無価値な男「僕は人から必要とされる人間になりたい」無価値な女「私もそう思う」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/18(火) 20:41:27.70 ID:kXabp11vO
「行ってきます」

独り言を口にし、玄関の扉を閉め、施錠した。

数歩進み、振り返ると、立派な一戸建てだ。
この高級住宅地の中でも、その広い敷地面積と、洒落た外観は群を抜いていた。
つまり、周囲よりも資産価値が高い家だ。

母親の恋人の稼ぎが良いことが、よくわかる。

「あれ、髪型変えた?」
「暑くなってきたから、切っちゃった」

登校して、教室に入ると、女子高生達の華やかな会話がそこかしこで聞き取れた。
自分の席に着きながら、無意識に髪に触れる。

実は私も、2週間ほど前に髪を切った。
とはいえ、3センチほど。
もともとそこまで伸ばしてはおらず、見た目の印象は然程変わってはいない。

だから、誰にも気づかれなかった。

なんてことは、ただの言い訳に過ぎず。
ただ単純に、自分は目立たない人間だから。
それが理由で、それが私の個性だった。

「……まあ、いいんだけさ」

溜息交じりに独りごちる。
そして、すぐに自省する。
そうしなければ、堕落してしまうから。

このままでは、良くない。
良いわけがない。
そんなんじゃ、この先やっていけない。

価値のない人間になんて、なりたくなかった。

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/18(火) 20:43:11.76 ID:kXabp11vO
「どうかしたの? 朝から溜息なんて吐いて」

ブルーな気分に浸っていると。
美しい声音が、耳に届いた。
振り返ると、清楚な美人が座っていた。
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/18(火) 20:45:06.00 ID:kXabp11vO
「何か悩みがあるなら聞くよ?」
「でも、迷惑になるかも知れないし……」
「そんなの気にしなくていいよ!」

我ながら、かなり食い気味だったと思う。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/18(火) 20:46:10.91 ID:kXabp11vO
「ただいま」
「あ、お父さん。おかえり〜」

場面は変わって、下校後。
私はいつも通り、父親のアパートへ向かった。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/18(火) 20:47:44.77 ID:kXabp11vO
「……流石に早く来すぎたか」

週末。
待ち合わせ場所の駅前にて。
集合時刻の30分前に現地に到着。
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/18(火) 20:49:25.90 ID:kXabp11vO
「とりあえず、喫茶店にでも入りませんか?」
「あ、はい」

くそ。主導権を奪われた。
まあ、別にいいんだけどね。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/18(火) 20:50:39.05 ID:kXabp11vO
「もう。待ち合わせの時間、過ぎてるわよ」
「ごめん、ついうっかり」

指摘されて時計を見ると、5分オーバー。

以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/18(火) 20:52:18.27 ID:kXabp11vO
「ところで、あの2人、どう思います?」
「えっ?」

あれから電車で遊園地に向かい。
美人さんとイケメン君に付き従い。
以下略 AAS



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