高垣楓「君の名は!」P「はい?」
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14: ◆PL.V193blo[sage]
2018/04/18(水) 18:55:25.01 ID:hD9nuK1M0

「楓、歌を聞かせてくれんか」
「……歌、ですか」
「ああ、おまんの歌。皆が我が事のように語る。ご天朝様ですら聞き惚れたというおまんの歌。わしにも聞かせてくれ」
「……約束してくれるのでしたら、良いです」
「なんじゃ」
「つまらぬ死に方だけは、絶対にしないでください。勝手に死んだら怒ります」
「……難しいことをいわしゃるな」
「約束を果たすおつもりなら、最後までお守りください。それを誓ってくださるのなら、夜が明けるまで聴かせてあげます」

侍は、年端も行かぬ子供でも相手にするかのように、困り顔で頬を掻いた。

「あいや、わかった。男に二言はない。誠の旗に誓って、おまんが許しなく、わしは死なぬ」




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