志熊理科「僕が男なら良かったのに」羽瀬川小鷹「そんな寂しいこと言うな」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2022/01/25(火) 23:56:19.47 ID:TbAmusgxO
「生物学的見地から述べると、恋愛感情は生殖行為の一部なんだよ。その観点から僕は小鷹に恋愛感情を抱いていない。残念ながら」

ちっとも残念そうに見えない平坦な声音と表情でいきなり俺は振られたわけだが、呆気に取られつづけるわけにもいかず、止まった時の歯車を無理矢理動かして、ギシギシ錆びついた声を喉の奥から絞り出した。

「待てよ、理科」
「いいよ。待ってあげよう。友達だからね」

先程の無表情とは一変して柔らかく微笑みながらも友達と強調する友達へと問いかける。

「いくらなんでも一方的すぎないか?」
「双方向からの感情を客観的に観測することは難しい。人間には自我が存在していてそれを無視は出来ないからだ。僕は人間だから」

理科の言葉がまったく頭に入ってこないのは感情のこもっていないロボットのような口調以外にも俺自身の感情とやらの影響だろう。

「じゃあ、俺も一方的に言わせて貰う」
「訊くよ。僕は小鷹の友達だからね」
「俺はひとりの女の子としてお前が好きだ」

言いたいことを口にすると、理科はふうんと鼻を鳴らして、興味無さそうにスマホを弄った。む、虚しい。コミュ障にも程があるぞ。

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