過去ログ - 垣根「いい加減返事をきかせろ、原子崩し」麦野「黙れ」
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名無しGEPPER
[sage]
2010/05/31(月) 21:51:25.43 ID:.CG2gec0
――
御坂と一方通行と別れた後、垣根は第七学区内に存在する、とあるファミレスへと足を向けていた。
デザートの豊富さが売りのそのファミレスは、麦野が友人たちと毎日のように通い詰めている行きつけの場所。
フォミレスへ向かう前に麦野が通う学校へと行ってみたのだが、待てど暮らせど彼女の姿はみつからなかった。
(メール、無視されてんな)
「これから一緒に飯でもどう?」とメールでデートの誘いをしていたのだが、麦野からの返信は未だに来ず。
デートの誘いが空回るのはいつものことだが、今回もがくりと肩を落としてしまう垣根だった。
垣根が麦野の連絡先を知っているのは、麦野がわざわざ教えてくれたからではない。
超能力者たちには特別な教育課程が設けられており、年に数回、超能力者が複数人集まり合同の講義を受けることがある。
合同の講義がある時などの連絡網として全員が互いの連絡先を把握している。
それだけのこと。
合同の講義、といっても大まかに二つある。
一つは学園都市内にある研究機関への協力。
超能力者は能力の研究利益が他学生に比べ遥かに大きい。
そのため、彼らに舞いこんでくる実験協力の依頼は多いし、複数で協力することも稀にあったりする。
「電子を操る」という能力の根本が同じ麦野と御坂は、電子操作系の応用を研究する施設に共同で継続的な実験協力している。
生体電流を操ることの出来る御坂や一方通行には、筋ジストロフィー関連の医療機関から協力の依頼が来ていたはずだし、
脳内の情報改竄の研究では、過去に一方通行と心理掌握が一緒に協力したケースもあったはずだ。
「あーぁ、明日の身体検査の相手が麦野だったら良かったのにな」
そして、もう一つが年に数回行われる身体検査。
合同の講義、といえば圧倒的にこちらを指す場合が多い。
軍隊をも退ける力を持つ超能力者が全力を出して戦える相手は限られてくる。
身体検査において対能力者の公式戦を行わなくてはならない場合、よっぽどのことが無い限り、超能力者は他の超能力者と戦う。
残念なことに、垣根の明日の身体検査の相手は通称『ナンバーセブン』、第七位の削板軍覇だ。
今回の身体検査は削板のため、という面が大きい。
未だに解明は進んでいない『原石』の力の動きをよく観察したいのだよ、というのが統括理事のお偉いさん談。
全力全開の削板の相手は疲れるだけだろ、と垣根は面倒くさそうに眉をひそめる。
(一方通行がやりゃーいいんだよ)
アイツなら、とりあえず『反射』を設定して突っ立てるだけでいい。
削板という野郎は、銃弾が当たってもかすり傷一つつけない頑丈さが謳い文句なのだから、自分の攻撃の『反射』で死ぬことはないだろう、と垣根は楽観的に考えた。
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