高垣楓「あなたがいない」
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16: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/13(日) 22:59:30.24 ID:kh3F9e+N0

 車内。私は流れる街灯りをぼんやりと眺めている。
 今日は本当に、いろいろとありすぎた。目まぐるしく変化する状況に、理解が追い付かない。
 今こうしている間も、これが現実と思えない私がいる。

以下略 AAS



17: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/13(日) 23:00:14.02 ID:kh3F9e+N0

 あれは、現実だったのだろうか。
 部長さんの落胆する表情。社長さんの苦悩の色。そして、ちひろさんの涙。
 耳には、スタッフの指示の声。そして。
『自死』の言葉。
以下略 AAS



18: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/13(日) 23:00:44.32 ID:kh3F9e+N0

 私は、彼ではないのだから。




19: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/13(日) 23:01:24.85 ID:kh3F9e+N0

 その事実が、心に突き刺さる。
 だが彼は、デビュー前からずっと、私を担当してくれたプロデューサー。そして、この芸能界で最も深く長いお付き合いをしている、大切な人。
 私たちは二人三脚で、シンデレラロードを歩いたのだと思っている。
 そのことに気付いて、私は理解した。
以下略 AAS



20: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/13(日) 23:02:53.62 ID:kh3F9e+N0

※ 今日はここまで ※

副業の合間を縫って更新します。
毎日は無理そうなので、しばらくずっとお待ちください(←?
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[sage]
2020/09/14(月) 00:43:23.38 ID:AZmn02Jho
おつ
きたい


22:名無しNIPPER[sage]
2020/09/14(月) 11:54:14.94 ID:SzajDXTSo



23: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/14(月) 21:03:53.23 ID:Od9IjqsH0
投下します

↓ ↓ ↓


24: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/14(月) 21:04:49.23 ID:Od9IjqsH0

 朝が、きた。
 どうやら、そのまま眠ってしまったらしい。起き上がると鈍い頭痛がする。
 昨日のことを思い出したりするけれど、今日は今日でいつもの日常が待っている。仕事が待っている。
 くらくらする頭を、シャワーで洗い流す。いくらかさっぱりはするものの、気持ちはまったく晴れない。
以下略 AAS



25: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/14(月) 21:05:56.49 ID:Od9IjqsH0

 昨日より遅くに、事務所へ着いた。ドアを開けるとそこにはスタッフの右往左往と、アイドルたちの沈んだ顔。
 事務所の中は昨日よりもずっと重く、ずっと深かった。少しは想定していたとはいえ、この雰囲気に飲まれそうになり、一歩が踏み出せない。

「楓ちゃん」
以下略 AAS



26: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/14(月) 21:06:56.49 ID:Od9IjqsH0

 確かに私とPさんは古い付き合いで、彼にスカウトされ、彼のプロデュースでデビューし、彼のおかげでシンデレラガールにまで登り詰めた。
 その間に彼は何人かのアイドルを同時にプロデュースしていたこともあったけれど、今は私だけとなっていた。
 なぜか。

以下略 AAS



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