんとする悲劇を知らなかった】
【血の処断まで、残り約10時間――――】
385 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/21(土) 13:17:00.54 ID:xf1FtBri0
>>374

そう、柘榴さん…………あたしは夕月っての。

【それだけ。身の上を明かすのは、それ以上はしない】

【女の家に上がらせてもらったら、まずはシャワーを借りて、それから】
【挨拶もそこそこに布団にもぐるのだ。瞼が落ちるスピードは、高速】
【このところ、あんまり安眠できていなかったらしい。それですぐ寝入ったかと思えば】

 【――――】

【朝。女が目を覚ませば、既に少女の姿はそこにない】
【置手紙のひとつも残さず、消え失せて――おそらく路地裏に戻ったのだろう】
【布団からは既に体温の残滓も消えていた。それなら、相当早い時間に起きている】

【ゆっくり休めたのかと言われれば、首を傾げるところだが――きっと】
【少女にとっては久方ぶりの安息の時間。そうだったことにはきっと、変わりない】


//ここらへんで! 長いことありがとうございましたーっ
386 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/21(土) 14:02:53.76 ID:ErAoQpIy0
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387 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/21(土) 14:05:23.88 ID:ErAoQpIy0
>>380
【背中に置かれた頼もしい掌に一瞬身体を震わせるが、安心させるような剛太郎の言葉に少しだけカーテンが開く】
【どこか悔しそうに眉間に皺を寄せ、自分を見下ろす剛太郎に視線をやって】
【こんな彼がちょっと怖いムクのことをフォローしているのだ。ムクだって絶対に悪い輩ではないのだろうーーそれはわかる】
【ただ、しかし、もしかしたらムクの口調や疑いの視線は、彼女には初めての体験だったのかもしれない】
【彼女がいた村にはきっと彼女を疑う民はいなかったのだろう】
【しばらくして落ち着きを取り戻せばゆっくりと頭からヴェールをとり、床に置いた】
【カーテンにした時に余計乱れたのだろう、髪の向きが完全に迷子だ】
【そんなこと、もちろん気にせずにクローディアは彼らに向き直る。まだちょっと、顔に不機嫌を残したまま】

私が宇宙人でないこと、わかってくれたのなら許してあげるわ
それにムクさんが私のことをとてもとっても怖がっていることもわかったからいいのだわ!
ムクさんのこもりんぼう!おこりんぼう!

【べっ、とムクに向かって舌を出す。でも次の瞬間は笑っていて】

/分割します
388 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(千葉県) :2018/04/21(土) 14:06:27.73 ID:ErAoQpIy0
>>380

取り乱して悪かったです、私ここに来てはいけなかったのかと思ってショックだったの
剛太郎の言う通り、観光できたのよ
パンフレットがなんなのかわからないけど、たくさん遊んで満足したらちゃんと帰るつもり
だから心配なんていらないし、本当にあなたたちを襲うつもりなんてないんだから!

【多少事情を省いているところはあるだろうが、彼女の言っていることに嘘はないだろう】
【詳しい事情は言えないのか……いや、彼女自身がきっと何が特別でどこが村とこの辺が違うのかわかっていないが故の簡単な説明なのかもしれない】
【もちろん、自分が変わっているだなんて思ってもいないはずだ。ーー例えそれがパンフレットというものを知らなかったとしても】

それにしてもあなたたち二人、こんなに性格が違うのによくうまくやっていけてるなと思うのだけど?
あ、それに私からすれば遠いところから犬を使って話しかけるムクさんのほうがずーっと怪しく感じるのだから!
でも剛太郎は怪しくないの、とっても優しい人だってわかるものね

【床に座ったまま二人を見比べてうんうん、という一人で納得する。小型犬と男性を見比べたところでなんの答えも出ないのだろうが……】
【でも顔から不機嫌はすっかり消えているところをみると、彼女なりにムクの性格を受け入れたのだろう】

389 :Blood and Judgement [!美鳥_res saga]:2018/04/21(土) 14:39:08.06 ID:ibNm6+b6o

【それは柔らかい陽の差す穏やかな日曜日】


【その日はいつも通り、どこか風の気持ちいい草原に集って】
【誰かが作った素朴な木の長テーブルの上に、色取り取りの食事を並べる】

【サンドイッチも、ローストビーフも。美味しい果実のジュースも】
【気の利いた誰かが花瓶に花を挿して、綺麗なテーブルクロスの上に勢揃いして】

【めいめいが席について、それぞれ他愛もない話をして】
【誰かと誰かの間に生まれた子どもを、また別の誰かが微笑みながら腕に抱いて】
【誰かが笑って、誰かが騒いで。木漏れ日の差す陽の美しさに誰かが目を細めて】

【あるいはどこか、二人きりになれる場所で】
【見晴らしの良いその景色を眺めながら、かけがえのない温もりを噛み締めて】

【たまに辛いことがあっても彼らは支え合うのに十分な絆があって】
【だからみんな笑っていて。果てしなく青い空を屈託無く見上げることができて】


【別れるときも「またね」と言って】
【次の幸せな日曜日に思いを馳せながら】

【そんな光ある毎日を続けられる未来が、いつかはきっと来る】









【そんな愚かしき希望は誰が抱いたのだろうか】




【だからその男は言った】




【  「そんな日は二度と来ない」  】




390 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 14:40:22.73 ID:ibNm6+b6o


【──その日】

【“彼ら”は行動した】

【それぞれが追う闇の真相を手に入れるために】


【とある剣士はこんな情報を得た】
【妻子の死の裏に関わる人物の中に、『計劃者』というワードが現れたことに】
【それを詳しく知る者達は、とある森の中にアジトを構えているらしい、と】


【またとある海軍諜報員はこんな情報を得た】
【水の国で起こる一連の陰謀は、櫻國の進退にも重大な影響を及ぼしていて】
【ともすればそれは、櫻國の中にも既に緩やかな毒が回り始めていて──】
【それを工作するとある集団の根城が、とある廃工場にあるらしい、と】


【またとある赤髪の亜人はこんな情報を掴んだ】
【『婦警』の所在。とある奥まった森の中にある施設へどうやら頻繁に出入りしていて】
【それを目撃しているという複数の証言があった】


【そしてとある公安の忍はこんな情報を得た】
【『円卓』の中枢者が密かに集う密会所が、とある僻地に存在していて】
【潜入せしめれば『円卓』に関する独自の情報を入手できそうで】



【──それらの情報は、決して“安売り”はされていなかった】
【彼らの能力において捜査行動と思考を重ねた末に、ようやくギリギリ辿り着けるか、つけないか】

【そのように“調整”されていた】

391 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 14:42:41.14 ID:ibNm6+b6o
【その日】

【彼らの捜査線はそのある一地点において交わった】
【どこか深い森の奥。生物の鳴く声すらしない深層にて】

【いつからか、そこには濃厚な白い霧が立ちこめつつあった】
【それに気付いたときには、既に周囲の数十m先は見通せぬ程であった】

【太陽の位置も隠され、そこには昼とも夜とも付かぬ狂える白夜と化した】


【──そうして刻が満ちて】


【その時】
【深い霧の空の彼方から】
【ぼんやりとして巨大な光の玉が地表へと接近しつつあった】

【それはさながら幻想じみた夢景色のようであった】
【一方でミサイルの弾頭が降下する様とも酷似していた】


【刹那、それは爆ぜた】


【 ────  轟  ──── 】


【烈光】

【轟音】

【赫灼たる光が一度全てを真白く染め上げた】
【光に遅れた重低の音波が続いて大気を駆け抜けた】

【それらは爆薬による物理的な破壊を伴わない代わりに】
【その場にある魔力の一切を瞬時に蒸発、枯渇させる兵器であった】


【────ジジ……──ヴヴヴ────】


【何かのノイズが続いた】
【その弾頭から同時に発せられた極めて異質で強力な電磁波が】
【彼らの電子機器のみならずその肉体の筋繊維をも鈍く麻痺させる】


【仕上げに至るまでそこに一切の慈悲はなかった】

【空間のある一点が歪み、それは球形を成すと──】

【どン──と】
【地の底を打ち鳴らすような重音と共に、虹色の光が炸裂した】

【それは瞬く間に空間の至る所において連続した】
【さながら何かのフィナーレを飾る打ち上げ花火の如く】
【間断なく、熱狂的に、狂喜的に、執拗に、無慈悲に、無機質に】

【何かを蹂躙するかの如き光と音の乱舞がいつ終わるとも知れず続いて】


【──どれほどの間が経ったであろう】
【無軌道なその騒乱がやがて止み、余韻の静謐が場に充ち満ちた時】

【彼らは気付くであろう】
【自身の芯に近しい何かがそっくり抜け落ちている感覚に】
【──それぞれの異能が全く消失してしまっていることに】
392 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 14:43:58.50 ID:ibNm6+b6o


【ざり、ざり、ざり……】

【霧の奥から、某かの靴音が群を成して接近してきていた】
【その幽鬼の群れの如く統一性のないリズムを響かせつつ迫り】
【果たして粗野な衣服と銃器を携えた軍勢が、そこに姿を現した】

【数にして幾数十、数百か】
【それぞれの弾倉が孕んだ金属弾の数は一つの街の市民全てを何度殺せば尽きるであろう】

【一切の練度の感じさせない昏き目の者達が、しかし迷い無く彼らへと群がり】
【それぞれの身へ無遠慮に手を伸ばすと共に目隠しと後ろ手の手錠を施していく】

【 どゴッ── と何処かで響いた重く鈍い音は】
【抵抗した誰かをその銃床で躊躇いなく打ち据えた音であろうか】
【彼らが仮にどれだけ暴れようと叫ぼうと、それらは圧倒的多数の人波の中に押し潰される】


【一切の無言で推し進められた『処置』が完了すれば、】
【彼らの背中に冷たく固い銃口が押し当てられ、ぐ、と力を込められる】

【歩け、と】
【それは言葉無く命じていた】

【そうして彼らもまたその仄暗い軍勢の一部となって】
【この深い霧の森をしばらく行進する】



【──ざり】

【やがて彼らは停止する】
【そこが何処であるのかなど語る者はいない】

【ただの一言、】


【 「跪け」 】


【およそ感情の籠もらぬ声が、命令した】


【これから何が始められようとしているのか】
【薄ら寒い一筋の微風がその一端を告げようとしていた】


/導入が長くなりましたが、これより開始となります。
/参加者の方はこちらへお願いいたします。
393 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/21(土) 14:53:36.76 ID:h5YCRs5i0
>>389-392

「――……」

【さて、どうしてこうもなったのか?】
【どうもこうも無い、単純に我々は罠にかけられたのだ】
【そのことを悟ったのは、まさに跪き、頭を垂れたその時であった】
【どうにもこうにも、一連の状況全てが罠だった】
【先ずはあの迫撃砲にも似た何か、閃光と炸裂音、そしてノイズの後、我々は能力を奪われていた】
【あるいは、濃霧の段階で何かが既に起こっていたやも知れない】
【第二に伏兵だ】
【あれだけの装備、数の伏兵をあらかじめ配置していたのだろう】
【周到な事だ】
【能力頼みの戦闘では無いため、抵抗を試みるも、空しくこの様だ】
【血が一筋、地面にポタポタと落ちる】

「ディミーア、鵺、ミア、全員無事か!?」

【頭を垂れたまま、周囲に居るであろう仲間に声をかけた】
【これにより、また一撃銃床の殴打を喰らうかも知れないが、仕方がない】
【兎にも角にも、今はこの状況打開、敵中突破の方法を考えなければならない】
【頭を巡らせ、周囲の状況を上見がちに観察する、隙は?手がかりでも足がかりでも何か無いか、と】
394 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/21(土) 14:56:39.48 ID:h5YCRs5i0
//>>393
//すみません、間違い訂正で
//×「ディミーア、鵺、ミア、全員無事か!?」
 ○「ディミーア、鵺、ミラ、全員無事か!?」
395 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2018/04/21(土) 14:57:25.72 ID:AIo6QgGio
>>392

【──聞いた歌の音色、響く音律の一端、満ちる僅かな灯火が如く】


  【最初に浮かんだのは違和感であった】


【朝靄に起こされた不愉快な朝、湿気の高い淫らな夕焼け、滲む僅かな疲労を見せる】
【手足に鉛が着いているかの様な感触、それはきっと、指先に絡みつく糸にも似て】
【綾絹に溶ける魔性の腕、欠片でさえも残らない、溜息の様に】


  【────使えない。生まれた時から側にあった、自らの力が】


【思考が落ち着くより早く痛みが奔った、漏れた声色は一糸纏わぬ少女の声】
【そこには僅かな張りも艶もなく、運び込まれた愛岐の如く】
【彼女は逡巡する。── 何が起きたのか、と、何が起きてしまったのか、と】


  ── 何ですか! あなた達は一体────!!


【彼女の小さな頭が揺れた、後頭部に一撃銃底が振るわれる】
【意識が飛びそうになる、ぐらんと長い髪が大きく揺れて】
【一瞬にして察した、彼らはみじんの躊躇無く、いっぺんの容赦なく】

【────人を壊すことのできる人物であると】

【唇の端を噛み締めた、華奢な手首に手錠がかかり、目隠しをされる】
【フラッシュバックするのは捕縛された過去、処刑の判決を受けた朝】
【永訣を思った夜を越え、命を保った朝を思った】

【純白の長い髪をツーサイドアップにし、黒いコサージュリボンで片方だけを飾り】
【黒く長いマフラーと巫女服を基調とした無袖の裾が短い白の着物】
【ゆらりと長い袂からメッシュの長手袋が漏れて見える】
【白いニーソに厚底の下駄を履いた、蜂蜜色の瞳をした少女────鵺】

【何も言わず静かにひざまずいた】
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/21(土) 14:58:02.72 ID:5oCeYS1fO
>>392
【婦警がいる。その情報を確かめないわけにはいかなかった。たとえそれが、自分の仕事の範疇外だったとしても】
【────そして出向いた先で、再び“あの光”と遭遇した】

【罠だ。そう気付いた時には遅かった。がくりとその場に膝をつく】
【いつぞや感じた吐き気などは無きにしても…………ずるりと、擬態していたはずの赤髪が】
【よく見慣れた触腕に変化しているのを見て、思わず笑いがこみ上げた。「またかよ」】
【性懲りも無く同じ手に引っかかった自分に嫌気がさす。軍勢の姿を見れば、抵抗の気もなく】
【ゆるりと両の手をあげるのだ。──<ミミック/擬態>が使えるのであれば、いくらでも逃げれたものを】

【目を隠され、手錠を施された。歩けと言われればそれに従う。どれほど歩いただろうか】
【感情の篭らぬ声が其れを命ずれば、矢張り彼女はそのようにするのだ。──地に膝をつける】


────随分と周到な“罠”だぜ、なぁ?
にしても…………あの忌々しい光とまたご対面するたぁ、な────は


【厳島の呼びかけに答える形で、そう返す。言葉は少なかった。どうすれば、生き延びられるのか】
【既に彼女はそのことを考え始めていた。虜囚になっても構わない。能力が消えたっていい】
【────帰らなければ。例え、どのような形になったとしても】
397 :ディミーア ◆r0cnuegjy. [sage saga]:2018/04/21(土) 15:12:55.87 ID:St8EB17To
>>392

【────その情報を目にしたときの様子を、一体どのように表現すれば良いだろうか】
【妻子の死。たとえ幻覚を見ようとも幻聴を聞こうとも、それは確かに”過去”のことのはずだった】
【それが突如として忍び寄り、肩に手をかけ耳元で囁く。そうではないのだ、と】

【森を走る男の瞳には復讐の炎。煮え滾る憤怒と憎悪が全身を支配していた】
【もはや他の全てのことが頭から消し飛んでいた。奴らに情報を吐かせて凄惨な死を与える。それ以外に必要なことなどない】
【あるいは少しでも冷静になれていたら、などという仮定は無意味だった。その仮定を満たすならば、それはディミーア・エルドワルではない】

【森の深奥に足を踏み入れる。奈落の底よりも深き静寂。周囲には人影、だがそれは敵ではなかった】
【違和感が、暴発しかける感情の間隙に差し込まれる。頭の中で理性が叫ぶ────これは違う、と】
【腕が跳ね上がり、背中の柄へと手が伸びる。『導くフィデリウス』、輝きの銘を関するその剣を掴む寸前】


【────そう、”輝き”は頭上にこそ現れる】


【閃光と轟音。左腕で視界を覆い目を防護する。来るはずの熱波はなく、神経を走るはずの痛みがない】
【爆発による攻撃ではないとすぐに悟るが、剣士の表情が凍りつく。恐らく、この場にいる誰よりも先にそれを知る】
【魔力の枯渇。自らを一個の兵器として確立させるための燃料が、この場の全てから失われたことを】

【異常は続く。耳障りなノイズが鼓膜を震わせる。身体が動かない、と気がつくのに時間は要らなかった】
【ギリ、と歯噛みをする。ここにきてようやく、自分が完全に罠に嵌められたことを理解した】
【視線で周囲を確認する。数は三つ。二つは知っている顔だった。怒りの表情に僅かな絶望が差し込む】


【不愉快な騒音が生じて、やがて止む】
【白霧の中に黒色が混ざり始める。次第にそれらは広がり、形を作り、人影へと変わっていった】
【一つ、二つ、三つと増えていく。その数が十を超えたところで、男は数えるのを諦めた。そしてそれは賢明だった】

【無数の群れ。それらが自分たちを取り囲んだ。近寄ってきた一人が手を伸ばしてくる。弛緩する肉体を激情が強引に動かした】
【腕を振り上げて抵抗する、が、銃床が身体を打ち抜く。男の表情に驚愕が浮かんだ。ただそれだけの一撃で、肉体は抵抗を止めてしまった】
【精神が左右できる状況はとうに過ぎ去っていた。物理的に、物質的に、抵抗が可能な状況ではなくなっていたのだ】

【感情が冷えていくのを感じた。理性が表に出て来る。まずは従え、と】
【その後、剣士は抵抗をやめて森の中を歩かされた。その間も、頭の中では打開策を講じようとして、失敗を繰り返していた】
【やがて行進は終わり、無機質な声が響く。目隠しのおかげで誰が言ったのかなど、分からない。だが────】


────礼儀のなってないやつだ
跪いて"ください"、ぐらい言えよ、ボケ


【口は動く。だったら悪態ぐらいはついてやる】
398 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 15:48:14.93 ID:ibNm6+b6o
>>393-397

【それぞれが相応の代償を負って、あるいは賢明に従って】
【冷たい土の上に四人が跪かされた】

【遮られた視界の代わりに聴覚を澄ましたならば】
【これだけの軍勢が満ちているというのに、異様なほどの静けさが彼らを包む】


【彼らのそれぞれ口にした言葉に応答する者がない代わりに、】
【その目を覆っていた目隠しが、静かに外された】


【──深い霧の森の中】
【拓けた場所の只中に彼らはいた】

【まるで見世物を陳列するかのように横一列に並べられ】
【厳島、鵺、ミラ、ディミーア。左からそのような順であった】

【彼らの正面十数m先には、黒鉄の骨を組み上げた粗野な建造物があった】
【そのシルエットは紛うこと無く廃工場であった。かつて何を製造し、そして今は何に用いられているのか、それを察せられるものなかったが】

【彼らの視界の端には、一台の古びたバスが停まっている】
【窓は全て塞がれ、中の様子を窺い知ることは出来ないが、それだけに意味深だった】


【するとその戸の横に待機していた部下の男が、バスの壁を小さくノックした】
【応じるように、一人の人物が鷹揚にステップを下り、そこへ姿を現した】


【──口笛を吹いていた】

【長身で、屈強な体躯の、壮年の男だった】
【この粗暴な空間にあって、男の纏う黒いレザージャケットの艶は異質だった】
【その眠たげな目元は笑んでいるようでもあり据わりきっているようでもあった】

【ぶン、と空気を薙ぐ暴力的な音が一度した】
【男の片手には、形容しがたい棒状の金属塊が握られていた】

【それは武器というにはあまりに粗悪だった】
【一つの鉄パイプを芯に、何かを打ち据える部分にだけいくつかの鉄屑を溶接したような】
【何に用いる用途で作られたのかは知れなかったが、それを想像すればすぐにその形状が最適だということに気づけそうな形をしていた】

【それを男は、片手でその無精髭を撫でる傍ら、】
【もう片方の手首を返すだけで軽々しく振るった】


──良いな。お前達は良い眼をしている。


【ざり、ざり、ざり】
【男が彼らに向けて歩みを進める。そのベルトのバックルには『25』と刻印されているのが次第に鮮明になった】

/↓
399 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 15:50:14.22 ID:ibNm6+b6o
>>ALL

【口笛が止んだ】


【静謐が戻った】


【何かを圧するような無言が数拍、続いた後】

【ざり、ざり、ざり──】
【男は鷹揚な歩調でとある一人の眼前まで至ると】
【やがてその前に屈み込んで──円な黒瞳がじっとその一人の相貌を見つめる】

【何かを覗き込むように】
【何かを問いかけるように】


【 (お前は『理解』しているのか?) 】


【自身の立場。ここにいる理由】
【何をすべきで、何をすべきでないか】
【それを『理解』する意思はあるか──と】

【順番に、一人一人の前に訪れて──無言で見据えるだろう】

【どのような応答をするか、何を思考するか】
【彼らには自由があった。まだ、この時までは】
400 :ディミーア ◆r0cnuegjy. [sage saga]:2018/04/21(土) 16:02:21.48 ID:St8EB17To
>>398>>399

【耳が痛いほどの静寂。普通ならばあり得ない。従軍経験があるからこそ分かる】
【軍勢ではあったが軍隊ではない。武装していたが兵士ではない。これはそれ以下の何かだ】
【忌々しげに舌打ちをする。どう考えても最低最悪の状況に自分は────自分たちは立たされていた】

【目隠しが外される。僅かな光だろうと目がくらむ】
【視界に慣れると横目で周囲を確認。厳島と鵺を見つける。くそ、と胸中で悪態をつく】
【ある意味では信頼する味方が二人もいて僥倖。逆の意味ではその二人も含めて窮地に陥っていて最悪だ】

【バスから壮年の男が降りてくる。射殺すほどの視線が向く。激情が再び熱を持ち始めた】
【金属塊で何をするつもりかなど、容易に想像がついた。どうすべきなのか。未だに糸口は霧の中だ】

【男が目の前に来る。視線が交錯する。灰色の双眸が睨みつける】


ガンつけてんじゃねえよ、鬱陶しい
俺に何の用があってこんなことしやがる
用件があるならさっさと言え。こんな辺鄙な森でピクニックする気分じゃねえんだよ


【敵愾心は欠片も濁らず。苛立った言葉が吐き出される】
【何はともあれ会話を。こういう状況での常套手段をまずは行った】
【それが効く相手だとは、全くもって思えなかったが】
401 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2018/04/21(土) 16:04:10.99 ID:AIo6QgGio
>>398-399

【久方ぶりに目に入る光に、鵺は思わず顔をしかめた】
【周囲を見渡して見知った顔が居ることに気づく、思わず声をあげようとして押し留める】
【そうあるべきだった、後頭部の痛みが彼女にそれを伝える】


(──罠、だったという訳ですね、一体……誰の仕業でしょうか)
(私が、いえ、公安三課が『円卓』を追っているなんて情報、多くは知らないはず)
(考えられるのは、公安三課側に裏切り者が── まあ、あり得ないですね、間違いなく)

(……ならば、別の傍受手段──真実だとすれば、恐ろしい話です)


【かちゃりと後ろ手の手錠が鳴った、こっちも外してくれればいいのに、と内心毒づき】
【普段の彼女からは想像もつかない様な静けさ、忍びの端くれである以上今が喚く場合でないのは分かる】
【ほおを冷や汗が伝った、今の状況が本格的に拙い事に気づき始めた】

【──能力が使えない、それはつまりこの状態から脱出するすべが無いという、こと】


【────そして】


────!!!


【現れた壮年の男、そしてその手に持つ金属塊が、彼女の怯えを擽る】
【 "想像"してしまった、それに打ち据えられる自分の姿を、蹂躙される己の体を】
【金属塊の一撃は容易に彼女の腕を砕くだろう、指を粉砕するだろう】

【その痛みはどれほどか、砕けた骨が、割れた肉が、神経を浸食し貪る】
【脳が無数の警笛を鳴らし、嗚咽に噎いでもなお、目の前の男は金属塊を振るうのをやめない】
【そう思わせるだけの迫力があった、暗い瞳の奥に無数の因果が眠っているように】

【戦慄、その一言に思いを集約させるのが相応なのであろう】
【まんじりともせず男の動きを見つめていた、おびえる瞳の奥底に僅かばかりの慕情が浮かぶ】
【喉の奥から酸っぱい感触があがってきた、呼吸をする度に胸が大きく揺れる】

【────白百合の如き喉を振るわせて、空気を吸う、嗚咽のような声が漏れた】
【怖かった、どうしてか。── リアルな死を想起してしまったから、自らが肉塊に変わるプロセスを見たから】
【死にたくなかった、こんな仕事をしていてもなお、自分は生きていくもの、と思っていたから】





────っ……死にたく、ないよ……




【漏れた言葉、それはあまりにも等身大の自分で、あったから】
402 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/21(土) 16:07:53.81 ID:5oCeYS1fO
>>398-399
【目隠しを外され、周囲を見る。知らない光景、知らない臭い。知っている顔はひとつだけ】
【蜂蜜色の目が、隣にあった。蜂蜜色の目をしたガキ。会ったことはないが、どこかで聞いたことのあるような特徴に】
【少し考えを巡らせる。──そういえば先ほど、厳島はなんと言っていたか】


(“鵺”…………こいつか。ジルが言ってた公安三課のガキ────)
(なんだって、公安三課がここにいる…………?公安の連中だって、一枚岩じゃあねぇってことか)
(もう一人は“ディミーア”……。名前も聞いたことないってぇのを考えりゃ、厳島の仲間………)

(それに────“25”。数字をつけるのはナンバーズの習慣だってどっかで聞いたな)
(じゃあこいつは…………あちらさん/ロジェクトの傘下ってぇこと、か……)


【男の持つ金属塊を見て、ミラは口を噤んだままだった。余計なことを口にするな、何も表に出すな】
【金色の、異形の目が男を見据える。黒いスリットの入った、人でなしの目。その目はただ、男を見ていた】
【怯えも恐怖も、奥底に内包し──ただ、疑念の色は決してないのだ。いつかこういう日が来るのだろうと】
【まるで知っているかのような、そんな目だった。(──命乞いが通じる相手だろうか)】

【否、と即座に心の中で否定する。今までの経験上、そんなことは決してない】
【そんな生ぬるいことをしてくる連中ではないのだ、彼らは。つまり、それはどういうことか】
【ぎゅ、と唇を噛みしめる。腹の奥から、震えが込み上げてくる。がち、と奥歯が噛み合うのが聞こえただろうか】
【────それでも、彼女は男を見据えるのだ。彼女にとって、それが精一杯の抵抗だった】
403 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/21(土) 16:16:43.30 ID:h5YCRs5i0
>>396

「ああ、かなり以前から準備したらしい、装備と人員を見れば解る」
「アレは、やはり婦警のそれと同じ物か……」

【ミラの返答から、そう予測し答えた】
【能力を奪う光、それはかの婦警の武装と同質のものである、と】

「戦闘行動は、難しそうだな?」

>>397>>398

【先ず目隠しが外される】
【すぐさま位置関係を把握する】
【自分は一番端で、横には鵺、真ん中がミラ、その横にディミーアだ】
【数十メートル視界の先には、廃工場と思われる建造物】
【そして直ぐ付近には、一台の古びたバス】
【異様な物だった、窓は全て塞がれている】

「(銃器武装の類は……取られている、か)」
「(ならば、こちらから波紋を投げる他無い……)」

【仲間も皆、同様の状況だ】
【ならば、いっそ……】

【(櫻の花弁、波の轍に揺蕩う夕焼けの頃、本を開く)】

【カンナへの正夢の通信を開こうと試みる】
【能力が封じられた状況で、果たしてこれが機能するかは、全く不明だが】
【そんな中……】

「――ッ口笛?」

【口笛を拭きながら、妙に死んだような、坐っている様な】
【そんな目の男が降りてくる】
【手には……あまりにも武骨であり、そして目的への想像が容易なソレを手にし】
【一人一人をまるで品定めでもするかのように、覗いていくのだ】

「……下種な趣味だ」

【近くには男のレザージャケットの質感が迫る】
【そんな中聞いてしまったのだ】

「鵺?」

【(>>401)鵺の悲痛な呟きを、その真横で】
【ダメでもともと、元より外に手段は無し】
【一瞬の僅かでも隙を作ろうと……】
【自分の前に来た男の25の数字のバックル目がけて】

「――貴様ッ!」

【暴れ、体当たりを敢行しようとする】
【最も手錠はそのままに、もしくはそれぞれの背後にも誰かが付いているのかもしれないが】
【無駄足掻きでも、この場ではやらないよりはまだマシ、と】
【最早武器も無く、魔導法衣である海軍T型制服も意味を成していないのなら……】
404 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/21(土) 16:30:46.21 ID:5oCeYS1fO
>>403
【厳島の問いかけに対し、沈黙が返ってくる。それが答えだった】
【戦えるかと聞かれれば、それもまた沈黙。頭部から生えた八の触腕が、うなだれていた】
【対個人であれば、力押しで逃げる事は出来るのだろう。だがあの軍勢を前にして】
【異形としての身体能力を見せつける気にはなれなかった。数の前に、たった4の“無能力者”など】
【それこそ塵芥のように吹き飛ばされてしまうことを、彼女は理解していた】


        【  「 よせ! 」  】


【────漸くここで、彼女は言葉を発した。いずれ敵になる相手であったとしても】
【“今は”そうではない。それは彼の身を案じた、静止の言葉だった】
405 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 16:46:16.27 ID:ibNm6+b6o
>>400(ディミーア)


………………──────Huh


【彼の吐き出した悪態を受けると、】
【男の口元はゆっくりと微笑の形を描いた】

【何か美味なるものを味わって咀嚼するかのごとく】
【無言で数呼吸、彼の相貌を見据えつつ──鷹揚に何度か頷いた】


──そんなに焦る必要はない、ディミーア・エルドワル。
脳味噌が痺れちまっていても、すぐに分かる。


【言い終えると、一際口元の弧を深め】
【それで立ち上がり、次の人物へ】


>>402(ミラ)

【黙して。ただ黙して。冷静に思考を巡らせ、場の性質を理解する彼女の様子に】
【男はただ静かに、ほう……と何か感心するような声を上げた】


──Wow……人間らしくない形(なり)をしてる割に、
一番利口そうな顔をしているじゃないか──ミラ・クラァケ、だったな。


【予想を超えて出来の良い生徒を見つけた教師のような】
【感嘆と喜びの入り交じった笑みをその口元にゆっくりと浮かべた】

──お前が一番、“俺たち”のことを理解しているかもしれないな……そんな目だ。

【ざり。ブーツの底が地をこすり、男は立ち上がって次の人物へ】


>>401(鵺)

【鵺の抱いた疑問に対する答えを、恐らくこの男は持っている】
【そうでなければ、こんな粘質の笑みは浮かべられないであろう】
【それが彼女に対して明かされるのかは定かではなかったが】

【──彼女の眼差し、漏らす声、震える呼吸のリズム】
【それらを男は余すこと無くその視線に捕らえ、観察した】


──おいおい。そんなに怯えるな。
俺はシリアルキラーじゃない。意味もなくヤったりはしない。


【安心していい──そう最後に言い添えて】
【彼女の肩を馴れ馴れしく二度ほど叩いた、その時──】

/↓
406 :Blood and Judgement [!red_res saga]:2018/04/21(土) 16:47:28.36 ID:ibNm6+b6o
>>403(厳島)

【厳島命の突貫が、場の静寂を乱した】
【彼の体躯が弾かれたように動き、男へと追突しようかというその一拍前、】
【彼らの後ろで待機していた部下たちが徒党で厳島へと群がり、一挙に押し込める】


────Wow……Wow……Wow……

驚いたな……ここまで辿り付くような優秀なやつが、
まだ『ルール』を理解できていないとは……────


【感心するような、呆れるような嘆息が男のにやついた口元から溢れた】
【ミラの静止も虚しく、事は既に起こってしまった後だった】

【厳島を取り押さえた男達は、乱暴に彼の襟元は袖を掴み】
【重いゴミ袋でも引きずるようにして、元の位置へと無理矢理引き戻す】
【そうしてから軍勢の一人が、その銃器で彼の頬を一撃する】



>>ALL


【それはあまりにさりげない動作だった】
【厳島が線へと引き戻されてから、男はふとカーテンでも開けに行くような何気ない歩みで】

【 鵺 の元へと歩み寄り、指で小さく合図すると部下の一人がその手錠を外し】
【その片方の腕を地面に押さえつけると、男は無表情のまま鉄塊を振り上げて、そのまま腕へ目掛けて振り下ろした】





【そこに勿体付けるような一切の間断は無かった】
【ただの一撃、何でも無いことのように実行して】

【それから男は再び厳島へ振り向いた】


【言葉は一切無かった】


【ただそのきょとんとするような眼差しが】
【「何が何故起きたか分かるか?」──と】

【厳島命へ静かに問うていた】
407 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2018/04/21(土) 17:01:11.85 ID:AIo6QgGio
>>405-406

【日常の中に萌芽する僅かな綻び、それはまるで白昼夢のようであった】
【あまりにも自然で、流麗な歩み、差し込む日差しに眩しそうに目を閉じるが如く】
【だから彼女も、理解できなかった── 最初に何が起きて、何が最期につながるか、なんて】




【──── "ぐしゃり" ────】



あっ────!!!! ひぐぅ……!!!



【脳に赤い塗料をぶちまけたが如く、脳内を染め上げる深紅の痛み】
【反射で身体がびくんと跳ねた、白魚の様に哀れな所作】
【気づくより早く、理解するより惨く、起きた現実はどこまでも残酷】

【腕が "ひしゃげる" 曲がってはならない方向に、曲がる】
【振り下ろされた部分は薄く陥没して、華奢な腕は今にも千切れそうな程】
【例えるなら其れは飴細工の如く、ちりちりと焼かれ溶けてしまう様な】


っ……!! えっぐ……!! 痛い、痛いよっ……ぅ
どうして────、どうして……っ


【傷口が鬱血する、無惨な青色が素肌に浮かぶ、睡蓮のように可憐な肌が】
【それは鋭い牙を突き立てられたが如く、貪る朱の慟哭に似た悲惨な情景】
【虚構であって欲しいと願うほどに、地面に這い蹲りながら、届かぬ声を響かせる】


【────】


【傷口が熱を持った、砕かれた骨の欠片が容赦なく神経を蝕む】
【呼吸をする度に傷口が熱を持った、── 目尻からこぼれ落ちるいっぱいの涙】
【蜂蜜色の瞳が滲む、助けて、と周囲を見渡して】

【かちかちと、小さな歯が震えた。── 響く音律はどこまでも可憐で】
【今まさに蹂躙される少女の残照を、少しでも残せるようにともがく様に】
【あまりの痛みに目を閉じた、少しでも別の事を考えて紛らさせようとした、でも】

【傷口は深く熱を持つ、焼ける様な灼熱、焦がすような焦熱】
【脳の神経が片っ端から焼けきれる様に、嗚呼と無音階の音律が漏れる】
【それは供物であった、死出の舞を奉納する────巫女が如く】
408 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/21(土) 17:02:06.54 ID:h5YCRs5i0
>>404>>405>>406

【ミラの制止も空しく、事は発生した】
【僅か一分でもこちらに注意を引き、そうすれば脱出の隙を稼げる、と】
【だが、あまりにも早計、甘すぎた】

「グッあッ……」

【襟首をつかまれ、数の暴力で引き戻される】
【そして躊躇いなく繰り出される、銃での殴打】
【血を口内よりその場に吐き出して】
【再び男を睨む】
【何と情けない事か、銃も能力も無ければ、一秒の時間すら稼げないとは】
【やがて、再び歩み出す男は……再び隣の鵺の前に立ち】

「鵺……まさか、止めろッ!!」

【鵺の腕を、その無慈悲な一撃により打ちすえたのだ】
【そして、こちらをじっと見る】
【言葉は無かったが、何を言わんとしているのかは理解が出来た】

「貴様、これがルールだと言うのか!?」
「これが貴様らのやり方かァッ!!??」

【鵺を振り返り案じつつも、視線は男を睨みつけ叫ぶように】
【その怒号の問いかけを成す】
409 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/21(土) 17:08:08.18 ID:5oCeYS1fO
>>405-406
【名前まで知られていたか。そのことに、心の中で舌打ちをする。だが、それはただ】
【自分の間抜けさが言葉となって投げつけられただけだ。嘘の付きにくい性格のせいで】
【あちこちで名を名乗っていた気がする。なまじ姿を変えられる分、名前に拘わらなかったのが仇となった】
【一瞬だけそのことを悔いるが、すぐに霧散する。今はそんなこと、どうだってよかった】


…………そりゃあ、あんたらとは随分と長い付き合いになるからな


【短くそう答える。自嘲が口元に浮かぶ。本当に、長い付き合いだ。最初の邂逅では】
【あの季節はまだ、寒かった。────しょうもない思い出は、すぐに記憶の隅に押し込まれた】


       【乱される空気】

       【鵺の悲鳴があがる】

       【生々しい音が響く】

       【男たちの罵声が飛ぶ】


【それを──嗚呼。やはり彼女は、見ていただけだった。哀れなものを見る目すらしていたかもしれない】
【当然だ、とその目は語っていた。子供の甲高い悲鳴が、大人の男にはよく効く】
【強者の心を折るために、弱者を責める──路地裏の借金取りですら知っている、単純なことだった】

【(次は自分だろうか────)不思議と、頭の中は冷静だった。こんな光景を見せつけられて】
【心臓は高鳴り、震えが腹の奥底から這い寄ってくるにも関わらず──どこか、頭だけは冷たかった】
【“次”でなかったとしても、その次か。それとも、その次の次か】
【いつかその順番が来るのだろう。────「よせよ」と厳島に向け再度呟く】
【抵抗は無意味なのだと、なぜ分からない。言葉の響きは、諭すようなものさえ持っていた】
410 :ディミーア ◆r0cnuegjy. [sage saga]:2018/04/21(土) 17:11:54.67 ID:St8EB17To
>>405>>406

【名前を見知らぬ相手に知られている不快感がこみ上げてくる。だが問題なのはそこじゃなかった】
【この男の笑みを、見たことがある。嗜虐者の顔。自身が率いる部隊の副官か、あるいは────鏡の向こうに】
【だからか、どうすべきかは分からない。しかし、”どうなるか”は分かってしまった】

【(>>403)厳島が動き、そして取り押さえられる。止めはしない、止められはしない】
【一瞬遅ければ、自分の身体が同じことをしていたかもしれない。(>>401)鵺の声が打ち抜いたのは厳島だけではないのだから】
【怒りに震える身体を押さえつけるのは難しかった。それでも動かなかったのは、厳島とディミーアの最大の違いが原因なのかもしれない】

【(>>407)殴打音が聞こえた。鵺の腕に、鉄塊が振り下ろされた。悲鳴が、耳に届いた】
【歯を強く噛みしめる。仲間を打ちのめされる怒りが全身を駆け巡り暴れ出す。それでも尚もディミーアは動かなかった】
【何故か────こう考えたからだ。”俺でも同じことをする”、と】

【相手の目的なんか分からない。感情があるのかないのかも知らない】
【それでも、もしも敵と認識したものを捕らえたのだとしたら。そして庇い合うような気配があったのだとしたら】
【その時は、嬉々として同じことをするだろう。相手が喜びを覚えているかは知らないが、自分ならばまずそうするだろう】

【その認識が、自覚が、冷静さを与えていた。何もおかしなことは起こっていない。起こるべきことが起こっただけだ、と】
【ルール、と相手は言っていた。下手に歯向かえば、自分の命ではなく他人の命が失われ得る。あるいは、その両方が】
【抵抗は無意味、どころではない。悪い結果をもたらすことにしかならない。そう解釈できる】


…………厳島


【その一言は、非難めいた響きを持っていた】
【壮年の男への睨みつけるような視線は変わらず。怒りだって収まりきってるわけじゃなかった】
【それでも、ディミーアは大人しくしていた。少なくとも、今は】
411 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/21(土) 17:25:52.33 ID:h5YCRs5i0
>>407>>409>>410

「鵺ッ!」

【打ち据えられる少女の悲鳴、叫び】
【これほど胸を抉る事は無かった】
【ギリと歯を噛み、そして自身の安直な行動を悔いた】

「すまない、すまない……」

【後はもはや、言葉にならなかった】
【とても、直視の出来る物では無かった】

「ああ、解っている」
「解ったさ……」

【ミラの短い言葉に、こう答えた】
【誰かが動けば、他の動かない者が痛みを喰らう】
【それが、彼らの言うルールである、と】

「ディミーア……」

【その非難の呼びかけに、こちらも言葉が無かった】
【あるいは、この男も同じ想いなのかもしれない、と】
【ただ、歯を喰いしばるしか無かった】
【口から一筋、血が滴る】
412 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 17:57:44.47 ID:ibNm6+b6o
>>407(鵺)

──ああ、ああ、あぁ……

可哀想になぁ……今のは良い音がした。
さぞ痛かっただろうなぁ、おい……。

【今し方その残虐に遣った鉄塊を、ぶン、と一度軽く振り回し、肩に担いだ】
【男は眉根を寄せ、口元を引き結び、心底同情するような表情で鵺を見下ろしていた】

【手当をしてやれ、と男を言った】
【すると部下の何人かが鵺へ群がり、その身を無造作に担ぎ上げると】
【バスの前まで運んで、そこに転がし──何かの医療具を持ち出してきて、実際に簡易的な治療を施す】

【傷を消毒し、裂けた部分を縫合し、粗末な添え木の上から包帯を巻く】
【ただそれだけの処置。一切を無言で行って、それが済めば再び線上へ引き戻していく】

【さながら工場のライン作業のごとく、淡々と】


>>408(厳島)

【再び口笛が始まった】

【その軽やかな旋律を吹く男は、厳島の前まで歩み寄って】
【吠え猛る彼の前へと、さも腰の重そうに屈み込んだ】


──お前がもっと利口だったなら、
もっとスマートなやり方があった──そうは思わないか?


【ゆっくりと諭すように、父性すら湛えた眼差しが彼を見据えた】
【それから、隣に並ぶ他の者たちへ視線を流す。彼らをご覧、とでも言いたげな】
【そうすれば再び男は立ち上がって】


>>409(ミラ)

【自嘲の笑みに応じるように、男の口元の弧も一層深まった】
【賢い生徒に向けるような称賛の籠もった笑みだった】

【それでいい──これから徐々に、『理解』していけば】


>>410>>411(ディミーア・厳島)


Mm……お利口なクラスメイト達がいて良かったな。

あまりがさつなことは好きじゃないんだ。
身体より心で理解してくれ……────


【二人のやり取りを聞き、男は厳島に向けて粘質の声を掛けた】
【口から滴った血を見れば、それが赤ん坊の涎ででもあるかのように実に可笑しそうに一つ笑んだ】

/↓
413 :Blood and Judgement [!red_res saga]:2018/04/21(土) 17:58:11.49 ID:ibNm6+b6o
>>ALL

【男はそれから地に跪く彼らを一度薙ぐように見回すと】
【確かに生徒が揃ったと確認する教師のように、一度唸りながら頷いて】


──良し。大体揃ったな。
じゃあ早速、『授業』を始めよう。


【低く渋い声がどこか楽しげに告げて】
【それから男は短い口笛を一つ吹いた】

【それが何かの合図であったらしく、停まっていたバスの戸が開かれて】
【そこへ乗り込んだ幾人かの部下が、車内から何かを担ぎ上げて、場に戻ってきた】


【どさり、と土嚢でも降ろすような無造作さでもって、】
【二つの人間が、その場へ転がされた】


【一人はどうやら中年の男であった】
【それが泥と血に塗れていなければ、仕立ての良いスーツであったと分かるだろう】
【彼らの中に面識のある者はいないだろう。雑踏のどこにでもいそうな特徴の乏しい男だった】

【その男性にもかけられていた目隠しが外され、】
【明らかに意識の曖昧たる様をした黒瞳が、しばし宙を彷徨った】
【段々と焦点が定まっていくその先には、もう一人、若い女性の姿がある】


【緩く波打つ赤毛が砂埃に塗れていた】
【都会的な暗色のパンツスーツは今や元の質を窺わせぬほどに汚れ】
【ジャケットはなく、元は白かったであろうシャツに暗褐色の染みが滲んでいた】

【その女性もまた目隠しを外されると、うっすらと目を開き】
【酷く緊張しきった眼差しが、状況の把握に努めて周囲を忙しなく彷徨った】

【そして──地に跪く彼らを姿を認めると】
【それで否応でも状況を理解し、一転して怯えの色に染まった】



【厳島命が黒野カンナに送った『正夢』に何の応答もなかった理由が】
【これでおおよそ察せられようか。──通信を受けとけるような精神状態ではなかったのが明らかだった】


【そうして場に転がされた二つの人間が、これから何に使われようとしているのか】
【とりわけディミーア・エルドワルと厳島命にはほとんど即座に察しが付いてもおかしくはなさそうであった】

/↓
414 :Blood and Judgement [!red_res saga]:2018/04/21(土) 17:59:17.61 ID:ibNm6+b6o
>>ALL(ディミーア)


──いいか。
これから俺は、お前達に『教育』をする。


自分が本当は何者なのか、お前達はまだ気付いていない。
優秀なお前達がそうであるのはとても哀しいことだ。

──だから『理解』してもらう。


【そこで一つ、男は大きく溜息を吐いた】
【それから品定めするような眼差しで一度彼らを見回すと】
【『彼』にしようと決めて──ディミーア・エルドワルの元にゆっくりと歩み寄った】

【そして屈み込み、問うた】


────お前は誰だ?


【ただその一言だけだった】
【それがデモンストレーションだった】

【何が正解か、全く示されないまま】
【何のヒントすらも与えられないまま】
【しかし無言を許さぬ圧を伴って、男はディミーアを見据えた】
415 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/21(土) 18:11:09.78 ID:AIo6QgGio
>>412-414

【まるで物の様に扱われながら、彼女は治療を施される】
【漏れ出る言葉は意味を持たぬスキャットに似て、紡ぐ色合いだけがただ淫らに】
【そうして再び線上へと戻されていく────】


……っ、ゃらっ……!! もう、やらよっ……


【哀れな音色が零れた、否が応でも引き戻される現実】
【それはあまりに残酷な処刑宣告、のよう、治療をし再び戦場へと送る】
【絶え間ない恐怖、続く痛みを想像したなら怯懦が胸を支配して】

【────見知った人間が居るというのに、無惨な様相であった、が】

【息を呑んだ、新たに追加された二人の人影に】
【まだ犠牲者が増えるのか、と感じる】
【……其れと同時に鵺は思った、一体どこまで続くのか、と】


(──── 全員、死んじゃうの、かな……)


【ディミーアに向けられる言葉を聞きながら、鵺の顔には諦念が混じる】
【其れは結局嗜虐者の笑みであった様に感じた、から、どの選択肢を辿っても】
【すべての道がローマに通じるように、結局の所すべてが死につながるのではないか、と】

【直感が如く、鵺は理解していた、其れと同時に幾つかの疑問が生じる】

【嬲って殺すのであれば、ここまでたいそうな催しも必要ないのではないか】
【俗に言う権力者達に見させるためならば、溜飲を下げるには演出も過剰】
【── ならば、彼らの狙いとは何なのか、痛みで轟々となる脳内で必死に考える】
416 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/21(土) 18:12:57.59 ID:h5YCRs5i0
>>412>>413>>414

「……っうッ」

【鵺は治療と称され、バスの横に運ばれ】
【手荒い、そして簡単な治療を受けた】
【ぐうの音も出ない、何とも人道に即した物とは思えない】

「スマートだ?笑わせるな……」
「武器も能力も取り上げて、挙句状況まで設定して……獲物を前に舌舐めずりは三下のする事だ!」

【腰を下ろし、さも平和主義者然と語るようなその男に毒づくも】
【それが、幾分にも男には届いていない事は、容易に想像がつく】

【だが、その思考も、言葉も次の瞬間には須く絶句と変わる】

「――ッ!!??」
「カンナ!?カンナか!?」

【黒野カンナ、良く知った女性と全く面識のない男性が、血塗れのままその場に投げ出された】
【なるほど、正夢の通信に応じない訳だ】
【これでは、とてもではないが……】

「教育だと?貴様、何をする!?」

【男はディミーアの前に移動した】
【お前は誰だ?ディミーアに男はそう問うた】
【一体、一体何をしようと言うのか?】
【我々は、カンナはどうなると言うのか?】
【ただただ、どす黒い不安だけが、その胸に渦巻いた】
417 :ディミーア ◆r0cnuegjy. [sage saga]:2018/04/21(土) 18:21:41.62 ID:St8EB17To
>>411>>412-414

【厳島を見て一度頷く。まずは堪えるしかない】
【そう、堪えるしかない。今までもずっとそうだった。黒野カンナから話を持ちかけられて以来、ずっと】
【憎悪を抑え、怨嗟を飲み込み、機関の内偵さえ行った。それがどれほど屈辱的なことだったか、語る言葉を彼は持たない】

【何故、そんなことをしてきたか。それは彼女の中に正義を見出したからだった。それを成就させたかったからだ】
【だからこそ、特区だろうが何だろうが飛び込んでいった。後ろには巨悪に立ち向かう者がいたからだ】
【ディミーア・エルドワルは正義感もある人間だった。だがここまできたのはそれだけではない。黒野カンナを助けるためでもあった】


【────だというのに】


…………ああ、畜生め


【目の前に転がされた人間を見て、初めてディミーアは怯えたような声を出した】
【分かっていた。相手はあまりにも強大だ。自分が捕まるのなら、彼女もそうなりかねない、と】
【分かっていた。分かっていた────分かっていたとも】

【それで納得ができるのなら────苦労などしない】


何で……何でそんなところにいるんだよ、お前は……
クソ……何だってよ…………鵺に厳島に、そいつまで揃えることはねえだろうが…………!
……ぐっ…………!


