ナナチ「ちょっと席を外すぜ」ボンドルド「おやおや……うんちですか?」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2020/05/06(水) 21:47:32.58 ID:cyYcc38fO
「ナナチはかわいいですね」
「オイラはかわいくねーっての」

あれはまだオイラが『成れ果て』になる前の、人間だった頃の話だ。
とある国のスラムで生まれ育ったオイラはゴミ漁りをして暮らしていた。
もちろんひでー暮らしで、なんでこの世に生まれちまったのか後悔する毎日だった。

「ナナチは探窟家になりたいのですか?」
「あたぼーよ!」

ゴミ漁りをしている時に見つけた、アビスと呼ばれるでっけー大穴について書かれた本はオイラの宝物で、いつの日かその大穴を探険してみてーと夢を見ていた。

「素晴らしい。ナナチならなれますよ」
「オイラを探窟家にしてくれんのか!?」
「探窟家とはアビスの最深部を目指す気持ちさえあれば、誰にでもなれるのですよ」
「ほんとうか! ボンドルド!」

その言葉に無邪気に喜んだことを覚えてる。

「ええ。ナナチならきっと、なれますよ」

その道が血塗られた茨の道だとは知らずに。

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