13:第一話 『新鮮緑豆もやし200g 前編』[sage saga]
2011/12/04(日) 03:38:10.10 ID:AzEYozbn0
「な? うまいだろ?」
「ん、うまい。むちゃくちゃうまい」
「だろー? じゃ、あたしも貰うね」
きらり、と著莪の眼が光り僕が大事に抱えていた袋に入っていた最後のスティックパンをひょい、と奪い取った。
「あ、おい!? それ最後の一本なんだぞ」
「カロリー的に見ればから揚げの方が高いんだし、公平公平」
「いや違うだろ! 全然、公平じゃないぞ」
カロリーの問題じゃない。僕にとってはそのスティックパン一つでこれからの生活が決まるってのに!
だが、そんな必死な抵抗もむなしく、僕の最後の希望が著莪の口の中へと吸い込まれていった。
先輩。僕はもう駄目かもしれません。呟きながら、僕はベッドの上で俯く。
「仕方ないなー。ほら、ご飯もあげるから。コレで文句なし! ほい、あーん」
そう言って、著莪は僕の口元にご飯が盛られた箸を近づける。
というか、さっきもコレで良かっただろうに。
と、愚痴を零しそうになるが、 コイツの気分が変わってしまうと本気でお預けになりそうなので、お言葉に甘える事にした。
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