41: ◆u/54BSBlPw[sage saga]
2020/02/08(土) 21:20:26.56 ID:RvB9VQpu0
「私とエミリーさんが、似ている……」
肯定か、否定か。小刻みに震える奥歯を噛み締めて、それでも両の目だけはしっかりと開く。
私は、やっとのことで立っていた。
「そうですね」
紬さんが口を開く。そして、微笑む。
「もし本当にそうなら、これほど嬉しいことはありません」
紬さんの瞳が、静かに瞬いた。多分、私の目を写し取ったのだ。
「それは……紬さんの本心ですか」
今なら分かる。紬さんがかつて抱えていたのかもしれない恐怖は、
私の身を竦ませて、背中合わせの言葉ばかりが、口からこぼれるように──。
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