【歯を噛みしめる。必死に、必死に。こみ上げる怒りを必死で飲み込む。今までもそうしてきた、今日もできるはずだ】
【発してしまえば、傷つくのは自分ではない。この場ではそういう理屈が通っている。だったら、言ってはならない】
【堪えろ、堪えろ、堪えろ。何度も自分に言い聞かせて────そうして、息を吐く】

【ほんの数秒。そんな僅かな時間で、憔悴しきった顔で、ディミーアは男へと向く】
【教育。理解。洗脳の前触れのような何かを感じた。何を始めようとしているのか、考えるだけで感情が爆発しそうになる】
【それを抑え込み、もう一度深く息を吸い、吐く。落ち着け。まだ全てが終わったわけではないのだから】


…………折角のご指名のところ悪いが、何が聞きたいのかさっぱりだぜ
誰だって聞かれりゃ、普通はディミーアだって答えるのかね。あるいは、魔術剣士だ、とかか?
自警団員ってのも間違っちゃいないんだろうが……どれも、お前の求める答えじゃなさそうだな


【平然を装って、いつも以上の饒舌さで答える。答えが出せないことなんてのは分かりきってる】
【嫌な予感が脳裏を過ぎる。外れていてくれと願う。答えが出せなければ果たして何をしてくるのか、なんて】
【────剣士は答えた。それでどうなるかは、分からなかったが】
418 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/21(土) 18:24:04.08 ID:5oCeYS1fO
【厳島が怒りを身の内に収めれば、それでいいと言わんばかりに彼から視線を外す】
【そしてふと、思案するのだ。自分がここにいる意味を。誰かを甚振るため──ここにいる誰かの行動を縛るためか】
【(…………あぁ、多分そうじゃねぇ)頭の中に、一人の男が浮かんだ】
【(あたしがここに呼ばれた意味が、あるのなら)(それはきっと、“あいつ”に対して────)】

【(帰りたいという思いが、螢火の如く胸に煌めいた)】


>>412-414
【────犠牲者が二人増えた。そう思った。若い女と中年。彼らが何をしたのかは分からないが】
【“何かをしていたのだろう”ということは、容易に察しがついた。どうせ、連中に楯突くことでもしたのだろう】
【同情と憐憫が、二人に向けられる。言葉はやはり、何もなく】


(────カンナ。カンナってのか、あの女)
(ま、何したかは知らねぇが…………は、さっきはクールに自分を抑えてたディミーアの野郎が)
(随分とお熱だぜ。…………あいつらの、重要人物ってぇとこ、か。…………にしても、“教育”────)

(…………“フルフェイス”。ありゃ確か洗脳技術の応用、つってたか)
(は────のっぺらぼうの仮面でも、被せられるのかよ)


【隣の男が、問いかけられていた。(お前は誰だ──?)思っても見なかった問いに、困惑する】
【金色の目が揺らぐ。もし自分がああ問われたら、なんと答えるだろうか】
【機関員──否。円卓──否。Mの一画──不十分だと感じる。なら、自分はなんだろうか】
【…………ミラだ、という答えしか浮かばなかった。立場でも、見た目でも定義は難しく】
【ただごくありふれた、名前を紡ぐことが自分の答えなのだろうと。問答を見てそう思っていた】
419 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 18:55:56.85 ID:ibNm6+b6o
>>417(ディミーア)


【──男はただ愉快げに口の端を吊り上げた】
【その返答に、その饒舌に奥に揺らめき始めているものを見いだして】


──お前にして正解だった。

実に良い、模範解答だ。
──『不正解』としての、な。


【そう、刻みつけるように言った男は】
【満足したように立ち上がり────】


>>416(厳島)

──Wow

いいぞ、良いガッツだ。
お前みたいなやつは好きだ。

どうかそのままでいてくれよ。

【鉄塊で厳島を指す】
【男の眼差しは、何か釘で打ち付けるような硬質さを帯びて厳島へと据えられた】
【出来の悪い生徒にはむしろ情熱を燃やす、そんな『教師』じみた熱気がじわりと滲んで】

/↓
420 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 19:01:05.71 ID:ibNm6+b6o
>>ALL
【ディミーアへのデモンストレーションを終えると】
【男は鷹揚に踵を返してから数歩、歩み】

【彼らを取り巻く部下達の前までやってくると】
【おもむろにその不細工なバットである一人を指した】


────お前は誰だ?


【それはディミーアに問うたのと全く同じ声色だった】
【指名された部下は一切怯える様子も困惑する様子もなかった】

【ただ平然と、分かりきった答えを口にした】



  『カノッサです』



【──誰かが固唾を呑んだ】
【その時挟まれた一拍の無音は、誰かが何かを理解したことを示した】

【そうして一切の表情と感情を欠いた声色が正解を紡いで】
【男は楽しげに「Good」とその身を些か反らせて言った】
【その続けざま、また別の部下を指して問うた】

【「お前は誰だ?」】


  『カノッサです』


【続けて二、三人、男は次々に指していった】
【そして間断なくテンポ良く模範解答が返った】


  『私はカノッサです』


【優秀な生徒達の全問正解を受けて、男は上機嫌に唸った】
【それから再び振り返り──ざり、ざり、と土を踏んで、彼らの前まで戻ってきた】

【その足が向かった先は── 鵺、であった】

【男は少女の元にゆっくりとしゃがみ込むと】
【父親の娘を見るが如き優しげな眼差しで、じっと見据えた】

【 (お前なら正解できるだろう)──と 】

【そして実際に設問を口にした】



 ────お前は誰だ?



【軍勢は押し黙り、彼女の回答をじっと待った】

【そこに訪れる圧迫するような静謐は、少女だけに向けられたものではなかった】
【この『授業』の意義。ゴール。彼らに何を『理解』して欲しいのか。それが徐々に明かされつつあった】
421 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/21(土) 19:11:49.55 ID:h5YCRs5i0
>>419>>420

「っく……言って居ろ……」

【まるで、良く生徒を指導する教師の様に】
【その鉄の塊をこちらに向け乍ら、今はこの男を睨みつける事しか出来なかった】
【やがて、男は自分の部下達に向き直り】

「(何だと言うのだ、カノッサ……いや何の意味があるのだ?)」

【この問答に、そこにはまるで、狂信的な宗教の団体の様な】
【そんな気味悪さがあった】
【洗脳?いや、もっと単純な何か……】
【だが、何の意味がある?】
【少なくとも、厳島の知るカノッサ機関構成員はここまでカルト宗教じみた、そんな行動は無かった】

「――ッ!?」

【そして満足げな男が次に向かった先は……】
【この場で一人の少女、鵺だった】

「貴様ら……何が目的だ……」

【唸る様にこう言った】
【何故、何故、あらゆる事が疑念となり、頭に渦巻く】
422 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/21(土) 19:12:53.09 ID:5oCeYS1fO
>>419-420
【なるほど。漸く────正解が見えた。“そう”答えればいいのか】
【立場には拘らない。カノッサかと聞かれれば、カノッサだと答えよう】
【あながちそれは間違いでもない。自分の寝床は、職場は機関員の所有する廃工場なのだから】
【嘘ではなかった。だから、その“正解”はするりと心の内に入ってくる。躊躇いも、戸惑いもなく】


      【 「カノッサです」 】


【言葉にはしなかった。それを紡ぐタイミングは、今じゃなかったから】
【予行演習のようなものだ。音にはせず、唇だけでその音を模倣する】
【────模倣は、得意だった。カノッサです。これも、誰かのモノマネなんだろうか】
【カノッサです。それとも、自分の意思なのだろうか。恐らくは、その両方────『カノッサ、です』】
423 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2018/04/21(土) 19:13:56.85 ID:AIo6QgGio
>>419-420

【近づく男に、鵺の表情に再び怯えが浮かんだ── 痛みの記憶が鮮明に蘇る】
【唇の端を噛んだ、永遠とも思える一瞬に、僅かばかりの憐憫を感じて】
【奇妙な静寂だった。── 心音さえも聞こえそうな程に】

【問われる問い、答えは明らかだった。── どう答えるのが正解かだなんて】
【どう思ってようと、答えは一つしかない、逆説的に言えばそう答えれば救われる】
【傷口が痛んだ、喉が渇く、答えようと開いた口から、呼吸音だけが漏れた】



【  ────”ともだちは、大事にしろよ”】



【ヨハネスの言葉が思い返される、あの寂しげな横顔と共に】
【こんな世界を間違っていると思いながらも、舞台を降りることを選んだ老兵の言葉】
【鵺は周囲を見渡す、この場に並べられた幾重もの人達を見て】

【ディミーア、厳島、ミラ、そしてカンナと、円────】

【今日出会ったばかりの人間も居る、名前も知らぬ人員も中にはいる】
【而して、その全てが共通の敵を見ていた、貴方達が紡いだ "カノッサ" 】
【それは抗うべき敵で、倒すべき敵で、超えるべき敵なのであるから────】

【答えはたった一つ、シンプルであった】

【今一瞬だけ自分に嘘をつけばいい、例え言葉でどう言っても心までは縛られない】
【生きて帰らなければならない、命さえあれば、また、何処かでデカイ一撃を放てる】
【音律が一葉、僅かばかりに静謐をなぞった】





────この姿を見て、まだ分からないんですか?




【──── どうしてだろう】




『公安三課』所属、鵺 ────覚えておいてください



正義は必ず勝つんです



424 :ディミーア ◆r0cnuegjy. [sage saga]:2018/04/21(土) 19:24:27.48 ID:St8EB17To
>>419>>420

【不正解、などと言われてもディミーアの表情は変わらない。分かりきっていることだ】
【そして不正解に対してペナルティがなかったことに安堵する。が、しかし】


(────『カノッサ』)


【その言葉を、その単語を思い浮かべるだけで、在りし日の感情が呼び起こされる】
【後悔、悲哀、憤怒、憎悪────虚無感】
【そんな言葉を答えろと、奴らは言っているのか】

>>423

【異音。そう、それこそ異音だろう】
【口々に誰もが『カノッサ』と答える無機質な演奏に混じる異音】
【それがディミーアの意識を打つ。恐怖と驚愕が表情に広がり、鵺を見る】


お、お前、何で────っ!?


【何故そうしたのか、分からなかった。死にたくないと、言っていたのに】
【このままでは彼女が殺されるかもしれない。一瞬過ぎったその考えが恐怖として全身を巡る】
425 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 19:44:37.88 ID:ibNm6+b6o
>>423(鵺)



  ……………………………………



【重たい、重たい沈黙が場を支配した】

【笑んでいた男の表情からすっとそれが消えて】
【何の感情も籠もらない仮面のごとき顔が少女を見下ろしていた】

【どれだけの間それは続いただろう】

【その無音は問いかけるようでもあったし、無慈悲に宣告するようでもあった】

【──それで悔いはないのかと】
【──だとするなら辿るべき道は定まったと】


【男は無言のまま部下へ向けて何か掌を差し出すと】
【そこへ、一つのタブレット端末が置かれた】

【それを、少女の前の地面に、無造作に放り出した】

【そこには映像が映っていた】
【録画されたものなのか、あるいはどこかからの中継なのか】

【──白い部屋だった】
【その中に、人間の形をした何かがあった】
【正確に言えば、彼女の良く知った顔のついた人間だった】

【つい最近、公安三課から失踪した黒髪の青年とよく似ていた】
【似すぎていた。同一であった。その彼の瞳は、何を見ているのか最早定かならぬ色をしていた】


 「…………、ぁっ…………」


【その時、恐らくは彼女より先に短い悲鳴の如き声をあげる者がいる】
【先ほど地に転がされてきた、赤毛の彼女であった】

【その画面に映るものが何なのか、彼女はいち早く勘付いた】
【そして全身が硬直し、次いで恐怖に打ち震え始めた】
【その口元が何かを言おうとして開閉するが、それは何の言葉にもならなかった】

【ただ彼女へ向けて、心底から、その身を犠牲にしてでも何かを訴えかけるような眼差しが少女へ縋った】



【が、そんな彼女はその時、男に襟首を掴まれて】
426 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2018/04/21(土) 19:54:39.07 ID:AIo6QgGio
>>425

【死にたくなかった── 生きていたかった】
【それでも、捨てられない物があった。── ただそれだけの事だから】
【例えば其れが矜持と呼ぶことを、彼女は知らない】

【ただ純真に、心から出た思いに従っただけだった】

【蜂蜜色の双眸がまっすぐ男を見返す、不思議と恐怖は消え去った】
【覚悟は怯懦を打倒する。── 心に決めた死は、今ある生を強く誇り高く咲かせる】
【ええ、どうぞ、と── 死に至る舞踏に手を伸ばす、淑女の如く】



【  ──"誤算"は無かった、覚悟だけが凛々しく、華やかに──  】




【  ──── あるべきだった】



森島……くん────っ!!



【視界が真っ白になる、脳に閃光が弾ける── 頭に血が上るとはこの事か】
【感情が弾ける、フルスロットルで踏み込む、アクセル全開、異能を発動しようとする】
【でない。── 何度行使しようとしても、発動しない、能力さえ使えれば、こんな相手なんて】

【無音の嗚咽が漏れた、鈍い痛みが腕に奔った】


森島君に、何をしてるんですか── !!
答えなさい! 彼に手を出したら、ただじゃ済まないですよ!
っ……!! 好き勝手して────!! このっ……この!!!

一体どれだけ人の命を弄べば気が済むんですか!!


【破裂する感情、鈴の音に近い声がひずむ程に】
427 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/21(土) 19:57:46.34 ID:YeJ9UR800
【風の国・大平原地帯】

【数年前、悪魔が構築した巨大な塔が存在していた――他に特徴のない、貿易路】
【周囲数十キロに渡って広がる平原は今日、視程10メートルの霧に覆われていた】
【そんな、何もない場所を彷徨う奇特な者が居れば】
【道端に倒れる幌馬車と、全長7メートルの槍に貫かれたキャラバンの一員に出会すことだろう】



         『――――――――――――――。』



【他にあるのは静寂だけ。けれど耳を澄ませば、さらさらと風に靡く雑草の音に入り混じり】
【微かな息遣いを感じるかも知れない。冷たい空気の中に、ゆるりと吐息を漏らすような気配】

【逃げ出した馬のものだろうか。生き残った人間のものだろうか】
【或いは――、――――。どちらにせよ、その静けさには一種の異様さが含まれていた】
【霧という水分に覆われた、異界のような。薄気味の悪い寒さが空間を包んでいた】
428 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/21(土) 20:02:15.14 ID:h5YCRs5i0
>>425>>426

「(誰だ?この人物は……)」

【自分たちと同じように、身柄を拘束されている】
【そこから、立場は非常に近い人物と推定できる】
【そして、鵺とカンナの反応がそれを肯定した】

「(森島?森島と言うのか、この男は……)」
「カンナ!」

【何事か、叫びを上げようとしたカンナが部下の男達に抑えられた】
【そして今度は鵺が、男に喰ってかかろうとした】

「鵺ッ!ダメだ!」

【気持ちは、気持ちは痛いほど伝わる】
【彼はどうにも、鵺と非常に近しい立場の人間の様だ】
【だが、だが今は……思わず少女に叫ぶように言う】
429 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2018/04/21(土) 20:04:29.46 ID:5oCeYS1fO
>>425-426
【鵺と呼ばれる少女が“正解”を言わなかったことに、ミラは驚いた。──子供だからか】
【すぐにそう思う。妙に頑固で、小うるさくて、そのくせすぐに泣いちまう。どうせ】
【隣にいる蜂蜜色の少女もその手の類なのだろう。そう、一方的な感想を抱いた後】


…………いいのか、鵺ちゃんよぉ
あんたが言わなかったせいで、あの坊ちゃんが多分酷ぇ目にあうぜ、こりゃ


言っちまえよ────カノッサです、って
なぁ、“先生”よぉ…………課題の提出は、ちょっとの遅れも許されねぇってか?


【────悲痛な鵺の声に、何か感じるところでもあったのか。横からミラがそう囁いた】
430 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 20:04:48.37 ID:ibNm6+b6o
>>421>>424(厳島・ディミーア)

【鵺の前から引きずられてきた女性──黒野カンナが】
【ディミーアの眼前へと転がされてきた】
【痛みも屈辱もあったろうが、それをじっと押し殺す表情が見て取れる】

【ざり、と男がディミーアの前に立ち、見下ろした】


────銃は苦手か、剣士?


【唐突に問うその声はひどく冷たかった】
【先ほどまでの笑みを含んだそれらが全て嘘か幻であったかのごとく】

【男の手には、銀のリボルバー式拳銃が握られていた】
【その弾倉を展開すると、彼へ見せつけるようにして、銃弾をたった一発だけ、そこに込めた】
【弾倉を元の位置に収める。そしてルーレットでも回すかの如く、勢いよく回転させる】

【かちり、と回転が止まって】

【その時、部下の数人が動いてディミーアの身を拘束しながら、手錠を外す】
【自由になったその手の片方が、しかしすぐさま別の不自由に塗り潰される】

【男の手にあったリボルバーが、ディミーアの片手へと強制的に握らされ】
【そのまま、その銃口を、黒野カンナの片眼に添える】
【──彼女の震えが、その金属を介して彼の手元に伝わるだろう】

【それから、一枚のハンカチを、拳銃を握る手と弾倉を覆うよう被せる】
【──彼からは、弾倉のどの位置に弾丸が入っているのか、見えない】

【男が再び屈み込み、その昏い瞳でディミーアを見据えた】
【「もう一度、やり直すぞ」】


────お前は誰だ?


【先よりもずっと温度の低い声色が言った】
【それから男は無言でじっと反応を待つだろう】



【──が】
【そこで彼がどんな反応・回答をしたにせよ】
【(例え口だけの『正解』を言おうと、銃口をあらぬ方へ向けようと)】
【男はすぐさまこのように言うはずだ】


────違うな。そうじゃない。


【そして、金属じみた声が即座に彼に命令する】

【──引き金を引け、と】
【銃口に塞がれていない方の、彼女の瞳が、酷く揺らいでいた】


──どうした。
銃は苦手か、剣士?

出来ないなら、お前の『ともだち』にやってもらうが。

/↓
431 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 20:05:45.44 ID:ibNm6+b6o
>>421>>424(厳島・ディミーア)

【続けて、厳島の方にも部下が群がった】
【そのうちの一人が、ディミーアへしたのと同様に、手錠を解き、拳銃を握らせるだろう】


【ただしそれは、自動式の拳銃】

【銃弾の一発だけ入った弾倉を厳島へ一度見せつけてから、それを装填し】
【押しつけるようにして、彼の手へと握らせた】


【何をさせるつもりなのかは最早誰も説明などしなかった】
432 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 20:07:18.09 ID:ibNm6+b6o
>>422(ミラ)

【──そうした立て続けに起こる変化の中】
【男の眼差しはふと、横目でミラを見据えた】


──お前はこの中で一番賢いからな。
あんな簡単な問題じゃ、物足りないだろう。

そう思って、お前には『特別問題』を用意しておいた。


【仲間はずれじゃないぞ、安心しろ──と】

【その時、彼女の後ろで気配が一つ動いた】

【──軍勢の中ではそれだけがどこか違った色をしていた】
【あるいはそれがもっとも鋭敏に感じられるのは彼女以外に有り得なかったかもしれなかった】


「──やっと、会えましたね〜」


【この陰鬱な空間の中でそれは際立って明るかった】
【もしも振り向いてみたならば──そこには予想通りの人陰がある】


【その『看護師』は花の咲くような満面の笑みをして彼女を見ていた】
【ようやく旧友に会えたかのごとく、嬉しげに】

【──それは何に用いようというのか】
【奇妙で大きな銀色の『帽子』が、その両手に大事そうに抱えられていた】

【やがて『看護師』はゆっくりと彼女へ向けて歩み寄り始めた】
【何の警戒心もなく、本当に心底幸せそうに──】

【銀色の『帽子』が無機質な光沢を帯びて、その表面に歪んだ鏡像を結ぶ】
【そこに映るのは、ミラ・クラァケ自身と、『看護師』の溶けて融和したような異形】

【『帽子』は彼女のためだけに誂えられた】
【そのようなサイズと形状をしていた】

【彼女はゆっくりとそれを、彼女に被せていく】

【暴れれば、逃れようとすれば】
【“賢い”彼女が予想した通りの事態が起きる】

【──軍勢が彼女をじっと見据えていた】
433 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/21(土) 20:21:58.40 ID:h5YCRs5i0
>>430>>431>>432

「……もういい」
「もういいだろ!!」

【ディミーアに向けられた問題、そして】
【問答無用に突き付けられたリボルバー拳銃】
【それは、一つの事しか意味をしていなかった】

「何故!?こんな事をさせる!?」
「貴様らの行動に何の意味がある!?」
「ディミーアァッ!!」

【叫んだのは、この窮地に立たされている友人の名前】
【もはや、洗脳行為と呼ぶには、あまりにも行き過ぎた物だった】
【娯楽、そう、愉悦のそれに近い物】

「断じて、断じてこんな物、認めるわけには……」

【そして自分の手にも握らされる拳銃】
【ああ、そうだ、使い慣れている物だ回転式弾倉とは違う】
【オートマチック拳銃、ロシアンルーレットではない、問答無用の一発を見舞うそれだ】

「ふ、ふざけるな……」

【俺に私に僕に……撃てるわけがないだろう】
【薄汚い男ではない、機関員でもない、黒幕でも円卓でもない、カンナだ、この国での仲間、黒野カンナに向けてだ】
【それは、ディミーアも同じではないか?】
【同じだと、そう信じたい……】
【何よりカンナはこんな所で諦める者だろうか】
【先だっても、この国の法を取り戻すと、そう語ったばかりではないか!?】
【銃を持つ手も、状況を視認する目も頭も揺れる、呼吸は是までに無いほどに、荒い】

【だが、状況はより悪化を見せた】

「き、貴様は!?」
「まさか……曽根上ミチカ!?」

【ミラへの反応から、その看護師をそう推測した】
【紛れもなく、対黒幕戦線が追っている相手だ】
434 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/21(土) 20:23:16.88 ID:5oCeYS1fO
>>432
【────それは、鵺に囁いた直後のこと。その気配は。その温度は。その音は】
【どれほど彼女を夢の中で殺しただろう。銃で撃ち、頸を削ぎ、縄で締め、刃で抉り】
【どれほどその瞬間を夢想しただろうか。────忘れるはずも、なかった】



そ、…………ね、────────曽根上ぇぇえええぇぇえぇえぇぇぇええええええ──────ッッ!!



【絶叫だった。喉も破れんばかりの怨嗟だった。今まで黙していたからこそ】
【その感情は、瀑布の如く噴出する。ガチャ、と手から冷たい響きが聞こえた】
【手錠が鉄の温度をミラに示す。動けない。抵抗などしようがなかった】


ク、ソがぁっ────!!今度はてめぇっ…………何をするつもりだ!
何を勝手にしてやがる、クソ!ヘラヘラヘラヘラしやがってよぉ!!


────次はあたしから、何を奪うつもりだ!

答えろ────曽根上ぇぇええええええぇぇえッッ!


【拒絶は、するのだろう。だがそれも口だけで。激しく暴れたりは──できなかった】
【結果として、受け入れるしかないのだろう。その銀色を。帽子に映った異形の姿が、見えた】
【(ジル…………ジルベール────!!)悲鳴は、届くことなく】
435 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2018/04/21(土) 20:30:12.21 ID:+CPzkg3y0
>>430>>433

【鵺の激昂で画面の向こうに誰がいるのかが分かった】
【それはディミーアも知る人物。状況はどんどん酷くなっていく】
【最悪だと思えば次の最悪を知らされる。絶望に底などないことを教えられる】

【目の前にカンナが連れてこられる。何かと思う間も無く拘束が外され、銃を握らされる】
【何をさせるつもりかなど一瞬で分かった。最低最悪の遊びの一つだ】

【そして質問がくる。たったひとつの答えを強制する質問が】
【舌が痺れる。喉がひりつく。ここにいる誰よりもその言葉を言うことは許されなかった】
【だが────常に最低の下は存在するのだ】


なっ…………!


【剣士は言葉を失った。自分の手で彼女を撃つ。“それ”だけは絶対にできなかった】
【だが厳島の手には自動拳銃が握らされていた。自分が撃たずとも彼がやらされる。どちらでも同じことだ】
【状況はほとんど手詰まりだった。悪辣な選択肢だけが残されている】

【何ができるというのか。もう引き金を絞り、銃弾が出ないことを祈るだけだ】
【他に手はない。論理的に考えて他に意味のある選択などない。どう考えても何度考えても無駄だ】
【引き金に指が触れる。銃の扱いなら何度もしてきた。いまさら────】


………………………………
……………………………………………………むり、だ

“それ”だけは、絶対にできない…………!


【震える声が拒絶をする。いや、震えているのは全身だった】
【誰かに命じられて信頼する者を殺す。そんなことは、できるはずがなかった】
【他でもないこの男には、絶対に】
436 :Blood and Judgement [!nasu_res saga]:2018/04/21(土) 21:09:34.74 ID:ibNm6+b6o
>>426(鵺)

【叫び、猛る、少女の姿を】
【男の冷たい横目が捉えた】


【男はディミーアの元から一度離れると】
【そのままひどく日常じみた足取りで彼女へと一歩一歩近寄って】

【男が顎を一しゃくりすると、部下が鵺へと群がって】
【その腕を、先ほど治療された方の腕を地面へと押さえつけて】

【男がつまらなさそうに鉄塊を振り上げてそれを何でもないように振り下ろす】


【ぶン──】


【無言の男の代わりに音だけが雄弁だった】
【別に肉や骨がどうなろうとどんな叫びを上げようと最早関心は無い】


【ぶン──】


【もう一度振り上げて、それを再び叩き付ける】



────お前達の誰も責任を取ろうとしないから。
こういう、真面目な男ばかりが割を食うんだ。


【──画面の中で変化が起きていることに気付く余裕があるかは分からない】
【ただ何者かが青年へと近寄って、何か銀色の首輪を彼へと装着させた、ただそれだけのことだった】

【首輪は一定の間隔で赤く明滅していた】


437 :Blood and Judgement [!red_res saga]:2018/04/21(土) 21:10:49.97 ID:ibNm6+b6o
>>435(ディミーア)


 ………………………………


【重たい沈黙が向けられた】
【男は何の感情も籠もらない目で、じっと彼を見つめていた】

【ただ一言、「そうか」とだけ呟いて】
【ディミーアからリボルバーを取り上げると】

【それを黒野カンナに向けて連続して六回引き金を引いた】


【銃声が一発、炸裂した】


【在ってはならぬ量の血飛沫があがり、】
【それがディミーア・エルドワルの両目へ降りかかった】



>>433(厳島)

【銃声が炸裂する一瞬前、】
【部下の一人が彼から銃を取り上げ】
【そこからすかさず、手にしていた突撃銃を彼の頭部へ振り下ろした】

【まともに受けたなら、ひどい耳鳴りと視界のぼやけが数秒間彼を襲う】
438 :Blood and Judgement [!red_res saga]:2018/04/21(土) 21:13:29.90 ID:ibNm6+b6o
>>434(ミラ)

「────んふふ。
 あなたを助けに来たんですよ」

【その底抜けに明るい声は、本心からでしか出しえぬような色をしていた】
【ふざけている訳でもない。いたぶろうとしている訳でもない】

【ただ自身が帯びた使命に純粋に従って、それを遂行している目だった】


【怨嗟の絶叫が爆裂したことなどまるでその看護師には聞こえていぬかのよう】
【想い人のために真心込めて編んだ花冠をそっとその本懐のために被せようとするかのように】
【そのあまりに異質で歪な『帽子』を、一分のズレもなくミラ・クラァケの頭部へと装着させた】



 【 ────臭ェな。いつから此処は魚河岸になったんだ?=@】



【その時】
【彼女の中でその声が反響するだろう】
【同時に、そこに紐付く光景もフラッシュのように瞬く】


【その今し方再生されたばかりの記憶は】
【何か、妙な揺らぎを伴って】

【さながら写真に強烈な酸でもぶちまけるかのように】
【その色が、徐々に徐々に、薄まり始めていくような感覚を覚えていくかもしれない】


────ここでお前には特別な問題だ。


【その時、『教師』の声がして】
【と同時に、いつの間にか看護師の手に──重厚な刃渡りのナイフが一つ、握られていて】
【そして、それはうっすらと錆び付いていた。刃もいくらか欠けていた】
【白衣の彼女には似合いようもないその代物を、彼女は笑顔のまま勢いよくミラの眼前の地面へと突き刺した】


────“No Pain, No Gain”

この言葉の意味を知っているか?
ヒントは“そこ”にある。まあお前なら簡単だろうが。


【地に突き立てられた大ぶりの錆びたナイフが、何かを誘っていた】
【──同時に、再生される光景と感情のリフレインが、揺らぎを増して行く】
【教師は言わなかったがそれには明確な時間制限があった】
【その『砂時計』は今まさに、彼女の中で一粒も待つことなく滑り落ちていた】

【一切の猶予無く問うていた】

【 『きおく』 『いたみ』 】

【より尊い方を選べ、と】


【『看護師』は願う】
【正解に気付いてくれるように】

【彼女が本当に大事なものに気付いてくれるように】
【その優しい刃を自身の身に突き立ててくれるように】
【痛みだけがその毒の進行を食い止められるのだということに】
439 :Blood and Judgement [!red_res saga]:2018/04/21(土) 21:16:48.84 ID:ibNm6+b6o
/すみませんレスが抜けてて前後しちゃいましたが時系列的には以下の通りです。
/436→438→437
440 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/21(土) 21:20:29.39 ID:DiB0Lh02o
【──水の国にある、とある酒場。週末ということもあって賑わいを見せている】
【店の隅に設置してあるテレビを見れば、連日報道されている魔防法関連の話題】
【そして、先日あったテロの話題だった。あれ以降世論は能力者排除の方に傾きつつあるのだが──】


「はあ、今日もあの話題で持ちっきりか。面白くもないな」


【画面に映っていたのは、初めて出会った機関の人間であるカニバディールだった】
【彼のことをよく思っていたのだけど、能力を開花させる薬を開発したということを耳にして】
【──内心、少し見損なっていた。幾ら粗悪な能力で魔防法の皮肉をすると言えども、選ばれていない者も能力を持てるというのが気に入らなかったのだ】

【それでも、より尊敬の念は高まった。たかが数日であのような薬を作り上げていたのだ】
【テロは失敗に終わったといえども、能力者に対する畏怖の念が民衆に植え付けられたのだから】
【それがどこかで崇拝に変われば──後は早い。宗教が出来て、それを信奉する人間も増えるはずだと】


「“円卓”も“黒幕”も、利益を求めすぎだ。いつか滅びるだろうな──」


【ふと、小さな声でひとつ。此方もあちらも、利益を求めすぎている】
【地道な基礎研究がすべてを生み出す礎になるというのに、彼らはどこか外れたところで戦っている】
【公安が碌に活動できない内に、正義を挫くべきなのだろうが──どちらも内乱だらけ、お話しにならない】

【麻草の煙草を口に咥えて、指先に火を灯して煙草の先端に近づける】
【フィルターと麻草が焼けて、独特の匂いを漂わせながら。白煙をくゆらせて思索に耽る】
【今日は盛況らしく、空いている席も女の真向かいしか見当たらないであろう】


【髪は真紅で腰まで伸ばし、ところどころハネている。手入れをサボっている証拠だ】
【黒い瞳はぼうっとテレビの画面に向けられ、頬杖をついている右腕の人差し指には魔石の指輪】
【右耳には三日月を模したピアスをつけ、胸元には球体に巻き付いた蛇のシンボル】

【──指名手配されている“Crimson”に、他ならなかった】
441 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/21(土) 21:28:07.15 ID:h5YCRs5i0
>>436>>437>>438

「鵺ッ!!」

【その間に、鵺が取り押さえられ】
【そして棍棒が、鋼鉄のそれが振り下ろされた】
【叫びは空しく、痛みより早く彼女の脳には、届くことはないのだろう】
【そして画面越しの彼もまた、首に何らかの装置を取り付けられ】

「ミラッ!!」

【ミラに被される、謎の帽子様のそれ】
【何が、何が起きているのだ?】


【そして……】

「か……」
「カンナああああああああああああああああああああああッ!!!!」

【今までにそんな事は無かった、無かったかのような】
【それ程の叫びをあげた】
【男が、ディミーアの目の前のカンナを撃ち抜いた】
【その光景はまさに目の前で】
【何でカンナなのだ!?何故自分では無くて……】
【あってはならない、あってはならない事だ!!】
【何でだ、何で……何で……】

「あ、あ、ああ……」
「うわああああああああああああああああッ!!」

【そして】

「ッ!!」 

【銃による殴打を後頭部に喰らい】
【その場に膝から崩れ落ちる】

「か、ん、な……でぃ、みー……あ……」
442 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/21(土) 21:30:55.31 ID:BBf4Wz2aO
>>428>>429>>436

【── 振り下ろされる鉄塊】


ひぎぃっ……!! ああっ……!! 
うぅ──……ぐぅっ── !!


【傷口を蹂躙される、頭の中を駆け巡る痛みという感触】
【それは宛ら電流の如く、焼け切れる回路すらも視認できそうな程に】
【再び振り下ろされた一撃に鵺の呼吸が浅くなる、だんだんと】

【瞼が半開きになり虚ろな色合いを強める、許容量を超える痛みに脳内麻薬が分泌されて】
【朦朧としている微睡みのように、白昼夢が如く現実感のない光景】
【── 私、何してるんだろうって、思ってしまうぐらいに】


っい──ぎぃっ……!!! があああっ──!!


【再び振り下ろされる、骨が粉微塵になる音が響き渡る】
【神経の束を無茶苦茶に掻き毟るが如く、啄む痛みの理由さえ知らないで】
【超える痛みの峠も無く、唯唯薄い呼吸音だけが響いた】

【焼ける痛み、砕く苦しみ、痛む景色はどこまでか】


はぅ……つっ──……

ごめんっ……もりひま────くん……


【プツン──と、帷が落ちるように】


【鵺は意識を手放して、その場に倒れ込んだ】
443 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/21(土) 21:31:17.73 ID:wsVIvj0Xo
>>387

『なにっ!?怖がるだと……だっ誰がそんなこと言うた!』

人間不信気味なのは本当の話じゃん。基本的に他の誰かと付き合うのが苦手で疑り深い態度が崩せないのは
他の誰かと仲良くなる方法がそのトシになってもわかんねーって事だろ

クローディア、まずはアイツの事を信じてやってくれよ。なんだかんだで犬越しだったら付き合いはいい奴なんだぜ


【『犬越し』ってのがまず一般的な人間にはありえない表現なのだが、とりあえず相棒のフォローをできるだけ行うと】
【クローディアのほうも若干機嫌を直した様子が見受けられ、剛太郎もようやく安堵の様子を見せた】
【ひとまず落ち着いて棺桶の一室が和やかな団らんムードになってきたのを確認し、椅子に腰かけムクを机に乗せながら剛太郎は談笑に加わる】


『……パンフレットがわからんあたりやはりどう好意的に見ても世間知らずの変わり者って点だけは間違いないようじゃのう』

一言多いぞムク!……そうか、やっぱ観光で来てたんだな
だいたいいい所だ、どこ行っても楽しいぜ。中心部の水の国は観光客向けの施設とか飲食店豊富だし、闘技場とかで力比べする奴らもいるし
大自然と調和した落ち着いた美しさのある風の国。牧場とかバンジージャンプするところとかもあるぜ

『後は和風な文化が滅茶苦茶残った櫻の国かのう。ワシの故郷でもある。……金の国もかなり復興してきたと聞くのう』

ただまぁ、悪いやつらから身を守る手段とかは懐に忍ばせたほうがいいとは俺も思うぜ!最近久方ぶりにまた物騒になってきたみたいだしな
だから俺も修行を完了して山を下りて来たんだ……


【指折り数えてムクと頭に浮かぶいい観光スポットを思いつくだけ思いついてた中で、クローディアからふと、そんな言葉を投げかけられる】
【剛太郎とムクは目をきょとんとさせると、顔を合わせて……やがてくすりと笑い始めた】


『……そうじゃのう。ワシがまた他の人間に肩入れするようになるとは、ちょっと前までは思いつかなかったかもしれん』

最初日本から飛ばされてコイツと出会ったときは本物の喋る犬だと思っててさ!最初は昔の友人にこのコフィンを送る用事を
犬一匹で済ませようとしてたのを、偶然出会った俺が手伝うようになったのがきっかけで……そこでムクの友人が亡くなったのを知らされて墓参りして
で、いろいろあってカノッサ機関との戦いになった時、ムクがもう使う人間がいないからってんで俺にこの棺桶礼装『ライドコフィン』を授けてくれて……

以来なーんか打ち解けちゃってさ、その後ムクの本体がいる霊山に足を運んで本人同士で顔合わせて
後、俺の鍛錬にも付き合うようになってくれて……最も魔術はからっきしわかんねーけど。こっちは俺は不向きみたいだ

『必死に頑張って『霊視』と軽いエンチャントくらいが関の山なのは最初からわかっちょったからあまり失望はしとらん
それにもうじき新しい奥義も開眼しそうなんじゃろう?まあ……得意分野を伸ばす手助け程度になりゃあええと思ってな』


【クローディアの一言をきっかけに、二人がつるむようになったきっかけを回想する二人】
【やはりというか、人当たりのいい剛太郎がムクの方に絡むようになり、なんだかんだで彼の人の好さにムクも心を開くようになったという事なのだろう】
【そして、鍛錬、奥義という言葉が聞こえるしやはり何かの戦闘術を収めた『戦士』であるのは間違いないようだ】

/遅れました!お返事返します!
444 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/21(土) 21:32:41.85 ID:lkJW4CR00
>>440

【――――からん、と、来客を知らせるベルが鳴った。だけれどそれから少しして、入り口の方ではなぜかもめているような気配がするだろう】
【「お嬢ちゃん、ここはお嬢ちゃんの来るようなところじゃないから――」「――お嬢ちゃんじゃないの」「だけどねえ、お嬢ちゃん――――――」】
【聞こえて来る限りの声は、堂々巡りだった。もしも"誰か"が目を向ければ、そこでやり取りするのは店員一人と、――あからさまな"お嬢ちゃん"であるだろう】

【肩を撫でる長さの黒髪に赤いリボンの髪飾り。瞳は黒色と赤色で、だからこそ、透き通るように白い肌の色がよく目立つ】
【顔はあどけなさを残すものだった。華奢でもあったし、ならば年頃は上に見積もったとしても十六ほどに見え。ならば出入り口でもめている、のも理解できるほど】
【だけれど。くしゃっと袖のすぼまった赤色の編み上げリボンのワンピース、パニエを詰め込んでふわっと膨らました後ろバッスルのスカートに、かかとのすらっと高い靴】
【しゃんとした姿勢とわりに高い身長も合わせたならば、たしかに、ただの十六歳――高校生だと言うには、少し大人びても見えたのだ。そして、もしも、相手が――】

【――そう、相手が、知っていれば。その少女は、UT――UNITED TRIGGER――の給仕であるとも、分かるだろう】
【主な露出は三年ほど前がメインだったが、UTで始めるのだと言う、身よりや金のない子。あるいは事情があって、家で満足な食事を摂れない――そういった子供たちに対して】
【月の半分ほどではあるが、無料で食事を振る舞うと言う慈善事業。それの発案者としてCMだとか、ちょっとしたテレビだとか、そういうものに映されていた人物であり】
【もし相手がそれを分かれば――"少女がその時点から全く成長していない"というのにも、気づけるはずだ】

……だからね、わたし、子供じゃないの、お兄さんわかんないかもしれないけど、お酒だって、きっとお兄さんより強いよ――。

【ちょっとむくれた拗ね顔がひどく子供っぽかったのだけど。――とかく、彼女はまだ入り口で堰き止められたまま、店員は今にも追い出そうとしていて】
【だけど――例えば。例えば、誰かが、あれはUTの給仕じゃないか、とか、これは実は自分の知り合いで、さっき呼びつけたんだ、なんて、言ってくれたとしたなら】
【きっと彼女は店員に許されて店内に踏み込むことになりそうで――】

445 :ディミーア ◆r0cnuegjy. [sage saga]:2018/04/21(土) 21:33:24.62 ID:St8EB17To
>>437

【手からリボルバーが奪われる。背筋に氷柱が差し込まれるような感覚】
【顔を上げる。「待っ────!」言葉が終わるよりも早く、銃声がそれをかき消した】


【視界が赤く染まった】
                 【激痛が走る】

【両目に】
             【全身に】

【最後に何が見えた?】

              【失われた視界の中に何を見た?】

【血飛沫】
          【銃声】



         【────カンナ】




       あぁあああああああああああああああああああ────っ!!



【絶叫。沸騰した感情が叫びとなって出ていく。理性が消し飛ぶ。これ以上、我慢できるわけがなかった】
【自由になっている片手が背中の柄へと向かう。例え押さえ込まれたとしても、暴れることを止めはしない】
【大剣が取れれば斬りかかり、そうでなければ殴りかかる。押さえ込まれたのであればそいつらを薙ぎ倒そうとする】

【視界が潰れていようが数百人に囲まれていようが、そんなのは頭から消え失せている】
【ただ獰猛な狂った獣のように。怒りに任せて暴れ狂う。完全に取り押さえるまでは止まらない】
446 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/21(土) 21:42:55.44 ID:5oCeYS1fO
>>438

(あ────────……………………)


【これは走馬灯なのだろうか。だって、この場にいるはずもない声だったから。この記憶は】
【なんだって目の前に落ちているのだろう。だって、これは────あたしの、この記憶は】


(…………待っ、────)


【────消えて行く。鮮烈に覚えていたあの紫色が、色褪せた写真のように薄まっていく】
【幻ではない。確かめたわけじゃないが、そんな確信があった。記憶が、なくなっていく】
【大事なものが──無くなって。酸素を求めるかのように、喉がひゅうと鳴った】


   【待って。待てよ。行くな。だって、“約束”したじゃないか。一緒に連れて行ってくれるって】
   【(あの時握り返してくれた手の温度が、段々と分からなくなっていく。どんな、感じだったっけ)】

   【側にいてくれないかと、そう言ってくれたのは────あんたの方だったからじゃないか】
   【(寝床をくれた。軋む鉄パイプのベッド。あの時あんたは、あたしに何を言ってくれた?)】

   【だから、なぁ。待ってくれよ。行かないでくれよ。…………帰るから。例え、どんな形になっても】
   【(雑な弁当ばっかくれたよな。…………あれ、どんな味がしたっけ。もう、何を食べたかすら)】

   【絶対に、帰るから────だから、なぁ。だから、だから…………なぁ、ジルベール、よぉ】
   【(は、は────魚河岸、か。ひでぇ口説き文句だったぜ、あれは…………よぉ。でも、これは)】


      ──────っっ、うぅううううぁああぁあぁあぁあぁあぁあぁああぁああッッッ!!


   【  (────この記憶は、あたしのもんだ………………………………!!)  】


【もはや手探りで錆びた刃を掴む。何度か、柄を取り損ねて砂を掴む。──握れば、それは】
【痛みを感じるほどに強く握りしめる。ぎちりと、ナイフが軋んだ音を立て】

【────ざくりと、その身に突き立てるのだ。まるで、赦しを請うかの如く】
【胸に。腹に。腿に。深く刺したと思えば、己が身を斜めに切り裂き】
【青い血が、吹き出るのだ。人でない彼女の、分かりやすく人でない証が】
【ばたばたと、青い血が地を濡らす。痛みで涙が出る。身体が跳ね、その場で】
【触腕が暴れる。その度に、傷口から体液が噴き出して……だが、自身を傷つける手は止まらない】


────っ、う…………あ…………!!あ゛────ぎ、ぃぃいいいいいッッ!
ぐ、…………ぅ、うぅうぅうううう…………ふっっ、あ────!!


