28:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:15:44.85 ID:ndUIllUw0
「最初に少し厳しい言葉をかけるのは水瀬さん。抱きしめて優しく話しかけたのはあずささんで、失敗するのは自分だけじゃないよって教えてくれたのは萩原さんと真。アイドルとしての心構えを教えてくれたのは765プロのみんなと……そして、プロデューサー」
ね、みんなのお陰でしょう?って千早さんは言った。さっきまでとは違う小さな声で。抱いてくれてる腕に少し力がこもったのを感じて、胸の中がザワザワした──なんで、なんで……って。
29:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:21:37.28 ID:ndUIllUw0
───────────────────side:如月 千早
「──あの、それってちょっと違うと思います」
30:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:23:33.92 ID:ndUIllUw0
いや、実際には吹いていないのかもしれない。吹いていても、ただの気まぐれな夜風だったのかもしれない。
それでも私の心に、“未来”へ向かって風が吹き込んできたのは、きっと嘘じゃない。あたたかくて優しい“未来”の想いが、確かに届いたんだ。
31:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:26:55.99 ID:ndUIllUw0
そこへ、ふと聞こえてきた。
「────ちょっと、どうなってるの?」
「──う〜ん、良くわかんない……も〜あんまり押さないでってば〜」
32:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:30:09.47 ID:ndUIllUw0
───────────────────side:春日 未来
「それに、あんまり今日の主役を一人じめする訳にはいかないもの」
33:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:31:05.74 ID:ndUIllUw0
「何って……もう!二人があんまり遅いから見に来たんじゃない!まったく、未来は世話がやけるんだから……」
「ごめんね、二人とも。すっかり待たせちゃったみたいで」
34:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:32:30.16 ID:ndUIllUw0
「…………うん」
でも、やっぱりそれじゃダメだよ。
35:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:34:09.63 ID:ndUIllUw0
「私、翼みたいに何でもすぐできるわけじゃないし、静香ちゃんみたいにすっごくアイドルになりたかったわけでもないですけど……でも、私だってアイドルが好きなんです!これから先も、みんなと一緒にアイドル続けたいんです!」
「私、これからもっともっと、も〜っとがんばりますから!千早さんが言ってくれた、みんなを笑顔にできるアイドルに、きっとなれるようにがんばりますから!だから──」
36:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:36:13.09 ID:ndUIllUw0
「あ、あれぇ?私、また何か変なこと言っちゃいました……?」
予想してたのと全然違う反応が返ってきて、変な声が出そうになる。どういうこと?
37:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:37:56.86 ID:ndUIllUw0
「も〜ホントですよ〜……でも、それなら良かったです!だって私とおんなじですもん!えへへ〜♪」
「そう、ね、同じね……同じなのね、ふふふ♪」
38:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:38:35.71 ID:ndUIllUw0
「もしかしたらまた今日みたいに失敗しちゃって、へこんじゃう事もあるかもしれないです……」
ただの女の子、普通の女の子の私は、まだそんなに強くはないから。
39:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:43:35.23 ID:ndUIllUw0
「えっと、ぎゅーってことは、その……さっきみたいに、ってことよね?」
「あ、えっと、その……はぃ……」
40:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:45:32.02 ID:ndUIllUw0
──ぐぅぎゅるるる……。
「あぅ……」
41:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:46:37.08 ID:ndUIllUw0
「いっけない、早く行きましょう!静香ちゃん、怒るとスッゴくこわいんですよ」
「なっ!? もう、ちょっと未来、聞こえてるわよ!千早さんに変なこと言わないで!」
42:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:47:46.24 ID:ndUIllUw0
「──ねぇ、未来?」
「はい?なんですか?」
43:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:53:25.31 ID:ndUIllUw0
───────────────────side:如月 千早
「──あっ!」
44:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:54:29.55 ID:ndUIllUw0
「うん、やっぱり貴女には笑顔が一番似合ってる」
やっぱり貴女の笑顔が一番好き。
だって貴女が肯定してくれたから。貴女の笑顔が後押ししてくれるから、私は変わっていける。これからも関わり続けられる。
45:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:58:42.05 ID:ndUIllUw0
はい、以上になります。長々とここまでお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
今年の未来ちゃんの誕生日(6月28日)をお祝いするために書いたお話でした。
未来ちゃんも千早ちゃんも、生まれてきてくれてありがとう。大好きです。
46:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 01:11:52.35 ID:ndUIllUw0
それと、ただいま「ミリマスSS交流会」という企画を行っていて、自分もそこにこのお話で参加しています。(詳しくはこちらで https://www65.atwiki.jp/millionss1st2019/)
様々な方のバラエティー豊かなSSがたくさんございますので、よろしければご一読してみてくださいませ。きっと面白いと思います。
47: ◆NdBxVzEDf6[sage]
2019/07/02(火) 01:12:25.43 ID:julvIQ1qO
珍しい組み合わせだったけど、悩み方や解決の仕方に千早と未来らしさが感じれて良いね
乙です
>>2
春日未来(14) Vo/Pr
48:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 01:14:44.10 ID:ndUIllUw0
では、完結報告を出してきます。
読んでくれた皆さまが、お楽しみいただけたのであれば幸いです。
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