過去ログ - モバP「白坂小梅はみえている」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 22:00:13.21 ID:d5tGG4Gs0

俺にも見えた。なんだ、あれ。俺たちのライトじゃない。

誰か、いる?そんなわけがない。考えているうちに、光は消えた。
静寂が降りてくる。番組プロデューサーですら、そうだった。

「で、では…次、行きましょう…!」

足取りが重く、進んだ先の保健室は、案外広かった。
俺の学生の頃も、何かと理由をつけて保健室に行く人は多かった。
保健室とは、その事も懸念して建設されているのだろうか。

軽く崩れている保健室のパーティションが恐ろしかった。
見えないその先に何かがいるのではないか。想像力が増していた。

いくつか並んだベッド、消毒用の薬品の香り。
きっと職員の業務日誌と思われるノートもあった。

「保健室…です、ここには…いない、みたい…です、残念」

「放送室、まだ…残ってる、から…」

防音用の厚く重い扉を開け、中はほとんど焼けていなかった。
この扉のせいで火も回らなかったのだろうか。

入口付近は焼けてはいるが、その他は全くだった。

放送機材も揃っており、体育祭用の音声テープもあった。
お昼の放送、と名付けられたファイルも、使い古された感じで置かれていた。

「あ…」

また、何かいるのか?
彼女は1番先頭で、放送用のマイクをじっと見つめる。
こちらからは見えないが、小梅は髪をあげて、右目も使ってそれを見ているようだった。




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