【いつまで続ければいいのだろうか。──そんな疑念すら、浮かばない】
【刃の錆が青く染め上がって尚、彼女は自傷し続ける。やがて…………】
【…………失血によるものか。彼女の腕が、上がらなくなり始め】
【それでも。弱々しくも、彼女は刃を突き立て続ける。柔らかい触腕を、縦に裂き】
【傷口に鉄色を滑り込ませ、切っ先で肉を押し拡げる】

【────その行為は。侵食が止まるまで、続けられることだろう】
【止まないのであれば、なおも続けられる。あるいは、誰かが止めてくれるまで】
447 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/21(土) 21:44:18.35 ID:qtktVFSx0
>>427

【霧の中、静寂を切り裂く白く眩しい灯りが2つ。やって来るヘッドライト】
【猫の目みたいなそれはその幌馬車を引いていた馬より280倍は強く、唸っている】
【手のかかるロータリーエンジンは優雅なトルクを生む。背の低い流線型の白い馬――】

【丸い手綱を握る人物は、悩んだ。この状況外に出るべきではないと勘が騒ぐ】
【だが何があったのか、見たいという好奇心が囁く】
【その好奇心が人一倍強かったせいで、 【私/俺】の運命は他のやつと違って大きく変わってしまった】



【運転席のドアを開けて降り立つ。黒のローファー、七分丈のパンツスーツは素足のくるぶしが見えるぐらいの長さ】
【黒のサスペンダーで吊って、白いシャツ姿。思ったよりも外は冷えたので、下と揃いの黒のジャケットを着る】
【ショートカットの黒髪、所々をビビットな赤と、緑に染めて、両耳にピアスを開けまくった女】
【アイシャドウは濃く、白い肌に真っ赤な口紅は映えた。霧がかかるなか、ポケットから革の手袋を取り出し、しっかりとつける】
【年もまだ若い。スタイルの良いその体躯は、こんな霧がかった街道でなければ通行人に一目置かれたことだろう】

酷いものね。

【事もなげに彼女は言った。それでも足は一歩また一歩と前に進む。】

〜〜〜〜〜〜〜



【運転席のドアを開けてその霧の中に、飛び込んだ。冷たい空気が俺の肌に触れる】
【思わずトレンチコートの襟を立ててあたりを見回した。サングラス越しだからか…無くてもどうせみえないだろう】

【背の高いこの痩せた黒髪の男、古ぼけたトレンチコートを羽織ったサングラスの男は探偵だ】
【ある街に向かう途中で、人目をはばかるためにあえてこの道を選んでいた。なのに――余計な真似してくれる】

【何をする前にも取り敢えず煙草に火をつけるのは習慣になっていた。そしてそのついでにコートの下の銃を確認することも】
【気配を感じる…。そしてこの俺も放っていることだろう。黒と白の混ざり合わない魔翌力を…】

…酷いもんだ

【マルボロを吸い終わる前に、決心がついた。運転席の灰皿に押し込んで、一歩足を踏み出した】



/まだいらっしゃればお願いしたいです
/そして前代未聞の絡みに来たほうをどっちか選べるシステムですので面倒かと思いますが
/女子と男子どっちか選んで頂けると嬉しいです
448 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/21(土) 21:48:20.69 ID:DiB0Lh02o
>>444

【カラン、と来客を告げるベルが鳴る。そちらに目線を向けて】
【辺りに空席が見当たらなかったから、その人物とは同席することになるだろうと】
【扉から現れた人物に、帰るように急かす店員。どんな少女なのかとよくよく見れば──】


「あの子、確かUNITED TRIGGERの……」


【と言葉を溢せば、店員に近づいていって】
【彼女の方に目線を一瞬だけ向けた後、店員の左肩をぽんぽんと叩いて】


「この子、UTの給仕の子なんだ。酒は強いと思うぞ」


【なんて声をかければ、自身のテーブルへと戻っていく】
【数年前、自身が大学に初属していた時にCMでよく見かけたものだ】
【あのCMを見ていたのは、たしか大学の研究室だったっけ────】

【ともかく、今の研究者然をした女の一言で】
【店員は店内へと彼女が踏み入れるのを許すだろう。多分その店員も見覚えがあって】
【そして空席は、その女と向かい合う席しか開いていなかった──】
449 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/21(土) 21:57:00.78 ID:lkJW4CR00
>>448

【――――「とにかく。お嬢ちゃんみたいな子を入れるわけにはいかないんだよ」】
【店員の一言に、少女はあどけない顔をむくれさせる、全く以って話の分からない店員だと怒るみたいに、じとりとした目線】
【それで、立ち去ろうとした――いくら状況が悪くって普通の店に行きづらいからって、こんなお店に入るのはやめよう、なんて、思って】

【――その瞬間に、誰かが来る。目線が向けられれば、一瞬確かに目が合うだろう。誰だろうって目をした、知り合いだったかな……と、思い返すような】
【だけど相手の言葉で。店員はなんだかんだしばらく文句を言っていたけど、そのうちに諦めるだろう。そうすれば少女はぱちくり瞬き、相手をじっと見つめて】

【やがて、相手の座る席の目の前に座るだろう。これは空いた席がほかにないから、というのも、もちろんあったけれど】
【たとえほかに席があったとしても、かばってくれたひとを全く無視する……というのは少し気まずく思えたのだ。とにかく――少女は、相手の目の前に座って】

……えと。こんばんは、さっきはね、ありがとう、――、

【最初は、そんな風に話し出すのだろう。まるで鈴の音みたいな声だった、りんと涼し気で、よく目立つ。いくわ猥雑にざわめく店内だって、間違いなく聞こえる声】
【メニューを手に取って楽し気に眺める――店員はちょっと"お行儀"が悪いけど。だけれど別にそんなに怒っているわけではなかった、賑やかなのは、嫌いじゃないし】
【ちょっとお外でごはんなんて食べたい気分だと言っても、ファミリーなレストランとかは、行きづらい。――多分どこかの誰かにずっと目を付けられているって、分かっているから】

お姉さん、お礼にね、何かお酒でも……、

【――――おそらく自分の分は決めたのだろう。メニューを傾けて、相手へ向けるのはどこか悪戯っぽい目】
【礼に何かおごるのだと言って。――さて、どうだろう。相手の思った通りに彼女の身分はUT給仕であるから、よっぽど、悪いことはしないと思え】
【だけど――今のところ気づいていないようではあったが。指名手配されているというなら、いくらか居心地の悪さを感じたりするのかも、しれなくって】
450 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/21(土) 22:00:34.98 ID:ErAoQpIy0
>>443
剛太郎がそういうなら信じてあげてもいいのよ
といっても今のところ信じない方が難しいと思うの
別にムクさんに騙されわけでも痛い思いをさせられたわけでもないしね

【外したヴェールを口に当ててクスクス笑う。少し焦った声色のムクが面白かったようだ】
【剛太郎がこの世界について説明をしてくれれば、静かに、しかしきらきらと瞳を輝かせて聴き入るのだろう】
【観光客に優しい水の国や文化がまるで違うであろう櫻の国の話に心を躍らせるが、一番食いついたのが……】

まあ、闘技場なんてのもあるのね!
いいわ、力比べに参加して私だって自分の身くらい守れることを証明してみせるのだから!
もし剛太郎と闘うことになったら、その時は手加減しないのだわ
その時は剛太郎のオウギとやらも使ってくるといいのだわ!

【右腕でむきっ、と力こぶを作ってみせるような仕草。ふんわりとした細い縦縞のブラウスではその力こぶは確認できない】
【本気なのか冗談なのか……いや、その顔はやる気に満ち溢れている】

じゃぁ、二人はお互いの顔も知っているのね!
であれば二人同時に仲良くかかってくるといいわ!
まとめてお空に飛ばしてあげるのだから!

【二人の馴れ初めを聞けばさらにそう煽って】
【もちろん、煽っているつもりではあるが全然、敵意は感じられないのだが……】

そうと決まれば観光と同時にいろいろ練習しなきゃいけなくなるのね
忙しくなりそう、だ!

【多分これは独り言】
451 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/21(土) 22:11:36.65 ID:DiB0Lh02o
>>449

「いや、良いんだ。君は有名人だもんな」


【口許に笑みを浮かべれば、彼女の感謝の言葉に応える】
【機関とUTは敵対しているとは言えども、彼女の存在を知らない人間はほとんどいないだろう】
【長期間UTの看板娘としてCMにも出演していた。女もそれで存在を知っていたし──】


「酒、酒か……。そうだな、君が良ければウォッカのショットを貰おう」


【眼前に正義組織のメンバーがいると思えば、自然に居心地は悪くなる】
【何の能力を持っているか分からない手前、大きな行動に出ることは出来ない】
【──というか、そのような考えすら持っていなかった。たかが研究者が、わざわざ店の中で暴れるだろうか】

【さて、女の右手の人差し指に嵌められた指輪は彼女もよく知っているであろう】
【通信内容を暗号化するという──女が創りだしたマジックアイテムだ】
452 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/21(土) 22:20:07.81 ID:lkJW4CR00
>>451

【――有名人、という言葉に、少女はわずかに表情を変える。と言ってもそう目立つものではない、何か、ふと、引っ掛かるところがあったような】
【メニューを見るために伏せていた視線がほんの少しだけ持ち上がって、相手を捉える。――、ほんの一瞬だった。言葉も発さないまま、その視線は再び紙面へ戻り】
【ころりと幼げに笑って何にしようかなぁと呟く――、その裏側では思考があった。有名人……文字通りの意味なのか、それとも、"そういう"意味なのか】

……大丈夫だよ。じゃあ、えっと……すみませーん、

【くすり、と笑う。相手の注文を確かめれば、少女は件のりんとした鈴の声で店員に呼びかける――本当によく通る声だった。ゆえにか、店員もすぐに訪れ】
【さっき揉めていた店員。――まず相手の酒を頼んでから、自分はやれポテト食べたいとかなんか食べたいとかお酒は甘いのがいいとか、なんかそんな注文を】
【もちろんもっと言葉はきちんとしてて、これと、あれと、それと……という感じだったのだけど。雰囲気が完全に安売りワゴンでいろいろ籠に放るひと、みたいで】

…………――お姉さん、その指輪。おしゃれだね、誰かにもらったの?

【そんな感じで(わりと結構な量を)注文すれば、少女は退屈になったみたいに、机に頬杖を。行儀が悪いのだけど、まだ、なんにもないから……退屈、なのはしょうがない】
【それで。尋ねるのだ、――知っているけど、知らないふりで。ちょっとだけ探りを入れてみるみたいでもあった、――協力者として、名前を聞いた覚えがない】
【良くも悪くも彼女のところに入ってきている名前の人物は"顔が思い浮かぶ"。だけど――こんなひとは居たかしら。……聞いた覚えがないなら、それは、別の陣営か】

わたしはね、よくお料理するから、指輪とかってあんまり付けないんだけど――。

【手のひらの上で鈴を転がるような、笑い声。――ファーストドリンクがうんと早く出て来る。ついでに相手のお酒も、一緒に届く】
【ぶどうのお酒。だけど決してワインじゃなくって、ぶどうジュースがそのままお酒になったみたいな、甘い、飲みやすい、お酒――少女が頼んだのは、それ】
【店員はやっぱりちょっと気に喰わないって顔をしていたけど。UTの名前まで出されたなら、まさか、未成年飲酒はしないだろう――って、信じるしか、ないみたいに】

【――するりと机の上でコップを滑らせて、持ち上げる。乾杯とかって付き合ってくれるのかな、って、尋ねるみたいに、目線が相手を捉えた】
453 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/21(土) 22:23:20.99 ID:YeJ9UR800
>>447

【運転席のドアを開けて降り立った男性≠、霧が包む】
【息を吸い込めば咳き込むような、少し歩けば服が濡れるような】
【そういう不快な湿度。大雨が続いて平原が水を蓄え】
【そこに季節外れの暑さや日光が降り注ぐと、時たまこういう現象が起きる】

【もっとも、人が扱うには長大な槍は、自然現象では無いのだろう】
【使用者は――見当たらない。まさか、キャラバン内のいざこざでもないハズで】

【周囲を見回せば道の左右には枯れ木らしい、細長いシルエットがそれぞれ一本ずつ】
【そして槍、倒れた幌馬車の車輪がまだゆるりと回っている】



         『――――――――――……、しゅ―――。』



【それは風の囁きだったのかも知れない。何か言おうとして、止めたような】
【人が発音できる範囲で表すならばそんな具合の音が、一瞬聞こえた】

【けれど景色に変化はない。その視界の9割は濃密な霧だったけれど】
【あくまで厳正な、重厚な、静粛な空間が乱れる事はない】
【ただ一つ、違和感があるとすれば――"此処に至るまで枯れ木は無かったはず"ということ】
【広大な平原ではあるが、植生は変わらない。雑草、時に背の高いイネ科の茎植物、それだけのはずだった】

/遅くなりましたがここに!持ち越し確実ですがよろしいでしょうか!
454 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/21(土) 22:37:20.26 ID:qtktVFSx0
>>453

【探偵は、ジリジリとそのキャラバンの“事故現場”へと向かう。探偵に捜査はつきものだが】
【男はそういう地道なことは苦手だ。細かいところに気がついたり知識をひけらかしたりはするが】
【この場所から得られる情報から答えを導くことが出来るのは『鹿撃ち帽の彼』ぐらいなものだろう】

【車のヘッドライトだけが唯一に近い光源。だがこの男にはあまり関係のないことだ】
【男は―――視える。多くの真実や、事実や、幻に至るまで】

【一歩一歩と歩き進めている足を、ピタリと止めた】

…何の音だ。

【伺うように言葉にする。耳を澄ませるがそれは聴こえない。】
【即座にコートの内側から拳銃を取り出した。黒鉄のエングレービングの美しいリボルバー式】
【彫られた名は“Sabrina” 続く文字は”no heaven" 右手に握りしめ、再度歩き出す】

【探偵はその枯れ木を気に留めなかった。霧の中に飲まれている。グリップに力がこもっていた】


/こちら平日はあまり返せず置きな感じになってしまうかと思います。
/こちらこそよろしければ、よろしくおねがいします!
455 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/21(土) 22:40:18.79 ID:DiB0Lh02o
>>452

【有名人、という言葉はそのとおりでもあり、“彼女の想像した通り”でもあった】
【詳細までは聞き及んでいないが、黒幕を倒す為に組織されたチームにいると】
【此方からすれば味方ということになるのだろうが──正義組織に入っていることに違いはないから】


【それにしても、彼女の声はよく通るものだ】
【辺りがやけに煩い酒場の中でも、透き通った鈴の音のように──】
【店員に様々な注文をしていく様子を見て口許をゆるめ、煙草の二本目を取り出した辺りで────】


「……──自分で作った、魔力増強のためのマジックアイテムだよ」


【相当な量の注文に、店員も厨房に向かう際首をかしげていたのだが】
【──知らない振りで訪ねているだろう、ということは想定の中にあった】
【指輪についてわざわざ聞く人間も居ないだろうし、婚約者いるの?という程度であろう】


「見ての通り研究者だからな、いっつもこういう物を作ってるんだ」


【口許を緩ませてそんな嘘を吐けば、ファーストドリンクが出てくる】
【小さなグラスに入れられた、金色をしたテキーラショット。彼女の酒はワインだろうか】
【──彼女がコップを持ちあげれば、女もグラスを手にして掲げて】


「それじゃ、今夜の出会いに──」


【──「乾杯」。グラスを彼女のコップとわずかにぶつける】
【チン、とふれあう音がすれば。──正義と悪が、同じ席で酒を呑み始めるのだろう】
456 :タオ=イーレイ ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/21(土) 22:45:31.79 ID:RNKnvhoh0
>>378

まぁ良いんじゃないですかね。当人が望んだ世の中がそれですし?
自分は関係ないんだって思ってたからこそ、なんでしょうけど……ま、どんな目で周りから見られるのか、から、自分がどんな目で我々を見てたのか、よく理解すると良いですねぇ
ま、魔能制限法が拡張されるまで、少しの間の猶予はあるでしょうから、その間に、骨の髄まで――――ねぇ

【イーレイも、結局最後は皮肉の嘲笑に帰ってくる。彼女とて、そういう気持ちを持ってない訳でも無いのだ】
【今はまだ、周囲から哀れみと侮蔑と恐怖の混じった目で見られるだけで済む。だが、この先にあるのは、彼らが求めた排斥の結果である】
【罪体の有りや無しやを問わずに向けられるその視線。それを、精々味わうと良い――――イーレイの瞳が、微かに昏くなっていた】

――――自分たちが政府の手綱を握っている気でいるんですよねぇ。だからこそ、ああして「民衆が声を上げている」訳ですから
権力に口実を与えたらどうなる事か、そこの想像力が無いんですよ。だからこそ、こんな馬鹿な護身を叫ぶって奴ですね。単なる生きたがり連中の、やりそうな事ですよ……

【大衆は、自分たちの意思で「それ」を行っていると信じている。と言うよりも、自覚していると言った方が良いかもしれない】
【よもや彼らは思いもしないだろう。その結論は、ある一定の一派が望んで誘導している結果であると言う事を】
【――――マリーにもそれは口にしない。これはイーレイの中のか細い手綱なのだ。混沌とした現状に、切り込んでいくための――――】

(――――馬鹿な連中が、完全に『劇場のイドラ』に嵌ってしまってる。『黒幕』とか言う連中の喜びそうな展開ですよ、こりゃ)

【――――こことは違う世界の話だが、かつて、とある有名な独裁者は、こういう言葉を残している】
【「大衆は、大きな嘘にこそ騙される。何故なら、小さな嘘は自分たちも用いるが、大きな嘘は恐ろしく、そう簡単につくことが出来ないからだ」】
【正に彼らは、世界を覆う大きな嘘に騙されている。その行き着く果てに、自分たちの屍が転がる事など、御免被りたいものなのだが――――】

――――『守護天使』ね……今は臥薪嘗胆の時でしょう。でも、いずれは厚い碁の様に、現状をひっくり返す、それを祈るのみですねぇ……

【――――教会の庇護を受けると言う事の是非は、イーレイには流石に判断しかねるが、その目的、願いは良く分かった】
【身体が痛む薪の上に寝て、苦い熊の肝を舐めて、復讐の意志を確かめながら目的を達した偉人たちの様に】
【どんな劣勢にも屈することなく、最後には逆転する、豪胆な碁の打ち手の様に。人を導き、間違った方向に進む世界を正す――――】
【その試みが、成果を残す事をイーレイは期待した。「少なくとも、魔能制限法に対するカウンター」としては――――】



――――さて、今日はご馳走様でした。じゃあ、今度は私の医院に来てくださいな?
今日の分、サービスと言う形で返させてもらいますってね。あなたの眠りなり疲れなり、ばっちり解決してあげますよ
まぁ期待しといてくださいな?

【店を出て、すっと手を掲げて挨拶するイーレイ。のんびりと食事を楽しんでいる内に、中々いい時間になっている】
【マリーの悩みを解決する約束は、顔を見せてくれれば確かに果たすと確認して、イーレイも家路につこうと歩き始める】
【読み止める事が無ければ、そのまま去っていくだろう】
457 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/21(土) 22:48:12.20 ID:lkJW4CR00
>>455

――そうなんだ。すごいね、研究者って……何をするの? マジックアイテムの研究? 
魔術とか上手なのかな。わたしもね、お勉強をしているところ――、そう、いつもなんだ。

【自分で作った。その言葉に少女は目を丸くしてから綻ぶように笑う。――ならこの人物が提供者なのか、と、裏では思いながら】
【とはいえ――じゃあ自分もそれを持っているよって言うには、まだ、少し、怖かった。そうすべきかもしれない。だけど、そうじゃないかもしれない】
【――"脅された"あとでは、いろいろと深読みは過ぎる。それでも多少元気にはなったのだけど――だなんて、相手には関係のないことか】

【――――とにかく、少女も同じ言葉で、互いのグラスを弱くぶつける。かち――と澄んだ音は、どこか、少女の声にも似通い】
【だけどグラスのコップがそう鳴るのと、人間の声帯からその音が出て来るのは、多大に意味合いが違うようでもあった。――よく言えば不思議な声だ、悪く言うと、少し変】
【かといって何かで作った声にも聞こえず、実際これは彼女の地声なのだけど……一回聞いたら多分二度と忘れないような声なのが、たしかで】

お姉さんて――、蛇が好きなの?

【ジュースみたいに甘い酒を口に含む。おいしいと笑うのは本当にあどけない顔、とうてい酒を飲んでいるようには見えなくって、だから、疑われるのに】
【そんなの気にしないって言う風にこくこく飲んでいく――強いって言うのは本当なのだろう、酒が弱い人間の飲み方ではない。そうじゃなかったら、ただの馬鹿のやりかた】
【指輪――については相手が作ったというなら、違うでしょうと言ってしまうこととかは、出来ない。出どころを知らないのだ、あくまで、"仲間"にもらっただけ――】

【ならば。尋ねるのは相手の胸元にある球体と蛇のシンボル。「わたしね、蛇が好きだから、気になって――」笑う少女の眼。どこか蛇に似ているような、気もしたけど】
【思い浮かべられるような"蛇"に比べて、ずいぶんと感情豊かだった。――これは本当に雑談のつもりなのだろう。ただ、それが本当はどんな意味なのかは、知らないまま】
458 :Blood and Judgement [!red_res saga]:2018/04/21(土) 22:51:16.94 ID:ibNm6+b6o

>>441>>445(ディミーア・厳島)

【男の握ったリボルバーから硝煙の煙が緩やかに立ち上る】
【それは紫煙に似た優雅すら伴い、男の周りをしばらく漂った】

【黒野カンナは銃弾の衝撃のまま地に崩れ伏している】
【その血染みの多かったシャツに新たな鮮紅の円がじわりと広がる】


────Mm……まあ結果オーライか。


【ふ、と銃口に息を吹きかける男】
【それから見下ろす視線の先には、一人の男が物言わなくなって倒れていた】

【──赤毛の彼女と共に担ぎ込まれてきた、謎の男性】
【その顔面片側には赤い肉で出来た花が咲いていた】
【黒野カンナの身を撃ち抜いた銃弾がその勢いのまま後ろにいた男の顔面にまで至り炸裂していた】

【円 嗣星、という秘匿されたその名を呼ぶ者は最早この場にはいようはずもなかった】
【その人体の指がその意思に関係なく微細に痙攣していた】


【たった一発の銃弾がその様を作り上げていた】
【たった一撃が二つの命を無言にせしめた】


【その沈黙を破り裂いた男がいた】

【ディミーア・エルドワルの狂乱が始まって、】
【それが片手の指で数えられる程度秒数だけ続いて】

【いくつかの銃声の鳴り響いて】
【結局のところ出来上がるのは、倒れる頭数が一人増えたというだけだった】


【──剣士がその大剣に手を掛けたとき、】
【既に発砲されていた銃弾が彼の四肢、その皮膚の真ん前にそれぞれ一発ずつ待機していた】
【その一刹那後には当然の帰結が訪れ、そして軍勢の波が男へと一斉に覆い被さった】

【それで終わりだった】

【一切が静かになった】


【──ごふ、と】
【その口から鮮血混じりの咳を、赤毛の彼女が一つしたことを除いて】
459 :Blood and Judgement [!red_res saga]:2018/04/21(土) 22:52:04.98 ID:ibNm6+b6o
>>446(ミラ)

【その一突きごとに】
【記憶の漏出に堰が立てられていく】

【守れた分と同じ量だけ、青い血飛沫がそこに広がる】

【その『正解』の光景を、『看護師』は満面の笑みでじっと見ていた】
【本当に良かった、と。まるで自分のことのように喜ぶ顔がそこにあった】


【やがて腕が上がらなくなり、それで弱々しく振り下ろされる腕を】
【白く優しい腕が、そっと制止した】


「──もういいんですよ。
 よく、よく頑張りましたね」


【白衣の彼女はその服が汚れるのも一切躊躇わずに】
【彼女の後ろからそっと覆い被さるようにしてその身を抱き】

【大丈夫、大丈夫──と】
【柔らかく、あやすように、耳元で囁き続ける】

【その傷口へ、焼け付く神経へ】
【そっと染み込ませるように、何度も、何度も】
【その水中に広がる赤インクの如き声で、紡ぐ】
460 :Blood and Judgement [!red_res saga]:2018/04/21(土) 22:52:25.48 ID:ibNm6+b6o
>>>ALL

【厳島が崩れ落ち、】
【鵺が意識を失い、】
【カンナと呼ばれた女も最早動かず】
【ミラが青い血塗れで全身を萎えさせ】

【その惨状の中で、ただ動いたディミーアも】
【数秒後には自動的じみて彼らと同一の有様と化した】


【地獄と化したそこを唯一俯瞰できているその男は】
【何か眉根を寄せて困ったようにやや唸ったが】

【やがて何かを得心したように、良し、と呟いた】



【──────────】



【散らかった玩具を元に戻すかのように】
【方々で倒れ伏す面々を部下達が引きずり】
【再び、彼らは横の一列へと整列させられ直した】

【そのうちにどれだけ正しく跪ける者がいたのかは最早知れなかったが】



【ざり】

【並んだ彼らの前に、男が再び堂々たる様で立つ】
【彼らの全員を一度薙ぐように見回して、その口元を緩める】


────オーケイ。

お前達はよく頑張った。
もう、良いだろう──俺も鬼じゃない。

今日のところは、これで終いだ。

最後に誰か、『責任』を取ってもらうことにする。


【ぶン──】

【何かを告げるように、男がその鉄塊を一度振るった】
【先端に付着していた誰かの血糊が、宙空へ僅かに舞った】


/NEXT
461 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/21(土) 22:53:16.47 ID:YeJ9UR800
>>454

【歩みを止めたのはどれほど足を進めてからだろうか】
【幌馬車に寄ったならば、その積み荷が装飾品であったことが分かるだろうし】
【人ならざる者の得物――人間一人をピンのように留める槍に寄ったならば】
【被害者は完全に絶命しており、けれど血は固まりきっていない事も分かるだろう】

【――時に、男はどこまで"視える"のだろうか。霧の彼方は、どうか】
【もし見通せるというのならば、きっと男は『鹿撃ち帽の彼』のライバルになれただろう】



      『―――――――……ぁ、…――あ、ぁ…――。』



【霧の中から、"腕"が現れる。天空から伸ばされたような、細く長い腕】
【虫のような印象を受けるが人間のそれに違いなく、何よりストライプのスーツを着ていた】
【袖丈だけで12メートルの衣服なんて、冗談にも程があったけれど】

【その腕は槍を掴むなり、被害者を串刺しにしたまま振りかぶって】
【"ずアっ"と霧を割り開くように、ためらいなく新たな"得物"を貫こうとする】
【動作は緩慢。けれど巨大さ故に錯覚する、その速さは決して鈍い訳ではない】


【一瞬、風が強く吹く。僅かに晴れた視界の奥、シルエットが垣間見えた】
【長い腕に見合った長い足。枯れ木に視えるそれこそが、移動手段なのか】
【異常な手足の長さを持ったそれは人の形をしていたけれど、人ではなかった】
【すぐに霧がかかって、姿を消す。30メートル近くもある、細長い巨人がそこに立っていた】

/了解です、でしたらメインは置きで進める感じでお願いしますねー!
462 :血の処断 [!red_res saga]:2018/04/21(土) 22:57:55.02 ID:ibNm6+b6o


これから、お前達のうちの一人を殺す。


【男は何でもないように告げた】
【その目は笑んではいなかった】
【ただやるつもりだから言った、本当にそれだけだった】


ルールは簡単だ。

瞬きをするな。
目を逸らすな。
煩くするな。


【ぶン──】
【血に塗れた鉄塊が、何かに飢えるように一度鳴いた】

【男はそれを片手に握ったまま、後ろ手を組んで】
【何か思案するような表情で、ゆっくりとうろつき始めた】


────誰が責任を取るべきだ?

お前か?

それともこっちか?


────ああ。
決められないな。


【彼らの一人一人へ視線を向けながら、男はやや唸った】
【その顎の無精髭をこすりながら、眉根を寄せて】

……そうだ、こうしよう。

【やがて何か良いアイディアを閃いたように】
【その大口を広げて、白い歯を見せて笑んだ】

【ぶン──】
【鉄塊が振り下ろされ】
【その先が、とある人物へと据えられた】

/↓
463 :血の処断 [!red_res saga]:2018/04/21(土) 22:58:21.61 ID:ibNm6+b6o


Acka──
(だ)


【そうして始まった】


Backa──
(れ)


【次の人物を指し】


Soda──
(に)


【最も相応しい人物のところまで】


Cracker──
(し)


【その運命が連れて行ってくれるように】


Acka──
(よ)


Backa──
(う)


Boo──
(か)


Acka──
(な)


【天の導きに、一切を委ねて】

/↓
464 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/21(土) 22:58:53.97 ID:wsVIvj0Xo
>>450

『やりにくい奴じゃのう……っていやまて
力比べには参加できるのか?見た所戦モンの体格ではないが……能力者か魔術師か?』

特殊攻撃特化型ならそういう体格のファイターもいるだろうな
できるクチだっていうなら俺も手は抜かないぜ。最も手加減なんてできるほど器用じゃねえけど


【ばつが悪そうに伏せたまま後ろ足で頭をかくムクに対し、それなりに実力があるらしいのを感じ取って感心する剛太郎】
【いつか手合わせをする時が来たら本気でぶつかり合おう、そう約束を結ぶことが出来た】
【二人同時にという点においてはツッコミを入れてきたが】


ああ闘技場は基本的にサシ(一対一)の戦いがメインだから俺が戦ってムクがセコンドをやるんだよ
ムクは手を出しちゃいけないから純粋に俺の技だけで戦わないといけないんだよね
そして、集まる奴は皆一人だけで一騎当千の戦力たる強豪の集まりだ。優勝するのはなかなかに難しいぜ!

はたしておまえの実力は通じるかな?俺たちは新たな戦士の参入を快く迎え入れるぜ


【参加するというのなら歓迎しよう。強者の余裕をもって戦士たちの代表のように剛太郎はクローディアに激励を飛ばす】
【最も戦士なのかどうかは全くわからないままなのだが……】
465 :血の処断 [!red_res saga]:2018/04/21(土) 23:10:53.42 ID:ibNm6+b6o



Backa──
(て)


【ディミーア・エルドワル】
【勇壮な剣士。その身を狂気に引き裂きながらも正義に殉ずる男】



Soda──
(ん)


【厳島命】
【櫻の軍人。命を賭して海を越え、その死地まで舵を切る】


Cracker──
(の)


【鵺】
【忍ぶ者。少女の細い背が背負う業はあまりにも重い】


Up──
(か)


【ミラ・クラァケ】
【移ろい行く亜人。人の世と関わったが故の定め】


Goes──
(み)


【黒野カンナ】
【(愛しいと想うたった一つさえ守れぬ『法』になど何の意義がある?)】


You──
(さ)


【森島 京】
【救ったものさえ奪われるのが定めなら何故生まれた】



Acka──
(ま)
    Backa──
    (の)
       Soda──
       (い)
          Cracker──
           (う)


466 :血の処断 [!red_res saga]:2018/04/21(土) 23:15:16.24 ID:ibNm6+b6o




 I ────
(と)




  Love ────
  (お)














  ────── You
         (り)




【ぴたり】


【そのルーレットが】
【運命が】
【天が】


【その死を定めた】





【その鉄塊が指し示した先にいたのは──────】

467 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/21(土) 23:16:01.15 ID:DiB0Lh02o
>>457

「属性魔術しか使えないからなんとも言えないが──、まあそんな感じの物をいつも作ってるよ」


【曽根上ミチカという婦警に、彼女が脅されたという事実は知らない】
【しかしながら、何が言いたいかはもう知っていた。それを作ったのは、お前だろうと】
【此方もやすやすと情報を漏らすわけにも行かないし、隠蔽するようにして】

【グラスが軽くぶつかるとき、やけに澄んだ音がした気がする】
【先程まで耳にしていた、彼女の声に似ていた気もするのだけど──】
【不思議な声だ。一度聞けば二度と忘れられない気もする、作られたかのような声】


「──好きかと聞かれれば、好きな方だな」


【ショットを軽く一口飲めば、きついアルコールが喉を灼いていく】
【笑んで細められる彼女の眼は、どこか蛇に似ているような気もして】
【元々機関員を治す為の器具を開発していた第11研究室は、アスクレピオスなんて別名で呼ばれていたから】
【自然に蛇が連想されて、すべてを治すということから杖より球体がえらばれた】
468 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/21(土) 23:17:00.04 ID:qtktVFSx0
>>461

【探偵はまずその“ガイシャ”の元に足を進めた。そして、すぐに気づく。それは探偵の勘ではなく】
【別の仕事で得た経験、持ち合わせている本能―それらが指先を撃鉄に触れさせ、サングラスを取り外させる】
【真っ赤な目をしたプライベート・アイ。それがこの男の名前の由来。…本当は違うのだが、そういうことにしていた】

【そこは“事件現場”なんていう探偵の仕事場じゃない。探偵の仕事場なら全てが終わった後だからだ】
【だがそこに転がっている“この場所”は――未だ現在進行系。血の色が物語る。】

【『ベイカー街の奇人』なら安楽椅子から紡いでこの事を予測しているだろう。だがここにいるのはもっと泥臭い、全体論者】
【パズルのピースに意味はない。全てが出来上がってはじめて何の絵かわかる。ピース一つから予測するやつは物好きだ】

―――――ッッ!!!

【その目が無かったら霧の中の腕に気づかなかっただろう。だがその目は視える。そして切っ先から線を描く】
【延長線、破線、放物線、射線―――探偵は横に跳んでその巨大な一突きを躱す】

【目は視えた。その巨大な姿を。幻か否か。それを知るにはまだピースが足りない】

ナニモンだ…!クソッ…

【探偵はピースを求めて、しゃがんだままリボルバーを両手で構える。エングレービングの美しい模様は赤く浮かび上がる】
【彼の血と意志に能力が混ざりあった弾丸は能力や魔翌力やそれに類するものに影響力がある。その分物理的な威力は銃の口径ほどではない】

【そして数発、巨人に向けて撃ちはなった。霧の中でマズルフラッシュが激しく瞬いた】
469 :血の処断 [!red_res saga]:2018/04/21(土) 23:17:21.78 ID:ibNm6+b6o








            【 ミラ・クラァケ/Mira Krake 】








470 :血の処断 [!red_res saga]:2018/04/21(土) 23:18:40.66 ID:ibNm6+b6o
/ここで一旦小休止させてください。
/お待たせして申し訳ないですが、また数十分後にレスを致します。
/詳しくは舞台裏の方で。
471 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2018/04/21(土) 23:19:35.98 ID:BNvirKv5o


【薄暗い部屋の中。ボンヤリとした光が、ソファの上の女を浮かび上がらせる】


【―――モニターは、その惨状をすべて映しだしていた】

【―――スピーカーは、何処にも届かない叫びを伝えていた】

【―――けれど。】


【女はただ、愉しげに。唇を歪めるばかりだった】


バカな連中……とても理解できないな。

――――――この腐った世界のために、何故そこまでする?


【呟きは、聞く者もないまま静寂へと溶け消えて】

【女はグラスを傾けて、真っ赤な雫を口内へと流し込む】

【――――悪趣味な数え歌が死を運ぶ。その行く末を、碧の双眸は静かに見据えていた】
472 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/21(土) 23:20:47.47 ID:ErAoQpIy0
>>464
できるのよ、力比べくらい!
剛太郎の手加減なんて、必要ないのだわ!

【手で鉄砲の形をつくってパーン、だなんてやってみせて】
【もちろんその指先からは特殊な技など発動しない。光りもしない】
【力くらべ、参加、闘う、くらいはちゃんと理解しているようだが果たしてどこまで本気なのか……】

ムクさんはせこんどをやるのね!
ではしっかりと剛太郎をアシストするのだわ、そして……

【ぽふ、っと外していたヴェールをかぶった。夜海色の、今はボサボサになってしまっている髪が綺麗に隠れた】
【弾むように立ち上がれば黒いスカートのシワを伸ばすようにぽふぽふ叩く】
【どうやらもうだいぶ足はいいようで痛がったり嘆いたりはしなかった】

こうしちゃいられないのだわ、私いろいろ頑張らなくちゃいけないのね!
剛太郎、それにムクさん、いろいろとお世話になったのだわ!
私、そろそろ行っていろいろと学ばなければいけないみたい

【戦士、と言われて火がついたのか若葉の瞳が燃えている】
【見知らぬ小娘をなんだかんだで助けてくれた二人に深々とお辞儀をすると、この部屋に来たときに通った穴のある場所を指差して】
【どうやらそろそろ出発の時間のようだーー】
473 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/21(土) 23:29:07.59 ID:lkJW4CR00
>>467

属性魔術って……どんなの? その魔術を覚えたら、わたしも、いろいろできるのかな。

【コップを机に置く。そうしたらコップについた唇の跡を拭う――口紅、とかではない。ただたんに、中の酒が付いたところを、軽く拭って】
【そうしているところに、彼女の頼んだものがちらほら届きだす。最初はさいころ状に切ったクリームチーズに酒盗を添えたもの。それから野菜のバーニャカウダ風みたいな】
【たしかメニューだと櫻風とか言っていた気がする。。風ばっかりだけど――まあそれはさておき。もう完全にいろいろ食べる気、瞬き一つ挟んだなら】

お姉さんも良かったら。強いお酒ばっかりじゃね、酔っちゃうよ。

【――あるいは。最初から全部ひとりで食べる気ではなかったのかもしれない、だけど――断られることもままあるだろう。だって、そんなの、不審者っぽさはぬぐえない】
【ならば一人で食べきれる分ではあるはずなのだけど――だなんていうのはどうでもいい話。とかく相手にも食べていいよって促した、――ちょっと年長ぶるように】
【…………というよりは。酒場で長く働いているからか。とはいえ、自分から強い酒を頼むひとは、きっと、飲み方もよく分かっているなのだけど】

そうなんだ! わたしもね、好きなんだ――、

【急ににこにこ笑うから、分かりやすかった。よっぽど蛇が好きらしい――「かわいいよね」とか言うつぶやき声が付随して】
【「お姉さんはどの蛇が好き――?」――あ、これ、面倒くさいやつっぽかった。とりあえず適当にあしらってしまっていいだろう、なんか何となく好き……とかでも怒らない】

……――、

【――――だけど。ある程度笑ったところで、少女はまた酒に口を付ける。そのタイミングで、ふっと、褪めた目が、相手を見ていたのだ】
【相手の立ち位置を探るような。とはいえ言葉なしでは分かり合えないと分かっているような。だからといって、どう切り出すかは決めあぐねているような】
【ことん――とコップを机に戻す。それでクリームチーズをひとかけら。ひょいとつまんで食べる、――】

……お姉さん、わたしがUTに居るって、よく知ってたね。
最近は……そんなにテレビだとかって、出ないの。お料理作ってばっかりだよ、――だからね。
どこで知ったのかなぁって――、……――、なんて! ――ふふ、ちょっとね、気になっちゃったの。そんなに有名かなぁ――。

【――それで、少し、勇気を出す。あくまで相手が知っていたことと、言っていたこと、それらの理由を尋ねるだけだ。一瞬の間、冷静な目が相手を見つめて】
【だけどすぐ――綻ぶようにして笑う。「はずかしいな」って呟きは――それでもどこかで、本心みたいな色を持っていた】
474 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2018/04/21(土) 23:32:51.05 ID:5oCeYS1fO
>>459-460>>462-463>>465-466>>469
【記憶の侵食は、いつしか消えていた。痛みはもはや痺れとなり】
【感触すら、曖昧となっていた。曽根上に触れられても、感触が蕩けきってしまったのか】
【尚も手を振り下ろそうとしていたが────身を抱かれれば、がくりと力が全身から抜ける】
【あまりに強く握りすぎていたせいか。ナイフは中々手から溢れる事はなく】
【あるいは。曽根上が手を添えてようやく、手放すのだろう。ミラの手には、柄の跡がくっきりと残っており】

【つぅ、と────一筋の涙が、頬を伝った。痛みではなく、安堵によって】
【言葉はなかった。その気力は、残っていなかった。大丈夫、という曽根上の言葉だけが】
【失った体液を補うが如く、ゆるりと心に染み込んでいき────】

【────再度、並べられるのだ。自力では立ち上がることすら出来なかったから】
【恐らくは兵の力を借りたのだろう。座るときも、また同様。苦悶の声を僅かに漏らし】
【跪かせられるのだろう。……今もなお、青い血液は止まる事なくその体から溢れ続け】
【彼女の真下の地面を濡らしていた。金の目は、疲れきったように男を見て】


   【(瞬きをしない)(目を逸らさない)(煩くしない)】


【頭の中で、その三つのオーダーが鈍く響いていた】


   【(瞬きをしない)(目を逸らさない)(煩くしない)】
   【(瞬きをしない)(目を逸らさない)(煩くしない)】
   【(瞬きをしない)(目を逸らさない)(煩くしない)】
   【(瞬きをしない)(目を逸らさない)(煩くしない)】
   【(瞬きをしない)(目を逸らさない)(煩くしない)】


【ルーレットが始まって尚、彼女はただ金の目にその矛先をゆるりと映しており】
【────は、と小さく笑った。諦めと、どこかこうなることを知っていたかのような笑みだった】


……………………瞬きをしねぇ、目も逸らさねぇ────後は、煩くしねぇ…………だった、な?


【どく、とまた青い液が身体から溢れた。また彼女は小さく笑い──項垂れた。自ら、死刑台に登るかのように】
475 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/21(土) 23:37:25.44 ID:YeJ9UR800
>>468

【"バンッ"という銃声は、その濃密な空気中の水分ゆえか響きが悪い】
【けれど明らかに一発はその身を捕らえる、鈍い音が混じった】
【同時にぱたたっ、と大地を濡らす紫の液体が滴り落ち】

【しかし同時に――その特殊な性質に、"単なる得物"以上の興味を持ったのだろう】
【小さな子供が地面の蟻を眺めるように身を屈めると、全容が知れる】



『―――きぅ、っ…、……―ァ、ぁ、あああぁァ――――?』



【イルカが泣くような声。出来損ないの声帯が音を作り出すとこうなるのだろう】
【顔はボロボロの包帯で巻かれてよく見えなかったが】
【瞳は真っ白で、その白も若干黄色く濁っている。ただ、トップハットを被っていた】
【タイも締めている。茶の生地に白いストライプが入った、洒落たスーツ】
【胴体よりも手足のほうが何倍も長い。槍を握る手も、関節一つで1メートル以上はあるだろう】

【人を模した異形がそこには居た。何を見ているのかもわからないような瞳で、じろりと探偵を睨み】
【膝をつかない四つん這いの姿勢でしばらくごきり、と首を鳴らしたかと思えば】

【ぞぶっ=\―槍の穂先に留まっていた貿易商の肢体を丸かじりし】
【食べるのかと思えば、これも違う。ギザギザの歯で咀嚼したかと思えば】
【骨も臓物も血液も、全てが折り混ざった肉の飛沫を探偵へと吐き掛けるのである】
【これもまるで、子供が虫で遊ぶかのような動作。――ただ全体として、隙は非常に多かった】
476 :ディミーア ◆r0cnuegjy. [sage saga]:2018/04/21(土) 23:41:15.94 ID:St8EB17To
>>458>>460

【四肢を打ち貫かれては、どれほどの激情がのたうち回ろうとも肉体が動くことはできなかった】
【激痛に苦鳴を漏らす。だがそれも一瞬。暴力的なまでの怒りがそれさえもかき消していく】
【何人もの軍勢に取り押さえられ、四肢を潰されてなお、獣のような瞳が壮年の男へと向けられていた】

【厳島も鵺も気を失った。もうこの場で彼を人間たらしめる観測者が存在していなかった。砕けた理性を戻す理由がなかった】
【並べられた後も、射殺すような視線は何も変わらなかった。それどころか、余計に強くなっていた】


殺す!? 殺すだと!?
これ以上誰を殺すというんだ!! 貴様ァアアアアア!!


【喉が裂けんばかりの咆哮。だがどれだけ叫ぼうと、身体が動くことはない】
【盾になることさえできない。どれだけ何を言おうと全ては相手の手の上。そんなことは分かっている】
【それでもこれ以上、誰かを殺されることは我慢ならなかった】

【数え歌が響く。死の音色が漂う】
【鉄塊が無慈悲に指し示す。最後の犠牲者を】


────っ


【(>>474)見知らぬ女だった。青い血を流す亜人だった】
【自らが選ばれなかったことを、喜べるような男ではなかった】
【ただ悔しさに歯を食い縛る。どう足掻いても、助けられる状況ではなかった】
477 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/21(土) 23:43:28.73 ID:h5YCRs5i0
>>458>>459>>460>>462>>463>>465>>466>>469

「……」

【抵抗なく、驚くほど心が乾いている】
【そして、驚くほどに思考はクリアだった、冷静だった】
【だが、惨劇はそれで終わらなかった、決して無情なる天は見放さなかった】
【その場に跪かせられる】

「誰を……俺にしろ……」
「俺にしろッ!!!!」

【その場で、さも楽し気に】
【さも良い事の様に、数え歌を歌いだす男に】
【そう吠えてかかった】
【もう、もう沢山だ、今まで仲間の殉職は数多く見てきた】
【しかし、しかしだ、こんな事は在りか?】
【こんな、弄ばれるように……死んでいく様を見なければならないのか?】
【沢山だ、沢山なんだ!!】


【やがてその棍棒は、一人の仲間の前で止まった】


「……ミラ……」
「貴様……」
「責任を取るのは一人で、誰でもいいんだろ!?」
「何故だ!?何故俺を選ばなかった!?」
「ミラ!貴様には、黒幕を倒さなければいけない理由があるんだろ!?復讐するんじゃないのか!?」

【殆ど狂った叫びだった】
【つい先だって、語ったミラは、そう話していた】
【なのに――】

「ユウトは?カニバディールは?邪禍は?鈴音は?」
「貴様が……お前が居なければ、誰が曽根上を倒すんだ!?」

【ミラにも、男にも、厳島は叫び続けた】

「頼む、俺に……俺を殺せッ!!!!」
478 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/21(土) 23:53:34.24 ID:qtktVFSx0
>>475

【俺の血が、その弾丸の一発が“入った”ことが伝わる。感触まで伝わりそうなぐらい響いてきた】
【だが獲ってない。その一発が有効打には程遠いこともわかる。挨拶代わりのドアノッカーにはちょうどいい】

何から何まで…気味が悪い。

【慣れない相手だ。戦いはもはや日常で、それに怯えはない。しかし相手にするのは人間が多い】
【このような異形と対峙するのは――何年ぶりだ?それ故に視えない。戦い方、筋書き、通り道が】
【真っ直ぐな街道、迷うはずもないのにもかかわらず。足を動かすのにこれだけ迷わなくてはならない】

どこで仕立ててもらったんだ?…汚したくなかったら、家に帰ってブラシをかけるんだ

【どうせ伝わらないジョークは自分を奮いたたせるためのもの。懐からもう一つの拳銃を取り出すことにした】
【白銀のSabrina――heavenは天国に連れてってくれるのかどうかは未だわからない。死んだことがないから…】
【そんな冗談ばかり頭に浮かぶ。ビビってる証拠だ】

【何もかも、グロテスク。一挙一動を視ていく。深く呼吸をして――視える】
【次は、もっと余裕を持って探偵は回避することができた。血なまぐさい、どこか嗅ぎ慣れてしまった匂いが辺りに】
【―――霧のように濃くなる。】

【探偵は2丁拳銃を構えて、再度射撃を何度か繰り返す。狙いは腕だ。槍による攻撃は脅威だから封じておきたい】
【だがそういう部位や箇所を狙うとどうしても命中率は落ちてしまう】
479 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 00:03:53.44 ID:sOG0UVf1o
>>473

「属性を組み合わせるだけの、単純な魔術だ。オールラウンダーだがどこにも特化してないな」
「君には君に合う魔術があるんじゃないか?人によっては全然使えないとかもあるしな」


【口に咥えた煙草に火を付けて、白い煙を吐き出す】
【魔術を使ってできることならそれなりにこなせるが、逆に特化したところはない】
【ルーンのように手軽ではないが、彼女に合っているのなら学ぶ甲斐もあるはずで】


「ありがとう、いただくよ」


【クリームチーズに酒盗を添えたものを少しだけ小皿にとって】
【パクリ、と一口。コクのある旨味が口の中に広がり、酒にとても合う一品だ】
【目を見開いて、その美味しさに驚嘆するように。それ以降、少しずつ小皿に取って行って】


「えっと……、なんとなく好きなだけでね」


【蛇に対して抱いているイメージは、狡猾で素早く得物を仕留めるというもの】
【それに加えて生体工学的なイメージも相まって──と言った感じで】


「……──一昨年まだ大学に居た時に、CMを見ただけさ」


【冷静な目線に気づくことはなく、きょとんとした顔でそう返答する】
【まあ、本心なのに違いはあるまい。研究室に詰めていた時に、幾度かあのCMが流れたのだ】
【最近は料理を作ってばかりだという彼女の近況は、少しだけ知っているものの──】
480 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 00:13:45.47 ID:OgI4n+wS0
>>478



      『ぁる…っ、……か…――――、えあ…―――。』



【言語はやはり通じない。ただ、喋る真似でもしているのか】
【発する音は増えていた。風の真似事から、会話の真似事に移り変わったのだから】
【すなわち学習能力を有している――それを示すのが、次の行動】

【具体的に、化物は二つの動作を立て続けに行う】

【1つ目が槍を振るうこと。けれど目標は探偵ではなく――その、車両】
【彼がここに来る際に乗ってきた、唯一の光源を有するモノ】

【恐らく一度目、すなわちキャラバンを襲った際は馬を仕留めなかったが故に】
【何人かには逃げられたのだろう。動くものは壊しておきたいというわけだ】
【巨大な槍は、純粋に物量――エネルギーに優れる。エンジン部分を貫こうと、槍を振るい】

【そして槍が車、或いは地面を捕らえて身体を支えられる状態に移行したならば】
【続けて行うのは探偵を狙い、巨大な手でその身体を思い切り掴もうとする動作、である】

【途中、腕を狙う射撃が何発か表皮をかすめてスーツに穴を開けていたが】
【長大な腕に比べて、あまりに細い。その内側に物理法則に応じた筋肉が詰まっているとも思えない】
【故に、致命打にはなりえない。むしろ激高したように、動きはすばやく】
【五指を広げれば3メートル近い大きさになる白亜の手が、探偵を餌として捕らえようとしていた】



【――時を同じくして、平原に僅かなる地鳴りが響く】
【それは次第に大きくなる。何かが近付いてくる――意識を割く余裕があれば、気付けるだろうか】


/すみません、ちょっと眠気強くなってきたので
/今日はここまで!ということでもよろしいでしょーか!
481 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/22(日) 00:14:40.70 ID:nRClHV6h0
>>479

わたしね。水はね、上手に使えるの。だからって、そこらへんのお水とかはあまり――だけど。
……教えてもらっているんだよ。強くならなくちゃって――思うの、とっても、

【煙草の煙――苦手だが、酒場に来てまでそんなことを言うつもりはない。だから彼女は何も言わなかった、ただ、少し興味ありげに】
【「煙草っておいしいの?」って聞くだろう――その様子を見れば吸ってみたことがないのは分かるようだった。酒ならジュースみたいなものもままあるけれど】
【煙草……というと本当に煙草なものだから、どうにも敷居が高い。――かといって勧められても、慌てたようにぱたぱた手をやって、拒否するのだが】

…………そっか。でもね、蛇って言うだけでウワァーって言うひと。いるの、だからね、好きーって言ってもらえるだけでね、嬉しいな。
うんと格好いいのに……猫とか犬とかも好きだけど。一番好きなのはね、蛇なの。わたしは――、……。

【目がきらきらしていた。蛇がよほど好きらしいと思わせる、だからか――ウワァーってあたりはいやに作った声。ひどいよね、って言う風に、拗ねた顔をして】
【どうやら動物全般が好きな性質らしかった。蛇も犬も猫も――この分なら多分ハリネズミとかハゲタカとかなんだってかんだって好きそう。そんな感じの様子】
【生体工学、とかはよく分かんなそうだから――"なんとなく"って言葉で充分そうであった。何となくでも好きなら嬉しいよって――笑いかけて】

……大学。そうなんだ? ふうん、じゃあ、――お姉さん、って、同い年くらい、かな。
大学って、えっと……いくつくらいまで、行くんだっけ。わたしね、二十四歳だよ、もう少しで、二十五歳になるの……再来月にね。

【――それで、はた、と、表情が変わる。おととしに大学に居たっていうのなら――相手の年齢はいくつだろう。といっても、ひどく曖昧な尋ね方をしたなら】
【どうやら彼女は大学というものに行ったことがないらしいのだ。というよりも、この様子では、学校に行ったこともない……かもしれない、そういう、根本的な認識が抜けている】
【それで伝える年齢は――どうだろう。相手と近しいだろうか。というよりあんまりにも嘘っぽくて信じられない方が強いかもしれない、だって――見た目は少女でしかない】

――わたしね、学校って行ったことないの。大学って……何をするの? お勉強?

