もしもし、そこの加蓮さん。
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17:名無しNIPPER[saga]
2020/04/26(日) 21:44:40.91 ID:DTyxDqAB0

 【U】クランク・イン


夕礼を終えたその瞬間に教室内の騒音は最高潮へと達しました。
椅子を勢い良く引く音と友人を呼ぶ声と鞄を引っ掴む音が重なり合い、
無秩序な自由が教室を満たしていきます。

 「かれーん」



 「んー?」

 「カラオケ行かない? ごっちとナベさんもいっしょー」

 「んー……ん……今日はいいや。なんかノらないんでパス」

 「うぃ。あそこのハニトーおいしいのに」

 「ポテトはしなっしなだけどね」

 「やっぱそこかい……あ、もう来たごめん。いてくる」

 「いてらー。また誘って」

駆けてゆく友人の背にひらひらと手を振り、
加蓮はしばらく携帯電話をいじっていました。


室内から人の波が消え、
残るのがどこからか持って来た将棋盤を囲む三人の男子生徒だけになった頃にようやく、
加蓮はよっこらしょと腰を上げます。


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