高森藍子が一人前の水先案内人を目指すシリーズ【ARIA×モバマス】
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◆jsQIWWnULI
2020/12/12(土) 20:13:23.55 ID:frt3HOpI0
しゃぼしゃぼ
桃井あずきちゃんの漕ぐオールの音が響く。
しゃぼしゃぼ
しゃぼしゃぼ
オールに弾かれた水の音が、なんだかあずきちゃんの心を表しているみたいに、淋しく鳴く。
「あずき殿、どうされたのですか?」
ゴンドラに乗っている、私の隣にいる浜口あやめちゃんが、あずきちゃんにそう尋ねる。
「そうだよ。あずきちゃん、今日は元気ないね。どこか具合でも悪いの?」
私もあやめちゃんに続いてあずきちゃんの顔を覗き込みながら言った。
「……二人は悲しくないの?」
あずきちゃんは口を開くなりそう言った。
「悲しい?」
「うん。悲しくないの?」
「何が悲しいのですか?何かありましたか?」
「ううん。これから悲しいことが起こるの」
あずきちゃんがそこまで言うと、あやめちゃんは合点が言ったように頷き始めた。
「どういうこと?」
私はあやめちゃんに尋ねる。
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