【――――――少し、羨ましそうな目だった。尋ねて――そのときに、ポテトとかが来る。一つ摘まんで頬張る。あつあつで塩がきいた、うんとビールに合いそうなやつだった】
482 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/22(日) 00:26:33.57 ID:oGhUKlIr0
>>480


【探偵は眉を顰め、その異形を睨んだ。だがいつも相手にしているやつより考えはまとまりやすくていい】
【言葉にならないならしなくていい。伝わらないなら伝えなくていい。どうせ俺はこういう方法しか知らない】
【この道を切り開く方法なんて―――[ピーーー]だけだ。それか死ぬだけ】

――クソっ!!

【目は槍が自分ではなく車を狙っているのを見抜いた。急いで頭を振る回転させ、一度は銃口を向けようとしたが】
【あの質量、スピードどうせ間に合わない。一瞬ためらうが、捨て台詞で置き換える】
【愛しいロータリーエンジン。もうあんまり数もないってのに。多分もう廃車だろう】
【うめき声のようなボディを貫く音が聞こえて、後はエンジン内の爆発が外にまで響き渡って閉じ込められていたエネルギーが】
【激しく放出されるのだろう】

【そして目は腕も捉えていた。探偵の目は能力によって、死角は塞がれていた。灯りの乏しいところでも見通せた】
【探偵はその腕をギリギリまで待った。そして2丁の銃を構える。今だと誰かが自分の中で囁いたら、目一杯の弾丸を浴びせるつもりだった】

【――そして地鳴り。なんでもいい。かかってこい。と目は“視”続ける】


/了解です!お疲れ様でした!
483 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/22(日) 00:39:24.38 ID:s7Ci+azNo
>>472

『……ふむ、見立てからは全く戦闘スタイルがわからんのう』

戦いなんていつだって出たとこ勝負じゃねえか、いいさどんな相手だろうと真っ向から受けて立ってやる
我が葉隠流は相手も戦場も選ばねえ……どんな力がお前の持ち味なのか知らねえが、その時が来るのを楽しみにしてるぜ


【互いに激励を送りあう中、突如奮起するクローディア】
【燃え滾るその熱意とともに旅立ちを要求する彼女に対し、ムクは何の気もなく、ぽふん、と前足で机をたたく】
【すると、ひとりでに閉じた天井の六角形の入り口がパカリとひとりでに開くだろう】


『別にカギもかけちょらん、出たいときに勝手に出ればええ
腕が立つというのならさほど心配もいらんかもしれんな。基本この世は腕っぷしで切り開くのが世の常じゃあ』

送ってかなくていいのか?なんならバイクで最寄りの宿までは連れてってもいいぜ!


【旅立ちの際においても、ぶっきらぼうなムクと世話焼き好きな剛太郎の両者の間で大きく違うデコボコな反応】
【最後まで奇妙なコンビだ】

/大変遅れて申し訳ないです!では私は次のレスで切ります
484 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 00:43:07.06 ID:sOG0UVf1o
>>481

「水だけはうまく使える──なら、凝縮か物量型が良いかな」
「そこら辺の水が使えないのなら、凝縮型か。水を武器として扱う魔術だな」
「──強くなる為に教わるのもいいが、楽しむほうが大事だな」


【水だけがうまく使えて制限が課せられているなら、凝縮するのが良いか】
【そうなれば武器を扱う鍛錬も必要だが、それを楽しめと女は言った】
【煙草っておいしいのと聞かれれば、ストレス発散に向いた化学合成物の塊の味だと答えるだろう】


「蟲とか爬虫類が、どうも嫌いな人間が多いんだよな」
「私はそんなことないんだけど──人によって違うってことか」


【彼女はよほど蛇が好きなのだろう、目をキラキラと輝かせていて】
【なんとなく好きでも嬉しいと彼女が笑めば、女もまた頬を緩ませる】


「大学は4年間通うことになるね。私は院に進んで博士課程まで進んだから──28歳かな」


【大学を出たといえども、院に進んで博士課程を終えているから】
【彼女とは3つ離れていることになるだろう。というか、眼前の少女が24歳には見えない】
【ちょっとだけ驚いた表情を見せるが、しばらくすれば元に戻って】


「大学じゃ、基本的な魔術の研究をしてたよ。魔力をどのように使えば効率が良いか、ってね」
「私の場合は、魔力を属性別に分けて使えば良いって結論を出したけどね」


【そう、これこそが属性魔術なのだ。純魔力を属性別に分け、それから魔術を行使する】
【ちょうどポテトが来た辺りで、ショットをちびちび飲みながら熱々のそれを口に入れる】
【あまりの熱さに舌をやけどしそうになったが──とてもおいしい】
485 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/22(日) 00:51:22.00 ID:833rbTcw0
>>483
……ま、まぁ闘ったことなんてないのだけれど、きっとなんとかなるのだわ!

【まるで自分を励ますような一言。とても小さな声なので二人に聞こえたかどうかはわからないが】
【天井があけば、もう一度二人に深々と頭を下げて】
【下手したら野良犬の餌になっていたかもしれない所を助けてもらったのだ。お転婆な娘ではあるが感謝の気持ちはしっかりと伝えーー】

二人とも、本当にありがとうなのだわ
お見送りはここで良いのよ、剛太郎とムクさんに助けてもらえて本当によかったの
あなたたちじゃなかったら、観光前に誘拐されていたかもしれないわ

【なんて冗談を行って背を向ける】
【長いスカートを引きずって出口から出れば、最後に穴から顔をだし、「バイバイ」と、手を振って】
【闇と同じ色をした彼女は深夜に溶け込むように消えてゆくのだろう】
【月明かりも頼りにならないくらいに真っ暗な道を一人、当てもなくーー】

/長い間絡んでくださりありがとうございました!とても楽しかったですー!
486 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/22(日) 00:52:47.19 ID:nRClHV6h0
>>484

凝縮……物量? わたしはね、"お願い"して……あ、
えっと――、あんまりね。魔術は上手じゃないの、ちょっと――、苦手、で、

【――不味いことを言った。瞬間、彼女はそういう顔をした。同じ指輪を持っている……けれど敵か味方か、分からない相手に】
【というか――持っている以上味方側ではあるはずなのだけれど、それでも、必要以上にビビッてしまっている。そんな相手に、ふっと、漏らしてしまった】
【これで何かがバレるということはないとは思うけれど――と慌てて取り繕う傍らで、ぽろ、ぽろ、と、要らんことを言ってしまって】

化学合成物って……。

【絶対おいしくなさそうって顔。多分これで彼女はより一層煙草を吸いたいと思わなくなっただろう、なんか、そういう顔をしていた――なんて、余談】

わたしは好きだよ。猫とか犬とね、なんにも変わらないの。兎がかわいいのと、蛇がかわいいの、おんなじだよ――。
それとも、猫とか犬に毒があったなら、みんなは、蛇を怖がるみたいに猫とか犬とか、兎とか――怖がる、のかなぁ。
それもね、なんだか変だなって思うの――、そしたらね、見た目とかじゃないもの。ずるだって思うよ。

【やっぱり彼女はただの動物好きなのかもしれない。冗談めかして特に意味のない仮説を漏らしている、犬猫に毒があって、蛇に毒がない世界だったら】
【そうしたら蛇だってかわいい〜って褒めてもらえるんじゃないか、って。――だけれどこんな世界ならありえてしまう話でもある。いわゆる犬猫に毒がないだけで】
【そういう動物はどこかに居るかもしれないけど――、出回っていないなら、やっぱり、「それはいない(だろう)」って話の仕方になってしまうのだ、どうしても】

そうなんだ――、じゃあお姉さん、魔術が上手なのかな。いいな、羨ましいの……、……。
……わたしはね。上手になりたいって思うけど、魔術に嫌われちゃうみたい、しょうがないんだって。言われたの、魔術をね、教えてくれる、先生に。

…………――お姉さんに教わったなら、上手になれるかな?

【――――ころころ笑いながらしゃべる少女がよいしょと懐を探る。それで、そのうちに、何かを取り出すのだ。ゆっくりとしゃべりながら、やがて、かたんと音がする】
【小さくって硬いものを机に出した――見れば、それは指輪であるようだった。桜色の魔石が嵌った指輪。――相手が持っているものと同じ、さすがに色は違うだろうけれど】
【相手にとってすれば"いまさら"だろうか。何がきっかけだったのかは分からない、ただ、蛇の話をしてくれたからかもしれないし、言葉通り、魔術を教わりたいのかもしれない】

お姉さん、名前は? ――わたしね、白神鈴音だよ。……知っている、かな?

【――それで、尋ねる。それともすでに知っていたかな、って、――少しだけ、冗談めかして】
487 :血の処断 [!red_res saga]:2018/04/22(日) 01:10:30.13 ID:ht2DlWTQo


【男のミラ・クラァケを見下ろすその眼差しはひどく穏やかだった】

【誰よりも満身創痍でありながら、誰よりも人と乖離していながら】
【誰よりも冷静で、その運命を受け入れてみせる彼女の様子に】
【最高の優等生を送り出すような称賛を込めていた】

【厳島の叫びは、男の何を揺さぶることもなく】
【その口元をにやつかせながら、鉄塊を改めて握り直した】


──お前は本当によくやった。

息をしていい。
泣いてもいい。
震えてもいい。

人はどうやって死ぬべきか、最期にこいつらに教えてやってくれ。


【振り上げて、振り下ろすまでの間に一切の勿体付けることはなかった】
【それは断頭台の刃よりも尚、重量と勢いを十全に含んでいて】



【ぶン────】







【──────ぐしゃリ】




【新たな血飛沫が上がった】



488 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [!nasu_res saga]:2018/04/22(日) 01:11:45.00 ID:ht2DlWTQo

    【────】

【────────】   【────】

    【──────】     【────────】

【────】      【────】



【どこかで、遠いどこかで】
【誰かが、何かを叫んでいるのが聞こえた】

【何と言っているのかは分からなかったが】
【身を張り裂けそうにして叫んでいることだけは感じた】

【ここがどこで、自分は生きているのか死んでいるのか分からなかった】

【どちらにしても同じような気がしていた】
【生きていれば死ぬように定められて】
【死んでいれば生きるように急かされて】

【残酷な世界でそれでも自分が自分であることだけは辞められなくて】
【何故そのようになっているのかなんてことも誰にも分からなくて】

【どこまでも続くグロテスクな混沌の中で、】
【“それ”を守りたいというどうしようもない想いだけが現実味を帯びていて】


【自分の深奥に向かえば向かうほど、そこには抗いがたい赤熱が在った】


/↓
489 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [!nasu_res saga]:2018/04/22(日) 01:12:20.67 ID:ht2DlWTQo

【黒野カンナはうっすらと目を開けた】
【身体は動かなかった。ただそこに横たえられているらしいことだけを平衡感覚で理解した】

【静かに目覚めたとて、そこが何でもない平和な日常だったということなどなく】
【意識を失う前と寸分も変わらぬ陰鬱の気と濃厚な血の臭いの満ちる地獄だった】

【視線だけを動かす】
【──本当に目を背けたくなる光景を見た】

【円 嗣星の屍など決して精神が受容できる代物ではなかった】
【つい先まで、昨日まで、数日前まで話していた近しい人間が】
【顔面の肉を裏返らせ、焦点を失った瞳の虚空を見つめている様など】

【脳神経がそれ以上動作することを拒絶した】
【意識が強制的にシャットダウンした】


【────────】
490 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [!nasu_res saga]:2018/04/22(日) 01:12:48.09 ID:ht2DlWTQo

【次に彼女が目を開いたとき】
【そこまた先と同じ地獄だった】

【何かの鉄塊が、誰かをぴったりと指し示していた】

【──傷だらけの、青い血の女性】
【静かに息をする彼女は、何かの致命的な終焉を受け入れたように見えた】

【それで状況を悟った】
【頭脳がまたも赤熱し、その意識が揺らぎかけたとき──彼女の指にある本当に僅かな光沢が目に映った】

【位置は──左手──薬、指】

【なんで──】
【よりにもよってそんなところに】
【よりにもよってこんなところで】

【彼女が誰であれなんであれ】
【そんな死に方をしていい者などあっていいはずがなかった】
【さりとて自分に出来ることなど命令に従うただそれだけしか残されていなかった】

【──瞬きをしない】
【──目を逸らさない】
【──五月蠅くしない】

【皮肉にもそれを守ることしか】


【鉄塊が振り上げられた】
【それは余計な勿体をつけず、ただ真っ直ぐ振り下ろされて】


【(視界の端で何かが動いた)】
491 :血の処断 [!red_res saga]:2018/04/22(日) 01:13:40.72 ID:ht2DlWTQo



【──その肉の潰れる音はこの空間に大きく反響した】



【振り下ろされた鉄の重量が、】
【頭蓋を容易く砕き、肉を潰し】
【鮮やかな内容物を、そこに爆ぜさせた】




【鮮血が舞った】




【────紅い】


【紅い、紅い、徒花の如き色が散った】





【それは紛れもなく“赤”かった】












──────あぁ?


【男が、今までに無いような顔の顰め方をした】
492 :血の処断 [!red_res saga]:2018/04/22(日) 01:15:20.65 ID:ht2DlWTQo

【それは動いてはならぬ生命のはずだった】

【確かに顔面を穿たれ、呼吸行動の停止した人間が】
【そこで動作していい道理などあるはずもなかった】



【──ミラへ向けて振り下ろされた鉄塊を】
【その名も明らかならぬ男性の後頭部が、受け止めていた】



【受け止め切れたとは言い難かった】
【それの衝撃は確かに生物としての致命傷を与えていたし】
【その内容物は確かに無残にも散らばった、それは違いなかった】




────“何”だ、お前は。




「…………ルーるを、理 解  ス  べき、だ」



【男は、全く理解が及ばぬという風に顔の皺を寄せた】
【あまりの不可解さに満ちた沈黙の中で、男は再び言葉を紡いだ】


「 ………… ────その、場所は」


「 私に 帰属して 然ル  べ──き である」




 【 「 その位置 その順序に   最初にいたのは   私だ 」】




  「先行占有の 原則に  則り

    所有権ヲ   主張  す──ル」




/↓
493 :血の処断 [!red_res saga]:2018/04/22(日) 01:16:43.89 ID:ht2DlWTQo


【────その“事実”を】

【この惨禍において記憶できていた人間など、恐らくいようはずはなかった】




【あの時】

【彼らを再び横一列に並ばせたとき】
【その順序は、当初のものと少しだけずれていた】

【本当に些細なことだった】
【ただ一箇所、ミラとその男性の位置が逆になった】

【それだけのことだった】


【故に男性は誤りを正し、本来の権利を主張した】





【男がそのことを『理解』したかは分からない】
【ただしかし、一つ大きく溜息を吐くと、男性の首根をひっつかみ】
【数歩分引きずると、放り投げるようにそこへ転がした】



【振り上げた】


【振り下ろした】



【今度こそ本当に頭蓋が潰れる音がした】
【圧迫された内容物が顔面の穴の全てから絞り出されようとしていた】


【一撃では済まされなかった】
【続けて二撃目が、一切の間断なく始まった】



【ぶン────】



【────ぐシャり】




【名も知れないその男性は悲鳴も呻きも上げなかった】
【ただひたすらに黙して、その処断を受け入れた】





【──それが何撃目で終わったのか、数えられる者がいたのかは知れない】
494 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/22(日) 01:31:31.39 ID:Nwn6+LSr0
>>487-493

「な、何だ……」

【何かが起こった】
【何が起こったのか】
【それを理解できるまでに脳内が追い付くには、幾分か時間を要したと言える】

「ミラ……いや違う、違うな……」
「まさか……あの男は、カンナの話していた、円警視正、なのか?」 

【男性が起き上がり、ミラを庇った】
【カンナの側に居た男性】
【恐らくは……彼が……】

「武器をくれ……」

【銃でも軍刀でも、船でも航空機でもいい】
【何も何も出来ず立ち尽くす自分が……ひたすらに歯痒い】
495 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/22(日) 01:41:24.57 ID:aSaN+qvDO
>>476-477>>487-493
【尚も煩く喚き立てる彼らを見て、力なく笑ったまま彼女は言った】
【「Shhhh────ほら、静かにって言われたろ?…………せっかく一人でいいって話なんだ」】
【「ぎゃは。笑えよ、ほら。笑えって…………そんな顔してちゃ、つまらねぇ…………だろ?」】
【そう言って鉄塊を見据え────嗚呼。“死”が、振り上げられる】


                      【 ぶン──── 】


【悪ぃな────“約束”、守れそうにない。“彼”の顔が浮かぶ。自信家のくせに酒に弱い金貸し】
【(でも…………ぎゃは。死ぬのは、流石に────ちょっと、怖ぇな)】

【“彼女”の顔も。臆病で泣き虫な────あぁ、攫うとか言っといて、この約束も守れねぇな】
【(…………せめて、なぁ。死ぬんなら────もうちょっと、よぉ。かっこよくさ)】

【蛇のあいつは、あたしとの約束を覚えてるかな。2週間経ったら、ってやつさ。どうだろうな】
【(例えばほら────ジルベールのために、死んだりとか…………は、怒るだろうなぁ)】

【まぁ覚えててくれるだろう。あのおかしなアンドロイドは──あぁ、もうメール、返せねぇや】
【(あぁ、もう振り下ろされる。…………でも、ほんと────────死ぬんなら)】

【潔癖野郎…………あたしの見る世界は、どうやらここまでのようだ。…………案外、再会は早かったな】
【(死ぬんなら────せめて、ジルのために…………………………………………)】


           【 ────ぐしゃり 】


        、は……………………、…………どぉいう、こった


【流れる必要のない赤が、流れていっていた。目の前で、名前すら知らぬ人間が、自分の命を助けた】
【何故。黙っていれば、彼は助かっていたかもしれないのに。理解が及ばなかった。何故、どうして】
【その困惑の目は、“執行人”にまで及ぶ。あんたはこのことをどう思うのか。分からない。どうすればいいのか】
【瞬きもすることなく、目の前の死を見た。呻くことなく、現実を飲み込み────】


【「…………なぁ。あんた、なんで」】
【「寝てるフリしときゃ、良かったんじゃねぇのか。なぁ」】
【「あたし、…………あんたの名前も、知らねぇのに」】


【────もはや物言わぬであろう躯に、そっと問いかけた。本当に、理解ができなかったのだ】
【恐怖よりも、安堵よりも、感謝よりも──戸惑いと疑問だけが、湧いて出た】
496 :ディミーア ◆r0cnuegjy. [sage saga]:2018/04/22(日) 01:45:58.50 ID:3tOf2tkpo
>>487>>493

【一体、何が起きたというのか。理解できずに目を見開く】
【確かに死んでいたはずの男が割って入り、”身代わり”になっていた。尊い行動だが、単なるそれとは思えなかった】
【頭蓋が破壊され、脳漿が散らばる。今度こそあの男は絶命したことが分かる。だが、理由はまだ分からない】

【どれだけ考えても答えは出なかった。無駄だと悟り、脳のリソースを割くことをやめる】
【結局のところ起こったのは一人の男が死んだ。クソ野郎の手によって。ただそれだけだ】
【何も良いことなんかありはしない。無力な自分はそれを眺めていただけだ】

【怒りの形相を浮かべたまま。しかし動けないことに変わりはなかった】
497 :血の処断 [!nasu_res saga]:2018/04/22(日) 01:51:06.56 ID:ht2DlWTQo
>>ALL


【後には、頭だけの潰された人間の遺骸が一つ、残された】


【最後の一撃を振り降ろして、男はゆっくりと鉄塊を引き上げた】
【そして大きく溜息を吐く。汗と返り血に塗れた顔を、一度手の甲で拭い】

【彼らの方へと再び向き直る】


────生き返るのは、ルール違反だろう。なあ?


【男は歪に口の端を吊り上げて、肩をすくめた】

【唐突に、不可解に起こったその一連は】
【彼らのほとんどに混乱をもたらし、それでもって収束した】

【しかしただ一つ言えるのは、『責任』は確かに取られて、処断は終わった】

【ぶン、と一度大きく鉄塊を振るう】
【血糊と肉の断片が吐き捨てられるように地へ叩き付けられて】


────おい、おい。もしかしてホッとしているのか?

お前達の知らない人間が死んで。
喚くのは、知っている人間が死にそうになった時だけか?

悲しい世界だなあ、まったく──


【ぱん、ぱん、と】
【男は何か合図をするように両手を打ち鳴らした】
【すると、軍勢達がぞろぞろと気の抜けた足取りで踵を返し、霧の中へと消えていく】


────いいか、生きたければ『ルール』を理解しろ。

これから来る新しい世界のルールを。
だが心配するな。出来の悪い生徒には何度でも教えに来てやる。

俺たちは、お前達を決して見捨てないからな。


【男が笑んだ。それは心の内から湧き上がるような純粋な色をしていた】
【やがて踵を返すと──倒れていた赤毛の女性の元へと歩み寄って】
【その襟元を乱暴に掴むと、バスの方へと引きずり始めた】


お前は、別クラスだ。
なあに、すぐに馴染む。心配するな――


【引きずられていく女性は、何か短い悲鳴のごとき声を漏らし、身をよじって抵抗したが】
【それは男の足を鈍らせるには至らず──数呼吸もしないうちに、バスの中へと引きずり込まれ】
【無慈悲に戸は閉じられた】


【やがてその車体がエンジン音を上げる】
【車輪が回転し、その巨躯をゆっくりと推進せしめ──程なく霧の奥へと消えていった】

/Last↓
498 :血の処断 [!nasu_res saga]:2018/04/22(日) 02:03:06.10 ID:ht2DlWTQo
>>ALL


【軍勢が去り、バスが去り】
【静寂が訪れると共に、次第に霧は晴れていった】

【そこに浮かび上がるのは、深い、深い、夜の闇】
【天には月。虚空には星々。何かの猛禽が鳴く音がする】


【全ては夢幻かのごとく、去っていった】


【しかしその場に残された血と、傷と】
【確かに犠牲になった頭の潰された遺骸が】
【ここに起こった一連のことが紛れもなく事実だったことを告げていた】


【その心に残るのは何であろう】
【虚無、喪失、怒り、怨恨、恐れ】


【そこに慰めるものは無かった】
【深い傷を負った彼らに手当を施す者もいない】


【しかしそれでも尚、立ち上がろうとする者がいるなら】
【その傷だらけの手に武器を取ろうとする者がいるなら】
【それを止めるものは、何もない】



【(それが賢明だと言える者が果たしてどれだけいるのかは最早知れなかったが)】



//period.
499 :血の処断 [!nasu_res saga]:2018/04/22(日) 02:05:41.33 ID:ht2DlWTQo
/という形で、こちらからは以上とさせていただきます。
/本当に長時間、拙い進行にお付き合いくださりありがとうございました。大変お疲れさまでございました。
/詳しいことはまた舞台裏の方で。
500 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/22(日) 02:10:27.86 ID:Nwn6+LSr0
>>498

「(円警視正……)」

【ぐしゃぐしゃに潰された彼の、仲間の恩人の遺体を運ぼうとする】
【フラフラと立ち上がり】

「(カンナは、生きていた……)」

【ならば、武器を取ろう】
【俺がダメならば仲間が、仲間がダメならば本国の艦隊を動かしてでも】

「奴らを焼き尽くしてやる……」

【そして傍らの仲間に】

「ミラ、ディミーア、手を貸してくれ……やつらを、黒幕を焼き尽くす……」

【真の無垢なる怒りの焔】
【確かに宿した目で、虚空を睨み、そう短く言った】
【黒野カンナ、奪還の任務が始まる】
501 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2018/04/22(日) 02:15:01.41 ID:aSaN+qvDO
>>497-498
【助かった、のだろうか。だが──釈然としない思いが、頭の隅を焦がしていた】
【彼が自分の身代わりになったのだということだけは、分かった。その理由が分からなくて】
【得体の知れない気持ち悪さが、冷たい石のように腹のなかに沈んでいった】

【そして──新しい世界のルール。何度でも、教えに来る。そう言われて、口の端が歪む】
【(その世界に、自分の居場所はあるんだろうか)(…………ねぇなら、作るしかないよ、なぁ)】
【生の感触が、思考の熱が少しずつ戻ってくる。相手のことを気に入らないと思う余裕すら出てきて】


……………………っっ、ぐ────クッソ、がぁ…………!
は────流石に、ちょっとやりすぎた、ってぇ…………わけ、か…………!

ぎゃ、は…………あンの野郎覚えときやがれ、よぉ…………!
あたしを間引き損ねたっつぅこと……ぜぇってぇに後悔させて、…………は…………っ、てぇ、なぁ────


【────途端。ずきりと、身体中が痛み出す。未だに止まることのない青い血は】
【バスが去って尚、地を濡らし続けていた。体の至る所に、鈍い刃をねじ込んだ跡がはっきりと見てとれて】
【どさりと、その場に倒れ臥す。意識はまだある。だが…………死神は彼女の近くまで這い寄ってきていた】
【そのことを伝える余力は、彼女にはない。溢れる“青”の量は、徐々に減りつつあったが】
【それが良い報せではないことは、この場にいる誰もが分かることだろう】

【(────そしてそのまま、彼女は黙した。気を失ったのか、そうでないのかは)】
【(この場ではまだ定かではなかった。分かることと言えば────)】
【(この亜人種とヒトとの血液成分は、決定的に異なっているということだけ)】
【(血を補うためには、何処かからヒトではないものを調達してくる必要があった)】
【(全ては世界の望むがままに。彼女の帰路は、まだ遠い)】


/お疲れさまでしたー!
502 :ディミーア ◆r0cnuegjy. [sage saga]:2018/04/22(日) 02:27:38.96 ID:3tOf2tkpo
>>497>>498

【一つの不可解な出来事のおかげで、処断は終わりを告げた】
【安堵などできるはずがなかった。これは完全な敗北だった。生きているのはただの偶然】
【何よりも、生きていない者さえいたのだから────彼女も、そのはずだった】


…………?


【赤毛の女が運ばれていく。その小さな悲鳴を聞き逃しはしなかった】
【それは彼女がまだ生きていることの証左だった。剣士の双眸に微かな光が灯る】
【バスが去り、霧が晴れる。夜闇の中、頭上には星々の”輝き”があった】


────くっ、くくくくくっ


【男の肩が震え、奈落の底から湧き上がるような声が響く】
【身を焦がすほどの憤怒が冷却され、固まり、憎悪へと置換されていく。それを狂気が覆っていく】
【右手が柄を握る。合金の刃が夜の空気を切り裂く。魔力の燐光が炸裂。重低音が響き、男の周囲の地面が陥没する】


……………………殺す
全員、全員殺してやる…………必ず、必ずだ
奴らに与する者の悉くを滅ぼしてやる…………!


【憎悪と怨嗟が声となって溢れ出す。そこに正義という名の善意があるかなど、もはや分からない】
【息を吸い、そして吐く。頭が冷えて感情が抑えられる。『導くフィデリウス』を背中の鞘へと収納】
【そこにはいつもの男が戻っていた。自警団員にして『ゼロ』の協力者たるディミーア・エルドワルが戻っていた】

>>500


ああ、必ず討ち滅ぼしてやるさ
慈悲も容赦もしない。何があってもだ


【厳島の言葉に静かに、しかし激情の込もった声で答える】
【ひとまず>>501ミラの元へと駆け寄る。放置すると今にも死にそうだ】
【あるいは厳島にあてがあるのならそちらに任せるだろう。なければ、彼が部下を呼ぶことになるかもしれない】
【いずれにせよ、見捨てたりはしない。協力して彼女と、そして鵺を助け、それで本当に今日は終わりだ】


//みなさま、お疲れ様でした
503 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2018/04/22(日) 03:04:24.57 ID:s7Ci+azNo
>>485

【出口から最後に手を振るクローディアに、こちらも手を振り返しながら】


楽しい旅をな!クローディア!!
危なくなったら俺たちに言ってもいいからな!!

『……ま、良い旅を過ごすとええさ。縁があったらまたいずれのう』


【扉を閉じて、公園の隅に鎮座する棺桶の一室の中で、剛太郎とムクはクローディアの一言をきっかけにここまでの旅路を思い返す】
【思えば自分たちも彼女のように旅に出て、それなりに時間がたった】
【どんな場所でもこの棺桶があったから寝床には困らなかった……食料を取るための知恵をムクに教えてもらいながら食べ物を自分で調達し】
【過酷な環境の自然の中でも安心して己を磨くことが出来たものだ】

【この異世界に飛ばされ行方不明になっていた友人たちとも再開でき、剛太郎はほとんどの目的を達成していた】
【ただし、一つだけかなっていない。それは……自分の家に、自分の世界に帰る事だけだ】


……みんな、元気かなあ……思えばずいぶん長い旅になっちまったけど
多分スッゲー心配かけてるだろうし……なんだか、センチな気分になっちまったよ

今はとっても楽しいけどよ、こんな旅がいつまで続くのかってのは……思えば考えたこともなかったな


【……時には、昔の話を振り返ることもある。時には家族が、恋しい時もある】
【←To be continued…】

/では、遅くなりましたがこれを最後の返事とさせていただきます。ありがとうございました!
504 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2018/04/22(日) 03:11:05.81 ID:+fsPyBj3o
>>500>>501>>502>>鵺
ピーポー……ピーポー……ピーポー……ピーポー……

【カニバディールは、大型車両の助手席でずっとそう繰り返し呟いていた。救急車のサイレン音を】
【運転するのは、『安全第一』と書かれたヘルメットと溶接作業用のマスクで顔を隠し、両腕を巨大な義手に換装した筋骨隆々の男】
【助手席の大男が呟く声にも構わず、一切無言。恐ろしく器用な運転で木々の間をすり抜けて走り続ける】


ピーポー……ピーポー……ピーポー……ピーポー……

【どこから情報を得たのか。盗賊の鼻が利いたか。とにかく、異形の男はこの場に現れた】
【恐らくは、バスが去ってから少しの間をおいて。森の中に、車両が走り込んでくるだろう】

【ドアを開けて、大男と義手男が降り立つ。荷台の扉が開き、さらに三人。学生服を身に纏い、真っ青な肌を傷だらけにした少女】
【両耳と口元、舌の外周にびっしりとピアスを付けた彫りの深い顔立ちに鉛色の瞳の男】
【最後の一人は透き通った白い肌を、黒いミニスカナース服に包んだ長い黒髪の女。その両手の指は、異様に細長く、生き物のように蠢いていた】

――――毎度おなじみ、スクラップズ医院です。重傷患者の搬送に来ました
オートマーダー、すぐに全員運び込め。車内で応急処置をしながら近場のアジトに向かう。スカーベッジ、治療の準備はさせてあるな?

[ウィーン……了解、シマシタ]
『連絡済みですぜ、ボス!』

【五人の狂った男女は、ズタボロに傷ついた四人の男女と、無残に放置された一人の男性の遺体を】
【先ほどの男たちと同じくらい強引に、しかし意外にも傷への障りを避けるように慎重に、かつ手際よく大型車両に押し込もうとする】
【抵抗することがなければ、四人と一つの遺体はそのまま運び込まれることになるはずだ】

美鈴、ウィーヴァー。すぐに処置を始めろ。敵がこの連中の「肉」に残した痕跡≠、全て消し去るつもりでやれ
器具も薬も、いくら使っても構わん。治療費は全て私が賄う。徹底的に治し尽くせ

「わかったよ、ボス。ああ、素敵な傷……」
〈相変わらず人使いの荒いボスだこと。全力は尽くすけど、確約は出来ないわよ〉

【カニバディールの指示を受けて、二人の女が治療に動く。青肌女の美鈴は、見かけによらずきちんとした医療による治療を】
【長指女のウィーヴァーは、その指を触手のように動かして、四人の身体の傷を繕って≠「く。恐ろしく精密な動きによる、細胞レベルの縫い合わせ】
【惜しげもなく高価な麻酔を投与し、消毒薬を用い、盗賊どもは遂行していく。普段、散々に破壊してきた人間の肉体。ゆえに、よく知っている。なら、逆戻しにだって出来る】


【やがて、拠点に到着すれば担架を用いて屋内へ。先ほどまでの処刑場とさして変わらない有様の、廃屋に偽装された建物】
【その内部では、手術着に身を包んだ人間が複数人待機していた。そこだけが、まるで病院。冗談のような、盗賊医院】
【水の国での混戦を知っている者がいるなら、その中に毒使いの眼鏡男が混じっていることに、不安を覚えるかもしれないが】

【へし折られた鵺の腕を、砕けた骨を。手ひどく殴打を受けた厳島の口中を、後頭部を】
【ディミーアの撃ち抜かれた四肢を。あらゆる手段をもって治療しようと、盗賊たちは死力を尽くすだろう。まるで、『黒幕』たちの存在の証拠を、洗い流さんとするかの如く】


【ただ一人。人ならざる亜人たるミラ・クラァケだけは別室に運び込まれようとするだろう】
【部屋の周囲には、大きなカプセル。満たされた溶液に浮かぶ、異形の生物たち。『廃の国』や魔海でスクラップズが密猟した、原生生物たちだった】

【その中から、ミラのそれに近いサンプルをカニバディールが選ぶ。この男は血と肉の専門家。何が適合するかは、一目で見抜いた】
【青い血液が、管を通して彼女の体内に循環していくだろう。その命をこの世に留めるために】
【全身の刃物傷にも、ウィーヴァーの指による執拗なまでの治療が施される。その傷跡さえも消し去らんばかりに、念入りに】

【麻酔。消毒液。抗生物質。合法非合法問わずの治療。やれる限りのことは施した。後は――――本人たちの、意思と体力次第か】
【傷跡まで消せるかどうか、以前と同じに身体が動くか、そこまではわからない】


〈……治療費はお高いんでしょう? ボス〉
タダだ。その代わり、とっとと退院して敵を残らず地獄に叩き落す準備をしてもらいたいな

【全てが終わり、彼らが動けるようになれば。眼鏡男の言葉を流しつつ、肉屋はそう言い放つだろう】
505 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 12:03:25.29 ID:OgI4n+wS0
>>482

【ぎしりと車両の板金を打ち抜いて、僅かな間を置きエンジンが炸裂する】
【これでもう動かない――心なしか包帯に巻かれた化物の顔が】
【にやりと歪んだ様に見えて。続くは大きく広げた手による"捕獲"だが――】



        『――ぁぎゃ、ぉ…――!……―、―――く…――。』



【ギリギリまで――その選択が良かったのだろう。いかに細身であろうが】
【近付いてしまえば並の人間より余程大きな"的"なのだから】
【何発もの弾丸を至近から手に打ち込まれた怪物は、堪らず手を引いた】
【そしてやはり、ボタボタと地面に滴る血液の色合いは紫】
【先の一発もしっかりとあたっていたという証左だ。――しかし、重傷とは言い難い】

【なにせこの巨体だ。ナナフシのようではあるが、そもそも撃って確実に殺せるかもわからない】
【心臓はあるのだろうか。あるとすれば、きっと余程機能が優れているのだろう】
【――そんな不安がよぎるかも知れない。けれど、件の地鳴りに気付いた異形は、ふと左を向いて】



      『GuuuuuRrrAAAAA…―――!』


            『――――おお、人か! すまんが手を借りられるかッ!?』



【異形は――更なる異形に、踏み潰される。それは牛のようでもあり、イグアナのようでもある】
【角を持った四足の巨獣。それに、細身の巨人はぐしゃりと胴体を踏み潰されて、絶命していた】

【――問題はこの怪物の"背中"から、女性のものと思しき声が聞こえる事だ】
【その場で地団駄を踏む怪物の様子からして、何やら藻掻いているようで】
【察しが良ければ、また別な怪物退治がそこで起きているのだと分かるだろうが――】

【ぶゥん!≠ニ、暴れる巨獣の尻尾が横薙ぎに探偵へと迫る】
【当たれば吹き飛ばされるどころか、全身の骨を砕かれてミンチにされてしまいそうな、太い尻尾だった】

/お返ししておきますねー!
506 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/22(日) 12:41:01.31 ID:oGhUKlIr0
>>505

【背後の爆発を振り返ることもなく見届けて、同時に目の前で、異形は悪夢のような血を滴らせる】
【ハジけた弾丸は確実に敵に食らいついているが、あの巨体にこのレベルじゃ相手にならないんだろう】
【仕留めるにはもっと力がいる。……だが、彼もまた能力者。異形の端くれだ。出来ないことは無いはずだ】

…どうしろってんだよ。

【探偵はSabrinaに問いかける。銃口は熱くなって、霧がそれにまとわりついて焼け付くような音をたてる】
【Sabrinaは答える。2丁のどっちが答えたのだろう。「テメーの武器はそれだけじゃないだろ」と――――】

―――ッッ!!

【脳内の対話は地鳴りが一時中断させる。探偵は本能的に、目の前の異形が踏み潰されんとする際に思わず】
【自分もその範囲にいるような気がして、思わず後ろに退いた。スケール感を誤認してしまうくらいに、巨大な戦い】

【それからやっと人の“声”がしたことに気がつく。理性はだいぶ遅れてやってくる】

………悪いが、獣狩は初めてなんだッ!アドバイスを頼むッ!!

【尻尾が迫る時、探偵は目を使う。まるで時間が止まったかのような視界が彼を包む。色々な線が彼の活路を見出す】
【向かうべきセーフティゾーンが見つかれば、そこに飛び込んだ】
【駆け出して、飛び込んで。あえての前へ。巨体の下に潜り込むように、果敢に向かっていく】

【そして二丁の拳銃を宙に投げる。舞い上がって、黒と白の拳銃は赤黒い煙となって消え、混ざり合う】
【それがまた彼の手元に戻ったときには――姿を変えていた。ウッドストックのリボルビングライフルを彼は構える】
507 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 12:54:36.39 ID:OgI4n+wS0
>>490

【恐らく獣は、探偵を敵とも得物とも見ていないのだろう】
【或いは認識すらしていないのかも知れない】
【踏み潰した巨人すらどうかわからない。獅子にも見える、この巨獣は】
【それだけ"背中"の相手に執着していたし、振り落とそうと躍起になっていた】

【――まるで"恐れている"かのように。故に、身体の下に潜り込めばむしろ安全】
【振り回される尻尾も荒々しい爪を伴う手足も、ここであれば届くことは無く】


  
     『――よかろうッ!いいかっ、脳幹≠破壊しろ!』


 『貴様の武器が何かは知らんが、口内≠ゥ顎の下≠ゥら狙うことだ』
   
    
     『――眉間≠ヘダメだ。いいかッ、脳幹≠セからな――ッッ!!!』


【"声"は揺れる巨獣に合わせて、その出処を変えつつ聞こえてくる】

            【脳幹を破壊しろ=z

【そんな任務を、声は付与する。脳幹とは、大概の生物に存在する急所だ】
【脊髄ともつながり、肉体を動かす為の神経系が集中する場所でもある】
【これを破壊すれば、呼吸・運動・反射、ひいては心肺機能をも停止させられる】

【何より、巨獣はその体格が体格だ――"的"は、見えないが大きな物であり】


【――ズガンっ!≠ニいう鈍い音が、巨獣の肉体を通して響く】
【直後から、巨獣はふらふらと動きを鈍らせて。上の人物が、何か攻撃をしたのだろう】
【今であれば――隙はある。岩石のようなサイズの顎は、だらしなく開いていて】
【生臭い吐息と、ヘドロのような唾液を滴らせながら真っ赤な粘膜をさらけ出していた】
508 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/22(日) 13:29:48.32 ID:oGhUKlIr0
>>507

【見上げるとさらにその獣の大きさを感じる。思わず、呼吸をするのも忘れそうになる】
【リボルビングライフルを持つ手にも力がこもる。男は撃鉄を起こす。弾倉が回り、音を立てる】
【呑まれそうになる自分がいた。だが、獣の上から聞こえる声で、ハッと自分を取り戻す】


―――オーケィ、撃ち抜いてやる


【脳幹か―――男はあの巨大な生物の解剖図を脳内に描こうとする。視えろ、視えろ…!】
【探偵は深くまた息を吐いて、自分の世界に入り込んだ。バレットタイム。狙いを定める】
【視界は赤と黒で出来ているが、狙うべき場所はよく見える。例えるならば、光指す場所】

【この位置取りならば顎下か口内から脳幹を撃ち抜くには角度はいい。だがあの表皮を撃ち抜けるかどうかは――】
【――なんて考えは杞憂だった。背中の上の狩人はプロのようだ。望むべきものが与えられた。】
【あとは彼の仕事はこの好機を逃さない。それだけだ】

【リボルビングライフルの銃口はその粘膜の先の脳幹まで見抜いて、探偵は引き金を引いた】
509 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 14:02:37.32 ID:sOG0UVf1o
>>385

「夕月ちゃん、これからよろしくねぇ?」


【今までずっと警戒していたであろう少女が、自身の名前を明かしてくれた】
【それだけでも柘榴にとっては十分であった。口許を緩ませて喜ぶ】

【二人で女の家に着けば、彼女にシャワーを使わせてやる】
【その間に彼女の服を選択して、靴も少しばかり磨いておいた】
【ついでにシャワー室に寝間着を置いておけば、服を乾燥機で干していく】


【引いておいたフカフカの敷布団に彼女が倒れるように寝れば】
【女もシャワーを浴びて寝間着に着替え、同じ布団に入り込むであろう】
【──朝を迎えるまでの数時間、彼女と共に安息の時を過ごす筈】

    ──────

【朝9時に目覚めれば、ふと何かの感覚がないことに気づく】
【彼女の身体の暖かさが、そこから消えていた。なるほど、早い内にどこかへ行ったのだ】
【また、来てくれるだろうか──なんてことを思いつつ、身支度をしていた】

//此方こそありがとうございましたーっ!!
510 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 14:22:37.39 ID:OgI4n+wS0
>>508

【探偵の声が届いたのかはわからない。ただ、銃声は別だった】
【濃霧の中であっても、脳幹を狙って口内に銃口を向け、引き金を引く】
【その動作と轟音はしっかりと届いていて――瞬間、巨獣の肉体が弛緩する】

【先程まで探偵が居た場所は、今や数トンはあろう体の下】
【首から下がびくんと震え、電気信号がやがて途切れるのを感じさせて】
【体格に見合った瞳孔が拡散し――巨獣は、あっけなく死んだ】
【口元からは唾液と、延髄に通ずる箇所を打ち抜いたが故の出血が続いていたが】
【少し離れれば何の影響もない。幸いにして、踏み潰された巨人も確かに死んでいて――】


――いやぁ、中々腕利きの銃士じゃないか。

脳幹を破壊しろ、とは言ったが……まさか"一撃"とはな?
まったくもって助かった。……怪我は無いか、君?


【平伏した巨獣の背から、黒い影が飛び降りる】
【背の中ほどまである長い髪も、外套を纏った軍服も】
【そして、額から伸びる片角も、瞳も――"黒"で染め上げられた、女が一人】

【――ふと見れば巨獣の頭部には、何箇所もの陥没が見受けられた】
【それこそ人の拳ほどの大きさの窪み。女性の身の回りに、武具は見当たらず】
【拳には黒の革手が着用されていて。どちらが悪魔か、分からなかったが】

【その拳を開くと、怪我の有無を確認しながら――握手を求めるように、手を差し出した】
511 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/22(日) 14:30:17.84 ID:Nwn6+LSr0
>>504

「ッ!?」

【その口頭で発せられる救急車のサイレン音は】
【この場にとっては異質な物だった】
【この状況で意識を保っているのは、厳島の他にはディミーアのみ】
【新たな敵か、そう身構えた時】
【救急車から出てきた人物は、より厳島の肝を抜く人物だった】

「カニバ……ディール?」

【今現状においては、協力関係にある双方だ】
【あるいはミラが、気を失う前に助けを呼んだのかも知れないが】

「助けてくれるか……すまない……」

【その、やや強引ではあろうが丁寧に大型車両に乗せられていく仲間達を見て】
【自分も、従いその車に乗り込む】

「カニバディール、ミラは、大丈夫そうではないが……すまない、こんなことに、黒幕の罠にかけられた……」

【的確かつ迅速な処置を受けつつ】

「カニバディール……黒幕に仲間が攫われた、重要な仲間だ、力を貸して欲しい……」

【本来はこんな事を頼めた義理では無い】
【しかし現状は……】

「ありがとう」

【処置を終えた体を動かしながら、そう告げた】
512 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/22(日) 14:51:48.48 ID:oGhUKlIr0
>>510

【弾丸は吸い込まれるように口の中に入り込んで、その持ちうるエネルギーは怪物の中で弾ける】
【肉を裂き、脳幹を砕き――巨体に比べ余りにも小さかったが効果は抜群だった】
【探偵は銃をおろし、自分のことに呆気にとられたような表情で居たが…はたと気づき】

【慌てて、その巨体の影から退避した。自分の側に倒れないとしても離れたくなるのがやはり本能だ】
【街道のハンティングは呆気ない幕切れだった。だが、慣れない出来事に少しばかり興奮していた】


…いや、何。…的当ては得意なんでね。お膳立てのおかげさ
怪我もなにもない。…こっちこそ助かった

【ライフルのストックを地面につけて、ハァと溜め息を付いた。一体何だったのか。聞きたいことは山ほどある】
【降りてきた女の見た目にも…疑問ばかり増やさせて回答が見当たらない。探偵失格だなと自嘲する】

よければ、話を聞かせてくれ。…あれはなにもんだ?生憎、そういう方面には疎くてね。
そして、アンタのことも。

【差し出された手は、気にせずに握り返す。男の頭にはまだ、彼女が素手であれと相手をしていたという考えに至っていない】
【探偵であるのに失念していたが。今はそれのほうがいいのかもしれない】
513 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 15:01:39.86 ID:sOG0UVf1o
>>456

【結局、彼女も皮肉を嘲笑う方向へと戻ってきてしまった】
【だがその皮肉にすら気づかずに、未だに能力者というだけで攻撃する者もいる】
【それがどういうことかは、彼自身が身を以って理解することになろうが──】


「逆ポピュリズム、ってところかしら。大衆を扇動して、そういう思考にしてしまう」
「そしてその思考自体が権力を持てば──。この先破滅しか待っていないわね」


【大衆は自分たちが意見をもち、それを主張していると考えているが】
【実際はその逆で政府がそういう意見を主張“させている”ということ】
【その巨大な嘘の存在に気づかぬまま、民衆は叫び続ける。その先にある破滅を見ようとせぬまま──】


「そうね、焦らずに急いで着実に結果を出していかないといけないわ」


【焦る必要はないのだろうが、急いで結果を出す必要はありそうだ】
【それに、協力してくれる人員を集めなければならない。能力者が中心となれば苦戦も強いられるだろう】
【その試みが成果を残すことができるのであろうか──それはまた、時の運命次第だろう】

【会計を済ませても、まだ顔が青ざめたままだったような気もするが】


「ええ、是非行かせてもらうわよ」
「また今度、生きてたら会いましょう?その時には思う存分悩みを解決してもらうわ」


【すっと手を掲げて挨拶するイーレイを見送れば、すっかり空になった財布をみて】
【気を落とした後に、また彼女の家へと歩き出す。同居人である、カチューシャの家へと────】


//此方からは此れで〆となります、長期間にわたってありがとうございました……!!
514 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 15:09:17.16 ID:OgI4n+wS0
>>512

【差し出した手を握り返し、しっかりと握手に応じる探偵に】
【女性の方は満足したのだろう。一度頷いて、その手を離す】
【随分と堂々としたタイプ――身長は170cm以上はあるだろうか】
【コンバットブーツのすり減った靴底を合わせれば、随分な長身でもあり】


うむ、話そうか。……だがまずは自己紹介、だな。

私はアヤ。アヤ・R・ナイトリー…――水の国陸軍の大尉だ。
この国には業務の途中で行き着いた。目的地は昼の国でね
移動の最中にこの霧と…――見ての通りの、化物と遭遇したというわけだ

それと、よく誤解されるので説明をしておくが……
……この"見た目"については能力でな。私の個性だよ。……ミスター?


