変態お漏らし処女ビッチ「私と付き合ってみませんか?」
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14:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/18(土) 21:45:29.28 ID:qhRWxftN0
拝みながら、思い返す。

ここは滅多に車が通らない田舎道だけど。
それでもたまには車が走る。ごく稀に。
すると、わりと頻繁に動物が轢かれる。
たぬきやイタチが多いが、その日は猫だった。

轢かれた猫を見下ろして、少年が泣いていた。

「どうしたの?」
「ひっく……ね、猫が、轢かれたみたいで……」
「キミの家の猫だったの?」
「いえ、飼っていたわけでは、なくて……」
「なら、どうしてそんなに泣いてるの?」
「たまに、餌をあげたり、撫でたりして……」

ついつい、根掘り葉掘り尋ねた。
話しながら、少年はポロポロ泣く。
飼い猫でもないのに、こんなに泣くなんて。
呆れる前に、私は感心してしまった。
その混じり気のない透き通った涙が美しくて。
人は本来、これほど純粋なのかと思い知った。

しかし、見惚れている場合ではないと気づき。

「お姉ちゃんに任せて」
「えっ?」
「ちゃんと弔ってあげるから」

腕まくりをして、猫を抱き上げる。
生命が失われたその身体は、冷たかった。
部外者の私ですら、こんなにも哀しくなる。
彼にそんな思いをさせずに済んで、良かった。

その後、私は穴を掘り、猫を埋めた。しかし。

「こら! 人の家の畑で何をやってんだっ!!」

どうやらそこはおじさんの畑だったらしく。
仕方ないので、掘り返して、道端に埋めた。
上に石を置いて、サインペンで名前を書く。
少年はまだ名付けていなかったらしく困った。
2人でうんうん悩んで、にゃんこと名付けた。

「ありがと、お姉さん」

思えば、名前を付けるのは、初めてだった。
その感慨が、少年の笑顔と共に残っている。
目を赤くして、無理して笑う、その笑顔が。

たまらなく、愛しく感じたのを、覚えている。


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