呆れメロス
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11:名無しNIPPER[saga]
2019/12/06(金) 23:31:59.04 ID:o9kFpOMF0

(このレス文はメロスの自分語りなので、少し飛ばし読み推奨)


愛と信実の血液となろうへの憎しみだけで動いているこの心臓を見せてやりたい。

けれども私は、この大事な時に、精も根も尽きたのだ。

私は、よくよく不幸な男だ。

私は、きっと笑われる。なろう小説をバカにしている輩にも笑われる。私は友を欺いた。

中途で倒れるのは、はじめから何もしないのと同じ事だ。ああ、もう、どうでもいい。これが、私の定った運命なのかも知れない。

セリヌンティウスよ、ゆるしてくれ。

君は、いつでも私を軽蔑してた。私はMなので、君の罵りが、結構好きだった。

私たちは、本当に良い性癖繋がりの友と友であったのだ。

いちどだって、暗い疑惑の雲を、お互い胸に宿したことは無かった。私は。うん。


いまだって、君は私を無心に待っているだろう。

ああ、待っているだろう。ありがとう、セリヌンティウス。よくも私を信じてくれた。ああ!

それを思えば、たまらない。友と友の間の信実は、この世で一ばん推しの次に、好きなアニメの次に、ご飯と睡眠の次くらいに誇るべき宝なのだからな。

セリヌンティウス、私は走ったのだ。君を欺くつもりは、みじんも無かった。

信じてくれ! 私は急ぎに急いでここまで来たのだ。

刑事を突破した。父親の醜悪からも、するりと抜けて一気に階段を昇って来たのだ。

私だから、出来たのだよ。

ああ、この上、私に望み給うな。放って置いてくれ。

どうでも、いいのだ。

私は負けたのだ。昔一回だけ小説書いたことあったけど全然PV伸びなかったし、読まないヤツらが悪いんだ。

笑ってくれ。王は私に、ちょっとおくれて来い、と耳打ちした。

おくれたら、身代りを職場で殺して、私を助けてくれると約束した。

私はなろう王の卑劣を憎んだ。けれども、今になってみると、私は王の言うままになっている。

私は、おくれて行くだろう。正直ネットで住所名前写真を公開されるのは嫌だ。

王は、ひとり合点して私や「なろうを馬鹿にする人」を笑い、自らの稚拙な作品に気付くこともなく、私を放免するだろう。

そうなったら、私は、死ぬよりつらい。


私は、永遠に裏切者だ。地上で最も、不名誉の人種だ。

セリヌンティウスよ、私は死にたくない。君だけ死んでくれ。でも、君だけは私を信じてくれるに違い無い。

いや、それも私の、ひとりよがりか? ああ、もういっそ、悪徳者として生き伸びてやろうか。

ここは私の部屋が在る。パソコンもある。妹は多分パリピにドン引きされている。

まさか私を家から追い出すような事はしないだろう。

正義だの、信実だの、愛だの、考えてみれば、くだらない。

なろう作品をコケにして自分だけが生きる。それが小説世界の定法ではなかったか。

ああ、何もかも、ばかばかしい。私は、醜い裏切り者だ。どうとも、勝手にするがよい。

やんぬる哉。――四肢を投げ出して、うとうと、まどろんでしまった。


(飛ばし読み推奨期間、終わり)


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