【フッ、と笑って額の角を撫でる。一つ深い呼吸をすれば、能力を解除したのだろう】
【角は音もなく霞となって消え、黒かった瞳は赤と白身へと戻っていく】
【尋ねるのは相手の名前。会話をする上で、そういった所は重視する口らしく】


それからこれ≠ェなんなのか、だが…――私にも分からん。
だが異形……つまり、人間の世界に最初から居るものではないのは確かだ

……聞きかじった程度だが、この地には以前、魔族が作った塔があったそうだ
それと何かしらの関係があるのではないかと思っているのだが……。
君…――魔族については、詳しい方か?


【もう一つ。最も大事かもしれない質問については、端的に答えた】
【それはそうだろう――自分で召喚したのでもない限り】
【こんな生き物の生息など知るはずもない。望み薄と分かって、何か分かるかと問い返した】
515 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2018/04/22(日) 15:34:38.15 ID:oGhUKlIr0
>>514
/すみません!当方、用事により出かけるためレスは8時前位になるかと思います
516 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 15:39:57.92 ID:OgI4n+wS0
>>515
/了解であります!どうかごゆるりと言ってらっしゃいませ〜!
517 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2018/04/22(日) 17:15:20.58 ID:HTysbe+jo
>>514
【女性の中では背の高いほうかも知れないがこの男の身長は190センチ近い。】
【その為、見下ろすような形になってしまう。挙げ句、この男もまた】
【白眼は真っ赤、瞳は真っ黒と不気味な目をしていたから威圧感はあるかもしれない】
【だかあのような戦いができるようには見えない細い体躯と猫背、話し方は真逆の印象も与えるだろうか】

ああ…よろしく。そんな、軍人が一体なんでこんな辺鄙な…
あ、いや、すまない。そういうことは秘匿事項か…

俺はしがない探偵さ。まあ…ロッソとでも呼んでくれ。
俺も仕事でね。この道を使ったら…ああなっちまった。

【そう言って指差すのは、燃え上がる自動車。目下の悩みは、足を失ってしまってどうやって移動するかだ】

随分と獣狩りには慣れているようだったが…同じということか。
…見た目のことなら俺も一緒さ

【そう言って、ポケットから取り出したサングラスをかけた】
【ライフルも彼が邪魔そうに弄ぶなり霧散して、2丁のリボルバーに姿を変えた。】
【彼はそれをコートの内側へしまい込む】

俺も詳しくはない…ただ…

【言い淀む。昔の事を思い出そうとすると頭の何処かが痛んだ。まだ塞がっていない古傷の様に】
【朧気な記憶を手繰る。あの場所に居たような気もする…少なくとも話は幾らかは聞いていた。】
【あの頃の多くの思い出の形容詞は「哀しい」が頭につく】

確かにあった。カノッサ機関の六罪王が世界に…立てた中指みたいな塔がな。

確かにそいつは悪魔かなんかだったはず…でも何年も前の話だ

今更なんでこんな気色の悪いもんが…

【探偵の勘が、過去の記憶がなにか言いたげにしていたが、何を伝えたいのかまだわからなかった】
【だが今のところそれが気分のいいものではないことはわかっていた
518 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 17:40:12.25 ID:OgI4n+wS0
>>517

いやいや、私のような者は大した秘匿事項を握っちゃいないさ
単純な話だよ。部隊に金が無いから、有料道路は使うな、とね。

……ともあれ、お互いあんな化物と戦って無事だったんだ
これもなにかの縁だな、ロッソ。よろしく頼むぞ?
ん……?……ふふ、同じとは言ってくれるじゃないか

【"異形"――そういう言葉のとり方にもよるが】
【彼が冗談めかしていった事は事実なのだろう】
【ふと母国で話題になっているニュースを思い出したが】

【まずは、次の行動だ。ここは大平原の真ん中、救助を待ってもいいが】
【いかんせんこの霧では物好きなキャラバンでなければ通りもしないはずで】

ふむ……。魔族の六罪王が立てた塔が……だな。
私が伝聞で知っているのと、そう変わらない情報だ

その六罪王というのは死んだとか捕まったとか……もう居ないのも確かだろう。
だというのに、何故こんな連中が見つかりもせずにうろついていたのか
私としても甚だ疑問なわけだがな。……ここで立ち話も難だ

……君、何処まで行きたい?私が送って行こうじゃないか


【そう言って指差すのは、先程獣が飛び出してきた方向】
【タイミングよく霧が晴れる――どうやら道は、並行して走っているらしく】
【約100メートル程の彼方に、黒いジープが1両、停まっていた】
【ODでも迷彩でもマルチカムでもないということは、私有車、なのかも知れず】

【それを快諾すれば、ひとまずここの車両と化物の死骸がある座標を取ってから】
【草原を暫し歩いて乗車し、エンジンを掛けて――走り出す、そういう流れになるだろう】
519 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/22(日) 19:44:35.81 ID:g5SsiwEEo
>>518
…そうですかい、大尉殿

【含みのある言い方だか、それ以上の追求はしてこない。】
【水の国という、1,2を争う強大国の尉官で単独行動…気になることは多い】
【が、軍隊の組織やそれにまつわる政治の事はこの探偵にはわからない。】
【要はここも似たもの同士ということか、ならお互いに踏み込み方は慎重な方がいい】

予算がないのは俺も一緒さ。あの車、いくらしたと…
俺も、偶然は大切にする質でね…よろしく頼む。

【彼はかつてあったその塔に想い馳せながら黄昏れたように遠くを見た】

ああ確かにな…何年も前の話だ。だが…

【「何かが変わりつつあるのかもしれない」、「これはもしかしたら予兆なのかもしれない」】
【あえて言葉にしなかった。それは不確定なことを予測で言うわけにも行かないし】
【今、自分に降り掛かっているいろいろなことに更にプラスしたくないからだ】
【希望的観測。これが、後々後悔することになると…思いたくない。またそんな根も葉もない事を考えた】

…そいつは助かる。俺は水の国に行くつもりだったんだが…
いや、とりあえずはアンタに同乗して、駅から列車旅と洒落込むさ
特急が出ているようなデカい駅はたしか……

【彼の言葉にはいくつかおかしい点がある。水の国なら多分、この道は不適だ。】
【予算以上の目的が感じられる。例えば追手を巻くような…ひと目をはばかる様な】

いい車だ。俺も乗ったことがあるよ。だかあんときは最悪だった。
値段につられて買ったらルーフが切られて、代わりに幌が被さってたんだ
まぁ…暑いところだから良かったのかな

【霧が晴れてしまえばどうということはない単なる街道。まるで、霧が見せた幻影だったような…】
【そんな思いを振り払って探偵は助手席に乗り込んだ】
520 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/22(日) 19:59:03.21 ID:h/ObNtpdO

【叩き付ける雨が降り注いでいる】

あめあめふれふれかあさんが〜……


【休日昼の公園も、前触れないゲリラ豪雨によって人気は途絶え。遊具に囲まれた広場にはただ一人だけ】
【ピンクの雨合羽とレインブーツ、傘の隙間から亜麻色の髪が覗いて】
【雨音で途切れがちな女の歌声と共に、足は水溜まりを踏んでいく】

じゃのめでおむかえうれしいな〜……ぁっ!

【揃いの色の傘を捧げ持ち、両手を持ち上げる。すると、天を覆う分厚い雨雲に、ぽっかりと穴が開いた】
【それは全体で見れば針の一刺しに等しい微小さ。それでも地上には10mほどの、雨のないサークルが現れる】
【そこだけ円形のカーテンを敷いたような晴れやかさで、中心で陽光を浴びる女】

ぴちぴちちゃぷちゃぷらん、らん、らん♪

【フードが脱げる。年の頃は15、6だろうか】
【戯れに蹴った水溜まりから、飛沫が散った】
521 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 20:28:52.65 ID:OgI4n+wS0
>>519

ほう、水の国へ。それはまた随分と……、……んん。長旅、だな。
……あぁ、そうすると良い。生憎と職務だからな
これが私的な旅行であれば、水の国へでも、何処へでも送ったのだが。

【相手は言葉にせずとも様々なことを理解できるタイプだ】
【それは、探偵――男も感じることだろう。敢えて聞くべきでないことは】
【そもそも話題にもしない。何故自分が昼の国へ向かうのか】
【どうして探偵がこのような道を通って水の国へ行くのか】

【互いに抱えるものがある。そして、それを曝け出す必要は無い】
【"Need to know"――知る必要のあるものが知っていれば良い】
【そのような考えのもとに、エンジンをかける。300馬力がうなりを上げ、タイヤが地面を噛んで進み出し】

はっはっは、それはまた不運なことだ。
車両に幌など、軍用でも無ければ手入れは面倒だろうしな
見栄えも良くない。経年劣化で穴も空くし、色も落ちていく。

私なら買わないし、乗らないな。……ふふ、それにしてもいい風だ
こう心地良いとお喋りでもしたくなるものだが…――なあロッソ、君は何処の国の出身だ?

【速度は適正。路面がガタつきそうな場所では落とすし、平地であればそれなりに飛ばす】
【霧は10分も走れば晴れて、気持ちのいい風が解放した窓から吹き込んでくる】
【新緑が目に優しい。なにもないという充実感――そんな中でふと、出身地を問いかけた】

【――そして、続けて「尋問などではないと理解してくれよ」と付け加える】
【空気は緩いままだ。私は敵ではない、そう言っているようなものだった】
522 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/22(日) 21:47:16.11 ID:g5SsiwEEo
>>521
長旅も悪いもんじゃないさ。探偵ってのは考える時間が必要なんだ。
…ハンドル握って、FMのDJの選曲に一喜一憂していれば…見えてくるのさ

【実際はどうかはわからない。だが、この男が言うとそれも本当のような気がしてくるのは】
【その言葉は嘘でも、言葉の中にある姿勢みたいなものは真実だからなのだろう】

前の持ち主が随分と開放的なやつだったらしい。まあ、それも…

【悪いもんじゃない。とまた口癖のように言うだろう】

…ひとつ聞くが、この車は禁煙か?…煙草がないとどうしようもない質で…
いや、もちろん、断ってくれていい。渋い顔されながら吸うほど、気分の悪いものもないからね。

【少年みたいないたずらっぽい笑みでそう問いかける。答えを聞く前にパワーウィンドウのボタンに手をかけそうだ】
【もし許可がおりればすぐさまポケットから紙巻きのマルボロを取り出して火をつける】
【駄目と言われれば…とても残念そうな顔をして窓外をながめていることだろう】

出身…まあ、櫻の都会の方には長いこと居たよ。俺にしては…ね。3,4年は居たかな。

昔から、いろんなところに行って、一つところにはあまり居ないんだ。
…次点で風の国かな。知り合いの多くがそこに住んでてね。

…それより昔のことは覚えてないんだ。だから、君の話をしてくれよ。
さっきも言ったとおり色んなところに行っている。君の故郷にも行ったことがあるかもしれない。

【はぐらかしているような様子はない。探偵で、車でこんなとこにやってきて、能力を持ち、記憶喪失】
【ここまでそろっていると逆に疑いたくもなくなるだろう。如何せん能力者というのは数奇な運命と共にある―――】
523 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/22(日) 22:37:27.84 ID:sOG0UVf1o
>>486

「へえ。水に“お願い”して魔術を行使する、ねぇ……」


【──不味いことを言ってしまったと、彼女はそんな顔をしていた】
【指輪を持っていることから、彼女は自身を味方だと理解できる筈で】
【正直言えば、此方としても敵味方をしっかりと分別つけたいところではあった】

【化学合成物といえばその通りで、何も間違いないのだけど】
【表現の仕方が少々悪かったのか、とても嫌そうな顔をしていた】


「猫とか犬、うさぎとかを怖がる人はあんまりいないだろうな」
「私は蛇とかも好きなんだが──まあそういうことなんだろうな」


【蛇を怖がるのは、その牙に毒を持つからであろう】
【もし蛇が毒を持っていなかったなら、可愛がられたとしてもおかしくはない】
【しかし外見やそのぬめりからすれば、そうであっても嫌われているのではないかと結論づけて】


「────ふっ、教える相手に合う魔術を探す気もない先生が悪いな」
「いいだろう、私で良ければ教えてあげるさ」


【上手になれるかな、と問われれば自信満々の顔でそう答える】
【彼女に合う魔術を探す気もない先生が一番の問題であるとして】
【その目は彼女を育てるという意気に満ち満ちて、とても輝いていた】


「“Crimson”、だ。君は鈴音というのか、名前までは知らなかったが──」


【姿は見たことがあるが、名前までは聞き及んでいなかった】
【──彼女は聞き覚えがあるだろうか、“Crimson”という名前に】
【夜の国の都市国家であるアスタンを襲撃した張本人であり、指名手配されている大罪人であることに】
524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/22(日) 22:47:07.50 ID:sJuX3Swb0
>>523

…………――うん、そうだよ、"おしゃべり"できるの、本当にお話するわけじゃあ、ないけど……。

【――彼女の場合。その扱い方は奇妙だ、彼女にしかできない方法で以ってして、水を操る。だから、なんだか奇妙な言葉が連なる】
【おしゃべりするとか、だけど本当に話すわけじゃないとか……。――詳しい話をしないのは、まだ相手が"どう"だか分からないからか。それとも】
【彼女自身もまたよくは把握していないのかもしれない。――ううんとちょっと悩む顔、――これくらいなら、多分、いろんなことはばれないだろう、大丈夫】

――本当? わあ、そしたらね、嬉しいな。……だけどね、*ちゃんもね、とっても上手なんだよ、わたしが……その、へたくそ、なだけで。
だから――ほかのひとのやりかたも聞いてみたらいいかもしれないって……思って。だからね、お姉さんが教えてくれたなら、嬉しい――、

【ぱっと表情が華やぐ。だけれど同時にちょっとむっとしたような顔もするのだ、表情筋をうんと器用に動かして】
【自分は魔術が上手じゃないけれど、それは先生が悪いわけではないと擁護する――その瞬間彼女の声はひどく奇妙にひずむだろう、耳障りな音階になって】
【だけれど……彼女自身は問題なく発声しているつもりであるらしいというのが様子から見て分かる。とかく、教わってはいるが上手ではない、相性が悪いと言われているが】
【違うひとに聞いてみたらもしかしたらちょっとは違うことになるかもしれないと彼女が勝手に思っている――らしい。それで、だから、教えてもらえたら嬉しいなぁ、なんて】

――――Crimson? えーっと……、

【――――相手の名前が告げられる。ぱちりと瞬いた少女は一瞬、その名前をどこかで聞いた……あるいは見た、ような表情になり】
【刹那に黙り込む。思い返して――思い出したのだろう、瞬間わずかに眉をひそめたのだ、明確すぎるくらい、明確に。――だけど、一瞬のことで】

えと……、……Crimson、さん、は――"こっち側"?

【しかし。今この場に置いて大事なのは誰がどっち側であるのか。――もし相手がこちら側なのであれば、それは、今拒む理由では、ない】
【"いつか"は知らないけれど"いま"この瞬間の話であれば、彼女は相手を受け入れるつもりだった。――だってそんなのは今更すぎて、どうだっていい】
【こちらにはすでに機関員も指名手配の悪魔もいる。――難しい表情、少し鋭くなった目が相手を捉える。色違いの瞳は全く違った、二色の色合いなのに】
【まったくおんなじ温度感を持って――そうやって、問うた】
525 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/22(日) 23:03:41.93 ID:sOG0UVf1o
>>524

【“おしゃべり”とか“お話”とか、よくわからない言葉が並ぶ】
【彼女の能力のことを話しているであろうことには間違いないのだろうけど――】
【彼女自身もおそらくよく把握できていないのだろう、悩み顔からしてよくわかる】


「ふふ、なるほどなあ……。いろんな人からいろんな知見を求めるのはいいことだ」
「私自身も大学にいた時はそうしてたしなあ……」


【彼女の殊勝な心がけを聞いて、感心したような顔をしてから】
【様々な人から様々な知見を求めようとする姿勢に、大学の頃をおもいだして】
【ショットを一口呑んで、喉を灼きながら思い出に耽っていた】


「――まあ、そういう表情をしたくなるのもわかる。私は大罪人だ」
「君とは“協力する”側になるのだろうな。何分、この指輪は私が作ったものなのだから」


【先ほどから指輪に視線が注がれているのには、薄々気づいていた】
【それが同じ派閥に身を置いている証拠であるし、何より善悪の垣根を超えた大問題に発展しているから】
【彼女の難しい表情を、厳しい視線を甘んじて受けて――そう答えた】
526 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/22(日) 23:11:15.25 ID:sJuX3Swb0
>>525

【――それで少女はどう説明したものかと黙り込んでしまう、だって、言葉にするのは、すっごく難しい】
【まして誰が初見一発、容姿以外初対面である人物が「――わたしの操る水には人格があって」という話を真面目にし始めたとして】
【多分……だいたいのひとは"春だものね――"って顔をしたくなるのだ。それがどこかで分かっているから言いづらい、お願い、おしゃべり、――そんな口ぶりから】
【"もしかしたら"って推測は、出来るかもしれないのだけど。そうだとしてもちょっと突拍子がなさ過ぎた、だから、やっぱり、変なことを真面目に言っている】

その子はね、風の子だから……、……わたしは、お水だから。だから――その、たとえば、もっと、水のこと、上手なひとが居たら……って。
属性がどう――とかは、よく分からないんだけど。Crimsonさん、上手そうだって思ったの……、えと、大学。て、難しいことするんだ、よね――?

【――すっごいざっくりした認識。ならば本当に学びの場所から遠い生活をしてきたのだと知れて、どこか常識外れで、だけど、こんな世界だとわりにある】
【まっとうな家族と家と食事に学び、それからいくばくかの趣味や嗜好品――というのは、案外ぜいたく品であって。あるいは、彼女は、それを知っているから】
【件のCMでやっていたようなことを、思いついたのかもしれないけど……、だなんて、やっぱり、推測の域】

…………そう、なんだ? じゃあ……えっと、……――Crimsonさん、は、円卓?

【自分が作ったのだという相手を見やって、少女はまた少し考えるようにする。そんな風な言葉はさっきも言っていたから、そうなのだろう】
【だから疑うわけではないけど――なら。この指輪を自分にもたらしてきたのはミラだった、それも、配り歩くくらいたくさん。なら、彼女だって誰かからたくさんもらって】
【そんなのみんなみんなにたくさん渡していたら飽和してしまって大変。最初に配るためにたくさんもらっているひとは少ないはずで――だから】
【ひとまず思い浮かべたのが、自分に持ってきたひとの所属立場。――ひどく単純な思考回路、それなら相手は円卓側なのかと尋ねる、それらにおかしな点はなく】

【円卓側も今であれば味方――それも、分かっている。だけど――そのあたりをしっかりしておきたいようだった。やはり当然、なのだろうけど】
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/22(日) 23:20:00.75 ID:sOG0UVf1o
>>526

【彼女の操る水には人格がある――ほう、興味深い言葉だ】
【そのために他の水を操ることができず、阿吽の呼吸で“協力”をしているのだろう】
【いくら突拍子がないとはいえ、魔術研究を職にしているために理解はできた】


「今の先生が風属性、そして君は水属性の魔法を使うと」
「大学でもそんなに難しいことはしない。魔翌力をどう使えば効率よく魔術を行使できるか、という程度だ」
「これは研究というより、経験が物を言うんだろうけどな」


【各属性の魔術をオールラウンダーで行使できる女は、そう考えていた】
【いくら研究ができるといえども、魔術は“技術”に他ならない。だから、経験が物を言うはずであって】
【だからこそ、彼女も魔術を行使する機会をもっと作らなければならないと思っていたのだけど】


「そういうことになるな、私は“円卓”の人間だ。ということは、君も“円卓”なんだろう?」


【自身がクズノハとジルベールと共にこのマジックアイテムを作り上げた】
【ジルベールが仕切ってそれを一部の人間に配り、それをさらに他の人間に配らせたのだろう】
【故に彼女もミラに配られて指輪を持っているし、自身もプロトタイプのそれを持っているわけだ】

【敵味方の区別は此方も早いうちにしておきたかった。ちょうどいい機会だろう】
528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/22(日) 23:28:39.91 ID:sJuX3Swb0
>>527

――――うん、*ちゃんは、えっと、水の魔術は自分はしないけど、教えられるからって――、
だけど専門じゃないからって言うの。「ボクが教えるのは基礎だからね」って。

……そうなの? 

【――どうやら先生というのも専門ではないらしい。といっても明確に魔術師ではあるようなのだが、"水"の専門ではない】
【それを提示したうえで、基礎を中心に彼女に魔術を教えているらしい、と見て取れた。そのうえで魔術には向いていないとかも言われているらしく】
【ならば彼女が強く希望したのだろうか。それとも何かが要因で彼女が魔術を扱えなければいけない――あるいは扱えた方が、良いのかもしれない。どちらかは不明でも】

【ちょっと驚くようだった。大学ってなんかすごいところだからやっていることもすごいに違いないって思い込み、イメージ、空想】
【魔力をどう使うか――それこそ彼女が"先生"に教わっているようなことだ。どんな場面でも静かに糸をつむぐように魔力を繋ぐ、練習だとか――】

………………――、それは、誰に聞いたの?
……わたしね、違うよ。"どっちでもない"。――――ああ、

【ぱちり、と、瞬きがあった。そののちに、わずかに眉を顰める、――誰に聞いたのか、と。声音は少し訝るようになる、"そんな話は知らない"】
【それで緩く首を揺らす――否定の合図だった。違う。どちらでもない。――黒幕でもなければ円卓でもない、と言いかけて、だけど口は噤まれる】

急いで食べちゃうね。場所を変えようよ、――。

【――――そう、提案して。相手が受け入れてくれるなら彼女は本当に急いでいろいろ食べてしまうだろう、相手も食べるならそれは食べたいだけ、食べていいけど】
【そうやって食べる気になってしまえば少女は本当に食べてしまう、――それくらいにお腹が空いていた、もう何日も食べてなかったから。――自分の都合で、だから】
【誰が悪いとかじゃなくってしいて言えば悪いのは黒幕だけど――だなんて余談。まあ本当にどうでもよくって。――それとも相手がここで話したい、なんていうのなら】
【それは本当に嫌がるみたいな顔をするのだ――ただ、相手も、あまり込み入った話をするなら移動したいのではなかろうか。ここではあまりにひとが、多すぎる】
529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/22(日) 23:43:46.82 ID:sOG0UVf1o
>>528

「――魔術の基礎は、どれでも変わりはしないからな」
「結局は魔翌力を紡いで具現化させる技術なんだからね」


【――彼女の先生とやらは、魔術の基礎を教えているらしい】
【どの魔術であろうと根底にあるのは魔翌力を紡いで具現化するということであり】
【そして風でも水でもその差はあまりないと、そう断言した】

【大学は難しい学問をしているようで、実はそうでもない】
【基礎研究、基礎学習こそが大学に求められていることであると思っていて】


【どちらでもない、と言われれば此方としては手詰まり】
【何しろチーム“M”というものの存在を知らないのだから】
【致し方ないと言われれば致し方ないのだけど、彼女の眉が顰められれば少しだけばつが悪くなって】


「ああ、わかった」


【此方は夕食後に酒を呑みに来たために、空腹ではなかった】
【ただ、彼女のその食欲を見て食事に手を出さないことを決めた】
【――しばらくして彼女が食事をすべて片付けたのなら、会計へ彼女が頼んだ分も精算して外に出るだろう】
530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/22(日) 23:56:34.96 ID:sJuX3Swb0
>>529

【――――とにかく、少女はいろんなものをぺろりと片付けてしまうだろう。ひどく華奢ではあるが、わりに食べる性質であるらしく】
【甘いジュースみたいなお酒も簡単に飲んでしまって。後は適当に支払いを。――相手が払うだなんて言い出せばこれは固辞する、だけど】
【よっぽど相手が言い張れば甘えることになる――けど、割と最後まで自分で払うってアピールされるはずだった。どちらにせよ店を出るときには「ごちそうさまでした」と店員へ】
【相手が支払ってくれたのだったら――相手にも、ご馳走様でした、と、少し申し訳ないような顔で伝えるはずで――】

【では。場面が変わってどこだろう、人気のない公園かもしれないし、路地裏のどこか奥かもしれない。廃ビルの屋上かもしれないし、それとも相手の知るどこかかも】
【とにかく安全そうな場所――だ。それでいて、誰かが来ればすぐに気づくことが出来る場所。あるいは、ほかのだれかが用事があってくることがあまりなさそうな場所で】
【少女は相手へ向き直る、きっと相手もなのだろうけど――量を飲んでいないというはもちろんありながら、酔った様子もなく。きちんと立つ、しゃんとした姿勢で】

えっと……、じゃあ。とりあえず。……白神鈴音、だよ、UTでお仕事をしていて。それで――、……わたしは円卓側、じゃない。
もちろん黒幕でも――ない。どっちでもない、わたしは……、……えと。Crimsonさんは。"どっちでもない"ひとたちのことを、知らない?

【それで――場所が切り替わったから、というわけでもないのだけど。改めて名乗る、自分の名前、それから所属に、最後に立ち位置】
【円卓側ではない。かといって黒幕側でもない。ならばどこかって――どちらでもない第三勢力。そして相手はそれを知らないのか、と、わずかに不可思議そうに】
【配るだけの指輪を作った時点で、この集まりは認知されているのだと思っていた――誰がどうでというのまではともかく、存在くらいは知っているものだと】

"このこと"するときは、きっと、わたし、UTでもない。……そういうものなの、だって、そうじゃないと、あなたを今すぐだって捕まえないといけないし――、
わたしは"戦う"ひとじゃないけれど。それだって――――"そう"じゃなかったらね、あなたのこと、こんなふうにしてる場合じゃないの。

【黒幕でも円卓でもUTでもなく立ち回る。黒幕でないのはもちろん。円卓だなんて名乗るつもりはなく。かといって、UTとして動くつもりも、この場ではない】
【呉越同舟でもノアの箱舟でもなんでもいいしもしかしたら泥舟かもしれないけど――っていう、"第三勢力"。――本当に知らないの、という風に、視線が相手へ向けられた】
531 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/23(月) 00:07:40.37 ID:e9rtDzN8o
>>530

【彼女が申し訳無さそうな顔でごめんなさいと伝えれば、口許に笑みを浮かべて】
【言葉すら何も言わないものの、大丈夫だということを伝える】

【移動した先は近くの路地裏であった。誰かが来てもすぐわかるだろう】
【女もショットを一つ呑んだだけであるから、特に蹌踉めく様子もなく】
【ビルの壁を背もたれにして、タバコを一本加えると指先で火をつけた】


「ふむ、“黒幕”でもなければ“円卓”でもない人たちのことか」


【知らないな、と軽く首を横に振って答える】
【円卓でもなく、かと言って黒幕でもなく。此方はそんな中立的な存在を知らなかった】
【配られた指輪を見て、てっきり円卓側だと思っていたのだけど――どうやら違うようだった】


「そりゃそうだな、君の言うとおりだ」


【状況が状況であるがゆえ、彼女もUTとして堂々と動けない】
【機関の人間と組んでいるとなれば呉越同舟になろうし、本来なら敵対する関係である】
532 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/23(月) 00:18:34.29 ID:hUvw8FRX0
>>531

【場面は路地裏。彼女もまた相手がそうしたように壁を背中にする、そうして左右どちらも、あるいは上空さえも、たやすく確認できる場所で陣取ったなら】
【まるで何かの可能性を常に考えているようにも見えたかもしれない。――――例えば、誰かから、襲撃を受けるとか】

…………そう。それなら、それでもいいけど――、"円卓側"のひともね、居るよ。
だから……"このこと"では、"わたしたち"は"あなたたち"の味方……――、だけど、ずっと、仲間じゃないの。

黒幕を倒すのに機関員も指名手配のひとも円卓だって使うけど――、

【円卓側の人間も含まれる、集団。当然だろう、でなければ指輪など持ち得ない。指輪を持っていることこそが円卓側に通じる人間が仲間内に居る証拠であり】
【だけどそれは彼女までも円卓側であるという証拠にはならない。――まして、言うのだ。こんなの前以て言っておくべきだろう、でないと後が面倒すぎると分かっている顔で】
【黒幕を倒すことについてのみ自分たちは仲間である。けれど――黒幕を倒した後。"わたしたち"は円卓までもを敵として潰す気でいる、と、宣言するように、否】

【そう宣言していた、鈴の音が。りんと夜に響かせて、こればっかりは絶対であると、言うみたいに】

……わたしたちはね、黒幕の世界も、円卓の世界も、要らないの。だからね……黒幕を倒すまでは、仲間。だけど。その先は。

【――ミラは、それを分かっていて、協力してくれると言った。いつか殺し合うと分かりながら、いつかに穏やかに笑い合う可能性などないと知りながら、頷いた】
【ならば少女もおんなじことを知っていて、一緒に戦うと決めた。それがCrimsonにとって許容できない事実であるなら、それは、これ以上話を進めることは、出来なくて】
【相手の出方によっては血腥いようなことさえも起こりうる――けれど知らないままで騙してやるのは、"ずる"のように思えて】

【貸しも借りも全部ここで清算していく。ここにあるのは利害の一致だけで、そのために握手が出来るなら、それが百点満点、求められること】
【ほかのひとは違うことを言うかもしれないけど――ひとまず、ここにいる少女の求めるのは、"その理解"だった】
533 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/23(月) 00:35:55.75 ID:wlSrXunU0
>>522

フ……吸いたければ吸いたまえ。生憎と私はやらないのでな
灰皿は外の路面ということになるが……んん、本当に良い風だ。

【ウィンドウを開ければ気持ちのいい風が車内に流れ込む】
【そして聞くのは彼の出身。というよりは、滞在していた土地、だろうか】
【櫻、風。――覚えていない、というのも話のスパイスとしては悪くない】

風来坊と言うやつだな、君は。そういう生き方も楽しそうじゃないか

【多少のミステリアスは人の魅力だ、そう告げて――今度は、自分の番】

……実に平凡だぞ、私の話は。水の国の、首都の生まれでな。
きっと誰しも通ったことがあるだろう通りから歩いて三分の住宅街に住んでいた
能力は生まれつきだったが…――

だが知っての通り、水の国というのは栄えているが故に狙われやすい土地だ。
私が15の時に、何処かの悪党のテロで母が死に、父は仕事が出来ない身体になった
それ以来、私は"そういう連中"が嫌いでね。国を守るために軍人になったというわけだ

……しかし、そういった事件が無くても私はこの職に就いただろうな
それくらい、私はあの国が好きなんだ。
理由は無いが―……生まれ育った国を愛する事は、おかしな事でも無いだろう?


――だがなあ。最近は機関よりも"国そのもの"の方が脅威だよ。


【困った時代だな。――そう語る赤い瞳が移すのは、遠くビル群の林立する都市】
【風の国の中規模都市だ。草原を抜けるのもそう遠くはないのだろう】
【確か、水の国行きの列車も出ているはず。道は舗装路に変わり、行き違う車も見え始めていた】
534 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/23(月) 01:55:58.91 ID:e9rtDzN8o
>>532

「なるほどな、“このこと”の時だけ手を結ぶってことか」


【普段はUTと機関の人間が手を取り合うなんてありえない】
【それは善と悪という対立する立場上当然のことであって】
【黒幕を倒すためだけに協力しあうという、とても簡単な関係であった】


「――私も、生憎そう思っていたところだ。円卓なんぞ金がいくらでも出てくるだけだからな」


【どす黒い、出処不明の金が円卓には溢れている】
【将来的に円卓の王は円卓を潰すらしいし、何より機関の存続の為にもそれらの存在は非常に邪魔であった】
【政府にその金を供給される前に、すべて奪って奪って奪いきって政府へ流れる金を止める】

【Crimsonにとって、UTなどの存在はちょっとした障害のようで――】
【しかしそれを超えるための壁としては、最も高い素晴らしいものであった】
【故に、この件が終わった先が血腥いものだとしても、女は許容するつもりだった】
535 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/23(月) 14:35:39.62 ID:uhLQCITq0
【From:厳島命】
【To:邪禍、ユウト】

【タイトル:非常事態発生】

【本文: すまない、黒幕の罠に掛けられた。
ミラは重傷で現在カニバディールの下で治療を受けている
他の仲間達も手酷い怪我を負わされた……そしてこちらの仲間の一人が連れ去られ、一人が殺された。
手を貸して欲しい。
そして、このメールを他の未だ知らないメンバーと知っているならばジルベールにも送ってほしい】





【カニバディールの治療後、いち早く回復することが出来た厳島は】
【ミラから予てより渡されていた指輪を使い、この件をまだ知らず、そして連絡先を知っている二人に送った】
【ぎりと口の端を噛みしめ、付近の樹木を思い切り殴りつけた】
536 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2018/04/23(月) 16:12:36.30 ID:8MH7d7O10
>>535

【From:邪禍】
【To:Mチーム】
【タイトル:Fwd:非常事態発生】

【本文:

邪禍だ。

厳島からのメールを転送する。

そして2点。

1,
罠の詳細を教えろ。
同じか似たような手段を用いられた時の対策を考える材料をよこせ。

2,
もし、転送したメールを見て計画を中止しようなんて思った奴がいたら、俺様が許さん。

以上。

-------- Forwarded Message --------
>>535のメール内容)

537 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/23(月) 16:45:55.13 ID:uhLQCITq0
>>536

【From:厳島命】
【Re:邪禍】
【タイトル:罠の詳細】

【本文:すまない、罠の詳細を伝える。
我々はその日4人のチームで動いていた、俺、ミラ、水国自警団特殊部隊隊長ディミーア・エルドワル、水国公安三課鵺
このメンバーだった、奴らは巧妙にそれぞれが食いつく情報を撒いていた。
そしてある一点でその情報が交わるように仕組んで、それぞれが撒かれたその情報を追っている内にある部分で合流する訳だ。
そして合流し、チームを作りその所定の場所に潜入に向かった我々は、まんまと敵の手に堕ちた。
先ずは迫撃砲の様な攻撃だった、空からの数発の砲撃と思われる発光と轟音、そしてその直後の電子音の後
我々は全員能力を奪われた、そして間を置かずに周囲を無数の伏兵に囲まれていた、この時点で個々人の武装も全て強制解除となった。
抵抗は試みたが、無意味だった。
後は、拘束され、そして我々側の仲間とその上司と見られる人物も既に捕らえられている状況に遭遇。
そこで婦警、曽根上ミチカが現れた、恐らく付近で待機していたか、あるいは転送術式か
ミラはその場で曽根上ミチカと直接接触、これも正体不明だが、頭に何かフルフェイスのヘルメットの様な何か知れない帽子様の物を被せられ
そして自らを突如傷つける形で、重傷を負った。
その後再び拘束、誰か一人を殺傷すると告げられ、ミラが選ばれたが……仲間の上司と思われる男性がそれを庇い死亡、部下の仲間は連れ去られ
我々は解放、その後にカニバディールが到着し我々を救助した。
これが一連の流れであり、罠の知る限りの情報だ。

538 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/23(月) 16:50:21.62 ID:spRvkXPxO
【水の国 国会前】

【── 総選挙を前に群衆が喚きたっている、それは宛ら百鬼夜行の如く】
【口々に騒めく野蛮な音律は、その中に潜む意味すらも不確かで】
【結局の所魔女狩りと変わらない、歪む音色に僅かな不確かさもなく】

【持っているプラカードから漸く読み取れる── 『能力者反対』の声】
【日に日にデモの人数は増えている、先日のヨハネス襲撃の一件もあった】
【天誅だと、誰かが言ったのなら口々にそこに賛同する】



【── 最早正義など、何処にもなく】



    【一陣、波紋が広がる、落ちた投石の行方も知らず】



【 "銃声"── であった。── 象徴的な国会の時計塔】
【そこから響いた銃声が、一際大きなプラカードを撃ち抜いた】
【群衆は騒めく、能力者のテロだと、誰かが叫んだなら、戦々恐々とし、その場から逃げていく】

【数人は見えるだろう、銃声の主が何処にいるか】
【国会の中心に立つ時計塔、その時計盤の側に佇む人影を】
【突き出したスペースに座り込み、その手には狙撃銃を握る】


そうなのね、このタイミングでこうすれば良いのね
素敵な素敵な催し事。── 本当に何もかも、貴方の言う通り
なら私は傅きましょう、曲輪の様に従順に猫撫で声を響かせて

カノッサ機関"No.3"── カチューシャ
さあ、私達の邪魔をする悪い子は、だぁれ?


【プラチナブロンドの長い髪、朱が差したマリンブルーの瞳、白銀のロザリオを首筋に垂らして】
【零れ落ちそうな豊満な胸を、大きくはだけさせた黒いスーツと短いタイトスカート】
【スラリと伸びた両脚をストッキングで包む】
【白いコートを袖を通さず羽織り、高いピンヒールを履いた、どこか幼げな横顔が印象的な少女】

【その姿を視認したなら、敷地内へと容易に入ることも出来るだろう】
【デモをしていた群衆は我先にと逃げ惑い、国会の門も開きっぱなしである】
【その場に残っているのは幾人かの報道陣──ここも問題だろうが】
539 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/23(月) 17:06:35.58 ID:uhLQCITq0
>>538

「動かないでッ!!」

【水面に投げられた波紋は一つでは無かった】
【国会時計塔、その彼女から距離は離れているが】
【白い詰襟の士官制服の少女がそこに居た】
【手には着剣したボルトアクションライフル、31式歩兵銃】
【弾帯には拳銃と擲弾筒、残念ながら機銃の類は無い】

「カチューシャ、何故?誰に言われてこんな事をしているの?ロジェクト?」

【その妖艶にして優美な少女に、問いかけ続ける】
【少女はその日生中継のTVを見ていた】
【この現場に残る幾人かの報道陣】
【彼らが命がけで伝えた映像は、まさにカチューシャがプラカードを撃ち抜く瞬間】
【そして佇む彼女の姿を捉えていた】
【本来ならば、真っ先に厳島が駆けつけるのだろう】
【だが……彼は居ない】
【翔子は、一人で、その少女カチューシャの、その現場に遭遇してしまったのだ】

「カチューシャ……もう止めて!」
540 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/23(月) 17:17:24.91 ID:S4FM8yFEo
>>538>>539

【逃げ惑う群衆の中、逆方向を向く男が一人いた】

【年齢は三十代前半に見えた。ぼさぼさの髪に無精髭、よれた軍服。風貌は整然さの真逆】
【腰の右側には銃の入ったホルスター、背中側には鎖で巻かれて錠前のついた分厚い本があった】
【胸元にはチェーンのついた銀色の弾丸がネックレスとなっている。弾丸の表面には文字と魔法陣】

【群衆に紛れてはいたが、総選挙前のデモに参加していたわけではない。どちらかといえば野次馬の部類だ】
【逃げる様子はないが、かといって義憤に駆られているわけでもない。気だるげな瞳で周囲を見回して、一つため息をつく】


……おいおい、何だよ
能力者反対はいいが、魔術師の一人もいねえのかよ
一体誰があれを止めるっていうんだよ、ええ…………他にいねえのかよ
隊長ぉもどっか行きやがったしよぉ…………”これ”はあいつの担当だろぉが


【銃声。音源を探して視線を上げる。それで初めてその先にいた”テロリスト”の姿を見つける】
【「あー」と気の抜けたような声。ぼりぼりと頭を掻き、もう一度ため息をつく。表情には諦観と僅かな歓喜】


機関員、か…………じゃあ”俺たち”がやらねえわけにはいかねえな
つっても、あんな場所にいるんじゃあなあ……どうすっかな


【時計塔の上まではかなり距離があるように見える。狙撃手相手にどう近づくか】
【それを考えているとき、もう一人の姿(>>539)を捉える】


なんかいるな…………よし、今のうちに近寄るか


【右手が背中の本へと回り、引き抜き、開く。白紙のページの上に魔法陣が展開】
【「来い、ダウ・ア・シャムス」────男の呼び声に従い、いくつもの原色が表面で渦巻く球体が現れる】
【その上に男が乗る。球体が急上昇。カチューシャのいる場所の真下、数メートルの位置で息を潜める】
541 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/23(月) 17:29:52.39 ID:spRvkXPxO
【夕焼けに紅く染まる頃合。── 傾く暁が彼女の髪を紅く染める】
【宛ら聖堂に描かれた巨大なフラスコ画、荘厳という言葉では翳し切れない神々しき絵面】
【終末を告げる天使が如く、吹雪く風がファンファーレを模して響き渡る】


  ” 能力者の襲撃だ!! ”  ” 俺達を殺しにきやがった! ”
  ” 逃げろ! 皆殺されるぞ!! ”  ” くそっ!! どうして俺達ばっかり! ”


【其れは地獄の釜をひっくり返したかの様、口々に響く罵詈雑言】
【苛烈な形相を顔に貼り付け走り回る人々、煉獄よりも未だ赤い沙汰を伝え】
【黙示録に謳われる天からの使者の如く、彼女は無表情でそれを見つめていた】


>>539>>540


【彼女は貴女を見つけると、その微笑みの色合いを僅かに強めた】
【夕焼けに染まる横顔の、僅かばかりの変化】
【── それでも貴方は気付いてくれるだろう、特別な存在に理由はいらない】


あら、しょーこ、久しぶりなの、元気だったの?
心配だったの、カチューシャはとーっても、不思議だったから
どうして貴女がそっちにいるのかって、とっても、ね

私は貴女が大好きよ、可愛い可愛いしょーこ、愛しい愛しいしょーこ
だったら、貴方がいるのは私の側ではなくて、貴方の場所はそぐわないわ
果たしてそちらで愛が歌えて? 昂る恋を収められるの


【響く音律は無垢な様に、童が歌う賛美歌にも似て】


誰に言われたかなんて、大切ではないの、前戯にすらならないから
大切なのはね、私がどうしたいか、愛しい彼の合言葉
それが素晴らしいと思ったから、私は愛を馳せて参じたのだから

さあ仕置きの時間よ、しょーこ、貴方は少しずっと、すごくきっと、住む場所を間違えてる
正常でいたいだなんて絵空事、努々思って然るべきだけど
ねーぇ、貴方の住むべき場所はきっと、もっと愛欲に満ちた場所なのだから


【彼女は>>540に気付かず、ゆっくりと言葉を重ねる──そうして】
【ふわりと、身体が浮いた、自殺する遊女が如く、入水する比丘尼が如く】
【静かに閉じた瞼、来世を信じる夜鷹が、男性と共に心中するかの様に】

【── 落下する体、その腕には狙撃銃を大切に抱いて】


"Разбитый Стеклянный Синдром"
──"Broken Glass Syndrome"


【逆さまに落下する彼女の背中、一対の硝子細工の翼が出現】
【大きく羽ばたいたなら急浮上、くるりと空に放り出され、光彩が煌めいて】
【そのまま、翔子の目の前へ着地、見下ろす様に立ち尽くすだろう】

【狙撃銃を右手に持って、視線が真っ直ぐに貴方へ注がれる】
542 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/23(月) 17:49:08.07 ID:uhLQCITq0
>>541

「そっち?」
「魔導海軍の事、それとも……」

【チームM、円卓の事か】
【何れにしても、カチューシャは現状この状況を引き起こした張本人】
【止めなければいけない、そんな暴走したかのような熱と感情がこみ上げてくる】

「合言葉、『OMERAS』のこと?」
「貴女の側……違う、それは違う……」
「私は、私の居る場所はッ!!」

【カチューシャが飛翔、そして自分の前に降り立つ】
【無論の事、カチューシャ以外の状況が見え難くなっている】
【それは>>540の存在もまた例外では無く】

「来るの!?」

【銃の遊底を動かし、弾を装填】
【構えて、引き金に指をかけ、いつでも撃てる姿勢に】
【倒さなければ、いけないのか……】
【カチューシャは、眼の前、こちらを見下ろすように立ち尽くしている】

「私は貴女を止めるッ!!」

【パァンッと乾いた銃声が鳴るだろう】
【31式歩兵銃の引き金を引いた、狙いは……脚、太腿の部位】
【震えていた、手は震えていた、声もだ】
【故に狙いが正確かは甚だ疑問視されるべき点だ】 
【だが、銃弾は放たれた、果たして……】 
543 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/23(月) 17:59:24.59 ID:S4FM8yFEo
>>541>>542


(…………さぁて、どうすっかなぁ)


【銃声と会話から戦闘が始まったことは認識できた。問題はどこで介入するかだった】
【両腕を組みながら、顔を上げたり下げたりして考え込む。足元の球体が表面の色合いを乱雑に変えていた】
【男の踵が球体の表面を軽く打つ。球体が急上昇を始め、上空から二人の様子が窺える位置へと移動】


(とりあえずは高見の見物と行くかぁ……やばそうになったらちょっかい出せばいいだろ)


【タイミングを見図るべく、二人の動きを注視する】
【移動した結果として、二人からも見える位置にはきている。着色された球体が浮遊していれば視界に入れば気がつくだろう】
【もっとも、戦闘中に他を見る余裕があるかは分からない。まだ気づかなくてもおかしくはないだろう】
544 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/23(月) 18:04:29.82 ID:spRvkXPxO
>>542>>543

【羽織ったコートが風を浴びて大きく靡く、濡れた羽衣の如く艶やかに髪が頬を撫でる】
【黒白のコントラストに染まった彼女は、ストロボライトの様に瞬き色に照らされて】
【響くピンヒールのスタッカート、鳴らす踵はノクターンよりも深く静かに】

【放たれた銃弾、彼女はそっと、背中から地面に倒れる】
【後ろ手に持った狙撃銃を地面に付きたてる、同時に足も地面をけって】
【後方宙返り、くるりと虚空に回転して着地、銃弾を回避するだろう】


立派なモノをお持ちね、誰から貰ったの? あの素敵な上官から頂いたのかしら
そうね、確か── 厳島って言ったかしら、イントネーションは大丈夫?
カチューシャは櫻の人の言葉、あまり得意でないの、いーつーく、し、まっ、上手くできたかな?

