高森藍子が一人前の水先案内人を目指すシリーズ【ARIA×モバマス】
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6: ◆jsQIWWnULI
2020/08/08(土) 18:38:15.48 ID:b+VIQ/E60
私はいきなりのことに頭が追い付いていなかった。一生懸命状況を整理する。

「私がお世話になるのがARIAカンパニーで、アイさんはARIAカンパニーの人で……ということは……」

ようやく状況が呑み込めて、私は思いっきり頭を下げた。

「よろしくお願いします!」

アイさんはケタケタと笑いながら、私の頭を撫でた。

「そんなに仰々しくしなくても大丈夫だよ。ほら、頭上げて」

私はアイさんに言われた通り、頭を上げる。愛さんは私の目を見ながら、笑う。そして、言う。

「いらっしゃい、藍子ちゃん。ようこそ、ネオ・ヴェネツィアへ」

「ぶいにゅ!」

その瞬間、近くのカモメたちが一斉に飛び立った。白い羽が辺りを舞っている。

今から、始まる。私の憧れだった生活が、今から。

「さあ、じゃあ、さっそくARIAカンパニーに行こっか」

アイさんは私に背を向けると、船がたくさんある方へと歩き始めた。私は、なんだかずっとこの瞬間を感じていたくて、訳もなく自分自身を抱きしめた。

「藍子ちゃ〜ん!こっちだよ〜!」

気が付くと、先に言っていたアイさんが、私を手招きしていた。

「は、はい!今行きます!」

私はリュックを背負いなおすと、駆け足でアイさんの元へと向かった。


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