21:名無しNIPPER[saga]
2017/09/21(木) 00:15:47.96 ID:x1eCXNrg0
お姉ちゃんは何も話してくれませんでした。
ルビィが知っていたのは、鞠莉さんが留学したことだけ。
鞠莉さんは、捨てたのでした。
ルビィから奪ってまで宝石箱に入れたお姉ちゃんを、無残にも打ち棄てたのでした。
どうして、そんなに簡単に。
今なら、それが誤解であることは知っています。
果南さんにも、お姉ちゃんにも責任はあったのでしょう。
それでも、鞠莉さんが全部捨てなければ、何かが変わっていたかもしれません。
お姉ちゃんは毎日毎日、あんな顔で過ごさずにすんだかもしれません。
お風呂あがりの暖かな時間を、儀式みたいに冷たく過ごさなくてもよかったのかもしれません。
どうして、留学なんか。
どうして、捨てたりなんか。
鞠莉さんは浦の星に、Aqoursに戻ってきました。
また、捨てるのでしょうか。
気まぐれに、要らないものを処分するみたいに、またAqoursを、お姉ちゃんを、ルビィを捨てて、どこかに行ってしまうのでしょうか。
何でも持っている鞠莉さんにとっては、Aqoursなんて、指でつまんでしまえるようなものなのでしょうか。
だからルビィは、鞠莉さんが苦手です。
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