あら、ねぇ、まあ、ふふ── どぉして知ってるの、だなんて聞きたいのかしら
知ってるわ、知ってるの、知らなかったの? カチューシャは何でも知ってるの
しょーこの大切な想い人も、夜毎にその人を思って何をしてるかも、知ってるの


【真っ直ぐ見据える形で着地をし、地面に突き立てた狙撃銃を引き抜く、石に刺さった剣の如く】
【くるり、手首で銃身を回転させ、右手に握り直すだろう】
【正面に向けた銃口が、翔子の姿を捉えて】


止められるのものならどうぞご自由に、縛られてないもの好きに出来るでしょう
少し羨ましいわ、貴方は貴方が思うがままに生きる事が出来るのだから
目隠しをして首輪をつけて、口枷を銜えて両手は後ろ

そこまで縛られた人は何を思うのかしら、向ける先は一つしか無いでしょう
彼はそう考えている、人々の欲求を一つに向けたなら、それを喜びとするの
即ち弾圧、自分達を縛り付けるのは能力者だと、反発するの


【仰々しい言葉を並べ立てて、狙撃銃が唸る── 放たれた銃弾は翔子の引き金にかけた"指"を狙う】
【夕焼け色のキャンパスに一陣伸びた筆先の残照、煌めく筋が轟々と風を飲んで】
【硝煙が彼女を染める、プラチナブロンドが大きく揺れた】

【カチューシャは>>543には気付いていない、しかし>>543ならば気付くだろうか】
【狙撃銃の持ち主は、全く躊躇なく銃弾を放っている、それこそ微塵の揺れもなく】
【長く巨大な狙撃銃も何のその、伸ばした両足で効果的に衝撃を吸収し殺している】

【──対する少女は筋はいいが、未だ躊躇があるのだろう、技量差は銃に関して言えば明らかだ】
545 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/23(月) 18:20:47.66 ID:uhLQCITq0
>>544

「――ッ!?」

【外した、いや躱されたと言うべきか】
【アクロバティックな動きと軌道だ】
【美しさすら感じる回避行動】

「な、ぜ……何故知ってるの!?」

【厳島命、彼とカチューシャとは接点は無い】
【知って居よう筈など無いのだ】
【情報が、漏れている?】
【黒幕側に?】
【諜報員として、是ほどの恐怖は無い】

「――ッ」
「カチューシャ、何処まで知っているの!?」
「弾圧、黒幕はそんな事を考えて……」
「そんな事をして何になるの!?」

【想い人、毎夜の秘め事……何故、何故、その疑問が疼く、頭に満ちる】
【だが、その惑いが、判断を遅らせた】

「カチューシャ!!」

【再び遊底をボルトを引き薬莢を排出】
【次弾を装填、だがここで】

「ッ!!」
「あッう、あッ……」

【撃ち抜かれたのだ】
【狙いは此方がレバーに手をかけた為に、掌を撃ち抜き】
【鮮血と共に、歩兵銃はカラカラカラと音を立てて転がり】
【位置としては球体となった>>543の足元、カチューシャの後方だろうか?】

「ひッ……じゅ、銃を……」

【撃ち抜かれた右掌はそのままに、銃を回収しようと移動する】
【最も、格好の的と言えるだろうが】
546 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/23(月) 18:31:46.92 ID:S4FM8yFEo
>>544>>545


あー、おいおい何だよ…………
ガキが頑張ってると思ったら、勝負になってねえじゃねえか…………

…………厳島……厳島か
じゃああのガキはあいつの…………確か、隊長ぉが言ってたっけなぁ
あー……翔子だったか…………うーん

…………仕方ねえな、そろそろやるか


【彼我の技量差と、片側が直接的な面識がないながらも関係者であることが判断の理由となった】
【踵が球体を二度、叩く。正面に光点が複数出現。それらから高温の光線が放たれる】
【光線は複雑に屈折しながらカチューシャ(>>544)の四肢へと向かう】


おい、クソガキ!
てめえも軍人だったらもっとマシな仕事しやがれ!!
相手はカノッサのナンバーズだぞ、なに躊躇ってやがる!!


【カチューシャへと攻撃しつつ翔子(>>545)へと怒号が飛ぶ】
【その姿を、あるいは厳島から聞いていれば何者か知っているかもしれない。ディミーア・エルドワルの副官たる男だ】
547 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/23(月) 18:42:36.90 ID:spRvkXPxO
>>545>>546


【悪事は千里を走る、其れならば悪意は万里を踏破するのだろう】
【散文の様に情報は駆け巡る、国体の危機を叫ぶ有識者等もそこに混じる程に】
【程度の差はあれど『水の国』は大きく揺れていた、奇しくもその切っ掛けは一切れの銃弾】

【── 大々的に報じられるカチューシャの姿、リアルタイムで捉える番組も多く】
【国中がその一挙手一投足に注目しているのか、或いはまた】
【穢れなきその姿に嘆息してみせる、淫らに優美に彼女は己を魅せる】

【まるでカメラの位置を知っているかの様に、其方に小首を傾け、流し目を一つ】
【流麗な目筋、艶やかな目元、うっとりする程長い睫毛に鮮やかなマリンブルー】
【怜悧な鋭さと、愛嬌に満ちた柔らかさと、相対する狭間に浮かぶ瞳の色合い】


ねぇ、しょーこ、貴女はその刃を私の喉に突き立てるの?
きっといーっぱい血が出るの、こぽこぽ、水泡の様に声が漏れて
痛くて痛くて苦しくて、私は必死に呼吸をするけど出来なくて

ひゅーひゅーって、言葉すら出ないで、哀れに惨めに淫らに死んでいくの
貴女の銃弾に撃ち抜かれて死ぬの、呆気なく死ぬの、藁の様に死ぬの
その覚悟があって? 私をそんな風に殺せる意思があって


【弾かれる貴女の銃、チラリと後方に行ったその銃の行方を辿って】


さぁ、どうなるのかしら── 知らないわ、興味が無いもの
私は私の思うがまま、好きに生きて好きに愛して愛されればそれで良いの
だからしょーこ、貴方は私を傷つけなきゃいけないの、そうでなければ

ふふ、ねーぇ、仔猫ちゃん、そんなに急いでどこ行くの?
それじゃだーめっ、そんな風に走っちゃいけないの
仔猫ちゃんなら仔猫ちゃんらしく、這い蹲って歩かなきゃ

可愛らしく啼いて頂戴、愛おしく懇いて頂戴、慎ましく乞いて頂戴
貴女の声と聲が雑踏に消えるまで、蹂躙して差し上げるから


【銃声、右手の銃口が響いて、銃弾が放たれる】
【狙いは翔子の右膝、撃ち抜いて機動力を奪う魂胆か】
【狙撃手の本領、走り回る相手に対しても狙いは正確で──ある筈だった】


……あら素敵なおじ様、水を差すだなんていけない方ね
ねぇ、貴方も私に愛して欲しいの、でもね、順番待ちよ
おじ様の責めはねっとりと、じっくりと── 呼吸するのも辛くなるから

まずはオードブル、可憐な少女が相応しいの


【放たれる光線、踵の音に反応し振り向くが行動の瞬間が遅れた】
【右脚で地面をけって左に飛ぶが、右腕を光線が捉える、苦悶の声が小さく漏れて】
【必然>>545への銃弾も逸れる、回避は容易だろう】

【カチューシャは両足を肩幅に開き、男を見据える、僅かな揺れをそこに浮かべて】
【逡巡の後、強く地面を蹴って反転、翔子に背を向け狙撃銃で地面を叩く】
【棒高跳びの要領で高く飛んだ、空中に居る男に向けて】

【左手を伸ばす、指先を軽くネックレスに絡めようと】
【成功したなら愛撫する様に、更に深く左手を首筋に絡めようとする】
【"引き摺り落とそう"とするのだ、何とも強引な戦い方で】
548 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2018/04/23(月) 18:52:03.92 ID:fuY9l9aB0
【氷の国-----辺境の集落】
【春が近づいてきたとはいえこの極寒の国ではまだまだコートは手放せない、地方ならなおさらだ】
【人口200人にも満たない集落の一角、住民の唯一の憩いの場である酒場の前に見慣れない車が止まっている】
【良く見れば‶自警団¥椛ョを表すエンブレムが刻まれたジープである。】
【その主である人物はどうやら酒場で店主に何かを交渉しているようである。】

ええ、私は自警団の科学調査班の人間です。
昨日この近辺に落下したと見られる飛来物についての調査で参りました。

―――、そこをなんとか…!人手が必要なんです…!

【肩ほどまでかかる金色の髪に赤の瞳、右目には眼帯をし灰色のスーツを着た長身の青年だ】
【酒場のカウンターにコートを置きながら店主に事情を説明している。どうやら人手が必要な任務らしい】
【しかしこの辺りのまとめ役である店主は乗り気ではない、そもそも人口の少ない集落だ、都市部に働きに出ている者もいる】
【青年の声の大きさもだいぶ大きくなってきてるが、状況は今のところ変わりそうにもない】
【あるとすれば―――第三者が介入するぐらい、である】
549 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/23(月) 19:00:35.89 ID:uhLQCITq0
>>546>>547
【恐らくは、全てのメディアがその姿を目にし】
【そして国民の多くが、その姿に感嘆せしめる事になるやも知れない】
【それほど、それほどにカチューシャは美しく、その姿を決めて見せたのだ】

「そんな……そんな事……」
「カチューシャ、もう止めて、止めてよォッ!」

【出来ない、自分には出来ない】
【それが秘された本音の部分だった】
【隠すべき感情、だが、彼女は紛れもなく敵で、そして撃たねばならない相手なのだ】
【だが、銃を手にせんと、急ぐ翔子に】

「ッ!?」

【彼女の一撃が放たれた】
【が、それは後方、自分の通った後の路面、自分の脚の直ぐスレスレを穿つに過ぎなかった】
【何故?あのカチューシャが?狙いを?】

「ひッ!い、一体、誰……」

【直後聞こえる罵声】
【士官学校の教官を思い出すような、思わず身構えるも】
【冷静になって、思い返す該当する声に心当たりはない、では?】

「まさか、ディミーアさんの?」

【水国自警団特殊部隊、その副官とでも言うのだろうか?】
【だが、思考している時間は無い】
【直ぐに自分の歩兵銃目がけて、走り出し】

「カチューシャ、戦うのは……もう止めて!」

【装填は既になされている、後は】
【構える、狙いは彼女の右肩、銃を掴み引き金を引くその腕の根本】
【そこに狙いを定めて……引き金を引いた】
【パァンッと乾いた音と共に、銃弾が男と組み合うカチューシャに向かうだろう】
  
550 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/23(月) 19:10:31.86 ID:a5nNjTKY0
>>537

【From:邪禍】
【To:厳島命】
【Cc:Mチーム】
【タイトル:Fwd:罠の詳細】

【本文:

邪禍だ。

罠の詳細について受け取った。
チームへ転送する。

後で作戦会議が必要になるだろう。

以上。

-------- Forwarded Message --------
>>537のメール内容)





「ふゥむ、能力を奪う"技術"か……物理的なモノか、エネルギー的なモノか……」
「後者なァらば"魂反転技"で防げる可能性も無ァくは無ェが……」

「……ヒャハハ、奴らも臆病な奴らだ! わァざわざ1点に集めて仲間を痛めつけるなァんてよ」
「"Nas me soilart"――魂有ァる限り、抗う者共は止ォまらねェ、いィや俺様が止ォめさせねェ」
551 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/23(月) 19:15:48.13 ID:rSp0eh0ho
>>533
【すぐに良いと言われれば、窓を開け煙草に火をつける。ポケットから携帯灰皿も取り出して。】
【「せめてもの償いさ」と男は笑う。喫煙者の肩身はそれだけ狭くなったということだ】
【白い煙は窓から吸い出されて、マルボロのありふれた残り香が車内に残る】

…さぁてね。人間ってのはわがままなもので、そうなるとどこかでありふれた日常を過ごすことに憧れるものさ。

……君の話が、ありふれた平凡な生き方だっていうなら。俺は…そんな世界、ぶっ壊してしまいたい。
きっと、君みたいな奴はたくさんいることだろう。それを平凡と言うならあまりに世界はクソッタレだ。

【探偵は、淡々と述べる。煙草の煙のようにすぐに消えてしまうような取り留めなく、そして表情はかけなおしたサングラスでわからない】
【それでも彼の中にはきっと、なにか哀切に満ちた憤りか優しさか何かがあるのだろう】

さあ、根無し草の俺にすれば、国なんて―――ストラクチャ/構造だ。それ以上でも以下でもない。だから、愛国心はよくわかんないな
愛は愛する誰かの為に、俺は送るよ。

【政治の話をする気はない。愛国心を否定することもないが、彼からすれば全く理解できないものだ】

…それも、俺とは思想が違うみたいだ。結局、恨むべきは国じゃない。それを扱うクソッタレの誰かさ。
人殺しがナイフを使ったからってナイフを恨む奴は居ない。…銃は居るがな

【あと、能力者。…短く付け足して、煙草をくわえなおした】
552 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/23(月) 19:16:17.37 ID:S4FM8yFEo
>>547>>549


おうよ、そのディミーア・エルドワルの副官様だよ!
あの野郎、こんなクソめんどくせえ状況だってのにどこにもいやがらねえ
どこで油売ってるか知ってっか…………って、クソ!


【光線による攻撃は掠めはしたものの直撃ではなかった。反転したカチューシャ(>>547)が跳躍】
【その指先が銀の弾丸に触れようとする。鎖を捕らえようとする。が────】


────ああ、悪ぃが
”それ”に触られるのだけはダメなんだよ…………!


【右手に持っていた本を手放す。向かってきたカチューシャの左腕を両手で掴み、一本背負いの要領で後方へと投げようとする】
【成功したとしても高所。空中移動の手段があるカチューシャならばダメージを避けるのは容易だろう】
【あるいは体術をもってすれば、掴まれた後に抵抗して至近距離戦闘に持ち込むこともできるかもしれない】
553 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/23(月) 19:31:06.05 ID:spRvkXPxO
>>549>>552

【宵闇にコートが靡く、空中を舞い踊る姿に僅かな乱れも無く】
【狙撃の技術と身体能力、彼女の戦いはその調和の中に彩られて】
【目眩す逡巡の謳歌、戦闘の最中であっても、表層の水面に浮かぶ表情は僅か】

【投げ飛ばされる後方── 軽い身体がふわりと空中に投げ出され】
【虚空に大きな姿見が出現、受け身をとって着地するだろう】
【位置関係は男を挟んで、彼女と翔子がいる形か】


大切なものなのね、素晴らしいわ、それでこそ壊す理由になるの
大事な大事な秘所、閉まって隠して匿って、見られたくないその場所を
暴く愉しみ、シャーデンフロイデは未だ胡乱に

クイーンはハート、エースはスペード、おじ様のお家は一体どちら?
耐えられなかったのかしら、若い少女が蹂躙されるのに
それとも栄華を咲き誇る、花を盗みに来たのかしら、花盗人は許されるとでも?

年甲斐が無いのではなくて? とうに若さのピークは過ぎ去って
あとは唯残滓だけ、かつての名残りで戦うのは苦しいのかしら
おいでなさい、足腰が立たなくなるまで貪ってあげるの


【艶やかな口元が愛媚に濡れる、瑞々しく潤いを浴びた肉感的な唇を】
【しとしとと降り注ぐ夜露が如く、響かせる音色に雫を垂らす】
【瞳に浮かぶ男の虚像、重ねる言葉で少しずつたどる様に】


止めて欲しいの言葉程、届かない音律は無いの
それは分かるでしょう? 止めてと啼いても、嬲る手が止まるわけがなくて
寧ろね、寧ろ── 唆るの、ふふ、今なら何となく分かる気がするけど

そうよ、そうじゃないと、言葉だけではだーめっ、止めたいのなら刃が必要
でもね、貴女の刃じゃ濡れないの、殺す気で愛さないと
中途半端な愛程、嘯かれるものもないでしょう?


【狙撃銃をバトンの様に回転させる、放たれた銃弾を叩き落とした】
【── 一体どれ程の技量が在ればその様な芸当が可能なのか、笑みを静かに佇ませて】
【傷口は未だに右腕の一部、No.3の名は伊達では無くて】


【風が変わる、再び足元の鏡を蹴って男に向かう、右手で狙撃銃の引き金を握って】
【薙刀を叩き付けるように上から下へ振り下ろす、銃身がしなり轟音が煌めく】
【空中で一回転しながら、体重を乗せる、男の頭を潰す勢いだ】

【その "最中" 銃弾を放つ、翔子に向けてしなる狙撃銃の銃口を強引に向けた】
【狙いは再び右膝、距離がある分回避の難易度は下がったが】
【攻撃のタイミングがタイミングである、虚をつかれたなら難易度は上がるだろうか】
554 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/23(月) 19:47:27.89 ID:uhLQCITq0
>>552>>553

「ディミーアさんの……それなら……」

【いや、彼がこの副官にも、カチューシャの事を話しているとは限らない】
【彼の行動は、間違いなくその話を聞いている人間のソレではないだろう】

「ッ!?」

【カチューシャに向けて放った弾丸は、その場で叩き落された】
【何という技量、何という戦闘感、何という強靭な銃器】
【全ては、カチューシャと言う女性の、狙撃手としての、能力者としての技能が成せる業か】

「……」
「解った……」
「解ったよ、カチューシャ……」

【俯き、排莢そして装填、銃はまだ着剣の状態だ】

「なら、死ぬ気で[ピーーー]気で、止めに行く」

【カチューシャが動いた】
【足元に出現させた鏡を蹴り、空中で一回転しながら、その副官の男の頭に銃を叩きつけんと】
【そしてその最中、引き金を引き、こちらに銃弾を放つ】
【それを合図にしてか、駆けだす】
【カチューシャの直ぐ側目がけて、そして弾丸の回避も狙っての移動、早駆け】
【今度は、回避は容易な物だろうか?】
【回避が成功すれば、先ずは走りながら一発、狙いはカチューシャの身体その物、当たれば何処でも良く】
【当たらなくともそれで良い、狙いはカチューシャの直ぐ近くに移動する事だから】
555 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/23(月) 20:00:48.72 ID:S4FM8yFEo
>>553>>554


あーもう言い回しがくどいんだよ、酔ってるときのクリスかてめえは!
俺の目的なんざシンプルだぜ。ナンバーズで女ときてりゃ最高だ!
何せ、”何やったって誰からも責められないんだからな”!

嬲って、犯して、それから殺してやるよ────


【憎悪と怨嗟と欲望の入り混じった言葉と共に、右手を開く。地面へと落としていた本が独りでに浮かび上がり、手元へと戻る】
【魔法陣が展開。空中を跳び、狙撃銃を棒術のように扱いカチューシャへと向ける】


────来い、<ネア・セリニ>!


【喚び声に答えて魔法陣から黒色の触腕が飛び出し、狙撃銃による攻撃を防御】
【弾力のある表皮が衝撃の殆どを吸収。その上、触腕は本に対してかなりの大きさがあった。太さは人の太腿以上にある】
【魔法陣からさらにもう一つの触腕が出現。空中にいるカチューシャをなぎ払おうと彼女から見て左から迫っていく】
556 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/23(月) 20:16:12.69 ID:spRvkXPxO
>>554>>555

【宵月が注がれる、柔らかい月灯りが幻燈の如く色付いて、飾る彩りの一端にも似た、蠱惑的な色を強めて】
【眩き夜であった、蜜月が輪郭とすっかり混ざり合ってしまうほどに、白い頬が鮮やかに満ちて】
【斯うして彼女は君臨する。── 万種に献上物を求める女媧の様に】

【吸収される衝撃、僅かに驚愕の表情が彼女に生まれた】
【予想外の対応に次の一手が遅れる、触手の薙ぎ払いが彼女を襲って】
【手首を返し狙撃銃でガード、衝撃を殺しきれず、みしりと音が鳴った】

【弾かれる彼女、空中に躍り出て、その刹那銃弾が襲いかかる】
【翔子の銃弾が彼女を捉えた、右腕の根元を撃ち抜かれ】
【小さく吐息が漏れた── 空中に投げ出され、落ちていく】


嗚呼、素敵よ──とても、今の貴方達が一番美しいの
そうよ止めるなら殺す気で、出し惜しみは嫌なの、焦らされるのはお嫌い
でもね焦らすのは好きなの、我儘でしょう? 付いてきてくれると信じるけど

良い腕ね、同じ得物を使う人間として、素直に賛美するの
でもね、まだ届かない、でも届かない──それじゃあ、まだ足りないの
……ふふ、知ってるの、しょーこはそれじゃ、終わらせないのね


【再び硝子細工の翼が出現、強く羽ばたいて時計塔を駆け上がる】
【急激な上昇に血が漏れた、傷口は相応に深いのだろうか】
【時計塔に立ち尽くす、鮮血が夜に満ちていく】


ねぇ、おじ様、しょーこ──ううん、之を聞いている皆様方
能力者はお嫌い? そうよね、きっとそう、だーって、有り得ない存在だもの
危険で不安で野蛮で、素っ首切り落として柱に晒さなきゃって思っちゃうのね

じゃあ別の皆様は? この状況を如何にかしたいだなんて、思ってるのかしら
それも分かるの、昨日までの宿り木が朽ち果てて、帰るべき場所を蝕んで、それは不安だもの
だからね、どうにかしなきゃってきっとそう思う

でもね、私はこうも思うの──その何方も、正しくて間違ってるって
結局ね、けーっきょく、私も貴方達もただ交合うだけの存在よ
堕ちてしまえば意外と楽なの、悪徳は栄え、清廉は穢れるの

愛しましょう、私も貴方もお互いを、傷つけ傷つけられ、後にはぎゅっと抱き締めて
分からないかしら、ならば素敵な痛みを教えて差し上げるの
それが私── 世界中に愛を、咲かせましょう


"Разбитый Стеклянный Синдром"
──"Broken Glass Syndrome"


【時計塔を取り囲むように無数の魔法陣が出現していく、硝子細工で出来た魔法陣】
【10や20では足りない、それぞれが月光を反射しキラキラと輝く】
【── 攻撃の前兆を示し、彼女は止まった】
557 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/23(月) 20:32:14.55 ID:uhLQCITq0
>>555>>556

「――……」

【今この男は何と言った?】
【嬲って犯して、そう言った】
【カチューシャを?ならば、カチューシャをもしこの場で倒せたならば】
【次は躊躇なく、自分はこの男に銃を向けなければならない】
【そんな事は許さない、と、男に向け冷淡にそして言葉なく睨みつけ】 
【やがて……】

「カチューシャ!!」

【自分の銃弾が、彼女の右腕のその根元部分を穿った】
【鮮血が散る】
【ダメージは確かに与えた様だ】
【だが……】

「何処に行くの!?」

【カチューシャ、彼女は硝子の翼を出現させ】
【そして、再び時計塔に立った】

「何、何をしようと……ッ」
「カチューシャッ!!!!」

【まるで優雅で、優美な演説を始める】
【月明かりに照らされたカチューシャの顔は、それほど絵になった】
【そしてそのまま、驚くほど冷たく感じる魔法陣を】
【それこそ無数に出現させる】

「っくッ」
「止めないと……ッ」

【自分自身も時計塔に上ろうと、何処か階段か梯子、ラッタルはあるかと周囲を探す】
【あるならば、一目散に駆けあがって行くだろう】
558 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/23(月) 21:04:48.31 ID:a5nNjTKY0
【UNITED TRIGGER――店内】
【その端でヘッドフォンを着けながら、4Kテレビで何かを見ている1つの影】

「罠……僕たちが婦警と会うかも知れない日も気をつけないとね」
「対策僕も考えなくちゃ。その前にちょっと休憩――へぇ、国会前でテロねぇ」

【それは、サメのヒレの様なツノのあるボサボサとした説明しにくい黒髪に、金色の眼の20代後半〜30代前半の男】
【左頬には猫と思われる引っかき傷の痕があり、頭部と両上腕には赤色の鉢巻が巻かれている】
【他、ほんのり青いタンクトップ、紺色のジーパン、両手足にグレーの指ぬきグローブ、紐タイプの無難な黒ベースの運動靴】

「――ん?」

【テレビに映ったらしい誰かの顔、彼はそれから目を離すことができなくなった】

「ははは、見間違えかな。疲れてるのかもね。それに、カチューシャって名乗ってるし――」

【No.3の情報は既に入手している。討つべき相手、首を刈って永遠の眠りにつかせなくてはならない相手――】
【そう言えば、顔の情報を入手するのを忘れていたか。新聞よりもずっと鮮明に映るこの姿が、カチューシャという存在で……】

「きっと双子の姉妹とかだね、うん。……あぁ、駄目だ、誤魔化すのはもう止めよう」
「……君も裏切るんだね、ソニア。何回目だろうなぁ、そういう展開にはもう慣れたよ。この世界に来てからは初めてだけど。ははは」
「昔の僕なら鬱になってまた逃げ出してたかも知れない、けれども、今の僕は精神的に強くなったんだ。その点は一応アレに感謝しないと……ふふふふふ」

「――あぁ、そうだ。殺られる前に殺らないとね。ふふふ、いつ逢えるのかなぁ、ふふふふふ、ふふ、ふ……、……」

【死んだ目で不気味に笑うその姿、周りの客は何事かと思い視線を送る――かなり目立っているが、様子のおかしい彼に接触する者は居るのだろうか】
559 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/23(月) 21:09:06.63 ID:S4FM8yFEo
>>556>>557


あー、おいおい、そういうのまであるのかよ
めんどくせえなほんと、ナンバーズってやつはよ


【月光に煌めく魔法陣。それに目を奪われるような感性はこの男にはない】
【あるのは純粋な危機感。膨大な数から放たれる攻撃がどういったものかなど、想像するまでもない】
【ちらり、と時計塔を駆け上がる翔子を確認。どうにも、一人で何とかする必要がありそうだ】


(あの数、<ダウ・ア・シャムス>だけで何とかなるのかね……)
(…………仕方ねえ、か)


【球体の上に直立した男は、魔法陣の軍勢を前にしても逃げ出そうとはしなかった】
【ただ右手で持った本を掲げ、それをカチューシャと時計台へと向けるだけ】


おい、カチューシャだったっけ?
おじ様、なんてのはどうにもくすぐったくて良くねえ
『ヴィセリツァ』のアルベルト・エスカパルっつう名前があるんだ、囁くならそっちにしてくれよな


【へっへっへっ、と喉を鳴らして低く笑う。嘲笑するような不愉快な響きがあった】
【構えを取るだけ取った。あとは相手次第。カチューシャと翔子次第だ】
560 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/23(月) 21:14:53.51 ID:spRvkXPxO
>>557>>559

【翔子は直ぐに、時計塔の側に掛けられた梯子に気づけるだろう】
【駆け上がって行く筈だ、彼女はそこに妨害はかけない】
【寧ろ静かに見守る、娘を見る母親の如く──】

【時計塔から狙撃銃を出す、天に銃口を掲げたなら、魔法陣から出現する無数の銃口】
【時計塔を中心に、国会、近くの市街地にまで銃口が向けられる】
【暗夜に雲が満ちる、暗澹とした雲が月を隠すが如く、夜の帳が世界に満ちるが如く】

【── 無数の銃口が、夜空を覆い尽くた、それだけの事】
【人々は口々に声を漏らす、祈る様な音律は黙示録に描かれた終焉そのものであって】
【終幕を告げる天使が、聖剣に抱きつき祈りを捧げる様に狙撃銃を抱き締め、跪く】


アルベルト様は私がお嫌い? それとも能力者が嫌いなのかしら
その言葉、表情、仕草──その全てが私を否定していらして
良いわ、それでこそ啓蒙のし甲斐があるの、私の言葉を無碍にされる価値があるの

蹂躙されるのに苦しみは必要無いのだから、そこに残るのは僅かな無情でいいの
嫌いなら嫌いでいて欲しいの、それがささやかな願い
そこが反転した時に無常の喜びが残るのだから

ねぇ、恐ろしいでしょう、能力者ってこんな事も出来るの
そうよ、一人で国を滅ぼすなんて出来るの── それが無垢な顔して無辜な顔して
貴方達の側で微笑んでるの、恐ろしくって堪らないわ、でもね、でも

私達も、同じ人なの、柔肌を割けば中から真っ赤な血が覗いて
苦しければ泣いて、痛ければ啼いて、あまりにも普通の存在よ
だからね、だから、殺したければ殺せるわ、どんな時でも隙はあるのだから

こんな風に言っちゃったらね、大変よ、能力者は隠れちゃうもの、隠しちゃうもの
だからね、怪しい人は狙わなきゃ、割っ捌いて腑を覗いて探してしまうの
疑わしきは罰して、殺して── 安眠を、貪りましょう

傷つけて傷ついて、苦しんで苦しむ── その先に至上の愛があるのだから
素敵な終末を、私は貴方達に告げに来たのだから
響くギャラルホルン、ふふ、歌声は何処まで、届くのかしら


【彼女は煽動する、この言葉を聞いた群衆は、どの様に動くのか】
【能力者に怯える人々には効果覿面だろうか、隣人を疑い攻撃的に排他的になるかもしれない】
【また能力者に対しても、戦わなければ、とその意欲を煽っていく】

【目的は一つ、そうすれば彼女の思う愛が、世界を包むから】



【  ── 引き金を引いた、踏み込む一線に躊躇はいらない】



【閃光が弾ける、まるで上空で月が爆発したかの如く──煌めく光が周囲を包み一瞬の無音が響く】
【そして轟音、無数の銃声が重なり合い、地を揺らす程の和音を演出していく】
【降り注ぐのは雨、豪雨と呼ぶに相応しい、出鱈目に鍵盤を叩いたかの様に風が爆ぜる】

【放たれた銃弾は、二人以外にも周囲へと飛散していくのだろう】
【リアルタイムで中継していたキャスターの腕、窓から覗いていた国会議員の足】
【留め置かれていた車など、ありとあらゆる万物へ容赦なく銃弾は降り注ぐ】

【──まるで狙ったかの如く、致命傷は無い筈だ、彼女の言葉を借りれば生きて反抗する事に意味があるから】
【翔子か男なら分かるだろう、之は"狙撃"である、と】
【無数の銃弾による"一斉狙撃"──機関の狙撃手たる由縁をそこに映していた】

【翔子への銃弾は翔子を狙わない、貴女が登っている梯子を撃ち抜く軌道だ】
【当然何もしなければ梯子は破壊され、登っている途中の翔子は落下するだろう】
【アルベルトにも執拗に銃弾が降り注ぐ、宛ら洗礼の如く──】
561 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/23(月) 21:28:29.89 ID:uhLQCITq0
>>560>>559

「カチューシャ、待って……待ってて……」

【カンカンッと音を立てながら、その梯子を上って行く】
【急げ、急げと自分に言い聞かせながら】
【最初の段階で撃ち抜かれた掌からは、血が止まることなく流れ、梯子に付着していく】
【カチューシャは、空に展開した無数の魔法陣の中心だ】
【起こる事は容易に想像がつく】
【今の内、今の内にと】
【カチューシャはアルベルトと演説、あるいは問答をしている】
【隙があるのは、いや見逃されているのは今の内、今の内だけだ】

【――だが】

「――ッ!!??」

【無情にも、降り注ぐ銃弾】
【そしてその雨は、こちらの梯子の先までも、撃ち貫いたのだ】

「あ――ッ」

【足がかり手がかりを文字通りに崩され】
【その場から落ちていく】

「カチューシャ……」
「中尉いいいいいいいいいいッ!!!!」

【最後の叫びは、誰が耳に届くのだろう?】
【いいや、恐らく誰も、誰にも届くことは無いだろう】

【恐らくは、そのまま地面に叩きつけられるだろう】
【運が良ければ、体中動かぬ大けがで済むだろうが】
562 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/23(月) 22:02:19.03 ID:S4FM8yFEo
>>560>>561


おーおー、いい演説じゃねえか、拍手を送りてえぐらいだぜぇ
だがそうだな、ぜーんぶお前の言うとーりじゃねえか

ああ、能力者が嫌いだ、怖くてたまらねえ
一人で国を滅ぼし、世界を変えて、人知れず人を殺せる連中なんか存在を許せるわけがねえ
そいつらだって人間だっていうんなら、それこそ殺すべきだ。一人残らず全て


【薄い笑いを形作る。それは嘲笑だった。恐れるという能力者を殺していいと見下す笑み】
【轟音。耳をつんざくような音波が襲いくる。大気を押しのけるほどの音の衝撃の中で、男の口が微かに動く】
【その名を喚ぶ。音節は豪雨の中に掻き消える。意味を知るのはただ独り。喚び声に答えるのはただ一つ】

【閃光。夜を一瞬、昼へと変えるほどの光が魔法陣から迸る。視界の全てを白で埋め尽くす】
【遅れて重低音が響く。熱風が夜空に吹き荒ぶ。視界が晴れたとき、男へと向かっていた銃弾は全て消失させられていた】
【魔法陣が三重となっていた。一つが消え、そして二つが消える。男の右手が本を閉じる。顔には極大の疲労】


…………重労働にも程がある
無茶苦茶やりやがって


【アルベルトは肩で息をしながら、周囲を見回す。辺り一帯は凄惨な状態となっていた】
【それでも死人がいないのは幸か不幸か。アルベルトにとってはどちらでも良いことではあったが】
【球体が急降下。地上へと降りる。男が降りると球体は青白い粒子となって本へと吸い込まれていく。本に鎖が絡みつき、錠前がかかる】

【魔力の消耗が激しかった。戦闘の続行は不可能ではないが、厳しいところだ】
【夜空の下に佇む女を見上げる。疲労の中にも尚、殺意は残っていた】
563 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/23(月) 22:34:41.46 ID:cn1FqHA7o
>>561>>562

【夜の幕が落ちる、魔法陣が消えて月が顔を覗かせる】
【──静かな夜になった、ざわめく喧騒も遠くに消えてしまったかの如く】
【カチューシャは空を見上げた、翔子もアルベルトも、目に入らない様子で】

【静かに瞼を閉じる── 交奏曲の終演を、微かに感じ取った】


初演は之にてお仕舞い、しょーこ、おじ様──手助けしてくれてありがとう
お陰様で良い公演になったの、これからもっと、混沌とした世界になるの
ねぇ、いつまで私は愛されるのかしら、いつまでも私は愛されるのかしら

どうかしらおじ様、おじ様は殺したいのね、それも大切とカチューシャは思うの
そう、物語の狂言回し──或いはもっと端役
やられるなら精々情熱的に、斬られ役も物語には大切なのだから


【かえす言葉は嘲笑に近い、嘲る様に声を靡かせて】
【立ち上がる──傷口の開いた右腕が、力なく垂れていたけれども】
【そこに微塵の興味も見せず、翔子を見下ろして】


素敵だったわ、しょーこ、でもね、過去形にしかならないの、このままじゃ
私は可愛い貴女がだーいすき、優しい貴女もだーいすき
でもそれは平常でしかないの、正常位にはとっくの昔に飽き飽きして

貴女が穢れて淀むのなら、それは私の願う所
それとも未だに清らかでいるのなら、それはより深い喜びを
また会いましょう、全ては──『OMERAS』の望むままに


【時計塔の中へと消える、時計塔の中を探しても、彼女の痕跡はどこにも無くて】
【後に残るのは多大な被害、煽られた人々の怒り】
【落ちた小石の波紋は大きく、深く、広がっていくのだろう】


/お疲れ様でした!!
564 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/23(月) 22:42:32.05 ID:uhLQCITq0
>>563

「か、ちゅーしゃ……」
「OMERAS?お、め、ら、す……」

【衝撃の後、翔子は地面に強かに身体を打ち付けられていた】
【幸いなことに、死ぬことは無かった】
【が、打ち付けられた身体は、その場から動くことは難しいだろう】
【手を手を上げて、掌を広げ】
【カチューシャに向けて、まるで待ってと言わんばかりに】

「……」

【少女はその場で意識を失った】


//お疲れ様です!
//ありがとうございました!
565 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/23(月) 23:00:11.64 ID:S4FM8yFEo
>>563


…………くそ、言いたい放題、やりたい放題だな、全く
あの野郎、どこ行きやがった……こんなくそめんどくせえ相手を俺にやらせやがって
見つけたらただじゃおかねえからな…………


【”斬られ役”────煽られた男の瞳には小さくない怒りの炎があった】
【だが、今日はここまでだった。憔悴した身体を引きずって歩き、途中で翔子(>>564)を見つける】
【誰も来ないのであれば、仕方なく助ける気でいた。だが恐らくは助けが来るだろう】

【その何者かが来たとき、この男もまた姿を消していたのだった】

//お疲れ様でしたー!
566 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/23(月) 23:05:53.56 ID:a5nNjTKY0
>>563-565

【時は少し遡り――>>558の直後か】

「ふふふ、今から行くよ。ソニア、――いや、カチューシャ」

【4Kテレビの姿は携帯端末にへと姿を変えて、それをポケットにしまえば店の外へ】
【そして路地裏へ移動、その姿を――背中に一対の翼を持った東洋系の龍にへと変える】
【長さ約5m、赤い身体に、黄色の腹部、黒色の爪や頭部から生える2本のツノ】
【3つの鉢巻はしっかりと装備されていて、分身の模様の面影、マグマのように朱色で軽く光るそれもある】

【そうして、国会前の上空にへと辿り着けば、地面にへと降り立つ】
【人ならざる存在が現れたことによって、周囲がざわつく。また、荒事が起こってしまうのだろうか――】

「ありゃ、もういない。逃げ足が速いなぁ、早く戻っておいでよ。その首が欲しいんだ」
「仕方がない。きっとまた逢える。……おっと、大丈夫かい? 翔子。」

【その龍から発せられるのは紛れもなく人の言葉。しかも物騒。それがまた周囲の不安を煽る】
【さて、彼の言葉に対して反応がないのを確認すれば、その背に少女を乗せるだろう】

「もう1人は……うん、いつの間にかいなくなってるね。じゃあ大丈夫なのかな?」

【――そして、どこかに向けて飛び去るのだ。】


【おそらく、次に目を覚ました時、周りに広がるのは見知らぬ部屋の光景】
【それこそ病院の相部屋のような場所だ、ある程度の治療を施された状態でベッドに寝かされているだろうか】
567 :タオ=イーレイ ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/23(月) 23:35:20.09 ID:tK41gwrK0
>>513

――――扇動、ね……どこぞに、そんな仕掛け人って奴がいるんですかねぇ……
ま、あんな小物がそれじゃないってのは、まず間違いないんでしょうけどねぇ……
(――――おやおや、自然マリーさんも、答えに近づき始めてるじゃないですか……やっぱりこの状況、整理してくとおかしいって、分かるもんなんですよねぇ)

【マリーの思考の展開は、自分が掴んでいる、裏に蠢く策謀の一端に、重なり始めていた】
【イーレイは、マリーのその思考を密かに喜んでいた。「自然に暴かれる不自然」は、それを推し進める連中への大きな痛手になるはずだ】
【何気なく、有利な方向に誘導できたと、胸中でほくそ笑んでいた】

焦らず、急いで……ね。難しい事ですが、それくらい出来なきゃ意味は無いって奴ですか。なんとも……頭の痛い話ですねぇ
そういう場面にこそ、それこそ守護天使は必要だってのに、自分たちで組み上げなきゃいけないとは……

【焦らず急ぐ――――これが出来る人間は大物だ。逆に言うなら、普通の人間には、言う程簡単な事ではないのである】
【それが、マリーに出来るなら。現状の、異能に対する猜疑の視線に対する、正に大きな答えになるはずで】
【応援しかできない立場ではあるが、イーレイもそれには改めて期待を表明した】



――――任せてくださいな。私の鍼もお灸も、伊達じゃありませんよ
それに、心配ご無用……少なくとも私は、そう簡単に無事を脅かされる事も、ありませんからねぇ。それじゃ、お休みなさい……

【マリーに挨拶を済ませ、イーレイは店を後にする。その時が来たら、医者として存分に腕を振るわせてもらうのだが――――】

(……ま、只より高い物はないって事で。少しばかりおいしく頂かせてもらったのは、良かったって事でしょうねぇ
 ――――なんか、本気に支払いで苦慮してた感じはしますが、まぁそこは……何とかはなるんでしょ……)

【前金を頂いた形になったのだろう。マリーの青ざめた表情を思い出して、イーレイは微妙な気持ちになっていた】
【騙した形になってしまったのが、今になって心の片隅に引っかかるのだろう。これは、本当に力を振るわなければならない――――と】

(後は、そうですねぇ……無策に行っても仕方が無いって事ですか。早いとこ、自分の目で覗き込んでみないと――――)

【もう1つ、イーレイには考えなければならない事がある。魔能制限法の裏で蠢いている存在】
【そこに、どう切り込んでいくか。所詮市井の人間に過ぎない自分には、足掛かりと言うものが存在しない】
【なら、それこそ頭を使わなければならないのだろう――――静々とした歩調は、徐々に闇の中へと踏み込んでいく】

/お待たせしました。お疲れさまでしたー!
568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/23(月) 23:45:22.58 ID:JckF40iY0
【街中――桜並木の通り】
【ほんの少し前であれば豪華に咲き誇っていた桜色の残滓はもう道端に降り積もって土になりつつある花びらだったものだけ、今となっては新緑の溢れる通り】
【等間隔で並べられた街灯がぽつぽつと。だけれど明確に不自由しない程度には明るく灯る、――さあと夜風が吹き抜けて、人影のシルエットを、散らす】

――――、さむ。

【――ひどく華奢な影だった。それが遠目でもよく分かり――あるいは遠目だからこそよく分かるのかもしれない。強い風に前髪を抑えた手が、袖の中に引っ込んで】
【はああと少し陰鬱そうな吐息を漏らす――だけどそれが白くなるほどの夜ではない。それでもここ数日の気温を思えば、少し肌寒い、ぎゅと自分を抱いたなら】
【華奢な体躯であるのがいっそう目立ってしまって、だけど頭上に溢れる新緑はひどく生きる力に溢れていたから、なんだか、それが違和感に思えた】

【肩を撫でる長さの黒髪。ざあと夜風に散らされたのを手でまとめて流す、リボンの髪飾りの尾っぽを最後に指先で整えて】
【透き通るように白い肌にあどけない顔がよく目立っていた、瞳の色が違うのも、ひどく目を惹くよう。黒色と赤色の一対は新緑越しに夜を見上げ】
【深い赤色のワンピースにはリボンの飾りがたくさん連なる、ふわっと膨らんだ袖に裾、その中にはぎっしりとフリルにレースが詰め込まれいているのがうかがえ】
【羽織っているのはレース編みのケープ。隙間風を抑える気なんて全くない様子なのを一応指先が手繰って身体に寄せる、寒そうにわずかに身体を縮こませ】
【薄手の黒いストッキングで包んだ足をわずかにすり合わせる――かかとの高い靴が「ころり」とかすかに鳴いた。少女だろうか、まだ、十六歳ほどに見えるほどの――】

………………、あれがスピカ、かな。

【――――もう遅い時間だからか、少女は道路の真ん中に陣取って立っていた。もとより交通量はそう多くないなら、そう危なくはないし、何より見通しは十分だから】
【よっぽど危ないということはないのだけど――それでも、よく目立つ。木々の間から見える夜をちらりと指差して、――いっとう明るい星を見つけて、呟いた声】
【どこか鈴の音に似通う声音が――夜の中に紛れ込んで、ふっと、自分がそこに居るって、誰かに伝えるみたいだった】

/予約ですっ
569 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/23(月) 23:49:04.38 ID:uhLQCITq0
>>566

【ゆっくりと、ゆっくりと目を開けた】
【白い、清潔さをこの上なく感じさせる色】
【そして部屋……】
【自分の部屋でも、そして少佐の医務室でもない】
【ここは?誰かが運んでくれたのだろうか?】

「……私」

【記憶はある、カチューシャと戦って】
【そして自分は時計塔から落下して、それから……】
【いけない、記憶が混濁している】
【おそらく、そこで意識を失ったのか】

「ここは?」

【手を上げてみる、身体は動く様だ】
【次は周囲を見まわして】
【そして、誰か居ないかと】
570 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/24(火) 00:08:14.33 ID:dIqJZmdP0
>>569

【特に他の存在はいないようで、あえて言うならば……なんだか趣味の悪い観葉植物くらい】
【窓から見える風景は、広くはない草原と水平線までばっちり見える海だろうか】

【がちゃり、扉が開かれる。――現れたのは、おそらく見たことのある顔だ】

「――やぁ、おはよう」

【レオーテヴュート、またはユウト・セヴォラインディ。いつもの服装だ】
【手には治療の道具と、……スライム的な謎の物体。】

「安心して、ここは僕の研究所の医務室。敵は今のところいないよ」
「ソニア、……いや、カチューシャ。……僕が駆けつけた時には既にいなくなっていた」
「ふふふ、後でばっちり首を落とさないとね……」

【――目覚めが悪くなりそうな、悪意の籠もった表情と口調だ。目も死んでいて】
【けれども、それ以外の感情も含まれているような、複雑に入り組んだそれ】

「動けるかい? 一応、僕と職員でできる限りの治療は施したつもりなんだけれども」
「あいにく、そっち方面は専門じゃあなくてね。……そこを補うのが"能力"になるのかな」
571 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 00:08:39.34 ID:L4PHVP/I0
>>568
【夜風に乗って鈴の音が聞こえた。その音は少女の耳に届き、ふと歩みを止めて】
【桜並木と聞いたものだから、どんなものかと訪れてみればもうそこは見慣れた緑の通りで】
【来るのが遅かったーーと、帰ろうとしていたところに届いた鈴の音】
【興味はその音にうつり、夜風に逆らい歩き出す】

あれ……

【ぽつり、と呟けば風の音に掻き消されるのだろう】
【優雅に歩く飼い猫がそこに居るのを想像していたのだけど、目に飛び込んできたのは一人の少女で】
【こんな夜に生える赤い服。ーーなにをしているのだろう、とそろりそろり近寄る】
【ただそこに立っているだけのような、もしくは空を見ているだけのような】
【大きな動きのない少女。何をしているかはわからなかったけど、ひとつだけわかることがあった】

寒そうなのだわ、風邪をひいてしまうのよ

【黒を基調としたゴシック調の洋服。その長いスカートが夜風に泳いだ】
【後ろから声をかけたから驚いてしまうだろうか】
【もし赤いワンピースの少女が振り返れば、そこには優しく微笑む同じ歳くらいの少女が立っているのだろう】

/よろしくおねがいします!
572 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/24(火) 00:17:40.75 ID:HacbwvoP0
>>571

【――――いっとう明るい、おとめ座の星。教えてもらった知識をなぞる、それから指先で――いくつかの星を、空想の中で、繋げて見せる】
【春の大曲線――だったろうか、それを繋げてみたなら、小さな吐息。覚えていた。良かったって喜ぶみたいに――ほんのわずかに、表情が綻ぶ、けれど】
【それはあんまりに一瞬の豹変だった、相手の気配を感じ取ったその瞬間に、少女が纏っていたどこか少しうれし気な、そうして明確に平和じみていた、気配が】

――――――ッ、

【――ば、と、音すらしそうなほどに振り返る。それは"驚かせた"ようにも見えて、だけど、"違う"】
【もし相手に戦う心得があればわずかに滲む敵意のようなものまで感じ取ることが出来ただろう、――けれどまだ殺意には遠いく、それでも鋭い色違いが、相手を見とめ】
【"十六歳くらいの少女"だと認識する。――"同い年"くらいとは思わなかった。それを当然だと言うのを少女は知っているけれど、だけど、相手は知らない事柄であり】

……えっと。大丈夫だよ、ありがとう――、今日はとっても冷えるね。昨日だなんて、うんと暖かかったから……油断したみたい。

【わずかに目を細めて相手を一度頭から足先まで見やる。失礼……と捉えられたとして仕方のない仕草だった。それを終えるまでに相手が怒らないでいてくれたのなら】
【少女はそれでようやく少し安堵したように言葉を返すのだ。――やはり鈴に似た涼し気な声。金属質の余韻は一度聴いたら忘れてしまうことなんてありえないような、特別で】

あなたは――どうしたの? こんなところ。何にもないよ、葉桜ばかりなの。

【――少し困ったような、申し訳ないような、そんな風に笑うだろう。眉を下げて――それで、相手はどうしてこんな場所へ、と尋ねるのなら】
【自分の態度を詫びる様子にも似て、だけど――同時にまた自分がなんでこんな場所に居たのかは、あまり言う気がないようにも見える、のかもしれない】
573 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 00:46:44.24 ID:L4PHVP/I0
>>572
【薔薇の花飾りのついた白いヴェールを被り、ふんわりとしたブラウスと真っ黒なロングのワンピース】
【地面に引き摺るくらいに長いのに、不思議と汚れていない】
【背丈160に届かないくらいだろうか。相手が思った通り齢16ほどの少女。大人びた格好で子供のようにニコニコと笑っている】
【相手が振り返った時に滲んだ敵意のようなものを発した時も上から下まで確認された時も変わらず笑顔を浮かべている】
【たぶん、そういうのには鈍感】

確かにお顔とかは少し冷たいのだけど、私はそんなに寒くないのだわ
あなたが本当に寒いのなら、ケープを貸してあげてもいいの
あぁ、でも知らない人から急に貸すだなんて言われても怖いだけね……

【ブラウスの上から羽織ったショート丈の黒いケープを指差して】
【限界が来たらいつでも言うのだわ、と一言添え小首を傾げて笑うのだった】

そうなの、何もなかったの……
さくらというお花が見たかったのだけど、もう全部葉っぱなの……
本当はここら辺はずーっと、ピンク色になるのよね?

