紅莉栖「猫は気まぐれなのよ」
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7:よっしー ◆NoYO/wPiwdiE[sage]
2018/03/11(日) 09:19:44.57 ID:p5F/Oh270
そう、確かに彼女の推察は当たっていたのだ。脳がもたらした無意識では抗えぬ行動心理。それを読み取るなど天才脳科学者の彼女ならば造作もない事だった。
しかし、思わぬ伏兵からの攻撃に対して隠しきれはしなかったのだ。
そして彼女は自らをもってその心理から起こる行動を示した。
動揺を。

「なん…で…?」

「フゥーハハハ!甘いな、小娘がっ!この鳳凰院凶真の頭脳は容易く破られるものでは無い!」

「うそよ!こんなの…ッ!」

彼女は気づいた。
先ほどの一瞬。たった一幕。自らが示した動揺故の意識の狭間。それを岡部は見逃さなかった。

(やられたわ…ッ!けどまだよ!まだ勝敗は決していない!)

悔しさを噛み殺し彼女はすぐ様次の態勢を立て直した。

「ふっ…。いいわ。けど、ここであんたがジョーカーをひけばそれでおしまいよ!次は絶対に見逃さないからな!」

「ぐっ…ッ!」

彼女の言うことは最もで、ここで岡部がジョーカーをひけば勝機はない。再び彼女の目を逃れることは不可能だろう。
だがまたしても、勝利の女神は岡部に味方したのだった。

(…ん?なんだ?あの赤い模様は?)

(模様…?いや、違うな。汚れか?……あぁっ!!?)

岡部は思い出した。今日の昼食を。
『冬限定!激辛坦々麺!』

「そんなにカードを見つめちゃって。狂気のマッドサイエンティストさんは透視能力にでも目覚めたのかしら?」

「見える訳ないんだから早くひきなさいよ!」

否、岡部には見えていた。
彼女の手にするジョーカーが。

(食事をしている時カードは綺麗に重ねて端に置いていた。ラーメンの汁がカードの背についているということは一番上にあったカード!つまり、この俺が先程の勝負で一番最後まで持っていたカードだ!)

「…クククッ!フゥーハハハッ!見えているぞ!貴様の手の内が!」

「はぁ!?」

「我が魔眼にかかれば造作もない!」

「さぁ、覚悟しろ、 クリスティーナよ。これこそが、シュタインズゲートの選択っ!」

岡部の手が紅莉栖の元へと伸びる。カードを掴むその手は確かな勝利を掴んでいた。

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