高森藍子が一人前の水先案内人を目指すシリーズ【ARIA×モバマス】
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◆jsQIWWnULI
2021/03/04(木) 20:06:04.59 ID:+fCS+15r0
「すっかり涼しくなってきたね」
アイさんが朝食のハムエッグをお皿に盛りつけながら言う。
「そうですね。これから秋が来るんですね」
ネオ・ヴェネツィアに来て初めての秋。春も夏も素敵な季節だったから、秋もきっと素敵に違いない。そう思うと、今から胸がわくわくしてくる。
「そうだよ〜。秋と言ったら……焼き芋にじゃがバタ、かぼちゃケーキにきのこの炊き込みご飯……うん、お仕事頑張らなくっちゃ」
「食欲の秋ですね」
「そう! 藍子ちゃんも育ち盛りなんだから、たくさん食べようね……ってことで今日はハム三枚!」
「わぁ……! 朝から豪勢ですね」
「当然。なんてったって今日は藍子ちゃんとお出かけだもの。ピクニック用のお弁当もあるんだから」
あ、これ食卓に持っていってね、とアイさんは言いながら、先ほどまでハムエッグを作っていたフライパンを素早く洗う。そして再び火をつける。流れるように、あらかじめ準備してあった材料を入れる。ジャーという音が鳴り響く。その隣のコンロでは、鍋が湯気を立ち昇らせていた。私はハムエッグのお皿をテーブルに運びながら、昨日のことを思い出した。
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