【残念そうにはぁ、と息を吐く】
【誰から教えられたのか、なぜこの時期にそんなことを教えたのかはわからないが、少なくとも少女は桜を見る気満々だったようで】
【見れなかったのならしょうがない……と、おそらく桜を知っているであろう目の前の少女にそう、問うて】
574 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/24(火) 00:59:08.31 ID:HacbwvoP0
>>573

【薔薇の花飾り。対するこちらはリボンの髪飾りで、彼女のようにヴェールは纏っていない代わりに、真っ黒な髪がその肌の白をよく目立たす】
【背丈はこちらの方が少し高い。といっても靴のかかとの高さであるだろう、あどけない顔は見た目の年齢より少し幼げに見えて、ただ】
【なんとなくその振る舞いは十六歳の少女と言い切ってしまうには少し大人びても見えるのだ――とは余談。鋭い顔を見せたあとならば、それは余計に思わせるようで】

……なら、良かった。ううん、わたしはね、大丈夫だよ――、だけど、ありがとう。
うんと寒くなったならお願いするね、――その前にお家に帰っちゃうかもしれないけど。……だからね、それは、まだ、あなたがしていて。

【どうやらあまり寒いと感じていない相手に瞬き一つ。寒がりと暑がりを併発しているなら、自分の体感気温にあんまり自信はない、今も、あまり寒くないのかもって】
【考えて少し苦笑する、――ケープを貸してもいいなんて言ってくれたことには、お礼を一つ。だけど借りるつもりはないようだった、まだやんわりと、拒否をする】
【それに凍えてしまうほどの夜ではない。それこそもう少し前までもっと寒かったのだから――だからこんなのちょっとしたわがままに似通うもの、どうせ、もう少し後には】
【暑いってぼやいているに違いがないのだ。――それまで世界が平穏無事で、そんな、気温がどうこうって言っていられるような状態であれば、の話だけど】

桜を見に来たの? ……そっか、――うん。そうだよ、もっとね、暖かくなったばかりのころに……、一斉にね、咲くの。
きっとここも……あっちから、あっちまで、ずーっと。ずうっと、全部、桜色になって――、ああ、

【「きっととってもきれいだったんだよ」】
【相手の言葉に少女はゆるりと瞬く。時期外れの花見へ訪れてしまった相手にどこか気まずいような、遊園地のある駅で降りる家族を見ながら、今日は定休日だって思う瞬間のような】
【そういう思わずどうしようって思ってしまうような、気持ち――どうしようもない。定休日は覆らないし散ってしまった花びらは戻ることがない、そういう"決まり"】

【――――だけど】

…………全部を咲かせてあげること、出来ないけど。"本当"のほうが、ずっと、ずっと、綺麗だけど。
さっきね、怖い顔しちゃったから――お詫びに。"贋物"でよければ、桜の花……見せてあげる。

【「どう?」】
【鈴の音が、ひどく悪戯っぽく囁いた。靴の分だけ高い身長を、相手の瞳を覗き込むみたいに屈めて、あどけない顔をそれでもどこか大人びて蠱惑的に笑ませたなら】
【悪い遊びを少女に教える瞬間の大人みたい、――だなんて。全くそんなつもりはなくって、本当に、ただ尋ねている――相手が頷けば、それを叶えてくれるみたいに、微笑んで】
575 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 01:23:43.05 ID:L4PHVP/I0
>>574
【少女の優しい断り方に「そうするのだわ!」と頷いて】

【少し高い相手の顔を見る。たぶん、同じくらいの年齢だろう、とは思うのだけど】
【ふと見せる大人びた雰囲気にドキッ、とさせられてなんとなく顔をまじまじと見つめると、瞳の色が違うことにようやく気づき】
【珍しい宝石を始めて見たときのような、憧れとときめきが混ざったような、そんな表情が顔に出ていたかもしれない】
【オッドアイーー本物を見たのは今日が初めて】

……あなたが言う通りの綺麗な光景が広がっていたのだけど
「桜が散るのは早いから、急いで向かいなさい」って言われて来たらもう、手遅れだったの

【教えてくれた人ーーたぶん通りすがりの知らない人ーーは悪くないのはわかっている】
【でも期待した分、残念な気持ちも大きくなってしまう】
【そんな愚痴をついぽろっ、と漏らしてしまったのだけどーー少女の提案に耳を疑う】

贋物……?
えっと、絵とか写真とかかしら?
ぜひ見たいのだわ!

【提案にはすぐに乗った】
【贋物だなんて聞いて咄嗟に思いついたのが絵、写真……贋物とはまた別ジャンルなのだが】
【それでも桜がみれるのなら、と枯れた期待がまた咲き始めて】
576 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/24(火) 01:43:03.15 ID:HacbwvoP0
>>575

【まじまじと見つめられる顔は――それでもやはりあどけなく見えた。背はそれなりに高かったけれど、それを補って余るほどに、あどけなく】
【それが大人びた表情を形作るとひどく不釣り合いなような、だけれどだからこそ似合うような、如何とも言い難いちぐはぐした様になる。くすと小さな笑い声】

――絵でも写真でもないよ。もっとね、――、本物っぽい、贋物なの。

【相手が見つけたオッドアイが瞬く。ひどく色の濃い黒色と、ひどく色の亡い赤色。どちらも違った風合いで底が覗けず、だけど、ひどく豊かに感情を湛えるから】
【どこか蛇に似ているような目でもあまり恐ろしくはないはずだった。ころころ笑えば鈴の音もころころ。掌で銀色の鈴を弄ぶみたいに、楽し気に響かせて】
【こつんこつんと後ろ歩きでの二歩――それからひらりっと身体を返して、少女は一瞬相手を置き去りにするみたいに、歩き出すだろう、こつ、こつ、かつ、足音を並べて】

ど、れ、に、し、よ、う、か、な――――、

【――鈴の音がありふれた音階を奏でる、たくさんたくさんそろえられた桜の木たちが、その瞬間に、オーディションの結果発表を待ちわびる少女たちのよう、夜風にざわめく】
【少女が一歩歩くたびに選ばれなかった木は夜に溶けていくような錯覚。それでもまだ向かう先にたくさんの木があった、――歌もまた、少しずつ、進んでいく】
【よほど相手が早歩きや走るとかをしない限りは、置いて行かれてしまいそうだった。少女の足取りはそれくらいに軽くって早い、楽しげな背中を見せて】

て、ん、の、か、み、さ、ま、の、――、

【笑い声混じりの囁く歌声。――それがはたと途切れて、足音も、そこで、途絶えて】

…………ええと。蛇の神様の言う通り――――、

【何事かを言い直す。そのあとは飽きちゃったみたいに、とん、とん、とん、跳ねるような足取りが一気に歩幅を広げて、最後の一歩で、相手へ振り返る】
【その瞬間に相手が見るのはきっと。そのあどけなさを悪戯っぽさに染め上げた少女の顔だ。それで――もし、相手が、追いついて"いなかった"なら】

【――――ざあ、と、相手の視界は急に明るさを感じるだろう。街灯とも月明りとも違った明るさ、"桜色"に光る。そしてこの場そのものがぱぁと華やぐようになって】
【何事か――と思えば。この道を挟んで植え付けられた桜並木――さっきまで確かに新緑を纏っていた木々が、それこそ夢か幻かのように"咲き誇り"】
【だけれど相手に魔力を感じ取ることが出来たなら。これはすべてが魔力であると気づけるはずなのだ、――桜色した自身の魔力を木々に流し込み、まるで花びらのように纏わせた】
【一歩歩くごとに彼女はこの場所に自分の魔力を打ち込んでいた。地面の下に巡らせて、そして根を介して、それこそ水を吸い上げるように魔力を吸わせて、顕現させた】

――――どう? 本物の方が、やっぱり、綺麗なんだけど――。

【相手が置いていかれていたら、その光景は頭上に。だけど追いついていたなら――振り返って見る必要がある】
【広い範囲ではないし、長続きはしない。まるですべてを早送りで眺めるみたいに、咲き誇った花は、ほんの一分もしない間に、はらひらと散り始めてしまう】
【それでも――魔力の色合いで淡く光る桜花が咲き誇るさまは。かえって現実ではありえないものである分、そういう意味では、かえって美しいようでもあって――】
577 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 02:11:16.65 ID:L4PHVP/I0
>>576
本物っぽい贋物?

【相手の言葉を繰り返す。繰り返したところで想像なんて全く出来ないのだけれど】

【ーーやがて相手が歩き出せば慌てて目で追って、何が始まるのかとまるで祈るように手を組んでその姿を目で追って】
【少女のふわふわ揺れているであろうフリルたくさんのお洋服の裾とか、もしかしたら自分と同じように緊張しているかもしれない木々とか】
【辺りは当然暗いのだけど、その若草色の瞳は全てをしっかり捉えていて】
【ーー少女が立ち止まれば。どくん、と一回大きく心臓が脈打つ】
【選ばれた木に……少女は蛇の神様と言ったのなら、蛇の神に選ばれた桜の木をけして瞬きせずに、自然と息も止めて、見守る】

【ーーーーざあ】
【少女の悪戯な笑顔も、光る桜色も、全部全部その目に映ってーー】

ーーーーわ……

【やっと呼吸ができた】
【若草の瞳が桜色に染まるーー】

これが……桜なの……

【そう言うのが精一杯で、本当はもっと自分が感動していることを伝えたかったのだけど、何も声にならない】
【魔力ーーそれを感じ取れば、相手が『贋物』と言ったのが理解できた】
【でも、その桜を見上げる?が同じ色に染まっているのに気づいたのなら、『言葉に出来ないくらいに感動している』ことに気づくのかもしれない】
【そして、散りだした桜から目を離さずにーー】

あなたは、桜の妖精さんなのかしら?

【なんて、真面目に問いかけるのだった】
578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/24(火) 02:20:00.40 ID:HacbwvoP0
>>577

【――――ざあ、と、夜の風が世界中をさざめかせるみたいだった。贋物の、けれど咲き誇る花々を揺らして、まるで雨のように降りしきらせる】
【瞬き程度のほんの一瞬でさえ春が終わりを告げていく。地面に落ちた花びらたちは一瞬ためらうように輪郭を揺らしてから、ぼうと、光の粒子のようになって、消えていく】
【相手はその真ん中に。彼女はそのお終いに立って。その背中に変わらぬ新緑の桜と夜の暗さを背負いながらも、子供ぽく、悪戯ぽく、あどけなく笑っていた】

――――ううん、桜の妖精だなんて。そんなに素敵なものじゃないよ、わたしね、なんてことない――給仕さんなの。
みんなにお料理作って、ね、――それだけだよ。……えっと、……そうだ。名前、ね、言ってなかった。

白神鈴音――あなたのお名前は?

【それが相手のひどく真面目な声音での問いかけにくしゃっと崩れる、そんなに素敵なものじゃない――どこか自嘲めいた声が答えて、それから、訂正する】
【ただの給仕――料理を作るだけのひと。そんな風な自己紹介、それから伝える名前は、たしかに彼女らしいものだった。鈴の音の声をした少女の名前が鈴音(りんね)だなんて】
【その声を聞いてから名付けたみたいな名前。――少し遠くからだって聞き取れる声が相手の名を問い返す、あなたはなんて名前なのだろう、と】

【――そうしているうちに、桜は散ってしまって。また元の暗闇が戻って来る、桜並木は元のように新緑の並木になって、あの一瞬は、もうどこにも気配がない】
【そうなってしまえば少女はまたこつこつと硬い足音で相手のもとへ戻るだろう――、ほんのちょっとの疲労感は相手に見せない。それは、ちょっと、格好悪いから】
【だからお姉さんぶったままで「どうだった?」なんて尋ねるのだ、――腰に手、ちょっと胸を張って、若干得意げな顔、――すーごく子供ぽい仕草なこと以外は、大人びた様子で】

/そういえばお時間は大丈夫でしょうかー?
579 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 02:45:01.28 ID:L4PHVP/I0
>>578

そんなことないのだわ、私にとってあなたは桜の妖精さんなの!

【自嘲めいた声に首を横に振って】
【こんな奇跡を見せてもらえたのだーーーー妖精。少女の風貌や能力や、綺麗な声や仕草とかーー】
【魅せられた本人は胸を張ってそう言って。これ以上ないくらい、この発言に自身を持っていて】

鈴音さん。りんねさん。
妖精さんらしい、美しい名前なのだわ!
私はクローディア。好きに呼んで欲しいの

【散る最後までを目に焼き付けるようにしっかりと光景を見つめて】
【まだ見ていたいような、こんなに直ぐに散ってしまうのはもったいないような気はするのだけれど】
【この一瞬を独り占めできたみたいでなんだか嬉しくなって】
【どうだったーーそう聞かれれば月のように柔らかに笑いながらこう言うのだろう】

私は本物の桜を見たことはないわ
だから、比べることはできないのだけど
夜に一瞬だけ咲いた桜を見れたことは生涯忘れることはないのだわ
儚くて、夢みたいで、綺麗だった

【名残惜しいようにもう一度、桜の咲いた木を見る】
【暗闇に揺れるは緑の葉ーーでも確かにそこに桜は咲いたのだ】
【本物の桜とはまた違う桜、きっと毎年思い出すのだろう】

ねえ鈴音さん、さっき鈴音さんが言っていた蛇の神様って?

【ふと、そんなことを聞いてみて】

/お気遣いありがとうございます!
/今日はここら辺でおやすみなさい…
/明日2時前後にはお返ししたいと思います!
580 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/24(火) 02:46:07.15 ID:HacbwvoP0
>>579
/了解しました、ではこの後お返ししておきますので、ひとまずおつかれさまでした!
/こちらもそれくらいの時間にはロールできる状態にあるかと思いますので、また明日よろしくお願いしますっ
581 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/24(火) 03:07:48.71 ID:HacbwvoP0
>>579

……もう。そんなの、そんなこと――、んん、ん……、……、えと、ありが、とう――。

【そんなことない――相手の言葉に少女は少し言葉を詰まらせる。気恥ずかしいような、照れてしまったような。言葉を探すように、黙ってしまって】
【だけれど――自分が見せた光景を相手が喜んでくれて。それを褒めてくれているのだと思えば――気づけば。そうし続けるのも悪くなる、だけど、やはり恥ずかしくて】
【真っ白な肌を赤く染めて――散り際の桜の花が赤く色づくさまにも似ているようだった。決して散ることのない少女がそうするのが、ひどく、違和感だったけど――】

【――それは相手の知らないことだから。きっと、何の違和感も与えないままで】

クローディア……、ちゃん。えと、それで、……やっぱりね、わたし、桜の妖精さんじゃなくって――その。
妖精ってもっと――、その、なんだろう。きれい……、て、いうか、――だから、その。ね。

【相手の名前を小さな声で繰り返す。それからおずおずと言い出すのが、やっぱり、自分は桜の妖精ではない――と、往生際が悪い】
【そうやってしばらくもちもちと口の中で言葉をこねくり回して繰り返していたのだけど、――静かに降り注ぐ月光のような笑みを、相手が、浮かべたのなら】

――――――そっか。良かった。

【――――ふっと、少女も、気づくのだ。見せた光景はちょっとした余興……みたいなつもりだった。だけど、相手にとっては、それが初めての経験で】
【きっと相手はこれから先の春のたんびに、本当の桜の花を見るたびに、このことを思い出すのかもしれない。どちらかがきれいとかじゃなくって、この瞬間のことを】
【それに思い至れば――何じゃないとか、どうだとか、そんな言葉はひどく無粋でしかないと。気づく、だから、それ以上は口を噤んだ。少し照れ臭い顔のままではあったけど】
【鈴の音が、ささめくみたいに――呟くみたいに、小さな声で。ぽつりと紡いで――、彼女もまた相手に倣うように、木々を見上げる。素知らぬ顔で夜風に揺れる新緑を見上げて】

なんでもないよ。わたしね、蛇が好きなの――だから、空の上の神様より、その方が、楽しいかなって。
……クローディアちゃんは、蛇は好き? それくらいの年の子ってね、蛇嫌いって子、多い――でしょう?

【――ぱちりと瞬き一つ。からかうような声が相手に答えるだろう、声音も態度もすべてが言葉通りに"なんでもない"と言うような色合いになって】
【蛇が好きだからそうしてみた――だなんて、理由としてはちょっぴり不思議。だけど――今宵説明してくれは、しない気もした。それは、相手のせいではなく】
【彼女にとっての秘密だったから。――「かわいいのにね」ってちょっと残念そうな声が話題を逸らしにかかって】

【――――――"それくらいの子"って言った。相手からすればいやに子供扱いされたような気がするのかもしれない、だって、同じような年頃に見えたのに】
【急になぜか自分の方が年上ですよみたいな口ぶりで話すのだから。だけどそんな態度は今までもあったようだった。ひどくあどけないくせに、時々、ふっと、大人びて――】
582 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2018/04/24(火) 04:10:43.72 ID:Qh4MaNHRo
【From:カニバディール】
【Cc:Mチーム】

先日のこちらのメールに対し、初瀬麻季音が送信したメールを念のために転送しておく

すでに厳島からメールは回っていることと思うが、『黒幕』の罠にかけられた四人の命に別状はない
術後の経過も順調だ。このままいけば、問題なく戦線に復帰できるだろう

-------- Forwarded Message --------
>>325のメール内容)




>>325
【From:邪禍】
【To:初瀬麻季音】

カニバディールだ。そちらがMに携わる他メンバーのアドレスを手に入れられていない可能性を考慮して
現状、指輪を持つ者たちのアドレスを改めて送信しておく

それと同時に、先の脅迫の件で鈴音が知った、『婦警』のアドレスも追記しておこう
そちらが送った文面は記憶した。襲撃計画の詳細は、追って連絡を入れる

END


/舞台裏でお話した、マキちゃんへの捕捉としてのメールです
583 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/24(火) 09:38:03.38 ID:UXqZv9WE0
>>570

「ユウトさん!?」

【現れた人物は医師でも看護師でもなく】
【顔見知りでもある青年、レオーテだった】

「カチューシャ……ユウトさんあの現場に!?」
「ユウトさんが助けてくれたの?」

【そうだ、自分はカチューシャと交戦し、そして落下して……】
【必然的に、彼が運んでくれたことになる】
【説明にもあった通り、なるほど彼が助けてくれたのだろう】

「カチューシャ……何であんな事ばかり……」

【その戦いの様子を思い出し、悲痛な表情を浮かべる】
【彼女は、彼女に救いはないのだろうか、と】

「はい、動けます、その……ありがとうございました」
「能力?何かの能力で治療を?」

【此方に居る軍医と同じだろうか?】
【何の能力だろう、と】  
584 :?????? ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/24(火) 14:26:57.88 ID:FGIYbGHk0
【水の国 森】

――――はっ、うぉらぁッ!!

【前面を開いたままで青いコートを羽織り、魔術師である事を如実に表す青のハットを被った】
【手には指輪と、グリップの部分に赤い石をあしらわれている、金属製の棍を握り締めている】
【がっしりとした体格の、深い眼窩が鋭い視線を放っている、身長180cm前後の居丈夫が】
【その手にした棍を、気合の叫びと共に、空へと向けて振り回している】
【――――常人なら、むしろ棍に振り回されそうな、重厚な金属の長棒なのだが、彼はその勢いを完全に乗りこなしている】
【ブォンブォンと重々しく空気を裂く音が響き――――よれた弧が地面を抉った】

あっ――――っく、くそ…………ッ!
――――どうなってんだ、なんなんだよ一体……最近、あの夢、そして――――マジなのか、何なのか…………ッ

【動きが揺らぎ、棍を御しきれず、動きの止まった居丈夫は、苛立たしげに熱いため息を吐く】
【雑念が、動きに乗ってしまった事を、自覚し、それがより一層気持ちをささくれ立たせる。1度、肩の力を抜こうとした】
【――――最近、居丈夫には心乱す出来事が、知れず多く起こっていたのだ】

――――ディストピア、はっ……冗談じゃねぇってんだ。んなの、やらせてたまるか……死んでもやらせねぇよ……

【地面を抉った棍を、一度改めて地面に突き立て、それに身体を預けて居丈夫は瞑目する】
【身体を動かし、そして静止する――――その動作に、心の動きを重ねて、精神も制御しようとして】

【――――ほんの数瞬の後、それが無駄になるだろう事を、彼は知る由も無かった】

/よろしくお願いしますー!
585 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 14:33:14.37 ID:L4PHVP/I0
>>581
【桜の妖精】
【そう言ったことで相手が照れていようとも、その言葉を撤回するつもりはないらしい】
【言葉を詰まらせながら喋る鈴音の声を、子犬が喜ぶような、尻尾が生えてたらブンブン振り回していそうな、そんな笑顔で聴いている】
【でも相手がクローディアの気持ちを受け止めてくれたのなら、また静かな、次のようなふんわりとした表情に戻るのだろう】
【目を細めて、夜風に靡く切り揃えられた前髪を少しかきわけてーー】

蛇は好きなの、あの子たちは私が住んでいる家……あ、いや、住んでいた家、かな?
その家の周りに生えている草むらとか水辺とかにたくさんいたのだけれど、悪いことを何一つしなかったわ
私の住んでいた村の人たちはみんな蛇のことは悪く言わなかったの
むしろ、狼の方が嫌われていたのよ

【口振りからして最近引っ越して来たのだろうか】
【草や水辺が家の周りにある……さらに狼がいるとなると相当田舎に住んでいたのかもしれない】
【見た目はそんなに歳の変わらない相手だけど、その大人っぽい雰囲気に甘えるように、住んでいたところを思い出して懐かしむように、話して聞かせて】

私も、狼はちょっと怖いの
小さい頃に髪の毛をもぐもぐされてからその、トラウマに……

【あはは、と恥ずかしがるような作り笑い】
【この辺りは狼はいないから快適なの、と当たり前のことを喜ぶのだった】

//今日もよろしくおねがいします!
586 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/24(火) 14:35:45.31 ID:Jd7z6VDQo
>>584

【小鳥の囀りすらも聞こえる程に、穏やかな昼下がりであった、せせらぐ川の音色すらも何処か遠く】
【歩み寄る一つの足音が、紙細工の如き淡い音色を奏でたなら】
【──その先にある彼女の名残すら、溶けてしまいそうな程に】


あら、素敵なお兄様、こんな時間にトレーニングでもしているのかしら
素晴らしいの、立派な身体に鍛えて、大切なものを守る
其れは美しく、男性の冥利に尽きるのでしょう?


【プラチナブロンドの長い髪、朱が差したマリンブルーの瞳、白銀のロザリオを首筋に垂らして】
【零れ落ちそうな豊満な胸を、大きくはだけさせた黒いスーツと短いタイトスカート】
【スラリと伸びた両脚をストッキングで包む】
【白いコートを袖を通さず羽織り、高いピンヒールを履いた、どこか幼げな横顔が印象的な少女】

【── そんな事どうだっていい、流れる音色は、何処までも懐かしい響きを残して】


ねぇ、お兄様の逞しい腕で、私を抱いてくださらない
立派な筋肉が私を蹂躙するの、考えただけでも女性の冥利に尽きるの
さながらそれは獣の如く、形振り構わず乱れてしまえば

そんな後のことなんて考えずにすむでしょう?


【紡ぐ音律は、物語に出てくる恋する乙女そのままの風情】
【口元に指先を落として、たゆんとした肉感的な唇をなぞる】
【── どこで覚えてきたのかと聞きたいぐらいに、蠱惑的な情感】
587 :レグルス=バーナルド ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/24(火) 14:51:29.81 ID:FGIYbGHk0
>>586

んっ――――――――っっ、か…………ッ!?

【瞑目し、呼吸を整えていたその耳に、森の中の喧騒とは趣を異にする、人の足音が響く】
【何事かと、居丈夫――――レグルスは顔を上げる。そこに続く声、そして目の中に入ってきた光景】
【――――鼓動が跳ねる。息が詰まる。ここ最近、ざわざわと脳を粟立たせていた、そのファクターの1つが、眼前に歩み寄ってきていた】

そ、ソニア…………お前、お前……は…………ッ!

【その長いプラチナブロンドの髪、柔らかく懐かしく耳に響く声。久しぶりに会えたと言う喜びが込み上げてくる】
【だが――――それは濁らされ、そして押し留められる。正にここ最近、胸の内をざわめかせていた懸念が、杞憂で終わらなかった事を確信させられたのだ】

【――――不純物の入り混じったその瞳。不健康な印象を与える、攻撃的な扇情を醸し出す服装】
【そして――――かつての印象を遠くへと葬り去ってしまう様な、その口調――――】
【思わずその名を口にして――――その先、なんと言葉を続ければ良いのか、レグルスには咄嗟に分からなかった】

――――はっ、ははっ…………どうなってんだ。いざとなったら言葉なんて、出てきやしねぇ……
……色々言ってやりたい事が、確かめたい事が、あったはずなのに…………くそ、なんだってんだ一体……

【最初の驚きが過ぎ去って――――その後に、自分の中に意外なほど、何も残っていない事に、レグルスは苦笑する】
【――――確かめなければならない事、確かめたい事、ぶつけたい事――――アレだけ色々と、あったはずなのに】
【いざとなると、それはがらんどうに逃げ去ってしまった――――どうなっているんだと、自分でも自分が分からずに】

――――俺は考える事だらけだよ。そうじゃねぇか、ソニア…………どうしたってんだ、お前……
……ただでさえ、今の世の中分からねぇ事だらけなのに、お前…………一体、どうしたってんだよ……?

【その豹変――――カチューシャと化した、ソニアを前にして、レグルスは上手く言葉が出てこない】
【知ってはいたのだ、その事態を――――だが、その意味する所、そしてその理由は、流石に直接触れなければ分からない】
【まさか、自分の事をすら、記憶の中から失っているとまでは知らずに、レグルスはただ「親しい知人」として言葉を返した】
【――――ソニアの、否、カチューシャの、そうした扇情的な挙動は、毒だ――――胸が高鳴るよりも、先に不快感の方が、レグルスには届いていた】
588 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/24(火) 15:00:39.53 ID:Jd7z6VDQo
>>587

【大輪の牡丹がその花片を持て余すが如く、長いプラチナブロンドを気怠げに掻き上げる】
【ミルクの表層に薄く張った膜の様に、柔らかな布地が意識に被さって】
【未亡人が魅せる儚げな微笑み、その一つ一つの所作が姿形以外の変化を告げる】


……ふぅん、お兄様もそっち側の人間なのね、私をソニアと呼ぶ人なのね
私は気にしない様にしてるの、私が好きに殿方を呼ぶように、私も好きに呼ばれるべきだから
でもね、でも、其れが続いてしまうのなら、退屈になってしまうの

私をソニアと呼ぶ人は、私にソニアの虚像を重ねてるのよ
お分かりかしら、それはまるで写鏡の様に、本当の私を見てくれない
── だからね、壊さなきゃいけないの、徹底的なまでに彼女の残り香を

新しく出来たパートナーが、ずぅっと昔の女の事を考えてるだなんて興醒めでしょう?
歯ブラシを捨てて、シャツを裂いて、思い出と一緒に燃やしちゃいましょう
洗いたてのシーツで交わったなら、そこにはもう、新しい私がいるわ


【 "其れ" は彼女の顔で、彼女の様に華奢な微笑みを浮かべ】
【 "其れ" は彼女の声で、彼女らしからぬ睦言に興じて】
【 "其れ" は彼女の体で、彼女とは思えない淫らさを演じて】

【──貴方の思い出に浮かぶ彼女を蹂躙していく】


お兄様は見てくれたかしら、私の演じた昨日の初演を
ふふ、緊張したの、一世一代の指揮だったもの、皆喜んでくれたかしら
ああ、この子はカチューシャなんだって、何処に行っても分かってしまうから

足りないのなら付け加えましょう、ねぇ、お兄様の身体に刻みこむの
一つ一つ思い出と一緒に痛みを携えて、貴方の身体を壊してあげるから
おいで、"RaumKrankheit"──


【虚空に手を翳す。──硝子細工の魔法陣が出現し、そこから見慣れた黒い狙撃銃を引き出して】
【彼女は右手を引き金にかけて、左手で機関部を支える、流麗な仕草に澱みはなく】
【躊躇なく引き金を引いた、放たれた銃弾はレグルスの右肩を狙って】
589 :レグルス=バーナルド ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/24(火) 15:22:25.59 ID:FGIYbGHk0
>>588

な――――――――

【一連の、カチューシャの言葉が、レグルスの鼓膜を細かいビートとなってノックする】
【だが、その動きが激しくなればなるほど、レグルスの脳は動きを止め、空白と化していくのだ】
【――――先ほどの、思考のリセットなど、所詮仮初の物に過ぎない。それをレグルスは理解させられる】

【――――自分がソニアではないと主張する。その言葉は、決して上辺だけの事ではなく、彼女の認識において「そう」なのだと思わされる重みを湛えていて】
【そうある自分を否定するために、『ソニア』の事を否定する。その言葉は、その思いは、その色笑は――――レグルスにとり、ソニアへの冒涜のように思えた】

(……おい、なんだよこれ……どういう事だ……ってんだよ…………どうなってる、落ち着け、どうなってる……ッ
 ッ、な……おい、嘘だろ、なんだよこれ……なんだよこれ…………『なんだよこれ』ッ!?)

【思考が、空転を始める。レグルスは慌ててそれを取り戻そうとする。自分の中心にいるのは、自分でなければならない。それはどんな人間だって同じことだ】
【だが――――哀しいかな。レグルスにとって、ソニアは大きな存在だった。それは、自覚していたよりもずっと――――ずっと大きかった】
【崩れ始めた自分のペースは、もう自分の物ではなくなり始めていた】

【――――カチューシャの言葉が、自分の中のソニアを壊していく。あの儚く、柔らかく、暖かさを求めながらも、自らも暖かかった、あの笑顔を汚していく】
【――――仲間として戦い、言葉を以って慰め合い、時に心を踊らされたりもした、あの日々の記憶が、罅を立てて割れていく】
【そして――――そんな自らの思考を、止めようとしても止まらない、止める事の出来ない自分に、手が届かなくなる】

【――――自己と言うものは、こんなにも不確かな存在だったか? ソニアとの日々も、絆も――――こんな弱く、儚い物だったか?】
【胸の内のみに響く叫びが、ただレグルスの耳にだけ届いていた】

――――く、何を……!?
俺には、お前が何を言っているか、分からねぇよ……分かるか、分からねぇんだよッ!!

【――――昨日の今日、その出来事を、幸か不幸かレグルスは知らない。ここ最近、胸中のざわめきだけに向き合い続けてきた彼には、それは届いていなかった】
【だが、それは幸いというべきなのかもしれない――――もう引き返せない一線を、カチューシャは踏み越えた。それを知っていたら、レグルスの動揺はずっと大きく】
【――――自己を倒壊させてしまう程に、大きくなっていただろうから】

がぁッ!! …………何なんだよ、何なんだよソニア…………ッ、分からねぇよ……お前、本当に……どうしちまったってんだよ……!

【召喚される銃。目を見開いた。――――だが、身体は追い付かない。避けようとすら意識が向かなかった】
【撃ち抜かれる右肩――――苦痛の悲鳴は口から漏れ出るも、わずかに体を揺らしただけで、それ以上の反応はなかった。貫かれた方から、血がジクジクと溢れ出る】
【――――逃げも、立ち向かいもしない。そんな対応をさせる暇もないほどに、レグルスの心は荒れ狂っていた】
【ただ、在りし日の記憶を手繰りながら、呼びかける――――これが戦場だと、鉄火場だと認識さえもしてない】
【――――それは、絆の健在を信じての事か、それとも失われた幻想に縋るだけの愚行なのか――――】
590 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/24(火) 15:33:01.12 ID:Jd7z6VDQo
>>589

【三盆白の様な白粉を頬に薄く伸ばした、そんな残滓を残しながらも、映る素肌に微睡みはなくて】
【呼吸と共に大きく上下する胸を持て余しながら、どこかその感触を楽しむ様で】
【閉じた瞼を二人静に、重ね合わせる慕情が落陽の如く流麗な目元に残った】


言っても分からないお兄様、不出来な狗は私はお嫌いよ、躾直すのも趣味では無いから
鞭打たれる狗を見ていると、何処か疼く私がいるの、其れはあまりにもはしたなくて
鍛えているのでしょう、それならばどうして? 立ち向かう気概を見せて下さらないのなら

それはつまり私を満足させられないという事、かしら── なんて、退屈なのかしら
貴方ベッドの上では雄弁だけど、日常ではそうじゃないのね、そんな姿を雌に見られて雄の矜恃は何処へ
……ねぇ、女性にばかり奉仕させるのは殿方の領分では無くて?


【鶯嬌な微笑みを静かに浮かべる、申し分程度に薄く口を横に開いて】
【無表情の水面、映る微笑は薄氷よりも薄く細く、白麗に近い色合いであって】
【瞳の虹彩に映る貴方の虚像を彼女は貪る、啄む病葉すらも理解しない彩り】

【片手で狙撃銃を振り抜いた、くるりと大きく回して片手で握り直して】


お兄様があくまでも、私の中にあるソニアの虚像を追うのなら
私は私の誇りを持って、そのソニアを穢してさしあげるの
ねぇ、どれだけ淫靡に啼けば宜しくて? あんあんと切なげに戯れるのがお好み?

この身体を、この声を、この顔を好きにしたかったのかしら、思うがままに愛したかったのかしら
一つ私が衣服を剥ぐ度に、一つ貴方の思い出を穢せるのなら
幾らでも私は肌蹴ましょう、果実の皮を剥く様に


【地面を蹴って駆ける、低い体勢で狙撃銃の底を左手で支えた】
【左足を強く踏み込ませ右から左へ薙ぎ払う、狙撃銃の銃口で顔を強く殴り抜けようとする】
【コートが翼のように吹雪く、長い髪から瞳の色を覗かせる】
591 :レグルス=バーナルド ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/24(火) 15:57:40.62 ID:FGIYbGHk0
>>590

――――あぁ、その程度の言葉で、分かるものかよ……そんな、薄っぺらいもので……俺を、『俺たち』を、どうこうできるか……ッ
これが、そんなもんじゃないって事……分かるものかよ、分かりはしねぇってんだよッ!!

【もしも、尋常の状態であったなら、レグルスにとってはその言葉は刺激が強すぎる】
【まるで、幼い少年に対して使う形容詞の様だが――――事実、己にのみ向き合い続け、子供の様に『強さ』への憧れだけに生きてきた彼には、強い酒の様なものだった】
【しかし――――そうしたものに入り込む隙間を与えないほどに、今のレグルスは、既に激情に酔っていたのだ】

ハッ……雄の矜持、だと…………決まってる、それは戦うって事だ……!
それは、何かの為に、大事な物の為に、守るものの為に――――許せない何かを砕くために、振るう力……それが『強さ』ってもんなんだよ!!
男だとか女だとか、んなもの関係あるものかッ! 俺は、そんな……そんなものの、為に――――強くなった訳じゃねぇッ!!

【右肩をジリジリと痛みが焼き尽くす。流れる血は、留まる事を知らず、早急な処置を要求してくる】
【だが――――そんなモノ、レグルスには関係ない。そして、カチューシャの言葉もまた然り。レグルスには、関係の無い事だった】

【男と女――――そんなモノ、レグルスには興味も無いし、関係ない。明らかに、カチューシャに対する反骨心が紡がせた、無理のある言葉だが】
【しかし――――彼の望んだもの――――『強くある』、それに乗せられた言葉の力は、本物だった】
【ムキになった中身の無い反論の中で、彼の在り方は、その語句の中にこそ宿っていたのだ】

ぐ――――ぃッ!!

【振るわれる銃口。今度は顔面に打撃。レグルスは再び、成す術なくそれを叩きつけられる】
【振り抜かれ、今度こそ姿勢を崩し、殴り倒される。小柄なソニアの身体で、カチューシャの見舞った打撃が、レグルスを横っ面から張り倒し、乳に伏せさせていた】

――――――――――――――――それだけか…………ッ?

【否――――レグルスは「敢えてそれを避けなかった」のだ。握り締めた棍から、ギュッと音が鳴る】
【のそりと、レグルスは体を起こし、素早く立ち上がった。殴られた跡は、顔にくっきりと残っていて】
【そして、鼻から、口から、既にタラリと血が滴り始めていた――――まるで、有効打を浴びてしまったボクサーの様な顔で】
【だが、その表情は――――既に、空白を埋め、自己を取り戻し始めていた――――瞳が、怒気に染まっている】

「こんなもの」か……こんなもので、お前はソニアを、俺のソニアを――――ぶち壊しにしようって、思ってんのか…………えぇ!?
笑わせんじゃねぇよ…………笑えやしねぇよ、こんなもんで――――やれるもんならやってみやがれってんだよこの偽物がぁッ!!
どきゃあがれ、俺が必要なのはソニアだってんだ。お前はさっさと消え失せろォッ!!

【燻る火の様に、レグルスの言葉は発火のタイミングを伺っていた。それは、どこから来るものでもない、ただ、己の内からなるバイオリズム】
【言葉はやがて奔流と化し、嵐となり――――その風に煽られた火は、ついに燃え上がった。腹の底から、久々に湧き上がった怒号が、森の静寂を打ち破る】
【レグルスは、カチューシャを偽物と称して――――勿論、分かっている。ただの他人などではないと言う事を。それこそ「そんな薄っぺらい絆」ではないのだ】
【だからこそ、彼は咆哮した。神聖不可侵なそれは、文字通り「侵せない」ものなのだ。それを手に掛けようとするカチューシャへの怒りが、空気を震わせる】

【――――棍に、ついに力が乗せられる。低い軌道から見舞われる突き。狙いはカチューシャの腹部】
【銃弾に抉られた腕のダメージなど、その動きからは見て取れない。むしろ、先ほどの動きよりも正確に、美しく――――カチューシャの腹を打ち据えんとして】
592 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/24(火) 16:11:23.23 ID:Jd7z6VDQo
>>591

【搾りたての牛乳に檸檬の花を一房投げ入れた様な身体の香り、靡く髪に付随する彼女の色香】
【荒淫じみた雰囲気は極彩色の孔雀に似て、目を逸らす事を躊躇わさせるほどに】
【近くに居ても代わりない、寧ろ近くにいるからこそ、思い出の香りを強く感じさせる】


お兄様は戦いの中に矜恃を見出すのね、其れは野蛮よ、とーっても野蛮
力で蹂躙するのがお好みなのかしら、強い殿方が弱い女性を嬲り手篭めにする
私はそれも好きよ、強い殿方はそれだけで充分な価値を持つの、傅く意味が生まれるから

──ねぇ、お兄様は強い殿方なのかしら、力と知恵と精力に満ちた偉丈夫でいれるのかしら
立派な返答ね、素敵よ、問答は充分に重ねたのだから
それなら後は一つずつ既成事実を作りましょう、外堀からまずは埋めなきゃ


【振り抜いた確かな感触、彼女は躊躇せず他者の顔面に銃口を向けることが出来る】
【だからこそその反応── 回避もせず怯えもせず受けきった事に僅かな動揺を見せた】
【気紛れな天気が雲間から太陽を覗かせるように、表情の水面を乱して】


……何度言えば分かるのかしら、何度潰せば気が済むのかしら
もういないの、貴方の大好きなソニアちゃんは、一片も残らず消えてしまったから
泣いて喚いて苦しんで、誰も助けに来ない牢獄で一人寂しく消えたの

そんなに大切だったの? そんなに愛おしかったの?
ねぇ、教えて欲しいの、貴方にとってソニアとはそれだけの人間だったの?


【──ねぇ、それならば】


その僅かな名残でも、私に注いでくれないの?


【振り抜いた狙撃銃を左手に持ちかえる、そのまま左手の銃口を地面につき、空中にふわりと浮かび上がる】
【地面に突き立てた狙撃銃の上に逆立ちするように突きを回避、軽業師の様な身のこなしだ】
【そのまま体重を移動、貴方の後方に着地するように狙撃銃で地面をついた】

【爪先から着地し、後方に移動したなら狙撃銃を持ち直し、右手を引き金にかける】
【銃声が一閃、瞬くと同時にレグルスの右手を撃ち抜かんと放たれる】
593 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/24(火) 16:25:31.56 ID:6RsF+aY20
>>585

【そんなにきらきらした子犬の目。自分には荷が重すぎるみたいだった、気づけば手は降参するみたいに中途半端な高さに持ち上げられて】
【ぶんぶん振られる見えない尻尾に翻弄される、子猫みたいに飛び掛かるだなんてとんでもないなら、とことん相手に負けてしまったみたいに、ぐむと口を噤んでしまう】

えと――そうなんだ、クローディアちゃんのお家の周りには、いっぱい蛇が棲んでいて……。
――狼が居たの? そっか。じゃあ、――狼の方が怖いね、わたしのお家の周りには、狼だとかは、棲んでないけど……。

…………ああ。でもね、昔に住んでいた家の近くには。変な動物がたくさん居たんだよ、幻獣だって聞いた。
そのお家に住んでたのはもう何年も前だけど――、クローディアちゃんは最近引っ越してきたの? この辺りはどう、もう慣れた?
さっきのね、内緒だよ――今はね、あんまり。能力とか魔術とか使わないほうがね、本当はいいの。……――あ。

【相手の言葉を聞けばぱぁと少女の顔は嬉しそうに華やぐ。蛇が好きと言ってくれるひとは存外少なかったりする、もちろん零ではないけれど】
【相手ぐらいの年頃の子となると――どうしても嫌がられたりドン引きされたりしがちだから。よかったぁって安堵の吐息、その白い頬を薄らと赤くさせ】
【蛇より確かに狼の方が怖いねって同意する。言葉からするに蛇ならたまには見かけるのかもしれない、――それから、ふっと、漏らすのは、昔のはなしだ】
【ちらっとだけ思い返して、だけど特別な感慨とかは何にもなさそうだった。――相手に尋ねて、それから、今更気づいたように、人差し指を立てて口元に沿える、内緒の目印】

【――というより、今更になって気づいた。相手が無能力者だったりしたら怖がらせてしまう可能性もあった、と】
【だけど――相手は怖がるどころか喜んでくれたのだ。それを蒸し返して要らない気遣いをさせてしまったらそれはそれで悪いと思い直して】

――――――え。そんなのね、怖くって当然だよ。

【――――髪の毛もぐもぐ。ていうかそれはもうちょっと違ってたら頭がじがじになっていたのではないか、と、思い浮かべてしまう】
【むしろその経験が「あはは」で済むのだろうかって少し不安になる。クローディアの暮らしていたところ、すごく――なんていうか、ワイルドなんじゃないかって】

/大変長らくお待たせしました!ごめんなさい!
594 :レグルス=バーナルド ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/24(火) 16:39:13.19 ID:FGIYbGHk0
>>592

――――違ぇな。俺の力は……敵を討つ、だが……女は守る。その為にあるんだよ……
そんな邪悪で……俺は、俺の魂を、汚したくもねぇ……ッ
(――――くそ、胸糞悪ぃ……ソニア、お前はそんな生き物じゃない、そんな人間じゃない……そうだろうが……ッ)

【カチューシャの言葉は、挑発なのか本心なのか、判別の難しい物だった。あるいはその服装も、ある種のハニートラップなのかもしれない】
【だが――――レグルスにとっては関係ない。自分の振るう力は、そんな事の為に――――満たされる欲望を求める為に、かよわい女を組み伏せる、そんな力ではないのだ】
【ただ、己を高め、守りたいものを守り、そして許せない敵を――――故郷を滅ぼした権力の様に、大事な仲間を侵した売女の様に――――討つ為の力なのだ】

【それが、他の女でありさえしたならば、或いはレグルスも心を掬われ、浮ついたりしていたかもしれない】
【だが、事カチューシャに対して、それは無かった。ソニアの姿で、ソニアの声で、それが艶やかさを纏っても、レグルスには、響いてこない】
【それが、悪意を伴っているのなら、なおさらの事――――怒りは、己の中の欲望を押し返すほどに気圧を高め、熱く燃え盛っていた】

――――お前こそ、何度繰り返せば気が済むんだ、何度見せつけられれば理解するんだ……
「こんなもの」で……あぁ、そうさ……俺は「こんなもの」だ、今更なぁッ!!
「こんなもの」で、俺のソニアを消せる程、軽くも薄っぺらくも無いそれを分かれェッ!!

【顔の打撃の傷を、自らグッと絞り上げる。痛みが跳ね上がり、目に涙がジワジワと湧き出てくる。だが、その表情には、余計な力は混じらない】
【肩の貫通痕も同じだ。親指を突っ込み、押し広げる様に力を籠める、骨に響く、ちぎれそうな痛み。レグルスは、呻き声すら上げない】
【――――既に、命すら失いかける戦いの経験をしてきた。その中で、こんな痛みなど――――心の怒り、その炎が、立ち止まる理由とさせないのである】
【そして、その怒りの根源は――――言うまでもないだろう。ソニアへの想いだ】

――――お前は今まで何度もだ、何度もソニアの名を、それを唱える人間を見てきたんだろう……なら、俺の姿が分かるだろう!
ソニアは、お前が軽々しく片付けられるような、そんな人間じゃねぇんだよ! こんなもの、この程度の痛みをくれた程度で、どうこうなると思ってんじゃねぇ!!
消させはしねぇぞ、こんなもの幾ら重ねたところで、幾ら俺を淫らに煽って見せたところで!! ソニアは、俺の――――――――ッ!!

【幾ら傷つこうが、いくら命を削られようが、レグルスはソニアの事を侵させはしない。その想いを、思い出を、存在を、否定したりはしない】
【それをさせようと、カチューシャが苛立ちのままに放ってくる攻撃など――――響かない。強がり半分、だが、もう半分は本心だ】
【傷の痛みが、そもそも無いかの様に振る舞うレグルス。ソニアは――――それだけ、大きな存在なのだ。それは、カチューシャが「つまらない」と断じた、みんなにとって】
【そして――――レグルスの意気で言えば、その誰よりも――――】

ぐぅ、ッ…………言ったはずだ、何度聞けば気が済む……退きやがれ、お前に用なんかねぇんだよ!
――――バル(火)・フェン(飛翔)・ルー(レベル1)――――『ファイヤーボール』!!

