19: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 00:35:47.45 ID:nY0iWbpOO
「な、なあこれどうなってるんだ?」
「わからないですっ。昨日は本番前にしては珍しく早寝しちゃって、その分早起きできたから少しジョギングしようと思ったら」
両親の姿はなく悠貴1人だけ。しかも外はなぜか夏模様になっていたからアロハシャツに着替えたらしい。だが話を聞くと俺と違って家はあったみたいだ。
「みんなにも電話をかけたんですが携帯は圏外で繋がらなくてっ。プロデューサーさんの家の場所は知ってたから、もしかしたらって思って走ってきたんです」
「そうか……」
あまりの展開にすっかり忘れていたが俺の携帯も使い物にならないようだ。じゃあなんだ? ハリウッド映画みたいにたった一夜で人類が滅んで、俺と悠貴だけが生き残ったってか?
「なんじゃそりゃ、笑えないっての」
あまりに突飛もない展開にその場に座り込んでしまう。こんなんじゃアメリカどころじゃない。俺達はこれからどうすれば……。
「! プロデューサーさん、あれ!」
「へ?」
悠貴は何かを見つけたように遠くを指差す。
「おーいでありまーす!」
道とも呼べない砂の上を灰色のジープが走ってくる。
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