高森藍子が一人前の水先案内人を目指すシリーズ【ARIA×モバマス】
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◆jsQIWWnULI
2020/08/08(土) 18:36:16.63 ID:b+VIQ/E60
アリア社長、と呼ばれたその猫さんは、小首を傾げた。
「誤魔化そうとしてもダメですよ。さっきまで遊んでたの、見てたんですからね」
「ぶいにゅ〜」
その猫さんは、その女性の足元へと駆け寄ると、女性の足に抱き着いた。
「ダメですよ。そうやって甘えてきても……」
女性はそんなことを言いつつ、その猫さんを持ち上げると自分の胸元に抱えた。
「にゅ!」
「……もうっ」
口では怒ったようにそう言いながらも、彼女の顔には笑顔があった。
私がそのやり取りをぼーっと見ていると、その視線に気が付いたのか、私に話しかけてきた。
「ごめんね。ウチのアリア社長が遊んでもらっちゃったみたいで……」
「あ、ああ。いえ、全然大丈夫ですよ。むしろこっちこそ遊んでもらっちゃって……」
私は思わずそう返す。その言葉に嘘はなかった。
「そうなの?……ありがとうね」
彼女はそう言って私に微笑みかけた。その笑顔は、初対面であるはずなのに、なんだか不思議と懐かしい感じがした。
「ところでアリア社長?肝心の子、ちゃんと見つけたんですか?」
「ぶいにゅ!」
その女性が猫さんに話しかけると、猫さんは彼女の腕から降りて、私の足元に来た。そして、私のスカートのすそをクイクイと引っ張った。
「にゅ!」
「アリア社長!じゃあ、この子が……?」
「ぶいにゅ」
その女性は私の顔を見て少し驚いた顔をすると、コホンと咳払いをした後、口を開いた。
「あなたが、高森藍子ちゃん?」
「えっ!あ、はい!」
「……申し遅れました、私、ARIAカンパニーの、アイです。よろしくね、藍子ちゃん」
アイと名乗ったその女性は、私に向かってほほ笑んだ。
「あ、ARIAカンパニーって、あの……」
「うん、そう。藍子ちゃんがお便りをくれたところ」
「はわ……???」
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