【距離を開けられ、更に銃弾を再び右腕に浴びる。思わず棍を左手のみで保持し、レグルスは体を翻させる】
【だが、傷が堪えた様子は見せたが――――怯まない。尚もキッとカチューシャを見据えると、その存在をあっさりと否定して】
【そして力のスペルを紡ぎ上げ、牽制の火球を放つ――――命を失いかけ、弱ってしまった魔術だが、まだ己の力を支える、大切な相棒だ】

【レグルス魔力残量 10/11】
595 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/24(火) 16:53:54.78 ID:Jd7z6VDQo
>>594

【苛烈であった、灼熱よりもまだ深く燃えたぎる紅蓮ですら生温い程に】
【一体どれだけの感情があればここまで猛る人間になれるのだろう、カチューシャは内心に驚きを持った】
【けれどもしかし、其れは遠い。── 薄氷の如き微笑を溶かす程の熱量も無かった】

【それ程までに彼女の怜悧さは変わらず、秋波な目元を崩すことすら能わない】


お熱い言葉ね、お兄様──情熱的な殿方は嫌いじゃないわ、でもね、でも
何故かしらお兄様の言葉はとても、そうね、心をかき乱す──いいえ、違うの
拐かす、いいや、誑かす──いいえ、もっと、もっと、違う

私の心の奥にある何かを、掻き毟るの、身体の奥がきゅうきゅうと切なく鳴くの
それを感じて私はより一層、ううん、昂るわけじゃないの、寧ろそうね
イライラしてしまうわ、お兄様、貴方少しタイプじゃないかも


【しかし、あまりにも真っ直ぐなレグルスの言葉を浴び、彼女の雰囲気に僅かな変化が交じる】
【落ち着いた余裕が薄まったように、かける言葉の棘が増した】
【それはそういう魂胆であるというより、引きずり出された本音に近い様子で】

【放たれる火球、何の事は無い魔術だろう、彼女にとって回避する事も容易であった】
【しかし──右手に握り直した狙撃銃を以て撃ち抜く、異能ですら構わず】
【硝煙の奥、無表情の水面に浮かぶ感情をレグルスは読み取れるだろうか】


……ねぇ、お兄様──ソニアは俺の、何だったの?
貴方達の言葉はとっても、空虚、私なんてソニアじゃないって押し付けてるだーけ
見えてこないわ、見えてこないの、貴方達からはソニアがどんな人だなんて

結局貴方達が見ていてのはソニアの表層でなくて? 取り繕って飾り立てて彼女の表層だけなの
案外中身は私と一緒、淫らに可憐に美しく、女である事を享受する娘だったのかも知れないわ
知った様に話すのは憐れよ、本当に──女々しいったら、ありはしない


【左手に握られる幾許かの銃弾、彼女の足元に硝子細工の魔法陣が出現する】
【そこに無造作に銃弾を落としていく、硝子に消え、狙撃銃に装填されていく】
【──リロード、会話をしながらも次の攻撃に備えている】

【ソニアはこの形のリロードを嫌っていた、レグルスならきっと知っている】
【丁寧に一つ一つ手探りでリロードする姿、其れは己に持った狙撃手の誇りの現れ】
【目の前の少女はソニアの形態を模した別の何かだと、それがはっきりと告げた】
596 :レグルス=バーナルド ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/24(火) 17:21:54.02 ID:FGIYbGHk0
>>595

あぁそうかい、それで構わねぇよ俺は……いや、それどころじゃねぇ、どうでも良いんだよ俺は!
ソニアならぬお前などから、蛇蝎や畜生の如く思われたぐらいで、それがなんだって言うんだ、何にもなりはしねぇんだよッ!!
……嫌われるぐらいなら、むしろ本望だ――――ッ

【カチューシャの基準に照らして。どうやら、自分に対してリアクションを返してくる相手を望んでいたらしい】
【最初、ショックのまま、されるがままにいた自分をつまらないと言い、反撃に転じて意味が生まれると言い、今は――――イライラすると言う】
【何を求めているのか、それは知らない。そして――――知る必要もない。敵に好かれたいなどと、そんな酔狂な思いは存在しないのだ】

――――ソニアは、ソニアは俺の――――――――――――――――

【カチューシャに問い返される、その問い。レグルスは、流石に答えに窮する】
【何と言いづらいのだ――――妹分の様であり、間違いなく仲間であり、命を預け合った相棒であり、愛おしく思う女であり――――何と言えば、正しいのだろうか】
【否――――そこに答えは出ている。今回の騒動で、既に己に確かめた。後はレグルスの感情の問題だ。そして――――そこで窮するような、それこそ女々しい人間である事を、レグルスは選ばない】
【躊躇する理由など無い。ただ心のままに叫べばいい――――レグルスの腹が据わる――――力が湧き上がる――――顔が上げられる――――瞳が、開く】

――――――――――――――――『たいせつなひと』なんだよォッ!!

【――――ソニアが、否、カチューシャが、櫻の国海軍との戦闘をした事を知って、レグルスの心は揺れた。その時に、改めてソニアの、己の中での位置づけを、思い直させられた】
【――――不思議な程に、湧き上がってきた。彼女に幸せになってもらいたいという気持ち。そして出来る事なら、そのそばにいたいという気持ち】
【それは、世間一般の、人気アイドルや女優を前にした、単なる憧れではない。淡いのだ――――もっと淡く、細やかで、日常に接した――――そんな想いだった】
【初めは戸惑った。だが、やがて了解された。それは『共に生きたい』と言う事なのだと――――】
【それが、愛する女性でなくて何なのだろう。先ほどは言い淀んだ言葉を、今度こそ、レグルスは躊躇なく叫ぶ。それは、その気持ちの真実さの表明なのだ――――】

――――そうかい、なら教えてやるよ!!
ソニアを知らないお前に、ソニアを教えてやるッ、そして噛み締めろ、己の無意味さをな――――ッ!!

【ガチャリと、背中の金具に棍をかけて、レグルスは素手になる。――――何の攻撃をもらっても倒れない、そんな己の気概に満ち満ちている様に】
【カチューシャは恐らく、それを教えない限りに倒れる事は無いのだろう。それを直感した。なら、棍は今は要らない】
【ただ、カチューシャのその身に、刻み付けてやる――――カチューシャが、自分にしたように、その認識を、余すところなく】

――――――――はは、ははは…………! 何発撃つつもりだ、お前…………ソニアなら、そんなには必要ないぜ……!

【そのリロードを目の当たりにしたとき、レグルスの口から乾いた笑いが零れる。ソニアの狙撃スタイルを、正確に知っていた訳ではないが――――】
【ソニアは、一撃に賭けていた。スナイパーとして、自分たちの用意した弾を使う時も――――放つ一撃に賭けていた。それを、あんなに大量に銃に装填して――――】
【――――どんなに追い詰められても、ソニアはそんな雑な戦いはしない。レグルスはカチューシャを嗤う。出来損ないの偽物として】

――――バル(火)・ログ(侵食)・ミル(心)・ルー(レベル1)、『ブレッシングヒート』!!
――――Ninaomba. Mwanamke mbele yangu anaamka(私は祈る。目の前の女が覚める事を)!!

【――――踏み込む。両手をカチューシャへとかざす。そこから、アルベルト流魔術と、教会魔術を、二刀流にして放つ】
【齎されるのは、敵を討つとは思えない、暖かい祝福の光。そして、心を澄み渡らせる光――――】

――――ソニアが求めてるのは、この温もりなんだよ! お前の様な淫らな熱じゃねぇ、それを分かれッ!!
597 :レグルス=バーナルド ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/24(火) 17:23:56.12 ID:FGIYbGHk0
/>>596追記
【レグルス魔力残量 9/11】
598 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/24(火) 17:39:39.38 ID:Jd7z6VDQo
>>596

【素手になったレグルス、自殺行為だと思った。── 狙撃手を前に生命を捨てたようであった】
【重なる言葉、其れはひたすらに重い音律、彼女の知らぬ歳月を想起させる音色で】
【何なのか理解は出来なかった、否──本当は、理解出来ているのかもしれないが】

【其れを言葉にする程に、確かな理由を彼女は持っていなかった】


──ふぅん、お兄様はそこまでソニアの事を思ってたのね
大切な人だなんて素敵な言葉、お兄様の様な偉丈夫に言われたら女冥利に尽きるの
ふふ、羨ましいの、そんなに愛してもらえて、ますます不愉快な気持ちになるの

ねーぇ、お兄様、そんなにソニアがお好き? どういう所が好きなの?
顔? 身体? 声? ──それとも、その全部、そのソニアって女が好きなの?
一緒よ、一緒、目の前にいる私はソニアちゃんと同じ顔で身体で声をした、ちょっとエッチな女の子なの



【  ──ねぇ、お兄様  】



抱いてみる? 私の身体。── お兄様の好きな様に弄んで貰って良いの。
貴方の逞しい腕に抱かれて、雄々しい心に貫かれ果てたなら
そうしたかったんでしょう? ソニアと、そんな風にしたかったんでしょう?


【魂を嬲るかの如く嘲笑する、無表情の水面に波紋を落として】
【何処までも猥雑に淫乱に、苛烈なまでのレグルスの心を扇情する】
【──或いはそれは断末魔の如く、傅かない相手への焦りにも似ているのか】


何処までも知った様な口を聞くのね、頑固なお兄様は嫌いよ
貴方に何が分かるのかしら、私は私の好きなように生きたいの
でもそれを貴方達は許してくれない、私の知らない私を皆求めるの


【銃口が向けられる、暖かい陽光に包まれ、眩しそうに目を伏せて】
【危うげな程に繊細な魅力が蒸気のように包む、その銃口に躊躇は無い】
【呼吸が乱れる、おかしい──私にこんな状態があってはならない、と】


── だったら死ねばいいのかしら、出来損ないの私なんて、惨めに淫らに果てれば
ねぇ、答えて、答えてよ、どうすれば私は幸せになれるの
少なくとも私は分からないの、だから、だから……

全部壊して生き残るしか、無いじゃない


【放つ引き金、爆ぜる銃弾がレグルスの顔を狙った】
【しかし、ぶれた、銃弾は額を掠めて逸れるだろうか】
【── 思考がぶらされる、魔術の効果もあった、だろうが】
599 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage saga]:2018/04/24(火) 17:41:54.50 ID:4SK6jC11o
【水の国 国会前】

【先日起きた『水国国会前デモ隊襲撃事件』によって、国会の周囲は破壊の痕跡が多数残っていた】
【それらを軍服、あるいは私服姿の人間たちが共同で修復・撤去を行なっている】

【その中に、彼らに対して指示を出している男がいた。二十代中盤の若い男だった】
【美しく輝くブロンドの髪に人の良さそうな顔つき。汚れの少ない整えられた軍服は階級の高さを窺わせる】
【右目には眼帯があり、その周囲の肌には小さな爬虫類の鱗が点在。眼帯にかかる前髪だけは黒く変色していた】

【青年の顔には作業の指揮を執ることへの疲労感があった。咥えていた煙草を取り、溜息混じりの煙を吐き出す】


全く…………アルベルトさんはどこ行ったんだか
こういう作業ばっかり僕にやらせるんだから…………


【愚痴を零す間にも数人がやってきて青年に指示を仰ぐ。適切な行動を伝えて作業へと戻らせる】
【再び溜息。「隊長もいないしなぁ」と口が勝手に愚痴を言い続ける。言ったところで作業量は減らなかった】
【誰かが来れば青年は「ここは立ち入り禁止ですよ」と伝える。あるいは「ボランティアの方ですか?」と声をかけるかもしれない】
600 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 17:54:39.15 ID:L4PHVP/I0
>>593
そうなの、最近こちらに引っ越して……そう、引っ越してきたの
まだわからないこともたくさんあるのだけれど、楽しく生活できているのだわ!
能力についても少しだけ学んだのだけど、やっぱりみんな隠しているのね

【一瞬だけ『引っ越してきた』という自分の言葉に、うん?と首を傾げる仕草を見せるのだけど】
【でも新しい仕事も住居もこちらにあるのだ。その表現は間違っていないはず】

【能力者ーーどうも『こちらの世界』の重要なキーワードのようだが……】
【どちらにしろ、本当は隠した方がいい能力を、信用できるかわからない自分に見せてくれた目の前の優しい少女と同じポーズーー人差し指を口元に添えて「言わないのだわ」と約束して】

その時はすぐに……弟……?が?助けてくれたから大事には至らなかったのだわ
あぁ、弟からすれば私の方が妹らしいのだけど、でもそんなの認めないのだわ!


【弟、という表現に今度はもっとわかりやすく首を傾げて】
【流石に歯切れが悪いことを感じたのか、慌てて説明を付け足して。お互いを弟、妹呼びする『きょうだい』なのだろうかそれともーー】
【どちらにしろ、お互い意地っ張りなのかもしれない】

鈴音さんも数年前に引っ越してこられたのね!
狼が住んでいることより、変な動物……幻獣がたくさんいることの方が驚きなの
幻獣というと彼らしか思いつかないのだけど……ユニコーン……

【狼に食べられかけたことも怖いけど、幻獣のほうがもしかしたらよっぽど怖いのではないだろうか……】
【幻獣と聴けば思いつくのはユニコーン。なぜかその姿を思い出すように虚空を見上げながらそう呟いて、そして鈴音の瞳をみて肩を竦めるのだった】
601 :レグルス=バーナルド ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/24(火) 18:08:44.73 ID:FGIYbGHk0
>>598

ソニアが、ソニアがぁッ!! あいつがどんなに愛おしいか、聞きたいんだったら教えてやるッ!
その魂の底にまで刻み込んで、死の瞬間まで絶対に離すんじゃねぇぞッ!!

【攻撃を放棄して、レグルスは咆哮する。力と共に叩きつけられるのは、打撃ではない――――それが一方的でも構わないと「男らしく」腹を決めた、愛情だった】

あいつは笑うんだ!! ――――どんな辛さを乗り越えてでも、人の愛情に、温かさに触れて、あいつは嬉しそうに笑うんだよッ!!
あいつは泣くんだ!! ――――孤独は嫌だと、仲間を失いたくないと、死なせたくないと、身を削って守ってでも泣くんだよッ!!
あいつは願うんだ!! ――――そうして人との繋がりを以って、手を繋いで命の鼓動を伝えて、幸せになりたいと願うんだよッ!!

そんなあいつが――――ソニアが、俺に甘えるんだよッ!! 酒に酔ってようが関係ねぇ、汗まみれになってようが関係ねぇ、そんな中でも、あいつは俺を受け入れてくるんだよ!!
儚く泣きそうになりながら、居なくならないでくれと泣いて、俺の熱い身体を抱きしめて、温かいねって笑って、そしてそばにいてくれって願うんだ!!
相棒として戦って、一緒に傷を乗り越えて、そしてそばにいたいと言った――――お前とは、違うんだよッ!!

【思いの丈を、わめき散らすというに足るほど、脈絡なくレグルスは叫ぶ。そこに、格好つけた体裁など必要ない】
【取り留めのない言葉だが、その断片1つ1つにすら、レグルスの、ソニアとの思い出、そしてその愛情が満ち満ちている。砕け散って尚美しい、宝石の様に】
【あの冷えた体は、その奥にある鼓動は、今でもレグルスの記憶に焼き付いている。何度でも、どんな形でも、それを表現できるだろう】

――――――――あぁ、睦み合う事も望むよ、抱きたいとも思うよ――――そこに、愛があるならな……ッ!!

【下らないものを見下ろす様に、レグルスは一瞬の冷酷を瞳に秘めて、カチューシャの誘惑を一蹴する】
【カチューシャには――――紡ぎ上げられた愛情が存在しない。そんな相手を、抱きたいとも思わない。愛情も劣情も、そこには存在しない】
【カチューシャには、愛を感じない――――レグルスは、ただ真正面から打ち払った。それだけが、彼に出来る『戦い』なのだ】

(――――揺れたッ。その意味は分からねぇ……これが、本当にソニアと同じ身体……それとも他人?
 いや、滑ったって構うもんか、躊躇が人を殺すなんて、嫌って程に見てきたってんだよ!)

【2つの魔術の光が照らして、カチューシャの言葉に、態度に乱れが生じる。それは、その奥に眠るソニアに響いたのか、それともただの苛立ちか】
【その判別は、流石につかない。だが――――可能性があるなら、そこに全力投球だ。レグルスの両の拳が、血まみれになりながらグッと握り締められる】

――――知るか、知るものかッ!! 誰かを愛するってのは、他の誰かを愛さないって事だ!!
俺はソニアを愛する!! てめぇの事は――――――――ッ!!

【光を放って、そして尚レグルスはカチューシャに手を伸ばす。その先に、掴みたいものがあるから――――】
【しかし、カチューシャは揺らぎと共に、苛立ちと共にレグルスに銃を放つ。流石にレグルスの表情が変わる】
【反射的に頭を逸らす――――銃弾は掠める。額から、側頭部まで――――帽子を吹き飛ばし、スキンヘッドの頭が露わになる】
【それが――――ざっくりと裂傷を負う。脳震盪を起こし、皮の切れた左側頭部から、今度こそ止めどなく赤い血が溢れてくる】
【痛みに、そして脳をやられたダメージに、レグルスの顔もグッと強張り、顰められるが――――その手は、真っ直ぐに伸びた】

――――分かるかよ、『これ』がソニアだ――――――――ッ!!

【試みたのは、カチューシャの身体を、否――――ソニアの身体を抱きしめようとした事。その為の抱擁】
【ソニアが本当に望んでいたのは、ただこの体温に、抱きしめられる事――――色事などではない。手が届けば、抱きしめる】
【ただ――――己の愛の熱量を、その奥にいるかも知れないソニアに伝えようとして――――】

/良いタイミングですが、飯に行ってきます……
602 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/24(火) 18:09:22.83 ID:6RsF+aY20
>>600

そうなんだ――、分からないこととかあったなら、聞いてね……って。
わたしもこの辺りに住んでいるわけじゃないから――その、特別に教えてあげられることなんて、きっとないけど。
そうだね――でも。……えっと、クローディアちゃん、狼とか蛇の棲んでいるところから、来たのなら――。

……あんまり人気のないところ。路地裏みたいなところ。そういう場所にはね、あんまり近づかない方が――いいよ。
危ないから、ね。何があるのかもわからないの、だから――、あまり近づかないように。

【――引っ越してきたとの言葉に、少女はやはり少しお姉さんぶって口に出す、だけどよく考えるまでもなく、この辺りに住まっているわけでないのなら】
【結局は説明できることなんて、あまりない――ただこれ大事なことであるように、じっと、相手に視線を合わせて。狼も、蛇も、都会ではあまり見ないものたち】
【ならば。相手はもしかしたら田舎――と言ったら失礼なのだけど。そういう場所から来たのかもしれない、なら、"これ"は命に係わる情報として、伝えておかないといけない】

【人気のないところ。路地裏みたいなところ。それらはひどく曖昧な警告の仕方、だけど、そうでもしない限り、範囲は広すぎて言葉ではいい表しきれない】
【とにかくそれを回避すること――こういう場所も人気のない場所ではあったが、"ここ"は違う。もっと――人の気配を感じない。たとえば廃墟など、そういう場所】
【何が潜んでいるか分からない場所に警戒しろ――そういう警告だった。ひどくまじめくさった声が告げる、それを怠れば、死ぬかもしれない。もしかしたなら】
【"死んだほうがまし"だと思えるくらいの目に遭うかもしれない。――それを知っているような、目。だからひどく真剣に、絶対的に、冗談めかすなんて、ありえないくらい】
【気を付けろ――って、伝えるのだ。相手がどうあれ了承すれば、ぱっと表情は変わるのだけど。逆に、受け入れなかったなら――さて、どうなる、だろう?】

……えと。双子さん……なのかな、仲良しなんだ?

【――――ぱちりと瞬き。それから付け加えられる説明に「ああ」と声一つ、納得したのかしてないのか、それともあんまり気にしないのか】
【だけどそういう風に言っているのを見るとなんとなく仲良しなのかななんて思う――ちょっとうらやましいような顔は、彼女がひとりっこだから】

この辺じゃないけど――、ここからだと飛行機とかに乗らなくっちゃ。
ユニコーン……は見たこと、ないけど。身体が靄みたいなので出来てる馬とかなら、飼ってたよ。

【少し変な言葉だった。この辺りに住んでいないのだという、家は、ここからだと飛行機が必要なくらいに、うんと遠くて】
【ならここにいる少女はなんでだろうって思わせる。出張……とかそういったものなら、そんなものの言い方はしないはずだった。仮住まいでも、家は家なら】
【――それなら。彼女は変わらずその飛行機さえ必要な家に住んでいて、だけど当たり前にここに居て。今日も帰るのだ、って、言っているみたいに見えて――】

【ユニコーンに何か思い入れでもあるのだろうか。角のある兎なら、今も、飼ってるけど――緩く考える、けど、相手がこちらを見て肩をすくめたなら、ちょっとだけ、真似した】
603 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/24(火) 18:33:30.83 ID:dIqJZmdP0
>>583

「そう、テレビを見て思わず駆けつけたら既に君が倒れていて返事もなかったから――」
「周りのデモ部隊にトドメを刺される前に助けることにしたんだ」
「もう1人は大丈夫だったみたいで、気付いたらいなくなってたよ」

「――彼女に何があったかは知らない、……けれども、」
「似た状況に陥った存在が戻ってくるのに賭けて当たったことは僕は無いんだ。だから、……」

【"諦めよう。"――水平線を見つめる目、その感情は一体どのようなものなのだろうか】
【怒りか、憎しみか、――寂しさか、悲しみか、……様々なものが入り混じった、混沌としたそれ】

「それは良かった。少し急ぎ気味で色々な事を済ませたから少し不安だったよ」

「能力、治療向けなのは色々有るんだけれども……例えば今持ってきたこのスライム、ヒーリンゲルって言うんだけど」
「これは傷を"吸い取る"能力を持っている。ただ、無尽蔵には吸い取れないし、当然だけど吸い取った分はヒーリンゲル自身のダメージになる」

「――後は、僕の友人に協力してもらって、治癒の力を持った水を用意してもらったりとかかな」
「本当は回復系の能力を、あっちの世界から持ち込めてたら良かったんだけどねぇ。知り合いが持ってるけれども、多分貸してもらえないだろうし」
604 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/24(火) 18:41:58.33 ID:Jd7z6VDQo
>>601

【太陽を心に秘めているかの如く、レグルスは熾烈に言葉を結ぶ、其れは玲瓏な彼女の心にも響く】
【分からなかった、どうして彼の言葉はこんなにも彼女の心を揺さぶるのか、と──どうして、と】
【空っぽになったはずの胸が痛かった、無いはずのソニアが助けを求めて藻掻く様に】


──ねぇ、どうして其れが私ではダメなの、私では愛してもらえないの
私も笑うの、私も泣くの、私も願うの、そこにソニアと大きな違いなんて、無いじゃない
先に会ったのが、私かソニアかの違いじゃない、先に在ったのが私かソニアかの違いなの

でも私はダメで、ソニアは良いのね、みんな、みんな、みーんなっ
私を否定して、今はいないソニアを求めるのね
──だとすればどうすればいいの、もうソニアは何処にも居ないのに


【其れは懇願に近かった、伏せる目元は、薄い花弁の花を見るように脆く儚げに嗜もしい】
【心の底から出た言葉であった、ここまで情熱的なレグルスの言葉が聞けるだなんて思えなかった】
【そして同時に、その矛先が自分に無いことへ、酷く心が乱された】

【抱き締められる、波音の様に声が漏れた、華奢な身体が熱を持つ】
【ここにいても尚儚く砕けてしまいそうな程、細い身体はかつてと全く変わらない】
【冷たい体温、氷の結晶の如き存在が──変わらぬ彼女を伝えていた】


……っ、私も他の人と変わりないの、誰かに愛されたくて、仕方ないの
でもね、誰も愛してくれないの、私という存在を見てくれもしない
悲しくて哀しくて仕方なくて、仕方ないから媚びてみせるの、そしたら誰かが構ってくれるから

ねぇ、嫌よ──もぅ、こんな、こんな私を続けるのなんて
私もね、普通の人と同じ様に、恋して愛して、幸せに生きたいの
愛する人と結ばれて、暖かな家庭を築いて──そんな風に生きたかっただけなのに


【  ──ねぇ──  】


教えてよ、教えて欲しいの、どうすればいいの──



                  ────レグルス……



【心をまるごと吸い取ってしまいそうな慟哭であった、其れは少女の無垢な祈りの様でもあった】
【同情の余地なんて無い、彼女は彼女の赴くままに破壊行動をしてきた存在なのだから】
【けれども、もし一片でも違うピースが含まれていたなら、こんな哀しいシナリオなんて無かったとも思う】

【貴方の体温で溶けてしまえばよかった、そうすればこんな悲しみなんて知らなくて済むから】
【いつの間にか溢れ出た涙と共に零れ落ちた、貴方の名前】
【カチューシャが知っている筈無かった、その名前を、その名前を知っているという事は】


【──彼女の中にソニアが残っているという事の証左、であろうか】


/続きます!
605 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/24(火) 18:42:08.00 ID:Jd7z6VDQo



【辿るように言葉を重ねた、その響きは何処までも懐かしい過去を思い起こさせて】
【二人で歩んだ日々を貴方に想起させるのだろうか、幾重にも重ねた逢瀬をありのままに伝えるのだろうか】
【姿は変わった、中身も変わってしまったのだろう、しかし、思い出も、この香りも、何も変わってはいないから】


レグルス──……


【願う様に片方の手を貴方の背中に回す、小さな掌、この手で狙撃銃を扱うなんて信じられないぐらいに】
【小さな肢体で一生懸命、誰かの事を思って行動していた、誰かの幸せを祈って戦っていた】
【その手は決して命を奪う事をしなかった、悪人であっても絶対に殺そうとはしなかった】


レグルス──


【真正面に見つめる彼女、大きな瞳に一杯の涙を含んで、貴方の名前を呼んだ】
【今咲いたばかりの白百合の様な楚々と艶やかさを持って、それは何処か懐かしい音色で】
【幾つもの悔し涙を流した、それはきっと貴方以外にはほとんど見せた事の無い涙で】


レグルス!!


【表情に笑みが満ちた、木漏れ日に照らされる出水の如く湧き上がる満面の笑み】
【朝開く花の割れ咲くような笑顔、もう片方の右手を貴方の首筋に絡めつかせ更に接近する】
【其れはまるで絵画に描かれた、神話の1ページの如く】



【──次のページを捲る事すら、躊躇ってしまいそうなこと】



次会った時はお兄様って呼ぶって、最期にそう言ってたの
ふふ、思い出しちゃった、ソニアちゃんってば私と同じでロマンチストね
ねぇ、お兄様、貴方とっても素敵だったわ、本当に素敵な殿方

来世でまた会いましょう、きっと、ソニアもカチューシャも、そう思ってるから


【親指を突き立てようとする、裂傷を起こした側頭部から、そのまま皮膚を突き破り脳にダメージを与えようと】
【どれくらいの深度かは分からない、けれども力を込めたのは確かだ】
【カチューシャは笑っていた、清楚な顔を屈託の無い笑顔に、染め上げていた】

606 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 18:44:38.35 ID:L4PHVP/I0
>>602
分からないことがあったら、その時は鈴音さんを頼らせてもらうのだわ!

……やっぱり、みんなそうやっていうのね『人気のないところには近づくな』って
危ない人がいるからって
もちろん、私も極力そうするつもりなの
今はまだ……そんなに危ない目にはあってないけど……あ、宝石を一個取られたのだったわ

【以前も似たような事を言われたのか、真剣にそう説いてくれる相手に、うんーーと大きく首を縦にふる】
【今のところ、脅威的なものに出会ったことはない、と口に仕掛けたのだけど】
【腰に巻いた緑布のベルトーーそこに何個もぶら下がったトマトのような形の変わった宝石】
【規則正しく並んでいるのに、一箇所だけ空いている部分がある】
【珍しい宝石を使っているのだが、それひとつで済んだのは幸運なのかもしれない】

双子……なのかもしれないの
でも、びっくりするほど似てないのだわ
それに、とってもうるさいから私に近寄らないで欲しいのだわ!
でもいいの、きっと彼はこっちにはこられないの

【とても曖昧な言い方。普通だったら気になるところかもしれないが、相手があまり気にしないのであればそのまま話を続けて】
【弟の事を思い出したかのようにぶんぶんと首を振る様をみれば、もしかしたらあまりいい思い出はないのかもしれない、と思わせる】
【ここに来たことによって弟と離れることになったのだろうが、それは逆に嬉しく想っていたりして……】

靄の馬ーー
何を食べるのかしら……

【相手の言葉を繰り返す。また不思議すぎる言葉が出て来たぞと言わんばかりのキョトン顔】
【靄でできているのならば、鳴くのかーー寝るのかーーというか見えるのかーー等、いろんな疑問は浮かぶのだけど】
【一番気になるのがそれーー食べ物の謎】

あら……もしかして、もしかしなくても
鈴音さんすごく家が遠いのでは?
今日、帰りはどうするのかしら。ここら辺でお泊まりするところにいくのかしら?

【こんな時間まで大丈夫なのかと、でも急いでたり焦ってたりするようには見えない相手に向かってそう、言葉をかけて】
607 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/24(火) 18:44:39.91 ID:UXqZv9WE0
>>603

「そう、だったんですか……」
「すみませんでした、なんだか、私迷惑かけてばかりで……」

【話を聞いて、そう影を落としながら、告げた】
【やがて、カチューシャの話になれば】

「『ソニア』さんの事ですか?」
「私は、カチューシャしか知りません、戻ってきてほしいとも思っていません」
「でも、カチューシャには今の、こういう事は止めさせたいと思っています」

【諦める、と言った事に対しての言葉のだろう】
【無論、理があるとすればユウトの方なのだろう】
【ソニアと言う少女の時から知っているユウト】
【その想いは幾何程の物か……】

「そうだったんですか!?」
「そのスライムに、そんな力が……」

【触れてみようとする、見た目は何というかスライムだ】
【それ以外に形容の仕様もないほどに】

「治癒の水まで、その、何から何まですみませんでした……」
「え?今あっちの世界って?」

【ふと気になる言葉だった】
【最近、恐らく異世界から来たであろう少女と知り合いになって、少女はそのまま自分達海軍の諜報拠点のBARの店員アルバイトとして雇われた経緯が関係あるのか】
608 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/24(火) 18:58:39.45 ID:6RsF+aY20
>>606

――――そっか。ほかのひとにも聞いたんだね、なら、良かった。
何度も同じこと言うみたいで、ごめんね――だけど、大事だから。よく覚えていてね、路地裏には……入っちゃ駄目。
どれだけ近道だって、どれだけかわいい子猫の声がしたって、駄目なの。クローディアちゃんは女の子だし――、

……自分を護るだけの力があったとしても。それだって――好き好んでいく場所じゃないよ。

【――どうやら、相手はすでにほかの誰かにも同じことを言われていたらしい。ならば少し安堵する、言葉を重ねれば、認識は強くなる】
【路地裏には近づいてはいけないと相手がそれで印象深く覚えていてくれるなら――どんな理由があっても近づいてはいけない。自分を護る力があるのだとしても】
【まして宝石を奪われたと聞けば、嫌でも表情は鋭くなる。というよりも、そんなやつを思い浮かべて険しい表情になる、――嫌なことを聞いた、という風になって】
【そして続けられる言葉。"女の子なのだから"――その言葉は嫌に実感がこもって聞こえたかもしれない。もちろん相手が男であったとしても、こうして警告しただろうけど】

【(――それでも)】

そう、なんだ、……よく分からないの? わたしね、きょうだいっていないから、よく分からないんだけど――、
双子の子って――そういうもの、なのかな、……えとね。わたし、お友達も、みんなひとりっこだし……。

【双子かもしれない――その口ぶりはやはりどこか不思議だった。かもしれないって言葉は不釣り合いに思えたのだ、そんな風に言うような関係性をよく知らない】
【そもそもきょうだいというものさえ知らない。周りのひともだいたいひとりっこだし――なら相手の言葉は不思議そのもの。もしかしたら仲が悪かったのかも、とまで思い至れば】
【ぱちぱちと瞬き。「でもいいの」「彼はこっちにこられないの」――相手の言葉を聞くとなんだかせいせいしたようにも聞こえて、ちょっとだけ、困り顔で口を噤む】

【「ごはんは普通のもの食べてたよ」】
【――わりに普通だったらしい。とにかく変なものを食べていたわけじゃないらしくって、ただ、思い返す少女の顔が、少し複雑になる】
【あんまりおもしろくない話なのかもしれない――だなんて、思わせて】

――――うん、家はね、すっごく遠いよ。だけど、すぐに帰れるから――。
転移の魔術を持っているの、だから。帰ろうって思ったらすぐに帰れるよ、だから――大丈夫。
クローディアちゃんこそ、大丈夫? もうね、だいぶ遅い時間だよ。お家まで送ろうか、良かったら――だけど。

【だからこそ、相手が尋ねてくれた話に答える声音は少し色を持つ。こちらに話題を挿げ替える、家は遠い……けどすぐに帰れる。なぜなら、魔術があるから】
【それよりも。相手こそきちんと帰っていけるのかと尋ねるのだ、それで――必要なら送っていこうか、とも。もちろん、無理強いではないもの、嫌ならば嫌と言えば】
【少女は怒らないし嫌がりもしない。ただ唯一、さっきの警告を覚えておいてもらえるなら、それで十分とも言うみたいに】
609 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/24(火) 19:04:40.51 ID:dIqJZmdP0
>>607

「ううん、大丈夫だよ。――気にしないで」

「――そう、彼女が"ソニア"だった頃を僕は知っている。彼女には色々迷惑をかけちゃったなぁ、……そういえば、結局謝ってないなぁ」
「……僕が"ユウト・セヴォラインディ"から"レオーテヴュート"になったように、彼女にも何かのきっかけがあったんだと思う」

「まぁ、……こうなった以上、彼女を止めないといけないっていうのは、僕も同意だよ」

【彼が想定するその方法は、もう二度と彼女が元に戻れなくなってしまうだろうモノだが】
【――そうしなければ、こっちが殺られる。それは、彼の経験】

【手触りは……普通のスライムだろうか、ぷるぷるとしていて、そして多少温まっているがひんやりとしていて】
【内部に見えるコアのような存在が、彼女の方に視線を送る。……目ではないが】

「治療も戦いの1つ。治さなきゃ、次に進めないからね」

「――そういえば、言ってなかったかな。僕は元々この世界にはいなかった存在、つまり異世界人なんだ」
「ここの研究所、小島に建てられているんだけれども……それごと色々あって飛ばされてね。だから、職員も基本的に異世界人だよ」

「この世界って異世界から飛ばされる者がそれなりにいるみたい。治癒の水を提供してくれた友人もそうだし」
「回復系の能力を持ち込めた知り合いもそう、それと……邪禍もそうなるかな。それと、たまたま出会って一時的にこの研究所に住まわせてる子もいるし」
「……友人、知り合い2人、クソ野郎。この4者は僕と同じ世界から来てる。けれども、来た世界線や時間が違うのが不思議だね」
610 :レグルス=バーナルド ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/24(火) 19:14:58.33 ID:FGIYbGHk0
>>604-605

――――知るか、知るものか…………ッ、ただ言えるなら……お前が、本当にソニアと同じ体で……違う人間だって言うのなら……
――――ソニアを、否定したからだ、だからお前は……ソニアを知る連中全てに、否定されるってだけの話だろうが……ッ!
お前に落ちた陰だろうとも! たとえ重ね合わされようとも、そこにお前が居れば、お前を見てくれる人間なんて、居ただろうがッ!
振り払ったんだ、お前は……ソニアと一緒に、ソニアに繋がる、人間たちを、みんなみんなお前は否定したんだよ!
――――それが、求められたいと願うなんて……どんなに傲慢で残酷な事か、お前本当に分からないってのかッ!!

【揺らぎ、勢いを失うカチューシャの言葉。そこにぶつける言葉は、勢いを緩めない。何を想う事があるだろう。ただソニアを取り返したい、それだけなのだ】
【どんな存在なのか、分からない。そんなカチューシャを、知る事も出来なければ、知った風な口を利くことも出来ない】
【ただ、彼女がソニアを否定する事に、己のアイデンティティを見出している事は事実で――――その事実が前面に顔を出している限り、レグルスは彼女を許さないのだ】

(ッッ、変わらねぇ……この身体、この涼、この鼓動……! ――――間違いない。これは……ソニアだ)

【レグルスは、ソニアの求めるモノをぶつける事で、カチューシャにソニアを叩きつけた。だが、同時に――――やはりそれは、レグルスにソニアを再確認させる】
【真っ向から抱きしめてみて、やはり確信した。今までの、根拠のない確信に、今度こそ確証が出来た。涙が、切れた血と共に流れる】

――――『誰』なんてもんに顔を向けた、お前の負けなんだよ……俺には、ソニアがいる、ソニアには、みんながいる……
誰にも、お前は居ないと言ったな……じゃあ、「お前には誰がいる」ってんだよ……!

【――――媚を売るだけで、人の心など掴めない。カチューシャの嘆きに、当然だとレグルスは言葉をぶつけて――――】

――――――――ッッ、そ……ソニア…………ッ?

【――――初めて、名前が呼ばれた。カチューシャは知らない、ソニアなら知っている、己の名前――――レグルス=バーナルドを】
【信じられないと言った様子で、レグルスは手の中の少女を見やる。これはカチューシャなのか、それとも――――ソニアなのか】

――――あぁ…………あぁ、あぁそうだ……レグルスだ……そうなんだよ……そうなんだよな、ソニア……!

【繰り返される言葉、胸が高鳴る。戻ってきてくれたのか、ソニアの人格が――――否、間違いないのだ。その名を呼ぶのは、彼女以外にあり得ない】
【だからこそ、カチューシャはただただ『お兄様』と言う代名詞しか呼ばなかったのだ。自分の名を呼ぶなら、これは――――ソニアだ】



【――――そして、笑顔と共に頭部の傷を、親指で抉られる】

が――――――――ぐああぁぁっ、ぎ……ぃぃあああぁぁぁぁぁ――――――――!!

【体勢が崩れる。無理やりに張り続けてきた力が、無理やりに手折られる。ふらついた頭が、痛みと共に倍化してレグルスは飛びのき、そして倒れる】
【視界と共に、意識までもが痛みの為に混濁する。皮膚を破り取られた様な、吐き気のこみ上げる痛みに体を貫かれる】
【――――流石に、ここで意地を張ってやせ我慢の末に立ち続ける事は、出来なかった】

――――っ、ぐ、ぁ…………よ、呼んだのか…………ソニアの、記憶を……お前、その身体で……ッ

【四つん這いになりながら、歪んだ視界にカチューシャを捉えんと、レグルスは顔を上げる】
【――――届かなかった。否、届いたのかもしれない。だが、まだつかみ取るには至らない。それが結果だ――――】
611 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/24(火) 19:18:45.67 ID:UXqZv9WE0
>>609

「ありがとうございます……」


【そして再び話はソニア、いや、カチューシャの話に】

「皆、彼女のかつてを知ってるんですね」
「私、何も知らなかった……」
「ユウトさんの事も、全く」

【やや置いて】

「はい、カチューシャは、このままじゃいけない」
「止めないと、何としても……」

【最も翔子はユウトの言わんとしている、止める、その意味には】
【全く気がついては居ない様だが】
【そして、触れるスライムの感触は、何とも名状しがたい】
【気持ちがいい物でもあり、実態はその逆のようでもある】

「……」

【暫く無言かつ夢中でプルプルと触ったり、その目をじっと見たりする】

「そうだったんですか!?」
「この施設全体が……」

【俄かには信じがたいが、ユウトが嘘を言っている訳でも無い】

「邪禍さんも!?」

【これもまた、驚かされた】
【異世界出身と言うのは、実は公表されていないだけで意外と多いのかもしれない】

「諜報部の拠点のBARに最近バイトの子が入ったんです」
「どうも、その子此処じゃない世界の人みたいで、憶測ですけど……」
「何というか、中世っぽい感じがしました、色々昔風な、そんな世界もあるんですかね?」

【その子の事を話してみる】
【最も同じ世界かどうかは、不明で、本当にその子が異世界出身かもそもそも不明だが】 
612 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2018/04/24(火) 19:34:00.29 ID:Jd7z6VDQo
>>610

【──狙撃銃を消した、四つん這いになったレグルスを見下ろして、手袋についたあなたの血を舐める】
【恍惚の笑みであった、蹂躙する喜びを全面に押し出して】
【そっとピンヒールを伸ばした、今度は傷口に尖った踵を突き立てようとして】

【──何を思ったのか、その行動を途中で止め、代わりに銃で撃ち抜いた貴方の手を踵で抉ろうとするだろう】


さぁ、どうでしょう、なんだかよく分からない景色が流れ込んできただけよ
お兄様も経験した事あるでしょう? デジャヴュとか、その辺かしら
甘ったるぅぃメロドラマでも見てる気分よ、奇跡なんて起こりっこないのに

思わず笑ってしまったの、私の一挙手一投足に喜ぶお兄様を見て
ゾクゾクとしたの、いつばらそうかな、いつにしようかな、なぁんて
喜んでもらえたかしら、カチューシャの一世一代の頑張り物語なの


【普段は開けることのない抽斗から取り出してきた様な笑み、あどけない表情で真っ直ぐに笑う】
【今まで微笑み以上の笑みを見せたことの無い彼女が、ここまではっきりと笑うのである】
【良い心地であった、月明かりですらライトアップには足りないと言いたげに】


分からないわ、分からないの、何が傲慢で残酷だなんて
私はただ愛されたかっただけで、貴方達が愛さなかっただけなの
何時まで過去の女を追ってるつもり? 心の底からそう思うの

……やーっぱりお兄様には生きていて欲しいの、そして、心ゆくまで存分に見ていてほしいわ
カチューシャがどんなに頑張って生きているのか、どんなに一生懸命動いているのか
すぐに分かるわ、すぐに──その時また、カチューシャに会いに来てちょうだい

Хороший байк(さようなら)──


【ピンヒールを離し、くるりと背を向ける振り返らず歩き去るだろう】
【直ぐに彼女が国会で起こした事件もレグルスの耳に入る筈だ、言葉の意味も理解できるだろう】
【──未だ胡乱、往くつく先も知らぬ葉っぱのように、ひらひらと】


/こんな所でしょうか!お疲れ様でした!
613 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2018/04/24(火) 19:35:49.23 ID:dIqJZmdP0
>>611

【じっと見られれば、じっと見返してくるスライム】
【ただ、あまり触っていると、体の一部を伸ばしてそっと指や手を退けようとしてくるだろう】

「うん、見た目は普通だし、多少は増改築してるけれども――異世界の施設なんだ」
「ああ、でも動植物はこの世界のものも生えているかな、それなりに時間も経ってるし」

「そう、あの悪魔も異世界の存在。アレの場合は、住んでた領域の一部ごと切り離されて追放されたって感じみたい」
「……いやぁ、もし僕が来た世界線の個体が飛ばされてたら大変なことになってたね」
「いや、飛ばされたとしても戻れるだろうし、そもそも飛ばされるかどうかの問題もあるか……」

【後半になるにつれて、独り言のようにブツブツと小さな声量にへと変わり、視線も下の方へと移動していき】
【――考えても無駄か、そう思ったのか顔を上げて】

「――うーん、中世っぽいってだけなら知ってる場所が一応あるけれども、細部を聞かないとなんとも」

「さっき言った、この研究所に仮住まいしてる子。あの子は僕が知らない地名を言っていたし、そういうパターンの方が多かった」
「僕たちが来た世界以外の色々なところからも来ているのかも知れないね。この世界って時空間の歪みの出口とかなのかなぁ」
614 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 19:41:23.85 ID:L4PHVP/I0
>>608
わかったの、鈴音さんや皆さんに迷惑かけないように危ないところには行かないのだわ
痛いことは嫌いだもの、わざわざ痛めつけられにはいかないようにするの
女の子だものね!

【約束するーーそう言って】
【こんなにも心配してくれる人がいるのが嬉しいのか、真面目な忠告にもなぜか笑みを零して】
【もちろん、約束を軽んじるような、馬鹿にするようなそんな笑顔じゃなくて、だ】
【女の子だものーーーー強い力には敵わない】

同じ胎から生まれてきた時からずーっと一緒なのだから、普通に考えれば双子なのだわ
でも、もうちょっと複雑なの……うまく説明できないからいいのだわ
それに!とても!いじわるなのよ!
ーー私は一人が好きだから、一人っ子が羨ましいのだわ
いいえ、鈴音さんのようなお姉さんが欲しかったのだわ

【本人ですらうまく説明できないのか、それとも何か隠しているのだろうか】
【ここまで言ってしまえばもはや隠す意味もないのだろうけど。「いいのだわ」と、説明を諦めてしまったのをみればたぶん】
【ーーうまく説明できない、のだろう】
【一人っ子を羨ましがるがすぐに首を振って。鈴音を覗き込めば、こんなに優しいお姉さんがいればなぁ、と叶うことのない願いを呟いて、クスッと、笑って】

【普通のものーー人参だろうか】
【頭の中で靄の馬が人参をボリボリ音をたてて飲み込む姿が再生される】
【二本、三本……その妄想は正解かはわからないけど、馬が四本目の人参を口にした瞬間】

転移魔法?

【聞きなれない言葉に現実に戻ってくる】

わ、私のことも運んでもらうことができるのかしら!!

【鈴音の提案にぱぁっと晴れやかな顔に】
【家に帰るまで歩かないで住む、とか楽ができるとか、そういう気持ちじゃなくて】
【転移魔法という未体験の事に興味を示すかのようなそんな声色で】
615 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大分県) :2018/04/24(火) 19:47:05.18 ID:UXqZv9WE0
>>613

【スライムに手を払いのけられれば、素直につついたり触ったりは止めるだろう】
【妙な可愛げを感じていると言える】

「地域の一部ごと、追放!?」

【意外に過ぎる事実である】
【しかし、追放と言う事は、追放した存在が居る訳で】
【そいつはさらに、とんでもない力を持って居る事になるだろうが】

「そこまでは私も、あの子に詳しく聞かないと……」
「どうなんでしょうか?時空の話や亜空間、異世界って正直物語の中の話だけだと思ってましたから」 

【馴染が無いのも無理はない】
【そういう存在は、少なくとも彼女の近くには居なかったのだから】

「そう言えば具体的に、ここって何を研究してるんですか?」

【研究所と言うくらいだ、何かの開発や研究をする場所で】
【話しには来ていたが、来たのは初めてであり、興味深げに辺りを見渡したり、聞いたりする】 
616 :レグルス=バーナルド ◆auPC5auEAk [sage saga]:2018/04/24(火) 19:50:17.57 ID:FGIYbGHk0
>>612

がぁぁぁぁ…………――――!!

【更に、ヒールで抉られる腕の傷。もう悲鳴を噛み殺す余裕もない。折れた心は、ただ素直に痛みに泣き叫ぶ】
【そう――――折れたのだ。ソニアを取り戻す事に、自分は負けた。その敗北感が、力を失わせた】

――――――――っぐ……貴様…………
(――――混線した……なら、なら望みはあるんだ……間違いない、そこに望みは、残ってる……賭けねぇ、理由がねぇな……!)

【すっかりと、掌の上で踊らされた。そうして自分は這いつくばっている。レグルスの口元が震える】
【――――怒りと、悔しさと、痛みと――――そして、見上げる希望に】
【それを残滓と呼ぶのか、それとも眠りと呼ぶのか。そんな事はどうでも良い。ただそれは、標になるのだ】
【そこに向かって、駆けて行く事を考えれば良い――――叫んでしまった愛は、もう開き直ればよいのだ――――躊躇う理由はない】

――――思うなよ、これで終わりだってな……ッ!
過去の女じゃねぇって、お前はまだ分からねぇらしいな……! この痛み、忘れねぇぞ……そして、お前にも忘れられないほどに、刻み付けてやる……ッ!!
――――砕け散った愛はな、破片からでも蘇る――――その時に思い知れ、真実の愛を…………ッ!!

【今はもう、カチューシャ相手に何も出来ない。消耗しきった体で、それでもレグルスは宣言する】
【――――愛に生きるなど、自分のガラではないと思っていたが――――ソニアの無事が揺らぎ、それを突きつけられた