7:名無しNIPPER[saga]
2019/07/01(月) 23:07:58.61 ID:j/IZGaDe0
「そんな事ないですよ〜!やだな〜千早さんってば〜」
「え、でも──」
「だってほら、私はこんなに!元気いっぱいですよ!えい、えいっ!」
だから私は、それはもう大げさに体を動かして、なんでもありません!って元気をアピール。でも心の隅で生まれた『聞かれなかったかな、大丈夫だよね』──そんな気持ちが、私の言葉もどんどん早口にしてく。
「だから、なーんにも心配いらないですよ。私、ぜ〜んぜんいつも通りですから……えへへ」
そう、大丈夫。私はいつも通りなんだから。だから……みんなに心配してもらうなんて、そんなの……そんなの私なんかにはもったいないんだから……。
「………………」
でも、千早さんは何も言わなかった。ゆっくりと隣に来て、眉毛をほんの少し八の字にして、じっと私を見つめるだけ。それだけだった。
「ぇっと、千早さん?あの〜……」
「──────」
おそるおそる呼び掛けてみたけど、千早さんは黙ったままで。ただじぃっと私を見つめていた──。
48Res/49.96 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20