呆れメロス
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7:名無しNIPPER[saga]
2019/12/06(金) 23:15:29.36 ID:o9kFpOMF0

メロスは今の状況(大雨の中でパリピの家の前で妹と踊り狂っていること)が明らかにおかしいことに勘付いたのか、ちょっとだけ思い出す。

いまは、なろう作家を陥れることと、なんも関係ない行動をしている、早くなろう作家を罵倒しなければ。ままならぬ事である。

メロスは、わが身に鞭打ち、ついに出発を決意した。

あすの日没までには、まだ十分の時が在る。ちょっと路上で一眠りして、それからすぐに出発しよう、と考えた。

その頃には、雨も小降りになっていよう。

少しでも永く妹の歓喜の舞を見ていたかった。メロスほどの男にも、やはり妹萌えというものは在る。

今宵呆然、歓喜に酔っているらしい妹に近寄り

「おめでとう。私は疲れてしまったから、ちょっとご免こうむって眠りたい。眼が覚めたら、すぐに家に帰る。大切な用事があるのだ。私がいなくても、もうおまえにはパリピの写真があるのだから、決して寂しい事は無い。おまえの兄の、一ばんきらいなものは、なろう作家と、それから、なろう小説だ。おまえも、それは、知っているね。なろう小説に、どんな未来も与えてはならぬ。おまえに言いたいのは、それだけだ。おまえの兄は、たぶん凄い男なのだから、おまえもその誇りを持っていろ」

妹は「本当に気持ち悪いなおまえ」と言った。

メロスは、それから妹の肩をたたいて、

「気持ち悪いのはお互さまさ。私の家にも、宝といっては、パソコンと神絵師のエロ画像データだけだ。他には、何も無い。俺が継ぐはずだった家もあげよう、俺は逆玉でなんとかなる。そしてもう一つ、パリピの君、メロスと関わったことを誇ってくれ」

パリピは、苦笑いしながら、警察に通報した。

メロスは笑って妹たちに嗚咽して、宴席から立ち去り、近くの路上まで歩いて倒れ込んで、死んだように深く眠った。




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